説明

光学式ポインティング装置およびそれを搭載した情報端末機器

【課題】単純な構成で、高精度且つ安価な光学式ポインティング装置を提供する。
【解決手段】ノートパソコン21のモニタ22の下部に、間隔dで第1,第2受光素子23,24を配置し、シート状の光束27を出射する発光素子25を第1,第2受光素子23,24の中間に配置する。操作者の指に高反射率の反射体26を装着する。そして、反射体26で反射した発光素子25からの光の角度θ1,θ2を第1,第2受光素子23,24で測定し、間隔dおよび角度θ1,θ2に基づいて反射体26の位置を検出し、上記指の動きをモニタ22上のポインタの動きに変換してポインタ操作を行う。その際に、反射体26は、高反射率を有し且つ小型であるので、ポインタ操作を行っている指の動きを精度良く検出できる。こうして、1つの発光素子25と2つの第1,第2受光素子23,24と反射体26とを含む安価で且つ高精度な光学式ポインティング装置を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、反射体からの反射光あるいは発光体からの光の到来方向を検出して上記反射体あるいは上記発光体の位置を検出する光学式ポインティング装置、および、それを搭載した情報端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報端末機器等のカーソル操作には様々な装置が利用されている。例えば、ノート型情報端末機器においては、静電容量式や感圧式のタッチパッドが大多数に搭載されており、スマートフォンでも静電容量式や感圧式のタッチパネルが採用されている。
【0003】
しかしながら、上記ノート型情報端末機器に搭載されているタッチパッドでは、指先で小さいエリアをなぞって操作するため、操作者にもよるが、指の移動量と画面上での移動量との相関があまりよくない。特に、カーソルを移動させたい場合には小さいタッチパッドエリアを高速に移動させる必要があり、移動させたい位置へのカーソルの移動操作を1回の操作で完了するのは困難である。したがって、大多数の操作者は、タッチパッドを複数回なぞって目的の位置まで移動させるのが通常である。そのため、デスクトップ型情報端末機器と同様に、外付けのマウスを用いて上記ノート型情報端末機器の操作を行っている操作者が非常に多い。
【0004】
しかしながら、特に上記ノート型情報端末機器を外出先で使用する場合には、上記マウスを別途持ち運びする必要があり、荷物の量が増える等の不便さがある。また、キーボードを用いて文字を入力する場合に、上記マウスを用いてカーソルを移動させるには、ブラインドタッチのホームポジションに置いた手を一旦離し、上記マウスに持ち替えて操作する必要があり、操作に無駄な動きが生ずるという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するために、特開2003‐122477号公報(特許文献1)に開示された情報処理装置が提案されている。この情報処理装置においては、図12に示すように、光学的走査部1R,1Lからの走査光2R,2Lを偏向することにより、使用者とモニタ部3との間の操作領域4を走査し、指によって指定された選択位置を光学的に検出・特定し、この選択位置をキー配列表5のうちの特定のキーに関連付けて出力するようにしている。
【0006】
図13に示すように、上記指からの反射光が検出された際における光学的走査部1Rと光学的走査部1Lとの走査角を夫々検出することによって、指位置Pを検出することができる。尚、特許文献1においては、検出された指の位置を机上に設定されたキー配列表5に対応させてキーボード入力を行っているが、指の位置でマウス操作を行うことは容易に展開することができる。
【0007】
また、上述の問題を解決するために、特開2009‐93663号公報(特許文献2)に開示された情報処理装置が提案されている。この情報処理装置においては、図14に示すように、本体ケース11Bの側部に送光素子12と受光素子13とを配設し、送光素子12から送られてユーザの親指で反射された光を受光素子13で受光するようにしている。その場合、図15に示すように、右親指による反射と左親指による反射とでは検出される距離が異なるため、右親指による操作と左親指による操作とを区別して判断することができる。こうして、操作部14A,14Bに描かれた何れのキーの図柄に対して操作が行われたかを判定する。
【0008】
さらに、図16に示すように、本体ケース11Aの端部に送光素子12Aと受光素子13Aとを配設し、且つ、本体ケース11Bの端部に送光素子12Bと受光素子13Bとを配設する。そして、夫々の送光素子12A,12Bから親指15に向けて送光し、親指15で反射された光を受光素子13A,13Bで受光する。
【0009】
その場合、図16において、上記送光素子12Bと受光素子13Bとの配設位置を座標(0,0)とし、送光素子12Aと受光素子13Aとの配設位置を座標(L,0)とする。そうすると、送光素子12Bから送光された光は、距離γで親指15の座標M点(x,y)に届く。一方、送光素子12Aから送光された光は、距離δで親指15の座標N点(x+a,y+b)に届く。ここで、距離aと距離bとは、親指15の形状に伴う誤差である。距離aと距離bとして複数のユーザの平均値を用いて距離γと距離δと演算する。そうすると、得られた距離γと距離δとから座標M点(x,y)を幾何的演算により算出可能である。こうして、親指15を水平に移動させることで、親指15の移動距離や移動方向が演算することができ、その演算結果に基づいてマウスポイントの位置を更新するようにしている。
【0010】
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に開示された従来の情報処理装置においては、以下のような問題がある。
【0011】
すなわち、上記特許文献1に開示された情報処理装置においては、光を走査するための光学的操作部1R,1Lが必要であり、受発光素子の他にポリゴンミラーあるいはMEMS(micro electro mechanical system)ミラー等が必要になる。また、指の位置検出分解能を得るために、走査光2R,2Lはビーム径の小さいコリメート光とする必要があり、レーザのような点光源が必要となる。しかしながら、これらは共に高価なものであり、これらを用いることによって検出系全体が非常に複雑なものになってしまうという問題がある。
【0012】
さらに、上記特許文献2に開示された情報処理装置においては、上記特許文献1に開示された情報処理装置のような部品は不要であるが、受光素子13A,13Bと親指15との間の距離を測定するため、受光素子13A,13Bに測距手段が必要となる。光学的測距手段には三角測量による測距と光の往復時間を測定するTOF(Time Of Flight)法による測距に大別される。しかしながら、両者とも指の動きを検出する程の距離分解能を得るためには、前者では光学系を大きくする必要があるが、親指15の移動を検出するために必要となる光学系のサイズは非常に大きいものとなってしまう。一方、後者では時間分解能を上げる必要があるが、指の移動を検出するために必要な時間分解能は数十psec(ピコ秒=10-12秒)レベルであり、ノート型情報端末機器等の一般民生用に搭載する用途としては非常に高価な部品が必要となり、結果として入力装置が高価なものとなってしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2003‐122477号公報
【特許文献2】特開2009‐93663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、この発明の課題は、単純な構成で、高精度且つ安価な光学式ポインティング装置、および、それを搭載した情報端末機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、この発明の光学式ポインティング装置は、
操作者の指に装着するための指装着部を有すると共に、光を放射する光放射体と、
一定の間隔を置いて配置されると共に、上記光放射体からの放射光を受光して、上記放射光の到来角度に応じた信号を出力する2つの受光素子と、
ポインタを含む画像を表示する表示画面と、
上記2つの受光素子からの信号に基づいて上記光放射体からの放射光の各受光素子への到来角度を求め、この求めた2つの到来角と上記2つの受光素子の間隔とに基づいて上記光放射体の位置を求め、この求めた上記光放射体の位置を上記表示画面上におけるポインタの位置に変換するポインタ制御部と
を備えたことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、一定の間隔を有する2つの受光素子によって、操作者の指に装着された光放射体からの放射光を受光して上記放射光の到来角度に応じた信号を出力し、ポインタ制御部によって、上記2つの受光素子からの2つの信号に基づいて上記光放射体の位置を求め、この求めた上記光放射体の位置を表示画面上におけるポインタの位置に変換するようにしている。その際に、上記光放射体は操作者の指に装着可能な程度に小型であるため、ポインタ操作を行っている指の動きを非接触で精度良く検出することができる。したがって、2つの受光素子と指に装着される光放射体とポインタ制御部とで構成される安価で且つ高精度な光学式ポインティング装置を提供することができるのである。
【0017】
また、1実施の形態の光学式ポインティング装置では、
シート状の光束を出射する1つの発光素子を備え、
上記光放射体は、一定の反射率以上の反射率である高反射率を有すると共に、上記発光素子からの出射光を反射することによって光を放射する反射体であり、
上記ポインタ制御部は、上記反射体の位置を求め、この求めた上記反射体の位置を上記ポインタの位置に変換する。
【0018】
この実施の形態によれば、シート状の光束を出射する1つの発光素子を備えると共に、上記光放射体を高反射率を有する反射体で構成して、上記発光素子からの出射光を上記2つの受光素子に向けて反射するようにしている。このように、操作者の指に装着される上記反射体を一定の反射率以上の反射率である高反射率に構成すると共に、発光素子から出射されるシート状の光束で上記高反射率の反射体を照射することによって、上記反射体の位置、つまり指の位置を確実に且つ精度良く検出することができる。したがって、1つの発光素子と2つの受光素子と指に装着される反射体とポインタ制御部とで構成される安価で且つ高精度な光学式ポインティング装置を提供することができる。
【0019】
また、1実施の形態の光学式ポインティング装置では、
上記発光素子は、上記2つの受光素子の間の中間位置に配置されている。
【0020】
この実施の形態によれば、上記発光素子は上記2つの受光素子の間の中間位置に配置されている。したがって、上記反射体の位置変動において、上記2つの受光素子に入射する受光量を均等化できるので上記両受光素子による角度検出分解能を略等しくでき、当該光学式ポインティング装置の位置検出分解能を最適化することができる。
【0021】
また、1実施の形態の光学式ポインティング装置では、
上記光放射体は、発光素子を有すると共に、上記発光素子からシート状の光束を出射することによって光を放射する発光体であり、
上記ポインタ制御部は、上記発光体の位置を求め、この求めた上記発光体の位置を上記ポインタの位置に変換する。
【0022】
この実施の形態によれば、上記光放射体を、上記発光素子からシート状の光束を出射する発光体で構成している。したがって、上記2つの受光素子に対して十分な光量を直接入射させることができ、上記発光体の位置を高精度に検出することができる。さらに、上記発光体用の電池等の電源が別途必要とはなるが、反射光ではなく直接発光光を受光するので、上記発光体の発光量を、上記光放射体として上記反射体を用いる場合における上記発光素子の発光量よりも削減することができ、当該光学式ポインティング装置全体の消費電流を低減することが可能になる。
【0023】
また、1実施の形態の光学式ポインティング装置では、
上記光放射体は、一定の反射率以上の反射率である高反射率を有すると共に、上記表示画面からの出射光を反射することによって光を放射する反射体であり、
上記ポインタ制御部は、上記反射体の位置を求め、この求めた上記反射体の位置を上記ポインタの位置に変換する。
【0024】
この実施の形態によれば、上記光放射体を高反射率を有する反射体で構成すると共に、上記表示画面からの出射光を上記2つの受光素子に向けて反射するようにしている。したがって、当該光学式ポインティング装置専用の能動型の上記発光素子や上記発光体を別途設ける必要がなく、部品点数を低減し、より簡単に光学式ポインティング装置を構成できる。さらに、上記発光素子や上記発光体を駆動するための電流も不要となり、低消費電流化を図ることができる。
【0025】
また、1実施の形態の光学式ポインティング装置では、
上記ポインタ制御部による上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の位置の上記表示画面上におけるポインタの位置への変換は、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手が上記操作者から見て左右に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て左右に移動し、
上記手が上記操作者から見て反手前方向に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て上方に移動し、
上記手が上記操作者から見て手前方向に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て下方に移動する
ような変換である。
【0026】
この実施の形態によれば、操作者が、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された手を左右に動かした場合には、上記表示画面上の上記ポインタは同様に左右に移動し、上記手を反手前方向に動かした場合には、上記ポインタは上方向に移動し、上記手を手前方向に動かした場合には、上記ポインタは下方向に移動するので、上記手の移動方向と上記ポインタの移動方向とが感覚的に一致し、操作者の操作感を向上させることができる。
【0027】
また、この発明の情報端末機器は、
上記この発明の光学式ポインティング装置と、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手とは反対側の手で操作されると共に、上記光学式ポインティング装置の状態を動作状態とスタンバイ状態とに切り替えるスイッチと
を備えたことを特徴としている。
【0028】
上記構成によれば、操作者によって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された手とは反対側の手でスイッチを操作して、上記光学式ポインティング装置の状態を動作状態とスタンバイ状態とに切り替えるようにしている。したがって、ポインタ操作を行う場合にのみ上記光学式ポインティング装置を動作状態にして上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の位置を検出でき、上記ポインタの意図しない誤動作を防ぐことができる。こうして、操作者の操作感を向上させることができる。
【0029】
また、この発明の情報端末機器は、
上記この発明の光学式ポインティング装置と、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手とは反対側の手で操作されると共に、上記表示画面をスクロールさせるためのホイールと
を備えたことを特徴としている。
【0030】
上記構成によれば、操作者によって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された手とは反対側の手でホイールを操作して、上記表示画面をスクロールさせるようにしている。したがって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されていない方の手でホイールを操作することによって、従来のマウスと同様の操作を行うことができる。こうして、ポインタ操作の向上させることができる。
【0031】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記スイッチあるいは上記ホイールの近傍に、上記ポインタの位置を選択するためのクリックボタン
を備えている。
【0032】
この実施の形態によれば、操作者は、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されていない方の手で、上記スイッチあるいは上記ホイールに加えて、上記クリックボタンの操作を行うことができ、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されている手でのポインタ操作の操作性をさらに向上させることができる。
【0033】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が着脱可能な挿入口
を備えている。
【0034】
この実施の形態によれば、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体を使用しない場合には、操作者の指から取り外された上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体を挿入口に装着することができる。したがって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の紛失を防止することができる。
【0035】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記スイッチあるいは上記ホイールは、上記キーボードに設けられている。
【0036】
この実施の形態によれば、上記光学式ポインティング装置の状態を動作状態とスタンバイ状態とに切り替える上記スイッチ、あるいは、上記モニタの表示画面をスクロールさせるための上記ホイールを、上記キーボードに設けているので、操作者の操作感を向上させることができる上記キーボードを備えた情報端末機器を提供できる。
【0037】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記スイッチは、上記キーボードにおける当該スイッチを操作する操作者の手の側に位置する側面に設けられており、
上記キーボードにおける上記スイッチが設けられている側面と直交する側面には、上記スイッチを操作する操作者の手で操作されると共に、上記モニタの表示画面をスクロールさせるためのホイールが設けられている。
【0038】
この実施の形態によれば、上記キーボードにおける上記スイッチが設けられている側面と直交する側面に上記ホイールを設けているので、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されていない方の手の2本の指(例えば、小指と親指)で、簡単に上記スイッチと上記ホイールとを操作をすることができる。したがって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されている手でのポイント操作の操作性を向上させることができる。
【0039】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記キーボードの上面における上記スイッチあるいは上記ホイールの近傍に、上記ポインタの位置を選択するためのクリックボタンが設けられている。
【0040】
この実施の形態によれば、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されていない方の手で、上記スイッチあるいは上記ホイールに加えて、上記クリックボタンの操作を行うことができ、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着されている手でのポインタ操作の操作性をさらに向上させることができる。
【0041】
また、1実施の形態の情報端末機器では、
上記キーボードに、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が着脱可能な挿入口が設けられている。
【0042】
この実施の形態によれば、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体を使用しない場合には、操作者の指から取り外された上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体を上記キーボードに設けられた挿入口に装着することができる。したがって、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の紛失を防止することができる。
【0043】
また、この発明のノート型の情報端末機器は、
上記この発明の光学式ポインティング装置と、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードを含むと共に、上記モニタに対して開閉可能に連結された本体部と
を備え、
上記光学式ポインティング装置における上記2つの受光素子は、上記モニタにおける上記表示画面の下部両端近傍に設けられており、
上記光学式ポインティング装置における上記発光素子は、上記モニタにおける上記表示画面の下部中央に設けられている
ことを特徴としている。
【0044】
上記構成によれば、上記モニタにおける上記表示画面の下部に、上記発光素子および上記2つの受光素子を設けているので、上記反射体の検出エリアを上記キーボードの上面の直ぐ上に形成することができる。したがって、上記キーボードを操作する位置で上記反射体が装着された手を移動させることによってポインタ操作を行うことができ、操作者の操作性を向上させることができる。
【0045】
また、この発明の情報端末機器は、
上記この発明の発光素子を含む光学式ポインティング装置と、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記光学式ポインティング装置は、棒状体を成すと共に、上記キーボードにおける上記操作者から見て奥側の辺に沿って配置されるセンサーバーに搭載されており、
上記光学式ポインティング装置における上記2つの受光素子は、上記センサーバーの両端に設置されており、
上記光学式ポインティング装置における上記発光素子は、上記センサーバーの中央に設置されている
ことを特徴としている。
【0046】
上記構成によれば、上記キーボードにおける上記操作者から見て奥側の辺に沿って配置されるセンサーバーに上記光学式ポインティング装置を搭載しているので、上記反射体の検出エリアを上記キーボードの上面の直ぐ上に形成することができる。したがって、上記キーボードを操作する位置で上記反射体が装着された手を移動させることによってポインタ操作をすることができ、操作者の操作性を向上させることができる。
【0047】
さらに、従来のデスクトップ型の情報端末機器に、上記光学式ポインティング装置が搭載された上記センサーバーを配置することによって、マウスを用いることなく操作性の良いポインタ操作をおこなうことができる。
【発明の効果】
【0048】
以上より明らかなように、この発明の光学式ポインティング装置は、一定の間隔を有する2つの受光素子によって、操作者の指に装着された光放射体からの放射光を受光して上記放射光の到来角度に応じた信号を出力し、ポインタ制御部によって、上記2つの受光素子からの2つの信号に基づいて上記光放射体の位置を求め、この求めた上記光放射体の位置を表示画面上におけるポインタの位置に変換するので、操作者の指に装着可能な程度に小型の上記光放射体からの放射光に基づいて、ポインタ操作を行っている指の動きを非接触で精度良く検出することができる。したがって、2つの受光素子と指に装着される光放射体とポインタ制御部とで構成される安価で且つ高精度な光学式ポインティング装置を提供することができる。
【0049】
また、この発明の情報端末機器は、操作者は、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された手とは反対側の手でスイッチを操作して、上記光学式ポインティング装置の状態を動作状態とスタンバイ状態とに切り替えることができるので、ポインタ操作を行う場合にのみ上記光学式ポインティング装置を動作状態にして上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の位置を検出でき、上記ポインタの意図しない誤動作を防ぐことができる。こうして、操作者の操作感を向上させることができる。
【0050】
また、この発明の情報端末機器は、操作者は、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された手とは反対側の手でホイールを操作することによって、上記表示画面をスクロールさせることができるので、従来のマウスと同様の操作を行うことができる。こうして、ポインタ操作の向上させることができる。
【0051】
また、この発明のノート型の情報端末機器は、モニタにおける上記表示画面の下部に、上記発光素子および上記2つの受光素子を設けているので、上記反射体の検出エリアをキーボードの上面の直ぐ上に形成することができる。したがって、上記キーボードを操作する位置で上記反射体が装着された手を移動させることによってポインタ操作をすることができ、操作者の操作性を向上させることができる。
【0052】
また、この発明の情報端末機器は、上記キーボードにおける操作者から見て奥側の辺に沿って配置されるセンサーバーに上記光学式ポインティング装置を搭載しているので、上記反射体の検出エリアを上記キーボードの上面の直ぐ上に形成することができる。したがって、上記キーボードを操作する位置で上記反射体が装着された手を移動させることによってポインタ操作をすることができ、操作者の操作性を向上させることができる。
【0053】
さらに、従来のデスクトップ型の情報端末機器に、上記光学式ポインティング装置が搭載された上記センサーバーを配置することによって、マウスを用いることなく操作性の良いポインタ操作をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明の光学式ポインティング装置が搭載されたノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【図2】図1における第1,第2受光素子を構成する分割PD,PSDおよびイメージセンサによる角度検出方法を示す図である。
【図3】図1における発光素子からの光束の広がり角と第1,第2受光素子の視野角との説明図である。
【図4】一般的なノートパソコンにおける検出エリアの例を示す図である。
【図5】キーボード上のxy座標とモニタ上のXY座標の対応関係を示す図である。
【図6】キーボードにおけるアクティブスイッチ,ホイールおよび左右クリックボタンの設置位置を例示する図である。
【図7】キーボードに設けられた反射体の挿入口を例示する図である。
【図8】この発明の光学式ポインティング装置が搭載されたデスクトップパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【図9】図1とは異なるノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【図10】図1および図9とは異なるノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【図11】図8とは異なるデスクトップパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【図12】従来の情報処理装置の外観を示す斜視図である。
【図13】図12に示す情報処理装置による選択位置の光学的検出の説明図である。
【図14】図12とは異なる従来の情報処理装置の外観を示す平面図である。
【図15】図14に示す情報処理装置による親指の検出原理の説明図である。
【図16】図15とは異なる親指の検出原理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0056】
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の光学式ポインティング装置が搭載されたノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【0057】
図1において、ノートパソコン21におけるモニタ22の下部に、一定間隔dをおいて第1受光素子23と第2受光素子24とが配置され、扇型に広がったシート状の光束27を発する発光素子25が第1,第2受光素子23,24の間に配置されている。
【0058】
上記構成において、上記発光素子25から出射された光束27は、ノートパソコン21の操作者の一方の手(図1においては右手)に装着された高反射率を有する反射体26で反射される。ここで、上記高反射率とは、一定の反射率以上の反射率を指す。こうして、反射体26で反射された光は入射角θ1で第1受光素子23に入射する一方、入射角θ2で第2受光素子24に入射する。この場合、第1受光素子23と第2受光素子24と反射体26とで形成される3角形の底辺の長さdと両端の角度θ1,θ2とが分かれば反射体26の位置が一意に決まるので、反射体26の位置を検出することができる。そこで、ノートパソコン21のCPU(中央演算処理装置)等(図示せず)で構成されるポインタ制御部によって反射体26の位置を連続して検出し、モニタ22の表示画面に表示されるポインタ(図5参照)の位置情報に変換することによってポインタ操作が可能になる。
【0059】
したがって、上記従来のタッチパッドのごとく、指の腹で小さいエリアをなぞるように操作することなく、キーボード上をダイナミックに手を移動させて上記ポインタを操作することができる。そのために、マウスと同様な操作性を得ることができるのである。さらに、マウス等の別体のポインティング装置を準備する必要もない。
【0060】
すなわち、本実施の形態においては、上記反射体26で、特許請求の範囲における上記光放射体を構成するのである。
【0061】
尚、上述の説明では、上記第1受光素子23,第2受光素子24,発光素子25および反射体26で構成される光学式ポインティング装置をノートパソコン21に搭載した場合を例示している。しかしながら、図8に示すように、デスクトップパソコン28におけるモニタ29の下部に第1受光素子23,第2受光素子24および発光素子25を搭載し、一方の手に反射体26を装着することによって、ノートパソコン21と同様にしてポインタ操作を行うことができる。但し、30はパソコン本体、31はキーボードである。
【0062】
ところで、上記第1受光素子23および第2受光素子24は、分割PD(Photodiode:フォトダイオード)や位置検出素子(PSD:Position Sensitive Detector)やイメージセンサ等で構成されており、光の到来角度を検出することができる。図2に、夫々による角度検出例を示す。
【0063】
図2(a)は分割PDを使用した場合の例であり、分割PD32における2つに分割されてなるAch(チャネル)の部分PDとBchの部分PDとの境界線上方に、上記境界線に沿って延在する直線状の開口を有するスリット33が配置されている。そして、図中に破線で示すように、入射角0°で光が入射する場合にはAchとBchとが均等に照射されるが、実線で示すように、ある入射角で光が入射する場合にはAchとBchとを照射する光量が変化する。そこで、AchとBchとから出力される光量を表す信号に基づいてAchとBchとに入射される光量の差を検出することによって、反射体26からの反射光の到来角度を検出することができるのである。
【0064】
また、図2(b)には上記PSDを用いた場合の例を示す。PSD34にはその両端に電流を検出する端子(Ach,Bch)が備えられており、受光レンズ35により光が照射された位置によって夫々の端子Ach,Bchまでの抵抗が変化するため、端子Ach,Bchで検出される光電流量が入射光束の角度に応じて変化する素子である。すなわち、図2(b)に示すように、端子Bch側に集光するような入射角で光が照射される場合、光スポットは端子Bchに近いため、端子Bchへの抵抗は小さくなる。したがって、端子Bchで検出される光電流は端子Achで検出される電流より大きくなり、例えば両電流比を検出することによって反射体26からの反射光の到来角度を検出することができるのである。
【0065】
また、図2(c)には上記イメージセンサ(リニアセンサ含む)を用いた場合の例を示す。光学系は図2(b)に示す上記PSDを用いた場合と同じである。イメージセンサ36は、受光レンズ37により照射されるスポット形状を表す信号を出力するので、イメージセンサ36からの上記信号に基づいてスポット形状を検出することができる。したがって、上記スポット形状より光量のピーク位置や光重心位置を算出することが可能であり、これらの位置によって反射体26からの反射光の到来角度を検出することができる。
【0066】
但し、上記第1受光素子23および第2受光素子24は、図2に例示したものに限定されるものではなく、光の到来角度を検出できるものであればよい。
【0067】
上述のようにして、上記第1受光素子23により、反射体26からの反射光の到来角度θ1を検出する一方、第2受光素子24により、反射体26からの反射光の到来角度θ2を検出することによって、図1における第1受光素子23と第2受光素子24と反射体26とで形成される3角形の底辺の長さdと両端の角度θ1,θ2とから、反射体26の位置を幾何学的に算出することができるのである。
【0068】
ここで、上記反射体26は、光を各方向へ均等に拡散反射するように表面処理されていることが好ましく、さらに円形あるいは球形の形状を有していることが好ましい。このように、反射体26を構成することによって、反射体26の光反射領域を小さくして、指による指示位置を精度良く検出することができる。また、反射体26は、例えば指輪のように、操作者の指に装着するための特許請求の範囲における上記指装着部としてのリング部を有しており、操作者の指に装着されて、図1に示すように手の甲側に位置している。このように反射体26を配置することによって、反射体26が位置する点がノートパソコン21のモニタ22下部に配置された第1,第2受光素子23,24と発光素子25とが形成する検出面内に略位置するようになるので、ポインタの操作性が非常によくなる。
【0069】
上記発光素子25は、例えば発光ダイオードで構成されている。この発光素子25は第1,第2受光素子23,24を結ぶ直線上に配置されることが好ましく、さらには第1受光素子23と第2受光素子24との中間点に配置されることが最適である。上記中間点に配置されることによって、反射体26の位置変動において、第1,第2受光素子23,24へ入射する受光量を最も均等化できるので、第1,第2受光素子23,24による角度検出分解能を略等しくでき、本実施の形態における光学式ポインティング装置の位置検出分解能を最適化することができるのである。
【0070】
次に、上記発光素子25から出射される光束27の適切な広がり角と、第1,第2受光素子23,24の視野角とについて、図3に従って説明する。
【0071】
図3において、xy平面のx軸を、概略矩形を成すキーボード38における上記モニタ22側の長辺に沿って、操作者から見て左側から右側に向かうように(図中右方向に)設定する。これに対し、上記xy平面のy軸を、キーボード38における操作者から見て左側の短辺に沿って、モニタ22側からモニタ22側とは反対側に向かうように(図中下方向に)設定する。原点(0,0)に第1受光素子23を配置し、原点(0,0)から距離dだけ離れたx軸上の点E(d,0)に第2受光素子24を配置し、原点と点Eとの中間点F(d/2,0)に発光素子25を配置している。
【0072】
上記発光素子25から出射された光束27の広がり角(半値角)をγとする。また、第1受光素子23の受光軸lとx軸とが成す受光軸角をαとし、第1受光素子23の視野角をβとし、第1受光素子23における視野の両端を示す2本の直線を夫々l(+)およびl(-)とする。同様に、上記第2受光素子24の受光軸mとx軸とが成す受光軸角をαとし、第2受光素子24の視野角をβとし、第2受光素子24における視野の両端を示す2本の直線のを夫々m(+)およびm(-)とする。そして、直線l(-)と直線m(-)との交点をAとし、直線l(+)と直線m(-)との交点をBとし、直線l(+)と直線m(+)との交点をCとし、直線l(-)と直線m(+)との交点をDとすると、四角形ABCDの内部で検出エリアが形成される。
【0073】
したがって、上記発光素子25から出射される光束27の広がり角γは、少なくとも三角形FBDをカバーするように設定する必要がある。ここで、検出エリアABCDは、ノートパソコン21やキーボード38のサイズに応じて操作者が操作し易いサイズに設定される。また、検出エリアABCDを広く設定するためには、第1受光素子23と第2受光素子24との距離dはなるべく大きい方がよい。そこで、第1受光素子23と第2受光素子24とは、ノートパソコン21におけるモニタ22の下部の両端近傍に配置することが望ましい。
【0074】
図4に、一般的な15.6インチの画面サイズを有するノートパソコン21における検出エリアABCDの例を示す。キーボード38のサイズを375mm×250mmとし、受光軸角αをα=40°とし、視野角βをβ=35°とし、第1,第2受光素子23,24間の間隔dをd=350mmとしている。図4に示すように、検出エリアABCDは歪んだ四角形であるが、キーボード38の中心付近には上下左右十分な検知エリアを有しており、手の動きを大きく検出することができる。したがって、マウスと同等の操作感を得ることが可能なのである。
【0075】
以上のような構成を有する光学式ポインティング装置は、図3に示すように、上記キーボード38における左奥角を原点として右向きにx軸を設定する一方、手前向きにy軸を設定した場合、図5に示すように、モニタ22の表示画面における左上角を原点として右向きにX軸を設定する一方下向きにY軸を設定し、上記ポインタ制御部によって、検出した反射体26の移動情報を用いて、x軸をX軸に対応させる一方、y軸をY軸に対応させることによって、ポインタ39を手の動きと同様にモニタ22の画面上で移動させることができる。例えば、図5中に白抜きの矢印で示すように、反射体26を装着した右手をキーボード38上を操作者から見て反手前側に移動させると、モニタ22の表示画面上のポインタ39は、図5中にハッチングの矢印で示すように上方に移動する。こうすることによって、手の移動方向とポインタ39の移動方向とが感覚的に一致し、ポインタ39の操作感を向上させることができるのである。
【0076】
以上においては、上記ポインタ39の移動のみについて説明したが、本光学式ポインティング装置はパソコンのキーボードに適用することも可能である。以下に、本光学式ポインティング装置をパソコンのキーボードに適用した場合について説明する。
【0077】
図6に示すように、上記ノートパソコン21あるいはデスクトップパソコン28のキーボード38,31の左側面にアクティブスイッチ40を設け、このアクティブスイッチ40をオン/オフ操作することによって、本光学式ポインティング装置を動作状態とスタンバイ状態とに切り替えるのである。こうすることによって、キー入力を行う際に、反射体26が装着された手が検出エリアABCD内でポインタ移動を意図しない動きをする場合には、アクティブスイッチ40をオフすれば、本光学式ポインティング装置はスタンバイ状態になるため反射体26の動きを検出することはない。そして、ポインタ移動を意図した動きをする場合にのみ、図6のように、例えば反射体26を装着していない左手の小指でアクティブスイッチ40をオンにする一方、反射体26を装着した右手でポインタ操作をすればよいのである。
【0078】
次に、上記モニタ22,29の画面をスクロールする際等に行うホイール操作について説明する。図6に示すように、キーボード38,31における操作者側の側面にホイール41が設けられており、アクティブスイッチ40をオンすると共に、ホイール41を回転させることによって、従来のマウスのホイールと同様の操作を行うことができる。ホイール41とアクティブスイッチ40とはキーボード38の同一側面に設けてもよいが、図6のように、キーボード38の側面のうちの直交する2つの側面に、特に左側面と手前側面(左端側)とに、アクティブスイッチ40とホイール41とが設けられていることが好ましい。例えば、図6のように、アクティブスイッチ40がキーボード38の左側面に設けられる一方、ホイール41が手前側面に設けられている場合には、左手の小指でアクティブスイッチ40を操作し、左手の親指でホイール41を操作することが可能になる。より好ましくは、図6のように、左手を広げた場合に左手の親指と左手の小指とでアクティブスイッチ40とホイール41とを操作できる範囲内に両者を設けることによって、さらに操作性をよくすることができる。
【0079】
次に、上記ポインタ39の位置を選択する際に用いる左クリックボタンと操作メニューを表示する際に用いる右クリックボタンとで構成される左右クリックボタンについて説明する。図6に示すように、キーボード38,31の上面におけるアクティブスイッチ40とホイール41との近傍に、左右クリックボタン42を設けている。このように構成することにより、図6のように、左手の小指でアクティブスイッチ40をオンにして本光学式ポインティング装置を動作状態にしながら、左手の親指と人差し指とでホイール41の操作と左右クリックボタン42の操作とを同時に行うことができる。したがって、マウス操作と全く同じ動作をすることが可能になるのである。例えば、左手の小指でアクティブスイッチ40をオンにして本光学式ポインティング装置を動作状態し、左手の親指で左右クリックボタン42の左クリックボタンを押しながら右手を適切に移動させてポインタ操作をすることによって、複雑な範囲指定作業も行うことができるのである。
【0080】
勿論、上記アクティブスイッチ40とホイール41とが逆の側面に、つまりアクティブスイッチ40が手前側面に設けられ、ホイール41が左側面に設けられていてもよいが、操作感を重視するならば、図6のように配置することが最適である。以上の説明では左手でアクティブスイッチ40,ホイール41および左右クリックボタン42を操作する場合を例に説明した。しかしながら、これらを右手の小指と親指とで操作できるように、キーボード38,31の右側面と手前側面(右端側)に設けても差し支えない。当然ながら、使用者には右利きと左利きとがあるので、キーボード38,31の両側にアクティブスイッチ40,ホイール41および左右クリックボタン42を設けて、パソコンの設定作業によって左側面と右側面との何れかを選択するようにすることもできる。
【0081】
次に、上述の反射体26の機能について説明する。本光学式ポインティング装置は、従来のマウスのような大きな装置は不要であるが、反射体26を必要とする。反射体26は手、特に指に装着するため、図7(a)に示すように、指輪のような構造を有しており、そのサイズは小さい。そのため、使用後の管理の仕方によっては紛失される懸念がある。そこで、図7に示すように、キーボード38,31の側面に反射体26を着脱できる挿入口43を設けることによって、図7(b)に示すように、使用後の反射体26をキーボード38,31の挿入口43に装着することによって、紛失を防止することができる。そして、使用時には、図7(a)に示すように、反射体26を挿入口43から抜き出せばよい。
【0082】
以上のごとく、本実施の形態における光学式ポインティング装置は、ノートパソコン21あるいはデスクトップパソコン28におけるモニタ22,29の下部両端近傍に、間隔dをおいて第1受光素子23と第2受光素子24とを配置している。また、モニタ22,29の下部における第1受光素子23と第2受光素子24との中間位置には、扇型に広がったシート状の光束27を出射する発光素子25を配置している。さらに、操作者の指には上記高反射率を有する反射体26が装着されている。そして、第1受光素子23および第2受光素子24によって、発光素子25から出射されて反射体26で反射した光の到来角度θ1,θ2を測定する。そして、ノートパソコン21あるいはデスクトップパソコン28の本体におけるCPU等で構成される上記ポインタ制御部によって、上記間隔dおよび到来角度θ1,θ2に基づいて、反射体26の位置を検出するようにしている。
【0083】
したがって、上記反射体26が装着された指の動きを非接触で検出することができ、上記ポインタ制御部によって上記指の動きをモニタ22,29上のポインタ39の動きに変換することにより、ポインタ操作を行うことができる。その際に、反射体26は、上記高反射率を有すると共に、指輪状に小型に構成されて操作者の指に装着されるので、ポインタ操作を行っている指の動きを精度良く検出することができる。さらに、発光素子25を第1,第2受光素子23,24の中間位置に配置しているので、反射体26の位置変動において第1,第2受光素子23,24の受光量を最も均等化でき、第1,第2受光素子23,24による角度検出分解能を略等しくできる。
【0084】
さらに、上記ノートパソコン21あるいはデスクトップパソコン28におけるモニタ22,29の下部に、第1,第2受光素子23,24と発光素子25とを配置しているので、検出エリアがキーボード38,31の上面の直ぐ上に形成される。そのため、キーボード38,31を操作する位置で反射体26が装着された手を移動させることによってポインタ操作を行うことができ、操作者の操作性を向上させることができる。
【0085】
すなわち、本実施の形態によれば、1つの発光素子25と第1,第2受光素子23,24の2つの受光素子と指に装着する反射体26と上記ポインタ制御部で構成される安価で且つ高精度な光学式ポインティング装置を提供することができるのである。
【0086】
また、本実施の形態においては、上記反射体26が装着された手を左右に移動させた場合には、モニタ22,29における表示画面上のポインタ39は左右に移動し、上記手を奥行き方向に移動させた場合にはポインタ39は上記表示画面上を上方に移動し、上記手を手前方向に移動させた場合にはポインタ39は上記表示画面上を下方に移動するようにしている。したがって、操作者の操作感を、従来のマウスと同様の操作感まで向上させることができる。
【0087】
また、本実施の形態においては、上記ノートパソコン21あるいは上記デスクトップパソコン28のキーボード38,31の左側面あるいは右側面にアクティブスイッチ40を設け、手前側面(左端側あるいは右端側)にホイール41を設け、キーボード38,31の上面におけるアクティブスイッチ40とホイール41との近傍に、左右クリックボタン42を設けている。したがって、反射体26が装着されていない例えば左手の小指でアクティブスイッチ40をオンにして本光学式ポインティング装置を動作状態にしながら、左手の親指と人差し指とでホイール41の操作と左右クリックボタン42の操作とを同時に行うことができる。あるいは、左手の小指でアクティブスイッチ40をオンにして本光学式ポインティング装置を動作状態し、左手の親指で左右クリックボタン42の左クリックボタンを押しながら右手を適切に移動させてポインタ操作を行って、複雑な領域指定操作を行うことができる。すなわち、マウス操作と全く同じ動作をすることが可能になるのである。
【0088】
尚、上記実施の形態においては、上記アクティブスイッチ40,ホイール41,左右クリックボタン42および反射体用の挿入口43を、ノートパソコン21あるいはデスクトップパソコン28のキーボード38,31に設けている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、携帯情報端末機器の本体ケースに設けることも可能である。
【0089】
・第2実施の形態
図9は、本実施の形態の光学式ポインティング装置が搭載されたノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【0090】
図9において、本ノートパソコン51におけるモニタ52,第1受光素子53および第2受光素子54は、上記第1実施の形態のノートパソコン21におけるモニタ22,第1受光素子23および第2受光素子24と同一構成を有するので、詳細な説明は省略する。
【0091】
本ノートパソコン51においては、上記第1,第2受光素子53,54の間に配置された発光素子と、この発光素子からの光を第1,第2受光素子53,54に向けて反射させる反射体とを有してはいない。本実施の形態においては、上記第1実施の形態におけるノートパソコン21における反射体26に変えて、例えば発光ダイオード等で成る発光素子を搭載すると共に、上記リング部を有して指に装着可能な発光体55を備えている。そして、この発光体55から、ノートパソコン51におけるモニタ52の表示画面方向に向けて、扇型に広がったシート状の光束56が出射され、この発光体55から出射された光を第1受光素子53および第2受光素子54で検出することによって、発光体55の位置を検知するようにしている。こうすることにより、上記第1実施の形態の場合と同様にしてポインタ操作を行うことができ、同様の効果を得ることができるのである。
【0092】
すなわち、本実施の形態においては、上記発光体55で、特許請求の範囲における上記光放射体を構成するのである。
【0093】
その場合、上記発光体55からの発光光束56は、少なくとも発光体55が図3に示す検出エリアABCDの何れの位置に在っても第1,第2受光素子53,54に入射するだけの広がり角(半値角=∠OAF)を有する必要があり、光エネルギーを有効に活用するためにシート状の光束を出射するのが好ましい。
【0094】
上記第1実施の形態の場合には、上記反射体26からの反射光を使用するために、発光素子25の発光量を大きくする必要があり、発光素子25の駆動電流が大きくなる。これに対し、本実施の形態の場合には、発光体55から出射される光を直接使用するために、発光体55の発光量を上記第1実施の形態の場合に比して小さくすることができ、発光体55の駆動電流を低減することができる。
【0095】
尚、上記発光体55には、光を発するための電池等の電源が必要となる。その場合、本実施の形態においても、上記第1実施の形態の場合と同様に、図7に示す挿入口43と同様の発光体55を着脱できる挿入口をキーボードの側面に設け、図7(b)に示すように発光体55を上記挿入口に装着している間に、ノートパソコン51の本体によって充電するようにすれば、発光体55の紛失を防止すると共に、発光体55を常に使用できる状態に維持することができる。
【0096】
また、上記第1実施の形態において説明した上記検出エリアABCDの設定方法、指に装着した反射体26の移動方向とモニタ22の表示画面上のポインタ39の移動方向との対応付け方法、アクティブスイッチ40,ホイール41および左右クリックボタン42の配置等については、本実施の形態においても同様に適用可能である。
【0097】
以上のごとく、本実施の形態においては、上記第1実施の形態における反射体26に変えて、指に装着可能な指輪状の発光体55を用い、この発光体55から出射された光を第1受光素子53および第2受光素子54で検出することにより、発光体55の位置を検知して、ポインタ操作を行うようにしている。
【0098】
したがって、上記第1,第2受光素子53,54に確実に十分な光量を入射させることができ、発光体55の位置を高精度に検出することができる。さらに、反射光ではなく直接発光光を受光するので、発光体55用の電池等の電源が別途必要となるが、発光体55の発光量を上記第1実施の形態における発光素子25の発光量よりも削減することができるので、光学式ポインティング装置全体の消費電流を低減することが可能になる。
【0099】
・第3実施の形態
図10は、本実施の形態の光学式ポインティング装置が搭載されたノートパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【0100】
図10において、本ノートパソコン61におけるモニタ62,第1受光素子63,第2受光素子64および反射体65は、上記第1実施の形態のノートパソコン21におけるモニタ22,第1受光素子23,第2受光素子24および反射体26と同一構成を有するので、詳細な説明は省略する。
【0101】
本ノートパソコン61においては、上記第1実施の形態における第1,第2受光素子23,24の間に配置された発光素子25や、上記第2実施の形態における指に装着可能な発光体55のような、角度検出用の光源を有してはいない。
【0102】
上記ノートパソコン61におけるモニタ62にはバックライト(図示せず)が設置されており、一定の光量の光がモニタ62の表示画面から常に操作者の方向に出射されている。本実施の形態においては、このモニタ62からの光を角度検出用の光源として利用するのである。
【0103】
すなわち、上記第1,第2受光素子63,64を例えばイメージセンサで構成し、操作者の手に指に装着された反射体65で反射された上記表示画面からの光の像を検出することによって、反射体65の位置を検出するのである。
【0104】
尚、上記第1実施の形態において説明した上記検出エリアABCDの設定方法、指に装着した反射体26の移動方向とモニタ22の画面上のポインタ39の移動方向との対応付け方法、アクティブスイッチ40,ホイール41および左右クリックボタン42の配置等については、本実施の形態においても同様に適用可能である。
【0105】
以上のごとく、本実施の形態においては、上記第1実施の形態の発光素子25および上記第2実施の形態の発光体55等の角度検出専用の光源に変えて、上記バックライトを有するモニタ62の表示画面からの光を角度検出用の光源として利用するようにしている。したがって、本光学式ポインティング装置専用の能動型の上記発光素子や上記発光体を別途設ける必要がなく、部品点数を低減し、最も簡単な構成で光学式ポインティング装置を構成することができる。さらに、上記発光素子や上記発光体を駆動するための電流も不要となり、低消費電流化を図ることができる。
【0106】
・第4実施の形態
図11は、本実施の形態の光学式ポインティング装置が搭載されたデスクトップパソコンにおける外観を示す斜視図である。
【0107】
図11において、本デスクトップパソコン71におけるモニタ72,パソコン本体73,キーボード74および反射体75は、上記第1実施の形態のデスクトップパソコン28におけるモニタ29,パソコン本体30,キーボード31および反射体26と同一構成を有するので、詳細な説明は省略する。
【0108】
本デスクトップパソコン71においては、上記第1実施の形態におけるデスクトップパソコン28のごとく、モニタ29の下部に、第1受光素子23と第2受光素子24と発光素子25を配置してはいない。その代わりに、上記間隔dをおいて第1受光素子76と第2受光素子77とが配置され、第1受光素子76と第2受光素子77との中間位置に扇型に広がったシート状の光束を発する発光素子78が配置された外付けのセンサーバー79を、キーボード74におけるモニタ72側の長辺に沿って、発光素子78からのシート状の光束がキーボード74の上面に沿って照射するように配置している。
【0109】
そして、上記センサーバー79における発光素子78から出射されてキーボード74の上面に沿って扇型に広がったシート状の光束が反射体75で反射された光を、センサーバー79における第1,第2受光素子76,77で検出し、上記間隔dと第1,第2受光素子76,77への入射角θ1,θ2とに基づいて、反射体75の位置を検出するのである。
【0110】
尚、上記第1実施の形態において説明した上記検出エリアABCDの設定方法、指に装着した反射体26の移動方向とモニタ22の画面上のポインタ39の移動方向との対応付け方法、アクティブスイッチ40,ホイール41および左右クリックボタン42の配置等については、本実施の形態においても同様に適用可能である。
【0111】
以上のごとく、本実施の形態における光学式ポインティング装置においては、モニタ72の下部に第1受光素子と第2受光素子と発光素子を配置するのではなく、第1受光素子76と第2受光素子77と発光素子78とが配置されたセンサーバー79を、キーボード74のモニタ72側の長辺に沿って配置している。
【0112】
したがって、上記第1実施の形態のデスクトップパソコン28のごとく、モニタ29の下部に、第1受光素子23と第2受光素子24と発光素子25を配置する必要が無く、従来のデスクトップパソコンのキーボードにおけるモニタ側の長辺に沿ってセンサーバー79を配置するだけで、マウスを用いない高精度で且つ操作性の良いポインタ操作を簡単に実現することができるのである。
【0113】
尚、上記各実施の形態においては、特許請求の範囲における上記指装着部をリング部で構成している。このリング部は、アルファベットの「O」のごとく閉じたリングの形状であってもよいし、アルファベットの「C」のごとく開いたリングの形状であってもよい。また、上記指装着部は、上記リング部に限らず、弾性部で指を挟む構造でもよいし、指に巻き付ける構造でもよい。
【符号の説明】
【0114】
21,51,61…ノートパソコン
22,29,52,62,72…モニタ
23,53,63,76…第1受光素子
24,54,64,77…第2受光素子
25,78…発光素子
26,65,75…反射体
27,56…光束
28,71…デスクトップパソコン
30,73…パソコン本体
31,38,74…キーボード
32…分割PD
33…スリット
34…PSD
36…イメージセンサ
39…ポインタ
40…アクティブスイッチ
41…ホイール
42…左右クリックボタン
43…挿入口
55…発光体
79…センサーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の指に装着するための指装着部を有すると共に、光を放射する光放射体と、
一定の間隔を置いて配置されると共に、上記光放射体からの放射光を受光して、上記放射光の到来角度に応じた信号を出力する2つの受光素子と、
ポインタを含む画像を表示する表示画面と、
上記2つの受光素子からの信号に基づいて上記光放射体からの放射光の各受光素子への到来角度を求め、この求めた2つの到来角と上記2つの受光素子の間隔とに基づいて上記光放射体の位置を求め、この求めた上記光放射体の位置を上記表示画面上におけるポインタの位置に変換するポインタ制御部と
を備えたことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光学式ポインティング装置において、
シート状の光束を出射する1つの発光素子を備え、
上記光放射体は、一定の反射率以上の反射率である高反射率を有すると共に、上記発光素子からの出射光を反射することによって光を放射する反射体であり、
上記ポインタ制御部は、上記反射体の位置を求め、この求めた上記反射体の位置を上記ポインタの位置に変換する
ことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光学式ポインティング装置において、
上記発光素子は、上記2つの受光素子の間の中間位置に配置されている
ことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項4】
請求項1に記載の光学式ポインティング装置において、
上記光放射体は、発光素子を有すると共に、上記発光素子からシート状の光束を出射することによって光を放射する発光体であり、
上記ポインタ制御部は、上記発光体の位置を求め、この求めた上記発光体の位置を上記ポインタの位置に変換する
ことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項5】
請求項1に記載の光学式ポインティング装置において、
上記光放射体は、一定の反射率以上の反射率である高反射率を有すると共に、上記表示画面からの出射光を反射することによって光を放射する反射体であり、
上記ポインタ制御部は、上記反射体の位置を求め、この求めた上記反射体の位置を上記ポインタの位置に変換する
ことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までの何れか一つに記載の光学式ポインティング装置において、
上記ポインタ制御部による上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体の位置の上記表示画面上におけるポインタの位置への変換は、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手が上記操作者から見て左右に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て左右に移動し、
上記手が上記操作者から見て反手前方向に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て上方に移動し、
上記手が上記操作者から見て手前方向に移動された場合には、上記ポインタは上記操作者から見て下方に移動する
ような変換である
ことを特徴とする光学式ポインティング装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか一つに記載の光学式ポインティング装置と、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手とは反対側の手で操作されると共に、上記光学式ポインティング装置の状態を動作状態とスタンバイ状態とに切り替えるスイッチと
を備えたことを特徴とする情報端末機器。
【請求項8】
請求項1から請求項6までの何れか一つに記載の光学式ポインティング装置と、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が装着された操作者の手とは反対側の手で操作されると共に、上記表示画面をスクロールさせるためのホイールと
を備えたことを特徴とする情報端末機器。
【請求項9】
請求項7あるいは請求項8に記載の情報端末機器において、
上記スイッチあるいは上記ホイールの近傍に、上記ポインタの位置を選択するためのクリックボタン
を備えたことを特徴とする情報端末機器。
【請求項10】
請求項7から請求項9までの何れか一つに記載の情報端末機器において、
上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が着脱可能な挿入口
を備えたことを特徴とする情報端末機器。
【請求項11】
上記請求項7あるいは請求項8に記載の情報端末機器において、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記スイッチあるいは上記ホイールは、上記キーボードに設けられている
ことを特徴とする情報端末機器。
【請求項12】
請求項7に記載の情報端末機器において、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記スイッチは、上記キーボードにおける当該スイッチを操作する操作者の手の側に位置する側面に設けられており、
上記キーボードにおける上記スイッチが設けられている側面と直交する側面には、上記スイッチを操作する操作者の手で操作されると共に、上記モニタの表示画面をスクロールさせるためのホイールが設けられている
ことを特徴とする情報端末機器。
【請求項13】
請求項11あるいは請求項12に記載の情報端末機器において、
上記キーボードの上面における上記スイッチあるいは上記ホイールの近傍に、上記ポインタの位置を選択するためのクリックボタンが設けられている
ことを特徴とする情報端末機器。
【請求項14】
請求項11から請求項13までの何れか一つに記載の情報端末機器において、
上記キーボードに、上記光放射体,上記反射体あるいは上記発光体が着脱可能な挿入口が設けられている
ことを特徴とする情報端末機器。
【請求項15】
請求項2あるいは請求項3に記載の光学式ポインティング装置と、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードを含むと共に、上記モニタに対して開閉可能に連結された本体部と
を備え、
上記光学式ポインティング装置における上記2つの受光素子は、上記モニタにおける上記表示画面の下部両端近傍に設けられており、
上記光学式ポインティング装置における上記発光素子は、上記モニタにおける上記表示画面の下部中央に設けられている
ことを特徴とするノート型の情報端末機器。
【請求項16】
請求項2あるいは請求項3に記載の光学式ポインティング装置と、
上記表示画面を有するモニタと、
キーボードと
を備え、
上記光学式ポインティング装置は、棒状体を成すと共に、上記キーボードにおける上記操作者から見て奥側の辺に沿って配置されるセンサーバーに搭載されており、
上記光学式ポインティング装置における上記2つの受光素子は、上記センサーバーの両端に設置されており、
上記光学式ポインティング装置における上記発光素子は、上記センサーバーの中央に設置されている
ことを特徴とする情報端末機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−94043(P2012−94043A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242158(P2010−242158)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】