説明

光源装置及びプロジェクター

【課題】蛍光体層を備えた構成において、装置の小型化を図ることが可能な光源装置及びプロジェクターを提供する。
【解決手段】第1の光を射出する第1光源と、第1の光とは異なる第2の光を射出する第2光源と、第1の光及び第2の光とは異なる第3の光を射出する蛍光体層と、第1の光及び第2の光を透過し第3の光を反射することにより、又は、第1の光及び第2の光を反射し第3の光を透過することにより、第1の光、第2の光、及び第3の光を合成する波長選択反射層と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置及びプロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクターの高性能化に関して、広色域かつ高効率な光源としてレーザー光源が注目されている。例えば、特許文献1の光源装置は、蛍光体を励起させる励起光(青色光)の光源であるレーザー光源と、光の三原色に対応する複数の色光を発する蛍光体層と、を備えている。
【0003】
プロジェクター用の光源としては、比較的大きな光量を有しかつ輝度の高い光源が要求される。例えば、特許文献2の光源装置は、赤色光、緑色光、青色光を射出する3つの光源アレイと、各光源アレイから射出された光を合成するダイクロイックプリズムと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−277516号公報
【特許文献2】特開2001−42431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2の光源装置では、ダイクロイックプリズムを構成する2つのダイクロイックミラーが、各光源アレイから射出される3の色光のうち1の色光のみを透過し他の1の色光のみを反射する。つまり、3つの光源アレイがダイクロイックプリズムに対してそれぞれ異なる方向に配置される。高輝度化を図るために、特許文献2の光源装置を特許文献1の蛍光体層を備えた構成に適用すると、蛍光体層を励起させるための光源が新たに必要となり光学系が複雑となる。よって、蛍光体装置の小型化を図ることが困難となる。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、蛍光体層を備えた構成において、装置の小型化を図ることが可能な光源装置及びプロジェクターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の光源装置は、第1の光を射出する第1光源と、前記第1の光とは異なる第2の光を射出する第2光源と、前記第1の光及び前記第2の光とは異なる第3の光を射出する蛍光体層と、前記第1の光及び前記第2の光を透過し前記第3の光を反射することにより、又は、前記第1の光及び前記第2の光を反射し前記第3の光を透過することにより、前記第1の光、前記第2の光、及び前記第3の光を合成する波長選択反射層と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第1光源からの光と第2光源からの光とを波長選択反射層に対して同じ方向から入射させることができるので、第1光源からの光、第2光源からの光、蛍光体層からの光をそれぞれ別々の方向から波長選択反射層に入射させる場合に比べて光学系が簡素化される。よって、装置の小型化を図ることができる。
【0009】
前記光源装置において、前記波長選択反射層における前記第1の光の照射スポットと、前記波長選択反射層における前記第2の光の照射スポットとの少なくとも一部が重なっていてもよい。
【0010】
この光源装置によれば、波長選択反射層から射出される光のスポット径拡大を抑制することができる。つまり、波長選択反射層から射出される光を点光源とみなすことができる。よって、エテンデュー(光源の発光面積と集光可能な立体角の積で与えられるパラメーター)の増加を抑制し、光の利用効率を高めることができる。
【0011】
前記光源装置において、前記波長選択反射層は、前記蛍光体層において前記第1の光と前記第2の光とが入射する面に配置され、前記蛍光体層は、前記第1の光の一部によって励起され、前記第3の光を射出し、前記第1の光の残りの一部は前記蛍光体層を透過してもよい。
【0012】
この光源装置によれば、波長選択反射層が蛍光体層と離間して配置された構成に比べて、蛍光体層に入射する第1の光の入射位置と蛍光体層から射出される第3の光の射出位置との位置合わせが容易となる。これにより、波長選択反射層から射出される光を点光源とみなすことができる。よって、エテンデューの増加を抑制し、光の利用効率を高めることができる。
【0013】
本発明のプロジェクターは、上述した光源装置と、前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系と、を備えることを特徴とする。
【0014】
このプロジェクターによれば、上述した光源装置を備えているので、装置の小型化を図ることが可能なプロジェクターを提供することができる。
【0015】
前記プロジェクターにおいて、前記光変調装置は、緑色用光変調装置、青色用光変調装置、及び赤色用光変調装置を含み、前記波長選択反射層により合成された光を、緑色光、青色光、及び赤色光に分離し、緑色光、青色光、及び赤色光のそれぞれの光を前記緑色用光変調装置、前記青色用光変調装置、及び前記赤色用光変調装置に導光する色分離導光光学系を備え、前記第3の光はλmin≦λ≦λmaxの波長の光を含み、前記色分離導光光学系により分離された前記緑色光、前記青色光、及び前記赤色光のうち、当該緑色光は、前記λmin≦λ≦λmaxの波長の範囲内のλ1≦λ≦λ2の波長の光を含み、当該青色光は、λmin≦λ<λ1の波長の光及び前記第1の光の双方の光を含み、当該赤色光は、λ2<λ≦λmaxの波長の光及び前記第2の光の双方の光を含んでいてもよい。
【0016】
このプロジェクターによれば、第3の光の一部と第1の光とが合成されて青色光が形成され、第3の光の一部と第2の光とが合成されて赤色光が形成される。よって、赤色光、緑色光、及び青色光の光量を均一化することができ、RGBの色バランスを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る光源アレイを示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る光合成素子を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る蛍光体層を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る蛍光体層の発光スペクトルを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る波長選択反射層の反射特性を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る光源装置を示す模式図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る光源装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
【0019】
以下の説明においては、図1中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材について説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクター1000の光学系を示す模式図である。なお、図1において、符号100axは照明光軸(光源装置1から色分離導光光学系200に向けて射出される光の光軸)である。照明光軸と平行な方向をY軸とする。なお、光軸とは、光学系において、系全体を透過する光束の代表となる仮想的な光線を指すものとする。
【0021】
図1に示すように、プロジェクター1000は、光源装置1と、色分離導光光学系200と、光変調装置としての3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bと、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600と、を具備して構成されている。
【0022】
光源装置1は、第1光源アレイ10と、第2光源アレイ20と、集光光学系30と、光合成素子40と、コリメート光学系50と、照明光学系100と、を具備して構成されている。
【0023】
第1光源アレイ10は、第1の光として励起光を射出するものである。なお、第1の光はレーザー光からなる青色光である。
【0024】
図2は、本発明の第1実施形態に係る第1光源アレイ10を示す模式図である。図2(a)は第1光源アレイ10の側面図であり、図2(b)は第1光源アレイ10の正面図である。
【0025】
図2に示すように、第1光源アレイ10は、基体11と、基体11上に配置された複数の第1光源12と、を備えている(図2(a)参照)。第1光源12としては、レーザー光源あるいは発光ダイオード(LED)等の固体光源を用いる。本実施形態において、第1光源12は、励起光として、レーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm)を射出するレーザー光源である。なお、光源として、445nm以外の波長の青色光を射出する光源を用いることもできる。第1光源12は基体11上に3行3列で9個配置されているが、第1光源12の個数は9個に限定されず、適宜変更可能である。
【0026】
第1光源アレイ10には、複数の第1光源12が、第1の光の射出方向(+Y方向)から視て、第1の方向(X方向)に沿って等間隔で配列されるとともに第1の方向と直交する第2の方向(Z方向)に沿って等間隔で配列されている(図2(b)参照)。第1の方向に沿って配列された複数の第1光源12の配列間隔は、第2の方向に沿って配列された複数の第1光源12の配列間隔と同じ間隔になっている。
【0027】
第2光源アレイ20も、第1光源アレイ10と同様に、基体21と、基体21上に配置された複数の第2光源22と、を備えている(図2(a)参照)。第2光源22としては、レーザー光源あるいは発光ダイオード(LED)等の固体光源を用いる。本実施形態において、第2光源22は、レーザー光として赤色光(発光強度のピーク:約635nm)を射出するレーザー光源である。なお、光源として、635nm以外の波長の赤色光を射出する光源を用いることもできる。第2光源22は基体21上に3行3列で9個配置されているが、第2光源22の個数は9個に限定されず、適宜変更可能である。
【0028】
図1に示すように、集光光学系30は、光源アレイ10と光合成素子40との間の第1の光の光路上と、光源アレイ20と光合成素子40との間の第2の光の光路上と、に配置されている。集光光学系30は、平行化レンズ31、平行化レンズ32及び集光レンズ33を備えている。
【0029】
平行化レンズ31は複数の凸レンズからなっており、各凸レンズは第1光源アレイ10の各レーザー光源に対応する位置に配置されている。一方、平行化レンズ32についても複数の凸レンズからなっており、各凸レンズは第2光源アレイ20の各レーザー光源に対応する位置に配置されている。集光レンズ33は凸レンズからなっている。平行化レンズ31は、励起光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。一方、平行化レンズ32は、レーザー光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。集光レンズ33は、励起光及びレーザー光を略集光した状態で光合成素子40に入射させる。
【0030】
図3は、本発明の第1実施形態に係る光合成素子40を示す側面図である。
図3に示すように、光合成素子40は、基板41と、蛍光体層42と、波長選択反射層43と、を備えている。光合成素子40は、基板41の蛍光体層42が形成されていない側の面が集光光学系30側に面するように配置されている。
【0031】
基板41は、第1の光及び第2の光の双方の光を透過する光透過材料によって形成されており、例えば石英ガラス、水晶、サファイア、透明樹脂等を用いることができる。特に、第1の光及び第2の光による加熱で変形しないように無機物である石英ガラス、水晶、サファイアが好適に用いられる。
【0032】
蛍光体層42は、集光光学系30により集光される第1の光及び第2の光の焦点位置に配置されている。蛍光体層42は、集光光学系30によって集光された第1の光及び第2の光のうち第1の光(青色光)によって励起され、青色光を緑色光に変換してコリメート光学系50に向けて放射する。蛍光体層42は、第1の光の一部によって励起され、第3の光を射出する。第1の光の残りの一部は蛍光体層42を透過する。第2の光は蛍光体層42を透過する。
【0033】
図4は、本発明の第1実施形態に係る蛍光体層42を示す模式図である。
図4に示すように、蛍光体層42は、光透過性を有する基材421と、第3の光(蛍光)を発する複数の蛍光体粒子422と、光透過性を有する粒子状の物質である複数のフィラー粒子423と、を有している。蛍光体粒子422の屈折率とフィラー粒子423の屈折率は、基材421の屈折率とは異なり、基材421の内部に複数の蛍光体粒子422と複数のフィラー粒子423とが含まれているため、第1の光及び第2の光は蛍光体層42によって散乱させられる。
【0034】
基材421の形成材料としては、光透過性を有する樹脂材料を用いることができ、中でも高い耐熱性を有するシリコーン樹脂(屈折率:約1.4)を好適に用いることができる。
【0035】
蛍光体粒子422は、図1に示す第1光源12から射出される励起光を吸収し蛍光を発する粒子状の蛍光物質である。例えば、蛍光体粒子422には、波長が約445nmの青色光によって励起されて蛍光を発する物質が含まれており、第1光源12が射出する励起光の一部を、緑色の波長帯域を有する光に変換して射出する。このような蛍光体粒子422として、平均粒径が1μmから数十μm程度のものが高い発光効率を示すことが知られている。蛍光体粒子422としては、通常知られたYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。例えば、平均粒径が10μmの(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceで示される組成のYAG系蛍光体(屈折率:約1.8)を用いることができる。
【0036】
なお、蛍光体粒子422の形成材料は、1種であっても良く、2種以上の形成材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子422として用いることとしても良い。
【0037】
フィラー粒子423は、蛍光体層42に入射する第1の光(励起光)及び第2の光、さらには蛍光体粒子422から発せられる第3の光(蛍光)を散乱させる機能を有している。フィラー粒子423の屈折率は、基材421の屈折率とは異なる。また、フィラー粒子423の形成材料としては、光透過性を有する粒子状物質であれば、樹脂材料や無機材料など広範な種類の材料を用いることができる。なかでも、高い耐熱性を有する無機材料を好適に用いることができ、例えば平均粒径が10μmの酸化チタン(屈折率:約2.5)を用いることができる。
【0038】
図5は、本発明の第1実施形態に係る蛍光体層の発光スペクトルを示す図である。図5において、横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度である。ただし、図5に示した発光スペクトルは、発光強度の最大値が1になるように規格化されている。また、図5において、左側の縦線L1は本実施形態のプロジェクターにおいて青色の波長と緑色の波長とを区分する線(波長490nmにおける線)、右側の線L2は本実施形態のプロジェクターにおいて緑色の波長と赤色の波長とを区分する線(波長590nmにおける線)である。
【0039】
図5に示すように、蛍光体層の発光スペクトルは、480〜730nmの波長(λmin=480nm、λmax=730nm、480nm≦λ≦730nm)を含んでいる。本実施形態においては、プロジェクターの緑色光として、490〜590nmの波長(λ1=490nm、λ2=590nm、490nm≦λ≦590nm)の光を使用しており、蛍光体層の発光スペクトルが含む波長のうち490nmより小さい波長の光と590nmより大きい波長の光は緑色光としては使用しない。プロジェクターの青色光については、蛍光体層の発光スペクトルが含む波長のうち490nmよりも小さい波長(480nm≦λ<490nm)の光と、蛍光体層を透過する波長が445nmの第1の光とが混合されて、青色光として使用される。一方、プロジェクターの赤色光については、蛍光体層の発光スペクトルが含む波長のうち590nmよりも大きい波長(590nm<λ≦730nm)の光と、蛍光体層を透過する波長が635nmの第2の光とが混合されて、赤色光として使用される。
【0040】
図3に戻り、波長選択反射層43は、蛍光体層42において第1の光及び第2の光が入射する側の面に配置されている。波長選択反射層43は、第1の光及び第2の光を透過し、第1の光によって励起された第3の光を反射する波長選択性を有している。波長選択反射層43は、第1の光及び第2の光を透過し第3の光を反射することにより、第1の光、第2の光、及び第3の光を合成する。このような波長選択反射層43は、例えば誘電体多層膜によって形成されている。
【0041】
波長選択反射層43における第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43における第2の光の照射スポットとは互いに重なっている。なお、各照射スポットの重なり度合いは、波長選択反射層43における第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43における第2の光の照射スポットとの少なくとも一部が重なっていればよい。
【0042】
図6は、本発明の第1実施形態に係る波長選択反射層43の反射特性を示す図である。図6において、横軸は波長(nm)、縦軸は反射率である。
【0043】
図6に示すように、波長選択反射層43は、445nmよりも大きく635nmよりも小さい波長の光をほぼ100%反射する。言い換えると、波長選択反射層43は、445nm以下の波長の光と635nm以上の波長の光を透過する。すなわち、波長選択反射層43は、第1の光(波長445nm)及び第2の光(波長635nm)を透過し、第3の光(波長が445nmよりも大きく635nmよりも小さい範囲)を反射する。
【0044】
図1に戻り、コリメート光学系50は、光合成素子40と照明光学系100との間の第1の光の光路上と、第2の光の光路上と、第3の光の光路上とに配置されている。つまり、コリメート光学系50は、波長選択反射層43により合成された第1の光、第2の光及び第3の光の共通の光路上に配置されている。コリメート光学系50は、第1レンズ51及び第2レンズ52を備えている。コリメート光学系50は、光合成素子40から射出される光(第1の光、第2の光及び第3の光)を略平行化した状態で照明光学系100(インテグレータ光学系110)に入射させる。
【0045】
照明光学系100は、コリメート光学系50と色分離導光光学系200との間に配置されている。照明光学系100は、インテグレータ光学系110と、偏光変換素子120とを備えている。
【0046】
インテグレータ光学系110は、第1フライアイレンズ111と第2フライアイレンズ112と重畳レンズ113とを備えている。インテグレータ光学系110は、コリメート光学系50からの光(励起光、レーザー光及び蛍光)を分割して重畳する。
【0047】
偏光変換素子120は、PBS、ミラー、位相差板等を一組の要素とするアレイで形成されている。偏光変換素子120は、第1フライアイレンズ111により分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える機能を有する。
【0048】
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、反射ミラー230,240,250を備えている。色分離導光光学系200は、光源装置1(照明光学系100)からの光(第1の光、第2の光及び第3の光)を赤色光、緑色光及び青色光に分離し、赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれの色光を照明対象となる液晶光変調装置400R,400G,400Bに導光する機能を有する。色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、集光レンズ300R,300G,300Bが配置されている。
【0049】
ダイクロイックミラー210,220は、基板上に、所定の波長領域の光を反射して、他の波長領域の光を透過させる波長選択透過膜が形成されたミラーである。具体的には、ダイクロイックミラー210は、赤色光成分及び緑色光成分を透過させ、青色光成分を反射する。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、赤色光成分を透過させる。
【0050】
反射ミラー230,240,250は、入射した光を反射するミラーである。具体的には、反射ミラー230は、ダイクロイックミラー210を反射した青色光成分を反射する。反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した赤色光成分を反射する。
【0051】
ダイクロイックミラー210で反射された青色光は、反射ミラー230で反射され、集光レンズ300Bを透過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210を透過した緑色光は、ダイクロイックミラー220で反射され、集光レンズ300Gを透過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した赤色光は、入射側の反射ミラー240、射出側の反射ミラー250、集光レンズ300Rを経て赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
【0052】
反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した赤色光成分を液晶光変調装置400Rまで導く機能を有する。これにより、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長い場合であっても、赤色光の発散等による赤色光の利用効率の低下を抑制することができる。なお、他の色光(例えば青色光)の光路の長さが赤色光の光路の長さよりも長い場合は、リレーレンズ及び反射ミラーを青色光の光路に配置する構成も考えられる。
【0053】
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、光源装置1の照明対象となる。なお、図示を省略したが、各集光レンズ300R,300G,300Bと各液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が配置されている。また、各液晶光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が配置されている。これら入射側偏光板、液晶光変調装置400R,400G,400B及び射出側偏光板によって、入射された各色光の光変調が行われる。
【0054】
例えば、液晶光変調装置400R,400G,400Bは、一対の透明基板に液晶を密閉封入した透過型の液晶光変調装置であり、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に応じて、入射側偏光板(図示略)から射出された1種類の直線偏光の偏向方向を変調する。
【0055】
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板(図示略)から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなしている。直角プリズムを貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
【0056】
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
【0057】
本実施形態の光源装置1によれば、第1光源12からの光と第2光源22からの光とを波長選択反射層43に対して同じ方向から入射させることができるので、第1光源からの光、第2光源からの光、蛍光体層からの光をそれぞれ別々の方向から波長選択反射層に入射させる場合に比べて光学系が簡素化される。照明光学系100(インテグレータ光学系110及び偏光変換素子120)を3つの光を合成した後に配置するので、装置の小型化を図ることができる。
【0058】
また、この構成によれば、波長選択反射層43から射出される光のスポット径拡大を抑制することができる。つまり、波長選択反射層43から射出される光を点光源とみなすことができる。よって、エテンデュー(光源の発光面積と集光可能な立体角の積で与えられるパラメーター)の増加を抑制し、光の利用効率を高めることができる。
【0059】
また、この構成によれば、波長選択反射層43が蛍光体層42と離間して配置された構成に比べて、蛍光体層42に入射する第1の光の入射位置と蛍光体層42から射出される第3の光の射出位置との位置合わせが容易となる。これにより、波長選択反射層43から射出される光を点光源とみなすことができる。よって、エテンデューの増加を抑制し、光の利用効率を高めることができる。
【0060】
本実施形態のプロジェクター1000によれば、上述した光源装置1を備えているので、装置の小型化を図ることが可能なプロジェクターを提供することができる。
【0061】
また、この構成によれば、第3の光の一部と第1の光とが合成されて青色光が形成され、第3の光の一部と第2の光とが合成されて赤色光が形成される。よって、赤色光、緑色光、及び青色光の光量を均一化することができ、RGBの色バランスを向上させることができる。
【0062】
なお、本実施形態の光源装置1では、第1の光が青色光であり、第2の光が赤色光であり、第3の光が緑色光である構成を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第1の光と第3の光とが互いに同じ色である構成においても適用可能である。また、第2の光と第3の光とが互いに同じ色である構成においても適用可能である。
【0063】
また、本実施形態の光源装置1では、第1光源及び第2光源としてレーザー光を射出する光源を用いたが、これに限らない。例えば、第1光源としてレーザー光以外の光を射出する光源を用い、第2光源としてレーザー光を射出する光源を用いてもよい。
【0064】
また、本実施形態の光源装置1では、コリメート光学系における第1レンズ及び第2レンズとして凸レンズを用いたが、これに限らない。要するに、コリメート光学系が、蛍光体層によって散乱された光を略平行化した状態で照明光学系に入射させるようになっていればよい。また、コリメート光学系を構成するレンズの枚数は、1枚であってもよく、3枚以上であってもよい。
【0065】
また、本実施形態のプロジェクター1000では、液晶光変調装置として3つの液晶光変調装置を用いたが、これに限らない。1つ、2つ又は4つ以上の液晶光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
【0066】
また、本実施形態のプロジェクター1000では、透過型のプロジェクターを用いたが、これに限らない。例えば、反射型のプロジェクターを用いてもよい。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を透過するタイプであることを意味している。「反射型」とは、反射型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクターに本発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
【0067】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る光源装置2を示す模式図である。
図7に示すように、本実施形態に係る光源装置2は、上述の第1光源アレイ10に替えて第1光源アレイ10Bを備えている点、第3光源アレイ10Aをさらに備えている点、上述の光合成素子40に替えて反射型の発光素子40A及び波長選択反射層43Aを備えている点、で上述の第1実施形態に係る光源装置1と異なっている。その他の点は上述の構成と同様であるので、図1と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0068】
光源装置2は、第1光源アレイ10Bと、第2光源アレイ20と、第3光源アレイ10Aと、集光光学系30と、集光光学系30Aと、平行化レンズ53と、平行化レンズ54と、波長選択反射層43Aと、ピックアップレンズ55と、発光素子40Aと、コリメート光学系50と、照明光学系100と、を具備して構成されている。
【0069】
第1光源アレイ10Bは、第1の光を射出するものである。なお、第1の光はレーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm)である。
【0070】
第2光源アレイ20は、第2の光を射出するものである。なお、第2の光はレーザー光からなる赤色光(発光強度のピーク:約635nm)である。
【0071】
第3光源アレイ10Aは、励起光を射出するものである。なお、励起光はレーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm)である。
【0072】
集光光学系30は、第1光源アレイ10Bと波長選択反射層43Aとの間の第1の光の光路上と、第2光源アレイ20と波長選択反射層43Aとの間の第2の光の光路上と、に配置されている。集光光学系30は、平行化レンズ31、平行化レンズ32及び集光レンズ33を備えている。平行化レンズ31は、第1の光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。平行化レンズ32は、第2の光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。集光レンズ33は、第1の光及び第2の光を略集光した状態で平行化レンズ53に入射させる。
【0073】
平行化レンズ53は、集光光学系30と波長選択反射層43Aとの間の光の光路上に配置されている。平行化レンズ53は、集光レンズ33から射出される光(第1の光及び第2の光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Aに入射させる。
【0074】
集光光学系30Aは、第3光源アレイ10Aと波長選択反射層43Aとの間の励起光の光路上に配置されている。集光光学系30Aは、平行化レンズ31A及び集光レンズ33Aを備えている。平行化レンズ31Aは、励起光を略平行化した状態で集光レンズ33Aに入射させる。集光レンズ33Aは、励起光を略集光した状態で平行化レンズ54に入射させる。
【0075】
平行化レンズ54は、集光光学系30Aと波長選択反射層43Aとの間の光の光路上に配置されている。平行化レンズ54は、集光レンズ33Aから射出される光(励起光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Aに入射させる。
【0076】
波長選択反射層43Aは、第1の光、第2の光及び励起光を反射し、励起光によって励起された第3の光を透過する波長選択性を有している。波長選択反射層43Aは、第1の光、第2の光及び励起光を反射し第3の光を透過することにより、第1の光、第2の光、及び第3の光を合成する。このような波長選択反射層43Aは、例えば誘電体多層膜によって形成されている。
【0077】
波長選択反射層43Aにおける第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43Aにおける第2の光の照射スポットとは互いに重なっている。なお、各照射スポットの重なり度合いは、波長選択反射層43Aにおける第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43Aにおける第2の光の照射スポットとの少なくとも一部が重なっていればよい。
【0078】
ピックアップレンズ55は、波長選択反射層43Aからの励起光を略集光した状態で発光素子40Aに入射させるとともに、発光素子40Aから射出される第3の光(蛍光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Aに入射させる。
【0079】
発光素子40Aは、基板41Aと、蛍光体層42Aと、を備えている。発光素子40Aは、基板41Aの蛍光体層42Aが形成されている側の面が波長選択反射層43A側に面するように配置されている。
【0080】
基板41Aは、第1の光及び第2の光の双方の光を反射するアルミニウム(Al)等の金属材料によって形成されている。
【0081】
蛍光体層42Aは、ピックアップレンズ55により集光される励起光の焦点位置に配置されている。蛍光体層42Aは、ピックアップレンズ55によって集光された励起光(青色光)によって励起され、青色光を緑色光に変換してピックアップレンズ55に向けて放射する。
【0082】
コリメート光学系50は、波長選択反射層43Aと照明光学系100との間の第1の光の光路上と、第2の光の光路上と、第3の光の光路上とに配置されている。つまり、コリメート光学系50は、波長選択反射層43Aにより合成された第1の光、第2の光及び第3の光の共通の光路上に配置されている。コリメート光学系50は、波長選択反射層43Aによって合成された光(第1の光、第2の光及び第3の光)を略平行化した状態で照明光学系100(インテグレータ光学系110)に入射させる。
【0083】
本実施形態の光源装置2によれば、第1光源アレイ10Bからの光と第2光源アレイ20からの光とを波長選択反射層43Aに対して同じ方向から入射させることができるので、第1光源からの光、第2光源からの光、蛍光体層からの光をそれぞれ別々の方向から波長選択反射層に入射させる場合に比べて光学系が簡素化される。よって、装置の小型化を図ることができる。
【0084】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る光源装置3を示す模式図である。
図8に示すように、本実施形態に係る光源装置3は、上述の波長選択反射層43Aに替えて波長選択反射層43Bを備えている点、で上述の第2実施形態に係る光源装置2と異なっている。その他の点は上述の構成と同様であるので、図2と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0085】
光源装置3は、第1光源アレイ10Bと、第2光源アレイ20と、第3光源アレイ10Aと、集光光学系30と、集光光学系30Aと、平行化レンズ53と、平行化レンズ54と、波長選択反射層43Bと、ピックアップレンズ55と、発光素子40Aと、コリメート光学系50と、照明光学系100と、を具備して構成されている。
【0086】
集光光学系30は、第1光源アレイ10Bと波長選択反射層43Bとの間の第1の光の光路上と、第2光源アレイ20と波長選択反射層43Bとの間の第2の光の光路上と、に配置されている。平行化レンズ31は、第1の光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。平行化レンズ32は、第2の光を略平行化した状態で集光レンズ33に入射させる。集光レンズ33は、第1の光及び第2の光を略集光した状態で平行化レンズ53に入射させる。
【0087】
平行化レンズ53は、集光光学系30と波長選択反射層43Bとの間の光の光路上に配置されている。平行化レンズ53は、集光レンズ33から射出される光(第1の光及び第2の光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Bに入射させる。
【0088】
集光光学系30Aは、第3光源アレイ10Aと波長選択反射層43Bとの間の励起光の光路上に配置されている。平行化レンズ31Aは、励起光を略平行化した状態で集光レンズ33Aに入射させる。集光レンズ33Aは、励起光を略集光した状態で平行化レンズ54に入射させる。
【0089】
平行化レンズ54は、集光光学系30Aと波長選択反射層43Bとの間の光の光路上に配置されている。平行化レンズ54は、集光レンズ33Aから射出される光(励起光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Bに入射させる。
【0090】
波長選択反射層43Bは、第1の光、第2の光及び励起光を透過し、励起光によって励起された第3の光を反射する波長選択性を有している。波長選択反射層43Bは、第1の光、第2の光及び励起光を透過し第3の光を反射することにより、第1の光、第2の光、及び第3の光を合成する。このような波長選択反射層43Bは、例えば誘電体多層膜によって形成されている。
【0091】
波長選択反射層43Bにおける第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43Bにおける第2の光の照射スポットとは互いに重なっている。なお、各照射スポットの重なり度合いは、波長選択反射層43Bにおける第1の光の照射スポットと、波長選択反射層43Bにおける第2の光の照射スポットとの少なくとも一部が重なっていればよい。
【0092】
ピックアップレンズ55は、波長選択反射層43Bからの励起光を略集光した状態で発光素子40Aに入射させるとともに、発光素子40Aから射出される第3の光(蛍光)を略平行化した状態で波長選択反射層43Bに入射させる。
【0093】
発光素子40Aは、基板41Aの蛍光体層42Aが形成されている側の面が波長選択反射層43B側に面するように配置されている。
【0094】
蛍光体層42Aは、ピックアップレンズ55により集光される励起光の焦点位置に配置されている。蛍光体層42Aは、ピックアップレンズ55によって集光された励起光(青色光)によって励起され、青色光を緑色光に変換してピックアップレンズ55に向けて放射する。
【0095】
コリメート光学系50は、波長選択反射層43Bと照明光学系100との間の第1の光の光路上と、第2の光の光路上と、第3の光の光路上とに配置されている。つまり、コリメート光学系50は、波長選択反射層43Bにより合成された第1の光、第2の光及び第3の光の共通の光路上に配置されている。コリメート光学系50は、波長選択反射層43Bよって合成された光(第1の光、第2の光及び第3の光)を略平行化した状態で照明光学系100(インテグレータ光学系110)に入射させる。
【0096】
本実施形態の光源装置3によれば、第1光源アレイ10Bからの光と第2光源アレイ20からの光とを波長選択反射層43Bに対して同じ方向から入射させることができるので、第1光源からの光、第2光源からの光、蛍光体層からの光をそれぞれ別々の方向から波長選択反射層に入射させる場合に比べて光学系が簡素化される。よって、装置の小型化を図ることができる。
【0097】
本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも、適用することができる。
【0098】
上記各実施形態においては、本発明の光源装置をプロジェクターに適用した例について説明したが、これに限らない。例えば、本発明の光源装置を他の光学機器(例えば、光ディスク装置、自動車のヘッドランプ、照明機器等)に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0099】
1,2,3…光源装置、12…第1光源、22…第2光源、42,42A…蛍光体層、43,43A,43B…波長選択反射層、200…色分離導光光学系、400R,400G,400B…液晶光変調装置(光変調装置)、600…投写光学系、1000…プロジェクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光を射出する第1光源と、
前記第1の光とは異なる第2の光を射出する第2光源と、
前記第1の光及び前記第2の光とは異なる第3の光を射出する蛍光体層と、
前記第1の光及び前記第2の光を透過し前記第3の光を反射することにより、又は、前記第1の光及び前記第2の光を反射し前記第3の光を透過することにより、前記第1の光、前記第2の光、及び前記第3の光を合成する波長選択反射層と、
を備えることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記波長選択反射層における前記第1の光の照射スポットと、前記波長選択反射層における前記第2の光の照射スポットとの少なくとも一部が重なっていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記波長選択反射層は、前記蛍光体層において前記第1の光と前記第2の光とが入射する面に配置され、
前記蛍光体層は、前記第1の光の一部によって励起され、前記第3の光を射出し、
前記第1の光の残りの一部は前記蛍光体層を透過することを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
前記光変調装置は、緑色用光変調装置、青色用光変調装置、及び赤色用光変調装置を含み、
前記波長選択反射層により合成された光を、緑色光、青色光、及び赤色光に分離し、緑色光、青色光、及び赤色光のそれぞれの光を前記緑色用光変調装置、前記青色用光変調装置、及び前記赤色用光変調装置に導光する色分離導光光学系を備え、
前記第3の光はλmin≦λ≦λmaxの波長の光を含み、
前記色分離導光光学系により分離された前記緑色光、前記青色光、及び前記赤色光のうち、
当該緑色光は、前記λmin≦λ≦λmaxの波長の範囲内のλ1≦λ≦λ2の波長の光を含み、
当該青色光は、λmin≦λ<λ1の波長の光及び前記第1の光の双方の光を含み、
当該赤色光は、λ2<λ≦λmaxの波長の光及び前記第2の光の双方の光を含むことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−189938(P2012−189938A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55235(P2011−55235)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】