説明

光走査装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を、コストが上昇することなく、向上させる。
【解決手段】光走査装置1000の上面部は第2fθレンズに対応する位置に露光窓を備え、光走査装置1000の上方にはスライド可能な光走査装置カバー1100が設けられる。光走査装置カバー1100には、露出窓を開閉するシャッター1410が形成され、このシャッター1410の中央部に細孔1412が、端部に細孔1414がそれぞれ設けられる。シャッター1410により露出窓が閉じられているときにレーザー光は細孔1412及び細孔1414から出射してこれらのレーザー光を測定することにより光走査装置の光学特性を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のプリンタ等における光書き込みを行なうための光走査装置に関し、特に、レーザー光の露光窓からの光を用いて、光走査装置自体の光学特性(組立て精度に起因する特性)、画像形成装置における光走査装置の光学特性(取付け精度に起因する特性)を容易に測定することができる光走査装置に関する。また、本発明は、このような光走査装置を備えた画像形成装置にも関係がある。
【背景技術】
【0002】
レーザープリンタ、デジタル複写機、レーザーファクシミリなどの画像形成装置は、感光体(静電潜像担持体)上に潜像を書き込むための光走査装置(LSU:Laser Scanning Unit)を備えている。このLSUは、光学素子を有し、極めて高い寸法精度及び埃を含まない状態が要求されることから、独立した密閉ユニットとして、画像形成装置の本体に装着される。LSU自体を組み立てる場合においても、LSUを画像形成装置へ装着する場合においても、高い精度で調整する必要がある。
【0003】
このようなことから、特開平10−233899号公報(特許文献1)は、LSUについての光学調整時及び画像形成装置本体への装着時にそれぞれ基準となる基準面を設けて、コストを低減可能な光走査装置を開示する。この公報に開示された光走査装置は、光ビームを発生する光源と、光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与える第1光学手段と、回転体とを含む。この光走査装置は、回転体を所定の方向に回転させて第1光学手段を通過した光ビームを走査対象物に向けて走査する走査手段と、この走査手段により走査された光ビームを走査対象物の所定の位置に結像させる第2光学手段とを含む光学系と、光学系を収容する底部と、この底部に対向する側に設けられた開口部とを有し、底部側を外部機器にセットする際に基準とする第1基準面と、開口部側を外部機器にセットする際に基準とする第2基準面とを有する筐体とを備える。
【0004】
この光走査装置によると、底部側の外部機器に接する面に設けられた第1基準面を基準として外部機器に固定して、光学系が露出している筐体の開口部側から光学系を調整して光学系を筐体の底部に固定するとともに、開口部側の外部機器に接する面に設けられた第2基準面を基準として光学系を備えた筐体を外部機器に固定する。このため、光学調整時及び本体への装着時にそれぞれ基準となる基準面を設けているので、高精度で組立て及び画像形成装置へ装着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−233899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年においては、画像処理性能の向上に伴い、カラー化、高画質化及び原稿サイズの大型化が要求されている。原稿サイズの大型化は光走査装置の筐体の大型化を招き、カラー化及び高画質化は、光学特性のさらなる精度向上を招いている。このため、上述した特許文献1のような筐体の一部分を用いて位置決め精度を向上させるのは困難になりつつある。
【0007】
一方、組立て精度又は位置決め精度を向上させるために、専用の構造としたり専用の治具を取り付けたりすることは、光走査装置自体のコスト及び光走査装置が装着される画像形成装置のコストを上昇させる可能性がある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を、コストが上昇することなく、向上させることができる光走査装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に係る光走査装置は、筐体上面に設けられた露光窓から出射された光により像担持体を走査して、像担持体上に静電潜像を形成するための光走査装置であって、露光窓を遮蔽する遮蔽部材に設けられ、露光窓から出射された光の一部を透光する透光部材、及び、筐体上面に設けられ、露光窓から出射された光の一部を遮光する遮光部材のいずれかを備える。
【0010】
この透光部材により透光される光の幅及びこの遮光部材により遮光される光の幅は、像担持体の長手方向の長さに対して光走査装置の光学特性を判定できる程度に十分に短いものとして構成できる。
【0011】
さらに、光走査装置は、筐体上面に設けられ、露光窓を開閉するシャッター部材と、
シャッター部材をスライドさせる機構とを含むように構成できる。この場合、透光部材は、シャッター部材に設けられるものとして構成できる。
【0012】
さらに、光走査装置は、筐体上面に設けられ、像担持体の長手方向に垂直な方向に、露光窓と交錯するように、線材を張設する係止部材を含むように構成できる。この場合、遮光部材は、係止部材に張設された線材であるとして構成できる。
【0013】
なお、透光部材及び遮光部材の位置は、像担持体の長手方向の中央部として構成でき、像担持体の長手方向の端部としても構成できる。さらに、透光部材及び遮光部材の位置は、像担持体の長手方向の中央部及び端部として構成できる。このとき、この端部は、像担持体の走査開始側の端部として構成できる。
【0014】
この発明の別の局面に係る画像形成装置は、上述したいずれかの光走査装置を備えた画像形成装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る光走査装置によると、光の出射が不要な場合に露光窓を閉じ光の出射が必要な場合に露光窓を開く遮蔽部材(シャッター部材)に設けられた透光部材、又は、光走査装置の筐体上面に張設された遮光部材(線材)のいずれかにより、光(レーザー光)の一部のみが出射されたり一部のみが遮光されて出射されたりする。出射されたレーザー光を計測することにより光走査装置自体の組立て精度を測定したり、出射されたレーザー光により描画された画像を計測することにより画像形成装置への光走査装置の組付け精度を測定したりすることができる。このため、コストが上昇することなく、画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置を備えた画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【図2】図1における光走査装置の内部構造を示す上面図である。
【図3】図1における光走査装置の内部構造を示す側面図である。
【図4】図1における光走査装置の内部構造を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の上面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の側面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置のカバーを示す上面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置のシャッターが完全に閉じた状態を示す上面図である。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置においてシャッターが開いた状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る光走査装置の上面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る光走査装置においてワイヤが設けられた状態を示す斜視図である。
【図13】画像形成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。以下においては、本発明の実施の形態にかかる画像形成装置をタンデム形式のフルカラータイプとして説明するが、他の形式(例えば回転プロセス)のフルカラータイプでもよく、モノクロタイプであっても構わない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置1000を備えた画像形成装置100の内部構造を示す断面図である。
【0018】
この画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色の画像又は単色の画像を形成するもので、大略的には、画像形成装置100の本体部110と、自動原稿処理装置120とにより構成されている。本体部110は、光走査装置1000、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、排紙トレイ91等を有して構成されている。
【0019】
本体部110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、自動原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
【0020】
この画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に対応するデータである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4つの画像ステーションが構成されている。
【0021】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるために機能する。光走査装置1000には、レーザー出射部及び反射ミラー等を備えたユニットとして構成される。光走査装置1000は、レーザー光を走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザー光を感光体ドラム3に導くためのレンズ及びミラー等の光学要素が配置されている。光走査装置1000の具体的な構成は、後述する。
【0022】
光走査装置1000は、帯電された感光体ドラム3を、入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を、4色(Y、M、C、K)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーナユニット4は、現像及び画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去及び回収する。
【0023】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、Y、M、C、Kの各色に対応して4本設けられている。中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0024】
中間転写ベルト61は、4つの感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0025】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行なわれる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8mm〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴム、発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では転写電極としてローラ形状の電極を使用しているが、それ以外にブラシ形状の電極等を用いることが可能である。
【0026】
上述のように、各感光体ドラム3上で各色に応じて顕像化された静電潜像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の記録用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって記録用紙上に転写される。
【0027】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを記録用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10又は中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、又は発泡性樹脂ローラ等々)としたものが用いられる。
【0028】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー又は転写ローラ10によって記録用紙上に転写が行なわれず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去及び回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する、例えば、クリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0029】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシート(記録用紙)を蓄積しておくためのトレイであり、本体部110の光走査装置1000の下側に設けられている。手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを載置することができる。本体部110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0030】
本体部110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10及び定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送出するための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a、ピックアップローラ11b、複数の搬送ローラ12a〜搬送ローラ12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0031】
搬送ローラ12a〜搬送ローラ12dは、シートの搬送を促進及び補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。また、同様にして、ピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0032】
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0033】
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。また、ヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融、混合及び圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。
【0034】
次に、シート搬送経路を詳細に説明する。上述のように、画像形成装置100には予めシートを収納する給紙カセット81及び手差し給紙カセット82が設けられている。これらの給紙カセット81又は手差し給紙カセット82からシートを給紙するために、ピックアップローラ11a又はピックアップローラ11bが配置され、シートを1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
【0035】
給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から搬送されるシートは、用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融及び固着されて、その後に配置された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0036】
上記の搬送経路は、シートに対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両面印字要求の時は、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過したシートの後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによってシートを搬送ローラ12c、12dに導く。その後、レジストローラ13を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0037】
次に、図2、図3及び図4を参照して、光走査装置1000の内部構造について詳細に説明する。図2は、図1における光走査装置1000の内部構造を示す上面図、図3は内部構造を示す側面図、図4は内部構造を示す斜視図である。
【0038】
本実施の形態に係る光走査装置1000では、筐体1010に収められた、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応するそれぞれのレーザーダイオード1020と、それぞれのレーザーダイオード1020からのレーザー光が入射されるコリメートレンズ1030と、コリメートレンズ1030から出射されたレーザー光を反射するミラー群1035と、ミラー群1035で反射されたレーザー光が入射されるシリンドリカルレンズ1040と、シリンドリカルレンズ1040から出射されたレーザー光を反射する反射ミラー1050と、反射ミラー1050で反射されたレーザー光を反射するポリゴンミラー(回転多面鏡)1060と、ポリゴンミラー1060で反射されたレーザー光を屈折させる第1fθレンズ1070と、第1fθレンズ1070を透過した各色に対応するレーザー光を個別に反射する複数の出射折返しミラー1090、1091、1092、1093、1094、1095、1096と、各出射折返しミラーで反射されたレーザー光をそれぞれ個別に屈折させる4つの第2fθレンズ1080、1082、1084、1086とを備えている。
【0039】
ポリゴンミラー1060は、正多角柱形状のものであって、高速回転駆動されており、その各周面のミラーによりレーザー光を反射しつつ主走査方向Xに繰り返し走査する。第1fθレンズ1070、出射折返しミラー1090、1091、1092、1093、1094、1095、1096及び第2fθレンズ1080、1082、1084、1086は、主走査方向Xに繰り返し走査されるそれぞれのレーザー光を反射したり屈折させるため、主走査方向Xに長くかつ主走査方向Xに直交する副走査方向Yに短い棒状に形成され、それらの両端が支持されている。
【0040】
ブラック(K)に対応するレーザーダイオード1020から出射されたレーザー光は、コリメートレンズ1030を透過しミラー群1035と反射ミラー1050とで反射され、ポリゴンミラー1060で反射されて、主走査方向Xに走査され、さらに第1fθレンズ1086を透過して、出射折返しミラー1096で反射され、第2fθレンズ1086を透過して、ブラックに対応する感光体ドラム3に入射する。
【0041】
シアン(C)に対応するレーザーダイオード1020から出射されたレーザー光は、コリメートレンズ1030を透過しミラー群1035と反射ミラー1050とで反射され、ポリゴンミラー1060で反射されて、主走査方向Xに走査され、さらに第1fθレンズ1086を透過して、出射折返しミラー1094、1095で反射され、第2fθレンズ1084を透過して、シアンに対応する感光体ドラム3に入射する。
【0042】
マゼンダ(M)に対応するレーザーダイオード1020から出射されたレーザー光は、コリメートレンズ1030を透過しミラー群1035と反射ミラー1050とで反射され、ポリゴンミラー1060で反射されて、主走査方向Xに走査され、さらに第1fθレンズ1086を透過して、出射折返しミラー1092、1093で反射され、第2fθレンズ1082を透過して、マゼンダに対応する感光体ドラム3に入射する。
【0043】
イエロー(Y)に対応するレーザーダイオード1020から出射されたレーザー光は、コリメートレンズ1030を透過しミラー群1035と反射ミラー1050とで反射され、ポリゴンミラー1060で反射されて、主走査方向Xに走査され、さらに第1fθレンズ1086を透過して、出射折返しミラー1090、1091で反射され、第2fθレンズ1080を透過して、イエローに対応する感光体ドラム3に入射する。
【0044】
先に述べたように、各感光体ドラム3は、回転駆動されており、主走査方向Xに繰り返し走査されるそれぞれ色に対応するレーザー光が照射されて、各感光体ドラム3の表面にそれぞれの色に対応する静電潜像が形成される。なお、感光体ドラム3が回転駆動することにより副走査方向Yにレーザー光が照射されて、主走査方向Xとの2次元画像であって各色に対応する静電潜像を感光体ドラム3の表面に形成することができる。各感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像は、それぞれ現像されてトナー像となり、これらのトナー像が中間転写ベルト61を介して記録用紙に重ねて転写され、記録用紙上でカラーのトナー像となる。
【0045】
次に、本実施の形態に係る光走査装置1000の外部構造について説明する。図5は、光走査装置1000の外観を示す上面図であって、図6は、光走査装置1000の外観を示す側面図である。これらの図5及び図6に示すように、この光走査装置1000は、幅及び長さと比較して高さ方向の寸法が小さな略直方体形状を有し、例えば射出成型された樹脂により構成される。この光走査装置1000を形成する略直方体上面が上面部1101であって、その上面部1101のさらに上方に、光走査装置1000に対してスライド可能に、光走査装置カバー1100が設けられている。図7に、光走査装置カバー1100を外した状態の光走査装置1000の上面図(その上面の全体に上面部1101が露出)を示す。
【0046】
図7に示すように、光走査装置1000の上面部1101には、A側からB側に延設された露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wと、露光窓1102W側であってA側の端部に設けられた、回転カム1200が取り付けられる回転カムプレート1300と、露光窓1102Wと露光窓1104Wとの間に設けられ光走査装置カバー1100が取り付けられるスライド突起部1310と、露光窓1106Wと露光窓1108Wとの間に設けられ光走査装置カバー1100が取り付けられる、スライド突起部1320とが設けられる。これらのスライド突起部1310及びスライド突起部1320は、略円柱形状であって、その上面には、留め具1102及び留め具1106が嵌合する穴が設けられている。
【0047】
光走査装置1000の上面部1101における露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wの位置は、以下のとおりである。第2fθレンズ1086に対応する位置にはブラックに対応するレーザー光が出射する露光窓1102Wが、第2fθレンズ1084に対応する位置にはシアンに対応するレーザー光が出射する露光窓1104Wが、第2fθレンズ1082に対応する位置にはマゼンダに対応するレーザー光が出射する露光窓1106Wが、第2fθレンズ1080に対応する位置にはイエローに対応するレーザー光が出射する露光窓1108Wが、それぞれ設けられている。これらの露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wにはレーザー光を透過するガラス等が嵌め込まれている。
【0048】
また、光走査装置1000の上面部1101に設けられた回転カムプレート1300の略中心には、回転カム1200の回転中心が軸支される穴部が設けられている。スライド突起部1310及びスライド突起部1320の略中心には、後述する留め具1102及び留め具1106が嵌合される穴が設けられている。
【0049】
図5及び図6に戻り光走査装置1000について説明する。この光走査装置1000は、防塵のために、その上面部1101の上方にスライド可能な光走査装置カバー1100を備える。光走査装置カバー1100のY方向の長さは、光走査装置1000の長さよりも短い。より詳しくは、上面部1101の端部から露光窓1108Wまでの長さ分程度短い。
【0050】
光走査装置1000の上面部1101に形成された露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wは、回転カム1200の動作によって連動して開閉されるシャッター1102S、1104S、1106S、1108Sにより閉じられる。これらのシャッター1102S、1104S、1106S、1108Sの開方向及び閉方向を、図5及び図6に矢印で示す。これらのシャッター1102S、1104S、1106S、1108Sは、光走査装置カバー1100の一部により形成されているものであって、光走査装置カバー1100と一体的に形成されている。すなわち、光走査装置カバー1100が、図5又は図6の矢示「閉」方向にスライドすると、露光窓1102Wが光走査装置カバー1100の一部により形成されるシャッター1102Sにより閉じられ、露光窓1104Wが光走査装置カバー1100の一部により形成されるシャッター1104Sにより閉じられ、露光窓1106Wが光走査装置カバー1100の一部により形成されるシャッター1106Sにより閉じられ、露光窓1108Wが光走査装置カバー1100の一部により形成されるシャッター1108Sにより閉じられる。光走査装置カバー1100が、図5又は図6の矢示「開」方向にスライドすると、各シャッターにより閉じられていた露光窓が開かれる。
【0051】
光走査装置カバー1100には、長穴部1104及び長穴部1108が設けられている。光走査装置1000の上面部1101に設けられた略円柱形状のスライド突起部1310及びスライド突起部1320が、長穴部1104及び長穴部1108にそれぞれ挿入される。スライド突起部1310及びスライド突起部1320の上面の穴に、長穴部の短径よりも大きな径である留め具1102及び留め具1106がそれぞれ嵌合される。このため、光走査装置1000の上面部1101を、光走査装置カバー1100が外れることなくスライドすることができる。
【0052】
なお、この光走査装置1000が画像形成装置100に装着される場合の位置決め治具として複数のガイドピン1120、1122が設けられている。光走査装置1000の上面部1101及び光走査装置カバー1100(シャッター1102S、1104S、1106S、1108S)は、直接レーザー光の照射精度及びビーム径に影響を与えないことからABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)のような熱膨張が比較的大きい一般的に安価な材料を用いることもできる。
【0053】
図6に示すように、光走査装置1000が画像形成装置100に装着された状態においては、ポリゴンミラー1060で走査され、出射折返しミラー及び第2fθレンズで集光されたレーザー光が露光窓1102W(ブラック)、露光窓1104W(シアン)、露光窓1106W(マゼンダ)、露光窓1108W(イエロー)から各感光体ドラム3に向けて照射される。このような画像形成装置100において、各感光体ドラム3の周辺には、現像器2、クリーナユニット4、帯電器5、及び感光体ドラム3のトナー像を次の転写材である中間転写ベルト61に転写する中間転写ローラ64等が配置される。現像器2又は感光体ドラム3のメンテナンス作業又は交換作業に際しては、これらの下方に位置する露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wにトナー又は埃が落下するおそれがあり、このような作業に連動して、これらの露光窓1102W、1104W、1106W、1108Wが上述したシャッター1102S、1104S、1106S、1108Sにより閉じられることが好ましい。また、感光体ドラム3に照射されるレーザー光は百ミクロン以下にまで集光されることから、ポリゴンミラー1060が停止して走査が行なわれない状態では、感光体ドラム3又はその他の部材に反射した光であっても漏出しないような機構が求められ、シャッター1102S、1104S、1106S、1108Sによりレーザー光を遮光する方法は極めて有効である。
【0054】
図8に、図5のブラックに対応する露光窓側の拡大図であって、シャッター1102S(以下シャッター1102Sをシャッター1410と記載する場合がある)が閉じて露光窓1102Wが完全に閉じられた状態の上面図を示す。上述したように、回転カム1200は、光走査装置1000の上面部1101に設けられた回転カムプレート1300に取り付けられている。
【0055】
シャッター1410は、光走査装置カバー1100の一部として構成される平板状の部材であって、露光窓1102Wの全幅を覆うように伸びる非透過性の樹脂(好ましくは黒色の樹脂)で構成される。このシャッター1410には、回転カム1200の長穴形状のリンク部1230に摺動自在に係合する円柱形状の突起部1420が設けられる。リンク部1230の幅(図8における上下方向の寸法)は、突起部1420の直径よりもわずかに大きく、リンク部1230の両方向端部の丸穴(半円穴)の径は、突起部1420の直径よりもわずかに大きい。このため、突起部1420は、リンク部1230を摺動自在に移動でき、かつ、リンク部1230のいずれの端の半円穴の位置において回転できるので、突起部1420が移動したり回転したりすることにより、シャッター1410の傾きが変更され、シャッター1410が開いたり閉じたりすることができるようになる。
【0056】
回転カム1200は、略L字形状を備えた平板部材であって、回転カムプレート1300の穴部に軸支される回転軸1220と、回転カム1200を回転させるための係止部1210と、長穴形状のリンク部1230とを備える。上述したように、リンク部1230には、シャッター1410の上面に固設された円柱形状の突起部1420が摺動自在及び回転自在に保持されている。なお、係止部1210には、例えば廃トナータンクが当接して回転カム1200が回転して、閉状態のシャッター1410が開かれる。
【0057】
これ以外のシャッター1104S、1106S、1108Sも、シャッター1410と同じく光走査装置カバー1100の一部として形成されているので、シャッター1410と同じ動きをする。なお、図8の矢示R(1)方向に回転カム1200を回転させるとシャッターが開き、矢示R(2)方向に回転カム1200を回転させるとシャッターが閉じる。
【0058】
本実施の形態に係る光走査装置1000においては、このシャッターの一部にレーザー光を透過する細孔を備えることが特徴である。図8に示すように、露光窓1102Wを開閉するシャッター1102S(1410)には、その主走査方向Xの中央部に細孔1412及びA側に細孔1414が設けられている。この細孔1412及び細孔1414は、約0.5〜1mm程度の幅を有するスリットである。この細孔の幅は、感光体ドラム3の長手方向(主走査方向X)の長さに対して十分に短く、この幅を透過したレーザー光を計測することにより、後述するように光走査装置1000の光学特性を判定できる。
【0059】
図9に図8のA−A断面図を示す。図9に示すように、露光窓1102Wを開閉するシャッター1102S(1410)には、細孔1412があり、その下方にはガラス又はポリカーボネイト等からなる透光部材1416が取り付けられている。このため、シャッターにより露光窓1102Wを閉じた状態で光走査装置1000を作動させると(全面露光走査させると)、図9の矢示で示すようにレーザー光が細孔1412を透過して感光体ドラム3を照射する。
【0060】
図8に示す細孔1414も、図9に示す細孔1412と同様の構成を備える。さらに、図10に示すように、他の露光窓1104W、1106W、1108Wを開閉するシャッター1104S、1106S、1108Sにも、2つずつ細孔が設けられるとともに、それらの細孔の下方には透光部材がそれぞれ取り付けられている。
【0061】
これらの細孔の位置については以下の観点により定められている。光走査装置1000と画像形成装置100とは、複数のガイドピン1120、1122で位置決めされて、画像形成装置100に光走査装置1000が取り付けられる。各色毎の主走査及び副走査の位置決めは、画像データの送出タイミングを設定することにより実現できるのであるが、最大限の光学性能を確保する観点からは、走査方向中央部が、fθレンズ等の中央部に調整されることが好ましい。このため、この調整が容易になるように細孔の位置が定められている。
【0062】
以上のような構造を備えた光走査装置1000を搭載した画像形成装置100の動作について説明する。
【0063】
光走査装置1000の回転カム1200を矢示R(2)方向に回転させて、露光窓をシャッターで閉じる。このときの回転カム1200は図9に示す状態である。シャッターで露光窓は閉じられているが、シャッターにはレーザー光が透過する細孔が設けれている。このため、このようにシャッターにより露光窓を閉じた状態で、露光又は印字することにより、細孔及び透光部材で構成された部分のみが露光又は印字されて、例えば、全体が白地のシートに細孔の部分が黒筋として印字される。
【0064】
この印字シートにおける黒筋の絶対的な位置及び間隔を測定して、光走査装置1000の光学特性(露光位置、倍率、ボウ、傾き)を測定することができるようになる。光走査装置1000を画像形成装置100へ組込む前においては、ビーム径及び直線性を計測するにより光走査装置1000単体の組立て精度を測定することができ、光走査装置1000を画像形成装置100へ組込んだ後においては、印字されたシートの黒筋を計測することにより組み込まれた画像形成装置100における光走査装置1000の位置のずれ量を測定することができる。さらに、細孔の位置及び細孔の間隔(シートにおける黒筋の位置及び間隔)を一定時間ごとに繰返し計測して、それらのデータを蓄積しておいて、時間経過による位置のずれを判定することができる。
【0065】
以上のようにして、本実施の形態に係る光走査装置及びその光走査装置を備えた画像形成装置においては、レーザー光の出射が不要な場合に露光窓を閉じレーザー光の出射が必要な場合に露光窓を開くシャッターに、レーザー光が透光する細孔を設けて、その細孔から出射されるレーザー光についてビーム径及び直線性を計測することにより光走査装置自体の組立て精度を測定したり、その細孔から出射されるレーザー光により描画された画像を計測することにより画像形成装置への光走査装置の組付け精度を測定したりすることができる。このため、コストが上昇することなく、画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を向上させることができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0066】
本実施の形態に係る光走査装置2000は、シャッターを備える必要がなく、光走査装置1000の上面(露光窓側)に設けられたフックに遮光部材(ワイヤー、糸等)を張設してシートに印字して、その印字内容に基づいて画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を計測する。
【0067】
図11に、本実施の形態に係る光走査装置2000の上面図を示す。この図11に示すように、光走査装置2000は図5に示した光走査装置1000の構成に加えて、センターフック2300、2302及びインデックスフック2200、2202をさらに備える。なお、上述したようにこの光走査装置2000におけるシャッターは任意的な構成である。
【0068】
光走査装置2000の光学特性を計測する場合には、図11及び図12に示すように、遮光部材であるワイヤー2204を、インデックスフック2200とインデックスフック2202とにより張設し、ワイヤー2304を、センターフック2300とセンターフック2302とにより張設する。このワイヤーはフックに係止されているだけであるので、取外し自在である。
【0069】
このワイヤー2204及びワイヤー2304は、上述した細孔と同様の理由で、感光体ドラム3の長手方向(主走査方向X)の長さに対して十分に短く、このワイヤーにより社交されたレーザー光を計測することにより、光走査装置1000の光学特性を判定できる。
【0070】
このようなワイヤーを張接した状態で画像形成すると、図13に示すような画像がシートに形成される。この図13に示すように、張設されたワイヤーの部分がシートに形成された画像において白筋として表れている。なお、図13に示す画像は一例であって、本発明がこれに限定されるものではない。
【0071】
この印字シートにおける白筋の絶対的な位置及び間隔を測定して、光走査装置2000の光学特性(露光位置、倍率、ボウ、傾き)を測定することができるようになる。印字されたシートの黒筋を計測することにより組み込まれた画像形成装置100における光走査装置2000の位置のずれ量を測定することができる。また、白筋の位置及び白筋の間隔(印字シートにおける白筋の位置及び間隔)を一定時間ごとに繰返し計測して、それらのデータを蓄積しておいて、時間経過による位置のずれを判定することができる。
【0072】
以上のようにして、本実施の形態に係る光走査装置及びその光走査装置を備えた画像形成装置においては、露光窓を閉じたり開いたりするシャッターを備えない場合においても、画像形成装置への光走査装置の組付け精度を測定することができる。このため、コストが上昇することなく、画像形成装置に装着される光走査装置の光学特性を向上させることができる。
【0073】
なお、上述した実施の形態においては、主走査方向Xに2ヶ所の細孔又はワイヤーを設けているが、搬送されるシートの基準がセンターであれば中央側が好ましく、搬送されるシートの基準が書き出し位置(中央部ではない片側)であれば書き出し位置(少なくとも中央側でない片側)が好ましい。このように間隔を計測しない場合にはいずれか一方でも構わない。さらに、中央側でない場合には、書き出し開始側が好ましいのは、書き出し位置に近いと(書き出し直後であるため)、書き出しに伴う誤差が重畳されることを抑制でき、位置ずれをより的確に計測することができる。
【0074】
また、第1の実施の形態に係る2つの細孔及び第2の実施の形態に係る2本のワイヤーの4つの部材を適宜組合せても構わない。
【0075】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
【符号の説明】
【0076】
100 画像形成装置
1000 光走査装置
1010 筐体
1020 レーザーダイオード
1030 コリメートレンズ
1040 シリンドリカルレンズ
1050 反射ミラー
1060 ポリゴンミラー
1100 光走査装置カバー
1102W、1104W、1106W、1108W 露光窓
1200 回転カム
1230 リンク部
1300 回転カムプレート
1102S、1104S、1106S、1108S、1410 シャッター
1420 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体上面に設けられた露光窓から出射された光により像担持体を走査して、前記像担持体上に静電潜像を形成するための光走査装置であって、
前記露光窓を遮蔽する遮蔽部材に設けられ、前記露光窓から出射された光の一部を透光する透光部材、及び、前記筐体上面に設けられ、前記露光窓から出射された光の一部を遮光する遮光部材のいずれかを備える、光走査装置。
【請求項2】
前記透光部材により透光される光の幅及び前記遮光部材により遮光される光の幅は、前記像担持体の長手方向の長さに対して光走査装置の光学特性を判定できる程度に十分に短い、請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記光走査装置は、
前記筐体上面に設けられ、前記露光窓を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材をスライドさせる機構とをさらに含み、
前記透光部材は、前記シャッター部材に設けられる、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記光走査装置は、
前記筐体上面に設けられ、前記像担持体の長手方向に垂直な方向に、前記露光窓と交錯するように、線材を張設する係止部材をさらに含み、
前記遮光部材は、前記係止部材に張設された線材である、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記透光部材及び前記遮光部材の位置は、前記像担持体の長手方向の中央部である、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項6】
前記透光部材及び前記遮光部材の位置は、前記像担持体の長手方向の端部である、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項7】
前記透光部材及び前記遮光部材の位置は、前記像担持体の長手方向の中央部及び端部である、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項8】
前記端部は、前記像担持体の走査開始側の端部である、請求項6又は請求項7に記載の光走査装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の光走査装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−185993(P2010−185993A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29313(P2009−29313)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】