説明

光送信機、光受信機および光通信システム

【課題】広い温度範囲で動作させ、精度よく同期を行うことで、また、信号のジッタや隣接するビット間の信号干渉を抑えることで、良好な伝送性能を安定的に実現する。
【解決手段】設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第1の遅延機能部203と、第1の遅延機能部203からの電気クロック信号に応じて、入力された光信号をRZ変調するRZ変調器205と、RZ変調器205の後段に設けられ、入力された送信データに応じて、RZ変調器205によりRZ変調された光信号を位相変調するデータ変調器208と、設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第2の遅延機能部209と、データ変調器208の後段に設けられ、第2の遅延機能部209からの電気クロック信号に応じて、データ変調器208により位相変調された光信号を交番偏波変調する偏波変調器211とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、長距離高速光通信システム用の光送信機、光受信機、およびこれらを備えた光通信システムに関するものである
【背景技術】
【0002】
近年、通信需要の高まりを受けて、中継器を用いた海底ケ−ブル光通信システムや大陸横断陸上光通信システムに対して、大容量化の要求が高まっている。これに対して、波長多重数を増加することで光通信システムを大容量化することができるが、これだけでは限界が見え始めている。このような背景から、近年、伝送速度を10Gb/sから40Gb/sに向上する要求が高まっている。
【0003】
一方、長距離伝送において顕在化する、伝送性能の劣化要因が知られている。例えば、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)で発生する自然放出(ASE:Amplified Spontaneous Emission)雑音、非線形効果や分散などがある。また、偏波モ−ド分散(PMD:Polarization Mode Dispersion)も伝送性能を劣化させうる。さらに、波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光通信システムにおいては、チャネル間クロストークも問題となり得る。
【0004】
伝送速度の向上に伴い、上記の要因による性能劣化がますます顕著になることが知られている。例えば、高速化に伴い、ASE雑音の影響が増大する。そこで、送信光の光強度を増加して、ASE雑音への耐性を維持する方法が取られている。しかしながら、送信光の光強度を増加し過ぎれば、非線形効果が顕在化するため、むしろ伝送特性が低下してしまう。さらに、チャネル間クロストークも光強度の増加により増大する。すなわち、伝送速度の向上に伴い、ASE雑音と非線形効果への対処を両立することは困難である。また、分散やPMDの影響は、伝送速度の2乗に比例して増大する。
【0005】
特に、従来の強度変調方式において、伝送速度が40Gb/sの場合では、上記の性能劣化が著しく、長距離光伝送を実現することは困難であった。そこで、この問題を解決するため、様々な変調方式の光伝送システムが考案されてきた。その一つの方式として、交番偏波変調RZ−DQPSK(Return−to−Zero Differential Quadrature Phase Shift Keying)方式がある(例えば特許文献1参照)。
【0006】
ここで、DQPSK方式とは、前後のタイムスロット間の位相差が0,π/2,π,3π/2である光信号を送受信する位相変調方式であり、これにより、1シンボルあたり2ビットの情報を送受信できる。また、RZとは、各タイムスロットの光信号をRZパルスに整形する変調方式である。また、交番偏波変調とは、光信号の偏波状態を、タイムスロットごとに、A,B,A,B,...と2つの偏波状態を繰り返す方式である。特に、偏波状態AとBとして、それぞれ直交させた直線偏波状態を用いることが多い。
【0007】
さらに、特許文献1に開示される光通信システムでは、可変遅延器を用いて、各変調器(RZ変調器、DQPSK変調器および偏波変調器)を同期させて、スキューを調整することによって、性能の確保を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特表2009−529834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、特許文献1に開示される光通信システムでは、可変遅延器を用いることによって、各変調器を同期することができる。一方で、可変遅延器を用いて同期を行った際の遅延時間差(変調器が動作する時間と、変調器に光信号が入力される時間との差)は、温度に依存する。しかしながら、特許文献1に開示される光通信システムでは、温度については考慮されておらず、広い温度範囲で動作させることは困難であり、また、精度よく同期できないため、良好な伝送特性が得られないという課題があった。
また、PMDがある場合には、送信機から送信された交番偏波RZ−DQPSK変調光の時間波形にジッタが発生し、また、交番した信号間が重なってしまい、良好な伝送特性が得られないという課題があった。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、広い温度範囲で動作させ、精度よく同期を行うことで、また、信号のジッタや隣接するビット間の信号干渉を抑えることで、良好な伝送性能を安定的に実現することが可能な光送信機、光受信機および光通信システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る光通信システムの光送信機は、設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第1の遅延機能部と、第1の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、入力された光信号をRZ変調するRZ変調器と、RZ変調器の後段に設けられ、入力された送信データに応じて、RZ変調器によりRZ変調された光信号を位相変調するデータ変調器と、設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第2の遅延機能部と、データ変調器の後段に設けられ、第2の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、データ変調器により位相変調された光信号を交番偏波変調する偏波変調器とを備えたものである。
【0012】
また、この発明に係る光通信システムの光受信機は、入力された交番偏波RZ位相変調光信号の偏波モード分散を補償する偏波モード分散補償部と、偏波モード分散補償部により偏波モード分散が補償された光信号を遅延干渉させる干渉部と、干渉部により遅延干渉された光信号を電気信号に変換するクアッド光検出部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、上記のように構成したので、広い温度範囲で動作させることができ、精度よく同期を行うことができ、また、信号のジッタや隣接するビット間の信号干渉を抑えることができ、良好な伝送性能を安定的に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施の形態1に係る光通信システムの構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるRZ変調器とDQPSK変調器を接続する光ファイバの遅延時間を示すグラフである。
【図3】この発明の実施の形態1におけるDQPSK変調器とRZ変調器の間の遅延時間差を示すグラフである。
【図4】この発明の実施の形態1における偏波変調器とDQPSK変調器の間の遅延時間差を示すグラフである。
【図5】従来の光通信システムの構成を示す図である。
【図6】従来のDQPSK変調器とRZ変調器の間の遅延時間差を示すグラフである。
【図7】従来の偏波変調器とDQPSK変調器の間の遅延時間差を示すグラフである。
【図8】この発明の実施の形態1におけるDQPSK変調器とRZ変調器の間の遅延時間差の計算誤差を示すグラフである。
【図9】この発明の実施の形態1における偏波変調器とDQPSK変調器の間の遅延時間差の計算誤差を示すグラフである。
【図10】従来のDQPSK変調器とRZ変調器の間の遅延時間差の計算誤差を示すグラフである。
【図11】従来の偏波変調器とDQPSK変調器の間の遅延時間差の計算誤差を示すグラフである。
【図12】この発明の実施の形態2に係る光通信システムの構成を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態2におけるモニタ部の出力を示すグラフである。
【図14】この発明の実施の形態2に係る光通信システムの別の構成を示す図である。
【図15】図14に示す光通信システムの検波部の出力を示すグラフである。
【図16】この発明の実施の形態2に係る光通信システムのさらに別の構成を示す図である。
【図17】図16に示す光通信システムの偏波ビームスプリッタの出力(遅延時間が最適な場合)を示すグラフである。
【図18】図16に示す光通信システムの偏波ビームスプリッタの出力(遅延時間が半位相ずれた場合)を示すグラフである。
【図19】図16に示す光通信システムの検波部の出力を示すグラフである。
【図20】この発明の実施の形態3に係る光通信システムの構成を示す図である。
【図21】この発明の実施の形態3における交番偏波RZ−DQPSK変調光の時間波形(PMDがない場合)を示す図である。
【図22】この発明の実施の形態3における交番偏波RZ−DQPSK変調光の時間波形(PMDがある場合)を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態3における偏波モード分散補償部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお以下の実施の形態では、交番偏波変調RZ−DQPSK方式を用いた長距離高速光通信システムについて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光通信システム1の構成を示す図である。
この光通信システム1は、図1に示すように、光信号(交番偏波RZ−DQPSK変調光信号)を送信する光送信機2と、光送信機2からの光信号を伝送する伝送路3と、伝送路3を介して光送信機2からの光信号を受信する光受信機4とから構成されている。
【0016】
光送信機2は、光源(LD)201、MUX機能部202、可変遅延機能部(第1の遅延機能部)203、RZ変調駆動部204、RZ変調器205、プリコード(Prec)機能部206、DQPSK変調器駆動部207、DQPSK変調器(データ変調器)208、可変遅延機能部(第2の遅延機能部)209、偏波変調駆動部210、偏波(PoM)変調器211、温度計測部212および制御器213aから構成されている。なお、光送信機2において、光信号が入出力される機能部間は光ファイバ(二重線部分)により接続され、電気信号が入出力される機能部間は電気経路(一重線部分)により接続されている。
ここで、各変調器は、RZ変調器205、DQPSK変調器208、偏波変調器211の順に配置されている。
【0017】
光源201は、CW光を発光するものである。この光源201により発光されたCW光はRZ変調器205に出力される。
【0018】
MUX機能部202は、電気クロック信号または送信データ信号を生成するものである。このMUX機能部202は、RZ変調器205にてCW光をRZ変調させるため、電気クロック信号CLK1を生成する。このMUX機能部202により生成された電気クロック信号CLK1は可変遅延機能部203に出力される。
また、MUX機能部202は、プリコード機能部206からの送信データdi(i=1〜m)を束ねて、IチャネルとQチャネルの2本の送信データ信号TI,TQを生成する。このMUX機能部202により生成された送信データ信号TI,TQはDQPSK変調器駆動部207に出力される。
また、MUX機能部202は、偏波変調器211にてRZ−DQPSK変調光を交番偏波変調させるため、電気クロック信号CLK2を生成する。なお、電気クロック信号CLK2は、偏波変調器211に交番偏波変調を実施させるため、シンボルレートの半分の速度を有する。このMUX機能部202により生成された電気クロック信号CLK2は可変遅延機能部209に出力される。
【0019】
可変遅延機能部203は、制御器213aにより設定された可変遅延量に基づいて、MUX機能部202からの電気クロック信号CLK1の遅延時間を調整するものである。この可変遅延機能部203により遅延時間が調整された電気クロック信号CLK1はRZ変調駆動部204に出力される。
【0020】
RZ変調駆動部204は、可変遅延機能部203からの電気クロック信号CLK1を増幅するものである。このRZ変調駆動部204により増幅された電気クロック信号CLK1はRZ変調器205に出力される。
【0021】
RZ変調器205は、RZ変調駆動部204からの電気クロック信号CLK1に応じて、光源201からのCW光をRZ変調して、RZ変調光を生成するものである。このRZ変調器205により生成されたRZ変調光はDQPSK変調器208に出力される。
【0022】
プリコード機能部206は、DQPSK変調器208にてRZ変調光をDQPSK変調させるため、ビットレートの1/mの速度を有するm本の送信デ−タ信号di(i=1〜m)に対して2ビット遅延DQPSKプリコード処理を実施するものである。このプリコード機能部206により2ビット遅延DQPSKプリコード処理が実施された送信データ信号diはMUX機能部202に出力される。
【0023】
DQPSK変調器駆動部207は、MUX機能部202からの送信データ信号TI,TQをそれぞれ増幅するものである。このDQPSK変調器駆動部207により増幅された送信データTI,TQはDQPSK変調器208に出力され、DQPSK変調器208を駆動する。
【0024】
DQPSK変調器208は、DQPSK変調器駆動部207からの送信データTI,TQに応じて、RZ変調器205からのRZ変調光をDQPSK変調して、シンボルレートを有するRZ−DQPSK変調光を生成するものである。このDQPSK変調器208により生成されたRZ−DQPSK変調光は偏波変調器211に出力される。
【0025】
可変遅延機能部209は、制御器213aにより設定された可変遅延量に基づいて、MUX機能部202からの電気クロック信号CLK2の遅延時間を調整するものである。この可変遅延機能部209により遅延時間が調整された電気クロック信号CLK2は偏波変調駆動部210に出力される。
【0026】
偏波変調駆動部210は、可変遅延機能部209からの電気クロック信号CLK2を増幅するものである。この偏波変調駆動部210により増幅された電気クロック信号CLK2は偏波変調器211に出力される。
【0027】
偏波変調器211は、偏波変調駆動部210からの電気クロック信号CLK2に応じて、DQPSK変調器208からのRZ−DQPSK変調光を交番偏波変調して、交番偏波変調RZ−DQPSK変調光を生成するものである。この偏波変調器211により生成された交番偏波変調RZ−DQPSK変調光は伝送路3を介して光受信機4に送信される。
【0028】
温度計測部212は、RZ変調器205とDQPSK変調器208を接続する光ファイバ214、およびDQPSK変調器208と偏波変調器211を接続する光ファイバ215の温度を計測するものである。温度計測部212では、例えば温度モニタICやサーミスタを用い、温度に対応する電圧信号を計測する。この温度計測部212により計測された温度に対応する電圧信号は制御器213aに出力される。
【0029】
制御器213aは、温度計測部212からの電圧信号に基づいて、可変遅延機能部203,209の可変遅延量を調整するものである。この制御器213aは、電圧信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、変換されたデジタル信号に基づいて、可変遅延機能部203,209の可変遅延量を計算するマイクロコンピュータとから構成されている。ここで、マイクロコンピュータは、デジタル信号に基づいて、DQPSK変調器208が動作する時間と、RZ変調光がDQPSK変調器208に入力される時間との差を計算して、可変遅延機能部203に対する最適な可変遅延量を計算する。同様に、デジタル信号に基づいて、偏波変調器211が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器211に入力される時間との差を計算して、可変遅延機能部209に対する最適な可変遅延量を計算する。この制御器213aにより計算された可変遅延量を示す信号は可変遅延機能部203,209にそれぞれ出力される。
【0030】
光受信機4は、2ビット遅延干渉部(2bitODI)401、クアッド光検出部(QPD)402およびDMUX機能部403から構成されている。なお、光受信機4において、光信号が入出力される機能部間は光ファイバ(二重線部分)により接続され、電気信号が入出力される機能部間は電気経路(一重線部分)により接続されている。
【0031】
2ビット遅延干渉部401は、光送信機2からの光信号(交番偏波RZ−DQPSK変調光信号)を4本の光強度信号Oriに分離するものである。この2ビット遅延干渉部401は、光信号を2分岐する分岐部と、2分岐された光信号をそれぞれ干渉させる、2本の導波路を有する非対称マッハツェンダ干渉部とから構成されている。2本の導波路には、2シンボル分の光路長差が設けられている。したがって、非対称マッハツェンダ干渉部において、タイムスロットが2シンボル分離れた光信号同士を干渉させることができ、光信号の送信位相情報に応じた光強度信号Oriを出力することができる。この2ビット遅延干渉部401により分離された4本の光強度信号Oriはクアッド光検出部402に出力される。
【0032】
クアッド光検出部402は、2ビット遅延干渉部401からの4本の光強度信号Oriをシンボルレートを有する電気信号Er1、Er2に変換するものである。このクアッド光検出部402により変換された電気信号Er1,Er2はDMUX機能部403に出力される。
【0033】
DMUX機能部403は、クアッド光検出部402からの電気信号Er1,Er2を整形して、ビットレートと同じ速度を有する受信電気信号rを再生した後、ビットレートの1/nの速度を有するn本の受信電気信号Rを得るものである。
【0034】
次に、上記のように構成された送信機2において、RZ変調器205とDQPSK変調器208を接続する光ファイバ214の遅延時間について図2を用いて説明する。なお、図2に示す横軸の左端と右端は、それぞれ使用温度範囲の最小値と最大値である。
光ファイバ214の遅延時間は、図2に示すように、温度の単調増加関数となることがわかる。また、MUX機能部202から2本の送信データ信号TI,TQが出力されてからDQPSK変調器208が動作するまでの遅延時間と、MUX機能部202から電気クロック信号CLK1が出力されてからRZ変調器205が動作するまでの遅延時間も、温度の変動に伴い変化するが、その程度は比較的小さい。
【0035】
ここで、可変遅延機能部203の可変遅延量を一定にした場合、DQPSK変調器208が動作する時間と、RZ変調光がDQPSK変調器208に入力される時間との差は、図3に示す通りとなる。すなわち、当該遅延時間差は、温度の単調増加関数となり、直線で近似すると、その傾きはmとなる。
【0036】
同様に、可変遅延機能部209の可変遅延量を一定にした場合、偏波変調器211が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器211に入力される時間との差は、図4に示す通りとなる。すなわち、当該遅延時間差は、温度の単調増加関数となり、直線で近似すると、その傾きはmとなる。
【0037】
一方、従来の光通信システムでは、図5に示すように、各変調器は、DQPSK変調器608、RZ変調器605、偏波変調器611の順に配置されている。
図5のように各変調器が配置された従来の光通信システムにおいて、可変遅延機能部603の可変遅延量を一定にした場合、DQPSK変調器608が動作する時間と、RZ変調光がDQPSK変調器608に入力される時間との差は、図6に示す通りとなる。すなわち、当該遅延時間差は、温度の単調減少関数となり、直線で近似すると、その傾きは−mとなる。
【0038】
同様に、可変遅延機能部609の可変遅延量を一定にした場合、偏波変調器611が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器611に入力される時間との差は、図7に示す通りとなる。すなわち、当該遅延時間差は、温度の単調増加関数となり、直線で近似すると、その傾きはm+mとなる。これは、光ファイバ614と光ファイバ615による遅延時間が、当該遅延時間差において支配的となるためである。このように、従来の光通信システムでは、傾きが高くなるため、遅延時間差の変化量が大きくなる。この場合、可変遅延機能部609の能力を超える恐れがある。
【0039】
また、これらの遅延時間差は、伝送特性を劣化させる要因となるため、0であることが理想的である。そこで、温度計測部212で温度を計測し、制御器213aで、温度の関数として上記遅延時間差を計算し、可変遅延機能部203,209の可変遅延量を調整している。ここで、制御器213aでの計算において、近似関数の次数を高くすることで、近似精度を高められる傾向がある。しかし、近似関数の次数を高めた場合には、高い計算量を要するため、調整に要する時間が長くなる。そのため、一般には、線形関数で近似することが多い。この場合には、線形近似関数のパラメータである傾きと切片を、不揮発性メモリに保存し、温度計測部212により常に計測されている温度に基づいて、遅延時間差を計算する。その後、計算結果に基づいて、可変遅延機能部203,209の最適な可変遅延量に調整する。
【0040】
ここで、実施の形態1に係る光通信システムにおいて、DQPSK変調器208が動作する時間と、RZ変調光がDQPSK変調器208に入力される時間との差の計算(予測)誤差は、図8に実線で示す通りとなる。なお、点線は計算値の0点である。図8に示すように、計算誤差は必ずしも0にはならず、0から乖離し、計算誤差の最大値はDとなる。
同様に、偏波変調器211が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器211に入力される時間との差の計算誤差は、図9に実線で示す通りとなる。図9に示すように、計算誤差の最大値はDである。
【0041】
一方、図5に示した従来の光通信システムおいて、DQPSK変調器608が動作する時間と、RZ変調光がDQPSK変調器608に入力される時間の差の計算誤差は、図10に実線で示す通りとなる。図10に示すように、計算誤差の最大値はDとなり、図8に示す実施の形態1に係る光通信システムの場合の計算誤差の最大値と一致する。
しかしながら、従来の光通信システムにおいて、偏波変調器611が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器611に入力される時間との差の計算誤差は、図11に実線で示す通りとなる。この場合、図9に示す実施の形態1に係る光通信システムの場合とは異なり、計算誤差の最大値はD+Dとなり、より高い値となる。すなわち、実運用時には、遅延時間が高くなるため、伝送特性がより顕著に劣化することとなる。
【0042】
以上のように、この実施の形態1によれば、交番偏波変調RZ−DQPSK変調を用いた光送信機2において、各変調器を、RZ変調器205、DQPSK変調器208、偏波変調器211の順に配置するように構成したので、可変遅延機能部209を用いて、広い温度範囲で偏波変調器211の遅延時間を調整することができ、常に最適な偏波変調状態を維持することができる。また、遅延時間の温度変動量を抑えられるため、高精度に遅延時間を調整し、隣接するビット間での信号干渉を抑えることができるため、良好な伝送特性を維持することができる。
【0043】
実施の形態2.
実施の形態1では、常に計測している温度に基づいて、遅延時間差を計算し、可変遅延機能部203,209の可変遅延量を調整するものについて示した。実施の形態2では、偏波変調器211の出力を常に計測して、この出力に基づいて、偏波変調器211が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器211に入力される時間との差を計測し、可変遅延機能部209の可変調整量を調整するものについて示す。
図12はこの発明の実施の形態2に係る光通信システム1の構成を示す図である。
図12に示す実施の形態2に係る光通信システム1は、図1に示す実施の形態1に係る光送信機2から、温度計測部212および制御器213aを削除し、光カプラ216、モニタ部(PD)217および制御器213bを追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
光カプラ216は、偏波変調器211の後段に設けられ、偏波変調器211からの光信号(交番偏波RZ−DQPSK変調光信号)を2分岐するものである。なお、光カプラ216は、偏波依存損失を有している。この光カプラ216に2分岐された光信号のうち、一方の光信号は伝送路3を介して光受信機4に送信され、他方の光信号はモニタ部217に出力される。
【0045】
モニタ部217は、光カプラ216からの光信号の強度を電流信号に変換するものである。このモニタ部217により、2分岐された光信号の強度の平均値を計測することができる。ここで、モニタ部217から出力される電流信号は、図13に示す通りとなる。このモニタ部217により変換された電流信号は制御器213bに出力される。
【0046】
制御器213bは、モニタ部217からの電流信号に基づいて、可変遅延機能部209の可変遅延量を調整するものである。この制御器213bは、電流信号を電圧信号に変換する低速のトランスインピーダンス回路と、変換された電圧信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、変換されたデジタル信号に基づいて、可変遅延機能部209の可変遅延量を計算するマイクロコンピュータとから構成されている。ここで、マイクロコンピュータは、デジタル信号に基づいて、偏波変調器211が動作する時間と、RZ−DQPSK変調光が偏波変調器211に入力される時間との差を計算し、可変遅延機能部209に対する最適な可変遅延量を計算する。この制御器213bにより計算された可変遅延量を示す信号は可変遅延機能部209に出力される。
なお、可変遅延機能部209は、制御器213bにより設定された可変遅延量に基づいて、MUX機能部202からの電気クロック信号CLK2の遅延時間を調整する。
【0047】
ここで、光カプラ216は偏波依存損失を有するため、光カプラ216の出力は、偏波変調器211の遅延時間に依存して変化する。なお、偏光角度が0度のときに、光カプラ216の出力が最大になると仮定する。これは、光カプラ216が偏波保存型である場合に実現することができる。偏波変調器211がRZ−DQPSK変調光に同期する場合、光カプラ216の出力は極小(図13に示す最適点A)となる。一方、偏波変調器211がRZ−DQPSK変調光に半位相だけずれる場合、光カプラ216の出力は極大となる。このように、光カプラ216の偏波依存損失を利用し、光カプラ216の出力が極小となるように可変遅延機能部209の可変遅延量を調整することで、偏波変調器211の遅延時間を調整することができる。
【0048】
次に、実施の形態2に係る光通信システムの別の構成を図14に示す。図12に示す実施の形態2に係る光通信システムとの相違点は、モニタ部217の後段に検波部(DET)218を設けた点である。
検波部218は、モニタ部217からの電流信号のピーク値を計測するものである。この検波部218は、例えばショットキーダイオードを用いた検波回路により構成されている。ここで、検波部218により計測されたピーク値は、図15に示す通りとなり、図13に示す平均値と比べて偏波変調器211の遅延時間の変化を高感度に計測することができる。そのため、偏波変調器211の遅延時間を安定して高精度に調整することができる。
【0049】
また、実施の形態2による光通信システムのさらに別の形態を図16に示す。図14に示した光通信システムとの相違点は、モニタ部217の前段に偏波ビームスプリッタ(PBS)219を設けた点である。
偏波ビームスプリッタ219は、光カプラ216からの光信号を、45度の偏波と−45度の偏波に分離し、45度の偏波をモニタ部217に出力するものである。ここで、偏波変調器211の遅延時間が最適な場合での偏波ビームスプリッタ219の出力の時間波形は、図17に示す通りとなる。この場合、偏波ビームスプリッタ219が出力する時間パルスの後に、出力しない時間パルスが続き、これを繰り返す。
【0050】
一方、偏波変調器211の遅延時間が半位相だけずれる場合での偏波ビームスプリッタ219の出力の時間波形は、図18に示す通りとなる。この場合、偏波ビームスプリッタ219には、ピークが0度の光信号と、ピークが90度の光信号が交互に入力される。したがって、偏波ビームスプリッタ219は、同じ強度の時間パルスを出力する。
このように、偏波ビームスプリッタ219により計測された偏波を用いて、検波部218により計測されたピーク値は、図19に示す通りとなり、図13,15に示す平均値、ピーク値と比べて偏波変調器211の遅延時間の変化をさらに高感度に計測することができる。そのため、偏波変調器211の遅延時間をさらに安定して高感度に調整することができる。
【0051】
以上のように、この実施の形態2によれば、偏波変調器211の出力光の一部を電流信号に変換して、この電流値が最小になるように調整するように構成したので、偏波変調器211を容易に同期させることができ、常に最適な偏波変調状態を維持することができる。また、モニタ部217の後段に検波部218を設けることで、偏波変調器211の遅延時間を安定して高精度に調整することができる。さらに、モニタ部217の前段に偏波ビームスプリッタ219を設けることで、偏波変調器211の遅延時間をさらに安定して高感度に調整することができる。
【0052】
実施の形態3.
図20はこの発明の実施の形態3に係る光通信システム1の構成を示す図である。
図20に示す実施の形態2に係る光通信システム1は、図1に示す実施の形態1に係る光受信機4に偏波モード分散補償部(PMDC)404を追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
まず、光受信機4が受信する交番偏波RZ−DQPSK変調光の時間波形について説明する。
図21は、偏波モード分散(PMD)がない場合の理想的な交番偏波RZ−DQPSK変調光を示す時間波形である。交番偏RZ−DQPSK変調光は、PMDがない場合には、図21に示すように、時間波形にジッタが少なく、また、交番した信号間での重なりが小さい。
【0054】
一方、図22は、PMDがある場合の交番偏波RZ−DQPSK変調光の時間波形である。交番偏波RZ−DQPSK変調光は、PMDがある場合には、図22に示すように、時間波形にジッタが発生し、また、交番した信号間が重なる。ジッタが発生するのは、伝送路3のPMDに起因して、光信号の群遅延時間が偏波に依存するためである。また、交番した信号間の重なりが発生するのは、送信光の偏波状態が異なり、伝送路3のPMDに起因して光信号の群遅延時間が変わるためである。
そこで、伝送路3のPMDを補償するため、偏波モード分散補償部404を2ビット遅延干渉部401の前段に設ける。
【0055】
図23はこの発明の実施の形態3における偏波モード分散補償部404の構成を示す図である。
偏波モード分散補償部404は、偏波制御部4041、サーキュレータ4042、偏波分離部4043、光ファイバケーブル4044,4045および中心波長制御装置4046,4047から構成されている。
【0056】
偏波制御部4041は、入力された光信号の偏波の回転角度を調整するものである。これにより、入力側の光ファイバケーブルを伝搬する光信号の偏波軸が、出力側の光ファイバケーブルの光軸に実質的に一致する。この偏波分離部4043により偏波の回転角度が調整された光信号はサーキュレータ4042に出力される。
【0057】
サーキュレータ4042は、偏波制御部4041からの光信号を偏波分離部4043に出力し、偏波分離部4043からの光信号を2ビット遅延干渉部401に出力するものである。
【0058】
偏波分離部4043は、サーキュレータ4042からの光信号をTM(Transverse Magnetic)波とTE(Transverse Electric)波とに分離するものである。この偏波分離部4043により分離された光信号は光ファイバケーブル4044,4045に出力される。また、光ファイバケーブル4044,4045からの反射波をサーキュレータ4042に出力する。
【0059】
光ファイバケーブル4044,4045は、それぞれチャープグレーティングを有するファイバであり、偏波分離部4043からの光信号を反射することにより、TM波とTE波の群遅延を補償するものである。この光ファイバケーブル4044,4045により反射された反射波は偏波分離部4043に出力される。
【0060】
中心波長制御装置4046,4047は、各光ファイバケーブル4044,4045にそれぞれ設けられ、チャープグレーティングにより反射される光信号の波長帯域の中心波長を制御することにより光信号の偏波モード分散を補償するものである。
【0061】
以上のように、この実施の形態3によれば、隣接するビット間での信号干渉とジッタ(PMD起因)を抑える方法として、偏波モード分散を補償する偏波モード分散補償部404を併用するように構成したので、信号のジッタや隣接するビット間の信号干渉を抑えることができ、高品質な電気信号を得ることができる。
【0062】
なお、実施の形態3に係る光通信システムでは、送信機として、実施の形態1に示す温度に基づき可変調整量を制御する送信機2を適用した場合について示したが、実施の形態2に示す偏波変調器211の出力に基づき可変調整量を制御する光送信機2に対しても同様に適用可能である。
【0063】
また、実施の形態1−3に係る光通信システムでは、データ変調部としてDQPSK変調器208を設けて、差動4値位相変調(DQPSK変調)を行う場合について説明を行ったが、これに限るものではなく、データ変調部としてDPSK変調器を設けて、差動2値位相変調(DPSK変調)を行う場合にも同様に適用可能である。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 光通信システム、2 光送信機、3 伝送路、4 光受信機、201 光源(LD)、202 MUX機能部、203 可変遅延機能部(第1の遅延機能部)、204 RZ変調駆動部、205 RZ変調器、206 プリコード(Prec)機能部、207 DQPSK変調器駆動部、208 DQPSK変調器(データ変調器)、209 可変遅延機能部(第2の遅延機能部)、210 偏波変調駆動部、211 偏波(PoM)変調器、212 温度計測部、213a,213b 制御器、214,215 光ファイバ、216 光カプラ、217 モニタ部(PD)、218 検波部(DET)、219 偏波ビームスプリッタ(PBS)、401 2ビット遅延干渉部(2bitODI)、402 クアッド光検出部(QPD)、403 DMUX機能部、404 偏波モード分散補償部(PMDC)、4041 偏波制御部、4042 サーキュレータ、4043 偏波分離部、4044,4045 光ファイバケーブル、4046,4047 中心波長制御装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第1の遅延機能部と、
前記第1の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、入力された光信号をRZ(Return−to−Zero)変調するRZ変調器と、
前記RZ変調器の後段に設けられ、入力された送信データに応じて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号を位相変調するデータ変調器と、
設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第2の遅延機能部と、
前記データ変調器の後段に設けられ、前記第2の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、前記データ変調器により位相変調された光信号を交番偏波変調する偏波変調器と
を備えた光送信機。
【請求項2】
データ変調器は、入力された送信データを用いて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号をDPSK(Differential Phase Shift Keying)変調する
ことを特徴とする請求項1記載の光送信機。
【請求項3】
データ変調器は、入力された送信データを用いて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号をDQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)変調する
ことを特徴とする請求項1記載の光送信機。
【請求項4】
前記偏波変調器からの光信号を分岐する光カプラと、
前記光カプラにより分岐された光信号の強度を電気信号に変換するモニタ部と、
前記モニタ部により変換された電気信号に基づいて、前記第2の遅延機能部での遅延量を調整する制御器と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の光送信機。
【請求項5】
入力された交番偏波RZ位相変調光信号の偏波モード分散を補償する偏波モード分散補償部と、
前記偏波モード分散補償部により偏波モード分散が補償された光信号を遅延干渉させる干渉部と、
前記干渉部により遅延干渉された光信号を電気信号に変換するクアッド光検出部と
を備えた光受信機。
【請求項6】
前記偏波モード分散補償部に入力される交番偏波RZ位相変調光信号は、交番偏波RZ−DPSK変調光信号である
ことを特徴とする請求項5記載の光受信機。
【請求項7】
前記偏波モード分散補償部に入力される交番偏波RZ位相変調光信号は、交番偏波RZ−DQPSK変調光信号である
ことを特徴とする請求項5記載の光受信機。
【請求項8】
交番偏波RZ位相変調光信号を送信する光送信機と、前記光送信機からの交番偏波RZ位相変調光信号を受信する光受信機とを備えた光通信システムにおいて、
前記光送信機は、
設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第1の遅延機能部と、
前記第1の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、入力された光信号をRZ変調するRZ変調器と、
前記RZ変調器の後段に設けられ、入力された送信データに応じて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号を位相変調するデータ変調器と、
設定された遅延量に基づき、遅延時間を調整した電気クロック信号を出力する第2の遅延機能部と、
前記データ変調器の後段に設けられ、前記第2の遅延機能部からの電気クロック信号に応じて、前記データ変調器により位相変調された光信号を交番偏波変調する偏波変調器とを備えた
ことを特徴とする光通信システム。
【請求項9】
データ変調器は、入力された送信データを用いて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号をDPSK変調する
ことを特徴とする請求項8記載の光通信システム。
【請求項10】
データ変調器は、入力された送信データを用いて、前記RZ変調器によりRZ変調された光信号をDQPSK変調する
ことを特徴とする請求項8記載の光通信システム。
【請求項11】
前記光送信機は、
前記偏波変調器からの光信号を分岐する光カプラと、
前記光カプラにより分岐された光信号の強度を電気信号に変換するモニタ部と、
前記モニタ部により変換された電気信号に基づいて、前記第2の遅延機能部での遅延量を調整する制御器とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項8から請求項10のうちのいずれか1項記載の光通信システム。
【請求項12】
交番偏波RZ位相変調光信号を送信する光送信機と、前記光送信機からの交番偏波RZ位相変調光信号を受信する光受信機とを備えた光通信システムにおいて、
前記光受信機は、
入力された交番偏波RZ位相変調光信号の偏波モード分散を補償する偏波モード分散補償部と、
前記偏波モード分散補償部により偏波モード分散が補償された光信号を遅延干渉させる干渉部と、
前記干渉部により遅延干渉された光信号を電気信号に変換するクアッド光検出部とを備えた
ことを特徴とする光通信システム。
【請求項13】
前記偏波モード分散補償部に入力される交番偏波RZ位相変調光信号は、交番偏波RZ−DPSK変調光信号である
ことを特徴とする請求項12記載の光通信システム。
【請求項14】
前記偏波モード分散補償部に入力される交番偏波RZ位相変調光信号は、交番偏波RZ−DQPSK変調光信号である
ことを特徴とする請求項12記載の光通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−100006(P2012−100006A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245182(P2010−245182)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】