説明

光電型鍵装置

【課題】多くの鍵違いの組合せを作ることが可能で、スペアー用の鍵を容易に登録することが可能な札状の平板の鍵を提供する。
【解決手段】札状の平板に複数の穴または隙間1を設け、それを鍵3とし、鍵のコントロール装置4に挿入した際、複数の光電素子7で複数の穴または隙間1を検出し、あらかじめ鍵のコントロール装置4内に登録されている穴または隙間の有無のパターンと比較し、合致していれば開錠するようにする。これにより、例えば10個の穴または隙間の有無より1024通りの鍵番違いの組合せをつくりことができる。また、鍵3を紛失した場合は、登録変更用の鍵3を挿入後に別の鍵3を挿入すると、鍵のコントロール装置の登録内容が変わり、別の鍵3をスペアーの鍵3として使用することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまでの札状の平板の鍵においては、板金や木などの材質で製作されたものがほとんどで、凹凸などの形状を利用し物理的な細工により工夫されたものが多く、光電素子を利用したものは、存在しない。
【0003】
また、鍵違いの組合せ数が少なく1000以上のものは、存在しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまでの札状の平板の鍵は、鍵違いの組合せ数が少なく、同一の場所で多数の鍵を設置することが困難であった。
【0005】
また、万一、鍵を紛失した場合などスペアー用の鍵の入手または製作するなど手配するのに時間がかかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、札状の平板にあるパターンの複数の穴または隙間を設け、それを鍵とし、鍵のコントロール装置に挿入した際、あらかじめ鍵のコントロール装置内に登録されている札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンを比較し、合致していれば開錠するしくみとなっている。よって、例えば10の穴または隙間があるとして、その有無から計算すれば1024通りの鍵違い組合せをつくることが出来、さらに穴または隙間を増やせば、さらに多くの鍵番違いの組合せをつくることが可能となる。
【0007】
万一、鍵を紛失した場合は、[請求項2]による登録変更用の鍵を用いることにより、鍵のコントロール装置内に登録されている札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンの登録を消去し、新たに別な札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンのものをスペアー用の鍵として登録することが容易に可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、札状の平板の鍵を同一場所で多数の鍵を設置する場合、多数の鍵番違いの組合せをつくることができ、万一、使用している鍵を紛失した際は、鍵のコントロール装置内の登録を容易に変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[図1]に札状の平板の鍵の外観の一例を示し、[図2]に鍵のコントロール装置の外観の一例を示す。札状の平板の鍵(3)を鍵のコントロール装置(4)に挿入すると開錠される仕組みとなっている。
【0010】
鍵のコントロール装置(4)内部には、札状の平板の鍵(3)が差し込まれると、[図3]に示すように複数の光電素子(7)が並び、札状の平板の鍵(3)の複数の穴または隙間(1)の有無を自動的に検出する。
【0011】
[図4]に示すように、その検出結果がマイクロコンピュータ(10)へ送られ、あらかじめマイクロコンピュータ(10)に登録されている複数の穴または隙間(1)の有無のパターンと比較し合致すれば、鍵のコントロール装置(4)から鍵制御回路(11)を経て、鍵の機構部(12)へ開錠の信号が送出され開錠状態となる。
【0012】
あらかじめマイクロコンピュータ(10)に登録されている複数の穴または隙間(1)の有無のパターンと比較し合致しない場合は、施錠状態のままとなる。
【0013】
万一、使用していた札状の平板の鍵(3)を紛失した場合は、あらかじめマイクロコンピュータ(10)に登録してある登録変更用の札状の平板の鍵(3)を鍵のコントロール装置(4)に挿入後、新たに別な札状の平板の鍵(3)を挿入すると、その札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンをスペアー用の鍵として登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】札状の平板の鍵の外観の一例
【図2】鍵のコントロール装置の外観の一例
【図3】札状の平板の鍵の検出方法
【図4】鍵のコントロール装置のブロック図
【符号の簡単な説明】
【0015】
1 複数の穴または隙間
2 ストラップ用の穴
3 札状の平板の鍵
4 鍵のコントロール装置
5 表示用LED
6 札状の平板の鍵の挿入口
7 光電素子
8 ACコンセント
9 安定化電源
10 マイクロコンピュータ
11 鍵制御回路
12 鍵の機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂、鉄板、紙、木 等の材質で形成された札状の平板にあるパターンの複数の穴または隙間を設け、それを鍵とし、鍵のコントロール装置に挿入した際、札状の平板の複数の穴または隙間の有無を鍵のコントロール装置に内蔵している光電素子により自動的に検出し、あらかじめ鍵のコントロール装置内に登録されている札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンと比較し合致したら開錠状態となる鍵のコントロール装置
【請求項2】
合成樹脂、鉄板、紙、木 等の材質で形成された札状の平板に特定のパターンの複数の穴または隙間を設け、その札状の平板を登録変更用の鍵とし、鍵のコントロール装置に挿入した際、札状の平板の複数の穴または隙間の有無を装置に内蔵している光電素子により自動的に検出し、あらかじめ鍵のコントロール装置内で登録変更用の鍵として登録されている札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンと比較し合致すれば、これまで登録されていた札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンの登録が消去され、そのあと挿入した別な札状の平板の複数の穴または隙間の有無の任意のパターンのものをスペアー用の鍵として登録することができる鍵のコントロール装置
【請求項3】
含成樹脂、鉄板、紙、木 等の材質で形成された札状の平板に特定のパターンの複数の穴または隙間を設け、その札状の平板をマスター用の鍵とし、鍵のコントロール装置に挿入した際、札状の平板の複数の穴または隙間の有無を装置に内蔵している光電素子により自動的に検出し、あらかじめ鍵のコントロール装置内でマスター用の鍵として登録されている札状の平板の複数の穴または隙間の有無のパターンと比較し合致したら開錠状態となる鍵のコントロール装置

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−95981(P2010−95981A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−289251(P2008−289251)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(398027296)株式会社イーエスイー (8)
【Fターム(参考)】