免疫組織化学、免疫細胞化学および分子細胞遺伝学のための標準
本発明者らは、(a)(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有する参照標準またはその平面切片を提供する工程;ここで検出可能実体は細長い経路を有し、所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域に存在する;(b)参照標準、その平面切片、または規定された領域における検出可能実体の存在または量を示す第1の参照シグナルを得る工程;(c)生物学的試料を提供し、生物学的試料、その平面切片、または規定された領域中の検出可能実体の存在または量を示す第2のシグナルを得る工程;および(d)(c)で得られた第2のシグナルに対して(b)で得られた参照シグナルを比較する工程を含む方法を記載する。好ましくは、上記方法は、生物学的試料中の検出可能実体の存在、量または濃度を示すために使用される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有する参照標準またはその平面切片を提供する工程、ここで検出可能実体は細長い経路を有し、所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域に存在する;
(b)参照標準、その平面切片、または規定された領域における検出可能実体の存在または量を示す第1の参照シグナルを得る工程;
(c)生物学的試料を提供し、生物学的試料、その平面切片、または規定された領域中の検出可能実体の存在または量を示す第2のシグナルを得る工程;および
(d)(c)で得られた第2のシグナルに対して(b)で得られた参照シグナルを比較する工程、
を含む方法。
【請求項2】
参照シグナルが、試料中の検出可能実体の存在、量または濃度を決定するために第2のシグナルと比較される請求項1記載の生物学的試料中の検出可能実体の存在、量または濃度の指標を得る方法。
【請求項3】
参照標準またはその平面切片が、生物学的試料と同じ1以上の工程または条件、好ましくは実質的に全ての工程または条件に曝される請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
参照標準またはその平面切片が1つ以上、好ましくは全ての以下の工程:
スライドへの装填、ベーキング、脱パラフィン、再水和、抗原回復、ブロッキング、抗体への暴露、二次抗体−酵素コンジュゲートへの暴露、酵素基質への暴露、色素基質への暴露および対比染色を通じて処理される請求項1、2または3記載の方法。
【請求項5】
検出可能実体が、ハプテン、生物学的活性な分子、抗原、エピトープ、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、抗体、核酸、ウイルス、ウイルス様粒子、ヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、ヘテロ二重鎖、ナノ粒子、ヌクレオチドの合成アナログ、リボヌクレオチドの合成アナログ、修飾ヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、アミノ酸、アミノ酸アナログ、修飾アミノ酸、修飾アミノ酸アナログ、ステロイド、プロテオグリカン、脂質、糖質、色素、診断関連標識、好ましくは:抗原、エピトープ、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、核酸、または2つ以上もしくは複数の任意の上記のもの、または1以上の上記のものの混合物、融合物、組み合わせもしくはコンジュゲートからなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項6】
検出可能実体が任意の1以上のHER2、ER、PR、p16、Ki-67およびEGFRタンパク質、およびそのようなものをコードする核酸を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項7】
第2の参照標準またはその平面切片を提供する工程、第2の参照標準、その平面切片または規定された領域内の検出可能実体の量を示す第2の参照シグナルを得る工程;および第1の参照シグナルおよび第2の参照シグナルに対して(c)で得られた第2のシグナルを比較する工程をさらに含む前記請求項いずれかに記載の方法。
【請求項8】
検出可能実体の存在および/または量が、結合因子、好ましくは標識された結合因子、好ましくは抗体、好ましくは検出可能実体に特異的に結合可能な抗体、DNAまたはRNA等の核酸、好ましくは検出可能実体に特異的に結合可能な核酸、タンパク質核酸(PNA)、色素、特別な染料、ヘマトキシリン-エオシン(H & E)、Gomoriメテナミン銀染料(GMS)、過ヨウ素酸-シッフ(PAS)染料、トリクロムブルー、マッソントリクロム、プルシアンブルー、ギムザ、Diff-Quik、Reticulum、コンゴレッド、アルシアンブルー、シュタイナー、AFB、PAP、グラム、ムチカルミン、Verhoeff-van Gieson、エラスチカ、カルボールフクシンおよびゴルジ染料からなる群より選ばれる結合因子により前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項9】
検出可能なシグナルが:放射線、光学密度、反射率、放射能、蛍光、酵素活性からなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項10】
(a)参照標準が長方形の形状であり、検出可能実体が、参照標準の長軸に沿うかもしくは実質的に平行して配置される実質的に直線状のロッドの形態である;もしくは
(b)規定された領域が、類似した量の検出可能実体を好ましくは含有する少なくとも1つの他の参照標準の切断面に存在する;もしくは
(c)検出可能実体が細長い経路に沿って実質的に均一な分布を有する;もしくは
(d)検出可能実体が参照標準の全ての横断する平面切片において実質的に同じ面積、量または濃度で存在する;
または上記の任意の組み合わせ
である前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項11】
支持媒体が包埋媒体を含み、検出可能実体が包埋され、包埋媒体が、好ましくは、氷、ワックス、パラフィン、アクリル樹脂、メタクリル酸樹脂、エポキシ、Epon、アラルダイト、Lowicryl、K4MおよびLR WhiteおよびDurcupanからなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項12】
検出可能実体が、好ましくは、ポリアミド繊維、セルロース繊維、ポリカルバメート繊維、絹繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レイヨン繊維およびそれらの混紡からなる群より選ばれる細長い繊維に付着、好ましくは化学結合している前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項13】
検出可能実体が繊維のコアおよび表面部分の両方で実質的に均一である請求項12記載の方法。
【請求項14】
繊維の表面部分の検出可能実体がコア部分よりも大きい量で存在し、好ましくは繊維のコア部分は実質的に検出可能実体を含まない請求項12記載の方法。
【請求項15】
検出可能実体が包埋媒体内の細長いチャネルにおいて形成される請求項1〜11いずれか記載の方法。
【請求項16】
繊維またはチャネルが、実質的にその全長を横切る均一な横断面領域を有し、好ましくは繊維またはチャネルが約0.5μm〜25μm、好ましくは1.5μm〜15μmの直径を有する請求項12〜15いずれか記載の方法。
【請求項17】
参照標準が、
(a)実質的に平行な方向の、好ましくは一束の2つ以上の直線繊維またはチャネル;または
(b)各々が個々の繊維またはチャネル中もしくはその上に配置されている2つ以上の異なる検出可能実体;
(c)各々が同じ検出可能実体を含有し、好ましくは各々の上に異なる量の検出可能実体を含有する2つ以上の繊維またはチャネル、;
または上記の任意の組み合わせ
を含有してなる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項18】
参照標準の平面切片が異なる密度の検出可能実体が存在する複数の領域を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項19】
参照標準の平面切片が、実質的に診断上有意な密度で検出可能実体を含有する第一の領域を含有し、好ましくは検出可能実体を実質的に含有しない繊維またはチャネルを含有する対照をさらに含有する前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項20】
生物学的試料中の検出可能実体の存在または所定の量の検出可能実体の存在が、該試料が採取された個体における疾患または状態の可能性を示す、個体の疾患または状態の可能性の指標を得るための前期請求項いずれか記載の方法。
【請求項21】
生物学的試料が、細胞、組織または器官、好ましくは疾患または状態を患うことが疑われる生物の細胞、組織または器官を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項22】
(a)個体から生物学的試料を得ること;および
(b)前記請求項いずれか記載の方法において、生物学的試料中の検出可能実体またはその成分の量と参照標準とを比較すること;
を含み、生物学的試料または構成成分中の検出可能実体の量が、参照標準と同様であるか、または参照標準よりも多い場合、個体が疾患または状態を罹患しているか、またはそれが疑われる、個体における疾患または状態の診断方法。
【請求項23】
請求項22記載の方法の個体における疾患または状態を診断すること、および個体に治療剤、好ましくは検出可能実体に結合可能な抗体を含む治療剤を投与することを含む、個体における疾患または状態の処置方法。
【請求項24】
(a)参照標準またはその平面切片を提供する工程、参照標準が、
(i)支持媒体;および
(ii)参照媒体により支持される量の検出可能実体
を含む;検出可能実体が細長い経路を有する;
所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域に存在する;
検出可能実体の検出可能特性が手順の結果として変化する;
(b)参照標準において手順を行う工程;
(c)検出可能実体の検出可能特性における変化を検出する工程
を含む、手順の有効性または首尾を評価する方法。
【請求項25】
手順が、試料と実質的に並行して参照標準または平面切片において行われる、試料において行われる手順の有効性または首尾を評価するための請求項24記載の方法。
【請求項26】
検出可能実体の検出可能特性が首尾よい手順の結果として変化し、検出可能実体の検出可能特性における変化が、手順が首尾よいことを確証するために検出される、請求項24または25記載の方法。
【請求項27】
検出可能実体の検出可能特性が、失敗した手順の結果として変化し、検出可能実体の検出可能特性における変化が、手順が失敗したことを確証するために検出される請求項24または25記載の方法。
【請求項28】
手順が、インサイチュハイブリダイゼーション手順、組織免疫学的手順、脱パラフィン、抗原回復、ブロッキング、内因性ビオチンブロッキング、内因性酵素ブロッキング、洗浄工程、一次抗体等の指示薬とのインキュベーション、二次可視化成分とのインキュベーション、色原体染色、染色情報取得および分析からなる群より選ばれる請求項24〜27いずれか記載の方法。
【請求項29】
手順が抗原回復手順であり、検出可能実体の検出可能特性が1つ以上のエピトープのマスキングまたはアンマスキングを含む請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項30】
参照標準における検出実体が修飾されて、1つ以上のエピトープがマスクされ、そのいくつかまたは全てが首尾よい抗原回復手順においてアンマスクされる請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項31】
手順が脱パラフィン手順であり、検出可能実体の検出可能特性が、脱パラフィン手順後の参照標準における検出可能実体の存在または量を含む請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項32】
参照標準中の検出可能実体が、脱パラフィン媒体に可溶性であり、検出可能実体の少なくとも一部、好ましくは全てが首尾よい脱パラフィン手順後に除去される請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項33】
2つ以上の手順の有効性または首尾が好ましくは並行して評価される請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項34】
参照標準が、(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含み;検出可能実体が細長い経路を有し;検出可能実体の所定の量が、参照標準の横断面の規定された領域に存在し、検出可能実体の検出可能特性が手順の結果として変化する、手順を確認するための参照標準の使用。
【請求項35】
参照標準が抗原回復確証標準、脱パラフィン標準、ブロッキング確証手順、洗浄確証標準、一次抗体確証標準、二次抗体確証標準、校正標準、または診断標準として使用される請求項34記載の使用。
【請求項36】
前記請求項いずれか記載の方法において使用するための指示書と共に参照標準またはその平面切片を含有してなり、参照標準が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体;検出可能実体が細長い経路を有し;検出可能実体の所定の量が参照標準の横断面の規定された領域に存在するキット。
【請求項37】
検出可能実体に特異的に結合することができる結合因子をさらに含有してなり、結合因子が参照標準、その平面切片または規定された領域において検出可能実体の存在または量を示すシグナルを生成する、請求項36記載のキット。
【請求項38】
請求項36または37記載のキットを含む、生物学的試料において検出可能実体の診断上関連する存在または量を検出するための診断キット。
【請求項39】
個体の疾患または状態の少なくとも1つの症状を治療または軽減することができ、好ましくは検出可能実体に対する抗体を含む治療剤を伴う請求項36〜38いずれか記載のキットまたは診断キット。
【請求項40】
参照標準に各々由来する2つ以上の平面切片のセットであって、参照標準が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有してなり、検出可能実体が細長い経路を有し;所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域において存在し;セットの少なくとも2つの平面切片が異なる量の検出可能実体を各々含有する参照標準に由来する2つ以上の平面切片のセット。
【請求項41】
検出可能実体を含有する規定された領域を各々含有する2つ以上の平面切片のセットであって、規定された領域における検出可能実体の量がセットの少なくとも2つの平面切片間で異なり、各々の平面切片が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有する参照標準に由来し;検出可能実体が細長い経路を有する、2つ以上の平面切片のセット。
【請求項42】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される方法。
【請求項43】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される、生物学的試料中の検出可能実体の存在または量を決定するための参照標準または平面切片の使用。
【請求項44】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される、個体における疾患または状態を診断または治療する方法。
【請求項45】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、図面の図2〜73に示される、手順の有効性または首尾を評価する方法。
【請求項46】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、図面の図2〜73に示される手順を確認する方法。
【請求項1】
(a)(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有する参照標準またはその平面切片を提供する工程、ここで検出可能実体は細長い経路を有し、所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域に存在する;
(b)参照標準、その平面切片、または規定された領域における検出可能実体の存在または量を示す第1の参照シグナルを得る工程;
(c)生物学的試料を提供し、生物学的試料、その平面切片、または規定された領域中の検出可能実体の存在または量を示す第2のシグナルを得る工程;および
(d)(c)で得られた第2のシグナルに対して(b)で得られた参照シグナルを比較する工程、
を含む方法。
【請求項2】
参照シグナルが、試料中の検出可能実体の存在、量または濃度を決定するために第2のシグナルと比較される請求項1記載の生物学的試料中の検出可能実体の存在、量または濃度の指標を得る方法。
【請求項3】
参照標準またはその平面切片が、生物学的試料と同じ1以上の工程または条件、好ましくは実質的に全ての工程または条件に曝される請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
参照標準またはその平面切片が1つ以上、好ましくは全ての以下の工程:
スライドへの装填、ベーキング、脱パラフィン、再水和、抗原回復、ブロッキング、抗体への暴露、二次抗体−酵素コンジュゲートへの暴露、酵素基質への暴露、色素基質への暴露および対比染色を通じて処理される請求項1、2または3記載の方法。
【請求項5】
検出可能実体が、ハプテン、生物学的活性な分子、抗原、エピトープ、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、抗体、核酸、ウイルス、ウイルス様粒子、ヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、ヘテロ二重鎖、ナノ粒子、ヌクレオチドの合成アナログ、リボヌクレオチドの合成アナログ、修飾ヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、アミノ酸、アミノ酸アナログ、修飾アミノ酸、修飾アミノ酸アナログ、ステロイド、プロテオグリカン、脂質、糖質、色素、診断関連標識、好ましくは:抗原、エピトープ、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、核酸、または2つ以上もしくは複数の任意の上記のもの、または1以上の上記のものの混合物、融合物、組み合わせもしくはコンジュゲートからなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項6】
検出可能実体が任意の1以上のHER2、ER、PR、p16、Ki-67およびEGFRタンパク質、およびそのようなものをコードする核酸を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項7】
第2の参照標準またはその平面切片を提供する工程、第2の参照標準、その平面切片または規定された領域内の検出可能実体の量を示す第2の参照シグナルを得る工程;および第1の参照シグナルおよび第2の参照シグナルに対して(c)で得られた第2のシグナルを比較する工程をさらに含む前記請求項いずれかに記載の方法。
【請求項8】
検出可能実体の存在および/または量が、結合因子、好ましくは標識された結合因子、好ましくは抗体、好ましくは検出可能実体に特異的に結合可能な抗体、DNAまたはRNA等の核酸、好ましくは検出可能実体に特異的に結合可能な核酸、タンパク質核酸(PNA)、色素、特別な染料、ヘマトキシリン-エオシン(H & E)、Gomoriメテナミン銀染料(GMS)、過ヨウ素酸-シッフ(PAS)染料、トリクロムブルー、マッソントリクロム、プルシアンブルー、ギムザ、Diff-Quik、Reticulum、コンゴレッド、アルシアンブルー、シュタイナー、AFB、PAP、グラム、ムチカルミン、Verhoeff-van Gieson、エラスチカ、カルボールフクシンおよびゴルジ染料からなる群より選ばれる結合因子により前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項9】
検出可能なシグナルが:放射線、光学密度、反射率、放射能、蛍光、酵素活性からなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項10】
(a)参照標準が長方形の形状であり、検出可能実体が、参照標準の長軸に沿うかもしくは実質的に平行して配置される実質的に直線状のロッドの形態である;もしくは
(b)規定された領域が、類似した量の検出可能実体を好ましくは含有する少なくとも1つの他の参照標準の切断面に存在する;もしくは
(c)検出可能実体が細長い経路に沿って実質的に均一な分布を有する;もしくは
(d)検出可能実体が参照標準の全ての横断する平面切片において実質的に同じ面積、量または濃度で存在する;
または上記の任意の組み合わせ
である前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項11】
支持媒体が包埋媒体を含み、検出可能実体が包埋され、包埋媒体が、好ましくは、氷、ワックス、パラフィン、アクリル樹脂、メタクリル酸樹脂、エポキシ、Epon、アラルダイト、Lowicryl、K4MおよびLR WhiteおよびDurcupanからなる群より選ばれる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項12】
検出可能実体が、好ましくは、ポリアミド繊維、セルロース繊維、ポリカルバメート繊維、絹繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レイヨン繊維およびそれらの混紡からなる群より選ばれる細長い繊維に付着、好ましくは化学結合している前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項13】
検出可能実体が繊維のコアおよび表面部分の両方で実質的に均一である請求項12記載の方法。
【請求項14】
繊維の表面部分の検出可能実体がコア部分よりも大きい量で存在し、好ましくは繊維のコア部分は実質的に検出可能実体を含まない請求項12記載の方法。
【請求項15】
検出可能実体が包埋媒体内の細長いチャネルにおいて形成される請求項1〜11いずれか記載の方法。
【請求項16】
繊維またはチャネルが、実質的にその全長を横切る均一な横断面領域を有し、好ましくは繊維またはチャネルが約0.5μm〜25μm、好ましくは1.5μm〜15μmの直径を有する請求項12〜15いずれか記載の方法。
【請求項17】
参照標準が、
(a)実質的に平行な方向の、好ましくは一束の2つ以上の直線繊維またはチャネル;または
(b)各々が個々の繊維またはチャネル中もしくはその上に配置されている2つ以上の異なる検出可能実体;
(c)各々が同じ検出可能実体を含有し、好ましくは各々の上に異なる量の検出可能実体を含有する2つ以上の繊維またはチャネル、;
または上記の任意の組み合わせ
を含有してなる前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項18】
参照標準の平面切片が異なる密度の検出可能実体が存在する複数の領域を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項19】
参照標準の平面切片が、実質的に診断上有意な密度で検出可能実体を含有する第一の領域を含有し、好ましくは検出可能実体を実質的に含有しない繊維またはチャネルを含有する対照をさらに含有する前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項20】
生物学的試料中の検出可能実体の存在または所定の量の検出可能実体の存在が、該試料が採取された個体における疾患または状態の可能性を示す、個体の疾患または状態の可能性の指標を得るための前期請求項いずれか記載の方法。
【請求項21】
生物学的試料が、細胞、組織または器官、好ましくは疾患または状態を患うことが疑われる生物の細胞、組織または器官を含む前記請求項いずれか記載の方法。
【請求項22】
(a)個体から生物学的試料を得ること;および
(b)前記請求項いずれか記載の方法において、生物学的試料中の検出可能実体またはその成分の量と参照標準とを比較すること;
を含み、生物学的試料または構成成分中の検出可能実体の量が、参照標準と同様であるか、または参照標準よりも多い場合、個体が疾患または状態を罹患しているか、またはそれが疑われる、個体における疾患または状態の診断方法。
【請求項23】
請求項22記載の方法の個体における疾患または状態を診断すること、および個体に治療剤、好ましくは検出可能実体に結合可能な抗体を含む治療剤を投与することを含む、個体における疾患または状態の処置方法。
【請求項24】
(a)参照標準またはその平面切片を提供する工程、参照標準が、
(i)支持媒体;および
(ii)参照媒体により支持される量の検出可能実体
を含む;検出可能実体が細長い経路を有する;
所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域に存在する;
検出可能実体の検出可能特性が手順の結果として変化する;
(b)参照標準において手順を行う工程;
(c)検出可能実体の検出可能特性における変化を検出する工程
を含む、手順の有効性または首尾を評価する方法。
【請求項25】
手順が、試料と実質的に並行して参照標準または平面切片において行われる、試料において行われる手順の有効性または首尾を評価するための請求項24記載の方法。
【請求項26】
検出可能実体の検出可能特性が首尾よい手順の結果として変化し、検出可能実体の検出可能特性における変化が、手順が首尾よいことを確証するために検出される、請求項24または25記載の方法。
【請求項27】
検出可能実体の検出可能特性が、失敗した手順の結果として変化し、検出可能実体の検出可能特性における変化が、手順が失敗したことを確証するために検出される請求項24または25記載の方法。
【請求項28】
手順が、インサイチュハイブリダイゼーション手順、組織免疫学的手順、脱パラフィン、抗原回復、ブロッキング、内因性ビオチンブロッキング、内因性酵素ブロッキング、洗浄工程、一次抗体等の指示薬とのインキュベーション、二次可視化成分とのインキュベーション、色原体染色、染色情報取得および分析からなる群より選ばれる請求項24〜27いずれか記載の方法。
【請求項29】
手順が抗原回復手順であり、検出可能実体の検出可能特性が1つ以上のエピトープのマスキングまたはアンマスキングを含む請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項30】
参照標準における検出実体が修飾されて、1つ以上のエピトープがマスクされ、そのいくつかまたは全てが首尾よい抗原回復手順においてアンマスクされる請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項31】
手順が脱パラフィン手順であり、検出可能実体の検出可能特性が、脱パラフィン手順後の参照標準における検出可能実体の存在または量を含む請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項32】
参照標準中の検出可能実体が、脱パラフィン媒体に可溶性であり、検出可能実体の少なくとも一部、好ましくは全てが首尾よい脱パラフィン手順後に除去される請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項33】
2つ以上の手順の有効性または首尾が好ましくは並行して評価される請求項24〜28いずれか記載の方法。
【請求項34】
参照標準が、(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含み;検出可能実体が細長い経路を有し;検出可能実体の所定の量が、参照標準の横断面の規定された領域に存在し、検出可能実体の検出可能特性が手順の結果として変化する、手順を確認するための参照標準の使用。
【請求項35】
参照標準が抗原回復確証標準、脱パラフィン標準、ブロッキング確証手順、洗浄確証標準、一次抗体確証標準、二次抗体確証標準、校正標準、または診断標準として使用される請求項34記載の使用。
【請求項36】
前記請求項いずれか記載の方法において使用するための指示書と共に参照標準またはその平面切片を含有してなり、参照標準が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体;検出可能実体が細長い経路を有し;検出可能実体の所定の量が参照標準の横断面の規定された領域に存在するキット。
【請求項37】
検出可能実体に特異的に結合することができる結合因子をさらに含有してなり、結合因子が参照標準、その平面切片または規定された領域において検出可能実体の存在または量を示すシグナルを生成する、請求項36記載のキット。
【請求項38】
請求項36または37記載のキットを含む、生物学的試料において検出可能実体の診断上関連する存在または量を検出するための診断キット。
【請求項39】
個体の疾患または状態の少なくとも1つの症状を治療または軽減することができ、好ましくは検出可能実体に対する抗体を含む治療剤を伴う請求項36〜38いずれか記載のキットまたは診断キット。
【請求項40】
参照標準に各々由来する2つ以上の平面切片のセットであって、参照標準が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有してなり、検出可能実体が細長い経路を有し;所定の量の検出可能実体が参照標準の横断面の規定された領域において存在し;セットの少なくとも2つの平面切片が異なる量の検出可能実体を各々含有する参照標準に由来する2つ以上の平面切片のセット。
【請求項41】
検出可能実体を含有する規定された領域を各々含有する2つ以上の平面切片のセットであって、規定された領域における検出可能実体の量がセットの少なくとも2つの平面切片間で異なり、各々の平面切片が(i)支持媒体;および(ii)支持媒体により支持される量の検出可能実体を含有する参照標準に由来し;検出可能実体が細長い経路を有する、2つ以上の平面切片のセット。
【請求項42】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される方法。
【請求項43】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される、生物学的試料中の検出可能実体の存在または量を決定するための参照標準または平面切片の使用。
【請求項44】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、添付の図面の図2〜73に示される、個体における疾患または状態を診断または治療する方法。
【請求項45】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、図面の図2〜73に示される、手順の有効性または首尾を評価する方法。
【請求項46】
添付の図面の図2〜73を参照して前記に詳述され、図面の図2〜73に示される手順を確認する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図9】
【図10】
【図11】
【図11】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図9】
【図10】
【図11】
【図11】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2006−519376(P2006−519376A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502510(P2006−502510)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001173
【国際公開番号】WO2004/077057
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
テフロン
【出願人】(503096568)ダコサイトメーション・デンマーク・アクティーゼルスカブ (2)
【氏名又は名称原語表記】DakoCytomation Denmark A/S
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001173
【国際公開番号】WO2004/077057
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
テフロン
【出願人】(503096568)ダコサイトメーション・デンマーク・アクティーゼルスカブ (2)
【氏名又は名称原語表記】DakoCytomation Denmark A/S
【Fターム(参考)】
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