説明

入力機能付き表示装置、および機器

【課題】視認性を向上することができる入力機能付き表示装置、および機器を提供する。
【解決手段】入力機能付き表示装置X1は、液晶表示パネル2と、液晶表示パネル2の前方に配置されたタッチパネル4と、タッチパネル4の前方に配置された保護フィルム5と、液晶表示パネル2の後方に配置されたバックライト3と、液晶表示パネル2、タッチパネル4、およびバックライト3が収容された筐体6と、を備え、保護フィルム5は、タッチパネル4の端部411よりも内側に位置しており、筐体6は、保護フィルム5が位置する方向に突出する突出部63を有しており、タッチパネル4には、突出部63と保護フィルム5との境界部C1と対向する部位に、遮光膜47が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、使用者が入力操作した箇所を入力位置として検出する入力機能付き表示装置、および機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルを備えた入力機能付き表示装置が、携帯電話、スマートフォン、ゲーム端末等の機器に広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような入力機能付き表示装置は、表示パネルと、表示パネルの前方に配置されたタッチパネルと、タッチパネルの前方に配置された保護部材と、表示パネルの後方に配置されたバックライトと、表示パネル、タッチパネル、およびバックライトが収容された筐体とを備えている。また、保護部材は、タッチパネルの端部よりも内側に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−218542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の入力機能付き表示装置では、バックライトの光が、タッチパネルの外側領域を介して、筐体と保護部材との境界部から外部へ漏れ出す可能性があった。バックライトの光が外部へ漏れ出すと、筐体と保護部材との境界部において使用者に光のちらつきが視認されてしまう可能性があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、視認性を向上することができる入力機能付き表示装置、および機器に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の入力機能付き表示装置における一態様は、表示パネルと、前記表示パネルの前方に配置されたタッチパネルと、前記タッチパネルの前方に配置された保護部材と、前記表示パネルの後方に配置されたバックライトと、前記表示パネル、前記タッチパネル、および前記バックライトが収容された筐体と、を備え、前記保護部材は、前記タッチパネルの端部よりも内側に位置しており、前記筐体は、前記保護部材が位置する方向に突出する突出部を有しており、前記タッチパネルには、前記突出部と前記保護部材との境界部と対向する部位に、遮光膜が設けられている。
【0007】
本発明の機器における一態様は、本発明に係る入力機能付き表示装置を機器用筐体に備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の入力機能付き表示装置、および機器は、視認性を向上することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る入力機能付き表示装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1中に示した切断線I−Iに沿って切断した断面図である。
【図3】タッチパネルの概略構成を示す平面図である。
【図4】図3中に示した切断線II−IIに沿って切断した断面図である。
【図5】図3中に示した切断線III−IIIに沿って切断した断面図である。
【図6】図2中に示したA1の部分を拡大した図である。
【図7】遮光膜と境界部との関係を表した入力機能付き表示装置の平面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る携帯端末の概略構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る入力機能付き表示装置、および機器は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る入力機能付き表示装置X1は、所望の画像を表示しかつ情報を入力することが可能な表示入力領域Eと、表示入力領域Eの外側に位置する外側領域Eとを有している。また、図1および図2に示すように、入力機能付き表示装置X1は、液晶表示パネル2、バックライト3、タッチパネル4、保護フィルム5、および筐体6を備えている。
【0013】
液晶表示パネル2は、表示のために液晶組成物を利用した表示パネルである。具体的には、液晶表示パネル2は、一方基板と、一方基板に対向して配置される他方基板と、一方基板と他方基板との間に介在した液晶層と、一方基板と他方基板との間に介在しかつ表示に寄与する表示部材層とを備えている。なお、表示部材層としては、例えば、画素電極、配向膜等が挙げられる。また、液晶表示パネル2は、透過型であれば、一方基板、液晶層、および他方基板を照射するバックライトを備えており、反射型であれば、一方基板と他方基板との間に介在した反射膜を備えている。また、液晶表示パネル2は、半透過型であれば、バックライトを備えているとともに、一方基板と他方基板との間に介在した半透過膜を備えている。
【0014】
液晶表示パネル2の駆動方式としては、単純マトリクス駆動方式であってもよいし、アクティブマトリクス駆動方式であってもよい。また、モノクロの液晶表示パネル2であってもよいし、カラーの液晶表示パネル2であってもよい。ここで、実際には、液晶表示パネル2の表面あるいは裏面には、位相差板、偏光板等が設けられているが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
【0015】
なお、液晶表示パネル2の代わりに、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパ等の表示パネルであってもよい。
【0016】
バックライト3は、液晶表示パネル2の後方に配置されており、液晶表示パネル2を照射する役割を担う部材である。バックライト3は、光源31と、導光板32とを備えている。光源31は、導光板32の光入射面32aに向けて光を出射する役割を担う部材であり、例えば、LED(Light Emitting Diode)から構成される。なお、LEDの代わりに、冷陰極蛍光ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、EL(Electro-Luminescence)であってもよい。導光板32は、液晶表示パネル2の下面全体にわたって、光源31からの光を略均一に導くための役割を担う部材である。ここで、実際には、導光板32の裏面には反射板、導光板32の表面には拡散板、レンズシート等が設けられているが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
【0017】
タッチパネル4は、液晶表示パネル2の前方に配置されており、使用者が指あるいはペ
ン等で操作した箇所を入力位置として検出する役割を担う部材である。なお、以下では、タッチパネル4は、静電容量方式のタッチパネルである例について説明するが、これに限らず、抵抗膜方式のタッチパネル、表面弾性波方式のタッチパネル、赤外線方式のタッチパネル、あるいは電磁誘導方式のタッチパネルであってもよい。
【0018】
図3は、本実施形態に係るタッチパネル4の概略構成を示す平面図である。図4は、図3中に示した切断線II−IIに沿って切断した断面図である。図5は、図3中に示した切断線III−IIIに沿って切断した断面図である。
【0019】
図3〜図5に示すように、タッチパネル4は、基体41を備えている。基体41は、使用者により指あるいはペン等で操作される操作面41a、およびこの操作面41aの反対側に位置する背面41bを有している。基体41は、操作面41aおよび背面41bに対して交差する方向に光を適切に透過することが可能な構成とされるとともに、絶縁性を有する構成とされている。基体41の構成材料としては、例えば、透明ガラスあるいは透明プラスチック等の透光性を有するものが挙げられるが、中でも視認性の観点において透明ガラスが好ましい。なお、本明細書において透光性とは、可視光に対する透過性を有することを意味する。
【0020】
表示入力領域Eに対応する基体41の背面41b上には、第1検出電極42aと、第1接続電極43aと、第2検出電極42bと、第2接続電極43bと、絶縁体44とが設けられている。
【0021】
第1検出電極42aは、表示入力領域Eに接近した使用者の指F1の、Y方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指F1との間に静電容量を発生する機能を有している。すなわち、第1検出電極42aは、基体41の背面41b上に、X方向に沿って所定の間隔を空けて設けられている。ここで、本実施形態に係る第1検出電極42aは、検出感度を向上する観点から、平面視形状が略ひし形とされているが、これには限られない。
【0022】
第1接続電極43aは、隣り合う第1検出電極42aを電気的に接続する役割を担う部材である。第1接続電極43aは、基体41の背面41b上に設けられている。
【0023】
第2検出電極42bは、表示入力領域Eに接近した使用者の指F1の、X方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指F1との間に静電容量を発生する機能を有している。すなわち、第2検出電極42bは、基体41の背面41b上に、Y方向に沿って所定の間隔を空けて設けられている。ここで、本実施形態に係る第2検出電極42bは、検出感度を向上する観点から、平面視形状が略ひし形とされているが、これには限られない。
【0024】
第2接続電極43bは、隣り合う第2検出電極42bを電気的に接続する役割を担う部材である。第2接続電極43bは、第1接続電極43aと電気的に絶縁するように、かつ絶縁体44を跨ぐように、この絶縁体44上に設けられている。ここで、絶縁体44は、第1接続電極43aを覆うようにして基体41の背面41b上に設けられている。絶縁体44の構成材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、あるいはシリコーン樹脂等の透明樹脂が挙げられる。
【0025】
上述の第1検出電極42a、第1接続電極43a、第2検出電極42b、および第2接続電極43bの構成材料としては、例えば、透光性を有する導電性部材が挙げられる。透光性を有する導電性部材としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、AZO(Al-Doped Zinc Oxide)、酸
化錫、酸化亜鉛、あるいは導電性高分子(例えば、PEDOT、PSS等)が挙げられる。
【0026】
また、外側領域Eに対応する基体41の背面41b上には、配線導体45が設けられている。
【0027】
配線導体45は、第1検出電極42aおよび第2検出電極42bに電圧を印加するための役割を担う部材である。配線導体45は、その一端部が第1検出電極42aおよび第2検出電極42bと電気的に接続され、その他端部が外部導通領域G1に位置している。配線導体45は、例えば、硬質で高い形状安定性を得るべく、金属薄膜で構成されている。この金属薄膜としては、例えば、アルミニウム膜、アルミニウム合金膜、クロム膜とアルミニウム膜との積層膜、クロム膜とアルミニウム合金膜との積層膜、銀膜、銀合金膜、あるいは金合金膜が挙げられる。なお、上述の金属薄膜を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法、あるいは化学気相成長法が挙げられる。
【0028】
また、表示入力領域Eおよび外側領域Eに対応する基体41の背面41b上には、保護膜46が設けられている。
【0029】
保護膜46は、第1検出電極42a、第1接続電極43a、第2検出電極42b、第2接続電極43b、絶縁体44、および配線導体45を保護するための役割を担う部材である。このため、保護膜46は、これら部材を覆うようにして設けられている。保護膜46の構成材料としては、例えば、二酸化珪素、アクリル系材料等が挙げられる。なお、保護膜46を形成する方法としては、例えば、転写印刷法、スピンコート法、スリットコート法等が挙げられる。
【0030】
図1および図2に示すように、保護フィルム5は、タッチパネル4の前方に配置されており、タッチパネル4を保護するための役割を担う部材である。具体的には、保護フィルム5は、タッチパネル4における基体41の操作面41aを保護している。このため、保護フィルム5は、粘着材51を介して基体41の操作面41aと接着されている。また、保護フィルム5は、基体41の端部411よりも内側に位置している。保護フィルム5としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等が挙げられる。また、粘着材51としては、例えば、アクリル系粘着材、シリコーン系粘着材、ゴム系粘着材、ウレタン系粘着材等が挙げられる。
【0031】
また、本実施形態では、保護フィルム5の外周部に、加飾部材52が設けられている(図6参照)。保護フィルム5の外周部に加飾部材52が設けられているので、保護フィルム5の外周部を加飾することが可能となる。加飾部材52としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等の樹脂材料に、所定の色の顔料または染料を着色剤として含有したものが挙げられる。加飾部材52を形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0032】
なお、保護フィルム5の代わりに、厚みを薄く形成したガラス、プラスチック等を保護部材として用いてもよい。
【0033】
筐体6は、液晶表示パネル2、バックライト3、およびタッチパネル4を収容するための役割を担う部材である。筐体6は、基体61、枠体62、および突出部63を備えている。基体61は、液晶表示パネル2、バックライト3、タッチパネル4、および保護フィルム5が載置される。枠体62は、液晶表示パネル2、バックライト3、タッチパネル4、および保護フィルム5を取り囲むように基体61上に設けられている。突出部63は、保護フィルム5が位置する方向に枠体62から突出している。筐体6の構成材料としては
、例えば、ポリカーボネート等の樹脂、あるいは、ステンレス、アルミニウム等の金属が挙げられる。
【0034】
図6は、図2中に示したA1の部分を拡大した図である。図6に示すように、タッチパネル4には、突出部63と保護フィルム5との境界部C1と対向する部位に、遮光膜47が設けられている。具体的には、遮光膜47は、境界部C1と対向する部位の、タッチパネル4における基体41の操作面41a上に設けられている。なお、本実施形態では、境界部C1は、突出部63と保護フィルム5との間に設けられた隙間である。遮光膜47は、バックライト3の光が外部へ漏れ出す可能性を低減させる役割を担う部材である。遮光膜47としては、例えば、黒色顔料あるいはカーボンを含む樹脂膜、金属クロム膜、あるいはチタン膜等が挙げられる。
【0035】
タッチパネル4には境界部C1と対向する部位に遮光膜47が設けられているので、バックライト3の光が、タッチパネル4の外側領域Eを介して、境界部C1から外部へ漏れ出す可能性を低減できる。バックライト3の光が外部へ漏れ出す可能性を低減できるので、境界部C1において使用者に光のちらつきが視認されてしまう可能性を低減できる。
【0036】
また、バックライト3の光が、境界部C1から外部へ漏れ出す可能性をより低減するために、遮光膜47は、図7に示すように、平面視して、境界部C1を覆うように設けられていることが好ましい。このため、本実施形態では、遮光膜47は、表示入力領域Eを取り囲むように枠状に形成されている。
【0037】
また、本実施形態のように、遮光膜47の一部は、粘着材51により覆われていることが好ましい。遮光膜47の一部が粘着材51により覆われているので、遮光膜47が基体41の操作面41aから剥がれる可能性を低減できる。
【0038】
なお、遮光膜47が基体41の操作面41aから剥がれる可能性をより低減するために、粘着材51に覆われている遮光膜47に、複数の孔が設けられていることが好ましい。遮光膜47に複数の孔を設けることにより、粘着材51が、この孔内に埋入された状態で、基体41の操作面41aと遮光膜47とが接着される。すなわち、遮光膜47に対する粘着材51の接着面積が増加するので、遮光膜47が基体41の操作面41aから剥がれる可能性をより低減できる。
【0039】
また、本実施形態のように、遮光膜47は、基体41の端部411から所定距離L1以上離れて設けられていることが好ましい。本実施形態では、この所定距離L1は、0.85〜1.15mmである。遮光膜47が所定距離L1以上離れて設けられているので、基体41の端面41cを研磨する際に、遮光膜47が基体41の操作面41aから剥がれてしまう可能性を低減できる。
【0040】
なお、上記では、遮光膜47は、基体41の操作面41a上に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、遮光膜47は、境界部C1と対向する部位の、タッチパネル4における保護膜46上に設けられていてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、遮光膜47は、境界部C1と対向する部位に設けられているとともに、配線導体45と対向する部位に設けられている。この場合、遮光膜47に導電材料を含ませるあるいは遮光膜47を導電材料により形成することにより、遮光膜47を基準電位に設定しておくことが好ましい。このようにすると、遮光膜47において、外部からのノイズをある程度遮蔽することができる。遮光膜47において外部からのノイズをある程度遮蔽することができるので、配線導体45に対する外部からのノイズの影響を低減させることができる。この結果、タッチパネル4において、入力位置の検出精度および検
出感度が低下する可能性を低減できる。
【0042】
なお、タッチパネル4において、入力位置の検出精度および検出感度が低下する可能性をより低減させるために、遮光膜47は、グランド電位に設定されていることが好ましい。
【0043】
次に、タッチパネル4の検出原理について説明する。
【0044】
表示入力領域Eに対応する基体41の操作面41aに、保護フィルム5を介して導電体である指F1が近接、接触、または押圧すると、指F1と検出電極42a,42bとの
間の静電容量が変化する。ここで、図示しない位置検出ドライバは、指F1と検出電極42a,42bとの間の静電容量の変化を常に検出している。この位置検出ドライバは、所
定値以上の静電容量の変化を検出すると、静電容量の変化が検出された位置を入力位置として検出する。このようにして、タッチパネル4は、入力位置を検出することができる。なお、タッチパネル4が入力位置を検出する方式として、相互キャパシタンス方式および自己キャパシタンス方式のいずれの方式であってもよい。相互キャパシタンス方式を採用すると、同時に複数の入力位置を検出できるので、自己キャパシタンス方式を採用する場合と比べて、好ましい。
【0045】
タッチパネル4は、液晶表示パネル2を透視しながら、表示入力領域Eを入力操作することによって、各種の情報を入力することができる。なお、各種の情報を入力する際に、情報を入力した使用者に対して、押圧感、なぞり感、肌触り感等の様々な触感を呈示する機能をタッチパネル4に付与してもよい。この場合、タッチパネル4における基体41に、1または複数の振動体(例えば、圧電素子等)を備え、所定の入力操作あるいは所定の押圧荷重を検知した場合に、当該振動体を所定の周波数で振動させることで実現することができる。
【0046】
以上のように、入力機能付き表示装置X1によれば、視認性を向上することができる。
【0047】
図8は、上記の入力機能付き表示装置X1を備えた携帯端末Y1の概略構成を示す斜視図である。携帯端末Y1は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA等である。図8に示すように、携帯端末Y1は、入力機能付き表示装置X1と、音声入力部101と、音声出力部102と、キー入力部103と、機器用筐体104とを備えている。
【0048】
音声入力部101は、例えば、マイク等により構成されており、使用者の音声等が入力される。音声出力部102は、スピーカ等により構成されており、相手方からの音声等が出力される。キー入力部103は、例えば、機械的なキーにより構成される。なお、キー入力部103は、表示画面に表示された操作キーであってもよい。機器用筐体104は、入力機能付き表示装置X1、音声入力部101、音声出力部102、およびキー入力部103を収容する役割を担う部材である。
【0049】
他にも、携帯端末Y1は、必要な機能に応じて、デジタルカメラ機能部、ワンセグ放送用チューナ、赤外線通信機能部等の近距離無線通信部、および各種インタフェース等を備える場合もあるが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
【0050】
携帯端末Y1は、入力機能付き表示装置X1を備えているので、視認性を向上することができる。
【0051】
なお、上記では、携帯端末Y1に音声入力部101を備えている例について説明したが、これに限定されない。すなわち、携帯端末Y1には音声入力部101は備えていなくと
もよい。
【0052】
ここで、入力機能付き表示装置X1は、上記の携帯端末Y1の代わりに、産業用途で使用されるプログラマブル表示器、電子手帳、パーソナルコンピュータ、複写機、ゲーム用の端末装置、テレビ、デジタルカメラ等の種々の機器に備えられていてもよい。
【符号の説明】
【0053】
X1 入力機能付き表示装置
Y1 携帯端末(機器)
2 液晶表示パネル(表示パネル)
3 バックライト
4 タッチパネル
411 タッチパネルの端部
5 保護フィルム(保護部材)
51 粘着材
6 筐体
63 突出部
47 遮光膜
104 機器用筐体
C1 境界部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネルの前方に配置されたタッチパネルと、
前記タッチパネルの前方に配置された保護部材と、
前記表示パネルの後方に配置されたバックライトと、
前記表示パネル、前記タッチパネル、および前記バックライトが収容された筐体と、を備え、
前記保護部材は、前記タッチパネルの端部よりも内側に位置しており、
前記筐体は、前記保護部材が位置する方向に突出する突出部を有しており、
前記タッチパネルには、前記突出部と前記保護部材との境界部と対向する部位に、遮光膜が設けられている、入力機能付き表示装置。
【請求項2】
前記遮光膜は、平面視して、前記境界部を覆うように設けられている、請求項1に記載の入力機能付き表示装置。
【請求項3】
前記境界部は、前記突出部と前記保護部材との間に設けられた隙間である、請求項1または2に記載の入力機能付き表示装置。
【請求項4】
前記保護部材は、粘着材を介して前記タッチパネルと接着されており、
前記遮光膜の一部は、前記粘着材により覆われている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力機能付き表示装置。
【請求項5】
前記遮光膜は、前記タッチパネルの端部から所定距離以上離れて設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の入力機能付き表示装置。
【請求項6】
前記タッチパネルは、静電容量方式のタッチパネルであり、
前記表示パネルは、液晶表示パネルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の入力機能付き表示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の入力機能付き表示装置を機器用筐体に備えた機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−8225(P2013−8225A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140787(P2011−140787)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】