説明

入退室管理システム及び入退室管理方法

【課題】不正防止に優れた入退室管理システムを提供すること。
【解決手段】入退室管理システムは、生体特徴情報を登録する登録手段と、第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第1の読取手段と、第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第1の認証処理、及び前記第2の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第2の認証処理を実行する認証手段と、前記認証対象者を最後に認証した処理が前記第1及び第2の認証処理のうちのどちらかを示す情報に基づき前記認証対象者の入退出を管理する管理手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設への入場及び施設からの出場を管理する入退室管理システム及び入退室管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
危機管理等の問題を背景に、人物認証技術を利用して、施設への入出場を制限する様々な技術が提案されている。
【0003】
例えば、顔認証を用いて、全ての施設で発生した料金を自動精算する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、バイオ認証を用いて、フロント係りが不正操作によって宿泊料金を盗用するのを防止する技術が開示されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−207947
【特許文献2】特開2004−362017
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記開示された技術では、宿泊施設等における不正侵入や不正宿泊の防止が難しいという問題がある。不正宿泊とは、正規宿泊者の客室に、宿泊料金を支払わずに同伴で宿泊する行為をいう。現状、従業員の巡回により不正侵入や不正宿泊の防止を図っているが、不正対策として十分ではない。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、不正防止に優れた入退室管理システム及び入退室管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の入退室管理システム及び入退室管理方法は、以下のように構成されている。
【0008】
(1)この発明の入退室管理システムは、生体特徴情報を登録する登録手段と、第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第1の読取手段と、第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録手段に登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第1の認証処理、及び前記第2の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録手段に登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第2の認証処理を実行する認証手段と、前記認証対象者を最後に認証した処理が前記第1及び第2の認証処理のうちのどちらかを示す情報を含む履歴情報に基づき前記認証対象者の入退出を管理する管理手段とを備えている。
【0009】
(2)この発明の入退室管理方法は、生体特徴情報を登録し、第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第1のエリアの認証対象者から読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第1の認証処理、及び第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第2のエリアの認証対象者から読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第2の認証処理を交互に実行し、前記認証対象者を最後に認証した処理が前記第1及び第2の認証処理のうちのどちらかを示す情報を含む履歴情報に基づき前記認証対象者の入退出を管理する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、不正防止に優れた入退室管理システム及び入退室管理方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る不正宿泊者監視システムの概略構成の一例を示す図である。図1に示すように、不正宿泊者管理システムは、管理用ユニットA及び複数の監視用ユニットBを備えている。管理用ユニットA及び複数の監視用ユニットBは、ネットワークを介して通信可能に構成されている。
【0013】
管理用ユニットAは、例えば、宿泊施設のフロントに設置され、宿泊者(特定利用者)の顔特徴情報(生体特徴情報)を登録して管理したり、来客者(一般利用者)の情報を分析したりする。管理用ユニットAは宿泊施設の入口数によって増設することが出来る。監視用ユニットBは宿泊施設の各客室に設置され、通行者(来客または宿泊者)を監視するための監視用ユニットである。図1は、客室N個に対して、ユニットN個を設置するケースを示す。
【0014】
図2は、管理用ユニットAの概略構成の一例を示す図である。図1及び図2に示すように、管理用ユニットAは、登録手段として機能する登録カメラ1、管理手段として機能する管理サーバ2、管理手段として機能する宿泊者顔特徴情報データベース3(第1リスト)を備えている。登録用カメラ1は、宿泊者(特定利用者)の顔画像情報を取得する。管理サーバ2は、登録用カメラ1を介して取得した宿泊者顔画像情報から特徴情報を抽出して管理したり、監視用ユニットBからの来客情報を分析したりする。宿泊者顔特徴データベース3は、管理サーバ2で抽出した宿泊者顔特徴情報(生体特徴情報)を保存する。
【0015】
図3は、監視用ユニットBの概略構成の一例を示す図である。図1及び図3に示すように、監視用ユニットBは、読取手段として機能する外カメラ4、読取手段として機能する内カメラ5、認証手段として機能する照合ユニット6、登録手段として機能する来客顔情報データベース7(第2リスト)、モニタ8を備えている。なお、客室ドア10を挟んで外側に、外カメラ4が配置され、内側に内カメラ5、モニタ8が配置される。
【0016】
外カメラ4は、客室外に設置され、室外(施設の外側の第1のエリア)の通行者顔画像を取得する。内カメラ5は、客室内に設置され、室内(施設の内側の第2のエリア)の通行者顔画像を取得する。照合ユニット6は、外カメラ4または内カメラ5で取得した通行者顔画像情報や通行者の位置情報(施設内のどこにいるか)などの情報を管理したり、顔情報を照合したりする。例えば、外カメラ4で取得された通行者顔画像に対しては外を示す位置情報が割り当てられ、内カメラ5で取得された通行者顔画像に対しては内を示す位置情報が割り当てられる。来客顔情報データベース7は、来客(宿泊者以外の通行者)顔画像情報や通行者の位置情報などの情報を保存する。モニタ8は、宿泊者を安心させるために、処理対象となり、内カメラ5を介して取れている通行者顔画像をリアルタイムに表示する。監視ユニットBは外カメラ4または内カメラ5を介してリアルタイムに通行者を監視する。
【0017】
図4は、不正宿泊者監視システムの全体処理の一例を示す図である。宿泊者がチェックインする時に、不正宿泊者監視システムは管理ユニットAの宿泊者顔情報登録機能により宿泊者顔情報を登録する。この宿泊者顔情報登録機能は図5を参照して後述する。不正宿泊者監視システムは、監視用ユニットBと管理用ユニットAを利用し、通行者監視機能により、常時、各客室の来客状況を把握する。また、客室管理機能により、門限時間以降に在室来客人数が0でない場合、客室に不正宿泊者がいると判断する。通行者監視機能は図6を参照して後述する。客室管理機能は図10を参照して後述する。
【0018】
図5は、宿泊者顔情報登録機能の処理の一例を示すフローチャートである。宿泊者がチェックインする時に不正宿泊者監視システムは、宿泊者顔情報登録機能により宿泊者顔特徴を登録する。図5に示すように、宿泊者がチェックインする時に、登録用カメラ1を介して宿泊者顔画像情報を取得する(S1)。管理サーバ2は、宿泊者顔画像情報から顔特徴情報を抽出し、その特徴情報を宿泊者顔特徴データベース3に保存する(S2)。
【0019】
図6は、通行者監視機能の処理の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、通行者Cが外カメラ4の監視範囲(第1のエリア)または内カメラ5の監視範囲(第2のエリア)を通過する時、監視用ユニットBは、外カメラ4または内カメラ5を介して通行者Cの顔画像を取得する(S1)。照合ユニット6は、S1で取得した通行者Cの顔画像から顔特徴情報を抽出し、宿泊者顔特徴データベース3で保存された宿泊者顔特徴と照合する(S2)。照合により所定レベル以上の類似度が得られた場合、つまり照合に成功した場合、通行者Cが宿泊者に該当すると判定し(S3、YES)、処理を終了する。照合に失敗した場合(S3、NO)、通行者Cが来客であると判定する(S4)。
【0020】
照合ユニット6は、S1で取得した通行者Cの顔画像情報を来客顔情報データベース7に保存された来客顔画像情報と照合する。照合に失敗した場合は(S6、NO)、通行者Cが新たな来客であると判定し(S9)、図7に示すように、S1で取得した通行者Cの顔画像情報に位置情報などを追加し、その顔画像情報を来客顔情報データベース7に保存する(S10)。つまり、外カメラ4により通行者Cの顔画像情報が取得された場合(外カメラ4により取得された顔画像情報により通行者が認証された場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が外カメラ4により取得された場合)、通行者Cの位置は「室外」であり、通行者Cの顔画像情報に追加する位置情報は「外」となる。内カメラ5により通行者Cの顔画像情報が取得された場合(内カメラ5により取得された顔画像情報により通行者が認証された場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が内カメラ5により取得された場合)、通行者Cの位置は「室内」であり、通行者Cの顔画像情報に追加する位置情報は「内」となる。
【0021】
照合に成功した場合は(S6、YES)、通行者Cが既に登録された来客であると判定し(S7)、図8に示すように、来客顔情報データベース7に既に登録された来客Cの位置情報を更新する(S8)。つまり、外カメラ4により通行者Cの顔画像情報が取得され、且つ来客Cの元位置情報が「外」の場合(外→外の場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が外カメラ4により取得された場合)、位置情報は「変更なし」となる。また、外カメラ4により通行者Cの顔画像情報が取得され、且つ来客Cの元位置情報が「内」の場合(内→外の場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が外カメラ4により取得された場合)、位置情報は「外」に変更となる。また、内カメラ5により通行者Cの顔画像情報が取得され、且つ来客Cの元位置情報が「外」の場合(外→内の場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が内カメラ5により取得された場合)、位置情報は「内」に変更となる。内カメラ5により通行者Cの顔画像情報が取得され、且つ来客Cの元位置情報が「内」の場合(内→内の場合、つまり最後の認証処理に利用された顔画像情報が内カメラ5により取得された場合)、位置情報は「変更なし」となる。
【0022】
来客Cの元位置情報と現在の位置情報とを比較することによって、来客の入退室状態を判断したうえ、在室来客人数や入退室状態などの情報を更新する(S11)。図9に示すように、更新処理が行なわれる。つまり、来客Cの元の位置情報が「不存在」で来客Cの現在の位置情報が「外」の場合、来客Cは外に滞在していることとなり、来客数はカウントされない。また、来客Cの元の位置情報が「不存在」で来客Cの現在の位置情報が「内」の場合、来客Cが突然内に存在していることとなり、侵入と判断され来客数がカウントアップ(+1)される。来客Cの元の位置情報が「外」で来客Cの現在の位置情報が「外」の場合、来客Cは外に滞在していることとなり、来客数はカウントされない。来客Cの元の位置情報が「外」で来客Cの現在の位置情報が「内」の場合、来客Cは入室したこととなり、来客数がカウントアップ(+1)される。来客Cの元の位置情報が「内」で来客Cの現在の位置情報が「外」の場合、来客Cは退出したこととなり、来客数はカウントダウン(−1)される。来客Cの元の位置情報が「内」で来客Cの現在の位置情報が「内」の場合、来客Cは在室していることとなり、来客数はカウントされない。該当客室の在室来客情報は、管理サーバ2に報告される(S12)。
【0023】
図10は、客室管理機能の処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、管理用ユニットAの管理サーバ2は、管理者の操作入力に基づき、来客の訪問門限時間(制限時間)Tを設定する(S1)。管理サーバ2は、各監視用ユニットBから来客情報を受信する(S2)。来客情報は、在室来客人数及び来客入退室状態などの情報を含む。もし、不正侵入(図9参照)を発見した場合は(S3、YES)、犯罪を防止するため、従業員に警告を通報し(S4)、該当客室の在室来客人数を更新する(S5)。不正侵入の発見がなければ(S3、NO)、該当客室の在室来客人数を更新する(S6)。さらに、システム時間(現在時間)と訪問門限時間Tと比較し、訪問門限時間T以降でなければ(S7、NO)、S2の処理に戻る。訪問門限時間T以降であれば(S7、YES)、各客室の在室来客人数をチェックし、在室来客人数が0でない客室をリストアップする(S8)。訪問門限時間以降は客室に滞在する来客は、不正宿泊者と判定し、不正宿泊者に対しての追加料金を計算する(課金処理)(S9)。
【0024】
宿泊施設の従業員は、この不正宿泊者管理システムを利用することによって、常時、各客室の在室人数を把握することが出来、不正侵入者及び不正宿泊者を発見することができる。
【0025】
図11は、管理用ユニットAの管理サーバ2による来客の訪問門限時間Tの設定に対応して生成される門限時間テーブルの一例を示す図である。図11に示すように、各客室番号に対して、門限開始時間と門限終了時間が設定される。門限開始時間及び門限終了時間の設定は、宿泊施設の都合と宿泊者の要求によって客室毎に異なる時刻を設定することが出来る。これにより、宿泊者の要望に合わせたサービスが可能となり、また宿泊者の要望を反映した監視が可能となる。
【0026】
図12は、来客顔情報データベースの顔情報テーブルの一例を示す図である。来客者一人に対して複数の顔画像(顔画像1、顔画像2、…)が登録される。来客者一人に対して一つの顔画像を登録する場合に比べて、このように来客者一人に対して複数の顔画像を登録することにより、認証精度を高めることができる。なお、来客者一人に対する顔画像の枚数は照合アルゴリズムによって変更することが出来る。また、各来客者に対して、現在状態(客室の外にいるのか内にいるのか)、元状態(客室の外にいたのか内にいたのか)、最新入退室状態(退室か入室か、或いは侵入か)、入退室ログが管理される。各客室に設置する照合ユニット6は、図12に示すテーブルに基づき、来客の情報を管理する。
【0027】
図13は、来客の入退室ログテーブルの一例を示す図である。図13に示すように、来客の入室時間及び退出時間が管理される。
【0028】
図14は、宿泊者顔特徴データベース3に登録される顔特徴テーブルの一例を示す図である。図14に示すように、各宿泊者に対して複数の顔特徴データが登録され、さらに各宿泊者のチェックイン時間及びチェックアウト予定時間が登録される。管理サーバ2は、図14に示すテーブルを利用して宿泊者の顔特徴データを管理する。宿泊者の顔特徴データはアルゴリズムによって特殊化され、万一、流出しても宿泊者の個人情報が侵害されないようになっている。また、宿泊者がチェックアウトした後の顔特徴データの利用については、宿泊者の希望によって自動削除または保留を設定することも出来る。
【0029】
以上説明したように、本実施形態によれば、例えば、宿泊施設において、歩行者顔認証を利用し、自動的にかつリアルタイムに不正宿泊者を監視することができる。また、本システムにより、常時に来客を監視することができる。なお、本システムは、カラオケ店、病院、博物館、展示館などの来客監視にも適用できる。
【0030】
ここで、本システムの動作についてまとめる。本システムは、内カメラと外カメラで同じ人の顔情報を発見した順番、出現パターンによって人の入退室状態を自動的に監視する。また、室内にいる人の顔情報と受付時に登録した顔情報とを比較し正規の宿泊者であるか否かを特定する。また、宿泊者の位置を監視することが出来る。さらに、在室している人数をリアルタイムに監視することが出来る。
【0031】
また、宿泊施設において、本システムは、門限時間以降に不正宿泊者が客室にいた場合に自動的にフロント端末に通知する。また、本システムは、門限時間以降に不正宿泊者が客室にいた場合に自動的に課金する。さらに、本システムは、不正侵入者が客室にいた場合に自動的にフロント端末に通知する。
【0032】
また、本システムは、宿泊者に対してプライベートを確保するために、内カメラの映像を室内のモニタに常時表示する。表示している映像は顔の特徴データを検出している様子が写っているだけである。宿泊者に対してビデオカメラで撮った映像ではないことを知らせる。また、内カメラの配置/設定により室内の一部分だけを監視することも可能である。
【0033】
従来の宿泊施設では、従業員の巡回により客室に不正宿泊者がいるか否かを判断する必要があった。従業員が巡回する方法では、常時巡回員を置くことが必要になり、巡回回数も限られる。これでは、人件費が高いし、不正宿泊者を確実に発見することが出来ない。本システムは、歩行者顔認証技術を利用するため、歩行者の利便性を損なうことなく、歩いている人物が気付くことなく、顔情報を抽出し歩行者を認証することができ、従来の従業員巡査の代わりに、画像情報取得と情報処理能力を持つコンピュータシステムを利用することで、不正宿泊者及び侵入者を発見することができる。そのため、宿泊施設では巡査員を置かず、人件費を削減することが出来る。また、本システムはリアルタイムに人物を監視することができるので、従来の方法に比べて不正宿泊者及び侵入者を早く確実に発見することが出来る。
【0034】
本システムは、不正侵入者と不正宿泊者を区別して発見することができるので、不正宿泊及び不正侵入による犯罪を抑止する効果もある。結果的に、正規の宿泊者に対して、より安心、安全なサービスを提供できる。また、客室の中を常時監視しているが、録画せずに顔情報のみを検出し、客室の中のモニタに室内カメラの顔情報検出の様子を写しだすことで、宿泊者に対してプライベートが確保されていることを知らせることもできる。
【0035】
また、本システムは、不正宿泊者を検出した場合に、この不正宿泊者を呼び入れた正規の宿泊者に対して自動で課金することが出来る。
【0036】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態に係る不正宿泊者監視システムの概略構成の一例を示す図である。
【図2】管理用ユニットの概略構成の一例を示す図である。
【図3】監視用ユニットBの概略構成の一例を示す図である。
【図4】不正宿泊者監視システムの全体処理の一例を示す図である。
【図5】宿泊者顔情報登録機能の処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】通行者監視機能の処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】外カメラ又は内カメラで取得される顔画像情報に対する位置情報の追加の一例を示す図である。
【図8】位置情報の追加に伴う来客者の現在位置の更新の一例を示す図である。
【図9】来客者の元の位置情報と現在の位置情報の関係から判明する来客者の現在の状態及び来客者数のカウント結果の一例を示す図である。
【図10】客室管理機能の処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】管理サーバによる来客の訪問門限時間Tの設定に対応して生成される門限時間テーブルの一例を示す図である。
【図12】来客顔情報データベースの顔情報テーブルの一例を示す図である。
【図13】来客の入退室ログテーブルの一例を示す図である。
【図14】宿泊者顔特徴データベースに登録される顔特徴テーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
A…管理用ユニット、B…監視用ユニット、1…登録カメラ、2…管理サーバ、3…宿泊者顔特徴情報データベース、4…外カメラ、5…内カメラ、6…照合ユニット、7…来客顔情報データベース、8…モニタ、10…客室ドア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体特徴情報を登録する登録手段と、
第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第1の読取手段と、
第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録手段に登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第1の認証処理、及び前記第2の読取手段により読み取られた読取生体特徴情報と前記登録手段に登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第2の認証処理を実行する認証手段と、
前記認証対象者を最後に認証した処理が前記第1及び第2の認証処理のうちのどちらかを示す情報を含む履歴情報に基づき前記認証対象者の入退出を管理する管理手段と、
を備えたことを特徴とする入退室管理システム。
【請求項2】
前記第1の読取手段は、施設の外側の前記第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、
前記第2の読取手段は、施設の内側の前記第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、
前記管理手段は、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第2の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設に入室したことを示す情報を管理し、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第1の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設から退出したことを示す情報を管理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記管理手段は、前記第1及び第2の認証処理により得られる複数の認証対象者の前記施設からの入室及び前記施設からの退出を示す情報に基づき、前記施設への認証対象者の入場者数を管理することを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記第1の読取手段は、施設の外側の前記第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、
前記第2の読取手段は、施設の内側の前記第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、
前記管理手段は、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第2の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設に入室し前記施設の入場者数が増加したことを示す情報を管理し、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第1の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設から退出し前記施設の入場者数が減少したことを示す情報を管理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記登録手段は、前記施設の利用許可を受けた特定利用者の生体特徴情報を第1リストに登録し、前記第1の読取手段により読み取られた生体特徴情報のうち、前記第1リストに登録された生体特徴情報との照合に基づき認証されない一般利用者の生体特徴情報を第2リストに登録し、
前記管理手段は、前記第1及び第2の認証処理により得られる複数の一般利用者の前記施設からの入室及び前記施設からの退出を示す情報に基づき、前記施設への一般利用者の入場者数を管理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項6】
前記管理手段は、制限時間を管理し、制限時間以降の前記施設への一般利用者の入場者に対して課金処理を行なうことを特徴とする請求項5に記載の入退室管理システム。
【請求項7】
生体特徴情報を登録し、
第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第1のエリアの認証対象者から読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第1の認証処理、及び第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第2のエリアの認証対象者から読み取られた読取生体特徴情報と前記登録された登録生体特徴情報とを照合し照合結果に基づき前記認証対象者の認証可否を判定する第2の認証処理を交互に実行し、
前記認証対象者を最後に認証した処理が前記第1及び第2の認証処理のうちのどちらかを示す情報を含む履歴情報に基づき前記認証対象者の入退出を管理する、
ことを特徴とする入退室管理方法。
【請求項8】
施設の外側の前記第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、施設の内側の前記第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第2の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設に入室したことを示す情報を管理し、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第1の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設から退出したことを示す情報を管理することを特徴とする請求項7に記載の入退室管理方法。
【請求項9】
前記第1及び第2の認証処理により得られる複数の認証対象者の前記施設からの入室及び前記施設からの退出を示す情報に基づき、前記施設への認証対象者の入場者数を管理することを特徴とする請求項7に記載の入退室管理方法。
【請求項10】
施設の外側の前記第1のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、施設の内側の前記第2のエリアの認証対象者から生体特徴情報を読み取り、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第2の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設に入室し前記施設の入場者数が増加したことを示す情報を管理し、前記第2の認証処理により前記認証対象者を認証した後、前記第1の認証処理により前記認証対象者を認証した場合に、最後に認証した処理が前記第1の認証処理であり、前記認証対象者が前記施設から退出し前記施設の入場者数が減少したことを示す情報を管理することを特徴とする請求項7に記載の入退室管理方法。
【請求項11】
前記施設の利用許可を受けた特定利用者の生体特徴情報を第1リストに登録し、前記第1のエリアの認証対象者から読み取られた生体特徴情報のうち、前記第1リストに登録された生体特徴情報との照合に基づき認証されない一般利用者の生体特徴情報を第2リストに登録し、
前記第1及び第2の認証処理により得られる複数の一般利用者の前記施設からの入室及び前記施設からの退出を示す情報に基づき、前記施設への一般利用者の入場者数を管理する、
ことを特徴とする請求項7に記載の入退室管理方法。
【請求項12】
制限時間を管理し、制限時間以降の前記施設への一般利用者の入場者に対して課金処理を行なうことを特徴とする請求項11に記載の入退室管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−257296(P2007−257296A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80839(P2006−80839)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】