説明

共有チャネルでアップリンク制御情報を送信するための装置および方法

移動局アプリケーション(419)は、データ・バッファ(421)内に格納しているデータ上にSIをピギーバックし、またSI情報にインジケータを追加するためのSIユニット(409)を含むことができる。スケジューリング情報および/または増分制御情報(501)は、データPDU上にピギーバックされ、またシーケンス番号(503)および実施形態によりSIユニット(409)のようなSIユニットにより追加されるインジケータ・フィールド(505)を有する。インジケータは、4つのビット位置を有するビットマップであってもよい。2進法の「1」の値を有するビット位置は、SI情報の以前のSNが依然として有効であることを表示するために使用することができる。例えば、ビットマップ・シーケンスの「0100」は、SN#3が依然として有効であることを表示することができる。次に、基地局またはコントローラは、表示されたSNを有するSI情報を実施すべきかまたは破棄すべきかを判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信チャネルによるデータ送信のスケジューリングに関し、特に、データ送信リソースによるアップリンクデータ送信に対して、正しい順序で区分化したスケジューリングおよび/または制御情報を提供するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パケット・データ通信システムのような無線通信システムは共有チャネルを使用することができる。この場合、ネットワークは、リソースを要求している移動体の数、移動体のチャネル状態、および移動局がリソースを要求しているサービスに基づいてアップリンク送信用に移動局にリソースを割当てる。
【0003】
移動局は、ネットワークに、各無線ベアラのバッファ状態に関する情報、または無線ベアラのグループに対する情報を送信する。通常、移動局が使用する各サービスは、1つの無線ベアラに対してマッピングされる。各サービス、それ故、各無線ベアラは優先度と関連している。シグナリングのオーバーヘッドの量を最小限度に低減するために、好適には、移動局にすべての無線ベアラに亘ってそのバッファ内のデータ量を表示させ、例えば、送信待ちのデータを有している優先度の最も高い無線ベアラを表示させることが好ましい。そうすることにより、ネットワークは、ある程度の公平さでリソースを割当てることができる。
【0004】
スケジューリング情報(SI)と呼ぶこともできるバッファ状態情報は、移動局により、レイヤ1または媒体アクセス制御(MAC)レイヤ内で効果的に終端するアップリンク制御情報により、または共有データ・チャネルを通してネットワークにピギーバック情報として送信することができる。いわゆるピギーバック情報は、区分化することができ、データ・チャネルにより送信中のデータ・パケットに追加することができるスケジューリングおよび/または制御情報である。
【0005】
共有データ・チャネルにより送信されたデータは、パラレル・ハイブリッド自動繰返し要求(HARQ)チャネルまたはプロセスにより送信される。しかし、HARQ機構は、ピギーバックされたスケジューリングおよび/または制御情報を含んでいることがあるデータ・パケットを、ネットワークが間違った順序で受信する恐れがあることを意味する。このことは、すべてのIPフローに亘って共通の制御情報が、IPフローのうちの1つと関連するデータ・パケットに付加される場合に特に当てはまる。この場合には、データ・パケットに関連するシーケンス番号を、制御情報を順番に配列するために使用することができない。それ故、例えば、スケジューリング情報を当該時刻に受信することができない場合も出てくるし、または区分化されている場合には、受信することはできても、おそらく間違った順序で適用される恐れがある。
【0006】
それ故、ネットワークが、間違った順序のパケット内で受信した区分化されたデータの正しい順序を判定する機構を有していたとしても、ネットワークのところのスケジューラは、ピギーバックされた情報の順序を識別することができず、誤った情報に基づいて移動局をスケジューリングしてしまう恐れがある。
【0007】
さらに、種々の規則を、移動局が周期的にまたはイベントによるトリガによりSIを送信することができるように適用することができ、非常に高速なシーケンシャルなSI送信を行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それ故、スケジューリングおよび/または制御情報の配列順序を表示するための装置および方法が求められている。この場合、スケジューリングおよび/または制御情報は、内蔵されているスケジューリングおよび/または制御情報の順序とは必ずしも関連していないシーケンス番号を有するパケット内に含まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
種々の実施形態の場合、ネットワーク・スケジューラが、間違った順序の配信を識別し、それによりデータ・パケット部分に対するARQ/HARQによる問題を避けるのを助けるために、2ビット/3ビット・シーケンス番号により実施されたインジケータが、データ・パケット上でピギーバックされているSIに追加される。
【0010】
種々の実施形態のスケジューラは、インジケータの判定に従って、任意のSIの間違った順序の受信を適用することもできるし、または単に廃棄することもできる。さらに、いくつかの実施形態の場合には、スケジューラにサイズ1のウィンドウを適用し、それにより古いSIを確実に識別することにより動作を簡単にすることができる。さらに、いくつかの実施形態の場合には、SI送信トリガの数を制限することにより、期限切れになったSIの適用を防止するのを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】移動局が、種々の無線ベアラまたはIPフローにより送信された、パケット・データ上でピギーバックされたスケジューリングおよび/または制御情報を送信することができる無線パケット通信ネットワークのブロック図。
【図2】種々の優先度のデータがバッファされているおよび/またはキューイングされている移動局送信バッファのブロック図。
【図3】種々の実施形態による移動局および基地局アーキテクチャを示す図面。
【図4】種々の実施形態による移動局のブロック図。
【図5a】種々の実施形態によるSIおよび/または増分制御情報の構造のビットマップ、およびPDU上でのSI等のピギーバックにより移動局が送信したインジケータのビットマップ。
【図5b】種々の実施形態によるSIおよび/または増分制御情報の構造のビットマップ、およびPDU上でのSI等のピギーバックにより移動局が送信したインジケータのビットマップ。
【図6】上記実施形態による方法を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、類似の参照符号が類似の構成要素を示している図面を参照すると、図1は、各基地局が対応するカバレージ・エリアを有する基地局103のような種々の基地局を有する通信ネットワーク100を示す。一般に、基地局のカバレージ・エリアは重なることができ、また一般に、ネットワーク・カバレージ・エリア全体を形成することができる。基地局は、使用する技術により基地トランシーバ局(BTS)、「ノードB」およびアクセス・ノード(AN)のような他の名前で呼ぶことができる。ネットワーク・カバレージ・エリアは、隣接する無線カバレージ・エリアを形成することができる多数の基地局カバレージ・エリアを含むことができる。しかし、隣接する無線カバレージ・エリアを有する必要はなく、それ故、別の方法としては、ネットワーク・カバレージ・エリアを分散することもできる。
【0013】
さらに、各カバレージ・エリアは、多数の移動局にサービスを提供することができる。移動局は、使用する技術によりアクセス端末(AT)、ユーザ装置(UE)または他の用語で呼ぶこともできる。多数の基地局103は、迂回中継接続(backhaul connection)を介して基地局コントローラ101と接続している。基地局コントローラ101および基地局は、無線アクセス・ネットワーク(RAN)を形成する。ネットワーク全体は、それぞれが多数の基地局を制御している任意の数の基地局コントローラを備えることができる。別の方法としては、基地局コントローラ101は、基地局103間の分散機能として実施することもできることに留意されたい。特定の実施態様とは無関係に、基地局コントローラ101は、パケット・スケジューラ、パケット区分化および再組立てのようなパケット化された通信用の種々のモジュール、および種々の移動局に適当な無線リソースを割当てるためのモジュールを含む。
【0014】
基地局103は、任意の数の標準エア・インタフェースを通して、また任意の数の変調および符号化スキームにより移動局と通信することができる。例えば、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、Evolved UMTS(E−UMTS)地上無線アクセス(Terrestrial Radio Access)(E−UTRA)またはCDMA2000を使用することができる。さらに、E−UMTSは、直交周波数分割多重化(OFDM)を使用することができ、CDMA2000は、ウォルシュ符号のような直交拡散符号を使用することができる。また、エア・インタフェースを通して追加のチャネル化を行うために、半直交拡散符号(semi−orthogonal spreading code)を使用することができる。さらに、ネットワークは、展開高速パケット・データ(E−HRPD:Evolved High Rate Packet Data)ネットワークであってもよい。種々の実施形態は、任意の適当な無線インタフェースを使用することができる。
【0015】
いくつかの実施形態の場合には、移動局をグループ分けすることができ、各移動局グループに対して、基地局コントローラ101のスケジューリング機能または基地局103は、グループ内の移動局により共有される一組の時間−周波数リソースを割当てることができる。一組の共有リソースおよび順序パターンの表示は、制御チャネルにより基地局103から移動局にシグナリングすることができる。さらに、制御チャネルを、一組の共有リソースの最初のフレームと予め定義した関連を有する任意のフレームにより送信することができる。一組の共有リソースは、制御チャネルが送信される同じフレーム内で開始することができ、制御チャネルが送信されるフレームに対して固定開始点を有することができ、または制御チャネルにより明示的にシグナリングすることもできる。いずれにせよ、種々の実施形態は、移動局にリソースを割当てるための許可メッセージ、および最も低いデータ優先度を示すスケジューリング・メッセージを使用する。
【0016】
種々の実施形態の場合には、移動局は、プロトコル・データ・ユニット(PDU)を送信するために無線ベアラを使用する。この場合、無線ベアラを、インターネット・プロトコル(IP)フローの一組の所定のサービスにマッピングすることができる。それ故、移動局は、複数のサービスを同時に使用することができ、それ故、データが種々の優先度を有している送信用のデータをバッファすることができる。それ故、いくつかの移動局105は、バッファされ、送信待ちの優先度の高いデータだけを有することができ、一方、他の移動局は、送信待ちの優先度の低いデータだけを有することができる。さらに、いくつかの移動局は、優先度の高いデータおよび優先度の低いデータの混在したものを有することができる。それ故、いくつかの実施形態の場合には、移動局105は、無線ベアラ/IPフローを、優先順位付けスキームにより送信することができる。
【0017】
移動局105は、種々の無線ベアラまたはIPフロー107、109および111により送信したPDUの他に、データ・パケットまたはPDU113上に、スケジューリング情報(SI)および/または制御情報115を付加または「ピギーバック」することができる。
【0018】
通常、PDUは、ARQまたはHARQスキームにより送信される。この場合、データを、この場合は、基地局103またはコントローラ101である、受信側で再組立てすることができるように、PDUは、関連するシーケンス番号(SN)を有する。
【0019】
それ故、受信したデータ・パケット117により示すように、PDUを、間違った順序で受信する恐れがあり、それ故、PDU SN#1 119が最初に受信される恐れがある。一方、PDU SN#5が次に受信され、PDU SN#3が最後に受信される。
【0020】
図2は、いくつかの実施形態の場合には、個別チャネルまたはエンハンスト個別チャネルを含むことができる無線インタフェース205を介して無線ネットワーク203と通信する移動局200を示す。移動局200は、バッファされたデータ201を含むメモリを有し、バッファされたデータは、さらに、種々のサービスおよび/または無線ベアラと関連する一組のPDU207を含む。すでに説明したように、種々の実施形態においては、特定のサービスを特定の無線ベアラにマッピングすることができる。
【0021】
図2の例は、図1の移動局109のような優先度の高いデータおよび優先度の低いデータの混在したものを含む移動局を示す。図2の場合には、第1のまたは高い優先度を有し、第1の無線ベアラに対応する第1の組のPDUがバッファされる。すなわち、優先度#1のデータが無線ベアラ#1209にマッピングされる。同様に、第2のレベルの優先度を有し、第2の無線ベアラに対応する第2の組のPDUがバッファされる。すなわち、優先度#2のデータが無線ベアラ#2 211にマッピングされる。
【0022】
図2の例の場合には、レベル3のデータはバッファされない。それ故、無線ベアラ#3 213にマッピングされる優先度#3のデータは格納されない。また図2の場合には、無線ベアラ#4 215にマッピングされた優先度#4に対してデータがバッファされる。それ故、優先度の任意の混在したものを有するデータを格納することができることを理解されたい。この場合、図2に示すように、任意の特定の優先度を、特定の無線ベアラにマッピングすることができる。許可された一組のリソースの場合には、移動局200は、優先度の最も高いデータ209を送信し、優先度の低いデータ211を送信し、最後に優先度の最も低いデータ215を送信する。
【0023】
図1の戻って簡単に説明すると、移動局105が、SNによりPDUへのSIまたは制御情報をピギーバックしている場合には、SIまたは制御情報は、間違った順序のPDU、優先順位が付けられたPDUまたはIPフロー107、109、111等を通しての特定のデータ・タイミングを含んでいないために、間違った順序になっている場合がある。SIまたは制御情報がすべてのIPフロー107、109、111等を横切って共通であるが、例えば、IPフロー#1 107のようなIPフローのうちの1つに関連するデータ・パケットに付加される場合には、特定の問題が起こる。データ・パケット113と関連するシーケンス番号は、制御情報115を順番に配列するために使用することができない。
【0024】
ここで図3を参照すると、この図は、種々の実施形態による移動局300および基地局301のアーキテクチャを示す。移動局300は、VoIPアプリケーション305を有するスタック、ネットワーク・レイヤ307、無線リンク・コントローラ(RLC)309、媒体アクセス・コントローラ(MAC)311、および物理レイヤ(PHY)313を含む。さらに、移動局300は、他の構成要素/レイヤのうちの任意のものから独立させることもできるし、一体とすることもできるHARQ構成要素315を有する。移動局301のHARQ構成要素315は、データを送信または受信するために、リソース割当てを判定するためのメッセージを受信することができる。移動局は、物理レイヤ313により基地局との間で種々のメッセージを送受信することができる。
【0025】
上記実施形態の場合には、移動局300は、サービス、無線ベアラおよび/または優先度に関連するデータを格納するための1つまたは複数のデータ・バッファ304を有する。さらに、移動局300は、種々の無線ベアラを通して、SIおよび/または制御情報をPDUにピギーバックするための、またSIと一緒にインジケータを内蔵するためのSIユニット303を有する。SIおよび/または制御情報は、チャネル品質インジケータ(CQI)、バッファ状態等のような、しかし、これらに限定されない増分制御情報であってもよい。
【0026】
基地局301は、移動局300と同様に、ネットワーク・レイヤ319、RLC321,MAC323およびPHY325を有する。しかし、基地局301は、さらに、いくつかの実施形態の場合に、HARQスケジューリング構成要素327を有することができる。基地局301のHARQスケジューリング構成要素327は、データを送受信するためにそのリソース割当てを表示するための種々のメッセージを移動局に送信することができる。さらに、HARQスケジューリング構成要素327は、いくつかの実施形態において、HARQサブグループを定義することができる。
【0027】
上記実施形態の基地局は、またデータ・スケジューリング/区分化および再組立てモジュール302を含む。モジュール302は、図に示すように、独立したモジュールであってもよいし、HARQスケジューリング構成要素327のような種々の他のモジュールに内蔵させることもできる。さらに、図3のモジュールは、図1のネットワーク・コントローラ101および基地局103のような基地局およびネットワーク・コントローラ間に分散することもできる。
【0028】
図3に戻って説明すると、モジュール302は、移動局のデータ送信スケジュールを判定し、またいくつかの実施形態の場合、移動局が許可したリソースを通してデータを送信することができる種々のデータ優先度レベルを判定することができる。
【0029】
上記実施形態の場合には、モジュール302は、移動局のバッファ状態のような、しかし、これに限定されないSIをSI受信ユニット317から受信することができる。SI受信ユニット317は、移動局300からSIを受信し、PDUにピギーバックされている受信したSIの順序を判定し、また任意のこのような情報が古くなっていていつ廃棄すべきかまた廃棄すべきかどうかも判定する。
【0030】
図4は、いくつかの実施形態による移動局の一次構成要素を示すブロック図である。移動局400は、ユーザ・インタフェース401と、少なくとも1つのプロセッサ403と、少なくとも1つのメモリ405とを含む。メモリ405は、移動局のオペレーティング・システム407と、アプリケーション419のための十分な記憶装置と、一般的なファイル記憶装置411とを有する。移動局400のユーザ・インタフェース401は、キーパッド、タッチスクリーン、音声作動コマンド入力、およびジャイロスコープ的カーソル制御装置を含むが、これらに限定されないユーザ・インタフェースの組合わせであってもよい。移動局400は、専用プロセッサおよび/またはメモリ、ドライバ等(図4には図示せず)を有することもできるグラフィカル・ディスプレイ413を有する。
【0031】
図4は、説明のためだけのものであり、また本発明による移動局の主な構成要素を示すためのものであり、移動局が必要とする種々の構成要素およびその間の接続の完全な略図ではないことを理解されたい。それ故、移動局は、図4に図示していない種々の他の構成要素を含むことができ、依然として本発明の範囲に含まれる。
【0032】
図4に戻って説明すると、移動局400は、また、トランシーバ415および417のような多数のトランシーバを含むこともできる。トランシーバ415および417は、UMTS,E−UMTS,E−HRPD、CDMA2000、802.11、802.16等のような、しかしこれらに限定されない種々の規格を使用する種々の無線ネットワークと通信するためのものであってもよい。
【0033】
メモリ405は、説明のためだけのものであって、種々の方法で構成することができるが、依然として本発明の範囲内に含まれる。例えば、メモリ405は、それぞれがプロセッサ403と結合しているいくつかの要素から構成することができる。さらに、独立プロセッサおよびメモリ素子は、グラフィカル・ディスプレイ上にグラフィカル・イメージをレンダリングするというような特定のタスク専用のものであってもよい。いずれにせよ、メモリ405は、オペレーティング・システム407、アプリケーション419のために記憶装置を提供する機能を少なくとも有し、移動局400のための一般的なファイル記憶装置411を有する。いくつかの実施形態の場合には、また図3に示すように、アプリケーション419は、基地局内のスタックと通信するソフトウェア・スタックを含むことができる。種々の実施形態の場合には、ファイル記憶装置411は、送信の前に種々の優先度レベルのデータを格納するためのデータ・バッファ421を含むことができる。
【0034】
また、上記種々の実施形態の場合には、アプリケーション419は、データ・バッファ421内に格納しているSIをピギーバックするための、またSI情報のインジケータを追加するためのSIユニット409を含むことができる。
【0035】
図5aおよび図5bは、上記実施形態による、データPDUにピギーバックされる、またSIユニット409のような、SIユニットにより追加されるSN503およびインジケータ・フィールド505を有する、SIおよび/または増分制御情報501を示すビットマップ図である。図5bは、4つのビット位置を有するビットマップであってもよいインジケータの詳細図を示す。2進法の「1」の値を有するビット位置は、SI情報の以前のSNが依然として有効であることを表示するために使用することができる。例えば、ビットマップ・シーケンスの「0100」は、SN#3が依然として有効であることを表示することができる。次に、基地局またはコントローラは、表示のSNを有するSI情報を実施すべきかまたは廃棄すべきかを判定することができる。
【0036】
それ故、移動局が送信したSIの量は、いくつかの実施形態のインジケータにより制限される場合がある。何故なら、インジケータが、基地局、またはコントローラ・スケジューラが格納している場合がある任意の以前のSIの識別を容易にするからである。例えば、異なる優先度の異なる1つのまたは複数の無線ベアラについての情報を提供したあるSIが依然として有効である場合があるからである。優先度の最も高いデータの無線ベアラ内にデータが到着すると、新しいSIの送信がプロンプトされる場合がある。一方、優先度の低いデータの無線ベアラの情報を提供する送信された以前のSIが依然として有効な場合がある。しかし、移動局が、ネットワークがSIの受信に成功したことを示すACKを受信していない場合がある。それ故、インジケータは、それにより現在のSI送信をトリガしているものに送信した情報を制限する、依然として有効な以前のSIのシーケンス番号を提供する。
【0037】
SNフィールド503の長さは、2または3ビットであってもよく、SIおよび/または増分制御情報に関連しているが、ピギーバック・ホストPDUのSNとは関連していないSNを表示する。
【0038】
無線ベアラのグループが、グループ毎のSNとして定義されているいくつかの実施形態の場合には、ネットワークは、周期的にまたはイベントによりトリガされる度に、別々に各グループに対するスケジューリング情報の送信を構成することができる。移動局は、任意の無線ベアラ・グループに関連するデータ・ペイロードに共通の制御情報を付加することができ、それによりネットワークのところで潜在的に間違った順序で受信が行われることになる。それ故、上記実施形態の場合には、制御情報シーケンス番号が使用されるが、その場合、このシーケンス番号は、特定の無線ベアラ・グループに関連するすべてのデータ・パケットに共通なものである。
【0039】
図6は、上記実施形態の高いレベルでの動作を示す。ステップ601において、スケジューリング情報を含むことができる制御情報が、シーケンス番号がデータ・パケットに割り当てられるデータ・パケット上に付加されるか、または「ピギーバック」される。ステップ603において、データ・パケットのシーケンス番号とは異なる制御情報シーケンス番号が、制御情報に追加される。ステップ605において、データ・パケットが、関連リソース割当てにより送信される。ステップ607において、いくつかの実施形態の場合には、制御情報に肯定応答することができるように、制御情報に対してARQ/HARQ機構を使用することができる。「否定応答」メッセージにより制御情報がハッキリと肯定応答されない場合には、それをデータ・パケット上に再度ピギーバックすることにより制御情報を再送することができる。制御情報は、また、タイマがタイムアウトする前に、「肯定応答」または「否定応答」を受信しなかった場合には、制御情報を再送することができるというようにタイマにより制御することもできる。
【0040】
今まで種々の実施形態について図示し、説明してきたが、本発明はそれにより制限されるものでないことを理解されたい。当業者であれば、添付の特許請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、種々の修正、変更、変更、置換および等価物を思い付くことができるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局を作動する方法であって、
制御情報を、データ・パケットシーケンス番号を有するデータ・パケットに付加するステップと、
前記制御情報に、前記データ・パケットのシーケンス番号とは異なる制御情報シーケンス番号を追加するステップと、
前記データ・パケットに対するリソース割当てにより前記データ・パケットを送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記データ・パケットに対する否定応答メッセージを受信した場合に、前記制御情報を再送するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御情報に、前記以前に送信された制御情報が依然として有効である、以前に送信された制御情報の制御情報シーケンス番号を示すビットマップを追加するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制御情報に、前記以前に送信された制御情報がもはや有効でなく、廃棄することができる、以前に送信された制御情報の制御情報シーケンス番号を示すビットマップを追加するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記制御情報が、スケジューリング情報である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記制御情報が、チャネル品質情報を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
移動局であって、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記トランシーバと結合している少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記トランシーバおよび前記プロセッサが、
データ・パケットのシーケンス番号を有するデータ・パケットに制御情報を付加し、
前記データ・パケットのシーケンス番号とは異なる制御情報シーケンス番号を前記制御情報に追加し、
前記データ・パケットに対するリソース割当てにより前記データ・パケットを送信する
ように構成される移動局。
【請求項8】
前記トランシーバおよび前記プロセッサが、
前記データ・パケットに対する否定応答メッセージを受信した場合に、前記制御情報を2回目再送するようにさらに構成される請求項7に記載の移動局。
【請求項9】
前記トランシーバおよび前記プロセッサが、
前記制御情報に、前記以前に送信された制御情報が依然として有効である、以前に送信された制御情報の制御情報シーケンス番号を示すビットマップを追加するようにさらに構成される請求項7に記載の移動局。
【請求項10】
前記トランシーバおよび前記プロセッサが、
前記制御情報に、前記以前に送信された制御情報がもはや有効でなく、廃棄することができる、以前に送信された制御情報の制御情報シーケンス番号を示すビットマップを追加するようにさらに構成される請求項7に記載の移動局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−511356(P2010−511356A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539452(P2009−539452)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/085720
【国際公開番号】WO2008/067358
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】