説明

内燃機関の制御装置

【課題】本発明は、減速時にサージの発生を回避することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】所定値以上の吸入空気量であって(S10)、減速中と判別され(S12)、更にサージ対策が必要と判別されると(S14)、燃料噴射ノズルより噴射される燃料噴射量に基づいて、EGRバルブの開度を算出し、当該開度となるようにEGRバルブを駆動する(S16,S18)。そして、吸入空気量が所定値未満であって、減速が終了すると本ルーチンをリターンする(S22,S24) 。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、減速時におけるコンプレッサのサージを回避するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディーゼルエンジンは、出力及び燃費の向上や、排気中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び黒鉛を主成分とする微粒子状物質(PM)等の化学物質の低減を目的として、排気の通路に開度変更可能なノズルを有し、車両の低速域から過給可能な可変ノズルターボチャージャが採用されている。
当該可変ノズルターボチャージャを採用するディーゼルエンジンでは、特許文献1のように車両の減速時にノズルの開度を小さくし再加速性の向上を図っている。
【0003】
しかしながら、車両の減速時の制御には、急激な燃料カットによるショックの低減を目的として、車両の減速が検出されると、燃料噴射弁からの燃料噴射を所定時間掛けて徐々に停止、即ち燃料噴射量なまし制御が付加されている。燃料噴射量なまし制御が行われている減速時にノズルの開度を小さくするとタービンの回転速度が上昇し、過給比上限許容値を超過、或いは過給圧力に応じたコンプレッサを通過する空気流量(コンプレッサ流量)の許容最小値を下回り、コンプレッサの上流から下流に吸入空気が間欠的に逆流するサージが発生することとなる。そして、サージの発生は、異音の発生、ひいてはコンプレッサ翼の破損に繋がり好ましいことではない。
【0004】
このことから、特許文献2のような、減速時燃料噴射量なまし制御が付加された車両で減速が検出されると可変ノズルターボチャージャのノズルの開度を通常時よりも増大させ、且つ排気通路と吸気通路との間に設けられたEGR装置の開度を閉じるように制御しサージを回避する技術が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−220462号公報
【特許文献2】特開2005−240756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば可変ノズルターボチャージャが高過給圧で作動するような条件でエンジンが運転されていた場合には、可変ノズルターボチャージャのタービンは、燃料カット後であっても惰性で回転をしており、特許文献2の技術のようにEGR装置の開度を閉じるように制御すると、EGR装置を介して排気通路から吸気通路に流れる空気流量が減りタービンへ流入する排気流量が増えることでタービンの回転速度が上昇し、コンプレッサ流量がその時点での過給比における許容最小値を下回りサージが発生する虞がある。
【0007】
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、減速時にサージの発生を回避することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の制御装置では、車両に搭載される内燃機関の排気通路に配設された排気通路面積を変化させる可変翼を有するタービンと、吸気通路に配設され前記タービンにより駆動されるコンプレッサとを含んで構成される可変翼過給機と、前記排気通路と前記吸気通路との間に介装され排気を前記吸気通路へ導入する排気還流路と、前記排気還流路を流れる前記排気の流量を制御する排気還流弁と、前記車両の減速を検出する車両減速検出手段と、前記内燃機関の燃料噴射量を検出する噴射量検出手段と、前記可変翼過給機の可変翼の開度及び排気還流弁の開度を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記車両の減速が検出されると、前記可変翼過給機の前記可変翼の開度を全開に設定し、更に前記燃料噴射量に応じて前記排気還流弁の開度を設定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の内燃機関の制御装置では、請求項1において、前記制御手段は、前記燃料噴射量が多いと前記排気還流弁の開度を小さくし、前記燃料噴射量が少なくなるにつれ、前記排気還流弁の開度を大きくし、更に前記燃料噴射量が無くなると前記排気還流弁を全開に設定することを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関の制御装置では、請求項1又は2において、前記制御手段は、排気圧力が吸気圧力より高い状況で前記排気還流弁の開度を小さく設定し、排気圧力が吸気圧力よりも小さい状況で前記排気還流弁の開度を大きく設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、車両の減速が検出されると、可変翼過給機の可変翼の開度を全開に設定し、更に燃料噴射量に応じて排気還流弁の開度を設定するように制御している。
このように、車両減速時に燃料噴射量に応じて排気還流弁の開度を設定することで、例えば、内燃機関の排気圧力が高い場合には、排気が大量に吸気通路へ戻り新気量(吸入空気量)が大きく減少することを抑制することができ、また排気圧力が低い場合には、排気を排気還流路へ逃がし、新気量を大きく減少させること無く一部の排気を吸気通路へ戻すことでタービンへ流入する排気の流量を低減することができる。
【0011】
従って、車両減速時に可変翼過給機のコンプレッサを通過する空気流量(コンプレッサ流量)が減少することを抑制することができ、コンプレッサ流量がコンプレッサの許容最小値を下回ることを抑制することができるのでサージの発生を抑制できる。
また、請求項2の発明によれば、燃料噴射量が多いと排気還流弁の開度を小さくし、燃料噴射量が少なくなるにつれ、排気還流弁の開度を大きくし、更に燃料噴射量が無くなると排気還流弁を全開に設定するようにしており、燃料噴射量が多いことにより排気圧力が高くなる場合には、排気還流弁の開度を小さくし、排気が大量に吸気通路へ戻ることを抑制することができ、また、燃料噴射量が少なく或いは無くなり排気圧力が小さくなる場合には、排気還流弁の開度を大きく或いは全開とし、可変翼全開後でも惰性で過給が継続し、高圧となった吸気管圧力を排気還流路を経由させ逃がすとともに、その後に排気を吸気通路へ戻すことでタービンへ流入する排気の流量を低減することができるので、減速時にコンプレッサ流量がコンプレッサの許容最小値を下回ることを抑制することでサージの発生を抑制できる。
【0012】
また、請求項3の発明によれば、排気圧力と吸気圧力の大小関係を考慮して排気還流弁の開度を設定するので、排気が吸気通路へ戻る流量をより精密に制御することができるので、サージの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る内燃機関の制御装置が適用されたエンジンの概略構成図である。
【図2】ECUが実行するEGRバルブ制御のフローチャートである。
【図3】可変ノズルターボチャージャの特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、内燃機関の制御装置が適用されたエンジンの概略構成図である。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、多気筒の筒内直接噴射式内燃機関(例えばコモンレール式ディーゼルエンジン)であり、詳しくは、コモンレールに蓄圧された高圧燃料を各気筒の燃料噴射ノズル2に供給し、任意の噴射時期及び噴射量で当該燃料噴射ノズル2から各気筒の燃焼室3内に噴射可能な構成を成している。
【0015】
エンジン1の各気筒には、上下摺動可能なピストン4が設けられている。そして、当該ピストン4は、コンロッド5を介してクランクシャフト6に連結されている。また、クランクシャフト6の一端部には回転速度を検出するクランク角センサ7と図示しないフライホイールが設けられている。
燃焼室3には、インテークポート8とエキゾーストポート9とが連通されている。
【0016】
インテークポート8には、燃焼室3と当該インテークポート8との連通と遮断を行うインテークバルブ10が設けられている。また、エキゾーストポート9には、燃焼室3と当該エキゾーストポート9との連通と遮断とを行うエキゾーストバルブ11が設けられている。
インテークポート8の上流には、最上流から吸入された新気中のゴミを取り除くエアークリーナ12、排気のエネルギを利用し吸入された新気を圧縮する可変ノズルターボチャージャ(可変翼過給機)13の図示しないコンプレッサハウジングと、圧縮され高温となった新気を冷却するインタークーラ14と、新気の流量を調整する電子制御スロットルバルブ15と、吸入した空気を各気筒に分配するインテークマニフォールド(吸気通路)16とがそれぞれ連通するように設けられている。また、電子制御スロットルバルブ15には、スロットルバルブの開き度合を検出するスロットルポジションセンサ17が備えられている。
【0017】
エアークリーナ12の下流であり可変ノズルターボチャージャ13のコンプレッサハウジングの上流には、燃焼室3に吸入される新気の量を検出するエアーフローセンサ18が通路内に突出するように設けられている。また、燃焼室3に吸入される吸入空気の圧力を検出するブーストセンサ19と、該吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ20とがインテークマニフォールド16内に突出するように設けられている。
【0018】
エキゾーストポート9の下流には、各気筒から排出される排気をまとめるエキゾーストマニフォールド(排気通路)21と、可変ノズルターボチャージャ13に排気を導入する図示しないタービンハウジングと、排気管(排気通路)22とが連通するように設けられている。
可変ノズルターボチャージャ13のタービンハウジング内には、排気通路の通路面積を可変させる図示しない可変翼が備えられている。また、可変ノズルターボチャージャ13には、可変翼を機械的に作動させるアクチュエータ13aが備えられている。
【0019】
排気管22には、上流から順番に排気中の被酸化成分を酸化する酸化触媒23と、排気中のNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒24と、排気中の黒鉛を主成分とする微粒子状物資を捕集し燃焼させるディーゼルパティキュレートフィルタ25とが連通するように設けられている。
排気管22の可変ノズルターボチャージャ13の下流にあたり、酸化触媒23の上流には排気中に還元剤を添加する燃料添加弁26と、排気の温度を検出する排気温度センサ27とが排気管22内に突出するように設けられている。
【0020】
排気管22のNOx吸蔵還元触媒24の下流でありディーゼルパティキュレートフィルタ25の上流には、排気中の酸素比率である酸素濃度を検出するA/Fセンサ28が通路内に突出するように設けられている。
インテークマニフォールド16とエキゾーストマニフォールド21には、それぞれが連通するように排気の一部を吸気へ戻すEGR通路29が設けられている。また、EGR通路29には、排気が吸気に戻る量、即ちEGR量を調整するEGRバルブ(排気還流弁)30と、吸気へ戻す排気を冷やすEGRクーラ31とが設けられている。
【0021】
そして、燃料噴射ノズル2、クランク角センサ7、アクチュエータ13a、スロットルポジションセンサ17、エアーフローセンサ18、ブーストセンサ19、吸気温度センサ20、燃料添加弁26、排気温度センサ27、A/Fセンサ28、EGRバルブ30、及びエンジン1が搭載される車両の運転者が操作するアクセルペダルの操作度合いを検出するアクセルポジションセンサ(車両減速検出手段)32等の各種装置や各種センサ類は、エンジン1の総合的な制御を行うための制御装置であって入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、タイマ及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット(ECU)(噴射量検出手段、車両減速検出手段、制御手段)40と電気的に接続されており、当該ECU40は各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を作動制御する。
【0022】
ECU40の入力側には、クランク角センサ7、スロットルポジションセンサ17、エアーフローセンサ18、ブーストセンサ19、吸気温度センサ20、排気温度センサ27、A/Fセンサ28及びアクセルポジションセンサ32等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種装置及び各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU40の出力側には、燃料噴射ノズル2、アクチュエータ13a、EGRバルブ30及び燃料添加弁26が電気的に接続されている。
【0023】
これより、ECU40は、各センサの検出値に基づき、燃料噴射ノズル2からの燃料噴射量及び噴射時期、可変ノズルターボチャージャ13の可変翼の開度、燃料添加弁26からの還元剤の添加量、及びEGRバルブ30の開度を最適に制御する。
次にECU40でのEGRバルブ制御について説明する。
図2は、ECUが実行するEGRバルブ制御のフローチャートである。また、図3は、可変ノズルターボチャージャ13のコンプレッサの特性図であり、縦軸はコンプレッサの入口圧力と出口圧力との比である圧力比、横軸はコンプレッサを通過する空気流量(コンプレッサ流量)を示す。また、図中の破線はコンプレッサ流量の許容最小値、太線はコンプレッサの効率、細線はコンプレッサの回転数をそれぞれ示す。そして、図中の破線左側の領域がサージが発生するサージ領域である。
【0024】
図2に示すように、ステップS10では、エアーフローセンサ18で検出される吸入空気量が所定値以上であるか、否かを判別する。詳しくは、吸入空気量より現在の負荷を算出し、所定負荷以上であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で吸入空気量が所定値以上で現在の負荷が所定負荷以上であれば、減速時にサージ領域に入る可能性があると判別して、ステップS12に進む。判別結果が否(No)で吸入空気量が所定値未満で現在の負荷が所定負荷未満であれば、減速時にサージ領域に入る可能性がないと判別して、本ルーチンをリターンする。
【0025】
ステップS12では、減速中であるか、否かを判別する。詳しくは、アクセルポジションセンサ32で検出されるアクセルペダルの操作度合いが減少し、アクセルペダルの操作度合い等により決定される指示トルクが減少したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でアクセルペダルの操作度合いが減少し、指示トルクが減少したら、減速中と判別してアクチュエータ13aを制御し可変ノズルターボチャージャ13の可変翼を全開にし、ステップS14に進む。判別結果が否(No)でアクセルペダルの操作度合いが減少、或いは指示トルクが減少しなかったら減速中とは判別せず、本ルーチンをリターンする。
【0026】
ステップS14では、サージ対策が必要か、否かを判別する。詳しくは、エアーフローセンサ18で検出される吸入空気量と、ブーストセンサ19で検出される吸入空気圧力及び吸気温度センサ27で検出される吸入空気温度とに基づき、コンプレッサを通過する空気流量が図3に示すサージ領域にあるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でコンプレッサを通過する空気流量が、サージ領域にあれば、ステップS16に進む。判別結果が否(No)でコンプレッサを通過する空気流量がサージ領域になければ、ステップS20に進む。
【0027】
ステップS16では、燃料噴射ノズル2から噴射される燃料噴射量に基づいて、EGR開度を算出する。詳しくは、燃料噴射量が多ければEGR開度を小さく、燃料噴射量が少なくなるにつれEGR開度を大きくし、燃料噴射量が0(ゼロ)、即ち燃料カット中であればEGR開度を全開となるように算出する。そして、ステップS18に進む。
ステップS18では、ステップS16にて算出されたEGR開度となるようにEGRバルブ30を制御する。そして、ステップS22に進む。
【0028】
また、ステップS20では、通常用EGR駆動制御を行う。詳しくは、空燃比に基づき、EGRバルブ30の開度を制御する。そして、ステップS22に進む。
ステップS22では、エアーフローセンサ18で検出される吸入空気量が所定値未満であるか、否かを判別する。詳しくは、吸入空気量より現在の負荷を算出し、所定負荷未満であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で吸入空気量が所定値未満で現在の負荷が所定負荷未満であれば、ステップS23に進む。判別結果が否(No)で吸入空気量が所定値以上であれば、再度ステップS14へ戻る。
【0029】
ステップS24では、減速が終了したか、否かを判別する。詳しくは、アクセルポジションセンサ32で検出されるアクセルペダルの操作度合いが増加し、アクセルペダルの操作度合い等により決定される指示トルクが増加したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でアクセルペダルの操作度合いが増加し、指示トルクが増加したら、減速が終了したと判別し、本ルルーチンをリターンする。判別結果が否(No)でアクセルペダルの操作度合いが減少し、指示トルクが減少していれば減速中と判別し、再度ステップS14へ戻る。
【0030】
このように本発明の内燃機関の制御装置では、所定負荷以上であって、減速中と判別されると可変ノズルターボチャージャ13の可変翼を全開とし、更にサージ対策が必要と判別されると、燃料噴射ノズル2より噴射される燃料噴射量に基づいて、燃料噴射量が多ければEGRバルブ30の開度を小さくし、燃料噴射量が少なくなるにつれEGRバルブ30の開度を大きくし、更に燃料噴射量が0(ゼロ)即ち、燃料カットされるとEGRバルブ30の開度を全開とするようにしている。
【0031】
従って、燃料噴射量が多く排気圧力が吸気圧力より高くなる場合には、EGRバルブ30の開度を小さくし、排気がインテークマニフォールド16へ戻ることを抑制することができ、また、燃料噴射量が少なく或いは無くなり排気圧力が吸気圧力よりも小さくなる場合には、EGRバルブ30の開度を大きく或いは全開とし、吸気をエキゾーストマニフォールド21に排出することができるので、減速時にコンプレッサ流量がコンプレッサの許容最小値を下回ることを抑制することができるのでサージの発生を抑制できる。
【0032】
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の実施形態は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、NOx吸蔵還元触媒24、燃料添加弁26及びA/Fセンサ28を備えているが、これに限定されるものではなく、これらが装着されない排気系を有するエンジンにも適応可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0033】
1 エンジン(内燃機関)
13 可変ノズルターボチャージャ(可変翼過給機)
16 インテークマニフォールド(吸気通路)
21 エキゾーストマニフォールド(排気通路)
22 排気管(排気通路)
30 EGRバルブ(排気還流弁)
32 アクセルポジションセンサ(車両減速検出手段)
40 ECU(噴射量検出手段、車両減速検出手段、制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される内燃機関の排気通路に配設された排気通路面積を変化させる可変翼を有するタービンと、吸気通路に配設され前記タービンにより駆動されるコンプレッサとを含んで構成される可変翼過給機と、
前記排気通路と前記吸気通路との間に介装され排気を前記吸気通路へ導入する排気還流路と、
前記排気還流路を流れる前記排気の流量を制御する排気還流弁と、
前記車両の減速を検出する車両減速検出手段と、
前記内燃機関の燃料噴射量を検出する噴射量検出手段と、
前記可変翼過給機の可変翼の開度及び排気還流弁の開度を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記車両の減速が検出されると、前記可変翼過給機の前記可変翼の開度を全開に設定し、更に前記燃料噴射量に応じて前記排気還流弁の開度を設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記燃料噴射量が多いと前記排気還流弁の開度を小さくし、前記燃料噴射量が少なくなるにつれ、前記排気還流弁の開度を大きくし、更に前記燃料噴射量が無くなると前記排気還流弁を全開に設定することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、排気圧力が吸気圧力より高い状況で前記排気還流弁の開度を小さく設定し、排気圧力が吸気圧力よりも小さい状況で前記排気還流弁の開度を大きく設定することを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−246803(P2012−246803A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117954(P2011−117954)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】