説明

内燃機関の燃料噴射装置

【課題】燃料の噴射量の精度が向上する内燃機関の燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃料噴射装置は、作動液体によって開閉が制御される燃料噴射弁と、燃料噴射弁に作動液体を供給する作動液体供給装置とを備える。燃料噴射弁は、作動液体を貯留する圧力制御室と、圧力制御室を開閉する制御弁と、制御弁の開閉を駆動するソレノイドアクチュエータと、燃料を噴射する噴孔を開閉するニードル弁とを含む。燃料噴射弁は、ソレノイドアクチュエータに通電することにより制御弁が開いて圧力制御室の圧力が低下し、ニードル弁が移動して燃料が噴射されるように形成されている。燃料噴射弁に供給する燃料の圧力および作動液体の圧力を検出し、燃料の圧力および作動液体の圧力に基づいてソレノイドアクチュエータの通電時間を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関は、燃焼室に燃料および空気の混合気が供給されて、燃焼室において燃料が燃焼する。従来の技術においては、高圧の燃料を燃焼室の内部に噴射することができる燃料噴射弁を備える内燃機関が知られている。
【0003】
特開2006−118470号公報においては、高圧気体燃料をノズル先端に設けた噴孔から機関燃焼室に噴射するインジェクタが開示されている。このインジェクタは、噴孔を開閉するニードルに圧力を作用させる制御室と、制御室へ作動液体となる液体燃料を供給する作動液体供給通路と、制御室への液体燃料の流出入を制御する電気式切替弁と、噴孔へ高圧気体燃料を供給する高圧気体燃料供給通路とを備えることが開示されている。
【0004】
また、特開平10−030486号公報においては、燃料加圧ポンプからの燃料を貯留する蓄圧器と、この蓄圧器と燃料噴射弁を連通するフィードホールと、このフィードホールから油室に至る制御油路と、制御油路に設けられて油室に燃料油圧を作用させてニードル弁を閉止する一方、油室の燃料油を排出することでニードル弁を開放させる三方電磁弁とを備える蓄圧式の燃料噴射制御装置が開示されている。この装置は、燃料油の温度に基づいて燃料油圧を補正する燃料油圧補正手段と、燃料油圧補正手段と同時に燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段とを備え、燃料リターン系に流れる燃料の温度を抑制し、燃料リターン系に使用される部材の劣化や損傷を防止することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−118470号公報
【特許文献2】特開平10−030486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献に開示されているように、燃料噴射弁は作動液体の圧力を利用してニードル弁を作動することにより、燃料を噴射することができる。特に、燃料の圧力が高くても、作動液体の圧力を用いて燃料噴射弁を作動させることにより、燃焼室の内部等に燃料を噴射することができる。このような液圧作動式の燃料噴射弁においては、ニードル弁を液圧により押圧して噴孔を閉止している。燃料を噴射する場合には、ニードル弁を押圧している作動液体の液圧を低下させることにより噴孔を開放している。燃料の噴射量は作動液体の圧力の変化により制御されている。ところがニードル弁を押圧する作動液体の液圧が変動すると、実際の燃料の噴射量が所望の量からずれてしまう虞がある。
【0007】
本発明は、燃料の噴射量の精度が向上する内燃機関の燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の内燃機関の燃料噴射装置は、作動液体によって開閉が制御される燃料噴射弁と、燃料噴射弁に加圧した燃料を供給する燃料供給装置と、燃料噴射弁に加圧した作動液体を供給する作動液体供給装置とを備える。作動液体供給装置は、燃料とは異なる作動液体を供給するように形成されている。燃料噴射弁は、作動液体を貯留する圧力制御室と、圧力制御室を開閉する制御弁と、制御弁の開閉を駆動する制御弁駆動装置と、燃料を噴射する噴孔を開閉するように形成され、圧力制御室の内部の圧力に押圧されて噴孔を閉止する開閉部材とを含む。燃料噴射弁は、制御弁駆動装置に通電することにより制御弁が開いて圧力制御室の圧力が低下し、開閉部材が移動して燃料が噴射されるように形成されている。燃料噴射弁に供給する燃料の圧力および作動液体の圧力を検出し、燃料の圧力および作動液体の圧力に基づいて制御弁駆動装置の通電時間を調整する。
【0009】
上記発明においては、作動液体の圧力が高くなるほど制御弁駆動装置の通電時間を長く設定することが好ましい。
【0010】
上記発明においては、燃料噴射弁に供給する作動液体の温度を検出し、作動液体の温度が高くなるほど、制御弁駆動装置の通電時間を短く設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、燃料の噴射量の精度が向上する内燃機関の燃料噴射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態における内燃機関の概略図である。
【図2】実施の形態における内燃機関の燃料噴射装置の概略図である。
【図3】実施の形態における燃料噴射弁から燃料を噴射するときのタイムチャートである。
【図4】制御弁を駆動して圧力を低下させたときの圧力制御室内の圧力のタイムチャートである。
【図5】実施の形態における燃料噴射装置の制御のフローチャートである。
【図6】実施の形態における要求される燃料噴射量と燃料の圧力とを関数にする基準通電時間のマップである。
【図7】実施の形態における要求される燃料噴射量と作動液体の圧力とを関数にする作動液体圧力に関する通電時間の補正項のマップである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1から図7を参照して、実施の形態における内燃機関の燃料噴射装置について説明する。本実施の形態においては、気体燃料としての水素を燃料に用いる内燃機関を例に取り上げて説明する。
【0014】
図1に、本実施の形態における内燃機関の概略図を示す。内燃機関は、機関本体1を備える。機関本体1は、各気筒の燃焼室2と、それぞれの燃焼室2内に燃料を噴射するための燃料噴射弁3とを含む。それぞれの気筒には、点火栓7が配置されている。本実施の形態における内燃機関は火花点火式である。
【0015】
機関本体1は、吸気マニホールド4と排気マニホールド5とを含む。吸気マニホールド4は、吸気ダクト6を介して吸入空気量検出器8に連結されている。吸入空気量検出器8は、エアクリーナ9に連結されている。吸気ダクト6内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁10が配置されている。一方、排気マニホールド5は、排気管51を介して排気処理装置としての排気浄化触媒55に連結されている。排気処理装置としては、排気を浄化する任意の装置を採用することができる。たとえば、三元触媒、酸化触媒、またはNOを還元する触媒等を採用することができる。本実施の形態の排気浄化触媒55の下流の排気管51内には、排気ガスに含まれる炭化水素(未燃燃料)と空気との比率である排気ガスの空燃比(A/F)を検出するための空燃比センサ56が配置されている。
【0016】
排気マニホールド5と吸気マニホールド4との間には、排気ガス再循環(EGR)を行うためにEGR通路52が配置されている。EGR通路52の途中には電子制御式のEGR制御弁53が配置されている。また、EGR通路52の途中には、EGR通路52内を流れるEGRガスを冷却するためのEGR冷却装置54が配置されている。
【0017】
本実施の形態における内燃機関の燃料噴射装置は、燃料噴射弁3と、燃料噴射弁3に加圧した燃料を供給する燃料供給装置とを備える。本実施の形態における燃料供給装置は、燃料タンク61および圧力調整弁62を含む。それぞれの燃料噴射弁3は、燃料供給管63を介して燃料タンク61に接続されている。
【0018】
本実施の形態における燃料供給装置は、燃料タンク61に気体燃料が加圧されて貯蔵されている。燃料タンク61に貯蔵されている燃料は、圧力調整弁62により減圧されて、それぞれの燃料噴射弁3に供給される。燃料タンク61から燃料噴射弁3に燃料を供給する流路には、燃料噴射弁3に供給する燃料の圧力を検出する圧力センサ64が配置されている。本実施の形態においては、燃料供給管63に圧力センサ64が配置されている。
【0019】
本実施の形態における燃料噴射弁3は、燃焼室2に直接的に燃料を供給する直噴型である。燃料噴射弁3は、後述するように作動液体の圧力により燃料噴射弁3の開閉を行うように形成されている。本実施の形態における燃料噴射装置は、燃料噴射弁3に加圧した作動液体を供給する作動液体供給装置を備える。作動液体は、作動液体ポンプ72により作動液体供給管73に供給される。本実施の形態における作動液体ポンプは、電動ポンプであるが、この形態に限られず、任意のポンプを採用することができる。
【0020】
加圧された作動液体は、作動液体供給管73からそれぞれの燃料噴射弁3に供給される。作動液体を供給する流路には、燃料噴射弁3に供給する作動液体の圧力を検出する圧力センサ74が配置されている。本実施の形態においては、作動液体供給管73に圧力センサ74が配置されている。また、作動液体を供給する流路には、燃料噴射弁3に供給する作動液体の温度を検出する温度センサ75が配置されている。本実施の形態においては、作動液体ポンプ72に温度センサ75が配置されている。
【0021】
本実施の形態における内燃機関は、電子制御ユニット30を備える。本実施の形態における電子制御ユニット30は、デジタルコンピュータにより構成されている。電子制御ユニット30は、双方性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を備える。ROM32には、制御を行なうために必要なマップ等の情報が予め記憶されている。CPU34は、任意の演算や判断を行なうことができる。RAM33は、読み書きが可能な記憶装置である。
【0022】
吸入空気量検出器8の出力信号は、対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、温度センサ75、圧力センサ64,74、および空燃比センサ56等のセンサの出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
【0023】
アクセルペダル40には、アクセルペダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続されている。負荷センサ41の出力により要求負荷を検出することができる。負荷センサ41の出力信号は、対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続されている。クランク角センサ42の出力により、機関回転数やクランク角度を検出することができる。
【0024】
一方、出力ポート36は、対応する駆動回路38を介して、点火栓7、スロットル弁10の駆動用ステップモータおよびEGR制御弁53に接続されている。また、出力ポート36は、対応する駆動回路38を介して圧力調整弁62および作動液体ポンプ72に接続されている。
【0025】
このように、本実施の形態における内燃機関は、高圧の気体燃料を燃焼室に直接的に噴射し、更に点火栓により点火を行っている。この構成により、たとえば、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射型の内燃機関と比較して、燃料の燃焼性を向上させて燃料消費量の低減を図ることができる。また、燃焼室の内部にて拡散燃焼を行なうことにより、ノッキング等の異常燃焼を回避することができる。
【0026】
図2は、本実施の形態における燃料噴射装置の概略図である。本実施の形態における作動液体供給装置は、作動液体70を貯留する作動液体タンク71を含む。作動液体70としては、燃料噴射弁3を駆動するための任意の液体を用いることができる。たとえば、シリコン油等の潤滑油または軽油等を用いることができる。作動液体ポンプ72が駆動することにより、矢印101に示すように、作動液体70が作動液体タンク71から燃料噴射弁3に供給される。作動液体70は、作動液体ポンプ72により予め定められた圧力まで加圧される。燃料噴射弁3の内部を通った作動液体70は、矢印102に示すように作動液体戻り管76を通って作動液体タンク71に戻される。
【0027】
本実施の形態における燃料噴射弁3は、作動液体により作動する液体作動式の高圧ガスの燃料噴射弁である。燃料噴射弁3は、先端に燃料を噴射する噴孔11を有する筒状のノズルボディ12を含む。燃料噴射弁3は、噴孔11を開閉するため開閉部材としてのニードル弁13を含む。ニードル弁13は、メインピストン13aと、メインピストン13aに接続されているサブピストン13bとを有する。本実施の形態においては、サブピストン13bにより噴孔11が開閉される。ニードル弁13は、ノズルボディ12と同軸状に配置され、ノズルボディ12の内部にて往復運動が可能に形成されている。噴孔11は、ニードル弁13の往復運動に応じて開閉する。メインピストン13aとサブピストン13bとの間には、中間室14が形成されている。中間室14には、付勢部材としてのスプリング15が配置されている。スプリング15は、ニードル弁13を閉弁方向に付勢している。
【0028】
また、ノズルボディ12の内部には、メインピストン13aの端面とノズルボディ12の内面により圧力制御室16が形成されている。ノズルボディ12の内部には、サブピストン13bの外周面とノズルボディ12の内面とによりノズル室17が形成されている。
【0029】
更に、燃料噴射弁3は、作動液体供給装置から供給される作動液体を、圧力制御室16内へ導く作動液体供給路18を含む。燃料噴射弁3は、圧力制御室16内の作動液体を作動液体戻り管76に排出するための連通路20および作動液体排出路21を有する。圧力制御室16内の作動液体を作動液体タンク71に排出することにより、圧力制御室16の内部圧力を低下させることができる。
【0030】
作動液体供給路18には圧力制御室16への作動液体の流入量を調整する入口側オリフィス22が配置されている。また、圧力制御室16からの排出路には作動液体の流出量を調整する出口側オリフィス23が配置されている。出口側オリフィス23は、入口側オリフィス22よりも流量が大きくなるように形成されている。燃料噴射弁3は、制御弁25が開いたときに圧力制御室16に流入する作動液体の流量よりも、圧力制御室16から流出する作動液体の流量の方が大きくなるように構成されている。
【0031】
燃料噴射弁3のノズルボディ12は、燃料供給装置から供給される燃料をノズル室17に導く燃料供給路19を有する。燃料供給路19は、燃料供給装置の燃料供給管63に接続されている。
【0032】
本実施の形態における燃料噴射弁3は、作動液体を貯留する圧力制御室16と、圧力制御室16を開閉する制御弁25と、制御弁25の開閉を駆動する制御弁駆動装置を備える。本実施の形態における制御弁駆動装置は、制御弁25の開放および閉止を行うためのソレノイドアクチュエータ24を含む。ソレノイドアクチュエータ24に通電することにより、制御弁25を開弁の状態にすることができる。このように、本実施の形態における圧力制御室16は、電磁弁により開閉される。制御弁25は、スプリング26によって閉弁方向に付勢されている。ソレノイドアクチュエータ24は、電子制御ユニット30の出力ポート36に、対応する駆動回路38を介して接続されている(図1参照)。ソレノイドアクチュエータ24は、電子制御ユニット30によって制御される。
【0033】
制御弁25の閉弁時には、作動液体供給装置から供給される高圧の作動液体を圧力制御室16に封じ込めて圧力制御室16の内部圧力を高圧に維持する。制御弁25の開弁時には作動液体を圧力制御室16から作動液体排出路21へと排出して、圧力制御室16の内部圧力を低下させる。
【0034】
本実施の形態における燃料噴射弁3は、ニードル弁13を閉弁すべき時には、ソレノイドアクチュエータ24の通電を停止することにより制御弁25が閉弁される。制御弁25の閉弁時は、作動液体の流入によって圧力制御室16内の内部圧力が上昇し、その内部圧力によってメインピストン13aが閉弁方向に付勢される。また、ニードル弁13は、スプリング15によって閉弁方向に付勢されている。一方で、加圧された燃料が燃料供給路19を通ってノズル室17に供給されているため、ノズル室17の内部圧力によってサブピストン13bが開弁方向に付勢される。更に、噴孔11が燃焼室2内に面しているために燃焼室2内の圧力により、ニードル弁13の先端部が押圧されてニードル弁13が開弁方向に付勢される。ニードル弁13を閉弁すべき時には、ニードル弁13に対して閉弁方向に作用する力が開弁方向に作用する力よりも大きくなるように、圧力制御室16の内部圧力が設定される。
【0035】
ニードル弁13を開弁すべきときには、ソレノイドアクチュエータ24に通電することにより制御弁25が開弁される。制御弁25が開弁されると、作動液体排出路21から圧力制御室16内の作動液体が排出される。このときに、出口側オリフィス23が入口側オリフィス22よりも大きいため、圧力制御室16内への作動液体の流入量よりも圧力制御室16内からの作動液体の流出量の方が多くなる。圧力制御室16の内部圧力は低下する。ニードル弁13は、閉弁方向に付勢される力が小さくなり、矢印103に示すように移動して開弁し、噴孔11から燃料が噴射される。
【0036】
その後、ソレノイドアクチュエータ24の通電を停止し、再び制御弁25を閉弁すると、圧力制御室16内の内部圧力が蓄圧されて上昇し、ニードル弁13の閉弁方向の付勢力の方が開弁方向の付勢力よりも大きくなると、ニードル弁13は閉弁される。このように、制御弁25の開閉を制御することによって、ニードル弁13の開閉、すなわち燃料噴射を制御することが可能となる。
【0037】
本実施の形態における燃料噴射装置は、燃焼室に噴射する燃料とは異なる液体を、燃料噴射弁を制御するための作動液体として用いている。燃焼室に供給する燃料が気体の場合に、燃料を燃料噴射弁の作動流体として使用すると、気体が圧縮性を有するために燃料噴射弁の噴射制御が難しくなる。圧力制御室に封入する作動流体を気体にすると、気体が圧縮性を有することにより、例えば圧力制御室の内部圧力が振動してニードル弁の開閉制御が難しくなる。また、圧力制御室の内部圧力を低下させる場合には、圧力制御室に貯留されている作動流体をタンクに戻す必要がある。ところが、作動流体が気体の場合には、タンクの内部は高圧であり、作動流体を加圧するためにポンプ等を配置しなければタンクに戻すことができないという問題がある。
【0038】
本実施の形態のように、燃焼室に供給する燃料が気体の場合に、燃料噴射弁を制御する作動流体として圧縮性の小さい液体を用いることにより、圧力制御室の内部圧力を精度良く調整することができる。なお、燃料が液体の場合には、燃料噴射弁を制御するための作動液体を燃料と同一にしても構わない。
【0039】
図3に、燃料噴射弁から燃料を噴射する時のタイムチャートを示す。クランク角度θ1までは制御弁25を開くための制御信号が発信されておらず、ソレノイドアクチュエータ24は通電されていない状態である。制御弁25は閉じた状態に維持されている。圧力制御室16内は所定の圧力に維持されている。クランク角度θ1において、制御弁25を開くための制御信号が発信されている。ソレノイドアクチュエータ24に通電が開始され、制御弁25が開いた状態になる。
【0040】
制御弁25が開いた状態になると、圧力制御室16に貯留されている作動液体が流出し、圧力制御室16の圧力が低下し始める。その後のクランク角度θ2において圧力制御室16内の圧力が、ニードル弁13が移動し始める開弁圧力まで低下している。ニードル弁13が移動を開始し、ニードル弁13の移動量が零よりも大きくなる。ニードル弁13の移動量が上昇することにより噴孔11から燃料が噴射される。ニードル弁13の移動量が所定の量まで上昇すると共に、単位時間あたりの燃料の噴射量が所定の量まで上昇する。
【0041】
この後に、クランク角度θ3において制御弁25を閉じる制御信号が発信され、ソレノイドアクチュエータ24の通電が停止される。クランク角度θ1において通電を開始してから所定の通電時間の経過後に通電を停止している。制御弁25は、移動前の元の位置に戻り、閉じた状態になる。圧力制御室16の内部の圧力は上昇し、ニードル弁13は閉弁方向に移動する。クランク角度θ4において、圧力制御室16の内部の圧力が制御弁25の開弁圧力まで上昇している。ニードル弁13の移動量は、クランク角度θ4よりも時間遅れを伴って、クランク角度θ5において零になる。ニードル弁13が着座し、ニードル弁13により噴孔11が閉止される。クランク角度θ5において単位時間当たりの燃料の噴射量が零になっている。
【0042】
本実施の形態の燃料噴射装置においては、制御弁を開く制御信号の発信している時間が、ソレノイドアクチュエータ24の通電開始から通電終了までの通電時間に対応する。通電時間に応じて燃料噴射弁3から燃料が噴射されている時間が定まる。すなわち、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間に応じて、1回の燃料噴射における燃料の量が定まる。たとえば、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間が長くなるほど、1回の燃料の噴射量は多くなる。
【0043】
本実施の形態の燃料噴射弁3においては、圧力制御室16内の圧力が開弁圧力未満になっている時間が、燃料を噴射している時間に対応する。ところで、圧力制御室16の内部の圧力は、圧力制御室16に供給される作動液体の圧力に依存し、内燃機関の運転状況等により圧力制御室16に供給される作動液体の圧力が変化する場合がある。
【0044】
図4に、燃料を噴射する時の圧力制御室の内部の圧力変化を説明するグラフを示す。図4においては、制御弁25が開く前の圧力制御室16の内部が第1の圧力の場合と、第1の圧力よりも低い第2の圧力の場合とを例示している。
【0045】
圧力制御室16の内部が第1の圧力の例を参照して、ニードル弁13を開く場合に、クランク角度θ6において圧力制御室16の内部の圧力が下降を始めている。クランク角度θ2aにおいて圧力制御室16の内部の圧力がニードル弁13の移動する開弁圧力まで低下する。ニードル弁13が開いた状態に移行する。ニードル弁13を閉じる場合に、クランク角度θ7において圧力制御室16の内部の圧力が上昇を始めている。クランク角度θ3aにおいて開弁圧力まで到達してニードル弁13が閉じた状態に移行する。
【0046】
圧力制御室16の内部が第2の圧力の例では、ニードル弁13を開く場合に、圧力が低下し始める前の圧力制御室16の内部の圧力が低いために、短時間で開弁圧力まで低下する。すなわち、作動液体供給装置により圧力の低い作動液体が供給さている場合には、ソレノイドアクチュエータ24に通電が開始される時の圧力制御室16の圧力が低いためにニードル弁13の開く時期が早くなる。
【0047】
図4に示す例において、第2の圧力の場合には、クランク角度θ6において圧力制御室16の内部の圧力が降下を始めた後に、クランク角度θ2bにおいて、圧力制御室16の圧力が開弁圧力に到達している。開弁圧力に到達するクランク角度θ2bは、第1の圧力の時に開弁圧力に到達するクランク角度θ2aの時期よりもΔθX早くなっている。本実施の形態における燃料噴射装置は、圧力制御室16に供給する作動液体の圧力が低いほどニードル弁13が早く開く特性を有する。
【0048】
一方で、ニードル弁13が閉じるときに、圧力制御室16の作動液体の圧力が第2の圧力の場合には、圧力制御室16に供給される作動液体の圧力が低いために、圧力制御室16の内部の圧力の上昇率が低くなる。すなわち、圧力制御室16に供給される作動液体の圧力が低くなるほど、圧力制御室16の内部の圧力が上昇するのに時間がかかる。このために、圧力制御室16の内部の圧力が開弁圧力に到達する時期が遅くなり、ニードル弁が閉止される時期が遅くなる。このために、ニードル弁13を開いている期間は、第1の圧力の場合よりも長くなる。
【0049】
図4に示す例において、第2の圧力の場合には、クランク角度θ7において圧力制御室16の内部の圧力が上昇を始めた後に、クランク角度θ3bにおいて、圧力制御室16の内部の圧力が開弁圧力まで上昇している。開弁圧力に到達したクランク角度θ3bは、第1の圧力の時の開弁圧力に到達するクランク角度θ3aの時期よりもΔθYの分が遅くなっている。本実施の形態における燃料噴射装置は、圧力制御室16に供給する作動液体の圧力が低いほどニードル弁13が遅く閉じる特性を有する。
【0050】
このように、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間が同じであっても、圧力制御室16の内部に供給する作動液体の圧力が低くなるほどニードル弁13が開いている時間が長くなる。このために、圧力制御室16に供給する作動液体の圧力が低くなるほど、燃料を噴射している時間が長くなり、燃料の噴射量が大きくなるという特性を有する。換言すると、作動液体の圧力が高くなるほどニードル弁13が開いている時間が短くなり、燃料の噴射量が小さくなるという特性を有する。
【0051】
本実施の形態の燃料噴射装置においては、制御弁25が閉じている時の圧力制御室16に供給する作動液体の圧力を検出し、検出した作動液体の圧力に基づいて、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間を調整する。本実施の形態においては、作動液体の圧力が高くなるほど、通電時間を長くする補正を行なう。
【0052】
さらに、本実施の形態における燃料噴射装置は、燃料噴射弁に供給する作動液体の温度を検出して、検出した作動液体の温度に基づいて、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間を調整する。
【0053】
図2を参照して、作動液体の温度が上昇すると作動液体の粘性が小さくなる。作動液体の粘性が小さくなると、制御弁25を開いたときに圧力制御室16から作動液体が排出され易くなる。圧力制御室16の出口には、作動液体の流量を制限する出口側オリフィス23が配置されているが、作動液体の温度が高くなるほど圧力制御室16から排出される作動液体の流量が大きくなる。すなわち、制御弁25の開弁したときの応答性が向上し、圧力制御室16の内部の圧力の下降率が大きくなる。圧力制御室16の圧力が開弁圧力に到達する時期が早くなる。この結果、燃料を噴射している時間が長くなり、燃料の噴射量が大きくなる。このために、本実施の形態においては、作動液体の温度が高くなるほど、噴射される燃料の量を減少させる側に補正する。すなわち、作動液体の温度が高くなるほど、ソレノイドアクチュエータの通電時間を短くする補正を行う。
【0054】
図5に、本実施の形態における燃料噴射装置において、燃料を噴射する時の制御のフローチャートを示す。
【0055】
ステップ111においては、燃料噴射弁に供給する作動液体の圧力および燃料の圧力を検出する。図1を参照して、本実施の形態の内燃機関において、作動液体の圧力は、圧力センサ74により検出することができる。また、燃料の圧力は、圧力センサ64により検出することができる。作動液体の圧力および燃料の圧力の検出は、この形態に限られず、任意の方法により検出することができる。たとえば、予め所定の間隔ごとに検出して、その平均値を採用しても構わない。
【0056】
次に、ステップ112においては、要求される1回の燃料噴射量を設定する。燃焼室に供給する燃料噴射量は、例えば、要求負荷と機関回転数とを関数にする燃料噴射量のマップを、予め電子制御ユニット30に記憶させることができる。図1を参照して、負荷センサ41の出力により要求負荷を検出し、クランク角度センサ42の出力により機関回転数を検出することができる。検出された要求負荷および機関回転数に基づいて、マップにより要求される燃料噴射量を設定することができる。
【0057】
次に、ステップ113において、燃料噴射弁3のソレノイドアクチュエータ24に通電を行なうための基準通電時間TLBを設定する。要求される燃料噴射量が多くなるほど、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間を長く設定することができる。また、燃料噴射弁3に供給される燃料はノズル室17に供給され、ニードル弁13を開弁方向に付勢する。燃料噴射弁3に供給する燃料の圧力が高くなるほど、ニードル弁13を開弁方向に付勢する力が大きくなる。更に、燃料の圧力が高くなるほど噴孔11から噴射される単位時間当りの燃料の噴射量が多くなる。このため、燃料の圧力が高くなるほどソレノイドアクチュエータ24の通電時間を短く設定することができる。
【0058】
図6に、本実施の形態における基準通電時間を設定するためのマップを示す。要求される燃料噴射量と燃料圧力とを関数にする基準通電時間TLBのマップを予め電子制御ユニット30に記憶させることができる。図5を参照して、ステップ112において設定した要求される燃料噴射量と、ステップ111において検出した燃料の圧力とに基づいて、マップを用いることにより基準通電時間TLBを設定することができる。
【0059】
次に、ステップ114においては、基準通電時間TLBに対する作動液体圧力の補正項TLMPを設定する。本実施の形態においては、検出した作動液体の圧力に基づいて、基準通電時間に補正を加える。前述のとおり、圧力制御室16に供給する作動液体の圧力が高くなるほど、ニードル弁13が開いている時間が短くなる。本実施の形態における作動液体圧力の補正項TLMPは、作動液体の圧力が高くなるほど、ソレノイドアクチュエータ24の通電時間が長くなるように設定している。
【0060】
図7に、本実施の形態における作動液体圧力の補正項を設定するためのマップを示す。本実施の形態においては、作動液体の圧力に加えて燃料噴射量に基づいて、通電時間の補正項を設定する。作動液体圧力に関する通電時間の補正項TLMPは、作動液体の圧力と燃料噴射量とを関数にするマップにより設定することができる。図7に示すマップは、予め電子制御ユニット30に記憶させることができる。検出した作動液体の圧力と要求される燃料噴射量とに基づいて、通電時間に関する作動液体圧力の補正項TLMPを設定することができる。
【0061】
図5を参照して、次に、ステップ115においては、作動液体の温度を検出する。図1を参照して、本実施の形態においては、温度センサ75にて作動液体の温度を検出することができる。
【0062】
次に、ステップ116において、基準通電時間TLBに対する作動液体温度の補正項TLMTを設定する。作動液体の温度を関数にする作動液体温度の補正項TLMTを予め電子制御ユニット30に記憶させておくことができる。検出した作動液体の温度に基づいて、作動液体温度に関する通電時間の補正項TLMTを設定することができる。本実施の形態の作動液体温度の補正項TLMTは、作動液体の温度が高くなるほど、ソレノイドアクチュエータの通電時間が短くなるように設定されている。
【0063】
次に、ステップ117においては、補正後のソレノイドアクチュエータの通電時間TLFINを算出する。本実施の形態においては、基準通電時間TLBに対して、作動液体圧力に関する補正項TLMPと、作動液体温度に関する補正項TLMTとを加算することにより、補正後のソレノイドアクチュエータの通電時間TLFINを算出する。
【0064】
このように、ソレノイドアクチュエータの通電時間の補正を行うことができる。ソレノイドアクチュエータの通電時間の補正においては、補正項の加算や減算等に限られず、任意の補正方法を採用することができる。たとえば、ソレノイドアクチュエータの基準通電時間に対して圧力補正項および温度補正項を乗じて補正後の通電時間を算出しても構わない。
【0065】
次に、ステップ118においては、通電開始時期ETSTを設定する。図3の例においては、クランク角度θ1において通電を開始しているが、実際に燃料が噴射され始めるクランク角度θ2までには、所定の時間遅れを有する。通電開始時期ETSTは、この時間遅れを考慮して任意の制御により設定することができる。例えば、基準になる燃料の噴射開始時期を機関回転数および要求負荷に基づいて設定する。通電開始から燃料の噴射開始までの時間遅れを予め設定しておいて、基準になる燃料の噴射開始時期から時間遅れを減算することにより、通電開始時期ETSTを設定することができる。
【0066】
図5を参照して、ステップ119においては、通電終了時期ETENを算出する。通電終了時期ETENは、通電開始時期ETSTに対して、補正後のアクチュエータの通電時間TLFINを加算することにより算出することができる。
【0067】
次に、ステップ120においては、設定した通電開始時期ETSTおよび通電終了時期ETENに従ってアクチュエータに通電を行なう。通電開始時期、通電時間および通電終了時期の制御においては、クランク角度に基づいて制御しても、基準となる時点からの経過時間等に基づいて制御しても構わない。
【0068】
このように、本実施の形態の燃料噴射装置は、燃料の圧力および作動液体の圧力に基づいて、ソレノイドアクチュエータの通電時間を調整している。この制御を行なうことにより、作動液体の圧力変動に起因する燃料の噴射量の精度の悪化を抑制し、燃料の噴射量を所望の量に近づけることができる。すなわち、燃料の噴射量の精度が向上する。
【0069】
特に、本実施の形態の燃料噴射弁は、ニードル弁の開閉を制御するための作動液体と燃料とが異なり、それぞれが燃料噴射弁に個別に供給されている。燃料と作動液体とが同一の燃料噴射装置の場合には、圧力制御室の内部圧力と、ノズル室の内部圧力とが互いに等しくなる。しかしながら、本実施の形態の燃料噴射弁のように、作動液体を燃料と異なる液体により構成した場合には、それぞれの液体の圧力の影響を個別に受けて燃料の噴射量が定まるために、作動液体の圧力の影響が大きくなる。このため、本実施の形態の燃料噴射装置は、燃料と作動液体とが互いに異なる内燃機関に特に有用である。
【0070】
燃焼室に供給する燃料の噴射量を高精度に制御することにより、内燃機関から出力されるトルクを高精度に制御することができる。このために、運転者の意図に対する応答性、すなわちドライバビリティを向上させることができる。また、燃焼室に供給する燃料の噴射量を高精度に制御することにより、燃焼室から流出する排気の性状を向上させることができる。たとえば、燃料の噴射量を高精度に制御することにより、燃焼時の空燃比をより正確に制御することができるために、燃焼室から排出されるNO量が増加することを抑制できる。
【0071】
なお、内燃機関の運転状態に基づいて要求される燃料の噴射量は、使用される燃料、内燃機関の種類および要求される排気性状等により変化する。このために、要求される燃料の噴射量は、使用される燃料等に応じて適宜設定することが好ましい。
【0072】
更に、本実施の形態における燃料噴射装置は、アクチュエータの通電時間を作動液体の温度に基づいて設定している。本実施の形態の燃料噴射装置においては、作動液体の温度が高くなるほどアクチュエータの通電時間を短く補正する制御を行っている。この制御を行うことにより、より正確な燃料の噴射量の制御が可能になり、ドライバビリティの向上および排気性状の向上を図ることができる。
【0073】
本実施の形態における内燃機関は、点火栓を有する火花点火式の内燃機関を例示して説明したが、この形態に限られず、点火栓を有していない圧縮自着火式の内燃機関にも本発明を適用することができる。
【0074】
また、本実施の形態における内燃機関は、気体燃料を採用しているが、この形態に限られず、液体燃料を採用しても構わない。たとえば、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置に本発明を適用することができる。作動液体とは異なる液体燃料の燃料タンクから燃料ポンプにより高圧の燃料がコモンレール(燃料蓄圧部)に供給され、高圧の燃料がコモンレールから燃料噴射弁に供給されていても構わない。
【0075】
また、本実施の形態においては、燃焼室内に直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁を例示して説明したが、この形態に限られず、たとえば、吸気ポートに燃料を噴射する予混合式の内燃機関にも本発明の燃料噴射装置を採用することができる。
【0076】
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。また、上述の制御に含まれるそれぞれのステップは、機能および作用が変化しない範囲において、適宜順序を変更することができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、特許請求の範囲に示される変更が含まれている。
【符号の説明】
【0077】
2 燃焼室
3 燃料噴射弁
11 噴孔
13 ニードル弁
16 圧力制御室
17 ノズル室
18 作動液体供給路
19 燃料供給路
21 作動液体排出路
22 入口側オリフィス
23 出口側オリフィス
24 ソレノイドアクチュエータ
25 制御弁
30 電子制御ユニット
40 アクセルペダル
41 負荷センサ
42 クランク角センサ
63 燃料供給管
64 圧力センサ
70 作動液体
71 作動液体タンク
73 作動液体供給管
74 圧力センサ
75 温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動液体によって開閉が制御される燃料噴射弁と、
燃料噴射弁に加圧した燃料を供給する燃料供給装置と、
燃料噴射弁に加圧した作動液体を供給する作動液体供給装置とを備え、
作動液体供給装置は、燃料とは異なる作動液体を供給するように形成されており、
燃料噴射弁は、作動液体を貯留する圧力制御室と、圧力制御室を開閉する制御弁と、制御弁の開閉を駆動する制御弁駆動装置と、燃料を噴射する噴孔を開閉するように形成され、圧力制御室の内部の圧力に押圧されて噴孔を閉止する開閉部材とを含み、
制御弁駆動装置に通電することにより制御弁が開いて圧力制御室の圧力が低下し、開閉部材が移動して燃料が噴射されるように形成されており、
燃料噴射弁に供給する燃料の圧力および作動液体の圧力を検出し、燃料の圧力および作動液体の圧力に基づいて制御弁駆動装置の通電時間を調整することを特徴とする、内燃機関の燃料噴射装置。
【請求項2】
作動液体の圧力が高くなるほど制御弁駆動装置の通電時間を長く設定する、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
【請求項3】
燃料噴射弁に供給する作動液体の温度を検出し、作動液体の温度が高くなるほど、制御弁駆動装置の通電時間を短く設定する、請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−108395(P2013−108395A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252900(P2011−252900)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】