説明

内装施行装置

【課題】ボード固定用ねじの詰りを発生させずに内装ボードの所定位置にボード固定用ねじをねじ込むことができると共に内装ボードの複数箇所を内装下地に短時間でねじ止めすることのできる内装施行装置を提供する。
【解決手段】内装ボードを内装下地にねじ止めするボードねじ止め機構が内装ボードの幅方向に所定の間隔で配置された複数のねじ止めユニット12を含んで構成される内装施行装置において、ボード固定用ねじ46を一定間隔で保持するねじ保持ベルト47と、ねじ保持ベルト47をロール状に収納するねじ保持ベルト収納ケース48と、ねじ保持ベルト収納ケース48からねじ保持ベルトを引き出してボード固定用ねじ46を内装ボードにねじ込むエアー式ねじ打機49と、ねじ保持ベルト収納ケース48の中心軸484が水平となるようにねじ保持ベルト収納ケース48を内装ボードに対して垂直に支持する収納ケース支持部材51と、を有してねじ止めユニット12が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスターボードなどの内装ボードを壁下地や天井下地などの内装下地に貼り付けるときに用いられる内装施行装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築物の内装施工時に使用されるプラスターボードなどの内装ボードは、例えば幅910mm、長さ1820mm、厚さ9.5mmのサイズで形成されていることが多い。このため、このような内装ボードを内装下地に貼り付ける場合、従来では、ボード貼り作業者の手作業によって内装ボードを内装下地にねじ止めしていたため、内装ボードの貼り付け作業に多くの労力や時間を要していた。
【0003】
そこで、プラスターボードなどの内装ボードを壁下地や天井下地などの内装下地に自動的に貼り付ける内装施行装置として、内装ボードを吸引して保持するボード吸引保持機構と、このボード吸引保持機構に保持された内装ボードを内装下地に押し付けるボード押し付け機構と、このボード押し付け機構により内装下地に押し付けられた内装ボードを内装下地にねじ止めするボードねじ止め機構と、このボードねじ止め機構にボード固定用ねじを供給するボード固定用ねじ供給機構とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−101438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した内装施行装置では、ボード固定用ねじ供給機構がボード固定用ねじを1本ずつ送り出すクイッチャーと、このクイッチャーから送り出されたボード固定用ねじをボードねじ止め機構の各ねじ打機にエアー搬送する複数本のエアーチューブとで構成されているため、エアーチューブやねじ打機の内部でボード固定用ねじの詰りが発生することがあり、ボード固定用ねじの詰りが発生した場合には、内装ボードの所定位置にボード固定用ねじを確実にねじ込むことができなくなるという問題点があった。また、ボード固定用ねじの詰りが発生した場合には、詰りの発生した箇所を分解しなければならないため、内装ボードの複数箇所をボード固定用ねじにより内装下地に短時間でねじ止めすることができなくなるという問題もあった。
【0006】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ボード固定用ねじの詰りを発生させずに内装ボードの所定位置にボード固定用ねじをねじ込むことができると共に内装ボードの複数箇所を内装下地に短時間でねじ止めすることのできる内装施行装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、内装ボードを吸引して保持するボード吸引保持機構と、該ボード吸引保持機構に保持された内装ボードを内装下地に押し付けるボード押し付け機構と、該ボード押し付け機構により内装下地に押し付けられた内装ボードの複数箇所をボード固定用ねじにより内装下地にねじ止めするボードねじ止め機構と、前記ボード吸引保持機構に保持された内装ボードの角度を調整するボード角度調整機構と、前記ボード吸引保持機構に保持された内装ボードの位置を調整するボード位置調整機構とを備え、前記ボードねじ止め機構が前記内装ボードの幅方向に所定の間隔で配置された複数のねじ止めユニットと、該ねじ止めユニットを前記内装ボードの所定位置に位置決めするユニット位置決め機構部とを含んで構成される内装施行装置であって、前記ボード固定用ねじを一定間隔で保持するねじ保持ベルトと、該ねじ保持ベルトをロール状に収納するねじ保持ベルト収納ケースと、該ねじ保持ベルト収納ケースから前記ねじ保持ベルトを引き出して前記ボード固定用ねじを内装ボードにねじ込むエアー式ねじ打機と、前記ねじ保持ベルト収納ケースの中心軸が水平となるように前記ねじ保持ベルト収納ケースを内装ボードに対して垂直に支持する収納ケース支持部材と、を有して前記ねじ止めユニットが構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ボード固定用ねじをボードねじ止め機構に供給する手段としてクイッチャーを用いたり、クイッチャーから送り出されたボード固定用ねじをボードねじ止め機構の各ねじ打機にエアーチューブによって供給したりする必要がないので、ボード固定用ねじの詰りを発生させずに内装ボードの所定位置にボード固定用ねじをねじ込むことができる。また、ボード固定用ねじの詰りが発生した箇所を分解したりする必要もないので、内装ボードの複数箇所を内装下地に短時間でねじ止めすることができる。さらに、ねじ保持ベルト収納ケースの中心軸が水平となるようにねじ保持ベルト収納ケースが収納ケース支持部材により内装ボードに対して垂直に支持されているため、ねじ保持ベルト収納ケースを内装ボードに対して平行に配置した場合やねじ保持ベルト収納ケースの中心軸が鉛直となるようにねじ保持ベルト収納ケースを内装ボードに対して垂直に支持した場合のように、ねじ保持ベルト収納ケースの外径が大きくなった場合でも隣り合う2つのねじ保持ベルト収納ケースが干渉し合うことがなく、内装ボードの所定位置にボード固定用ねじを精度よくねじ込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る内装施行装置の側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る内装施行装置の正面図である。
【図3】図2のA部を拡大して示す図である。
【図4】図1のB−B断面を示す図である。
【図5】図1のC−C断面を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る内装施行装置に用いられるボード固定用ねじとねじ保持ベルトの一例を示す図である。
【図7】ねじ保持ベルト収納ケースを収納ケース支持部材により内装ボードに対して平行に支持した場合を示す図である。
【図8】ねじ保持ベルト収納ケースの中心軸が鉛直となるようにねじ保持ベルト収納ケースを収納ケース支持部材により内装ボード1に対して垂直に支持した場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る内装施行装置の側面図、図2は同実施形態に係る内装施行装置の正面図、図3は図2のA部を拡大して示す図、図4は図1のB−B断面を示す図、図5は図1のC−C断面を示す図、図6は本発明の一実施形態に係る内装施行装置に用いられるボード固定用ねじとねじ保持ベルトの一例を示す図である。
図中符号1はプラスターボード等の内装ボード、2は本発明の一実施形態に係る内装施行装置を示し、この内装施行装置2は、ボード吸引保持機構3、ボード押し付け機構7、ボードねじ止め機構11、ボード角度調整機構22、ボード位置調整機構32、移動台車41および4つのアウトリガー45を備えている。
【0011】
ボード吸引保持機構3は内装ボード1を吸引して保持するものであって、このボード吸引保持機構3は、図示しない真空ポンプの吸引力により内装ボード1のボード面を吸引する複数個(例えば6個)の吸引パッド4を有している。また、ボード吸引保持機構3は吸引パッド4を内装ボード1の両側で上下方向に等間隔で支持する左右一対の吸引パッド支持部材5と、これらの吸引パッド支持部材5を所定の間隔で互いに平行に支持する支持フレーム6とを有し、この支持フレーム6は吸引パッド支持部材5の後方に配置されている。
【0012】
ボード押し付け機構7はボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1を図示しない内装下地に押し付けるものであって、このボード押し付け機構7は、ボールねじ駆動モータ8と、このボールねじ駆動モータ8により回転駆動されるボールねじ軸(図示せず)と、このボールねじ軸によりボールねじナットを介して前後方向に送り駆動されるスライダ9等から構成されている。
【0013】
ボードねじ止め機構11は、ボード押し付け機構7により内装下地に押し付けられた内装ボード1の複数箇所をボード固定用ねじ46(図3、図5及び図6参照)により内装下地にねじ止めするものである。このボードねじ止め機構11は複数(例えば3つ)のねじ止めユニット12と、これらのねじ止めユニット12をボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の幅方向(水平方向)に所定の間隔で支持するユニット支持部材13と、ユニット支持部材13を上下方向に駆動してねじ止めユニット12を内装ボード1の所定位置に位置決めするユニット位置決め機構部15とを含み、ユニット支持部材13はボード吸引保持機構3の吸引パッド支持部材5と支持フレーム6との間に水平に配置されていると共に、左右一対のリニアガイド14により上下方向に移動可能に支持されている。
【0014】
ボードねじ止め機構11のユニット位置決め機構部15はピニオンギヤ16と、このピニオンギヤ16と噛み合うタイミングベルト17と、このタイミングベルト17を上下方向に走行可能に支持するプーリ18,19とを有し、ピニオンギヤ16はユニット支持部材13に回転自在に軸支されている。また、ユニット位置決め機構部15はプーリ18,19の一方を回転駆動する駆動モータ20を有し、この駆動モータ20は例えば支持フレーム6の上端部にモータブラケット21を介して固定されている。
【0015】
ボード角度調整機構22はボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の角度を調整するものであって、このボード角度調整機構22は、ボード吸引保持機構3を水平な軸回りに回動させて内装ボード1の角度を調整する第1のボード角度調整機構部23と、ボード吸引保持機構3及びボード押し付け機構7を鉛直な軸回りに回動させて内装ボード1の角度を調整する第2のボード角度調整機構部28とで構成されている。
【0016】
第1のボード角度調整機構部23はスライダ9の左右側面から水平に突出する左右一対のシリンダ支持軸24(一方のシリンダ支持軸は図示せず)と、これらのシリンダ支持軸24に回動自在に支持された左右一対のエアーシリンダ25と、これらエアーシリンダ25のピストンロッドに連結された左右一対のボード角度調整部材26と、これらのボード角度調整部材26を水平な軸回りに回動自在に支持する水平軸27とを有し、この水平軸27を支点としてボード角度調整部材26を水平な軸回りに回動させて内装ボード1の平行度を調整するように構成されている。
【0017】
一方、第2のボード角度調整機構部28はテーブル駆動モータ29と、このテーブル駆動モータ29により鉛直な軸回りに回転駆動される回転テーブル30とからなり、この回転テーブル30の上にボード押し付け機構7が設置されている。
ボード位置調整機構32はボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の位置を調整するものであって、このボード位置調整機構32は、ボード角度調整機構22を左右方向に動かして内装ボード1の位置を調整する第1のボード位置調整機構部33と、この第1のボード位置調整機構部33を上下方向に動かして内装ボード1の位置を調整する第2のボード位置調整機構部37とで構成されている。
【0018】
第1のボード位置調整機構部33はボールねじ駆動モータ34と、このボールねじ駆動モータ34により回転駆動されるボールねじ軸35と、このボールねじ軸35によりボールねじナットを介して左右方向に送り駆動されるスライドテーブル36とからなり、このスライドテーブル36の上にボード角度調整機構22が設置されている。
第2のボード位置調整機構部37は油圧式昇降ユニット38と、この昇降ユニット38により上下方向に昇降駆動される昇降テーブル39とからなり、この昇降テーブル39の上に第1のボード位置調整機構部33が設置されている。
【0019】
移動台車41はボード吸引保持機構3、ボード押し付け機構7、ボードねじ止め機構11、ボード角度調整機構22およびボード位置調整機構32を内装ボード1の貼り付け作業現場へ移送するものであって、この移動台車41の上に第2のボード位置調整機構部37が設置されている。また、移動台車41は左右一対の前輪42と後輪43を有し、これらの車輪のうち例えば前輪42は駆動モータ44により駆動される駆動輪となっている。
【0020】
アウトリガー45は内装ボード1を内装下地にねじ止めするときに移動台車41を安定させるためのものであって、移動台車41の前後左右に設けられている。
ねじ止めユニット12の各々はボード固定用ねじ46を一定間隔で保持するねじ保持ベルト47(図3、図5及び図6参照)を有し、このねじ保持ベルト47は合成樹脂材から形成されている。また、ねじ保持ベルト47は、図6に示すように、帯状部471と、この帯状部471の両側縁に相対向して一定ピッチで形成された複数の板状部472とを有し、これらの板状部472には、ボード固定用ねじ46を保持する保持孔473が形成されている。
【0021】
ねじ止めユニット12は、また、ねじ保持ベルト47をロール状(渦巻状)に収納するねじ保持ベルト収納ケース48を有している。このねじ保持ベルト収納ケース48は、図5に示すように、ねじ保持ベルト収納ケース48は有底円筒状に形成された収納ケース本体481と、この収納ケース本体481の開口部を覆う有底円筒状のケース蓋482とからなり、収納ケース本体481とケース蓋482の周面部には、ねじ保持ベルト47を引き出すためのベルト引出口483(図3参照)が形成されている。
【0022】
ねじ止めユニット12は、また、ねじ保持ベルト収納ケース48からねじ保持ベルト47を引き出してボード固定用ねじ46をエアーモータの回転トルクで内装ボード1にねじ込むエアー式ねじ打機49と、ねじ保持ベルト収納ケース48から引き出されたねじ保持ベルト47を90度にひねってエアー式ねじ打機49のねじ取込口に案内する案内部材とを有し、エアー式ねじ打機49には、ねじ打機49を作動させる作動用空気が作動用空気供給チューブ50(図3参照)により供給されている。なお、エアー式ねじ打機49としては、例えば日立工機株式会社製 ねじ打機WF4AR2を用いることができる。
さらに、ねじ止めユニット12はねじ保持ベルト収納ケース48を支持する収納ケース支持部材51を有し、ねじ保持ベルト収納ケース48は、図3及び図4に示すように、ねじ保持ベルト収納ケース48の中心軸484が水平となるように収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して垂直に支持されている。
【0023】
このように構成される内装施行装置2を用いて内装ボード1を壁下地に貼り付ける場合は、まず、内装ボード1のボード面をボード吸引保持機構3の吸引パッド4で吸引した後、ボード角度調整機構22を作動させ、ボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1のボード面が壁下地に対して平行となるように内装ボード1の角度を調整する。次に、ボード位置調整機構32を作動させ、ボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の位置を調整した後、ボード押し付け機構7を作動させてボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1を壁下地に押し付ける。その後、ボードねじ止め機構11を作動させ、壁下地に押し付けられた内装ボード1の複数箇所をボード固定用ねじ46により壁下地にねじ止めする。このとき、ボードねじ止め機構11のエアー式ねじ打機49が作動すると、ねじ保持ベルト47がねじ保持ベルト収納ケース48から一定ピッチで引き出され、ねじ保持ベルト47に保持されたボード固定用ねじ46が内装ボード1に1本ずつねじ込まれる。
【0024】
従って、上述した内装施行装置2では、前述した先行技術のように、ボード固定用ねじをボードねじ止め機構に供給する手段としてクイッチャーを用いたり、クイッチャーから送り出されたボード固定用ねじをボードねじ止め機構の各ねじ打機にエアーチューブによって供給したりする必要がないので、ボード固定用ねじ46の詰りを発生させずに内装ボード1の所定位置にボード固定用ねじ46をねじ込むことができる。
また、前述した先行技術のように、ボード固定用ねじの詰りが発生した箇所を分解したりする必要もないので、内装ボード1の複数箇所を内装下地に短時間でねじ止めすることができる。
【0025】
ねじ保持ベルト収納ケース48を収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して平行に支持した場合を図7に、また、ねじ保持ベルト収納ケース48の中心軸484が鉛直となるようにねじ保持ベルト収納ケース48を収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して垂直に支持した場合を図8に示す。図7及び図8に示すように、ねじ保持ベルト収納ケース48を収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して平行に支持した場合やねじ保持ベルト収納ケース48の中心軸484が鉛直となるようにねじ保持ベルト収納ケース48を収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して垂直に支持した場合は、ねじ保持ベルト収納ケース48の外径が大きくなると隣り合う2つのねじ保持ベルト収納ケース48が干渉し合うおそれがある。
【0026】
これに対し、上述した本発明の一実施形態では、ねじ保持ベルト収納ケース48の中心軸484が水平となるようにねじ保持ベルト収納ケース48が収納ケース支持部材51により内装ボード1に対して垂直に支持されているため、ねじ保持ベルト収納ケース48の外径が大きくなった場合でも隣り合う2つのねじ保持ベルト収納ケースが干渉し合うことがない。従って、内装ボード1の所定位置にボード固定用ねじ46を精度よくねじ込むことができる。
また、ボード固定用ねじ46を内装ボード1にねじ込むねじ打機としてエアー式ねじ打機49を採用したことで、電動式ねじ打機を用いた場合のように、電源ケーブルとエアーチューブの両方を引き回す必要がなく、ボードねじ止め機構11のねじ止めユニット12を圧縮空気のみで作動させることができる。
【0027】
また、ボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の角度を調整するボード角度調整機構22と、ボード吸引保持機構3に保持された内装ボード1の位置を調整するボード位置調整機構32とを備えたことで、内装ボード1を内装下地に精度よく貼り付けることができる。
上述した本発明の一実施形態では、ねじ保持ベルト47をロール状に収納するねじ保持ベルト収納ケース48として円板状に形成されたものを例示したが、これに限られるものではない。たとえば、ねじ保持ベルト収納ケース48は楕円形状に形成されていてもよい。
【0028】
また、ボード固定用ねじ46を一定間隔で保持するねじ保持ベルト47として、帯状部471と、この帯状部471の両側縁に相対向して一定ピッチで形成された複数の板状部472とを有するものを例示したが、これに限られるものではない。
上述した本発明の一実施形態では、内装下地にねじ止めされる内装ボードとして縦長のものを例示したが、内装ボードは横長であってもよい。
【符号の説明】
【0029】
1…内装ボード
2…内装施行装置
3…ボード吸引保持機構
4…吸引パッド
5…吸引パッド支持部材
6…支持フレーム
7…ボード押し付け機構
8…ボールねじ駆動モータ
9…スライダ
11…ボードねじ止め機構
12…ねじ止めユニット
13…ユニット支持部材
14…リニアガイド
15…ユニット位置決め機構部
16…ピニオンギヤ
17…タイミングベルト
18,19…プーリ
20…駆動モータ
21…モータブラケット
22…ボード角度調整機構
23…第1のボード角度調整機構部
24…シリンダ支持軸
25…エアーシリンダ
26…ボード角度調整部材
27…水平軸
28…第2のボード角度調整機構部
29…テーブル駆動モータ
30…回転テーブル
32…ボード位置調整機構
33…第1のボード位置調整機構部
34…ボールねじ駆動モータ
35…ボールねじ軸
36…スライドテーブル
37…第2のボード位置調整機構部
38…油圧式昇降ユニット
39…昇降テーブル
41…移動台車
42…前輪
43…後輪
44…駆動モータ
45…アウトリガー
46…ボード固定用ねじ
47…ねじ保持ベルト
48…ねじ保持ベルト収納ケース
49…エアー式ねじ打機
50…作動用空気供給チューブ
51…収納ケース支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内装ボードを吸引して保持するボード吸引保持機構と、該ボード吸引保持機構に保持された内装ボードを内装下地に押し付けるボード押し付け機構と、該ボード押し付け機構により内装下地に押し付けられた内装ボードの複数箇所をボード固定用ねじにより内装下地にねじ止めするボードねじ止め機構と、前記ボード吸引保持機構に保持された内装ボードの角度を調整するボード角度調整機構と、前記ボード吸引保持機構に保持された内装ボードの位置を調整するボード位置調整機構とを備え、前記ボードねじ止め機構が前記内装ボードの幅方向に所定の間隔で配置された複数のねじ止めユニットと、該ねじ止めユニットを前記内装ボードの所定位置に位置決めするユニット位置決め機構部とを含んで構成される内装施行装置であって、
前記ボード固定用ねじを一定間隔で保持するねじ保持ベルトと、該ねじ保持ベルトをロール状に収納するねじ保持ベルト収納ケースと、該ねじ保持ベルト収納ケースから前記ねじ保持ベルトを引き出して前記ボード固定用ねじを内装ボードにねじ込むエアー式ねじ打機と、前記ねじ保持ベルト収納ケースの中心軸が水平となるように前記ねじ保持ベルト収納ケースを内装ボードに対して垂直に支持する収納ケース支持部材と、を有して前記ねじ止めユニットが構成されていることを特徴とする内装施行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−246623(P2012−246623A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117015(P2011−117015)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(594102544)萬産業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】