説明

内視鏡システムと内視鏡と冶具

【課題】水密かつ不要に操作されない部分にコネクタを配設でき、送信用の電力を容易に確保できる内視鏡システムと内視鏡と冶具を提供すること。
【解決手段】内視鏡システムは、内視鏡と、内視鏡から信号と情報とを受信し、内視鏡と通信を行う制御装置と、情報を内視鏡に送信する冶具とを具備する。冶具は、情報が内視鏡に送信される際に内視鏡を駆動させる電力を有する電源と、情報を内視鏡に送信する送信部と、送信部が情報を内視鏡に送信する際に内視鏡を駆動させるために電源から内視鏡に電力を供給する電力供給部と、を具備する。内視鏡は、収納口から冶具を収納する水密な収納部と、収納部に配設され、電源から電力供給部を介して電力を供給される被電力供給部と、冶具が収納部に収納され、被電力供給部が電力供給部から電力を供給される際に、収納部に配設され、且つ送信部から情報を送信される位置に配設される被送信部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療用の内視鏡システムと内視鏡と冶具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に内視鏡には、内視鏡の電源となる電源(例えば電池)と、電源を収納する水密な収納部と、電源から電力を供給されることで照明光を生成する例えば発光ダイオードを有する光源ユニットとが配設されている。
【0003】
また内視鏡には、無線通信部が配設されている。この無線通信部は、内視鏡を含む内視鏡システムを制御する制御装置と無線通信を行う。制御装置は、例えば内視鏡の撮像ユニットによって撮像された画像の無線信号を受信し、無線信号を画像処理する受信処理部と、この画像処理された無線信号を画像として表示する表示部と、を有している。
【0004】
例えば特許文献1には、内視鏡と取り外し可能カメラとの間で交信するための内視鏡ビデオシステムが開示されている。
【0005】
また例えば特許文献2には、洗浄作業が容易に行な得る内視鏡が開示されている。
【0006】
また例えば特許文献3には、電源電池を出し入れする際に電池収容室の筐体を落としたり紛失することのない簡易型内視鏡装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−86777号公報
【特許文献2】特開平10−127577号公報
【特許文献3】特開平11−76160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した内視鏡において、無線通信のための情報が内視鏡の外部(例えばPC等の外部装置)から内視鏡に送信される際や内視鏡におけるソフトウエアが更新される際に、内視鏡には、送信部材である冶具と接続するためのコネクタが必要である。
【0009】
しかしながらソフトウエアの更新が終了した際、コネクタが露出し、冶具がコネクタに接続していると、無線情報が内視鏡に不要に送信され、不要な情報が内視鏡に送信されてしまう虞が生じる。またソフトウエアが更新される際、コネクタが露出していると、更新のための作業者の操作の妨げになってしまう虞が生じる。
【0010】
またコネクタは、安全上の観点から、ソフトウエアを更新する作業者以外の一般ユーザによって不要に操作されず、水密性が確保されている配設部分に配設される必要がある。しかしこの配設部分を内視鏡に新たに配設することは、内視鏡のコストアップに繋がってしまう。
【0011】
また上述した冶具がコネクタと接続した際に、電源の電力が無線情報の送信のために消費されると、内視鏡が操作される際に、内視鏡のための電力が不足してしまう虞が生じる。そのため無線情報を内視鏡の外部から内視鏡に送信するための電力が必要となる。
【0012】
そのため本発明は、上記課題を鑑みて、水密かつ不要に操作されない部分にコネクタを配設でき、送信用の電力を容易に確保できる内視鏡システムと内視鏡システムにおける内視鏡とこの内視鏡に用いられる冶具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は目的を達成するために、信号と情報とを送信する内視鏡と、前記信号と前記情報とを受信し、前記内視鏡と通信を行う制御装置と、前記情報を前記内視鏡に送信する送信部材である冶具とを具備する内視鏡システムであって、前記冶具は、前記情報が前記内視鏡に送信される際に前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源と、前記情報を前記内視鏡に送信する送信部と、前記送信部が前記情報を前記内視鏡に送信する際に前記内視鏡を駆動させるために前記電源から前記内視鏡に電力を供給する電力供給部と、を具備し、前記内視鏡は、収納口から前記冶具を収納する水密な収納部と、前記収納部に配設され、前記電源から前記電力供給部を介して前記電力を供給される被電力供給部と、前記冶具が前記収納部に収納され、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記収納部に配設され、且つ前記送信部から前記情報を送信される位置に配設される被送信部と、を具備することを特徴とする内視鏡システムを提供する。
【0014】
また本発明は目的を達成するために、制御装置と通信を行うために、冶具から情報を送信される内視鏡であって、前記情報を送信する際に前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源が配設されている前記冶具を、収納口から収納する水密な収納部と、前記冶具が前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記電源から前記冶具に配設されている電力供給部を介して前記電力を供給され、前記収納部に配設されている被電力供給部と、前記冶具が前記収納部に収納され、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記情報を送信され、前記冶具に配設される送信部から前記情報を送信される位置に配設される被送信部と、を具備することを特徴とする内視鏡を提供する。
【0015】
また本発明は目的を達成するために、内視鏡の水密な収納部に収納された際に、前記内視鏡が制御装置と通信を行うための情報を前記内視鏡に送信する送信部材である冶具であって、前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源と、前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記内視鏡を駆動させるために前記電源から、前記収納部に配設され、前記電力を供給される被電力供給部に前記電力を供給する電力供給部と、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記収納部に配設され、且つ前記情報を送信される位置に配設されている被送信部に前記情報を送信する送信部と、を具備することを特徴とする冶具を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、水密かつ不要に操作されない部分にコネクタを配設でき、送信用の電力を容易に確保できる内視鏡システムと内視鏡システムにおける内視鏡とこの内視鏡に用いられる冶具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の内視鏡システムを示す図である。
【図2】図2は、内視鏡を示す斜視図である。
【図3】図3は、操作部を示す背面側斜視図である。
【図4】図4は、内視鏡の内部構成を示す模式図である。
【図5】図5は、収納部が開放している状態の無線ユニットの斜視図である。
【図6】図6は、収納部が閉塞している状態の無線ユニットの斜視図である。
【図7】図7は、電源が収納されている収納部が閉塞している状態の無線ユニットの斜視図である。
【図8A】図8Aは、冶具の斜視図である。
【図8B】図8Bは、収納部に収納された冶具の状態と、この冶具の概略構成を示す図である。
【図8C】図8Cは、電源の斜視図である。
【図8D】図8Dは、収納部に収納された電源の状態と、この電源の概略構成を示す図である。
【図9A】図9Aは、受信処理部の概略構成を示す図である。
【図9B】図9Bは、受信処理部における表示部の概略構成を示す図である。
【図9C】図9Cは、受信処理部における表示部の概略構成を示す図である。
【図10A】図10Aは、内視鏡システムの変形例を示す図である。
【図10B】図10Bは、図10Aに示す内視鏡システムにおいて、内視鏡と制御装置とにおける無線通信における接続の確立方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1乃至図7と図8A乃至図8Dと図9A乃至図9Cとを参照して第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、内視鏡システム1は、被検体を撮像した際における撮像信号から映像信号を生成し、映像信号を無線信号に変換して送信し、及び後述する無線情報を送信する無線型の内視鏡10と、内視鏡10と無線によって接続し、無線信号と無線情報とを受信し、内視鏡10と通信し、内視鏡システム1全体を制御する制御装置70と、内視鏡10に収納され、無線情報を内視鏡10に送信する冶具90とを有している。
【0019】
内視鏡10は、図8Bと図8Dとに示すように冶具90または電源110を収納し、冶具90または電源110から電力を供給されることで、駆動する。電源110は、内視鏡10の電源となる例えば電池であり、内視鏡10を駆動させる電力を有し、内視鏡10にこの電力を供給する。
【0020】
図1に示すように制御装置70は、内視鏡10から送信された無線信号と無線情報とを受信し、無線信号を映像信号として画像処理し、無線情報を処理する受信処理部71と、受信処理部71によって画像処理された映像信号と、受信処理部71によって処理された無線情報とを表示する表示部72とを有している。
【0021】
冶具90は、無線情報を図示しない例えばPC等の外部装置から内視鏡10に送信するための送信部材である。この冶具90は、図8Bに示すように電源110と同様の電源95を有している。電源95は、冶具90が情報を内視鏡10に送信する際に、内視鏡10を駆動させる電力を有している。
【0022】
次に図1乃至図5を参照して内視鏡10について説明する。
図1乃至図3に示すように内視鏡10は、患者の体腔内に挿入される細長い挿入部20と、挿入部20の基端と連結し、挿入部20を操作する操作部30と、操作部30と連結し、受信処理部71に無線信号と無線情報とを送信する無線ユニット40とを有している。
【0023】
図2に示すように挿入部20は、操作部30側から順に可撓管部(蛇管部)21と、湾曲部22と、先端硬性部23とを有している。詳細には、操作部30は、細長い可撓管部21の基端と連結している。可撓管部21の先端は、湾曲部22の基端と連結している。湾曲部22の先端は、先端硬性部23の基端と連結している。
【0024】
図4に示すように先端硬性部23には、後述する光源ユニット33で生成された照明光を被検体に照射する照明光学系25と、被写体によって反射された照射光を結像する対物光学系26と、対物光学系26によって結像された照射光を撮像する撮像ユニット27とが配設されている。撮像ユニット27によって得られた撮像信号は、撮像ケーブル27aを介して後述する制御回路41bに出力される。撮像ケーブル27aは、挿入部20と操作部30とを挿通し制御回路41bと接続している。
【0025】
図2に示すように操作部30の先端部には、内視鏡10の内部と連通している通気口金31が突設されている。内視鏡10の水密検査時には、通気口金31に図示しない送気装置のアダプタが接続され、通気口金31を介して内視鏡10の内部に加圧空気が供給される。図2と図3とに示すように操作部30の先端側には、長軸方向に延び、操作者に把持される把持部32が形成されている。
【0026】
図3と図4とに示すように把持部32内には、例えば発光ダイオード等の光源を有し、光源から照明光を生成する光源ユニット33が内蔵されている。光源ユニット33は、照明光をライトガイド33aを介して照明光学系25に供給する。ライトガイド33aは、挿入部20に配設され、光源ユニット33と照明光学系25とを接続している。光源ユニット33は、光源取付部34を介して、内部フレーム35に連結されている。内部フレーム35は前述した通気口金31に連結されている。通気口金31は、内視鏡10の外部に露出されている金属部材であり、光源ユニット33において発生された熱を内部フレーム35を介して放熱するための開口部である。そのため把持部32内の放熱性は、通気口金31によって向上されている。
【0027】
図2に示すように操作部30の基端部には、操作レバー部36が形成されている。
【0028】
図2に示すように操作レバー部36の表側には、湾曲部22を湾曲作動させるための回動部材としての湾曲操作レバー37が配設されている。
【0029】
図3に示すように操作レバー部36の裏側には、内視鏡10の操作、設定、光源ユニット33における光源(照明)の設定、撮像ユニット27の操作、設定のための操作レバー部側スイッチ部38aが配設されている。
【0030】
図3に示すように操作レバー部36の側面には、内視鏡10を有線で使用するために利用される内視鏡コネクタ39aが突設されている。内視鏡コネクタ39aには、キャップ39bが接続されている。キャップ39bは、内視鏡10を無線にて使用する際や、滅菌時等に内視鏡10の内部を水密に確保する際に、内視鏡コネクタ39aに装着される。
【0031】
図1乃至図7に示すように無線ユニット40は、L字形状を有している。この無線ユニット40は、図2と図3とに示すように取付機構36aを介して操作レバー部36の基端部に連結されている。取付機構36aは、操作レバー部36に配設されている。
【0032】
図2乃至図7に示すように、無線ユニット40は、操作レバー部36の基端側に配置され、操作者によって把持される把持部41と、内視鏡コネクタ39aとは反対側である把持部41の一端部に連結され、制御装置70と無線通信する無線通信部45と、を有している。
【0033】
図4に示すように把持部41は、冶具90と電源110とのどちらか一方を収納する収納部41aと、内視鏡10を制御する制御回路41bと、光源ユニット33(光源)のON・OFFを制御する光源制御回路41cと、冶具90を通じて送信された無線情報と内視鏡10のソフトウエアとを記憶する記憶部41eと、後述する被電力供給部42hを介しての電力の供給状態を基に冶具90が収納部41aに収納されているか否かを検出する冶具検出部41fとを有している。
【0034】
上述した無線情報とは、例えば内視鏡10を特定するために、内視鏡10それぞれに対して異なるように割り振られるシリアル番号と、内視鏡10が使用される国を特定するために国それぞれに対して異なるように割り振られ、各国にて使用される無線通信の周波数帯を設定する国別情報と、内視鏡10が使用される分野を示す分野情報と、記憶部41eに記憶されているソフトウエアを更新するため更新情報と、無線情報と無線信号とを送信する送信先の制御装置70を指定する送信先指定情報と、無線情報と無線信号とを送信するための周波数帯における無線CHを指定した無線CH情報と、を示す。
【0035】
なお本実施形態の場合、送信先の制御装置70は予め設定されておらず不特定多数の制御装置70に送信するため、送信先指定情報は予め設定されていない。また国別情報(周波数帯)と無線CH情報とは、設定されている。
【0036】
図4と図7とに示すように収納部41aは、冶具90と電源110とほぼ同じ形状を有し、水密である。図4乃至図7と図8Bと図8Dとに示すように収納部41aは、冶具90または電源110を収納するための入り口となる収納口42aを有している。図5に示すように収納口42aには、蓋42bが配設されている。蓋42bは、収納口42aに対して開閉自在になるように、蝶番42cによって収納口42aに連結されている。蓋42bは、電源110が収納部41aに収納された際に閉じられ、冶具90が収納部41aに収納された際に開いている。
【0037】
また収納口42aには、蓋42bを閉塞位置にて蓋42bを保持可能なバックル機構42dが配設されている。バックル機構42dは、バックルレバー42eを切替操作することにより、蓋42bを保持する保持状態と、蓋42bを解放する解放状態との間で切替可能である。
【0038】
図4と図8Bと図8Dとに示すように収納部41aは、冶具90(後述する電源95)または電源110から電力を供給される被電力供給部42hと、冶具90が収納部41aに収納され、被電力供給部42hが冶具90(後述する電力供給部96)から電力を供給される際に、冶具90から無線情報を送信される位置に配設されている被送信部42iとを有している。
【0039】
冶具90から無線情報を送信される位置とは、被電力供給部42hと被送信部42iとが不要に操作されないために、収納口42aから最も離れた収納部41aにおける位置であり、被電力供給部42hと被送信部42iとが無線通信部45側(把持部42の一端部側)に配設されている位置を示す。つまり被電力供給部42hと被送信部42iとは、収納部41aの最も無線通信部45側に配設されている。最も無線通信部45側とは、水密且つソフトウエアを更新する作業者以外の一般ユーザによって不要に操作されない部分であり、収納口42aから最も離れた収納部41aにおける位置である。
【0040】
被電力供給部42hは冶具90または電源110から電力を供給されると、内視鏡10は駆動する。被送信部42iは、被電力供給部42hが冶具90から電力を供給された際に、冶具90から無線情報を送信される(受信する)。
【0041】
なお図8Aに示すように冶具90において、無線情報を内視鏡10(被送信部42i)に送信する送信部93は、被電力供給部42hに電力を供給する冶具90の電力供給部96が配設されている端面から突出している。そのため図8Bと図8Dとに示すように被送信部42iは、被電力供給部42hよりも無線通信部45側(把持部42の一端部側)に配設されていることが好適である。
【0042】
冶具90が収納部41aに収納され、冶具90が被電力供給部42hに電力を供給した際に、冶具90が被送信部42iに無線情報を送信する。つまり冶具90が被電力供給部42hに電力を供給するタイミングと、冶具90が被送信部42iに無線情報送信を送信するタイミングとは、同時であり、どちらか一方のみが行われることはない。
【0043】
被電力供給部42hは冶具90または電源110から電力を供給されるためのコネクタであり、被送信部42iは冶具90から無線情報を送信されるためのコネクタである。
【0044】
制御回路41bは、無線情報における国別情報を基に、無線通信のための周波数の帯域を制御する制御部である。この制御回路41bは、冶具90が収納部41aに収納され、冶具90が内視鏡10に無線情報を送信する際に、冶具90に記憶されている更新情報を制御し、記憶部41eに記憶されている内視鏡10のソフトウエアを更新する。
【0045】
図4に示すように制御回路41bは、撮像ケーブル27aによって後述する撮像ユニット27と接続し、ケーブル47cによって操作レバー部側スイッチ部38aと接続し、ケーブル47dによって内視鏡コネクタ39aと接続している。
【0046】
光源制御回路41cは、ケーブル47aによって光源ユニット33と接続している。この光源制御回路41cは、電源110が収納部41aに収納されているか否か、及び冶具検出部41fの検出結果に基づいて、光源ユニット33(光源)のON・OFFを制御する。また光源制御回路41cは、光源ユニット33における発光ダイオードなどの光源の検査のために、光源の発光量を調整する光量調整部でもある。そのため冶具90が収納部41aに収納された際に、光源制御回路41cは検査のために光源をフル発光させることも可能である。またこの検査は、冶具90が収納部41aに収納された際のみならず、後述するUSBケーブル91が図示しないPCと接続し、PCが操作するタイミングで行われてもよい。
【0047】
また図5乃至図7に示すように把持部41は、複数の無線チャンネルの内から所望する無線チャンネルを選択可能な切替スイッチ41gと、制御装置70をリモート操作するための操作スイッチ41hとを有している。
【0048】
切替スイッチ41gは、ダイヤル式のスイッチである。無線チャンネルの設定は、複数の内視鏡システム1を同時に使用する際に無線の混信を防止するために行われ、電源供給を停止しても保持(維持)されるようになっている。
【0049】
操作スイッチ41hの押圧部は、その押圧面が把持部41の表面と略同一面となるように、把持部41の表面に対して窪んで配置されている。このため、水平持ちにより把持部41を把持する際に、操作者によって操作スイッチ41hが誤って操作されることが防止されている。また、各操作スイッチ41hの周囲には操作スイッチ41hを押下操作しやすいように溝が形成されている。各溝は互いに連結されており、連結溝41iは滑らかな曲面により把持部41の外表面である裏面と繋がっている。このため、操作スイッチ41hの周辺の水はけが向上されており、操作スイッチ41hの周辺に汚水等が溜まることを抑制している。また、連結溝41iでは、隣接している複数の操作スイッチ41h間に、仕切りとなる突起41jが形成されている。このため、隣接する複数の操作スイッチ41hを誤って同時に操作してしまうことが防止されている。
【0050】
無線通信部45は、無線によって無線情報と無線信号とを制御装置70に送信するための無線送信部である。なお無線通信部45は、上述した無線情報と共に、電源110の電力の残量を示す情報と、内視鏡10の充電回数を示す情報と、光源ユニット33が故障したことを示す故障情報と、無線通信のための無線チャンネル情報といった各種の情報も送信する。
【0051】
図4に示すようにこの無線通信部45は、撮像ユニット27によって得られた撮像信号から映像信号を生成する映像処理回路45aと、映像信号を無線信号に変換する無線回路45bと、無線信号と無線情報とを送信する送信部45cとを有している。
【0052】
次に図8Aと図8Bと図8Cと図8Dとを参照して、冶具90と、電源110と、被電力供給部42hと、被送信部42iと、について説明する。
【0053】
冶具90は、収納部41aに収納される。図8Bに示すように冶具90は、電源110と同じ形状を有している。冶具90は、USBケーブル91と、制御回路92と、送信部93を有する送信制御回路94と、無線情報が内視鏡10に送信される際に内視鏡10を駆動させる電力を有している電源95と、電源95における電力を被電力供給部42hに供給する電力供給部96と、無線情報を記憶する記憶部98とを有している。
【0054】
USBケーブル91は、図示しないPC等の外部装置と接続するためのケーブルである。
【0055】
制御回路92は、送信制御回路94と電源95と記憶部98とを制御する。
【0056】
送信部93は、無線情報を内視鏡10(被送信部42i)に送信する。この送信部93は、電力供給部96が配設されている端面から突出しているコネクタである。送信制御回路94は、冶具90が収納部41aに収納された際に無線情報を送信するように送信部93を制御する。
【0057】
電力供給部96は、送信部93が無線情報を内視鏡10に送信する際に、内視鏡10を駆動させるために、電源95から内視鏡10に電力を供給する。より詳細には、冶具90が収納部41aに収納され、冶具90が情報を内視鏡10に送信する際に、電力供給部96は、電源95から被電力供給部42hを介して内視鏡10に電力を供給する。この電力は、無線情報を冶具90から内視鏡10に送信するための電力と、無線情報を送信する際に内視鏡10を駆動させるための電力とを示す。電力供給部96は、+電極96aと−電極96bとを有している。
【0058】
+電極96aと−電極96bと送信部93は、同じ端面に配設されている。送信部93は、この端面から凸設されている。+電極96aと−電極96bとは内視鏡10に電力を供給するためのコネクタであり、送信部93は内視鏡10に無線情報を送信するためのコネクタである。
【0059】
なお電源95は、必ずしも配設される必要はない。この場合、電力供給部96は、外部装置からUSBケーブル91を通じて供給された電力を内視鏡10(被電力供給部42h)に供給すればよい。
【0060】
記憶部98は、無線情報を記憶する際、記憶部41eに記憶されているソフトウエアを更新するため更新情報も記憶する。
【0061】
電源110は、収納部41aに収納される。図8Cに示すように電源110は、矩形形状を有することが好適である。電源110は、被電力供給部42hに電力を供給する電力供給部111を有している。
【0062】
電力供給部111は、+電極111aと―電極111bとを有している。+電極111aと―電極111bとは、同じ端面に配設されている。+電極111aと―電極111bとは、内視鏡10に電力を供給するためのコネクタである。
【0063】
本実施形態において図8Bと図8Dとに示すように電力供給部96(+電極96a及び−電極96b)と、電力供給部111(+電極111a及び―電極111b)は、被電力供給部42hに接触する。電力供給部96と、電力供給部111との一方が被電力供給部42hに接触することで、電力が内視鏡10に供給される。
【0064】
また本実施形態において図8Bに示すように、被送信部42iは、+電極96aと−電極96bとが被電力供給部42hと接触した際に、送信部93と接触する。被送信部42iは送信部93と接触することで、無線情報は内視鏡10に送信される。
【0065】
なお本実施形態において送信部93と被送信部42iとが接触することで、無線情報は内視鏡10に送信されたが、これに限定することはない。冶具90は無線情報を内視鏡10に送信できれば、送信部93と被送信部42iとは非接触であってもよい。つまり被送信部42iは、送信部93と接触または非接触することで、送信部93から無線情報を送信される。
【0066】
次に図9Aと図9Bと図9Cとを参照して受信処理部71について説明する。
【0067】
図9Aに示すように受信処理部71は、内視鏡10と無線通信し、無線信号と無線情報とを受信する例えばアンテナである受信部71aと、受信部71aを介して受信した無線信号を映像信号に変換し、及び受信部71aを介して受信した無線情報から国別情報を抽出する無線回路71bと、スイッチ71cが押し下げられた際に映像信号を画像処理し、無線情報を処理し、映像信号と無線情報とを表示部72に画像を表示させる映像処理回路71dと、無線情報と、内視鏡10を使用する国の言語を示す言語情報を記憶する記憶部71eと、記憶部71eに記憶されている言語情報を国別情報を基に抽出する表示制御回路71fと、表示部71gとを有している。
【0068】
表示部71gは、表示制御回路71fによって抽出された言語情報を基に各国の言語でスイッチ71cに対応する文字を表示する。この文字は、例えばホワイトバランス調整スイッチ72aに対応する「W.B.」と、カラーバー調整スイッチ72bに対応する「COLOR BAR」と、回転スイッチ72cに対応する「ROTATION」とである。また表示部71gは、国別情報を基に、内視鏡10を使用する各国の言語で無線情報を表示してもよい。
【0069】
図9Bに示すようにスイッチ71cは、画像のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整スイッチ72aと、カラーバーを調整するカラーバー調整スイッチ72bと、映像を回転させる回転スイッチ72cとを有している。ホワイトバランス調整スイッチ72aと、カラーバー調整スイッチ72bと、回転スイッチ72cとは、プッシュ型のスイッチである。
【0070】
ホワイトバランス調整スイッチ72aとカラーバー調整スイッチ72bと回転スイッチ72cとは、図9Bに示すようにプッシュ型であるが、図9Cに示すようにタッチパネル式のスイッチであってもよい。なおこのときの各ボタンに表示される文字は、国別情報を基に、各国の言語にて表示される。
【0071】
次に本実施形態に係る動作方法について説明する。
【0072】
冶具90が収納部41aに挿入される。このとき電力供給部96(+電極96a及び−電極96b)は被電力供給部42hに接触し、同時に送信部93は被送信部42iと接触する。
【0073】
これにより冶具90は、電源95と電力供給部96(+電極96aと−電極96b)と被電力供給部42hとを通じて電力を内視鏡10に供給する。同時に冶具90は、記憶部98に記憶されている無線情報を、送信部93と被送信部42iとを通じて内視鏡10に送信する。
【0074】
内視鏡10は、電力を供給されて、駆動する。また冶具検出部41fは、冶具90からの電力の供給状態を基に冶具90が収納部41aに収納されていることを検出する。この検出結果に基づいて、光源制御回路41cは光源ユニット33をOFFに制御し、制御回路41bは、無線回路45bと送信部45cとを駆動させ、映像処理回路をOFFにする。
【0075】
記憶部41eは、無線情報を記憶する。つまり無線情報における例えばシリアル番号と国別情報と分野情報とが、内視鏡10に設定される。またこのとき無線情報における更新情報は制御回路41bによって制御され、記憶部41eに記憶されているソフトウエアがこの更新情報によって更新される。
【0076】
送信部45cは、無線信号と無線情報とを制御装置70に送信する。
【0077】
制御装置70において、受信部71aは、無線信号と無線情報とを受信する。無線回路71bは、無線信号を映像信号に変換し、無線情報から国別情報を抽出する。表示制御回路71fは国別情報を基に言語情報を抽出し、表示部71gは表示制御回路71fによって抽出された言語情報を基に各国の言語でスイッチ71cに対応する文字を表示する。
【0078】
なお映像処理回路71dは無線情報を処理し、表示部72はこの無線情報を表示してもよい。このとき表示部72が表示する無線情報は、例えばシリアル番号や分野情報や電源残量を示す情報や内視鏡10の充電回数を示す情報である。
【0079】
なお本実施形態では、送信先指定情報は予め設定されていないために、制御装置70は予め送信先として設定されていない。また国別情報(周波数帯)と無線CH情報とは、設定され、表示部72に表示される。そのため制御装置70において、無線CHのチャンネル合わせが、表示部72に表示される国別情報(周波数帯)と無線CH情報とを基に行われる。
【0080】
このように本実施形態では、コネクタである被電力供給部42hと被送信部42iとを、水密且つソフトウエアを更新する作業者以外の一般ユーザによって不要に操作されない部分である収納部41aの最も無線通信部45側に配設することができる。また実施形態では、コネクタである被電力供給部42hと被送信部42iとを収納部41aの最も無線通信部45側に配設することで、被電力供給部42hと被送信部42iが操作されることを防止でき、保護することができる。またこれにより本実施形態では、電源110が収納部41aに収納され、蓋42bが閉じられることで、内視鏡10が操作される際、無線情報が内視鏡10に不要に送信されることを防止できる。またこれにより本実施形態は、不要な無線情報を受信しないために誤作動を防止でき、操作の妨げを防止することができる。
【0081】
また本実施形態では、冶具90が内視鏡10に電力を供給するために、無線情報を送信するための電力を容易に確保することができ、内視鏡10が操作される際に電源110を用いるために、内視鏡10のための電力を容易に確保することができる。
【0082】
また本実施形態では、コネクタである被電力供給部42hと被送信部42iとを、水密且つソフトウエアを更新する作業者以外の一般ユーザによって不要に操作されない部分である収納部41aに配設することができる。これにより本実施形態では、コネクタである被電力供給部42hと被送信部42iとのためのスペースを内視鏡10に新たに配設する必要が無く、コネクタである被電力供給部42hを電源110と冶具90に兼用できるために、内視鏡10を小型且つ安価にすることができる。
【0083】
また本実施形態では、被送信部42iを被電力供給部42hよりも無線通信部45側に配設することで、冶具90が内視鏡10に電力を供給した際に、冶具90が内視鏡10に無線情報を送信することができる。
【0084】
また本実施形態では、冶具90を収納部41aに配設できるために、無線情報を内視鏡10に供給する際に、内視鏡10を分解せずにすむ。
【0085】
また本実施形態では、冶具90を収納部41aに収納することで、内視鏡10におけるソフトウエアを更新するため更新情報を内視鏡10に送信できるために、ソフトウエアを更新する手間を省くことができる。
【0086】
また本実施形態では、冶具90を収納部41aに収納することで、無線情報における例えばシリアル番号と国別情報と分野情報とを内視鏡10に設定できるために、これら情報を個別に内視鏡10に設定する手間を省くことができる。
【0087】
また本実施形態では、国別情報を設定することで、周波数帯を容易に設定することができ、国毎によって異なる周波数帯を容易に切り替えることができる。
【0088】
また本実施形態では、冶具90が収納部41aに収納された際、またはUSBケーブル91が図示しないPCと接続し、PCが操作される際に、検査のために光源を光源制御回路41cによってフル発光させることも可能である。これにより本実施形態では、光源の明るさの検査を容易にすることができ、手間を簡略化することができる。
【0089】
また内視鏡10は、一般的に再利用されるため、洗浄及び消毒される。そのためコネクタは、水密である必要が生じる。コネクタを水密にすると、内視鏡10は大型化してしまう。しかしながら本実施形態では、コネクタである被電力供給部42hと被送信部42iとを水密である収納部41aに配設することができるために、内視鏡10の大型化を防止することができる。
【0090】
また本実施形態の内視鏡10は、内視鏡10が把持された際の振動を検出する例えば加速度センサなどの検出部を有していてもよい。内視鏡10が把持された際の振動を、検出部が検出することで、光源制御回路41cは光源ユニット33のON・OFFを制御する。これにより本実施形態では、電源95と電源110と電力の消費を抑えることができる。また本実施形態では、使用していない際の光源ユニット33の連続点灯を防止でき、使用中の電源95と電源110との電力切れを防止することができる。
【0091】
また本実施形態では、上述したように、例えば加速度センサなどの検出部によって内視鏡10が把持された際の振動を検出しても良い。これにより本実施形態では、検出部によって振動が検出されず、所望する時間が経過した場合に、内視鏡10を低消費電力モードに移行することで、消費電力を低減することができる。また本実施形態では、例えば無線によってソフトウエアを更新し、無線によって検査される内視鏡10において、検出部によって内視鏡10の電源110を無駄なく有効に使用することができる。
【0092】
また本実施形態では、検出部によって振動が検出された場合に、内視鏡10を通常モードに移行することで、スムーズに内視鏡10を操作することができる。
【0093】
また本実施形態では、ソフトウエアの更新に上述したように無線を用いる内視鏡10にも適用できる。なおソフトウエアの更新の観点から、例えばUSBケーブル91を用いるように有線を用いる内視鏡10がソフトウエアの更新に対してはより好適である。そして本実施形態では、ソフトウエアの更新のために有線を用いる内視鏡10にも適用できる。
【0094】
なお上述した実施形態では、送信先の制御装置70は予め設定されておらず不特定多数の制御装置70に送信しているがこれに限定する必要はない。この場合、例えば図10に示すようにUSBケーブル91は、PC等の外部装置120と接続している。外部装置120は、USBケーブル91を通じて送信先指定情報と国別情報(周波数帯)と無線CH情報とを設定する。これら設定された送信先指定情報と国別情報(周波数帯)と無線CH情報とを含む無線情報は、記憶部41e,98に記憶され、内視鏡10から送信先指定情報によって指定された制御装置70のみに送信される。この制御装置70において、無線回路71bは、無線情報に基づいて、国別情報(周波数帯)を設定する。また無線CH情報は、表示部71gに表示される。制御装置70において、無線CH情報における無線CHと同じになるように無線CHのチャンネル合せが無線CH情報を基にユーザによって行われる。
【0095】
次に上述した場合における内視鏡10と制御装置70とにおける無線通信における接続の確立方法について説明する。
【0096】
冶具90または電源110が収納部41aに収納され、電力が内視鏡10に供給され、内視鏡10が駆動する。制御回路41bは、記憶部41e,98に記憶されている無線CH情報と送信先指定情報とを確認する(Step1)。
このとき制御回路41bは、複数の無線CHから未使用の無線CHを確認する。制御回路41bは、未使用の無線CHの使用方法を割り当てる。
【0097】
無線回路45bは、未使用の無線CHを使用して、受信処理部71と無線通信を行う(Step2)。
【0098】
無線回路71bは、受信部71aを通じて無線通信を行い、未使用の無線CHを検出する(Step3)。
【0099】
記憶部71eは、この無線CHの周波数帯を記憶する(Step4)。
【0100】
無線回路71bは、未使用の無線CHを受信したことを示す確認信号を、無線回路71bが未使用の無線CHを検出してから所望する時間以内に、受信部71aを通じて内視鏡10に送信する(Step5)。
【0101】
記憶部71eは、無線情報におけるシリアル番号と、内視鏡10における無線CH情報とを関連付けて、記憶する。また制御装置70は、対応する内視鏡10の無線CH情報に対応するように無線CHを切り替える(Step6)。
【0102】
無線回路71bは、内視鏡10と無線通信を行う制御装置70を示す情報である制御装置情報を内視鏡10に送信する。内視鏡10は、この制御装置情報を記憶部41eに記憶する(Step7)。
【0103】
制御装置70は、制御装置情報を基に、無線通信を行う無線CHを切り替える(Step8)。
【0104】
このようにして内視鏡10と制御装置70とにおける無線通信における接続は確立される。
【0105】
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0106】
1…内視鏡システム、10…内視鏡、20…挿入部、21…可撓管部、22…湾曲部、23…先端硬性部、30…操作部、33…光源ユニット、40…無線ユニット、41…把持部、41a…収納部、41b…制御回路、41c…光源制御回路、41e…記憶部、41f…冶具検出部、42a…収納口、42h…被電力供給部、42i…被送信部、45…無線通信部、45a…映像処理回路、45b…無線回路、45c…送信部、70…制御装置、71…受信処理部、90…冶具、92…制御回路、93…送信部、94…送信制御回路、95…電源、96…電力供給部、96a…+電極、96b…−電極、98…記憶部、110…電源、111…電力供給部、111a…+電極、111b…−電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号と情報とを送信する内視鏡と、前記信号と前記情報とを受信し、前記内視鏡と通信を行う制御装置と、前記情報を前記内視鏡に送信する送信部材である冶具とを具備する内視鏡システムであって、
前記冶具は、
前記情報が前記内視鏡に送信される際に前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源と、
前記情報を前記内視鏡に送信する送信部と、
前記送信部が前記情報を前記内視鏡に送信する際に前記内視鏡を駆動させるために前記電源から前記内視鏡に電力を供給する電力供給部と、
を具備し、
前記内視鏡は、
収納口から前記冶具を収納する水密な収納部と、
前記収納部に配設され、前記電源から前記電力供給部を介して前記電力を供給される被電力供給部と、
前記冶具が前記収納部に収納され、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記収納部に配設され、且つ前記送信部から前記情報を送信される位置に配設される被送信部と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記送信部から前記情報を送信される位置は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置であり、
前記被電力供給部は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記被送信部は、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給された際に、前記送信部から前記情報を送信されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記被送信部は、前記送信部と接触または非接触することで、前記送信部から前記情報を送信されることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記内視鏡は、無線によって前記情報と前記信号とを前記制御装置に送信するための無線送信部を有していることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記内視鏡は、前記情報を基に、無線通信のための周波数の帯域を制御する制御部を有することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記冶具は、前記内視鏡に予め記憶されているソフトウエアを更新するための更新情報を記憶し、
前記制御部は、前記冶具が前記収納部に収納され、前記送信部が前記被送信部に前記情報を送信する際に、前記ソフトウエアを更新するために前記更新情報を制御することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記内視鏡は、
光源を有する光源ユニットと、
前記光源の発光量を調整する光量調整部と、
を有することを特徴とする請求項7に記載の内視鏡システム。
【請求項9】
制御装置と通信を行うために、冶具から情報を送信される内視鏡であって、
前記情報を送信する際に前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源が配設されている前記冶具を、収納口から収納する水密な収納部と、
前記冶具が前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記電源から前記冶具に配設されている電力供給部を介して前記電力を供給され、前記収納部に配設されている被電力供給部と、
前記冶具が前記収納部に収納され、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記情報を送信され、前記冶具に配設される送信部から前記情報を送信される位置に配設される被送信部と、
を具備することを特徴とする内視鏡。
【請求項10】
前記送信部から前記情報を送信される位置は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置であり、
前記被電力供給部は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置に配設されていることを特徴とする請求項9に記載の内視鏡。
【請求項11】
前記被送信部は、前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給された際に、前記送信部から前記情報を送信されることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡。
【請求項12】
前記被送信部は、前記送信部と接触または非接触することで、前記送信部から前記情報を送信されることを特徴とする請求項11に記載の内視鏡。
【請求項13】
無線によって前記情報を前記制御装置に送信するための無線送信部を有していることを特徴とする請求項12に記載の内視鏡。
【請求項14】
前記情報を基に、無線通信のための周波数の帯域を制御する制御部を有することを特徴とする請求項13に記載の内視鏡。
【請求項15】
前記制御部は、前記冶具が前記収納部に収納され、前記送信部が前記被送信部に前記情報を送信する際に、前記内視鏡に予め記憶されているソフトウエアを更新し、前記冶具に記憶されている前記更新情報を制御することを特徴とする請求項14に記載の内視鏡。
【請求項16】
光源を有する光源ユニットと、
前記光源の発光量を調整する光量調整部と、
を有することを特徴とする請求項15に記載の内視鏡。
【請求項17】
内視鏡の水密な収納部に収納された際に、前記内視鏡が制御装置と通信を行うための情報を前記内視鏡に送信する送信部材である冶具であって、
前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記内視鏡を駆動させる電力を有する電源と、
前記情報を前記内視鏡に送信する際に、前記内視鏡を駆動させるために前記電源から、前記収納部に配設され、前記電力を供給される被電力供給部に前記電力を供給する電力供給部と、
前記被電力供給部が前記電力供給部から前記電力を供給される際に、前記収納部に配設され、且つ前記情報を送信される位置に配設されている被送信部に前記情報を送信する送信部と、
を具備することを特徴とする冶具。
【請求項18】
前記送信部から前記情報を送信される位置は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置であり、
前記被電力供給部は、前記収納口から最も離れた前記収納部における位置に配設されていることを特徴とする請求項17に記載の冶具。
【請求項19】
前記送信部は、前記電力供給部が前記被電力供給部に前記電力を供給した際に、前記被送信部に前記情報を送信することを特徴とする請求項18に記載の冶具。
【請求項20】
前記送信部は、前記被送信部と接触または非接触することで、前記被送信部に前記情報を送信することを特徴とする請求項19に記載の冶具。
【請求項21】
前記内視鏡に予め記憶されているソフトウエアを更新するための更新情報を記憶していることを特徴とする請求項20に記載の冶具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2011−5022(P2011−5022A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152267(P2009−152267)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】