説明

再剥離性粘着シート

【課題】剥離安定性に優れた再剥離性粘着シートを提供すること。
【解決手段】表面基材に粘着剤層を形成してなる再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を主成分として含むと共にカルボキシル基含有不飽和単量体単位を0.1〜2.0質量%含む(メタ)アクリル酸エステル共重合体のエマルション[A]、カルボキシル基含有不飽和単量体単位を含むアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルション[B]および架橋剤[C]を必須成分として含む水分散型粘着剤組成物から形成され、かつ、該粘着剤層のテトラヒドロフランを溶媒にした際のゲル分率が65〜95質量%であることを特徴とする再剥離性粘着シートである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の被着体(金属板、プラスチック板等)に対し粘着性に優れ、貼り付け後、長期間放置した後でも容易に剥離できる剥離安定性に優れた再剥離性粘着シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着ラベル、マスキングテープまたはシート、表面保護フィルム等は、これらを被着体に貼り付けた後、一定期間経過後被着体から剥す場合が少なくない。このとき、粘着剤の一部が被着体に残ることがしばしば起こる。また、被着体が紙の場合は、被着体または粘着ラベル等の基材が破れてしまうことが多い。特に、被着体がアート紙、キャストコート紙等のコート紙の場合、コート紙の表面が平滑であるため、粘着剤がコート紙表面に接着してコート紙の表面層を破壊してしまうことが多い。このようなことがなく被着体から容易に剥離できるように、架橋剤を添加して凝集力を高くして粘着力を低下させた再剥離性粘着剤が多く提案されている。
特に、再剥離性粘着剤組成物においても、近年の環境衛生上の観点より、溶剤を用いない水分散型粘着剤への志向が強く、種々検討されている。
例えば、特許文献1には、特定のモノマー組成、分子量、ガラス転移温度、粒子径の水系共重合エマルションにポリグリシジル化合物を配合したことを特徴とする水系感圧接着剤が開示されている。
特許文献2には、特定のアクリル系エマルション型粘着剤に多官能アジリジン化合物及び多官能カルボジイミド化合物から選ばれる1種以上の架橋剤が添加されたアクリル系エマルション型粘着剤が開示されている。
特許文献3には、特定のアクリル系エマルション型粘着剤にオキサゾリン基を含有する水溶性架橋剤を、上記アクリル系エマルション型粘着剤に含まれるカルボキシル基1当量あたり、オキサゾリン基が0.1〜5当量となるように配合してなり、かつ溶剤可溶分が40質量%以下、弾性率が2〜50kg/cm2で、再剥離力が500g/20mm(幅)以下である再剥離性感圧接着剤が提案されている。
特許文献4には、特定のアクリル系エマルション型粘着剤に、カルボジイミド基を含有する架橋剤を、上記アクリル系エマルション型粘着剤に含まれるカルボキシル基に対するカルボジイミド基の比率(カルボジイミド基/カルボキシル基)が0.1〜5.0となるように配合してなり、再剥離性が500g/20mm(幅)以下である水分散型再剥離用感圧接着剤が提案されている。
さらに、特許文献5には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、官能性モノマーとしてアクリル酸およびメタクリル酸を含んだ水分散型粘着剤組成物に対し、水溶性架橋剤と油溶性架橋剤を用いる粘着剤が開示されている。
しかしながら、いずれの再剥離性粘着剤も凝集力が高く、適度な粘着力を有するが、近年の要求性能に対してまだまだ満足するものではなくさらなる過酷な雰囲気下で、しかも長時間経過時における優れた再剥離性(剥離安定性)が求められている。又、耐汚染性についてもこれらの技術ではまだまだ不充分でありさらなる改良が求められている。
ところで、アクリル系エマルションの一つとして、アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体エマルションが知られており、主として粘性改良剤のような添加剤として用いられている(例えば、特許文献6〜8等)。
しかしながら、アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体を粘着剤中の被架橋成分の一つとして用いた粘着剤層を有する再剥離性粘着シートは従来知られていなかった。
【0003】
【特許文献1】特公平5−075034号公報
【特許文献2】特開平7−278233号公報
【特許文献3】特開平10−114887号(特許第3810490号)公報
【特許文献4】特開2001−131512号公報
【特許文献5】特開2001−152118号公報
【特許文献6】特開2002−332303号(特許第3898073号)公報
【特許文献7】特開2004−18699号公報
【特許文献8】特表2005−515278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような背景の下、長時間経過後の接着力上昇が少なく、かつ、再剥離時における被着体への糊残りや貼り跡などの汚染が少ない、すなわち、耐汚染性に優れる再剥離性水分散型粘着剤組成物を粘着剤層とする再剥離性粘着シートを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討した結果、カルボキシル基含有不飽和単量体単位を0.1〜2.0質量%含む水分散型アクリル酸エステル共重合体、カルボキシル基含有不飽和単量体単位を含むアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体を被架橋成分の一つとして用い、かつ、架橋剤を必須成分として含む水分散型アクリル系粘着剤組成物を使用した再剥離性粘着シートにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の再剥離性粘着シートは微粘着にも拘わらず優れた基材密着性を有している。
【0006】
すなわち、本発明は、下記(1)〜(6)
(1)表面基材に粘着剤層を形成してなる再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層が、アルキル基の炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を主成分として含むと共にカルボキシル基含有不飽和単量体単位を0.1〜2.0質量%含む(メタ)アクリル酸エステル共重合体のエマルション[A]、カルボキシル基含有不飽和単量体単位を含むアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルション[B]および架橋剤[C]を必須成分として含む水分散型粘着剤組成物から形成され、かつ、該粘着剤層のテトラヒドロフランを溶媒にした際のゲル分率が65〜95質量%であることを特徴とする再剥離性粘着シート、
(2)前記アルキル基の炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位が2−エチルヘキシルアクリレート単位である上記(1)に記載の再剥離性粘着シート、
(3)前記アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体がアルキル基の炭素数3以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含むものである上記(1)または(2)に記載の再剥離性粘着シート、
(4)前記アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体が内部架橋剤単位を含む上記(1)〜(3)のいずれかに記載の再剥離性粘着シート、
(5)粘着剤層のテトラヒドロフラン可溶成分のGPC測定において、重量平均分子量(Mw)が20,000〜200,000であり、且つ分子量分布(Mw/Mn、但し、Mnは数平均分子量)が2.0〜5.0である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の再剥離性粘着シート
および
(6)架橋剤[C]が、分子中に2個以上のグリシジル基を有するポリグリシジル化合物、分子中に2個以上のオキサゾリン基を有するオキサゾリン系化合物、分子中に2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド系化合物から選ばれる1種以上である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の再剥離性粘着シートを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、粘着性に優れ、かつ被着体への貼り付け後高温で長時間放置された後でも被着体表面から容易に剥離できる再剥離性粘着シートが提供され、これは感圧性接着ラベルやシ―ト類等に用いる再剥離性粘着シートとして有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の再剥離性粘着シートについて詳細に説明する。
本発明の再剥離性粘着シートにおける粘着剤層を形成するための水分散型粘着剤組成物中の[A]成分である(メタ)アクリル酸エステル共重合体エマルションは、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分とし、カルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を0.1〜2質量%、さらに必要に応じて使用されるその他の不飽和単量体(a3)ならびに多官能性単量体(a4)を含む単量体混合物を水中に分散させて乳化重合させてなるものである。乳化重合の方法は特に制限されず、従来から公知の方法を採用することができる。
【0009】
a1は、アルキル基がn-ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基のような炭素数が4〜12のアルキル基を有するアクリル酸ないしメタクリル酸のアルキルエステルであり、これらの群より選ばれる1種以上のアルキルエステルを使用することができる。a1由来の単位は[A]成分における共重合体を構成する全単量体単位中50〜99.9質量%の割合であることが好ましい。50質量%より少ない場合には、粘着剤層の初期粘着力の低下を招くおそれがある。
a1としては、再剥離性粘着シートに形成される粘着剤層に求められる粘着物性、特に再剥離性の観点から2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)が好ましく用いられる。
【0010】
本発明に使用するカルボキシル基含有不飽和単量体(a2)は、架橋反応による凝集力を向上させるために必須成分として用いられる。
a2の具体例としては、1分子中にカルボキシル基と炭素−炭素不飽和結合を有する単量体、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、これらの群より選ばれる1種以上使用することができる。a2由来の単位の含有量は、全単量体由来の単位中0.1〜2.0質量%、好ましくは0.5〜1.2質量%である。その含有量が0.1質量%より少ない場合には、後で述べる[C]成分である架橋剤との架橋結合が少ないので凝集力が向上せず糊残り等剥離安定性低下の原因になる。また、a2由来の単位の含有量が2.0質量%より多い場合は、架橋剤を添加した後のポットライフが短くなり塗工作業性に問題が生じる。
【0011】
また、a1やa2と共重合可能なそれら以外の不飽和単量体(a3)を使用することもできる。例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等の水酸基含有単量体、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、マレイン酸ジ-n-オクチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジ−n−ブチル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル酸ジ−n−オクチル等のマレイン酸もしくはフマル酸エステル等が挙げられ、これらの群より選ばれる1種以上を使用することができる。a3由来の単位の含有量は、全単量体由来の単位中0〜49.9質量%であることが好ましい。49.9質量%を超える場合は、再剥離性粘着シートに形成される粘着剤層の表面基材との密着性が乏しくなる。
【0012】
さらに、上記の単量体a1〜a3のほかに、粘着剤の凝集力を向上させるため、内部架橋剤として、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサンジオ―ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロ―ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等の多官能性単量体(a4)が挙げられ、これらの群より選ばれる1種以上を使用してもよい。a4由来の単位の含有量は、全単量体中0〜2質量%がよい。その使用量が2質量%を超える場合には、表面基材への密着性及び再剥離性が低下する。
【0013】
上記単量体a1〜a2および必要に応じてa3および/またはa4を用いて[A]成分を乳化重合法で調製する際、重合開始剤が用いられる。重合開始剤として、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド等のアゾ系、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパ―オキサイド、t−ブチルハイドロパ―オキサイド、過酸化水素等の過酸化物を使用することができる。又過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせ等からなるレドツクス開始剤も使用することができる。これらの重合開始剤は、通常は、乳化重合の各段階ごとに、所定量を添加して、重合反応を行わせるようにすればよい。
[A]成分を乳化重合法で調製する際、重合安定性を確保するため、アニオン系やノニオン系乳化剤が適量用いられる。アニオン系乳化剤としては、具体的にラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ―テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエ―テル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ―テル、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエ―テル等が挙げられる。また、プロペニル基、アクリロイル基等を導入したラジカル重合性の反応性乳化剤も使用することができる。これらの乳化剤を単独又は併用して使用することもできる。
乳化重合の条件としては、特に限定されず、通常の乳化重合で適用される条件をそのまま適用することができる。一般的には、反応器内を不活性ガスで置換した後、還流下撹拌しながら昇温を開始し40〜100℃程度の温度範囲、昇温開始後1〜8時間程度重合を行う。
【0014】
次に、本発明の再剥離性粘着シートに粘着剤層を形成するための水分散型粘着剤組成物中の[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションについて説明する。
[B]成分は、カルボキシル基等の親水性基を多く有するポリマーを含有するエマルションで、水に分散されているポリマー粒子が、アンモニア水のようなアルカリの添加により溶解または膨潤して著しく増粘するため、水系の塗料、紙の塗工液、水性インク等の用途に粘性改良剤、ゲル化剤、チクソトロピー添加剤等として利用されている。
本発明では、これを従来のような粘性改良剤のような単なる添加剤として用いるのではなく、後で述べる[C]成分である架橋剤による被架橋性の成分として前記[A]成分とともに用いる。
この[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションは、一般に(メタ)アクリル酸エチルのような炭素数3以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、これに(メタ)アクリル酸のような親水性基を有する単量体を通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上加え、さらに、前記多官能性単量体(a4)のようなモノマーを少量(例えば、約0.01〜約10質量%程度)加えて乳化重合により製造することができる。
また、アルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の会合性モノマーを乳化共重合する場合もある。(メタ)アクリル酸のような親水性基を有する単量体と(メタ)アクリル酸エチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とすることは、乳化重合時の安定性とエマルションポリマーのアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性とが優れるためで、乳化重合の工程としては、重合性単量体滴下やプレエマルション滴下法により、有効成分20〜40質量%程度のものが製造され販売されている。また、(メタ)アクリル酸のような親水性基を有する単量体の使用量は10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは20〜60質量%である。10質量%未満であると、重合安定性は向上するが、得られるカルボキシル基等の親水性基を多く持つポリマーのアルカリ可溶性が低下するおそれがある。90質量%を超えると、重合安定性が著しく低下すると共に、同ポリマーの水への溶解度が10質量%以上となりエマルションとして安定な状態で存在できなくなるおそれがある。
このアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションは、多官能性単量体の量や種類、得られるポリマーの分子量、会合性モノマーの種類によって、架橋性を調整することができ、それによって目的とする剥離安定性を調製することができる。
[B]成分を製造するための乳化重合の条件としては、特に限定されず、[A]成分の場合と同様である。
[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションは市販されており、例えば、東亜合成(株)製「アロンB−300K」、同「アロンA−7075」、ローム・アンド・ハース(株)製「プライマルTT−615」等が挙げられる。
【0015】
次に、本発明の再剥離性粘着シートに粘着剤層を形成するための水分散型粘着剤組成物中の[C]成分である架橋剤について説明する。
本発明に用いる架橋剤である[C]成分は、前記水分散型アクリル酸エステル共重合体[A]およびアルカリ膨潤型アクリルエマルション[B]のカルボキシル基を架橋させるもので、表面基材に対する粘着剤層の密着性、被着体に貼付後の経時粘着力の上昇が少ないこと、すなわち、被着体からの再剥離性、耐汚染性に優れる点でエポキシ系、オキサゾリン系、カルボジイミド系化合物が主として用いられる。
なお、これらの架橋剤は単独でも2種以上を併用しても良く、必要に応じてアジリジン系化合物、ポリイソシアネート化合物、メラミン系化合物、金属錯体系化合物、アミン系化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドなどのヒドラジン誘導体等の他の架橋剤を併用してもよい。
エポキシ系化合物としては、分子中に2個以上のエポキシ基又はグリシジル基を有するものであればよく、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、ソルビトールポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−611」、「デナコールEX−612」、「デナコールEX−614」、「デナコールEX−614B」、「デナコールEX−622」等)、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−512」、「デナコールEX−521」等)、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−411」等)、ジグリセロールポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−421」等)、グリセロールポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−313」、「デナコールEX−314」等)、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−321」等)、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−211」等)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−212」等)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−810」、「デナコールEX−811」等)、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−850」、「デナコールEX−851」等)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−821」、「デナコールEX−830」、「デナコールEX−832」、「デナコールEX−841」、「デナコールEX−861」等)、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−911」等)、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、ナガセケムテックス社製の「デナコールEX−941」、「デナコールEX−920」、「デナコールEX−931」等)、ジグリシジルアニリン、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N′−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。なかでも、水性タイプの架橋剤が好適である。
オキサゾリン系化合物としては、2位の炭素位置に不飽和炭素−炭素結合をもつ置換基を有する付加重合性2−オキサゾリン(例えば2−イソプロペニル−2−オキサゾリン)と他の不飽和単量体との共重合体等が挙げられ、市販品として、日本触媒社製の「エポクロスWS−500」、「エポクロスWS−700」、「エポクロスK−2010E」、「エポクロスK−2020E」、「エポクロスK−2030E」等が挙げられる。
カルボジイミド系化合物としては、カルボジイミド基を少なくとも2個以上含有するものであればよく、例えば日清紡社製の「カルボジライトV−02」、「カルボジライトV−02−L2」、「カルボジライトV−04」、「カルボジライトV−06」、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」、「カルボジライトE−04」等が挙げられる。
【0016】
本発明の再剥離性粘着シートを得るためには後で述べるように、水分散型粘着剤組成物を表面基材に塗布する必要がある。塗布方式や塗布条件によって水分散型粘着剤組成物の粘度や有効成分を調整する必要がある。例えば、通常25℃における水分散型粘着剤組成物の粘度が50〜30000mPasの範囲になるように調整する場合、[A]成分の有効成分が50質量%であるとき、以下のような配合割合となる。
[A]成分:96.0〜99.6質量%
[B]成分:0.1〜1.0質量%
[C]成分:0.3〜3.0質量%
〔3成分の合計量は100質量%である〕
本発明では[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションを用いるが、その添加量は塗布方式や塗布条件に見合った粘度設定に調整するのに適量、かつ、再剥離性粘着シートに形成される粘着剤層が、ゲル分率が65〜95質量%の範囲に入るように調整すれば良い。
本発明の再剥離性粘着シートに形成される粘着剤層は、ゲル分率が65〜95質量%の範囲であれば、使用する[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルションおよび[C]成分である架橋剤は、どのような組み合わせでもよい。
前記ゲル分率を65質量%以上とすることにより、粘着剤層の凝集力不足により再剥離時に被着体に糊残りの汚染が発生したり、粘着剤層のはみ出しなどで粘着ラベル等の裁断または抜き打ち等の二次加工性が低下するのを防止する。一方、ゲル分を95質量%以下とすることにより、例えば、粘着ラベルの場合、段ボールのような被着体の粗面へ軽い圧力で粘着したときは被着体への接着性に乏しくなって自然に脱落するなどの問題が生じるのを防止する。
前記[A]成分、[B]成分および[C]成分を前記のような比率で配合することにより、ゲル分率を65〜95質量%の範囲とすることができる。
【0017】
また、粘着剤層のテトラヒドロフラン可溶成分のGPC測定において、具体的にはゲル分率の測定時に得られる粘着剤層中のテトラヒドロフランに溶解するポリマー成分の重量平均分子量(Mw)は20,000〜200,000であるのが好ましい。20,000以上とすることにより接着性が確保され、200,000以下とすることにより、外圧により過度に変形し易くなるのを防止する。また、Mw/Mn(数平均分子量)は2.0〜5.0であることが好ましい。2.0以上とすることにより、各種被着体に対する接着力が低下するのを防止し、5.0以下であることにより剥離時に糊残りが生じやすくなるのを防止する。
前記[A]成分、[B]成分および[C]成分を前記のような比率で配合することにより、上記重量平均分子量(Mw)を20,000〜200,000とすることができ、Mw/Mnを2.0〜5.0とすることができる。
本発明の再剥離性粘着シートにおいて、その水分散型粘着剤組成物中に、必要に応じて本発明の効果に影響しない範囲で、各種の添加剤、例えば、粘着付与樹脂、その他架橋剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料、老化防止剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を配合することができる。
【0018】
また、本発明の再剥離性粘着シートに粘着剤層を形成させるための水分散型粘着剤組成物においては、有効成分濃度は、通常30〜65質量%、好ましくは40〜55質量%である。
また、粘度は50〜12,000mPa・s、好ましくは100〜10,000mPa・s(BM型粘度計、60回転、25℃)である。さらに、pHは7〜9の範囲にある。
粘着剤組成物における有効成分濃度、粘度及びpHが上記範囲内であるのが乾燥性、塗工性、及び取り扱い性の面から好ましい。
【0019】
次に、表面基材について詳細に説明する。
表面基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンダルファイド、ポリ(4−メチルペンテン−1)等の樹脂製のシートやフィルム、上質紙、コート紙、グラシン紙、ラミネート紙等の紙基材等が用いられる。
表面基材の厚さは、使用する材料によって多少異なるが、通常は、5〜300μm程度であり、好ましくは、10〜100μm程度である。
【0020】
水分散型粘着剤組成物を表面基材または後記する剥離シートに塗布するには、同組成物の溶液を調製して、それを、通常行われているグラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、ホットメルトコート法、カーテンコート法等を用いて行うことができる。
【0021】
表面基材上に形成させる粘着剤層の乾燥・硬化後の厚さは通常は、3〜50μm程度、好ましくは、5〜40μm程度である。粘着剤層の厚さを3μm以上とすることにより、本発明の再剥離性粘着シートに必要な粘着力および凝集力(保持力)を確保することができ、50μm以下とすることにより、コストアップを防ぐとともに、粘着剤層が端部からはみ出すのを防止する。
【0022】
次に、剥離シートについて詳細に説明する。
表面基材上に形成された粘着剤層の保護用の剥離シートとしては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤をコーティングしたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムや上質紙、グラシン紙、ラミネート紙等の紙基材に上記剥離剤をコーティングした剥離シートを用いることができる。剥離シートの厚さは使用する材料によって多少異なるが、通常は、10〜250μm、好ましくは、20〜200μmである。剥離剤層の厚さは、通常は、0.1〜5μm、好ましくは、0.5〜2μm程度である。
【0023】
本発明の再剥離性粘着シートは、通常の感圧性接着シ―ト類の製造方法にしたがって、前記の表面基材上に水分散型粘着剤組成物を直接塗工後乾燥することにより、あるいは前記の剥離シートの剥離剤層上に塗工後乾燥したのち、前記の表面基材上に転写することにより粘着剤層を形成させ、シ―ト状やテ―プ状等のロールや積層体、または単葉で剥離シートと貼付された形態とされた再剥離性粘着シ―ト類とすることができる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。また、以下において、部あるいは%とあるのはすべて質量部あるいは質量%を意味するものである。
【0025】
<実施例1>
温度計、攪拌機、滴下装置、還流冷却管及び窒素導入管を備えた反応装置に、イオン交換水28部を秤量し、窒素を封入して内温を80℃まで昇温させ、その温度に保ちながら、10%濃度の過硫酸アンモニウム水溶液2部を添加し直ちに、別に準備した2−エチルヘキシルアクリレート99部、アクリル酸1部の単量体混合物に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(花王株式会社製、商品名:ラテムルE−118B)4部とイオン交換水56部を混合し乳化した単量体乳化物を、連続的に4時間滴下して乳化重合した。並行して5%濃度の過硫酸アンモニウム水溶液4部を滴下した。滴下終了後、80℃で4時間熟成し、その後室温まで冷却した。アンモニア水で中和し、水を加えて有効成分50%、粘度50mPa・s、pH8.0のアクリル酸エステル共重合体エマルション([A]成分)を得た。該エマルション200部に、[B]成分であるアルカリ膨潤型アクリル酸共重合体エマルション(東亞合成製、商品名:アロンB―300K)を1.0部添加して粘度10,000mPa・s(BM型粘度計)に増粘させ、粘着剤組成物を得た。さらに、上記粘着剤組成物100部に対して、[C]成分として、ナガセケムテックス株式会社製の架橋剤「デナコールEX−313」を0.5部添加し、よく混合して、水分散型粘着剤組成物を調製した。得られた粘着剤組成物を剥離シート(リンテック製、シリコーン樹脂で剥離処理したグラシン紙、商品名:SP−8Kアオ)の剥離処理面上に、ロールナイフコーターを用いて、乾燥後の粘着剤層の厚みが20μmになるように塗工し、90℃にて2分間乾燥し、粘着剤層を形成した。次いで、上質紙(64g/m2)(日本製紙製、商品名:ニューNPi上質)と貼り合わせて23℃、相対湿度50%の雰囲気で7日間放置後、再剥離性粘着シートを作製した。
同再剥離性粘着シートをSUS板、ポリスチレン板、Kライナー紙にそれぞれ貼り付け、初期粘着力、経時粘着力、再剥離性を測定した。
別途、粘着剤層のゲル分率、分子量(テトラヒドロフラン可溶成分)を測定した。各成分比および測定結果を表1に示す。
【0026】
<実施例2および3>
表1に示すように、[C]成分である架橋剤の種類と量を変える以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0027】
<実施例4および5>
表1に示すように、[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤型アクリルエマルションの種類と量を変える以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0028】
<実施例6>
[A]成分中のカルボキシル基含有不飽和単量体単位の含有量を表1に示すように変える以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0029】
<実施例7>
[A]成分中の主成分である(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位の含有量を表1に示すように変える以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0030】
<比較例1〜3>
実施例1〜3のアルカリ膨潤型アクリルエマルションの量をそれぞれ少なくした以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0031】
<比較例4>
[A]成分中のカルボキシル基含有不飽和単量体単位の含有量を表1に示すように変える以外は、実施例1と全く同様に水分散型粘着剤組成物を調製して、再剥離性粘着シートを得て実施例1と全く同様に初期粘着力等を測定した。結果を表1に示す。
【0032】
<水分散型粘着剤組成物の各物性値の測定>
(1)粘度:JIS K−6833に準じて25℃環境下BM型粘度計(東京計器製)を用い、No.4ローターを用いて12回転/分で測定(単位:mPa・s)した。
(2)ゲル分率:粘着剤層約500mgを#300のSUS製メッシュに包み、テトラヒドロフラン中に72時間浸漬後、SUSメッシュごと取り出し120℃で3時間乾燥後、浸漬前との質量比より算出した(単位:%)。
重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn):ゲル分率測定時のテトラヒドロフラン可溶成分をGPC(東ソー製:CCP8000、溶媒:テトラヒドロフラン、送液速度:1.0ミリリットル/分)で測定した(標準試料:ポリスチレン)。
【0033】
<再剥離性粘着シートの物性試験>
(1)初期粘着力および経時粘着力
JIS Z−0237の180°引き剥がし粘着力測定法に準じて測定した。再剥離性粘着シートを幅25mmに切断し、SUS板、ポリスチレン板、Kライナー紙にそれぞれ貼り付け、質量2kgのロ―ラーで1往復圧着したのち、直後に測定する初期粘着力と23℃、相対湿度50%で24時間放置した後に測定する経時粘着力を引き剥がし速度300mm/分で測定した。測定値の単位はN/25mm(幅)である。
(2)再剥離性
再剥離性粘着シートを幅25mmに切断してSUS板、ポリスチレン板、Kライナー紙に貼付し、40℃の雰囲気に7日間放置後、10m/分の速度で120°方向に手で剥離して剥離状態を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
◎:糊残りや紙破れなくきれいに剥離できる。
○:端部に紙破れが若干あるが、実用上問題ないレベル。
△:糊残りや紙破れが部分的にある。
×:全面に糊残りや紙破れがある。
【0034】
【表1】

【0035】
表1中の[A]、[B]および[C]成分における数値は[A]の単量体成分合計100質量部に対する[B]および[C]の有効成分量を示す。
使用した[A]成分における略号は下記の通りである。
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
MMA:メタクリル酸
【0036】
使用した[B]成分であるアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤型アクリルエマルションは以下の通りである。
B−300K:東亞合成製「アロンB−300K」、有効成分45%
A−7075:東亞合成製「アロンA−7075」、有効成分20%
TT―615:ローム・アンド・ハース製「プライマルTT−61
5」、有効成分30%
【0037】
使用した[C]成分である架橋剤は以下の通りである。
EX−313:ナガセケムテックス社製、「デナコールEX−313(グリセロールポ
リグリシジルエーテル)」、有効成分100%
WS−700:日本触媒社製、「エポクロスWS−700」、有効成分25%
V−04:日清紡社製の「カルボジライトV−04」、有効成分含有率40%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面基材に粘着剤層を形成してなる再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層が、アルキル基の炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を主成分として含むと共にカルボキシル基含有不飽和単量体単位を0.1〜2.0質量%含む(メタ)アクリル酸エステル共重合体のエマルション[A]、カルボキシル基含有不飽和単量体単位を含むアルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体のエマルション[B]および架橋剤[C]を必須成分として含む水分散型粘着剤組成物から形成され、かつ、該粘着剤層のテトラヒドロフランを溶媒にした際のゲル分率が65〜95質量%であることを特徴とする再剥離性粘着シート。
【請求項2】
前記アルキル基の炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位が2−エチルヘキシルアクリレート単位である請求項1に記載の再剥離性粘着シート。
【請求項3】
前記アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体がアルキル基の炭素数3以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含むものである請求項1または2に記載の再剥離性粘着シート。
【請求項4】
前記アルカリ可溶性またはアルカリ膨潤性(メタ)アクリル酸共重合体が内部架橋剤単位を含む請求項1〜3のいずれかに記載の再剥離性粘着シート。
【請求項5】
粘着剤層のテトラヒドロフラン可溶成分のGPC測定において、重量平均分子量(Mw)が20,000〜200,000であり、且つ分子量分布(Mw/Mn、但し、Mnは数平均分子量)が2.0〜5.0である請求項1〜4のいずれかに記載の再剥離性粘着シート。
【請求項6】
架橋剤[C]が、分子中に2個以上のグリシジル基を有するポリグリシジル化合物、分子中に2個以上のオキサゾリン基を有するオキサゾリン系化合物、分子中に2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド系化合物から選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれかに記載の再剥離性粘着シート。

【公開番号】特開2009−73920(P2009−73920A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−243881(P2007−243881)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】