説明

冷却システムを備えたバーベキューグリル

本発明は、長時間使用する場合における内部及びグリルの過熱を防止し、作動を停止する場合における機器からの流体の流出を防止するための、バーベキューグリルを開示する。バーベキューグリルの本体の内部にはバーナーが収容される。本体の上部にはグリルが据え置かれ、グリルの内部には流体が循環される。グリルの入口側の流体管には逆止め弁が備えられる。バーベキューグリルには流体を冷却するための冷却装置が備えられる。バーナーはソレノイドガス弁を有する。本体の内部には、異常温度到達時にソレノイドガス弁の電源を遮断して閉鎖するバイメタルスイッチが備えられる。本体の外側には、本体の内部に外気を供給するためのファンが備えられる。本体内部のコントロールパネル部には、適正温度到達時にファンに電源を供給するバイメタルスイッチが備えられる。グリルの出口側の流体管には温度センサが装着される。本体には、温度センサからデータを受け冷却装置及びソレノイドガス弁に制御信号を出力するためのマイコンが備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器を長時間使用する場合には温度制御により過熱を防止して機器を保護し、機器の作動を中止する場合には流体の流出を防止することによって使用者を火傷の危険から保護し、機器を清潔に維持するための冷却システムを備えたバーベキューグリルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、従来のバーベキューグリルの場合は、食べ物が電気、ガス、炭火などの熱源によって加熱される時、焦げたりグリルにくっ付いたりする問題が生じた。本出願人は、このような問題点を解決するために、“冷却システムを備えたバーベキューグリル(韓国特許出願第2006−5825号)”を出願した。
【0003】
図9及び図10には、上記バーベキューグリルが示されている。図9及び図10を参照すると、バーベキューグリル1の本体100はハウジング500に装着されている。本体100の内部にはグリル300が設けられ、グリル300の下部には加熱部120が備えられている。加熱部120には熱源としてパイプ型バーナー140が収容されており、加熱部120の前方部には火力を制御するための制御ノブ150が設けられている。
【0004】
本体100の前方中央部には冷却スイッチ部200が備えられている。冷却スイッチ部200は、グリル300に冷却流体を供給するために冷却装置400を作動させる。冷却装置400には作動状態を表示するためのランプ130が備えられている。また、ランプ130は加熱部120にも備えられている。
【0005】
一方、ハウジング500は、本体100の下部に配置されたキャビネット510、本体100の両側に配置された旋盤520及び調理器530を含む。旋盤520の内側にはスライド方式で収納される補助旋盤522が備えられている。ハウジング500は上部に本体100の上側を覆うキャップ570を備えている。ハウジング500は下部に脚540を備えている。脚540の下端には第1ホイール550及び第2ホイール560が取り付けられている。第1ホイール550にはハウジング500の移動を停止させるためのストッパー551が備えられている。キャビネット510の内部には燃料タンク110を収容するためのスライド旋盤113が備えられている。
【0006】
以下、図9及び図10を参照しながら、従来技術によるバーベキューグリルの作動を説明する。
【0007】
本体100の上部にグリル300を定着させ、冷却スイッチ部200を作動させる。すると、冷却装置400からグリル300へ流体が供給される。その次に、制御ノブ150を回転してバーナー140を点火する。そうして、バーベキューグリルを使用する間、グリル300に沿って流体が循環される。よって、食べ物は加熱される間、焦げたりグリルにくっ付いたりしない。
【0008】
しかし、従来技術によるバーベキューグリルには次のような問題点があった。
【0009】
バーベキューグリルのキャップ570を被せて長時間加熱すると、バーベキューグリルの内部及びコントロールパネル部で温度が上昇して火災の発生及び/又は電子部品の損傷を引き起こす恐れがあった。
【0010】
また、グリルを長時間加熱すると、グリルの内部を循環している流体の温度が上昇してグリルを効果的に冷却できなかった。このため、調理時に食べ物がグリルにくっ付くことがあり得た。
【0011】
一方、バーベキューグリルの作動を停止する場合、ポンプに残っている圧力により流体が流出して使用者に火傷を負わす危険を招き、また製品を汚すといった問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出されたもので、本発明の第1の目的は、長時間密閉状態でバーベキューグリルを使用する場合、コントロールパネル部及び本体内部での温度上昇による電子部品の損傷及び/又は火災の発生を防止するための冷却システムを備えたバーベキューグリルを提供することにある。
【0013】
また、本発明の第2の目的は、グリルの内部に循環する流体の温度を一定範囲に維持してグリルの過熱を防止するための冷却システムを備えたバーベキューグリルを提供することにある。
【0014】
また、本発明の第3の目的は、バーベキューグリルの作動を停止する場合、ポンプの残留圧力により流体の流出を防止することで、使用者を火傷の危険から保護し、機器を清潔に維持するための冷却システムを備えたバーベキューグリルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明によるバーベキューグリルは、
上部が開放され、内部にバーナーを収容するための空間を有する本体;
上記本体の上部に据え置かれ、内部に空間が提供されたグリル;
上記グリルの内部に流体を循環させて上記グリルを冷却するための冷却装置;
上記バーナーに供給されるガスの量を調節するためのソレノイドガス弁;及び
上記本体の内部の温度が異常温度に到達すると、上記ソレノイドガス弁に供給される電源を遮断して上記ソレノイドガス弁を閉鎖するためのバイメタルスイッチ;を含む。
【0016】
バーベキューグリルは、本体の内部に外部空気を供給するために上記本体の外側に備えられたファンを更に含む。
【0017】
上記本体の内部には上記冷却装置及び上記バーナーの作動を制御するためのコントロールパネル部が備えられ、上記コントロールパネル部には、上記コントロールパネル部の温度が適正温度に到達すると上記ファンに電源を供給するためのバイメタルスイッチが備えられる。
【0018】
上記グリルの入口側の流体管には一方向にだけ開放される逆止め弁が備えられる。
【0019】
上記逆止め弁は、両端が流体管と連結される本体;上記本体の内周面の流体入口側に提供される支持部;上記本体の内周面と一定間隔をおき上記本体の内部において移動可能に提供され、流体の方向を基準に上記支持部よりも後側に配置される弁;上記本体の内部の流体出口側に提供され、流体を通過させるための孔を有する弁キャップ;及び、上記弁と上記弁キャップとの間に提供され、上記ポンプの残留圧力により循環される流体の圧力よりも大きく、上記ポンプの作動により循環される流体の圧力よりも小さい範囲内の弾性係数を有するスプリング;を含んでなる。
【0020】
上記弁の外周にはパッキングが装着される。
【0021】
上記逆止め弁は、両端が流体管と連結され、内側面に下側に向かって第1仕切りが提供された上部本体;上記上部本体の下側に配置され、両端が流体管と連結され、流体の入口側で上部から下側に延長形成される第2仕切りが提供された下部本体;上記下部本体の下部に結合され、中心部が外側に突出されたキャップ;上記下部本体の内部に提供され、頭部が第1仕切り及び第2仕切りに向かい、軸が上記キャップの中心部に収容されるピストン;上記ピストンの軸の端部に配置され、ポンプの残留圧力により循環される流体の圧力よりも大きい弾性係数を有するスプリング;及び、上記下部本体の下側であって上記キャップの中心部の外側に配置され、電源の印加によってピストンの頭部を引張るソレノイド;を含んでなる。
【0022】
上記下部本体と上記キャップとの間にはパッキングが装着される。
【0023】
上記バーベキューグリルは、上記グリルの出口側の流体管に装着され、上記グリルから排出される流体の温度を測定するための温度センサ;及び、上記温度センサからデータを受け上記冷却装置及び上記ソレノイドガス弁に制御信号を出力するためのマイコン;を更に含む。
【0024】
上記マイコンは、流体の温度上昇によって制御信号を出力するにあたって、流体の温度が第1設定温度に到達すれば、ファンが低速で稼動するように制御信号を出力し、流体の温度が第2設定温度に到達すれば、ファンとポンプが高速で稼動するように制御信号を出力し、流体の温度が第3設定温度に到達すれば、ガス弁がガス供給量を減少するように制御信号を出力し、流体の温度が第4設定温度に到達すれば、ガス弁がガスの供給を遮断するように制御信号を出力する。
【発明の効果】
【0025】
このように構成された本発明によると、長時間密閉状態でバーベキューグリルを使用する場合においても、コントロールパネル部及び本体内部での温度上昇による電子部品の損傷及び/又は火災の発生を防止できる。
【0026】
また、本発明によると、グリルの内部を循環する流体の温度を一定範囲内に維持してグリルの過熱を防止できる。
【0027】
また、本発明によると、バーベキューグリルの作動を停止する場合、ポンプの残留圧力による流体の流出を防止することで、使用者を火傷の危険から保護でき、機器を清潔に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の一実施例によるバーベキューグリルの正面図である。
【図2】図2は、図1に示されたバーベキューグリルの側面図である。
【図3】図3は、本発明による冷却システムを概略的に示した図である。
【図4】図4は、本発明に適用される第1実施例の逆止め弁が開放された状態を示した断面図である。
【図5】図5は、本発明に適用される第1実施例の逆止め弁が閉鎖された状態を示した断面図である。
【図6】図6は、本発明に適用される第2実施例の逆止め弁が開放された状態を示した断面図である。
【図7】図7は、本発明に適用される第2実施例の逆止め弁が閉鎖された状態を示した断面図である。
【図8】図8は、本発明のもう一つの実施例によるバーベキューグリルの正面図である。
【図9】図9は、従来技術によるバーベキューグリルの正面透視図である。
【図10】図10は、図9に示されたバーベキューグリルの側面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照しながら本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。
【0030】
図1及び図2には、本発明の一実施例によるバーベキューグリルが示されている。
【0031】
バーベキューグリルの本体10は移動可能なハウジング50に装着される。本体10は、上部が開放されており、開放された上部にはグリル30(図3参照)が据え置かれる。本体の上部は、ハウジング50に備えられた蓋58によって開閉される。本体10の内部には熱源としてバーナー(図示せず)が収容される。こうして、グリル30の下部にはバーナーが配置される。本体10の外側には、バーナーの強さを制御するための火力制御ノブ22が取り付けられる。バーナーには、バーナーに供給されるガスの量を調節するためのソレノイドガス弁24(図3参照)が備えられる。
【0032】
ハウジング50は、本体の下部に配置されたキャビネット52と、本体の側面に配置された旋盤54とを含む。キャビネット52の下部にはホイール56が備えられる。ハウジング50の外側にはファン60が装着される。ファン60は本体10の内部に外部空気を提供する。
【0033】
一方、グリル30は、パイプ形で内部に空間が提供される。グリルの内部空間には流体が循環される。流体の循環を制御するために、冷却スイッチ部32が本体10の外側に備えられる。冷却スイッチ部32の作動によって、流体は冷却装置とグリル30を循環する。冷却装置は、キャビネット52の外側に装着された冷却キット40の内部に備えられる。
【0034】
また、本体は、冷却装置及びバーナーの作動を制御するためのコントロールパネル部(図示せず)を有する。
【0035】
このように構成されたバーベキューグリルを使用するには、冷却スイッチ部32を作動してグリル30に流体を循環させる。次に、火力制御ノブ22を作動して点火し、食べ物を調理する。すると、流体は冷却装置からグリル30に供給されてグリル30の内部を循環する。次に、流体はグリル30から排出され冷却装置を通過しながら冷却され再びグリル30へ供給される。
【0036】
ここで、長時間蓋58を閉めた状態でグリル30を加熱すると、本体10の内部及びコントロールパネル部の温度は上昇する。この場合に本体10の内部及びコントロールパネル部の温度を維持する方法について説明すると、次の通りである。
【0037】
図示してはいないが、ソレノイドガス弁24と電源との間にはバイメタルスイッチを配置する。該バイメタルスイッチは、異常温度、例えば電子部品の損傷または火災の発生の恐れがある温度に到達すると反応する。つまり、バイメタルスイッチは、本体10の内部の温度が異常温度に到達すると、ソレノイドガス弁24に供給される電源を遮断する。これにより、ソレノイドガス弁24が閉鎖されると、バーナーにガスが供給されない。すると、本体10の内部では加熱がなされず、時間の経過に伴って本体10の内部の温度が下がる。このような方法によって、本体10の内部の温度は一定温度以下に維持されるのである。
【0038】
また、図示してはいないが、本体10の内部のコントロールパネル部に適正温度、例えば75℃で反応するバイメタルスイッチを取り付ける。該バイメタルスイッチはファン60に供給される電源を開閉するためのものである。コントロールパネル部の温度が75℃に到達すれば、バイメタルスイッチがファン60に電源を接続する。これにより、ファン60が作動してコントロールパネル部に外気を供給してコントロールパネル部を冷却する。その後、コントロールパネル部の温度が75℃未満に下がれば、バイメタルスイッチはファン60に供給される電源を遮断する。このような方法によって、コントロールパネル部の温度を一定温度(例えば、75℃)以下に維持する。
【0039】
図3には、本発明による冷却システムが概略的に示されている。冷却システムは、グリル30の出口側の流体管74に装着され、流体の温度を測定する温度センサ72、温度センサ72からデータを受け制御信号を出力するためのマイコン70、マイコン70から受けた制御信号に応じて稼働するそれぞれのポンプ42、ファン48及びソレノイドガス弁24を含む。そして、冷却システムには流体タンク44と熱交換器46とが含まれる。また、流体管74は、流体タンク44からポンプ42を経てグリル30に至る流体の供給経路と、グリル30から熱交換器46を経て流体タンク44に至る流体の帰還経路とを形成する。一方、グリル30の入口側の流体管74には逆止め弁80,90が提供される。
【0040】
このように構成された冷却システムの作用を説明すれば次の通りである。
【0041】
バーベキューグリルの冷却スイッチ部32を作動させ、バーナーに点火する。すると、ポンプ42が低速で稼働しながら流体タンク44からグリル30へ流体を供給する。グリル30を循環して出てくる流体は、熱交換器46を通過しながら冷却される。熱交換器46の周りにはファン48が配置され、流体の冷却を加速する。以後、流体は、流体タンク44に保存され再び上記のように循環される。
【0042】
ところで、グリル30を長時間加熱すると、流体の温度は徐々に上昇するためグリル30を効果的に冷却できなくなる。よって、流体の温度を維持するためには、マイコン70による制御がなされる。
【0043】
温度センサ72はグリル30の出口側の流体管74で流体の温度を測定しマイコン70にそのデータを送る(S1)。マイコン70は、流体の温度が第1設定温度、例えば60℃に到達すれば、ファン48を稼動するための制御信号を出力する(S2)。すると、ファン48は、低速で稼動して流体の温度がそれ以上上昇しないようにする。この時、段階S1は持続的になされてマイコン70が制御信号を出力できるようにする。
【0044】
以後、流体の温度が60℃以下に下がれば、マイコン70はファン48の稼動を中止するための制御信号を出力する(S3)。しかし、時間が経過しても流体の温度が下がらず、むしろ上昇して、第2設定温度、例えば80℃に到達すると、マイコン70はポンプ42及びファン48に電源の強さを強めるための制御信号を出力する(S4)。すると、ポンプ42が高速で稼動してグリル30に流体を急速に供給し、ファン48が高速で稼動して流体を急速に冷却する。
【0045】
以後、流体の温度が80℃未満に下がれば、マイコン70はファン48とポンプ42を低速で稼動するための制御信号を出力する(S5)。しかし、時間の経過にもかかわらず流体の温度が下がらず、第3設定温度(限界温度)、例えば90℃に到達すると、マイコン70はソレノイドガス弁24にガスの供給量を減少させるための制御信号を出力する(S6)。この時、ポンプ42とファン48は高速で稼動している状態である。ここで、段階S6は流体の温度が80℃未満に下がるまで維持される。以後、流体の温度が80℃未満に下がれば、マイコン70は段階S6を中止し段階S5を実行する。
【0046】
ところが、時間が経過しても流体の温度が下がらず、第4設定温度(危険温度)、例えば100℃に到達すると、マイコン70はソレノイドガス弁24を閉鎖する制御信号を出力する(S7)。段階S7も流体の温度が80℃未満に下がるまで維持される。以後、流体の温度が80℃未満になれば、マイコン70はソレノイドガス弁24にガスを供給するための制御信号を出力し(S8)、バーナーを再点火し、段階S5に戻る。この時、段階S8によりバーナーを再点火する場合は、人が人為的に再点火する場合も含むことができる。
【0047】
上記のような方法によって、グリル30の内部の流体の温度を常に100℃未満に一定に維持する。グリル30を加熱する間、上記で説明した段階に沿って流体の温度が制御される。このように、流体の温度が一定範囲内で維持されると、食べ物を調理する間グリル30は過熱されないため、食べ物がグリル30にくっ付かず焦げない。
【0048】
図4及び図5には、本発明に適用される第1実施例の逆止め弁が示されている。逆止め弁80の本体は、両端が流体管74と連結される。本体の内周面には支持部81が提供される。本体の内部には流体の方向を基準として流体の入口側に弁86が提供され、流体の出口側に弁キャップ82が提供される。弁86は本体の内周面と一定間隔をおいて配置され、本体内部において自由に移動可能であり、流体の方向を基準に支持部81よりも後側に配置される。弁86の外周にはパッキング88が装着される。弁86と弁キャップ82との間にはスプリング84が提供される。こうして、弁86はスプリング84の弾性によって支持部81に接触する。弁キャップ82には、流体が通過するように孔が提供される。
【0049】
このように構成された第1実施例による逆止め弁80の作用を説明する。
【0050】
図4を参照すると、流体がポンプ42によってグリル30に供給される場合、流体の圧力によって弁86は押されて支持部81から離れ、本体の内部には流路が形成される。すると、流体は弁86の周りを通って弁キャップ82の孔を通過する。この時、流体の圧力はスプリング84の弾性力よりも大きいため、弁86を押し込むことができる。
【0051】
一方、図5を参照すると、ポンプ42の稼動を中断した場合、流体はポンプ42の残留圧力によって流体管74に流れ逆止め弁80の入口まで到達する。しかし、この場合、流体の圧力はスプリング84の弾性力よりも小さいため、弁86を押し込むことができない。よって、バーベキューグリルの作動を停止する場合、流体はポンプ42の残留圧力によって流体管74に流れはするが、逆止め弁80の作用によって外部に流出しない。
【0052】
図6及び図7には、本発明に適用される第2実施例の逆止め弁が示されている。
【0053】
第2実施例による逆止め弁90は、上部本体91、下部本体92及びソレノイド96を含む。上部本体91の両端と下部本体92の両端は、それぞれ流体管74に連結される。上部本体91には下側に向かって第1仕切り101が提供される。下部本体92の上部には、流体の入口側で下側に延長形成される第2仕切り103が提供される。下部本体92の下部には、中心部が外側に突出されたキャップ99が結合される。下部本体92とキャップ99との間にはパッキング95が提供される。キャップ99の中心部の外側にはソレノイド96が配置される。下部本体92の内部にはピストン94が提供される。ピストン94は、頭部が第1仕切り101及び第2仕切り103に接触し、軸がキャップ99の中心部に収容されソレノイド96の中心に配置される。ピストン94の軸の端部にはスプリング98が配置される。ソレノイド96には電源に接続するための誘導線97が提供される。
【0054】
このように構成された第2実施例による逆止め弁90の作用を説明する。
【0055】
図6を参照するに、流体をグリル30に供給しようとする場合、ソレノイド96に電源を印加すると、ピストン94の頭部がソレノイド96に向かって移動する。これによって、ピストン94の頭部は第1及び第2仕切り101,103から離れて、流路が提供される。そうして、流体は逆止め弁90を通過しグリル30に向かって流れることができる。
【0056】
一方、図7を参照するに、流体の供給を中断しようとする場合、ソレノイド96への電源供給を遮断すると、ピストン94はソレノイド96の引力を受けなくなる。よって、ピストン94は、スプリング98の弾性力を受けて、その頭部が第1及び第2仕切り101,103に接触するようになる。この場合、流体の圧力はスプリング98の弾性力よりも小さいため、ピストン94を移動させることができない。よって、流体がポンプ42の残留圧力によって流体管74に流れても、逆止め弁90の作用によって外部に流出しない。
【0057】
図8には、本発明のもう一つの実施例によるバーベキューグリルが示されている。図8に示されたバーベキューグリルは、ハウジング50の外側に2個のファン60が装着されたことを除けば、図1に示されたバーベキューグリルと同じ構造を有する。また、このバーベキューグリルの作動は、図1に示されたバーベキューグリルの作動と同じであるため、その説明は省略する。
【0058】
このように構成されたバーベキューグリルによると、2個のファン60がコントロールパネル部に外気を供給して冷却するため、図1に示されたバーベキューグリルに比べて冷却効果が促進される。
【0059】
以上、説明の通り、本発明によると、長時間密閉状態でバーベキューグリルを使用する場合でも、コントロールパネル部及び本体内部での温度上昇による電子部品の損傷及び/又は火災の発生を防止できる。
【0060】
また、本発明によると、グリルの内部を循環する流体の温度を一定範囲内に維持することによりグリルの過熱を防止できる。
【0061】
また、本発明によると、バーベキューグリルの作動を停止する場合、ポンプの残留圧力による流体の流出を防止することで、使用者を火傷の危険から保護でき、機器を清潔に維持できる。
【0062】
以上、本発明を多様な実施例によって説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、当該発明の属する分野についての通常の知識を有する者であれば誰でも、多様な変形が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放され、内部にバーナーを収容するための空間を有する本体10;
上記本体10の上部に据え置かれ、内部に空間が提供されたグリル30;
上記グリル30の内部に流体を循環させて上記グリル30を冷却するための冷却装置;
上記バーナーに供給されるガスの量を調節するためのソレノイドガス弁24;及び、
上記本体10の内部の温度が異常温度に到達すると、上記ソレノイドガス弁24に供給される電源を遮断して上記ソレノイドガス弁24を閉鎖するためのバイメタルスイッチ;を含むことを特徴とする冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項2】
上記本体10の内部に外部空気を供給するために上記本体10の外側に備えられたファン60を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項3】
上記本体10の内部には上記冷却装置及び上記バーナーの作動を制御するためのコントロールパネル部が備えられ、上記コントロールパネル部には、上記コントロールパネル部の温度が適正温度に到達すると上記ファン60に電源を供給するためのバイメタルスイッチが備えられることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項4】
上記グリル30の入口側の流体管74には一方向にだけ開放される逆止め弁80,90が備えられることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項5】
上記逆止め弁80は、
両端が流体管74と連結される本体;
上記本体の内周面の流体入口側に提供される支持部81;
上記本体の内周面と一定間隔をおき上記本体の内部において移動可能に提供され、流体の方向を基準に上記支持部81よりも後側に配置される弁86;
上記本体の内部の流体出口側に提供され、流体を通過させるための孔を有する弁キャップ82;及び、
上記弁86と上記弁キャップ82との間に提供され、上記ポンプ42の残留圧力により循環される流体の圧力よりも大きく、上記ポンプ42の作動により循環される流体の圧力よりも小さい範囲内の弾性係数を有するスプリング84;を含んでなることを特徴とする請求項4に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項6】
上記弁86の外周にはパッキング88が装着されることを特徴とする請求項5に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項7】
上記逆止め弁90は、
両端が流体管74と連結され、内側面に下側に向かって第1仕切り101が提供された上部本体91;
上記上部本体91の下側に配置され、両端が流体管74と連結され、流体の入口側で上部から下側に延長形成される第2仕切り103が提供された下部本体92;
上記下部本体92の下部に結合され、中心部が外側に突出されたキャップ99;
上記下部本体92の内部に提供され、頭部が第1仕切り101及び第2仕切り103に向かい、軸が上記キャップ99の中心部に収容されるピストン94;
上記ピストン94の軸の端部に配置され、ポンプ42の残留圧力により循環される流体の圧力よりも大きい弾性係数を有するスプリング98;及び、
上記下部本体92の下側であって上記キャップ99の中心部の外側に配置され、電源の印加によってピストン94の頭部を引張るソレノイド96;を含んでなることを特徴とする請求項4に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項8】
上記下部本体92と上記キャップ99との間にはパッキング95が装着されることを特徴とする請求項7に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項9】
上記バーベキューグリルは、
上記グリル30の出口側の流体管74に装着され、上記グリル30から排出される流体の温度を測定するための温度センサ72;及び、
上記温度センサ72からデータを受け上記冷却装置及び上記ソレノイドガス弁24に制御信号を出力するためのマイコン70;を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。
【請求項10】
上記マイコン70は、
流体の温度が第1設定温度に到達すれば、ファン60が低速で稼動するように制御信号を出力し、流体の温度が第2設定温度に到達すれば、ファン60とポンプ42が高速で稼動するように制御信号を出力し、流体の温度が第3設定温度に到達すれば、ガス弁24がガス供給量を減少するように制御信号を出力し、流体の温度が第4設定温度に到達すれば、ガス弁24がガスの供給を遮断するように制御信号を出力することを特徴とする請求項9に記載の冷却システムを備えたバーベキューグリル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−508951(P2010−508951A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536153(P2009−536153)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005488
【国際公開番号】WO2008/056911
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(509128144)
【Fターム(参考)】