説明

分類装置

【課題】高速でワークの受け取り搬送及び分類を行っても、一側面カバーと分類搬送体とが接触することなく、また、ワーク保持溝にワークを保持するための吸引作業を行う際に省エネを実現できる分類装置を提供すること。
【解決手段】分類装置は、円板状の分類搬送体31の周面にワーク保持溝32を形成した分類搬送機構30と、この分類搬送機構の一側面に隣接して離間して設けられる離脱機構40と、分類搬送機構の他側面に設けた案内機構とを備え、分類搬送体は、ワーク保持溝より内周側に当該ワーク保持溝に連通する連通路34aの開口を形成すると共に、連通路の開口を形成した側面に離脱機構を取り付ける一側面カバー体36との間で離間して、チャンバ体45を設け、チャンバ体は、ワーク保持溝と連通路の開口との間に外周端部を当接し、分類搬送体の側面と共に吸引連通室krを形成する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED等のワークの製品状態を検査した後に、その検査結果に基づいてワークを分類する分類装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、抵抗素子、コンデンサー素子、コイル素子、発光ダイオード等の各種の小型電子部品は、製造された同じ種類の複数の製品が、全く同一の機能に製造されることが望ましいが、実際には、所定の許容範囲内において一つ一つの性能が異なっている。そのため、同じ小型電子部品(以下、ワークという)であっても、その種類によっては、所定の条件の範囲において分類して使用しているのが現状である。
【0003】
特に、LEDのように光を照射する製品(ワーク)では、照射する光の色調等が異なると同じ目的に製造されたとしても、最終形態の製品に組み込んで使用したときにその製品によって光の状態が一定にならないことがある。そのため、同じ目的で製造したワークであっても、同じ条件の光を照射するものごとに分類して使用することが一般的である。
このようなワークを分類する装置としては、例えば、特許文献1、2に記載された構成の装置が存在する。
【0004】
しかし、従来の分類装置では、ワークを受け取り保持して各測定手段で測定されるときに、ワークの上下左右を位置決めした状態で保持して搬送しているので、ワークの受け取り、搬送をさらに高速で行うことが困難であった。また、ワークを分類するときにおいても、さらに高速で分類することが望まれていた。特に、LED等のワークでは、発光面にシリコン等の柔らかい素材が使用されることがある。そのため、搬送するときにハンドラは、ワークの柔らかい素材を使用した面に接触することができないため、上下方向の位置決めを行う場合にハンドラ以外の場所でする必要があった。
【0005】
さらに、従来の分類装置では、ワークを測定する搬送経路が水平面内において回転する水平回転方向であり、また、測定した結果に基づいてワークを分類する搬送経路も水平面内において回転する水平回転方向である。そのため、設置面積が大きくなり、さらなる装置の小型化が望まれていた。
【0006】
そのため、本発明者により、ワークの受け取り搬送及び分類を高速で行うことができ、ワークに接触できない面があっても対応でき、また、設置面積を小さくすることができるワーク搬送分類装置及びワーク搬送分類方法が出願されている(特許文献3、図19、図20参照)。
【0007】
図19及び図20に示すように、分類装置120は、搬送装置10からワークWを受け取り搬送する分類搬送機構130と、この分類搬送機構130の一側面に設けられた離脱機構140と、分類搬送機構130の他側面に設けられた案内機構150とを備えている。そして、分類搬送機構130は、分類搬送体131と、この分類搬送体131の周面に形成したワーク保持溝132と、このワーク保持溝132に保持されるワークWの吸引手段134と、分類搬送体131を回転駆動させる搬送体駆動部135と、分類搬送体131の一側面に設けた一側面カバー体136と、分類搬送体131の他側面に設けた他側面カバー体138と、を備えている。なお、分類搬送体131の外周側には、間隔をあけた状態となるように設置環133が設置されセンサ133aを設けている。
【0008】
さらに、一側面カバー体には、ワーク保持溝132に連通する連通路134aに連通する連通穴部134bが形成されており、吸引ポンプ(真空ポンプ)134dからの吸引により接続ホース134cを介して全てのワーク保持溝132から吸引作業をするように構成されている。
また、案内機構150の案内ホース152は、その一端に取付筒部151が設けられており、その取付筒部151を介して他側面カバー体138に取付けられている。さらに、離脱機構140は、案内ホース152のそれぞれに対面する位置の一側面カバー体136に、エア噴射ノズル141がそれぞれ設置され、コンプレッサ等のエア供給源143から接続チューブ142を介してそれぞれのエア噴射ノズル141に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−219002号公報
【特許文献2】特開2003−181383号公報
【特許文献3】特願2009−147524号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、前記した図19及び図20に示す分類装置では、以下に示すような問題点が存在していた。
前記した分類装置では、ワークを受け取り保持するときにワーク保持溝に吸引ポンプ等により吸引作業を行っているため、一側面カバー体と分類搬送体とがその吸引される力により接触するようになってしまう可能性があった。
【0011】
また、分類装置では、ワークをワーク保持溝に吸引して保持する場合、ワーク保持溝にワークがこれから保持されるスタート時からの初期段階と、ワーク保持溝にワークがある程度保持されたスタート時から経過した経過段階では、吸引作業に必要なパワーに差がある。そのため、分類装置は、吸引ポンプの吸引作業において、少しでも吸引ポンプのパワーを節約して消費電力を小さくすることが望まれていた。
【0012】
本発明は、前記した問題を解決するために創案されたものであり、高速でワークの受け取り搬送及び分類を行っても、一側面カバーと分類搬送体とが接触することなく、また、ワーク保持溝にワークを保持するための吸引作業を行う際に省エネを実現できる分類装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するため、本発明に係る分類装置は、搬送装置の検査搬送経路に沿って配置された検査機構によりワークが検査された後に、前記搬送装置から前記ワークを受取り、前記検査結果により制御手段を介して前記ワークを分類する分類装置であって、間欠的に所定角度で回転駆動すると共に、円板状の分類搬送体の周面にワーク保持溝を形成した分類搬送機構と、この分類搬送機構の一側面に隣接して離間して設けられ、前記ワークの検査結果により分類される分類位置に到来したときに前記ワーク保持溝で保持している前記ワークにエアをエア吹付部(エア噴射ノズル)から吹き付け離脱させる離脱機構と、前記分類搬送機構の他側面に前記分類搬送経路に沿って配置され、前記離脱機構で離脱させた前記ワークを前記エア吹付部に対面する位置に設けた案内ホースにより当該装置外部に設置される分類容器まで案内する案内機構と、を備え、前記分類搬送体は、前記ワーク保持溝より内周側に当該ワーク保持溝に連通する連通路の開口を形成すると共に、前記連通路の開口を形成した側面に前記離脱機構を取り付ける一側面カバー体との間で離間して、チャンバ体を設け、前記チャンバ体は、前記ワーク保持溝と前記連通路の開口との間に外周端部を当接し、前記分類搬送体の側面と共に吸引連通室を形成する構成とした。
【0014】
かかる構成により、分類装置は、ワークを搬送装置から分類搬送体のワーク保持溝に受け取ると、分類搬送体を間欠的に所定角度ごとに回転させる。そして、ワーク保持溝に保持されたワークが離脱機構のエア吹出部の位置に到来すると、そのエア吹出部からエアが吹き出され、ワーク保持溝から強制的に離脱させられ案内機構の案内ホースに沿って分類容器に送られる。そして、分類装置では、ワークがワーク保持溝に吸引されるときに、ワーク保持溝に連通路を介して連通する吸引連通室を、分類搬送体と共に回転するチャンバ体が形成している。そのため、吸引動作により分類搬送体とチャンバ体とが密接しても分類搬送体と一側面カバー体、あるいは、チャンバ体と一側面カバー体が、吸引により近接して回転の障害となることがない。
【0015】
また、分類装置は、搬送装置の検査搬送経路に沿って配置された検査機構によりワークが検査された後に、前記搬送装置から前記ワークを受取り、前記検査結果により制御手段を介して前記ワークを分類する分類装置であって、予め設定された円周方向に前記ワークの分類搬送経路を設定した分類搬送機構と、この分類搬送機構の一側面で前記分類搬送経路に沿って配置され、前記ワークの検査結果により分類される分類位置に到来したときに前記分類搬送機構で保持している前記ワークにエアを吹き付け離脱させる離脱機構と、前記分類搬送機構の他側面に前記分類搬送経路に沿って配置され、前記離脱機構で離脱させた前記ワークを当該装置外部に設置される分類容器に案内する案内機構と、を備える構成としている。そして、前記分類装置において、前記分類搬送機構は、前記搬送装置からワークを受け取り保持するワーク保持溝を周面に所定間隔で形成した円板状の分類搬送体と、この分類搬送体の一面側に設けられ前記ワーク保持溝に連通する吸引連通室を形成するチャンバ体と、前記分類搬送体及びチャンバ体を間欠的に所定角度ごとに回転駆動させる搬送駆動機構と、を備え、前記離脱機構は、前記分類搬送体の一側面に対面させ隣接して離間して設けた一側面カバー体と、前記分類搬送経路に沿って前記一側面カバー体に所定間隔で設けたエア吹出部とを備え、前記案内機構は、前記分類搬送体の他側面に対面させ隣接して離間して設けた他側面カバー体と、この他側面カバー体に前記エア吹出部に対面して設けられ、前記分類容器までワークを案内する案内ホースとを備える構成としている。さらに、前記分類装置において、前記チャンバ体は、中央に形成され前記搬送駆動機構の回転軸と接続するフランジ部と、このフランジ部の周囲に設けられ前記分類搬送体に取り付けられる取付部と、前記分類搬送体の側面と共に形成する前記吸引連通室とを有し、前記チャンバ体の外周端部を、前記分類搬送体のワーク保持溝と、前記ワーク保持溝より内周側で当該ワーク保持溝に連通する連通路の開口との間なる位置に当接させて設けた構成とした。
【0016】
かかる構成により、分類装置は、搬送装置からワークをワーク保持溝に受取り、搬送駆動機構により間欠的に所定角度ごとに回転させて、ワークを分類位置となるエア吹出部の位置に到来させる。分類装置は、ワークが分類位置に到来すると、一側面カバー体に分類搬送経路に沿って所定間隔で設けられたエア吹出部からエアを吹出し、強制的にワーク保持溝から離脱させて、他側面カバー体に設けた案内ホースによりワークを分類容器に案内して分類する。そして、分類装置は、分類搬送体に形成したワーク保持溝の連通路の開口をチャンバ体の外周縁が覆って吸引連通室を形成した状態で、分類搬送体と一緒にチャンバ体が搬送駆動機構により所定角度ごとに回転する。そのため、分類装置では、吸引により分類搬送体とチャンバ体が近接する方向に作用しても、分類搬送体とチャンバ体が一緒に回転するので、回転時に固定している他の部材との干渉が発生する原因はない。
【0017】
また、前記した分類装置において、前記分類搬送体は、外部に設置される吸引ポンプと接続する接続支持板を、前記チャンバ体とは反対面となる位置に設け、前記接続支持板は、その周縁側で前記チャンバ体の取付部と対向する位置に設けた取付孔を備えると共に、当該接続支持板の中央に前記吸引ポンプの接続ホースを回動自在に支持する支持継手を介して接続する接続部(ホース接続部)を備える構成とした。
【0018】
かかる構成により、分類装置は、分類搬送体の一側にチャンバ体及び搬送駆動機構の回転軸を設け、分類搬送体の他側に吸引ポンプの接続ホースを支持継手を介して接続する接続部を備える接続支持板を設けることで、搬送駆動機構の回転軸に対向する位置に接続ホースの接続部が配置される。そのため、接続支持板が分類搬送体と一緒に回転しても接続ホースが支持継手により捩れが生じることなく接続することができる。
【0019】
さらに、前記した分類装置において、前記制御手段は、案内ホース位置情報、及び、エア吹出部位置情報、分類レベル情報を、対応づけて記憶する第1記憶部と、レベル信号情報と、ワーク位置情報とを記憶する第2記憶部と、検査したワークのレベル信号情報を前記第2記憶部に入力する入力部と、前記第2記憶部に記憶されているワークのそれぞれに対するワーク位置情報を更新する更新部と、各情報を比較して、一致するか否かを判断する比較判断部と、各情報が一致したと判断したときに、前記第1記憶部の案内ホース位置情報に対応するエア吹出部からエアを吹出す命令信号を前記離脱機構に出力する出力部と、を有する構成とした。
【0020】
かかる構成により、分類装置は、搬送駆動機構により分類搬送体が所定角度で回転すると更新部から発生するタイミング信号に基づいて、比較判断部が、第1記憶部の前記案内ホース位置情報と更新された第2記憶部のワーク位置情報とを比較すると共に、第1記憶部の分類レベル情報と第2記憶部のレベル信号情報とを比較して、一致するか否かを判断する。そして、分類装置は、比較判断部が案内ホース位置情報とワーク位置情報を比較して一致したと判断すると共に、分類レベル情報とレベル信号情報を比較して一致したと判断したときに、出力部が、ワーク保持溝に保持されたワークに対して、第1記憶部の案内ホース位置情報に対応するエア吹出部からエアを吹出す命令信号を離脱機構に出力してワーク保持溝からワークを案内ホースに送り分類容器に分類している。
【0021】
そして、前記した分類装置において、前記吸引連通室から前記吸引ポンプの吸引経路中までのいずれかの位置において気圧を測定する測定手段と、この測定手段により測定した値が予め設定された閾値と比較して上回ったとき、または、前記測定値が前記閾値より下回ったときに、前記吸引ポンプの吸引レベルを予め設定したそれぞれのレベルで運転する信号を前記吸引ポンプに送る吸引制御手段を更に備える構成とした。
【0022】
かかる構成により、分類装置は、ワーク保持溝にワークが吸引される状態により、測定手段により吸引連通室から吸引ポンプまでの吸引経路内の気圧を測定して予め設定した閾値を上回ったとき、あるいは、測定値が閾値より下回ったときに、吸引ポンプの吸引レベルを調整するようにして、吸引ポンプの吸引動作を段階的となるようにしているので、吸引ポンプにかかる動作負荷を軽減でき、かつ、吸引ポンプの消費電力も軽減することができる。
【0023】
また、分類装置において、分類搬送経路は、前記検査装置におけるワークの検査搬送経路の水平回転方向に対して、直交する垂直回転方向に設定された構成すると都合がよい。
かかる構成により、分類装置の設置面積を小さくすることができる。
【0024】
なお、分類装置と搬送装置と搬送装置とを備えるワーク搬送分類装置において、後記する構成を備えていることが望ましい。すなわち、ワーク搬送分類装置は、一面に電極を有すると共に他面に発光部を有するワークを、水平面内の円周方向に設定した検査搬送経路に沿って搬送する搬送装置と、この搬送装置に隣接して設置され、前記検査搬送経路に沿って配置された検査機構による前記ワークの検査結果を、予め設定した条件により分類容器に分類する分類装置と、を備えるワーク搬送分類装置において、前記搬送装置は、前記ワークの発光部と電極とを前記水平面内において上方と下方とを向く状態として前記発光部及び前記電極を除く側面を挟持するハンドラと、このハンドラを周方向に複数有する円板状の搬送支持体と、この搬送支持体を所定角度ごとに断続的に回転させ前記ワークを前記検査搬送経路に沿って移動させる回転駆動機構とを備え、前記搬送支持体は、前記ワークを前記ハンドラで挟持する挟持位置における周縁の上方及び下方を開放して形成され、前記ハンドラは、前記搬送支持体に固定された固定部と、この固定部に対向する位置に当該固定部に近接離間自在に設けた可動部と、を有し、前記固定部又は前記可動部のいずれかは、前記ワークの一側面に当接する第1当接部と、この第1当接部に対して所定角度で形成され前記ワークの一側面に隣接する隣接側面に当接する第2当接部とを有する構成とした。
【0025】
かかる構成により、ワーク搬送分類装置は、搬送装置の回転駆動機構により検査搬送経路に沿って搬送支持体が所定角度に回転させられて移動して、ハンドラがワークの受け取り位置でワークを受け取るときに、当該ワークの一側面及びこの一側面に隣接する隣接側面をハンドラの固定部あるいは可動部の第1当接部及び第2当接部に当接させた状態で、固定部と可動部により挟持するため、水平方向に対してワークは常に基準となる位置で挟持されることになる。また、ワーク搬送分類装置は、ワークを挟持するハンドラの位置における搬送支持体が上下方向において開放した状態であるため、ワークの電極側及び発光部側がハンドラで挟持していても検査機構による検査が行える状態になっている。つまり、ワークに接触できない面が上下方向にあっても、ハンドラで接触することなく搬送することができる。
【0026】
また、ワーク搬送分類装置において、前記搬送装置は、当該搬送装置の外部となる位置に隣接して設置される整列装置から前記ワークを受け取る受取位置に受取手段を備え、前記受取手段が、前記ワークの側面を挟持するハンドラの挟持位置における上方及び下方に近接して覆う上面カバー体及び下面カバー体と、この上面カバー体又は下面カバー体の一方に貫通して設けた吸引ノズルと、この吸引ノズルに接続して設けた吸引ポンプとを備え、前記上面カバー体、前記下面カバー体、前記ハンドラ及び前記搬送支持体で囲まれる空間において、前記吸引ノズルを介して前記吸引ポンプからの吸引により、前記ワークを前記ハンドラの第1当接部及び第2当接部に当接した状態として前記整列装置から受け取り、前記ハンドラの固定部及び可動部で挟持する構成とした。
【0027】
かかる構成により、ワーク搬送分類装置は、搬送装置のハンドラがワークを受け取る受取位置に到来すると、受取手段の上面カバー体及び下面カバー体により囲まれた空間において吸引ノズルからの吸引ポンプの吸引によりワークを整列装置から吸引する。この吸引動作により、ワークが整列装置から搬送装置に受け渡され、ハンドラの第1当接部及び第2当接部にワークが当接した状態となる。そして、ワーク搬送分類装置は、ハンドラの固定部と可動部とによりワークを挟持すると、ワークが水平方向において基準位置に常に位置決めされた状態としてハンドラの固定部及び可動部により挟持される。
【0028】
そして、ワーク搬送分類装置において、前記搬送装置は、隣接して設置された前記分類装置にワークを受け渡す受渡位置に受渡手段を備え、前記受渡手段は、前記ワークの側面を挟持するハンドラの挟持位置における上方に近接して覆う上面カバー体と、前記ハンドラの挟持位置における下方に近接して覆う下面カバー体と、を有する構成とした。
【0029】
かかる構成により、ワーク搬送分類装置は、ハンドラがワークを挟持して受渡位置に到来すると、ハンドラが挟持しているワークの上面側を上面カバー体で覆うと共にワークの下面側を下面カバー体が覆うことで囲繞された空間を形成することができ、例えば、分類装置側からの空気の吸引動作があることで、ハンドラがワークを解放すると、ワークは分類装置側に受け渡される。
【0030】
また、ワーク搬送分類装置において、前記搬送装置は、前記検査搬送経路において前記ワークの電極に当接して電極の向きを判定する電極判定位置、及び、前記ワークの電極に当接して前記発光部を発光させる発光検査位置に、前記ワークの発光部の上方から前記発光部を除く上面周縁に当接して、前記ワークの上下方向における基準位置を特定する上下方向基準位置設定手段を備え、前記上下方向基準位置設定手段は、前記ワークの発光部を除く周縁に当接するワーク当接部と、このワーク当接部を前記ワークの周縁に当接離間するように上下移動させる当接部移動手段と、を有し、前記ワーク当接部は、前記ワークの発光部からの発光方向を開放するように形成されている。
【0031】
かかる構成により、ワーク搬送分類装置は、電極判定位置及び発光検査位置にハンドラで挟持された状態のワークが到来すると、ワークの上方からはワークの発光部を除く上面周縁に上下方向基準位置設定手段のワーク当接部が当接してワークの上下方向の基準位置と特定し、ワークの下方からは電極に当接するように電極接触部(プローブ部)が移動する。このときに、ワーク当接部がワークの上下方向の基準位置に設定されている位置でワークの上面周縁に当接しているので、電極判定位置及び発光検査位置において水平方向及び垂直方向におけるワークの位置が常に基準位置に配置された状態となる。
【0032】
さらに、ワーク搬送分類装置において、前記電極判定位置と前記発光検査位置との間に、前記検査搬送経路に沿って前記ワークの姿勢を反転させることで前記ハンドラに挟持される当該ワークの電極のプラス及びマイナスの位置を反転させるワーク反転手段が設置され、前記ワーク反転手段は、前記搬送支持体の下面に隣接して配置され前記ハンドラからワークを受け取る載置テーブルと、この載置テーブルに載置されたワークを当該載置テーブルに形成した吸引孔に吸引して保持するワーク保持部と、このワーク保持部で前記ワークを保持した前記載置テーブルを前記搬送支持体に平行な回転方向に回転させる回転部と、を備え、前記回転部は、前記載置テーブルに前記ワークを受け渡して次の位置に移動した前記ハンドラに、載置テーブルのワークを受け渡すタイミングで前記載置テーブルを所定角度回転させる構成とした。
【0033】
かかる構成により、ワーク搬送分類装置は、電極判定位置でハンドラに挟持されている電極のプラスとマイナスの位置が反対向きであると判定された場合には、ワーク反転手段の位置にハンドラが到来すると、ハンドラに挟持しているワークを載置テーブルに受け渡して、ワークを載置テーブルのワーク保持手段に保持させた状態とする。そして、ワーク搬送分類装置は、ワークを受け渡したハンドラが所定角度回転して移動すると、ワーク反転手段の載置テーブルも回転部により所定角度回転して前記ハンドラが移動した位置にワークを、タイミングを合わせて移動させる。そうすると、ワークの姿勢が180度回った状態になるので、ワークの電極のプラスの位置とマイナスの位置とが180度反転した姿勢になり、正しい電極の向きでワークが再びハンドラに挟持される。
【0034】
また、ワーク搬送分類方法は、一側に電極を有すると共に他側に発光部を有するワークを、整列装置から水平面内の円周方向に検査搬送経路を設定した搬送装置のハンドラに受け取る第1工程と、前記ハンドラに受け取ったワークの極性を、前記検査搬送経路に沿って配置した電極判定機構により判定すると共に、判定結果に基づいて前記検査搬送経路に沿って配置したワーク反転手段により前記ワークの姿勢を反転させ、かつ、前記検査搬送経路に沿って配置した光特性検査機構により前記ワークの発光部を発光させ光特性を検査する第2工程と、前記検査搬送経路から、当該検査搬送経路に直交する垂直面内における円周方向に分類搬送経路を設定する分類装置により搬送して前記ワークの検査結果に基づいて予め設定した分類条件により分類容器に分類する第3工程と、を含む手順にした。
【0035】
かかる手順により、ワーク搬送分類方法は、検査搬送方向では、水平面内に検査搬送経路を設定してワークを検査し、分類装置では、垂直面内に分類搬送経路を設定してワークを分類している。そのために、検査搬送経路に対して垂直方向となる分類搬送経路において分類するために設置スペースが小さくなる。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る分類装置は、以下に示す優れた効果を奏することができる。
分類装置は、ワークを回転させて搬送するときにワーク保持溝に吸引する動作を行っても分類搬送体とチャンバ体とが共に所定角度ごとに回転するので、一側面カバー体に対して接触することがなく、スムーズな動作の持続が可能となる。また、チャンバ体を分類搬送体に設けることで、吸引ポンプにより吸引する空間を小さくできる。さらに、チャンバ体に形成される吸引連通室を介して各ワーク保持溝の連通路まで真空吸引しているため、吸引ポンプの吸引力を変化させても、その吸引力の変化が吸引連通室で緩和されて各連通路に伝わり、ワーク保持溝で保持しているワークに吸引力の変化による直接的な影響を最小限に抑えることができる(請求項1及び請求項2)。
【0037】
分類装置は、間欠的に所定角度ごとに回転する分類搬送体に設けた接続支持板により、支持継手を介して吸引ポンプの接続ホースを接続しているため、接続ホースを接続する相手側が回転しても、真空吸引する吸引経路を確保して、かつ、接続ホースが捩れることなく接続することができる(請求項3)。
【0038】
分類装置は、制御手段により、更新部により情報が更新されたときに、比較判断部が前記案内ホース位置情報とワーク位置情報を比較すると共に、分類レベル情報とレベル信号情報を比較し、両情報が一致したと判断したときに、案内ホース位置情報に対応するエア吹出部からエアを吹出す命令信号を離脱機構に出力している。そのため、分類装置は、ワークに対して三桁(100以上)の多くの分類を行っても正確に分類することができる(請求項4)。
分類装置は、ワークをワーク保持溝に吸引して保持して分類作業を行うときに、吸引ポンプの吸引力を切り替えて制御しているので、吸引ポンプの運転の省力化、省電力化を図ることができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る分類装置を備えるワーク分類システムの全体の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係る分類装置と搬送装置とを備えるワーク搬送分類装置における全体の配置を模式的に示す斜視図である。
【図3】(a)は本発明に係る分類装置で使用される搬送装置を模式的に示す平面図、(b)、(c)は本発明に係る分類装置で使用される搬送装置のハンドラでワークを挟持する状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る分類装置で使用される搬送装置が整列装置からワークを受け取る状態を模式的に示す斜視図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明に係る分類装置で使用される搬送装置の受取手段を模式的に示す平断面図及び縦断面図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明に係る分類装置で使用される搬送装置のエアブロー機構を一部切欠いて模式的に示す斜視図及び縦断面図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明に係る分類装置で使用される搬送装置の上下方向基準位置設定手段の動作状態を一部切欠いて示す側面図である。
【図8】(a)〜(d)は、本発明に係る分類装置で使用される搬送装置のワーク反転手段の動作状態を模式的に示す斜視図である。
【図9】本発明に係る分類装置で使用される搬送装置の検査搬送経路に沿って配置された色調光束検査機構を一部省略して断面状態を模式的に示す側面図である。
【図10】本発明に係る分類装置の配置を示す一部断面にして模式的に示す側面図である。
【図11】本発明に係る分類装置の全体を一部切欠いて模式的に示す斜視図である。
【図12】本発明に係る分類装置を一部切欠いて分解して模式的に示す分解斜視図である。
【図13】(a)、(b)は、本発明に係る分類装置の一部の断面図及び分解装置の一部を分解して模式的に示す分解斜視図である。
【図14】(a)、(b)は、本発明に係る分類装置を断面にして示す断面図及び部分拡大断面図である。
【図15】本発明に係る分類装置の構成を断面にして模式的に示す断面図である。
【図16】本発明に係る分類装置の制御手段における構成ブロックを示すブロック図である。
【図17】本発明に係る分類装置の制御手段の各情報の対応関係を模式的に示す模式図である。
【図18】本発明に係る分類装置の吸引ポンプを制御する吸引制御手段の構成ブロックを示すブロック図である。
【図19】本発明に係る分類装置の比較対象となる分類装置の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図20】本発明に係る分類装置の比較対象となる分類装置の構成を断面にして模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明に係る分類装置について図面を参照して説明する。なお、分類装置は搬送装置と併せてワーク搬送分類装置とし、搬送装置をはじめに説明し、その後で分類装置について説明する。また、分類するワークWの一例としてLEDのチップであるとして説明する。さらに、説明するワークWは、各図では、縦横高さの寸法が1mmより小さい形状のものもあるが、ここではデフォルメして大きく記載して説明している。
【0041】
図1に示すように、ワーク搬送分類装置1は、ワークの特性に応じて分類するものであり、ここでは、光を照射するワークWの光特性あるいは外観等を検査してその検査結果に応じて分類するものである。このワーク搬送分類装置1は、水平面内の円周方向に検査搬送経路を設定した搬送装置10と、この搬送装置10に隣接して設置され前記水平面に直交する垂直面内の円周方向に分類搬送経路を設定する分類装置20と、を備えている。そして、ワーク搬送分類装置1は、搬送装置10に隣接して配置される整列装置SMにより整列させたワークWを受け取りそのワークWの検査を行い、分類検査の結果に応じて正面側に配置した分類容器群Bに分類する分類作業を行っている。
【0042】
図1に示すように、ワーク搬送分類装置1は、筐体1a内の前面側に配置される分類容器群Bに対して所定の配置となるようにそれぞれが隣接した状態で、整列装置SMと共に、搬送装置10と、分類装置20と、が設置されている。また、搬送装置10、分類装置20、整列装置SMは、筐体1a内に適宜設けられる支持フレーム1b(図10参照)により所定の位置関係になるように支持されている。
なお、図2に示すように、ワーク搬送分類装置1は、搬送装置10の検査搬送経路に沿って、ここでは、整列装置SMの直線フィーダ103の位置から時計回りにエアブロー機構11と、電極判定機構12と、ワーク反転手段9と、発光面検査機構13と、光度電気特性検査機構14と、色調光束検査機構15と、分類装置20とが配置されている。また、ワーク搬送分類装置1は、検査搬送経路においてワークWを点灯させる動作を行う位置には、上下方向基準位置設定手段8が設置されている。
【0043】
図2乃至図4に示すように、整列装置SMは、ワークWを整列させて搬送装置10に受け渡すためのものである。整列装置SMは、ワークWを一旦溜めて置く収納ホッパ101と、この収納ホッパ101からワークWを供給されると振動させて整列させるボールフィーダ102及び直線フィーダ103とを備えている。整列装置SMは、直線フィーダ103の先頭側(受渡側)に整列させたワークWを一つ一つ受け渡すためのストッパ機構105を備えており、直線フィーダ103の整列通路104に整列している先頭のワークWが送り出されたときに、つぎのワークWの前進を一旦止めるように抑制している。整列装置SMにより整列されたワークWは、搬送装置10に受取手段7を介して受け渡される。
【0044】
図2及び図3に示すように、搬送装置10は、整列装置SMから受取手段7を介してワークWを受け取り、検査搬送経路に沿って移動させて分類装置20に受け渡すものである。この搬送装置10は、ワークWを挟持するハンドラ2と、ハンドラ2を設けた搬送支持体5と、搬送支持体5を所定角度ごとに回転させる回転駆動機構6と、ワークWを受け取る受取手段7と、ワークWの受渡手段7Aとを主に備えている。
【0045】
搬送支持体5は、ハンドラ2を円周方向に一定間隔で設置して、検査搬送経路に沿ってハンドラ2が挟持するワークWを移動させるものである。この搬送支持体5は、ここでは円盤形状に形成した支持本体5aと、この支持本体5aにハンドラ2を設置するために形成した凹部(切欠部)5bとを備えている。搬送支持体5は、設置したハンドラ2がワークWを挟持したときに、そのワークWの上下方向となる空間を開放するように形成されている。また、搬送支持体5は、ここでは、少なくとも周縁部分(固定部4及び可動部3でワークWを挟持している部分に対応する部分)がハンドラ2とほぼ同じ厚みに形成されている。
【0046】
図3に示すように、ハンドラ2は、ワークWを水平方向における基準位置に支持した状態で当該ワークWの側面を挟持するものである。このハンドラ2は、固定部4と、可動部3と、を備えており、固定部4にワークWの二つの側面を当接すると共に、可動部3でワークWの他の側面を当接した状態としてワークWを挟持している。
ハンドラ2の固定部4は、搬送支持体5に形成され、当該搬送支持体5に固定された状態となっており、可動部3と対向する位置に設置されている。この固定部4は、搬送支持体5の周縁を凹状に切欠いて直径方向に平行な切欠面として形成した部分を第1当接部4aとし、この第1当接部4aに対して所定角度(例えば直交する角度)となるように形成した部分を第2当接部4bとしており、更に、ここでは、第2当接部4bに絶縁体4cを設置した構成としている。なお、絶縁体4cを設置しない場合には、第2当接部4bは、第1当接部4aに対して直交してワークWの側面を面接触できるように構成されることが好ましい。
【0047】
第1当接部4aは、ワークWを当接したときにそのワークWの一側面が当接して面による当接が可能となるように形成されている。この第1当接部4aは、ワークWと接触する部分に絶縁材料が取り付けられているか、あるいは、塗布されていてもよい。そして、第1当接部4aは、後記する第2当接部4b及び可動部3によりワークWを水平方向において基準位置に常に支持する基準となっている。
【0048】
第2当接部4bは、第1当接部4aから連続して所定角度に形成されており、ここでは、第1当接部4aに直交する方向の角度に形成されている。この第2当接部4bは、ワークWの一側面に隣接する隣接側面に当接してワークWを挟持するようになる。第2当接部4bは、水平方向における基準位置に常にワークWを支持する基準となっている。なお、図3(b)では、第2当接部4bに絶縁体4cを設置して第2当接部4bとワークWの隣接側面とが離間するように、ここでは形成されている。
【0049】
絶縁体4cは、セラミック等の絶縁材料で形成されており、ここでは円柱状に形成されたものを第2当接面に一部が突出するように配置してワークWと当接するように設けられている。この絶縁体4cが設けられることで、ワークWの電極部分が隣接側面及びその隣接側面に対向する側面に形成されていてもワークWを点灯させることができる状態となる。つまり、後記するプローブ部12c(図7参照)がワークの側面に当接することができるように形成されていれば(図7参照)、絶縁体4c側のワークWの側面は、絶縁体4cがあることで空間が形成され、その空間にプローブ部12cが入り込んで当接することが可能となる。また、反対側のワークWの側面は、開放された状態となっているので、プローブ部12cが、そのワークWの側面に当接することは可能である。なお、絶縁体4cが第2当接部4bに設けられた場合は、可動部3がワークWに当接することで、この絶縁体4cに当接したワークWの状態が水平面における基準位置となるように設定されている。
【0050】
なお、固定部4は、ここでは、第1当接部4a及び第2当接部4bを設置するために搬送支持体5を切り欠いて、当該搬送支持体5に直接形成した構成としているが、搬送支持体5を切欠いてその切欠いた部分に別部材を取り付けることで第1当接部4a及び第2当接部4bの構成としても構わない。また、実質的に絶縁体4cが第2当接部4bとして機能する場合には、第1当接部4aから折り曲げられる所定角度は、その第1当接部4aに直交するようにしなくても(例えば90〜45度であっても)絶縁体4cの第2当接部4bからの突出量を調整することでワークWに当接したときに水平方向における基準位置になるように設定することが可能となる。
【0051】
図3に示すように、可動部3は、搬送支持体5に形成された凹部5bに設置されて、固定部4と協同してワークWを水平方向の基準位置に支持するように挟持するものである。この可動部3は、ワークWの側面に当接する第3当接部3aと、この第3当接部3aに連続して形成されるアーム部3bと、このアーム部3bの所定位置に設けた回動支点部3cと、アーム部3bの後方側(第3当接部3aをアーム部3bの前方側としたとき)に形成した係合穴3dに係合される係合部3eと、この係合部3eに連続する軸部を設けた駆動部3f(係合部3e及び駆動部3f)とを備えている。
【0052】
第3当接部3aは、ワークWの側面に当接して、前記した固定部4の第1当接部4a及び絶縁体4c(あるいは第2当接部4b)により協同してワークを支持するものである。この第3当接部3aがワークWに当接して支持した位置が、水平方向におけるワークWの基準位置となるように設定されている。アーム部3bは、第3当接部3aを一端側(前方側)とし、更に、係合部3eを他端側(後方側)に形成できるように長尺状に形成されている。ここでは、アーム部3bは、その長尺形状の一部が所定角度に曲折するように形成されている。
【0053】
回動支点部3cは、アーム部3bのほぼ中央部分に円形のピン状に形成され図示しない裏面側の部材に支持されており、後記する駆動部3fの動作によりアーム部3bを所定角度回動させるための支点である。係合部3eは、後記する駆動部3fの係合軸部をアーム部3bの係合穴3dに係合するためのものである。ここでは、長穴形状に形成された係合穴3dに係合している係合部3eは、駆動部3fの係合軸部の軸線方向に沿って前後に移動するときに、係合状態を保って動作し、回動支点部3cを支点として、アーム部3bを所定角度回動させるようになっている。駆動部3fは、係合軸部を前後させることで、アーム部3bを回動支点部3cにより移動させて、第3当接部3aをワークWに当接離間するようにする駆動源である。この駆動部3fは、例えばソレノイドのような係合軸部を軸方向に沿って前後する動作を行うことができるもの等、アーム部3bを、回動支点部3cを支点にして回動させることができる構成のものであれば特に限定されるものではない。
【0054】
前記したように構成した可動部3は、駆動部3fの駆動によりアーム部3bが回動支点部3cを支点として回動することで、第3当接部3aをワークWの側面に当接させたり、あるいは、ワークWの側面に当接している第3当接部3aを離間させたりするように動作するものである。
【0055】
図3(a)に示すように、回転駆動機構6は、搬送支持体5を所定のタイミングで所定の角度ずつ断続的に回転させるものである。この回転駆動機構6は、搬送支持体5の中央に回転軸を設け、サーボモータ等の回転制御しやすいものが使用されている。なお、回転駆動機構6は、搬送支持体5に設けた回転軸を直接回転させる構成や、あるいは、間接的に回転させる構成等、特に限定されるものではない。
【0056】
また、図4及び図5に示すように、受取手段7は、整列装置SMからワークWを受け取るものである。この受取手段7は、搬送装置10の整列装置SMの直線フィーダ103に隣接する位置に設置され、ハンドラ2に直線フィーダ103からワークWを受けとることができるように設置されている。受取手段7は、搬送支持体5に近接してハンドラ2の上面及び整列通路104の先頭側となる上面側を覆う位置に設置される上面カバー7aと、搬送支持体5に近接してハンドラ2の下面側を覆う位置に設定される下面カバー7bと、この下面カバー7bに取り付けられた吸引ノズル7cと、この吸引ノズル7cに接続される吸引ポンプ7dとを備えている。なお、受取手段7は、その下面カバー7bには、吸引ノズル7cが貫通して設置されることや、あるいは、下面カバー7bに形成したノズル孔に吸引ノズル7cが取り付けられること等、囲繞する空間においてワークWを整列装置SMから受け取ることができるように吸引ノズル7cが設けられる状態となっていれば、構成を限定されるものではない。
【0057】
図3(b)に示すように、受取手段7の位置に到来するハンドラ2は、可動部3が固定部4から離間した状態となっている(開口した状態)。そして、図5に示すように、ハンドラ2が所定角度回転して移動して受取手段7の位置に到来すると、吸引ポンプ7dが作動する。そうすると、ハンドラ2、上面カバー7a、下面カバー7bで囲繞される空間に吸引ノズル7cを介して吸引動作が行われることで、直線フィーダ103の最先端の位置に整列しているワークWが吸引されてそのワークWの側面の二面が絶縁体4cあるいは第1当接部4aに当接した状態、つまり固定部4に当接した状態となって受け渡される。
【0058】
さらに、ハンドラ2の固定部4にワークWが当接した状態になると、ハンドラ2の可動部3が可動して、ワークWの側面を第3当接部3aに当接することで、ワークWが固定部4と可動部3とにより挟持される。ハンドラ2にワークWを受け取り、固定部4と可動部3とで挟持することで、ワークWは、水平方向における基準位置に常に位置した状態でハンドラ2に挟持されることになる。
ワークWを受け取ったハンドラ2は、そのハンドラ2の固定部4及び可動部3によりワークWの側面を挟持した状態で搬送支持体5が回転駆動機構6により所定角度回転し移動する。また、後記する各検査機構により検査されたワークWは、図2に示すように、搬送装置10の受渡手段7Aから分類装置20に受け渡される。なお、受渡手段7Aは、後記する。
【0059】
次に、図2に示すエアブロー機構11、電極判定機構12、ワーク反転手段9、発光面検査機構13、光度電気特性検査機構14、色調光束検査機構15、分類装置20を順に各図を参照して説明する。
図6(a)、(b)に示すように、エアブロー機構11は、受取手段7(図5参照)から時計回り方向に所定間隔を隔てた位置に配置されている。エアブロー機構11は、ハンドラ2で挟持しているワークWの上面にエアを当ててワークWを清掃するものである。このエアブロー機構11は、ワークWの検査搬送経路上においてハンドラ2で挟持しているワークWの上面側を覆う吹付け部11aと、ハンドラ2で挟持しているワークWの裏面側に対面して配置される裏面側補助板11bとを備えている。そして、吹付け部11aは、ワークWの上面にエアを所定角度(90度より小さな角度:例えば10〜60度)から吹き付ける角度設定通路11cを有する設定板11dと、この設定板11dの角度設定通路11cにエアを供給する供給路11eを備えると共に、供給したエアを排気する排気路11fを備える供給排気部11gとを有している。
【0060】
図6(b)に示すように、エアブロー機構11に対してハンドラ2に挟持されたワークWが到来すると、供給路11eに図示しないセンサ等により図示しないエアポンプあるいはコンプレッサからエアが送られて、吹付け部11aに供給される。エアが吹付け部11aに供給されると、供給排気部11gの供給路11eから設定板11dの角度設定通路11cを介してワークWの上面に所定角度からエアが吹付けられる。そして、吹付けたエアは、供給排気部11gの排気路11fから外部に排出される。なお、エアブロー機構11では、エアが吹き付けられたときに、エアの勢いでハンドラからワークWが抜け落ちるような力が働く。しかし、エアブロー機構11では、裏面側補助板11bが配置されているために、ハンドラ2で挟持しているワークWがエアで押し込まれるように移動しても、裏面側補助板11bによりそれ以上ワークWが下方に移動することはないように構成されている。
【0061】
図7(a)、(b)に示すように、電極判定機構12は、エアブロー機構11から時計回りに所定間隔を空けた検査搬送経路に沿って設置されている。電極判定機構12は、ハンドラ2が挟持しているワークWの下面からワーク電極に検査電極(プローブ)を当接してワークWの向きの正誤を判定するものである。この電極判定機構12は、後記する上下方向基準位置設定手段8と対で動作する。電極判定機構12は、ワークWのプラス極に当接するアノード側のプローブ12a及びワークWのマイナス極に当接するカソード側のプローブ12b(12aと12bで併せてプローブ部12cという)を有する検査電極部12dと、この検査電極部12dを支持する支持部12eと、この支持部12eを上下に移動させる移動部12fとを備えている。
【0062】
また、上下方向基準位置設定手段8は、図7(a)、(b)に示すように、ハンドラ2が挟持しているワークWの上面の発光部を除く周面に当接するワーク当接部8aと、このワーク当接部8aを支持する支持アーム8bと、この支持アーム8bを支持して上下動させる基準位置設定用駆動部(当接部移動手段)8cと、を備えている。更に、ここでは、上下方向基準位置設定手段8は、支持アーム8bに支持されプローブ部12cを通過させ、設定された以上にプローブ部12cが上昇しないように抑制する抑制部8dを支持アーム8bに備えている。この抑制部8dは、プローブ部12cの基端部側が当接して、予め設定された位置以上にプローブ部12cが上方に移動できないように構成されている。
【0063】
ワーク当接部8aは、ワークWの発光部の周辺を押えて、発光部からの光を上方に照射できるように当該発光部の位置が開口するように形成されている。また、ワーク当接部8aは、開口部分が下方から上方に向かって開口幅が広くなるようなテーパ面に形成されている。この開口部分が上方に向かって広くなるように形成されているので、ワークWが発光したときに照射する光の全部について後記する各検査機構によりスムーズに検査することができる。ワークWが電極判定機構12の位置にハンドラ2で挟持されて到来したときに、ワークの上下方向については特に規制されていない状態でハンドラ2に挟持されている。そのため、電極判定機構12のプローブ部12cが下方からワークWに向かって上昇してワークWの電極部分に当接すると共に、ワーク当接部8aがワークWの発光部を除くその周縁に当接した状態において、ワーク当接部8aが、ワークWの上下方向について基準位置になるように設定している。なお、プローブ部12cは、スプリング等が設置されており、ワークWの電極部分に当接したときにワークWに衝撃を緩和するように構成されている。
【0064】
この電極判定機構12では、ワークWのプラス電極及びマイナス電極の位置が予め設定された位置である場合、プローブ部12cに電流が流れることで、ワークWの姿勢が正常であると判断する。また、電極判定機構12は、プローブ部12cがワークWのプラス電極及びマイナス電極に当接しても電流が流れない場合には、ワークWの向きが水平面内において180度、反対になっていると判断する。そして、ワークWの向きを反転させるように信号を後記するワーク反転手段9(図2、図8参照)に送る。
【0065】
なお、後記する光度電気特性検査機構14、色調光束検査機構15では、電極判定機構12及び上下方向基準位置設定手段8と同等の構成をそれぞれ備えているため、各機構では、電極判定機構12及び上下方向基準位置設定手段8の説明は省略する。つまり、各機構では、電極判定機構12が単なるワークWを点灯させるプローブの役目を行い、ワークWの電極の向きの判定は行わない状態で使用されることになる。
【0066】
図8(a)〜(d)に示すように、ワーク反転手段9は、電極判定機構12の位置から時計回りに所定間隔を空けた検査搬送経路に沿って設置されている。ワーク反転手段9は、ワークWをハンドラ2から受け取ってワークWの姿勢を水平面内において180度回転させて再びハンドラ2に受け渡すものである。このワーク反転手段9は、ワークWをハンドラ2から受け取って載置する載置テーブル9aと、この載置テーブル9aに載置したワークWを吸引して保持するワーク保持部9bと、このワーク保持部9bにワークを保持した載置テーブル9aを搬送支持体5に平行に所定角度回転させる回転部9cと、を備えている。なお、ここでは、ワーク反転手段9は、載置テーブル9aの対向する位置に配置してワークWの移動経路9eが形成された状態で載置テーブル9aをカバーするテーブルカバー9dを備えている。
【0067】
載置テーブル9aは、搬送支持体5に平行に配置されており、そのテーブル面が搬送支持体5の下面に0.2〜1(好ましくは0.2〜0.5)mmとなるように近接した状態で設置されている。また、載置テーブル9aは、電極判定機構12で向きを変えるように判定されたワークWに対して、載置テーブル9aの一端側にハンドラ2が停止してワークWを受け取れるように設置されている。つまり、載置テーブル9aは、ハンドラ2の可動部3を可動させてワークWを解放したときに、そのワークWをテーブル上のワーク保持部9bの吸引孔上に載置できる位置に設置されている。なお、搬送装置10では、ワークWを、可動部3を可動させることで解放したときに、ハンドラ2で挟持しているワークWとテーブル面との距離が0.5mmを越えるように離れていると、受け取ったワークWの大きさが1mm以下であるときに載置テーブル9a上のワークWの姿勢が変化してしまい、あるいは、ハンドラ2までの距離が離れてしまうため、高さや姿勢を調整する手段を設けないと、次の動作でハンドラ2にして受け渡すことが困難になる可能性が高くなる。
【0068】
ワーク保持部9bは、ワークWを載置テーブル9aに吸引保持するものである。このワーク保持部9bは、ここでは、載置テーブル9a上の周縁に90度ごとに4箇所(2箇所でも可)吸引孔を形成しており、図示しない吸引ポンプからのエアの吸引動作により載置テーブル9aの吸引孔上に受け取ったワークWを吸引して保持する。ワーク保持部9bによりワークWが載置テーブル9aに保持されると、回転部9cにより載置テーブル9aが搬送支持体5に平行に180度回転してワークWの姿勢を反転させる。載置テーブル9aが回転動作を行うときに、搬送支持体5も回転駆動機構6により所定角度において回転して、載置テーブル9aの一端側に解放したワークWを載置テーブル9aの他端側において再び挟持することができるようにしている。つまり、1回の所定角度の間欠回転動作でハンドラ2は、載置テーブル9a上にワークWを受け渡し、次の所定角度の間欠回転動作で姿勢が反転されたワークWを受け取ることになる。ワーク反転手段9から受け取ったワークWは、そのプラス電極とマイナス電極の位置が正常な位置関係の姿勢となっている。
【0069】
なお、ワーク反転手段9では、図8(a)に示すように、ここでは、テーブルカバー9dがハンドラ2の移動位置に対して近接した状態で覆い、かつ、載置テーブル9aのワークWの移動経路を覆うように取り付けられている。そのため、ワーク反転手段9では、ハンドラ2から解放されて載置テーブル9aに受け渡されるワークWの姿勢や、ワーク保持部9bで保持された状態で載置テーブル9aが回転したときのワークWの姿勢が、移動経路9e内においてガイドされることになる。したがって、移動経路9eによりガイドされた状態となるために、ワークWの姿勢は、大きく変化することがなく、ハンドラ2にワークWをスムーズでかつ迅速に受け渡すことが可能となる。
【0070】
ワーク反転手段9によりプラス電極とマイナス電極の位置が水平面内において上下反転した姿勢となったワークWは、ハンドラ2に挟持された状態で、発光面検査機構13、光度電気特性検査機構14、色調光束検査機構15、によりそれぞれ検査されることになる。なお、発光面検査機構13は、図2に示すように、ハンドラ2に挟持されたワークWが到来すると、そのワークWの上面となる発光面及び下面となる電極面をCCDカメラ等の撮像手段で撮像して検査するものである。この発光面検査機構13は、撮像した映像を予め設定されている基準に基づいて検査するもので公知の手段が使用されている。発光面検査機構13で検査された結果は、予め設定されている分類レベルに合わせてランク分けされ、分類装置20側に送られる。発光面検査機構13で検査されたワークWは、搬送装置10の搬送支持体5の回転によりつぎの検査機構(光度電気特性検査機構14)側に移動する。
【0071】
図2に示すように、光度電気特性検査機構14では、ハンドラ2に挟持されて到来したワークWに対して上下方向基準位置設定手段8及びプローブ部12c(図7参照)を当接させることでワークWを発光させ、光度と電極特性を検査するものである。この光度電気特性検査機構14による検査手法は従来の公知のものを使用しており、予め設定されたランクにワークWが分類されるようになる。そして、検査した結果は分類装置20側に送られる。
図9に示すように、色調光束検査機構15は、ハンドラ2に挟持されて到来したワークWの色調と全光束を検査するものである。この色調光束検査機構15では積分球が使用され、ワークWの色調と全光束を予め設定されたランクに分類するように検査しており、公知の手段が使用される。この色調光束検査機構15では、ワークWを点灯させるときに、上下方向基準位置設定手段8及びプローブ部12cが使用される。そして、色調光束検査機構15により検査されたワークWの結果は、予め設定されている分類レベルに合わせてランク分けされ、分類装置20側に送られる。
【0072】
ワーク搬送分類装置1では、図2に示すように、搬送装置10によりワークWを検査搬送経路に沿って移動させながら、発光面検査機構13、光度電気特性検査機構14、色調光束検査機構15等によりワークWのそれぞれの特性を検査して、ワークWの特性がどの分類レベルになるかを特定している。ワーク搬送分類装置1では、ワークWの分類が特定されると、次に、搬送装置10から分類装置20にワークWが受け渡されて分類される。ここでは、搬送装置10から分類装置20に受渡手段7AによりワークWを受け渡している。
【0073】
図10及び図11に示すように、受渡手段7Aは、ハンドラ2からワークWを分類装置20に受け渡すためのものである。受渡手段7Aは、分類装置20が隣接する位置でハンドラ2の到来する位置に設けられている。この受渡手段7Aは、分類装置20が隣接する位置のハンドラ2の上面側に設けた上面カバー体7gと、当該ハンドラ2の下面側に設けた下面カバー体7hとを備えている。この受渡手段7Aは、搬送装置10の回転しない部分に支持部材(図示せず)を介して設けている。上面カバー体7gあるいは下面カバー体7hとハンドラ2までの間隔は、例えば、0.2〜0.5mmの範囲に設定されている。なお、上面カバー体7gあるいは下面カバー体7hとハンドラ2までの間隔は、後記する分類装置20のワークWを受け取る吸引力により吸引できれば前記した範囲外の間隔であっても構わない。
【0074】
図10及び図11に示すように、分類装置20は、搬送装置10に隣接して支持フレーム1bに設置されている。分類装置20は、搬送装置10からワークWを受け取り搬送する分類搬送機構30と、この分類搬送機構30の一側面に設けられた離脱機構40と、分類搬送機構30の他側面に設けられた案内機構50とを備えている。
【0075】
図10乃至図12に示すように、分類搬送機構30は、ワークWを保持して垂直方向に設定した分類搬送経路に沿って搬送するものである。この分類搬送機構30は、分類搬送体31と、この分類搬送体31の周面に形成したワーク保持溝32にワークWを保持させる吸引を行うためのチャンバ体45と、チャンバ体45及び分類搬送体31を間欠的に所定角度ごとに回転駆動させる搬送体駆動部(搬送駆動機構)35と、を備えている。また、チャンバ体45を介してワーク保持溝32において吸引動作を行うための吸引手段34は、後記する分類搬送体31の他面側に接続される接続支持板47を介して接続ホース34cが取付けられる構成となる。なお、分類搬送機構30の分類搬送体31は、後記する当該分類搬送体31の一側面に設けた一側面カバー体36と、当該分類搬送体31の他側面に設けた他側面カバー体38と、の間に配置されている。
【0076】
図10及び図11に示すように、分類搬送体31は、円板状に形成されその周面に所定間隔でワーク保持溝32が形成されている。分類搬送体31は、後記する搬送体駆動部35の駆動軸が中央に接続されており、ワーク保持溝32が形成されている角度ごとに間欠的(断続的)に回転させられるものである。分類搬送体31は、一側面カバー体36及び他側面カバー体38に対して回転自在になると共に、後記するようにある程度の空密性が確保できるように設置されている。
【0077】
ワーク保持溝32は、ワークWを搬送装置10の受渡手段7Aから受け取り保持するものである。ワーク保持溝32は、分類搬送体31の周面に所定間隔で一側面から他側面まで凹状に形成されており、側面からワークWの保持している状態が観察できるように形成されている。ワーク保持溝32は、その溝底面に吸引孔が形成されている。そして、分類搬送体31には、ワーク保持溝32の吸引孔から連通して分類搬送体31の一側面に側面開口を形成する連通路34aが形成されている。また、分類搬送体31の内周側には、内周開口穴31bが形成されていると共に、その内周開口穴31bの周縁に後記するチャンバ体45を接続するための取付孔31aが貫通して形成されている。なお、ワーク保持溝32にワークWを保持する場合には、ワークWの側面が溝底面に形成された吸引孔に吸引されて保持される。
【0078】
また、図12及び図15に示すように、分類搬送体31の外周側には、設置環33が設けられている。この設置環33は、ワーク保持溝32にワークWが保持されているか否かを検出するセンサ33aを設置するための部材である。つまり、設置環33は、直径方向に放射状にセンサ33aが設置され、そのセンサ33aのセンシングを行うための貫通孔33bが形成されている。また、設置環33は、円周方向の一部を切り欠いて開口33cが形成されてC字形成に形成されている。そして、図12に示すように、設置環33は、開口33cの位置により分類搬送体31のワーク保持溝32が搬送装置10の受渡手段7AからワークWを受け取れるように形成されている。設置環33に設置されたセンサ33aは、ワークWの分類数に対応した数が設けられている。設置環33は、一側面カバー体36及び他側面カバー体38の間で、そのいずれかあるいは両方に支持されている。設置環33の内周面と分類搬送体31の外周面とは、分類搬送体31が回転できるように微小な間隔をあけた状態となるように、設置環33が設置されている。
【0079】
図11乃至図14に示すように、チャンバ体45は、吸引ポンプ34dからの吸引によりワーク保持溝32にワークWを吸着させるための吸引連通室krを形成するものである。チャンバ体45は、分類搬送体31と共に間欠的に所定角度ごとに回転するように分類搬送体31の一側面に取付けられている。
【0080】
図12及び図13に示すように、チャンバ体45は、外周端部45aから所定の範囲において外周縁を立ち上げて形成して周壁面45bとし、その周壁面45bと連続するチャンバ側面45c及び分類搬送体31の一側の側面で囲む空間を吸引連通室krとして形成している。
チャンバ体45の構成は、外周端部45aと、この外周端部45aに連続する周壁面45bと、この周壁面45bから連続して形成したチャンバ側面45cと、このチャンバ側面45cの中央に駆動軸取付穴45eを形成して一側に突出するフランジ部45dと、このフランジ部45dの周囲で当該フランジ部45dの突出側とは反対となるチャンバ側面45cに設けられ、他側に突出するように形成した取付部46とを備えている。
【0081】
なお、チャンバ体45は、図13に示すように、後記する分類搬送体31の他側の側面に接続される接続支持板47により分類搬送体31に一体に取付けられている。
チャンバ体45は、その周壁面45bの高さと、チャンバ側面45cの厚み等の構成を主にして吸引連通室krの体積を決めることができ、従来の図19の構成と比較して設計の自由度が向上し、かつ、吸引連通室krの体積を小さくできる。
チャンバ体45は、金属あるいは樹脂で形成され吸引ポンプ34dで吸引されて負圧になっても破損しない強度を備える材質であれば特に限定されるものではない。
【0082】
また、チャンバ体45の取付部46は、複数個所(図面では4箇所)設置されており、チャンバ側面45cの他面側に当接して設けたベース台部46aと、このベース台部46aの一端に他面側に突出するように形成され、分類搬送体31の内周開口穴31bに係合する係合部46bと、ベース台部46aのほぼ中央に形成した取付孔46cとを備えている。なお、取付部46の取付孔46cは、チャンバ側面45cを貫通しない状態で形成されている。
【0083】
図13及び図14に示すように、接続支持板47は、円板状に形成されており、分類搬送体31の内周開口穴31bを他面側から当接して塞ぎ、その中央に後記する吸引ポンプ34dからの接続ホース34cを回動自在に接続するように構成されている。
この接続支持板47は、円板状の接続本体部47aと、この接続本体部47aの分類搬送体31側となる面に形成された段差部47bと、接続本体部47aの中央に形成された接続ホース34cのホース接続部47dと、接続本体部47aの周縁に貫通して形成された取付孔47cとを備えている。
【0084】
接続支持板47の段差部47bは、チャンバ体45の取付部46の係合部46bにおける立側面に当接して係合する位置に形成されている。
接続支持板47は、そのホース接続部47dに吸引ポンプ34dの接続ホース34cが接続された場合に、その接続支持板47が分類搬送体31と共に所定角度ごとに回転することを考慮してホース接続部47dが、接続ホースが捩れることがないように支持継手34bを介して接続ホース34cを接続している。ここで使用される支持継手34bは、接続支持板47が回転しても、その回転を接続ホース34c側に伝えないように回動する部分を有する公知の接続部材である。
【0085】
つぎに、チャンバ体45の設置構成について説明する。
図14(b)に示すように、チャンバ体45は、その外周端部45aが、分類搬送体31のワーク保持溝32と、連通路34aの側面開口との間に当接するように設置され、図14(a)に示すように、その中央のフランジ部45dの駆動軸取付穴45eに搬送体駆動部35の回転軸35aを取付けた状態で配置される。さらに、接続支持板47の取付孔47c、分類搬送体31の取付孔31a、及び、チャンバ体45の取付部46における取付孔46cを連通した状態に配置して、接続ネジ48により螺合することで、チャンバ体45が分類搬送体31及び接続支持板47と一体となるように取付けられている。
【0086】
このチャンバ体45が分類搬送体31に取付けられた状態では、一側面カバー体36に対して隣接して離間しており、チャンバ体45が分類搬送体31に伴って所定角度ごとに回転しても接触しないように構成される。そして、チャンバ体45が分類搬送体31に取付けられた状態になると、ここでは、チャンバ体45のチャンバ側面45cと、分類搬送体31の側面と、接続支持板47の側面で囲まれて形成する吸引連通室krは、全てのワーク保持溝32の連通路34aに連通する構成となる。
【0087】
チャンバ体45は、吸引ポンプ34dにより吸引されると、吸引連通室kr内が負圧になって分類搬送体31との密着性が大きくなるが、分類搬送体31と一緒に間欠的に所定角度ごとに回転するので、負圧になることで、一側面カバー体36に対して機械的な接触等の不都合を生じることがない。
【0088】
なお、吸引ポンプ34d及び接続ホース34cの吸引手段34からの吸引動作を行うと、チャンバ体45の吸引連通室krを介して連通路34aから、全てのワーク保持溝32によりワークWを吸引保持できる状態になる。そして、ここでは、全ての連通路34aが一つの吸引連通室krに連通されるように形成されているので、吸引ポンプ34dの吸引力の強さを変える動作を行っても、吸引連通室krを介して連通路34aに吸引状態が伝わるため、吸引ポンプ34dにおける吸引力の変化を吸引連通室krが緩和して伝えることになるため、ワーク保持溝32で保持しているワークWに吸引力の変化が直接影響することがなく都合がよい。また、チャンバ体45の吸引連通室krから吸引ポンプ34dまでの吸引経路において気圧測定手段As(図18参照)を設置して、その測定結果に基づいて、後記する吸引制御手段70により吸引ポンプ34dの吸引力を段階的に切り替える制御を行っている。
【0089】
また、吸引ポンプ34dは、分類搬送体31が回転している間は、常に吸引動作を行うように構成されている。したがって、後記するように、ワーク保持溝32からワークWが案内機構50側に送られることで次にワークWを受け取るまでは、ワーク保持溝32の吸引孔が大気側に連通している状態となるが、常に吸引動作を行うことで、他のワーク保持溝32で保持しているワークWに吸引力の影響がでないように構成されている。
【0090】
一側面カバー体36は、図10乃至図12に示すように、分類搬送体31の一側面に設置されており、支持フレーム1bに支持されている。ワーク保持溝32の側面の役割と、前記したチャンバ体45を設置する凹設置空間を備える役割と、後記する離脱機構40のエア噴射ノズル(エア吹付部)41及びワークWの側面の検査を行う側面検査用センサを支持する役割と、搬送体駆動部35を支持する役割を主に担っている。また、一側面カバー体36は、搬送装置10の受渡手段7AからワークWを受け取る状態を少なくとも側面から観察できる位置(全面でもよい)が透明になっており、その位置にワークWの側面を検査すると共に、ワークWを受け取ったか否かを検出する受取センサS1が設置されている。なお、一側面カバー体36は、ここでは全面が透明な部材で形成されている。
一側面カバー体36は、図11に示すように、受渡手段7Aに対向する位置おいて、後記する他側面カバー体38と併せて、吸引ポンプ34dの吸引により、ワーク保持溝32にワークを吸引して受け取る空間を形成している。
【0091】
他側面カバー体38は、図10乃至図12及び図14に示すように、分類搬送体31の他側面に設けられており、ワーク保持溝32の側面の役割と、前記した接続部を配置する開口38aを形成すると共に、後記する案内機構50の取付筒部51を設置する役割を果たしている。この他側面カバー体38は、ここでは透明な部材で形成されており、分類搬送体31のワークWの保持状態が観察できるように構成されている。なお、他側面カバー体38は、分類搬送体31が回転できるように隣接して離間した状態で設置されている。
【0092】
搬送体駆動部35は、図11及び図14に示すように、分類搬送体31を支持すると共に、ワーク保持溝32の設置間隔ごとで分類搬送体31を間欠的(断続的)に回転させるものである。この搬送体駆動部35は、ブラケット35cにより一側面カバー体36にネジ等により取付けられている。また、搬送体駆動部35は、サーボモータ等の所定回転角度で断続的(間欠的)に分類搬送体31を回転させることができるものであれば、限定されない。ここでは、搬送体駆動部35は、モータから回転軸35aまでの位置に減速機構35bを設置して減速する構成としている。
【0093】
離脱機構40は、図10及び図11に示すように、ワークWをワーク保持溝32から離脱させて案内機構50に送りだすものである。この離脱機構40は、一側面カバー体36にワークWの移動経路(分類搬送経路)に沿って複数設けたエア噴射ノズル(エア吹付部)41と、このエア噴射ノズル41に接続される接続チューブ42と、この接続チューブ42に接続されてエアを送るコンプレッサ等のエア供給源43とを備えている。また、離脱機構40は、各検査機構により検査した結果によりワークWをどの位置でワーク保持溝32から離脱させればよいかを制御信号(命令信号)により動作するように構成されている。そのため、搬送装置10から受け取ったワークWが特定の位置に到来すると、エア供給源43から接続チューブ42を介してエア噴射ノズル41によりエアをワークWに吹き付けることで、ワーク保持溝32からワークWを離脱させている。離脱機構40の各エア噴射ノズル41は、例えば、各エア経路の所定位置に設置されるそれぞれの制御弁を開閉することによりエアの噴射を行うか否かを制御されている。なお、分類装置20では、図15に示すように、設置環33に設置したセンサ33aによりワークWが適切に離脱されているか否かを確認している。
【0094】
案内機構50は、図10及び図14に示すように、ワーク保持溝32から離脱機構40により離脱されたワークWを分類容器群Bに案内するものである。この案内機構50は、他側面カバー体38に設置された取付筒部51と、この取付筒部51に一端が取り付けられ他端を分類容器群Bに接続された案内ホース52とを備えている。案内ホース52は、ワークWがエアを吹き付けられてワーク保持溝32から送り出されたときに、ワークWに裂傷等の傷を与えることがない柔らかな素材で形成されていることが望ましい。案内ホース52は、分類数に応じて設置されている分類容器群Bにそれぞれ接続されるように設置されている。なお、分類装置20は、垂直円周方向にワークWの分類搬送経路を設置しているので、分類容器群Bに対して落差が大きくなり、スムーズにワーク保持溝32から案内ホース52を介して分類容器群Bの各容器に送ることができる。
【0095】
また、ワーク搬送分類装置1では、複数の検査機構で検査した結果を総合して、予め設定した基準によりどのランクに分類するかが決められており、その総合的な検査の結果がワークWを分類するときのレベルであるレベル信号情報となり制御手段60(図16参照)により制御されるように構成されている。
【0096】
図16に示すように、制御手段60は、入力部61と、更新部62と、設定部63と、第1記憶部64と、第2記憶部65と、比較判定部66と、出力部67とを備えている。
入力部61は、各検査機構(13〜15)から送られてくるワークWごとの検査結果を入力して第2記憶部65に記憶させる。この入力部61は、ここでは、複数の検査機構からの検査結果が送られてくるので、それらの検査結果を総合するレベル信号情報とするための既存のレベル信号生成手段を備える構成になっている。したがって、入力部61から出力されて第2記憶部65に記憶される信号情報は、対象となるワークWを離脱機構40でレベルを特定することができるレベル信号情報となる。なお、レベル信号情報を生成するレベル信号生成手段は、予め設定された条件により、レベルが決められたレベル信号情報を出力する公知のものであり、入力手段の前段あるいは後段に別構成として備えていても構わない。
【0097】
更新部62は、第2記憶部65のワーク位置情報を更新するものである。この更新部62は、搬送体駆動部35により分類搬送体31を間欠的に一回所定角度で回転駆動させるごとに第2記憶部65に記憶されているワークW(W1〜Wn)のそれぞれに対するワーク位置情報を更新する。また、更新部62は、タイミング信号を発生させて後記する比較判定部66及び吸引制御手段70の比較判定部75に出力している。分類装置20は、分類搬送体31が間欠的に一回回転駆動すると、ワーク保持溝32に保持しているワークWの位置を分類搬送経路に沿って一つ進める。そのため、更新部62は、搬送体駆動部35からの信号(回転信号)に基づいて、図17で示す第2記憶部65に記憶されている各ワークW(W1〜Wn)について、ワーク位置情報を「0」から1づつ増加するように更新している。
【0098】
設定部63は、キーボード等の入力手段から入力される各データを第1記憶部64(第2記憶部65)に設定するものである。この設定部63により第1記憶部64には、ワークWそれぞれを識別する情報(W1〜Wn)と、案内ホース位置情報と、分類レベル位置情報と、エア吹出部位置情報とが例えば、テーブル形式で記憶されて設定される(図17参照)。また、案内ホース位置情報は、ワークWがワーク保持溝32に受け渡されてから間欠的に所定角度で回転駆動して移動した位置から設置され(ここでは0から5番目の位置が案内ホース位置の一番目となるように(図17参照))、かつ、レベルの最後の位置から間欠的に所定角度で回転駆動して移動した位置にワークWの受渡される位置(ここではnから4番目の位置が「0」となるように(図17参照))が設定される。そのため、作業者の入力手段からの入力により設定部63を介して、ワークWの受取位置を基準「0」として案内ホース位置情報が設定される。
【0099】
第1記憶部64は、案内ホース52の位置を示す案内ホース位置情報、及び、案内ホース52の開口に対向してそれぞれに設置されたエア噴射ノズル(エア吹出部)41の位置を示すエア吹出部位置情報を対応づけると共に、分類されるワークのレベルを予め設定した分類レベル情報を対応づけて記憶している。この第1記憶部64は、メモリ、ハードディスク、光ディスク等の一般的なもので構成されている。
【0100】
第2記憶部65は、ワークWそれぞれの分類のレベルを検査された結果として示すレベル信号情報と、案内ホース52の位置に対応するワークWそれぞれの現在の位置を示すワーク位置情報とを対応づけて記憶する。この第2記憶部65は、メモリ、ハードディスク、光ディスク等の一般的なもので構成されている。
比較判定部66は、図16に示すように、更新部62から発生するタイミング信号に基づいて、分類レベル情報とレベル信号情報とを比較(図17参照「比較1」)すると共に、案内ホース位置情報と更新されたワーク位置情報とを比較(図17参照「比較2」)して、一致するか否かを判断する。
【0101】
この比較判定部66は、更新部62から発生するタイミング信号を受けるタイミングをトリガとして判定するようにしている。そして、比較判定部66で判定して前記した各情報が一致しなかったときには、出力部67に一致しなかったことを示す信号を出力するか、あるいは、何も信号を出力しない。また、比較判定部66で前記した情報が一致したと判定したときには、出力部67に一致したことを示す信号を出力している。ワークW1〜Wnは、ワーク保持溝32に受け渡されてから図17に示すように、すでに分類されるレベルがレベル信号情報により特定されているので、ワーク位置情報が更新される度に比較判定部66(図16参照)により判定されている。
【0102】
出力部67は、第1記憶部64の案内ホース位置情報に対応するエア噴射ノズル41からエアを吹出す命令信号を離脱機構40に出力する。この出力部67は、比較判定部66からの信号を受けて、どのエア噴射ノズル41からエアを出せばよいかの命令信号を離脱機構40に対して行い、ワーク保持溝32で保持されている全てのワークW(W1〜Wn)について、所定位置に到来したときに強制的に離脱させ案内機構50に送りださせている。
【0103】
図17に示すように、一例として、ワークW1について、簡単に説明すると、以下のようになる。
すなわち、ワークW1は、第2記憶部65において、レベル信号情報が「20」であり、現在のワーク位置情報が図17において「4」となっている。ワーク位置情報は、図16に示すように、搬送体駆動部35から間欠的に所定角度に回転するごとに回転信号が送られ、図17に示すように、第1記憶部64のワーク位置情報が「1」づつ加算される。すなわち、ワーク保持溝32にワークW1を受け取ってから4回のワーク位置情報が更新されたことを現段階において示している。そして、比較判定部66は、第1記憶部64において、レベル信号情報の「20」に対応する分類レベル情報が、「20」であり、その分類レベル情報に対応するワーク位置情報が「24」となったときに、比較1と比較2とが両方とも一致すると判定する。そして、比較判定部66から出力部67に信号を送り、出力部67から案内ホース位置情報の「24」に対応するエア吹出部位置情報「20」のエア噴射ノズル41からエアを吹出すように命令信号を、離脱機構40に出力する。命令信号を受けた離脱機構40は、出力部67から命令されたエア噴射ノズル41の位置からエアを出すことで、図10に示すように、ワークW1を案内機構50の案内ホース52を介してワークW1を送り分類容器群Bに収納して分類している。
【0104】
また、分類装置20は、ワークWをワーク保持溝32に受取りはじめたときと、ある程度、ワーク保持溝32にワークWを保持しているときとでは、吸引ポンプ34dにより吸引する吸引力に違いがあっても対応できる状態となっている。そのため、分類装置20は、常に予め設定された一定の吸引力で吸引するよりもワークWがワーク保持溝32に保持されている状況に応じて吸引力を制御するように構成するほうが都合がよい。
図18に示すように、分類装置20は、吸引制御手段70及び気圧測定手段Asを設けている。そして、吸引連通室krから吸引ポンプ34dまでの経路中に気圧測定手段Asを設け、その気圧測定手段Asから送られてくる測定値に基づいて、吸引制御手段70により、予め設定している閾値を越えるか否かにより吸引ポンプ34dの吸引力のレベルを制御している。
【0105】
吸引制御手段70は、気圧測定手段Asからの測定値を入力する入力部71と、この入力部71で入力された測定値を記憶する第1記憶部72と、キーボード等の入力手段から入力される閾値を設定する設定部73と、この設定部73により設定される閾値が記憶される第2記憶部74と、第1記憶部72の測定値と、第2記憶部74の閾値とを比較する比較判定部75と、この比較判定部75で比較した結果、測定値が閾値を超えたとき、及び、測定値が閾値未満になったときに、吸引ポンプの吸引力を制御する制御信号を出力する出力部76とを備えている。
【0106】
気圧測定手段Asは、吸引連通室krから吸引ポンプ34dまでの間の吸引経路に設置されて気圧を測定するものである。この気圧測定手段Asは、公知のものが使用され所定のタイミング(連続的あるいは間欠的またはタイミング信号により)で測定値を入力部71に送っている。
入力部71は、気圧測定手段Asから送られてくる測定値を第1記憶部72に記憶させて(記憶を書き換え更新し)、常に新しい測定値が第1記憶部72に記憶されるようにしている。
【0107】
第1記憶部72は、測定値を記憶させるものであり、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータを記憶させるものである。
設定部73は、入力手段を介して予め閾値を第2記憶部74に設定するものである。
第2記憶部74は、閾値を記憶させるものであり、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータを記憶させるものである。
【0108】
比較判定部75は、タイミング信号に基づいて、第1記憶部72の測定値と、第2記憶部74の閾値とを比較して、はじめに設定された閾値を測定値が上回っていなければ、出力部76に対して第1信号を出力部76に出力するか、なにも出力部76に出力しないようにしている。また、比較判定部75は、測定値が閾値を上回っていたときには、出力部76に対して第2信号を出力している。つまり、比較判定部75は、閾値と測定値とを比較して測定値が閾値を上回っているか、下回っているかを判定している。そして、比較判定部75は、制御手段60の更新部62(図16参照)からタイミング信号が送られて来たときに前記した比較判定を行うように設定されている。
【0109】
出力部76は、比較判定部75から送られてきた信号あるいは信号が送られてこなかったことにより吸引ポンプ34dに吸引力を切り替えさせるための制御信号を出力する。この出力部76からの制御信号により吸引ポンプ34dの吸引力のレベルの値が切り替えられ、吸引ポンプ34dの運転レベルを切り替えている。例えば、出力部76は、比較判定部75から信号が送られてこなかったとき、あるいは、第1信号が送られてきたときに、吸引ポンプ34dに対して、強レベルの吸引力になるような命令信号を出力し、比較判定部75から第2信号が送られてきたら、吸引ポンプ34dに対して弱レベルの吸引力になるような命令信号を出力している。
【0110】
吸引ポンプ34dの吸引力において、負圧となる測定経路中の測定値は、はじめワーク保持溝32にワークWが保持されていないために低い値となっているので、測定値は閾値に対して下回った状態であり、強レベルの吸引力が必要となる。そして、ワーク保持溝32にワークWが保持されはじめると現状の吸引ポンプ34dの吸引力では、徐々に測定経路中の測定値が上昇することになる。そして、測定値が閾値を上回るようになると、ワーク保持溝32でワークWが保持されて大気中と連通している箇所が減ったことを示しており、吸引ポンプ34dの現在の吸引力でなくてもワーク保持溝32にワークWを保持することができる状態となる。
【0111】
つまり、全てのワーク保持溝32に、ワークWがどれだけ保持されたときに吸引ポンプの吸引力のレベルを切り替えてもよいかの値を閾値として予め設定しておき、その閾値を測定値が上回ったときに、吸引ポンプ34dの吸引力を運転開始の値よりも小さくしている。ワーク保持溝32は、吸引ポンプ34dの吸引力を切り替えても十分ワークWを保持することができる状態に設定されている。したがって、閾値を測定値が上回ったときに、比較判定部75から信号により出力部76から命令信号を吸引ポンプ34dに出力し、吸引ポンプ34dの吸引力を小さくし、さらに、測定値が閾値を一旦上回った後にその閾値を下回ったときに、吸引ポンプ34dの吸引力を大きくするように制御している。なお、図18では、一つの閾値と測定値とを比較して吸引ポンプ34dを制御する構成として説明したが、複数の閾値に対して測定値と比較して吸引ポンプ34dの運転レベルを2段階以上で切り替える構成としても構わない。
【0112】
また、吸引ポンプ34dの吸引力を切り替えるときに、吸引ポンプ34dと連通路34aの間に吸引連通室krが介在していることで、ダイレクトに吸引力を切り替えた影響を連通路34a側に伝えることがなく、吸引力の切り替えの衝撃を緩和することができる。また、吸引ポンプ34dの運転レベルを切り替えることで、吸引ポンプの省エネ化を行うことができる。
【0113】
つぎに分類装置20の全体の動作について説明する。
すなわち、分類装置20は、図11及び図15に示すように、ワークWが搬送装置10の受渡手段7Aの位置に到来すると、すでに搬送体駆動部35により分類搬送体31を所定角度回転させてワーク保持溝32の位置が受渡手段7Aに対応する位置になるように待機させているか、あるいは、ワークWが受渡手段7Aの位置に来てから、または、同時にワーク保持溝32の位置を一致させる。そうすると、ワーク保持溝32の位置と受渡手段7Aの位置とが対面している状態で、吸引手段34が動作しているので、搬送装置10のハンドラ2がワークWを解放することで、搬送装置10の受渡手段7Aから分類装置20のワーク保持溝32にワークWが吸引動作により受け渡される。搬送装置10の受渡手段7Aと分類搬送体31のワーク保持溝32までの空間では、受渡手段7Aの上面カバー体7g及び下面カバー体7hにより分類装置20の吸引手段34で吸引動作を行ったときに、ワークWを吸引して受け渡すことができる囲まれた空間に構成されている。そのため、ワークWはスムーズにワーク保持溝32に受け取られることになる。
ワークWがワーク保持溝32に受け渡されると、ワークWはその側面をワーク保持溝32の吸引孔に吸引された状態となる。また、ワークWが受け渡されたか否かは、受取センサS1により検出されている。
【0114】
分類装置20は、搬送体駆動部35の駆動により搬送体駆動部35を所定角度づつ回転させることにより、ワーク保持溝32が、分類搬送経路に沿って順次回転していき、設置環33に対面する位置に到来するようになる。そうすると、分類装置20では、搬送装置10の検査搬送経路に沿って設置された各検査機構により検査された結果により、ワークWがどの分類レベルに分類されるかが分かっているので、その分類レベルの位置にワークWが到来すると、離脱機構40を介してワーク保持溝32からエアを噴射してワークWを分離させる。つまり、すでに図16及び図17で示す制御手段60により制御されて、ワークWが所定位置に到来すると、離脱機構40により分離される。このとき、離脱機構40から送られるエアは、ワークWをワーク保持溝32に吸引して保持している力より大きくなるように設定されている。そして、分類装置20では、離脱機構40によりワーク保持溝32から離脱させられたワークWは、案内機構50の案内ホース52を介して分類容器群Bに分類される。
【0115】
分類装置20では、搬送体駆動部35により断続的に回転しているときには、吸引手段34により常にワーク保持溝32にワークWを吸引するように吸引動作が行われていることと、ワーク保持溝32に形成されている吸引孔がワークWを吸引していない状態であっても、他のワーク保持溝32におけるワークWの吸引動作に影響がないように吸引孔の大きさ、あるいは、吸引力等が設定される構成になっている。そして、図18ですでに説明したように、吸引ポンプ34dの吸引力は、測定値と閾値との比較で切り替えて運転されることにより、吸引ポンプ34dの省エネ運転を行っている。また、分類搬送体31にはチャンバ体45が設置されているため、吸引ポンプ34dにより吸引してチャンバ体45内の吸引連通室krが負圧となっても、チャンバ体45が一緒に間欠的に所定角度ごとに回転することで、分類装置20の動作をスムーズに行うことができる。
【0116】
次に、ワーク搬送分類装置1の全体の動作について説明する。
ワーク搬送分類装置1は、図3乃至図5に示すように、整列装置SMにより整列されたワークWを、受取手段7を介して搬送装置10のハンドラ2に受け取る。搬送装置10は、ハンドラ2にワークWを受け取るときに、受取手段7において吸引動作を行うと整列装置SMから固定部4にワークWが当接するように吸引され可動部3でワークWの側面を挟持することでワークWを保持する。ワークWがハンドラ2で挟持されると、ワークWは、水平面内における基準位置に位置決めした状態となる。したがって、搬送装置10は、ワークWを水平面内における基準位置に常に保った状態で検査搬送経路に沿って搬送する。
【0117】
ワーク搬送分類装置1は、ハンドラ2がワークWを垂直方向を考慮せずに水平面内における基準位置に常に挟持することができるので、ワークの受取作業を正確に迅速に行うことができる。
搬送装置10は、予め設定された所定角度ごとに間欠的に搬送支持体5を回転させることで、検査搬送経路に沿ってハンドラ2で挟持しているワークWを移動(搬送)する。ここでは、搬送装置10は、はじめに、ワークWをエアブロー機構11に搬送支持体5を所定角度回転させて位置させると、図6(a)、(b)に示すように、ハンドラ2で挟持しているワークWの発光部が形成されている上面がエアを吹き付けられることで清掃される。
【0118】
つぎに、搬送装置10、搬送支持体5を所定角度間欠的(断続的)に回転させていき、ハンドラ2で挟持しているワークWを電極判定機構12の位置に到来させる。ワークWが電極判定機構12の位置に到来したことを図示しないセンサ等により検知すると、図7(a)、(b)に示すように、プローブ部12cが上昇すると共に、上下方向基準位置設定手段8のワーク当接部8aが降下してワークWの上面における周縁側を固定する。ワークWが固定されると、プローブ部12cがワークWの下面の電極に当接したときに、上下方向における基準位置にワークWが位置した状態で電極の判定作業が行われる。
【0119】
ワーク搬送分類装置1は、プローブ部12cがワークWの電極に当接してワークWから光が照射されると、ハンドラ2に挟持されているワークWの姿勢が正常であると図示しない制御部により判断されて、ワーク反転手段9にワークWを受け渡すことなく次の発光面検査機構13側にハンドラ2によって搬送されて行く。また、ワーク搬送分類装置1は、プローブ部12cがワークWの電極に当接してもワークWから光が照射されない場合には、ワークWの姿勢が水平面内で180度、反対の状態であると図示しない制御部により判断する。そして、発光面検査機構13は、そのワークWを挟持しているハンドラ2がワーク反転手段9の位置に来たときに、ワークWを載置テーブル9aに受け渡すように制御信号を、ハンドラ2を制御している図示しない制御部に出力する。
【0120】
図8(a)〜(d)に示すように、ワークWを挟持しているハンドラ2がワーク反転手段9の位置に到来すると、可動部3が可動してワークWをワーク反転手段9に受け渡す。ワークWを受け取ったワーク反転手段9は、載置テーブル9aのワーク保持部9bでワークWを吸引保持し、回転部9cにより載置テーブル9aが搬送支持体5の回転タイミング(ハンドラ2の移動タイミング)に合わせてワークWを搬送支持体5に対して平行に180度回転させる。そして、ハンドラ2は、載置テーブル9aから正しい姿勢となったワークWを再度受け取る。そのため、ワーク搬送分類装置1は、ハンドラ2を設けた搬送支持体5の回転速度を落とすことなく作業することができる。姿勢が正しくなったワークWは、ハンドラ2に挟持された状態で、発光面検査機構13で発光面が検査され、光度電気特性検査機構14で光度と電極特性が検査され、色調光束検査機構15で色調と全光束が検査され(図9参照)、予め設定されている分類ランクのいずれかになるかが決定される。
【0121】
なお、ワークWから光を照射して検査を行う検査機構では、上下方向基準位置設定手段8によりワークWの上下方向の基準位置が設定され、また、ハンドラ2で挟持されていることでワークWの水平方向における基準位置が設定された状態で、常に検査されることになる。そのため、ワーク搬送分類装置1は、迅速に且つ正確にワークWの電極の位置の判定ならびにワークの光の状態を検査することができる。そして、ワーク搬送分類装置1では、水平方向における検査搬送経路においてワークWを検査するときのワークWの位置が一定となるので、検査結果が安定する。また、検査搬送経路におけるワークの搬送速度を従来の装置よりも上げることができ、かつ、ワークの各検査についても迅速に行うことができる。さらに、ワーク搬送分類装置は、ハンドラの固定部と可動部によりワークの側面を挟持して搬送するため、搬送速度を上げ、かつ、ワークに接触できない面があっても、対応できる。
【0122】
ワーク搬送分類装置1では、検査されたワークWは搬送支持体5の間欠的(断続的)な回転により受渡手段7Aの位置に順次搬送される。図11及び図15に示すように、受渡手段7Aの位置にワークWが到来してハンドラ2の可動部3を可動させワークWをハンドラ2から解放すると、分類装置20の分類搬送体31に形成したワーク保持溝32に吸引手段34によりワークWが吸引されてワークWが搬送装置10から分類装置20に受け渡される。ワーク搬送分類装置1は、受渡手段7AによりワークWを挟持している位置を上面カバー体7g及び下面カバー体7hにより囲むことにより、分類装置20の吸引動作によりにワークWを搬送装置10のハンドラ2から分類装置20のワーク保持溝32に正確にかつ迅速に受け渡すことができる。
【0123】
ワークWを受け取った分類装置20は、間欠的(断続的)に垂直方向における分類搬送経路に沿ってワークWを移動させ、ワークWが所定の位置に到来すると、各検査機構からのワークWについての分類ランクを示す信号により、図16及び図17に示す制御手段60を介して、離脱機構40が制御され、離脱機構40によりエアが吹付けられ、ワーク保持溝32から強制的に離脱させられて(図11参照)、案内機構50の案内ホース52に沿って送り出されて分類容器群Bの所定の位置に分離される(図10参照)。
【0124】
以上のような動作がワークWごとに行われることで、ワーク搬送分類装置1により、ワークWは予め設定された基準により分類される。なお、ワーク搬送分類装置1は、ワークWをハンドラ2で挟持した状態が水平方向における基準位置となり、また、各検査機構により検査される状態において、上下方向基準位置設定手段8により上下方向における基準位置となる。そのため、ワーク搬送分類装置1は、ワークWの搬送動作が迅速にでき、かつ、検査するときの動作が迅速にできる。また、ワーク搬送分類装置1では、検査搬送経路と分類搬送経路が90度直交する方向において行われるため、省スペース化を実現することができる。
【0125】
ワーク搬送分類装置は、水平面内の円周方向の検査搬送経路に沿って搬送させながら検査を行い、垂直面内の円周方向の分類搬送経路に沿って搬送させながら分類を行うため、設置面積が小さくてすみ、分類容器までの分類搬送経路の距離も短くできる。そのため、ワーク搬送分類装置は、作業スペースが小さくて済み、また、ワークを分類搬送経路の移動中に傷付けることがない。
【0126】
ワーク搬送分類装置は、分類装置で分類搬送経路を移動するときにワークの側面が撮影できるように構成されているので、ワークの外観状態を撮像手段により撮像することで判定することができる。
【0127】
なお、ワーク搬送分類装置1では、検査搬送経路に配置された各検査機構等は、任意に選択できるものであり、受取手段7、ワーク反転手段9及びどれか一つの検査機構があれば、ワークWの分類作業を行うことが可能である。また、ワーク搬送分類装置1では、ワークWを分類する分類レベルは予め設定して分類ケースに送るため、分類することができる数は例えば2〜100等、任意に設定できる。さらに、分類装置20は、水平方向に配置される構成であっても構わない。また、ハンドラ2では、固定部4側に第1当接部4aと第2当接部4b(4c)とを設ける構成として説明したが、可動部3の形状をL字形状にしてそのL字形状の垂直面を第1当接部とし、また、L字形状の水平面を第2当接部として形成し、その第1当接部と対面する固定部の面を第3当接部としても構わない。
【符号の説明】
【0128】
1 ワーク搬送分類装置
2 ハンドラ
3 可動部
3a 第3当接部
4 固定部
4a 第1当接部
4b 第2当接部
4c 絶縁体
5 搬送支持体
6 回転駆動機構
7 受取手段
7A 受渡手段
8 上下方向基準位置設定手段
9 ワーク反転手段
10 搬送装置
11 エアブロー機構
12 電極判定機構
13 発光面検査機構
14 光度電気特性検査機構(光特性検査機構)
15 色調光束検査機構(光特性検査機構)
20 分類装置
30 分類搬送機構
31 分類搬送体
32 ワーク保持溝
36 一側面カバー体
38 他側面カバー体
40 離脱機構
45 チャンバ体
46 取付部
47 接続支持板
50 案内機構
60 制御手段
61 入力部
62 更新部
63 設定部
64 第1記憶部
65 第2記憶部
66 比較判定部
67 出力部
70 吸引制御手段
71 入力部
72 第1記憶部
73 設定部
74 第2記憶部
75 比較判定部
76 出力部
As 気圧測定手段
B 分類容器群
SM 整列装置
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置の検査搬送経路に沿って配置された検査機構によりワークが検査された後に、前記搬送装置から前記ワークを受取り、前記検査結果により制御手段を介して前記ワークを分類する分類装置であって、
間欠的に所定角度で回転駆動すると共に、円板状の分類搬送体の周面にワーク保持溝を形成した分類搬送機構と、この分類搬送機構の一側面に隣接して離間して設けられ、前記ワークの検査結果により分類される分類位置に到来したときに前記ワーク保持溝で保持している前記ワークにエアをエア吹付部から吹き付け離脱させる離脱機構と、前記分類搬送機構の他側面に前記分類搬送経路に沿って配置され、前記離脱機構で離脱させた前記ワークを前記エア吹付部に対面する位置に設けた案内ホースにより当該装置外部に設置される分類容器まで案内する案内機構と、を備え、
前記分類搬送体は、前記ワーク保持溝より内周側に当該ワーク保持溝に連通する連通路の開口を形成すると共に、前記連通路の開口を形成した側面に前記離脱機構を取り付ける一側面カバー体との間で離間して、チャンバ体を設け、
前記チャンバ体は、前記ワーク保持溝と前記連通路の開口との間に外周端部を当接し、前記分類搬送体の側面と共に吸引連通室を形成することを特徴とする分類装置。
【請求項2】
搬送装置の検査搬送経路に沿って配置された検査機構によりワークが検査された後に、前記搬送装置から前記ワークを受取り、前記検査結果により制御手段を介して前記ワークを分類する分類装置であって、
予め設定された円周方向に前記ワークの分類搬送経路を設定した分類搬送機構と、この分類搬送機構の一側面で前記分類搬送経路に沿って配置され、前記ワークの検査結果により分類される分類位置に到来したときに前記分類搬送機構で保持している前記ワークにエアを吹き付け離脱させる離脱機構と、前記分類搬送機構の他側面に前記分類搬送経路に沿って配置され、前記離脱機構で離脱させた前記ワークを当該装置外部に設置される分類容器に案内する案内機構と、を備え、
前記分類搬送機構は、前記搬送装置からワークを受け取り保持するワーク保持溝を周面に所定間隔で形成した円板状の分類搬送体と、この分類搬送体の一面側に設けられ前記ワーク保持溝に連通する吸引連通室を形成するチャンバ体と、前記分類搬送体及び前記チャンバ体を間欠的に所定角度ごとに回転駆動させる搬送駆動機構と、を備え、
前記離脱機構は、前記分類搬送体の一側面に対面させ隣接して離間して設けた一側面カバー体と、前記分類搬送経路に沿って前記一側面カバー体に所定間隔で設けたエア吹出部とを備え、
前記案内機構は、前記分類搬送体の他側面に対面させ隣接して離間して設けた他側面カバー体と、この他側面カバー体に前記エア吹出部に対面して設けられ、前記分類容器までワークを案内する案内ホースとを備え、
前記チャンバ体は、中央に形成され前記搬送駆動機構の回転軸と接続するフランジ部と、このフランジ部の周囲に設けられ前記分類搬送体に取り付けられる取付部と、前記分類搬送体の側面と共に形成する前記吸引連通室とを有し、
前記チャンバ体の外周端部を、前記分類搬送体のワーク保持溝と、前記ワーク保持溝より内周側で当該ワーク保持溝に連通する連通路の開口との間なる位置に当接させて設けたことを特徴とする分類装置。
【請求項3】
前記分類搬送体は、外部に設置される吸引ポンプと接続する接続支持板を、前記チャンバ体とは反対面となる位置に設け、
前記接続支持板は、その周縁側で前記チャンバ体の取付部と対向する位置に設けた取付孔を備えると共に、当該接続支持板の中央に前記吸引ポンプの接続ホースを回動自在に支持する支持継手を介して接続する接続部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分類装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記ワークが前記ワーク保持溝に受け渡されてから間欠的に所定角度で回転駆動して移動した位置から設置される前記案内ホースの位置を示す案内ホース位置情報、及び、前記案内ホースのそれぞれに設置された前記エア吹出部の位置を示すエア吹出部位置情報を対応づけると共に、分類されるワークのレベルを予め設定した分類レベル情報を対応づけて記憶する第1記憶部と、
前記ワークそれぞれの分類のレベルを検査された結果として示すレベル信号情報と、前記案内ホースの位置に対応する前記ワークそれぞれの現在の位置を示すワーク位置情報とを記憶する第2記憶部と、
前記検査機構からの前記ワークのそれぞれの前記レベル信号情報を前記第2記憶部に入力する入力部と、
前記搬送駆動機構により前記分類搬送体を間欠的に一回所定角度で回転駆動させるごとに前記第2記憶部に記憶されている前記ワークのそれぞれに対する前記ワーク位置情報を更新する更新部と、
この更新部による更新を行ったときに当該更新部から発生するタイミング信号に基づいて、前記第1記憶部の前記案内ホース位置情報と更新された前記第2記憶部のワーク位置情報とを比較すると共に、前記第1記憶部の分類レベル情報と前記第2記憶部のレベル信号情報とを比較して、一致するか否かを判断する比較判断部と、
前記比較判断部が前記案内ホース位置情報とワーク位置情報を比較して一致したと判断すると共に、前記分類レベル情報とレベル信号情報を比較して一致したと判断したときに、前記第1記憶部の案内ホース位置情報に対応するエア吹出部からエアを吹出す命令信号を前記離脱機構に出力する出力部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分類装置。
【請求項5】
前記吸引連通室から前記吸引ポンプの吸引経路中までのいずれかの位置において気圧を測定する測定手段と、この測定手段により測定した値が予め設定された閾値と比較して上回ったとき、または、前記測定値が前記閾値より下回ったときに、前記吸引ポンプの吸引レベルを予め設定したそれぞれのレベルで運転する信号を前記吸引ポンプに送る吸引制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分類装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−72952(P2011−72952A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229033(P2009−229033)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(591057348)株式会社ユニテック (13)
【Fターム(参考)】