説明

切替弁装置、及びこれを備えた輸送切替装置

【課題】各開口部に接続される配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させ得る切替弁装置、及びこれを備えた輸送切替装置を提供する。
【解決手段】切替弁装置1は、略直方体形状とされ、かつ、スライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁のうちの一側壁11に設けられるとともに一系統の輸送路2に連通される第1開口部17と、前記対向両側壁のうちの他側壁12に設けられるとともに二系統の輸送路の一方3に連通される第2開口部18と、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁の一方13に設けられるとともに前記二系統の輸送路の他方4に連通される第3開口部19とを有した弁体ハウジング10と、一方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第2開口部とを連通させる第1貫通孔27と、他方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させる第2貫通孔29とを、スライド方向に沿って有したスライド弁体20と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一系統の輸送路に対して二系統の輸送路を切り替えて連通させる切替弁装置、及びこれを備えた輸送切替装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の一系統の輸送路に対して二系統の輸送路を切り替えて連通させる切替弁装置としては、一系統の輸送路と二系統の輸送路とを合流させる合流部に回動可能に枢支した板状(羽根状)の弁体を回動させて切り替えを行う構造とされたものや、透孔部と閉塞部とをスライド方向に沿って設けた板状の弁体を輸送方向に略直交する方向に沿ってスライドさせて切り替える構造とされたものがあった(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−320686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したような切替弁装置では、一系統の輸送路に切り替えて連通される二系統の輸送路を接続するための開口や接続管が、一系統の輸送路を接続するための開口や接続管と合流部やスライドされる弁体を挟んで対向するように設けられ、かつ並設されている。そのため、二系統の輸送路を切替弁装置に対して略平行に接続する必要があり、配管等の輸送路の接続方向の自由度が制限されるという問題があった。このような問題は、複数の切替弁装置を並設し、一系統の輸送路に対して複数系統の輸送路を切り替えて連通させたり、複数系統の輸送路のそれぞれに対して複数系統の輸送路を切り替えて連通させたりする輸送方向切替システムを構築する場合等では顕著となる。つまり、輸送路の接続方向の自由度が制限されるため、隣り合う切替弁装置同士を接続する配管や、他方向へ引き出すための配管等のスペースを比較的に大きくする必要があり、システム全体としての設置スペースが並設方向に比較的に大きくなるという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、各開口部に接続される配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させ得る切替弁装置、及びこれを備えた輸送切替装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明に係る切替弁装置は、弁体ハウジングの中空ガイド部にスライド可能に収容したスライド弁体をスライドさせて一系統の輸送路に対して二系統の輸送路を切り替えて連通させる切替弁装置であって、前記弁体ハウジングは、略直方体形状とされ、かつ、スライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁のうちの一側壁に設けられるとともに前記一系統の輸送路に連通される第1開口部と、前記対向両側壁のうちの他側壁に設けられるとともに前記二系統の輸送路の一方に連通される第2開口部と、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁の一方に設けられるとともに前記二系統の輸送路の他方に連通される第3開口部とを有しており、前記スライド弁体は、一方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第2開口部とを連通させる第1貫通孔と、他方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させる第2貫通孔とを、スライド方向に沿って有していることを特徴とする。
【0007】
上記構成とされた本発明に係る切替弁装置によれば、略直方体形状とされた弁体ハウジングのスライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁の各側壁に、一系統の輸送路に連通される第1開口部と二系統の輸送路の一方に連通される第2開口部とをそれぞれ設け、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁の一方に二系統の輸送路の他方に連通される第3開口部を設けている。従って、二系統の輸送路を切替弁装置に対して略直交するように異なる方向から接続することができ、配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させることができる。
また、複数の切替弁装置を並設して輸送方向切替システムを構築するような場合には、隣接する切替弁装置同士の間に第3開口部に輸送路を連通させるための配管等の引き出しスペースが不要となるので、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを比較的に短い配管で接続することができ、さらには直接的に接続するようにして配設することもできる。つまり、これら第1開口部及び第2開口部に対して略直交する方向に向けて開口した第3開口部に配管等の輸送路を接続することができるので、従来のような引き出しスペースが不要となり、並設方向への設置スペースのコンパクト化を図ることができる。また、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを直接的に接続するようにして配設するようにすれば、互いの位置決め等を比較的に容易に行うことができる。
【0008】
本発明においては、前記弁体ハウジングの前記第1開口部と前記第2開口部とを、前記対向両側壁のそれぞれにおいて、対向方向に沿って略一致するように設け、前記スライド弁体の第1貫通孔を、前記第1開口部と前記第2開口部とを連通させるように、前記対向方向に沿って略直線状に形成してもよい。
このような構成とすれば、一系統の輸送路と二系統の輸送路の一方とが略直線状に連通することとなるため、これらを輸送される輸送媒体(流体、粉粒体等)をスムーズに輸送することができる。
また、例えば、複数の切替弁装置を縦並びや横並びに並設する際において、弁体ハウジング同士を直接的に接続するように並設する場合に、位置決め等をより容易に行うことができる。また、例えば、第1開口部と第2開口部とを略一致しないように設ける場合と比べて、弁体ハウジング及びスライド弁体を簡易な構造とできるとともに、コンパクト化を図ることができる。
【0009】
本発明においては、前記弁体ハウジングの前記第3開口部を、前記第1開口部及び前記第2開口部とスライド方向において略同位置となるように設け、前記スライド弁体の第2貫通孔を、前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させるように、スライド方向において略同位置を孔中心が通るように貫通させた形状としてもよい。
このような構成とすれば、弁体ハウジングの第3開口部と第1開口部及び第2開口部とをスライド方向において異なる位置に設け、スライド弁体にもこれに対応した形状(例えば、スライド方向に沿って傾斜させた形状)の第2貫通孔を設けた場合と比べて、より簡易な構造とできるとともに、よりコンパクト化を図ることができる。
【0010】
本発明においては、前記スライド弁体の第2貫通孔を、前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させるようにベンド状に湾曲させた形状としてもよい。
このような構成とすれば、一系統の輸送路と二系統の輸送路の他方とをベンド状に湾曲したスライド弁体の第2貫通孔によってスムーズに連通させることができ、これらを輸送される輸送媒体(流体、粉粒体等)をスムーズに輸送することができる。
【0011】
また、本発明に係る輸送切替装置は、複数の本発明に係る切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設したことを特徴とする。
上記構成とされた本発明に係る輸送切替装置によれば、各切替弁装置のスライド弁体をスライド制御することで、並設方向一端側に配設された切替弁装置の第1開口部に接続される輸送路に対して、当該切替弁装置の第3開口部を含み、他の切替弁装置の第3開口部及び並設方向他端側に配設された切替弁装置の第2開口部にそれぞれ接続される輸送路を切り替えて連通させることができる。つまり、1方向対多方向の輸送切替を行うことができる。
また、このように複数の切替弁装置を並設する際においては、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設する際に、比較的に短い配管等で接続することができ、さらにはこれらを直接的に接続することもでき、また、これらが設けられた側壁と略直交する別の側壁に第3開口部を設けているため、配管等の接続方向の自由度を向上させることができ、輸送切替装置全体としてのコンパクト化を図ることができる。つまり、例えば、このように複数の切替弁装置を並設する際には、従来のものでは配管等で各切替弁装置の開口部同士を接続する必要があるとともに、他方向へ引き出すための配管等を接続するスペースを設ける必要があるため、並設方向に設置スペースが大きくなる傾向がある。また、各切替弁装置同士及びこれらと配管等との位置決めが煩わしい作業となることも考えられる。一方、本発明によれば、このようことが生じ難く、各切替弁装置同士を比較的に容易に位置決めできるとともに、輸送切替装置全体としてのコンパクト化を図ることができる。
また、例えば、従来のロータリーヘッダー型の輸送切替装置等と比べて、複数の切替弁装置の各スライド弁体を略同時に切替制御することも容易にでき、比較的に迅速に輸送方向の切り替えを行うこともできる。また、スライド弁体を弁体ハウジング内においてスライドさせて輸送方向の切り替えができるため、従来のロータリーヘッダー型の輸送切替装置等と比べて、輸送媒体のリークや零れ、噛み込み等を抑制することもできる。
【0012】
また、本発明に係る輸送切替装置は、複数の本発明に係る切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設した第1切替ユニットと、複数の本発明に係る切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設した第2切替ユニットとを備え、前記第1切替ユニットの並設方向一端側に配設された切替弁装置の第1開口部と前記第2切替ユニットの並設方向一端側に配設された切替弁装置の第1開口部とを連通させたことを特徴とする。
上記構成とされた本発明に係る輸送切替装置によれば、上記同様の効果を奏するとともに、各切替弁装置のスライド弁体をスライド制御することで、多方向対多方向の輸送切替を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る切替弁装置は、上述のような構成としたことで、各開口部に接続される配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)、(b)は、いずれも本発明の一実施形態に係る切替弁装置を模式的に示す一部省略概略正面図である。
【図2】(a)、(b)は、いずれも同切替弁装置を模式的に示す概略平面図である。
【図3】(a)〜(c)は、いずれも同切替弁装置を模式的に示し、(a)は、概略一側面図、(b)は、図1(a)におけるX1−X1線矢視に対応させた概略縦断面図、(c)は、図1(b)におけるX2−X2線矢視に対応させた概略縦断面図である。である。
【図4】同切替弁装置を備えた輸送切替装置の一例を模式的に示す概略正面図である。
【図5】同輸送切替装置を模式的に示す一部省略概略一側面図である。
【図6】同輸送切替装置を組み込んだ粉粒体材料の輸送切替システムの一例を模式的に示す概略システム構成図である。
【図7】(a)〜(c)は、いずれも本発明の他の実施形態に係る切替弁装置を模式的に示し、(a)は、図3(b)に対応させた概略縦断面図、(b)は、同切替弁装置が備える弁体ハウジングの天板部の一例を模式的に示す概略底面図、(c)は、(a)におけるY部に対応させた一部破断概略拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、図1では、弁体ハウジングの図示手前側の側壁(第3側壁13)の図示を省略している。
また、図4,6においては、管路や信号線等を、実線や二点鎖線、点線にて模式的に示している。
また、以下の各実施形態において示す前後方向は、エアーシリンダー側を後方とし、そのピストンロッドの伸長方向側を前方として説明し、図1及び図3に示す状態を基準としてその上下方向や左右方向等を説明するが、配設態様等によってはこれらの方向は限定されるものではない。
【0016】
図1〜図3は、第1実施形態に係る切替弁装置を説明するための説明図である。
本実施形態に係る切替弁装置1は、図1に示すように、弁体ハウジング10と、この弁体ハウジング10内に収容されたスライド弁体20と、このスライド弁体20をスライドさせる弁体駆動部としてのエアーシリンダー30とを備えている。この切替弁装置1は、スライド弁体20をスライドさせて一系統の輸送路(第1輸送路)2に対して二系統の輸送路(第2輸送路3及び第3輸送路4)を切り替えて連通させる構造とされている。
【0017】
これら各輸送路2,3,4を輸送される輸送媒体としては、ガスや液体などの流体、スラリー状媒体、粉粒体材料等が挙げられる。
粉粒体材料としては、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。また、上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、さらには金属材料や半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、上記したような輸送媒体のうち固形状のものを輸送する輸送態様としては、空気輸送(吸引輸送、圧送)する態様としてもよい。
【0018】
弁体ハウジング10は、図1及び図3に示すように略直方体形状とされ、スライド弁体20をスライド可能に収容する中空ガイド部16を有している。本実施形態では、弁体ハウジング10は、スライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁としての第1側壁(図示下側壁)11及び第2側壁(図示上側壁)12と、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁としての第3側壁(図3における右側壁)13及び第4側壁(図3における左側壁)14と、エアーシリンダー30側(後方側)端部に配置された取付プレート15とによって前方に向けて開口する箱形状とされ、これらによって囲まれた空間が中空ガイド部16とされている。
【0019】
第1側壁11には、当該第1側壁11の厚さ方向に貫通するとともに、第1輸送路2に連通される第1開口部17が設けられている。
第2側壁12には、当該第2側壁12の厚さ方向に貫通するとともに、第2輸送路3に連通される第2開口部18が設けられている。
第3側壁13には、当該第3側壁13の厚さ方向に貫通するとともに、第3輸送路4に連通される第3開口部19が設けられている。
つまり、互いに対向する第1側壁11及び第2側壁12のそれぞれに設けられた第1開口部17及び第2開口部18と、これら第1側壁11及び第2側壁12に対して略直交配置された第3側壁13に設けられた第3開口部19とは、互いに略直交する方向に向けて開口した構造とされている。
【0020】
図例では、これら各開口部17,18,19は、略同径の円形状とされたものを例示している。なお、このような円形状の開口部に限られず、矩形状の開口部としてもよい。また、弁体ハウジング10を複数のプレート状の側壁及び取付プレートによって構成する態様に代えて、複数の側壁を一体的に形成したり、上記した略箱形状に一体的に形成したりした態様としてもよい。また、取付プレート15を、各側壁11,12,13,14に対して容易に着脱できる構造とされたものとしてもよい。これによれば、取付プレート15とともにエアーシリンダー30及びこれに連結されたスライド弁体20を、弁体ハウジング10から容易に取り外すことができ、弁体ハウジング10内やスライド弁体20を容易に清掃等することができる。
【0021】
また、本実施形態では、第1側壁11に設けられた第1開口部17と、第2側壁12に設けられた第2開口部18とは、これら互いに対向する両側壁11,12のそれぞれにおいて、対向方向(図1における上下方向)に沿って略一致するように設けられている。つまり、図2に示すように、これら第1開口部17と第2開口部18とが平面視して略整合するように設けられている。
また、本実施形態では、第3側壁13に設けられた第3開口部19は、第1開口部17及び第2開口部18とスライド方向(前後方向)において略同位置となるように設けられている。つまり、これら各開口部17,18,19の孔中心がスライド方向に略直交する略同一平面上に位置するようにこれら各開口部17,18,19を設けている。
【0022】
スライド弁体20は、弁体ハウジング10の中空ガイド部16の形状に対応させて、略直方体形状とされており、一方側(図例では、前方側)へスライドされた際に第1開口部17と第2開口部18とを連通させる第1貫通孔27と、他方側(図例では、後方側)へスライドされた際に第1開口部17と第3開口部19とを連通させる第2貫通孔29と、をスライド方向に沿って間隔を空けて有している。
【0023】
第1貫通孔27の一方の開口は、弁体ハウジング10の第1側壁11の内側面に近接対面して配置される当該スライド弁体20の第1側面(図示下側面)に開口し、他方の開口は、弁体ハウジング10の第2側壁12の内側面に近接対面して配置される当該スライド弁体20の第2側面(図示上側面)に開口している。
第2貫通孔29の一方の開口は、弁体ハウジング10の第1側壁11の内側面に近接対面して配置される当該スライド弁体20の第1側面(図示下側面)に開口し、他方の開口は、弁体ハウジング10の第3側壁13の内側面に近接対面して配置される当該スライド弁体20の第3側面(図3における右側面)に開口している。
図例では、これら各貫通孔27,29は、貫通方向に直交する断面形状が上記した弁体ハウジング10の各開口部17,18,19と略同径の円形状とされたものを例示している。なお、このような断面円形状とされた貫通孔に限られず、開口部17,18,19の形状に対応させて断面矩形状とされた貫通孔としてもよい。
【0024】
本実施形態では、スライド弁体20は、弁体ハウジング10と同様の前方に向けて開口する箱形状とされ、スライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁としての第1側壁(図示下側壁)21及び第2側壁(図示上側壁)22と、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁としての第3側壁(図3における右側壁)23及び第4側壁(図3における左側壁)24と、エアーシリンダー30側(後方側)端部に配置された連結プレート25とを備えている。また、図3に示すように、これらによって囲まれた空間内に、第1側壁21と第2側壁22とを接続するように第1貫通孔27を形成する第1接続管26と、第1側壁21と第3側壁23とを接続するように第2貫通孔29を形成する第2接続管28とがスライド方向に沿って間隔を空けて設けられている。図例では、第1貫通孔27を後方側、第2貫通孔29を前方側に設けた例を示しているが、これらを逆側に設ける態様としてもよい。
【0025】
第1貫通孔27は、第1接続管26によって接続された第1側壁21及び第2側壁22を厚さ方向に貫通して形成され、これら第1側壁21の上記第1側面(図示下側面)及び第2側壁22の上記第2側面(図示上側面)に、その両端がそれぞれ開口している。一方、第2貫通孔29は、第2接続管28によって接続された第1側壁21及び第3側壁23を厚さ方向に貫通して形成され、これら第1側壁21の上記第1側面(図示下側面)及び第3側壁23の上記第3側面(図3における右側面)に、その両端がそれぞれ開口している。
なお、上記ようにスライド弁体20を複数のプレート状の側壁、連結プレート及び二つの接続管によって構成する態様に代えて、複数の側壁を一体的に形成したり、略直方体形状のブロック状体に上記した各貫通孔27,29を直接的に貫通形成して構成する態様としてもよい。
【0026】
また、本実施形態では、スライド弁体20の第1貫通孔27は、弁体ハウジング10の第1開口部17と第2開口部18とを連通させるようにこれらが設けられた互いに対向する両側壁11,12の対向方向(図1における上下方向)に沿って略直線状に形成されている。つまり、上記のように平面視して略整合するように設けられた第1開口部17及び第2開口部18と、当該第1貫通孔27とが、互いに連通した状態では、平面視して略整合するように設けられている。
また、本実施形態では、スライド弁体20の第2貫通孔29は、弁体ハウジング10の第1開口部17と第3開口部19とを連通させるように、スライド方向(前後方向)において略同位置を孔中心が通るように貫通して形成されている。つまり、第2貫通孔29の孔中心がスライド方向に略直交する略同一平面上に位置するよう形成されている。
また、本実施形態では、この第2貫通孔29は、図3に示すように、弁体ハウジング10の第1開口部17と第3開口部19とを連通させるように、ベンド状に湾曲した形状とされている。図例では、下方側及び右方側に向けて互いに略直交する方向にそれぞれ開口した第2貫通孔29の両開口を結ぶように湾曲したベンド形状とされている。
なお、上記した弁体ハウジング10及びスライド弁体20は、炭素鋼やステンレス鋼などの金属系材料から形成されたものとしてもよい。
【0027】
上記構成とされたスライド弁体20をスライドさせるエアーシリンダー30としては、公知のものが適用可能であり、図1に示すように、シリンダー本体31と、このシリンダー本体31から伸縮されるピストンロッド32と、このピストンロッド32とスライド弁体20の連結プレート25とを連結する連結部材33とを備えている。また、シリンダー本体31には、シリンダー本体31内に収容され、ピストンロッド32の基端部に連結されたピストンをスライド方向に移動させるためのエアーを導入するポート34,35が設けられている。このエアーシリンダー30は、弁体ハウジング10の取付プレート15に開設された貫通孔にピストンロッド32を挿通させ、この取付プレート15にねじやボルト等の止具によって連結固定するようにしてもよい。
このエアーシリンダー30の各ポート34,35には、コンプレッサー等の圧縮空気源に接続された圧縮空気ラインが接続される。この圧縮空気ラインには、電磁弁等が配設され、各ポート34,35に向けて選択的に圧縮空気の供給がなされ、これにより、ピストンロッド32の伸縮がなされる。
【0028】
なお、このエアーシリンダー30のピストンロッド32のストローク(伸縮)は、図1(a)及び図3(b)に示す伸長時に、弁体ハウジング10の第1開口部17と第2開口部18とがスライド弁体20の第1貫通孔27によって連通されるように、また、図1(b)及び図3(c)に示す縮退時に、弁体ハウジング10の第1開口部17と第3開口部19とがスライド弁体20の第2貫通孔29によって連通されるように設定されている。
また、スライド弁体20をスライドさせる弁体駆動部としては、上記したエアーシリンダー30に限られず、その他、油圧式シリンダーや、電動式シリンダー、電動式ネジ軸(ボールネジ等)など、種々のアクチュエーターの採用が可能である。さらには、このようなアクチュエーターを設ける態様に代えて、弁体ハウジング10の前方側開口を封止する前側壁を設け、この前側壁及び後側壁(取付プレート15)のそれぞれに圧縮空気を供給するエアー供給口を設け、これらエアー供給口に選択的に圧縮空気を供給することで、スライド弁体20をスライドさせる態様としてもよい。このような態様によれば、当該切替弁装置1の更なるコンパクト化を図ることができる。なお、このような態様では、スライド弁体20の前方開口も前側壁によって封止するようにしてもよい。
【0029】
上記構成とされた切替弁装置1においては、図1(a)及び図2(a)に示すように、エアーシリンダー30の後端側ポート35を介してシリンダー本体31内に圧縮空気が導入されれば、スライド弁体20が前方に向けて移動し、スライド弁体20の第1貫通孔27によって弁体ハウジング10の第1開口部17と第2開口部18とが連通する(図3(b)も参照)。また、弁体ハウジング10の第3開口部19は、図3(b)に示すように、スライド弁体20の第3側壁23によって閉塞される。これにより、第1開口部17に連通される第1輸送路2と第2開口部18に連通される第2輸送路3とが連通し、第3開口部19に連通される第3輸送路4は遮断される。
一方、図1(b)及び図2(b)に示すように、エアーシリンダー30の前端側ポート34を介してシリンダー本体31内に圧縮空気が導入されれば、スライド弁体20が後方に向けて移動し、スライド弁体20の第2貫通孔29によって弁体ハウジング10の第1開口部17と第3開口部19とが連通する(図3(c)も参照)。また、弁体ハウジング10の第2開口部18は、図3(c)に示すように、スライド弁体20の第2側壁22によって閉塞される。これにより、第1開口部17に連通される第1輸送路2と第3開口部19に連通される第3輸送路4とが連通し、第2開口部18に連通される第2輸送路3は遮断される。
【0030】
上記構成とされた本実施形態に係る切替弁装置1によれば、弁体ハウジング10の各開口部17,18,19に接続される配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させることができる。
つまり、略直方体形状とされた弁体ハウジング10の対向両側壁11,12に、第1輸送路2に連通される第1開口部17と第2輸送路3に連通される第2開口部18とをそれぞれ設け、第3側壁13に第3輸送路4に連通される第3開口部19を設けている。従って、二系統の第2輸送路3及び第3輸送路4を切替弁装置1に対して略直交するように異なる方向から接続することができ、配管等の輸送路の接続方向の自由度を向上させることができる。
また、例えば、複数の切替弁装置1を並設して輸送方向切替システムを構築するような場合には、隣接する切替弁装置1同士の間に第3開口部19に輸送路を連通させるための配管等の引き出しスペースが不要となるので、隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを比較的に短い配管で接続することができ、さらには直接的に接続するようにして配設することもできる。つまり、これら第1開口部17及び第2開口部18に対して略直交する方向に向けて開口した第3開口部19に配管等の輸送路を接続することができるので、従来のような引き出しスペースが不要となり、並設方向への設置スペースのコンパクト化を図ることができる。また、隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを直接的に接続するようにして配設するようにすれば、互いの位置決め等を比較的に容易に行うことができる。
【0031】
また、本実施形態では、弁体ハウジング10の第1開口部17と第2開口部18とを、互いに対向する各側壁11,12のそれぞれにおいて、対向方向に沿って略一致するように設け、スライド弁体20の第1貫通孔27を、第1開口部17と第2開口部18とを連通させるように、上記対向方向に沿って略直線状に形成している。従って、第1輸送路2と第2輸送路3とが略直線状に連通することとなるため、これらを輸送される輸送媒体(流体、粉粒体等)をスムーズに輸送することができる。
また、例えば、複数の切替弁装置1を縦並びや横並びに並設する際において、弁体ハウジング10同士を直接的に接続するように並設する場合に、位置決め等をより容易に行うことができる。
さらに、例えば、第1開口部17と第2開口部18とを略一致しないように設ける場合と比べて、弁体ハウジング10及びスライド弁体20を簡易な構造とできるとともに、コンパクト化を図ることができる。
なお、このような態様に代えて、弁体ハウジング10の第1開口部17と第2開口部18とを、対向方向に沿って略一致しないように各側壁11,12に設けるようにしてもよい。この場合は、スライド弁体20の第1貫通孔27の形状を、これら第1開口部17と第2開口部18とを連通させ得るような形状とすればよい。
【0032】
また、本実施形態では、弁体ハウジング10の第3開口部19を、第1開口部17及び第2開口部18とスライド方向において略同位置となるように設け、スライド弁体20の第2貫通孔29を、第1開口部17と第3開口部19とを連通させるように、スライド方向において略同位置を孔中心が通るように貫通させた形状としている。従って、弁体ハウジング10の第3開口部19と第1開口部17及び第2開口部18とをスライド方向において異なる位置に設け、スライド弁体にもこれに対応した形状(例えば、スライド方向に沿って傾斜させた形状)の第2貫通孔を設けた場合と比べて、より簡易な構造とできるとともに、よりコンパクト化を図ることができる。
なお、このような態様に代えて、弁体ハウジング10の第3開口部19と、第1開口部17及び第2開口部18とをスライド方向に沿って異なる位置となるように各側壁13,11,12に設けるようにしてもよい。この場合は、スライド弁体20の第2貫通孔29の形状を、これら第1開口部17と第3開口部19とを連通させ得るような形状とすればよい。
【0033】
また、本実施形態では、スライド弁体20の第2貫通孔29を、第1開口部17と第3開口部19とを連通させるようにベンド状に湾曲させた形状としている。従って、第1輸送路2と第2輸送路3とをベンド状に湾曲したスライド弁体20の第2貫通孔29によってスムーズに連通させることができ、これらを輸送される輸送媒体(流体、粉粒体等)をスムーズに輸送することができる。
なお、このような態様に代えて、スライド弁体20の第2貫通孔29を、エルボ状に屈曲させた形状とされたものや、スライド弁体20の第1側壁21の外方側面(図示下側面)及び第3側壁23の外方側面(図示右側面)に、それぞれ斜め外方側に向けて開口するように、斜めに直線状に貫通する形状とされたものとしてもよい。
【0034】
なお、各開口部17,18,19に連通接続される各輸送路2,3,4としては、上記した輸送媒体を輸送する配管状やチューブ状とされたものに限られず、後記するように複数の切替弁装置1を並設する際には、隣接する切替弁装置1の対応する開口部を、連通接続される輸送路として把握するようにしてもよい。また、例えば、第1開口部17に連通接続される計量カップや計量タンクなどの計量部を第1輸送路2として把握するようにしてもよい。このような計量部を第1開口部17に連通接続する態様では、例えば、材料タンクや材料ホッパー等の貯留部の下端部に第2開口部18を連通接続し、該貯留部から輸送乃至は排出される材料を計量部において貯留させ、上記したようにスライド弁体20をスライドさせて、第3開口部19に連通接続された第3輸送路4に向けて計量部に貯留させた材料を輸送するような態様としてもよい。
また、スライド弁体20をスライドさせるタイミングは、輸送媒体が当該切替弁装置1を通過した後にスライドさせるようにしてもよく、輸送媒体が当該切替弁装置1を通過中にスライドさせるようにしてもよい。このようなスライド弁体20のスライド態様は、当該切替弁装置1が組み込まれる輸送切替システムの輸送媒体や輸送元、輸送先の種類に応じて適宜、設定可能である。
【0035】
次に、本実施形態に係る複数の切替弁装置1を並設した輸送切替装置の一例について、図4及び図5に基づいて説明する。
本例に係る輸送切替装置40は、複数の切替弁装置1を並設し、輸送先に向けて輸送媒体を輸送する輸送先側輸送路58に接続される第1切替ユニットとしての輸送先側切替ユニット40Aと、複数の切替弁装置1を並設し、輸送元からの輸送媒体を輸送する輸送元側輸送路57に接続される第2切替ユニットとしての輸送元側切替ユニット40Bと、を備えている。
【0036】
輸送先側切替ユニット40Aは、複数(図例では4つ)の切替弁装置1の隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを連通させて接続しており、本例では、これら隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを直接的に接続するようにして並設した例を示している。つまり、隣接する切替弁装置1,1同士の第1側壁11(図1等参照)と第2側壁12(図1等参照)とを当接させて接続した例を示している。上記したように本実施形態に係る切替弁装置1は、第1開口部17と第2開口部18とを、互いに対向する各側壁11,12のそれぞれにおいて、対向方向に沿って略一致するように設け、第3開口部19がこれら第1開口部17及び第2開口部18に略直交する方向に向けて開口しているので、図4及び図5に示すように、隣接する切替弁装置1,1同士の位置決めを容易に行うことができる。つまり、隣接する切替弁装置1,1同士の第1側壁11と第2側壁12とを合致させるようにして容易に位置決めを行うことができる。
また、輸送元側切替ユニット40Bも輸送先側切替ユニット40Aと同様、複数(図例では4つ)の切替弁装置1の隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを直接的に接続するようにして並設した例を示している。
【0037】
また、輸送先側切替ユニット40Aの並設方向一端側に配設された切替弁装置1の第1開口部17と、輸送元側切替ユニット40Bの並設方向一端側に配設された切替弁装置1の第1開口部17とを連通させて接続しており、本例では、上記同様、これらを直接的に接続するようにして配設した例を示している。
また、これら輸送先側切替ユニット40A及び輸送元側切替ユニット40Bの並設方向他端側にそれぞれ配設された切替弁装置1,1の第2開口部18,18には、接続管39,39をそれぞれに連通接続している。
また、これら輸送先側切替ユニット40A及び輸送元側切替ユニット40Bの各第3開口部19には、接続管49をそれぞれに連通接続している。
輸送先側切替ユニット40Aの接続管39,49には、輸送先に向けて輸送媒体を輸送する輸送先側輸送路58が接続される一方、輸送元側切替ユニット40Bの接続管39,49には、輸送元からの輸送媒体を輸送する輸送元側輸送路57が接続される。
【0038】
また、本例に係る輸送切替装置40は、複数の電磁弁等を組み合わせて構成された圧縮空気供給切替部42と、この圧縮空気供給切替部42の電磁弁等を切替制御して、各切替弁装置1のエアーシリンダー30(図1等参照)を駆動制御する制御盤41とを備えている。図例では、各切替ユニット40A,40Bのそれぞれに圧縮空気供給切替部42,42を設けた例を示している。
これら圧縮空気供給切替部42には、コンプレッサー等の圧縮空気源に接続された圧縮空気ライン43が分岐して接続されている。この圧縮空気ライン43には、手動弁44や供給する圧縮空気の圧力を調整するレギュレーター乃至は減圧弁45、圧力計46が配設されている。また、これら圧縮空気供給切替部42と各切替弁装置1のエアーシリンダー30の各ポート34,35(図1等参照)とは、圧縮空気ライン47によって接続されている。
【0039】
制御盤41と圧縮空気供給切替部42とは信号線48によって接続されている。この制御盤41には、CPUや所定のプログラム等を格納した記憶部等が設けられており、例えば、輸送先側切替ユニット40Aの各切替弁装置1に接続される輸送先からの輸送媒体の要求信号等に基づいて各切替弁装置1のエアーシリンダー30を駆動し、スライド弁体20をスライドさせて輸送方向を切替制御する。図例では、輸送元側切替ユニット40Bの最下段の切替弁装置1の第3開口部19と、輸送先側切替ユニット40Aの最上段の切替弁装置1の第3開口部19とを、これらの第2貫通孔29及び第1開口部17、並びにこれらの間に配設された各切替弁装置1の第1開口部17、第2開口部18及び第1貫通孔27(図1等参照)を介して連通させた状態を示している。
これら各切替弁装置1のエアーシリンダー30を駆動してスライド弁体20をスライドさせることで、複数の輸送元側輸送路57のうちのいずれかと、複数の輸送先側輸送路58のうちのいずれかとを、選択的に切り替えて連通させることができる。つまり、各切替弁装置1のスライド弁体20をスライド制御することで、多方向対多方向の輸送切替を行うことができる。
【0040】
また、本例に係る輸送切替装置40によれば、上述のように各切替弁装置1同士を比較的に容易に位置決めできるとともに、各切替弁装置1同士を直接的に接続することもでき、従来の切替弁装置を並設して構築する輸送切替システムに比べて、極めてコンパクト化を図ることができる。つまり、例えば、このように複数の切替弁装置を並設する際には、従来のものでは配管等で各切替弁装置の開口部同士を接続する必要があるとともに、他方向へ引き出すための配管等を接続するスペースを設ける必要があるため、並設方向に設置スペースが大きくなる傾向がある。また、各切替弁装置同士及びこれらと配管等との位置決めが煩わしい作業となることも考えられる。一方、本例に係る輸送切替装置40によれば、このようことが生じ難く、各切替弁装置1同士を比較的に容易に位置決めできるとともに、コンパクト化を図ることができる。
また、例えば、従来のロータリーヘッダー型の輸送切替装置等と比べて、複数の切替弁装置1の各スライド弁体20を略同時に切替制御することも容易にでき、比較的に迅速に輸送方向の切り替えを行うこともできる。また、スライド弁体20を弁体ハウジング10内においてスライドさせて輸送方向の切り替えができるため、従来のロータリーヘッダー型の輸送切替装置等と比べて、輸送媒体のリークや零れ、噛み込み等を抑制することもできる。
【0041】
なお、図例では、各切替ユニット40A,40Bに4つの切替弁装置1を設けた例を示しているが、輸送元の数や輸送先の数に応じた個数をそれぞれに設けるようにすればよい。つまり、本例に係る輸送切替装置40によれば、切替弁装置1の個数を増減させることで、輸送元や輸送先の増減に柔軟に対応できる輸送方向切替システムを簡易に構築することができる。
また、図例では、複数の切替弁装置1を上下に縦並びに並設した例を示しているが、本実施形態に係る切替弁装置1は、弁体ハウジング10の第4側壁14(図1等参照)が平坦面とされ、接続された切替弁装置1同士の第4側壁14間に段差等が形成されないため、例えば、この第4側壁14側を床側に向けて横並びに寝かせるように並設することも可能である。
【0042】
さらに、隣接する切替弁装置1同士の連結態様としては、連結プレートとボルト等の止具とを用いて連結したり、パチン錠等の締付具によって連結したりする連結態様など、種々の連結態様の採用が可能である。
さらにまた、本例では、輸送先側切替ユニット40Aの並設方向一端側に配設された切替弁装置1の第1開口部17と、輸送元側切替ユニット40Bの並設方向一端側に配設された切替弁装置1の第1開口部17とを直接的に接続するようにして配設した例を示しているが、これらを配管やチューブ等の接続管によって接続するようにしてもよい。
また、本例では、各切替ユニット40A,40Bの隣接する切替弁装置1,1同士の第1開口部17と第2開口部18とを直接的に接続するようにして並設した例を示しているが、これらを配管やチューブ等の接続管によって接続するようにしてもよい。
【0043】
さらに、図例では、複数の輸送先側輸送路58にそれぞれ接続される複数の切替弁装置1を一連に並設した輸送先側切替ユニット40Aと複数の輸送元側輸送路57にそれぞれ接続される複数の切替弁装置1を一連に並設した輸送元側切替ユニット40Bとを備えた輸送切替装置40を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、必要とする輸送方向の切替態様に応じて、輸送先側切替ユニット40Aの複数の切替弁装置1の間に、輸送元側輸送路57に接続される切替弁装置1を更に組み込むような並設態様や、輸送元側切替ユニット40Bの切替弁装置1の間に、輸送先側輸送路58に接続される切替弁装置1を更に組み込むような並設態様としてもよい。このような態様によっても輸送方向の切替パターン数は上記した例と比べて少なくなるものの多方向対多方向の輸送切替を行うことができる。
【0044】
さらには、図例では、輸送先側切替ユニット40Aと輸送元側切替ユニット40Bとを備えた輸送切替装置40を示しているが、これらのそれぞれを輸送切替装置40A,40Bとして把握するようにしてもよい。つまりは、複数の切替弁装置1を、隣接する切替弁装置1同士の第1開口部17と第2開口部18とを連通させて並設した輸送切替装置40A(40B)として把握してもよい。このような輸送切替装置40A(40B)によれば、各切替弁装置1のスライド弁体20をスライド制御することで、並設方向一端側(輸送切替装置40Aの最下段側、輸送切替装置40Bの最上段側)に配設された切替弁装置1の第1開口部17に接続される輸送路に対して、当該切替弁装置1の第3開口部19を含み、他の切替弁装置1の第3開口部19及び並設方向他端側(輸送切替装置40Aの最上段側、輸送切替装置40Bの最下段側)に配設された切替弁装置1の第2開口部18にそれぞれ接続される輸送路を切り替えて連通させることができる。つまり、1方向対多方向の輸送切替を行うことができる。
【0045】
次に、本例に係る輸送切替装置40を組み込んだ粉粒体材料の輸送切替システムの一例について図6に基づいて説明する。なお、図6では、輸送切替装置40を簡略化して示している。
本例に係る粉粒体材料の輸送切替システム50は、輸送先としての複数(図例では4台)の成形機53と、輸送元としての複数(図例では5台)の乾燥装置54と、これらの輸送方向を切り替える輸送切替装置40と、当該輸送切替システム50を制御する制御盤51と、空気輸送手段としての吸引空気源52とを備えている。乾燥装置54には、空気輸送管56を介して材料タンク等の材料源55が接続されている。
【0046】
吸引空気源52は、吸引空気に含まれる粉塵等を捕捉するフィルタや吸引ブロワー等を備え、空気吸引管59の一端が接続されている。この空気吸引管59の他端側は、分岐されており、それぞれの分岐管が成形機53上に設置された捕集器に接続されている。
この成形機53上に設置された捕集器は、輸送切替装置40によって切り替えられて輸送先側輸送路58を介して輸送される粉粒体材料を捕集する。また、この捕集器の下方側には、該捕集器において捕集した粉粒体材料を一時的に貯留し、成形機53に供給する貯留部が設置されている。貯留部には、材料要求信号を出力するレベル計等が設けられており、このレベル計は制御盤51と信号線等によって接続されている。
成形機53は、例えば、樹脂成形品を射出成形する射出成形機や、他の材料用の射出成形機、または押出成形機や圧縮成形機等としてもよい。
【0047】
乾燥装置54は、粉粒体材料を貯留し、乾燥するホッパーや、このホッパーに加熱ガスを供給する加熱ガス供給部、材料源55から空気輸送管56を介して輸送される粉粒体材料を捕集し、ホッパーへ投入する捕集器、ホッパーの下端に設けられた排出バルブなどの材料排出部などを備えている。また、除湿したガスを、加熱ガス供給部を介してホッパーに循環供給する除湿機等を備えたものとしてもよい。
この乾燥装置54の捕集器には、空気源に接続された空気吸引管等が接続されており、ホッパーに設けられたレベル計等の材料要求信号に基づいて適宜、材料源55から捕集器へ、また、捕集器からホッパーへ粉粒体材料が輸送される。なお、乾燥装置54への粉粒体材料の輸送用の空気源を、上記した吸引空気源52と兼用するようにしてもよい。
【0048】
制御盤51は、各部を制御するCPUや所定のプログラム等を格納する記憶部、各種の表示を行う表示部、各種設定等の入力を受け付ける操作部等を備えている。この制御盤51のCPUには、上記した各部が信号線等によって接続されており、所定のプログラムに従って、成形機53上の貯留部のレベル計の要求信号に基づいて、吸引空気源52の駆動制御、輸送切替装置40の輸送方向切替制御、乾燥装置54の材料排出部の排出制御等がなされる。例えば、いずれかの成形機53に向けていずれかの乾燥装置54に貯留した粉粒体材料を輸送する場合には、これらが各輸送路57,58によってそれぞれ接続された輸送切替装置40の切替弁装置1,1の第3開口部19,19(図4及び図5参照)同士が連通するように、各切替弁装置1のスライド弁体20(図1等参照)をスライドさせる。そして、吸引空気源52を駆動すれば、複数の乾燥装置54のうちの所望の乾燥装置54から、複数の成形機53のうちの所望の成形機53への粉粒体材料の輸送が可能となる。
【0049】
また、このような本例に係る輸送切替システム50において、例えば、成形機53が増設されるような場合には、輸送切替装置40の輸送先側切替ユニット40Aに、切替弁装置1を更に増設し、この切替弁装置1に、図示二点鎖線にて示すように輸送先側輸送路58を接続し、この輸送先側輸送路58を成形機53上の捕集器等に接続するようにすればよい。
また、乾燥装置54が増設されるような場合にも同様、輸送切替装置40の輸送元側切替ユニット40Bに、切替弁装置1を更に増設し、この切替弁装置1に、図示二点鎖線にて示すように輸送元側輸送路57を接続し、この輸送元側輸送路57を乾燥装置54のホッパー下端の材料排出部に接続するようにすればよい。
また、これら成形機53や乾燥装置54の台数が減る場合には、対応する切替弁装置を取り外すようにしてもよく、対応する切替弁装置の第3開口部19を遮断させた状態にスライド弁体20をスライドさせておいてもよい。
【0050】
以上のように、本例に係る輸送切替システム50によれば、輸送切替装置40を備えているので、輸送先としての成形機53の増減や輸送元としての乾燥装置54(つまりは材料元)の増減に柔軟に対応することができる。
また、輸送切替装置40は、上述のようにコンパクト化が図れ、また、設置態様や輸送路の接続態様の自由度が比較的に高いので、当該輸送切替システム50が設置される工場等のレイアウトに応じて柔軟に対応できるものとなる。
【0051】
なお、本例では、乾燥装置54からの粉粒体材料を、吸引輸送によって成形機53側に向けて空気輸送する態様を例示しているが、圧送により空気輸送する態様としてもよい。
また、輸送先としては、上述のような成形機53に限られず、複数種の粉粒体材料を所定の配合比で配合する配合装置等の一時貯留部や計量ホッパー等を輸送先としてもよい。
さらに、輸送元としては、上述のような乾燥装置54に限られず、材料タンク等の材料源を輸送元としてもよく、複数種の粉粒体材料を所定の配合比で配合する配合装置等の一時貯留部や計量ホッパー等を輸送元としてもよい。
さらにまた、本例では、複数の輸送元と複数の輸送先とを設けた輸送切替システム50を例示しているが、単一の輸送元と複数の輸送先とを設けた輸送切替システムとしてもよく、複数の輸送元と単一の輸送先とを設けた輸送切替システムとしてもよい。この場合は、上記した輸送切替装置40A,40B等を輸送切替装置40に代えて、適宜、適用するようにしてもよい。
また、本例では、粉粒体材料を輸送媒体とした例を示しているが、各種の輸送媒体を輸送元から輸送先に向けて切り替えて輸送する輸送切替システムとしてもよい。
【0052】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図7は、第2実施形態に係る切替弁装置について説明するための説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
【0053】
本実施形態に係る切替弁装置1Aは、弁体ハウジング10Aの構成が上記第1実施形態に係る切替弁装置1とは主に異なる。
本実施形態では、図7(a)に示すように、弁体ハウジング10Aの内壁面における各開口部17,18,19の周縁近傍に沿ってシール部材36を配設している。なお、図7(b)、(c)では、第2側壁12Aに設けられた第2開口部18の周縁近傍に沿って配設されたシール部材36を例示しているが、その他の第1開口部17及び第3開口部19の周縁近傍に沿って配設されたシール部材36についても同様の構成であり、以下では、第2開口部18の周縁近傍に沿って配設されたシール部材36について説明し、他のシール部材36については、図7(b)、(c)において参照符合を括弧内に付して説明を省略する。
【0054】
このシール部材36は、図7(b)に示すように、第2開口部18の周縁近傍に沿うように形成され、第2開口部18と同心状のリング形状とされている。弁体ハウジング10Aの第2側壁12Aには、このシール部材36が収容される環状の収容凹溝12aが形成されている。
シール部材36は、図7(c)に示すように、スライド弁体20の第2側壁22の外方側面(図示上側面)に摺接するシールリング37と、このシールリング37をスライド弁体20側に向けて僅かに付勢する弾性部材38とを備えている。
【0055】
シールリング37は、第2側壁12Aの収容凹溝12aの溝底(図例では溝天面)に向けて開口する凹溝を周方向に沿って有しており、図例では、断面略凹字状とされたものを示している。このシールリング37は、第2側壁12Aの収容凹溝12aに嵌め込まれるようにして収容される。また、このシールリング37の凹溝に弾性部材38が収容される。
なお、このシールリング37は、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)やテフロン(登録商標)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、フッ素系樹脂等の合成樹脂材料や、青銅やりん青銅等の金属材料など、耐摩耗性や摺動性に優れた材料からなるものとしてもよい。
【0056】
弾性部材38は、図例では、ゴム等の弾性材料からなる断面略円形状のOリング状とされたものを示している。この弾性部材38によってシールリング37がスライド弁体20側に向けて僅かに付勢される。
なお、この弾性部材38としては、Oリング状のものに限られず、断面略V字状とされたVリング状のものとしてもよい。また、リング状のものに限られず、シールリング37の凹溝の周方向に沿って間隔を空けて複数の弾性部材を配設する態様としてもよい。また、ゴム等の弾性部材からなるものに限られず、皿ばねやスプリング等のばね部材からなるものとしてもよい。
【0057】
上記のようなシール部材36を備えた切替弁装置1Aによれば、シール部材36を介して弁体ハウジング10Aの内壁面とスライド弁体20の外周面とを密着させることができるので、輸送媒体のリークや輸送媒体を輸送するための輸送空気等のリークを防止することができる。
また、弁体ハウジング10Aの内壁面とスライド弁体20の外周面との接触を低減させることができ、スライド弁体20のスライドに伴い生じ易いこれらの摩耗や焼き付き等を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る切替弁装置1Aは、上記した種々の輸送切替装置や輸送切替システムに適用可能である。
【0058】
なお、上記各実施形態では、スライド方向に略直交する断面形状が略正方形状とされた弁体ハウジング10(10A)及びスライド弁体20を示しているが、このような態様に限られず、断面略長方形状とされたものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、スライド弁体20の第2貫通孔29を輸送される輸送媒体を比較的にスムーズに輸送可能としながらもコンパクト化を図る等の観点から、弁体ハウジング10(10A)の第1開口部17及び第2開口部18並びにこれらに連通されるスライド弁体20の第1貫通孔27及び第2貫通孔29の第1開口部17側開口を、互いに対向する第3側壁13と第4側壁14との対向方向(図3における左右方向)に沿って中心よりも一方側(図例では、第4側壁14側)に寄った位置に設け、弁体ハウジング10(10A)の第3開口部19及びこれに連通されるスライド弁体20の第2貫通孔29の第3開口部19側開口を、互いに対向する第1側壁11と第2側壁12との対向方向(図1における上下方向)に沿って中心よりも一方側(図例では、第2側壁12側)に寄った位置に設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、弁体ハウジング10(10A)の第1開口部17及び第2開口部18並びにこれらに連通されるスライド弁体20の第1貫通孔27及び第2貫通孔29の第1開口部17側開口を、第3側壁13と第4側壁14との対向方向に沿って略中心位置となるように設ける態様としてもよい。このような態様によれば、複数の切替弁装置1(1A)を並設する場合において、隣接する切替弁装置同士をスライド方向が略直交するように並設するような場合にも互いの位置決めが比較的に容易となる。
また、例えば、弁体ハウジング10(10A)の第3開口部19及びこれに連通されるスライド弁体20の第2貫通孔29の第3開口部19側開口を、第1側壁11と第2側壁12との対向方向に沿って略中心位置となるように設ける態様としてもよい。
【0059】
さらに、上記各実施形態では、スライド弁体20の各貫通孔同士の遮断を図りながらもスライド方向へのコンパクト化を図る等の観点から、弁体ハウジング10(10A)の第1開口部17及び第2開口部18を、スライド方向に沿ってやや前方側に寄った位置に設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、これら第1開口部17及び第2開口部18を、弁体ハウジング10(10A)のスライド方向に沿う略中心位置(前後方向略中心位置)となるように設ける態様としてもよい。このような態様によれば、上記したような各切替ユニット40A,40B同士の並設方向一端側の切替弁装置1同士を直接的に接続する際における位置決め等をより容易に行うことができる。
【0060】
さらには、弁体ハウジング10(10A)の各開口部17,18,19が設けられる側面形状を略正方形状とし、各開口部17,18,19をそれぞれの側面において略中央に設け、スライド弁体20にもこれに対応させた各貫通孔27,29を設ける態様としてもよい。このような態様によれば、複数の切替弁装置1同士を直接的に接続して並設する際において、縦方向や横方向に並設する際や、互いにスライド方向を直交させて並設する際における位置決めを容易に行うことができるとともに、接続態様の自由度を更に向上させることができ、例えば、第3開口部と第1開口部乃至は第2開口部とを直接的に接続するような場合にも容易に位置決めできる。
【符号の説明】
【0061】
1,1A 切替弁装置
2 第1輸送路(一系統の輸送路)
3 第2輸送路(二系統の輸送路の一方)
4 第3輸送路(二系統の輸送路の他方)
10,10A 弁体ハウジング
11,11A 第1側壁(対向両側壁のうちの一側壁)
12,12A 第2側壁(対向両側壁のうちの他側壁)
13,13A 第3側壁(残余の対向両側壁の一方)
16 中空ガイド部
17 第1開口部
18 第2開口部
19 第3開口部
20 スライド弁体
27 第1貫通孔
29 第2貫通孔
40 輸送切替装置
40A 輸送先側切替ユニット(輸送切替装置、第1切替ユニット)
40B 輸送元側切替ユニット(輸送切替装置、第2切替ユニット)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体ハウジングの中空ガイド部にスライド可能に収容したスライド弁体をスライドさせて一系統の輸送路に対して二系統の輸送路を切り替えて連通させる切替弁装置であって、
前記弁体ハウジングは、略直方体形状とされ、かつ、スライド方向に略直交する方向に対向配置された対向両側壁のうちの一側壁に設けられるとともに前記一系統の輸送路に連通される第1開口部と、前記対向両側壁のうちの他側壁に設けられるとともに前記二系統の輸送路の一方に連通される第2開口部と、スライド方向に略直交する方向に対向配置された残余の対向両側壁の一方に設けられるとともに前記二系統の輸送路の他方に連通される第3開口部とを有しており、
前記スライド弁体は、一方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第2開口部とを連通させる第1貫通孔と、他方側へスライドされた際に前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させる第2貫通孔とを、スライド方向に沿って有していることを特徴とする切替弁装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記弁体ハウジングの前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記対向両側壁のそれぞれにおいて、対向方向に沿って略一致するように設けられており、
前記スライド弁体の第1貫通孔は、前記第1開口部と前記第2開口部とを連通させるように、前記対向方向に沿って略直線状に形成されていることを特徴とする切替弁装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記弁体ハウジングの前記第3開口部は、前記第1開口部及び前記第2開口部とスライド方向において略同位置となるように設けられており、
前記スライド弁体の第2貫通孔は、前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させるように、スライド方向において略同位置を孔中心が通るように貫通して形成されていることを特徴とする切替弁装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記スライド弁体の第2貫通孔は、前記第1開口部と前記第3開口部とを連通させるようにベンド状に湾曲した形状とされていることを特徴とする切替弁装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複数の切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設したことを特徴とする輸送切替装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複数の切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設した第1切替ユニットと、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複数の切替弁装置を、隣接する切替弁装置同士の第1開口部と第2開口部とを連通させて並設した第2切替ユニットとを備え、
前記第1切替ユニットの並設方向一端側に配設された切替弁装置の第1開口部と前記第2切替ユニットの並設方向一端側に配設された切替弁装置の第1開口部とを連通させたことを特徴とする輸送切替装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−167731(P2012−167731A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28671(P2011−28671)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000146054)株式会社松井製作所 (70)
【Fターム(参考)】