説明

列車乗務員支援システムおよび列車の走行制御方法

【課題】扉に異物を挟んだ状態で乗務員が誤ってマスコンを操作した場合であっても、車両を強制的に停止させることが可能。
【解決手段】運転指令30aを出力するマスコン30と、各車両の扉に挟まれた異物を検出し異物検出信号10aを出力する異物挟み検出センサ10と、力行指令20bに基づいて各車両の電動機を制御する推進制御装置40と、ブレーキ指令20cに基づいてブレーキシリンダ圧力を制御するブレーキ制御装置50と、異物検出信号10aに基づいて、推進制御装置40またはブレーキ制御装置50に、力行指令20bまたはブレーキ指令20cを出力するか否かを判定する判定部20aを有する列車情報管理装置20と、を備えた列車乗務員支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、列車乗務員に対する支援を行う列車乗務員支援システムに関するものであり、特に、列車車両の乗降扉で異物挟みが検知された場合における列車車両の進行防止を支援する列車乗務員支援システムおよび列車の走行制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、列車車両(以下単に「車両」と称する)に設けられた乗降扉(以下単に「扉」と称する)には、扉の機械的位置を計測するリミットスイッチなどのセンサが取り付けられ、扉の機械的位置によって扉の閉状態が検知される。扉閉状態が検知された場合、検知結果は、車両乗務員室のランプ点灯などによって乗務員に通知され、さらに、扉に挟まっている異物の有無が乗務員およびホーム上の駅員によって目視確認され、車両走行への支障の有無が判断されている。
【0003】
ただし、扉に挟まれた異物が小さい場合や厚さが薄い場合には、上述した扉閉め状態を検知することが困難な場合が多い。このような場合に備え、乗務員等により目視による安全確認が義務づけられているが、駅ホームがカーブ状に形成されている場合や、夜間および地下駅ホームのように薄暗い状況下にあり見渡しが悪い場合には、扉に異物が挟まれる状況を見落としてしまうおそれがある。このため、異物の大きさに関係なく、扉に挟まれる異物を検知し、乗務員に報せることが好ましい。
【0004】
従来、例えば下記特許文献1に示される異物検出装置では、このような問題に対処するため、扉の会合部外側上部にカメラを設置し、このカメラにより撮像した画像を画像処理することにより、扉閉動作時に扉に挟まれた小さい異物の自動検出を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−349997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に示す従来技術は、扉に異物が挟まれているにも関わらず乗務員の誤操作によって車両が進行しそうな事態が発生した場合、各車両に搭載されたブレーキ制御装置あるいは推進制御装置を異物検出信号に応じて制御することができないため、車両の進行を抑止することができない場合があるという課題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ブレーキ指令に基づいてブレーキ力を制御するブレーキ制御装置を有する列車に適用され、列車乗務員に対する支援を行う列車乗務員支援システムにおいて、扉に挟まれた異物が検出された際、乗務員の誤操作が行われた場合でも、停車状態の車両の進行を抑止することができるとともに、進行中の車両を停止することができる列車乗務員支援システムおよび列車の走行制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、この発明は、外部からの力行指令またはブレーキ指令のうち少なくとも1つを列車の各車両に出力する列車情報管理装置と、前記ブレーキ指令に基づいてブレーキ力を制御するブレーキ制御装置とを有する列車に適用され、列車乗務員に対する支援を行う列車乗務員支援システムにおいて、前記各車両の各乗降扉に挟まれた異物を検出する異物挟み検出部を備え、前記列車情報管理装置は、前記異物挟み検出部から出力された異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令の受信の有無に関わらず、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異物検出信号を受信した場合、マスコンからのブレーキ指令の受信の有無に関わらず、ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力するようにしたので、扉に挟まれた異物が検出された際、乗務員の誤操作が行われた場合でも、停車状態の車両の進行を抑止することができるとともに、進行中の車両を停止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本実施の形態にかかる列車乗務員支援システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、1ハンドルのマスコンを用いた場合における判定部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図3は、2ハンドルのマスコンを用いた場合における判定部の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明にかかる列車乗務員支援システムおよび列車の走行制御方法の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態.
(列車乗務員支援システムの構成)
図1は、本実施の形態にかかる列車乗務員支援システムの構成を示す図である。図1の左側に示される図は、一の車両に搭載される列車乗務員支援システム(以下単に「支援システム」と称する)の構成部を示しており、図1の右側に示される図は、他の車両に搭載される支援システムの構成部を示している。また、図1の上側に示される図は、一の車両または他の車両から出力された異常検出情報を駅ホームの駅員に通知するための駅ホームに設置された装置を示している。
【0013】
図1の左側に示される図において、支援システムは、主たる構成部として、異物挟み検出センサ(異物挟み検出部)10、各車両の各乗降扉の状態を撮影するカメラ(撮像装置)15、列車情報管理装置(Train Information Management System)20、運転台のマスコン(Master controller)30、推進制御装置40、ブレーキ制御装置50、送信装置60、モニタ表示器70を有して構成されている。なお、図1の右側に示される構成部に関しては、上述同様であり、以下その説明を割愛する。
【0014】
推進制御装置40は、列車情報管理装置20から出力された力行指令20bに基づいて各車両の電動機(図示せず)を制御する。ブレーキ制御装置は、列車情報管理装置20から出力されたブレーキ指令20cに基づいて、各車両の制輪子を制御する所定のブレーキシリンダ圧力を生成する。
【0015】
列車情報管理装置20は、各車両に搭載され、車両間に敷設されている伝送路を介して、運転指令30aなどの情報を共有する。列車情報管理装置20には、各車両の扉付近に設置された異物挟み検出部である異物挟み検出センサ(以下単に「センサ」と称する)10、カメラ15、マスコン30、推進制御装置40、ブレーキ制御装置50、モニタ表示器70、および送信装置60が接続されている。
【0016】
マスコン30から出力された運転指令30aには、力行指令20bまたはブレーキ指令20cのうち少なくとも1つが含まれ、これら力行指令20bおよびブレーキ指令20cは、マスコン30の操作量に応じた制御量として、各車両に搭載された列車情報管理装置20に中継される。なお、上述した伝送路は、情報伝達の一手段であり有線方式に限定されるものではない。
【0017】
また、列車情報管理装置20には、センサ10から出力された異物検出信号10aに基づいてブレーキ制御装置50に対するブレーキ指令20cを出力するか否かを判定し、あるいは、異物検出信号10aに基づいて推進制御装置40に対する力行指令20bを出力するか否かを判定する判定部20aを有している。そのため、判定部20aは、センサ10から出力された異物検出信号10aを受信した場合、マスコン30からのブレーキ指令の受信の有無に関わらず、ブレーキ制御装置50に対するブレーキ指令20cを出力する。また、判定部20aは、異物検出信号10aを受信した場合、マスコン30からの力行指令の受信の有無に関わらず、推進制御装置40に対する力行指令20bの出力を停止する。
【0018】
なお、従来技術では、例えば、センサ10から異物検出信号10aを受信した際、力行指令20bを出力しないという制御が行われていたに過ぎないため、乗務員が誤ってマスコン30を操作して力行指令を出力した場合、進行中の車両を強制的に停止させることができなかった。しかしながら、本実施の形態にかかる支援システムは、列車情報管理装置20における判定部20aの制御によって、扉に異物を挟んだ状態で乗務員が誤ってマスコン30を操作した場合であっても、車両を強制的に停止させることが可能である。
【0019】
また、異物挟みが発生している旨を乗務員に通知する場合には、列車情報管理装置20は、異物検出信号10aを受信した場合、カメラ15によって撮影された異物挟みが発生している乗降扉の撮像データを選択して、運転台に搭載されたモニタ表示器70に出力する。このようにすれば、異物挟み発生状況がより明確に判るので、より適切な処置が可能となる。モニタ表示器70には、異物挟みが発生している扉の状態が表示される。なお、モニタ表示器70は、運転台に搭載されたものに限定されるものではない。
【0020】
一方、図1の上側に示される図において、駅ホームには、車両から出力された異物挟みの発生を通知する異常通知情報20dを受信する受信装置80、駅ホームの駅員に車両の異常を通知するための列車外の装置である異常通知装置90、100が設置されている。
【0021】
異常通知装置90は、赤色回転灯あるいは放送設備等であり、異常通知装置100は、異物挟みが発生している扉の位置を駅員に知らせることができるように構成されたLED等である。受信装置80には、これらの異常通知装置90、100が接続されており、受信装置80は、送信装置60を介して列車情報管理装置20から出力された異常通知情報20dを受信し、異常通知装置90、100に対して異常通知情報20dを出力する。なお、異常通知装置90、100の設置場所は、駅ホームに限定されるものではない。
【0022】
(列車乗務員支援システムの動作)
つぎに、フローチャートを用いて支援システムの動作を説明する。図2は、1ハンドルのマスコンを用いた場合における判定部の動作を説明するためのフローチャートである。図3は、2ハンドルのマスコンを用いた場合における判定部の動作を説明するためのフローチャートである。図2において、列車情報管理装置20に内蔵される判定部20aは、センサ10から出力された異物検出信号10aを受信し(ステップS10,Yes)、かつ、マスコン30から運転指令30aに含まれるブレーキ指令20cを受信した場合(ステップS11,Yes)、列車情報管理装置20は、ブレーキ制御装置50に対してブレーキ指令20cを出力するとともに(ステップS12)、推進制御装置40に対しては力行指令20bを出力しない(ステップS13)。
【0023】
また、ステップS11において、判定部20aは、マスコン30からブレーキ指令20cを受信していない場合(ステップS11,No)、列車情報管理装置20は、乗務員が誤って車両を進行させてしまうことを防止するために、ブレーキ制御装置50に対して強制的にブレーキ指令20cを出力し(ステップS14)、推進制御装置40に対しては、上述同様に力行指令20bを出力しない(ステップS13)。
【0024】
一方、ステップS10において、判定部20aが、センサ10から出力された異物検出信号10aを受信しておらず(ステップS10,No)、かつ、マスコン30から運転指令30aに含まれるブレーキ指令20cを受信した場合(ステップS15,Yes)、列車情報管理装置20は、ブレーキ制御装置50に対してブレーキ指令20cを出力するとともに(ステップS16)、推進制御装置40に対しては力行指令20bを出力しない(ステップS17)。
【0025】
また、ステップS15において、判定部20aが異物検出信号10aを受信しておらず(ステップS15,No)、かつ、マスコン30から運転指令30aに含まれる力行指令20bを受信した場合(ステップS18,Yes)、列車情報管理装置20は、推進制御装置40に対して力行指令20bを出力する(ステップS19)。
【0026】
また、ステップS18において、判定部20aが力行指令20bを受信していない場合(ステップS18,No)、マスコン30は、ニュートラル状態であり、列車情報管理装置20は、力行指令20bおよびブレーキ指令20cを出力しない。
【0027】
図3において、ステップS10〜S14の動作は、上述同様であり、以下その説明を割愛する。ステップS10において、判定部20aが、センサ10から出力された異物検出信号10aを受信しておらず(ステップS10,No)、かつ、図示しない一方のマスコン30からブレーキ指令20cを受信した場合(ステップS20,Yes)、列車情報管理装置20は、ブレーキ制御装置50に対してブレーキ指令20cを出力する(ステップS21)。さらに、判定部20aが、図示しない他方のマスコン30から力行指令20bを受信した場合(ステップS22,Yes)、列車情報管理装置20は、推進制御装置40に対して力行指令20bを出力する(ステップS23)。
【0028】
また、ステップS20において、判定部20aがブレーキ指令20cを受信しておらず(ステップS20,No)、かつ、力行指令20bを受信していない場合(ステップS22,No)、マスコン30は、ニュートラル状態であり、列車情報管理装置20は、力行指令20bおよびブレーキ指令20cを出力しない。
【0029】
このように構成された列車情報管理装置20は、1ハンドルのマスコン30のみならず、2ハンドルのマスコン30の操作に対しても、扉に異物を挟んだ状態の車両の進行を防止するとともに、乗務員および駅員による迅速な対応を促すことが可能である。
【0030】
なお、判定部20aは、各列車情報管理装置20に内蔵されているが、これに限定されるものではなく、例えば、判定部20a自体を各車両に搭載し、マスコン30から出力された運転指令30aとセンサ10から出力された異物検出信号10aとを当該判定部20aに取り込み、車両毎に上述した判定処理を行うように構成してもよい。
【0031】
なお、判定部20aによる判定処理は、車両が停止しているときに異物検出信号10aを受信した場合に限らず、例えば、扉に異物を挟んだ状態で列車が進行した後に乗客が扉を若干開放したとき検出された異物検出信号10aを受信した場合にも適用可能である。
【0032】
なお、図1の右側に示される他の車両に搭載された列車情報管理装置20は、判定部20aが省略されているが、判定部20aを有して構成してもよい。この場合、他の車両に搭載された列車情報管理装置20において、上述した判定処理を行うことが可能である。
【0033】
以上に説明したように、本実施の形態にかかる支援システムによれば、列車情報管理装置20において、異物検出信号10aを受信した場合、マスコン30からのブレーキ指令の受信の有無に関わらず、ブレーキ制御装置50に対するブレーキ指令20cを出力するようにしたので、異物検出信号10aを受信した場合、マスコン30からのブレーキ指令を受信していないときであってもブレーキ制御装置50に対するブレーキ指令20cを強制的に出力することが可能である。また、列車情報管理装置は、異物検出信号10aを受信した場合、外部からの力行指令の受信の有無に関わらず、推進制御装置40に対する力行指令の出力を停止することが可能である。その結果、扉に異物を挟んだ状態で乗務員が誤ってマスコン30を操作した場合であっても、車両を強制的に停止させることが可能であり、特に、ワンマン運転を行っている車両には有効である。また、列車情報管理装置20は、既存の列車情報管理装置20を大幅に改修することなくソフトフェアの改修によって判定部20aに相当する機能を実現可能である。
【0034】
本実施の形態に示した支援システムの構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは無論である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明は、列車車両の乗降扉で異物挟みが検知された場合における列車車両の進行防止を支援する列車乗務員支援システムおよび列車の走行制御方法に適用可能であり、特に、扉に異物を挟んだ状態で乗務員が誤ってマスコンを操作した場合であっても、車両を強制的に停止させることが可能な発明として有用である。
【符号の説明】
【0036】
10 異物挟み検出センサ(異物挟み検出部)
10a 異物検出信号
15 カメラ(撮像装置)
15a 撮像データ
20 列車情報管理装置
20a 判定部
20b 力行指令
20c ブレーキ指令
20d 異常通知情報
30 マスコン
30a 運転指令
40 推進制御装置
50 ブレーキ制御装置
60 送信装置
70 モニタ表示器
80 受信装置
90,100 異常通知装置(列車外の装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの力行指令またはブレーキ指令のうち少なくとも1つを列車の各車両に出力する列車情報管理装置と、前記ブレーキ指令に基づいてブレーキ力を制御するブレーキ制御装置とを有する列車に適用され、列車乗務員に対する支援を行う列車乗務員支援システムにおいて、
前記各車両の各乗降扉に挟まれた異物を検出する異物挟み検出部を備え、
前記列車情報管理装置は、
前記異物挟み検出部から出力された異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令の受信の有無に関わらず、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力すること、
を特徴とする列車乗務員支援システム。
【請求項2】
前記各車両の電動機を制御する推進制御装置を有する列車に適用され、
前記列車情報管理装置は、前記異物検出信号を受信した場合、外部からの前記力行指令の受信の有無に関わらず、前記推進制御装置に対する力行指令の出力を停止することを特徴とする請求項1に記載の列車乗務員支援システム。
【請求項3】
前記列車情報管理装置は、前記異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令を受信していないときであっても前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を強制的に出力することを特徴とする請求項1または2に記載の列車乗務員支援システム。
【請求項4】
前記各車両の各乗降扉の状態を撮影する撮像装置を備え、
前記列車情報管理装置は、前記異物検出信号を受信した場合、前記撮像装置によって撮影された異物挟みが発生している乗降扉の撮像データを選択して、所定の表示器に出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の列車乗務員支援システム。
【請求項5】
前記列車情報管理装置は、前記異物検出信号を受信した場合、異物挟みの発生を通知する異常通知情報を、列車外の装置に出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の列車乗務員支援システム。
【請求項6】
外部からのブレーキ指令に基づいて列車の各車両のブレーキ力を制御するブレーキ制御装置を有する列車に適用され、列車乗務員に対する支援を行う列車乗務員支援システムにおいて、
前記各車両の各乗降扉に挟まれた異物を検出する異物挟み検出部と、
前記異物挟み検出部から出力された異物検出信号に基づいて、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力するか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、前記異物挟み検出部から出力された異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令の受信の有無に関わらず、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力すること、
を特徴とする列車乗務員支援システム。
【請求項7】
前記各車両の電動機を制御する推進制御装置を有する列車に適用され、
前記判定部は、前記異物検出信号に基づいて、前記推進制御装置に対する力行指令を出力するか否かを判定し、前記異物検出信号を受信した場合、外部からの前記力行指令の受信の有無に関わらず、前記推進制御装置に対する力行指令の出力を停止することを特徴とする請求項6に記載の列車乗務員支援システム。
【請求項8】
前記判定部は、前記異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令を受信していないときであっても前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を強制的に出力することを特徴とする請求項6に記載の列車乗務員支援システム。
【請求項9】
外部からのブレーキ指令に基づいて列車の各車両のブレーキ力を制御するブレーキ制御装置を有する列車に適用される列車の走行制御方法において、
前記各車両の各乗降扉に挟まれた異物を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出された異物検出信号に基づいて、外部からの前記ブレーキ指令の受信の有無に関わらず、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力するステップと、
を含み、
前記判定ステップは、前記検出ステップにて検出された異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令の受信の有無に関わらず、前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を出力すること、
を特徴とする列車の走行制御方法。
【請求項10】
前記判定ステップは、前記異物検出信号を受信した場合、外部からの前記ブレーキ指令を受信していないときであっても前記ブレーキ制御装置に対するブレーキ指令を強制的に出力することを特徴とする請求項9に記載の列車の走行制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−263756(P2010−263756A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114994(P2009−114994)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】