判型を切るフォイルブレードの変更可能な窓の位置
本発明は、特に、ブレードローラ10用のフォイルブレード装置54、78、88、90に関する。窓の切欠き82を形成する窓フォイルブレード78には、切刃58が設けられる。フォイルブレード装置54、88、90及び窓フォイルブレード78は、磁力により且つ(又は)前記ブレードローラ10の側面22に加わる負圧の動作により締結される。上記の窓フォイルブレード78は、アダプタ要素74、76により前記ブレードローラ10の軸方向及び周方向に向けて前記判型フォイルブレー54;88、90に対し変更可能な態様にて位置決めすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
加工機械、特に、窓を切り抜いたあらゆる判型(formats)の封筒を製造するため使用される加工機械において、一定の窓の位置を有するフォイルブレードと、変更可能な窓の位置を有するフォイルブレードとが使用される。例えば、封筒の場合、多様な異なる位置にて窓を切り抜く判型に依存して、シリンダの側面を超えて持ち上がった態様にて突き出すフォイルブレードが使用される。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6,766,733 B1号公報には、互換可能なフォイルブレードが開示されている。この公報に開示されたフォイルブレードは、変更可能な窓の位置を形成すべく使用することのできるものである。しかし、窓の位置の配置に関する変更可能な配置は軸方向にのみ関係する。米国特許第6,766,733 B1号公報から知られた解決策の場合、例えば、紙シートのような、シート状構造体に窓を切り抜くための窓の切欠き装置は、嵌め合いピンの助けを受けて軸方向に向けて異なる位置に締結される。このことは、窓の切欠きは加工すべき封筒に関して軸方向に向けて変更可能な態様にて切り抜くことができることを意味する。
【0003】
ドイツ国特許第199 25 612 A1号公報は、回転可能なブレードローラに関する。このブレードローラは、封筒ブランクを製造するため使用されることが好ましい。
この回転可能なブレードローラは、少なくとも1つのローラ本体部品を備えており、該ローラ本体部品は、回転可能な軸上にて回転可能に固定した態様にて配置され、また、その円周に列の形態にて配置され磁性要素を有しており、この場合、少なくとも1つのフォイルブレードがあり、該フォイルブレードは、透磁性材料にて出来ており、また、少なくとも1つの鋭利で単一物の切刃がそこから突き出す薄い可撓性の基部板を有している。切刃は、所定の刃物の形状に形成され、この場合、基部板は、前縁と、後縁と、互いに対向する位置に配置された2つの側周面とを有し、また、フォイルブレードは、磁気要素により円周面上に平らに休止するように保持されている。
【0004】
保持/位置決めピンがローラ本体部品にて1列に配置されている。これらは、基部板の厚さd1にほぼ相応する高さhだけ円周面から半径方向に突き出し、基部板は、前縁に隣接する前側領域内にて、多数の整合したスロットを保持しており、これらのスロットは、切刃に対し整合され、そのスロットの幅bは、保持/位置決めピンの幅b1に相応する。該保持/位置決めピンは、スロット内に突き出し、このため、フォイルブレードは、1つのスロットの長さ範囲にて軸方向に変位させ且つ再配置することができるが、第二の本体部品の円周方向に向けて見たように、固定され且つ再現可能な態様にて位置決めされている。
【0005】
上述した米国特許第6,766,733 A1号公報及びドイツ国特許第109 25 612 A1号公報に従った2つの解決策は、各場合にて、形成すべきそれらの窓の位置に関して、開示されたフォイルブレードが一定の所定の態様にて配置される解決策である。外形又は窓の位置を変更する場合、全く新しい判型のフォイル窓が要求される。軸方向調節が可能である判型のフォイルブレードの場合でさえ、位置を半径方向に変更するためには、新たな窓フォイルブレードが必要となる。更に、判型切りし、また、窓を切るためには、通常、別個の切り込みステーションが必要とされることを述べるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,766,733 B1号公報
【特許文献2】ドイツ国特許第109 25 612 A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先行技術の解決策に鑑みて、本発明の1つの目的は、単に一例として、丁度1つの磁気シリンダにてフォイルブレードを使用して異なる形態の封筒を切り抜く間、特に、切り抜くべき窓の位置を決める間の自由度を許容することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、判型切りするとき、特定の判型にて封筒の窓を切り抜く窓の位置を、軸方向及び半径方向(x,y)に向けて変化させることを提案する。この目的のため、ピン−ストリップの原理によって変位可能な窓フォイルブレードが嵌め合わせられる。このことは、既に存在し且つ使用されており、嵌め合わせピン用の相応する開口部を有する窓フォイルブレードを使用することができることを意味する(例えば、ドイツ国特許第109 25 612 A1号公報参照)。
【0009】
使用される判型ブレードの形態に依存して、この場合、判型フォイルブレードにて磁気ローラのピンストリップ又はピンが使用される。
窓フォイルブレードは、判型フォイルブレードの開口内に配置することができる。該開口は、例えば、外形切刃を側部ストリップとして設計したフォイルブレードにのみ配置することができる場合、少なくともブランクの領域の全体にわたって判型表面の領域内に配置される。
【0010】
窓の軸方向位置の変更可能性は、ピン−ストリップの原理を常に使用することにより実現される。窓の半径方向位置の変更可能性は、予め組み立てたアダプタ板によって実現される。これらのアダプタ板は、導入部にて既に説明したピン−ストリップの原理によるか又は判型フォイルブレードの下方の開口端縁に対向して配置することによる何れかにより方向決めされる。
【0011】
アダプタ板は、半径方向位置のグリッドをカバーすべく使用することができる。更なる半径方向位置は、アダプタ板を短くすることにより実現することができる。
例えば、あらゆる判型の封筒を製造することのできるシリンダ及び加工機械は、磁気シリンダとして構成される、すなわち、これらは永久磁石の性質を有するものとする。こうしたシリンダの側面の磁気的性質は、判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードを磁力の助けを受けて固定することを許容する。側面にて変更可能なの軸方向及び半径方向位置をとる判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードをシリンダ側面上にて確実に固定するため、これらには通常、負圧が加えられる。この目的のため、シリンダの側面の全体は、貫通して伸びる多数の穴を有し、また、多数の開口部は、例えば、列にて且つセグメントの形態にてこれらの穴からシリンダの側面まで伸びている。個々のセグメントに負圧が加わったとき、判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードは、シリンダの円周面上にてそれらの所定の位置に保持され、このため、高速の回転時に生ずる遠心力を捕捉することが可能である、すなわち判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードの双方は、シリンダの円周上にて確実に保持される。判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードは、磁力によってのみグレードローラの円周上に保持される。ブレードローラに加わった負圧は、使用した判型フォイルブレード及び1つ又は複数の窓フォイルブレードを固定するのを助ける。ブレードローラには負圧が加わるため、例えば、封筒は、輸送中、保持される。更に、吸引開口部には負圧が加わるため、封筒を切るとき生じた紙の切屑は、開口部に負圧が加わるため保持され且つ固定され、その後、輸送路から突き出される。
【0012】
本発明に従って提案した解決策に従って、窓フォイルブレードは、使用した判型フォイルブレードの既存のピンストリップ内に嵌め合わせることができる。窓フォイルブレードを例えば、判型フォイルブレードの内周上にて適当なピンストリップ上に直接、嵌め合わせることが可能である。更に、異なる幅を有し且つ周方向に向けて比較的長いアダプタ又はプレス加工した板を使用することも可能であり、このため、窓フォイルブレードは、判型フォイルブレードの切り抜き領域内にて任意の所望の軸方向及び(又は)周方向に固定することができる。異なる形態のアダプタ板に加えて、窓フォイルブレードは、また、更に、アダプタストリップによりシリンダの円周上に固定することもできる。アダプタストリップは、磁力により且つ負圧の作用の下、シリンダの側面上に締結することができる。特に、比較的高速の回転速度の場合、すなわち、高速の製造速度時、作動中に生ずる大きい遠心力のため、負圧の動作を利用することが推奨される。
【0013】
各場合にて使用される窓フォイルブレードを直接的に向き決めすることに加えて、使用されるアダプタ板は、ピン−ストリップの原理により同様に方向決めすることができ、又は、判型フォイルブレードの開口端縁の1つに対して位置決めすることにより、所要の位置に固定することができる。例えば、立方形又はストリップ形態のプレス加工した板又はアダプタ板として設計することができる、アダプタ板の異なる形態のため、あらゆる一般的な判型の封筒にて形成することのできる全ての一般的な窓の位置を、判型フォイルブレードの単一の開口内にて実現することが可能である。
【0014】
1組みのアダプタストリップ又はアダプタ板を使用することが好ましく、このため、製造すべき判型が再セットされるとき、窓フォイルブレードは、窓の位置の新たな軸方向及び(又は)半径方向位置に容易に且つ迅速に再配置することができる。
【0015】
本発明は、添付図面に関して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ブレードローラの側面に負圧を供給するボアと負圧開口部とを有するブレードローラの断面図を示す。
【図2】フォイルブレードが装着されたブレードローラのローラ本体部分の断面図を示す。
【図3】フォイルブレードに対する異なる軸方向及び(又は)半径方向位置を規定する1組みの異なる形態のアダプタ板を示す。
【図4】アダプタ板によってピン突出部を有する判型フォイルブレードの開口内に締結された窓フォイルブレードを示す。
【図5】シリンダのピンストリップ内に嵌め合わせした、フォイルブレードと共にアダプタ板を有する2つの部分からなる判型フォイルブレードを示す。
【図6】窓フォイルブレードが受容された周方向に伸びるアダプタ板を有する割り型判型フォイルブレードを示す。
【図7】ピン突出部と、フォイルブレードがアダプタ板によって締結された開口とを有する判型フォイルブレードを示す。
【図8】開口内に組み込んだ窓フォイルブレードであって、開口の後縁に支持されたストリップ形態のアダプタ板を介して主要位置に保持された上記の窓フォイルブレードを有する開口を示す窓判型フォイルブレードを示す。
【図9】その開口内に提供された2つの窓フォイルブレードを有し、その一方が上記シリンダのピンストリップ内に配置され、もう一方がストリップ形態のアダプタ板を介して図8と同様の態様にて位置決めされた、判型フォイルブレードを示す。
【図10】開口内に組み込んだ異なる位置に配置された窓フォイルブレードを有する判型フォイルブレードを示す。
【図11】開口内に配置した3つの窓フォイルブレードを有し、その1つはピンストリップ内に直接はめ込まれ、もう1つはアダプタ板により開口内に固定され、第三の窓フォイルブレードがストリップ形態のアダプタ板を介して開口の上にて支持された判型フォイルブレードを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、ブレードローラの中央部品及びその取り付け部の断面図を示す。
図1は、ブレードローラ10、その軸受14、及びその必須の部品の断面図を示すが、フォイルブレード及びフォイルブレードを締結し且つ方向決めするため使用される部品は省略してある。
【0018】
ブレードローラ10は、軸受14の助けを受けて機械のフレーム16内に取り付けられ且つ歯車18により又はサーボモータを介して直接的に駆動されるキャリア軸12を備えている。機械のフレーム16の間にて、円筒状のローラ−本体部品20は、キャリア軸12上にて回転可能に固定した態様にて取り付けられ、また、互いに並べて列74にて配置された吸引開口部24は、このローラ−本体部品20の側面22上に設けられている。吸引通路26は、ブレードローラ10の回転軸線からある距離にてローラ−本体部品20内にて軸線に対して平行の態様にて配置されており、これらは、吸引開口部24と空気を伝達する接続状態にある。ローラ−本体部品20は、その端部側に配置された吸引−空気−制御弁28を有しており、該制御弁28は、離間し且つ中心決めするブッシュ30によりフレーム壁16上にて回転可能に固定した態様にて取り付けられている。吸引−空気−制御弁28は、互いに対して同心状に配置され且つその下流に配置した新気の通路34を有する2つの別個の吸引−空気−通路32を有している。吸引−空気−通路32は、吸引−空気供給管36を介して吸引−空気源(図示せず)と接続されている。吸引−空気−通路32から、吸引−空気−通路には、角度付きの吸気及び輸送領域をわたって吸引空気の作用が加えられる。吸引−空気−制御弁28の方向に向けて、3/3ポートの方向制御弁38が吸引通路26の各々と関係した状態にてローラ−本体部品20内に設けられている。3/3ポートの方向制御弁38は、吸引通路26を遮断し又は吸引通路を貫通穴40を介して吸引−空気−制御通路32に接続するため、使用することができる。それぞれの新気通路34が吸引−空気通路32の下流に配置されており、該新気通路から、吸引通路26内及びブレードローラ10の側面22に形成された吸引開口部24内の負圧の降下が生ずる。
【0019】
図2は、回転方向に向けて回転するブレードローラのローラ−本体部品上におけるフォイルブレードの配置及び締結状態を示す。
判型フォイルブレード54は、回転方向52の方向に回転するブレードローラ10の側面22上に磁力により保持されている。判型フォイルブレード54は、薄い基部板56を備えている。判型フォイルブレード54の基部板56は、好ましくは透磁性材料にて、薄い厚さにて製造される。判型フォイルブレード54の基部板56は、前縁60と、後縁62とを備えている。判型フォイルブレード54の基部板56は、少なくとも1つの鋭利で且つ単一物の切刃58がその上に配置されており、該切刃は、例えば、単に一例として、封筒を製造するため、特定の刃物形状体を形成する。
【0020】
判型フォイルブレード54は、吸引開口部24と空気−伝達接続された貫通通路64を保持している。図2に従った断面図は、側面22にて判型フォイルブレード54の基部板56により覆われ且つ貫通通路64が設けられていない領域を示す。
【0021】
スロット状開口部68が正面領域70内にて基部板56内に導入され、該正面領域は、ブレードローラ10の回転方向52に向けて見たように、前縁60に隣接する。スロット状開口部68は、以下により詳細に説明するように、例えば、窓フォイルブレード78の前縁に沿って互いに並べて実質的に1列の形態にて伸びている(図3−11の図を参照)。
【0022】
少なくとも1列の位置決めピン66がブレードローラ10の側面22上に配置されており、これらのピンは、固定すべき判型フォイルブレード54の基部板56の厚さにほぼ相応する半径方向高さにてローラ−本体部品20の側面22から突き出している。保持/位置決めピン66は、同様に、ブレードローラ10の側面22にて円周方向セグメント内を列の形態にて配置されている。
【0023】
図2の断面図に従い、磁気要素50は、ローラ−本体部品20の側面22上にて列状に更に配置されてあり、磁気要素のそれぞれの列は、吸引−空気開口部24の列74と交互に現われる。
【0024】
判型フォイルブレード54をローラ−本体部品20の側面22上にて精密に位置決めし且つ固定する目的のため、この判型フォイルブレードは、図2に示したように、保持/位置決めピン66上にて嵌め合わせ、このため、保持/位置決めピン66は、判型フォイルブレード54の前縁60上のスロット状の開口部68内に突き出す。嵌め合わせする工程中、判型フォイルブレード54は、X方向に向けて、すなわち、軸方向に向けて制限された程度、スロット状の開口部68の1つのスロットの長さの範囲内にて変位させることができる。判型フォイルブレード54を保持/位置決めピン66の列74に沿って再配置することにより、より大きい軸方向への変位を実現することができる。嵌め合わせ工程の後、判型フォイルブレード54は、スロット状開口部68内に係合する保持/位置決めピン66により形態嵌めの態様にて且つ、磁気要素50による強制−嵌めの態様にて円周方向に向けてブレードローラ10のローラ−本体部品20の側面22上に固定される。このため、異なる切り込み状態のときでさえ、判型フォイルブレード54をブレードローラ10の側面22上にて変位させることはできない。
【0025】
図3の図は、1組みのアダプタ要素を示す。
図3の図から明らかであるように、図3の図による1組みのアダプタ要素は、例えば、四角形のアダプタ要素74を備えており、また、このアダプタ要素は、その前縁に沿ってスロット状開口部68を有しており、該スロット状開口部は、互いに並んで列の形態にて配置され且つ、嵌め合わせピン66(ピン突出部)内に嵌め合わせることを目的としている同様に並べて列状の形態にて配置された保持/位置決めピン66は、後端にて、すなわち、図3の図に従ってアダプタ要素74の後縁に配置されている。更に、図3の図に従った組のアダプタ要素74、76は、ストリップ形態のアダプタ要素76を備えている。これらは、長さLの形態とされ、また、異なる幅B1、B2であるようにすることができる。
【0026】
単に一例として図3に示したアダプタ要素74、76は、透磁性材料にて製造され、また、勿論、図3に示したもの以外、すなわち、矩形、四角形又はストリップ形態の幾何学的形態以外の幾何学的形態にて設計することもできる点にて共通する。
【0027】
単に一例として図3に示した組のアダプタ要素の機能は、以下により詳細に説明する図4から図11に関してより詳細に説明する。図1及び図2に従ったブレードローラ10は、単にこれらの図面4−11に示されている。
【0028】
図4は、例えば、開口を有する単一物の判型のフォイルブレード54を示す。
図4の図から明らかであるように、開口84は、周面86に境界が接する。図4の平面図による判型フォイルブレード54は、ブレードローラ10の側面22の曲率に相応するように形成され、また、先端の前縁60に加えて、後縁62を備えている。図4の平面図に従った判型フォイルブレード54は、単一物の設計とされている。上述したスロット状開口部68は、前縁60の領域内にて列の形態にて伸びており、これらの開口部は、ブレードローラ10の側面22に形成された保持/位置決めピン66にて判型フォイルブレードを嵌め合わせるべく使用される。
【0029】
図4に示すように、保持/位置決めピン66は、判型フォイルブレード54の前縁60に対して平行に伸びる周面86上に配置されている。矩形のアダプタ要素74は、図4に示したように、これらの保持/位置決めピン66内に嵌め合わせる。矩形のアダプタ要素74の前縁に沿って、該アダプタ要素は、スロット状開口部68を有する一方にて、互いに並んで列状に配置された保持/位置決めピン66は、図4の図に従ってアダプタ要素74の後端に形成されている。窓フォイルブレード78の前縁に沿ったスロット状開口部68は、アダプタ要素74の後縁に沿って形成されたこれらの保持/位置決めピン66内に嵌め合せされる。矩形のアダプタ要素74及び窓フォイルブレード78の双方は、図2に示し且つ、側面22上にて互いに並べて列の形態にて配置された磁石50の動作を受け、また、吸引開口部24を通じて補助的な能力として付与された負圧の動作を受け、該吸引開口部は、磁気要素50の列に対して交互に伸び且つ、互いに並べて列状の形態に配置されており、このため、ブレードローラ10の側面22上に固定されている。このことは、図4に従ったアダプタ要素74及びこれにより配置された窓フォイルブレード78はブレードローラ10の側面22上にて確実に且つしっかりと保持され、且つ相対的に高速の回転速度の場合でさえ、その位置に固定されたままであることを保証する。
【0030】
図4は、窓フォイルブレード78は、窓の切欠き82に境を接する完全な切刃58を有することができることを更に示す。吸引開口部80が開口84の周面86に沿って形成されている。窓フォイルブレード78の切刃58及び判型フォイルブレード54の切刃58の双方は、一方にて、輸送すべき封筒に対して判型切り込みブレードの外形を規定し、また、他方にて、切り抜くべき窓の切欠き82の外形を規定する。このため、窓の切屑を固定する吸引開口部が切刃58内の判型フォイル窓の上にて、参照番号80.2にて示されている。切刃58に関して、吸引開口部80は、判型フォイルブレード54の切刃58により規定された判型切りするブレードの外形の外側に配置されている。切刃58の外側の吸引開口部80は、横方向切屑ストリップを輸送する働きをする一方にて、判型フォイルブレード54の切刃58内に配置された吸引開口部80.1は、封筒をブレードローラ10上にて輸送する働きをする。
【0031】
図5の図は、第一のブレード部分88と、第二のブレード部分90とを備える、多数の部分から成る判型フォイルブレードを示す。第一のブレード部分88及び第二のブレード部分90の対面する周面86は、開口84に境を接する。ブレード部分88、90上に配置され且つ、それぞれのブレード部分88、90の基部板に単一物として接続された切刃58は切り込み外形を規定し、このため、例えば、紙シート又は板紙のような、シート状材料から封筒を切り抜くことができる。
【0032】
2つのブレード部分88、90の各々は、互いに並べて列の形態にて配置された開口68を有する前縁60と、スロット状開口無しにて形成された後縁62とを備えている。
図5の図から明らかであるように、アダプタ要素74は、この場合、ブレードローラ10の側面22上に形成された保持/位置決めピン66内にそのスロット状開口部68を介して嵌め合わせされ、該開口部は、前縁に沿って形成され且つ列の形態にて保持されている。
列の形態にて配置された保持/位置決めピン66は、透磁性材料にて製造されることが好ましい矩形のアダプタ要素74の後縁に沿って配置されている。一方、これらの保持/位置決めピン66は、その内部に嵌め合わせした窓フォイルブレード78の前縁に沿ってスロット状の開口部68を有している。この窓フォイルブレード78は、完全な切刃58を備えており、該切刃は、例えば、窓フォイルブレード58を介して封筒に、すなわち、窓封筒に導入される参照番号82で示した開口を規定する。
図5の図の1つの代替例として、この図面にて詳細に示したアダプタ要素74は、Y方向に比較的短い長さを有し、また、より長い設計としてもよい。特に、図6に従った一例としての実施の形態を参照されたい。
図6の図は、同様に、2つの部分から成るフォイルブレード54を示す。図5の図と同様の態様にて、判型フォイルブレード54は、第一のブレード部分88と、第二のブレード部分90とを備えている。これらの2つのブレード部分88、90は、前縁60と、後縁62とを備えている。スロット状開口部68は、双方のブレード部分88、90の前縁60の領域内を伸びている。
図6の図から明らかであるように、受容したアダプタ要素74は、円周方向に、すなわちY軸線の長さに沿って伸びる要素である。このアダプタ要素は、その前縁に沿って互いに並べて配置された多数のスロット状開口部68を有している。これらの開口部は、例えば、ブレードローラ10の側面22上にて保持/位置決めピン66内に嵌め合わせる。多数の保持/位置決めピン66は、Y方向に比較的長いアダプタ要素74の後端に配置されている。窓フォイルブレード78の前縁に沿ったスロット状開口部68は、これらの保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされる。アダプタ要素の長さ、すなわちY方向(円周方向)への伸び程度に依存して、窓フォイルブレード78のX及びY方向は、判型フォイル窓54の第一のブレード部分88と第二のブレード部分90との間にて開口84の周面86に対して決定される。
【0033】
判型フォイル窓78のX位置は、例えば、窓フォイルブレード78をアダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66上にて再度嵌め合わせることにより設定することができる。窓フォイルブレード78を位置決めする更なる選択肢は、この窓フォイルブレードを固定するアダプタ要素74を一部分、ブレードローラ10の側面22上にて保持/位置決めピン66上にてX方向に再度、嵌め合わせすることで実現される。
【0034】
このことは、周面86の間の間隔及び加工条件により支配される。
図7の図は、単一物の判型フォイル窓54を示す。これは、また、前縁60及び後縁62も備えている。単一物の判型フォイルブレード54の開口84は周面86により規定される。図7に示すように、窓フォイルブレード78は、アダプタ要素74により開口84内にて固定される。アダプタ要素74は、そのスロット状開口部68を介して保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされ、該保持/位置決めピンは、前縁60に対して平行に且つ2つの後縁62に対し平行に伸びる側部にて開口84の周面86に沿って配置されている。窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部68を介してアダプタ要素74の後縁に沿って保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされている。図7に示した窓フォイルブレード78は、同様に、開口82、すなわち、例えば、封筒のようなシート状材料に導入すべき窓開口部に境を接する完全な切刃58を呈する。
【0035】
参照番号80、80.1は、単一物の判型フォイルブレード54に配置される吸引開口部を示す。判型フォイルブレード54の切刃58内に配置される全ての吸引開口部80.1は、封筒の外形を切り抜くブランク、すなわちシートを輸送する働きをする一方、切刃58の外側に配置された全ての吸引開口部80は、切屑を輸送する働きをする。図7にて窓の切欠き82内に配置された吸引開口部80.2は、窓の切欠き82により発生された切抜き切屑を輸送する働きをする。
【0036】
図8の図は、ストリップ形態のアダプタ要素76により内部に窓フォイルブレード78が配置された開口84を有する単一物の判型フォイルブレード54を示す。
図8に示すように、図4から図7に従った上述した一例としての実施の形態と相違して、窓フォイルブレード78は、保持/位置決めピン66(ピンの突起部)内に嵌め合わせるではなくて、磁力により且つ負圧により図1及び図2に従ったブレードローラ10の側面22に固定される。図8にて開口84内に配置された窓フォイルブレード78は、アダプタストリップ76により後縁62に対して平行に伸びる周面86に対して位置決めされる。このアダプタストリップ76は、長さLと、幅B1とを有している。図3の図を参照されたい。
【0037】
アダプタ要素76及び窓フォイルブレード78の双方は、側面22内に組み込んだ磁気要素50の動作と、ブレードローラ10の側面22に付与された負圧の動作とにより固定される。上述した変更例と同様の態様にて、この窓フォイルブレード78は、開口82に境を接する完全な切刃58を有している。アダプタ要素76により位置決めされた、図8に示した窓フォイルブレード78はその前縁に沿って互いに並べたスロット状開口部68を有するようにすることも考えられる。側面22に加わった負圧により固定され且つ、側面22内に組み込んだ磁気要素50により固定されることに加えて、ストリップ形態のアダプタ要素76により位置決めされた、図8に示した、窓フォイルブレード78は、適正な形態としたアダプタ要素を使用する場合、そのスロット状開口部68を介して保持/位置決めピン76内に嵌め合わせすることも可能であろう。上述した変更例を参照されたい。
【0038】
図9の図は、同様に、この場合、割り型前縁60と、連続した後縁62とを有する、単一物の判型フォイルブレードを示す。
単一物の判型フォイルブレード54は、周面86により側方向に取り囲まれた開口84に境を接する。図8に従った既に上記に概説した変更例と同様の態様にて、ストリップ形態のアダプタ要素76は、後縁62に対し平行に伸びる円周86の一部分上にて開口84内に配置されている。ストリップ形態のアダプタ要素76の長さは、Lで示し、その幅はB1で示されている。このストリップ形態のアダプタ要素76は、窓フォイルブレード78をY方向に対して固定する。X方向への固定は、側面22内に組み込んだ磁気要素50の動作により、また、ブレードローラ10の側面22に加わった負圧の動作により行なわれる。
【0039】
図9の図から、更なる窓フォイルブレード78はブレードローラ10の側面22にて保持/位置決めピン76内に嵌め合わせされることも明らかである。図9に示した窓フォイルブレード78は、図4から図8に従った変更例に関連して上記に説明した窓フォイルブレード78とすることができる。この窓フォイルブレード78は、単に保持/位置決めピン76上に再度嵌め合わせるだけでX方向に変位させることができる。窓フォイルブレード78は、磁力によってのみ固定される。このことは、側面22に加わった負圧の助けを受ける。
【0040】
図4から図8に従った上述した一例としての実施の形態と相違して、複数の、すなわち2つの窓フォイルブレード78が図9の一例しての実施の形態に従い開口84内に位置決めされている。これらの窓フォイルブレード78は、保持/位置決めピン66(ピン突起部)と、磁力と、ブレードローラ10に加えられた負圧とを介して、又は、磁力と、ブレードローラ10に付与された負圧とを介して固定される。
【0041】
Y方向(円周)及びX方向(軸方向)への上述した変更可能な位置決め機能は、単に一例として、封筒の任意の所望の位置に窓を形成することを可能にする。
図10は、単一物の判型フォイルブレードの更なる一例としての実施の形態を示す。
【0042】
図10は、単一物の判型フォイルブレード54は前縁60と、後縁62とを備えることを示す。これらは、X方向に、すなわちブレードローラ10に対し軸方向に連続的に伸びている。単一物の判型フォイルブレード54は、周面86に境を接する開口84を保持している。図10から更に明らかであるように、例えば、開口84内に配置された3つの窓フォイルブレード78の第一のものは、ストリップ形態のアダプタ要素76を介して固定される。該ストリップ形態のアダプタ要素は、長さL及び幅B2である。図3に従った図を参照されたい。窓フォイルブレード78は、同様に、その前端にスロット状開口部68を備えており、このことは、開口84内に配置された3つの窓フォイルブレード78のすべてに当てはまる。更なる窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部68を介して、アダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされる。該アダプタ要素は、ブレードローラ10の円周上にて保持/位置決めピン66のストリップ上に張り出している。
【0043】
同一の部品が使用されることを理由として、図10の開口84内にて使用される3つの窓フォイルブレード78は同一であり、図示した態様にて、単一物の判型フォイルブレード54の開口84内にて軸方向(Y座標)及び周方向(X座標)に対して異なる位置に配置することができる。上述した一例としての実施の形態と類似した態様にて、図10の一例としての実施の形態に従った開口84内に示した3つの窓フォイルブレード78は、一方にて、側面22内に組み込んだ磁気要素50により磁力にて固定され、また、他方、側面22の吸引開口部24を通じて加わった負圧の作用の下、図1及び図2の図に従ったブレードローラ10の側面22上に締結されるようにすることも可能である。
【0044】
ブランクを輸送する働きをする吸引開口部80.1が切刃58の内側に配置されている一方、判型フォイルブレード54の切刃58の外側に配置された吸引開口部80は、切る間に生じた切屑を輸送する働きをする。
【0045】
図11は、割り型前縁60及び連続的な後縁62を有する判型フォイルブレード54を示す。単一物の判型フォイルブレード54において、開口84は、周面86に境を接している。
【0046】
3つの窓フォイルブレード78が単一物判型フォイルブレード54の開口84の下半分に配置されている。窓フォイルブレード78の1つは、ストリップ形態のアダプタ要素76の助けを受けて周方向(Y方向)に位置決めされている。1つ又は複数の窓フォイルブレード78は、磁力により、また、可能であれば、ブレードローラ10の側面22に加わった負圧によりX方向に固定される。
【0047】
同様に完全な切刃58が設けられた更なる第二の窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部を介して、アダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66上に嵌め合わせされている。一方、該アダプタ要素は、その前端に、互いに並べて列の形態にて配置されたスロット状開口部68を有し、該スロット状開口部は、保持/位置決めピン66(図11に図示せず)上に固定されている。また、この更なる窓フォイルブレード78は、磁気要素50の磁力の動作及び負圧の動作により、ブレードローラ10の側面22上に形成されたストリップ又は1列の保持/位置決めピン66内に嵌め合わせることにより固定される。
【0048】
最後に、更なる第三の窓フォイルブレード78は、磁力の動作により及びブレードローラ10の側面22上に加わった負圧の動作により、ブレードローラ10の側面22に形成されたストリップ又は列の保持/位置決めピン76に嵌め合わせることにより固定される。
【0049】
単一物の判型フォイルブレード54は、少なくとも3つの同一の窓フォイルブレード78を受容することができることも図11に従った図から明らかである。勿論、更なる窓フォイルブレード78を周面86に境を接する開口84の上半分内に受容することができる。各場合にて形成すべき開口82のサイズに依存して、図4から図11に従った上記の一例としての実施の形態に示したように、より大型の又はより小型の窓フォイルブレード78を使用することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 ブレードローラ
12 キャリア軸
14 軸受
16 機械のフレーム
18 歯車
20 ローラ本体−部品
22 側面
24 吸引開口部
26 吸引通路
28 制御弁
30 離間/中心決めブッシュ
32 吸引−空気−通路
34 新気通路
36 吸引−空気供給管
38 3/3ポート方向制御弁
40 貫通穴
50 磁気要素
52 回転方向
54 判型フォイルブレード
56 基部板
58 切刃
60 前縁
62 後縁
64 貫通通路
66 保持/位置決めピン
68 スロット状開口部
70 正面領域
72 列
74 アダプタ要素
76 ストリップ形態のアダプタ要素
78 窓フォイルブレード
80 吸引開口部
80.1 輸送目的用の吸引開口部
80.2 切屑除去用の吸引開口部
82 窓の切欠き
84 開口
86 周面
88 第一のブレード部分
90 第二のブレード部分
【技術分野】
【0001】
加工機械、特に、窓を切り抜いたあらゆる判型(formats)の封筒を製造するため使用される加工機械において、一定の窓の位置を有するフォイルブレードと、変更可能な窓の位置を有するフォイルブレードとが使用される。例えば、封筒の場合、多様な異なる位置にて窓を切り抜く判型に依存して、シリンダの側面を超えて持ち上がった態様にて突き出すフォイルブレードが使用される。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6,766,733 B1号公報には、互換可能なフォイルブレードが開示されている。この公報に開示されたフォイルブレードは、変更可能な窓の位置を形成すべく使用することのできるものである。しかし、窓の位置の配置に関する変更可能な配置は軸方向にのみ関係する。米国特許第6,766,733 B1号公報から知られた解決策の場合、例えば、紙シートのような、シート状構造体に窓を切り抜くための窓の切欠き装置は、嵌め合いピンの助けを受けて軸方向に向けて異なる位置に締結される。このことは、窓の切欠きは加工すべき封筒に関して軸方向に向けて変更可能な態様にて切り抜くことができることを意味する。
【0003】
ドイツ国特許第199 25 612 A1号公報は、回転可能なブレードローラに関する。このブレードローラは、封筒ブランクを製造するため使用されることが好ましい。
この回転可能なブレードローラは、少なくとも1つのローラ本体部品を備えており、該ローラ本体部品は、回転可能な軸上にて回転可能に固定した態様にて配置され、また、その円周に列の形態にて配置され磁性要素を有しており、この場合、少なくとも1つのフォイルブレードがあり、該フォイルブレードは、透磁性材料にて出来ており、また、少なくとも1つの鋭利で単一物の切刃がそこから突き出す薄い可撓性の基部板を有している。切刃は、所定の刃物の形状に形成され、この場合、基部板は、前縁と、後縁と、互いに対向する位置に配置された2つの側周面とを有し、また、フォイルブレードは、磁気要素により円周面上に平らに休止するように保持されている。
【0004】
保持/位置決めピンがローラ本体部品にて1列に配置されている。これらは、基部板の厚さd1にほぼ相応する高さhだけ円周面から半径方向に突き出し、基部板は、前縁に隣接する前側領域内にて、多数の整合したスロットを保持しており、これらのスロットは、切刃に対し整合され、そのスロットの幅bは、保持/位置決めピンの幅b1に相応する。該保持/位置決めピンは、スロット内に突き出し、このため、フォイルブレードは、1つのスロットの長さ範囲にて軸方向に変位させ且つ再配置することができるが、第二の本体部品の円周方向に向けて見たように、固定され且つ再現可能な態様にて位置決めされている。
【0005】
上述した米国特許第6,766,733 A1号公報及びドイツ国特許第109 25 612 A1号公報に従った2つの解決策は、各場合にて、形成すべきそれらの窓の位置に関して、開示されたフォイルブレードが一定の所定の態様にて配置される解決策である。外形又は窓の位置を変更する場合、全く新しい判型のフォイル窓が要求される。軸方向調節が可能である判型のフォイルブレードの場合でさえ、位置を半径方向に変更するためには、新たな窓フォイルブレードが必要となる。更に、判型切りし、また、窓を切るためには、通常、別個の切り込みステーションが必要とされることを述べるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,766,733 B1号公報
【特許文献2】ドイツ国特許第109 25 612 A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先行技術の解決策に鑑みて、本発明の1つの目的は、単に一例として、丁度1つの磁気シリンダにてフォイルブレードを使用して異なる形態の封筒を切り抜く間、特に、切り抜くべき窓の位置を決める間の自由度を許容することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、判型切りするとき、特定の判型にて封筒の窓を切り抜く窓の位置を、軸方向及び半径方向(x,y)に向けて変化させることを提案する。この目的のため、ピン−ストリップの原理によって変位可能な窓フォイルブレードが嵌め合わせられる。このことは、既に存在し且つ使用されており、嵌め合わせピン用の相応する開口部を有する窓フォイルブレードを使用することができることを意味する(例えば、ドイツ国特許第109 25 612 A1号公報参照)。
【0009】
使用される判型ブレードの形態に依存して、この場合、判型フォイルブレードにて磁気ローラのピンストリップ又はピンが使用される。
窓フォイルブレードは、判型フォイルブレードの開口内に配置することができる。該開口は、例えば、外形切刃を側部ストリップとして設計したフォイルブレードにのみ配置することができる場合、少なくともブランクの領域の全体にわたって判型表面の領域内に配置される。
【0010】
窓の軸方向位置の変更可能性は、ピン−ストリップの原理を常に使用することにより実現される。窓の半径方向位置の変更可能性は、予め組み立てたアダプタ板によって実現される。これらのアダプタ板は、導入部にて既に説明したピン−ストリップの原理によるか又は判型フォイルブレードの下方の開口端縁に対向して配置することによる何れかにより方向決めされる。
【0011】
アダプタ板は、半径方向位置のグリッドをカバーすべく使用することができる。更なる半径方向位置は、アダプタ板を短くすることにより実現することができる。
例えば、あらゆる判型の封筒を製造することのできるシリンダ及び加工機械は、磁気シリンダとして構成される、すなわち、これらは永久磁石の性質を有するものとする。こうしたシリンダの側面の磁気的性質は、判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードを磁力の助けを受けて固定することを許容する。側面にて変更可能なの軸方向及び半径方向位置をとる判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードをシリンダ側面上にて確実に固定するため、これらには通常、負圧が加えられる。この目的のため、シリンダの側面の全体は、貫通して伸びる多数の穴を有し、また、多数の開口部は、例えば、列にて且つセグメントの形態にてこれらの穴からシリンダの側面まで伸びている。個々のセグメントに負圧が加わったとき、判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードは、シリンダの円周面上にてそれらの所定の位置に保持され、このため、高速の回転時に生ずる遠心力を捕捉することが可能である、すなわち判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードの双方は、シリンダの円周上にて確実に保持される。判型フォイルブレード及び窓フォイルブレードは、磁力によってのみグレードローラの円周上に保持される。ブレードローラに加わった負圧は、使用した判型フォイルブレード及び1つ又は複数の窓フォイルブレードを固定するのを助ける。ブレードローラには負圧が加わるため、例えば、封筒は、輸送中、保持される。更に、吸引開口部には負圧が加わるため、封筒を切るとき生じた紙の切屑は、開口部に負圧が加わるため保持され且つ固定され、その後、輸送路から突き出される。
【0012】
本発明に従って提案した解決策に従って、窓フォイルブレードは、使用した判型フォイルブレードの既存のピンストリップ内に嵌め合わせることができる。窓フォイルブレードを例えば、判型フォイルブレードの内周上にて適当なピンストリップ上に直接、嵌め合わせることが可能である。更に、異なる幅を有し且つ周方向に向けて比較的長いアダプタ又はプレス加工した板を使用することも可能であり、このため、窓フォイルブレードは、判型フォイルブレードの切り抜き領域内にて任意の所望の軸方向及び(又は)周方向に固定することができる。異なる形態のアダプタ板に加えて、窓フォイルブレードは、また、更に、アダプタストリップによりシリンダの円周上に固定することもできる。アダプタストリップは、磁力により且つ負圧の作用の下、シリンダの側面上に締結することができる。特に、比較的高速の回転速度の場合、すなわち、高速の製造速度時、作動中に生ずる大きい遠心力のため、負圧の動作を利用することが推奨される。
【0013】
各場合にて使用される窓フォイルブレードを直接的に向き決めすることに加えて、使用されるアダプタ板は、ピン−ストリップの原理により同様に方向決めすることができ、又は、判型フォイルブレードの開口端縁の1つに対して位置決めすることにより、所要の位置に固定することができる。例えば、立方形又はストリップ形態のプレス加工した板又はアダプタ板として設計することができる、アダプタ板の異なる形態のため、あらゆる一般的な判型の封筒にて形成することのできる全ての一般的な窓の位置を、判型フォイルブレードの単一の開口内にて実現することが可能である。
【0014】
1組みのアダプタストリップ又はアダプタ板を使用することが好ましく、このため、製造すべき判型が再セットされるとき、窓フォイルブレードは、窓の位置の新たな軸方向及び(又は)半径方向位置に容易に且つ迅速に再配置することができる。
【0015】
本発明は、添付図面に関して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ブレードローラの側面に負圧を供給するボアと負圧開口部とを有するブレードローラの断面図を示す。
【図2】フォイルブレードが装着されたブレードローラのローラ本体部分の断面図を示す。
【図3】フォイルブレードに対する異なる軸方向及び(又は)半径方向位置を規定する1組みの異なる形態のアダプタ板を示す。
【図4】アダプタ板によってピン突出部を有する判型フォイルブレードの開口内に締結された窓フォイルブレードを示す。
【図5】シリンダのピンストリップ内に嵌め合わせした、フォイルブレードと共にアダプタ板を有する2つの部分からなる判型フォイルブレードを示す。
【図6】窓フォイルブレードが受容された周方向に伸びるアダプタ板を有する割り型判型フォイルブレードを示す。
【図7】ピン突出部と、フォイルブレードがアダプタ板によって締結された開口とを有する判型フォイルブレードを示す。
【図8】開口内に組み込んだ窓フォイルブレードであって、開口の後縁に支持されたストリップ形態のアダプタ板を介して主要位置に保持された上記の窓フォイルブレードを有する開口を示す窓判型フォイルブレードを示す。
【図9】その開口内に提供された2つの窓フォイルブレードを有し、その一方が上記シリンダのピンストリップ内に配置され、もう一方がストリップ形態のアダプタ板を介して図8と同様の態様にて位置決めされた、判型フォイルブレードを示す。
【図10】開口内に組み込んだ異なる位置に配置された窓フォイルブレードを有する判型フォイルブレードを示す。
【図11】開口内に配置した3つの窓フォイルブレードを有し、その1つはピンストリップ内に直接はめ込まれ、もう1つはアダプタ板により開口内に固定され、第三の窓フォイルブレードがストリップ形態のアダプタ板を介して開口の上にて支持された判型フォイルブレードを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、ブレードローラの中央部品及びその取り付け部の断面図を示す。
図1は、ブレードローラ10、その軸受14、及びその必須の部品の断面図を示すが、フォイルブレード及びフォイルブレードを締結し且つ方向決めするため使用される部品は省略してある。
【0018】
ブレードローラ10は、軸受14の助けを受けて機械のフレーム16内に取り付けられ且つ歯車18により又はサーボモータを介して直接的に駆動されるキャリア軸12を備えている。機械のフレーム16の間にて、円筒状のローラ−本体部品20は、キャリア軸12上にて回転可能に固定した態様にて取り付けられ、また、互いに並べて列74にて配置された吸引開口部24は、このローラ−本体部品20の側面22上に設けられている。吸引通路26は、ブレードローラ10の回転軸線からある距離にてローラ−本体部品20内にて軸線に対して平行の態様にて配置されており、これらは、吸引開口部24と空気を伝達する接続状態にある。ローラ−本体部品20は、その端部側に配置された吸引−空気−制御弁28を有しており、該制御弁28は、離間し且つ中心決めするブッシュ30によりフレーム壁16上にて回転可能に固定した態様にて取り付けられている。吸引−空気−制御弁28は、互いに対して同心状に配置され且つその下流に配置した新気の通路34を有する2つの別個の吸引−空気−通路32を有している。吸引−空気−通路32は、吸引−空気供給管36を介して吸引−空気源(図示せず)と接続されている。吸引−空気−通路32から、吸引−空気−通路には、角度付きの吸気及び輸送領域をわたって吸引空気の作用が加えられる。吸引−空気−制御弁28の方向に向けて、3/3ポートの方向制御弁38が吸引通路26の各々と関係した状態にてローラ−本体部品20内に設けられている。3/3ポートの方向制御弁38は、吸引通路26を遮断し又は吸引通路を貫通穴40を介して吸引−空気−制御通路32に接続するため、使用することができる。それぞれの新気通路34が吸引−空気通路32の下流に配置されており、該新気通路から、吸引通路26内及びブレードローラ10の側面22に形成された吸引開口部24内の負圧の降下が生ずる。
【0019】
図2は、回転方向に向けて回転するブレードローラのローラ−本体部品上におけるフォイルブレードの配置及び締結状態を示す。
判型フォイルブレード54は、回転方向52の方向に回転するブレードローラ10の側面22上に磁力により保持されている。判型フォイルブレード54は、薄い基部板56を備えている。判型フォイルブレード54の基部板56は、好ましくは透磁性材料にて、薄い厚さにて製造される。判型フォイルブレード54の基部板56は、前縁60と、後縁62とを備えている。判型フォイルブレード54の基部板56は、少なくとも1つの鋭利で且つ単一物の切刃58がその上に配置されており、該切刃は、例えば、単に一例として、封筒を製造するため、特定の刃物形状体を形成する。
【0020】
判型フォイルブレード54は、吸引開口部24と空気−伝達接続された貫通通路64を保持している。図2に従った断面図は、側面22にて判型フォイルブレード54の基部板56により覆われ且つ貫通通路64が設けられていない領域を示す。
【0021】
スロット状開口部68が正面領域70内にて基部板56内に導入され、該正面領域は、ブレードローラ10の回転方向52に向けて見たように、前縁60に隣接する。スロット状開口部68は、以下により詳細に説明するように、例えば、窓フォイルブレード78の前縁に沿って互いに並べて実質的に1列の形態にて伸びている(図3−11の図を参照)。
【0022】
少なくとも1列の位置決めピン66がブレードローラ10の側面22上に配置されており、これらのピンは、固定すべき判型フォイルブレード54の基部板56の厚さにほぼ相応する半径方向高さにてローラ−本体部品20の側面22から突き出している。保持/位置決めピン66は、同様に、ブレードローラ10の側面22にて円周方向セグメント内を列の形態にて配置されている。
【0023】
図2の断面図に従い、磁気要素50は、ローラ−本体部品20の側面22上にて列状に更に配置されてあり、磁気要素のそれぞれの列は、吸引−空気開口部24の列74と交互に現われる。
【0024】
判型フォイルブレード54をローラ−本体部品20の側面22上にて精密に位置決めし且つ固定する目的のため、この判型フォイルブレードは、図2に示したように、保持/位置決めピン66上にて嵌め合わせ、このため、保持/位置決めピン66は、判型フォイルブレード54の前縁60上のスロット状の開口部68内に突き出す。嵌め合わせする工程中、判型フォイルブレード54は、X方向に向けて、すなわち、軸方向に向けて制限された程度、スロット状の開口部68の1つのスロットの長さの範囲内にて変位させることができる。判型フォイルブレード54を保持/位置決めピン66の列74に沿って再配置することにより、より大きい軸方向への変位を実現することができる。嵌め合わせ工程の後、判型フォイルブレード54は、スロット状開口部68内に係合する保持/位置決めピン66により形態嵌めの態様にて且つ、磁気要素50による強制−嵌めの態様にて円周方向に向けてブレードローラ10のローラ−本体部品20の側面22上に固定される。このため、異なる切り込み状態のときでさえ、判型フォイルブレード54をブレードローラ10の側面22上にて変位させることはできない。
【0025】
図3の図は、1組みのアダプタ要素を示す。
図3の図から明らかであるように、図3の図による1組みのアダプタ要素は、例えば、四角形のアダプタ要素74を備えており、また、このアダプタ要素は、その前縁に沿ってスロット状開口部68を有しており、該スロット状開口部は、互いに並んで列の形態にて配置され且つ、嵌め合わせピン66(ピン突出部)内に嵌め合わせることを目的としている同様に並べて列状の形態にて配置された保持/位置決めピン66は、後端にて、すなわち、図3の図に従ってアダプタ要素74の後縁に配置されている。更に、図3の図に従った組のアダプタ要素74、76は、ストリップ形態のアダプタ要素76を備えている。これらは、長さLの形態とされ、また、異なる幅B1、B2であるようにすることができる。
【0026】
単に一例として図3に示したアダプタ要素74、76は、透磁性材料にて製造され、また、勿論、図3に示したもの以外、すなわち、矩形、四角形又はストリップ形態の幾何学的形態以外の幾何学的形態にて設計することもできる点にて共通する。
【0027】
単に一例として図3に示した組のアダプタ要素の機能は、以下により詳細に説明する図4から図11に関してより詳細に説明する。図1及び図2に従ったブレードローラ10は、単にこれらの図面4−11に示されている。
【0028】
図4は、例えば、開口を有する単一物の判型のフォイルブレード54を示す。
図4の図から明らかであるように、開口84は、周面86に境界が接する。図4の平面図による判型フォイルブレード54は、ブレードローラ10の側面22の曲率に相応するように形成され、また、先端の前縁60に加えて、後縁62を備えている。図4の平面図に従った判型フォイルブレード54は、単一物の設計とされている。上述したスロット状開口部68は、前縁60の領域内にて列の形態にて伸びており、これらの開口部は、ブレードローラ10の側面22に形成された保持/位置決めピン66にて判型フォイルブレードを嵌め合わせるべく使用される。
【0029】
図4に示すように、保持/位置決めピン66は、判型フォイルブレード54の前縁60に対して平行に伸びる周面86上に配置されている。矩形のアダプタ要素74は、図4に示したように、これらの保持/位置決めピン66内に嵌め合わせる。矩形のアダプタ要素74の前縁に沿って、該アダプタ要素は、スロット状開口部68を有する一方にて、互いに並んで列状に配置された保持/位置決めピン66は、図4の図に従ってアダプタ要素74の後端に形成されている。窓フォイルブレード78の前縁に沿ったスロット状開口部68は、アダプタ要素74の後縁に沿って形成されたこれらの保持/位置決めピン66内に嵌め合せされる。矩形のアダプタ要素74及び窓フォイルブレード78の双方は、図2に示し且つ、側面22上にて互いに並べて列の形態にて配置された磁石50の動作を受け、また、吸引開口部24を通じて補助的な能力として付与された負圧の動作を受け、該吸引開口部は、磁気要素50の列に対して交互に伸び且つ、互いに並べて列状の形態に配置されており、このため、ブレードローラ10の側面22上に固定されている。このことは、図4に従ったアダプタ要素74及びこれにより配置された窓フォイルブレード78はブレードローラ10の側面22上にて確実に且つしっかりと保持され、且つ相対的に高速の回転速度の場合でさえ、その位置に固定されたままであることを保証する。
【0030】
図4は、窓フォイルブレード78は、窓の切欠き82に境を接する完全な切刃58を有することができることを更に示す。吸引開口部80が開口84の周面86に沿って形成されている。窓フォイルブレード78の切刃58及び判型フォイルブレード54の切刃58の双方は、一方にて、輸送すべき封筒に対して判型切り込みブレードの外形を規定し、また、他方にて、切り抜くべき窓の切欠き82の外形を規定する。このため、窓の切屑を固定する吸引開口部が切刃58内の判型フォイル窓の上にて、参照番号80.2にて示されている。切刃58に関して、吸引開口部80は、判型フォイルブレード54の切刃58により規定された判型切りするブレードの外形の外側に配置されている。切刃58の外側の吸引開口部80は、横方向切屑ストリップを輸送する働きをする一方にて、判型フォイルブレード54の切刃58内に配置された吸引開口部80.1は、封筒をブレードローラ10上にて輸送する働きをする。
【0031】
図5の図は、第一のブレード部分88と、第二のブレード部分90とを備える、多数の部分から成る判型フォイルブレードを示す。第一のブレード部分88及び第二のブレード部分90の対面する周面86は、開口84に境を接する。ブレード部分88、90上に配置され且つ、それぞれのブレード部分88、90の基部板に単一物として接続された切刃58は切り込み外形を規定し、このため、例えば、紙シート又は板紙のような、シート状材料から封筒を切り抜くことができる。
【0032】
2つのブレード部分88、90の各々は、互いに並べて列の形態にて配置された開口68を有する前縁60と、スロット状開口無しにて形成された後縁62とを備えている。
図5の図から明らかであるように、アダプタ要素74は、この場合、ブレードローラ10の側面22上に形成された保持/位置決めピン66内にそのスロット状開口部68を介して嵌め合わせされ、該開口部は、前縁に沿って形成され且つ列の形態にて保持されている。
列の形態にて配置された保持/位置決めピン66は、透磁性材料にて製造されることが好ましい矩形のアダプタ要素74の後縁に沿って配置されている。一方、これらの保持/位置決めピン66は、その内部に嵌め合わせした窓フォイルブレード78の前縁に沿ってスロット状の開口部68を有している。この窓フォイルブレード78は、完全な切刃58を備えており、該切刃は、例えば、窓フォイルブレード58を介して封筒に、すなわち、窓封筒に導入される参照番号82で示した開口を規定する。
図5の図の1つの代替例として、この図面にて詳細に示したアダプタ要素74は、Y方向に比較的短い長さを有し、また、より長い設計としてもよい。特に、図6に従った一例としての実施の形態を参照されたい。
図6の図は、同様に、2つの部分から成るフォイルブレード54を示す。図5の図と同様の態様にて、判型フォイルブレード54は、第一のブレード部分88と、第二のブレード部分90とを備えている。これらの2つのブレード部分88、90は、前縁60と、後縁62とを備えている。スロット状開口部68は、双方のブレード部分88、90の前縁60の領域内を伸びている。
図6の図から明らかであるように、受容したアダプタ要素74は、円周方向に、すなわちY軸線の長さに沿って伸びる要素である。このアダプタ要素は、その前縁に沿って互いに並べて配置された多数のスロット状開口部68を有している。これらの開口部は、例えば、ブレードローラ10の側面22上にて保持/位置決めピン66内に嵌め合わせる。多数の保持/位置決めピン66は、Y方向に比較的長いアダプタ要素74の後端に配置されている。窓フォイルブレード78の前縁に沿ったスロット状開口部68は、これらの保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされる。アダプタ要素の長さ、すなわちY方向(円周方向)への伸び程度に依存して、窓フォイルブレード78のX及びY方向は、判型フォイル窓54の第一のブレード部分88と第二のブレード部分90との間にて開口84の周面86に対して決定される。
【0033】
判型フォイル窓78のX位置は、例えば、窓フォイルブレード78をアダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66上にて再度嵌め合わせることにより設定することができる。窓フォイルブレード78を位置決めする更なる選択肢は、この窓フォイルブレードを固定するアダプタ要素74を一部分、ブレードローラ10の側面22上にて保持/位置決めピン66上にてX方向に再度、嵌め合わせすることで実現される。
【0034】
このことは、周面86の間の間隔及び加工条件により支配される。
図7の図は、単一物の判型フォイル窓54を示す。これは、また、前縁60及び後縁62も備えている。単一物の判型フォイルブレード54の開口84は周面86により規定される。図7に示すように、窓フォイルブレード78は、アダプタ要素74により開口84内にて固定される。アダプタ要素74は、そのスロット状開口部68を介して保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされ、該保持/位置決めピンは、前縁60に対して平行に且つ2つの後縁62に対し平行に伸びる側部にて開口84の周面86に沿って配置されている。窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部68を介してアダプタ要素74の後縁に沿って保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされている。図7に示した窓フォイルブレード78は、同様に、開口82、すなわち、例えば、封筒のようなシート状材料に導入すべき窓開口部に境を接する完全な切刃58を呈する。
【0035】
参照番号80、80.1は、単一物の判型フォイルブレード54に配置される吸引開口部を示す。判型フォイルブレード54の切刃58内に配置される全ての吸引開口部80.1は、封筒の外形を切り抜くブランク、すなわちシートを輸送する働きをする一方、切刃58の外側に配置された全ての吸引開口部80は、切屑を輸送する働きをする。図7にて窓の切欠き82内に配置された吸引開口部80.2は、窓の切欠き82により発生された切抜き切屑を輸送する働きをする。
【0036】
図8の図は、ストリップ形態のアダプタ要素76により内部に窓フォイルブレード78が配置された開口84を有する単一物の判型フォイルブレード54を示す。
図8に示すように、図4から図7に従った上述した一例としての実施の形態と相違して、窓フォイルブレード78は、保持/位置決めピン66(ピンの突起部)内に嵌め合わせるではなくて、磁力により且つ負圧により図1及び図2に従ったブレードローラ10の側面22に固定される。図8にて開口84内に配置された窓フォイルブレード78は、アダプタストリップ76により後縁62に対して平行に伸びる周面86に対して位置決めされる。このアダプタストリップ76は、長さLと、幅B1とを有している。図3の図を参照されたい。
【0037】
アダプタ要素76及び窓フォイルブレード78の双方は、側面22内に組み込んだ磁気要素50の動作と、ブレードローラ10の側面22に付与された負圧の動作とにより固定される。上述した変更例と同様の態様にて、この窓フォイルブレード78は、開口82に境を接する完全な切刃58を有している。アダプタ要素76により位置決めされた、図8に示した窓フォイルブレード78はその前縁に沿って互いに並べたスロット状開口部68を有するようにすることも考えられる。側面22に加わった負圧により固定され且つ、側面22内に組み込んだ磁気要素50により固定されることに加えて、ストリップ形態のアダプタ要素76により位置決めされた、図8に示した、窓フォイルブレード78は、適正な形態としたアダプタ要素を使用する場合、そのスロット状開口部68を介して保持/位置決めピン76内に嵌め合わせすることも可能であろう。上述した変更例を参照されたい。
【0038】
図9の図は、同様に、この場合、割り型前縁60と、連続した後縁62とを有する、単一物の判型フォイルブレードを示す。
単一物の判型フォイルブレード54は、周面86により側方向に取り囲まれた開口84に境を接する。図8に従った既に上記に概説した変更例と同様の態様にて、ストリップ形態のアダプタ要素76は、後縁62に対し平行に伸びる円周86の一部分上にて開口84内に配置されている。ストリップ形態のアダプタ要素76の長さは、Lで示し、その幅はB1で示されている。このストリップ形態のアダプタ要素76は、窓フォイルブレード78をY方向に対して固定する。X方向への固定は、側面22内に組み込んだ磁気要素50の動作により、また、ブレードローラ10の側面22に加わった負圧の動作により行なわれる。
【0039】
図9の図から、更なる窓フォイルブレード78はブレードローラ10の側面22にて保持/位置決めピン76内に嵌め合わせされることも明らかである。図9に示した窓フォイルブレード78は、図4から図8に従った変更例に関連して上記に説明した窓フォイルブレード78とすることができる。この窓フォイルブレード78は、単に保持/位置決めピン76上に再度嵌め合わせるだけでX方向に変位させることができる。窓フォイルブレード78は、磁力によってのみ固定される。このことは、側面22に加わった負圧の助けを受ける。
【0040】
図4から図8に従った上述した一例としての実施の形態と相違して、複数の、すなわち2つの窓フォイルブレード78が図9の一例しての実施の形態に従い開口84内に位置決めされている。これらの窓フォイルブレード78は、保持/位置決めピン66(ピン突起部)と、磁力と、ブレードローラ10に加えられた負圧とを介して、又は、磁力と、ブレードローラ10に付与された負圧とを介して固定される。
【0041】
Y方向(円周)及びX方向(軸方向)への上述した変更可能な位置決め機能は、単に一例として、封筒の任意の所望の位置に窓を形成することを可能にする。
図10は、単一物の判型フォイルブレードの更なる一例としての実施の形態を示す。
【0042】
図10は、単一物の判型フォイルブレード54は前縁60と、後縁62とを備えることを示す。これらは、X方向に、すなわちブレードローラ10に対し軸方向に連続的に伸びている。単一物の判型フォイルブレード54は、周面86に境を接する開口84を保持している。図10から更に明らかであるように、例えば、開口84内に配置された3つの窓フォイルブレード78の第一のものは、ストリップ形態のアダプタ要素76を介して固定される。該ストリップ形態のアダプタ要素は、長さL及び幅B2である。図3に従った図を参照されたい。窓フォイルブレード78は、同様に、その前端にスロット状開口部68を備えており、このことは、開口84内に配置された3つの窓フォイルブレード78のすべてに当てはまる。更なる窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部68を介して、アダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66内に嵌め合わせされる。該アダプタ要素は、ブレードローラ10の円周上にて保持/位置決めピン66のストリップ上に張り出している。
【0043】
同一の部品が使用されることを理由として、図10の開口84内にて使用される3つの窓フォイルブレード78は同一であり、図示した態様にて、単一物の判型フォイルブレード54の開口84内にて軸方向(Y座標)及び周方向(X座標)に対して異なる位置に配置することができる。上述した一例としての実施の形態と類似した態様にて、図10の一例としての実施の形態に従った開口84内に示した3つの窓フォイルブレード78は、一方にて、側面22内に組み込んだ磁気要素50により磁力にて固定され、また、他方、側面22の吸引開口部24を通じて加わった負圧の作用の下、図1及び図2の図に従ったブレードローラ10の側面22上に締結されるようにすることも可能である。
【0044】
ブランクを輸送する働きをする吸引開口部80.1が切刃58の内側に配置されている一方、判型フォイルブレード54の切刃58の外側に配置された吸引開口部80は、切る間に生じた切屑を輸送する働きをする。
【0045】
図11は、割り型前縁60及び連続的な後縁62を有する判型フォイルブレード54を示す。単一物の判型フォイルブレード54において、開口84は、周面86に境を接している。
【0046】
3つの窓フォイルブレード78が単一物判型フォイルブレード54の開口84の下半分に配置されている。窓フォイルブレード78の1つは、ストリップ形態のアダプタ要素76の助けを受けて周方向(Y方向)に位置決めされている。1つ又は複数の窓フォイルブレード78は、磁力により、また、可能であれば、ブレードローラ10の側面22に加わった負圧によりX方向に固定される。
【0047】
同様に完全な切刃58が設けられた更なる第二の窓フォイルブレード78は、そのスロット状開口部を介して、アダプタ要素74の後端にて保持/位置決めピン66上に嵌め合わせされている。一方、該アダプタ要素は、その前端に、互いに並べて列の形態にて配置されたスロット状開口部68を有し、該スロット状開口部は、保持/位置決めピン66(図11に図示せず)上に固定されている。また、この更なる窓フォイルブレード78は、磁気要素50の磁力の動作及び負圧の動作により、ブレードローラ10の側面22上に形成されたストリップ又は1列の保持/位置決めピン66内に嵌め合わせることにより固定される。
【0048】
最後に、更なる第三の窓フォイルブレード78は、磁力の動作により及びブレードローラ10の側面22上に加わった負圧の動作により、ブレードローラ10の側面22に形成されたストリップ又は列の保持/位置決めピン76に嵌め合わせることにより固定される。
【0049】
単一物の判型フォイルブレード54は、少なくとも3つの同一の窓フォイルブレード78を受容することができることも図11に従った図から明らかである。勿論、更なる窓フォイルブレード78を周面86に境を接する開口84の上半分内に受容することができる。各場合にて形成すべき開口82のサイズに依存して、図4から図11に従った上記の一例としての実施の形態に示したように、より大型の又はより小型の窓フォイルブレード78を使用することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 ブレードローラ
12 キャリア軸
14 軸受
16 機械のフレーム
18 歯車
20 ローラ本体−部品
22 側面
24 吸引開口部
26 吸引通路
28 制御弁
30 離間/中心決めブッシュ
32 吸引−空気−通路
34 新気通路
36 吸引−空気供給管
38 3/3ポート方向制御弁
40 貫通穴
50 磁気要素
52 回転方向
54 判型フォイルブレード
56 基部板
58 切刃
60 前縁
62 後縁
64 貫通通路
66 保持/位置決めピン
68 スロット状開口部
70 正面領域
72 列
74 アダプタ要素
76 ストリップ形態のアダプタ要素
78 窓フォイルブレード
80 吸引開口部
80.1 輸送目的用の吸引開口部
80.2 切屑除去用の吸引開口部
82 窓の切欠き
84 開口
86 周面
88 第一のブレード部分
90 第二のブレード部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、窓の切欠き(82)を形成する窓フォイルブレード(78)と、判型フォイルブレード(54、88、90)とを有するブレードローラ(10)用のフォイルブレード装置(54、78、88、90)であって、前記窓フォイルブレード(78)には、切刃(58)が設けられ、前記フォイルブレード装置(54、88、90)及び窓フォイルブレード(78)は、磁力により且つ(又は)前記ブレードローラ(10)の側面(22)に加わる負圧の動作により締結される前記フォイルブレード装置において、前記窓フォイルブレード(78)は、アダプタ要素(74、76)により前記ブレードローラ(10)の軸方向及び周方向に向けて前記判型フォイルブレード(54、88、90)に対して変更可能な態様にて位置決めすることができることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項2】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、ストリップの形態(L、B1、B2)及び(又は)矩形の形態にて形態設定されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項3】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、切刃(58)、及び(又は)スロット状開口部(68)及び(又は)保持/位置決めピン(66)を備えることを特徴とする、フォイルブレード。
【請求項4】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記判型フォイルブレードは、1つ(54)又はより多くの部分(88、90)から成る形態とされ、また、周面(86)に境を接する少なくとも1つの開口(84)を備えることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記開口(84)は、アダプタ要素(74)のスロット状開口部(68)と係合する保持/位置決めピン(66)がその上に配置された周面(86)に境を接することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項6】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、色々な幾何学的形態(L、B1)、(L、B2)をした1組のアダプタ要素(74、76)の形態とされ、また、1つの端縁、好ましくは、前縁に沿ってスロット状開口部(68)を有することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項7】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記アダプタ要素(74、76)は、透磁性材料にて製造されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項8】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記スロット状開口部(68)は、前記アダプタ要素(74)の前縁に沿って伸びることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項9】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記開口(84)内にて、周方向(Y方向)への前記窓フォイルブレード(78)の位置は、前記周面(86)上に支持されたアダプタ要素(76)により規定されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項10】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記開口(84)内にて、周方向(Y方向)への前記窓フォイルブレード(78)の位置は、前記周面上に支持されたアダプタ要素に(74)より規定され、該アダプタ要素には、前記保持/位置決めピン(66)内に嵌め合わせしたスロット状開口部(68)が設けられることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項11】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記窓フォイルブレード(78)は、中断し又は完全な切刃(58)を有することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項1】
特に、窓の切欠き(82)を形成する窓フォイルブレード(78)と、判型フォイルブレード(54、88、90)とを有するブレードローラ(10)用のフォイルブレード装置(54、78、88、90)であって、前記窓フォイルブレード(78)には、切刃(58)が設けられ、前記フォイルブレード装置(54、88、90)及び窓フォイルブレード(78)は、磁力により且つ(又は)前記ブレードローラ(10)の側面(22)に加わる負圧の動作により締結される前記フォイルブレード装置において、前記窓フォイルブレード(78)は、アダプタ要素(74、76)により前記ブレードローラ(10)の軸方向及び周方向に向けて前記判型フォイルブレード(54、88、90)に対して変更可能な態様にて位置決めすることができることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項2】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、ストリップの形態(L、B1、B2)及び(又は)矩形の形態にて形態設定されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項3】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、切刃(58)、及び(又は)スロット状開口部(68)及び(又は)保持/位置決めピン(66)を備えることを特徴とする、フォイルブレード。
【請求項4】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記判型フォイルブレードは、1つ(54)又はより多くの部分(88、90)から成る形態とされ、また、周面(86)に境を接する少なくとも1つの開口(84)を備えることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記開口(84)は、アダプタ要素(74)のスロット状開口部(68)と係合する保持/位置決めピン(66)がその上に配置された周面(86)に境を接することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項6】
請求項1に記載のフォイルブレード装置(54、78、88、90)において、前記アダプタ要素(74、76)は、色々な幾何学的形態(L、B1)、(L、B2)をした1組のアダプタ要素(74、76)の形態とされ、また、1つの端縁、好ましくは、前縁に沿ってスロット状開口部(68)を有することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項7】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記アダプタ要素(74、76)は、透磁性材料にて製造されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項8】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記スロット状開口部(68)は、前記アダプタ要素(74)の前縁に沿って伸びることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項9】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記開口(84)内にて、周方向(Y方向)への前記窓フォイルブレード(78)の位置は、前記周面(86)上に支持されたアダプタ要素(76)により規定されることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項10】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記開口(84)内にて、周方向(Y方向)への前記窓フォイルブレード(78)の位置は、前記周面上に支持されたアダプタ要素に(74)より規定され、該アダプタ要素には、前記保持/位置決めピン(66)内に嵌め合わせしたスロット状開口部(68)が設けられることを特徴とする、フォイルブレード装置。
【請求項11】
請求項1に記載のフォイルブレード装置において、前記窓フォイルブレード(78)は、中断し又は完全な切刃(58)を有することを特徴とする、フォイルブレード装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−523604(P2011−523604A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510888(P2011−510888)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003767
【国際公開番号】WO2009/146824
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(591220872)ヴィンクラー ウント デュンネビアー アクチエンゲゼルシャフト (12)
【氏名又は名称原語表記】Winkler + Duennebier AG
【住所又は居所原語表記】Sohler Weg 65,D−56564 Neuwied,Germany
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003767
【国際公開番号】WO2009/146824
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(591220872)ヴィンクラー ウント デュンネビアー アクチエンゲゼルシャフト (12)
【氏名又は名称原語表記】Winkler + Duennebier AG
【住所又は居所原語表記】Sohler Weg 65,D−56564 Neuwied,Germany
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]