説明

制御システム、制御端末、画像表示装置及び制御方法

【課題】第1の装置及び第2の装置が連携動作して、第1の装置に新たな機能を導入し、第2の装置からの遠隔制御に基づいて第1の装置側で当該新たな機能を発揮させる。
【解決手段】サーバ12は、2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする連携動作情報を保持している。携帯端末21は、サーバ12との間での通信を制御する遠距離通信制御部51と、自機と連携動作する情報端末22との間での通信を制御する近距離通信制御部55と、を備えている。携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を介して、連携動作情報をサーバ12から取得する。携帯端末21の連携動作制御部54は、取得された連携動作情報に基づいて、近距離通信制御部55を介する情報端末22の動作を制御することで、情報端末22側で新たな機能を発揮させる連。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び方法、並びにプログラムに関し、特に、第1の装置及び第2の装置が連携動作して、新たな機能を発揮させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信技術分野の発達に伴い、携帯電話機の所有率は飛躍的に向上しており、また、携帯電話機の多機能化も進んでいる。
【0003】
このような携帯電話機は、持ち運びが自在に可能であるため、ユーザにとってはいつでもどこでも利用できるという特長を有している。このような特長を活かした従来の技術として、外出先のユーザが携帯電話機を用いて自宅の他機器を遠隔操作することを可能にする技術が知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【0004】
また、携帯電話機の中には、パーソナルコンピュータ等を介在させずに、インターネット等のネットワーク上のサーバに直接アクセスできるという特長を有しているものもある。このような特長を活かした従来の技術として、新たな機能を発揮させるプログラムをサーバから携帯電話機にダウンロードさせることを可能にする技術が知られている。
【0005】
また、携帯電話機の中には、他機器との間でピアツーピア通信を行うことができるという特長を有しているものもある。このような特長を活かした従来の技術として、携帯電話機と他機器との間でピアツーピア通信を行うための認証情報を、アクセス管理サーバから取得して通信設定を行う技術が知られている(例えば特許文献3参照)。
【0006】
このように、近年の携帯電話機は、自機の使い勝手を改善したり、他機器と通信したり遠隔操作をすることが可能になってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2007−515698号公報
【特許文献2】特開2002−218563号公報
【特許文献3】特開2006−352286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、携帯電話機を用いて他機器の使い勝手を改善するといった点においては未だ不十分である。
【0009】
例えば、従来の携帯電話機が遠隔操作できる対象は、あくまでも、他機器に予め備えられている機能である。このため、新たな機能を他機器に導入して、当該新たな機能を発揮させるための遠隔操作を携帯電話機を用いて行いたいという要望が挙げられているが、従来の携帯電話機では当該要望に充分に応えることができない。
【0010】
具体的には例えば、他機器として、デジタルフォトフレーム等のユーザの操作機会が少ない電子機器が存在したとする。
ユーザは、このような他機器をいざ操作しようとしても、取扱説明書を熟読しなければ操作方法がわからないといった事態が生ずる場合が多い。このため、ユーザにとっては、使い慣れた携帯電話機を用いて、使い慣れていない他機器を遠隔操作したいという要望が挙げられることになる。
ここで、携帯電話機からの遠隔制御を受け付ける機能が他機器に予め備えられていない場合、或いは備えられていても取扱説明書を熟読しなければユーザが当該機能を如何にして発揮させるのかわからない場合等が生じ得る。このような場合には、別途、携帯電話機からの遠隔制御を受け付けるために必要な新たな機能を外部機器に導入しなければ、当該要望に応えることはできない。
しかしながら、従来の携帯電話機では、このような新たな機能を他機器に導入して、当該新たな機能を発揮させるための遠隔制御を行うことは非常に困難である。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、第1の装置及び第2の装置を連携動作させて、容易に新たな機能を発揮させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によると、
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報群が、連携動作情報セットとして保持されている外部装置との間で、通信を制御する第1通信制御手段と、
自機と連携動作する制御対象装置との間で、通信を制御する第2通信制御手段と、
前記第1通信制御手段を介して、前記連携動作情報セットを前記外部装置から取得する制御を実行する取得制御手段と、
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報セットに基づいて、前記第2通信制御手段を介する前記制御対象装置の動作を制御することで、前記制御対象装置側で前記新たな機能を発揮させる連携動作制御手段と、
を備える第1の情報処理装置を提供する。
【0013】
本発明の一態様によると、上述した本発明の一態様に係る第1の情報処理装置に対応する第1のプログラムを提供する。
【0014】
本発明の一態様によると、
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報群が連携動作情報セットとして保持されている外部装置から前記連携動作を取得する制御装置であって、自機と連携動作する前記制御装置との間で通信を制御する第1通信制御手段と、
前記制御装置によって、前記連携動作情報セットが前記外部装置から取得され、前記連携動作情報セットの一部、又は、前記連携動作情報セットに基づく制御情報が送信されてきた場合、前記連携動作情報セットの一部又は前記制御情報を前記第1通信制御手段を介して取得する制御を実行する取得制御手段と、
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報セットの一部と前記制御情報のうち少なくとも一方に基づいて、自機側で前記新たな機能を発揮させる動作を実行する連携動作実行手段と、
を備える第2の情報処理装置を提供する。
【0015】
本発明の一態様によると、上述した本発明の一態様に係る第2の情報処理装置に対応する第2のプログラムを提供する。
【0016】
本発明の一態様によると、
情報処理装置、制御対象装置、及び外部装置から構成され、前記情報処理装置と前記制御対象装置との間で通信を行う第1の通信手段と、前記情報処理装置と前記外部装置との間で通信を行う第2の通信手段とを有する制御システムであって、
前記制御対象装置は、
該制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を前記第1の通信手段を介して送信し、この送信に応じて前記情報処理装置から送信されてくる連携動作情報であって、前記情報処理装置との連携動作に係る連携動作情報を前記第1の通信手段を介して受信し、この受信した連携動作情報を該制御対象装置を制御する制御プログラムとして実行する第1の制御手段を備え、
前記情報処理装置は、
前記制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を前記第1の通信手段を介して受信し、この受信した第1の機種情報と該情報処理装置の種別を示す第2の機種情報とを前記第2の通信手段を介して送信し、この送信に応じて前記外部装置から送信される連携動作情報であって、該情報処理装置と前記制御対象装置との連携動作に係る連携動作情報を前記第2の通信手段を介して受信し、この受信した連携動作情報の一部を前記第1の通信手段を介して送信するとともに、他の一部を該情報処理装置を制御する制御プログラムとして実行する第2の制御手段を備え、
前記外部装置は、
複数の前記第1の機種情報と複数の前記第2の機種情報との組み合わせに対応して前記連携動作情報を複数記憶し、前記第2の通信手段を介して前記第1の機種情報と前記第2の機種情報とを受信し、この受信した前記第1の機種情報と前記第2の機種情報の組み合わせに対応した連携動作情報を検索し、この検索された連携動作情報を前記第2の通信手段を介して送信する第3の制御手段を備えることを特徴とする制御システムを提供する。
【0017】
本発明の一態様によると、上述した本発明の一態様に係る制御システムに対応する制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、第1の装置及び第2の装置が連携動作して、容易に新たな機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の情報処理システムが連携動作処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図2の情報処理システムが実行する連携動作処理の一例として、アプリケーション実行用連携動作処理を説明する図であって、図1の情報処理システムのサーバの記憶部42の記憶内容の一例を示している。
【図4】図2の情報処理システムが実行する連携動作処理の一例として、アプリケーション実行用連携動作処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図2の情報処理システムが実行する連携動作処理の別の例として、ID画像表示用連携動作処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2の情報処理システムのうち、サーバ、携帯端末、又は情報端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0022】
図1に示す情報処理システムは、連携動作システム11−1乃至11−N(Nは1以上の任意の整数値)と、サーバ12と、を備えている。
連携動作システム11−1乃至11−N及びサーバ12の各々は、インターネット等の所定のネットワーク31を介して相互に接続されている。
【0023】
連携動作システム11−1は、携帯端末21―1と、情報端末22−1と、を備えている。
【0024】
ここで、図1においては、連携動作システム11−1にのみ携帯端末21−1及び情報端末22−1が図示されているが、この図示は説明の便宜上の例示である。
即ち、1乃至Nのうちの任意の整数値Kを用いると、K=1以外は図1には図示されていないが、連携動作システム11−Kは、携帯端末21―Kと、情報端末22−Kと、を備えている。
ただし、以下の説明では、連携動作システム11−1乃至11−Nの個々を区別する必要が無い場合、これらをまとめて、「連携動作システム11」と呼ぶ。この場合、携帯端末21−1乃至21−Nをまとめて「携帯端末21」と呼び、情報端末22−1乃至22−Nをまとめて「情報端末22」と呼ぶ。
【0025】
携帯端末21は、例えば携帯電話機等で構成され、ユーザが自在に持ち運びできるため、本実施形態ではユーザにとって使い慣れた端末であるものとする。
これに対して、情報端末22は、例えばデジタルフォトフレーム等の画像表示装置で構成され、本実施形態ではユーザにとって使い慣れていない端末であるものとする。
そこで、本実施形態では、携帯端末21及び情報端末22は連携動作して、情報端末22に新たな機能を導入し、携帯端末21からの遠隔制御に基づいて情報端末22側で当該新たな機能を発揮させる。なお、このような携帯端末21及び情報端末22が連携動作する処理を、以下、「連携動作処理」と呼ぶ。
これにより、ユーザは、使い慣れた携帯端末21を用いることで、使い慣れていない情報端末22を容易に(取扱説明書を熟読等すること無く)遠隔操作することができる。なお、ここでいう「遠隔操作」とは、単に、情報端末22に備えられた操作器具(後述する図2の操作部65)を用いずに別の機器(ここでは携帯端末21)で操作することをいう。従って、外出先から自宅に操作するような場合のみならず、いわゆるリモートコントローラによる操作のように、ユーザが目の前の情報端末22を視認しながら、携帯端末21を用いて情報端末22を操作するような場合も、遠隔操作に含まれる。
【0026】
ここで、連携動作処理を実現するためには、携帯端末21による情報端末22の遠隔制御を行うべく、連携動作システム内の第1の通信が必要となる。また、サーバ12から提供される新たな機能を取得すべく、連携動作システムと外部のサーバ12との間でネットワーク31を介して行われる第2の通信が必要になる。
第1の通信は、携帯端末21と情報端末22との間で行われる通信であるため、即ち、離間距離が相対的に短い装置間で行われる通信であるため、以下、「近距離通信」と呼ぶ。一方、第2の通信は、携帯端末21若しくは情報端末22と、サーバ12との間で行われる通信であるため、即ち、離間距離が相対的に長い装置間の通信であるため、以下、「遠距離通信」と呼ぶ。
近距離通信の方式は特に限定されず、例えば、送信側から受信側に対して信号が直接届く無線通信方式を採用することができる。具体的には本実施形態では、IrDA(Infrared Data Association)規格に準拠した赤外線による近距離無線通信(以下、「赤外線通信」と呼ぶ)が採用されている。
遠距離通信の方式も特に限定されず、例えば、自機から、ネットワーク31と接続する中継装置(アクセスポイント等)までの通信は無線通信を用い、中継装置からネットワークまでは有線通信を用いる無線通信方式を採用することができる。。具体的には本実施形態では、自機から中継装置までは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)で規定されているIEEE802.11規格の無線方式を利用した無線LAN(Local Area Network)を用いた通信が採用されている。
このように、本実施形態では、近距離通信と遠距離通信とが組み合わされて、連携動作処理が実現される。
【0027】
図2は、このような連携動作処理を実現するための情報処理システムの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0028】
[サーバ12の機能的構成]
初めに、情報処理システムの構成要素のうち、サーバ12の機能的構成について説明する。
サーバ12は、連携動作情報生成部41と、記憶部42と、遠距離通信制御部43と、を備えている。
【0029】
連携動作情報生成部41は、連携動作情報を生成して、記憶部42に記憶させる。
【0030】
ここで、「連携動作情報」とは、2台の装置(本実施形態では携帯端末21及び情報端末22)が連携動作して一方の装置側(本実施形態では情報端末22側)で新たな機能を発揮させることを可能にする情報をいう。
なお、新たな機能の発揮のために複数の連携動作情報が組になって用いられる場合がある。このような場合に用いられる複数の連携動作情報の組を、以下、「連携動作情報セット」と呼ぶ。
連携動作情報セットの中には、主に携帯端末21側で用いられる情報が存在する。このような情報を、以下、「携帯端末用情報」と呼ぶ。また、連携動作情報セットの中には、主に情報端末22側で用いられる情報が存在する。このような情報を、以下、「情報端末用情報」と呼ぶ。
【0031】
例えば、後述する図3及び図4の例で用いるように、所定のアプリケーションソフトウェアの構成要素であって、携帯端末21側で実行される制御プログラム、情報端末22側で実行される制御プログラム、及び当該アプリケーションソフトウェアで用いられるコマンドセットの組が、連携動作情報セットの一例である。
この場合、携帯端末21側で実行される制御プログラムが、携帯端末情報の一例であって、以下、「携帯端末制御プログラム」と呼ぶ。
一方、情報端末22側で実行される制御プログラムが、情報端末情報の一例であって、以下、「情報端末制御プログラム」と呼ぶ。
また、コマンドセット内の各種コマンドは、携帯端末21から発行されて、近距離通信により情報端末22に送信される。即ち、情報端末22は、携帯端末21から発行されたコマンドに従って各種処理を実行する。このため、コマンドセットは、携帯端末情報及び情報端末情報の両者の側面を備える情報の一例である。
【0032】
また例えば、後述する図5の例で用いるように、サーバ12から画像データが送信されて情報端末22に提供されるような場合に、当該画像データの送信を許可する許可情報、具体的には例えば後述する図5の例ではID(IDentification)及びパスワードが、連携動作情報の一例である。或いは、IDとパスワードとを別々の連携動作情報と捉えれば、ID及びパスワードの組が、連携動作情報セットの一例である。
【0033】
なお、以下、連携動作情報生成部41により連携動作情報セットが生成されるものとして説明する。
【0034】
記憶部42は、連携動作情報生成部41により生成された連携動作情報セットを記憶する。
ここで、同一の新たな機能を発揮させる場合であっても、携帯端末21の機種又は情報端末22の機種毎に用いられる連携動作情報セットの種類は相異なる。即ち、所定の新たな機能を実現させる連携動作情報セットは、携帯端末21の機種と情報端末の機種との組み合わせ毎に別々に記憶部42に記憶される。
具体的には例えば、本実施形態では、携帯端末21−1乃至21−Nの各々が相異なる機種であり、情報端末22−1乃至22−Nの各々が相異なる機種であるものとする。この場合、後述する図3の連携動作情報セット71−1乃至71−Nのように、所定の新たな機能を実現させる連携動作情報セットは、連携動作システム11−1乃至11−N毎に別々に記憶部42に記憶される。
【0035】
遠距離通信制御部43は、ネットワーク31を介する連携動作システム11との間の遠距離通信を制御する。例えば、連携動作システム11から連携動作情報セットの取得の要求が送信されてきた場合、当該要求をネットワーク31を介して受信して、当該要求に合致する連携動作情報セットを記憶部42から読み出して、ネットワーク31を介して連携動作システム11に送信する。
【0036】
以上、情報処理システムの構成要素のうち、サーバ12の機能的構成について説明した。次に、情報処理システムの構成要素のうち、連携動作システム11の機能的構成について説明する。具体的には、連携動作システムを構成する携帯端末21と情報端末22との各々の機能的構成について、以下、その順番で個別に説明していく。
【0037】
[携帯端末21の機能的構成]
携帯端末21は、遠距離通信制御部51と、連携動作情報取得制御部52と、記憶部53と、連携動作制御部54と、近距離通信制御部55と、操作部56と、を備えている。
【0038】
遠距離通信制御部51は、ネットワーク31を介するサーバ12との間の遠距離通信を制御する。
例えば、遠距離通信制御部51は、連携動作情報取得制御部52の制御に基づいて、連携動作情報セットの少なくとも一部の取得の要求をネットワーク31を介してサーバ12に送信する。当該取得の要求を受けたサーバ12から、連携動作情報セットの少なくとも一部が送信されてきた場合、遠距離通信制御部51は、当該連携動作情報セットの少なくとも一部を受信して、連携動作情報取得制御部52に供給する。
【0039】
連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を介して連携動作情報セットの少なくとも一部をサーバ12から取得して、記憶部53に記憶させる制御を実行する。
なお、図2中点線の矢印で示すように、必要に応じて、連携動作情報取得制御部52は、連携動作情報セットの少なくとも一部を、近距離通信制御部55を介して情報端末22から取得して、記憶部53に記憶させることもできる。
【0040】
記憶部53は、連携動作情報取得制御部52によって取得された連携動作情報セットの少なくとも一部を記憶する。
【0041】
連携動作制御部54は、記憶部53に記憶された連携動作情報セットのうち携帯端末用情報に基づいて、近距離通信制御部55を介する近距離通信を情報端末22と適宜行いながら、情報端末22側の動作を遠隔制御する。このような遠隔制御により、連携動作情報セットに対応する新たな機能が情報端末22に導入されて、情報端末22側で当該新たな機能の発揮が可能になる。
【0042】
近距離通信制御部55は、情報端末22との間の近距離通信を制御する。
例えば、連携動作情報セットのうち、携帯端末用情報のみならず情報端末用情報も記憶部53に記憶されている場合、近距離通信制御部55は、当該情報端末用情報を記憶部53から読み出して、情報端末22に送信する。
なお、図2中点線矢印で示すように、必要に応じて、近距離通信制御部55は、情報端末22と近距離通信を行うことで、携帯端末用情報を情報端末22から受信して、記憶部53に記憶させることもできる。
【0043】
操作部56は、各種キー等で構成され、携帯端末21に対するユーザの指示操作を受け付け、その操作内容を連携動作情報取得制御部52又は連携動作制御部54に通知する。この通知を受けた連携動作情報取得制御部52又は連携動作制御部54は、当該操作内容を解釈してユーザの指示を認識して、認識した指示に従って、上述した制御の少なくとも一部を実行する。
【0044】
以上、連携動作システムの構成要素のうち、携帯端末21の機能的構成について説明した。次に、連携動作システムの構成要素のうち、情報端末22の機能的構成について説明する。
【0045】
[情報端末22の機能的構成]
情報端末22は、近距離通信制御部61と、連携動作情報取得制御部62と、記憶部63と、連携動作実行部64と、操作部65と、表示部66と、遠距離通信制御部67と、を備えている。
【0046】
近距離通信制御部61は、携帯端末21との間の近距離通信を制御する。
例えば、上述したように、連携動作情報セットのうち情報端末用情報が携帯端末21から送信されてきた場合、近距離通信制御部61は、当該情報端末用情報を受信して、連携動作情報取得制御部62に供給する。
なお、情報端末22が遠距離通信制御部67を備える場合、図2中点線矢印で示すように、必要に応じて、連携動作情報取得制御部62が、連携動作情報セットのうち携帯端末用情報を取得することがもきる。このような場合、近距離通信制御部61は、当該携帯端末用情報を携帯端末21に送信する。
【0047】
連携動作情報取得制御部62は、近距離通信制御部61を介して連携動作情報セットのうちの情報端末用情報を携帯端末21から取得して、記憶部63に記憶させる制御を実行する。
なお、情報端末22が遠距離通信制御部67を備える場合、図2中点線の矢印で示すように、必要に応じて、連携動作情報取得制御部62は、遠距離通信制御部67を介して連携動作情報セットの少なくとも一部をサーバ12から取得することもできる。連携動作情報取得制御部62は、取得した連携動作情報セットの少なくとも一部に情報端末用情報が含まれている場合、当該情報端末用情報を記憶部63に記憶させる。一方、連携動作情報取得制御部62は、取得した連携動作情報セットの少なくとも一部に携帯端末用情報が含まれている場合、当該携帯端末用情報を、近距離通信制御部61を介して携帯端末21に送信する。
【0048】
記憶部63は、連携動作情報取得制御部62によって取得された連携動作情報セットのうち情報端末用情報を記憶する。
【0049】
連携動作実行部64は、記憶部53に記憶された情報端末用情報に基づいて、情報端末22側の連携動作処理を実行する。これにより、連携動作情報セットに対応する新たな機能が、情報端末22側で発揮される。
【0050】
操作部56は、各種キー等で構成され、情報端末22に対するユーザの指示操作を受け付け、その操作内容を連携動作実行部64に通知する。この通知を受けた連携動作実行部64は、当該操作内容を解釈してユーザの指示を認識して、この指示に従って、情報端末22側の連携動作処理の少なくとも一部を実行する。
ただし、図3や図4を用いて後述するように、携帯端末21から送信されるコマンドに基づいて、情報端末22側の連携動作処理が実行される場合がある。このような場合には、連携動作実行部64は、操作部56の操作を介在せずに自律的に、即ち自動的に、情報端末22側の連携動作処理を実行することができる。換言すると、ユーザは、携帯端末21を用いることで、情報端末22の操作部65を操作しなくとも、情報端末22を遠隔操作することができる。
【0051】
表示部66は、連携動作実行部64による情報端末22側の連携動作処理の実行中に、各種画像を適宜表示する。
即ち、記憶部63には、連携動作情報のみならず、静止画や動画の画像データが記憶されている場合がある。このような場合、表示部66は、連携動作実行部64の制御に基づいて、当該画像データにより表現される画像を表示する。
【0052】
次に、このような図2の機能的構成を有する情報処理システムが実行する連携動作処理の具体例として、第1及び第2の具体例について説明する。
第1の具体例とは、情報端末22の画像表示機能の拡張機能、より具体的には特殊な画像表示操作を行える機能を新たな機能として情報端末22に導入し、携帯端末21の遠隔制御により当該新たな機能を情報端末22で発揮させるための連携動作処理の一例である。第1の具体例では、連携動作情報セットとして、所定のアプリケーションソフトウェアの構成要素であって、携帯端末21側で実行される制御プログラム、情報端末22側で実行される制御プログラム、及び当該アプリケーションソフトウェアで用いられるコマンドセットの組が採用される。このような第1の具体例による連携動作処理を、以下、「アプリケーション実行用連携動作処理」と呼ぶ。
なお、第1の具体例による連携動作処理を行うためには、情報端末22において遠距離通信制御部67を備えることは必須ではない。むしろ、機器のコストダウンや小型化のためには、情報端末22の本体に遠距離通信制御部67を内臓しないことが望ましい。
第2の具体例とは、情報端末22の画像表示機能の拡張機能、より具体的には表示対象の画像データをサーバ12から取得する機能を新たな機能として情報端末22に導入し、携帯端末21の遠隔制御により当該新たな機能を情報端末22で発揮させるための連携動作処理の一例である。第2の具体例では、連携動作情報セットとして、画像データのサーバ12からの送信を許可する情報、具体的にはID及びパスワーの組が採用される。このような第2の具体例による連携動作処理を、以下、「ID画像表示用連携動作処理」と呼ぶ。
なお、第2の具体例による連携動作処理を行うためには、情報端末22において遠距離通信制御部67を備えることが必須となる。
はじめに、図3及び図4を参照して、アプリケーション実行用連携動作処理について説明する。
【0053】
図3は、アプリケーション実行用連携動作処理が実行される場合のサーバ12の記憶部42の記憶内容の一例を示している。
【0054】
本実施形態では、上述したように、図1の連携動作システム11−1乃至11−Nの各々の構成要素の機種は相互に異なっている。このため、連携動作システム11−1乃至11−Nの各々に対して、同一の新たな機能を発揮させるが相異なる連携動作情報から構成される連携動作情報セット71−1乃至71−Nの各々が記憶部42に記憶されている。
【0055】
より詳細には、連携動作システム11−1に対応する連携動作情報セット71−1は、静止画像の表示機能の拡張機能を発揮させるアプリケーションソフトウェア(以下、「静止画アプリA」と呼ぶ)からなる連携動作情報セット81−1−Aと、動画像の表示機能の拡張機能を発揮させるアプリケーションソフトウェア(以下、「動画アプリB」と呼ぶ)からなる連携動作情報セット82−1−Bと、から構成されている。
【0056】
ここで、図3においては、連携動作情報セット71−1にのみ、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−Aと、動画アプリB用の連携動作情報セット81−1−Bとが図示されているが、この図示は説明の便宜上の例示である。
即ち、1乃至Nのうちの任意の整数値Kを用いると、K=1以外は図3には図示されていないが、連携動作情報セット71−Kは、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−K−Aと、動画アプリB用の連携動作情報セット81−K−Bと、から構成されている。
ただし、以下の説明では、連携動作システム11−1乃至11−Nを個々に区別しないで連携動作システム11と呼称している場合には、連携動作情報セット71−1乃至71−Nをまとめて「連携動作情報セット71」と呼び、連携動作情報セット81−1−A乃至81−N−Aをまとめて「連携動作情報セット81A」と呼び、連携動作情報セット82−1−B乃至82−N−Bをまとめて「連携動作情報セット82B」と呼ぶ。
【0057】
静止画アプリA用の連携動作情報セット81Aは、情報端末用制御プログラムと、携帯端末用制御プログラムと、静止画アプリAのコマンドセットaと、から構成される。
ここで、図3において、静止画アプリAのコマンドセットaが、連携動作情報セット81−1−Aを示すブロック内部に図示されておらず、別のブロック91Aに図示されているのは、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−A乃至81−N−Aの全てに共通するコマンドセットであるからである。即ち、本実施形態では、静止画アプリAのコマンドセットaは、記憶部42内部では、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−A乃至81−N−Aとは別のデータ91Aとして記憶されている。しかしながら、その後、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−K−Aが連携動作システム11−Kに送信される場合に、静止画アプリAのコマンドセットaは、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−K−Aの一構成要素に含められて、情報端末用制御プログラムや携帯端末用制御プログラムと共に送信される。
静止画アプリA用の連携動作情報セット81Aのうち、情報端末用制御プログラムは、コマンドセットaに基づくコマンドを受信して、対応する画像処理を実行する制御コードと、コマンドセットaに対応する各々の画像処理の制御コードと、から構成されている。
静止画アプリA用の連携動作情報セット81Aのうち、携帯端末用制御プログラムは、コマンドセットaに基づくコマンド操作を入力して、対応するコマンドを送信する制御コードから構成されている。
静止画アプリA用の連携動作情報セット81Aのうち、静止画アプリAのコマンドセットaは、「画像の回転コマンド」、「画像の移動コマンド」、「画像の拡大縮小コマンド」、「画像の輪郭強調コマンド」等の各種コマンドの集合体である。
【0058】
動画アプリB用の連携動作情報セット82Bは、情報端末用制御プログラムと、携帯端末用制御プログラムと、動画アプリBのコマンドセットbと、から構成される。
ここで、図3において、動画アプリBのコマンドセットbが、連携動作情報セット82−1−Bを示すブロック内部に図示されておらず、別のブロック91Bに図示されているのは、動画アプリB用の連携動作情報セット82−1−B乃至82−N−Bの全てに共通するからである。即ち、本実施形態では、動画アプリBのコマンドセットbは、記憶部42内部では、動画アプリB用の連携動作情報セット82−1−B乃至82−N−Bとは別のデータ91Bとして記憶されている。しかしながら、その後、動画アプリB用の連携動作情報セット82−K−Bが連携動作システム11−Kに送信される場合に、動画アプリBのコマンドセットbは、動画アプリB用の連携動作情報セット82−K−Bの一構成要素に含められて、情報端末用制御プログラムや携帯端末用制御プログラムと共に送信される。
動画アプリB用の連携動作情報セット82Bのうち、情報端末用制御プログラムは、コマンドセットbに基づくコマンドを受信して、対応する画像処理を実行する制御コードと、コマンドセットbに対応する各々の画像処理の制御コードと、から構成されている。
動画アプリB用の連携動作情報セット82Bのうち、携帯端末用制御プログラムは、コマンドセットbに基づくコマンド操作を入力して、対応するコマンドを送信する制御コードから構成されている。
動画アプリB用の連携動作情報セット82Bのうち、動画アプリBのコマンドセットbは、「スライドショー対象画像選択コマンド」、「スライドショー再生順序編集コマンド」、「スライドショーエフェクト設定コマンド」、「スライドショー再生開始コマンド」等の各種コマンドの集合体である。
【0059】
図4は、図3に示す連携動作情報がサーバ12の記憶部42に記憶されている場合における、アプリケーション実行用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4(A)は、情報端末22側のアプリケーション実行用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4(B)は、携帯端末21側のアプリケーション実行用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4(C)は、サーバ12側のアプリケーション実行用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0060】
図4(B)のステップS21において、図2の携帯端末21の近距離通信制御部55は、赤外線通信(近距離通信)可能な情報端末22を検索する。
赤外線通信可能な情報端末22が検索されると、処理はステップS22に進む。
ステップS22において、携帯端末21の近距離通信制御部55は、検索した情報端末22に対して、機種情報の送信要求を行う。
【0061】
図4(A)のステップS1において、情報端末22の近距離通信制御部61は、情報端末22の機種情報を携帯端末21に送信する。
【0062】
携帯端末21の近距離通信制御部55は、情報端末22の機種情報を受信し、記憶部53を介して連携動作情報取得制御部52に供給する。これにより、図4(B)の携帯端末21側のアプリケーション実行用連携動作処理では、処理はステップS23に進む。
ステップS23において、携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御して、携帯端末21と情報端末22との機種情報をネットワーク31を介してサーバ12に送信する。
【0063】
図4(C)のステップS41において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、携帯端末21と情報端末22との機種情報を受信し、受信した機種情報に対応するアプリケーションソフトウェア、即ち、受信した機種情報に対応する連携動作情報セットを記憶部42から検索する。
ステップS42において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、検索したアプリケーションソフトウェアの一覧、即ち連携動作情報セットの一覧をネットワーク31を介して携帯端末21に送信する。
具体的には例えば、携帯端末21−1と情報端末22−1との機種情報がサーバ12に受信された場合、ステップS41の処理で、図3の連携動作情報セット71−1が検索される。そして、ステップS42の処理で、図3の連携動作情報セット71−1の一覧、即ち、静止画アプリAと動画アプリBとの各々を示す一覧が、携帯端末21に送信される。
【0064】
図4(B)のステップS24において、携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御してアプリケーションソフトウェアの一覧を受信し、受信したアプリケーションソフトウェアの一覧を表示部(図2は図示せず)表示して、ユーザの選択操作を受け付ける。
ユーザが、操作部56を操作して、アプリケーションソフトウェアの一覧の中から、所定のアプリケーションソフトウェアを選択すると、携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、その選択結果を認識して、処理をステップS25に進める。
ステップS25において、携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御して、当該選択結果をネットワーク31を介してサーバ12に送信する。
具体的には例えば、ステップS24の処理で、静止画アプリAと動画アプリBとの各々を示す一覧が図示しない表示部に表示され、その一覧を視認したユーザが、操作部56を操作して、静止画アプリAを選択したとする。すると、ステップS25の処理で、静止画アプリAを示す情報が、ネットワーク31を介してサーバ12に送信される。
【0065】
図4(C)のステップS43において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、携帯端末21からの選択結果を受信し、当該選択結果に対応するに対応するアプリケーションソフトウェア、即ち連携動作情報セットを記憶部42から読み出して、ネットワーク31を介して携帯端末21に送信する。これにより、図4(C)のサーバ12側のアプリケーション実行用連携動作処理は終了となる。
具体的には例えば、静止画アプリAを示す選択結果が携帯端末21−1から送信されてきた場合には、ステップS43の処理として次のような処理が実行される。即ち、静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−Aが記憶部42から読み出される。このとき、図3のデータ91aとして記憶部42に記憶されている静止画アプリAのコマンドセットaも読み出される。そして、当該静止画アプリAのコマンドセットaと、携帯端末用制御プログラムと、情報端末用制御プログラムと、から構成される静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−Aが、サーバ12からネットワーク31を介して携帯端末21−1に送信される。
【0066】
携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御して、サーバ12からのアプリケーションソフトウェア(連携動作情報セット)を受信し、記憶部53に記憶させる。これにより、図4(B)の携帯端末21側のアプリケーション実行用連携動作処理では、処理はステップS26に進む。
ステップS26において、携帯端末21の連携動作制御部54は、記憶部53に記憶されたアプリケーションソフトウェアのうち、情報端末制御用プログラムを読み出して、近距離通信制御部55を制御して情報端末22に送信する。
ステップS27において、携帯端末21の連携動作制御部54は、記憶部53に記憶されたアプリケーションソフトウェアのうち、携帯端末制御用プログラムをインストールする。そして、連携動作制御部54は、当該携帯端末用制御プログラムを実行する。なお、携帯端末制御用プログラムのインストール先は、ここでは、記憶部53内の一領域とされるが、特にこれに限定されず、図2には図示せぬ別のメモリであってもよい。
このように、図4の例では、記憶部53に記憶されたアプリケーションソフトウェア(連携動作情報セット)のうち、ステップS26の処理で情報端末22に送信された情報端末制御用プログラムが、情報端末用情報である。一方、ステップS27の処理で携帯端末21側にインストールされた携帯端末制御用プログラムが、携帯端末用情報の一例である。
具体的には例えば、上述の例にあわせて、静止画アプリAのコマンドセットaと、携帯端末用制御プログラムと、情報端末用制御プログラムと、から構成される静止画アプリA用の連携動作情報セット81−1−Aが、携帯端末21−1に受信されたものとする。この場合、ステップS26の処理で、情報端末用制御プログラムが情報端末用情報として情報端末22−1に送信される。また、ステップS27の処理で、携帯端末用制御プログラムが携帯端末用情報として携帯端末21−1内にインストールされて、実行される。
【0067】
一方、情報端末22の近距離通信制御部61は、携帯端末21からの情報端末用制御プログラムを受信すると、連携動作情報取得制御部62に供給する。これにより、図4(C)の情報端末22側のアプリケーション実行用連携動作処理では、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、情報端末22の連携動作情報取得制御部62は、受信された情報端末制御用プログラムをインストールする。そして、連携動作実行部64は、当該情報端末用制御プログラムを実行する。なお、情報端末制御用プログラムのインストール先は、ここでは、記憶部63内の一領域とされるが、特にこれに限定されず、図2には図示せぬ別のメモリであってもよい。
【0068】
この間、携帯端末21の連携動作制御部54は、ユーザからの操作部56によるコマンド操作、例えば、キー操作を受け付けている。
ユーザが操作部56に所定のコマンド操作、例えば、キー操作をすると、図4(B)の携帯端末21側のアプリケーション実行用連携動作処理では、処理はステップS28に進む。
以下の処理は、ステップS27でインストールされた携帯端末用制御プログラムの実行によって制御される。
ステップS28において、携帯端末21の連携動作制御部54は、当該コマンド操作、例えば、キー操作を情報端末22が解釈可能なコマンドに変換する。即ち、記憶部53に記憶されたコマンドセットの中から、コマンド操作、例えば、キー操作に対応するコマンドが読み出される。
ステップS29において、携帯端末21の連携動作制御部54は、近距離通信制御部55を制御して、変換されたコマンドを情報端末22に送信する。
【0069】
この間、情報端末22の連携動作情報取得制御部62は、近距離通信制御部61を制御して、携帯端末21からのコマンド(連携動作情報セットの一構成要素)の送信有無を監視している。
以下の処理は、ステップS2でインストールされた情報端末用制御プログラムの実行によって制御される。
上述したステップS29の処理でコマンドが携帯端末21から送信されてくると、連携動作情報取得制御部62は、近距離通信制御部61を制御して、当該コマンドを受信して記憶部63に記憶させる。これにより、図4(A)の情報端末22側のアプリケーション実行用連携動作処理では、処理はステップS3に進む。
ステップS3において、情報端末22の連携動作実行部64は、受信したコマンドに従った処理を実行する。即ち、情報端末22の連携動作実行部64は、当該コマンドを解釈し、解釈の結果に応じて、画像表示機能の拡張機能に係わる動作を実行する。
【0070】
例えば、ここでは図3の静止画アプリA又は動画アプリBに従った処理になるため、ステップS3の処理として各種画像表示処理が実行される。即ち、表示部66に静止画又は動画を表示させるための各種制御処理が実行される。
具体的には例えば、上述の例にあわせて、静止画アプリAのコマンドセットaと、携帯端末用制御プログラムと、情報端末用制御プログラムと、から構成される静止画アプリA用の連携動作情報セット81Aが用いられるとする。
ここで、ユーザが情報端末22の表示部66に表示されている静止画像を回転させることを所望し、携帯端末21を操作して、その旨の指示したものとする。
このような場合、ステップS27及びS28の処理で、携帯端末21において、図3に示す静止画アプリAのコマンドセットaのうち、「画像の回転コマンド」が入力されて、情報端末22に送信される。
すると、情報端末22は、「画像の回転コマンド」に従って、表示部66に表示されている静止画像を回転させる制御処理を実行する。
【0071】
このようにして、コマンドが携帯端末21から情報端末22に送信されると、図4(B)の携帯端末21側のアプリケーション実行用連携動作処理は終了する。一方、当該コマンドに従った処理を情報端末22が実行すると、図4(A)の情報端末22側のアプリケーション実行用連携動作処理は終了する。
つまり、携帯端末21は、インストールされた情報端末用制御プログラムにより、例えば、通常は数字の「1」を入力するための操作ボタンであるボタン「1」を操作した場合に発せられるコマンドを、情報端末22に対して「画像の回転」を指示するコマンドである「データ1」に変換する。このため、ユーザによる携帯端末21のボタン「1」の操作に応じて、情報端末22に対するコマンド、即ち、「データ1」を情報端末22に送信する新たな機能を発揮することができる。
そして、情報端末22は、インストールされた情報端末用制御プログラムにより、例えば、近距離通信制御部61が受信した「データ1」を「画像の回転」を指示するコマンドデータであると解釈し、携帯端末21からの「データ1」の受信に応じて「画像の回転」に対応する画像処理を実行する新たな機能を発揮することができる。
このように、互いに関連する携帯端末用制御プログラムと情報端末用制御プログラムの両方を、それぞれ携帯端末21と情報端末22に同時にインストールすることで、携帯端末21と情報端末22とで構成されるシステムは、携帯端末21の操作部を利用して情報端末22の画像表示を制御する新たな連携機能を発揮することができる。
【0072】
ただし、携帯端末21は、静止画アプリAのコマンドセットaを保持し、静止画アプリAの携帯端末用制御プログラムをアンイストールしなければ、その後も、静止画アプリAについてのステップS28及びS29の処理を繰り返し実行できる。同様に、情報端末22は、静止画アプリAの情報端末制御用プログラムをアンインストールしなければ、その後も、静止画アプリAについてのステップS3の処理を繰り返し実行できる。
従って、ユーザも、携帯端末21を用いて、何度でも静止画アプリAに対応する遠隔操作を情報端末22に対して行うことができる。
具体的には例えば、その後、ユーザが情報端末22の表示部66に表示されている静止画像を移動させることを所望し、携帯端末21を操作して、その旨の指示したものとする。
このような場合、ステップS27及びS28の処理が再度実行されて、携帯端末21において、図3に示す静止画アプリAのコマンドセットaのうち、「画像の移動コマンド」が入力されて、情報端末22に送信される。
すると、情報端末22は、「画像の移動コマンド」に従って、表示部66に表示されている静止画像を移動させる制御処理を実行する。
【0073】
以上、図3及び図4を参照して、図2の情報処理システムが実行する連携動作処理の具体例として、アプリケーション実行用連携動作処理について説明した。
次に、図5を参照して、連携動作処理の別の具体例として、ID画像表示用連携動作処理について説明する。
【0074】
図5は、ID画像表示用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5(A)は、情報端末22側のID画像表示用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5(B)は、携帯端末21側のID画像表示用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5(C)は、サーバ12側のID画像表示用連携動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0075】
このような場合に、図5(B)のステップS81において、図2の携帯端末21の近距離通信制御部55は、赤外線通信(近距離通信)可能な情報端末22を検索する。
赤外線通信可能な情報端末22が検索されると、その検索結果が連携動作情報取得制御部52に通知されて、処理はステップS82に進む。
ステップS82において、携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御して、ID及びパスワードの登録要求をネットワーク31を介してサーバ12に送信する。
【0076】
図5(C)のステップS101において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、登録要求を受信すると、ID及びパスワードを記憶部42に登録する。
即ち、ID画像表示用連携動作処理が実行される場合には、新たな機能として、表示対象の画像データがサーバ12から情報端末22に送信される機能が情報端末22に導入される。このため、このような送信を許可するための許可情報としてID及びパスワーの組が記憶部42に登録されるのである。即ち、ID及びパスワードの組が、連携動作情報セットとして用いられるのである。
ステップS102において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、登録したID及びパスワードをネットワーク31を介して携帯端末21に送信する。
【0077】
携帯端末21の連携動作情報取得制御部52は、遠距離通信制御部51を制御して、ID及びパスワードを受信して、記憶部53に記憶させる。これにより、図5(B)の携帯端末21側のID画像表示用連携動作処理では、処理はステップS83に進む。
ステップS83において、携帯端末21の連携動作制御部54は、記憶部53に記憶されたID及びパスワードを読み出して、近距離通信制御部55を制御して情報端末22に送信する。
これにより、図5(B)の携帯端末21側のID画像表示用連携動作処理は終了となる。
【0078】
一方、情報端末22の近距離通信制御部61は、携帯端末21からのID及びパスワードを受信すると、連携動作情報取得制御部62に供給する。これにより、図5(A)の情報端末22側のID画像表示用連携動作処理が開始する。
ステップS61において、情報端末22の連携動作情報取得制御部62は、受信したID及びパスワードに基づいてサーバ13との通信条件を設定する。
ステップS62において、情報端末22の連携動作情報取得制御部62は、遠距離通信制御部67を制御して、設定した通信条件でサーバ12にアクセスし、画像データの送信要求を行う。
【0079】
図5(C)のステップS103において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、送信要求を受信すると、当該送信要求に含まれるID及びパスワードを用いて、情報端末22を認証する。
情報端末22の認証に成功すると、処理はステップS104に進む。
ステップS104において、サーバ12の遠距離通信制御部43は、情報端末22から要求された画像データを記憶部42から読み出し、ネットワーク31を介して情報端末22に送信する。
これにより、図5(C)のサーバ12側のID画像表示用連携動作処理が終了する。
【0080】
一方、情報端末22の遠距離通信制御部67は、サーバ13からの画像データを受信すると、連携動作情報取得制御部62に供給する。これにより、図5(A)の情報端末22側のID画像表示用連携動作処理では、処理はステップS63に進む。
ステップS63において、情報端末22の連携動作情報取得制御部62は、受信した画像データを記憶部63に記憶させる。
ここで、サーバ12から複数の画像データが送信されて記憶部63に記憶される場合がある。このため、ステップS64において、連携動作実行部64は、記憶部63に記憶された画像データの中から、表示対象の画像データを選択する。
この場合の選択手法は、特に限定されない。例えば、ユーザが操作部65を操作して所望の画像データを選択する手法を採用してもよい。例えば、連携動作実行部64が、ユーザの操作を介在せずに自律的な判断で、即ち自動的に画像データを選択する手法を採用してもよい。また例えば、携帯端末21が遠隔制御により画像データを選択する手法を採用してもよい。
ステップS64において、連携動作実行部64は、選択された画像データを記憶部63から読み出して、当該画像データにより表現される画像を表示部66に表示させる。
これにより、図5(A)の情報端末22側のID画像表示用連携動作処理が終了する。
【0081】
ただし、情報端末22は、記憶部63から画像データを消去しなければ、その後も、ステップS64及びS65の処理を繰り返し実行できる。即ち、その後も、表示部66に表示させる画像の更新をすることができる。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態に係る携帯端末21の観点からすると、情報端末22は制御対象装置であり、サーバ12は外部装置である。
この場合、外部装置は、2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報を、連携動作情報として保持している。
携帯端末21は、このような外部装置との間で通信を制御する第1通信制御部(遠距離通信制御部51)と、自機と連携動作する制御対象装置との間で通信を制御する第2通信制御部(近距離通信制御部55)と、を備えている。
また、携帯端末21は、第1通信制御部を介して、連携動作情報を外部装置から取得する制御を実行する取得制御機能を備えている。
さらにまた、携帯端末21は、取得制御機能の発揮により取得された連携動作情報に基づいて、第2通信制御部を介する制御対象装置の動作を制御することで、制御対象装置側で新たな機能を発揮させる連携動作制御機能を備えている。
【0083】
一方、本実施の形態に係る情報端末22の観点からすると、携帯端末21は制御装置であり、サーバ12は外部装置である。
この場合、情報端末22は、自機と連携動作する制御装置との間で通信を制御する通信制御部(近距離通信制御部61)を備えている。
また、情報端末22は、制御装置によって、連携動作情報が外部装置から取得され、連携動作情報の一部、又は、連携動作情報に基づく制御情報が送信されてきた場合、連携動作情報の一部又は制御情報を第1通信制御部を介して取得する制御を実行する取得制御機能を備えている。
さらにまた、情報端末22は、取得制御機能の発揮により取得された連携動作情報の一部と制御情報のうち少なくとも一方に基づいて、自機側で新たな機能を発揮させる動作を実行する連携動作実行機能を備えている。
【0084】
このようにして、携帯端末21及び情報端末22が連携動作して、情報端末22に新たな機能を導入し、携帯端末21からの遠隔制御によって情報端末22側で当該新たな機能を発揮させることが可能になる。
その結果、ユーザは、使い慣れた携帯端末21を用いることで、使い慣れていない情報端末22を容易に(取扱説明書を熟読等すること無く)遠隔操作することが可能になる。
【0085】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0086】
例えば、上述した実施の形態では、図5のID画像表示用連携動作処理において、連携動作情報として、サーバ12にアクセスするためのID及びパスワードが採用されたが、特にこれに限定されない。
その他、サーバ12を含む外部装置のアドレス、当該外部装置にアクセスするためのID若しくはパスワード、無線アクセスポイント等のネットワーク31との中継装置のアドレス、又は、当該中継装置にアクセスするためのID若しくはパスワード等を、連携動作情報として採用することができる。
この場合、情報端末22は、サーバ12のみならず、他の外部装置(画像表示装置含む)や中継装置等に対しても通信条件を設定することが可能になる。
【0087】
また例えば、上述した実施形態では、図5のID画像表示用連携動作処理において、ステップS102の処理でサーバ12から送信されたID及びパスワードは、ステップS83の処理で即座に情報端末22に送信されている。
このような処理の代わりに、携帯端末21は、ステップS102の前に、当該ID及びパスワードの情報端末22への送信の許可若しくは禁止を判断し、許可した場合にのみ、ID及びパスワードを情報端末22に送信するようにしてもよい。
このように、携帯端末21は、連携動作情報(ここではID及びパスワード)の情報端末22への送信の許可又は禁止を制御することによっても、情報端末22側での新たな機能、ここでは、サーバ12から画像データを取得する機能に係わる動作を制御することもできる。
【0088】
また例えば、上述した実施形態では、図4のアプリケーション実行用連携動作処理において、サーバ12から供給された情報端末用制御プログラム(連携動作情報セットのうちの情報端末用情報)は、ステップS26の処理で携帯端末21から情報端末22に送信されると、ステップS2の処理で即座に情報端末22側でインストールされて実行されている。
このような処理の代わりに、携帯端末21は、情報端末用制御プログラムの実行を指示するコマンドを発行してもよい。即ち、情報端末22は、当該コマンドを受信して始めて、情報端末用制御プログラムをインストールして実行できるようにしてもよい。
このように、携帯端末21は、連携動作情報(ここでは情報端末用制御プログラム)の情報端末22側での実行の許可又は禁止を制御することによっても、情報端末22側での新たな機能、ここでは、特殊な画像表示の操作を行える機能に係わる動作を制御することもできる。
【0089】
また例えば、上述した実施の形態では、本発明が適用される情報処理装置は、携帯端末又は情報端末として構成される例として説明した。しかしながら、本発明は、携帯端末又は情報端末に特に限定されず、通信機能を有する電子機器一般に適用することができ、例えば、本発明は、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、ポータブルゲーム機等に幅広く適用可能である。
【0090】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0091】
図6は、上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合の、サーバ12、携帯端末21、又は情報端末22のハードウェア構成を示すブロック図である。
なお、図6に示すサーバ12、携帯端末21、又は情報端末22をまとめて、以下、「情報処理装置」と呼ぶ。
【0092】
情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、バス104と、入出力インターフェース105と、入力部106と、出力部107と、記憶部108と、通信部109と、ドライブ110と、を備えている。
【0093】
CPU101は、ROM102に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。又は、CPU101は、記憶部108からRAM103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0094】
CPU101、ROM102、及びRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104にはまた、入出力インターフェース105も接続されている。入出力インターフェース105には、入力部106、出力部107、記憶部108、通信部109、及びドライブ110が接続されている。
【0095】
入力部106は、キーボード、マウス、各種キー等により構成される。出力部107は、表示部や音声出力部等により構成される。記憶部108は、ハードディスク等により構成される。通信部109は、インターネットを含むネットワーク31を介して他の装置との間で行う通信、即ち遠距離通信を制御する。通信部109はまた、必要に応じて近距離通信を制御する。
【0096】
ドライブ110には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなるリムーバブルメディア121が適宜装着される。ドライブ110によって読み出されたコンピュータプログラムは、必要に応じて記憶部108等にインストールされる。
【0097】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0098】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア121により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているROM102や記憶部108に含まれるハードディスク等で構成される。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0100】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
【符号の説明】
【0101】
11・・・連携動作システム、12・・・サーバ、21・・・携帯端末、22・・・情報端末、31・・・ネットワーク、51・・・遠距離通信制御部、52・・・連携動作情報取得制御部、53・・・記憶部、54・・・連携動作制御部、55・・・近距離通信制御部、56・・・操作部、61・・・近距離通信制御部、62・・・連携動作情報取得制御部、63・・・記憶部、64・・・連携動作実行部、65・・・操作部、66・・・表示部、67・・・近距離通信制御部、101・・・CPU、102・・・ROM、103・・・RAM、106・・・入力部、107・・・出力部、108・・・記憶部、109・・・通信部、110・・・ドライブ、121・・・リムーバブルメディア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報が、連携動作情報として保持されている外部装置との間で、通信を制御する第1通信制御手段と、
自機と連携動作する制御対象装置との間で、通信を制御する第2通信制御手段と、
前記第1通信制御手段を介して、前記連携動作情報を前記外部装置から取得する制御を実行する取得制御手段と、
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報に基づいて、前記第2通信制御手段を介する前記制御対象装置の動作を制御することで、前記制御対象装置側で前記新たな機能を発揮させる連携動作制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記外部装置は、ネットワークに接続され、前記制御対象装置と比較して遠方に存在する装置であり、
前記制御対象装置は、画像表示機能を有する、前記外部装置と比較して近傍に存在する装置であり、
前記第1通信制御手段は、第1無線通信方式を用いて、前記ネットワークを介する前記外部装置との間の通信を制御し、
前記第2通信制御手段は、第2無線通信方式を用いて、前記制御対象装置との間の通信を制御し、
前記外部装置が保持する前記連携動作情報により実現可能となる新たな機能は、前記画像表示機能の拡張機能である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報の少なくとも一部は、自機で実行されて、前記画像表示機能の拡張機能の少なくとも一部を発揮させるコマンドを発行可能な第1プログラムであり、
前記連携動作制御手段は、前記第1プログラムを実行して、所定のコマンドを発行し、前記第2通信制御手段を介して前記制御対象装置に送信することで、前記制御対象装置側で前記画像表示機能の拡張機能に係わる動作を制御する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報の少なくとも一部は、前記制御対象装置で実行され、前記制御対象装置の前記画像表示機能の拡張機能に係わる制御を可能にする第2プログラムであり、
前記連携動作制御手段は、前記第2プログラムの実行を指示するコマンドを発行して、前記第2通信制御手段を介して前記制御対象装置に送信することで、前記制御対象装置の前記画像表示機能の拡張機能に係わる動作を制御する、
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2プログラムは、前記画像表示機能の拡張機能に係わる制御コマンドを解釈して実行させるためのプログラムであり、
前記連携動作制御手段は、前記制御コマンドを発行して、前記第2通信制御手段を介して前記制御対象装置に送信することで、前記制御対象装置の前記画像表示機能の拡張機能に係わる動作を制御する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記外部装置は、少なくとも、前記制御対象装置となり得る装置の種別毎の前記連携動作情報を保持しており、
前記取得制御手段は、さらに、前記第2通信制御手段を介して、前記制御対象装置の種別を取得し、前記第1通信制御手段を介して、前記制御対象装置の種別に対応する前記連携動作情報を取得する、
請求項2乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記外部装置は、さらに、画像データを保持しており、
前記外部装置が保持する前記連携動作情報は、前記外部装置からの前記画像データの送信を許可する許可情報であり、
前記取得制御手段は、前記第1通信制御手段を介して、前記許可情報を前記外部装置から取得し、前記第2通信制御手段を介して前記制御対象装置に送信し、
前記連携動作制御手段は、前記第2通信制御手段に対する前記許可情報の送信の許可若しくは禁止を制御することによって、前記制御対象装置の前記画像表示機能の拡張機能として、前記外部装置から前記画像データを取得する機能に係わる動作を制御する、
請求項2乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1通信制御手段の前記第1無線通信方式は、自機から、前記ネットワークと接続する中継装置までの通信は無線通信を用い、前記中継装置から前記ネットワークまでは有線通信を用いる
方式であり、
前記第2通信制御手段の前記第2無線通信方式は、送信側から受信側に対して信号が直接届く無線通信方式である、
請求項2乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報が、連携動作情報として保持されている外部装置との間で、通信を制御する第1通信制御手段と、
制御対象装置との間で、通信を制御する第2通信制御手段と、
を備え、
前記制御対象装置と連携動作をする情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記第1通信制御手段を介して、前記連携動作情報を前記外部装置から取得する取得制御機能と、
前記取得制御機能の実現により取得された前記連携動作情報に基づいて、前記第2通信制御手段を介する前記制御対象装置の動作を制御することで、前記制御対象装置側で前記新たな機能を発揮させる連携動作制機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項10】
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報が連携動作情報として保持されている外部装置から前記連携動作を取得する制御装置であって、自機と連携動作する前記制御装置との間で通信を制御する第1通信制御手段と、
前記制御装置によって、前記連携動作情報が前記外部装置から取得され、前記連携動作情報の一部、又は、前記連携動作情報に基づく制御情報が送信されてきた場合、前記連携動作情報の一部又は前記制御情報を前記第1通信制御手段を介して取得する制御を実行する取得制御手段と、
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報の一部と前記制御情報のうち少なくとも一方に基づいて、自機側で前記新たな機能を発揮させる動作を実行する連携動作実行手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項11】
前記情報処理装置は、予め画像表示機能を有し、
前記外部装置が保持する前記連携動作情報により実現可能となる新たな機能は、前記画像表示機能の拡張機能である、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得制御手段の制御により取得された前記連携動作情報の一部は、自機で実行され、前記画像表示機能の拡張機能に係わる制御を可能にするプログラムであり、
前記連携動作実行手段は、前記プログラムを実行することで、前記画像表示機能の拡張機能に係わる動作を実行する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記取得制御手段の制御により取得されて、前記連携動作実行手段により実行される前記プログラムは、前記画像表示機能の拡張機能に係わる制御コマンドを解釈して実行させるためのプログラムであり、
前記プログラムを実行している前記連携動作実行手段は、前記制御装置から発行された前記制御コマンドを前記第1通信制御手段を介して取得し、前記制御コマンドを解釈し、解釈の結果に応じて、前記画像表示機能の拡張機能に係わる動作を実行する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記外部装置との間で、ネットワークを介する通信を制御する第2通信制御手段をさらに備え、
自機側で発揮させる前記画像表示機能の拡張機能は、外部装置から画像データを取得して、当該画像データにより表現される画像を表示する機能であり、
前記取得制御手段は、前記連携動作情報の一部と前記制御情報との少なくとも一方に基づいて、前記外部装置との間の通信に用いる通信条件を設定し、設定した前記通信条件に従った前記第2通信制御手段と前記外部装置との間の通信により受信された画像データを取得する制御を実行し、
前記連携動作実行手段は、前記取得制御手段の制御により取得された前記画像データにより表現される画像を表示する動作を実行する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記第2通信制御手段は、自機から、前記ネットワークと接続する中継装置までの通信は無線通信を用い、前記中継装置から前記ネットワークまでは有線通信を用いて、前記外部装置との間の通信を制御し、
前記取得制御手段の制御によって前記通信条件を設定するために取得される前記連携動作情報の一部又は前記制御情報は、前記外部装置のアドレス、前記外部装置にアクセスするためのID若しくはパスワード、前記中継装置のアドレス、又は、前記中継装置にアクセスするためのID若しくはパスワードである、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
2台の装置が連携動作して一方の装置側で新たな機能を発揮させることを可能にする情報が、連携動作情報として保持されている外部装置から、前記連携動作情報を取得する制御装置との間で通信を制御する通信制御手段を備え、前記制御装置と連携動作して自機側で前記新たな機能を発揮させる情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記連携動作情報の一部、又は、前記連携動作情報に基づく制御情報が前記外部装置から送信されてきた場合、前記連携動作情報の一部又は前記制御情報を前記通信制御手段を介して取得する取得制御機能と、
前記取得制御機能の実現により取得された前記連携動作情報の一部と前記制御情報のうち少なくとも一方に基づいて、前記情報処理装置側で前記新たな機能を発揮させる動作を制御する連携動作実行制御機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項17】
情報処理装置、制御対象装置、及び外部装置から構成され、前記情報処理装置と前記制御対象装置との間で通信を行う第1の通信手段と、前記情報処理装置と前記外部装置との間で通信を行う第2の通信手段とを有する制御システムであって、
前記制御対象装置は、
該制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を前記第1の通信手段を介して送信し、この送信に応じて前記情報処理装置から送信されてくる連携動作情報であって、前記情報処理装置との連携動作に係る連携動作情報を前記第1の通信手段を介して受信し、この受信した連携動作情報を該制御対象装置を制御する制御プログラムとして実行する第1の制御手段を備え、
前記情報処理装置は、
前記制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を前記第1の通信手段を介して受信し、この受信した第1の機種情報と該情報処理装置の種別を示す第2の機種情報とを前記第2の通信手段を介して送信し、この送信に応じて前記外部装置から送信される連携動作情報であって、該情報処理装置と前記制御対象装置との連携動作に係る連携動作情報を前記第2の通信手段を介して受信し、この受信した連携動作情報の一部を前記第1の通信手段を介して送信するとともに、他の一部を該情報処理装置を制御する制御プログラムとして実行する第2の制御手段を備え、
前記外部装置は、
複数の前記第1の機種情報と複数の前記第2の機種情報との組み合わせに対応して前記連携動作情報を複数記憶し、前記第2の通信手段を介して前記第1の機種情報と前記第2の機種情報とを受信し、この受信した前記第1の機種情報と前記第2の機種情報の組み合わせに対応した連携動作情報を検索し、この検索された連携動作情報を前記第2の通信手段を介して送信する第3の制御手段を備えることを特徴とする制御システム。
【請求項18】
前記連携動作情報は、複数のコマンドに対応して前記制御対象装置の動作を制御する第1の制御プログラムと、受信したデータを前記複数のコマンドのいずれであるか解釈する第2の制御プログラムと、前記情報処理装置のキー操作を前記複数のコマンドのいずれかに変換する第3の制御プログラムを含むことを特徴とする請求項17記載の制御システム。
【請求項19】
情報処理装置、制御対象装置、及び外部装置との間で制御を行う制御方法であって、
前記制御対象装置を用いて、
該制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を送信し、
この送信に応じて前記情報処理装置から送信されてくる連携動作情報であって、前記情報処理装置との連携動作に係る連携動作情報を受信し、
この受信した連携動作情報を該制御対象装置を制御する制御プログラムとして実行する、第1の制御ステップと、
前記情報処理装置を用いて、
前記制御対象装置の種別を示す第1の機種情報を介して受信し、
この受信した第1の機種情報と該情報処理装置の種別を示す第2の機種情報とを送信し、
この送信に応じて前記外部装置から送信される連携動作情報であって、該情報処理装置と前記制御対象装置との連携動作に係る連携動作情報を受信し、
この受信した連携動作情報の一部を送信するとともに、他の一部を該情報処理装置を制御する制御プログラムとして実行する、第2の制御ステップと、
前記外部装置を用いて、
複数の前記第1の機種情報と複数の前記第2の機種情報との組み合わせに対応して前記連携動作情報を複数記憶し、
前記第1の機種情報と前記第2の機種情報とを受信し、
この受信した前記第1の機種情報と前記第2の機種情報の組み合わせに対応した連携動作情報を検索し、
この検索された連携動作情報を送信する、第3の制御ステップと、を含むことを特徴とする制御方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−211513(P2011−211513A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77629(P2010−77629)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】