制御式の空気導入口を備える飲料送出装置およびその方法
ベース液体を計量し、このベース液体を希釈剤と混ぜ合わせて食品を調製するための装置(3)が、ベース液体を収容する容器(4)との接続のための手段を有しており、希釈剤導入口(71)およびベース液体を希釈剤と混ぜ合わせるための混合チャンバ(80)を備える。選択的に外気を装置に進入させて容器(4)へと案内するための空気導入手段が設けられている。ベース液体を混合チャンバへと選択的に量り取るため、およびベース液体の混合チャンバへの量り取りが行われていない期間の間のみ空気導入手段を通過する空気の流れを選択的に可能にするために、制御手段が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器からの液体の送出に関する。さらに詳しくは、本発明は、少なくとも1つの容器から食品液体を送出し、場合により少なくとも1つの希釈剤と混ぜ合わせることによる飲料または他の液状の食品の調製および送出に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えば、送出される容量が大量であっても衛生的、容易、かつ迅速である液体濃縮物および水からの液状の食品(例えば、スープ)および飲料(発泡または非発泡であり、高温または低温である)の送出に適用される。
【0003】
従来からの飲料送出器においては、飲料が、リザーバ内に収容された液体濃縮物または粉末から再構成される。液体濃縮物または粉末が計量され、次いでパイプ、ポンプ、および混合ボウルを通過し、送出器の内部において、通常は高温または低温の水である希釈剤と混合される。混合は、通常は、チャンバ内に収容された機械式の攪拌器によって実行される。したがって、このような飲料の従来からの調製は、食品と接触する部品を常に清浄に保ち、汚染および細菌の増殖の危険を回避するために、多大な保守および清掃を必要とする。また、これらの装置は、経営側にとって大きな投資を意味する。最後に、これらの装置は、高温、低温、発泡、または非発泡の飲料の選択を広げることが現在の傾向であるにもかかわらず、送出される飲料の選択に関して汎用性を欠いている。
【0004】
濃縮物を収容している使い捨てまたは再使用可能なパッケージからフルーツ・ジュースを送出するためのシステムであって、パッケージにパッケージの外部の送出装置によって駆動されるポンプが取り入れられているシステムが、存在している。そのようなシステムは、例えば米国特許第5 615 801号に記載されている。
【0005】
同様の装置が、米国特許第5 305 923号および米国特許第5 842 603号に記載されているが、すでに述べた特許と同じ欠点を有している。
【0006】
米国特許第6 568 565号が、使い捨ての複数部分からなる容器に収容された濃縮物から飲料を送出するための方法および装置に関係している。
【0007】
国際公開第01/21292号が、濃縮物が混合チャンバ内の合流ゾーンへと運ばれ、合流ゾーンにおいて濃縮物が希釈剤と一緒にされる飲料の製造のための方法および装置に関係している。
【0008】
閉じた容器から液体を計量するとき、その液体の容器の充てんレベルが徐々に低下するという問題が生じる。結果として、容器内の圧力が低下し(したがって、真空が生み出され)、さらには/あるいは容器の壁が多少なりとも柔軟な場合には、容器そのものが変形する(「縮む」)。どちらの作用も、制御された条件下での適切な送出動作にとって不利益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明は、少なくとも1つの容器から液体を送出するときの送出動作の改善を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の技術的解決策によれば、ベース液体を容器から量り取ることによって失われた体積が、容器への制御された空気の流れによって補償される。
【0011】
容器から液体を量り取ることによって失われた体積を補償用の気積を導入することによって補償することは、本発明の枠組みにおいて「通気」とも称される。
【0012】
この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の中心的な考え方をさらに発展させている。
【0013】
本発明は、第1の態様において、容器から液体を送出するための装置であって、
・少なくとも1つの容器からの液体のための入口と、
・液体出口と
を備え、
・上記容器のうちの少なくとも1つから上記液体出口への液体の排出を制御し、
・液体が上記容器から出て上記液体出口を通って流れることが許されていない期間において、上記容器のうちの少なくとも1つへの空気の流入を制御する
ように設計された制御手段が設けられている装置に関する。
【0014】
本発明の第2の態様は、容器から液体を送出するための装置であって、
・少なくとも1つの容器からの液体のための入口と、
・少なくとも1つの回転計量手段と、
・送出口と
を備え、
・上記容器のうちの少なくとも1つから上記送出口への液体の流れを、少なくとも1つの回転計量手段の動作を制御することによって制御し、
・少なくとも1つの容器への補償の空気の流れを制御する
ように設計された制御手段が設けられている装置に関する。
【0015】
本発明によれば、液体(ベース液体である)を、送出口において装置を出る前に、送出装置の混合チャンバにおいて、やはり混合チャンバに導入される少なくとも1つの希釈剤と混ぜ合わせることができる。
【0016】
装置は、互いに組み立てられ、ポンプ手段およびバルブ手段を囲み、かつ上記混合チャンバの外形を画成するように構成されている2つの半殻(half shell)を備えるキャップを備えることができる。
【0017】
バルブは、上記半殻のうちの一方の外側に突き出すように配置された駆動部を有することができる。
【0018】
ポンプ手段は、上記半殻のうちの一方の外側に突き出すように配置された接続部を備えることができる。
【0019】
バルブの駆動部およびポンプ手段の接続部を、同じ半殻に配置することができる。
【0020】
装置は、上記キャップを当該装置のドッキング・ステーションに着脱可能に接続するように意図された少なくとも1つの関連する支持手段を備える。
【0021】
ドッキング・ステーションは、
・電動モータと、駆動シャフトと、ポンプ手段の接続部とに着脱可能に接続するように設計された駆動コネクタと、
・バルブの駆動部に選択的に係合するように構成されたアクチュエータと、
・キャップの案内手段に対をなすように係合する少なくとも1つの案内手段と
を有することができる。
【0022】
制御手段を、液体出口を通る容器からの複数回の所定の用量の液体の制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように容器への空気の流れを制御するように設計することができる。
【0023】
制御手段を、液体出口を通る容器からのただ1回の所定の用量の液体の制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように容器への空気の流れを制御するように設計することができる。
【0024】
別の態様において、本発明は、容器の別個の区画または別個の容器から供給される少なくとも2つの栄養液体を混ぜ合わせることによって希釈済み混合物を調製するための装置であって、上記2つの液体を、該液体を混ぜ合わせる混合チャンバへとそれぞれ計量するための少なくとも2つの液体計量手段および2つの計量ダクトを有している装置に関する。少なくとも1つの希釈剤ダクトが、液体ダクトの一方に交わる様相で配置されている。さらに、混合物に空気をもたらすための空気導入口も設けられている。
【0025】
用語「栄養」は、食品および飲料濃縮物、香料、調味料、栄養剤、および/または添加剤などといった任意の食用の液体を含む。
【0026】
本発明のまたさらなる態様は、少なくとも1つの容器から液体を送出するための方法に関する。
【0027】
本発明の特徴および利点を、以下の図面に関してよりよく理解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1および2は、本発明による食品調製品の再構成および送出のためのシステム、とくには高温または低温の飲料を調製するためのシステム1について、一例の全体図を示している。
【0029】
このシステムは、一方では、計量/混合装置3および容器4で形成される少なくとも1つの機能パッケージ2を備え、他方では、計量/混合装置3によって飲料を調製して送出するという目的において、機能パッケージ2を固定すべく機能するベース・ステーション5を備える。装置3が、任意の種類(瓶、ブリック、袋、小袋、など)であってもよい容器4に接続されている。容器は、ベース・ステーション5を介して計量装置3へと供給される希釈剤(通常は、高温、室温、または低温の水)によって希釈されるように意図された食用の液体を含んでいる。液体は、コーヒー濃縮物、クリーム(例えば、牛乳濃縮物)、ココア濃縮物、フルーツ・ジュース、あるいは混合物(濃縮コーヒー、乳化剤、香料、砂糖または人工甘味料、保存料、ならびに他の成分を主体とする調製品など)であってもよい。
【0030】
液体は、固体またはペースト状の含有物(砂糖、ナッツ、フルーツ等の粒子など)を有してもよい純粋な液相を含むことができる。液体は、好ましくは、室温において数日、数週間、あるいは数ヵ月にわたって安定であるように設計される。したがって、濃縮物の水分活性は、通常は、室温において所望の時間の長さにわたって保存を可能にする値に設定される。
【0031】
計量/混合装置3および容器4は、好ましくは、ひとたび容器の中身が空になったならば使い捨てられ、あるいは再使用されるように設計される。容器は、重力のもとで液体を計量/混合装置3(とくには、計量/混合装置3に収容されている液体計量ポンプ)へと常に供給するため、開口を下に向け、底部を上に向けた逆立ちの姿勢に保持される。容器4および装置3は、場合に応じて着脱式または恒久的であってもよい接続手段によって接続される。しかしながら、計量/混合装置が清掃されることなく過剰に長い期間にわたって稼働すると、衛生上の問題を引き起こしかねないため、計量/混合装置の過剰な長期使用を防止すべく、恒久的な接続手段を設けることが好ましい。結果として、恒久的な接続が、ひとたび容器が空になった場合や、あるいは容器が空になる前でも、装置が過剰に長く使われないままにされて、衛生上の危険が存在する場合に、パッケージ2の全体の交換を強いる。しかしながら、装置3の内部は、例えばプログラムされ、または手動によって開始されてベース・ステーション5から制御されるすすぎのサイクルにおいて、高温において例えば定期的に、希釈剤での清掃および/またはすすぎが可能であるようにも設計される。
【0032】
図3〜9が、本発明の計量/混合装置3を、好ましい実施形態に従って詳しく示している。装置3は、好ましくは、容器が開口を下方に向けた逆立ちの姿勢にあるときに、容器の開口を密封の様相で閉じるキャップの形態である。キャップは、雌ねじ31などの接続手段(例えば、やはりねじ山の形式である容器に属する接続手段41と対をなす)が設けられた管状の接続部30を有している。接続部の内部には、液体を装置へと進入させるために、端面およびこの端面を貫いて位置する導入口32が存在している。容器の逆立ちの姿勢が、容器が容器内の圧力を平衡させるための空気の入口を有しており、したがって空にされるときに収縮することがない場合にのみ、妥当であることに注意すべきである。空気なしで収縮する袋の場合など、逆が真である場合には、容器が必ずしもキャップを備えた逆立ちの姿勢でない姿勢であっても、液体を量り取ることが可能である。
【0033】
装置3は、好ましくは、とくに、おおむね装置の内部を巡るダクト(とくには、液体ダクトおよび混合チャンバ)の長手方向に延びる分割線Pに沿って互いに組み立てられる2つの半殻3A、3Bで構成されている。2つの半殻(すなわち、前部3Aおよび後部3B)からなる形態の構成は、装置の簡素化を可能にすると同時に、計量、混合、発泡(場合による)、および混合物の送出に必要なダクトおよびチャンバの連続を画成する。
【0034】
容器が収縮できない容器である場合には、液体の取り出しを補償するために、容器への空気の入口を設ける必要がある。そのような入口を、容器の底部の開口など、容器が逆立ちの姿勢にされたときに容器そのものを貫いて設けることができ、あるいは代案として、装置の環状の接続部30を貫く少なくとも1つの空気チャネルを、容器への入口に連通させることができる。
【0035】
次に、計量/混合装置3の基本的な考え方を、詳しく説明する。この装置は、開口32を通過する液体を計量するための作り付けの計量ポンプ6を備える。ポンプは、好ましくは、チャンバ60によって定められる歯車ポンプであり、チャンバのそれぞれの側面67、68の底部に、2つの回転部材65、66を案内することができる軸受61、62、63、64が備えられており、2つの回転部材65、66が、チャンバ内でポンプの可動計量部材を形成すべく噛合の様相で協働する。回転部材65は、結合手段651が組み合わせられてなるシャフト650を備える「マスター」部材であり、結合手段651を、ベース・ステーション5に属する相補的な結合手段(後述)に係合させることができる。リップシールが、ポンプのチャンバを外部に対して密封するために、好ましくは軸受64とシャフト650との間に組み込まれている。ポンプの動作時の内部の圧力が、シールに力を加えることによって密封の維持を補助する。回転部材66は、マスター部材によって反対の回転方向に駆動される「スレーブ」部材である。回転計量部材65、66は、チャンバを通過する液体を計量することができるよう、図8および10に示されているように方向A、Bに駆動される。半殻の形態の構成は、それら2つの部品3A、3Bを組み立てることによってチャンバが画定されるような構成である。したがって、チャンバ60を、前側の部品3Aの凹部として画成することができ、底面67が一方の側面を画成する。他方の部品が、おおむね平坦な表面部分68によってチャンバを囲んでおり、例えば、表面部分68は、この殻部品3Bを貫く通路78を通って後方へと延びる駆動シャフト650を支持する軸受64を備える。
【0036】
このようにして、液体は、断面の減少を形成している液体出口ダクト69を通って計量される。直径は、0.2〜4mm、好ましくは0.5〜2mm程度である。ダクト69が、ポンプを出る液体の流量について微細な制御を可能にし、液体の比較的細い流れの形成を可能にして、精密な計量を促進する。
【0037】
装置は、希釈剤を供給するためのダクト70を、液体ダクト69に交わるように備える。希釈剤は、キャップの後部3Bを貫いて位置する希釈剤導入口71を通って、装置へと運ばれる。この導入口は、ベース・ステーション5に位置する環状の結合/希釈剤供給部へと密封に押し込んで装着できる接続管の形態を有している。希釈剤の流量は、ベース・ステーション5に位置する希釈剤ポンプによって制御される。希釈剤ダクト70は、液体ダクト69および希釈剤ダクト70が出会う点のすぐ上流から始まり、少なくとも液体ダクト69および希釈剤ダクト70が出会う点まで延び、好ましくはこの合流点を超えて延びている絞り72を終端としている。絞りが希釈剤の加速を可能にし、これが、ベンチュリ現象を利用して、合流点の圧力を、液体出口ダクト69の液体の圧力以下にする。ポンプがオフにされるとき、この圧力の平衡または相違が、希釈剤が液体ダクトへと戻ることなく計量点を横切ってチャンバまで移動するように保証する。液体ポンプが停止する一方で、希釈剤が、飲料の所望の希釈を達成すべく、例えば飲料調製サイクルの終わりに向かって装置を通過し続ける。同様に、希釈剤は、装置を定期的にすすぐために使用される。したがって、希釈剤がダクト69を通って吸い戻されることによって液体(例えば、コーヒーまたはココアの濃縮物)が容器内、またはポンプ内で汚染されることが防止される。
【0038】
したがって、絞りは、合流点にわずかな圧力低下を生み出すような寸法とされる。しかしながら、圧力低下は、高温の飲料が調製される場合に、沸点を過剰に下げてダクトにおける希釈剤の沸騰を引き起こすことがないように、制御されなければならない。
【0039】
選択肢として、絞りは、0.2〜5mmの間の直径を有し、より好ましくは0.5〜2mmの間の直径を有している。
【0040】
合流点の後では、1つの同じダクト73が両方の流体を運ぶ。ダクトの広がりが、好ましくは、圧力損失を少なくし、合流点において出会って合流した流体の体積の増加を考慮するように設計される。広げられたダクト73が、適切な混合チャンバ80の本体へと延びており、混合チャンバ80において、製品が一様に混合される。
【0041】
当然ながら、ダクト部73およびチャンバ80は、必ずしも急激な変化を存在させることなく、1つの同じダクトまたは1つの同じチャンバを形成することができる。
【0042】
液体−希釈剤混合物の発泡が望まれる場合には、外気へと開いた空気ダクト74によって具現化された空気取り入れ口が、好ましくは設けられる。選択肢として、空気ダクトを、絞りに交わるように配置することができる。この領域において、ベンチュリ効果が体感され、したがって流体の加速ゆえの圧力低下が最大である。したがって、空気ダクトを、例えばダクト部73に交わるように配置することができる。空気導入口の位置は、さまざまであってもよく、希釈剤ダクト70または液体ダクト69に接続するようなやり方で位置することもできる。したがって、選択肢として、空気導入口は、絞りを通って加速される希釈剤の作用によって空気が吸い込まれるように配置される。
【0043】
考えられる一態様(図示されていない)においては、空気ポンプを、空気導入口に接続することができる。空気ポンプを、空気を希釈剤の流れに強制的に混ぜ合わせることができる正の圧力を空気導入口に生み出すために、使用することができる。通常は、希釈剤ダクトの絞りが、混合物中に気泡を生み出すべく充分な量の空気を吸い込むために充分であるが、とくには希釈剤の温度が高く、装置において蒸気の形成が始まって、結果として充分な空気を吸い込むことができなくなる可能性がある場合に、空気ポンプが有用であり得る。また、空気ポンプを、衛生上の目的においてチャンバの混合物を空にし、さらに/または混合チャンバを乾燥させるために、送出サイクルの終わりにおいて混合チャンバに空気を送るために使用することができる。また、空気導入口も、混合チャンバを適切に空にすることができるように保証するために、送出サイクルの終わりにおいて大気圧に接続されるべきである。そのような大気圧の平衡は、空気供給系統のより高い地点に配置される能動バルブによって達成することができる。
【0044】
混合チャンバ80は、ほぼ合流点からの出口におけるダクト部73の断面の少なくとも5倍程度の幅を有しており、好ましくは少なくとも10倍または20倍程度の幅を有している。混合を促進し、さらには装置が休止状態にあるときに液体がベンチュリ系へと吸い戻されることがないようにする(液体がベンチュリ系へと吸い戻されると、装置における良好な衛生の維持が損なわれる可能性がある)ために、幅広いチャンバが、単純なダクトよりも好ましい。しかしながら、原理的には、チャンバをより小さな断面のダクトで置き換えることも可能である。
【0045】
さらに、チャンバは、混合物を減速させることを可能にし、混合物が送出時にあまりにも急激に吐き出されて飛沫を生じる可能性を防止する。そのため、チャンバは、混合物の経路を長くして混合物の速度を遅くするために、例えば弓状の形状を有しており、あるいはS字の形状を有している。
【0046】
チャンバは、主として、混合物を送出するための送出ダクト85に接続されている。サイフォン通路81を、それぞれの飲料送出サイクルの後に弓形の形状によってチャンバを完全に空にするように、設けることが可能である。
【0047】
ダクトは、好ましくは、ダクト内の混合物の運動エネルギーを弱めるための部材86、87、88を備える。これらの部材は、例えば、ダクトを横切るように延びて、混合物の流れに部分的に交わり、混合物を曲がりくねった経路に従わせる何枚かの壁であってもよい。また、これらの部材は、外へと出る前の混合物を一様にするという機能をさらに有することができる。当然ながら、飲料の流れを弱めるために、他の形態も可能である。
【0048】
さらに、本発明による計量/混合装置は、好ましくは、ベース・ステーションとのドッキングを可能にし、とくには希釈剤の接続およびポンプの駆動手段の整列を促進する案内手段を有している。これらの案内手段は、例えば、部品3A、3Bを横切るように装置を貫く表面の一部分33、34、35、36であってもよい。これらの表面は、例えば一部分または全体が円柱形の部位であってもよい。さらに、案内手段は、パッケージの重量を支持するという機能を果たし、堅固かつ安定なドッキングを保証する。これらの手段は、当然ながら、他のきわめてさまざまな形状をとることができる。
【0049】
部品3A、3Bは、溶接または接着など、任意の適切な手段によって組み立てられる。好ましい実施形態においては、2つの部品がレーザ溶接される。レーザ溶接は、コンピュータによる制御が可能であり、振動溶接などと異なり、部品を動かすことなく一体に溶接できるという利点を有しており、これが寸法公差の順守および溶接の精度を向上させる。レーザ溶接のために、一方の部品を、レーザのエネルギーに関してより吸収性である材料で形成できる一方で、他方の部品は、レーザのエネルギーに関して透過性であるプラスチックで製作される。しかしながら、本発明の技術的範囲から離れることなく、例えば振動溶接など、他の溶接技法も可能である。
【0050】
装置のダクトおよびチャンバを部分的または完全に縁どる接続ジョイント79(溶接部など)を設けることが好ましい。ジョイントは、好ましくは完全に密封される。しかしながら、装置への空気の進入を制御するために、非溶接の領域を有するジョイントを設けてもよい。
【0051】
図9および10が、液体ポンプの回転部材65、66の詳細図を示している。好都合な構成においては、これら噛合部材のそれぞれが、相補的な形状の歯652、660を有しており、歯652、660の断面は、それぞれの歯の付け根に小さな断面の領域661を備えつつ、端部に向かって丸められた形状を有している。このような丸い歯の形状によって、圧縮に悩むことなく、回転ごとに一定の体積の液体を移送する閉じた体積の計量領域662を生み出すことができる。この構成は、計量される液体に対する圧縮の影響を少なくするという効果を有しており、ポンプの効率が向上し、ポンプの負荷が軽減される。さらなる選択肢として、それぞれの歯の最も外側の部位662が、それぞれの歯の側面663の半径よりも大きな半径によって平坦化される。とくには、最も極端の部位664を平坦化することで、歯をポンプ・チャンバの表面へとより近付け、すき間を減らして密封を向上させることができる。
【0052】
この装置が、幅広い範囲の粘性の液体を計量できることに、注意すべきである。しかしながら、液体の流動性が高すぎる場合には、液体計量ダクト69または導入口32に、液体の漏れの恐れを防止するためのバルブを追加する必要があるかもしれない。このバルブは、ポンプによってもたらされる液体に押されて開くように構成され、ポンプがオフにされているときには、装置を通って液体が漏れることがないように閉鎖および密封を維持する。
【0053】
また、容器が、とくに潰れることができるようには設計されていない場合に、通気手段によって外部の環境との平衡の圧力へと戻される必要があり得る点に、注意すべきである。容器が通気されない場合、内部の圧力が低下することによって潰れる可能性があり、破損する可能性がある。通気手段は、ダックビル弁(duckbill valve)などのバルブであってもよい。容器の他の通気方法は、ポンプを計量の方向とは反対の方向に数回転にわたって駆動することであってもよい。好ましい通気方法は、本明細書において後述されるように、図15〜17に関して説明される。
【0054】
図1、2、11、および12を参照すると、本発明によるシステムは、パッケージ2とは対照的に機械部分を形成しているベース・ステーション5をさらに備える。ベース・ステーションは、通常は少なくとも一部分がカバー55の内側に保護されている技術領域50と、ユーザにとって直接的なアクセスが可能なインターフェイス領域51とを有している。さらに、インターフェイス領域は、飲料の送出を制御するための制御手段53を提供している。制御手段は、電子制御パネル(図1および2)またはレバー(図11)の形態であってもよい。
【0055】
インターフェイス領域51は、少なくとも1つのドッキング・ステーション52を介して少なくとも1つのパッケージ2のドッキングを可能にするように構成されている。複数のドッキング・ステーションを、それぞれが別種または同一の食用液体を含んでいるパッケージを受け入れるように、列にて配置して設けることができ、飲料のさまざまな選択を提供でき、あるいはシステムの給仕能力を高めることができる。図12に詳しく示されているように、ドッキング・ステーションは、希釈剤接続手段520および駆動部を計量ポンプ521に結合するための手段を備える。
【0056】
手段520は、直径が計量/混合装置の希釈剤導入口71に係合すべく希釈剤導入口71の直径と相補的である逆止弁が装着された管の一部分であってもよい。組み付けは、1つ以上のシールを使用して達成できる。接続手段521は、例えば、より小さな断面の先端にて終わっているシャフトの一部であり、そのような先端が、計量/混合装置に属する接続手段651の内表面と相補的である表面を備える。先端は、多角形断面の尖った形状を有することができ、あるいは星形であってもよく、例えば迅速な係合およびポンプの回転駆動の信頼性の両者を提供する。さらに、ドッキング・ステーションは、計量/混合装置の案内手段33、34と対をなす案内手段522、523を備えることができる。これらの手段522、523は、案内手段の表面をスライドにて受け入れる単純なバーまたはフィンガであってもよい。言うまでもないが、案内手段522、523、33、34の形状は、本発明の技術的範囲から離れることなく、多数の形態をとることができる。したがって、ドッキング・ステーションの案内手段522、523が凹所の形状であってもよく、案内手段33、44が凸状であってもよい。
【0057】
図11に示されているように、ベース・ステーションは、計量/混合装置3に希釈剤を供給するため、および液体ポンプを駆動するための必須の構成部品を組み合わせてなる技術領域50を有している。このため、ベース・ステーションは、水ポンプ・システム91に接続された飲料水90のリザーバなど、希釈剤の供給源を備える。次いで、この水が、パイプ(図示されていない)に沿って水温制御システム92まで運ばれる。そのようなシステムは、水を計量/混合装置3へと導入される前に所望の温度まで上昇または下降させることができる加熱システムおよび/または冷却システムであってもよい。さらに、ベース・ステーションは、コントローラ94によって制御される電動モータ93を有している。電動モータ93は、ドッキング・パネル58を通過する駆動軸524を有している。
【0058】
選択肢として、本発明によるシステムは、インターフェイス領域に備えられた制御パネル53を介し、それぞれが特定の飲料送出プログラムを選択するボタンの選択によって、要件に応じて液体の計量を変化させる能力を提供する。とくには、液体:希釈剤の希釈比を、ポンプの駆動の速度を変化させることによって変化させることができる。速度がより遅いとき、その部分の希釈剤の流量は、希釈剤ポンプ・システム91によって一定に保たれ、したがって液体:希釈剤の比が小さくなり、より薄い飲料が送出される結果となる。反対に、液体ポンプの速度がより高速である場合、飲料の濃度を高めることができる。他の制御可能なパラメータは、希釈剤ポンプ・システムの動作の時間の長さおよび液体ポンプの駆動時間の長さを制御することによる飲料の体積であり得る。したがって、コントローラ94が、制御パネル53上のそれぞれのボタンを介してもたらされる選択に対応する全ての必要な飲料プログラムを収容している。
【0059】
また、計量/混合装置または容器が、ベース・ステーション5に組み合わせられた読み取り器によって読み取ることができるコードを備えることができる。コードは、製品の身元および/または性質、ならびに/あるいは希釈剤の供給手段および/または液体ポンプの駆動手段の動作に関するパラメータについて述べている情報を備える。コードを、例えば、液体:希釈剤の比を制御すべく、液体ポンプおよび/またはベース・ステーションに収容された希釈剤ポンプの流量を管理するために使用することができる。さらに、コードは、発泡または非発泡の飲料を得るために、空気導入口の開放または閉鎖を制御することができる。
【0060】
図13に示されているように、空気の導入口またはチャネル74を、希釈剤ダクト70に交わるように配置することができる。すなわち、液体の流れおよび希釈剤の流れの交わりの前に配置される。空気チャネルを液体ダクトおよび希釈剤ダクトの交わりの後に配置すると、空気チャネルが、希釈された液体によって汚染される可能性があり、これが細菌の増殖を引き起こし得るという問題がある。この問題は、液体の表面張力、相の変化、などといった形状および物理的な要因によって最も引き起こされる。この空気チャネルは、洗浄液(すなわち、高温の水)での洗い流しのサイクルにおいて適切に清掃することができない。なぜならば、絞りが空気チャネルから混合チャンバへの吸引効果を引き起こし、洗浄液の空気チャネルへの進入を妨げるためである。したがって、この新規な配置が、食用液体が空気チャネルへと進入することができないように保証する。この例では、希釈剤ダクト70および液体計量ダクト69が、直接的に交わるようには配置されていないが、混合チャンバ80において出会っている。いずれにせよ、希釈剤ダクト70は、希釈剤の流れが液体の流れに向かって、すなわち液体出口の方向またはわずかに下方に案内されるように配置される。さらに、空気導入口74が、絞り72の領域に設けられる。希釈剤の速度は、この領域において、希釈剤の流れが液体の流れに出会う前に空気が希釈剤の流れに吸い込まれるような速度である。このような配置構成は、空気導入口が、偶然に空気導入口へと至る希釈された製品によって汚染される危険を低減する。
【0061】
図14によって示される実施形態においては、装置が、計量ポンプ65と混合チャンバ80との間に配置されたバリア・バルブ690を備える。バリア・バルブ690は、ポンプの圧力のもとで液体を混合チャンバに向かって流すために開くが、逆流は阻止し、すなわち希釈剤が計量ポンプ65に進入して容器へと至ることがないようにする逆止弁装置である。バルブ690が、食用液体が混合(希釈)チャンバへと達するまでに汚染されることがないよう、衛生および安全のバリアとして機能する。実際、希釈剤が液体(例えば、飲料の濃縮物)に触れたならば、液体の一部が希釈されて、より高い水分活性を達成することになり、微生物の増殖のための培地を構成することになりやすい。したがって、バリア・バルブ690が、液体がポンプまたはポンプの上流において希釈されることがないように保証する。また、とくには低粘度の液体において、完全な密封を保証することは実質的に不可能であるため、例えばポンプの下流の液体計量用導管に追加されるバルブ690が、液体が混合チャンバまたは交差の領域72へと滴り落ちることがないようにする。交差の領域72および混合チャンバにおいて、水の痕跡の完全な除去または乾燥は不可能であるため、液体がポンプからこれらの領域へと滴り落ちたならば、希釈剤が液体を汚染して、数時間の不動の後に細菌の増殖に潜在的に好適な下地が生じる可能性がある。バルブは、装置が不動である間の液体の滴り落ちを止めることによって、この問題も防止する。
【0062】
最後に、バリア・バルブ690は、すすぎサイクルの縮小も可能にする。とくには、計量手段が停止したときにバルブが液体ダクト69を自動的に閉じるため、それぞれの液体の計量の後に流す必要があるすすぎの流体(すなわち、高温の水)の量を、好都合に減らすことができる。したがって、チャンバにおいて液体の送出が速やかに止められる。したがって、高温の洗浄剤でのすすぎを、可能な限り最小限に保つことができ、好ましくは最後の飲料送出サイクルの一部として統合することができ、ユーザにはるかに知覚されにくいものとすることができる。バルブ690は、任意の種類の逆止弁であってもよい。バルブ690は、図14の実施形態に示したように、単一の部品として射出成型されたエラストマー・バルブ690、例えば射出成型シリコーン・バルブであってもよい。この場合、バルブ690を、その縁部をそれぞれの半殻3a、3bに設けられたスリットの一部に密に挿入して所定の場所に維持することができる。
【0063】
図14において、バルブ690は、エラストマーまたはシリコーンのスリット・バルブ部材または層691を、2つの剛な層(2枚の金属板692、693など)によって液体ダクト69を横切るように保持して備える。バルブ690は、2つの半殻3A、3Bを貫いて設けられたスロットを通って挿入することができる。スリット・バルブ部材は、ポンプ・チャンバ60(ポンプ部材は図示されていない)においてポンプが駆動される結果としてバルブの上流で流体の圧力が高まったとき、スリットが下方へと開くように構成されている。ポンプが停止するとすぐに、バルブは、出口を閉じるために充分に弾性的である。
【0064】
以下で、どのようにして外気が制御された様相で容器へと流入できるのかを、図15〜17を参照して説明する。
【0065】
本発明のこの態様は、液体を基本的に閉じられた容器から送出するときに、容器内の圧力が低下して、送出動作にとって不利となり得る真空が生成されるという問題に対処する。
【0066】
したがって、本発明のこの態様は、基本的に密封された容器から液体が送出されるときに容器の内部の圧力を再び平衡させるため、密封容器から送出される液体の体積を補償するためのきわめて好都合な解決策を提案する。
【0067】
実際には、圧力が間欠的に低下してもよく、すなわち本発明によれば、補償の空気の流れが、必ずしも送出の動作と同時に生じる必要はない。短いただ1回の送出動作によって引き起こされる圧力低下は、通常は、この圧力低下が数回の送出動作の進行において蓄積されない限りは、問題ではない。後述されるとおり、送出の際の短時間の圧力低下を許容して、事後に補償を行っても、利点を有することができる。
【0068】
本発明のこの態様が、送出される液体を図1〜14に関して説明したように希釈剤と混ぜ合わせる場合でなくても適用可能であり、希釈剤の添加のない液体の単なる計量および送出(例えば、「調製済み」飲料の送出の用途)においても適用可能であることに、注意すべきである。
【0069】
すでに、容器から送出用の出口への液体の排出を制御する制御手段が設けられることを、先の図1〜14を参照して詳しく説明した。
【0070】
図示の例では、回転計量手段(歯車ポンプは、その一例にすぎない)が、計量を制御するため、すなわち容器から例えば混合チャンバへの液体(例えば、ベース液体)の流れを制御するために使用されている。
【0071】
次に、図15〜18を参照し、外部からキャップ内の気流チャネルを通って容器への補償の空気の流れを可能にする送出キャップの機械的な構成を説明する。
【0072】
以下の詳細な説明から明らかになるとおり、キャップを通過する補償の空気の流れは、制御された様相で生じ、例えばとくには制御手段によって停止および開始することが可能である。
【0073】
容器への補償の空気の流れを、タイミング(すなわち、発生の時期)および/または容器への進入を許される空気の体積に関して、制御することができる。
【0074】
これらの制御手段は、例えば容器からの液体からの液体出口69および混合チャンバへの計量された排出をも制御する電子的な制御手段であってもよい。
【0075】
図15が、容器(瓶など)の開口に取り付けられるキャップ3を示している。やはり、参照番号3Aが、送出キャップ装置3の前側の殻を指し示しており、参照番号3Bが、後ろ側の殻を示している。
【0076】
とくには図16の詳細図から見て取ることができるように、ピストン棒1000を、後ろ側の殻3bの中央部に形成された開口1001を貫いて突き出させることができる。ピストン棒1000は、外部からキャップ3(したがって、キャップ3に取り付けられている容器)への空気の流れを許容または阻止すべく制御されるバルブの主たる構成要素である。他の能動的に制御されるバルブ機構も、本発明に関連して同様に使用することが可能である。
【0077】
図17から見て取ることができるように、ピストン棒1000を、空気の流れを阻止する閉鎖位置(図17の左側)と、外部からキャップ(したがって、キャップに取り付けられている容器)への空気の流れを防止する開放位置(図17の右側)との間で移動させることができる。
【0078】
図17の左側に示されているような閉鎖位置においては、ピストン棒1000の円錐形の座1004が、後ろ側の殻3Bの開口1001を密に封じる。ピストン棒1000がこの位置にあるとき、外部からの空気は、気流チャネル1005へと進入することができない。気流チャネル1005は、キャップ送出装置3の後ろ側の殻3Bと前側の殻3Aとの間に設けられている。気流チャネル1005を、周囲(すなわち、キャップ送出装置3の外部)とキャップ送出装置3に取り付けられた容器の内部との間の流体連通のために、選択的に設けることができる。
【0079】
図18に示されているように、気流チャネル1005は、送出キャップ3に取り付けられた容器から液体を送出するためのチャネルまたは導入口32から分離されている。分離を、管の接続によって形成された空洞の内部に突き出すことができる気流偏向部または気流保護部によって向上させることができる。図示の実施形態においては、液体導入口32を少なくとも部分的に覆う壁の保護部1030が設けられている。この部位は、好ましくは気流チャネル1005の出口から遠い側に位置する開口を有している。したがって、通気がポンプの停止よりも前に開始された場合に、空気が液体導入口に引き込まれる可能性がないように保証される。
【0080】
ピストン棒1000には、形状および/または構成材料によってばね弾性作用を有することができるばね付勢部材1003(例えば、シリコンまたは他のゴム弾性材料で製作できる)が備えられている。このばね付勢部材1003が、外力が加えられていない場合にピストン棒1000を閉鎖位置に固定する。繰り返しになるが、ピストン棒がこのばね付勢による閉鎖位置にあるとき、キャップ装置3の外部と、取り付けられた容器の内部へと続いている気流チャネル1005との間の流体連通は存在しない。
【0081】
例えば3つの案内用長手リップなど、案内手段1002を、後ろ側の殻3Bの開口1001を通る行程の際にピストン棒を案内し、空気のために開いた断面をもたらすために、開口の縁部に設けることができる。
【0082】
制御手段は、ピストン棒1000を閉鎖位置から図17の右側の図に示されているような開放位置へと能動的に移動させるために、装置内にアクチュエータを備えることができる。開放位置において、ピストン棒1000は、ばね付勢部材1003のばね付勢力に抗して右側へとアクチュエータによって能動的に押されている。ピストン棒の円錐形の座1004が、後ろ側の殻3Bの開口1001の密封の座を離れ、ピストン棒の円柱形の部材1006と後ろ側の殻3Bの開口1001との間にすき間が生じる(ピストン棒1000の円柱形の部材1006の直径が、開口1001の内径よりも少し小さいため)。空気のための開いた断面が、リップの間の空間によってもたらされる。
【0083】
このすき間が、今やキャップ装置3の外部と気流チャネル1005との間の流体(空気)の流れの通路を構成し、したがって図17の右側に示されている状態において、矢印によって示されているとおりに空気が、円柱形の部位1006と後ろ側の殻3Bの開口1001との間のすき間を通って外部からキャップ装置3の気流チャネル1005へと流れることができ、したがってキャップ送出装置3に取り付けられた容器の内部へと流れることができる。
【0084】
図18において、気流チャネル1005が、ベース液体が容器から出ることができる位置とは異なる位置において、取り付けられた容器の内部へと進入していることに、注目すべきである。
【0085】
繰り返しになるが、ピストン棒1000の閉鎖状態から開放状態への移動は、例えば電子制御ユニット(ECU)によって制御されるソレノイドによって、能動的に制御される。制御ユニットは、図1、2、および11に関して説明したベース・ステーション5の一部であってもよい。この開放状態への能動制御が停止するとすぐに、ピストン棒は、ばね付勢部材1003のばね付勢力ゆえに、図17の左側に示されている閉鎖位置へと自動的に復帰する。換言すると、能動制御がなくなると、補償の空気の流れが停止する。
【0086】
代案として、ピストン棒または同様の手段を備える空気バルブを、開放位置に付勢し、閉鎖位置へと能動的に移動させることが可能である点に、注意すべきである。最後に、両方の状態(開放/閉鎖)およびこれらの状態間の移動は、どちらもベース・ステーションの一部であるアクチュエータおよび電子制御ユニットによって、能動的に制御することができる。
【0087】
本発明の一態様によれば、制御手段が、液体が容器から送出出口へと出ることを許されていない期間の間のみ、容器への補償の空気の流れが許されるように設計されている。これは、補償の空気の流れによって生成された気泡が送出キャップ3(とくには、液体計量手段)へと再び吸い込まれると、結果的に信頼できる計量および回転計量手段(ポンプ)の確実な機能に関して問題を引き起こし得るが、そのようなことがないという利点を有している。
【0088】
補償の空気の流れは、潰れることのない容器またはあまり潰れることができない容器(例えば、半剛体のブロー成型プラスチック)が使用される場合に、とくに好都合である。これらの状況においては、液体が計量およびその後の混合のためにポンプによって容器から排出されるときに、容器において圧力の低下が生じ、外部(大気)の圧力と低下した内圧との間の圧力差まで、容器の壁が内側へと押される。結果として、容器内の負圧が特定の値に達する場合、計量の精度が低下し、最終的には、液体をもはや計量装置によって送り出すことができなくなる。
【0089】
したがって、本発明は、容器から或る量の液体が量り取られた後に容器が自身の形態を維持または回復できるよう、容器の内圧を平衡させるための手段を提供する。結果として、液体を大気圧または大気圧に近い圧力にて量り取ることができ、計量装置に無理を強いることがない。
【0090】
本発明によれば、補償の空気の流れの停止および開始が、例えばアクチュエータによって能動的に制御される。好都合には、この容器への補償の空気の流れの停止/開始が、液体の送出動作から独立している。補償の空気の流れを液体の排出とは独立に制御することで、補償の空気の流れが許される期間を、液体が容器から排出される期間と別個にすることができるという能力がもたらされる。
【0091】
補償の空気の流れのために受動的な通気バルブを使用する装置、または補償の空気の流れが液体の計量の動作に機械的に連動して可能にされる装置を使用することは、必然的に、補償の空気の流れが容器からの液体の排出と同じ期間において生じるという問題を抱えている。このように液体が例えばポンプによって容器から量り取られるときに同時に空気が容器へと進入することは、気泡が形成されて計量ポンプへと進入するという危険を有している。空気がポンプへと進入すると、3つの不利な影響がある。
【0092】
1.空気の量を制御することは不可能であり、空気がポンプへと吸い込まれて、ポンプが液体の代わりに空気を送り出すことになりかねず、計量が不正確になる。
【0093】
2.バルブが早期に開いた場合に、液体が空気補償バルブを通って出ることによって漏れを生じ、衛生上の問題につながる可能性がある。さらに、液体がしばらく後に乾燥して、補償バルブを閉塞させがちである。
【0094】
3.キャップ送出装置を出る濃縮物が、気泡の巻き込みゆえに泡状になる可能性がある。
【0095】
さらには、送出動作と通気との間の純粋な機械的結合に依存する受動システムは、送出が歯車、羽根板、またはローブ・ポンプなどの回転計量機構を用いて行われる場合に、より複雑である。
【0096】
繰り返しになるが、本発明によれば、能動的に制御され、とくには液体の排出動作とは別個独立に制御される空気補償バルブが提案される。したがって、空気補償バルブを、計量ポンプの動作が停止またはほぼ停止している期間においてのみ開かれるように、能動的に制御することができる。結果として、容器に進入する空気が、送出装置へと再び引き込まれることがもはやあり得ない。
【0097】
本発明による空気補償装置(通気装置)は、ばねで付勢されたバルブ部材(ピストン棒)にもとづいており、アクチュエータとアクチュエータを動作させるための開始/停止信号を送信する電子制御ユニットとを備える外部の制御装置によって能動的に制御することができる部位を備える。通気装置は、キャップと一体化させることが可能であり、したがって容器と一緒に使い捨てであり、一方で、制御装置およびアクチュエータは、装置またはベース・ステーションの恒久的な一部分であってもよい。
【0098】
液体の送出時、製品が送出キャップ装置から送り出される一方で、補償空気バルブ部材は閉じたままである。ポンプが、送出すべき飲料に応じて適切な量の液体を送出(計量)して希釈剤と混ぜ合わせるために回転させられる。送出の際に、容器は、容器の内部の圧力が低下するため、わずかに変形する。ポンプの動作が停止させられるとすぐに、空気補償バルブが、例えばソレノイドを指揮するコントローラによって能動的に開かれる。したがって、空気が容器へと進入し、容器内に気泡が生じる。しかしながら、計量装置は停止しているため、空気が計量装置へと押し出されることはない。
【0099】
本発明によれば、空気補償(通気)動作を、容器から送出される液体の量に応じて制御することが可能である。したがって、液体の量を補償するために吸い込まれる空気の量を、適切に計算することができる。この点に関し、例えば、電子制御部が、送出された液体の体積と通気時間(すなわち、容器への補償の空気の流れが許される時間)との間の相関付けを提供する単純な制御関数を有することができる。空気補償バルブが、先の工程において送出された液体の体積の関数として計算された所定の時間期間の間、開いたままにされる。
【0100】
また、通気装置が、圧力を平衡させることによって、すなわち容器内の負圧を取り除くことによって、希釈剤が液体計量ダクトまたは液体出口へと引き込まれることがないようにするうえでも役立つことが、注目される。通気装置がバリア・バルブ690と協働し、希釈剤(例えば、水)が計量装置および上方の容器へと実質的に進入できないように保証する。さもないと、微生物の混入および増殖の潜在的な源を生じさせかねない。
【0101】
図19は、キャップを通じての液体の送出の制御および上述のような制御された様相での容器の通気について、簡単な制御の仕組みを示している。第1の制御ステップ1240において、電子制御ユニット1200が、容器から所定の量の液体または需要に応じた量を汲み出すよう、液体ポンプ1250を始動させるための信号をもたらす。液体の量を表わす所定の値を、電子制御ユニット1200のメモリに保存することができる。第2のステップ1255において、制御ユニットは、ポンプ1250を停止させ、同時あるいは短い先行または遅延にて、通気バルブ1265を開放位置へと押すべく、ソレノイド式アクチュエータ1260を始動させる。アクチュエータは、送出された液体の量に応じて、容器の内部の初期の圧力の回復に相当する時間にわたって、駆動された状態に保たれる。考えられる制御プロセスにおいては、液体の体積、通気時間、およびこれらのパラメータの間の相関を表わす値が、制御ユニットのメモリに保存される。他に考えられる制御プロセスにおいては、通気の時間期間が、実際に送出された液体の体積の関数として、制御ユニットのプロセッサによってリアルタイムで計算される。液体の体積は、ポンプの回転の数を直接的に数えることによって割り出すことができ、さらには/あるいは例えば流量計を使用することによって流量を測定することで、間接的に割り出すことができる。
【0102】
送出の期間と通気の期間との間に、いくらかの重なり合いの時間が存在してもよく、あるいは反対に遅延が存在してもよいことに、注意すべきである。また、送出期間を、2つの送出期間の間に通気の期間を可能にする(重なり合いまたは遅延の時間が存在しても、存在しなくてもよい)ために、間欠的に実行することができる。
【0103】
考えられる1つの形態においては、図20および21に示されているように、本発明の装置が、少なくとも第1および第2の液体を計量し、これら2つの液体を希釈剤と混ぜ合わせて食品を調製するための装置である。この装置を、少なくとも2つの区画1100、1101と接続することができる。それぞれの区画1100、1101は、混合されるべき第1または第2の液体の一方を含むことができる。
【0104】
この実施形態による装置は、
・第1および第2の液体計量ダクト1102、1103と、
・希釈剤ダクトを備える少なくとも1つの希釈剤導入口1104、1105と、
・少なくとも2つの液体を希釈剤と混ぜ合わせるための共通の混合チャンバ1106と
を備える。
【0105】
少なくとも1つの希釈剤ダクトは、希釈剤を混合チャンバ1106の手前または混合チャンバ1106において液体の流れに交わらせるように、液体計量ダクト1102、1103に対して位置できる。
【0106】
装置の一部である第1および第2の液体ポンプ1107、1108が、それぞれ第1および第2の液体ダクトの第1および第2の液体を計量するために設けられる。
【0107】
装置は、希釈剤が第1および第2の液体に出会う領域に、希釈液導入口の希釈剤の速度を加速するための能動または受動の手段1109、1110を備えることができる。図示の例では、これらの加速手段が、絞られた断面を有する領域である。図20において、希釈剤ダクト1104は、2つの液体計量手段に共通であって、2つの液体計量手段に対して中央に配置されている。希釈剤の流れが、2つの別個の絞り1109、1110を通過して2つの別個の交点において計量された液体に交わるように、2つの部分に分割されている。図21においては、それぞれの液体計量手段1107、1108に1つずつ、合計2つの別個の希釈剤ダクト1104、1105が設けられている。それぞれの希釈剤ダクトは、絞り1109、1110によって希釈剤の流れを加速させることができる。また、能動的に制御される空気導入口1020、1021を、少なくとも一方の希釈剤流通ダクトに交わるように設けることができ、あるいは濃縮物/希釈剤の出会う点の付近に設けることができる。
【0108】
したがって、さらに装置は、それぞれが1つ以上の希釈剤ダクトに出会う液体ダクトを有している複数の液体ポンプを備えることができる。したがって、利点は、複数の異なる液体をそれぞれのポンプによって決定される流量比にて混合できる点にある。ポンプを、同じ平面または平行な平面に配置することができる。
【0109】
1つ以上の容器1100、1101を設けることができる。1つの容器が設けられる場合には、その容器が、異なる液体を収容する複数のチャンバまたは区画を備えることができ、それぞれのチャンバが対応するポンプに連通する。ポンプは、共通の混合チャンバと連通でき、この共通の混合チャンバにおいて混合が生じる。複数の別個の容器(それぞれが液体の区画を有している)を設け、上述のような共通の装置に取り付けることができる。
【0110】
このように、飲料の調製が、安定性、保存期間、および/または飲料のオーダーメイドの理由で別個に保持されなければならない2つ以上の液体成分を備えることも可能である。例えば、液体成分は、一方では濃縮物からなるベースを含むことができ、他方では調味料、蒸留物、または香料を含むことができ、これらが別個のポンプによって計量されて、調味料入りの飲料またはより良好な風味の飲料を再構成する。ポンプは、液体成分を、所定の第1および第2の液体成分の比にて混合チャンバに届けるように設定される。濃縮物の第1の主成分は、コーヒーまたは紅茶であってもよい。第2の成分は、コーヒーまたは紅茶の蒸留物あるいは香料または他の添加剤であってもよい。この形態においては、コーヒーまたは紅茶のベース濃縮物が、コーヒーの芳香を実質的に有さなくてもよい。芳香を、コーヒーまたは紅茶の濃縮処理の際に取り出して、集めることができる。他に考えられる形態においては、第1の成分がやはりコーヒーまたは紅茶の濃縮物であって、第2の成分が液体クリームであってもよい。第1および第2の成分の選択的な送出を、クリーム入りまたはクリームなしの飲料、ならびに/あるいは発泡または非発泡の飲料を形成すべく、指令することができる。発泡飲料は、の少なくとも一方の空気の量を制御することによって送出することができる。
【0111】
また、それぞれの液体ダクトに別個の希釈剤ダクトを設けることも可能である。したがって、それぞれの希釈剤ダクトが、異なる交点においてそれぞれの液体ダクトに出会うことができる(図20および21を参照)。希釈剤の流れを加速させるための手段1109、1110を、第1および第2の液体とのそれぞれの交点の手前に配置することができる。混合チャンバを、2つの別個の交点の下流に配置することができる。
【0112】
本発明は、非食品の調製の分野にも展開される。例えば、本発明を、粉末洗剤、石けん、洗剤、または同様の製品など、希釈可能な液体の形態で提供される製品の送出の分野において使用することができる。したがって、さらに本発明は、容器から非食品および非栄養の液体を送出するための装置であって、上述の特徴および利点を有する装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】複数の部位からなるパッケージをベース・ステーションから離した位置に備える調製システムの全体の斜視図を示している。
【図2】複数の部位からなるパッケージをベース・ステーションにドッキングさせた位置に有している図1のシステムの全体の斜視図を示している。
【図3】本発明による計量/混合装置の前側の半殻の図を示している。
【図4】本発明による計量/混合装置の後ろ側の半殻の図を示している。
【図5】図3および4の装置の上方からの図を示している。
【図6】図3〜5の装置の前側の半殻の内部の図を示しており、歯車部材は省略されている。
【図7】図3〜5の装置の後ろ側の半殻の内部の図を示している。
【図8】図3〜7の装置のポンプの部分断面の詳細図を示している。
【図9】液体計量ポンプの回転部材の一部分の斜視図である。
【図10】所与の噛合の構成にある回転部材の概略の正面図を示している。
【図11】ベース・ステーションの内部の概略図を示している。
【図12】ベース・ステーションの接続手段の詳細図を示している。
【図13】異なる流体の構成配置による本発明の一実施形態の装置の概略図を示している。
【図14】本発明の装置の一実施形態の詳細な断面図を示しており、とくには、液体の滴り落ちを防止すべくポンプの出口に配置された逆止弁を示している。
【図15】本発明による通気の構成の図を示している。
【図16】本発明の通気の構成の詳細図を示している。
【図17】本発明による通気装置の断面図を示している。
【図18】本発明の一実施形態によるキャップの分解図を示している。
【図19】本発明の通気および送出のプロセスの制御の例について、フロー図を示している。
【図20】複数の容器および/または回転計量装置を有する実施形態を示している。
【図21】複数の容器および/または回転計量装置を有する実施形態を示している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器からの液体の送出に関する。さらに詳しくは、本発明は、少なくとも1つの容器から食品液体を送出し、場合により少なくとも1つの希釈剤と混ぜ合わせることによる飲料または他の液状の食品の調製および送出に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えば、送出される容量が大量であっても衛生的、容易、かつ迅速である液体濃縮物および水からの液状の食品(例えば、スープ)および飲料(発泡または非発泡であり、高温または低温である)の送出に適用される。
【0003】
従来からの飲料送出器においては、飲料が、リザーバ内に収容された液体濃縮物または粉末から再構成される。液体濃縮物または粉末が計量され、次いでパイプ、ポンプ、および混合ボウルを通過し、送出器の内部において、通常は高温または低温の水である希釈剤と混合される。混合は、通常は、チャンバ内に収容された機械式の攪拌器によって実行される。したがって、このような飲料の従来からの調製は、食品と接触する部品を常に清浄に保ち、汚染および細菌の増殖の危険を回避するために、多大な保守および清掃を必要とする。また、これらの装置は、経営側にとって大きな投資を意味する。最後に、これらの装置は、高温、低温、発泡、または非発泡の飲料の選択を広げることが現在の傾向であるにもかかわらず、送出される飲料の選択に関して汎用性を欠いている。
【0004】
濃縮物を収容している使い捨てまたは再使用可能なパッケージからフルーツ・ジュースを送出するためのシステムであって、パッケージにパッケージの外部の送出装置によって駆動されるポンプが取り入れられているシステムが、存在している。そのようなシステムは、例えば米国特許第5 615 801号に記載されている。
【0005】
同様の装置が、米国特許第5 305 923号および米国特許第5 842 603号に記載されているが、すでに述べた特許と同じ欠点を有している。
【0006】
米国特許第6 568 565号が、使い捨ての複数部分からなる容器に収容された濃縮物から飲料を送出するための方法および装置に関係している。
【0007】
国際公開第01/21292号が、濃縮物が混合チャンバ内の合流ゾーンへと運ばれ、合流ゾーンにおいて濃縮物が希釈剤と一緒にされる飲料の製造のための方法および装置に関係している。
【0008】
閉じた容器から液体を計量するとき、その液体の容器の充てんレベルが徐々に低下するという問題が生じる。結果として、容器内の圧力が低下し(したがって、真空が生み出され)、さらには/あるいは容器の壁が多少なりとも柔軟な場合には、容器そのものが変形する(「縮む」)。どちらの作用も、制御された条件下での適切な送出動作にとって不利益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明は、少なくとも1つの容器から液体を送出するときの送出動作の改善を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の技術的解決策によれば、ベース液体を容器から量り取ることによって失われた体積が、容器への制御された空気の流れによって補償される。
【0011】
容器から液体を量り取ることによって失われた体積を補償用の気積を導入することによって補償することは、本発明の枠組みにおいて「通気」とも称される。
【0012】
この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の中心的な考え方をさらに発展させている。
【0013】
本発明は、第1の態様において、容器から液体を送出するための装置であって、
・少なくとも1つの容器からの液体のための入口と、
・液体出口と
を備え、
・上記容器のうちの少なくとも1つから上記液体出口への液体の排出を制御し、
・液体が上記容器から出て上記液体出口を通って流れることが許されていない期間において、上記容器のうちの少なくとも1つへの空気の流入を制御する
ように設計された制御手段が設けられている装置に関する。
【0014】
本発明の第2の態様は、容器から液体を送出するための装置であって、
・少なくとも1つの容器からの液体のための入口と、
・少なくとも1つの回転計量手段と、
・送出口と
を備え、
・上記容器のうちの少なくとも1つから上記送出口への液体の流れを、少なくとも1つの回転計量手段の動作を制御することによって制御し、
・少なくとも1つの容器への補償の空気の流れを制御する
ように設計された制御手段が設けられている装置に関する。
【0015】
本発明によれば、液体(ベース液体である)を、送出口において装置を出る前に、送出装置の混合チャンバにおいて、やはり混合チャンバに導入される少なくとも1つの希釈剤と混ぜ合わせることができる。
【0016】
装置は、互いに組み立てられ、ポンプ手段およびバルブ手段を囲み、かつ上記混合チャンバの外形を画成するように構成されている2つの半殻(half shell)を備えるキャップを備えることができる。
【0017】
バルブは、上記半殻のうちの一方の外側に突き出すように配置された駆動部を有することができる。
【0018】
ポンプ手段は、上記半殻のうちの一方の外側に突き出すように配置された接続部を備えることができる。
【0019】
バルブの駆動部およびポンプ手段の接続部を、同じ半殻に配置することができる。
【0020】
装置は、上記キャップを当該装置のドッキング・ステーションに着脱可能に接続するように意図された少なくとも1つの関連する支持手段を備える。
【0021】
ドッキング・ステーションは、
・電動モータと、駆動シャフトと、ポンプ手段の接続部とに着脱可能に接続するように設計された駆動コネクタと、
・バルブの駆動部に選択的に係合するように構成されたアクチュエータと、
・キャップの案内手段に対をなすように係合する少なくとも1つの案内手段と
を有することができる。
【0022】
制御手段を、液体出口を通る容器からの複数回の所定の用量の液体の制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように容器への空気の流れを制御するように設計することができる。
【0023】
制御手段を、液体出口を通る容器からのただ1回の所定の用量の液体の制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように容器への空気の流れを制御するように設計することができる。
【0024】
別の態様において、本発明は、容器の別個の区画または別個の容器から供給される少なくとも2つの栄養液体を混ぜ合わせることによって希釈済み混合物を調製するための装置であって、上記2つの液体を、該液体を混ぜ合わせる混合チャンバへとそれぞれ計量するための少なくとも2つの液体計量手段および2つの計量ダクトを有している装置に関する。少なくとも1つの希釈剤ダクトが、液体ダクトの一方に交わる様相で配置されている。さらに、混合物に空気をもたらすための空気導入口も設けられている。
【0025】
用語「栄養」は、食品および飲料濃縮物、香料、調味料、栄養剤、および/または添加剤などといった任意の食用の液体を含む。
【0026】
本発明のまたさらなる態様は、少なくとも1つの容器から液体を送出するための方法に関する。
【0027】
本発明の特徴および利点を、以下の図面に関してよりよく理解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1および2は、本発明による食品調製品の再構成および送出のためのシステム、とくには高温または低温の飲料を調製するためのシステム1について、一例の全体図を示している。
【0029】
このシステムは、一方では、計量/混合装置3および容器4で形成される少なくとも1つの機能パッケージ2を備え、他方では、計量/混合装置3によって飲料を調製して送出するという目的において、機能パッケージ2を固定すべく機能するベース・ステーション5を備える。装置3が、任意の種類(瓶、ブリック、袋、小袋、など)であってもよい容器4に接続されている。容器は、ベース・ステーション5を介して計量装置3へと供給される希釈剤(通常は、高温、室温、または低温の水)によって希釈されるように意図された食用の液体を含んでいる。液体は、コーヒー濃縮物、クリーム(例えば、牛乳濃縮物)、ココア濃縮物、フルーツ・ジュース、あるいは混合物(濃縮コーヒー、乳化剤、香料、砂糖または人工甘味料、保存料、ならびに他の成分を主体とする調製品など)であってもよい。
【0030】
液体は、固体またはペースト状の含有物(砂糖、ナッツ、フルーツ等の粒子など)を有してもよい純粋な液相を含むことができる。液体は、好ましくは、室温において数日、数週間、あるいは数ヵ月にわたって安定であるように設計される。したがって、濃縮物の水分活性は、通常は、室温において所望の時間の長さにわたって保存を可能にする値に設定される。
【0031】
計量/混合装置3および容器4は、好ましくは、ひとたび容器の中身が空になったならば使い捨てられ、あるいは再使用されるように設計される。容器は、重力のもとで液体を計量/混合装置3(とくには、計量/混合装置3に収容されている液体計量ポンプ)へと常に供給するため、開口を下に向け、底部を上に向けた逆立ちの姿勢に保持される。容器4および装置3は、場合に応じて着脱式または恒久的であってもよい接続手段によって接続される。しかしながら、計量/混合装置が清掃されることなく過剰に長い期間にわたって稼働すると、衛生上の問題を引き起こしかねないため、計量/混合装置の過剰な長期使用を防止すべく、恒久的な接続手段を設けることが好ましい。結果として、恒久的な接続が、ひとたび容器が空になった場合や、あるいは容器が空になる前でも、装置が過剰に長く使われないままにされて、衛生上の危険が存在する場合に、パッケージ2の全体の交換を強いる。しかしながら、装置3の内部は、例えばプログラムされ、または手動によって開始されてベース・ステーション5から制御されるすすぎのサイクルにおいて、高温において例えば定期的に、希釈剤での清掃および/またはすすぎが可能であるようにも設計される。
【0032】
図3〜9が、本発明の計量/混合装置3を、好ましい実施形態に従って詳しく示している。装置3は、好ましくは、容器が開口を下方に向けた逆立ちの姿勢にあるときに、容器の開口を密封の様相で閉じるキャップの形態である。キャップは、雌ねじ31などの接続手段(例えば、やはりねじ山の形式である容器に属する接続手段41と対をなす)が設けられた管状の接続部30を有している。接続部の内部には、液体を装置へと進入させるために、端面およびこの端面を貫いて位置する導入口32が存在している。容器の逆立ちの姿勢が、容器が容器内の圧力を平衡させるための空気の入口を有しており、したがって空にされるときに収縮することがない場合にのみ、妥当であることに注意すべきである。空気なしで収縮する袋の場合など、逆が真である場合には、容器が必ずしもキャップを備えた逆立ちの姿勢でない姿勢であっても、液体を量り取ることが可能である。
【0033】
装置3は、好ましくは、とくに、おおむね装置の内部を巡るダクト(とくには、液体ダクトおよび混合チャンバ)の長手方向に延びる分割線Pに沿って互いに組み立てられる2つの半殻3A、3Bで構成されている。2つの半殻(すなわち、前部3Aおよび後部3B)からなる形態の構成は、装置の簡素化を可能にすると同時に、計量、混合、発泡(場合による)、および混合物の送出に必要なダクトおよびチャンバの連続を画成する。
【0034】
容器が収縮できない容器である場合には、液体の取り出しを補償するために、容器への空気の入口を設ける必要がある。そのような入口を、容器の底部の開口など、容器が逆立ちの姿勢にされたときに容器そのものを貫いて設けることができ、あるいは代案として、装置の環状の接続部30を貫く少なくとも1つの空気チャネルを、容器への入口に連通させることができる。
【0035】
次に、計量/混合装置3の基本的な考え方を、詳しく説明する。この装置は、開口32を通過する液体を計量するための作り付けの計量ポンプ6を備える。ポンプは、好ましくは、チャンバ60によって定められる歯車ポンプであり、チャンバのそれぞれの側面67、68の底部に、2つの回転部材65、66を案内することができる軸受61、62、63、64が備えられており、2つの回転部材65、66が、チャンバ内でポンプの可動計量部材を形成すべく噛合の様相で協働する。回転部材65は、結合手段651が組み合わせられてなるシャフト650を備える「マスター」部材であり、結合手段651を、ベース・ステーション5に属する相補的な結合手段(後述)に係合させることができる。リップシールが、ポンプのチャンバを外部に対して密封するために、好ましくは軸受64とシャフト650との間に組み込まれている。ポンプの動作時の内部の圧力が、シールに力を加えることによって密封の維持を補助する。回転部材66は、マスター部材によって反対の回転方向に駆動される「スレーブ」部材である。回転計量部材65、66は、チャンバを通過する液体を計量することができるよう、図8および10に示されているように方向A、Bに駆動される。半殻の形態の構成は、それら2つの部品3A、3Bを組み立てることによってチャンバが画定されるような構成である。したがって、チャンバ60を、前側の部品3Aの凹部として画成することができ、底面67が一方の側面を画成する。他方の部品が、おおむね平坦な表面部分68によってチャンバを囲んでおり、例えば、表面部分68は、この殻部品3Bを貫く通路78を通って後方へと延びる駆動シャフト650を支持する軸受64を備える。
【0036】
このようにして、液体は、断面の減少を形成している液体出口ダクト69を通って計量される。直径は、0.2〜4mm、好ましくは0.5〜2mm程度である。ダクト69が、ポンプを出る液体の流量について微細な制御を可能にし、液体の比較的細い流れの形成を可能にして、精密な計量を促進する。
【0037】
装置は、希釈剤を供給するためのダクト70を、液体ダクト69に交わるように備える。希釈剤は、キャップの後部3Bを貫いて位置する希釈剤導入口71を通って、装置へと運ばれる。この導入口は、ベース・ステーション5に位置する環状の結合/希釈剤供給部へと密封に押し込んで装着できる接続管の形態を有している。希釈剤の流量は、ベース・ステーション5に位置する希釈剤ポンプによって制御される。希釈剤ダクト70は、液体ダクト69および希釈剤ダクト70が出会う点のすぐ上流から始まり、少なくとも液体ダクト69および希釈剤ダクト70が出会う点まで延び、好ましくはこの合流点を超えて延びている絞り72を終端としている。絞りが希釈剤の加速を可能にし、これが、ベンチュリ現象を利用して、合流点の圧力を、液体出口ダクト69の液体の圧力以下にする。ポンプがオフにされるとき、この圧力の平衡または相違が、希釈剤が液体ダクトへと戻ることなく計量点を横切ってチャンバまで移動するように保証する。液体ポンプが停止する一方で、希釈剤が、飲料の所望の希釈を達成すべく、例えば飲料調製サイクルの終わりに向かって装置を通過し続ける。同様に、希釈剤は、装置を定期的にすすぐために使用される。したがって、希釈剤がダクト69を通って吸い戻されることによって液体(例えば、コーヒーまたはココアの濃縮物)が容器内、またはポンプ内で汚染されることが防止される。
【0038】
したがって、絞りは、合流点にわずかな圧力低下を生み出すような寸法とされる。しかしながら、圧力低下は、高温の飲料が調製される場合に、沸点を過剰に下げてダクトにおける希釈剤の沸騰を引き起こすことがないように、制御されなければならない。
【0039】
選択肢として、絞りは、0.2〜5mmの間の直径を有し、より好ましくは0.5〜2mmの間の直径を有している。
【0040】
合流点の後では、1つの同じダクト73が両方の流体を運ぶ。ダクトの広がりが、好ましくは、圧力損失を少なくし、合流点において出会って合流した流体の体積の増加を考慮するように設計される。広げられたダクト73が、適切な混合チャンバ80の本体へと延びており、混合チャンバ80において、製品が一様に混合される。
【0041】
当然ながら、ダクト部73およびチャンバ80は、必ずしも急激な変化を存在させることなく、1つの同じダクトまたは1つの同じチャンバを形成することができる。
【0042】
液体−希釈剤混合物の発泡が望まれる場合には、外気へと開いた空気ダクト74によって具現化された空気取り入れ口が、好ましくは設けられる。選択肢として、空気ダクトを、絞りに交わるように配置することができる。この領域において、ベンチュリ効果が体感され、したがって流体の加速ゆえの圧力低下が最大である。したがって、空気ダクトを、例えばダクト部73に交わるように配置することができる。空気導入口の位置は、さまざまであってもよく、希釈剤ダクト70または液体ダクト69に接続するようなやり方で位置することもできる。したがって、選択肢として、空気導入口は、絞りを通って加速される希釈剤の作用によって空気が吸い込まれるように配置される。
【0043】
考えられる一態様(図示されていない)においては、空気ポンプを、空気導入口に接続することができる。空気ポンプを、空気を希釈剤の流れに強制的に混ぜ合わせることができる正の圧力を空気導入口に生み出すために、使用することができる。通常は、希釈剤ダクトの絞りが、混合物中に気泡を生み出すべく充分な量の空気を吸い込むために充分であるが、とくには希釈剤の温度が高く、装置において蒸気の形成が始まって、結果として充分な空気を吸い込むことができなくなる可能性がある場合に、空気ポンプが有用であり得る。また、空気ポンプを、衛生上の目的においてチャンバの混合物を空にし、さらに/または混合チャンバを乾燥させるために、送出サイクルの終わりにおいて混合チャンバに空気を送るために使用することができる。また、空気導入口も、混合チャンバを適切に空にすることができるように保証するために、送出サイクルの終わりにおいて大気圧に接続されるべきである。そのような大気圧の平衡は、空気供給系統のより高い地点に配置される能動バルブによって達成することができる。
【0044】
混合チャンバ80は、ほぼ合流点からの出口におけるダクト部73の断面の少なくとも5倍程度の幅を有しており、好ましくは少なくとも10倍または20倍程度の幅を有している。混合を促進し、さらには装置が休止状態にあるときに液体がベンチュリ系へと吸い戻されることがないようにする(液体がベンチュリ系へと吸い戻されると、装置における良好な衛生の維持が損なわれる可能性がある)ために、幅広いチャンバが、単純なダクトよりも好ましい。しかしながら、原理的には、チャンバをより小さな断面のダクトで置き換えることも可能である。
【0045】
さらに、チャンバは、混合物を減速させることを可能にし、混合物が送出時にあまりにも急激に吐き出されて飛沫を生じる可能性を防止する。そのため、チャンバは、混合物の経路を長くして混合物の速度を遅くするために、例えば弓状の形状を有しており、あるいはS字の形状を有している。
【0046】
チャンバは、主として、混合物を送出するための送出ダクト85に接続されている。サイフォン通路81を、それぞれの飲料送出サイクルの後に弓形の形状によってチャンバを完全に空にするように、設けることが可能である。
【0047】
ダクトは、好ましくは、ダクト内の混合物の運動エネルギーを弱めるための部材86、87、88を備える。これらの部材は、例えば、ダクトを横切るように延びて、混合物の流れに部分的に交わり、混合物を曲がりくねった経路に従わせる何枚かの壁であってもよい。また、これらの部材は、外へと出る前の混合物を一様にするという機能をさらに有することができる。当然ながら、飲料の流れを弱めるために、他の形態も可能である。
【0048】
さらに、本発明による計量/混合装置は、好ましくは、ベース・ステーションとのドッキングを可能にし、とくには希釈剤の接続およびポンプの駆動手段の整列を促進する案内手段を有している。これらの案内手段は、例えば、部品3A、3Bを横切るように装置を貫く表面の一部分33、34、35、36であってもよい。これらの表面は、例えば一部分または全体が円柱形の部位であってもよい。さらに、案内手段は、パッケージの重量を支持するという機能を果たし、堅固かつ安定なドッキングを保証する。これらの手段は、当然ながら、他のきわめてさまざまな形状をとることができる。
【0049】
部品3A、3Bは、溶接または接着など、任意の適切な手段によって組み立てられる。好ましい実施形態においては、2つの部品がレーザ溶接される。レーザ溶接は、コンピュータによる制御が可能であり、振動溶接などと異なり、部品を動かすことなく一体に溶接できるという利点を有しており、これが寸法公差の順守および溶接の精度を向上させる。レーザ溶接のために、一方の部品を、レーザのエネルギーに関してより吸収性である材料で形成できる一方で、他方の部品は、レーザのエネルギーに関して透過性であるプラスチックで製作される。しかしながら、本発明の技術的範囲から離れることなく、例えば振動溶接など、他の溶接技法も可能である。
【0050】
装置のダクトおよびチャンバを部分的または完全に縁どる接続ジョイント79(溶接部など)を設けることが好ましい。ジョイントは、好ましくは完全に密封される。しかしながら、装置への空気の進入を制御するために、非溶接の領域を有するジョイントを設けてもよい。
【0051】
図9および10が、液体ポンプの回転部材65、66の詳細図を示している。好都合な構成においては、これら噛合部材のそれぞれが、相補的な形状の歯652、660を有しており、歯652、660の断面は、それぞれの歯の付け根に小さな断面の領域661を備えつつ、端部に向かって丸められた形状を有している。このような丸い歯の形状によって、圧縮に悩むことなく、回転ごとに一定の体積の液体を移送する閉じた体積の計量領域662を生み出すことができる。この構成は、計量される液体に対する圧縮の影響を少なくするという効果を有しており、ポンプの効率が向上し、ポンプの負荷が軽減される。さらなる選択肢として、それぞれの歯の最も外側の部位662が、それぞれの歯の側面663の半径よりも大きな半径によって平坦化される。とくには、最も極端の部位664を平坦化することで、歯をポンプ・チャンバの表面へとより近付け、すき間を減らして密封を向上させることができる。
【0052】
この装置が、幅広い範囲の粘性の液体を計量できることに、注意すべきである。しかしながら、液体の流動性が高すぎる場合には、液体計量ダクト69または導入口32に、液体の漏れの恐れを防止するためのバルブを追加する必要があるかもしれない。このバルブは、ポンプによってもたらされる液体に押されて開くように構成され、ポンプがオフにされているときには、装置を通って液体が漏れることがないように閉鎖および密封を維持する。
【0053】
また、容器が、とくに潰れることができるようには設計されていない場合に、通気手段によって外部の環境との平衡の圧力へと戻される必要があり得る点に、注意すべきである。容器が通気されない場合、内部の圧力が低下することによって潰れる可能性があり、破損する可能性がある。通気手段は、ダックビル弁(duckbill valve)などのバルブであってもよい。容器の他の通気方法は、ポンプを計量の方向とは反対の方向に数回転にわたって駆動することであってもよい。好ましい通気方法は、本明細書において後述されるように、図15〜17に関して説明される。
【0054】
図1、2、11、および12を参照すると、本発明によるシステムは、パッケージ2とは対照的に機械部分を形成しているベース・ステーション5をさらに備える。ベース・ステーションは、通常は少なくとも一部分がカバー55の内側に保護されている技術領域50と、ユーザにとって直接的なアクセスが可能なインターフェイス領域51とを有している。さらに、インターフェイス領域は、飲料の送出を制御するための制御手段53を提供している。制御手段は、電子制御パネル(図1および2)またはレバー(図11)の形態であってもよい。
【0055】
インターフェイス領域51は、少なくとも1つのドッキング・ステーション52を介して少なくとも1つのパッケージ2のドッキングを可能にするように構成されている。複数のドッキング・ステーションを、それぞれが別種または同一の食用液体を含んでいるパッケージを受け入れるように、列にて配置して設けることができ、飲料のさまざまな選択を提供でき、あるいはシステムの給仕能力を高めることができる。図12に詳しく示されているように、ドッキング・ステーションは、希釈剤接続手段520および駆動部を計量ポンプ521に結合するための手段を備える。
【0056】
手段520は、直径が計量/混合装置の希釈剤導入口71に係合すべく希釈剤導入口71の直径と相補的である逆止弁が装着された管の一部分であってもよい。組み付けは、1つ以上のシールを使用して達成できる。接続手段521は、例えば、より小さな断面の先端にて終わっているシャフトの一部であり、そのような先端が、計量/混合装置に属する接続手段651の内表面と相補的である表面を備える。先端は、多角形断面の尖った形状を有することができ、あるいは星形であってもよく、例えば迅速な係合およびポンプの回転駆動の信頼性の両者を提供する。さらに、ドッキング・ステーションは、計量/混合装置の案内手段33、34と対をなす案内手段522、523を備えることができる。これらの手段522、523は、案内手段の表面をスライドにて受け入れる単純なバーまたはフィンガであってもよい。言うまでもないが、案内手段522、523、33、34の形状は、本発明の技術的範囲から離れることなく、多数の形態をとることができる。したがって、ドッキング・ステーションの案内手段522、523が凹所の形状であってもよく、案内手段33、44が凸状であってもよい。
【0057】
図11に示されているように、ベース・ステーションは、計量/混合装置3に希釈剤を供給するため、および液体ポンプを駆動するための必須の構成部品を組み合わせてなる技術領域50を有している。このため、ベース・ステーションは、水ポンプ・システム91に接続された飲料水90のリザーバなど、希釈剤の供給源を備える。次いで、この水が、パイプ(図示されていない)に沿って水温制御システム92まで運ばれる。そのようなシステムは、水を計量/混合装置3へと導入される前に所望の温度まで上昇または下降させることができる加熱システムおよび/または冷却システムであってもよい。さらに、ベース・ステーションは、コントローラ94によって制御される電動モータ93を有している。電動モータ93は、ドッキング・パネル58を通過する駆動軸524を有している。
【0058】
選択肢として、本発明によるシステムは、インターフェイス領域に備えられた制御パネル53を介し、それぞれが特定の飲料送出プログラムを選択するボタンの選択によって、要件に応じて液体の計量を変化させる能力を提供する。とくには、液体:希釈剤の希釈比を、ポンプの駆動の速度を変化させることによって変化させることができる。速度がより遅いとき、その部分の希釈剤の流量は、希釈剤ポンプ・システム91によって一定に保たれ、したがって液体:希釈剤の比が小さくなり、より薄い飲料が送出される結果となる。反対に、液体ポンプの速度がより高速である場合、飲料の濃度を高めることができる。他の制御可能なパラメータは、希釈剤ポンプ・システムの動作の時間の長さおよび液体ポンプの駆動時間の長さを制御することによる飲料の体積であり得る。したがって、コントローラ94が、制御パネル53上のそれぞれのボタンを介してもたらされる選択に対応する全ての必要な飲料プログラムを収容している。
【0059】
また、計量/混合装置または容器が、ベース・ステーション5に組み合わせられた読み取り器によって読み取ることができるコードを備えることができる。コードは、製品の身元および/または性質、ならびに/あるいは希釈剤の供給手段および/または液体ポンプの駆動手段の動作に関するパラメータについて述べている情報を備える。コードを、例えば、液体:希釈剤の比を制御すべく、液体ポンプおよび/またはベース・ステーションに収容された希釈剤ポンプの流量を管理するために使用することができる。さらに、コードは、発泡または非発泡の飲料を得るために、空気導入口の開放または閉鎖を制御することができる。
【0060】
図13に示されているように、空気の導入口またはチャネル74を、希釈剤ダクト70に交わるように配置することができる。すなわち、液体の流れおよび希釈剤の流れの交わりの前に配置される。空気チャネルを液体ダクトおよび希釈剤ダクトの交わりの後に配置すると、空気チャネルが、希釈された液体によって汚染される可能性があり、これが細菌の増殖を引き起こし得るという問題がある。この問題は、液体の表面張力、相の変化、などといった形状および物理的な要因によって最も引き起こされる。この空気チャネルは、洗浄液(すなわち、高温の水)での洗い流しのサイクルにおいて適切に清掃することができない。なぜならば、絞りが空気チャネルから混合チャンバへの吸引効果を引き起こし、洗浄液の空気チャネルへの進入を妨げるためである。したがって、この新規な配置が、食用液体が空気チャネルへと進入することができないように保証する。この例では、希釈剤ダクト70および液体計量ダクト69が、直接的に交わるようには配置されていないが、混合チャンバ80において出会っている。いずれにせよ、希釈剤ダクト70は、希釈剤の流れが液体の流れに向かって、すなわち液体出口の方向またはわずかに下方に案内されるように配置される。さらに、空気導入口74が、絞り72の領域に設けられる。希釈剤の速度は、この領域において、希釈剤の流れが液体の流れに出会う前に空気が希釈剤の流れに吸い込まれるような速度である。このような配置構成は、空気導入口が、偶然に空気導入口へと至る希釈された製品によって汚染される危険を低減する。
【0061】
図14によって示される実施形態においては、装置が、計量ポンプ65と混合チャンバ80との間に配置されたバリア・バルブ690を備える。バリア・バルブ690は、ポンプの圧力のもとで液体を混合チャンバに向かって流すために開くが、逆流は阻止し、すなわち希釈剤が計量ポンプ65に進入して容器へと至ることがないようにする逆止弁装置である。バルブ690が、食用液体が混合(希釈)チャンバへと達するまでに汚染されることがないよう、衛生および安全のバリアとして機能する。実際、希釈剤が液体(例えば、飲料の濃縮物)に触れたならば、液体の一部が希釈されて、より高い水分活性を達成することになり、微生物の増殖のための培地を構成することになりやすい。したがって、バリア・バルブ690が、液体がポンプまたはポンプの上流において希釈されることがないように保証する。また、とくには低粘度の液体において、完全な密封を保証することは実質的に不可能であるため、例えばポンプの下流の液体計量用導管に追加されるバルブ690が、液体が混合チャンバまたは交差の領域72へと滴り落ちることがないようにする。交差の領域72および混合チャンバにおいて、水の痕跡の完全な除去または乾燥は不可能であるため、液体がポンプからこれらの領域へと滴り落ちたならば、希釈剤が液体を汚染して、数時間の不動の後に細菌の増殖に潜在的に好適な下地が生じる可能性がある。バルブは、装置が不動である間の液体の滴り落ちを止めることによって、この問題も防止する。
【0062】
最後に、バリア・バルブ690は、すすぎサイクルの縮小も可能にする。とくには、計量手段が停止したときにバルブが液体ダクト69を自動的に閉じるため、それぞれの液体の計量の後に流す必要があるすすぎの流体(すなわち、高温の水)の量を、好都合に減らすことができる。したがって、チャンバにおいて液体の送出が速やかに止められる。したがって、高温の洗浄剤でのすすぎを、可能な限り最小限に保つことができ、好ましくは最後の飲料送出サイクルの一部として統合することができ、ユーザにはるかに知覚されにくいものとすることができる。バルブ690は、任意の種類の逆止弁であってもよい。バルブ690は、図14の実施形態に示したように、単一の部品として射出成型されたエラストマー・バルブ690、例えば射出成型シリコーン・バルブであってもよい。この場合、バルブ690を、その縁部をそれぞれの半殻3a、3bに設けられたスリットの一部に密に挿入して所定の場所に維持することができる。
【0063】
図14において、バルブ690は、エラストマーまたはシリコーンのスリット・バルブ部材または層691を、2つの剛な層(2枚の金属板692、693など)によって液体ダクト69を横切るように保持して備える。バルブ690は、2つの半殻3A、3Bを貫いて設けられたスロットを通って挿入することができる。スリット・バルブ部材は、ポンプ・チャンバ60(ポンプ部材は図示されていない)においてポンプが駆動される結果としてバルブの上流で流体の圧力が高まったとき、スリットが下方へと開くように構成されている。ポンプが停止するとすぐに、バルブは、出口を閉じるために充分に弾性的である。
【0064】
以下で、どのようにして外気が制御された様相で容器へと流入できるのかを、図15〜17を参照して説明する。
【0065】
本発明のこの態様は、液体を基本的に閉じられた容器から送出するときに、容器内の圧力が低下して、送出動作にとって不利となり得る真空が生成されるという問題に対処する。
【0066】
したがって、本発明のこの態様は、基本的に密封された容器から液体が送出されるときに容器の内部の圧力を再び平衡させるため、密封容器から送出される液体の体積を補償するためのきわめて好都合な解決策を提案する。
【0067】
実際には、圧力が間欠的に低下してもよく、すなわち本発明によれば、補償の空気の流れが、必ずしも送出の動作と同時に生じる必要はない。短いただ1回の送出動作によって引き起こされる圧力低下は、通常は、この圧力低下が数回の送出動作の進行において蓄積されない限りは、問題ではない。後述されるとおり、送出の際の短時間の圧力低下を許容して、事後に補償を行っても、利点を有することができる。
【0068】
本発明のこの態様が、送出される液体を図1〜14に関して説明したように希釈剤と混ぜ合わせる場合でなくても適用可能であり、希釈剤の添加のない液体の単なる計量および送出(例えば、「調製済み」飲料の送出の用途)においても適用可能であることに、注意すべきである。
【0069】
すでに、容器から送出用の出口への液体の排出を制御する制御手段が設けられることを、先の図1〜14を参照して詳しく説明した。
【0070】
図示の例では、回転計量手段(歯車ポンプは、その一例にすぎない)が、計量を制御するため、すなわち容器から例えば混合チャンバへの液体(例えば、ベース液体)の流れを制御するために使用されている。
【0071】
次に、図15〜18を参照し、外部からキャップ内の気流チャネルを通って容器への補償の空気の流れを可能にする送出キャップの機械的な構成を説明する。
【0072】
以下の詳細な説明から明らかになるとおり、キャップを通過する補償の空気の流れは、制御された様相で生じ、例えばとくには制御手段によって停止および開始することが可能である。
【0073】
容器への補償の空気の流れを、タイミング(すなわち、発生の時期)および/または容器への進入を許される空気の体積に関して、制御することができる。
【0074】
これらの制御手段は、例えば容器からの液体からの液体出口69および混合チャンバへの計量された排出をも制御する電子的な制御手段であってもよい。
【0075】
図15が、容器(瓶など)の開口に取り付けられるキャップ3を示している。やはり、参照番号3Aが、送出キャップ装置3の前側の殻を指し示しており、参照番号3Bが、後ろ側の殻を示している。
【0076】
とくには図16の詳細図から見て取ることができるように、ピストン棒1000を、後ろ側の殻3bの中央部に形成された開口1001を貫いて突き出させることができる。ピストン棒1000は、外部からキャップ3(したがって、キャップ3に取り付けられている容器)への空気の流れを許容または阻止すべく制御されるバルブの主たる構成要素である。他の能動的に制御されるバルブ機構も、本発明に関連して同様に使用することが可能である。
【0077】
図17から見て取ることができるように、ピストン棒1000を、空気の流れを阻止する閉鎖位置(図17の左側)と、外部からキャップ(したがって、キャップに取り付けられている容器)への空気の流れを防止する開放位置(図17の右側)との間で移動させることができる。
【0078】
図17の左側に示されているような閉鎖位置においては、ピストン棒1000の円錐形の座1004が、後ろ側の殻3Bの開口1001を密に封じる。ピストン棒1000がこの位置にあるとき、外部からの空気は、気流チャネル1005へと進入することができない。気流チャネル1005は、キャップ送出装置3の後ろ側の殻3Bと前側の殻3Aとの間に設けられている。気流チャネル1005を、周囲(すなわち、キャップ送出装置3の外部)とキャップ送出装置3に取り付けられた容器の内部との間の流体連通のために、選択的に設けることができる。
【0079】
図18に示されているように、気流チャネル1005は、送出キャップ3に取り付けられた容器から液体を送出するためのチャネルまたは導入口32から分離されている。分離を、管の接続によって形成された空洞の内部に突き出すことができる気流偏向部または気流保護部によって向上させることができる。図示の実施形態においては、液体導入口32を少なくとも部分的に覆う壁の保護部1030が設けられている。この部位は、好ましくは気流チャネル1005の出口から遠い側に位置する開口を有している。したがって、通気がポンプの停止よりも前に開始された場合に、空気が液体導入口に引き込まれる可能性がないように保証される。
【0080】
ピストン棒1000には、形状および/または構成材料によってばね弾性作用を有することができるばね付勢部材1003(例えば、シリコンまたは他のゴム弾性材料で製作できる)が備えられている。このばね付勢部材1003が、外力が加えられていない場合にピストン棒1000を閉鎖位置に固定する。繰り返しになるが、ピストン棒がこのばね付勢による閉鎖位置にあるとき、キャップ装置3の外部と、取り付けられた容器の内部へと続いている気流チャネル1005との間の流体連通は存在しない。
【0081】
例えば3つの案内用長手リップなど、案内手段1002を、後ろ側の殻3Bの開口1001を通る行程の際にピストン棒を案内し、空気のために開いた断面をもたらすために、開口の縁部に設けることができる。
【0082】
制御手段は、ピストン棒1000を閉鎖位置から図17の右側の図に示されているような開放位置へと能動的に移動させるために、装置内にアクチュエータを備えることができる。開放位置において、ピストン棒1000は、ばね付勢部材1003のばね付勢力に抗して右側へとアクチュエータによって能動的に押されている。ピストン棒の円錐形の座1004が、後ろ側の殻3Bの開口1001の密封の座を離れ、ピストン棒の円柱形の部材1006と後ろ側の殻3Bの開口1001との間にすき間が生じる(ピストン棒1000の円柱形の部材1006の直径が、開口1001の内径よりも少し小さいため)。空気のための開いた断面が、リップの間の空間によってもたらされる。
【0083】
このすき間が、今やキャップ装置3の外部と気流チャネル1005との間の流体(空気)の流れの通路を構成し、したがって図17の右側に示されている状態において、矢印によって示されているとおりに空気が、円柱形の部位1006と後ろ側の殻3Bの開口1001との間のすき間を通って外部からキャップ装置3の気流チャネル1005へと流れることができ、したがってキャップ送出装置3に取り付けられた容器の内部へと流れることができる。
【0084】
図18において、気流チャネル1005が、ベース液体が容器から出ることができる位置とは異なる位置において、取り付けられた容器の内部へと進入していることに、注目すべきである。
【0085】
繰り返しになるが、ピストン棒1000の閉鎖状態から開放状態への移動は、例えば電子制御ユニット(ECU)によって制御されるソレノイドによって、能動的に制御される。制御ユニットは、図1、2、および11に関して説明したベース・ステーション5の一部であってもよい。この開放状態への能動制御が停止するとすぐに、ピストン棒は、ばね付勢部材1003のばね付勢力ゆえに、図17の左側に示されている閉鎖位置へと自動的に復帰する。換言すると、能動制御がなくなると、補償の空気の流れが停止する。
【0086】
代案として、ピストン棒または同様の手段を備える空気バルブを、開放位置に付勢し、閉鎖位置へと能動的に移動させることが可能である点に、注意すべきである。最後に、両方の状態(開放/閉鎖)およびこれらの状態間の移動は、どちらもベース・ステーションの一部であるアクチュエータおよび電子制御ユニットによって、能動的に制御することができる。
【0087】
本発明の一態様によれば、制御手段が、液体が容器から送出出口へと出ることを許されていない期間の間のみ、容器への補償の空気の流れが許されるように設計されている。これは、補償の空気の流れによって生成された気泡が送出キャップ3(とくには、液体計量手段)へと再び吸い込まれると、結果的に信頼できる計量および回転計量手段(ポンプ)の確実な機能に関して問題を引き起こし得るが、そのようなことがないという利点を有している。
【0088】
補償の空気の流れは、潰れることのない容器またはあまり潰れることができない容器(例えば、半剛体のブロー成型プラスチック)が使用される場合に、とくに好都合である。これらの状況においては、液体が計量およびその後の混合のためにポンプによって容器から排出されるときに、容器において圧力の低下が生じ、外部(大気)の圧力と低下した内圧との間の圧力差まで、容器の壁が内側へと押される。結果として、容器内の負圧が特定の値に達する場合、計量の精度が低下し、最終的には、液体をもはや計量装置によって送り出すことができなくなる。
【0089】
したがって、本発明は、容器から或る量の液体が量り取られた後に容器が自身の形態を維持または回復できるよう、容器の内圧を平衡させるための手段を提供する。結果として、液体を大気圧または大気圧に近い圧力にて量り取ることができ、計量装置に無理を強いることがない。
【0090】
本発明によれば、補償の空気の流れの停止および開始が、例えばアクチュエータによって能動的に制御される。好都合には、この容器への補償の空気の流れの停止/開始が、液体の送出動作から独立している。補償の空気の流れを液体の排出とは独立に制御することで、補償の空気の流れが許される期間を、液体が容器から排出される期間と別個にすることができるという能力がもたらされる。
【0091】
補償の空気の流れのために受動的な通気バルブを使用する装置、または補償の空気の流れが液体の計量の動作に機械的に連動して可能にされる装置を使用することは、必然的に、補償の空気の流れが容器からの液体の排出と同じ期間において生じるという問題を抱えている。このように液体が例えばポンプによって容器から量り取られるときに同時に空気が容器へと進入することは、気泡が形成されて計量ポンプへと進入するという危険を有している。空気がポンプへと進入すると、3つの不利な影響がある。
【0092】
1.空気の量を制御することは不可能であり、空気がポンプへと吸い込まれて、ポンプが液体の代わりに空気を送り出すことになりかねず、計量が不正確になる。
【0093】
2.バルブが早期に開いた場合に、液体が空気補償バルブを通って出ることによって漏れを生じ、衛生上の問題につながる可能性がある。さらに、液体がしばらく後に乾燥して、補償バルブを閉塞させがちである。
【0094】
3.キャップ送出装置を出る濃縮物が、気泡の巻き込みゆえに泡状になる可能性がある。
【0095】
さらには、送出動作と通気との間の純粋な機械的結合に依存する受動システムは、送出が歯車、羽根板、またはローブ・ポンプなどの回転計量機構を用いて行われる場合に、より複雑である。
【0096】
繰り返しになるが、本発明によれば、能動的に制御され、とくには液体の排出動作とは別個独立に制御される空気補償バルブが提案される。したがって、空気補償バルブを、計量ポンプの動作が停止またはほぼ停止している期間においてのみ開かれるように、能動的に制御することができる。結果として、容器に進入する空気が、送出装置へと再び引き込まれることがもはやあり得ない。
【0097】
本発明による空気補償装置(通気装置)は、ばねで付勢されたバルブ部材(ピストン棒)にもとづいており、アクチュエータとアクチュエータを動作させるための開始/停止信号を送信する電子制御ユニットとを備える外部の制御装置によって能動的に制御することができる部位を備える。通気装置は、キャップと一体化させることが可能であり、したがって容器と一緒に使い捨てであり、一方で、制御装置およびアクチュエータは、装置またはベース・ステーションの恒久的な一部分であってもよい。
【0098】
液体の送出時、製品が送出キャップ装置から送り出される一方で、補償空気バルブ部材は閉じたままである。ポンプが、送出すべき飲料に応じて適切な量の液体を送出(計量)して希釈剤と混ぜ合わせるために回転させられる。送出の際に、容器は、容器の内部の圧力が低下するため、わずかに変形する。ポンプの動作が停止させられるとすぐに、空気補償バルブが、例えばソレノイドを指揮するコントローラによって能動的に開かれる。したがって、空気が容器へと進入し、容器内に気泡が生じる。しかしながら、計量装置は停止しているため、空気が計量装置へと押し出されることはない。
【0099】
本発明によれば、空気補償(通気)動作を、容器から送出される液体の量に応じて制御することが可能である。したがって、液体の量を補償するために吸い込まれる空気の量を、適切に計算することができる。この点に関し、例えば、電子制御部が、送出された液体の体積と通気時間(すなわち、容器への補償の空気の流れが許される時間)との間の相関付けを提供する単純な制御関数を有することができる。空気補償バルブが、先の工程において送出された液体の体積の関数として計算された所定の時間期間の間、開いたままにされる。
【0100】
また、通気装置が、圧力を平衡させることによって、すなわち容器内の負圧を取り除くことによって、希釈剤が液体計量ダクトまたは液体出口へと引き込まれることがないようにするうえでも役立つことが、注目される。通気装置がバリア・バルブ690と協働し、希釈剤(例えば、水)が計量装置および上方の容器へと実質的に進入できないように保証する。さもないと、微生物の混入および増殖の潜在的な源を生じさせかねない。
【0101】
図19は、キャップを通じての液体の送出の制御および上述のような制御された様相での容器の通気について、簡単な制御の仕組みを示している。第1の制御ステップ1240において、電子制御ユニット1200が、容器から所定の量の液体または需要に応じた量を汲み出すよう、液体ポンプ1250を始動させるための信号をもたらす。液体の量を表わす所定の値を、電子制御ユニット1200のメモリに保存することができる。第2のステップ1255において、制御ユニットは、ポンプ1250を停止させ、同時あるいは短い先行または遅延にて、通気バルブ1265を開放位置へと押すべく、ソレノイド式アクチュエータ1260を始動させる。アクチュエータは、送出された液体の量に応じて、容器の内部の初期の圧力の回復に相当する時間にわたって、駆動された状態に保たれる。考えられる制御プロセスにおいては、液体の体積、通気時間、およびこれらのパラメータの間の相関を表わす値が、制御ユニットのメモリに保存される。他に考えられる制御プロセスにおいては、通気の時間期間が、実際に送出された液体の体積の関数として、制御ユニットのプロセッサによってリアルタイムで計算される。液体の体積は、ポンプの回転の数を直接的に数えることによって割り出すことができ、さらには/あるいは例えば流量計を使用することによって流量を測定することで、間接的に割り出すことができる。
【0102】
送出の期間と通気の期間との間に、いくらかの重なり合いの時間が存在してもよく、あるいは反対に遅延が存在してもよいことに、注意すべきである。また、送出期間を、2つの送出期間の間に通気の期間を可能にする(重なり合いまたは遅延の時間が存在しても、存在しなくてもよい)ために、間欠的に実行することができる。
【0103】
考えられる1つの形態においては、図20および21に示されているように、本発明の装置が、少なくとも第1および第2の液体を計量し、これら2つの液体を希釈剤と混ぜ合わせて食品を調製するための装置である。この装置を、少なくとも2つの区画1100、1101と接続することができる。それぞれの区画1100、1101は、混合されるべき第1または第2の液体の一方を含むことができる。
【0104】
この実施形態による装置は、
・第1および第2の液体計量ダクト1102、1103と、
・希釈剤ダクトを備える少なくとも1つの希釈剤導入口1104、1105と、
・少なくとも2つの液体を希釈剤と混ぜ合わせるための共通の混合チャンバ1106と
を備える。
【0105】
少なくとも1つの希釈剤ダクトは、希釈剤を混合チャンバ1106の手前または混合チャンバ1106において液体の流れに交わらせるように、液体計量ダクト1102、1103に対して位置できる。
【0106】
装置の一部である第1および第2の液体ポンプ1107、1108が、それぞれ第1および第2の液体ダクトの第1および第2の液体を計量するために設けられる。
【0107】
装置は、希釈剤が第1および第2の液体に出会う領域に、希釈液導入口の希釈剤の速度を加速するための能動または受動の手段1109、1110を備えることができる。図示の例では、これらの加速手段が、絞られた断面を有する領域である。図20において、希釈剤ダクト1104は、2つの液体計量手段に共通であって、2つの液体計量手段に対して中央に配置されている。希釈剤の流れが、2つの別個の絞り1109、1110を通過して2つの別個の交点において計量された液体に交わるように、2つの部分に分割されている。図21においては、それぞれの液体計量手段1107、1108に1つずつ、合計2つの別個の希釈剤ダクト1104、1105が設けられている。それぞれの希釈剤ダクトは、絞り1109、1110によって希釈剤の流れを加速させることができる。また、能動的に制御される空気導入口1020、1021を、少なくとも一方の希釈剤流通ダクトに交わるように設けることができ、あるいは濃縮物/希釈剤の出会う点の付近に設けることができる。
【0108】
したがって、さらに装置は、それぞれが1つ以上の希釈剤ダクトに出会う液体ダクトを有している複数の液体ポンプを備えることができる。したがって、利点は、複数の異なる液体をそれぞれのポンプによって決定される流量比にて混合できる点にある。ポンプを、同じ平面または平行な平面に配置することができる。
【0109】
1つ以上の容器1100、1101を設けることができる。1つの容器が設けられる場合には、その容器が、異なる液体を収容する複数のチャンバまたは区画を備えることができ、それぞれのチャンバが対応するポンプに連通する。ポンプは、共通の混合チャンバと連通でき、この共通の混合チャンバにおいて混合が生じる。複数の別個の容器(それぞれが液体の区画を有している)を設け、上述のような共通の装置に取り付けることができる。
【0110】
このように、飲料の調製が、安定性、保存期間、および/または飲料のオーダーメイドの理由で別個に保持されなければならない2つ以上の液体成分を備えることも可能である。例えば、液体成分は、一方では濃縮物からなるベースを含むことができ、他方では調味料、蒸留物、または香料を含むことができ、これらが別個のポンプによって計量されて、調味料入りの飲料またはより良好な風味の飲料を再構成する。ポンプは、液体成分を、所定の第1および第2の液体成分の比にて混合チャンバに届けるように設定される。濃縮物の第1の主成分は、コーヒーまたは紅茶であってもよい。第2の成分は、コーヒーまたは紅茶の蒸留物あるいは香料または他の添加剤であってもよい。この形態においては、コーヒーまたは紅茶のベース濃縮物が、コーヒーの芳香を実質的に有さなくてもよい。芳香を、コーヒーまたは紅茶の濃縮処理の際に取り出して、集めることができる。他に考えられる形態においては、第1の成分がやはりコーヒーまたは紅茶の濃縮物であって、第2の成分が液体クリームであってもよい。第1および第2の成分の選択的な送出を、クリーム入りまたはクリームなしの飲料、ならびに/あるいは発泡または非発泡の飲料を形成すべく、指令することができる。発泡飲料は、の少なくとも一方の空気の量を制御することによって送出することができる。
【0111】
また、それぞれの液体ダクトに別個の希釈剤ダクトを設けることも可能である。したがって、それぞれの希釈剤ダクトが、異なる交点においてそれぞれの液体ダクトに出会うことができる(図20および21を参照)。希釈剤の流れを加速させるための手段1109、1110を、第1および第2の液体とのそれぞれの交点の手前に配置することができる。混合チャンバを、2つの別個の交点の下流に配置することができる。
【0112】
本発明は、非食品の調製の分野にも展開される。例えば、本発明を、粉末洗剤、石けん、洗剤、または同様の製品など、希釈可能な液体の形態で提供される製品の送出の分野において使用することができる。したがって、さらに本発明は、容器から非食品および非栄養の液体を送出するための装置であって、上述の特徴および利点を有する装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】複数の部位からなるパッケージをベース・ステーションから離した位置に備える調製システムの全体の斜視図を示している。
【図2】複数の部位からなるパッケージをベース・ステーションにドッキングさせた位置に有している図1のシステムの全体の斜視図を示している。
【図3】本発明による計量/混合装置の前側の半殻の図を示している。
【図4】本発明による計量/混合装置の後ろ側の半殻の図を示している。
【図5】図3および4の装置の上方からの図を示している。
【図6】図3〜5の装置の前側の半殻の内部の図を示しており、歯車部材は省略されている。
【図7】図3〜5の装置の後ろ側の半殻の内部の図を示している。
【図8】図3〜7の装置のポンプの部分断面の詳細図を示している。
【図9】液体計量ポンプの回転部材の一部分の斜視図である。
【図10】所与の噛合の構成にある回転部材の概略の正面図を示している。
【図11】ベース・ステーションの内部の概略図を示している。
【図12】ベース・ステーションの接続手段の詳細図を示している。
【図13】異なる流体の構成配置による本発明の一実施形態の装置の概略図を示している。
【図14】本発明の装置の一実施形態の詳細な断面図を示しており、とくには、液体の滴り落ちを防止すべくポンプの出口に配置された逆止弁を示している。
【図15】本発明による通気の構成の図を示している。
【図16】本発明の通気の構成の詳細図を示している。
【図17】本発明による通気装置の断面図を示している。
【図18】本発明の一実施形態によるキャップの分解図を示している。
【図19】本発明の通気および送出のプロセスの制御の例について、フロー図を示している。
【図20】複数の容器および/または回転計量装置を有する実施形態を示している。
【図21】複数の容器および/または回転計量装置を有する実施形態を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(4)から液体を送出するための装置であって、
前記容器(4)からの液体の入口と、
液体出口(69)と
を備え、
前記容器から前記液体出口(69)への液体の計量を制御するように設計され、かつ、
少なくとも液体が前記容器から出て前記液体出口(69)を通って流れることが許されていない期間において、前記容器への空気の流入を制御するように設計された制御手段が設けられている装置。
【請求項2】
容器(4)から液体を送出するための装置であって、
前記容器(4)からの液体の入口と、
液体出口(69)と
を備え、
前記容器への空気の流れを、送出された液体の体積の関数として能動的に制御する制御手段が設けられている装置。
【請求項3】
前記制御手段が、前記容器への空気の流れを能動的に制御するように設計されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
希釈剤の導入口と、
前記液体を、前記液体出口からの液体および前記希釈剤と混ぜ合わせる混合チャンバと、
前記液体および希釈剤の混合物を送出するための送出口と
をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記制御手段が、電子制御ユニットを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御手段が、当該装置に入って前記容器(4)へと至る空気の流れを制御するバルブ部材を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記制御手段が、前記容器(4)からの液体を計量するためのポンプ(6)を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ポンプが、回転式の容積型ポンプ(6)である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
キャップを備えており、
前記キャップが2つの半殻を備え、
これらの半殻が、互いに組み立てられ、前記ポンプおよびバルブ手段を囲み、前記混合チャンバの外形を画成するように構成されている、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記バルブの駆動部および前記ポンプの接続部が、同じ半殻に配置されている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記キャップを当該装置のドッキング・ステーションに着脱可能に接続するように意図された少なくとも1つの関連する支持手段を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ドッキング・ステーションが、
電動モータと、駆動シャフトと、前記ポンプ手段の前記接続部と着脱可能に接続するように設計された駆動コネクタと、
前記バルブの前記駆動部に選択的に係合するように構成されたアクチュエータと、
前記キャップの案内手段に対をなすように係合する少なくとも1つの案内手段と
を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記制御手段が、前記液体出口を通る前記容器からの1回の用量または複数回の所定の用量の液体の、制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように前記容器への空気の流れを制御するように設計されている、請求項1〜12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御手段が、前記液体出口を通る前記容器からのただ1回の所定の用量の液体の、制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように前記容器への空気の流れを制御するように設計されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記制御手段が、前記容器から計量された液体の先の体積の関数として前記容器(4)へと流れる空気の体積を制御するように設計されている、請求項1〜14に記載の装置。
【請求項16】
前記制御手段が、前記容器から計量されたベース液体の先の体積の関数として設定される所定の時間期間にわたって前記容器(4)への空気の流れを可能にする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
容器(4)からのベース液体を希釈剤と混ぜ合わせるための装置であって、
前記容器(4)からのベース液体の入口と、
希釈剤の導入口と、
混合チャンバ(80)と
を有しており、
前記容器(4)からのベース液体の前記混合チャンバ(80)への流れを、回転計量手段を制御することによって制御するように設計され、かつ、
前記容器(4)への空気の流れを制御するように設計された制御手段が設けられている装置。
【請求項18】
容器(4)から液体を送出するための方法であって、
液体出口(69)を通過する液体を計量するステップと、
前記容器(4)から前記液体出口への液体の流れを制御するステップと、
ベース液体が前記液体出口を通って流れることが許されていない期間において、前記容器(4)への空気の流れを能動的に制御するステップと
を備える方法。
【請求項19】
前記液体の流れが、前記空気の流れとは別個独立に制御される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ベース液体の流れが、ポンプ(6)を使用して制御される、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記空気の流れおよび前記ベース液体の流れが、電子または電気制御手段を使用して制御される、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
容器の別個の区画または別個の容器から供給される少なくとも2つの栄養液体を希釈剤と混ぜ合わせることによって希釈済み混合物を調製するための装置であって、
前記2つの液体を、該液体を混ぜ合わせる混合チャンバへとそれぞれ計量するための少なくとも2つの液体計量手段および2つの計量ダクトを備え、
希釈および前記少なくとも2つの液体との混合のために前記計量ダクトのうちの少なくとも1つと交わるように配置された少なくとも1つの希釈剤ダクトをさらに有している装置。
【請求項23】
前記希釈剤が、少なくとも1つの液体に出会う前に、少なくとも1つの流れ加速手段によって加速される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記希釈剤が、前記2つの液体に出会う前に、2つの加速手段によって加速される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記希釈剤が、前記液体および前記希釈剤の流れの交点よりも前に配置された少なくとも1つの絞りを通過する、請求項23または24に記載の装置。
【請求項26】
少なくとも1つの空気導入口をさらに備える、請求項22〜25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項1】
容器(4)から液体を送出するための装置であって、
前記容器(4)からの液体の入口と、
液体出口(69)と
を備え、
前記容器から前記液体出口(69)への液体の計量を制御するように設計され、かつ、
少なくとも液体が前記容器から出て前記液体出口(69)を通って流れることが許されていない期間において、前記容器への空気の流入を制御するように設計された制御手段が設けられている装置。
【請求項2】
容器(4)から液体を送出するための装置であって、
前記容器(4)からの液体の入口と、
液体出口(69)と
を備え、
前記容器への空気の流れを、送出された液体の体積の関数として能動的に制御する制御手段が設けられている装置。
【請求項3】
前記制御手段が、前記容器への空気の流れを能動的に制御するように設計されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
希釈剤の導入口と、
前記液体を、前記液体出口からの液体および前記希釈剤と混ぜ合わせる混合チャンバと、
前記液体および希釈剤の混合物を送出するための送出口と
をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記制御手段が、電子制御ユニットを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御手段が、当該装置に入って前記容器(4)へと至る空気の流れを制御するバルブ部材を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記制御手段が、前記容器(4)からの液体を計量するためのポンプ(6)を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ポンプが、回転式の容積型ポンプ(6)である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
キャップを備えており、
前記キャップが2つの半殻を備え、
これらの半殻が、互いに組み立てられ、前記ポンプおよびバルブ手段を囲み、前記混合チャンバの外形を画成するように構成されている、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記バルブの駆動部および前記ポンプの接続部が、同じ半殻に配置されている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記キャップを当該装置のドッキング・ステーションに着脱可能に接続するように意図された少なくとも1つの関連する支持手段を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ドッキング・ステーションが、
電動モータと、駆動シャフトと、前記ポンプ手段の前記接続部と着脱可能に接続するように設計された駆動コネクタと、
前記バルブの前記駆動部に選択的に係合するように構成されたアクチュエータと、
前記キャップの案内手段に対をなすように係合する少なくとも1つの案内手段と
を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記制御手段が、前記液体出口を通る前記容器からの1回の用量または複数回の所定の用量の液体の、制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように前記容器への空気の流れを制御するように設計されている、請求項1〜12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御手段が、前記液体出口を通る前記容器からのただ1回の所定の用量の液体の、制御された計量の停止の時点、または直後、あるいは直前に開始するように前記容器への空気の流れを制御するように設計されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記制御手段が、前記容器から計量された液体の先の体積の関数として前記容器(4)へと流れる空気の体積を制御するように設計されている、請求項1〜14に記載の装置。
【請求項16】
前記制御手段が、前記容器から計量されたベース液体の先の体積の関数として設定される所定の時間期間にわたって前記容器(4)への空気の流れを可能にする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
容器(4)からのベース液体を希釈剤と混ぜ合わせるための装置であって、
前記容器(4)からのベース液体の入口と、
希釈剤の導入口と、
混合チャンバ(80)と
を有しており、
前記容器(4)からのベース液体の前記混合チャンバ(80)への流れを、回転計量手段を制御することによって制御するように設計され、かつ、
前記容器(4)への空気の流れを制御するように設計された制御手段が設けられている装置。
【請求項18】
容器(4)から液体を送出するための方法であって、
液体出口(69)を通過する液体を計量するステップと、
前記容器(4)から前記液体出口への液体の流れを制御するステップと、
ベース液体が前記液体出口を通って流れることが許されていない期間において、前記容器(4)への空気の流れを能動的に制御するステップと
を備える方法。
【請求項19】
前記液体の流れが、前記空気の流れとは別個独立に制御される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ベース液体の流れが、ポンプ(6)を使用して制御される、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記空気の流れおよび前記ベース液体の流れが、電子または電気制御手段を使用して制御される、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
容器の別個の区画または別個の容器から供給される少なくとも2つの栄養液体を希釈剤と混ぜ合わせることによって希釈済み混合物を調製するための装置であって、
前記2つの液体を、該液体を混ぜ合わせる混合チャンバへとそれぞれ計量するための少なくとも2つの液体計量手段および2つの計量ダクトを備え、
希釈および前記少なくとも2つの液体との混合のために前記計量ダクトのうちの少なくとも1つと交わるように配置された少なくとも1つの希釈剤ダクトをさらに有している装置。
【請求項23】
前記希釈剤が、少なくとも1つの液体に出会う前に、少なくとも1つの流れ加速手段によって加速される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記希釈剤が、前記2つの液体に出会う前に、2つの加速手段によって加速される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記希釈剤が、前記液体および前記希釈剤の流れの交点よりも前に配置された少なくとも1つの絞りを通過する、請求項23または24に記載の装置。
【請求項26】
少なくとも1つの空気導入口をさらに備える、請求項22〜25のいずれか一項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2009−522183(P2009−522183A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549864(P2008−549864)
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050105
【国際公開番号】WO2007/080150
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050105
【国際公開番号】WO2007/080150
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
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