説明

刺激、炎症および皮膚紅斑の治療および予防のための化粧品および/または薬学的組成物

本発明は、非損傷および損傷の皮膚の両方または粘膜に適用される表面的使用を目的とした化粧品または薬学的使用のための新しい組成物をその主題として有し、前記組成物は、外因的性質の現象によって誘導された刺激、炎症および皮膚紅斑{化学物質、薬学的成分、化粧品成分、物理的因子(例えば、太陽放射線、紫外放射線、電離放射線、X線、ガンマ線、レーザー光線)、細菌性因子、ウイルス性因子など}を低減または阻害し、かつ太陽放射線から、ならびにA、BおよびC型の紫外放射線によって誘導された損傷から皮膚を光保護する。
特に、本発明は、上述した皮膚の徴候を防止および/または治癒するための、局所的使用の薬学的または化粧品組成物の調製におけるジメチルスルホンの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、非損傷および損傷の皮膚の両方または粘膜に適用される表面的使用を目的とした化粧品または薬学的使用のための新しい組成物をその主題として有し、前記組成物は、外因的性質の現象によって誘導された刺激、炎症および皮膚紅斑{化学物質、薬学的成分、化粧品成分、物理的因子(例えば、太陽放射線、紫外放射線、電離放射線、X線、ガンマ線、レーザー光線)、細菌性因子、ウイルス性因子など}を低減または阻害し、かつ太陽放射線から、ならびにA、BおよびC型の紫外放射線によって誘導された損傷から皮膚を光保護する。
【技術の状態】
【0002】
紅斑とは、表在性真皮の血管への血液の送達の増加によって引き起こされた皮膚の赤色化である。紅斑とは、動脈血管の拡張を伝達する活性として定義される:鮮明な赤色の肌色を示し、局所的な温度の増加が検出され得る。受動紅斑は静脈鬱血が原因であり、局所的温度の低下を伴う青みを帯びた赤色の肌色を示す。紅斑は、様々な大きさ、形状および局在性を有する;血流の妨害によりビトロ圧とともに紅斑が消失する。紅斑は、物理的(機械的、熱的、放射的)、化学的、感染的(真菌症、発疹性小児病)、感情的(気恥ずかしい状態で起こる顔および首に局在化する突発的な赤色化)原因のために現れることがあるし、あるいは薬剤、ビタミン欠乏症、内分泌機能障害によって引き起こされることがあるし、さらにはアレルギー反応の過程で現れることもある。
【0003】
炎症は、生物学的薬剤(微生物)、化学的薬剤、物理機械的薬剤(例えば、外傷、放射線)によるかまたは疾病の結果としての組織障害に対する体の防御反応である。これは、化学的、物理的、生物学的種類の有害因子を無効にするかまたは破壊する生物学的機能を有し、続けて、炎症組織によってもたらされた損傷を修復する。
【0004】
様々な血管現象は、ヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジン、トロンボキサン、インターロイキンのようなケミカルメディエータ(炎症の媒介物)によって決定される。
【0005】
光保護は、皮膚上における紫外放射線の有害効果を減少させることができる手段を作用させることにある。
【0006】
炎症および酸化種
反応性酸素種(ROS)は、炎症プロセスの発生および維持における重要な役割を果たす毒性および高反応性分子である。スーパーオキシドラジカル(O2・)は、単球およびマクロファージ、炎症プロセスに関与した細胞によって生成され、かつそれ自体がプロセスの増幅の役割を果たす。
【0007】
水酸化物ラジカル(OH・)および過酸化水素ラジカル(H202・)は、炎症プロセス中に介在し、プロスタグランジンの代謝中および特にアラキドン酸の酵素代謝中に放出される。
【0008】
炎症プロセスは、真皮レベルで局在化される。
【0009】
本発明が根底におく問題は、治療および/または炎症、刺激および皮膚紅斑の防止のための、ならびに太陽放射線、より特異的な点ではA、BおよびC型の紫外放射線によって誘導された損傷から皮膚を光保護するための利用可能な化粧品および/または薬学的組成物を調製することである。
【0010】
このような問題は、添付のクレーム中に描写されたようなジメチルスルホンを含む組成物によって解決される。
【発明の説明】
【0011】
本発明は、局所使用のために適切にビヒクル化された、化学的、物理的、細菌性、ウイルス性因子によって誘導された皮膚の炎症を防止および/または治療するためのジメチルスルホンの使用である。本発明の範囲内において、ジメチルスルホンは、物理的因子、例えば、完全な指摘ではないが、特に太陽フィルターと結び付いたときの紫外放射線(太陽放射線)、電離放射線、X線、ガンマ線、レーザー光線(あらゆる強度および天然の)によって誘導された紅斑を阻害するために使用される。
【0012】
ジメチルスルホンはまた、化学物質、例えばカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、モノカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、トリカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、モノカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、トリカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、レゾルシン、フェノール、レチノイン酸、アダプレネ、アゼライン酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸、過酸化ベンジル、および化粧品および/または薬学分野において使用され得、かつ潜在的な刺激物質として特徴づけられる他の物質によって引き起こされた皮膚の炎症を減少させるために使用される。
【0013】
ジメチルスルホンはまた、太陽放射線、ならびに天然および人工起源のA,BおよびC型の紫外放射線によって誘導された損傷を減少させることができる特異的な光保護作用のために使用される。
【0014】
本発明は、特に、0.5重量%〜90重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、さらにより好ましくは8重量%〜30重量%で使用されるジメチルスルホンを含むことによって特徴づけられる上述の使用のための組成物である。使用されたジメチルスルホンのパーセンテージは一般的には適用の類型に依存し、意図した使用が上述した皮膚の徴候の防止または治癒に適うか否かという事実に依存する。
【0015】
化粧品および/または薬学的賦形剤と共同して、唯一の活性成分としてジメチルスルホンを含む組成物と、ジメチルスルホンが様々なタイプの薬剤(例えば、ケミカルピーリングを行うための角質溶解剤または太陽フィルターまたは日焼けを助けるための化合物または潜在的な刺激が打ち消された薬学的物質)との組み合わせで使用される組成物との両方が、本発明の範囲内に含まれる。
【0016】
ジメチルスルホンが組成物の唯一の活性成分を表わすとき、前記組成物は、抗紅斑薬または抗刺激薬であり、ジメチルスルホンは0.5重量%〜80重量%、好ましくは1重量%〜20重量%の可変量で含まれる。
【0017】
ジメチルスルホンが角質溶解剤との組み合わせであるとき、ジメチルスルホンの量は1重量%〜60重量%で構成され、かつ角質溶解剤の量は5重量%〜70重量%で構成される。
【0018】
ジメチルスルホンが太陽フィルター(例えば、PABA、ホモサレート、ショウノウ、ベンズアルコニウム、メトサルフェート、ベンゾフェノン-3、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、テレフタルイリデン ジカンファー スルホン酸、ベンズイリデンカンファースルホン酸、オクトクリレン、オクチルメトキシ桂皮酸塩、ポリアクリルアミドメチル ベンズイリデン、PEG-25 PABA、オクチルサリチル酸塩、オクチルジメチルPABA、イソアミルp-メトキシ桂皮酸塩、ベンゾフェノン-4、3-ベンズイリデンカンファー、4-メチルベンズイリデンカンファー、イソプロピルベンジルサリチル酸塩、オクチルトリアゾネシア)との組み合わせであるとき、ジメチルスルホンの量は0.5重量%〜50重量%で構成され、かつ太陽フィルターの量は1重量%〜20重量%で構成される(如何なる場合においても国際的な水準での様々な規制によって課された使用のための制限内において)。
【0019】
ジメチルスルホンが皮膚に対して刺激的活性を与える薬学的活性成分{例えば、レチノイン酸、サリチル酸、アゼライン酸、アダプレネ、過酸化ベンゾイル、メトロニダゾール、抗生物質、スルファミディクス(sulphamidics)、(これらのそれぞれの塩およびエステル、右旋性および/または左旋性形態、ラセミ混合物およびシスまたはトランス形態を含む)}との組み合わせであるとき、ジメチルスルホンの量が1.0重量%〜60.0重量%で構成され、かつ刺激物質の量が5.0重量%〜70重量%で構成される。
【0020】
本発明の組成物の範囲内で、100%までの重量バランスは、水(特に鉱質除去された水)、アルコール(例えばエチルアルコール)またはグリコール(例えばエチレングリコールまたはプロピレングリコール)のような溶媒 − および/または乳化剤、抗酸化剤のような賦形剤、脂質に基づいた賦形剤(液体脂質または固体脂質)、粘稠因子、金属イオン封鎖物質、防腐剤の追加を通して得られるであろう。このような賦形剤、特に、エマルジョン、ゲル、クリーム、軟膏などの調製のために使用される賦形剤は、当業者に広く知られているので、これ以上は詳述しない。
【0021】
実験の部
本発明の確証のために、光保護作用の評価に関する実験と、紫外放射線誘発型の紅斑阻害効果に関する実験を報告した。
【0022】
UVB放射光誘導型の皮膚紅斑は、太陽放射線に対する慢性および急性曝露によって皮膚に生じた損傷を評価するための良好なモデルであると考えられる。
【0023】
この実験において、ある手順を使用することは文献において既に報告されており、誘発された皮膚紅斑を阻害するための5%ジメチルスルホンに基づいた処方(SALDMS 5)の容量を、健康なボランティアのUVB放射への曝露によって決定した。より客観的かつ定量的評価のために、紅斑の経過を、非観血的技術、例えば反射分光光度法を使用してモニターした。
【0024】
実験の手順
光保護の評価と5%ジメチルスルホンに基づいた処方の抗紅斑能力のために、12人の健康なボランティア(実行する実験および手順の性質について事前に通知)が採用された。ボランティア(書面による同意が求められた)は、光II型およびIII型を含む対象から選ばれた。
【0025】
皮膚紅斑は、302nmにピークをもつ290〜320nmの間隔内で放射線を放射することができるMod.UVM-57(UVP, San Gabriel, CA)紫外線ランプを使用して誘導された。各々の被験者について、最小の紅斑発現投与量(MED)を最初に決定した。すなわち、各々の前腕の中央部分において、1 cm2の6つの皮膚の部位を同定および画定し、各被験者のMEDを等しい曝露時間で2回照射し、紅斑を刺激した。
【0026】
UVB照射の後、2つの部位を対照として使用した(すなわち未処理)。残りの部位を、試験用の100mgの処方(SALDMS 5)で二重に処理した。前記処方を、3時間という期間にわたって適切なチャンバー(Hill Top Chambers − Hill Top, Cincinnati, OH)を使用して皮膚の部位に塗布した。
【0027】
処理期間(3時間)が終了して、ヒルトップチャンバーを移動した後、各部位を水で洗浄し、処方の残部を除去し、30分間にわたって放置した。X-Rite mod.968反射分光光度計を使用して、各部位についての紅斑を連続して60時間にわたってモニターした。C型の照明源および2°の観察角度を採用した規格基準局によって示された白基準に従って装置を較正した。分光光度計を、機器(Spectrostart)に供給されたソフトウェアを使用し、400〜700nm領域における皮膚の反射スペクトルを合成できるパーソナルコンピューターに接続した。
【0028】
図1は、UVB放射にさらされる前(曲線a)およびさらされた後(曲線b)の同じ皮膚の部位に関する反射スペクトルについて報告している。曲線bから確認できるように、UVB放射にさらされた後の皮膚の部位の反射スペクトルは、吸収の2つのバンド:約400 nmの一重線、ヘモグロビンの吸収に関係した540〜580 nmの間にある別の二重線を示す。
【0029】
機器によって供給されたスペクトルデータから、試験対象の各皮膚の部位について長時間にわたって計算することができる。ここで、以下の等式を使用する:
【数1】

【0030】
紅斑指数の値(I.E.)。これは、皮膚の紅斑を定量的にモニタリングするためにDawsonによって提案された重要なパラメータを表わす。
【0031】
上記に設定された等式において、ヘモグロビン吸収ピークが検証される波長(540nm, 560nm, 580nm)の反射率の逆数の対数の値を足し、吸収が主としてメラニンの存在が原因である波長(510nmおよび610nm)に対応する値を引いた。
【0032】
UVB照射にさらされる前に各部位について決定されたE.I.基準値を、同じ部位についての異なる時間で計算したE.I.値から引いた。このような手法で局所的曲線を得(ΔE.I.−時間、図2を参照)、ここから対応する曲線下の面積(AUC)を計算した。AUC値は、紅斑の評価において特別な重要性を有する。AUC値は、紅斑自体の強度および持続時間に対して反比例する。すなわち、紅斑形成を阻害する生成物の能力に対して反比例する。
【0033】
従って、個々の処方の効力を詳細に比較するために、紅斑の阻害パーセンテージ(P.I.E.)を以下に示した式を使用して計算した。
【数2】

【0034】
AUC値は、処理部位[AUC(T)]または対照部位[AUC(C)]のΔE.I.−時間曲線下の面積を表わす。結果の統計的分析をステューデントのt検定方法を使用して行った。
【0035】
結果
図2は、未処理部位(対照)とSALDMS 5処方で処理された部位の両方の、時間の関数としての紅斑指数の変化を調査することによって得られた被験者1に関する幾つかの局所的曲線を示す。
【0036】
図2に示した紅斑過程における変化から、試験対象の処方によって異なる程度で発動した阻害効果は、UV B照射によって誘導された紅斑と比較してかなり明白であった。
【0037】
表1には、ジメチルスルホンに基づいた処方および個々の被験者についてのΔE.I.−時間曲線から得られた平均AUC値を示した。
【0038】
得られた結果から、SALDMS 5処方は、UVB照射によって誘導された皮膚の紅斑の阻害において顕著な効果を有することが明らかである。評価対象の生成物についての紅斑阻害能力を定量化するために、紅斑の阻害パーセンテージの値(P.I.E)を計算し、これを図3に示した。
【0039】
結論として、この実験において得られた結果から、SALDMS 5処方は、興味深い光保護効果を有し、紫外放射線の作用によって刺激された退行性作用からの皮膚の保護に有用である。
【0040】
SALDMS 5処方の高い抗紅斑および光保護能力は、化粧品および製薬品分野において、特に紫外放射線によって誘導された損傷からの予防および保護において、この活性成分の効果的使用を可能にする。
【0041】
表1−対照部位(未処理)および5%ジメチルスルホンに基づいた処方で処理した部位について得られたAUC値。
【表1】

【0042】
処方の例
製剤1−ローション/溶液
No 内容 % w/w
a
01 ジメチルイソソルビド 40.00
02 ピルビン酸 50.00
03 ジメチルスルホン 10.00
調製の方法:03を01に溶解させ、得られた溶液を02と混合する。
【0043】
製剤2−ローション/溶液
No 内容 % w/w
a
01 ジメチルイソソルビド 40.00
02 トリクロロ酢酸 50.00
03 ジメチルスルホン 10.00
調製の方法:03を01に溶解させ、得られた溶液を02と混合する。
【0044】
製剤3−ローション/溶液
No 内容 % w/w
a
01 ジメチルイソソルビド 20.00
02 グリコール酸 50.00
03 ジメチルスルホン 10.00
04 水 10.00
調製の方法:03+02を01に溶解させ、得られた溶液を04と混合する。
【0045】
製剤4−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 オクチルメトキシシンナメート 5.00
09 4-メチルベンジリデンカンファー 2.00
フェーズB
10 プロピレングリコール 2.00
11 レチノイン酸 0.025
12 脱塩水 10.00
フェーズC
13 ジメチルスルホン 10.00
14 プロピレングリコール 2.00
15 二ナトリウム EDTA 0.07
16 グリセロール 5.00
17 フェノキシエタノール 1.00
18 メチルパラベン 0.10
19 エチルパラベン 0.10
20 プロピルパラベン 0.10
21 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と撹拌しながら混合して均質溶液を調製し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)を連続的に撹拌しながら加え、25℃まで冷却する。
【0046】
製剤5−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 乳酸エチル 5.00
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 アゼライン酸 15.0
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 プロピレングリコール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【0047】
製剤6−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 乳酸エチル 5.00
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 過酸化ベンゾイル 5.00
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 プロピレングリコール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【0048】
製剤7−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 レチノイン酸 0.02
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 乳酸 10.00
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 プロピレングリコール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【0049】
製剤8−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 ピルビン酸エチル 5.00
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 アダパレン 0.20
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 プロピレングリコール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【0050】
製剤9−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 ピルビン酸エチル 5.00
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 乳酸 10.00
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 プロピレングリコール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【0051】
製剤10−水中油エマルション
No 内容 % w/w
a
フェーズA
01 Sreareth 2 3.00
02 Steareth 21 2.00
03 Ppg 15 ステアリルエーテル 10.00
04 酢酸トコフェリル 1.00
05 ジャコバ油 2.00
06 Bht 0.01
07 アスコルビルパルミテート 0.10
08 ピルビン酸エチル 5.00
フェーズB
09 プロピレングリコール 2.00
10 乳酸 10.00
11 脱塩水 10.00
フェーズC
12 ジメチルスルホン 10.00
13 メトロニダゾール 2.00
14 二ナトリウム EDTA 0.07
15 グリセロール 5.00
16 フェノキシエタノール 1.00
17 メチルパラベン 0.10
18 エチルパラベン 0.10
19 プロピルパラベン 0.10
20 脱塩水 100 qba
調製の方法:フェーズA)を75℃まで加熱し;フェーズC)を+75℃まで加熱し;フェーズA)をフェーズC)と連続的に撹拌しながら混合して溶液を均質化し;+45℃まで冷却し;その後にフェーズB)と連続的に撹拌しながら混合し、25℃まで冷却した。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】UVB放射線にさらされる前(曲線a)およびさらされた後(曲線b)に得られた皮膚の反射スペクトル。
【0053】
X軸−波長(nm)
【図2】未処理の部位(対照)と処方SALDMS 5で処理した部位について得られた時間の関数としての紅斑指数の変化(ΔE.I.)。
【0054】
Y軸−ΔE.I.
X軸−時間(時間)
記号一覧−対照、SALDMS 5、♯RIFI
【図3】処方General Topics SALDMS 5とプラセボで得られた皮膚の紅斑の阻害パーセンテージ(P.I.E.)。
【0055】
Y軸−P.I.E.
X軸−SALDMS 5, プラセボ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所使用のための薬学的または化粧品組成物の調製におけるジメチルスルホンの使用であって、化学的、物理的、細菌性およびウイルス性因子によって誘導された皮膚の炎症を防止および/または治療し、かつ太陽放射線および天然または人工起源の両方を含むA、BおよびC型の紫外放射線によって誘導された損傷を低減させることができる特異的な光保護作用のための使用。
【請求項2】
あらゆる強度および天然の、特に太陽フィルターと結び付いたときの紫外放射線(太陽放射線)、電離放射線、X線、ガンマ線、レーザー光線から選択された物理的因子によって誘導された紅斑を阻害するための請求項1に記載の使用。
【請求項3】
カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、モノカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、トリカルボン酸のα-ヒドロキシ酸、モノカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、トリカルボン酸のβ-ヒドロキシ酸、レゾルシン、フェノール、レチノイン酸、アダパレン、アゼライン酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸、過酸化ベンジル、および化粧品および/または薬学分野において使用され得、かつ潜在的な刺激物質として特徴づけられる他の物質から選択された化学物質によって引き起こされた皮膚の炎症を低減させるための請求項1に記載の使用。
【請求項4】
薬学的有効量のジメチルスルホンを含む局所的使用のための薬学的および/または化粧品組成物。
【請求項5】
前記ジメチルスルホンが、0.5重量%〜90重量%で存在する請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記ジメチルスルホンが、5重量%〜60重量%、好ましくは8重量%〜30重量%で存在する請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が抗紅斑薬または抗刺激薬であり、前記ジメチルスルホンが0.5重量%〜80重量%、好ましくは1重量%〜20重量%の可変量で存在する請求項4ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が角質溶解剤を含むケミカルピーリングのための処方であり、前記ジメチルスルホンが1重量%〜60重量%で構成された量で存在し、かつ前記角質溶解剤が5重量%〜70重量%で構成された量で存在する請求項4ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が太陽フィルターを含む処方であって、ジメチルスルホンの量が0.5重量%〜50重量%で構成され、かつ太陽フィルターの量が1重量%〜20重量%で構成される請求項4ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記太陽フィルターが、PABA、ホモサレート、ショウノウ、ベンズアルコニウム、メトサルフェート、ベンゾフェノン-3、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、テレフタルイリデン ジカンファー スルホン酸、ベンズイリデンカンファースルホン酸、オクトクリレン、オクチルメトキシ桂皮酸塩、ポリアクリルアミドメチル ベンズイリデン、PEG-25 PABA、オクチルサリチル酸塩、オクチルジメチルPABA、イソアミルp-メトキシ桂皮酸塩、ベンゾフェノン-4、3-ベンズイリデンカンファー、4-メチルベンズイリデンカンファー、イソプロピルベンジルサリチル酸塩、オクチルトリアゾネシアから選択される請求項9に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−525951(P2006−525951A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500190(P2005−500190)
【出願日】平成15年5月30日(2003.5.30)
【国際出願番号】PCT/IT2003/000340
【国際公開番号】WO2004/105741
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(505442989)
【Fターム(参考)】