説明

前立腺癌の診断および治療に有用なFKBP核酸およびポリペプチドの発現分析

【課題】前立腺癌を検出、特定、予防、および治療するための方法
【解決手段】対象が前立腺癌に罹患しているかどうかを評価する方法であって、
a)対象からのサンプル中のFKBPマーカーの発現のレベル、および
b)対照サンプル中のマーカーの発現の正常レベル、を比較することを含み、対象からのサンプル中のマーカーの発現レベルと正常レベルの間の有意な差が、対象が前立腺癌に罹患していることを示すものである方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象が前立腺癌に罹患しているかどうかを評価する方法であって、
a)対象からのサンプル中のFKBPマーカーの発現のレベル、および
b)対照サンプル中のマーカーの発現の正常レベル、を比較することを含み、対象からのサンプル中のマーカーの発現レベルと正常レベルの間の有意な差が、対象が前立腺癌に罹患していることを示すものである方法。
【請求項2】
マーカー化合物が転写されたポリヌクレオチドまたはその部分に対応し、ポリヌクレオチドがマーカーを含むものである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
サンプルが対象から得られる細胞を含むものである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
細胞が前立腺から採取されるものである、請求項3記載の方法
【請求項5】
細胞が血液から採取されるものである、請求項3記載の方法
【請求項6】
サンプル中のマーカーの発現レベルが、前立腺癌に罹患していない対象におけるマーカーの発現の正常レベルと、少なくとも係数2だけ差がある、請求項1記載の方法。
【請求項7】
サンプル中のマーカーの発現レベルが、前立腺癌に罹患していない対象におけるマーカーの発現の正常レベルと、少なくとも係数3だけ差がある、請求項1記載の方法。
【請求項8】
サンプル中のマーカーの発現レベルを、マーカーに対応するタンパク質のサンプル中での存在を検出することにより評価する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
タンパク質に特異的に結合する試薬を用いてタンパク質の存在を検出する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
試薬が、抗体、抗体誘導体、および抗体フラグメントから成る群から選択される、請求項9記載の方法。
【請求項11】
サンプル中のマーカーの発現のレベルを、転写されたポリヌクレオチドまたはその部分のサンプル中での存在を検出することにより評価する方法であって、転写されたポリヌクレオチドがマーカーを含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
転写されたポリヌクレオチドがmRNAである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
転写されたポリヌクレオチドがcDNAである、請求項11記載の方法。
【請求項14】
検出のステップが、転写されたポリヌクレオチドを増幅することをさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
サンプル中のマーカーの発現のレベルを、ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下でマーカーとアニールするもしくはポリペプチドの部分とアニールする(ここで、ポリヌクレオチドはマーカーを含む)転写されたポリヌクレオチドのサンプル中での存在を検出することにより評価する、請求項1記載の方法。
【請求項16】
対象における前立腺癌の進行をモニターする方法であって、
a)第1の適当な時点で対象サンプルにおいてFKBPマーカーの発現を検出すること、;
b)その後の適当な時点でステップ(a)を反復すること;および、
c)ステップ(a)と(b)において検出された発現のレベルを比較し、そしてそれより、対象における前立腺癌の進行をモニターすること、
を含む方法。
【請求項17】
マーカーが転写されたポリヌクレオチドまたはその部分に対応し、ポリヌクレオチドがマーカーを含む、請求項17記載の方法。
【請求項18】
サンプルが対象から得られる細胞を含むものである、請求項17記載の方法。
【請求項19】
細胞が、前立腺から採取されるものである、請求項19記載の方法。
【請求項20】
細胞が、血液から採取されるものである、請求項19記載の方法。
【請求項21】
対象において前立腺癌を阻害する治療の有効性を評価する方法であって、
a)治療の少なくとも一部を対象に提供する前に対象から得た第1サンプルにおけるFKBP54マーカーの発現を得ること;
b)治療の部分を提供後に対象から得た第2サンプルにおけるFKBP54マーカーの発現を得ること;
を含み、第2サンプルにおけるマーカーの発現の、第1サンプルに対して有意に低いレベルが、治療が対象において前立腺癌を阻害するのに有効であることを示すものである方法。
【請求項22】
試験化合物が細胞において前立腺癌を誘発する潜在的能力を評価する方法であって、
a)試験化合物の存在および不在下に細胞の別個の部分標本を維持すること;および、
b)部分標本のそれぞれにおけるFKBP54マーカーの発現を比較すること、
を含み、試験化合物の存在下に維持した部分標本におけるFKBP54マーカーの発現の、試験化合物の不在下に維持した部分標本に対して有意に高まったレベルが、試験化合物が細胞において前立腺癌を誘発する潜在的能力を有することを示すものである方法。
【請求項23】
FKBP54マーカーに対応するポリヌクレオチドに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドを対象の細胞に提供することを含む、前立腺癌に罹患している対象を治療する方法。
【請求項24】
前立腺癌を進行させる危険のある対象において前立腺癌を阻害する方法であって、FKBP54マーカーに対応する遺伝子の発現を阻害することを含む方法。
【請求項25】
前立腺癌を治療するのに有用な化合物を同定する方法であって、
a)試験化合物の存在下における細胞中のFKBP54マーカーの発現レベルを測定すること;および、
b)ステップ(a)において測定された発現を、試験化合物の不在下での細胞中のFKBP54マーカーの発現と比較すること、
を含み、試験化合物の存在下でのFKBP54マーカーの発現レベルが、試験化合物の不在下でのその発現レベルよりも低い場合に、化合物が前立腺癌を治療するのに有用なものである方法。
【請求項26】
発現レベルを、FKP54マーカーのmRNAのレベルを測定することにより決定する、請求項25記載の方法。
【請求項27】
発現レベルを、FKBP54マーカーのタンパク質のレベルを測定することにより決定する、請求項25記載の方法。
【請求項28】
細胞が前立腺癌細胞である、請求項25記載の方法。
【請求項29】
前立腺癌を治療するのに有用な化合物を同定する方法であって、
a)FKBP54マーカーの活性を測定すること;および、
b)ステップ(a)において測定された活性を、試験化合物の不在下でのFKBP54マーカーの活性のレベルと比較すること、
を含み、試験化合物の存在下でのFKBP54マーカーの活性が、試験化合物の不在下でのその活性レベルよりも低い場合に、化合物が前立腺癌を治療するのに有用なものである方法。
【請求項30】
細胞が前立腺癌細胞である、請求項29記載の方法。
【請求項31】
FKBP54マーカーの発現を低下させる化合物を患者に投与することを含む、患者において前立腺癌を治療する方法。
【請求項32】
化合物が、FKBP54マーカーのmRNAの発現を低下させるものである、請求項31記載の方法。
【請求項33】
化合物が、FKBP54マーカーのタンパク質の発現を低下させるものである、請求項31記載の方法。
【請求項34】
前立腺癌に罹患している対象におけるアンドロゲン除去治療の有効性を決定する方法であって、
a)適当な第1時点で、FKBP54マーカーの発現レベルを対象において検出すること;
b)対象がアンドロゲン除去治療を開始した後のその後の適当な時点で、ステップ(a)を反復すること;および、
c)ステップ(a)と(b)において検出されたFKBPマーカーの発現のレベルを比較すること、
を含み、発現レベルの低下が、アンドロゲン除去治療が低下効力を有するものであることを示すものである方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−271979(P2008−271979A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127055(P2008−127055)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【分割の表示】特願2002−546766(P2002−546766)の分割
【原出願日】平成13年11月28日(2001.11.28)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】