説明

剥離シートおよび粘着シート

【課題】剥離剤層との剥離性能が良好であり、経時剥離安定性に優れた剥離シートおよび粘着シートを提供すること。
【解決手段】剥離シート基材と剥離剤層からなり、同剥離剤層がゴム系エラストマー100質量部および水素引き抜き型光重合開始剤0.1〜15質量部を含み、活性エネルギー線照射により得られた硬化層であることを特徴とする剥離シート、および基材の少なくとも片面に粘着剤層が形成され、同粘着剤層に前記の剥離シートを設けてなる粘着シートである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は剥離シートおよび粘着シートに関する。さらに詳しくは、本発明は非シリコーン系であって、剥離剤層と粘着剤層との間の剥離性能が良好であり、経時剥離安定性に優れた剥離シートおよび特に精密電子機器に関連する用途に好適に用いられる粘着シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、粘着シートはセラミックコンデンサー、ハードディスクドライブ、半導体装置等の精密電子機器の製造工程における種々の段階で、種々の形式のものが使用されている。
このような、精密電子機器の製造工程で使用される粘着シートにおいては、シリコーン系粘着剤は該粘着剤中に含まれる低分子量のシリコーン系化合物により電子部品がトラブルを起こすおそれがある。したがって、一般に、例えばアクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤等の非シリコーン系粘着剤が用いられる。また、精密電子機器の製造工程で使用される粘着シートに限らず、一般的に粘着シートとしては、製造後使用時まで粘着剤層を保護するために基材上に剥離剤層を設けてなる剥離シートが貼付されている形態のもの、基材の粘着剤層の面と反対側の面に剥離剤層が設けられ、それが連続したロール状に巻回されている形態のもの、および、同じく基材の粘着剤層の面と反対側の面に剥離剤層が設けられ、それを一定のサイズに裁断したシートが複数枚積層されている形態のものがある。
【0003】
精密電子機器用途以外の一般用途に用いられる粘着シートでは、上記いずれの形態のものにおいても、剥離剤層にはシリコーン系の化合物がしばしば用いられるが、精密電子機器に関連する用途にシリコーン系の化合物を用いた場合には、剥離剤層に含まれる低分子量のシリコーン系化合物が粘着剤層に移行して残存し、前記のシリコーン系粘着剤と同様に、電子機器がトラブルを起こすおそれがある。
したがって、精密電子機器用途に用いられる粘着シートのための剥離剤層には、非シリコーン系剥離剤として知られているアルキド系の樹脂(例えば、特許文献1参照)や長鎖アルキル系の樹脂(例えば、特許文献2参照)を使用することが試みられている。
しかしながら、剥離剤層を形成させるためにこれらの樹脂を用いた場合、粘着剤層と剥離剤層との間の剥離力が高く、粘着剤層と剥離剤層とが剥離し難い場合があるという問題が生じる。
【0004】
このような状況下、ゴム系エラストマーのような非シリコーン系剥離剤層を有し、同剥離剤層と粘着剤層との剥離性や経時剥離安定性及び剥離剤層と基材との密着性に優れた剥離シートが提案されている(例えば特許文献3、4参照)。ちなみに、特許文献3および4においては、いずれも1,4−ポリブタジエンを主成分とし、酸化防止剤を混合した剥離剤から形成された剥離剤層を有する剥離シートを用いることにより、経時剥離安定性を達成している。
しかしながら、これらの剥離シートを用いた場合であっても、粘着剤層と剥離剤層が貼付された状態で熱履歴を受けた場合には、粘着剤層と剥離剤層との間の剥離力が高くなり(重剥離化)、経時剥離安定性という点ではまだ充分ではなかった。
【特許文献1】特開昭57−49685号公報
【特許文献2】特開2002−249757号公報
【特許文献3】特開2005−199586号公報
【特許文献4】特開2005−205813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような状況下で、剥離剤層がゴム系エラストマーのような非シリコーン系樹脂を含む剥離剤層であっても、熱履歴を受けた後の剥離剤層と粘着剤層との経時剥離安定性に優れた剥離シートおよび粘着剤表面に同剥離シートが貼付された粘着シートを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、剥離剤層をゴム系エラストマーと水素引き抜き型光重合開始剤を含み、活性エネルギー線照射により得られた硬化層とすることにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、
(1)剥離シート基材と剥離剤層からなり、同剥離剤層がゴム系エラストマー100質量部および水素引き抜き型光重合開始剤0.1〜15質量部を含み、活性エネルギー線照射により得られた硬化層であることを特徴とする剥離シート、
(2)前記ゴム系エラストマーがポリブタジエンおよび/またはポリイソプレンである上記(1)に記載の剥離シート、
(3)剥離剤層が酸化防止剤を含むものである上記(1)または(2)に記載の剥離シート、
(4)剥離シート基材と剥離剤層との間に弾性体からなるアンダーコート層を設けた上記(1)〜(3)のいずれかに記載の剥離シート、
(5)弾性体がポリウレタンである上記(4)に記載の剥離シート、
(6)活性エネルギー線が紫外線である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の剥離シート、
(7)前記水素引き抜き型光重合開始剤がアセトフェノンである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の剥離シート、
(8)基材の少なくとも片面に粘着剤層が形成され、同粘着剤層に上記(1)〜(6)のいずれかに記載の剥離シートを設けてなる粘着シート、
(9)粘着剤層がアクリル系粘着剤層である上記(8)に記載の粘着シート、
(10)前記水素引き抜き型光重合開始剤がアセトフェノンである上記(8)または(9)に記載の粘着シート、および
(11)前記剥離シートの前記粘着剤層に対する熱促進後の剥離力(B)と常態剥離力(A)の比(B)/(A)が5以下である上記(8)〜(10)のいずれかに記載の粘着シートを提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の剥離シートおよび粘着シートは、剥離剤層と粘着剤層のいずれもが実質的にシリコーン系化合物を含まず、熱履歴後であっても剥離剤層と粘着剤層との間の剥離力は高くならず、すなわち、重剥離化せず、経時剥離安定性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
まず、本発明の剥離シートについて説明する。
本発明の剥離シートにおける剥離シート基材としては、特に制限はなく、従来剥離シート基材として知られている公知の剥離シート基材の中から、適宜選択して用いることができる。
そのような基材としては、グラシン紙、コート紙、キャストコート紙、無塵紙等の紙基材、これらの紙基材にポリエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリプロピレンやポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、酢酸セルロース系樹脂フィルム等のプラスチックフィルムまたはシート、およびこれらを含む積層シートまたはフィルムが挙げられる。
特に、PETのようなポリエステル系樹脂から製造されるフィルムまたはシートが、耐熱性が良好であり、機械的強度にも優れ、コストも比較的安価であることなどから好適に用いられる。
剥離シート基材の厚さは特に制限されないが、通常10〜150μm、好ましくは、20〜100μmである。
10μm以上とすることにより、強度および製造または使用時の取り扱い易さが確保され、150μm以下とすることにより、コストアップを防ぎ、かつ、製品が嵩高くなるのを防止する。
【0009】
剥離シート基材としてプラスチックフィルムを用いる場合には、プラスチックフィルムと剥離剤層との密着性を向上させるなどの目的で、所望により、プラスチックフィルムの剥離剤層が設けられる側の面に酸化法や凹凸化法などの物理的または化学的表面処理を施すことができる。
酸化法としては、たとえば、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾンや紫外線照射処理などが挙げられる。凹凸化法としては、たとえば、サンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は剥離シート基材の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にコロナ放電処理が効果および操作性などの面から好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
【0010】
次に、本発明の剥離シートにおける剥離剤層について説明する。
剥離剤層はゴム系エラストマーと水素引き抜き型光重合開始剤を含んでおり、活性エネルギー線照射により硬化した層からなっている。
両者の配合量(固形分換算)は、ゴム系エラストマー100質量部に対して水素引き抜き型光重合開始剤0.1〜15質量部、好ましくは、0.5〜12質量部である。水素引き抜き型光重合開始剤の配合量を0.1質量部以上とすることにより、後で述べる粘着シートの重剥離化を抑制し、15質量部以下とすることにより、剥離剤層表面の表面エネルギーを抑えて剥離力を低くすることができる。
【0011】
剥離剤層中の一方の成分であるゴム系エラストマーとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレンなどのジエン系ホモポリマーやポリスチレン−ポリブタジエン、ポリスチレン−ポリイソプレンなどのジエン系コポリマー、EPDM、ポリブチレンなどのエラストマーが用いられるが、溶剤への溶解性が良いこと、塗膜形成性及び軽剥離性の観点から、特にポリブタジエン、ポリイソプレン、より具体的には、1,4−ポリブタジエンが好ましく用いられる。これらゴム系エラストマーは一種を単独で、または二種以上組み合わせて用いても良い。
【0012】
次に、水素引き抜き型光重合開始剤について説明する。
光重合開始剤としては、分子内開裂型光重合開始剤と水素引き抜き型光重合開始剤が知られているが、本発明の剥離シートにおける剥離剤層では水素引き抜き型光重合開始剤を使用することが必須である。
本発明で用いられる水素引き抜き型光重合開始剤は剥離シートの重剥離の要因となる剥離剤層表面に存在しているゴム系エラストマー中の二重結合を開裂させて安定化させる役割を有しており、活性エネルギー線の照射によりゴム系エラストマー中にラジカルを発生させる。したがって、水素引き抜き型光重合開始剤を用いた方が反応効率としては小さいが、ゴム系エラストマーに極性基が付加せず、二重結合を開裂できるため有効である。
水素引き抜き型光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、P,P´−ジメトキシベンゾフェノン、P,P´−ジクロルベンゾフェノンP,P´−ジメチルベンゾフェノン、アセトナフトンなどの芳香族ケトン類が挙げられ、そのほか、テレフタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド、メチルアントラキノンなどのキノン系芳香族化合物が挙げられる。
これらの中で、剥離シートの重剥離化を起こしにくく経時剥離安定性を確保できるという点でアセトフェノンが好ましい。
【0013】
本発明において、剥離剤層はさらに酸化防止剤を含んでいても良い。剥離剤層
を構成するゴム系ポリマー、特にポリブタジエンやイソプレンなどのジエン系ゴムは、分子内に二重結合を有しているので、酸化劣化し易く、それを抑制するために酸化防止剤を含有させるのが有利である。
酸化防止剤としては、特に制限はなく、公知のホスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等のいずれもが使用可能である。
【0014】
ホスファイト系酸化防止剤としては化学構造式にホスファイト骨格を含むもの、具体的には、例えば、イルガフォス38、イルガフォスP−EPQ、イルガフォス126(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミライザーTNP、スミライザーTPP−P、スミライザーP−16(以上いずれも住友化学社製)、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブ11C、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−11、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010(以上いずれもADEKA社製)等が挙げられる。
【0015】
有機イオウ系酸化防止剤としては化学構造式にチオエーテル骨格を含むもの、具体的には、例えば、イルガノックスPS800FL、イルガノックスPS802FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミライザーTP−M、スミライザーTP−D、スミライザーTL、スミライザーMB(以上いずれも住友化学社製)、アデカスタブAO−23(ADEKA社製)等が挙げられる。
【0016】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては化学構造式中に2,6−アルキルフェノール骨格を有するもの、具体的には、例えば、イルガノックス245、イルガノックス259、イルガノックス565、イルガノックス1010、イルガノックス1035、イルガノックス1076、イルガノックス1098、イルガノックス1222、イルガノックス1330、イルガノックス1425、イルガノックス3114、イルガノックス1520、イルガノックス1135、イルガノックス1141、イルガノックスHP2251(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミライザーBHT、スミライザーMDP−S、スミライザーGA−80、スミライザーBBM−S、スミライザーWX−R、スミライザーGM、スミライザーGS(以上いずれも住友化学社製)、アデカスタブAO−30(ADEKA社製)等が挙げられる。
【0017】
これらの酸化防止剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、剥離剤層中の1,4−ポリブタジエンのようなゴム系エラストマーの劣化による重剥離化を抑制するという観点からは、ゴム系エラストマー100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、剥離剤と剥離シート基材との密着性を維持するという観点からは、ゴム系エラストマー100質量部に対し、通常0.1〜15質量部の範囲である。
【0018】
本発明の剥離シートにおける剥離剤層を形成させるためには、ゴム系エラストマー、水素引き抜き型光重合開始剤および必要に応じて添加される前記酸化防止剤等を含む有機溶媒溶液(以下、剥離剤溶液ということがある)が用いられる。
有機溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n-ブタノール、イソブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、これらは単独でも二種以上組み合わせて用いても良い。
剥離剤溶液は剥離シート基材への塗工性の観点から、ゴム系エラストマー等の濃度を0.5〜15質量%程度に調整するのが好ましい。0.5質量%以上とすることにより、剥離シート基材上に均一な剥離剤層を形成させることができ、15質量%以下とすることにより、ゴム系エラストマー等の不必要な使用を回避し、コストアップするのを防止する。
【0019】
剥離シート基材への剥離剤溶液の塗工は、例えばバーコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、グラビアコート法、エアドクターコート法、ドクターブレードコート法など、従来公知の塗工方法により行なうことができる。
剥離剤溶液の塗工量は、必要とする剥離力(軽剥離)を得るためには、剥離剤の量として0.01g/m2以上が好ましく、ブロッキングを起こさないためには、1.5g/m2以下が好ましい。剥離剤の塗工量を上記のような範囲にすれば、剥離剤層の厚さが0.01〜2μm程度となり、塗工量をより好ましい範囲である0.02〜0.5g/m2とすれば剥離剤層の厚さが0.02〜0.8μm程度のより好ましい範囲となる。
【0020】
上記のように、剥離剤溶液を前記剥離シート基材上に塗工し、40〜160℃程度の温度で30秒〜1分間程度加熱して乾燥させた後、紫外線などの活性エネルギー線を照射してゴム系エラストマーを硬化・架橋させて剥離剤層を形成させる。
本発明の剥離シートにおいては、剥離シート基材と剥離剤層との間に、必要に応じて、アンダーコート層を介在させてもよい。アンダーコート層を介在させることにより、密着性と安定した剥離力を得ることができるという利点がある。アンダーコート層を形成させるための材料としては弾性体が挙げられる(以下、アンダーコート層のことを「弾性体層」と記載することがある)。
弾性体としては、天然ゴムなどの天然樹脂、ポリウレタン系、エチレン酢酸ビニル共重合休、ポリオレフィン系等の合成樹脂、或いは、合成ゴム、例えば、スチレンブタジエン系、クロロプレン系、ブチル系、エチレン・プロピレン系、アクリル系のゴム等の材料から形成される弾性体が使用可能であるが、剥離剤溶液に使用する有機溶媒に対しての耐溶剤性(不溶解である)及び優れたゴム弾性を有することから、特にポリウレタンエラストマーや変性ポリウレタンエラストマーなどのポリウレタン系の合成樹脂が好ましい。
弾性体層は、上記のような材料を有機溶媒に溶解させたアンダーコート液を剥離シート基材上に塗工、乾燥させることにより形成させることができる。さらに必要に応じて、塗工、乾燥後に紫外線照射をすることにより耐溶剤性の向上、基材との密着性を向上させることができる。
アンダーコート層を介在させる場合、その中にも必要に応じて前記のような酸化防止剤を配合することができる。
【0021】
アンダーコート液を調製するために用いられる有機溶媒としては、アンダーコート層を形成させるための材料に対する溶解性が良好な公知の溶媒の中から適宜選択して用いることができる。このような溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンダーコート液は、塗工の利便さから、これらの有機溶媒を使用して、固形分濃度が0.1〜15質量%程度、好ましくは0.5〜5質量%の範囲になるように調製するのが好ましい。
アンダーコート液の前記剥離シート基材上への塗工は、例えばバーコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、グラビアコート法、エアドクターコート法、ドクターブレードコート法など、従来公知の塗工方法により行なうことができる。
アンダーコート液を前記剥離シート基材上へ塗工し、40〜160℃程度の温度で30秒〜2分間程度の時間加熱して乾燥させたることにより、アンダーコート層を形成させるための材料よりなるアンダーコート層が形成される。
アンダーコート液の塗工量は、アンダーコート層を設けることによる効果である経時剥離安定性を得るには、厚さとして、0.01μm以上が好ましい。ブロッキングを起こさず、且つ経済的、効率的な厚さとして、3μm以下が好ましく、特に0.05〜1μmの範囲が好ましい。
アンダーコート層の厚さを上記のような範囲に調整するためには、アンダーコート液の塗工量は、アンダーコート剤の量として0.01g/m2〜3g/m2程度である。
剥離剤層を形成させるために、活性エネルギー線が照射されるが、活性エネルギー線としては、紫外線や電子線等があるが、汎用性という観点から紫外線を用いることが好ましい。
紫外線照射に使用するランプとしては、従来公知の高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、無電極ランプなどが使用できるが、ゴム系エラストマーの硬化性の点で無電極ランプが最も適している。
紫外線照射における照射量は、剥離シート基材と剥離剤層との高い密着性を得るという観点からは、1mJ/cm2以上が好ましく、1000mJ/cm2以下が好ましい。さらに好ましくは、紫外線照射量は70〜300mJ/cm2の範囲、特に100〜150mJ/cm2の範囲が好ましい。
【0022】
本発明は、前記剥離シートとともに粘着シートも提供する。
以下、粘着シートについて説明する。
本発明の粘着シートは粘着シート用の基材の少なくとも片面に粘着剤層が設けられており、この粘着剤層に前記剥離シートの剥離剤層が貼付されている。
【0023】
本発明において、粘着シート用の基材の材質は、特に限定されるものではなく、前記剥離シート基材と同じ材料が使用可能であるが、本発明の粘着シートが特に精密電子機器に関連する用途に好適に用いられるという観点から、PETのようなポリエステル系樹脂から製造されるフィルムまたはシートが、耐熱性が良好であり、機械的強度にも優れ、かつ、コストも比較的安価であることなどから好適に用いられる。
粘着シート用の基材の厚みは、特に制限はされないが、通常5〜200μm程度であり、好ましくは25〜150μm程度である。5μm以上とすることにより、粘着シートを製造する際および使用する際に必要な強度や剛性が確保され、200μm以下とすることにより、強度や剛性が必要以上に高くなったり、製品が嵩高くなるのを防ぐとともに、コストアップするのを防止することができる。
粘着シート用の基材は、着色されていてもよいし無色透明のものでもよい。また、基材の表面又は裏面には、印刷、印字などが施されていてもよい。そのために、基材には、感熱記録層、熱転写、インクジェット、レーザー印字などが可能な印字受像層、印刷性向上層等が設けられてもよい。
【0024】
本発明において、基材として紙基材ではなくフィルム基材を用いる場合は通常、その上に設けられる粘着剤層や上述した印刷性向上層との密着性を向上させる目的で所望により、酸化法や凹凸化法などの物理的又は化学的表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶媒処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、フィルム基材の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が、効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
【0025】
本発明の粘着シートにおいては、前記粘着シート用の基材の少なくとも片面に、粘着剤層が設けられる。前記粘着剤層を形成させるために用いられる粘着剤としては特に制限はなく、従来、粘着シートに粘着剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤及びポリエステル系粘着剤などを用いることができるが、これらの中で、一般的にはアクリル系粘着剤がよく用いられる。ただし、本発明の粘着シートは精密電子機器に関連する用途において用いられることを想定しているので、粘着剤層は実質的にシリコーン系化合物を含まないことが必要でありシリコーン系粘着剤は使用されない。
【0026】
前記アクリル系粘着剤としては、主成分として、例えば(メタ)アクリル酸エステル単独重合体、(メタ)アクリル酸エステル単位2種以上を含む共重合体及び(メタ)アクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも1種を含有するものが用いられる。該(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシルなどが挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸基含有単量体などが挙げられる。
【0027】
本発明の粘着シートは、粘着剤層中に酸化防止剤を含有していてもよい。
酸化防止剤としては、特に制限はなく、前記剥離シートの説明において記載した公知のホスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等の何れもが使用可能である。
【0028】
また、本発明の粘着シートにおける粘着剤には、必要に応じてイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、キレート系架橋剤が使用できる。イソシアネート系架橋剤ではトリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水素化トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性TDI等が用いられる。エポキシ系架橋剤ではエチレングリコールグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が用いられる。アジリジン系架橋剤では2,2-ビスヒドロキシメチルブタノール-トリス[3-(1-アジリジニル)プロピオネート]、4,4-ビス(エチレンイミノカルボキシアミノ)ジフェニルメタン、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニル〕フォスフインオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)−アジリジニル〕トリフオスファトリアジン等が用いられる。キレート系架橋剤ではアルミニウムキレート、チタンキレート等が用いられる。架橋剤量を適宜調整することで、種々の被着体に対し必要な粘着物性を発現させることができる。
架橋剤の使用量は粘着剤中の固形分100質量部に対して通常0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部である。
架橋剤は単独の使用だけでなく、必要に応じて2種類以上併用しても良い。
【0029】
前記粘着剤層を形成させるための粘着剤は、粘着シート用の粘着剤に一般的に含まれている添加剤、例えば、粘着付与剤、紫外線吸収剤、着色剤、又は帯電防止剤等も所望により含むことができる。
粘着剤層の形成方法としては、前記剥離シート基材の剥離剤層上に粘着剤溶液を塗工・乾燥させ、粘着剤層を形成させた後に基材と貼り合わせても良いし、基材の片面に粘着剤層を形成させた後、剥離シート基材の剥離剤層と貼り合わせても良い。粘着剤溶液を作製するために用いられる有機溶媒としては、粘着剤に対する溶解性が良好である公知の溶媒の中から適宜選択して用いることができる。このような有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、粘着剤溶液の塗工は、例えばバーコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、グラビアコート法、エアドクターコート法、ドクターブレードコート法など、従来公知の塗工方法により行なうことができる。
【0030】
粘着剤層の厚さは通常5〜100μm程度、好ましくは10〜60μmの範囲である。5μm以上とすることにより、必要な粘着力を確保し、100μm以下とすることにより、粘着シート端部からの粘着剤のはみ出しや商品が嵩高くなるのを防ぎ、かつ、コストアップするのを防止する。
【0031】
本発明の粘着シートにおいては、粘着剤層も剥離剤層も実質的にシリコーン系化合物を含まない材料で構成されている。その結果、粘着シートを被着体に貼着した後、粘着シートからシリコーン系化合物が放出されることはない。したがって、被着体が精密電子機器であっても、粘着シートは悪影響を与えにくい。本発明において、粘着剤層や剥離剤層が実質的にシリコーン系化合物を含まないということは、粘着シートとしてガスクロマトグラフィーによって測定したシロキサン系物質の量が、好ましくは250μg/m2以下、より好ましくは50μg/m2以下のことをいう。
【0032】
以上のようにして作製された本発明の粘着シートにおいては、前記剥離シートの前記粘着剤層に対する熱促進後の剥離力(B)と常態剥離力(A)の比(B)/(A)が5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下であり、5以下であることにより、本発明の剥離シートが本発明の粘着シートの粘着剤層に対して重剥離化せず、経時剥離安定性に優れるものとなる。
本発明の剥離シートの剥離剤層に水素引き抜き型光重合開始剤の中でも、特にアセトフェノンを含ませることにより(B)/(A)が3以下である経時剥離安定性に優れた本発明の粘着シートが得られる。
【0033】
本発明において、常態剥離力(A)というのは、粘着シート作製後温度23℃、相対湿度50%の条件下に7日放置後に同じ条件下において測定される剥離強度である。
また、熱促進後の剥離力(B)というのは、粘着シート作製後温度23℃、相対湿度50%の条件下に7日放置した後、温度70℃(ドライ)の条件下に7日放置後、温度23℃、相対湿度50%の条件下に1日放置後に測定される剥離強度である。
【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<評価方法および試験方法>
(1)剥離強度(mN/20mm)
a)常態剥離力(A)
粘着シート作製後、温度23℃、相対湿度50%の条件下に7日放置後に、同じ条件下において各々の剥離強度を測定した。
測定は、万能引張り試験機(オリエンテック社製、型番:TENSILON UTM-4−100)を用いて、温度23℃、相対湿度50%の条件で、粘着シート(長さ150mm、幅20mm)の剥離シート側をステンレス板に両面粘着テープを用いて貼着し、剥離シート基材側を180°方向に300mm/分の速度で剥離させることにより行った。
b)熱促進後剥離力(B)
粘着シート作製後、温度23℃、相対湿度50%の条件下に7日放置したのち、温度70℃(ドライ)条件下に7日間放置後、温度23℃、相対湿度50%の条件下に1日放置して、各々の剥離強度を測定した。測定は、上記a)と同じ方法で行った。
(2)シリコーン転移量
粘着シート作製後、温度23℃、相対湿度50%の条件下に7日放置後に、粘着シートを3mm×3mmの大きさに裁断して剥離シートを剥がした後、粘着剤層面のシリコーン量をX線光電子分光法(XPS)により下記の条件で測定した。
測定装置:アルバックファイ(株)製 Quantera SXM
X線源:単色化AIKα(100W、20KV)
取出し角度:45度
測定元素:ケイ素(Si)及び炭素(C)
Si量は、Si/(Si+C)の数値に100を乗じて、「%」で表示した。
【0035】
〔実施例1〕
剥離シート基材として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[三菱ポリエステルフィルム(株)製、商品名「T100」]を準備し、その片面にアンダーコート液を乾燥後の膜厚が0.15μmとなるように塗工し、100℃で1分間加熱・乾燥させてアンダーコート層を形成させた。アンダーコート液はポリウレタン溶液[大日本インキ化学工業(株)製、商品名「クリスボン 5150S」、固形分50質量%]100質量部、イソシアナート系架橋剤[大日本インキ化学工業(株)製:商品名「クリスボンNX」、固形分濃度75質量%]5質量部をメチルエチルケトンにて固形分濃度1質量%になるように希釈して調製した。
【0036】
次いで、剥離剤層を形成させるために、ゴム系エラストマーとして1,4−ポリブタジエン[JSR(株)製、商品名「BR−01」、固形分10質量%]100質量部と水素引き抜き型光重合開始剤としてアセトフェノン[東レ・ダウコーニング(株)製、DOW CORNING TORAY BY 24-830 ADDITIVE、アセトフェノン濃度20質量%]1質量部、酸化防止剤[チバスペシャリティケミカルズ(株)製:商品名「IRGANOX HP2251」]1質量部を加えトルエンにて固形分濃度が0.5質量%になるように希釈して剥離剤溶液を調製した。乾燥後の膜厚が0.1μmとなるように同剥離剤溶液を上記アンダーコート層上に塗工し、100℃で30秒間加熱・乾燥させた。
【0037】
次いで、フュージョンHバルブ240W/cm1灯付きベルトコンベヤー式紫外線照射装置により、コンベヤー速度40m/分の条件(紫外線照射条件:100mJ/cm2)にて、剥離剤層に紫外線照射を行い、硬化させて剥離シート基材の片面にアンダーコート層および剥離剤層を有する剥離シートを得た。
【0038】
得られた剥離シートの剥離剤層面にアクリル系粘着剤[リンテック社製、M−2]を塗布して乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤層を設けて、この粘着剤層にポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、ルミラーE20#50)を積層して粘着シートを作製した。
【0039】
〔実施例2〕
水素引き抜き型光重合開始剤の添加量を5質量部とした以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0040】
〔実施例3〕
ゴム系エラストマーとしてポリイソプレン(クラレ社製、LIR30)を使用した以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0041】
〔実施例4〕
水素引き抜き型光重合開始剤としてベンゾフェノン[東京化成工業(株)製、ベンゾフェノン100質量%]を0.3質量部添加した以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0042】
〔比較例1〕
水素引き抜き型光重合開始剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0043】
〔比較例2〕
水素引き抜き型光重合開始剤の添加量を10質量部(固形分比で20質量部)とした以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0044】
〔比較例3〕
水素引き抜き型光重合開始剤の替わりに分子内開裂型光重合開始剤である1-ヒドロキシ-シクロヘキシルーフェニルケトン(チバガイギー社製、IRGACURE 184)を1質量部添加した以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
【0045】
〔参考例1〕
シリコーン系剥離剤[信越化学(株)製、KS-847H]100質量部と硬化触媒[信越化学(株)製、CAT-PL-50T]1質量部とをトルエンにて濃度が1質量%になるように希釈して調製した剥離剤溶液を乾燥後の厚さが0.1μmになるように塗布して100℃、30秒間乾燥させた以外は実施例1と同様にして剥離シートおよび粘着シートを作製した。
上記実施例、比較例および参考例で得られた結果を表1に示した。
【0046】
【表1】

【0047】
表1に示されているように、水素引き抜き型光重合開始剤を使用した本発明の粘着シートの場合、剥離シートの剥離力は小さく、かつ、熱促進後の剥離力の増大も小さい。中でも、水素引き抜き型光重合開始剤としてアセトフェノンを使用した場合は、熱促進後の剥離力の増大が特に小さく、経時剥離安定性に優れた粘着シートであることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の粘着シートは、非シリコーン系の粘着剤と剥離剤を使用しているため電子部品分野で使用した場合に同電子部品に悪影響を与えず、加熱履歴を受けた後も粘着剤層と剥離剤層との間の剥離性が良好な、すなわち、重剥離化せず経時剥離安定性に優れた粘着シートであり、プリント配線基板に対する電子部品の搭載や磁気記録装置(HDD)等の精密電子機器に関連する用途に好適に用いられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離シート基材と剥離剤層からなり、同剥離剤層がゴム系エラストマー100質量部および水素引き抜き型光重合開始剤0.1〜15質量部を含み、活性エネルギー線照射により得られた硬化層であることを特徴とする剥離シート。
【請求項2】
前記ゴム系エラストマーがポリブタジエンおよび/またはポリイソプレンである請求項1に記載の剥離シート。
【請求項3】
剥離剤層が酸化防止剤を含むものである請求項1または2に記載の剥離シート。
【請求項4】
剥離シート基材と剥離剤層との間に弾性体からなるアンダーコート層を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の剥離シート。
【請求項5】
弾性体がポリウレタンである請求項4に記載の剥離シート。
【請求項6】
活性エネルギー線が紫外線である請求項1〜5のいずれかに記載の剥離シート。
【請求項7】
前記水素引き抜き型光重合開始剤がアセトフェノンである請求項1〜6のいずれかに記載の剥離シート。
【請求項8】
基材の少なくとも片面に粘着剤層が形成され、同粘着剤層に請求項1〜6のいずれかに記載の剥離シートを設けてなる粘着シート。
【請求項9】
粘着剤層がアクリル系粘着剤層である請求項8に記載の粘着シート。
【請求項10】
前記水素引き抜き型光重合開始剤がアセトフェノンである請求項8または9に記載の粘着シート。
【請求項11】
前記剥離シートの前記粘着剤層に対する熱促進後の剥離力(B)と常態剥離力(A)の比(B)/(A)が5以下である請求項8〜10のいずれかに記載の粘着シート。

【公開番号】特開2009−39975(P2009−39975A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208341(P2007−208341)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】