説明

剪断応力感応材料溶液を調製する方法および装置

本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するための新規装置および方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の説明
本願は、2008年5月19日出願の米国暫定出願番号第61/071,812号の優先権を主張するものであって、その開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、剪断応力感応材料溶液を調製する装置および方法に関する。一実施形態では、新規プロセスは、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド(オラネキシジン)グルコン酸塩を含有する水溶液を調製する。
【背景技術】
【0003】
従来の製造プロセスでは、望ましくない不純物を除去するために濾過を必要とする初期スラリーから剪断応力感応材料溶液を調製することは、種々の不利な点をもたらす。例えば、プロセス容器内の開始スラリーの撹拌は、粒径を縮小させ、したがって、フィルタユニットの孔を詰まらせる可能性がある。加えて、生成物供給流がフィルタの孔を通して流動する従来の濾過システムを使用したスラリーの濾過は、低透過流速および孔の詰まりをもたらす場合がある。
【0004】
従来の製造プロセスでは、機器のレイアウトは、可変であるが、典型的には、大量の剪断応力感応材料溶液を生成するために必要とされる機器のうちのいくつかは、プロセス施設内に恒久的に設置される。フィルタユニットは、重力がフィルタ上への含有量の排出を補助し得るように、スラリー容器の下方に位置してもよい。従来の製造プロセス内で使用される機器はすべて、水、電気、および加圧ガスに加え、適切な補助的支持機能を必要とする。加えて、すべての個々のユニットの洗浄には、手動での介入を必要とする。実際、従来の製造プロセス内で使用されるバッチ動作はそれぞれ、手動入力および/または手動輸送を必要とする。
【0005】
例えば、従来の製造プロセスでは、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドグルコン酸塩濃縮物の水溶液は、典型的には、一連の手動バッチプロセスとして、複数の個々の動作を実行することによって生成される。図1は、脱塩プロセスと、可溶化プロセスと、を備える、従来の製造プロセスのステップを示す。
【0006】
脱塩プロセスでは、水酸化ナトリウムは、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド水素塩化物の水性スラリーを含有する容器に添加され、同様に、スラリーとして、遊離塩基を発生させる。次いで、本遊離塩基スラリーは、濾過ユニットに輸送され、水酸化ナトリウムおよび遊離塩化物は、濾液内で除去される。適切な除去を保証するために、結果として得られた遊離塩基ケーキを水中に再混濁させ、再濾過するプロセスが、複数回繰り返される。次いで、洗浄された湿潤遊離塩基ケーキが、採取される。
【0007】
可溶化プロセスでは、遊離塩基は、界面活性剤、ポロキサマー(Pluronic(登録商標))の水溶液を含有する清潔な容器に添加される。これは、適切な開口部(マンウェイ等)を介して、湿潤ケーキを反応器容器内へと手動で汲み出すことによって、あるいは最初に、スラリーとして、遊離塩基を水中に混濁させ、真空下またはポンプによって煽動させ、反応器内へと引き込むことによって、行なわれる。次いで、グルコン酸(グルコノ−δ−ラクトン溶液)が添加され、スラリーを溶解させ、透明溶液を形成する。体積調節後、pH測定のために、試料が採取され、適切な量の酸または塩基を添加することによって、pHが、手動で調節される。その後、定量化のために、試料が採取され、計算された水量が、溶液に添加され、標的N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドグルコン酸塩濃度を達成する。溶液が、0.45μm浄化フィルタを通過後、試験し、製品へとさらに処理する準備が整う。
【0008】
しかしながら、大規模プロセスの場合、内蔵型プロセスユニット内の自動化プロセスは、従来の製造プロセスに優る利点をもたらす。これらの利点は、可搬性、自動化、必要な操作を最小限とし、手動による人的介入を最小限にする、完全内蔵型システム、化学物質導入の制御、およびユニットを分解することなく、内蔵型プロセスユニットを洗浄するための自動化機構を含む可能性がある。
【0009】
自動化内蔵型プロセスの利点の多くは、プロセスの再循環性から生じる。内蔵型プロセスユニットは、ユニット内において、材料の循環流を実現する。加えて、循環性は、プロセスに必要とされる他の化学物質を、1つ以上のポンプを介して、循環プロセス流内へと導入させられるようにする。
【0010】
さらに、循環プロセス流は、少なくとも1つのフィルタを通した接線流濾過システムを使用して、所望の生成物の連続的濾過を可能にする。接線流フィルタを通して、適切な高透過流速を維持するために、フィルタは、直列に追加することができる。単一フィルタの使用と比較して、2つのフィルタを直列に定置することは、2倍未満の透過流速をもたらし、3つのフィルタを直列に定置することは、3倍未満の透過流速をもたらすであろうと予測された。驚くことに、透過流速は、2つの直列直列フィルタの場合、2倍超、3つの直列フィルタの場合、3倍超であることが発見された。
【0011】
加えて、粒子(滞留物)は、フィルタ上を流動し、液体(透過物)は、フィルタユニットの中空膜を通過する、接線流濾過システムによって、フィルタを通して、清浄な液体流を逆洗させ、粒子を除去し、透過流にともなって失われた液体量を再生する。故に、本発明は、上述の必要性のうちの1つ以上を解決することに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するための新規装置および方法に関する。一実施形態では、新規プロセスは、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド(オラネキシジン)グルコン酸塩を含有する水溶液を調製する。
【0013】
一態様では、本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するための装置であって、
乾燥原料を添加するための注入口と、撹拌器と、浸漬管と、排出口弁と、を備える、プロセス容器と、
排出口弁に接続される第1のポンプと、
第1のポンプとプロセス容器の浸漬管との両方に接続される、少なくとも1つの接線流フィルタであって、プロセス容器、第1のポンプ、および少なくとも1つの接線流フィルタは、循環ループを形成するように構成される、フィルタと、
少なくとも1つの追加タンクおよび少なくとも1つの追加ポンプであって、追加ポンプは、追加タンクから循環ループ内へと試薬を圧送するように構成される、タンクおよびポンプと、
を備える、装置に関する。
【0014】
別の態様では、本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するためのプロセスであって、
a)液体を剪断応力感応材料に添加し、スラリーを形成することと、
b)第1の試薬をスラリーに添加することであって、第1の試薬は、スラリーの特性または組成を変化させる、ことと、
c)剪断応力感応材料を含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
d)濾過によって、濾液をスラリーから透過流として分離することと、
e)透過流としての液体損失量のうちの少なくとも一部と置き換える量の液体をスラリーに添加することと、
f)第2の試薬をスラリーに添加することであって、第2の試薬が、剪断応力感応材料の溶解性を変化させ、溶液を産生する、ことと、
を含む、プロセスに関する。
【0015】
別の態様では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)塩基性水溶液をオラネキシジンの塩の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流としての水損失量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を含む、プロセスに関する。
【0016】
別の態様では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流としての水損失量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)界面活性剤溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を含む、プロセスに関する。
【0017】
別の態様では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流としての水損失量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)ポロキサマー溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
g)水を第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することと、
を含む、プロセスに関する。
【0018】
本発明の付加的目的および利点は、以下の説明に部分的に記載され、説明から部分的に明白となる、または本発明を実践することによって、習得され得る。本発明の目的および利点は、特に、添付の請求項に指摘される、要素の手段および組み合わせによって、実現および達成されるであろう。
【0019】
本明細書に組み込まれ、その一部を成す、付随の図面は、本発明のいくつかの実施形態を例証し、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0020】
上述の一般的説明ならびに以下の図面および発明を実施するための形態の両方とも、例示的であって、説明にすぎず、特許請求される本発明を制限することを意図するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】脱塩プロセスと、可溶化プロセスと、を備える、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドグルコン酸塩の従来の製造プロセスのステップを示す、フロー図である。
【0022】
【図2】本発明の実施形態による、製造装置を例証する。
【0023】
【図3】部分的に切除された図2のプロセス容器の斜視図である。
【0024】
【図4】図2の連続的接線流濾過システムを例証する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示は、本発明のある実施形態および実動する実施例の以下の発明を実施するための形態を参照することによって、より容易に理解され得る。
【0026】
本発明の目的に従って、本発明のある実施形態が、発明の開示に説明され、さらに後述される。また、本発明の他の実施形態も、本明細書に説明される。
【0027】
別途示されない限り、明細書および請求項で使用される原料の量、特性、反応条件等を表す数字はすべて、あらゆる事例において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されたい。故に、相容れないことが記述されていない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られることが求められる所望の特性に応じて変動し得る、近似値である。最低限でも、各数値パラメータは、報告される有効桁の数字に照らして、かつ通常の概数表示技法を適用することによって、解釈されるべきである。さらに、本開示および特許請求の範囲に記述される範囲は、全範囲を具体的に含み、単に範囲端(一端または両端)のみではないものと意図される。例えば、0と10との間として記述される範囲は、例えば、1、2、3、4等の0と10との間の全数字だけではなく範囲端0および10も開示するものと意図される。
【0028】
本発明の広範囲を記載する数値範囲およびパラメータは、近似値であるが、具体的実施例に記載される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、本質的に、それぞれの測定の標準偏差から必然的に生じる、ある誤差を含有する。
【0029】
明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、別途明確に指示されない限り、それらの複数形も含む。例えば、「スラリー」の処理または濾過の参照は、複数のスラリーの処理または濾過を含むことが意図される。同様に、「ある」所与の構成要素または生成物を含有あるいは含む組成の参照は、列挙されたものに加え、他の原料または他の構成要素あるいは生成物も含むものと意図される。
【0030】
「備える(comprising)」、または「含有する(ontaining)」、あるいは「含む(including)」によって、少なくとも、列挙された化合物、要素、粒子、または方法ステップ等が、組成、または物品、または方法内に存在することを意味するが、特許請求の範囲によって明示的に排除されない限り、他の化合物、材料、粒子、方法ステップ等が、列挙されたものと同一機能を有する場合でも、該他のそのような化合物、触媒、材料、粒子、方法ステップ等の存在を排除するものではない。
【0031】
また、1つ以上の方法ステップの言及は、組み合わされた列挙ステップまたはそれらのステップ間の介在方法ステップが明示的に識別される前後の付加的方法ステップの存在を除外するものではないことを理解されたい。さらに、プロセスステップまたは原料の表記は、個別の活動または原料を識別するための便宜的手段であって、必ずしも、原料の添加またはステップの実行の特定の順番を含意するものではない。
【0032】
用語「約(approximatelly)」は、本明細書で使用される場合、「約(about)」と同一意味を有するものと意図される。
【0033】
用語「連続的(continuous)」は、本明細書で使用される場合、タンクから、少なくとも1つの接線流フィルタを通って、タンクへと戻る、循環プロセス流が存在する、プロセスを表す。連続的プロセスは、バッチプロセスと対照的であって、バッチプロセスでは、濾過は、スラリーの混濁、濾過、洗浄、および採取の一連の個々のユニット動作として行なわれ、オペレータは、その一部または全部を複数回行なう必要があり得る。
【0034】
用語「定置洗浄法」は、本明細書で使用される場合、ユニットを分解せずに、内蔵型プロセスユニットを洗浄するための、自動化可能な機構を説明する。本用語は、「CIP」と略される。
【0035】
用語「ダイアフィルトレーション」は、本明細書で使用される場合、接線流濾過プロセスを説明し、望ましくない種は、再循環生成物スラリーから透過流内へと流失される。
【0036】
明細書および特許請求の範囲では、水溶液中の各原料の濃度は、is、別途指示されない限り、体積当たりの重量パーセント「%(W/V)」、すなわち、各原料の重量(kg)/水溶液の1Lに100を乗算したものとして表される。略語「kg」は、キログラム単位の重量を表し、略語「L」は、リットル単位の体積を表す。
【0037】
本明細書で使用される場合、略語(w/w)は、重量溶液当たりの重量を示す。
【0038】
剪断応力感応材料溶液は、例えば、活性原料を含有する防腐剤溶液であり得る。種々の防腐剤溶液活性原料は、当技術分野において周知であって、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、アルコールを伴うグルコン酸クロルヘキシジン、クロロキシレノール、クロフルカルバン、フルオロサラン、ヘキサクロロフェン、ヘキシルレゾルシノール、ヨウ素含有化合物、ポビドンヨード、アルコールを伴うポビドンヨード、およびそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。
【0039】
ある実施形態では、防腐剤溶液は、例えば、米国特許第5,376,686号に開示されるように、活性原料として、ビグアニド誘導体および/またはそれらの塩、例えば、オラネキシジン[N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド]およびそれらの塩を含んでもよい。米国特許第5,376,686号は、オラネキシジン塩を調製するための方法を開示しており、その方法は、参照することによって本明細書に組み込まれる。これらのオラネキシジン塩は、塩酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、モノメタンスルホン酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、ジメタンスルホン酸塩、および二塩酸塩を含む。
【0040】
剪断応力感応材料のスラリーおよび/または溶液を備える液体は、有機溶媒または水であってもよい。ある実施形態では、液体は、水である。他の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、イソプロピルアルコール、他のアルコール類、およびそれらの組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。
【0041】
ある実施形態では、剪断応力感応材料溶液は、種々の濃度で調製されてもよい。例えば、ある実施形態では、剪断応力感応材料は、約0.1%乃至約75%(剪断応力感応原料のW/V)の範囲の濃度で存在してもよい。ある実施形態では、剪断応力感応材料の濃度は、約0.1%乃至約50%、約0.1%乃至約25%、約0.1%乃至約20%、約0.1%乃至約15%、および約0.1%乃至約10%(剪断応力感応原料のW/V)とすることができる。
【0042】
また、剪断応力感応材料溶液は、様々な量のある界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤、ソルビタン、ポリソルベート、ポリオキシル−アルカン−界面活性剤、イオン界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびに/またはアルコール類、例えば、エタノール、イソプロピルアルコールおよび他のアルコール類、ならびに/または水を組み込んでもよい。有用な界面活性剤は、当業者に周知であって、例えば、BASFから入手可能な、PluronicL44とも称される、ポロキサマー124(ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマー124として知られる)、POE(9)ラウリルエーテル(Nikko Chemicals Co.,Ltd.、Tokyo、Japanから「BL−9EX」として入手可能)、ノノキシノール−10としても知られる、POE(10)ラウリルエーテル、またはNP−10(Sanyo Chemicals Industries.Ltd.、Kyoto、Japanから「Emulin NL−100」として入手可能)である。
【0043】
次に、図面を参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って、剪断応力感応材料溶液を調製する際に使用するための装置が、一般化されたブロックフォーマットとして、図2に例証される。
【0044】
本発明の一態様では、装置は、ポンプ150に接続されるタンク100を含有する、内蔵型プロセスユニットである。ポンプ150は、濾過システム200を通して、剪断応力感応材料を含有するスラリーを圧送し、次いで、タンク100に戻るように接続される、循環プロセス流を形成することができる。追加システム300は、ポンプ301によって、所望の試薬を循環プロセス流内へと圧送させる。いくつかの実施形態では、所望の試薬は、プロセス流が濾過システム200を通過後、循環プロセス流内へと圧送されることができる。いくつかの実施形態では、所望の試薬は、プロセス流が濾過システム200を通過する前に、循環プロセス流内へと圧送されることができる。ある実施形態では、プロセス水50は、弁51を介して、タンク100に添加されることができる。ある実施形態では、プロセス水50は、弁201を介して、濾過システム200に添加されることができる。濾過システム200を直接通した水の添加は、粒子を排除するために、フィルタの孔を通して、精製水の逆洗流を可能にする一方、透過流として損失した液体量を置き換える。
【0045】
剪断応力感応材料溶液が調製されると、循環プロセス流内の弁120を、開放することができ、接続される輸送タンク400への溶液の輸送を可能にする。ある実施形態では、溶液は、輸送タンクに流入する前に、フィルタ401を通過し、溶液を浄化することができる。ある実施形態では、輸送タンクは、車輪を含むことができる。
【0046】
図3は、図2内のプロセス容器100のある構成要素の部分的に切除された図面を例証する。撹拌器101は、プロセス容器の含有量を撹拌することができる。いくつかの実施形態では、撹拌は、プログラムされた撹拌シーケンスに従うことができる。浸漬管102は、プロセス容器内へと延在し、循環プロセス流をプロセス容器に再び接続することができる。浸漬管102は、スラリーまたは溶液の表面下へ、循環プロセス流をプロセス容器に添加させることができる。また、浸漬管102の使用は、プロセス流がプロセス容器へと戻るのに伴う発泡を減少させることができる。注入口103は、乾燥原料の添加を可能にすることができる。タンク排出口弁104は、弁120によって制御されるように、プロセス容器からプロセス流を放出し、循環プロセス流ポンプ150または輸送タンクフィルタ401に指向させることができる。
【0047】
本発明のプロセスは、従来の製造プロセスの個々の動作のすべてを組み込み得る。全動作のための機器は、単一スキッド内に含有され、プロセスルームに移動され、設置されることができる。ユニットは、別の場所にも移動可能である。プロセスは、手動による人的介入を排除または最小限にする方法で、自動化可能である。弁の順序付け、ポンプ設定等にわたる自動化制御は、プロセスを自動的に流動させ、熟練したオペレータの必要性を排除することができる。システムは、具体的洗浄シーケンス、スプレーデバイス、およびポンプにより設計され得る。
【0048】
本発明の一態様では、濾過システム200内で少なくとも1つの接線流フィルタを使用することによって、バッチ濾過とは対称的に、連続的濾過を可能にする。図4は、少なくとも1つの接線流フィルタを使用する、濾過システム200のプロセスフローを示す。ある実施形態では、少なくとも1つの接線流フィルタは、生成物流が通過して流れる中心チャネルを有することができる。望ましくない透過物(生成物ではない)が通過して流れる小濾過孔は、中心チャネルに対して垂直であって、弁202を介して、廃棄されるように指向されることができる。好適なフィルタは、中空糸フィルタ、ステンレス鋼フィルタ、およびセラミックフィルタを含む。本接線流濾過システムは、プロセス容器から、透過物の一部を除去することができるフィルタを通して、スラリーを圧送して取り出し、次いで、生成物スラリーは、タンクへと戻すことができるようにする。透過物が除去されるのに伴って、溶媒、例えば、水を、循環プロセス流に添加することができ、またはプロセス容器が略一定タンク容量に維持することができる。本発明の種々の態様では、弁202が、閉鎖され、いかなる詰まった材料も孔から除去する間、溶媒は、弁201を介して、透過流と逆方向に、濾過孔を通して、断続的に、指向され、それによって、適切な透過流速を維持することができる。また、本逆洗プロセスは、透過流として損失した溶媒量を置き換えることができる。また、本発明による、逆洗を伴う濾過システムは、複数のフィルタ配列(直列、並列、または直列−並列)において、および濾過システムを1つの容器から次の容器に断続的に切り替えることによって使用できる、複数の反応器容器システムにおいても採用可能である。
【0049】
ある実施形態では、付加的フィルタは、濾過システム200を通して、適切な透過流速を維持するように、直列に追加され得る。1つのフィルタから2つのフィルタにすることは、表面積を2倍にし、したがって、透過流速を最大2倍にし、1つのフィルタから3つのフィルタにすることは、表面積を3倍にし、したがって、透過流速を最大3倍にすると予測された。予想外にも、本発明の連続的濾過プロセス内の観察された透過流速は、2つのフィルタの場合、2倍超、3つのフィルタの場合、3倍超であって、それによって、フィルタが直列に配列される場合、接線流濾過の有効性を増加させることが発見された。また、濾過システムを通るダイアフィルトレーション速度の増加は、本発明の方法の稼働時間の短縮をも可能にし、それによって、システムの生成物ポンプおよび撹拌器流等によって生成物に課される、剪断応力を大幅に減少できる。実施例3は、予想外の結果について説明する。
【0050】
実施例から、当業者は、直列または並列に配列された少なくとも2つのフィルタを使用して、バッチまたは連続的接線流濾過プロセスを設計可能である。当業者は、例えば、2、3、4、5、7、10、または50、あるいはその間の任意の数のフィルタを直列または並列に配列されるように追加することができる。追加されるフィルタが、過剰な剪断応力をスラリーに導入し、透過流速を望ましくないレベルまで減速すると、直列または並列に添加される追加フィルタの上限に達することになる。理論に束縛されるものではないが、追加の直列フィルタは、背圧をシステムに付与し、フィルタ全体の圧力勾配を増加させ、大幅なスラリー粒子剪断応力をもたらさないように、透過流速を加速させると考えられる。また、フィルタの並列配列の場合、当業者は、並列配列に必要な複数の流路のため、パイプサイズおよびポンプ容量を増加し、流速を維持することが必要となる場合がある。
【0051】
本発明の別の態様では、追加システム300は、図2に示されるように、1つ以上の個々のポンプ301を介して、循環プロセス流内へと他の化学物質を導入することができる。本アプローチを使用して、1つ以上の化学物質を導入可能である。ある実施形態では、各化学物質を、プロセス流が濾過された後、別個のポンプを介して、循環プロセス流内へと添加することができる。ある実施形態では、各化学物質を、プロセス流が濾過される前に、別個のポンプを介して、循環プロセス流内へと添加することができる。ある実施形態では、化学物質を、プロセス流が濾過される前後両方において、別個のポンプを介して、循環プロセス流内へと添加することができる。個々のポンプを介して添加される化学物質は、例えば、塩基性溶液、界面活性剤溶液、酸性溶液、またはpH調節剤を含むことができる。加えて、本アプローチを使用して、CIPのために、洗浄剤を導入することができる。
【0052】
さらに、本発明の装置および方法は、材料の操作を最小限にし、それによって、不慮の汚染の機会を減少し、オペレータの化学物質試薬および生成物への曝露を低減し得る。例えば、本発明による方法を使用することによって、材料を、循環スラリーとして維持でき、そのように処理できるため、湿潤遊離塩基ケーキを採取する、またはそれを空の反応器容器に再装填する必要はない。本発明の方法による材料操作の本最小限化は、100%に近い増加されかつ一定の収率をもたらすことができる。従来のプロセスの収率は、91乃至99%であり、典型的には、平均的95%の範囲である。従来のプロセス収率は、オペレータの介入の多様性のため、大部分において、ロット毎に変動する。
【0053】
本発明は、以下の実施形態によってさらに説明される。
【0054】
一実施形態では、本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するための装置であって、
乾燥原料を添加するための注入口と、撹拌器と、浸漬管と、排出口弁と、を備える、プロセス容器と、
排出口弁に接続される第1のポンプと、
第1のポンプとプロセス容器の浸漬管との両方に接続される、少なくとも1つの接線流フィルタであって、プロセス容器、第1のポンプ、および少なくとも1つの接線流フィルタは、循環ループを形成するように構成される、フィルタと、
少なくとも1つの追加タンクおよび少なくとも1つの追加ポンプであって、追加ポンプは、追加タンクから循環ループ内へと試薬を圧送するように構成される、タンクおよびポンプと、
を備える、装置に関する。
【0055】
いくつかの実施形態では、浸漬管は、プロセス容器内に含有される内容物の表面液位の下に延在することができる。
【0056】
ある実施形態では、装置は、撹拌を制御するためのコントローラを備えることができる。
【0057】
種々の実施形態では、コントローラを、自動化することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、装置は、追加タンクから循環ループ内への試薬の添加を制御するためのコントローラを備えることができる。
【0059】
ある実施形態では、コントローラを、自動化することができる。
【0060】
種々の実施形態では、追加ポンプは、少なくとも1つの接線流フィルタ後、追加タンクから循環ループ内へと試薬を圧送するように構成することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、装置は、第2の弁と、輸送タンクと、をさらに備え、第2の弁は、排出口弁と輸送タンクとの間の流量を制御するように構成することができる。
【0062】
ある実施形態では、装置は、第2の弁と輸送タンクとの間に浄化フィルタを備えることができる。
【0063】
種々の実施形態では、装置は、少なくとも2つの接線流フィルタを備え、フィルタは、直列に構成することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、装置は、少なくとも3つの接線流フィルタを備え、フィルタは、直列に構成することができる。
【0065】
ある実施形態では、装置は、少なくとも2つの追加タンクと、少なくとも2つの追加ポンプと、を備え、第1の追加ポンプは、第1の追加タンクから循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、第2の追加ポンプは、第2の追加タンクから循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、第1の追加ポンプは、第2の追加ポンプから独立することができる。
【0066】
種々の実施形態では、装置は、少なくとも3つの追加タンクと、少なくとも3つの追加ポンプと、を備えることができ、第1の追加ポンプは、第1の追加タンクから循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、第2の追加ポンプは、第2の追加タンクから循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、第3の追加ポンプは、第3の追加タンクから循環ループ内へと第3の試薬を圧送するように構成され、各追加ポンプは、他の追加ポンプから独立する。
【0067】
いくつかの実施形態では、装置は、少なくとも4つの追加タンクと、少なくとも4つの追加ポンプと、を備えることができ、第1の追加ポンプは、第1の追加タンクから循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、第2の追加ポンプは、第2の追加タンクから循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、第3の追加ポンプは、第3の追加タンクから循環ループ内へと第3の試薬を圧送するように構成され、第4の追加ポンプは、第4の追加タンクから循環ループ内へと第4の試薬を圧送するように構成され、各追加ポンプは、他の追加ポンプから独立する。
【0068】
ある実施形態では、装置は、液体源弁に接続される液体源をさらに備え、液体源弁は、少なくとも1つの接線流フィルタへの流量を制御するように構成され得る。
【0069】
種々の実施形態では、液体源は、水源であり得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、液体源弁は、少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環ループ内へと液体を流動させることができる。
【0071】
ある実施形態では、液体は、水とすることができる。
【0072】
種々の実施形態では、本発明は、剪断応力感応材料溶液を調製するためのプロセスであって、
a)液体を剪断応力感応材料に添加し、スラリーを形成することと、
b)第1の試薬をスラリーに添加することであって、第1の試薬は、スラリーの特性または組成を変化させる、ことと、
c)剪断応力感応材料を含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
d)濾過によって、濾液をスラリーから透過流として分離することと、
e)透過流として損失した液体量のうちの少なくとも一部と置き換える量の液体をスラリーに添加することと、
f)第2の試薬をスラリーに添加することであって、第2の試薬は、剪断応力感応材料の溶解性を変化させ、ある溶液を産生する、ことと、
を備える、プロセスに関する。
【0073】
いくつかの実施形態では、濾過を、連続的にすることができる。
【0074】
ある実施形態では、濾過は、少なくとも2つの直列接線流フィルタを使用して行うことができる。
【0075】
種々の実施形態では、濾過は、少なくとも3つの直列接線流フィルタを使用して行うことができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、ステップe)において添加される液体は、少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環流内へと添加することができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、ステップe)において添加される液体量は、透過流として損失した液体量と略等量とすることができる。
【0078】
ある実施形態では、添加される液体は、水とすることができる。
【0079】
種々の実施形態では、試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、各試薬は、循環プロセス流内へと試薬を圧送する別個のポンプによって、添加することができる。
【0081】
ある実施形態では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)塩基性水溶液をオラネキシジンの塩の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を備える、プロセスに関する。
【0082】
種々の実施形態では、濾過を、連続的にすることができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、濾過は、少なくとも2つの直列接線流フィルタを使用して行なうことができる。
【0084】
ある実施形態では、濾過は、少なくとも3つの直列接線流フィルタを使用して行なうことができる。
【0085】
種々の実施形態では、塩基性水溶液は、水酸化ナトリウムとすることができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、オラネキシジン酸塩は、塩酸塩とすることができる。
【0087】
ある実施形態では、ステップd)において添加される水は、少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、ステップd)において添加される水量は、透過流として損失した水量と略等量とすることができる。
【0089】
種々の実施形態では、プロセスは、水を第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することを含むことができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0091】
ある実施形態では、各試薬は、循環プロセス流内へと試薬を圧送する別個のポンプによって、添加することができる。
【0092】
種々の実施形態では、界面活性剤溶液は、水がステップd)において添加された後、オラネキシジンのスラリーに添加することができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタに通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)界面活性剤溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を備える、プロセスに関する。
【0094】
ある実施形態では、濾過を、連続的にすることができる。
【0095】
種々の実施形態では、濾過は、少なくとも2つの直列接線流フィルタを使用して行うことができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、濾過は、少なくとも3つの直列接線流フィルタを使用して行うことができる。
【0097】
ある実施形態では、界面活性剤溶液は、ポロキサマー溶液であり得る。
【0098】
種々の実施形態では、ステップd)において添加される水は、少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0099】
ある実施形態では、ステップd)において添加される水量は、透過流として損失した水量と略等量とすることができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、プロセスは、水を第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することを含むことができる。
【0101】
ある実施形態では、第2の水溶液の濃度は、約6.95%(W/V)とすることができる。
【0102】
種々の実施形態では、試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、各試薬は、循環プロセス流内へと試薬を圧送する別個のポンプによって、添加することができる。
【0104】
ある実施形態では、本発明は、グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有するスラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液をオラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水をオラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)ポロキサマー溶液をオラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
g)水を第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することと、
を備える、プロセスに関する。
【0105】
種々の実施形態では、第2の水溶液の濃度は、約6.95%(W/V)とすることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、濾過を、連続的にすることができる。
【0107】
ある実施形態では、濾過は、少なくとも2つの直列接線流フィルタを使用して行なうことができる。
【0108】
種々の実施形態では、濾過は、少なくとも3つの直列接線流フィルタを使用して行なうことができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、ステップd)において添加される水は、少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加され得る。
【0110】
種々の実施形態では、ステップd)において添加される水量は、透過流として損失した水量と略等量とすることができる。
【0111】
ある実施形態では、試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加することができる。
【0112】
種々の実施形態では、各試薬は、循環プロセス流内へと試薬を圧送する別個のポンプによって、添加することができる。
【0113】
以下の実施例は、本発明のプロセスを、実行および評価できる方法をさらに例証するが、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を制限することを意図するものではない。別途指示されない限り、割合は、重量部であって、温度は、℃または室温である。
【0114】
(実施例)
実施例1は、6.95% W/V N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドグルコン酸塩の200L公称バッチを生成するためのプロセスについて説明する。
【実施例1】
【0115】
単一タンクを241kgの精製水で充填し、撹拌器を始動させた。これに、10.2kgのN−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド塩酸塩が、約50分にわたって、管状粉末供給デバイス内のオーガを介して添加された。撹拌は、気液界面から粉末をバルク液体内に引き込み、スラリーを生成するために、撹拌器速度を一時的に加速することによって、「脈動化」された。次いで、追加システムを介して、24kgの40%(w/w)水酸化ナトリウム(NaOH)をタンクに導入した。水酸化ナトリウム溶液は、スキッド上に位置する蠕動ポンプ手段によって、再循環ループ内へと圧送された。当業者は、他の強塩基性水溶液と代替可能であろう。他の強塩基性水溶液の実施例は、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、および水酸化バリウムを含む。
【0116】
結果として得られた懸濁液は、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド遊離塩基を含有するスラリーを産生するために、20秒間、約40%撹拌器のrpmが増加される、断続的撹拌バースト速度を含め、60分間、タンク内で撹拌された。3つのセラミック直列フィルタを含む、再循環ループを通してのスラリーの循環を始動させた。各フィルタは、長さ約100センチメートルであって、5マイクロメートルの孔を有していた。各フィルタは、それぞれ直径6mmのスラリーを通過させるための19の中心チャネルを含有していた。生成物流のダイアフィルトレーションの間、透過流を形成するフィルタ内の5ミクロン孔を通して、水とともに、水酸化物および遊離塩化物を除去した。断続的パルス撹拌を継続した。透過流を介して、タンク重量を初期値の90%まで減少させた後、セラミックフィルタ逆洗として、水が添加され、タンク重量を初期値に戻した。逆洗は、高圧下、通常透過流方向と反対方向に、淡水をフィルタ孔に指向し、フィルタ孔の再生を促進することによって達成された。添加される補填水量は、タンク体積当量に基づいて判定された。10%の交換10回分が、交換される1つのタンク体積と等量である。ダイアフィルトレーションの間、6タンク体積分(60×10%交換)を交換し、水酸化物および塩化物レベルを低減させる。6タンク体積分が、フィルタを通して除去され、溶液体積が交換された後、交換を停止し、スラリーが所定の質量(例えば、141.5kg)を有するように、スラリーから水を除去(脱水)した。脱水ステップによって、プロセスの後半において、ポロキサマー界面活性剤、グルコン酸、および水の添加を添加し、200Lの公称バッチサイズを達成することが可能となる。ダイアフィルトレーションおよび脱水ステップは、約2時間で達成された。
【0117】
追加システム内の第2の蠕動ポンプを使用して、10キログラムのポロキサマー124(Pluronic(登録商標)L44としても知られる)界面活性剤溶液を、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドを含有する脱水(かつ脱塩素化)された遊離塩基スラリーに添加した。最終バッチ体積では、これは、約5%ポロキサマー124W/Vと当量となる。当業者は、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドによる、界面活性剤溶液の反応性、界面活性剤の生物学的炎症可能性、およびその可溶化能の評価後、別の適切な非イオン界面活性剤溶液と代替可能であろう。
【0118】
次いで、同様にスキッド上に位置する追加システム内の第3の蠕動ポンプを介して、36%(w/w)水性グルコン酸溶液の初期装填11.5kgを再循環スラリー内に導入した。添加されるグルコン酸量は、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドに対して、理論的1:1モル当量の95%であった。1時間未満にわたって、ポロキサマーおよび初期グルコン酸を添加し、結果として得られた溶液が透明になるまで、結果として得られた混合物を撹拌した。次いで、より低いポンプ速度によるが、同一ポンプを通して、再循環透明流内へとグルコン酸を添加することによって、4.8と5.2との間を標的として、5.2未満にpHを調節した。プロセスの本時点では、質量は、最初に、淡水流を使用して、再循環ループの含有物をタンク内へと戻し、次いで、所望の重量190kgが達成されるまで、水を添加することによって、最終公称バッチサイズの95%を占める。
【0119】
プロセス中のUV定量化のために、試料を採取した。各試料を適切な溶媒中で希釈した。また、参照基準であるN−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドも、同一溶媒中で調製した。プロセス中試料および基準の両方のUV吸収率は、237nmであった。結果を使用して、グルコン酸塩に対して、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドの濃度を計算した。
【0120】
公称バッチサイズの95%で測定されたUV値から、収率は、典型的には、98〜101%であると計算された(収率は、時として、アッセイおよび重量測定の変動性のため、100%を超える場合もある)。これらのUV値を使用して、6.95%の公称生成物濃度(W/V)を達成するために、タンクに添加される水量を計算した。結果として得られた最終生成物体積は、98〜101%の典型的収率、試料の引抜、および最終濾過の遅滞に付随する体積損失等を考慮して、典型的には、200Lの公称バッチサイズより1〜2%少なくなる。適度な圧力下で、0.45マイクロメートル孔サイズのNylon66浄化フィルタを通して、貯蔵タンク内へと排出される前に、水を添加し、溶液を撹拌した。本発明のプロセスによって生成される材料は、典型的には、さらに処理され、既に実践されている手段によって、最終薬物製品を生成するであろう。例えば、本発明のプロセスによって生成される濃縮物は、所望の濃度まで希釈され、滅菌濾過され、最終製品容器内に分注されてもよい。
【0121】
生成工程後、洗剤(CIP−220(登録商標))を伴うヒドロキシ酢酸、洗剤(CIP−100(登録商標))を伴う水酸化カリウム溶液、および水洗浄等の市販のシステムを使用して、定置洗浄法(CIP)シーケンスを実行した。追加システムの試薬ポンプを介して、CIP溶液を循環洗浄流内に導入した。製品洗浄および洗浄プロセスは、特定の時間の間、推奨温度で、タンクスキッドの各関連部分を洗浄剤および水洗浄に曝露する弁シーケンスを使用する、プログラムによって制御された。本洗浄プロセスは、最小限のオペレータ関与を必要とする。
【0122】
実施例2は、6.95% W/V N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドグルコン酸塩の200L公称バッチを生成するためのプロセスについて説明する。
【0123】
(実施例2)
単一タンクを241kgの精製水で充填し、撹拌器を始動させた。これに、10.2kgのN−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド塩酸塩が、約50分にわたって、管状粉末供給デバイス内のオーガを介して添加された。撹拌は、気体界面から粉末をバルク液体内に引き込み、スラリーを生成するために、撹拌器速度を一時的に加速することによって、「脈動化」された。次いで、スキッド上の蠕動ポンプ手段によって、再循環ループを介して、24kgの40%(w/w)水酸化ナトリウム(NaOH)をタンクに導入した。
【0124】
結果として得られた懸濁液は、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニド遊離塩基を含有するスラリーを産生するために、断続的撹拌バースト速度を含め、60分間、タンク内で撹拌された。3つのセラミック直列フィルタを含む、再循環ループを通してのスラリーの循環を始動させた。生成物流のダイアフィルトレーションの間、透過流を形成するフィルタ内の5ミクロン孔を通して、水とともに、水酸化物および遊離塩化物を除去した。断続的パルス撹拌を継続し、透過流から損失した水と置き換えて戻すために、水を添加した。透過流を介して、タンク重量を初期値の90%まで減少させた後、セラミックフィルタ逆洗として、水が添加され、タンク重量を初期値に戻した。ダイアフィルトレーションの間、6タンク体積分(60×10%交換)を交換し、水酸化物および塩化物レベルを低減させる。6タンク体積分が、フィルタを通して除去され、溶液体積が交換された後、交換を停止し、スラリーが所定の質量(例えば、141.5kg)を有するように、スラリーから水を除去(脱水)した。ダイアフィルトレーションステップおよび脱水ステップは、約2時間で達成された。
【0125】
次いで、同様にスキッド上に位置する追加システム内の第3の蠕動ポンプを介して、36%(w/w)水性グルコン酸溶液の初期装填11.5kgを再循環スラリー内に導入した。初期グルコン酸は、1時間未満にわたって添加され、結果として得られた溶液が透明になるまで、結果として得られた混合物を撹拌した。次いで、より低いポンプ速度ではあるが、同一ポンプを通して、再循環透明流内へとグルコン酸を添加することによって、4.8と5.2との間を標的として、5.2未満にpHを調節した。プロセスの本時点では、質量は、最初に、淡水流を使用して、再循環ループの内容量をタンク内へと戻し、次いで、所望の重量190kgが達成されるまで、水を添加することによって、最終公称バッチサイズの95%を占める。
【0126】
プロセス中のUV定量化のために、試料を採取した。各試料を適切な溶媒中で希釈した。また、参照基準であるN−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドも、同一溶媒中で調製した。プロセス中試料と基準との両方のUV吸収率は、237nmであった。結果を使用して、グルコン酸塩に対して、N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−オクチルビグアニドの濃度を計算した。
【0127】
公称バッチサイズの95%で測定されたUV値から、収率は、典型的には、98〜101%であると計算された。これらのUV値を使用して、6.95%の公称生成物濃度(W/V)を達成するために、タンクに添加される水量を計算した。結果として得られた最終生成物体積は、98〜101%の典型的収率、試料の引抜、および最終濾過の遅滞に付随する体積損失等を考慮すると、典型的には、200Lの公称バッチサイズより1〜2%少なくなる。適度な圧力下で、0.45マイクロメートル孔サイズのNylon66浄化フィルタを通して、貯蔵タンク内へと排出される前に、水を添加し、溶液を撹拌した。本発明のプロセスによって生成される材料は、典型的には、さらに処理され、既に実践されている手段によって、最終薬物製品を生成するであろう。例えば、本発明のプロセスによって生成される濃縮物は、所望の濃度まで希釈され、滅菌濾過され、最終製品容器内に分注されてもよい。生成工程後、定置洗浄法(CIP)シーケンスが、実施例1に説明されるように、実行される。
【0128】
(実施例3)
濾過システムを通して、適切な透過流速を維持するために、付加的フィルタを直列に追加した。1つから2つのフィルタにすることは、表面積を2倍にし、したがって、透過流速を最大2倍にし、1つから3つのフィルタにすることは、表面積を3倍にし、したがって、透過流速を最大3倍にすると予測された。本予測は、最大増加を表すが、当業者は、特に、第1のフィルタによって生成される、第2のフィルタ両面間の圧力損失を含む、非理想的条件のため、実際の透過流速はそれ未満であることを認識するであろう。
【0129】
予想外にも、本発明の連続的濾過プロセスにおける観察された透過流速は、実際には、2つのフィルタの場合、2倍超、3つのフィルタの場合、3倍超であることが発見された。表1は、1タンク体積当量(それぞれ、タンク体積の10%の10回の水交換)ダイアフィルトレーションした後の代表的結果を示す。
【表1】


結果は、2つの直列フィルタの場合、測定透過流速が、単一フィルタの流速の3倍超であったことを示す。3つの直列フィルタの場合、測定透過流速は、単一フィルタの流速の4倍超であったことを示す。理論に束縛されるものではないが、付加的フィルタは、当初推測されたように、圧力損失を生じさせるのではなく、付加的背圧を提供する場合があり、それによって、透過流速を加速させるものと考えられる。
【0130】
また、濾過システムを通るダイアフィルトレーション速度の増加は、本発明の方法の稼働時間を減少させる。稼働時間の減少は、課される剪断応力は、稼働時間に比例するため、剪断応力感応材料を処理するために重要である。表2は、150および200Lバッチサイズの両方に対する1つ、2つ、および3つの直列フィルタの場合のスラリーのダイアフィルトレーションおよび脱水のために必要とされる時間を比較する。
【表2】

【0131】
本発明は、本明細書に開示される実施形態を参照して、詳細に説明されたが、変形例および修正例も、本発明の精神および範囲内において成立し得ることを理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剪断応力感応材料溶液を調製するための装置であって、
乾燥原料を添加するための注入口と、撹拌器と、浸漬管と、排出口弁と、を備える、プロセス容器と、
前記排出口弁に接続される第1のポンプと、
前記第1のポンプと前記プロセス容器の浸漬管との両方に接続される、少なくとも1つの接線流フィルタであって、前記プロセス容器、前記第1のポンプ、および前記少なくとも1つの接線流フィルタは、循環ループを形成するように構成される、フィルタと、
少なくとも1つの追加タンクおよび少なくとも1つの追加ポンプであって、前記追加ポンプは、前記追加タンクから前記循環ループ内へと試薬を圧送するように構成される、タンクおよびポンプと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記浸漬管は、前記プロセス容器内に含有される含有物の表面液位の下に延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
撹拌を制御するためのコントローラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コントローラは、自動化された、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記追加タンクから前記循環ループ内への試薬の前記添加を制御するためのコントローラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、自動化された、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記追加ポンプは、前記少なくとも1つの接線流フィルタ後、前記追加タンクから前記循環ループ内へと試薬を圧送するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第2の弁と、輸送タンクと、をさらに備え、前記第2の弁は、前記排出口弁と前記輸送タンクとの間の流量を制御するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の弁と前記輸送タンクとの間に浄化フィルタをさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも2つの接線流フィルタを備え、前記フィルタは、直列に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
少なくとも3つの接線流フィルタを備え、前記フィルタは、直列に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
少なくとも2つの追加タンクと、少なくとも2つの追加ポンプと、を備え、前記第1の追加ポンプは、前記第1の追加タンクから前記循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、前記第2の追加ポンプは、前記第2の追加タンクから前記循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、前記第1の追加ポンプは、前記第2の追加ポンプから独立である、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも3つの追加タンクと、少なくとも3つの追加ポンプと、を備え、前記第1の追加ポンプは、前記第1の追加タンクから前記循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、前記第2の追加ポンプは、前記第2の追加タンクから前記循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、前記第3の追加ポンプは、前記第3の追加タンクから前記循環ループ内へと第3の試薬を圧送するように構成され、各追加ポンプは、他の追加ポンプから独立である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
少なくとも4つの追加タンクと、少なくとも4つの追加ポンプと、を備え、前記第1の追加ポンプは、前記第1の追加タンクから前記循環ループ内へと第1の試薬を圧送するように構成され、前記第2の追加ポンプは、前記第2の追加タンクから前記循環ループ内へと第2の試薬を圧送するように構成され、前記第3の追加ポンプは、前記第3の追加タンクから前記循環ループ内へと第3の試薬を圧送するように構成され、前記第4の追加ポンプは、前記第4の追加タンクから前記循環ループ内へと第4の試薬を圧送するように構成され、各追加ポンプは、他の追加ポンプから独立である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
液体源弁に接続される液体源をさらに備え、前記液体源弁は、前記少なくとも1つの接線流フィルタへの流量を制御するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記液体源は、水源である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記液体源弁は、前記少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、前記循環ループ内へと液体を流動できるようにする、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記液体は、水である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
剪断応力感応材料溶液を調製するためのプロセスであって、
a)液体を剪断応力感応材料に添加し、スラリーを形成することと、
b)第1の試薬を前記スラリーに添加することであって、前記第1の試薬は、前記スラリーの特性または組成を変化させる、ことと、
c)前記剪断応力感応材料を含有する前記スラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
d)濾過によって、濾液を前記スラリーから透過流として分離することと、
e)前記透過流として損失した液体量のうちの少なくとも一部を置き換える量の液体を前記スラリーに添加することと、
f)第2の試薬を前記スラリーに添加することであって、前記第2の試薬は、前記剪断応力感応材料の溶解性を変化させ、ある溶液を産生する、ことと、
を含む、プロセス。
【請求項20】
前記濾過は、連続的である、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
少なくとも2つの直列接線流フィルタを備える、請求項19に記載のプロセス。
【請求項22】
少なくとも3つの直列接線流フィルタを備える、請求項19に記載のプロセス。
【請求項23】
ステップe)において添加される前記液体は、前記少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、前記循環流内へと添加される、請求項19に記載のプロセス。
【請求項24】
ステップe)において添加される前記液体量は、前記透過流として損失した前記液体量と略等量である、請求項19に記載のプロセス。
【請求項25】
前記添加される液体は、水である、請求項19または23に記載のプロセス。
【請求項26】
試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項19に記載のプロセス。
【請求項27】
各試薬は、前記循環プロセス流内へと前記試薬を圧送する別個のポンプによって、添加される、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)塩基性水溶液をオラネキシジンの塩の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有する前記スラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液を前記オラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)前記透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水を前記オラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を前記オラネキシジンのスラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を含む、プロセス。
【請求項29】
前記濾過は、連続的である、請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
少なくとも2つの直列接線流フィルタを備える、請求項28に記載のプロセス。
【請求項31】
少なくとも3つの直列接線流フィルタを備える、請求項28に記載のプロセス。
【請求項32】
前記塩基性水溶液は、水酸化ナトリウムである、請求項28に記載のプロセス。
【請求項33】
前記オラネキシジンの塩は、塩酸塩である、請求項28に記載のプロセス。
【請求項34】
ステップd)において前記添加される水は、前記少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項28に記載のプロセス。
【請求項35】
ステップd)において添加される前記水量は、前記透過流として損失した前記水量と略等量である、請求項28に記載のプロセス。
【請求項36】
水を前記第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することをさらに備える、請求項28に記載のプロセス。
【請求項37】
試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項28に記載のプロセス。
【請求項38】
各試薬は、前記循環プロセス流内へと前記試薬を圧送する別個のポンプによって、添加される、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
界面活性剤溶液は、前記水がステップd)において添加された後、前記オラネキシジンのスラリーに添加される、請求項28に記載のプロセス。
【請求項40】
グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有する前記スラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液を前記オラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)前記透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水を前記オラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)界面活性剤溶液を前記オラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を前記第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
を含む、プロセス。
【請求項41】
前記濾過は、連続的である、請求項40に記載のプロセス。
【請求項42】
少なくとも2つの直列接線流フィルタを備える、請求項40に記載のプロセス。
【請求項43】
少なくとも3つの直列接線流フィルタを備える、請求項40に記載のプロセス。
【請求項44】
前記界面活性剤溶液は、ポロキサマー溶液である、請求項40に記載のプロセス。
【請求項45】
ステップd)において前記添加される水は、前記少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項40に記載のプロセス。
【請求項46】
ステップd)において添加される前記水量は、前記透過流として損失した前記水量と略等量である、請求項40に記載のプロセス。
【請求項47】
水を前記第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することをさらに含む、請求項40に記載のプロセス。
【請求項48】
前記第2の水溶液の濃度は、約6.95%(W/V)である、請求項47に記載のプロセス。
【請求項49】
試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項40に記載のプロセス。
【請求項50】
各試薬は、前記循環プロセス流内へと前記試薬を圧送する別個のポンプによって、添加される、請求項49に記載のプロセス。
【請求項51】
グルコン酸オラネキシジンを調製するためのプロセスであって、
a)水性水酸化ナトリウム溶液を塩酸オラネキシジンの第1の水性スラリーに添加することと、
b)オラネキシジンを含有する前記スラリーを少なくとも1つの接線流フィルタを通過させることと、
c)濾過によって、濾液を前記オラネキシジンのスラリーから透過流として分離することと、
d)前記透過流として損失した水量のうちの少なくとも一部と置き換える量の水を前記オラネキシジンのスラリーに添加することと、
e)ポロキサマー溶液を前記オラネキシジンのスラリーに添加し、第2の水性スラリーを産生することと、
f)グルコノ−δ−ラクトン(グルコン酸)溶液を前記第2の水性スラリーに添加し、グルコン酸オラネキシジンの第1の水溶液を産生することと、
g)水を前記第1の水溶液に添加し、約0.1%乃至約75%(W/V)の範囲の濃度のグルコン酸オラネキシジンの第2の水溶液を産生することと、
を備える、プロセス。
【請求項52】
前記第2の水溶液の濃度は、約6.95%(W/V)である、請求項51に記載のプロセス。
【請求項53】
前記濾過は、連続的である、請求項51に記載のプロセス。
【請求項54】
少なくとも2つの直列接線流フィルタを備える、請求項51に記載のプロセス。
【請求項55】
少なくとも3つの直列接線流フィルタを備える、請求項51に記載のプロセス。
【請求項56】
ステップd)において前記添加される水は、前記少なくとも1つの接線流フィルタの孔を通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項51に記載のプロセス。
【請求項57】
ステップd)において添加される前記水量は、前記透過流として損失した前記水量と略等量である、請求項51に記載のプロセス。
【請求項58】
試薬は、少なくとも1つのポンプを通して、循環プロセス流内へと添加される、請求項51に記載のプロセス。
【請求項59】
各試薬は、前記循環プロセス流内へと前記試薬を圧送する別個のポンプによって、添加される、請求項58に記載のプロセス。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−523419(P2011−523419A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510502(P2011−510502)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/003072
【国際公開番号】WO2009/142715
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(507160469)オオツカアメリカファーマシューティカル、インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】