説明

加圧タバコパッケージ、およびその製造方法

巻きタバコまたはその他のタバコ製品パッケージは、封止済み外側外層を備えて構成されてもよい。外層は、多層であってもよく、周囲の外気圧よりも高い内圧を含むように構成されてもよい。多層外層は、組み立て中に互いに接着された2つ以上の層の巻きタバコまたはその他のタバコ製品パックに組み立てられてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に喫煙品などのタバコ製品に関し、より具体的には巻きタバコなどのタバコ製品を収容するためのパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
巻きタバコなどの一般的な喫煙製品は、実質的に円筒形の棒状構造を有しており、巻紙で囲まれた刻みタバコ(たとえばカットフィラー)などの喫煙可能な材料を一定量含み、それによっていわゆる「タバコロッド」を形成する。端と端をつなぐ関係においてタバコロッドと位置合わせした円筒形フィルタ要素を有する巻きタバコを製造することが、望ましくなってきた。通常、フィルタ要素は、セルロースアセテートなどの繊維材料およびプラグラップから製造され、外包チップ材料を用いてタバコロッドに取り付けられる。このようなフィルタ要素を有する巻きタバコは、「フィルタ付き巻きタバコ」と称される。
【0003】
フィルタ付き巻きタバコは、従来よりパッケージで販売されており、各パッケージは通常20本の巻きタバコを収容している。標準的なタバコパッケージは、全般に直方体の形状を有している。あるタイプの一般的なタバコパッケージは、いわゆる「ハードパック」、「クラッシュプルーフボックス」、または「ヒンジ蓋付きパッケージ」の形態を有する容器を採用している。たとえば、各々参照により本願に組み込まれる、Foxらの米国特許第3,874,581号明細書、Niepmannの米国特許第3,944,066号明細書、およびAllenらの米国特許第4,852,734号明細書、ならびにMoellerらの欧州特許第0392737号明細書、およびJonesらの米国特許出願公開第2008/0230410号明細書を参照されたい。別のタイプの一般的なタバコパッケージは、いわゆる「ソフトパック」の形態を有する容器を採用している。たとえば、各々参照により本願に組み込まれる、Tripodiの米国特許第3,695,422号明細書、Sprinkel,Jr.らの米国特許第4,717,017号明細書、およびWolfeの米国特許第5,333,729号明細書を参照されたい。いずれのタイプのタバコパッケージも、通常は全般的にやはり直方体の形状のカートンに詰められ、通常は1カートンあたり10個のパッケージである。
【0004】
これらの従来型タバコパッケージは一般的に、巻きタバコの鮮度および含水量を維持し、その鮮度および品質を損なう可能性のある劣悪な環境条件から巻きタバコを保護するように、構成されている。このような従来型タバコパッケージは通常、3つの異なる包装を含む:すなわち(1)巻きタバコの周りに巻き付けられ、巻きタバコの末端において折られているが封止されていない、紙基材または金属蒸着紙に積層される金属箔を含む、インナー箔ライナー;(2)通常は銘柄特有の情報が印刷されている、「ソフト」または「ハード」ペーパーまたは厚紙パッケージ;および(3)ヒートシールされたヒートシール可能ポリマーフィルムの外側透明外装である。
【0005】
ポリマー外装フィルムの容易な開封のために、「開封テープ」として知られるポリマー材料のストリップが設けられている。例示的な開封テープは、各々参照により本願に組み込まれる、Sprinkel,Jr.らの米国特許第4,717,017号明細書、Lephardtの米国特許第4,836,378号明細書、Amendolaらの米国特許第5,192,262号明細書、Mayらの米国特許第5,595,803号明細書、Flahertyの米国特許第6,363,691号明細書、およびHewittらの米国特許第7,118,792号明細書に開示されている。開封テープは通常、パッケージの上縁に隣接してこれと平行に位置している。開封テープの一端は、通常はタブとしてパッケージからわずかに突起している。パッケージを開封するためには、喫煙者によってタブが引かれてポリマー外装を開封する。具体的には、開封テープの両縁に沿ってポリマー外装を切り裂くために開封テープの突起しているタブが引かれ、容器の上部を覆っているポリマー外装が除去される。次にパッケージの上部が開封され、すなわちソフトパックの場合には箔インナーライナーが破り開けられ、あるいはハードパックのヒンジ蓋が旋回して開けられ、箔インナーライナーの一部が除去されて、その中に収容された巻きタバコの末端を露出させる。次に喫煙者は、これをパッケージから取り出すために、彼/彼女の指で巻きタバコの末端、通常はフィルタ側末端を掴む。
【0006】
通常、ポリマー外装材料は、(a)ヒートシール変性配向ポリプロピレン、(b)アクリル系ヒートシール被覆ポリプロピレン、または(c)A層が溶融ヒートシール可能なポリプロピレン/ポリエチレンコポリマーであってB層がポリプロピレンの配向ホモポリマーである、共押出ABA型配向ポリプロピレンフィルムであってもよい、配向ポリプロピレンを含む。ヒートシール層の組成は、外装のヒートシール特性、すなわち実用可能な最低ヒートシール温度および実用可能な最短滞留時間を最適化するように、選択される。しかしながら同時に、外装のヒートシール層は通常、製造プロセスの間、および、たとえばタバコ自動販売機へのタバコパッケージの分配の間、外装されたタバコパッケージが相互に対して容易に滑動または摺動するように、必要な滑動または固着防止特性を提供する。したがって、ヒートシール層組成の選択は、本質的に最適なヒートシール特性と最適な滑動特性との間のトレードオフである。
【0007】
通常の保存条件および通常の有効在庫期間の下で、上述の従来型タバコパッケージは、限られた期間の間、巻きタバコの鮮度および含水量を許容可能なレベルで維持することができる。しかしながら、タバコパッケージが通常より長い有効在庫期間に曝された場合、あるいはタバコパッケージが異常な高温および/または乾燥した大気条件で保存された場合、従来型パッケージは、巻きタバコの鮮度および含水量を十分に維持しない。具体的には、紙で裏打ちされた箔ライナーはその縦方向継ぎ目において重複するのみであり、封止することなくパッケージの上部および底部において折り重ねられているため、従来型タバコパッケージの箔インナーライナーが第一に装飾目的を有する。このため、箔インナーライナーは、パック内の巻きタバコと周囲大気との間の酸素および水分の通路に対して、ほとんどまたは全く障壁を提供しない。従来型ヒートシールポリプロピレン外装の障壁効果は従来型箔インナーライナーよりも著しく大きいが、従来の外装は、数週間に渡って水分および風味を損なわせるので、消費者が製品の鮮度の変化を確認できる。劣悪な温度および湿度条件の下で長い有効在庫期間または保管に曝されると、タバコの腐敗、水分の消失、およびメンソールなどの風味添加物の消失を含むタバコの風味または香りの消失を生じる可能性がある。
【0008】
タバコパッケージの障壁特性を向上させるために、様々な包装用外装およびインナーライナーが提案されてきた。たとえば、Molinsらの米国特許第3,948,389号明細書は、空気不透過性チューブが結果的に生じるマージンとともに平らに封止され、三角の末端がパケットに対して折り曲げられている、タバコパッケージ用の空気不透過性インナーライナーを開示している。結果的に生じる独自の末端フラップ構造のため、このパッケージは現在のタバコパッケージ製造装置によって封止されることが不可能である。Fockeらの米国特許第4,375,260号明細書は、上述のMolinsらの特許の場合のように、独自の末端フラップ構造を有し、したがって従来の巻きタバコ包装装置によって製造されることが不可能な、積層インナーライナーを開示している。加えて、Fockeらのインナーライナーは、結果的に不透過性箔層を分断し、それによってインナーライナーの障壁特性を低下させる可能性のある、易開封予備穿孔特性を有する。Langleyらの米国特許第4,807,745号明細書は、巻きタバコ用の障壁ヒートシールパッケージを開示している。パッケージ材料は、2層の2軸配向ポリプロピレンホモポリマーが両側に接着接合され、ヒートシール可能な熱可塑性ポリマーの外側および内側表面層が適用される、箔層で作られた比較的厚い積層体を含む。この積層体は、ソフトまたはハードパック用外装として、あるいはソフトまたはハードパック用封止インナーライナーとして、有用であると開示されている。当該技術分野において知られるその他の外装用材料は、不正開封防止特性(たとえば、Butlerの米国特許第4,911,302号明細書)、芳香放出特性(Keaveneyらの米国特許第5,938,018号明細書)を備えるものを含む。
【0009】
パッケージおよび輸出用カートン向けの従来型ポリプロピレン外装のものと同じまたはそれより小さいゲージのヒートシール可能な高障壁タバコパッケージ外装または巻きタバコカートン外装を提供することが、望ましいだろう。このような外装は、パッケージまたはカートンに収容された巻きタバコの鮮度および含水量を望ましく保存し、こうして巻きタバコ製造から消費までの通常期間を経た後に消費者によって検知される可能性のある変化を最小限に抑えるだろう。加えて、このような外装は、巻きタバコの通常有効在庫期間を増加させるか、または最も劣悪な保存条件下でも通常有効在庫期間以上の有効在庫期間を維持することができるだろう。有利なことに、このようなタバコパッケージまたはカートンは、少なくとも現在のタバコパッケージおよびカートン生産率と等しい生産率を維持するために装置の大きな改造が必要とされない程度に、既存の巻きタバコ製造および包装装置との互換性もあるだろう。加えて、少なくとも従来型タバコパッケージに匹敵する外観を有し、また従来型タバコパッケージと同じように開封されてもよい高障壁タバコパッケージを提供することが、望ましいだろう。また、従来型タバコパッケージ以上の滑動特性を有する高障壁タバコパッケージを提供することも、望ましいであろう。
【0010】
これらのパッケージは、各々参照により本願に組み込まれる、Langleyの米国特許第4,807,745号明細書に開示されるような箔層、および/またはHeinの米国特許第5,542,529号明細書によって記載されるタイプの外側フィルムラップを含む、障壁封止巻きタバコ用の積層包装要素を含んでもよい。パッケージの見た目と雰囲気の消費者受容および理解を深めるために、異なるタバコパッケージのデザインに対して様々な変更が提案されてきた。たとえば、参照により本願に組み込まれる、Brizziらの米国特許第6,694,708号明細書に開示されたような、パッケージの角を「枕型」タバコパッケージにするためにハードパックの部分を面取りすることが、開示されてきた。あるいは、巻きタバコにアクセスする多数の方法を提供することが開示されてきた。たとえば、各々参照により本願に組み込まれる、Coblerの米国特許第5,682,986号明細書、Burrowsらの米国特許第5,139,140号明細書、およびBurrowsらの米国特許第5,248,031号明細書は、ハードパックの蓋の着脱可能部分を開示しており、これによってハードパックのフリップトップに加えて、ソフトパック式のアクセス可能性を提供する。
【0011】
食料品(たとえばWhiteの米国特許第6,256,905号明細書参照)および無煙タバコ製品(たとえば、各々参照により本願に組み込まれる、Muaらの米国特許出願公開第2008/0029117号明細書およびRobinsonらの米国特許出願公開第2008/0173317号明細書参照)を含む、多数の異なる製品向けに、調整雰囲気包装が導入されてきた。調整内部雰囲気を備える1個パック、少数パック、および多数パック巻きタバコ容器が試みられてきたが、しかしこのようなパッケージはいずれも、消費者に最も親しまれている標準的なタバコパッケージの外観の維持を全般に妨げてきた、構造的な制限を含む。たとえば、非伝統的な巻きタバコパック形状を有する調整雰囲気容器を示す、Spadaの米国特許第5,729,957号明細書、BrownらのPCT出願公開第96/14763号明細書、Sramekらの国際公開第01/83326号、およびWeissらの国際公開第06/32661号を参照されたい。喫煙製品の非従来型包装形状のその他の例は、Muellerの米国特許第1,886,115号明細書、およびDriscollの米国特許第3,967,730号明細書を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第3,874,581号明細書
【特許文献2】米国特許第3,944,066号明細書
【特許文献3】米国特許第4,852,734号明細書
【特許文献4】欧州特許第0392737号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2008/0230410号明細書
【特許文献6】米国特許第3,695,422号明細書
【特許文献7】米国特許第4,717,017号明細書
【特許文献8】米国特許第5,333,729号明細書
【特許文献9】米国特許第4,836,378号明細書
【特許文献10】米国特許第5,192,262号明細書
【特許文献11】米国特許第5,595,803号明細書
【特許文献12】米国特許第6,363,691号明細書
【特許文献13】米国特許第7,118,792号明細書
【特許文献14】米国特許第3,948,389号明細書
【特許文献15】米国特許第4,375,260号明細書
【特許文献16】米国特許第4,807,745号明細書
【特許文献17】米国特許第4,911,302号明細書
【特許文献18】米国特許第5,938,018号明細書
【特許文献19】米国特許第5,542,529号明細書
【特許文献20】米国特許第6,694,708号明細書
【特許文献21】米国特許第5,682,986号明細書
【特許文献22】米国特許第5,139,140号明細書
【特許文献23】米国特許第5,248,031号明細書
【特許文献24】米国特許第6,256,905号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2008/0029117号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2008/0173317号明細書
【特許文献27】米国特許第5,729,957号明細書
【特許文献28】国際公開第96/14763号
【特許文献29】国際公開第01/83326号
【特許文献30】国際公開第06/32661号
【特許文献31】米国特許第1,886,115号明細書
【特許文献32】米国特許第3,967,730号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
視覚的および触覚的な魅力の両方を消費者に提供する、巻きタバコ用のより魅力的な包装を開発することが望ましい。加えて、製品の品質および鮮度を伝える包装を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本明細書で特許請求されるタバコパッケージは、巻きタバコを収容する内部パッケージ区画が、パッケージの外側の周囲大気圧よりも高い圧力レベルのガスなどの加圧流体を収容できるようにする、流体密封シールを含んでもよい。加圧流体は、液体または固体の形態でパッケージ内に導入されるか、またはガス状に蒸発または昇華することが可能であり、それによってパッケージの内部空間における圧力上昇をもたらす、不活性ガスであってもよい。
【0015】
本発明は、図面と併せて以下の説明を読むことにより、より完全に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】加圧タバコパッケージを組み立てるステップを示す図である。
【図1B】加圧タバコパッケージを組み立てるステップを示す図である。
【図1C】加圧タバコパッケージを組み立てるステップを示す図である。
【図1D】加圧タバコパッケージを組み立てるステップを示す図である。
【図2】タバコパッケージを加圧する方法を示す図である。
【図3A】開封テープを備える加圧タバコパッケージ、およびこれを開封する方法を示す図である。
【図3B】開封テープを備える加圧タバコパッケージ、およびこれを開封する方法を示す図である。
【図3C】開封テープを備える加圧タバコパッケージ、およびこれを開封する方法を示す図である。
【図3D】開封テープを備える加圧タバコパッケージ、およびこれを開封する方法を示す図である。
【図4】加圧無煙タバコパッケージを示す図である。
【図5A】加圧タバコパッケージの別の実施形態を示す図である。
【図5B】加圧タバコパッケージの別の実施形態を示す図である。
【図5C】加圧タバコパッケージの別の実施形態を示す図である。
【図6A】加圧タバコパッケージを組み立てる方法を示す図である。
【図6B】加圧タバコパッケージを組み立てる方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
明確さのため、この詳細な説明を通じて様々な図面のいずれに示されるいずれの共通部分にも、全体的に同じ参照番号が使用される。加圧タバコパッケージ100の一実施形態は、ここでパッケージ100を組み立てるステップを示す図1Aから図1Dを参照して記載される。まず、図1Aに示されるように内部巻きタバコパック部分102が提供される。パック102は、標準的な直方体型の箱として描かれており、周知の巻きタバコパック向けに通常使用される方式で組み立てられたハードパックまたはソフトパックとして構成されてもよい。別の実施形態において、パック102の形状は、本開示および請求される特許請求の範囲から逸脱することのない、円筒形またはその他の三次元形状であってもよい。パック102は、前面106、背面108、上底面112、114(ぞれぞれ)、および第一および第二側面116、118を含む。
【0018】
次に、図1Bに示されるように、第一フィルム外装120が、先に記載されるような周知のフィルム外装に使用されるのと類似の方式で、適用される。そして、図1Cに示されるように、第二フィルム外装130は、やはり先に記載されるような周知のフィルム外装に使用されるのと類似の方式で、第一フィルム外装上に適用される。たとえば、外装は、前面、背面、および側面(106、108、116、118)の周りに巻き付けられ、次にポリプロピレンおよび/またはセロハン型外装に通常使用される方式で、上底面(112、114)を閉鎖するように、末端が折られる。
【0019】
第一フィルム外装120の外面122は、接着材料124を含んでもよい。接着材料は、たとえば、パック102の面の接合部に沿って伸びる選択された角/縁表面に沿ってのみなどのパターンであってもよい。あるいは、またはこれに加えて、接着材料124は、パック102上の証印(印刷、画像など)と視覚的に識別不可能なように、および/または組み立て済みパッケージ100を見る観察者にとって実質的に視認不可能なように構成された材料で作られ、および/またはそのようなパターンで適用されてもよい。あるいは、またはこれに加えて、接着材料124は、単独で、または第二外装130と組み合わせて、パック102上の視覚的に識別可能な証印(印刷、画像など)を形成するように構成された材料で作られ、および/またはそのようなパターンで適用されてもよい。
【0020】
別の実施形態において、接着材料はその代わりに、あるいはこれに加えて、第二フィルム外装130の内向き表面上に適用されるかまたはそこに存在するように構成され、上述のように別途構成されてもよい。外装120、130の間の接着パターンは好ましくは、気体がそこを通過する可能性を最小限に抑えるために適用される場所ではどこでも、十分に幅広い。内側および外側外装はともに、実質的に気密性の障壁として構成されたパッケージ100の外側ラッパーを形成する。接着剤は、実質的に第一外装120および/または第二外装130の外側表面全体を覆ってもよい。接着剤124の1つの可能性のあるパターンは、斑点領域の暗色パターンのセットとして図1Dに示されているが、しかし完成したパッケージは実質的に図1Cなどのように見えて、接着剤は実質的に視認不可能であることは、理解されるべきである。
【0021】
接着剤124は好ましくは、パック102全体の周りに実質的に流体密封性のシールを提供するように構成され、封止パッケージ100を形成する。これは、たとえば、外装120、130の各々が自身に接触する少なくとも全ての継ぎ目表面を含むように適用されるヒートシール接着剤を提供することによって、実現されてもよい。このような実施形態において、接着剤を活性化させるため、および好ましくは実質的に流体気密性であって、パッケージの外部の大気圧よりも高い、外装120、130によって封じ込められたパッケージ100内の圧力を維持するように構成されたシールを提供するために、熱が印加されてもよい。流体気密シールは、外装120、130の間に実質的に完全な気密シールを含んでもよく、および/またはシールは、封止パッケージ100の内側と外側との間の気体通路のため、非常に低い表面領域の蛇行路を提供してもよい。
【0022】
接着材料は、たとえば、ヒートシール接着剤、感圧接着剤、および粘着性接着剤を含んでもよい。封止/接着層として使用されてもよい低融点ポリマーの例は、ポリプロピレン、エチルビニルアセテート(EVA)、エチルブチルアクリレート(EBA)、およびその他のアクリル系コポリマー、エチレンビニルアセテート無水マレイン酸ターポリマー、無水物グラフト化ポリオレフィン、エチレンアクリル酸エステル無水マレイン酸またはグリシジルメタクリレートターポリマー、および/またはアイオノマーを含む。低温ヒートシールポリマーの具体例は、HEVA、エチレンアクリル酸(EAA)、LEVA、LLDPE、およびLDPEを含む。接着剤は、水性であってもよく、および/または水様形態(たとえば、EVA、EAA、エチレンメタクリレート(EMA)、エチレンメチルメタクリレート(EMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、アイオノマー、アクリル、ポリビニリデンクロリド(PVdC))で適用可能であってもよく、いくつかはやはり−または代わりに−溶剤型の形態(たとえば、EVA、エチレンメタクリレート(EMA)、エチレンメチルメタクリレート(EMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、アイオノマー、アクリル、ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド)で適用されてもよい。これらは、溶液、乳剤、またはその他の適用可能な形態で提供されてもよい。使用される接着剤は、紫外線硬化性接着剤、従来のホットメルトと同様に適用されるがその後架橋される、反応性ホットメルト接着剤(たとえば湿気硬化性ポリウレタン、シリコーン)、および/または封止剤および接着剤として使用するために周知のその他の材料を含んでもよい。熱活性化接着剤については、より低い活性か温度が好ましく、その他のパッケージ成分または内容物の熱劣化の可能性を減少させ、製造プロセスの速度を上昇させる。これら様々な接着剤は、互いに組み合わせて使用されてもよい(たとえば、パッケージの同じおよび/または異なる表面領域において)。
【0023】
接着材料はまた、たとえば各々参照により本願に組み込まれる、Pipesらの係属中の米国特許出願第12/101,529号明細書、Langleyの米国特許第4,807,745号明細書、Heinの米国特許第5,542,529号明細書などの、その他のパッケージにおいて使用されるものも含んでもよい。一例において、外装120、130の選択された表面を貼るために、透明なホットメルト接着剤が使用されてもよい。ホットメルト接着剤は感圧ホットメルト接着剤であってもよく、これは好ましくは非溶剤型であり、100%固体を含む。このようなホットメルト接着材料は、最も好ましくは、21CFRの175.105条に準拠した、食品等級規制に適合している。一実施形態において、ホットメルト接着剤は、可塑剤、粘着付与剤、ワックス、および/または安定剤を備えるスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ポリマーを含有してもよい。しかしながら、当業者は、その他のポリマー材料が使用されてもよいことを理解するだろう。別の実施形態において、ホットメルト接着剤は、イリノイ州エルジンのヘンケルアドヒーシブ(Henkel Adhesives)製のPrimamelt(R) 37−613、またはニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナルスターチアンドケミカル(National Starch and Chemical Company)製のUni−Flex(R) 70−007Aなどの、感圧急結接着剤を含んでもよい。しかしながら、当業者にとって自明なように、その他の接着材料が使用されてもよい。好ましくは、外装用材料に適合する透明な急結接着剤が使用されるが、ただし少なくとも外側外装が金属蒸着されるかまたは別の方法で実質的に不透明である、あるいは最小限にしか透明性がない場合には、好ましい方式で不透明接着剤が使用されてもよい。
【0024】
一方または両方の外装フィルムは、金属蒸着または積層されてもよい、ニトリルコポリマーまたはポリプロピレンフィルム、薄い固体アルミニウムのうちの1つ以上を含んでもよい。一方または両方の外装は、アルミナ(Al203)被覆ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、透明アルミナ被覆PETフィルム、酸化ケイ素被覆PETフィルム、および/またはEVOH被覆フィルムを含んでもよい。従来「セロハン型フィルム」として特徴づけられるその他のフィルムは、包装された巻きタバコを包むために採用されてきた。各々参照により本願に組み込まれる、Langleyらの米国特許第4,807,745号明細書、Burrowsらの米国特許第5,139,140号明細書、Hein,IIIらの米国特許第5,542,529号明細書、およびBrayの米国特許第6,874,623号明細書に明記されるタイプなどの外装用材料が使用されてもよいが、しかしその各々は好ましくは、本明細書に開示される新規な方法で二層外装を含むように変更されるだろう。その他の実施形態は、3層以上の多層外装を備える実施形態を含む本開示の範囲内で、実施されてもよい。
【0025】
図3Aで参照されるように、実質的に透明な被覆185は、その気密シールを強化および/または保存するために、外装上に適用されてもよい。パッケージ100の外観および/または感触に悪影響を及ぼすことなく望ましい封止品質を提供するであろう被覆はパリレンを含み、これは化学蒸着を通じて、被覆技術分野において周知の多くのプロセスを通じて、適用されることが可能である。その他の可能性のある被覆は、水性および/またはポリマー懸濁液を含み、これは浸漬法または噴霧法によって適用されてもよい(たとえば、InMat Air D−Fense 2000(TM)、InMat Nanolok PT(TM)被覆、InMat Nanolok HSC(TM)被覆、またはCCC Enviroclear(TM)障壁被覆など)。このような被覆は、ブチルゴムラテックス中のナノ分散ケイ酸塩小板またはポリマー(たとえば、ポリエステル)マトリクスを含んでもよい。あるいはこれらは、たとえばカルボキシメチルセルロース、PVOH、サランPVDC、またはその他の類似のフィルムなど、ポリマーフィルムの速乾性水性懸濁液として適用されてもよい。
【0026】
パッケージ100を加圧する方法は、図2を参照して記載される。好ましくはパッケージ100の前面、背面、上面、または側面上で最小限に視認可能かまたは実質的に視認不可能な個別の侵入位置119において封止外装120、130を貫通するために、カニューレ140またはその他の道具が提供される(たとえば、侵入位置119がこれらの面のうちの1つにある場合に透明シールが設けられてもよく、および/またはこれはパッケージ100の底にあってもよい)。カニューレ140またはその他の適切な道具は、加圧剤145を(カニューレ140と加圧剤145との間の破線矢印によって示される経路に沿って)導入するために使用される。加圧剤145は、小さなペレットとして模式的に示されているが、しかし好ましくは、液体または固体形態であってもよい二酸化炭素、窒素、またはアルゴンなど、不活性ガスの非気相の1回分の投与量を含む。カニューレは、加圧液体のタンクまたはペレット分配装置に取り付けられてもよく、好ましくは製造組み立てプロセスの間に繰り返し所望の材料の一回分投与量を導入するように構成された自動投与装置の一部である。
【0027】
たとえば加圧剤は、ドライアイス(固体二酸化炭素)のペレット、または一回分の量の液体窒素または液体アルゴンとして実現されてもよい。好適な一実施形態において、方法のこの部分は、侵入位置119が封止される前に、あったとしても最低限量の加圧剤145のみが蒸発または昇華して気相となるように、低温で実行される。加圧剤145は最も好ましくは、ガス容積を、封止外装済みパッケージ100内に所望の圧力を提供するのに十分な温度および周囲大気圧と関連づける周知の原理にしたがって、投与される。非気相加圧剤145は、蒸発または昇華して所望の圧力を提供する気相になることができる。カニューレまたは付属構造体には、圧力を維持するように構成された実質的に気密性の内部領域を形成するために、外装を封止するのに適した封止接着剤またはその他の封止用コンパウンドが提供されてもよい。
【0028】
パッケージ100内の圧力は、好ましくはパッケージの外部の大気圧よりも高い。これは、消費者に鮮度を伝える固い感触のパッケージという利点を提供する。提供されるタイプの不活性ガスの使用は、パッケージ内の巻きタバコの喫煙可能物質(たとえばタバコ)に、鮮度維持特性を提供するだろう。一般的に、(通常は約14.7psiである)周囲大気圧を超過する量で表される、パッケージ100の内側の望ましい圧力範囲は、平方インチあたり約10分の3から約3ポンド(約0.3〜3psi、約20〜200mbarに相当)、および好ましくは平方インチあたり約2から約3ポンド(約2〜3psi、約140〜200mbarに相当)(有効数字一桁)となる。好ましいパッケージは、伝えられる鮮度および加圧された内部空間の特殊な利点を提供しながら、すでに市場に存在するパッケージと実質的に類似しているように見えてもよい。ここで記載される外装システムは、厚紙、ポリマー、箔、金属、およびその他の周知のパックタイプを含む、周知のハードパックまたはソフトパックとともに使用されてもよい。その他の包装は、内部巻きタバコパックの周りの独特のパウチのように見えるように構成されてもよい。
【0029】
図3Aは、開封テープ150を含む、組み立て済みパッケージ100を示す。その他の巻きタバコ包装材料に関連する使用に適した代表的なタイプの開封テープ材料は、マサチューセッツ州ローウェルのArlin Mfg.Co.,Inc.、および英国ノッティンガムのピー.ピー.ペインリミテッド(P.P.Payne Limited)などの供給元から入手可能であろう。
【0030】
開封テープ150は、パッケージ100の周りの外装120、130を開封する際のユーザの利便性のために提供される。開封テープ150は、外側および内側部分150aおよび150bを有するように示されている。内側部分は、第一の内側外装120の周りに設けられた開封テープ150bを含む。外側部分は、第二の外側外装130の周りに設けられた開封テープ150bを含む。外側テープ150aは「開始タブ」152aを含み、内側テープ150bは「開始タブ」152bを含む。接着剤124は、好ましくはパッケージ100の流体密封シールを保持するように構成され、したがって開始タブ152a、152bの各々の周りに示される補強部分を含んでもよい。
【0031】
図3Bは、開封テープ150を用いてパッケージ100を開封する第一ステップを示す。図示されるように、ユーザは外側開始タブ152aを掴んで引き、外側テープ150aを引き出し、内側開始タブ152bに向かってパッケージ100の周りの長さに沿って外側ラップ130を裂く。内側開始タブ152bは、外側テープ150aに取り付けられてもよく、および/またはユーザがやはり内側タブ152bを掴んで引き剥がし、内側ラップ120を裂いてもよい。図3Aに示されるような実施形態において、外側テープ150aは、パッケージ100の外周全体の周りをぐるりと引かれ−実質的に外側ラップ130の上底部分を分離させ、そして−内側タブ152bに到達する前に−取り除かれてもよく、これはその後、図3Cに示されるように、内側ラップ120を開封するために回りを引かれてもよい。しかしながら、パッケージ100は、外装120、130の上底部分を分離させるため、およびその中の巻きタバコにアクセスするために開封され得るようにパック102へのアクセスを提供するために、たった1つの「引き剥がし」動作のみが必要とされるように、構成および/または使用されてもよい。
【0032】
外側テープ150aは、テープをほどいて/裂いて外装を開封するためにユーザが外側開始タブ152a上を引くだけでよいように、内側開始タブ152bに縦方向に取り付けられてもよい。接着剤の境界(図示せず)は好ましくは、外装上のシールを保持しながら突起縁またはその他の握持可能な表面を有することができるように、少なくとも外側開始タブ152aの周りを封止し、内側開始タブ152bの周りで同じ構造が使用されてもよい。当業者が容易に適用するであろう当該技術分野における多くの異なる技術が、開封テープ上の開始タブについて知られ、使用される。図3Dは、内側および外側テープ150a、150bの両方および外装の上部が完全に除去され、パックの蓋および内部の巻きタバコへのアクセスが可能になったパッケージを示す。
【0033】
各パッケージの最大高さは異なってもよい。各容器アセンブリの高さは通常、内部に収容される巻きタバコの長さなどの要因に依存する。一般的に、内側パックの高さは、約70mmから約130mmの範囲内であってもよい。たとえば、長さ約99mmの巻きタバコを収容するように設計されたパッケージにおいて、それぞれのパックは約100mmから約103mmの高さを有することができる。あるいは、たとえば、長さ約84mmの巻きタバコを収容するように設計されたパッケージにおいて、代表的なパックは約85mmから約89mmの高さを有してもよい。
【0034】
各パックの幅もまた、保持される巻きタバコの数量および配置によって異なってもよい。通常、20本の巻きタバコを保持するように構成された代表的なパックの幅は、少なくとも約55mmであり、少なくとも約60mmである場合も多い。通常、代表的なパックの幅は約70mmを超えず、約65mmを超えない場合も多い。
【0035】
同様に、各パックの奥行きが異なってもよい。20本の巻きタバコを収容するように構成されたパックでは、代表的なパックの奥行きは、少なくとも約20mmであり、少なくとも約25mmである場合も多い。通常、代表的なパックの幅は約35mmを超えず、約30mmを超えない場合も多い。好ましくは、パックの幅および奥行きは、ユーザにとって(たとえばポケットまたはバッグに入れて)持ち運びやすいサイズを提供する。
【0036】
好適な実施形態において、代表的な組み立て済みパッケージは、20本の巻きタバコを収容するために伝統的に採用されているタバコパッケージに匹敵する高さ、幅、奥行き、および全体的形状を有する。したがって、好適な組み立て済み容器は、適用可能な納税印紙装置の寸法要件、および関連するカートン再収容要件に適合させる、全体的な寸法を有する。代表的な組み立て済みハードパックは、約85mmの最大高さ、約63mmの幅、約33mmの最大奥行き、および約26mmの最小奥行きを有する。ハードパックの外側スリーブは、約0.012インチ(3.05mm)の厚みを有する厚紙で構成されてもよい。好ましい厚紙、ボール紙、またはその他のハードパックは、特にハードパックの平坦面における耐圧性を保証するのに役立つように構成された内層または中間層として形成された、たとえば金属箔、熱可塑性物質、または組み合わせなどの積層材料を含むことになる。
【0037】
組み立て済み容器は、様々な方法で使用されることが可能である。使用時に、外側ラッパー材料は、上述のように組み立て済み外側容器から除去されてもよく、部分的または全体的に廃棄されてもよい。そのパケット内に収容される巻きタバコを覆う、関連する内部包装材料(たとえば巻きタバコの末端を覆うかまたはそれらを包む、1枚のエンボス紙/箔積層)を露出させるために、蓋が開放位置へ移動させられる。
【0038】
開示された方法、システム、および材料は、巻きタバコなどの喫煙製品のパッケージに、美的に心地よい外観を提供する。上述のように、透明外側包装材料上の調和したパターンにおける接着剤の正確な配置など、本明細書の教示するところによる従来型包装設備の変更は、視認可能な領域内まで延在する接着剤によって生じる視覚的な損傷を伴わない透明な包装の形成を可能にする。従来の厚紙材料と比較すると、透明包装材料は、視認可能に誤適用されるかまたははみ出した接着パターンを回避するために、より高度な精度を必要とする。有利なことに、透明包装材料は、装飾的にエンボス加工されるかまたはパターニングされた箔ラッパー材料が、包装材料上に形成されたいかなるパターンも視認可能に補完できるようにする。
【0039】
上述の外装構造および方法は、巻きタバコカートンに適用されてもよいことは、理解されるべきである。たとえば、伝統的なハードパックであれソフトパックであれ、あるいは上述のように外装されたパッケージであれ−10パックの巻きタバコを収容する外側パッケージは、それ自体が上述のような方式で外装されて加圧されてもよい。この構造はまた、「カートン鮮度」の認知を提供することにより、消費者に対して望ましい美観を提示してもよい。
【0040】
この外装および加圧技術はまた、無煙タバコおよびその他のタバコ製品にも適用されてよい。図4は、無煙タバコ製品を収容するように構成されたパッケージ400を示す。パッケージ400は、無煙タバコ製品(たとえばかぎタバコ、含みタバコ、またはリーフ状かみタバコ)、あるいは「自分で巻く」巻きタバコ、パイプなどで使用するように構成されたものなどのルースタバコ製品を収容する、内側パック402を含む。内側パック402は、図1Aから図3Dを参照して先に記載されたような、開封テープなど用いる開封を含む、実質的に同じ方式で構成および形成されてもよい、多層外装404によって囲まれている。あるいは、外装は、包装技術分野において周知のシュリンクラップ型フィルムとして構成されてもよく、その後上述の方式で加圧されてもよい。内側パック402は、蓋付き缶として示されているが、タバコ製品に伝統的に使用されているタイプのパウチ、箱、またはその他の容器として実現されてもよい。
【0041】
図5Aから図5Cは、内側タバコ製品パック502、および先に記載されたのと同じ方式でパック502の周りの囲まれた内部空間でより高い圧力を維持するように構成された多層外装と、を含むパッケージ500の、別の実施形態を示す。しかしながら、これら実施形態の各々は、上述の好適な実施形態とは異なる外装形状を有し、これは好ましくは所定の製品に、従来型パッケージと事実上同じように見えるパッケージを提供する(たとえば、図1Cおよび図3Aに示される好適なタバコパッケージ実施形態は、好ましくは従来型タバコパッケージとほぼ同じ外観となるだろう)。
【0042】
図5Aに示される実施形態では、外装510はその全体的に矩形の境界の周りに視認可能な継ぎ目512を含み、これは内側パック502から外側方向に延在する。外装510は、パックの上面、底面、および側面の周りの境界を形成する横方向延在継ぎ目部分を除いて、内側パック502の外側輪郭とほぼ一致するように構成されている。
【0043】
図5Bに示される実施形態において、外装520もまた継ぎ目522を含むが、しかしこれは図5Aの実施形態とは異なる構造になっている。具体的には、これは底側に二重の継ぎ目522a、522bを備えて構成され、(その前面または背面を下にして最も安全に載置されるであろう図5Aの実施形態とは異なり)パッケージがその底面で自立できるように、底外装面524を形成する。
【0044】
図5Cに示されるパッケージ実施形態は、図5Aのものと類似しており、内側パック502および多層外装530を含む。しかしながら、内側パック502の外側輪郭と全体的に一致するよりむしろ、外装530は内部の加圧ガスから「外向きに枕型に押し広げる」ように構成されている。このような実施形態では、内側パック502が外装530内で自由に移動しないように(たとえば「カタカタ鳴る」ことがないように)、内側パック502の少なくとも複数の表面が外装530と接触することが好ましいだろう。これらの実施形態は、図1Aから図1Cを参照して先に記載された方法とは異なる組み立て方法を含んでもよいことは、当業者によって理解されるだろう。たとえば、これらの実施形態において、パック502は、図6Aに示されるような1枚目の外装フィルム550の表面に沿って配置されてもよい。次に、2枚目の外装フィルム550がその上に配置され、図5Aから図5Cに示されるタイプの継ぎ目を形成するために、加熱、接着剤の適用、感熱接着剤の熱活性化、またはその他の接合技術を適用することによって、継ぎ目が形成されてもよい。図6Bは、各々の周りに継ぎ目を形成するためにフィルム550のシートが配置および封止され、加圧ガスの非気相充填物が内部に配置および封止された後の、パック502の斜視図を示す。方法の実施形態において、このプロセスは、2層目のフィルムに対して繰り返されてもよい(ここで第一層550の外向きまたは第二層の内向き面は別の実施形態において上述されたような接着剤を含んでもよい)。次に、パッケージは、たとえば図5Aのパッケージ500のような個々のパッケージとして(たとえば、切断またはその他の手段によって)分離されてもよい。パッケージの周りにフィルムを配置するためのこのタイプの封止プロセスは、周知であるが、しかし以前は、本明細書において提供されるような、タバコパッケージの周りの封止された気密障壁および封止障壁内の高圧ガス容積を含む更なるステップを、含んでいなかった。
【0045】
様々な実施形態を示す図中の図面は、必ずしも縮尺通りではない。いくつかの図面は、強調のため拡大された特定の詳細部を有する場合があり、各部のいずれの異なる数または割合も、1つ以上の請求項によってそのように指定されない限り、限定的に解釈されるべきではない。当業者は、本明細書において明確に示されていない実施形態が、本発明の範囲内で実行され得ること、ならびに異なる実施形態について本明細書に記載された特徴が、本明細書に示される請求項の範囲内にありながら、互いにおよび/または既知のおよび今後開発される技術と組み合わされ得ることを含めて、理解するだろう。したがって、上記の詳細な説明は、限定ではなくむしろ例示的であると見なされるように意図される。そして、全ての同等物を含む、以下の請求項は、本発明の精神および範囲を定義するように意図されることが、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧タバコパッケージであって、
複数の巻きタバコを収容する内側パック部分と、
内側パック部分の周りに実質的に気密性の障壁を形成する外側ラッパーと、
外側ラッパー内に封じ込められ、大気圧より高い圧力である、加圧ガスと、を含み、
外側ラッパーが少なくとも内層および外層を含み、ここで内層の外向き表面および外層の内向き表面のうちの1つの表面領域を被覆する接着材料が、その間に実質的に気密性のシールを形成するのに十分に、内層の外向き表面および外層の内向き表面のうちの他方の表面領域にこれを実質的に接着させるように構成されている、加圧タバコパッケージ。
【請求項2】
外側ラッパーに取り付けられ、外側ラッパーの少なくとも一部を通じて引き裂かれるように構成された開封テープをさらに含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項3】
開封テープが、外側ラッパーの外層に取り付けられた第一開封テープ部分と、外側ラッパーの内層に取り付けられた第二開封テープ部分と、を含む、請求項2に記載のタバコパッケージ。
【請求項4】
加圧ガスが、二酸化炭素、アルゴン、および窒素から選択される、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項5】
接着剤が、ポリプロピレン、EVA、EBA、エチレンビニルアセテート無水マレイン酸ターポリマー、無水物グラフト化ポリオレフィン、エチレンアクリル酸エステル無水マレイン酸ターポリマー、エチレンアクリル酸エステルグリシジルメタクリレートターポリマー、アイオノマー、HEVA、EAA、LEVA、LLDPE、LDPE、EMA、EMMA、PVA、アクリル、PVdC、ビニル、ポリエステル、ポリアミド、湿気硬化性ポリウレタン、SBS、シリコーン、およびこれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項6】
接着剤が外側ラッパーの内層の全表面を実質的に覆う、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項7】
外側ラッパーの内層および外層のうちの少なくとも1つが、ニトリルコポリマーフィルム、ポリプロピレンフィルム、金属蒸着コポリマーフィルム、積層コポリマーフィルム、薄い固体アルミニウム、アルミナ(Al203)被覆ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、透明アルミナ被覆PETフィルム、酸化ケイ素被覆PETフィルム、EVOH被覆フィルム、およびこれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項8】
大気圧よりも約0.3から約3psi高い圧力を含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項9】
大気圧よりも約2から約3psi高い圧力を含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項10】
内側パック部分が、積層材料を含む厚紙ハードパックを含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項11】
内側パック部分が直方体の形状の箱を含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項12】
外側ラッパーが内側パック部分にぴったり適合している、請求項11に記載のタバコパッケージ。
【請求項13】
外側ラッパーが、外側ラッパーの一部を通じて引き裂き、除去するように構成された、少なくとも1つの開封テープを含む、請求項1に記載のタバコパッケージ。
【請求項14】
少なくとも1つの開封テープが、外側ラッパーの外層を通じて引き裂くように構成された第一開封テープ部分と、外側ラッパーの内層を通じて引き裂くように構成された第二開封テープ部分と、を含む、請求項13に記載のタバコパッケージ。
【請求項15】
加圧タバコ製品パッケージであって、
タバコ製品を収容する内側パック部分と、
内側パック部分の周りに実質的に気密性の障壁を形成する外側ラッパーと、
外側ラッパー内に封じ込められ、大気圧より高い圧力である、加圧ガスと、を含み、
外側ラッパーが少なくとも内層および外層を含み、ここで内層の外向き表面および外層の内向き表面のうちの1つの表面領域を被覆する接着材料が、その間に実質的に気密性のシールを形成するのに十分に、内層の外向き表面および外層の内向き表面の内の他方の表面領域にこれを実質的に接着させるように構成されている、加圧タバコ製品パッケージ。
【請求項16】
タバコ製品が、複数の巻きタバコ、ルース喫煙タバコ製品、および無煙タバコ製品から選択される、請求項15に記載のパッケージ。
【請求項17】
請求項1に記載のタバコパッケージを製造する方法であって、
内側パック部分および外側ラッパーを提供するステップと、
大気圧よりも高い圧力で組み立て済みパッケージ内に加圧ガスを提供するステップと、
加圧ガスを封じ込めるためにパッケージを封止するステップとを含む、方法。
【請求項18】
加圧ガスを提供するステップが、
気相にあるときに個別質量よりも小さい容積を占有する、固体および液体から選択される個別質量の非気相の形態の加圧ガス成分を用いて加圧ガスをパッケージ内部に充填するステップと、
非気相加圧ガスが非気相から非気相よりも大きい容積を有する気相に変化するための条件を提供するステップと、を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
非気相加圧ガスが変化するための条件を提供するステップが、加圧ガス成分が、
固相の場合には溶融および蒸発または昇華して気相となり、または
液相の場合には蒸発して気相となるような、温度を提供するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
非気相加圧ガスが液体窒素、液体アルゴン、固体二酸化炭素、またはこれらの組み合わせを含む、請求項18に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2013−502353(P2013−502353A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525612(P2012−525612)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/044980
【国際公開番号】WO2011/022248
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(505191869)アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー (36)
【Fターム(参考)】