説明

加工ラインに沿って搬送される魚、鶏肉又は他の肉製品を加工する方法及び装置

加工ライン(10)に沿って複数で搬送されている魚、鶏肉又は他の肉製品を加工するための方法において、消費から除外されることになる要素が分離され、消費のための結果として得られる食用製品(7)は、残った残留物に関して自動検査デバイス(3)を用いてチェックされる。多数の食用製品(7)の場合において、特に食用製品の回収を最適にするために、少なくとも1つの種類の最小残留物が意図的に許容されて、食用製品の更なる加工工程に案内されるようにして分離が行われる。自動検査デバイス(3)は、最小許容残留物を検出するように調節され、許容残留物あり及び無しの検査された食用製品(71、72)は互いに分離される。本方法を実施するための装置(1)において、少なくとも1つの分離ツールを備えた分離デバイス(2)は、多数の食用製品(7)の場合において、少なくとも1つの種類の最小許容残留物が、食用製品(7)の更なる加工のために残され、検査デバイス(3)が、検査結果に応じて残留物あり及び無しの食用製品(71、72)を区別してこれらを互いに別個に送り出す分離デバイス(41)に接続されるように設計される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工ラインに沿って複数で搬送されている魚、鶏肉又は他の肉製品を加工するための方法及び装置に関する。これは、非食用要素又は消費から除外され分離されることになる要素(分離すべき要素)を有する肉製品を対象とする。分離することによって得られる肉製品すなわち切り身は、残される不良品、すなわち魚切り身又は鶏肉切り身片中の骨残留物を自動検査デバイスでチェックすることができることは公知である。
【背景技術】
【0002】
例えば、ピンボーンが分離された魚切り身は、後に残ったピンボーン残留物を検出するためセンサデバイスで検査できることは公知である。ピンボーン残留物を有する魚切り身は、検査ステーションに配送され、ここで骨残留物がディスプレイ上に示され、加工要員が手作業で除去する。また、検査結果を用いて製品品質に関する情報も得られる。
【0003】
魚及び肉製品を切り身にするときには、骨により近接して切断すると、より高い肉の収量が得られる。しかしながら、これは、例えば、鶏肉の叉骨又は魚の鎖骨の隠れた危険な骨残留物、或いはこれらが混交した区域が、切り身(食用製品)中にチェックされずに後に残されることになる不確実なリスクに関連している。この状況は、例えば、骨細片及び/又は血腫が食肉解体中に生じる場合に更に悪化する。従って骨のリスクを軽減するために、加工スタッフは、できる限り骨/混交区域全体を分離するようにして、これらの手動又は自動の切り身加工機械を調節しようと努めている。結果として、不良のない肉が望ましくない範囲まで切除されるので、切り身の収量が低下することになる。
【0004】
鶏肉の前半分から骨を取り除き又はこれを切り身にするために、コンピュータ制御切断ナイフ及びスクレーパーブレードを用いて鶏胸肉を分離する機械が公知である。分離された鶏胸肉片(食用製品)は、ステーションまでコンベヤベルトで運ばれ、ここで、作業者が手作業で切り身の骨残留物をチェックし、更にこれらを手作業で除去する。次いで、不良がないことが判明し分離された切り身は、通常、手動又はX線デバイスを用いて実施される最終検査にかける。
【0005】
実質的に残留物が無い状態で切り身から骨を取って、この切り身から骨要素を除去するため、自動検査の後で要員によって手作業でトリミングを実施することが適切になるのは、まさに、不良残留物の除去の信頼性を最大にすることを考慮して自動検査と併用することである。必然的に、トリミング作業をより容易且つ安全にし、必要に応じて更に要員の資格要件を軽減するために、このトリミング作業をできる限り簡単で信頼性のあるように行い得ることが重要である。この目的のために、骨残留物を有する切り身をモニタ上に示してトリミングを容易にする補助デバイスは公知である。モニタを備えたこのような補助システムでさえ、特に不規則及び/又は外観の変化がかなりある状態で、比較的長い間隔を置いて不良残留物が発生した場合には、要員の疲労又は不注意を生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
従って、本発明の目的は、食用製品において高い効率と最大の信頼性で分離中に、とくに切り身加工中に生じる残留物を検出して除去するように設計された方法及び装置を提供することである。手作業の加工及び/又はチェックが工程全体で実施される場合には、これらの業務は、要員の選択又は雇用に関しても簡略化されることになり、自動制御加工では、実施及び改善が可能になる。好適な装置を用いた方法はまた、幅広い用途にまで拡大すること、すなわちあらゆる種類及び形態の魚、鶏肉又は他の肉製品に利用可能であることが意図される。換言すると、特に、一方では、分離されることになる全く異なる特性、構造及び組成(テクスチャ)を備えた要素に対して実施し、他方では、生、半製品、又は完成した形態の肉製品、すなわち例えばロースト済みの又は他の消費の準備ができた肉或いは成形肉塊に対しても実施することができる方法が得られることになる。
【0007】
本発明の目的は、このように設計された特別な方法及び装置によって達成される。従って、本発明は、少なくとも1つの種類の非食用要素又は消費から除外され分離すべき要素(分離すべき要素)が含まれた、加工ラインに沿って複数で搬送されるあらゆる種類及び形状の魚、鶏肉、又は他の肉製品を加工する方法にあって、分離すべき要素が肉製品から分離されて、結果として得られる消費のための食用製品が自動検査デバイスを用いて分離中に残された残留物に関してチェックされ、上記方法が、i)多数の食用製品の場合において、特に食用製品の回収を最適にするために、少なくとも1つの種類の最小残留物が許容されて食用製品の更なる加工工程に案内されるようにして、分離すべき要素を肉製品から分離するステップと、ii)最小許容範囲の残留物を検出するように自動検査デバイスを調節するステップと、iii)検査デバイスによって送り出された付着許容残留物あり及び残留物なしの食用製品を分離するステップとを備える。
【0008】
本発明による上記方法を提供する本発明による装置は、非食用要素又は消費から除外されることになる要素(分離すべき要素)を分離する分離デバイスと、分離によって得られた食用製品を残った残留物に関してチェックするため分離デバイスの後方に取り付けられた自動検査デバイスと、残留物あり及び無しの食用製品を分離するために検査デバイスの後方に取り付けられた手段とを含み、少なくとも1つの分離ツールを備えた分離デバイスは、多数の食用製品の場合において特に食用製品回収を最適にするために食用製品の更なる加工工程に対して少なくとも1つの種類の最小許容残留物が残され、自動検査デバイスが最小許容残留物を検出するように調節され、且つ検査デバイスの検査結果に応じて残留物あり及び無しの食用製品を区別してこれらを互いに別個に送り出す分離デバイスに接続されるようにして設計される。
【0009】
多数の食用製品の場合において分離すべき要素を極めて意図的に最小の減少残留物をもたらすように分離することは、本発明に特有である。換言すると、複数で搬送されている多数の同一食用製品に対して残留物はある程度まで意図的に許容される。このように用語「許容残留物」を理解すべきである。切り身片に含まれてはならない叉骨、鎖骨、ピンボーン、及びこのような不良の要素を分離するための通常の調節、すなわち、当該残留要素が最初からできるだけ広範に回避されることからなる公知の調節とは基本的に異なり、本発明によれば、残留要素の定義された許容が、特に効率、残された残留物の安全な除去(製品安全性)並びに製品回収及び品質に関して多くの加工上の特定の利点をもたらすことが分かった。従って、許容残留物が受け入れられると、残留物又は骨の限定的なリスクを予め設定し確立することができる。結果として、測定及び決定されることになる残留又は不良部位が、検査のための測定及び決定に関して特に限定され定量化される。自動検査デバイスは、許容された残留物(許容残留物)の検出及び決定に対して、特に確実且つ安全に調節できることが分かった。従って、検査デバイスによって送り出され且つ許容残留物を有する食用製品を残留物のない食用製品から分離することもまた特に安全である。
【0010】
達成される検出の高い信頼性は、後続の分離にとって不可欠且つ最も重要なものである。特に、検出され分離された食用製品から許容残留物を分離することにおいて利点がある。許容残留物に起因して、加工ラインに沿って加工されることになる同じ種類及び対応する形状の複数片に関しては、これらの残留物は、要員によるトリミングの作業に対する好ましい影響を与える頻度で発生する。同様に、パターンすなわち許容残留物(除去されることになるもの)の光学的外観は、ある程度まで標準化又は安定化され、同様に手動加工が促進される。これはまた、製品ラインをより高速で稼働できることにつながる。本発明による測定により、特に自然状態の魚及び鶏肉製品は、製品回収及び品質に関して、並びに最適な作業サイクルに関して特に効果的に加工することができる。更に本発明による測定によって、最小製品残留物が分離後に意図的に残され、最小残留物が骨残留物と全く異なるテクスチャを有する用途にも実施することができるようになる。確定された、すなわち限定され定量化されたテクスチャが検査デバイスを用いた測定及び決定に対して意図的に許容されることは、常に重要である。搬送される一連の複数の同一の製品の局所的外観にある範囲の変動があることに起因して、最小化と共に、製品の一部が残留物なしであり、製品の他のものが作業サイクルにわたって分配された分離すべき残留物を有することが利用される。最小残留物の範囲の調節を適切に利用して、必要な加工に関して許容残留物を有する製品の出現頻度を調節することができる。いずれの場合においても、高い製品収量が得られる。
【0011】
本発明の有利な実施形態は、検査デバイスを用いて、許容残留物を表す少なくとも1つのテクスチャ及び必要に応じて食用製品の少なくとも1つの別の材料テクスチャが測定され、食用製品の定性的、定量的及び/又は局所的テクスチャ材料情報を表わし、且つ前方における少なくとも1つの分離工程及び必要に応じて検査デバイスの前方及び/又は後方における少なくとも1つの更なる加工ステップに影響を与えるのに用いられる少なくとも1つの変数が決定されるものである。本発明による残留物の最小化は、残留物なしの肉又は魚の最適回収、すなわち、一方ではかなりの程度まで最小として定義される残留物を有する食用製品と、他方では許容残留物がない食用製品とが意図的に許容されるようにすることにより、特定の重要性を帯びることになる。
【0012】
所与の製品において、例えば、複数で搬送され加工されることになる鶏肉の前半分又は鶏肉の胸頂部において、実際に生じる比率に応じて最小残留物を調節することが適切であり望ましい。これは、検査デバイスを用いて、許容残留物を表わす少なくとも1つのテクスチャが測定され、食用製品の定性的、定量的及び/又は局所的テクスチャ材料情報を表わし且つ検査デバイスの前方における少なくとも1つの分離工程に影響を及ぼすのに用いられる少なくとも1つの関連変数が決定されることによって、本発明の実施形態により達成される。加工全体を最適にするために、本発明による本方法の範囲内で、検査デバイスを用いて、食用製品の少なくとも1つの別の材料テクスチャを測定して少なくとも1つの関連する変数を決定し、検査デバイスの前方及び/又は後方における少なくとも1つの更なる加工ステップに影響を及ぼすようにすることができる。許容残留物が本発明により残されるので、これらは、意図的に検出又は測定に提供することができ、且つそれ自体が測定及び検出デバイスである検査デバイスは、検出されることになる許容残留物のテクスチャに調節される。その結果、全く異なる性質及び外観の許容残留物を検出することができ、すなわち、特に、骨、軟骨、血管、脂肪、皮膚、膜、気泡、腱、組織、寄生生物、封入体、構造/材料異常部分及び/又は異物或いは同様のものを有するものを検出することができる。本発明による許容された許容残留物の調節及び使用に加えて、1つの特定の実施形態はまた、検査されることになる1つ又はそれ以上のテクスチャが、少なくとも1つの肉区域、少なくとも1つの皮区域、少なくとも1つの骨区域及び/又はこのような区域を組み合わせた構造体によって決定されるものとすることができる。
【0013】
特に、検査デバイスの実時間測定によって許容残留物の分離を環境に適合させるためだけでなく、必要に応じて他の加工ステップに影響を及ぼすために、規格に応じてそれぞれの測定加工ステップに影響を及ぼすように少なくとも1つの基準変数及び/又は基準変数の比を予め設定することによって公称値及び実効値を比較することは、特に利点がある。好適には、予め設定された変数は、加工されることになる肉製品又は食用製品の特性、加工パラメータ及び/又は要員取り扱いパラメータに応じて決定される。
【0014】
実変数は、プログラム及び/又はアルゴリズムに従って検査デバイスのコンピュータで計算されるものとすることができ、ここで適切に測定値の平均累積を含めることができる。平均することにより、本発明による許容される許容残留物が予想される。
【0015】
特に有利には、検査デバイスによって、食用製品回収の程度(収量)を表わす少なくとも1つの変数は、回収の程度を表わす変数を用いて前述の変数を最適に変えるため検査デバイスの前方において加工を制御することによって、回収を最適にするように決定し使用することができる。1つの実施形態の実施例において、魚製品は皮が剥がされ、皮剥ぎ後の回収の程度を表わす銀又は脂肪層が自動検査デバイスを用いて測定され、皮剥ぎを調節し食用製品回収を最適にするための予め設定された変数に応じて特に使用される、少なくとも1つの対応する変数が決定される。
【0016】
好適には、食用製品の許容残留物を最小にするために、少なくとも1つのテクスチャ情報変数が検査デバイスのコンピュータを用いて決定され、該コンピュータは測定値に基づいて情報変数を計算する。少なくとも2つのテクスチャ情報変数が検査デバイスを用いて決定され、該変数は許容残留物を最小にするような相対的関係にされ、少なくとも1つの所与の比は最小許容残留物を導くように予め設定されていることが特に有利とされる。本方法は、特に有利且つ好ましくは、許容残留物を表わすテクスチャ情報変数及び少なくとも部分的には許容残留物がない区域により定められるテクスチャ情報変数が、最小許容残留物を有する食用製品に対して決定されることによって実施される。この場合、1つの種類の製品に対して、許容残留物の特性平均製品の分率及び平均残留物なしの分率は、検査デバイスの前方における加工ラインにおいて許容残留物を最適に最小にする分離工程の予め設定された分布で定義されるのが適切である。このような1つの実施形態では、検査デバイスは、食用製品の現在の測定値に応じて許容残留物の分布に関するデータを計算するコンピュータを用いて設計される。例えば、検査デバイスにおいて、食用鶏肉製品のどの平均レベルで叉骨残留物があり、肋骨間にどの平均レベルで肉があるか(リブ肉)が計算される。各々の場合のあるレベルは、許容残留物を残し、分離すべき要素の最適分離を表わすことが分かった。例えば、検査デバイスにより、複数の加工された鶏の笹身について、平均して叉骨残留物が20%レベル及びあばら肉が75%のレベルであると特定された場合、分離工程が最大収量(肉回収)に対して最適に設定されていることが判明した。本発明の範囲内で、このような最適設定はスイートスポットと呼ばれる。従って、本発明のベースとなる所見は、骨残留物が回収された肉に対して意図的に残され又は許容される場合に、最適収量(肉回収)が検査デバイスの前方において分離中に達成される点にある。測定/計算手段を備えた検査デバイスは、許容残留物並びに肉又は魚との割合を最大の信頼性で求めることができる場合には、これに応じて最小残留物を有する食用製品が安全且つ確実に検出され、残留物なしの食用切り身製品から分離されるので、どのような欠点も生じない。
【0017】
「スイートスポット」と呼ばれる本発明による最適分離工程は、特に製品サイズ、加工パラメータ、装荷中の取り扱い規範及び/又は製品種(群/大群種)、或いは同様のものに応じて予め設定される。従って、「スイートスポット」は、その場合毎に異なり、標的変数を得るために実験的に求めることができる。例えば、上述の20%から75%の比率は公称値として用いられ、この値が、検査デバイスを用いて測定され計算された平均実効値と比較されて、最大効率(「スイートスポット」)が得られるよう分離工程に影響を与え且つ調節するようにされる。
【0018】
本発明の特に好ましく適切な実施形態に従って自動的に「スイートスポット」を生じさせるために、本発明による方法は、分離すべき肉製品の要素が、自動分離デバイスを用いて肉製品から分離され、検査デバイスにより測定され決定された変数をフィードバック回路において用いて分離工程を制御し、許容残留物を最小にするようにして実施される。
【0019】
しかしながら、「スイートスポット」はまた、様々な取り扱い又は手先の熟練度に基づいて、検査デバイスの前方における切り身/分離デバイスを装荷するため、及び/又は検査デバイスの後方の製品ラインにおいてトリミングするために採用される要員又は作業者に依存して影響を受ける可能性がある。従って、許容残留物(例えば、叉骨残留物)と回収された肉(例えば、あばら肉)との間で得ることができる「スイートスポット」又は関連する最適比率はその場合毎に決定される。次いで、検査デバイスは、要員への割り当てにおいて、個々の「スイートスポット」を調節し保持するために調節される。例えば、ある場合には、許容残留物は他の場合におけるよりも高く設定され、これは、最終手動トリミング中に要員が後者の場合よりも前者の場合に注意深く作業するという理由による。全加工作業にわたって製品収量を参照すると、個々の「スイートスポット」を有する収量は、「スイートスポット」調節が前者の場合のように行われる作業の場合よりも後者の場合の要員にとってより良好になる。
【0020】
本発明による方法は、検査された食用製品の流れから許容残留物を有する食用製品を抽出する分離デバイスを検査デバイスが制御することによって、検査デバイスによって送り出された残留物あり及び無しの食用製品が自動的に互いに分離される場合、特に有利に設計し実施することができる。許容残留物を有する抽出された食用製品は、許容残留物を分離するように手動又は自動でトリミングして、これらが抽出された製品ラインに戻すことができる。自動トリミングの場合、検査デバイスの測定値は、トリミングの制御変数として検査デバイスのコンピュータ制御と共に用いることができる。
【0021】
また、本発明による方法の1つの特定の実施形態は、食用製品(例えば鶏肉切り身)の解剖領域において、許容残留物(例えば叉骨残留物)及び血液の存在が検査デバイスを用いて測定され、食肉解体によってこの領域で影響を受ける製品の特性を検出して、食肉解体加工を最適にするようにするものである。次に、食肉解体加工は、血腫の出現を排除し、あらゆる骨細片化も回避する効果まで変更又は改良される。
【0022】
本発明による装置は、許容残留物又は他の材料テクスチャ区域を測定して対応する表示及び/又は制御変数を求める少なくとも1つの測定/制御手段を有する検査デバイスを適切に備えている。上述の手段は、プログラム又はアルゴリズムに従って制御変数を計算する電子計算機又はプロセッサユニットを適切に備えている。このような計算又は設定のパラメータは、特に残留物のタイプ及び/又は特性によって、残留物あり及び無しの分率の比率によって、及び作業要員の取り扱いパターン又は能力も含む加工パラメータ及びデータによって決定することができる。
【0023】
制御手段又はこの制御手段のコンピュータはまた、少なくとも1つの加工ステップが公称値及び実効値を比較することにより制御されるようにして適切に提供及び接続され、公称規格は、特に加工されることになる肉製品又は食用製品の特性及び/又は取り扱い特性を含む加工パラメータによって決定される。
【0024】
好ましい実施形態における検査デバイスは、必要に応じてコンピュータ制御手段を備えた測定/制御手段を用いて設計され、残留物の最小化を目的として検査デバイスの前方において分離デバイスを制御するために、許容残留物と、許容残留物が少なくとも部分的にはない食用製品の区域とを組み合わせて検出するようにする。好ましく且つ適切には、検査デバイスは、複合X線/光学的測定においてテクスチャ区域を検出する測定/制御手段を備えている。例えば、特に不可視性の隠れた骨及び軟骨のように、透けて見えない部分はX線を用いて検出され、一方、光学的測定手段は、身、血液介在物、寄生生物及び同様のもの、並びに妥当な場合は可視性の骨などの透けて見えるテクスチャを検出する。特に様々なテクスチャ区域に対して設計された測定センサを有する複合測定を用いると基本的に100%検出を達成できることが分かった。これは、本発明による方法にとって特に重要であり、本方法では、これらの残留物を検出するために許容残留物を有する食用製品/片を許容する。
【0025】
特に有利な実施形態では、検査デバイスの前方における分離デバイスは、検査デバイスによって制御できる少なくとも1つの分離ツールを備え、検査デバイスは、フィードバック回路中で分離デバイスに接続され、公称値及び実効値の比較に従って許容残留物を最小にするようにする。適切には、検査デバイスは、残留物あり及び無しの食用製品の部位の間の予め設定された比率に応じて制御が行われるように公称値及び実効値の比較に対して設計される。
【0026】
検査デバイスは、制御回路中の分離デバイスに特に有利且つ適切に接続され、分離デバイスが食用製品の検査された流れから残留物を有する食用製品を抽出するように構成及び設計されている。分離デバイスは、少なくとも1つのトリミングデバイスと共に許容残留物を分離するように構成及び設計されるよう適切に備えられ、トリミングデバイスは、分離デバイスによって分離される残留物を有する食用製品を受け取り、装置の製品流れに戻すためにトリミング後にこれらを利用可能にする。1つの実施形態によれば、トリミングデバイスは、許容残留物を自動的に分離するための手段を備えることができる。特に有利には、自動トリミングデバイスは、結合回路によって検査デバイスに接続され、検査デバイスによって検出される許容残留物、肉製品及び/又は食用製品の少なくとも1つの特性に応じてトリミングが行われるようにすることができる。
【0027】
従属請求項は、本発明の上記及び他の適切且つ有利な実施形態を対象としたものである。特に本発明の適切且つ有利な実施形態又は実施可能な形態は、概略図において示される実施例の以下の説明を用いてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による装置及び当該装置で実施される本発明による方法を示す図である。
【図2】本発明による装置及び当該装置で実施される本発明による方法を示す図である。
【図3】図1及び2の概略図による加工ラインの不等角投影図である。
【図4】本発明による方法によって稼働され、本発明による「スイートスポット」に関連する付加的な方法のサイクルを制御するために提供される、自動検査デバイスと共に加工ステーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1、2及び3から分かるように、本発明による装置1は、加工ライン10に沿ってセクション11、12、13及び14を有する。本実施形態では、鶏肉の前半分が切り身にされる。本質的に公知の自動分離デバイス2において、鶏肉の前半分は、図示していない保持デバイスで保持されて運搬される。消費から除外されることになる鶏肉の前半分の要素は、コンピュータ制御切断ナイフ及び/又はスクレーパーブレード(図示せず)を用いて消費のために回収されるべき鶏胸肉が除去されることにより分離される。回収された食用鶏胸肉製品7は、配送セクション12のコンベヤ21上に渡される。そこで食用製品7(鶏胸肉切り身片)は、水平加工表面上に置かれ、これらが重なり合わず切断面が上方を向くようにして配向される。次いで、食用製品7は、最初にセクション13においてライン10に沿って検査デバイス3に搬送される。ここでは食用製品7は切り口を上にした状態にあり、分離中に分離デバイス2において後に残された残留物について上方からチェックすることができるようになる。
【0030】
検査された食用製品7は、加工/運搬ライン10に平行な2列のセクション13に送り出されてコンベヤの外側に配置される。セクション13における2つの運搬列は、取り出しアーム410を有する分離デバイス41によって形成される分離手段4が割り当てられる。分離手段4は、電気結合回路33によって検査デバイス3に配線されて接続され、検査デバイス3が残留物がないものとして検出した一連の食用製品71から不良残留物を有する食用製品72を抽出し、追加のトリミング、すなわちトリミングデバイス42によって不良残留物を分離するようにする。このようにしてトリミングされた食用製品73は、実施例においては、食用製品71の列の中で搬送中の列の加工ライン10に戻される。次いで、食用製品71又は73は、コンベヤによってセクション14において3つの列で搬送されて、サイズ仕分けデバイス6に配送され、食用製品71、73のサイズに応じて自動的に分類される。
【0031】
本発明によれば、分離デバイス2及びそのすぐ後方の検査デバイス3は、多数の食用製品7の場合において、最小の残留物が許容され、食用製品7の次の加工に向けて案内されるように動作される。実施例において、セクション12における食用製品(鶏胸肉片)7で所与の程度まで叉骨残留物が許容されることは、分離デバイス2の検査結果に応じてこのような精度を有する分離デバイス2における分離工程の設計上の問題であり、検査デバイスは、これらの残留物の測定及び評価用として設計され設定されている。
【0032】
セクション14では、ここで残留物を有する食用製品を検出するために手動検査を実施し、手作業でトリミングして残留物を分離するようにすることにより、追加のチェックを提供することができる。図3から分かるように、セクション14における搬送ゾーンの終端では、最終手動検査も設けられ、残留物を有する食用製品を検出するようにする。次いで、最終製品が自動サイズ仕分けデバイス6に搬送され、引き続き包装がなされる。
【0033】
本発明の実施形態において、分離デバイス2における分離工程の特別な調節及び実行は、検査デバイス3が、複合測定に基づいて不良分布データを計算することによって実施され、これらの結果を利用して、予め設定された分布に応じて分離工程を調節し、すなわち公称値と実効値の制御又は規制を実施する。
【0034】
検査デバイス3は、一方では隠れた又は不可視の残留物、或いは透けて見えない残留物用のセンサデバイスと、他方では光学的に検出可能な残留物用のセンサデバイスとを有する測定手段31を備えている。本実施形態では、測定手段31は、完全に隠れた不可視性叉骨残留物をいずれの場合でもほぼ100%検出するX線デバイスを備えている。光学センサデバイスは、輝度及び/又は色差を検出する。該デバイスは、骨なし肉又は魚、すなわち鶏胸肉片中のあばら肉の割合を少なくともほぼ完全に検出するように配向され設定される。好適には、光学的測定を更に調節し、可視骨残留物又は透けて見える残留物を測定する。本発明によれば、測定は、検査デバイス3を通って加工ライン10に沿って複数で運搬される食用製品7に対して実施され、測定結果の評価及び加工によって、当技術分野で公知のプログラム制御のプロセスコンピュータ32において叉骨残留物とあばら肉の割合に対する平均値又は平均比率が得られるようになる。
【0035】
例えば、切り身にするために鶏肉の前半分から分離される鶏の胸肉は、平均で叉骨残留物が20%のレベル及びあばら肉が75%のレベルが測定された場合には、最適な品質及び収量で切り身にすることができることが分かっている。次いで、分離工程では、これらの平均レベルの比率が現れ又は保持されるように本発明に従って調節される。本発明の範囲内でこの最適設定は、「スイートスポット」と呼ばれる。「スイートスポット」設定は、実験的に求めることができ、肉製品並びに加工及び/又は取り扱いのパラメータもしくは特性によって決定付けられる多くの要因に依存する。詳細には、「スイートスポット」設定は、個々の加工システム毎に異なり、よってユーザ毎に異なり、或いはユーザ及びシステムに対して正確に適合及び調節することができる。分離デバイス2のプロセスコンピュータ32の設定は、例えば、鶏肉サイズ、群れ/群の種及び取り扱い規範に応じて調節する必要がある。例えば、個々の手動加工又は取り扱いに対して許容される。詳細には、加工ラインに沿った加工要員の数及び/又は資格に応じて決定される作業能力の利用が含まれる。
【0036】
詳細には、不良残留物と不良なし分率の一定の比を用いて、「スイートスポット」の残存率を決定するのに用いられない残留物に関しても最適化が存在し得ることが分かった。本発明に従って用いられる検査デバイス3は、食用製品から、よって本実施形態では鶏肉製品切り身から除外されるべきあらゆる種類の残留物について、すなわち詳細には、最小許容残留物の調節に用いられない残留物について測定し決定する。ここで、いずれの場合においても、残留物又はこれらを定義するテクスチャ区域を全てのケースでほぼ100%の信頼性で完全に検出するための検査デバイス3の適合性が重要である。この目的のために、ハイブリッド測定を実行する上述の測定システム3を用いて、所望の時間窓内で全く異なるテクスチャを一様に確実に検出する。
【0037】
本発明による方法は、ハイブリッド測定による検査測定デバイスの使用に限定されない。例えば、ある種類の測定法(例えば、X線測定法)で許容される程度又はレベルの残留物を検出することで十分とすることができる。測定システムが、視覚的検出ではなく単なる外観に基づいて残留物を十分に特定可能な限り、チェックすべき食用製品は、検査デバイス3を装荷するために特別に整列される必要はない。
【0038】
固形物(骨)又は他の残留物の分率、又は残留物なしの分率を求めることにより、検査デバイス3のプロセスコンピュータ32によって特定される骨のリスクに対する規格が得られる。必然的に、この目的は、骨のリスクを最小にすることである。しかし本発明によれば、「スイートスポット」最適化の基準及び規格をこのように得るために、骨のリスクは意図的に許容される。
【0039】
検査デバイス3のプロセスコンピュータ32には、上述の公称値及び実効値の比較のために所望の特性又は用途に関連した公称データが供給される。これらのデータは、コンピュータに入力される。図1及び2の実施形態では、分離デバイス2は、検査デバイス3を用いて制御することができる。この目的のために、検査デバイス3のコンピュータ32は、フィードバック回路34において分離デバイス2に接続される。このようにして、分離デバイス2における切断作業、或いは切断がなくてとも分離に好適な他のあらゆる分割は、「スイートスポット」を保持し又はこれを別の規格で再調節するために、実際の環境に最適に適合させることができる。
【0040】
図2の概略平面図と併せて図3の斜視図から、本実施形態で示すセクション11から14を備えた加工ライン10が詳細に明らかになる。図3では、分離デバイス2は示されていない。コンベヤ21上では、要員が配置された第1のステーションを見ることができ、ここでは、加工されることになる食用製品7すなわち鶏胸肉片が検査/評価デバイス3を装荷する準備ができている。検査デバイス3の後方のトリミングデバイス42は、2人のオペレータ(トリマー)421によって操作される。トリミングステーションは、4つの作業位置を有し、そのうちの2つに人がいる。セパレータデバイス41は、占有されたトリミングステーションに割り当てられた取り出しアーム410を用いて操作されている。結合回路33を介して制御することによって、不良食用製品72は、製品の流れにおいて横方向に係合するアーム410を用いて時間及び場所に関して正確な制御により容器422に案内される。トリミングテーブル423上では、トリマー421は、不良残留物を分離し、このようにして回収される製品を案内して、セクション14のコンベヤの中央列に運搬する。このような整列は、単に例証に過ぎず、トリミングされた製品は、取り出された列に再整列させてもよい。図3では、トリミングデバイス42の後に中間チェックステーションは配置されていないが、最終チェック用の終端ステーションには2人が配置されている。この終端ステーションから、食用製品すなわち切り身にした鶏胸肉片が図3には示していないサイズ仕分けデバイス6に配送される。
【0041】
本発明によれば、図3のトリミングステーションと同様のステーションは、要員によって操作されるが、従って、検査デバイス3の前後の他の加工は、上流側又は下流側で自動化され、この測定及び評価の結果に応じて検査デバイス3によって制御することができる。これは、図4により図示される。
【0042】
図4では、加工ライン10に沿って、検査/評価デバイス3上の加工ステーションU1、U2、U3、...Un、並びに下流側の加工ステーションD1、D2、D3、...Dnが示されている。ここで、Un及びDnは各々任意の数字を表す。
【0043】
本実施形態では、ステーションU1は、鶏肉の食肉解体ステーションを表わすことになり、ステーションU2は、上述の実施例におけるように骨を取る間の分離デバイス2を表わし、ステーションU3は、加工されることになる食用製品から外皮を除去するためのステーションとすることができる。
【0044】
ステーションU1、U2、U3、...Unは各々、フィードバック回路内で検査/評価デバイス3に接続され、一方、ステーションD1、D2、D3、D4、...Dnは各々、フォワード回路内で検査/評価回路3に接続される。
【0045】
図1から3を用いて説明されたように、ステーションU2を用いて本発明による「スイートスポット」制御と併せて、食肉解体作業もまた最適化することができる。従って、検査/評価デバイス3は、「スイートスポット」を特定するだけでなく、食肉解体中に破壊された血管から生じる可能性がある血液残留物が、鶏胸肉片中の叉骨残留物の解剖領域に現れるかどうかについてもデバイス3により検出される。同様に、叉骨残留物の特性は、デバイス3により決定される。血液残留物及び/又は砕かれた叉骨残留物の出現は、食肉解体作業が不十分であることに起因して、例えば、スタニングの欠如に起因する。ここで検査デバイス3で見つけられた結果を利用して、ステーションU1の食肉解体作業を最適にする。
【0046】
ステーションU3は、代表的な能力として、製品回収及び/又は品質改良を最適にするための更なる分離/加工ステップを表している。切り身回収のための皮の分離は、皮を分離した後に残り且つ現れた区域に対して用いることができる。現れた皮が回収の程度を表わす場合、検査/評価デバイス3を用いて適切に残りの皮が測定され、このために、皮分離の制御に対して回収の程度を最適にするのに用いられる値が計算される。このような工程は、本明細書では鶏肉製品のラインに関連して対処されるが、このような加工の重要性は、加工されることになる製品が、皮を剥がれた魚の切り身又は他の魚製品である場合に特に明確になる。よって、自動検査デバイスを用いて、皮剥ぎ後の回収の程度を表わす銀層又は脂肪層を測定することができ、少なくとも1つの対応する変数を求めることができ、この変数は、予め設定された変数に応じて皮剥ぎを調節するのに適切に用いられる。
【0047】
ステーションD1は、図1から3を用いて既に説明されている。このステーションは、説明された「スイートスポット」制御と組み合わせて、検出された残留物を有する製品を個々に加工するため、及び他の製品の流れからこれらを自動的に取り出すことを目的とした本質的尺度である。
【0048】
個々の加工は、詳細には特定された食用製品をトリミングすることからなり、更に適切にはトリミングされた食用製品を主要加工ライン10に戻すことからなる。この点に関しても、本発明による「スイートスポット」制御に基づいて、及びにこれと関連して、後トリミング処理並びに必要であればトリミングされた食用製品の返品は、検査/評価デバイス3で検出された食用製品又は検査結果に従って図示の結合回路によって自動制御化されるのが有利である。
【0049】
図4において、ステーションD3は、最終検査のための自動加工を示すことを意図している。従って、検査は、図1から3による実施形態のセクション14において自動化することができる。ステーションD4の検査デバイスによって測定されて計算され、更に依然として最後に残っている不良残留物を検出するデータ又は数値は、検査/評価デバイス3に戻されて、このデバイス3のプロセスコンピュータで処理され、ステーションU2における分離作業を更に最適にすることも想起される。自動的に後トリミングして戻された食用製品の好適な案内及び転送により、デバイス3の評価結果を更に用いて、後トリミングされた食用製品片或いは食用製品片の所与のグループ又はロットに関して、及び/又はデバイス3による高頻度の検出に対して少なくとも1つの更なる自動検査を意図的に実施することができる。
【0050】
図4では、ステーションD4は、例えば重量に応じて食用製品片を自動的に分割し仕分けするデバイスとすることが意図されている。更にこの目的において、検査/評価デバイス3で特定されたデータは、デバイス3で製品サイズ及び/又は製品重量に関する食用製品の数値を求め、仕分けデバイス(例えば、仕分けデバイス6)を自動制御するためにこれらの数値を処理し利用することによって用いることができる。自動化されたステーションU1、U2、...Un又はD1、D2、...Dnへの検査/評価デバイス3の接続及び結合はまた、ステーションD3の実施例と同様にして、ステーションからデバイス3にデータが渡されて制御された/制御中のステーションのフィードバックで制御操作を実施するようにすることができる。
【0051】
検査/評価デバイス3は、「スイートスポット」に関する測定及び評価を実施することと併せて用いて、多数の加工ステーションを制御できることは理解される。このための本質的な基準は、所与の範囲までこれらを許容し案内することによって測定及び評価のために分離中に後に残る残留物を詳細に定めて準備する検査/評価デバイスが本発明に従って提供されることである。
【符号の説明】
【0052】
1 装置; 2 分離デバイス; 3 検査デバイス; 4 分離手段;
6 仕分けデバイス; 7、71、72、73 食用製品; 10 加工ライン;
11、12、13、14 セクション
21 コンベヤ; 31 測定手段; 32 コンピュータ; 33 結合回路;
34 フィードバック回路; 41 分離デバイス; 42 トリミングデバイス;
410 取り出しアーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの種類の非食用要素又は消費から除外され分離されることになる、分離すべき要素が含まれた、加工ライン(10)に沿って複数で搬送されるあらゆる種類及び形状の魚、鶏肉、又は他の肉製品を加工する方法であって、
前記分離すべき要素が前記肉製品から分離されて、結果として得られる消費のための食用製品(7)が自動検査デバイス(3)を用いて分離中に残された残留物に関してチェックされ、
i)多数の食用製品(7)の場合において、特に前記食用製品の回収を最適にするために、少なくとも1つの種類の最小残留物が許容されて前記食用製品(7)の更なる加工工程に案内されるようにして、前記分離すべき要素を前記肉製品から分離するステップと、
ii)最小許容範囲の残留物を検出するように前記自動検査デバイス(3)を調節するステップと、
iii)前記検査デバイス(3)によって送り出された付着許容残留物あり及び残留物なしの食用製品(71、72)を分離するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
前記食用製品(71)が許容残留物を有し、前記自動検査デバイス(3)によって検出されて送り出され、好ましくは手動で前記許容残留物を分離することによってトリミングされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トリミングされた食用製品(73)並びに前記検査デバイス(3)によって残留物なしとして検出されて送り出された食用製品(71)が、共通の加工ライン(10)に搬送される、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記共通加工ライン(10)の領域において、前記許容残留物の検出のための手動検査及び前記許容残留物の分離のための手動トリミングが更に実施される、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記共通加工ラインの終端部において、前記許容残留物を検出するために手動又は自動最終検査が実施される、
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記検査デバイス(3)を用いて前記許容残留物を表す少なくとも1つのテクスチャ及び必要に応じて前記食用製品の少なくとも1つの別の材料テクスチャが測定され、前記食用製品(7)の定性的情報、定量的情報及び/又は局所的テクスチャ材料情報を表わし且つ前記検査デバイス(3)の前方における少なくとも1つの分離工程及び必要に応じて前記検査デバイス(3)の前方及び/又は後方における少なくとも1つの更なる加工ステップ(U、D)に影響を及ぼすのに用いられる少なくとも1つの変数が決定される、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
検査されることになる1つ又はそれ以上のテクスチャ又は分離されることになるテクスチャ領域は、骨、軟骨、血管、脂肪、皮膚、膜、気泡、腱、組織、寄生生物、封入体、構造/材料異常部分、異物又は同様のものを含有する許容残留物によって決定される、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記検査されることになる1つ又はそれ以上のテクスチャが、少なくとも1つの肉区域、少なくとも1つの皮区域、少なくとも1つの骨区域及び/又はこのような区域を組み合わせた構造体によって決定される、
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの基準変数及び/又は基準変数の比が、規格に従って少なくとも1つの加工ステップ(U、D)に影響を及ぼすように予め設定される、
ことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記予め設定された変数が、加工されることになる肉製品、食用製品(7)の特性に応じて、及び/又は加工パラメータに応じて決定される、
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記検査デバイス(3)に関して、食用製品回収の程度(収量)を表わす少なくとも1つの変数が決定され、前記回収の程度を表わす変数を用いて前記変数を最適に変化させて前記検査デバイスの前の加工を制御するようにすることにより、回収を最適にするのに使用される、
ことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
加工されることになる前記製品が皮剥ぎされる魚製品であり、皮剥ぎ後の回収の程度を表わす銀層又は脂肪層が、前記自動検査デバイス(3)を用いて測定され、食用製品の回収を最適にするように特に皮剥ぎを調節するための予め設定された変数に従って用いられる少なくとも1つの対応する変数が決定される、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記肉製品から分離すべき前記要素の分離中の前記許容残留物を最小にするために、少なくとも1つのテクスチャ情報変数が決定される、
ことを特徴とする請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
互いに対して前記許容残留物を最小にするような相対的関係にされる少なくとも2つのテクスチャ情報変数が決定され、少なくとも1つの所与の比が、最小の許容残留物を導くように予め設定されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記許容残留物を表わすテクスチャ情報変数と、少なくとも部分的には許容残留物がない区域によって定められるテクスチャ情報変数とが、最小許容残留物を有する食用製品(7、71)に対して決定される、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1つの種類の製品に対して、許容残留物の特性平均製品の分率と平均残留物なしの分率が、前記許容残留物を最適に最小にする分離工程に対する予め設定された分布で定められる、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
分離すべき前記肉製品の要素が、自動分離デバイス(2)を用いて前記肉製品から分離され、前記検査デバイス(3)により測定又は決定された前記変数をフィードバック回路(32)において使用して、前記許容残留物を最小にするように前記分離工程を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記検査デバイス(3)によって送り出された残留物あり及び無しの食用製品(71、72)は、前記検査デバイス(3)が、検査された食用製品の流れから許容残留物を有する食用製品(72)を抽出する分離デバイス(41)を制御することによって自動的に互いに分離される、
ことを特徴とする請求項6から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記検査された食用製品(7)が、少なくとも1列及び好ましくは平行な2列で前記検査デバイス(3)によって送り出される、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記許容残留物を有する抽出された食用製品(72)がトリミングされて前記許容残留物を分離し、前記トリミングされた食用製品(73)が、少なくとも1列で前記製品ライン(10)に戻される、
ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記許容残留物を有する食用製品(71)は、前記検査デバイス(3)がトリミングデバイス(42)を制御することによって、自動的にトリミングされて前記許容残留物を分離する、
ことを特徴とする請求項6から請求項20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
鶏肉の前半分又は胸頂部が加工され、分離された切り身が前記自動検査デバイス(3)で検査され、前記許容残留物として残っている叉骨の分率と前記許容残留物として残っているあばら肉の分率とが決定され、該決定された変数は、前記分離工程を最適にするように予め設定された比率にされる、
ことを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
許容残留物及び血液の存在が、食用製品の解剖領域において前記検査デバイス(3)を用いて測定され、食肉解体によってこの領域において影響を受ける前記製品の特性を検出し、食肉解体加工を最適にするようにする、
ことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
最小の許容残留物が、前記許容残留物を有する食用製品の所与の出現頻度をもたらすように調節される、
ことを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
請求項1から24のいずれか1項に記載の方法を実施するための、加工ライン(10)に沿って複数で搬送されるあらゆる種類及び形状の魚、鶏肉又は他の肉製品を加工するための装置(1)であって、
非食用要素又は消費から除外されることになる、分離すべき要素を、分離する分離デバイス(2)と、
分離によって得られた食用製品(7)を残った残留物に関してチェックするため前記分離デバイス(2)の後方に取り付けられた自動検査デバイス(3)と、
残留物あり及び無しの食用製品(71、72)を分離するために前記検査デバイス(3)の後方に取り付けられた手段(4)と、
を備え、
少なくとも1つの分離ツールを備えた前記分離デバイス(2)が、
多数の食用製品(7)の場合において、特に前記食用製品回収を最適にするために、前記食用製品(7)の更なる加工工程に対して少なくとも1つの種類の最小許容残留物が残され、
前記自動検査デバイス(3)が、前記最小許容残留物を検出するよう設計され、且つ前記検査デバイス(3)の検査結果に応じて残留物あり及び無しの前記食用製品(7)を区別して、これらを互いに別個に送り出す分離デバイス(41)に接続される、
ように設計されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項26】
前記検査デバイス(3)が、許容残留物及び必要に応じて特に外観の質、量及び/又は部位に応じた少なくとも1つの別のテクスチャを測定する少なくとも1つの測定/制御手段(31)を有し、且つ前記検査デバイス(3)の前方における少なくとも1つの分離/加工ステップと必要に応じて前記検査デバイス(3)の前方及び/又は後方における少なくとも1つの更なる加工ステップとを制御するための測定結果を表す少なくとも1つの変数を生成する、
ことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記検査デバイス(3)の少なくとも1つの測定/制御(31)手段が、許容残留物により生じる前記食用製品の少なくとも1つの材料テクスチャ区域を測定し且つ対応する変数を生成するように設計されており、少なくとも1つの前記材料テクスチャ区域が、特に骨、軟骨、血管、脂肪、皮膚、膜、気泡、腱、組織、寄生生物、封入体、構造/材料異常部分、異物又は同様のものを含む残留物によって認識可能である、
ことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記検査デバイス(3)の少なくとも1つの測定/制御(31)手段が、前記食用製品の少なくとも1つのテクスチャを測定するように、並びに対応する変数を生成するように設計されており、前記テクスチャが、少なくとも1つの肉区域、少なくとも1つの皮区域、少なくとも1つの骨区域及び/又はこのような区域を組み合わせた構造体によって認識可能である、
ことを特徴とする請求項25から請求項27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記検査デバイス(3)の少なくとも1つの制御手段(31、32、33、34)が、少なくとも1つの規格に応じた少なくとも1つの加工ステップを制御するために少なくとも1つの比によって決定され、且つ加工されることになる前記肉製品又は食用製品(7)の特性及び/又は加工パラメータによって決定される制御変数及び/又は複数の制御変数を生成する、
ことを特徴とする請求項26から請求項28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記検査デバイス(3)の測定/制御手段(31)が、残される許容残留物の最小化を目的として前記検査デバイス(3)の前方において前記分離デバイス(2)を制御するために、許容残留物と、前記許容残留物が少なくとも部分的に存在しない前記食用製品(7)の区域とを組み合わせて検出するように設計される、
ことを特徴とする請求項26から請求項29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記組み合わされた測定/制御手段(31)が、X線測定手段及び光学的測定手段を含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記検査デバイス(3)の前方における前記分離デバイス(2)が、前記検査デバイス(3)によって制御することができる少なくとも1つの分離ツールを備え、前記検査デバイス(3)が、フィードバック回路(34)中で前記分離デバイス(2)に接続され、公称値及び実効値の比較に従って前記許容残留物を最小にするようにする、
ことを特徴とする請求項25から請求項31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
前記検査デバイス(3)の後方の前記分離手段(4)が、許容残留物あり及び無しの食用製品(7)を分離するために、前記食用製品の検査された流れから残留物を有する食用製品(72)を抽出する分離デバイス(41)を有する、
ことを特徴とする請求項25から請求項32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
前記検査デバイス(3)の後方の前記分離デバイス(41)が、前記分離デバイス(41)によって分離される残留物を有する食用製品(72)を受け取って前記装置(1)の製品の流れに戻すためにトリミング後にこれらを利用可能にする少なくとも1つのトリミングデバイス(42)と併せて、許容残留物を分離するように構成及び設計されている、
ことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記分離/トリミングデバイス(42)が、前記許容残留物を自動的に分離する手段を備える、
ことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記自動トリミングデバイス(42)が、結合回路により前記検査デバイス(3)に接続され、前記検査デバイス(3)によって検出される許容残留物、肉製品及び/又は食用製品(7)の少なくとも1つの特性に応じてトリミングが行われるようにする、
ことを特徴とする請求項35に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−505397(P2010−505397A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530757(P2009−530757)
【出願日】平成18年10月6日(2006.10.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009682
【国際公開番号】WO2008/043370
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(591042838)ノルデイシェル・マシーネンバウ・ルド・バアデル・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニ・カーゲー (9)
【氏名又は名称原語表記】NORDISCHER MASCHINENBAU RUD.BAADER GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG+COMPAGNIE KOMMANDITGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】