説明

加熱システム、流体の加熱および層流化を同時に行なうための方法、静電集塵器、噴霧乾燥機、分離装置、静電集塵器および分離装置の組合せ、ならびに粒子の分離方法

【課題】この発明は、少なくとも1つの加熱要素と、開口孔金属フォームを備える少なくとも1つの加熱ユニットと、流体入力部および流体出力部とを有する、特に噴霧乾燥機のための加熱システムに関する。
【解決手段】さらに、この発明は、開口孔金属フォームを用いて流体の加熱および層流化を同時に行なうための方法に関する。この発明はさらに、集塵器のベース部に解放可能に接続されるまたは接続されることができる少なくとも1つの、特にスリーブ形状の電極を有する静電集塵器に関する。加えて、この発明は、スリーブ形状の電極の内面から粒子を分離するための分離装置に関し、分離装置は、内面から粒子を剥離させるための剥離手段を含み、この発明はまた、粒子の分離方法に関する。最後に、この発明は、この発明に従う加熱システムおよび/または静電集塵器を有する噴霧乾燥機に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加熱システム、流体の加熱および層流化を同時に行なうための方法、静電集塵器、噴霧乾燥機、分離装置、静電集塵器および分離装置の組合せに関し、また、独立請求項の前提部分の記載に従う粒子の分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
噴霧乾燥は、それ自体公知の方法であり、たとえば天然染料を得るため、薬剤活性化合物を単離するため、またはマイクロカプセル化のために用いられる方法である。噴霧乾燥中、噴霧材料、たとえば溶液、乳濁液、懸濁液または分散系が、たとえばノズルによって高温の乾燥ガスの中に噴霧され、その結果乾燥される。乾燥ガスは通常、電気的に、またはガスもしくは油で作動する加熱システムによって別個に加熱される。噴霧材料に含まれる溶媒は、たとえば乾燥ガスによって気化される水である。その結果得られる、たとえば粉末材料、凝集材料または粒状材料の形態で存在し得る粒子は、後に乾燥ガスから分離される。これは、たとえばふるい、静電集塵器またはサイクロンを用いて行なわれる。噴霧乾燥を行なうための噴霧乾燥機は、たとえばDE 40 28 341に記載されている。
【0003】
公知の噴霧乾燥機において用いられる電気加熱システムでは、乾燥ガスが加熱システムの加熱ユニットと接触し、その結果流体への熱の大きな伝達が発生するように乾燥ガスの中で乱流を発生させる必要がある。しかしながら、このような乱流は、制御されない状態で噴霧材料が渦を巻くことにも繋がり、その結果、噴霧材料はたとえば乾燥チャンバの壁に望ましくない態様で堆積する可能性がある。加えて、加熱ユニット内、またしたがって乾燥ガス内でも熱の分布は均一ではなく、その結果、粒子の形成が不均一になり、これは制御が困難であり得る。さらに、従来の加熱システムは、パワーおよび温度の制御に比較的緩慢に反応する。さらに、従来の加熱システムは、全体のサイズが大きいために不利である。最後に、加熱ユニットから乾燥ガスへの熱の伝達を改善する必要がある。
【特許文献1】DE 40 28 341
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、この発明の目的は、公知のものの不利な点を回避することであり、特に供給された乾燥ガスにおける乱流を加熱システムが回避する噴霧乾燥機のための加熱システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、この発明の第1の局面は、少なくとも1つの加熱要素と、少なくとも1つの加熱ユニットと、流体入力部および流体出力部とを有する、特に噴霧乾燥機のための加熱システムに関する。加熱ユニットは、流体入力部と流体出力部との間に配置された開口孔金属フォームを備える。この場合、流体入力部および/または流体出力部は、特に金属フォームの表面のうちの1つによって直接形成されることができる。金属フォームの配置は、流体入力部を通って流れ込み、流体出力部を通って流れ出す流体が層流化されるような態様で選択される。流体は、ガス、特に噴霧乾燥機における乾燥ガスであってもよい。
【0006】
金属フォームはそれ自体、たとえばDE 199 39 155から公知である。このような金属フォームは、たとえばDE 101 23 456に示されるものなどの、た
とえば熱交換器において用いられる。この発明に従って加熱システムに金属フォームを配置することにより、流体出力部から流れ出す流体は層流の形態で出ていく。加熱要素によって、金属フォームを加熱することができ、したがって金属フォームは金属フォームを流れる流体を加熱することもできる。開口孔金属フォーム内の表面が大きいために、金属フォームから流体への非常に効果的な熱の伝達が発生する。したがって、驚くべきことに単一の構造要素によって、同時に高温かつ層状である流体の流れを得ることができる。さらに、金属フォームにより、発生しつつある流体の流れにおける温度分布も均一になる。さらに、このような金属フォームは、従来の電気加熱システムの構造サイズにはるかに及ばない構造サイズによって特徴付けられる。
【0007】
加熱要素は好ましくは電気抵抗加熱要素として設計される。抵抗加熱要素は有利に、特に撚り合わせることができる加熱ワイヤを備える。第2の流体が熱を供給する公知の熱交換器とは対照的に、この実施例では損失がはるかに少ない。なぜなら、加熱効果が加熱要素の中で直接、またしたがって金属フォームの中でまたは金属フォーム上で直接生じるためである。
【0008】
好ましい実施例では、加熱要素は、金属フォームに直接接続され、特に圧入される。それゆえに、金属フォームへ、またしたがって金属フォームを流れる流体へも非常に効果的に熱が伝達する。さらに、このような接続により、温度の迅速な調節が可能である。
【0009】
金属フォームは好ましくはアルミニウムを備える。金属フォームは特に好ましくは、アルミニウム合金、特にAlSi7Mgを備える。さらに好ましくは、全体積に対する孔の体積の割合は少なくとも60%であり、その結果、高い貫流容量が得られる。このような材料はそれ自体、たとえばDE 103 36 657に記載されている。孔のサイズは同様に好ましくは、0.1mmから4mmの間、好ましくは0.2mmから2mmの間、特に好ましくは0.4mmから1.2mmの間の範囲内にある。
【0010】
一実施例では、金属フォームは、流体が流れ得る2つの保持要素の間に配置される。金属フォームは好ましくは2つの保持要素の間に保持される。保持要素は、特にグリッドであってもよい。このようなグリッドによって、金属フォームを保持することと、流体を流すことができるようにすることとが同時に可能になる。
【0011】
さらに、この発明は、開口孔金属フォームを有する加熱システム、特に上述の加熱システムを有する噴霧乾燥機に関する。加熱システムに加えて、このタイプの噴霧乾燥機は、少なくとも1つの乾燥チャンバと、たとえばノズルの形態の噴霧材料用出口開口部と、乾燥ガス用出口開口部とを備える。
【0012】
この発明に従う加熱システムは、乾燥ガスが流体入力部に流れ込むことができ、流体出力部から流れ出すことができ、そこから出口開口部を離れて乾燥チャンバに流れ込むことができるような態様で配置される。加熱システムの流体出力部は特に好ましくは乾燥チャンバに直接配置される。このように、加熱システムと乾燥チャンバとの間で乱流が生成されることはない。さらに、好ましくは、加熱システムは、層流化された乾燥ガスが実質的に噴霧材料が流れ出す方向に対応する方向に流体出力部から流れ出すような態様で設計および配置される。これによって、乱流が回避され、したがって、制御された状態下で乾燥を行なうことができ、噴霧材料および/または生成された粒子が望ましくない場所に堆積することはない。
【0013】
さらに、噴霧乾燥機は、噴霧材料用供給ラインと、乾燥ガス用供給ラインと、フィルタと、排ガスの処理手段と、加熱システムおよび/または供給ラインおよび/または支持材料のための操作装置とを備え得る。さらに、噴霧乾燥機は、たとえば静電集塵器、ふるい
またはサイクロンなどの、生成された凝集粒子または粉末を収集するための手段を含み得る。噴霧乾燥機は、その寸法のために、好ましくは実験室内での使用に適している。その重量は典型的に約100kg未満であり、その典型的な全高は約2m未満である。乾燥チャンバの横の広がりは典型的にせいぜい50cmであり、好ましくはせいぜい25cmである。
【0014】
この発明はさらに、流体の加熱および層流化を同時に行なうための方法に関し、流体は開口孔金属フォームを流れる。流体は、ガス、特に噴霧乾燥機における乾燥ガスであり得る。この方法の一実施例は、噴霧乾燥機での開口孔金属フォームの使用を提供し、この噴霧乾燥機では、乾燥ガスは、乾燥チャンバに入る前に金属フォームによって加熱され、同時に層流化される。この場合、金属フォームは、この発明に従って加熱システムに配置されてもよい。
【0015】
この発明のさらなる局面は、特に噴霧乾燥機において用いることができる静電集塵器に関する。このタイプの静電集塵器では、粒子、たとえば噴霧乾燥中に得られた粒子は、電界において帯電し、後に電極上に堆積し得る。
【0016】
複数の機構が公知であり、この複数の機構によって、その結果堆積した粒子を電極から分離し、収集することができる。粒子は、たとえば剥離もしくは振動、電極の極性を逆にする音もしくは超音波、または液体でのすすぎなどによって、たとえば純粋に機械的に収集されてもよい。静電集塵器における含塵粒子を収集するための装置は、たとえばUS5,437,713号から公知である。集塵器はプレート電極を含み、このプレート電極から粒子が剥離によって収集される。しかしながら、上記の文書に記載されている構造は機械的に非常に複雑である。なぜなら、集塵器に位置する電極の間に剥離器を導入しなければならないためである。
【0017】
このおよびさらなる不利な点は、ここに提案されている静電集塵器によって克服される。この発明に従う集塵器は、特にスリーブ形状の設計を有し得る少なくとも1つの電極を有する。この発明に従って、この電極は集塵器のベース部に解放可能に接続される、または接続されることができる。このベース部への電極の解放可能な接続可能性により、洗浄のためおよび/または上に堆積した粒子を分離するために電極を取外すことが可能である。さらに、複数の電極、特に互いに異なる電極を有する集塵器を交互の態様で作動させることが可能であり、またはたとえば不良電極を交換することが可能である。
【0018】
電極は有利に、集塵器のベース部から引抜くことができるような態様でベース部に接続される。これにより、特に簡単に電極を取外すことができる。電極は特に好ましくは、専ら引張り力によってベース部から切離されることができる。したがって、たとえばねじの緩めなどのさらなるステップは不必要である。さらに好ましくは、電極は、圧入されることによって集塵器のベース部に解放可能に接続されることができる。特に好ましくは、接続に必要なのは圧縮力のみである。したがって、たとえばねじの締めなどのさらなるステップは不必要である。
【0019】
好ましい実施例に従って、電極はスリーブ形状の設計を有し、集塵器は、径方向に外向きに方向付けられた複数のポイントを有する対向電極を備える。この場合、対向電極は、少なくとも電極および集塵器のベース部が互いに接続される接続位置では、電極内に配置される。このタイプのポイントは高い強度の局所電界を発生させ、その結果、それらのポイントを流れる粒子は帯電する。それらのポイントは、たとえばシリンダのケーシング表面上に配置された金属ストリップの側縁部に配置されることができる。金属ストリップはここでは、たとえば螺旋状に巻付けられることができ、または複数のリングの形態で配置されることができる。ポイントは、たとえば金属ストリップから打抜かれたおよそ三角形
の部分を有する鋸歯状の切込みとして形成されることができる。1つのこのような電極はそれ自体、DE 20 2005 018 606に記載されている。
【0020】
集塵器のベース部は有利に、特に軸方向に解放可能に電極を差込むことができるプラグインレセプタクルを有する。特にスリーブ形状の電極の場合には、長手軸の方向に上記電極を差込むことができる。
【0021】
好ましい実施例では、スリーブ形状の電極は、集塵器のベース部から長手軸の方向に切離すことができる。この場合、スリーブ形状の電極は好ましくは、対向電極をベース部から切離すことなくベース部から切離すことができるような態様でベース部に接続されることができる。これにより、集塵器を完全に分解することなく、たとえば洗浄の目的のために特に簡単に電極を取外すことができる。
【0022】
プラグインレセプタクルは特に好ましくは、接地され得る電気接点を有する。これにより、差込むことによって電極を電気接点と直接接続することが可能になる。したがって、接点を利用するためのさらなるステップは不必要である。電気接点は好ましくはばね接点として設計され、これにより特に簡単な扱いが可能になる。
【0023】
ベース部は好ましくは、ある電位で電極および/または対向電極に作用するための少なくとも1つのケーブルを含むケーブルチャネルを有する。この電位はまた、ここでも以下でも、0電位である、すなわち接地に接続されていると常に理解される。ケーブルは特に好ましくはケーブルチャネルに封入される。
【0024】
この発明のさらなる局面は、静電集塵器、特に上述の静電集塵器を有する噴霧乾燥機に関し、静電集塵器は少なくとも1つの電極と少なくとも1つの対向電極とを有する。噴霧乾燥機はさらに、上述の構成要素のうちの1つ以上を含み得る。
【0025】
この発明に従って、集塵器は、噴霧乾燥機に対して、操作位置または取外し位置のいずれかにもたらされることができる。操作位置では、集塵器の電極および対向電極は各々、ある電位で作用を受け得る。取外し位置では、集塵器の少なくとも1つの電極が噴霧乾燥機から切離される、または切離されることができる。特に、取外し位置では、集塵器全体を噴霧乾燥機から切離すことができる。
【0026】
噴霧乾燥機の静電集塵器は特に、この発明に従う集塵器であり得る。
このような構造により、たとえば噴霧乾燥機を洗浄するためおよび/または噴霧乾燥機から粒子を分離するために噴霧乾燥機から集塵器の少なくとも1つの電極を取外すことができ、後に再び噴霧乾燥機に電極を挿入することができる。
【0027】
一実施例では、集塵器は、電極の長手軸に実質的に平行な方向に噴霧乾燥機に対して動かされることによって、操作位置から取外し位置に移される。
【0028】
噴霧乾燥機は好ましくは始動装置を有し、それにより集塵器が直接または間接に作動位置または取外し位置のいずれかにもたらされ得る。始動装置は片手で作動することが特に好ましい。これにより、少なくとも1つの電極が集塵器から分離され得るような位置に集塵器を簡単な態様で移すことができる。
【0029】
一実施例によれば、始動装置は、噴霧乾燥機に対して回転し、かつ/またはずらすことができる始動レバーを含む。この手段によって特に簡単な操作が達成される。
【0030】
一実施例によれば、集塵器は、取外し位置において、電極の長手軸にほぼ直交する取外
し方向で噴霧乾燥機から分離されることができる。特に細長い設計の噴霧乾燥機であって電極が噴霧乾燥機の長手方向に沿って配向されている場合、この機構は、電極の簡単な取外しを確実にする。
【0031】
さらなる好ましい実施例によれば、集塵器の電極は、取外し位置において、集塵器のベース部から分離することができる。これにより、集塵器がまず取外し位置に移り、次に電極がベース部から切離されることが可能になる。
【0032】
さらに、この発明は、スリーブ形状の電極、特に上述のスリーブ形状の電極の内面から粒子を分離するための分離装置に関する。分離装置は内面から粒子を剥離するための剥離手段を有する。電極はこの発明による静電集塵器の電極であってもよい。分離装置は、静電集塵中に堆積した粒子が機械的に分離され、特に収集されることを可能にする。
【0033】
好ましい実施例によれば、剥離手段は回転軸の周りに回転可能に配置される。この回転軸は、電極の長手軸と一致するよう、またはそこに実質的に平行になるような態様で配向されることができる。これにより、電極の長手軸に実質的に直交して延びる方向での剥離が可能となる。この手段によって、電極の長手軸に平行した剥離のみが可能となる剥離手段とは対照的に、剥離動作中において構造の高さを低く達成する。
【0034】
剥離手段は、好ましくは、電極に解放可能に接続され得るカバーに回転可能に接続される。特に、カバーはきつく嵌合する態様で電極に配置され得る。したがって電極の長手軸に対する回転軸の傾きが防止され、それにより剥離動作中の安定性が増し、したがって扱いが簡単になる。
【0035】
剥離手段は、好ましくは、剥離縁部を有する少なくとも1つの特に弾性のストリップを含む。前記剥離縁部は電極の回転軸に実質的に平行であって、電極の内面に接触するようにされ得る。特に、剥離縁部は、その全長が電極と接触するようにされ得る態様で設計される。代替としてまたは追加的に、剥離縁部は、電極の全軸長に実質的に沿って内面と接触するようにされ得る態様で設計される。ストリップが一回転することによって電極の全内面を横切ることができるので、これは特に効果的な剥離を保証する。
【0036】
分離装置はさらに、剥離された粒子を収集するための収集手段を含む。前記収集手段は、たとえば、電極の形状およびサイズにその開口部が一致するような漏斗を含んでもよい。収集手段は、特に好ましくは、きつく嵌合する態様で電極に接続され得る。これにより、特に剥離手段の動きの間、収集手段に対する電極の傾きが防止され、また粒子の損失をも防ぐ。
【0037】
さらに、収集手段は、特に漏斗の下に配置されるかまたは配置され得る収集コンテナを有することができる。特に、収集コンテナはきつく嵌合する態様で漏斗に接続され得る。これはまた、特に剥離手段の動きの間に分離装置の安定性を増す。
【0038】
この発明のさらなる局面は、この発明の静電集塵器とこの発明の分離装置とを含む組合せに関する。この場合、分離装置と静電集塵器の少なくとも1つの電極との形状およびサイズは、粒子が分離装置によって電極の内面から分離され得るような態様で互いに調整される。この組合せは、粒子がまず集塵器に堆積し、続いて分離装置の支援によって収集されることを可能にする。
【0039】
さらに、この組合せはまた、静電集塵器を含む噴霧乾燥機を含んでもよい。それは特に上述のような噴霧乾燥機であり得る。全体として、この組合せは、噴霧乾燥機によって粒子を生成し、それらを堆積させ、続いてそれらを収集することを可能にする。
【0040】
最後に、この発明は、特にこの発明の静電集塵器において、静電集塵器のスリーブ形状の電極の内面から粒子を分離するための方法に関する。この方法は、
a) 集塵器から電極を取除くステップと、
b) 電極の内面から粒子を分離するステップとを含む。
【0041】
特に、この発明による分離装置は粒子を分離するために用いられ得る。
この方法の発展例によれば、用いられる静電集塵器はこの発明による噴霧乾燥機に含まれることができる。この方法は次にまた、特に噴霧乾燥機における粒子の生成をも含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
この発明は例示的な実施例および図面を参照して下記にさらに詳しく説明される。
図1aおよび図1bはこの発明による加熱システム1を示す。加熱システム1は、ケーブル加熱要素2として設計される2つの加熱要素を含む。ケーブル加熱要素2はそれぞれ、電流がそこを流れると加熱される、少なくとも1つの特に加熱撚り線を含む。加熱システム1は、開口孔金属フォーム4として設計される加熱ユニット3をさらに含む。金属フォーム4はアルミニウム合金AlSi7Mgからなり、ドイツ国ドレスデン市(Dresden, Germany)01277のMポア社(m-pore GmbH)から入手することができる。金属フォーム4は実質的に円形ディスクの形状であって160mmから200mmの直径および10mmの厚さを有する。
【0043】
ケーブル加熱要素2は、ドイツ国クロナウ市(Kronau, Germany)76709のワットロー社(Watlow GmbH)から入手されている。これらは金属フォーム4に圧入され、電圧供給部(ここでは示されない)に接続されることができる。115Vの電圧が与えられると、2つのケーブル加熱要素2はそれぞれ300Wの電気を供給する。前記ケーブル加熱要素2を用いて金属フォーム4を120℃の均質な作動温度に5分以内に加熱することが可能である。ケーブル加熱要素2は、その両端において機械的な応力緩和手段35を備える。
【0044】
金属フォーム4およびそこに圧入されたケーブル加熱要素2を含む加熱ユニット3は、円形ディスクのほぼ同様な2つのグリッド7およびグリッド7′の間に保持される。上部グリッド7は2つのノッチ34を有し、その各々を通ってケーブル加熱要素2のうちの1つが案内される。金属フォーム4の固定開口部30および上部グリッド7の固定開口部38を貫通する圧入ボルト31が下部グリッド7′上に配置される。加熱ユニット3は、圧入ボルト31に置かれるナット32によって2つのグリッド7、グリッド7′の間に保持される。加熱ユニット3およびグリッド7、7′を含む構成要素は、その上部側にカバー40が配置されるスリーブ形状のケーシング27に保持されている。さらに、加熱システム1がたとえば噴霧乾燥機に対して固定され得るようにするための角ブラケット36がケーシング27の外面に配置される。
【0045】
ケーシング27のアパーチャ39に接続され、かつ捩じ切られたケーブルグランド28に接続され得る接続ナット37がケーシング27の外部に配置される。接続ナット37は加熱システム1の流体入力部5を形成する。加熱システム1の流体出力部6は下部グリッド7′によって形成される。加熱システム1の構成により、流体入力部5を形成する接続ナット37を通って加熱システム1に流れ込む流体Fが金属フォーム4によって同時に加熱され層流化されること、および、続いて流体出力部6を形成する下部グリッド7′を通って加熱システム1の外に流れ出すことができるようになる。
【0046】
さらに、加熱システム1は、ねじ33の支援によって上部グリッド7に締付けられる温度センサを有する過熱プロテクタ29を有する。
【0047】
図2は、この発明による噴霧乾燥機8を示す。噴霧乾燥機8は、タイロッド95、95′を有するフレームワーク44と、端部プレート96と、中間プレート97とを含む。上部タイロッド95によって、スリーブ形状のガラスで境界付けられる乾燥チャンバ42が端部プレート96と中間プレート97との間にクランプ締めされる。一方で中間プレート97は、下部タイロッド95′によってフレームワークのベース面98の上に締付けられる。乾燥チャンバ42は160mmから200mmの範囲内の直径を有する。噴霧材料は、噴霧材料入口41およびノズル(ここには示されない)を通って乾燥チャンバ42に導入され得る。金属フォーム(ここでは見えない)を含む上述の加熱システム1が乾燥チャンバ42の上端部に配置される。乾燥ガスは流体入力部(ここでは示されない)を通って加熱システム1に流れ込むことができ、金属フォームによって同時に加熱かつ層流化されることができ、次に、乾燥チャンバ42の上端部に直接に配置される流体出力部6を通って加熱システム1を出ることができる。
【0048】
1つの動作モードにおいて、任意かつ変化するよう調節可能なCO2部分を有する空気(N2およびO2の混合体)または不活性ガスが乾燥ガスとして用いられる。別の動作モードによれば、O2のない混合体、特にN2およびCO2を含む混合体が乾燥ガスとして用いられる。O2を避けることによって、その酸化効果に起因して生成された粒子を破壊しかねないオゾン(O3)が、静電集塵器の電界において生成されることを防ぐ。
【0049】
乾燥ガスによって乾燥された噴霧材料は乾燥チャンバ42を通って流れ、乾燥チャンバ42および中間プレート97の下に配置される静電集塵器10へと通る。フレームワーク44の上には同様に操作装置43が配置され、それにより、たとえば加熱システム1のパラメータ、噴霧材料の供給、および/または静電集塵器10が制御され得る。
【0050】
集塵器10は始動装置17の上に配置される。始動装置17は、縦軸の周りに回転することができる始動レバー64を含む。始動レバー64の端部にはグリップ65が配置される。始動レバー64が縦軸の周りに回転することによって、始動装置17の支持プレート74が縦方向(図6の下部参照)に動くことができる。集塵器10は、それによって操作位置または取外し位置のいずれかにもたらされ得る。集塵器10の縦に高い方の位置に対応する操作位置においては、集塵器10の電極はそれぞれある電位によって作用を受けることができる。集塵器10の縦に低い方の位置に対応する取外し位置においては、集塵器10は水平方向において、すなわち横向きの取外しによって噴霧乾燥機8から分離されることができる。この取外し位置においては、集塵器10の上端部は中間プレート97および乾燥チャンバ42の下端部とはもはや接触していない。ここで、また下記において、用語「水平」および「縦」は、正しい操作位置における集塵器10、すなわち集塵器10がフレームワーク44とともに水平面に立っている場合の集塵器10を指す。
【0051】
図3はこの発明による静電集塵器10を示す。集塵集電器10はその上側にプラグインレセプタクル13を含むベース部12を有する。プラグインレセプタクル13は、ばね接点として設計される(図5a、図5bの下部参照)、一定の電位にされ得、特に接地するようにされ得る、複数の電気接点を有する。さらに、集塵器10は、圧縮力によってベース部12のプラグインレセプタクル13に接続されることができるスリーブ形状の金属電極11を有する。すると電極11は再度ベース部12のプラグインレセプタクル13から簡単に引抜かれ得る。この場合、ベース部12および電極11は、電極11がベース部12から長手軸Lに沿った動きによって分離され得るように互いに調整される。
【0052】
ベース部12はさらに、その上側の中央において、高圧で作用を受ける、対向電極15に接続され得る対向電極接点53を有する。電極11と集塵器10のベース部12とが互いに接続される接続位置において、対向電極15は電極11内に配置される。
【0053】
対向電極15は対向電極接点53に接続されることができ、またはハンドル47によってそこから解放されることができる。ハンドル47は高速作用締結具94を有し、それによりハンドル47は対向電極15との解放可能かつきつく嵌合する接続をもたらすことができ、したがって対向電極15が握持されることが可能になる。集塵器10が噴霧乾燥機8に挿入される前に、ハンドル47は対向電極15から取外される。
【0054】
集塵器10はさらに、電極11を横向きに囲んで電気的絶縁および熱的絶縁を確実にするスリーブ形状の集塵器ケーシング46を有する。集塵器ケーシング46はポリウレタンフォームからなり、径方向に約20mmの厚さを有する。さらに、捩じ切られたケーブルグランド54がベース部12に横向きに配置され、そのグランドによってばね接点および対向電極接点53が高圧で作用を受けることができる(図5a、図5bの下部参照)。
【0055】
図3に示される構成は、電極11が、対向電極15が集塵器10のベース部12から分離される必要なく、ベース部12から分離されることができるようにする。これによって、電極11の特に簡単な取外しが可能となる。
【0056】
図4a、図4bは、図3の集塵器10に含まれる対向電極15を示す。対向電極15はロッド形状の中央接点51を有し、その上に星型の金属ディスク45およびスペーサリング48が交互の態様で配置される。星型ディスク45は外周において複数の径方向に外向きに方向付けられた点16を有する。支持ディスク49が中央接点51の下端部の近辺に配置され、前記支持ディスクはその下側でストップリング50によって保持されて、上に配置された星型ディスク45およびスペーサリング48を支持する。星型ディスク45およびスペーサリング48は中央接点51の上端部の近辺ではナット52によって保持される。
【0057】
ベース部がポリプロピレンからなる、集塵器10のベース部12が、図5a、図5bに別々に示される。プラグインレセプタクル13が、複数のばね接点14内に配置される。ベース部12の上側から下側の切欠部56まで、出口開口部55が通っている。切欠部56はベース部12の外周75において開口している。集塵器が噴霧乾燥機において用いられるとき、前記出口開口部55が乾燥ガスを導き出すように機能する。図5bはベース部12の下側をまだ仕上がっていない状態で示す。捩じ切られたケーブルグランド54が、ベース部12の内部にフライス加工されたケーブルチャネル59に接続される。ケーブルチャネル59は、ケーブル58、対向電極接点に接続される一方のストランド61、および接触ポイント57においてばね接点14に接続される他方のストランド62を含む。ベース部12を仕上げるために、ケーブルチャネル59はケーブル58が挿入された後に封止される。
【0058】
図6は噴霧乾燥機における始動装置17を示し、始動装置17により集塵器は操作位置または取外し位置にもたらされることができる。始動装置17は、ベースプレート63、始動レバー64、回転可能部67、中間プレート72、および支持プレート74を含む。
【0059】
3つのレバー70は、それぞれの接続タブ68によって回転可能部67に回転可能に接続される。その一方で、接続タブ68はジョイント84を介してレバー70に回転可能に接続される。3つのレバー70の各々は上向きに方向付けられるトグルレバー69および下向きに方向付けられるトグルレバー69を有する。いずれのトグルレバー69も水平に延びる軸の周りをピン71を中心に回転することができる。始動レバー64は3つのねじ81によって回転可能部67に締付けられる。ハンドル65が始動レバー64の端部に配置される。
【0060】
緩衝器66がベースプレート63の上に配置される。各場合において下部トグルレバー69はボア85を有し、ボアによりトグルレバーはベースプレート63のピン86に回転可能に接続され、そのピンの軸は水平に延びる。軸が同じく水平に延びる3つのピン73が中間プレート72の下側に配置される。各場合において上部トグルレバー69はボア83を有し、ボアによりトグルレバーはそれぞれがピン73のうち1つに回転可能に接続される。
【0061】
支持プレート74はスリーブ形状のケーシング78および円形の支持面79を有し、その下側から中央ピン76および3つの外側ピン91が突出する。中間プレート72、回転可能部67、3つのレバー70および緩衝器66は支持プレート74の内部を貫通し、そのケーシング78によって囲まれる。中間プレート72、回転可能部67、始動レバー64およびベースプレート63はそれぞれ、中央開口部77、67、90または82を有し、そこを通ってピン76が挿入される。この接続により、回転可能部67、中間プレート72および支持プレート74をベースプレート63に対して縦向きに案内することと、中央ピン76の縦に配向された軸の周りに対して回転可能部67を回転可能に取付ることとが可能になる。さらに、中間プレート72およびベースプレート63はそれぞれ6つの外側開口部92および93をそれぞれ有し、そこを通って外側ピン91が挿入される。この接続により、中間プレート72および支持プレート74のベースプレート63に対する回転が防止される。
【0062】
始動装置17の片手による始動のために、始動レバー64がグリップ65を用いてピン76の周りに回転される。これはまた、回転可能部67のピン76の周りの回転を引起す。トグルレバー69がベースプレート63および支持プレート72に接続される態様によって、中央ピン76によって規定される回転軸の周りをレバー70が回転することが防止される。その代わり、ジョイント84が回転軸に向かって、またはこれから離れて、径方向に動かされる。この動きは、回転可能部67に対する接続タブ68の回転可能性と、ジョイント84上の回転可能性と、レバー70に対するトグルレバー69の回転可能性と、中間プレート72に対する各場合における下部トグルレバー69の回転可能性とによって可能となる。この動きの結果、トグルレバー69は、ベースプレート63が支持プレート74に対して縦方向に動くように、レバー70に対して回転される。中央ピン76および外側ピン91によってもたらされた案内により、支持プレート74がベースプレート63に対して同時に回転することが防止される。緩衝器66は前記縦方向の動きについて緩衝をもたらす。
【0063】
緩衝器66はゴムまたはプラスチックからなる。始動装置17の残りの個別の部分はステンレス高級鋼またはアルミニウムからなる。
【0064】
この発明による噴霧乾燥機8における集塵器10の使用において、集塵器10は支持プレート74の上側に配置される。電極11を噴霧乾燥機8から取外すために、
a) 特に支持プレート74を下げることおよび特に始動装置17を操作することによって、集塵器10を噴霧乾燥機8に対して取外し位置に移すステップを含み、
b) 集塵器10を噴霧乾燥機8から横向きに取外すステップと、
c) 電極11を集塵器10から取外すステップとが実行される。
【0065】
図7は、スリーブ形状の電極11の内面20から粒子を分離するためのこの発明による分離装置18を示す。分離装置18は、電極11の長手軸Lに平行な回転軸Dの周りを回転可能なように配置される剥離手段21を含む。剥離手段21は剥離縁部24を有する弾性のストリップ23を有する。前記剥離縁部24は電極11の長手軸Lにほぼ平行であって、電極11の内面20と接触するようにされ得る。剥離手段21は、きつく嵌合する態様で電極11に配置され得るカバー22に回転可能に接続される。
【0066】
さらに、分離装置18は、剥離された粒子を収集するための収集手段25を有し、収集手段は漏斗87を含み、きつく嵌合する態様で電極11に接続可能である。
【0067】
静電集塵器のスリーブ形状の電極11の内面20から粒子を分離するために、電極11はまず集塵器から取外されなければならない。電極11は続いて収集手段25に配置される。続いて、ストリップ23が電極11の内面20に接触するようにカバー22が電極11に配置される。内面20から粒子を分離するために、ストリップ23はカバー22に対して、そのために電極11に対しても、クランク88によって回転軸Dの周りに回転される。この手段によって内面20から剥離された粒子は次に漏斗87に落ち、そこからその下に配置される収集コンテナ89に落ちる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1a】この発明による加熱システムの分解図である。
【図1b】図1aによる加熱システムの上面斜視図である。
【図2】この発明による加熱システムを有するこの発明による噴霧乾燥機の図である。
【図3】この発明による静電集塵器を示す図である。
【図4a】図3による静電集塵器の対向電極の斜視図である。
【図4b】図4aによる対向電極の側面図である。
【図5a】図3による静電集塵器のベース部の上部側の斜視図である。
【図5b】図5aによるベース部の下部側の斜視図である。
【図6】この発明による噴霧乾燥機の始動装置を示す図である。
【図7】この発明による分離装置を示す図である。
【符号の説明】
【0069】
2 加熱ケーブル、3 加熱ユニット、4 金属フォーム、7,7´ グリッド、27
ケーシング、28 ケーブルグランド、29 過熱プロテクタ、30 固定開口部、31 圧入ボルト、32 ナット、33 ねじ、34 ノッチ、35 応力解除手段、36
角ブラケット、37 ナット、38 開口部、40 カバー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの加熱要素と、開口孔金属フォームを備える少なくとも1つの加熱ユニットと、流体入力部および流体出力部とを有する加熱システムであって、前記金属フォームは、前記流体入力部を通って流れ込み、前記流体出力部を通って流れ出す流体が前記金属フォームによって層流化されるような態様で前記流体入力部と前記流体出力部との間に配置される、加熱システム。
【請求項2】
前記加熱要素は、電気抵抗加熱要素として設計される、請求項1に記載の加熱システム。
【請求項3】
前記加熱要素は、前記金属フォームに直接接続される、請求項1に記載の加熱システム。
【請求項4】
前記金属フォームは、前記流体が流れ得る2つの保持要素の間に配置される、請求項1に記載の加熱システム。
【請求項5】
開口孔金属フォームを備える加熱ユニットを含む加熱システムを有する噴霧乾燥機。
【請求項6】
流体が開口孔金属フォームを流れる、流体の加熱および層流化を同時に行なうための方法。
【請求項7】
少なくとも1つの電極を有する静電集塵器であって、
前記電極は、前記集塵器のベース部に解放可能に接続される、または接続されることができる、静電集塵器。
【請求項8】
前記電極は、前記集塵器の前記ベース部から引抜くことができ、かつ、押込むことによって前記集塵器の前記ベース部に解放可能に接続されることができるような態様で前記ベース部に接続されることができる、請求項7に記載の静電集塵器。
【請求項9】
前記集塵器の前記ベース部は、前記電極を解放可能に差込むことができるプラグインレセプタクルを有する、請求項7に記載の静電集塵器。
【請求項10】
前記プラグインレセプタクルは電気接点を有する、請求項9に記載の静電集塵器。
【請求項11】
前記電極は、長手軸を有し、前記集塵器の前記ベース部から前記長手軸の方向に切離されることができる、請求項7に記載の静電集塵器。
【請求項12】
電極および対向電極に電位を供給するための少なくとも1つのケーブルを含むケーブルチャネルをさらに含み、前記ケーブルは前記ケーブルチャネルに封入される、請求項7に記載の静電集塵器。
【請求項13】
少なくとも1つの電極と少なくとも1つの対向電極とを有する静電集塵器を含む噴霧乾燥機であって、
前記集塵器は、前記噴霧乾燥機に対して、操作位置および取外し位置にもたらされることができ、
前記集塵器の前記電極および対向電極は各々、前記操作位置では、電位を供給されることができ、
前記集塵器の少なくとも1つの電極は、前記取外し位置では、前記噴霧乾燥機から切離される、または切離されることができる、噴霧乾燥機。
【請求項14】
始動装置をさらに含み、前記始動装置によって、前記集塵器は直接または間接に前記操作位置または前記取外し位置のいずれかにもたらされることができる、請求項13に記載の噴霧乾燥機。
【請求項15】
前記始動装置は、前記噴霧乾燥機に対して回転可能にまたはずらすことができるように配置される始動レバーを備える、請求項14に記載の噴霧乾燥機。
【請求項16】
スリーブ形状の電極の内面から粒子を分離するための分離装置であって、前記分離装置は、前記内面から前記粒子を剥離させるための剥離手段を含む、分離装置。
【請求項17】
前記剥離手段は、前記電極の長手軸と一致するまたは前記電極の長手軸に実質的に平行であるような態様で配向され得る回転軸の周りを回転可能に配置される、請求項16に記載の分離装置。
【請求項18】
前記剥離手段は、前記電極に解放可能に接続されることができるカバーに回転可能に接続される、請求項16に記載の分離装置。
【請求項19】
前記剥離手段は、前記電極の前記長手軸に実質的に平行であり、かつ、前記電極の前記内面と接触させることができる剥離縁部を有する少なくとも1つのストリップを備える、請求項17に記載の分離装置。
【請求項20】
剥離された前記粒子を収集するための収集手段を特徴とする、請求項16に記載の分離装置。
【請求項21】
少なくとも1つのスリーブ形状の電極を有する静電集塵器を備える組合せであって、前記電極は前記集塵器のベース部に解放可能に接続され、または接続されることができ、前記組合せはさらに、
前記電極の内面から粒子を分離するための分離装置を備え、前記分離装置は前記内面から前記粒子を剥離させるための剥離手段を含み、
前記分離装置および前記電極の形状ならびにサイズは、前記分離装置によって前記電極の内面から粒子を分離できるような態様で互いに調整される、組合せ。
【請求項22】
前記静電集塵器を含む噴霧乾燥機を備える、請求項21に記載の組合せ。
【請求項23】
静電集塵器のスリーブ形状の電極の内面から粒子を分離するための方法であって、
a) 前記集塵器から前記電極を取外すステップと、
b) 前記電極の前記内面から粒子を分離するステップとを含む、方法。
【請求項24】
ステップa)の前に、前記静電集塵器は噴霧乾燥機から取外され、
前記噴霧乾燥機は、少なくとも1つの電極と少なくとも1つの対向電極とを有する静電集塵器を含み、
前記集塵器は、前記噴霧乾燥機に対して、操作位置および取外し位置にもたらされることができ、
前記集塵器の前記電極および対向電極は各々、前記操作位置では、電位を供給されることができ、
前記集塵器の少なくとも1つの電極は、前記取外し位置では、前記噴霧乾燥機から切離される、または切離されることができる、請求項23に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−109182(P2009−109182A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277081(P2008−277081)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(508322864)ビューヒ・ラボアテヒニーク・アクチェンゲゼルシャフト (1)
【氏名又は名称原語表記】BUECHI LABORTECHNIK AG
【Fターム(参考)】