説明

加熱容器

【課題】熱移動効率に優れ、製造が容易な携帯型加熱システムを提供する。
【解決手段】加熱容器は、囲まれた面、熱伝導性底端部、ならびに加熱されるべき内容物の導入および取り出しのための開口部を形成する頂端部を有するチャンバ110を備え、この底端部は、外部底面を有する。ヒータは、熱交換器および熱源を備え、この熱源は、外部底面から一定の距離に配置された熱出口を有し、そして外部底面の中心領域に熱を送達するように構成されている。この熱交換器は、半径方向に配置された、熱伝導性の一連のフィンを備え、これらのフィンは、外部底面の中心領域の周りに円周方向に結合されており、これらのフィンは、熱出口を収容するように一定距離で延びる。ガス流路が形成されて、空気の取り込みおよび排気ガスの排出を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許法第119条第(e)項の下で、同時係属中の共有に係る米国仮特許出願(出願番号60/390,480号、発明の名称「HEATING VESSEL」、2002年6月25日出願;出願番号60/420,305号、発明の名称「HEATING VESSEL」、2002年10月22日出願;および出願番号60/429,800号、発明の名称「HEATING VESSEL」、2002年11月27日出願)から優先権の利益を主張する。
【0002】
(政府の権利)
米国政府は、本発明において、または本発明に対して、何ら権利を有さない。
【0003】
(発明の背景)
本発明の概念は、一般に、任意の種々の分野(食品および飲料を加熱するためのシステムおよび方法の分野を含む)における使用のための、熱交換の高効率のシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0004】
(背景)
液体を加熱して、使用者が加熱された飲料または食事を、加熱料理設備から離れた位置で準備することを可能にするための、可搬型容器を有することが、長い間望まれている。使用者は、加熱のために使用される燃料を運ばなければならないので、運ばれなければならない燃料の重量を減少させるために、高い効率が望まれている。
【0005】
加熱の効率を改善するための1つの試みは、燃焼燃料を、加熱容器もまた含むハウジングに含めることである。特許文献1および特許文献2は、燃焼燃料もまた含むハウジング内に設置された、内側容器を有するデバイスを教示する。これらのデバイスのハウジングは、空気が燃焼燃料に進入することを可能にする下部取り込みベント、および燃焼から排気ガスが逃れることを可能にするための上部排気ガスベントを有する。特許文献1は、燈油バーナーを使用するデバイスを教示し、一方で、特許文献2のデバイスは、固形燃料片を燃焼させる。特許文献2のデバイスはまた、ハウジングの外部を覆ってスライドし得る、断熱カバリングを教示し、これは、一旦、内側容器の中の液体が加熱されると、熱の損失を制限する。
【0006】
より最近では、ガスバーナーが代替的に使用されて、容易に持ち運び可能なために十分に小さいパッケージ内で加熱調理するために十分な熱を提供する。特許文献3および特許文献4は、スカート上に支持された容器の下方でガスバーナーを使用するデバイスを教示し、このスカートは、燃焼のためにバーナーに空気が進入することを可能にする、穿孔を有する。これらのデバイスは、バーナーのための気体供給をハンドル内に収容する。これらのデバイスは、構造が単純であり、そして比較的低い加熱効率に、最も悩まされるようである。
【0007】
効率を改善するために、内側容器に対してある程度の断熱を提供するために、特許文献5は、上で議論された特許文献1および特許文献2の構造体と類似の構造体と組み合わせた、缶詰食品を加熱するために使用されるガスバーナーを教示する。区画が、加熱されるべき缶をハウジング内に配置し、そして熱いバーナーガスが、缶とハウジングとの間を通り、頂部の開口部を通って出る。このハウジングは、好ましくは、1層以上の断熱材を備え、効率を改善し、そしてこのデバイスが取り扱われる場合の火傷の危険性を減少させる。複数層の断熱材を使用することを好むことは、缶詰された食品への不十分な熱移動が、ハウジングの外側の過剰の加熱を生じ得ることを示唆する。
【0008】
特許文献6は、従来の加熱調理ストーブ上で使用するための容器を教示し、この容器は、内側容器および外側ハウジングを有し、これらの間に、ギャップがある。このデバイスは、ストーブ頂部に設置するため、およびバーナーを囲むための、下部フランジを有する。ガスバーナーが使用される場合、この容器は、中心開口部を有する障壁板を有し、この中心開口部は、バーナーからの熱い排気ガスの流れを、内側容器の外側の周りに方向付けることを意図される。このデバイスは、持ち運び可能な使用に適切であることが明らかではない。
【0009】
熱いバーナー排気ガスと容器との間でのより大きい熱移動を提供することによって、効率を改善するための試みにおいて、特許文献7特許文献8;および特許文献9は、ガスで加熱される容器を教示し、ここで、バーナー排気ガスは、この容器を通って延びる1つ以上の管を通過する。特許文献9において指摘されるように、容器内の液体が、外部を断熱するように働き、火傷の危険性を減少させるというさらなる利点を提供する。しかし、これらのデバイスの重大な制限は、この容器が、そこを通過する管によって妨害されることである。容器の内部の妨害は、シチュー、パスタ、または類似の固形分を含む食料品を加熱調理するためのその使用を妨げる。さらに、この容器は、特に、選り抜きの洗浄用品が限られている遠隔位置において使用される場合に、容易には洗浄され得ない。容器を効果的に洗浄することができないことは、この容器が水を加熱することを制限し、従って、代表的に、加熱された水を所望の食料品と混合するための、さらなる容器の使用を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第221,749号明細書
【特許文献2】米国特許第2,036,611号明細書
【特許文献3】米国特許第3,978,844号明細書
【特許文献4】米国特許第4,191,173号明細書
【特許文献5】米国特許第5,408,987号明細書
【特許文献6】米国特許第5,125,393号明細書
【特許文献7】米国特許第3,709,198号明細書
【特許文献8】米国特許第3,730,165号明細書
【特許文献9】米国特許第5,690,094号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記従来技術の課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
本発明に従う加熱容器は、高効率の熱交換器を備える。この加熱容器は、囲まれた面、熱伝導性底端部、ならびに加熱されるべき内容物の導入および取り出しのための開口部を形成する頂端部を有する、チャンバを備え、この底端部は、熱を受容するための外部底面を有する。このチャンバは、単一の壁から構成され得るか、またはこのチャンバは、複数の壁を備え得る。例えば、2つ以上の入れ子状セットの壁が、使用され得る。
【0013】
ヒータは、熱交換器および熱源を備え、この熱源は、チャンバの外部底面から一定の距離に配置された、熱出口を有する。この熱出口は、外部底面の中心領域に熱を送達するように構成される。例えば、二重壁の加熱容器において、内容物を保持する内側容器の外部底部が、熱を受容する。このヒータはまた、燃料源(例えば、ブタン、プロパン、ホワイトケース(white case)、灯油、アルコール、ガス、電気など)に結合されるように構成された、燃料取り込みポートを備える。この熱出口は、任意の種々の形態(例えば、バーナー)を採り得る。
【0014】
この熱交換器は、チャンバの外部底面(または外部底面に結合されるように構成された表面)、および外部底面(または表面)の中心領域の周りに円周状に結合された一連の熱伝導性突出物を備える。これらの突出物は、外部底面から、およそ熱出口の一定の距離以上の距離まで延びる。例えば、二重壁の加熱容器において、これらの突出物は、加熱されるべき内容物を保持する内側容器の外部底部に結合され得る。これらの突出物は、フィン、ピン、または他の型の突出物の形態を採り得、これらは、熱出口に対して半径方向に配置されても、そうでなくてもよい。
【0015】
頂部ハウジングは、頂部リムおよび底部リムを有するスカートの形態を採り得るか、またはスカートを備え得、この頂部リムは、外部底面に円周状に結合され、そして突出物を収容する。このスカートは、熱移動の補助的な手段を提供し得、従ってまた、熱交換器の一部とみなされ得る。スカートの内部に、一連の排気ガスベントが形成され得、これらは、ガス流路の一部を形成する。二重壁のバージョンにおいて、このスカートは、内側容器、または内側容器を収容する外側シェルのいずれかに、結合され得る。
【0016】
底部ハウジング(または基部)は、スカートの底部リムを結合するように、または頂部ハウジングと一体的であるように、構成される。底部ハウジングは、実質的に、熱源を囲み、そしてその内部に形成された、一連の空気入口ベントを有する。気体流路が、空気入口ベントから、熱出口を介して排気ガスベントへと形成される。種々の形態において頂部ハウジングおよび底部ハウジングは、一体的であり、単一のユニットを形成し得る。または、スカートは、チャンバと切り離されて構成され得、この場合には、このスカートは、底部ハウジングと一体的であっても一体的でなくてもよい。他の形態において、突出物はまた、チャンバの外部底面と切り離されて構成され得る。
【0017】
熱出口は、熱を放出するように構成された頂端部、および燃料源に結合される底端部を備える。バッフル板がまた備えられ得、そして熱出口の底端部、または少なくとも空気入口ベントと熱出口との間に、配置され得る。このバッフル板は、その内部に形成された1つ以上の空気ベントを備え、このバッフル板は、空気入口ベントから受容された予め決定された量の空気を、ガス流路の一部として、熱出口へと送達するように構成されている。
【0018】
この加熱容器はまた、チャンバの頂部開口部を閉じるように構成された、カバー(または蓋)を備え得る。チャンバの面を実質的に囲むように構成された断熱材がまた、備えられ得る。備えられる場合、断熱材は、チャンバのかなりの部分を覆い得、そして必要に応じて、種々のヒータ要素を覆い得る。例えば、基部および熱源が頂部ハウジングから取り外された場合に、断熱材は、スカートおよび突出物を収容するように構成された、底部カバーを備え得る。
【0019】
図面の図は、好ましい実施形態を、限定によってではなく例として図示する。図において、同じ参照番号は、同じかまたは類似の要素を示す。
より特定すれば、本発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
高効率熱交換器を有する容器であって、上記容器は、以下:
A.囲まれた面、熱伝導性底端部、および頂端部を有するチャンバであって、上記頂端部は、加熱されるべき内容物の導入および取り出しのための開口部を形成し、上記底端部は、熱を受容するための外部底面を有する、チャンバ;
B.ヒータであって、以下:
1.熱源であって、上記熱源は、上記外部底面から一定の距離で配置される熱出口を有し、そして燃料源に結合されるように構成された燃料取り込みポートを有し、上記熱出口は、上記外部底面の中心領域に熱を送達するように構成されている、熱源;
2.上記外部底面の上記中心領域の周りで円周方向に結合された、熱伝導性の一連の突出物であって、上記突出物は、上記外部底面から、およそ上記一定の距離以上の距離まで延びている、突出物;
3.頂部リムを有する頂部ハウジングであって、上記頂部リムは、円周方向で、上記外部底面に結合されており、そして上記突出物を囲んでおり、上記ハウジングは、その内部に形成された一連の排気ベントを有し、そして底部リムを有する、頂部ハウジング;
4.上記底部リムと結合するように構成され、そして上記熱源を実質的に囲む、底部ハウジングであって、上記底部ハウジングは、その中に形成された一連の空気入口ベントを有し、ガス流路が、上記空気入口ベントから、上記熱出口を介して、上記排気ベントへと形成されている、底部ハウジング、
を備える、ヒータ、を備える、容器。
(項目2)
上記開口部を閉じるように構成されたカバーをさらに備える、項目1に記載の容器。
(項目3)
上記面を実質的に囲むように構成された断熱材をさらに備える、項目1に記載の容器。
(項目4)
上記底部ハウジングおよび熱源が、上記頂部ハウジングから取り外し可能であり、そして上記断熱材が、上記頂部ハウジングおよび突出物を囲むように構成された底部カバーを備える、項目1に記載の容器。
(項目5)
上記熱出口がバーナーである、項目1に記載の容器。
(項目6)
上記バーナーが、ブタン、プロパン、灯油、ガス、アルコール、または白色ガスのうちの1種以上を含む、燃焼可能な燃料を燃焼させるように構成されている、項目5に記載の容器。
(項目7)
上記突出物が、単一片の熱伝導性材料から形成される一連のフィンの形態を採る、項目1に記載の容器。
(項目8)
上記突出物が、一連のピンの形態を採る、項目1に記載の容器。
(項目9)
上記チャンバが、内側容器および外側シェルを有する二重壁チャンバであり、上記内側容器が、上記内容物を保持するように構成されている、項目1に記載の容器。
(項目10)
上記突出物が、上記内側容器の外側底部に結合されている、項目9に記載の容器。
(項目11)
上記頂部ハウジングおよび底部ハウジングが、単一のユニットに一体化されている、項目1に記載の容器。
(項目12)
上記熱出口が、上記熱を放出するように構成された頂端部、および上記燃料源に結合された底端部を備え、上記ヒータが、さらに、以下:
5.上記熱出口の上記底端部に配置されたバッフル板であって、上記バッフル板は、その中に形成された1つ以上の空気ベントを有し、上記空気ベントは、上記空気入口ベントから受容された空気の予め決定された量を、上記ガス流路の一部としての上記熱出口へと送達するように構成されている、バッフル板、
を備える、項目1に記載の容器。
(項目13)
高効率ヒータであって、以下:
A.熱源であって、上記熱源は、加熱されるべき表面から一定の距離で配置される熱出口を有し、そして燃料源に結合されるように構成された燃料取り込みポートを有し、上記熱出口は、上記表面の中心領域に熱を送達するように構成されている、熱源;
B.上記表面の上記中心領域の周りで円周方向に結合された、熱伝導性の一連の突出物であって、上記突出物は、上記表面から、およそ上記一定の距離以上の距離まで延びている、突出物;
C.頂部リムを有するスカートであって、上記スカートは、円周方向で、上記表面に結合されており、そして上記突出物を囲んでおり、上記スカートは、その内部に形成された一連の排気ベントを有し、そして底部リムを有する、スカート;
D.上記底部リムと結合するように構成され、そして上記熱源を実質的に囲む、基部であって、上記基部は、その中に形成された一連の空気入口ベントを有し、ガス流路が、上記空気入口ベントから、上記熱出口を介して、上記排気ベントへと形成されている、基部;および
E.上記熱出口の下方であって上記空気入口ベントの上方に配置されたバッフル板であって、上記バッフル板は、その中に形成された1つ以上の空気ベントを有し、上記空気ベントは、上記空気入口ベントから受容された空気の予め決定された量を、上記ガス流路の一部としての上記熱出口へと送達するように構成されている、バッフル板、
を備える、ヒータ。
(項目14)
液体食料品を加熱するためのヒータとともに使用するための加熱容器であって、上記ヒータは、燃料供給システム、上部支持構造体、および周囲境界によって境界を定められるバーナーヘッドを有し、上記加熱容器は、以下:
A.加熱されるべき上記液体食料品を保持するための内側容器であって、上記内側容器は、内側容器内部表面、内側容器外部表面、および開口頂部を有し、上記内側容器が、上記開口頂部から下方に延びて、内側容器底部で終結する、内側容器;
B.ハウジング側壁を有するハウジングであって、上記ハウジング側壁は、ハウジング側壁外部表面およびハウジング側壁内部表面を有し、上記ハウジング側壁は、ハウジング側壁基部領域およびハウジング側壁頂部領域で終結し、上記ハウジング側壁は、上記内側容器が上記ハウジング内に配置され、そして固定される場合に、上記内側容器が、上記内側容器外部表面と上記ハウジング側壁内部表面との間に環状ギャップを提供するように構成されており、上記ハウジング側壁頂部領域が、排気ベントを有し、上記排気ベントを通して、上記環状ギャップと連絡する、ハウジング;
C.上記側壁基部領域に付随した、上記ハウジングを上記ヒータの上記上部支持構造体に設置するための手段であって、上記ハウジングを設置するための手段が、上記バーナーヘッドを、上記内側容器底部の下方に配置するように構成されている、手段;ならびに
D.上記内側容器外部表面に提供された下向きに配向した突出物であって、上記突出物は、上記内側容器底部を越えて延び、そして上記突出物が、空洞を提供するように上記バーナーヘッドの周囲境界の周りに配置されるように位置付けられており、上記突出物が、上記バーナーヘッドを囲み、これによって、熱燃焼ガスが上記下向きに配向する突出物の上記配置を通る場合に、上記バーナーヘッドによって発生される燃焼ガスからの熱のかなりの部分が、上記環状ギャップ内に集められる、突出物、を備える、加熱容器。
(項目15)
上記突出物が、少なくとも約5のアスペクト比を有する、項目14に記載の加熱容器。
(項目16)
上記突出物が、約10と20との間のアスペクト比を有する、項目15に記載の加熱容器。
(項目17)
上記突出物が、上記バーナーヘッドからの上記燃焼ガスの流れの半径方向の妨害を最小にするように実質的に配向されている、項目15に記載の加熱容器。
(項目18)
上記突出物が、上記バーナーヘッドの周りに配置された少なくとも1つのリングに配置されている、項目15に記載の加熱容器。
(項目19)
上記突出物が、上記内側容器底部に取り付けられている、項目14に記載の加熱容器。
(項目20)
上記突出物が、少なくとも1つの突出物片の起伏によって形成されている、項目14に記載の加熱容器。
(項目21)
上記突出物が、セグメントを接続することによって接続されており、上記セグメントの一部が、上記内側容器底部に取り付けられている、項目14に記載の加熱容器。
(項目22)
上記突出物が、少なくとも約8のアスペクト比を有する、項目21に記載の加熱容器。
(項目23)
上記突出物のいくつかが、上記内側容器底部を越えて半径方向に延びており、そして上記内側容器外部表面の一部を横断する、項目14に記載の加熱容器。
(項目24)
上記内側容器底部からの上記開口頂部の分離が、内側容器高さHを規定し、そして上記突出物によって横断される上記内側容器外部表面の上記部分が、上記内側容器高さHの約1/4未満である、項目14に記載の加熱容器。
(項目25)
上記ハウジング側壁内部表面に取り付けられ、そして上記排気ガスベントが上記ギャップと連絡することを可能にするように構成された、断熱層をさらに備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目26)
板中心通路を有するバッフル板をさらに備え、上記板中心通路が、上記バーナーヘッドを収容するために十分であり、そして上記ハウジング側壁に係合するように構成されている、項目14に記載の加熱容器。
(項目27)
さらに、以下:
E.上記ハウジングに取り付けるためのハンドル;および
F.上記ハンドルを上記ハウジングに取り外し可能に取り付けるための手段、
を備え、
G.上記ハンドルは、上記ハウジングから取り外された場合に、上記内側容器の内部に格納されるように構成されている、
項目14に記載の加熱容器。
(項目28)
上記ヒータが、上記加熱容器と共に使用される専用のものであり、そして上記ハウジングを上記ヒータの上記上部支持構造体に設置するための上記手段が、上記上部支持構造体を上記ハウジングの上記ハウジング側壁基部領域に固定することによって提供される、項目14に記載の加熱容器。
(項目29)
上記ハウジング側壁基部領域に取り込みポートをさらに備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目30)
上記ヒータの上記上部支持構造体が、上記ハウジングの上記ハウジング側壁基部領域と一体的に作製されている、項目14に記載の加熱容器。
(項目31)
さらに、以下:
E.上記ヒータの上記上部支持構造体上に形成された、バーナー設置継手;および
F.上記側壁基部領域上のハウジング設置継手であって、上記ハウジング設置継手は、上記ヒータの上記バーナー設置継手としっかりと嵌合するように構成されている、ハウジング設置継手、
を備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目32)
上記ヒータの上記上部支持構造体が、従来の加熱調理容器を支持するように設計された複数の支持部材によって提供されており、上記ハウジングを上記上部支持構造体に設置するための上記手段が、以下:
E.上記側壁基部領域の複数の凹部であって、上記凹部の各々が、上記ヒータの上記複数の支持部材の1つと係合するように配置および構成されており、これによって、上記ハウジング側壁をその上に支持する、複数の凹部、
をさらに備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目33)
上記側壁基部領域の上記複数の凹部が、90°の角度で配置された第一の一連の凹部、および120°の角度で配置された第二の一連の凹部を備える、項目31に記載の加熱容器。
(項目34)
さらに、以下:
E.上記ハウジング側壁基部領域にスライド可能に回転可能に係合するブロッキングリングであって、上記ブロッキングリングは、第一の一連の切り込みおよび第二の一連の切り込みを有し、上記第一の一連の切り込みは、上記第一の一連の凹部と整列し得、そして上記第二の一連の切り込みは、上記第二の一連の凹部と整列し得る、ブロッキングリング、
を備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目35)
上記ハウジングが、さらに、以下:
1.外部壁部材であって、上記外部壁部材上に、上記ハウジング側壁外部表面の少なくとも一部が提供される、外部壁部材;
2.内部壁部材であって、上記内部壁部材上に、上記ハウジング側壁外部表面の少なくとも一部が提供されており、上記内部壁部材は、上記外部壁部材から間隔を空けて、その間に環状通路を形成し、上記環状通路は、上記排気ガスベントと連絡している、内部壁部材;および
3.上記ハウジング側壁基部領域において、上記環状通路内への空気の進入を可能にするための手段、
を備える、項目14に記載の加熱容器。
(項目36)
上記ハウジングが、さらに、以下:
4.上記ハウジング側壁頂部領域における上部ノッチ付きリングであって、上記上部ノッチ付きリングに、上記外側壁部材および上記内部壁部材が設置され、上記上部ノッチ付きリングは、その内部に空間を有し、上記空間は、上記環状通路が上記排気ガスベントと連絡することを可能にする、上部ノッチ付きリング、
を備える、項目35に記載の加熱容器。
(項目37)
上記ハウジングが、さらに、以下:
5.上記ハウジング側壁基部領域における下部ノッチ付きリングであって、上記下部ノッチ付きリングに、上記外側壁部材および上記内部壁部材が設置され、上記下部ノッチ付きリングは、その内部に空間を有し、上記空間は、上記ハウジング側壁基部領域において上記環状通路内への空気の進入を可能にするための上記手段を提供する、下部ノッチ付きリング;ならびに
6.上記ハウジング側壁基部領域において上記内部壁部材を固定するバッフル板であって、上記バッフル板は、上記突出物の下方に存在し、そしてその内部板中心開口部を有し、上記開口部は、上記バーナーヘッドの周囲境界より大きい大きさにされている、バッフル板、
を備える、項目36に記載の加熱容器。
(項目38)
自己加熱容器であって、上記自己加熱容器は、液体を保持するための加熱容器、ならびに上記容器および上記容器に入る液体を加熱するためのガスバーナーを備え、上記自己加熱容器は、以下:
A.加熱されるべき液体を保持するように設計された内側容器であって、上記内側容器は、内側容器内部表面および内側容器外部表面を有し、上記内側容器は、開口頂部を有し、そして上記開口頂部から下方へと延びて、内側容器底部において終結する、内側容器;
B.ハウジング側壁を有するハウジングであって、上記ハウジング側壁は、ハウジング側壁外部表面およびハウジング側壁内部表面を有し、上記ハウジング側壁は、ハウジング側壁基部領域およびハウジング側壁頂部領域で終結し、上記ハウジング側壁は、上記内側容器が、上記ハウジング内に配置および固定される場合に、上記内側容器外部表面と上記ハウジング側壁内部表面との間に環状ギャップを提供するように構成されており、上記ハウジング頂部領域が、それを通して、上記環状ギャップと連絡する排気ガスベントを有する、ハウジング;
C.周囲境界によって境界を定められた燃料供給システムおよびバーナーヘッドを有する、ガスヒータであって、上記ガスヒータは、上記ハウジングの上記ハウジング側壁基部領域に設置されており、これによって、上記バーナーヘッドを、上記内側容器底部の下方に配置する、ガスヒータ;ならびに
D.上記内側容器外部表面上に提供された、下向きに方向付けられた突出物であって、上記突出物は、上記内側容器底部を超えて延び、そして上記突出物が、上記バーナーヘッドの上記周囲境界の周りに配置されるように位置付けられており、これによって、空洞を提供し、上記空洞の上記突出物が、上記バーナーヘッドを囲み、これによって、燃焼ガスが上記下向きに方向付けられた突出部の配置を通過する場合に、上記バーナーヘッドによって発生される燃焼ガスからの熱の大部分が、上記環残ギャップ内に集められる、突出物、
を備える、自己加熱器。
(項目39)
上記燃料供給システムが、さらに、以下:
1.燃料タンク;および
2.燃料および空気の混合管であって、上記混合管は、上記バーナーヘッドと上記燃料タンクとの間に配置され、上記燃料および空気の混合管は、その経路の大部分が、上記内側容器底部に対して平行である、燃料および空気の混合管、
を備える、項目38に記載の加熱容器。
(項目40)
上記ガスヒータが、上記ハウジングの上記ハウジング側壁基部領域と一体的に作製されている、項目38に記載の加熱容器。
(項目41)
さらに、以下:
E.上記ガスヒータ上に形成された、バーナー設置継手;および
F.上記側壁基部領域上のハウジング設置継手であって、上記ハウジング設置継手は、上記ガスヒータの上記バーナー設置継手と取り付け可能に嵌合するように構成されている、ハウジング設置継手、
を備える、項目38に記載の加熱容器。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明に従う加熱容器は、加熱されるべき内容物を保持するためのチャンバ、および高効率の熱交換器を備える。好ましくは、この加熱容器は、可搬型であるが、この容器は、異なる適用のために、より大きい大きさの規模にされ得る。好ましい実施形態およびいくつかの代替の実施形態が、携帯型かつ小型であり得る、主として食物の加熱調理および液体の加熱において使用するための、個人用加熱調理システムに関して記載される。しかし、このような加熱容器は、より大きく、例えば、より大きい部分または複数の部分を加熱調理し得るようにされ得る。そして、他の実施形態において、加熱調理のためではなく、この加熱容器は、他の関連で(例えば、実験室または産業の関連で、すなわち、高効率の加熱が所望または有用であるあらゆる場合に)使用され得る。
【0021】
図1は、本発明の好ましい実施形態に従う、加熱容器100の組立図である。加熱容器100は、加熱の間、内容物を保持するためのチャンバ110を備える。好ましい形態において、このチャンバは、アノード処理した(anodized)アルミニウムを含むが、このチャンバは、他の実施形態において、他の熱伝導性の材料または複合材料(例えば、ステンレス鋼または銅を含むものなど)から作製され得る。チャンバ110の面は、円筒形部材112から形成され、この部材は、閉じた底端部114から頂端部115まで延びる。蓋102は、頂端部115を覆ってぴったりと嵌り、チャンバ110を閉じる。蓋102は、例えば、熱可塑性材料から作製され得る。この実施形態において、必須ではないが、チャンバ110は、蓋102をはめた状態で、約1リットル程度の容積を有し、すなわち、一般に、ほんの2つの例としては、1人分の飲料または1缶のスープを保持および加熱するために十分である。チャンバ110の高さhは、約5.5インチ(図3を参照のこと)であり、そして内径dは、約4インチ未満(図2を参照のこと)である。
【0022】
本発明に従って、ヒータ130は、高効率の熱交換器を備える。ヒータ130、またはその一部は、チャンバ110の底端部114の外面(図2の外側底面と称される)に、永続的にかまたは取り外し可能に結合され得る。代表的なキャンプ用ヒータまたはストーブヒータは、非常に良好な条件下で、約35〜45%の熱移動効率(すなわち、熱源(例えば、バーナー)によって排出される熱の、チャンバの内側に移動される量の百分率)を達成し得る。しかし、本発明の熱交換器によって達成される熱移動は、同じ条件下で、50%を超え、そして好ましくは、75%以上である。標準条件において、本発明に従う熱交換器の効率は、約90%より高い。
【0023】
好ましい実施形態において、ヒータ130は、頂部150および底部(または基部)140を備える。頂部150は、頂部ハウジング158を備え、これは、スカートの形態を採り得、このスカートは、チャンバ110の底端部114に結合されるように構成された頂部リム152、および底部140の頂部リム146に結合されるように構成された底部リム154を備え、この底部140は、基部の形態を採り得る。この実施形態において、頂部150および底部140は、不使用時に、チャンバ110内の底部140の格納を容易にするように、結合を外され得ることが好ましい(図4を参照のこと)。従って、頂部150と底部140との間の結合は、例えば、差し込み結合、スナップ結合、または螺合結合であり得る。頂部ハウジング158は、アノード処理されたアルミニウム材料から作製され得るが、熱伝導性が高い必要はない。
【0024】
他の実施形態において、頂部150、またはその少なくともいくらかの構成要素は、底部140、またはその少なくともいくらかの構成要素と一体であり得る。例えば、頂部ハウジング158は、底部140と一体であり得る。他の形態において、突出物160が、チャンバ110の外部底面116と嵌合するように構成された、熱伝導性プレートに結合され得、これによってまた、スカート158と一体であり得るか、または外部底面116から少なくとも取り外し可能であり得る。
【0025】
底部140は、バーナーまたはバーナーヘッド(図3のバーナー302を参照のこと)の形態をとる、熱源を備える。このバーナーは、ヒータ130の燃料取り込みポート144に結合される燃料源104から、燃料を受容する。この実施形態において、燃料源104は、ガス源であり、例えば、混合されたプロパンおよびブタンの加圧キャニスターである。このような燃料源は、当該分野において、特に、キャンプおよびハイキングの分野において、公知である。他の実施形態において、燃料源は、異なる型のもの(例えば、白色ガス(white gas)、燈油、アルコール、またはガソリン)であり得る。なお他の実施形態において、燃料源は、電気または固形燃料を含み得る。
【0026】
図1の実施形態において、燃料弁ノブ149は、使用者が、バーナーに供給される燃料を調節することを可能にし、そして点火ボタン148は、バーナーの点火を引き起こす内部点火器(図3を参照のこと)と連絡する。このバーナーは、火炎を生じ、そして維持するために、特定の量の酸素を必要等する。この火炎は、燃焼するにつれて、熱放出を生じる。従って、ヒータ130は、バーナーへの酸素の供給、およびバーナーからの排気ガスの流れを可能にするように構成された、ガス流路を備える。操作において、減圧が、ガス流路を通して形成され、これは、この結果を達成する。
【0027】
ヒータの頂部150および底部140は、組み合わさって、ガス流路を形成する。底部140は、底部ハウジング147を備え、この底部ハウジングは、複数の空気入口ベント142を備え、これらのベントは、空気が、外部環境からバーナーに流れることを可能にする。この実施形態において、底部ハウジング147は、熱可塑性材料から作製され得、そしてまた、燃料源104が取り付けられていない場合に加熱容器100を支持する、脚部を形成する。頂部部分150の頂部ハウジング158は、一連の排気ベント156を備え、これらの排気ベントは、バーナーから外部環境(すなわち、ヒータの外側)への排気通路を提供するように構成される。ガス流路のさらなる詳細は、図3に関する議論から明らかになり得る。
【0028】
図2は、チャンバ110およびヒータ130の頂部150の切り取り斜視図を提供する。見られ得るように、頂部ハウジング158は、ほぼ円筒形であり、そして熱伝導性の半径方向に配置された一連のフィン160(ここでは、リングの形態で示されている)を囲む。好ましい形態において、フィン160は、アノード処理されたアルミニウムから作製されるが、他の熱伝導性材料(例えば、銅または鋼鉄)が使用され得る。図2のフィンは、円形のフィン配置に形成された、材料の単一ストリップから作製されるが、これらが材料の単一片から構成されることは、必須ではない。フィン160は、チャンバ底端部114の外側底面116に結合される。図2の実施形態において、これらのフィンは、外部底面116に鑞付けされるが、はんだ付けされても、接着されても、または電気的に溶接されても超音波溶接されてもよい。底端部114の反対側は、チャンバ110の内部の一部を収容する、内部底面(見えない)である。
【0029】
外側底面116の中心領域118は、フィン160によって囲まれている。中心領域118は、バーナーからの熱のかなりの部分を受容する。熱の残りの大部分は、例えば、矢印Aによって示されるように、バーナーからフィンを通って、ベント156を介して頂部ハウジング158へと出る、熱排気ガスとして、フィン160によって受容される。
【0030】
図3は、図1のヒータ130を示す切取図である。頂部ハウジング158は、チャンバ110に結合され、そしてフィン160を囲んで示されており、これらのフィンは、チャンバ110の底端部114の外部底面116に結合されている。示されるように、フィン160は、チャンバ底端部114の外部底面116から高さHだけ延び、この高さは、この実施形態において、約1/2インチである。
【0031】
ヒータ130の底部140は、燃料弁アセンブリ300に結合されたバーナー(またはバーナーヘッド)302を備える。燃料弁アセンブリ300は、燃料/空気混合管304を備え、この管は、燃料弁本体310から延びる。燃料弁本体310の内部に、弁棒312が配置され、この弁棒は、弁棒ノブ149(図1もまた参照のこと)を備える。弁棒312および弁棒ノブ149は、一緒になって、使用者が、燃料源104(これは、燃料取り込みポート144に結合された)からの燃料の流れを制御することを可能にする。燃料は、燃料タンク104から圧力解放され、燃料弁本体310を通り、そして弁棒312を通って、開口部314に入り、次いで、燃料/空気混合管304に入る。当該分野において公知であるように、燃料/空気混合管304は、開口部を備え、この開口部は、周囲の空気が、管内に圧力解放される燃料と混合することを可能にする。周囲の空気は、ガス流路を介して受容され、そして底部140に形成された空気入口ベント142から引き込まれる。点火器306は、バーナー302に火花を提供し、これにより、バーナーでの燃焼が引き起こされる。点火器306は、使用者が点火ボタン148(図1に示される)を作動させることに応答して、火花を発生させる。
【0032】
好ましい実施形態において、ディスク形状の基部プレート320が、バーナー302の下方に配置され、点火器306が、基部プレート320を通過し、その結果、この点火器は、バーナー302に火花を提供し得る。ヒータ底部140が頂部150に結合された状態で、バーナー302およびフィン160は、チャンバ110の基部プレート320、頂部ハウジング158および外部底面116によって形成される空洞内に収容される。基部プレート320におけるベント322は、さらなる酸素(または燃焼を完了させるために必要とされる二次的燃焼空気)のガス流路が、ヒータ130の底部ハウジング140内のベント142からヒータの頂部ハウジング158内のベント156を通して維持されることを可能にする。必要に応じて、底部140のベント142および基部プレート320のベント322は、バーナー302の所望の最大燃焼速度を達成するように選択される。好ましい形態において、バーナー排出は、約7,000BTUHであるように選択されるが、他のバーナーにより望まれる最大排出が選択され得、そしてそれに従ってベントの大きさが決められ得る。対応する燃焼速度について、基部プレート320における全空気ベント面積は、約1.38平方インチである。より高い燃焼速度が容易に達成される一方で、食品の準備においては、より高い燃焼速度は、食品を焦がし得る。好ましくは、所望の最大燃焼速度にかかわらず、ベントは、燃料の最も効率的な燃焼および可能な限り高い熱移動を確実にするように、選択される。基部プレート320における過剰の空気ベントの総面積は、過剰の空気を導入し、バーナー排気の温度を下げ、従って、加熱効率を下げる。不十分な空気ベント面積は、バーナーへの必要な二次燃焼空気を制限し、不完全燃焼を生じる。一例として、本明細書中に記載されるパラメータを使用すると、加熱容器100は、約2分間で、1リットルの水を沸騰させ得る。
【0033】
また、組み立てられた形態で、バーナー302は、フィン160のリングの内周内に配置される。この実施形態において、バーナーは、約1と3/8インチの直径を有し、フィンの内径は、約1と7/8インチであり、そしてフィンの外径は、約3と5/16インチであり、フィンの高さHは、約1/2インチである。この実施形態において、フィン160の内径は、バーナー302および点火器306を囲むために十分に大きくされる。バーナー302はまた、チャンバ110の底端部114の外側底面116から約H未満の距離に固定される。この構成において、バーナー302によって発生される火炎は、フィン160によって囲まれる。この構成から、高い熱移動が達成され、ここで、バーナー302によって提供される熱の大部分は、加熱チャンバの外側底面116の中心領域118およびフィン160に移動され、排気ガスは、フィン160を通って、およびフィン160の周りを通過する。
【0034】
図4は、燃料源104に結合され、そしてチャンバ110内に嵌められた、ヒータ130の底部140の図を示す。これらの要素を入れ子状にする能力は、必須ではないが、格納および移動のための加熱容器100の簡潔な包装を提供する。蓋102は、点火器306およびバーナー302を受けるための突出物400を備え得る。蓋はまた、ベント穴404を備え、チャンバ110内に蓄積された圧力に対する解放弁として働き得る。蓋102はまた、丸い開口部406(図面では見えない)を備え、チャンバ110からの飲料の引用に適応され得る。他の実施形態において、突出物402によって形成されたカップは、計量マークを備え得る(例えば、小さじ、大さじなど)。他の実施形態において、この蓋は、外側の、垂直方向に配置されるリッジまたは突出物を備えて、使用者に対するより良好な把持を提供し得る。
【0035】
好ましい形態において、熱交換器の効率に大きく起因して、熱の大部分は、排気ベント156に逃れる代わりに、チャンバ110の内部に移動され、そして図5に示されるように、さらなる低温サービス範囲のさらなる快適さのために、チャンバスライド112およびヒータ頂部150のかなりの部分を覆って嵌められる、断熱材500が提供され得る。あるいは、プラスチックまたは金属のハンドルが、チャンバ側面112に取り付けられるように使用され得る。第一のセクション510は、チャンバ110の側面112を囲む。第二のセクション520は、ヒータ130の頂部150を囲む。第二のセクション520の損失を回避するために、第二のセクションは、好ましくは、第一のセクション510に結合される。この実施形態において、第一のセクション510および第二のセクション520は、ネオプレンから作製されるが、他の断熱材料(例えば、ゴム)が使用され得る。断熱材500は、ハンドル530を備え、このハンドルは、第一のセクション510を第二のセクション520に結合するヒンジとして働く。あるいは、ハンドル530は、加熱容器100を保持および運ぶために有用である。良好な閉鎖を確実にするために、第一のセクション510および第二のセクション520の両方が使用されている場合に、これらのセクションをしっかりと接合する、ジッパー532(例えば、マイクロジッパー)が、備えられ得る。「D」リング534もまた加熱容器100の容易なクリップ止めを可能にするために、備えられ得る。
【0036】
図6Aおよび6Bは、本発明に従う加熱容器600の別の実施形態を示す。図6Aは、完全に組み立てられた図であり、ここで、加熱容器は、燃料源(例えば、図1にもまた示される燃料源104)から燃料を得るように構成されている。チャンバ610は、加熱されるべき内容物を保持するように構成され、そして蓋602を受容するように構成された頂端部を備える。チャンバ610は、二重壁チャンバであり、外側壁612および内側壁614を備える(図6Bもまた参照のこと)。図1の加熱容器100は、単一壁チャンバ110を備えて示されたが、これはまた、二重壁の設計を利用し得る。外側壁612の外部表面には、断熱把持層604が配置される。断熱把持層604は、このユニットを把持する際の改善された安全および把持領域の温度の低下を提供する。一例として、断熱把持層604は、ゴム、ネオプレンまたは任意の多数の他の市販の断熱材料から作製され得る。
【0037】
この実施形態において、ヒータ630は、チャンバ610と一体である。ヒータ630は、基部ハウジング644を備える。基部ハウジング644は、一連の脚部(または支持体)646を備え、これらは、燃料源104が外された場合に、加熱容器600を支持する。ガス流路が、一連の複数の空気入口ベント642(図6Bを参照のこと)(基部ハウジング644内に位置する穴またはギャップとして形成される)と、一連の排気ベント656(チャンバ610の外側壁612の上部に形成される)の間に確立される。一次空気入口ベント642は、内部バーナーへの空気の一次供給源として働き(図6Bを参照のこと)、一方で、一連の二次空気入口ベント643もまた、バーナーへの空気供給を補助するために、提供され得る。
【0038】
図6Bは、図6Aの加熱容器600の断面切り取り図を示す。ヒータ630は、燃料源104に結合されるように構成された、燃料取り込みポート606を備える。バーナー632は、燃料源104の上方でありかつ一連の突出物の内部に配置され、燃料弁アセンブリ666が、これらの間に配置される。燃料弁アセンブリ666は、ヒータ630の一部を形成し、そして基部ハウジング644に収容される。燃料弁アセンブリ666は、図3の燃料弁アセンブリと実質的に同じであり、従って、加熱容器600に関しては詳細には記載しない。
【0039】
ガス流路を達成するために、ガスは、矢印Bによって示されるように、空気入口ベント642、643からバーナー632へと移動し、そしてバーナー632から、燃焼排気が、突出物660の周りを移動し、そして外側壁612と内側壁614との間を上がり、次いで、排気ベント656から出る。一次空気入口ベント642は、基部プレート650の下方の堆積内(すなわち、バーナー632に供給する燃料/空気混合管646を備える領域)への一次燃焼空気の進入を可能にするように機能する。基部プレート650は、外側壁612の底部かつ内側、かつバーナー632および二次空気入口ベント643の下方に位置する。この構成は、二次空気入口ベント643からの空気が、バーナー632に直接行くことを可能にするように構成される。基部プレート650は、バーナー632およびバーナー点火器636のための切り込みを備え、基部プレートを通って上方に突出する。
【0040】
基部プレート650は、バーナー632から発する熱い燃焼副生成物が、バーナー燃料−空気混合物(これは、発生されて、ヒータ基部のハウジング644および基部プレート650の内部に規定された、下部の空間内のバーナーに供給される)と混合し、そして/またはこの混合物を妨害することを防止する、障壁を提供する。従って、基部プレート650は、バーナー632の信頼性のある点火および全体の性能を提供する。二次空気入口ベント643は、より大きい空気の流れが、十分な燃焼のためにバーナー632において必要とされる場合には、任意である。他の実施形態において、ヒータ630、ハウジング644、またはこれらの種々の構成要素は、チャンバ610から取り外し可能であり得る。例えば、ヒータ630またはハウジング644は、任意の数の手段(例えば、先に議論されたもの)によって、取り付けられ得る。
【0041】
図7は、加熱容器700の別の実施形態の断面図であり、これは、一体的ユニットに形成されたチャンバ702およびヒータ704を使用し、遠隔位置で液体食料品を加熱するための、小型の、容易に持ち運び可能なデバイスを提供する。このような液体食料品としては、加熱料理用の熱湯、茶、コーヒー、ブロス、および一般に液体の濃度(液体食料品を通しての対流による熱移動を可能にする)を有する他の食料品(例えば、スープおよびシチュー)が挙げられる。
【0042】
ヒータ704は、燃料供給システム706を結合し、このシステムは、ガス燃料(例えば、加圧下のブタンまたはプロパン)を収容するための交換可能な燃料タンク708、内部に交換可能な燃料タンク708が受容され得る燃料タンク受容器710、ならびに燃料タンク受容器710に受容される場合に交換可能な燃料タンク708と連絡する、燃料供給および混合ライン712を有する。図示される実施形態において、燃料タンク受容器710は、チャンバ702からずらし、そしてチャンバ702と並べて燃料タンク708を配置するように構成され、その結果、燃料タンク708は、使用者のための、加熱容器700のハンドルとして働き得る。
【0043】
ヒータ704は、周囲境界718によって境界を定められる上部支持構造体714およびバーナーヘッド716を有する。図示されるバーナーヘッド716は、オープンフレーム型であるが、放射型バーナーヘッドが使用され得ることが、理解されるべきである。燃料供給および混合ライン712は、バーナーヘッド716と連絡し、そしてガス燃料および一次燃焼空気を、バーナーヘッド716に提供する。燃料供給および混合ライン712は、燃料−空気混合管720を備え、この管の中で、ガス燃料のストリームが、一次燃焼のための空気を巻き込み、その後、バーナーヘッド716に達する。加熱容器700の全体の高さを最小にするために、燃料−空気混合管720は、その長さのかなりの部分にわたって水平である。この実施形態の上部支持構造体714は、多数の空気取り込みベント722を有し、これらは、周囲の空気の進入を可能にし、空気を燃料−空気混合管720内への導入のために利用可能にし、そして二次燃焼のための空気が、使用される特定のバーナーヘッド716によって要求される場合には、このような二次燃焼のための空気を提供する。取り込みベント722はまた、使用者が、マッチまたは他の点かデバイスを挿入してバーナーヘッド716に点火することを可能にするために、十分に大きい大きさにされ得る。
【0044】
チャンバ702は、内側容器724を有し、この内側容器は、内側容器内部表面726および内側容器外部表面726を有する。内側容器724は、開口頂部730で終結し、そしてそこから下方へ、内側容器底部732まで延びる。内側容器724は、加熱されるべき液体を保持するための構造体を提供する。内側容器724は、伝導性が高い材料(例えば、アルミニウム)から形成され、そして内側容器の内部表面726は、好ましくは、洗浄の場合に比較的不活性な、非粘着性の表面を提供する傾向がある。このような表面は、アノード処理、Teflon(登録商標)などのコーティングの塗布、または当該分野において公知の類似の技術によって、形成され得る。内側容器724は、好ましくは、図示されるように、下部円筒形セクション734および上部切頭円錐セクション736を備え、これは、開口頂部730において終結する。
【0045】
チャンバ702はまた、ハウジング738を備え、このハウジング内に、内側容器724が存在する。ハウジング738は、ハウジング側壁740を有し、このハウジング側壁は、ハウジング側壁外部表面742およびハウジング側壁内部表面74を備える。ハウジング側壁740は、任意の適切な耐熱材料から形成され得、1つの好ましい材料は、外観を魅力的にし、そして洗浄が容易な、ステンレス鋼である。ハウジング側壁740は、内側容器724に対して構成され、それによって、内側容器外側表面728とハウジング側壁内部表面744との間環状ギャップ746を提供する。ハウジング側壁740は、ハウジング側壁基部領域748およびハウジング側壁頂部領域750において終結する。ハウジング側壁頂部領域750は、多数の排気ベント752を有し、これらのベントは、環状ギャップ746と連絡して、このベントからの空気および気体の出現を可能にする。底部円筒形セクション734および上部切頭円錐セクション736を有する内側容器724を形成することにより、環状ギャップ746の提供を容易にし、同時に、ハウジング738について比較的一定の直径を維持し、その外観を改善し、そして吹き上がった液体が排気ベント752に入る可能性を最小にし、同時にまた、開口頂部730を比較的広く維持し、内側容器724へのアクセスを容易にする。
【0046】
内側容器724は、ハウジング738内に配置され、そしてこの実施形態において、リム片754によって内部に固定される。このリム片は、内側容器724の開口頂部730と、ハウジング側壁頂部領域750との両方に付着する。リム片754は、好ましくは、低い熱伝導性を有する材料(例えば、耐熱プラスチック)から形成され、使用者が、内側容器724から、火傷の危険性なく液体を快適に吸うことを可能にする。
【0047】
ハウジング738をヒータ704の上部支持構造体714に設置するための手段もまた提供される。この実施形態において、これらの手段は、側壁基部領域748を、上方支持構造体714と一体的に形成することによって、提供される。ヒータ704およびハウジング側壁740は、バーナーヘッド716が内側容器底部732の下方に配置され、そして好ましくは、内側容器底部に対して中心を合わせられるように構成される。従って、バーナーヘッド716が点火される場合、燃焼している燃料は、内側容器底部732を加熱する。内側容器724は、熱伝導性の高い材料から形成されるので、内側容器底部732は、熱を、液体を加熱するための内側容器724内に収容される液体に伝導する。バーナーヘッド716が作動する場合、このバーナーヘッドは、燃焼ガスを発生し、このガスは、環状ギャップ746内に通り、そして最終的に、排気ベント752を通って出、一方で、燃焼のための周囲の空気が、取り込みベント722を通って入る。
【0048】
下向きに方向付けられた突出物756のアレイが、内側容器内部表面728に取り付けられる。これらの突出物756は、熱伝導性の高い材料(例えば、アルミニウムまたは銅)から形成される。突出物756は、内側容器底部732を越えて延び、そしてバーナーヘッド716の周囲境界718の周りに配置され、これによって、バーナーヘッド716の周囲境界718を囲む空洞758を規定する。空洞758の境界は、突出物756によって形成され、これらの突出物は、連続表面によってではなく、不連続な要素であることが注目されるべきである。従って、突出物756は、熱いガスが突出物756の間を通って環状ギャップ746へと入るにつれて、バーナーヘッド716によるガスの燃焼によって発生される熱の大部分を、燃焼ガスから取り出すように配置される。同様に、バーナーヘッド716が放射バーナーである場合、突出物756は、バーナーヘッド716から放出された任意の放射熱、およびバーナーヘッド716を囲む加熱された空気からの熱を集め、その後、この加熱された空気が、環状ギャップ746に入る。いずれの場合においても、突出物756によって収集される熱は、内側容器724およびそこに収容される液体に移動され、加熱容器700の燃焼効率を大いに増加させる。突出物756のさらなる利点は、増加した熱交換が、環状ギャップ746に入るガスの温度を低下させ、ハウジング側壁740に伝導される熱の量を減少させ、そしてハウジング側壁外部表面742を快適な温度に維持することを補助することである。
【0049】
この実施形態の突出物756は、構成が矩形であり、そして好ましくは、少なくとも約5、より好ましくは約10と20との間のアスペクト比(突出物756の有効直径で除算された、突出物756の高さとして定義される)を有する。好ましい範囲の下限は、突出物756が、有意な程度の熱移動を提供することを仮定する。上限は、突出物756の製造を過度に複雑にすることなく、突出物756になおより大きい熱移動を提供することを仮定することを補助し、そして野外での加熱容器700の使用に耐えられるために十分な構造的一体性を有することを仮定することを補助する。さらに、特定の製造方法は、突出物756のアスペクト比の上限を、容易に製造され得るように制限し得る。突出物756が、矩形の断面を有する場合、そのアスペクト比は、その突出物の有効高さ(すなわち、内側容器底部732を超えて延びる突出物756の距離)対有効直径(これは、突出物756の矩形の断面と同じ面積を有する円の直径である)の比として定義される。
【0050】
図示される突出物756は、矩形のフィンとして形成され、そして第一のリングのフィン760および第二のリングのフィン762として配置される。第一のリングのフィン760および第二のリングのフィン762は、シートストックから切り出されて、それらの矩形の断面を提供する。この場合、突出物756の有効直径は、この矩形断面と同じ面積を有する円の直径である。あるいは、突出物756は、正方形、円形、または他の形状の断面を有し得る。
【0051】
第一の(内側の)リングのフィン760は、内側容器底部732に配置され、これによって、空洞758を形成する。第一のリングのフィン760は、ディスク764の周囲に容易に形成され得る。第一のリングのフィン760およびディスク764は、一体的な片としてシートストックから切り出され得、そして第一のリングのリン760は、その後、ディスク764に対して垂直に曲げられる。次いで、ディスク764は、鑞付け、はんだ付け、高温接着剤での接着、または類似の技術によって、内側容器底部732に固定され得る。しかし、ディスク764を内側容器底部732に固定するための技術は、第一のリングのフィン760からディスク764を介しての内側容器底部732への熱の移動を妨害するべきではない。第一のリングのフィン760のフィンは、好ましくは、シートストックの厚さよりかなり広い幅で切り出され、矩形の断面を提供し、そしてこれらのフィンの各々は、切断縁部の1つが半径方向内側に面し、その結果、これらのフィンが実質的に半径方向の配向になり、矩形断面の長い方の片が、実質的に半径方向に延びるように、曲げられる。第一のリングのフィン760のこの配向は、バーナーヘッド716から外向きの熱いガスの流れの、半径方向での妨害を実質的に最小にする。
【0052】
第二(外側)のリングのフィン762は、内側容器の外部表面728に取り付けられ、そして内側容器底部732を越えて下方に延びる。第二のリングのフィン762は、ストリップ766の1つの縁部に容易に形成され得、第二のリングのフィン762およびストリップ766は、シートストックから、一体的な片として切り出される。ストリップ766は、内側容器の外部表面728に取り付けられ得、そして第二のリングのフィン762は、その後、実質的に半径方向の配向になるように曲げられる。ストリップ766は、ディスク764を内側容器底部732に取り付けることに関して上で議論された、任意の技術によって、内側容器の外部表面728に取り付けられ得る。第二のリングのフィン762は、内側容器の外部表面728の一部を横断し得るが、第二のリングのリン762が内側容器の外部表面728に沿って遠すぎて延びる場合、効率が低下することが見出された。好ましくは、第二のリングのフィン762は、内側容器の高さHの1/4より大きくは内側容器の外部表面728を越えて延びない。内側容器の高さHは、内側容器底部732からの開口頂部730を分離する距離として定義される。ここでまた、第二のリングのフィン762のフィンは、好ましくは、シートストックの厚さよりかなり広く切り出され、そして切断縁部の1つが半径方向内側に面し、その結果、フィンが実質的に半径方向の配向になるように、各々が曲げられる。
【0053】
突出物756の製造方法は、シートストックの片の縁部から突出物を切り出す工程を包含し得、これは、突出物756に、比較的大きいアスペクト比を容易に提供することを可能にする。しかし、この技術は、チャンバ702を製造するために形成され、そして組み立てられなければならない個々の部品の数を増加させる。
【0054】
突出物756は、内側容器724への熱の移動を大いに増加させるが、絶縁層768はまた、なおさらに加熱容器700の効率を改善するために、ハウジング側壁内部表面744に提供され得る。断熱材層768は、排気ベント752の下方の環状ギャップ746の一部に存在し、これによって、加熱された気体が環状ギャップ746を通り、そして排気ベント752を出ることを可能にする。断熱材層768のための1つの好ましい断熱材料は、セラミック紙(例えば、例えば、Lydall 1535 LKであり、これは、50%のアルミナ繊維および50%のシリカ繊維から構成され、そしてLydall,Inc.から入手可能である)である。断熱材層768は、内側容器724からの熱損失を低下させ、そしてハウジング側壁外部表面742を、快適な温度に維持することを補助する。
【0055】
図8A〜8Cは、図示されるガスストーブ802のような従来のキャンプ用ストーブと共に使用するために設計された、加熱容器800を示す。従来の軽量ガスストーブ(例えば、図示されるガスストーブ802)は、周知であり、そして遠隔位置で食品を加熱するために、キャンプ、ハイキング、および類似の活動において使用されている。加熱容器800は、上記加熱容器700と比較して、低下した燃料効率を有し得るが、専用のヒータの代わりにガスストーブ802を使用する能力は、加熱容器800を使用し、かつ従来の食料品を使用する状況において、使用者によって運ばれる設備の全体的な量を、減少させ得る。
【0056】
ガスストーブ802は、周囲境界812によって境界を定められた、交換可能な燃料タンク806、燃料供給および混合要素808、ならびにバーナーヘッド810を有する、燃料供給システム804を有する。ガスストーブ802のバーナーヘッド810は、オープンフレームバーナーである。なぜなら、キャンプ用ストーブは、頻繁に、反射性の食品と共に使用され、放射型バーナーヘッドの使用を非実用的にするからである。しかし、加熱容器800は、放射型バーナーと共に効果的に使用され得ることが、理解されるべきである。従来の加熱調理容器(例えば、シチューなべまたはフライパン)を支持するために、ガスストーブ802は、4つの支持部材816を有する上部支持構造体814を有し、これらの部材の上に、加熱調理容器が載り得る。
【0057】
加熱容器800は、内側容器818を有するチャンバ819を備え、この内側容器は、内側容器内部表面820および内側容器外部表面822を有する。内側容器818は、開口頂部824および内側容器底部826において終結し、これらは、内側容器高さHによって分離されている。内側容器818は、本質的に、上記内側容器724に類似する。
【0058】
チャンバ819はまた、ハウジング828を有し、このハウジングの中に、内側容器818が入る。ハウジング828は、上記ハウジング728との多くの共通する特徴を有し、そしてハウジング側壁外部表面832およびハウジング側壁内部表面834を有する、ハウジング側壁830を有する。ハウジング側壁830は、内側容器外部表面822とハウジング側壁内部表面834との間に、環状ギャップ836を提供するように構成される。ハウジング側壁830はまた、ハウジング側壁基部領域838およびハウジング側壁頂部領域840において終結し、このハウジング側壁頂部領域は、環状ギャップ836と連絡する、多数の排気ベント842を有する。リム片844が提供され、これは、内側容器818の開口頂部824とハウジング側壁頂部領域840との両方に付着し、内側容器818をハウジング828内に固定する。断熱材層846が、好ましくは、ハウジング側壁内部表面834に提供される。
【0059】
ハウジング828をガスストーブ802の上部支持構造体814に設置するための手段が提供される。この実施形態において、側壁基部領域838は、上部支持構造体814の4つの支持部材816を、係合させて、その上のチャンバ819を支持し、従って、ハウジングを支持するための手段として働く大きさおよび形状にされた、多数の凹部848を備える。ガスストーブ802およびハウジング側壁830は、バーナーヘッド810が内側容器底部826の下方に配置され、そして好ましくは、その下で中心を合わせられるように、構成される。ガスストーブ802が作動する場合、燃焼のための空気が、バーナーヘッド810の周囲境界802の周りの側壁基部領域838に入る。
【0060】
図示されるガスストーブ802は、90°の角度で配置される4つの支持部材816を有するが、多くのキャンプ用ストーブは、120°の角度で配置された、3つのみの支持部材を有する。加熱容器800が3支持体ストーブまたは4支持体ストーブのいずれでも使用されるようにするために、側壁基部領域838は、図8Bおよび8Cに示されるように、4つの支持部材を係合するために90°の角度で間隔を空けた第一の一連の凹部848’、および3つの支持部材を係合するために120°の角度で間隔を空けた第二の一連の凹部848”を備え得る。
【0061】
凹部848は、1つの凹部848が第一の一連の凹部848’および第二の一連の凹部848”の両方において使用されるように間隔を空けられ得るが、この実施形態において、2つの一連の凹部(848’、848”)が分離され、これらは、上部支持構造体814を係合して希釈空気の進入を制限しない凹部(848’または848”)をブロックすることを可能にする。これは、側壁基部領域838にスライド可能に回転可能に係合するブロッキングリング850を使用することによって、達成され得る。ブロッキングリング850は、側壁基部領域838にきつく嵌まり、摩擦によってそこに維持されるような大きさにされ得る。あるいは、さらなる固定付着が望ましい場合、環状保持縁部(図示せず)は、側壁基部領域838上に提供され得、この上に、ブロッキングリング850が嵌められる。
【0062】
図8Bおよび8Cに最良に示されるように、ブロッキングリング850は、第一の一連のカットアウト852’および第二の一連のカットアウト852”を有する。第一の一連のカットアウト852’は、第一の一連の凹部848’に適合するように、90°の角度で配置され、一方で、第二の一連のカットアウト852”は、第二の一連の凹部848”に適合するように、120°の角度で配置される。ブロッキングリング850は、側壁基部領域838に対してスライドし得、図8Bに示されるように、第一の一連のカットアウト852’を第一の一連の凹部848’と整列させるか、または3支持体キャンプ用ストーブが使用される場合、図8Cに示されるように、第二の一連のカットアウト852”を第二の一連の凹部848”と整列させる。一連のカットアウト(852’または852”)と整列しない一連の凹部(848’または848”)は、ブロッキングリング850によってブロックされて、そこを通って希釈空気が侵入することを防止する。
【0063】
図8Aを参照すると、チャンバ819は、そこに結合された、下向きに方向付けられた突出物854の配置を有し、これらの突出物は、内側容器外部表面822に取り付けられる。突出物854は、内側容器の外部表面822に取り付けられたリングのフォイン856に形成され、そして内側容器の底部826を越えて延びる。突出物854は、図7に示され、そして上で議論される、第二のリングのフィン762と類似の様式で形成され得る。突出物854は、バーナーヘッド810の周囲境界812の周りに配置され、これによって、周囲境界812の突出物を囲む空洞858を規定する。
【0064】
ガスストーブ802は、従来の加熱調理容器(これは、代表的に、チャンバ819より直径が大きい)と共に使用されることが意図されるので、ガスストーブ802のバーナーヘッド810は、図7に示される実施形態において使用されるバーナーヘッド116の周囲境界118よりかなり大きい周囲境界812を有する。このような場合において、補助的な突出物860の配置を使用して、バーナーヘッド810によって発生される加熱されたガスを内側容器818へと移動させる際に補助することが、有利であり得る。補助突出物860は、空洞858内に延び、そして図示される実施形態において、図7に示され、そして上で議論される第一のリングのフィン760と実質的に類似の様式で形成され得る。
【0065】
加熱容器800は、好ましくは、ハウジング828に取り付けられるハンドル862を有する。ハンドル862は、永続的に取り付けられ得るが、ハンドル862は、取り外し可能であり、加熱容器800に、格納のためのより小型の全体の大きさを提供することが好ましい。好ましくは、ハンドル862は、格納のために取り外される場合に、内側容器818に収容されるように構成される。
【0066】
図9Aおよび9Bは、本発明の別の実施形態を示し、加熱容器900は、チャンバ919を備え、このチャンバは、専用のヒータ902とともに使用されるために設計され、小型の、容易に持ち運び可能な加熱デバイスを提供するが、チャンバ919およびヒータ902が、一体的なユニットを作製しない。このことは、チャンバ919が、洗浄が容易になるようにヒータ902から取り外されることを可能にし、押して引き続く、複数のチャンバの、単一のヒータ902での使用を可能にする。加熱容器900はまた、以下でさらに詳細に議論されるように、能動的な空気フローを使用して、加熱容器900の外側を断熱する。チャンバ919およびヒータ902の特定の詳細は、図9Bの断面図に最もよく示されている。
【0067】
ヒータ902は、取り外し可能な燃料タンク906を使用する燃料供給システム904を有する。図9に示されるように燃料タンク継手908は、交換可能な燃料タンク906と燃料調節および混合アセンブリ910との間を連絡させる。燃料タンク継手(または燃料取り込みポート)908は、好ましくは、キャンプ用ガスストーブにおいて使用される、従来の燃料タンク継手と類似であり、標準的な燃料キャニスターが、燃料タンク906として使用されることを可能にする。このような従来の燃料キャニスターの1つの例が、図8において、ガスストーブ802の燃料タンク806として示されている。標準的な燃料キャニスターが使用され得るが、専用の燃料タンクが提供されて、燃料タンク906として働き得、燃料タンク906が、減少した高さを有し、より大きい燃料供給が必要とされない状況において、より軽い重量、より小型のヒータ902を提供することを可能にする。専用の燃料タンク906は、当該分野において公知の様式で再充填され得る。実用的な量の燃料を燃料タンク906内に保持するために必要とされる高圧に適合することを補助するために、図示される燃料タンク906は、そこに形成された多数の強化リッジ914を有する底部部材912を有し、従来の燃料キャニスターよりも大きい体積を、高さに対して有することを可能にする。
【0068】
この実施形態の燃料混合および調節アセンブリ910は、ヒータ902が、従来のガスストーブを用いる場合より有意により小型になることを可能にする。燃料タンク継手908は、バーナーハウジング916の中心に位置し、その結果、燃料タンク906が燃料タンク906に取り付ける場合、バーナーハウジング916によって投影されるフットプリントは、燃料タンク906のフットプリントと実質的に同程度である。燃料混合および調節アセンブリ910は、燃料タンク継手908から燃料調節器920まで延びる燃料ライン918を有し、これは、そこを通り得る燃料の量を制御し得、そして燃料の供給を遮断するために閉じられ得る。使用者が燃料調節器920に容易にアクセスすることを可能にするために、燃料調節器は、好ましくは、バーナーハウジング916の周囲またはその近くに位置し、従って、燃料ライン918は、半径方向外向きに延びる。燃料調節器918から、燃料は、燃料−空気混合管922を通過し、この管の中で、ガス燃料のストリームが、一次燃焼のための空気を巻き込み、その後、バーナーヘッド924に達する。燃料−空気混合管922は、半径方向内向きに延びて、バーナーヘッド924を、バーナーハウジング916内で実質的に中心に配置する。ヒータ902に対する小型の構造を維持するために、燃料−空気混合管922は、その長さのかなりの部分にわたって、水平である。好ましい実施形態において、燃料混合および調節アセンブリ910は、燃料混合および調節アセンブリの頂部および燃料混合および調節アセンブリの底部を有する、クラムシェルアセンブリとして構成される。
【0069】
バーナーヘッド924における点火を容易にするために、点火器926が提供される。点火器926は、当該分野において周知であるような、バーナーヘッド924に供給される燃料/空気混合物に点火するための火花を提供するための、圧電点火器であり得る。好ましくは、点火器926は、燃料混合および調節アセンブリ910が作動されて燃料がバーナーヘッド924に供給される場合に、自動的に達成される。
【0070】
バーナーハウジング916は、上部支持構造体928を有し、これは、この実施形態において、リングとして形成される。バーナーハウジング916はまた、多数の取り込みベント930を有し、これは、チャンバがヒータ902に取り付けられる場合に、バーナーハウジング916およびチャンバ919によって閉じ込められた領域への周囲の空気の進入を可能にする。
【0071】
チャンバ919はまた、内側容器932を有し、この内側容器は、上に記載され、そして図7に示された内側容器724と実質的に類似である。内側容器932は、内側容器内部表面934、内側容器外部表面936を有し、そして開口頂部938および内側容器底部940において終結する。
【0072】
チャンバ919はまた、ハウジング942を有し、このハウジング内に、内側容器932があり、ハウジング942は、ハウジング側壁944を有し、このハウジング側壁は、ハウジング側壁外部表面946およびハウジング側壁内部表面948を有する。ハウジング側壁944は、内側容器外部表面936とハウジング側壁内部表面948との間に、環状ギャップ950を提供するように構成される。ハウジング側壁944は、ハウジング側壁基部領域952およびハウジング側壁頂部領域954において終結する。ハウジング側壁頂部領域954は、それを通る多数の排気ベント956を有し、これらのベントは、環状ギャップ950と連絡する。リム片958が、内側容器932の開口頂部938およびハウジング側壁頂部領域954に付着して、内側容器932をハウジング942内で位置決めし、そして固定する。
【0073】
この実施形態のハウジング側壁944は、ハウジング側壁944がハウジング側壁外部表面946とハウジング側壁内部表面948との間に環状通路960を有して形成されるという点で、先に議論された実施形態とは異なる。ハウジング側壁944は、外側壁部材962(ここに、ハウジング側壁外部表面946が部分的に提供される)および内側壁部材964(ここに、ハウジング側壁内部表面948が提供される)を有する。ハウジング側壁944は、ハウジング側壁基部領域952において、環状通路960内への空気の侵入を可能にし、そして環状ギャップ950と環状通路960との両方が、ハウジング側壁頂部領域954における排気ベント956と連絡することを可能にする。以下にさらに詳細に議論されるように、環状通路960を通る空気の流れを可能にすることによって、ハウジング側壁外部表面946を、快適な温度に維持することが補助される。
【0074】
図示される実施形態において、上部ノッチ付きリング966および下部ノッチ付きリング968は、内側壁部材964を、外側壁部材962に対して位置決めするように働き、そしてハウジング側壁基部領域952内の環状通路960内への空気の流れ、および環状通路960からハウジング側壁頂部領域954における排気ベント956を通る空気の流れを可能にするように、構成される。好ましくは、上部ノッチ付きリング966および下部ノッチ付きリング968は、熱耐性材料(例えば、高温プラスチック)から形成されるが、内部壁部材964および外部壁部材962は、金属シートストックから形成される。
【0075】
上部ノッチ付きリング966は、ハウジング側壁頂部領域954において、内部壁部材964と外部壁部材962との両方に付着する。上部ノッチ付きリング966は、上部リング連続領域970(これは、排気ベント956の上方にある)およびそこから下向きに延びる一連のリングポスト部材972(これは、排気ベント956を分離し、そして部分的に規定する)を有する。この実施形態において、外部壁部材962は、排気ベント956において終結し、そしてそれらの下縁部を規定し、一方で、上部リング連続領域970は、排気ベント956の上縁部を規定する。従って、ハウジング側壁外部表面946の一部は、上部ノッチ付きリング966によって形成され、そして好ましくは、リム片958は、上部リング連続領域970に取り付けられるか、またはこの領域と一体的に形成される。環状通路960内の空気は、上部リングポスト部材972の間の空間(これは、排気ベント956を形成する)を通って自由に流れる。内部壁部材946は、外部壁部材962の高さよりいくらか低く延び、従って、上部リング連続領域970の下方にあり、環状ギャップ950が排気ベント956と連絡することを可能にする。
【0076】
下部ノッチ付きリング968は、下部リング連続領域974、およびそこから上向きに延びる一連の下部リングポスト部材976を有する。下部リング連続領域974は、外部壁部材962を密封して係合し、そして内部壁部材964の下で終結する。従って、下部リングポスト部材976は、環状通路取り込みポート978を分離し、そしてこのポートを部分的に規定し、これによって、空気が、内部壁部材964の下方の環状通路960に入ることを可能にする。下部リングポスト部材976は、環状通路取り込みポート978の垂直縁部を規定し、一方で、下部リング連続領域974および内部壁部材964は、環状通路取り込みポート978の水平縁部を規定する。あるいは、環状通路取り込みポート978は、外部壁部材962を通して提供され得、この場合、連続リングは、図示される下部ノッチ付きリング968を置き換え得る。
【0077】
ヒータ902が作動する場合、環状ギャップ950内に通る加熱されたガスが、内部壁部材964を加熱する。内部壁部材964を通る熱の伝導は、環状通路960内にある空気のいくらかの加熱を引き起こす。この加熱された空気は上昇し、そして最終的に、排気ベント956を通って出、一方で、加熱されていない空気は、バーナーハウジング916およびチャンバ919によって囲まれる領域から引き出され、環状通路取り込みポート978を通る。環状通路960を通る空気の対流は、環状通路960内の熱の蓄積を防止し、そしてハウジング側壁外部表面946を、快適な温度で維持するように働き、使用者が、ヒータ902の作動の間に加熱容器900を取り扱うことを可能にする。
【0078】
ハウジング942をヒータ902の上部支持構造多928に設置するための手段が提供される。この実施形態において、これらの手段は、下部リング連続領域974によって提供され、これは、ヒータ902のリング形状の上部支持構造体928に取り外し可能に取り付けられるように設計される。下部リング連続領域974の、上部支持構造体928への取り付けは、ねじのねじ山、差込型設置具、周囲に配置されたクリップ、または当該分野において公知の類似の取り付け構造体によって、達成され得る。
【0079】
下向きに方向付けられた突出物980の配置が、内側容器外部表面728に取り付けられ、そして図7に示される突出物980と類似であり、第一のリングのフィン982および第二のリングのフィン984内に配置される。ここでまた、第一のリングのフィン982は、バーナーヘッド924の周囲境界988を囲む空洞986を規定する。突出物980は、バーナーヘッドによって生じる加熱されたガスが突出物980を通って環状ギャップ950に入るにつれて、バーナーヘッド924によって生じる熱の大部分を集める。
【0080】
バッフル(または基部)板990が、この実施形態において提供され、これは、内部壁964に取り付けられる。バッフル板990は、突出物980の下にあり、そして環状通路取り込みポート978の上方にある。バッフル板990は、プレート中心開口部992を備え、これは、この実施形態において、バーナーヘッド924の周囲境界988よりいくらか大きくされ、チャンバ919がヒータ902に設置される場合、バーナーヘッド924が、プレート中心開口部922を少なくとも部分的に通して挿入されることが可能である。プレート中心開口部992は、希釈空気が、バーナーヘッド924および突出物980がある領域に達することを制限する。バッフル板990は、好ましくは、金属シートストックから形成され、そして鑞付け、溶接、高温接着剤での接着、または類似の技術によって、内部壁部材964に固定され得る。あるいは、バッフル板990は、内部壁部材964と一体的な部分として形成され得る。
【0081】
この実施形態において、バッフル板990はまた、バーナーヘッド924によって発生された加熱された気体が、環状通路取り込みポート978を通って環状通路960に入ることを防止するために働く。バッフル板990は、突出物980の下方に位置するので、これはまた、突出物980を、チャンバ919がヒータ902から取り外される場合の損傷から保護するように働く。
【0082】
環状通路960は、ハウジング側壁外部表面946が、不快に熱くなることを防止するが、加熱容器900は、好ましくは、使用者によるより容易な加熱容易900の把持のために、ハウジングに取り付けられたハンドル994を有する。ハンドル994は、好ましくは、取り外し可能であり、そして内側容器932内に格納されるように構成される。
【0083】
図10は、上で議論された二重壁の実施形態のいずれかにおいて使用され得る、内側容器1000の部分を示し、これは、その上に設置される突出物1002の配置の細部が、上で議論された内側容器(724、818、932)とは異なる。内側容器1000は、内側容器底部1004を有し、ここに、突出物1002が固定される。好ましくは、内側容器1000は、ダイキャスティングによって形成され、突出物1002が、その内部に一体的に形成される。この理由により、突出物1002は、いくらかテーパ状であり、ある程度の隙間を提供し、内側容器1000および突出物1002をダイから取り外すことを容易にする。図示される突出物1002は、断面が円形であり、従って、突出物1002の有効直径は、断面の平均直径である。他の形状の突出物1002が、ダイキャスティングによって形成され得るが、突出物102のアスペクト比は、内側容器1000および突出物1002の、ダイからの取り外しを可能にするための必要性によって、制限され得る。
【0084】
突出物1002は、ダイキャスティングによって形成されるので、これらは、内側容器底部1004の任意の所望の配置で配置され得、図10に示される特定の配置は、ほんの一例である。この実施形態における突出物1002は、第一の(内側の)リングの突出物1006、第二の(中間の)リングの突出物1008、および第三の(外側の)リングの突出物1010に配置される。第一のリングの突出物1006の突出物1002は、内側容器底部1004上で中心を合わせられた空洞1012の境界を規定する。第二のリングの突出物1008の突出物1002は、第一のリングの突出物1006の突出物1002の間で、角度を付けて配置される。従って、空洞1012から半径方向外向きに流れる加熱されたガスは、最初に、第一のリングの突出物1006における突出物1002によって、個々のストリームに分離され、次いで、各ストリームが、第二のリングの突出物1008の突出物1002によって分離される。同様に、第三のリングの突出物1010の突出物1002は、第二のリングの突出物1008の突出物の間で、角度を付けて配置され、そして加熱されたガスのストリームが、再び第三のリングの突出物1010の突出物1020によって分離される。流れ込むガスを次第に小さくなるストリームに分離する作用は、突出部1002を、熱が最大であるストリームの中心に配置することによる熱移動を増強する。
【0085】
図11は、突出物1100の別の構成を図示し、これは、図1に示されるような内部容器1102に対して、または図1に示されるようなチャンバに対して働き得る。突出物1100は、突出物片1106における波形1104によって形成される。波形1104は、空洞軸1110を有する空洞1108の周りに分布し、そして突出物1100のリング内に突出物片1106を形成し、これは、空洞軸1110に対して実質的に平行に延び、そして一連の接続セグメント1112が、隣接する突出物1100の間にある。突出物1100は、空洞軸1110に対して実質的に半径方向に配向される、フィンとして形成される。ここで、波形1104は、方形波の形状であり、そして接続セグメント1112は、空洞軸1110に対して実質的に垂直に延びる。このことは、代替の接続セグメント1112’が、内側容器1102(またはチャンバ)に対する取り付けのためのかなりの平坦な領域を提供することを可能にする。
【0086】
このような波形の突出物1106は、約0.012”の厚さTおよび約0.30”の幅Wを有する、アルミニウムストリップから形成され得る。この実施例における波形1104は、約0.55”の高さおよび約0.05”の突出物1100間の間隔Sを有する。幅W、厚さT、および高さHについてのこれらの値を使用すると、約8:1のアスペクト比を生じる。
【0087】
図12に示されるように、図11の突出物1100を有する内側容器1202は、ハウジング1214内に収容されて、環状ギャップ1218を有する二重壁のチャンバ1216を形成し得る。突出物1100が、そこを通過する熱い排気ガスから熱を取り出す際の効率に起因して、断熱材を、環状ギャップ1118に配置することが必要であることが見出された。断熱材を欠くこともまた、環状ギャップ1218を介してのフローを促進し得、さらに、ハウジング1214の温度を制限する。しかし、ハウジング1214を断熱することはまだ、加熱後に内部容器1202の内容物を冷却することを減少させる点で、非常に有利であり得る。
【0088】
上記は、最良の様式であるとみなされている実施形態および/または他の好ましい実施形態を記載したが、種々の改変がそこになされ得、そして本発明は、種々の形態および実施形態で実施され得、そして多数の適用において、適用可能であり得、これらのうちのほんの一部が、本明細書中に記載されたことが、理解される。本明細書中で使用される場合、用語「備える(includes)」および「備える(including)」は、限定なしであることを意味する。添付の特許請求の範囲によって、本発明の概念の範囲内に入る任意の全ての改変およびバリエーションが特許請求されることが、意図される。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1は、本発明に従う加熱容器の1つの実施形態の組み立て図である。
【図2】図2は、図1の加熱容器の部分の斜視断面図である。
【図3】図3は、図1の組み立て加熱容器の断面図である。
【図4】図4は、詰め込んだ形態(stowed form)の図1の加熱容器を示す部分断面図である。
【図5】図5は、断熱材を備える図1の加熱容器を示す斜視図である。
【図6A】図6Aは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図6B】図6Bは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図7】図7は、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の断面図である。
【図8A】図8A〜Cは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図8B】図8A〜Cは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図8C】図8A〜Cは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図9A】図9A〜Bは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図9B】図9A〜Bは、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の図である。
【図10】図10は、本発明に従う加熱容器の種々の実施形態において有用な突出物の代替的な実施形態の斜視図である。
【図11】図11は、図1の加熱容器のような、加熱容器の種々の実施形態において用いられる突出物の斜視図である。
【図12】図12は、本発明に従う加熱容器の代替的な実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0090】
102 蓋
104 燃料源
110 チャンバ
112 円筒形部材
114 チャンバの底端部
115 頂端部
116 外側底面
130 ヒータ
140 ヒータ底部
144 燃料取り込みポート
146 頂部リム
147 底部ハウジング
148 添加ボタン
149 燃焼弁ノブ
150 ヒータ頂部
152 頂部リム
154 底部リム
156 排気ベント
158 頂部ハウジング
160 フィン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型加熱システムであって、該携帯型加熱システムは、
囲まれた面、熱伝導性底端部、および頂端部を有する空洞を規定する容器であって、該頂端部は、該空洞への加熱されるべき内容物の導入および該空洞からの加熱されるべき内容物の取り出しのための開口部を形成し、該底端部は、熱を受容するための外部底面を有する、容器;
円周方向で該容器の該外部底面に結合されている頂部リム、該頂部リムから下向きに延び、そしてその中に形成されている複数の排気ベントを有する側面構造体、および底部リムを有する、頂部ハウジング;
底部ハウジングであって、該底部ハウジングは、該底部ハウジングが該頂部ハウジングに結合される場合、該頂部ハウジングの底部リムと選択的に結合するように構成された頂部リムを有し、そして該外部底面の下に配置された熱出口ヘッドを有するバーナーを含み、該底部ハウジングは、その中に形成された複数の空気入口ベントをさらに有する、底部ハウジング
を備え、
ここで、該底部ハウジングは、該頂部ハウジングから取り外し可能であり、そして保管のために該容器の空洞中に一時的に配置されるように構成され、かつそのような大きさである、
携帯型加熱システム。
【請求項2】
前記底部ハウジングが、前記容器の頂部端部に前記頂部リムが面する直立の位置で、前記容器空洞中に一時的に配置されるように構成され、かつそのような大きさである、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項3】
前記バーナーの燃料取り込みポートが、前記底部ハウジングの下方端部に配置され、それによって、該底部ハウジングより下の位置での燃料源への結合を容易にする、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項4】
前記燃料源が前記バーナーの燃料取り込みポートに結合される場合、前記底部ハウジングおよび前記燃料源の両方は、前記容器の空洞中に保管可能である、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項5】
前記燃料源が、前記バーナーの燃料取り込みポートに差込可能に結合される、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項6】
前記底部ハウジングがまた、前記熱出口ヘッドより上の位置まで延びる点火器を備える、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項7】
前記点火器が、前記下方ハウジングの頂部リムのレベルより上で配置される部分を有する、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項8】
請求項に記載の携帯型加熱システムであって、前記容器の頂部端部のためのカバーを備え、該カバーは、該底部ハウジングが前記容器の空洞中に保管されるときに前記点火器の一部を受容するためにその中に刻み目を有し、そして該頂部端部のカバーは、該容器の頂部端部を覆って適切な位置にある、携帯型加熱システム。
【請求項9】
前記底部ハウジングの頂部リムが、前記底部ハウジングの上方リム内への前記頂部ハウジングの底部リムの摩擦ばめによって該頂部ハウジングの底部リムに結合される、請求項に記載の携帯型加熱システム。
【請求項10】
請求項に記載の携帯型加熱システムであって、さらに、前記底部ハウジングの上方リムは、1つ以上の内向きに延びる窪みを含み、該窪みは、前記上方ハウジングにおける対応するスロットと合う、携帯型システム。
【請求項11】
図4に示される携帯型加熱システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−106780(P2009−106780A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−2034(P2009−2034)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【分割の表示】特願2004−516214(P2004−516214)の分割
【原出願日】平成15年6月25日(2003.6.25)
【出願人】(504471621)ジェットボイル, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】