説明

動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置

【課題】 高速回転時においても、エネルギーが小さい振動から大きい振動までを吸収できる動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 動吸振器は、光ディスクを駆動するモータを支持するメインシャシ12に保持される。筐体11、メインシャシ12および動吸振子13は、一体になった弾性体20によって保持され、動吸振器を構成する動吸振子13の突起部14は、弾性体20の貫通孔21の頂部に嵌合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置に関し、特に、高速回転時の振動を吸収可能な動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CD、CD−ROM、DVD、DVD−ROM等の光ディスク、光磁気ディスク、大容量FD等の光メディアを駆動する光ディスク装置が、たとえば特開2004−192781号公報(特許文献1)に開示されている。図10は特許文献1に開示された光ディスク装置の要部を示す斜視図である。
【0003】
図10を参照して、従来の光ディスク装置は、筐体111(図10中では筐体の一部のみを示している)と筐体111の4箇所において弾性体114を介して取付けられたメインシャシ112および動吸振子(カウンターウエイト)113とを含む。図示のないディスクを回転するためのスピンドルモータ121はメインシャシ112の上に設けられ、ディスクからデータを読取るための光ピックアップ(図示無し)は光ピックアップ保持器122に取付けられている。ここで、動吸振子113と弾性体114とで動吸振器が構成されている。
【0004】
図11は図10に示した弾性体114の構成を示す図である。図11に示すように、弾性体114は、筐体111とメインシャシ112とを支持する第1弾性体部分114eと、メインシャシ112が動吸振子113を支持する第2弾性体部分114fとが一体化された構成を有しているそのため、筐体111とメインシャシ112およびメインシャシ112と動吸振子113とを個別に支持するよりも部品点数が削減でき、構成が簡素化されている。なお、弾性係数k1とk2とは、k1<k2となるように、弾性体の材料や寸法が設定されている。
【0005】
また、弾性体114は、外周に、筐体、メインシャシおよび動吸振子を支持するための支持部となる3箇所の凹部114a、114b,114cを有する円筒状であり、内部に貫通孔114dが設けられている。
【特許文献1】特開2004−192781号公報(図1およびそれに関連する記載)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図11に示した、第1弾性体部分114eと第2弾性体部分114fとが一体化された弾性体114で支持された動吸振器を用いた光ディスク装置においては、ディスクの回転数が8000RPM程度であれば、上記の構成で十分振動の吸収は行なわれた。
【0007】
これに対して、最近は、光ディスク装置の高速化が進み、スピンドルモータの回転数が10000RPM程度になってきた。これに対処するために弾性体114の筐体111、メインシャシ112および動吸振子113を支持する部分の厚さを厚くし、より高い回転数で効果の得られるように調整する必要がある。
【0008】
このように調整した動吸振器を有する光ディスク装置における偏重心ディスクを用いて内部振動を測定した測定結果を図12に示す。横軸は回転数(RPM)であり、縦軸は、振動の大きさを(G-rms:加速度の二乗平均平方根)で表すものである。
【0009】
(A)は、偏重心量が1g−cmの場合であり、(B)は、偏重心量が0.5g−cmの場合である。図中、▲は動吸振子113および弾性体114からなる動吸振器を設けない場合であり、■は動吸振器を設けた場合のデータである。
【0010】
図12(A),(B)を参照して、9000回転を超えると、偏重心量が大きい場合(振動エネルギーが大きい場合、1g−cmの場合)は動吸振器を設けた場合と、設けなかった場合とで振動の大きさに差があり、動吸振器の効果があるが、偏重心量が小さい場合(0.5g−cmの場合)は、両者の差がほとんどなく、動吸振器の効果が発揮されていない。これでは、動吸振器を設けた意味がなくなる。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、10000RPMのような高速回転時においても、偏重心量に拘わらず、小さい振動から大きい振動までを吸収できる動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る、光ディスクを駆動するモータを支持するメインシャシに保持される動吸振器においては、メインシャシは、第1弾性体を介して筐体に保持され、動吸振器を構成する動吸振子をメインシャシ上で支持する第2弾性体を含む。第1弾性体と第2弾性体とは一体化され、第2弾性体の剛性を高める剛性手段を含む。
【0013】
第1弾性体と第2弾性体とは一体化され、第2弾性体の剛性を高める剛性手段を含むため、弾性体全体としては、小さい偏重心量、すなわち、小さい加振力に対しても動吸振器が作動するように、剛性を小さくし、動吸振器を構成する第2弾性体の剛性を高めることにより、高速回転にも対応できるようにした。
【0014】
その結果、高速回転時においても、偏重心量に拘わらず、小さい振動から大きい振動までを吸収できる動吸振器を提供できる。
【0015】
好ましくは、第2弾性体は凹部を有し、動吸振子は突起部を有し、剛性手段は、第2弾性体の凹部に嵌り込んだ動吸振子の突起部を含む。
【0016】
動吸振子の突起部が第2弾性体の凹部に嵌り込むため、全体の高さを低くできる。
【0017】
その結果、高速回転における振動を吸収できると共に、全体がコンパクトな動吸振器が提供できる。
【0018】
なお、第2弾性体は凹部を有し、剛性手段は、第2弾性体の凹部を埋める充填物を含んでもよい。
【0019】
好ましくは、第1弾性体は内部に空洞部を有し、第2弾性体は内部に中実部を含み、剛性手段は、第2弾性体の内部の中実部である。
【0020】
なお、第1弾性体と第2弾性体とは同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
【0021】
この発明の他の構成においては、動吸振器は、光ディスクを駆動するモータを支持するメインシャシに保持される。メインシャシは、第1弾性体を介して筐体に保持され、動吸振器は、動吸振器を構成する動吸振子をメインシャシ上で支持し、第1弾性体と異なる材質で構成された第2弾性体を含み、第1弾性体と第2弾性体とは一体化され、第2弾性体の剛性を高める剛性手段を含む。
【0022】
この発明による光ディスク装置は、上記したいずれかの動吸振器を搭載する。
【0023】
その結果、高速回転時においても、ディスクの偏重心量に拘わらず、小さい振動から大きい振動までを吸収できる光ディスク装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1はこの発明にかかる動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【0025】
図1を参照して、光ディスク装置10は、筐体11(図1中では筐体の一部のみを示している)と、筐体11の4箇所において弾性体20を介して取付けられたメインシャシ12および動吸振子13とを含む。動吸振子13と弾性体20の上部とで動吸振器が構成されている。
【0026】
図示のないディスクを回転するためのスピンドルモータ31はメインシャシ12の上に設けられ、ディスクからデータを読取るための光ピックアップ(図示無し)は光ピックアップ保持器32に取付けられている。
【0027】
光ピックアップ保持器32はメインシャシ12の下部に設けられたガイド33に沿って図中矢印方向に移動される。
【0028】
図2は図1において、II-IIで示した部分の断面図である。図2を参照して、光ディスク装置10の筐体11、メインシャシ12および動吸振子13は、一体化された弾性体20で支持されている。弾性体20は、内部に貫通孔21を有し、外周に筐体11およびメインシャシ12を支持する凹部を有する円筒状である。動吸振子13は、その弾性体20の存在する位置に突起部14を有しており、突起部14は、貫通孔21の頂部に挿入可能である。
【0029】
図3は、図2において、IIIで示した、1個の弾性体20のまわりの拡大図である。図3を参照して、動吸振子13の突起部14、メインシャシ12、筐体11と弾性体20との係合状態について説明する。
【0030】
弾性体20は、径の小さい貫通孔21aと、径の大きい貫通孔21bとを有し、また、動吸振子13は突起部14を有している。弾性体20の軸方向2箇所において外周部に環状の凹部20a、20bが形成されており、凹部20aを介して筐体11に支持され、凹部20bを介してメインシャシ12が支持されている。
【0031】
また、突起部14の頭部は、径方向に傘状に広がっており、貫通孔21aと21bとによって形成される段差部22に係合して弾性体20からの抜けを防止している。
【0032】
このために、筐体11には、弾性体20を取付ける箇所に、貫通孔11aが設けられ、メインシャシ12には、弾性体20を取付ける箇所に、貫通孔12aが設けられる。また、貫通孔11a、12aの孔の径は弾性体20の外径よりも小さくなるよう設定されている。
【0033】
以上のように、この実施の形態によれば、弾性体20の頂部に動吸振子13の突起部14が挿入されるため、弾性体20の頂部における横方向の剛性を高めることができる。したがって、弾性体20全体の剛性(硬さ)を上げることなく、動吸振器の形成される部分の剛性のみを上げることができる。すなわち、筐体11がメインシャシ12を支持する弾性係数k1を有する第1弾性体部分20cと、動吸振器を形成する弾性係数k2を有する第2弾性体部分20dとを、弾性係数k1<k2に保ちながら、ディスクの偏重心量が小さく、加振エネルギーが小さい振動も受けるように第1弾性体部分20cを維持しながら、第2弾性体部分20dの剛性を高く設定可能になる。その結果、所望の設計条件、すなわち、10000RPMのような高速回転時において、第2弾性体部分の固有振動数を10000RPM域の回転周波数に容易に合わせることが可能となり、エネルギーが小さい振動から大きい振動まで振動を吸収できる動吸振器およびそれを用いた光ディスク装置を提供できる。
【0034】
また、この実施の形態においては、弾性体20に対して、下から、筐体11、メインシャシ12、動吸振子13の順に配列されている場合に、動吸振子13の上に突出部が無くなるため、動吸振器の高さを低くでき、光ディスク装置全体の高さを低くできる。その結果、より高さの低い、コンパクトな光ディスク装置を提供できる。
【0035】
なお、この弾性係数の設定としては、次のようにする。ディスクを回転させるスピンドルモータ31がメインシャシ12の上に取付けられ、このメインシャシ12が弾性係数k1の第1弾性体部分20cで筐体11に支持されている。一方、ディスクの偏心回転による加振力がメインシャシ12に加わる。この加振力の振動数と一致するように動吸振子13および第2弾性体部分20dの質量および弾性係数k2を設定する。このように設定することにより、筐体11、メインシャシ12および動吸振子13とを同一の材料からなる弾性体で支持して有効に振動を防止できる。
【0036】
次に、図3に示した動吸振器を有する光ディスク装置における偏重心ディスクを用いて内部振動を測定した測定結果を図4に示す。この図は図12に対応し、横軸に回転数(RPM)をとり、縦軸に振動の大きさをG−rmsで表わしている。(A)は、偏重心量が1g−cmの場合であり、(B)は、偏重心量が0.5g−cmの場合である。図中、▲は動吸振器を設けない場合であり、■は動吸振器を設けた場合のデータである。
【0037】
図4を参照して、8000回転を超える高回転において、偏重心量が大きい場合(1g−cmの場合)も偏重心量が小さい場合(0.5g−cmの場合)も、動吸振器を設けた場合と、設けなかった場合とで振動の大きさに差があり、所望の動吸振器の効果が得られているのがわかる。
【0038】
次に、この実施の形態の変形例について説明する。図5は、図3に示した部分と同じ部分を表わす変形例を示す図である。図5を参照して、ここでは、図11に示した従来の形状の弾性体、すなわち、貫通孔25を有し、動吸振子15も弾性体24の外周に設けられた凹部で支持する構成の弾性体24において、貫通孔25の頂部に充填物26を挿入する。この充填物26によって、動吸振器を構成する、第2弾性体部分24bの横方向の剛性を上げることができる。
【0039】
この方法であれば、従来の構成の弾性体を使用できるため、先の実施の形態に示すような、新たな型等を製造する必要がない。
【0040】
なお、充填物は、樹脂、硬いゴム、金属等、動吸振器の所望の特性が得られる任意の材質を選択できる。
【0041】
また、ここでは、貫通孔25を有する弾性体24に充填物を挿入したが、これに限らず、第1弾性体部分24aをこの実施の形態に示したように中空とし、第2弾性体部分24bのみを、頂部が中実になるように、弾性体24を成形してもよい。
【0042】
次に、この実施の形態のさらなる変形例について説明する。図6は、図3に示した部分と同じ部分を表わす変形例を示す図である。図6を参照して、ここでは、図5と同様に従来の形状の弾性体、すなわち、貫通孔25を有し、動吸振子15も弾性体の外周に設けられた凹部で支持する構成の弾性体24において、動吸振子として、図5に示した動吸振子15に、凸部16aと凸部16aと動吸振子15とを接続する接続部16bとを有する動吸振子16を準備し、この動吸振子16の凸部16aを弾性体24の貫通孔25の頂部に挿入する。この凸部16aによって、動吸振器を構成する、第1弾性体部分16aの剛性よりも第2弾性体部分16bの剛性を上げることができる。
【0043】
次に他の実施の形態について説明する。図7は、この発明の他の実施の形態を示す図であり、図3と同じ部分に対応する。この実施の形態においては、図3に示した実施の形態に対して、筐体11と動吸振子13との位置を逆転している。それ以外の部分は先の実施の形態と同じであるので、対応する部分に同じ参照番号を付して、その説明は省略する。この実施の形態においても、構成が逆転しただけであるので、先の実施の形態と同じ効果を奏する。
【0044】
次にこの実施の形態の変形例について説明する。図8は、図7に示した実施の形態の変形例を示す図である。この実施の形態においては、図5に示した実施の形態に対して、筐体11と動吸振子13との位置を逆転している。それ以外の部分は先の実施の形態と同じであるので、対応する部分に同じ参照番号を付して、その説明は省略する。
【0045】
次に、この発明のさらに他の実施の形態について説明する。図9は、この発明のさらに他の実施の形態を示す図であり、図3と同じ部分に対応する。先の実施の形態においては、弾性体20は全体が同じ材質で構成されていたが、この実施の形態においては、筐体11がメインシャシ12を支持する第1弾性体部分27bと、メインシャシ12が動吸振子13を支持する第2弾性体部分27aとの材質を変える。
【0046】
この実施の形態においては、弾性体27が2つの異なる材質で構成される2つの部分27a、27bを有するという点以外は、先の実施の形態と同じであるので、対応する部分に同じ参照番号を付して、その説明は省略する。なお、弾性体27は、筐体11を支持するための凹部27cと、メインシャシ12を支持する凹部27dとを有する。
【0047】
図9を参照して、この実施の形態においては、弾性体27は、動吸振器を構成する第2弾性体部分27aと、筐体11がメインシャシ12を保持する第1弾性体部分27bとを含む。第2弾性体部分27aと、第1弾性体部分27bとの境界は、メインシャシ12を支持する凹部27dの下面である。
【0048】
このように、弾性体27を、動吸振器を構成する第1弾性体部分27aと、筐体を保持する第2弾性体部分27bとに分け、それぞれ異なる材質で構成するようにしたため、動吸振器を構成する部分とメインシャシを保持する部分とで、それぞれに、より適した所望の弾性係数を得ることができる。
【0049】
なお、この実施の形態のように、異なる材質を接続する方法としては、二色成形(一体成形)もしくはダンパー上下部の接着等、機能が維持される方法であればよい。
【0050】
また、この実施の形態においても、先の実施の形態において図5〜図8に示したような変形例を採用してもよい。
【0051】
なお、上記実施の形態においては、弾性体のみを用いた例について説明したが、これに限らず、別途減衰器を合わせて用いてもよい。
【0052】
また、上記実施の形態においては、筐体、メインシャシおよび動吸振子を、第1弾性体部分と第2弾性体部分とを一体化した4個の弾性体で支持する場合について説明したが、これに限らず、3個の弾性体で支持してもよいし、3個または4個の支持部分の内の任意の個数について、一体化した弾性体を用いるようにしてもよい。
【0053】
なお、上記した各実施の形態において、弾性体としては、「熱硬化性弾性体(ゴム)」を用いてもよいし「熱可塑性弾性体(熱可塑性エラストマー)」を用いてもよい。具体的には、「熱硬化性弾性体(ゴム)」としては、天然ゴム、ブタジェンゴム、スチレンブタジェンゴム、アクリロニトリルブタジェンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等がある。
【0054】
「熱可塑性弾性体(熱可塑性エラストマー)」としては、スチレン系熱可塑性エラストマーを始め、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、塩化ビニル系、ポリアミド系等の熱可塑性エラストマーが使用できる。
【0055】
図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
この発明に係る動吸振器は、高回転時においても、偏重心量の広い範囲にわたって振動を吸収することができるため、それを用いた光ディスク装置等において、有利に利用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明にかかる動吸振器を用いた光ディスク装置の要部を示す斜視図である。
【図2】図1においてII−IIで示す部分の断面図である。
【図3】図2においてIIIで示す部分の拡大図である。
【図4】図3に示した構成の動吸振器を有する光ディスク装置の振動測定値を示す図である。
【図5】動吸振器の図3に対応する他の例を示す断面図である。
【図6】動吸振器の図3に対応するさらに他の例を示す断面図である。
【図7】動吸振器の図3に対応するさらに他の例を示す断面図である。
【図8】この発明にかかる動吸振器のさらに他の実施の形態を示す図である。
【図9】動吸振器の図3に対応するさらに他の例を示す断面図である。
【図10】従来の動吸振器を有する光ディスク装置の斜視図である。
【図11】従来の動吸振器を構成する弾性体を示す図である。
【図12】従来の動吸振器を有する光ディスク装置の振動測定値を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
10 光ディスク装置、11 筐体、12 メインシャシ、13,15,16 動吸振子、14 突起部、20,24 弾性体、21 貫通孔、22 段部、31 スピンドルモータ、32 光ピックアップ保持器、33 ガイド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクを駆動するモータを支持するメインシャシに保持される動吸振器であって、
前記メインシャシは、第1弾性体を介して筐体に保持され、
前記動吸振器を構成する動吸振子を前記メインシャシ上で支持する第2弾性体を含み、
前記第1弾性体と前記第2弾性体とは一体化され、
前記第2弾性体の剛性を高める剛性手段を含む、動吸振器。
【請求項2】
前記第2弾性体は凹部を有し、
前記動吸振子は突起部を有し、
前記剛性手段は、前記第2弾性体の凹部に嵌り込んだ前記動吸振子の突起部を含む、請求項1に記載の動吸振器。
【請求項3】
前記第2弾性体は凹部を有し、
前記剛性手段は、前記第2弾性体の凹部を埋める充填物を含む、請求項1に記載の動吸振器。
【請求項4】
前記第1弾性体は内部に空洞部を有し、
前記第2弾性体は内部に中実部を含み、
前記剛性手段は、前記第2弾性体の内部の中実部である、請求項1から3のいずれかに記載の動吸振器。
【請求項5】
前記第1弾性体と前記第2弾性体とは同じ材質である、請求項1から4のいずれかに記載の動吸振器。
【請求項6】
前記第1弾性体と前記第2弾性体とは異なる材質である、請求項1から4のいずれかに記載の動吸振器。
【請求項7】
光ディスクを駆動するモータを支持するメインシャシに保持される動吸振器であって、
前記メインシャシは、第1弾性体を介して筐体に保持され、
前記動吸振器を構成する動吸振子を前記メインシャシ上で支持し、前記第1弾性体と異なる材質で構成された第2弾性体を含み、
前記第1弾性体と前記第2弾性体とは一体化され、
前記第2弾性体の剛性を高める剛性手段を含む、動吸振器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の動吸振器を搭載した光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−185496(P2006−185496A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−377442(P2004−377442)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000114710)ヤマウチ株式会社 (82)
【Fターム(参考)】