動電空気搬送調節装置
【課題】電極を製造するために高価な製造技術を必要とせず、従来のシステムの効率を改善させる動電空気搬送調節装置を提供する。好ましくは、そのような調節装置は電極の第3アレイを必要とすることなく有効に機能する。さらに、そのような調節装置は、例えば、周囲の環境からにおいを除去し、発生する安全な量のオゾンのユーザの選択を可能にする。
【解決手段】動電静電空気調節装置は、イオンと安全な量のオゾンとで空気を動電学的に動かす自給式イオン発生器を含んでいる。イオン発生器は高電圧パルス発生器を含み、その出力パルスは第1と第2電極アレイの間で結合されている。好ましくは、第1アレイは、中空のU形状の電極を備えた第2アレイからかなり離れて間隔を空けた1以上のワイヤ電極を備えている。好ましくは、第1アレイの電極の有効領域に対する第2アレイの電極の有効領域の割合は、約15:1、好ましくは、約20:1である。
【解決手段】動電静電空気調節装置は、イオンと安全な量のオゾンとで空気を動電学的に動かす自給式イオン発生器を含んでいる。イオン発生器は高電圧パルス発生器を含み、その出力パルスは第1と第2電極アレイの間で結合されている。好ましくは、第1アレイは、中空のU形状の電極を備えた第2アレイからかなり離れて間隔を空けた1以上のワイヤ電極を備えている。好ましくは、第1アレイの電極の有効領域に対する第2アレイの電極の有効領域の割合は、約15:1、好ましくは、約20:1である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の技術分野)
本発明は、電気エネルギーのイオン化誘電媒体の流体流れへの動電変換に関し、より詳細には、粒状物質が実質的に除去する空気の流れを動電的に作り出すための方法及び装置に関する。好ましくは、空気流れは安全量のオゾン(O3)を含んでいるべきである。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
ファンの羽根を回転させるために電気モータを使用して空気流れを作り出すことは当技術分野で長く公知であった。不運にも、そのようなファンは実質的な騒音を作り出し、動いているファンの羽根に指又は鉛筆を突っ込もうという気にさせる子供に危険を及ぼすことがある。そのようなファンは、大量の空気量、例えば、1000ft3/分以上を作り出すが、モータを作動するために多くの電力を必要とし、本質的に空気を流す状態が発生しない。
【0003】
そのようなファンがHEPAコンプライアントフィルタを備え、おそらく0.3μm以上の粒状物質を除去することが公知である。不運にも、フィルタエレメントにより与えられる空気流への抵抗は、所望レベルの空気流を維持するため電気モータのサイズを2倍にすることが要求されることがある。さらに、HEPAコンプライアントフィルタのエレメントは高価であり、HEPAコンプライアントフィルタファンユニットの販売価格のかなりの部分に相当することがある。そのようなフィルタファンユニットは大きい粒子を除去することにより空気を調節できるが、例えば、細菌を含む、フィルタエレメントを通過するのに十分小さい粒状物質は除去されない。
【0004】
当技術分野において、機械的に構成部品を動かすことなく、電力を空気流に直接変換することにより、動電技術を使用して空気流を作り出すことも公知である。1つのそのようなシステムは、Leeへの米国特許No.4,789,801(1988)に説明され、ここに簡略化した形で、図1A及び1Bとして示されている。Leeのシステム10は、大領域(大区画)電極30のアレイから対称的に間隔を置いた小領域(小区画)の電極20のアレイを備えている。高電圧パルス列(例えば、0からおそらく+5KV)を出力するパルス発生器40の正端子は小区画のアレイに結合され、負パルス発生器の端子は大区画のアレイに結合される。
【0005】
高電圧パルスはアレイの間で空気をイオン化し、部品を動かす必要なく、小区画のアレイから大区画のアレイの方への空気流50が発生する。空気の粒状物質は空気流50内で浮遊して運ばれ、小区画の電極30の方へ移動する。粒状物質の多くは、小区画の電極アレイの表面に静電的に引き付けられ、したがって、それが残っている場合、空気流排出システム10を調節する。さらに、電極アレイ間にある高電圧場はオゾンを周囲の環境に放出し、例えば、細菌を含めて、空気流に浮遊して運ぶものは何でも破壊又は少なくとも除去するようになる。
【0006】
図1Aの実施例では、小区画の電極20は断面では円形であり、約0.003’’(0.08mm)の直径を有し、大区画の電極30は領域がかなり大きく、断面で涙形状をしている。大区画及び小区画の電極の間の断面領域の割合は明確には述べられていないが、Leeの図から10:1を超えるのは明白である。図1Aに示されているように、大区画の電極の球根状の前面は大区画の電極に面し、やや鋭いトレーリングエッジは空気流の出口方向に面している。大区画の鋭いトレーリングエッジは、明らかに、空気流に浮遊して運ばれた粒状物質の良好な静電付着を促進させる。Leeは涙形状の大区画の電極がどのように製造されるかについて開示していないが、思うに、それらはかなり高価なモールド鋳造又は押し出し成形処理を使用して作られる。
【0007】
図1Bとしてここに示された別の実施例では、Leeの大区画の電極30は断面が対称形に延長されている。大区画の電極の延長されたトレーリングエッジは、空気流に浮遊して運ばれた粒状物質が付着する領域を増加させる。Leeは、環境への陰イオンの放出の落下効率及び所望の減少は電極70の受動第3アレイを含むことから発生可能である。理解できるほど、電極の第3アレイを加えることにより効率を増加することは、結果として生じるシステムを製造すると共に維持するコストに貢献するであろう。
【0008】
Leeにより開示された静電技術は従来の電気ファンフィルタユニットに好都合であるが、Leeの大区画電極を製造するのは比較的高価である。さらに、Leeの実施例が製造されるものを変えてフィルタ効率を増加させることは、特に、電極の第3アレイを含まずに、好都合であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,789,801号 明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、電極を製造するために高価な製造技術を必要とせず、Leeタイプのシステムの効率を改善させる動電空気搬送調節装置の必要性がある。好ましくは、そのような調節装置は電極の第3アレイを必要とすることなく有効に機能する。さらに、そのような調節装置は、例えば、周囲の環境からにおいを除去し、発生する安全な量のオゾンのユーザの選択を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、空気を電動学的に搬送及び調節するための方法及び装置を供給する。
(本発明の概要)
本発明は、部品を動かすことなく、空気を搬送及び調節するための電動学的システムを供給する。空気はそれがイオン化され、安全な量のオゾンを含む意味で調節される。
【0012】
出願人の電動空気搬送調節装置は、イオン化ユニットを収容するルーバー又は格子の本体を含んでいる。イオン化ユニットは、一般の110VACを高電圧に上げる高電圧DCインバータと、実質的には100%デューティサイクル(例えば、高電圧DC)の出力がパルスの代わりに使用可能であるが、高電圧DCを受取ると共におそらく最高で10KVの高電圧パルスを出力する発生器とを含んでいる。ユニットはまた、伝導電極の第1及び第2の間隔を空けたアレイを備えた電極体ユニットを含み、第1アレイ及び第2アレイはそれぞれ、好ましくは、高電圧発生器の正及び負の出力出入口に結合されている。
【0013】
好ましくは、電極体は容易に製造可能な電極タイプの第1及び第2アレイを使用して形成される。1つの実施例では、第1アレイはワイヤ状の電極を備え、第2アレイは1又は2つのトレーリング表面を有するU形状の電極を備えている。さらにより有効な実施例では、第1アレイは少なくとも1つのピン又は円錐状の電極を含み、第2アレイは環状の座金状の電極である。電極体は、説明した第1及び第2アレイの電極のいろいろな組合せを含んでいてもよい。いろいろな実施例では、第1アレイ電極に対する第2アレイ電極の有効領域間の割合は少なくとも約20:1である。
【0014】
高電圧パルスは第1及び第2電極アレイの間に電界を作り出す。この電界は第1アレイから第2アレイの方へ向かう動電空気流を作り出し、空気流は好ましくは負のイオンの最終的な余りとオゾンで豊富である。ほこりの粒子及び他の所望しない成分(おそらく、微生物)を含む周囲の空気は、格子又はルーバーの開口部を通るハウジングに入り、(オゾンで)イオン化された洗浄空気はハウジングの下流側の開口部を通って出る。
【0015】
ほこり及び他の粒状物質は第2アレイ(又はコレクター)の電極に静電的に付着し、出力空気は実質的にそのような粒状物質をきれいにする。さらに、本発明により生成されたオゾンは一定のタイプの微生物等を殺すことができ、出力空気のにおいをも取り除く。好ましくは、搬送装置は周期的に一気に作動し、制御は、例えば、環境のにおいをもっと迅速に取り除くため、高電圧パルス発生器の出力をユーザが一時的に増加させる。
【0016】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面に関連させて、好適な実施例が詳細に示された以下の説明から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】従来技術の動電空気搬送調節装置の第1実施例の平断面図である。
【図1B】従来技術の動電空気搬送調節装置の第2実施例の平断面図である。
【図2A】本発明の好適な実施例の斜視図である。
【図2B】本発明による、部分的に引っ込められた電極体を有する、図2Aの実施例の斜視図である。
【図3】本発明の電気ブロック図である。
【図4A】本発明による、電極体のための第1実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4B】図4Aの実施例の平面ブロック図である。
【図4C】本発明による電極体のための第2実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4D】図4Cの実施例の修正版の平面ブロック図である。
【図4E】本発明による電極体のための第3実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4F】図4Eの実施例の平面ブロック図である。
【図4G】本発明による電極体のための第4実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4H】図4Gの実施例の平面ブロック図である。
【図4I】本発明による電極体のための第5実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4J】図4Iの実施例の一部分の詳細断面図である。
【図4K】図4Iの実施例の代わりの一部分の詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(好適な実施例の詳細な説明)
図2A及び2Bは動電空気搬送調節装置システム100を示し、そのハウジング102は、好ましくは後部に位置する吸気口又はルーバー104と、好ましくは前側の側部に位置する排気口106と、ベース台108とを備えている。搬送装置のハウジング内部にイオン発生ユニット160があり、好ましくは、スイッチS1を使用してAC:DC電源により電力を供給されている。イオン発生ユニット160は周囲の空気以外のそれに組込まれ、搬送装置のハウジング以外は何も必要とせず、本発明の動作のため外部の動作電位を節約する。
【0019】
ハウジング102の上面は、ユーザが持上げ可能なハンドル112を含み、そのハンドルは、電極232の第1アレイ230と電極242の第2アレイ240とを備えた電極体220に添付されている。電極の第1及び第2アレイは、図3に最もよく見られるように、イオン発生ユニット160の出力端子の間に連続して結合されている。持上げハンドル112への能力は、洗浄の目的のため、必要であれば、交換のため、電極体を備えた電極への容易なアクセスを供給する。
【0020】
図2A及び2Bに示された本発明の一般形状は重要ではない。勿論、他の寸法及び形状が使用されてもよいが、好適な実施例の頂部から底部までの高さはおそらく1mであり、左右の幅はおそらく15cmであり、前後の深さはおそらく10cmである。ルーバー構造は経済的なハウジング形状の十分な出入口を供給する。第2アレイの電極に対するそれらの位置を除いて、通気口104と106の間で真の区別をする必要はなく、むしろ、通常の通気口が使用可能である。これらの通気口は、周囲の空気の十分な流れが引き出され、本発明に利用可能とされ、安全な量のO3を含むイオン化された空気の十分な量がユニット130から流れ出ることを保証するのに役立つ。
【0021】
説明するように、ユニット100がS1で電力を供給されると、イオン発生器160による高電圧の出力は第1電極アレイでイオンを作り出し、イオンは第2電極アレイに引き付けられる。「IN」から「OUT」方向のイオンの動きは、空気の分子をそれらと共に運び、したがって、イオン化された空気の流出を動電学的に作り出す。図2A及び2Bの「IN」の概念は粒状物質60を有する周囲の空気の取入れを示している。図の「OUT」の概念は、第2アレイの電極の表面に静電的に付着する粒状物質が実質的にまったくない洗浄空気の流出を示している。イオン化された空気流を発生させる処理において、安全な量のオゾン(O3)は有益に作られる。ハウジング102の内面に静電シールドを供給し、検出できる電磁放射を減少させる。例えば、金属シールドはハウジング内に配置され、ハウジングの内部の一部分は金属塗料で被覆され、そのような放射を減少させる。
【0022】
図3で最もよく分かるように、イオン発生ユニット160は高電圧発生ユニット170と回路180を含み、生の交流電圧(例えば、117VAC)を直流(DC)電圧に変換する。好ましくは、回路は、(制御がユーザスイッチS2により変えられる)発生ユニットの出力電圧の形状及び又はデューティサイクルを制御する回路を含んでいる。好ましくは、回路180はまた、スイッチS3に結合され、一時的に出力オゾンを一気に増加させるパルスモード成分を含んでいる。回路180はまた、タイマー回路と、発光ダイオード(LED)等の可視表示器をも含んでいる。イオンが発生すると、LED又は(所望であれば、可聴表示器を含む)他の表示器が信号を送る。タイマーは、所定時間、例えば、30分後、自動的にイオン及び又はオゾンの発生を中止することができる。
【0023】
図3に示されているように、好ましくは、高電圧発生ユニット170は、おそらく20KHz周波数の低電圧発振回路を備え、例えば、サイリスタ等の電子スイッチ200に低電圧パルスを出力する。スイッチ200は低電圧パルスを逓昇変圧器T1の入力巻線に切換え可能に結合されている。T1の第2巻線は高電圧パルスを出力する高電圧増倍回路210に結合されている。好ましくは、高電圧パルス発生器170及び回路180を備えた回路及び構成要素はハウジング102内に取付けられるプリント回路版に製作されている。所望の場合には、(例えば、ステレオチューナーからの)外部音声入力は発振器190に適切に結合され、ユニット160により製造された動電空気流を聴覚的に変調する。結果は静電拡声器であり、その出力空気流は可聴入力信号に従って人間の耳に可聴である。さらに、出力空気流は依然としてイオン及びオゾンを含んでいる。
【0024】
好ましくは、高電圧発生器170からの出力パルスは少なくとも最高で10KVで、最高電圧のおそらく半分の有効DCオフセットを有し、おそらく20KHzの周波数を有している。好ましくは、パルス列出力はおそらく10%のデューティサイクルを有し、電池寿命を増進させる。勿論、異なる最高振幅、DCオフセット、パルス列波形、デューティサイクル、及び又は反復周波数が代わりに使用されてもよい。実に、短い電池寿命にも拘らず、100%パルス列(例えば、本質的にDC高電圧)が使用されてもよい。したがって、発生器ユニット170は高電圧パルス発生器と呼ばれる。
【0025】
振動周波数は特に重要ではないが、少なくとも約20KHzの周波数は、人間に聞こえないとして好適である。もしペットが本発明と同じ部屋にいた場合、ペットを不快にし及び又はペットが吠えるのを防ぐため、さらに高い作動周波数を使用するのが望ましい。
【0026】
高電圧パルス発生ユニット170からの出力は、第1電極アレイ230及び第2電極アレイ240を備えた電極体220に結合されている。ユニット170はDC:DC高電圧発生器として機能し、電極体220に入力される高電圧パルスを出力する他の回路及び又は技術を使用して実行可能であろう。
【0027】
図3の実施例では、ユニット170の正の出力端子は第1電極アレイ230に結合され、負の出力端子は第2電極アレイ240に結合される。この結合極性は所望しない可聴の電極振動又は雑音を最小にすることを含めて、より動作することが分かっている。空気の静電流れが作られ、第1電極アレイから第2電極アレイに向かう。(この流れは図の「OUT」を示している。)したがって、電極体220は搬送装置システム100内に取付けられ、第2電極アレイ240がOUT口により近く、第1電極アレイがIN口により近いようになっている。
【0028】
高電圧パルス発生器170からの電圧又はパルスが第1及び第2電極アレイ230及び240で結合される時、プラズマ状の電界が第1アレイ230の電極を取囲んで作られると信じられている。この電界は第1及び第2電極アレイの間で周囲の空気をイオン化し、第2アレイの方へ移動するOUTの空気流を確立する。通気口104を経由してINの流れが入り、通気口106を経由してOUTの流れが出ることが分かっている。
【0029】
オゾンとイオンは、本質的に第1アレイに結合された発生器170からの電位の関数として、第1アレイ電極232により同時に発生されると信じられている。オゾンの発生は第1アレイの電位を増加又は減少させることにより増加又は減少されてもよい。反対の極性の電位を第2アレイ電極242に結合することは第1アレイで発生されたイオンの動作を本質的に加速し、図の「OUT」として示された空気流を作り出す。イオンが第2アレイの方へ移動すると、それらは空気分子を第2アレイの方へ押し進み又は移動すると信じられている。この動作の相体速度は第1アレイの電位に対する第2アレイの電位を減少することにより増加されてもよい。
【0030】
例えば、+10KVが第1アレイ電極に加えられ、電位が第2電極に加えられた場合、(最終的な変化が正である)イオンの雲が第1電極アレイの近くに形成されるであろう。さらに、かなり高い10KVの電位は多くのオゾンを発生するであろう。相対的に負の電位を第2アレイ電極に結合することにより、動くイオンの運動量が維持される時、正味に放出されたイオンにより動いた空気集団の速度は増加する。
【0031】
他方、同一の有効流出(OUT)速度を維持するが、ほとんどオゾンを発生しないのが望ましい場合、例えば、10KVの電位が電極アレイの間で分割可能であろう。例えば、発生器170は第1アレイ電極に+4KV(又は何か他の端数)を供給すると共に第2アレイ電極に−6KV(又は何か他の端数)を供給する。この例では、+4KV及び−6KVが接地に対して測定されることが分かる。理解できることは、本発明が安全なオゾン量を出力するように動作することが望まれる。したがって、好ましくは、高電圧は、第1アレイ電極に約+4KV、第2アレイ電極に約−6KVが加えられて、分割される。
【0032】
述べたように、好ましくは、流出(OUT)は、細菌、微生物、及び流出物に晒された他の生物(又はある生物)物質を破壊又は少なくとも実質的に変えることができる安全なO3量を含んでいる。したがって、スイッチS1が閉鎖され、B1が十分な動作電位を有している時、高電圧パルス発生ユニット170からのパルスはイオン化された空気及びO3の流出(OUT)を生み出す。S1が閉鎖されると、LEDはイオン化が起こる時に視覚的に信号を送るであろう。
【0033】
好ましくは、本発明の動作パラメータは製造中に設定され、ユーザが調整可能ではない。例えば、最高の出力電圧及び又はユニット170により発生された高電圧パルスのデューティサイクルの増加は、空気量割合、イオン含有量、及びオゾン含有量を増加できる。好適な実施例では、出力量割合は約200フィート/分であり、イオン含有量は約2,000,000/ccであり、オゾン含有量は約40ppb(環境上)からおそらく2000ppb(環境上)である。R2/R1割合を約20:1以下に減少することは、最高電圧及び又は第1及び第2電極アレイの間に結合された高電圧パルスのデューティサイクルを減少するように、流量割合を減少させる。
【0034】
実際には、ユニット100は部屋に置かれ、通常、117VACの動作電位の適当な源に接続される。S1に電圧を加えて、イオン化ユニット160はイオン化された空気、好ましくは、出力出入口150を介して幾らかのオゾン(O3)を放出する。イオン及びオゾンと結合された空気流は部屋の空気を新しくし、オゾンは、あるにおい、細菌、微生物等の望ましくない影響を好都合に破壊又は少なくとも減少させることができる。実際は、本発明内で故意に動く部品がないので、空気流は動電学的に作られる。(示されているように、幾つかの機械的振動は電極内で発生してもよい。)図4Aに関連して説明するように、これらのイオンは正イオンであるより健康に有益であると考えられているので、本発明は負イオンの最終的な余りを実際に出力することが望ましい。
【0035】
一般に、本発明のいろいろな特徴を述べると、電極体220の好適な実施例はが説明されるであろう。いろいろな実施例では、電極体220は少なくとも1つの電極232の第1アレイ230を備え、好ましくは、少なくとも1つの電極242の第2アレイ240をさらに備えているであろう。理解できることには、電極232及び242のための材料は電導性であり、高電圧の適用からの腐食の影響から回復し易く、さらに洗浄されるのに十分強い。
【0036】
ここで説明されるいろいろな電極体において、第1電極アレイ230の電極232は、好ましくは、タングステン製である。タングステンは洗浄に耐えるのに十分強く、イオン化による破損を遅らせる高溶解点を有している。他方、好ましくは、電極242はよく磨かれた外面を有し、望ましくない2点間放射を最小にする。そのように、電極242は、好ましくは、ステンレス鋼、真鍮、他の材料の中から製造されている。電極232の研磨面はまた電極の洗浄を容易に促進する。
【0037】
Leeにより開示された従来技術の電極とは対照的に、本発明による電極232及び242は軽量で、製造容易で、大量生産に向いている。さらに、ここで説明された電極232及び242はイオン化された空気のより有効な発生、及び安全なオゾンO3量の生産を促進する。
【0038】
本発明において、高電圧パルス発生器170は第1電極アレイ230と第2電極アレイ240の間に結合されている。高電圧パルスは、(ここでは「OUT」と表示された中空矢印により示された)第1アレイから第2アレイの方向に移動するイオン化された空気の流れを作り出す。そのように、電極232は放射電極と呼ばれてもよく、電極242はコレクター電極と呼ばれてもよい。この流出は、好都合に安全なO3量を含み、本発明を通気口106から出す。
【0039】
本発明によると、高電圧パルス発生器の出力端子又は出入口は電極232に結合され、負の出力端子又は出入口は電極242に結合されていることが好ましい。放射イオンの最終的な極性は正であり、例えば、負イオンより正イオンが放射されると信じられている。とにかく、好適な電極体の電気結合は反対の極性と対照する電極232からの可聴の雑音を最小にする(例えば、正及び負の出力出入口の接続を交換する)。
【0040】
しかし、健康の見地から、正イオンの発生はかなり静かな空気流の助けとなるが、出力空気流は、正イオンではなく、負イオンでより多く流れることが望ましい。しかし、幾つかの実施例では、高電圧パルス発生器の1つの出入口(好ましくは負の出入口)は実際に周囲の空気であることが示されている。したがって、第2アレイの電極はワイヤを使用して高電圧パルス発生器に接続される必要はない。それにもかかわらず、この場合には、周囲の空気を介して、第2アレイ電極と高電圧パルス発生器の1つの出力出入口の間に有効な接続があるであろう。
【0041】
図4A及び4Bの実施例に戻ると、電極体220は、ワイヤ電極232の第1アレイと、通常はU形状の電極242の第2アレイとを備えている。好適な実施例では、第1アレイを備えた電極の数N1は、好ましくは、第1アレイを備えた電極の数N2に関連するものにより異なるであろう。示された多くの実施例では、である。しかし、所望すれば、図4Aでは、さらなる第1電極232がアレイ230の出力端部で追加され、N2>N1、例えば、5つの電極232が4つの電極242と比較されるようになっている。
【0042】
好ましくは、電極232はタングステンワイヤの長さであり、電極242は板金製であり、真鍮又は他の板金が使用可能であるが、好ましくはステンレス鋼である。板金は、中空に延びたU形状の電極242のための側部領域244及びだんご鼻領域246を規定するように容易に形成されている。図4Aは、第2アレイ240の4つの電極242と、第1アレイ230の3つの電極232とを示しているが、示されているように、各アレイの他の数の電極が使用可能であり、好ましくは、示されているように対称的な千鳥形状を保持している。図4Aにおいて、粒状物質が流入(IN)空気中にあるが、流出(OUT)空気は実質的に粒状物質が欠けており、好ましくは、第2アレイ電極により供給された大表面に付着している(図4B参照)。
【0043】
図4Bで最もよく分かるように、アレイの間の間隔を置いた形状は千鳥型であり、各第1アレイ電極232が実質的に2つの第2アレイ電極242から等距離となるようになっている。この対称的な千鳥型は特に有効な電極配置であることが分かっている。好ましくは、千鳥型配列は、近接の電極232又は近接の電極242が、それぞれ一定の距離、Y1及びY2、間隔を置いているので対称的である。しかし、イオン放射及び空気流は減少しそうであるが、非対称形状も使用可能であろう。また、電極232及び242の数が示されているものとは異なっていてもよいことが分かっている。
【0044】
図4Aにおいて、一般に、寸法は以下の通りであり、電極232の直径は約0.08mmであり、距離Y1及びY2はそれぞれ約16mmであり、距離X1は約16mmであり、距離Lは約20mmであり、電極の高さZ1及びZ2はそれぞれ約1mである。電極242の幅Wは、好ましくは、約4mmであり、電極242が形成される材料の厚さは約0.5mmである。勿論、他の寸法及び形状が使用可能であろう。電極232は直径が小さく、所望の高電圧場を確立するのに役立つのが好ましい。他方、(電極242と同様に)電極232が時折の洗浄に耐えるのに十分強いことが望ましい。
【0045】
第1アレイ230の電極は導体234によって、高電圧パルス発生器170の第1(好ましくは、正の)出力出入口に結合され、第2アレイ240の電極242は導体244によって、発生器170の第2(好ましくは、負の)出力出入口に結合されている。いろいろな電極で導体234又は244に電気接続がなされているのは余り重要ではない。したがって、例として、図4Bは球根状端部246の内側の幾つかの電極242と接続する導体244を示しており、他の電極242は電極の他の場所で導体244に電気接続されている。いろいろな電極242への電気接続はまた、流出空気流の実質的な損傷が起こらないとの条件で、電極外面になされることができるであろう。
【0046】
(図2Bに示されているように)ユニット100から電極体を容易に取り除くため、いろいろな電極の下端部がワイヤ又は他の導体234又は244の一致部分に対して適合するのが好ましい。例えば、カップ状の部材は、電極アレイ220がユニット100のハウジング102に完全に挿入される時にいろいろな電極の自由端部が適合するワイヤ234及び244に添付されることができる。
【0047】
電極242の最も近い有効領域に対する電極232の有効電界放射領域の割合は少なくとも約15:1であり、好ましくは、少なくとも20:1である。したがって、図4A及び図4Bの実施例では、割合R2/R1=2mm/0.04mm=50:1である。
【0048】
ここで説明されているこの及び他の実施例では、イオン化は第1電極アレイ230のより小さい電極232で起こると思われ、高電圧のアークの機能としてオゾンの生産が発生する。例えば、最高電圧の振幅及び又は高電圧パルス発生器170からのパルスのデューティサイクルはイオン化された空気の出力流れ中のオゾン含有量を増加可能である。所望した場合には、ユーザ制御S2を使用し、振幅及び又はデューティサイクルを(安全な方法で)変えることによりオゾン含有量を幾分変えることができる。そのような制御を達成するための特定の回路が当技術分野で公知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
【0049】
図4A及び4Bには、好ましくは、第2アレイ電極と同電位に電気結合された、少なくとも1つの出力制御電極243を含んでいることに注目しなさい。好ましくは、電極243は側面形状が尖った形状、例えば、三角形を形成している。電極243の鋭い先端部は、(電極がかなり負の高電位に結合されているので)実質的に負のイオンを発生させる。これらの負のイオンは他の方法で出力空気流にある余分な正イオンを中和し、OUTの流れは最終的な負の電荷を有するようになっている。好ましくは、電極243は、ステンレス鋼、銅、又は他の導体であり、基部でおそらく高さが20mmで幅が約12mmである。
【0050】
尖った電極243を有する別の利点は、それらがユニット100のハウジング内に固定して取付けられていてもよいことであり、したがって、ユニットを洗浄する時に人間の手で容易に届かない。そうでない場合には、電極243の鋭い先端は容易に切断させることができるであろう。1つの電極243を含むことは、充分な数の出力の負のイオンを供給するのに充分であることが分かるが、もっとそのような電極が含まれていてもよい。
【0051】
図4A及び4Cの実施例では、それぞれのU形状の電極242はイオン化された空気及びO3の流出の有効な動的搬送を促進する2つのトレーリングエッジを有している。尖った電極領域243’のトレーリングエッジの少なくとも一部分に含まれていることに注目しなさい。電極領域243’は、図4A及び4Bに関連して説明されているのと同じ方法で、負イオンの出力を促進するのに役立つ。しかし、布等で電極242を拭き、そこに堆積された特定の物質を取り除く時、ユーザ自身を切る可能性が高くなることに注意しなさい。図4C及びその後の図面には、説明の容易のため粒状物質が省略されている。しかし、図2A〜4Bに示されているものから、粒状物質は流入空気に存在し、流出する空気からは実質的になくなるであろう。説明されているように、粒状物質60は、通常、電極242の表面領域に静電的に凝結されるだろう。
【0052】
図4C及び4Dの実施例が電極242の幾らか先端を切ったものを示している。図4A及び4Bの実施例の寸法Lは約20mmであるが、図4C及び4Dにおいて、Lは約8mmまで短かくされている。図4Cの他の寸法は、好ましくは、図4A及び4Bのために説明されたものと同様である。図4C及び4Dでは、電極242のトレーリングエッジに尖った領域246を含むことはイオン化された空気流のより有効な発生を促進するように思われる。図4Cの第2電極アレイ240の形状は、より短いトレーリングエッジの外形によって、図4A及び4Bの構成より強くすることができる。前に述べたように、第1及び第2電極アレイのための対称的な千鳥型形状は図4Cの構成にとっては好ましい。
【0053】
図4Dの実施例では、242−1及び242−2で示された最も外部の第2電極は実質的に最も外部のトレーリングエッジを有していない。図4Dの寸法Lは、好ましくは、約3mmであり、他の寸法は図4A及び4Bの構成のために説明されているようであってもよい。再び、図4Dの実施例のための割合R2/R1は、好ましくは、約20:1を超える。
【0054】
図4E及び4Fは電極体220の別の実施例を示し、第1電極アレイは単一ワイヤ電極232を備え、第2電極アレイは断面が湾曲したL形状の一対の電極242を備えている。通常の寸法は、前述した実施例で説明したものとは異なるが、X1=約12mm、Y1=約5mm、及びL1=約3mmである。有効なR2/R1割合は、再び約20:1以上である。勿論、1つ以上の電極232及び2つ以上の電極242が使用されてもよいが、図4E及び4Fの体220を含む少数の電極は製造の経済性、及び洗浄の容易性を促進する。再び、この実施例は前述した対称的な千鳥型を組込み、電極232は2つの電極242から等距離にある。
【0055】
図4G及び4Hは電極体220のさらに別の実施例を示している。この実施例では、第1電極アレイ230はワイヤ232の長さであり、第2電極アレイ240は一対の棒又は円柱の電極242を備えている。ここで前述した実施例のように、電極232は電極242から対称的に等距離にあるのが望ましい。ワイヤ電極232は、好ましくは、おそらく0.08mmのタングステンであり、円柱の電極242はおそらく2mmの直径のステンレス鋼である。したがって、この実施例では、R2/R1割合は約25:1である。他の寸法は他の構成、例えば、図4E、4Fと同様であってもよい。勿論、電極体220は、1以上の電極232、及び2以上の電極242を備えていてもよい。
【0056】
特に、好適な実施例は、図4I及び図4Jに示されている。これらの図面では、第1電極体は、丸い内側開口部246を有する単一の環状の電極242を有する第2電極アレイと同軸に配列された単一のピン状のエレメント232を備えている。しかし、破線のエレメント232’,242’により示されているように、電極体220は複数のそのようなピン状及び環状のエレメントを備えていてもよい。好ましくは、電極232はタングステンであり、電極242はステンレス鋼である。
【0057】
図4I及び図4Jの実施例のための通常の寸法は、L1=約10mm、X1=約9.5mm、T=約0.5mmであり、開口部246の直径は約12mmである。好ましくは、寸法L1は充分に長く、電極232の上流部分(例えば、図4Iの左側部分)は電極232とコレクター電極242の間で電界と干渉しないようになっている。しかし、図4Jに示されているように、有効R2/R1割合は電極232の先端部形状により左右される。再び、好適な実施例では、その割合は約20:1を超える。図4Jで破線で描かれた線は、放射電極232から放射し、コレクター電極246の湾曲面で終わる理論上の電力場の線を示している。好ましくは、その場の大部分は電極232と電極242の間の同軸の約+−45°内に放射する。他方、電極242及び又は電極232及び242構造の開口部が同軸回りの角度を非常に狭めるようになっている場合には、空気流は過度に制限されるであろう。
【0058】
図4Iに示された環状ピンで電極体構造の1つの利点は、環状の電極242の平坦領域が充分な表面領域を供給し、移動する空気流に浮遊して運ばれる粒状物質60が付着し、さらに容易に洗浄可能となっている。
【0059】
さらに、好都合にも、環状ピン構造は、従来技術の構造、又は図4A〜4Hの構造よりオゾンを発生する。例えば、図4A〜4Hの構造はおそらく50ppbオゾンを発生してもよく、図4Iの構造は約2000ppbのオゾンを発生可能である。
【0060】
それにもかかわらず、出願人の第1アレイのピン電極は図4A〜4Hの第2アレイ電極により利用されてもよいと認められるだろう。さらに、出願人の第2アレイの環状電極は図4A〜4Hの第1アレイ電極により利用されてもよい。例えば、図4A〜4Hの実施例の変更において、それぞれのワイヤ又は円柱の電極232は、(例えば、図4I〜4Kに示されているように)電気的に直列に接続された1列のピン電極により置換され、これらの図面に示されているように第2電極アレイを保持している。同じように、図4A〜4Hの実施例の他の変更では、第1アレイ電極は示されているようなままであるが、それぞれの第2アレイ電極242は(図4I〜4Kに示されているように)電気的に直列に接続された1列の環状電極により置換されている。
【0061】
図4Jには、図4Iの電極242の中央部分の詳細断面図が示されている。図4Jでよく分かるように、電極242の中央開口部の近くの湾曲領域246は許容できる大表面領域を供給するように思われ、電極232の遠位端からの多くのイオン化経路は実質的に等しい経路長を有している。したがって、電極232の遠位端(又は放射端)は好都合にも小さく、電極アレイの間に電界を集中させるが、好ましくは、電極242の近接領域は多くの等距離の内側電極アレイ経路を供給する。おそらく90フィート/分の高流出割合及びこの構成を発生可能な2000ppbの範囲のオゾン放射は、高い動作効率を確認する。
【0062】
図4Kでは、1以上の電極232が炭素繊維の伝導ブロック232により置換され、そのブロックは遠位面を有し、突出した繊維233−1,…233−Nが釘床(bed of nail)の出現となる。突出した繊維はそれぞれ、放射電極として作用でき、複数の放射面を供給することができる。ある期間に亘り、幾つかの又は全ての電極は事実上消費され、グラファイトブロック232’’が置換されるだろう。233−Nのように材料が突出した伝導繊維を有する表面を備えている場合には、グラファイト以外の材料がブロック232’’のために使用されてもよい。
【0063】
説明したように、イオンの最終的な出力は、出力流の近く、好ましくは、第2アレイ電極の下流側の近くにバイアスエレメント(例えば、エレメント243)を配置することにより影響を及ぼされる。イオン出力が所望されない場合、そのようなエレメントは実質的に中和を達成可能である。本発明は、所望であれば、オゾンを作り出すことなくイオンを作り出すように調整可能であろうことも認められるだろう。
【0064】
所望であれば、本発明は、例えば、電池で動作可能なパーソナルユニットを供給し、小型化することができるだろう。所望であれば、自動車内での使用のため、適当な大きさのユニットが供給可能であり、ユニットは通常、自動車に利用可能な12VDC電源により電圧を与えられる。そのような実施例では、発生器40はAC:DCの高電圧変換よりむしろDC:DCを供給するように変更させるであろう。空気洗浄の適用において、下流の電極は、粒状物質を蓄積しがちであり、好ましくは、洗浄のためユニットから引き出される。第1電極アレイの電極がワイヤ、例えば、かなりもろい部品である実施例では、ユーザの洗浄のためそのようなワイヤ電極を取り除くだけでなく、おそらく自己洗浄の特徴を供給するのが望ましいことがある。図2Bでは、例えば、ワイヤタイプの電極232が固定されている場合(例えば、ユーザが容易に取り除くことができない場合)、電極242に添付された機構の下端部は、ワイヤ電極のいずれか側を通る溝を有する柔軟なプラスチックワイパー板を備えているかもしれない。ハンドル112は(そのような実施例において)より丈夫な第2アレイ電極だけを取り除くように持上げられる時はいつでも、(固定した)第1アレイ電極は、第2アレイ電極の下端部と結合する(図2Bに示されていない)部品の底部に添付されたプラスチックワイパー板により拭かれることによってもっと洗浄されるであろう。そのような拭く動作は、ハンドル112(及び部品に取付けられたすべて)がユニットハウジングから取り除かれ、又はハウジングに戻って挿入されるたびに両方発生するだろう。
【0065】
所望の場合には、出力オゾン及び又は出力イオン含有量を検出し、そのような検出情報を使用し、高電圧発生器を制御し、所望の方法で出力を調節するため、さらなる改善がなされるであろう。幾つかの適用では、適当なセンサ、又はユニットそれ自体の又はその中のセンサをおそらくハウジングの後面に取付けるのに十分であろう。そのようなセンサからの出力信号は、高電圧発生器の1以上の特性、例えば、デューティサイクル、パルス幅、全体のパルス反復率等を制御するために処理されると共に使用される信号だろう。他の適用では、センサは本発明から遠く、例えば、おそらく本発明が使用される部屋の反対のコーナーに配置されてもよいであろう。その後、センサデータは、RF、光学、IR、音波、副音波エネルギーのいずれか又はすべてを使用して実時間で、好ましくは、ユニットハウジング内に配置された適当な受信機に送られるであろう。そのようなフィードバックは、本発明からの出力だけでなく本発明が使用される環境への影響をより正確に測定することができるだろう。たとえ、実際の出力のフィードバックが使用されない場合、これらの環境のパラメータが本発明からの出力流のオゾン及び又はイオン含有量に影響を及ぼすことができるように、温度及び又は湿度を検出するセンサを有する本発明を供給するのが望ましい。そのような実施例において、おそらくハウジング内のマイクロコントローラと関連されたルックアップ表等は公知な相関関係を蓄積し、所定の検出された温度及び又は湿度のため、高電圧発生器の出力特性が適当な方法で動的に変化可能なようになっている。この方法では、例えば、朝に確立される所望の出力空気流は、たとえ、周囲温度及び又は湿度(又は他の環境特性)が昼間に後で変更されたとしても、実質的に一定のままであろう。
【0066】
本発明の他の所望な変更はまたなされてもよい。例えば、図2B又は4Bに示されているような実施例では、ワイヤエレメント232がハウジングのベース部分に取付けられる高電圧アーク周囲領域は、そのような取付物を囲む高いカラーを形成することにより最小化されることができる。そのようなカラーは取付物の有効な高電圧特性を増加させ、本発明の全体の信頼性を促進することができるだろう。例えば、ユーザが不注意で本発明に水を入れ、高電圧のアークが起きた場合、この発生器から検出された電流を基に、高電圧発生回路にフィードバックを供給することができる。所望しないアークは認識できる電流サージ特性を有し、フィードバックの構成で検出されると共に使用され、ある期間、おそらく1分程度、高電圧パルスの発生を止めることができるだろう。その期間後、過度の電流パルスが依然として発生している場合、高電圧パルスが再び止められるだろう。そのような動作を左右する電子回路は警告LED又は他の表示器を作動させ、何かが本発明に具合悪いことをユーザに警告することができだろう。
【0067】
特許請求の範囲により定義された本発明の主題及び精神から逸脱することなく、開示された実施例に対する変更及び修正がなされてもよい。
【技術分野】
【0001】
(本発明の技術分野)
本発明は、電気エネルギーのイオン化誘電媒体の流体流れへの動電変換に関し、より詳細には、粒状物質が実質的に除去する空気の流れを動電的に作り出すための方法及び装置に関する。好ましくは、空気流れは安全量のオゾン(O3)を含んでいるべきである。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
ファンの羽根を回転させるために電気モータを使用して空気流れを作り出すことは当技術分野で長く公知であった。不運にも、そのようなファンは実質的な騒音を作り出し、動いているファンの羽根に指又は鉛筆を突っ込もうという気にさせる子供に危険を及ぼすことがある。そのようなファンは、大量の空気量、例えば、1000ft3/分以上を作り出すが、モータを作動するために多くの電力を必要とし、本質的に空気を流す状態が発生しない。
【0003】
そのようなファンがHEPAコンプライアントフィルタを備え、おそらく0.3μm以上の粒状物質を除去することが公知である。不運にも、フィルタエレメントにより与えられる空気流への抵抗は、所望レベルの空気流を維持するため電気モータのサイズを2倍にすることが要求されることがある。さらに、HEPAコンプライアントフィルタのエレメントは高価であり、HEPAコンプライアントフィルタファンユニットの販売価格のかなりの部分に相当することがある。そのようなフィルタファンユニットは大きい粒子を除去することにより空気を調節できるが、例えば、細菌を含む、フィルタエレメントを通過するのに十分小さい粒状物質は除去されない。
【0004】
当技術分野において、機械的に構成部品を動かすことなく、電力を空気流に直接変換することにより、動電技術を使用して空気流を作り出すことも公知である。1つのそのようなシステムは、Leeへの米国特許No.4,789,801(1988)に説明され、ここに簡略化した形で、図1A及び1Bとして示されている。Leeのシステム10は、大領域(大区画)電極30のアレイから対称的に間隔を置いた小領域(小区画)の電極20のアレイを備えている。高電圧パルス列(例えば、0からおそらく+5KV)を出力するパルス発生器40の正端子は小区画のアレイに結合され、負パルス発生器の端子は大区画のアレイに結合される。
【0005】
高電圧パルスはアレイの間で空気をイオン化し、部品を動かす必要なく、小区画のアレイから大区画のアレイの方への空気流50が発生する。空気の粒状物質は空気流50内で浮遊して運ばれ、小区画の電極30の方へ移動する。粒状物質の多くは、小区画の電極アレイの表面に静電的に引き付けられ、したがって、それが残っている場合、空気流排出システム10を調節する。さらに、電極アレイ間にある高電圧場はオゾンを周囲の環境に放出し、例えば、細菌を含めて、空気流に浮遊して運ぶものは何でも破壊又は少なくとも除去するようになる。
【0006】
図1Aの実施例では、小区画の電極20は断面では円形であり、約0.003’’(0.08mm)の直径を有し、大区画の電極30は領域がかなり大きく、断面で涙形状をしている。大区画及び小区画の電極の間の断面領域の割合は明確には述べられていないが、Leeの図から10:1を超えるのは明白である。図1Aに示されているように、大区画の電極の球根状の前面は大区画の電極に面し、やや鋭いトレーリングエッジは空気流の出口方向に面している。大区画の鋭いトレーリングエッジは、明らかに、空気流に浮遊して運ばれた粒状物質の良好な静電付着を促進させる。Leeは涙形状の大区画の電極がどのように製造されるかについて開示していないが、思うに、それらはかなり高価なモールド鋳造又は押し出し成形処理を使用して作られる。
【0007】
図1Bとしてここに示された別の実施例では、Leeの大区画の電極30は断面が対称形に延長されている。大区画の電極の延長されたトレーリングエッジは、空気流に浮遊して運ばれた粒状物質が付着する領域を増加させる。Leeは、環境への陰イオンの放出の落下効率及び所望の減少は電極70の受動第3アレイを含むことから発生可能である。理解できるほど、電極の第3アレイを加えることにより効率を増加することは、結果として生じるシステムを製造すると共に維持するコストに貢献するであろう。
【0008】
Leeにより開示された静電技術は従来の電気ファンフィルタユニットに好都合であるが、Leeの大区画電極を製造するのは比較的高価である。さらに、Leeの実施例が製造されるものを変えてフィルタ効率を増加させることは、特に、電極の第3アレイを含まずに、好都合であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,789,801号 明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、電極を製造するために高価な製造技術を必要とせず、Leeタイプのシステムの効率を改善させる動電空気搬送調節装置の必要性がある。好ましくは、そのような調節装置は電極の第3アレイを必要とすることなく有効に機能する。さらに、そのような調節装置は、例えば、周囲の環境からにおいを除去し、発生する安全な量のオゾンのユーザの選択を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、空気を電動学的に搬送及び調節するための方法及び装置を供給する。
(本発明の概要)
本発明は、部品を動かすことなく、空気を搬送及び調節するための電動学的システムを供給する。空気はそれがイオン化され、安全な量のオゾンを含む意味で調節される。
【0012】
出願人の電動空気搬送調節装置は、イオン化ユニットを収容するルーバー又は格子の本体を含んでいる。イオン化ユニットは、一般の110VACを高電圧に上げる高電圧DCインバータと、実質的には100%デューティサイクル(例えば、高電圧DC)の出力がパルスの代わりに使用可能であるが、高電圧DCを受取ると共におそらく最高で10KVの高電圧パルスを出力する発生器とを含んでいる。ユニットはまた、伝導電極の第1及び第2の間隔を空けたアレイを備えた電極体ユニットを含み、第1アレイ及び第2アレイはそれぞれ、好ましくは、高電圧発生器の正及び負の出力出入口に結合されている。
【0013】
好ましくは、電極体は容易に製造可能な電極タイプの第1及び第2アレイを使用して形成される。1つの実施例では、第1アレイはワイヤ状の電極を備え、第2アレイは1又は2つのトレーリング表面を有するU形状の電極を備えている。さらにより有効な実施例では、第1アレイは少なくとも1つのピン又は円錐状の電極を含み、第2アレイは環状の座金状の電極である。電極体は、説明した第1及び第2アレイの電極のいろいろな組合せを含んでいてもよい。いろいろな実施例では、第1アレイ電極に対する第2アレイ電極の有効領域間の割合は少なくとも約20:1である。
【0014】
高電圧パルスは第1及び第2電極アレイの間に電界を作り出す。この電界は第1アレイから第2アレイの方へ向かう動電空気流を作り出し、空気流は好ましくは負のイオンの最終的な余りとオゾンで豊富である。ほこりの粒子及び他の所望しない成分(おそらく、微生物)を含む周囲の空気は、格子又はルーバーの開口部を通るハウジングに入り、(オゾンで)イオン化された洗浄空気はハウジングの下流側の開口部を通って出る。
【0015】
ほこり及び他の粒状物質は第2アレイ(又はコレクター)の電極に静電的に付着し、出力空気は実質的にそのような粒状物質をきれいにする。さらに、本発明により生成されたオゾンは一定のタイプの微生物等を殺すことができ、出力空気のにおいをも取り除く。好ましくは、搬送装置は周期的に一気に作動し、制御は、例えば、環境のにおいをもっと迅速に取り除くため、高電圧パルス発生器の出力をユーザが一時的に増加させる。
【0016】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面に関連させて、好適な実施例が詳細に示された以下の説明から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】従来技術の動電空気搬送調節装置の第1実施例の平断面図である。
【図1B】従来技術の動電空気搬送調節装置の第2実施例の平断面図である。
【図2A】本発明の好適な実施例の斜視図である。
【図2B】本発明による、部分的に引っ込められた電極体を有する、図2Aの実施例の斜視図である。
【図3】本発明の電気ブロック図である。
【図4A】本発明による、電極体のための第1実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4B】図4Aの実施例の平面ブロック図である。
【図4C】本発明による電極体のための第2実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4D】図4Cの実施例の修正版の平面ブロック図である。
【図4E】本発明による電極体のための第3実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4F】図4Eの実施例の平面ブロック図である。
【図4G】本発明による電極体のための第4実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4H】図4Gの実施例の平面ブロック図である。
【図4I】本発明による電極体のための第5実施例を示す斜視ブロック図である。
【図4J】図4Iの実施例の一部分の詳細断面図である。
【図4K】図4Iの実施例の代わりの一部分の詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(好適な実施例の詳細な説明)
図2A及び2Bは動電空気搬送調節装置システム100を示し、そのハウジング102は、好ましくは後部に位置する吸気口又はルーバー104と、好ましくは前側の側部に位置する排気口106と、ベース台108とを備えている。搬送装置のハウジング内部にイオン発生ユニット160があり、好ましくは、スイッチS1を使用してAC:DC電源により電力を供給されている。イオン発生ユニット160は周囲の空気以外のそれに組込まれ、搬送装置のハウジング以外は何も必要とせず、本発明の動作のため外部の動作電位を節約する。
【0019】
ハウジング102の上面は、ユーザが持上げ可能なハンドル112を含み、そのハンドルは、電極232の第1アレイ230と電極242の第2アレイ240とを備えた電極体220に添付されている。電極の第1及び第2アレイは、図3に最もよく見られるように、イオン発生ユニット160の出力端子の間に連続して結合されている。持上げハンドル112への能力は、洗浄の目的のため、必要であれば、交換のため、電極体を備えた電極への容易なアクセスを供給する。
【0020】
図2A及び2Bに示された本発明の一般形状は重要ではない。勿論、他の寸法及び形状が使用されてもよいが、好適な実施例の頂部から底部までの高さはおそらく1mであり、左右の幅はおそらく15cmであり、前後の深さはおそらく10cmである。ルーバー構造は経済的なハウジング形状の十分な出入口を供給する。第2アレイの電極に対するそれらの位置を除いて、通気口104と106の間で真の区別をする必要はなく、むしろ、通常の通気口が使用可能である。これらの通気口は、周囲の空気の十分な流れが引き出され、本発明に利用可能とされ、安全な量のO3を含むイオン化された空気の十分な量がユニット130から流れ出ることを保証するのに役立つ。
【0021】
説明するように、ユニット100がS1で電力を供給されると、イオン発生器160による高電圧の出力は第1電極アレイでイオンを作り出し、イオンは第2電極アレイに引き付けられる。「IN」から「OUT」方向のイオンの動きは、空気の分子をそれらと共に運び、したがって、イオン化された空気の流出を動電学的に作り出す。図2A及び2Bの「IN」の概念は粒状物質60を有する周囲の空気の取入れを示している。図の「OUT」の概念は、第2アレイの電極の表面に静電的に付着する粒状物質が実質的にまったくない洗浄空気の流出を示している。イオン化された空気流を発生させる処理において、安全な量のオゾン(O3)は有益に作られる。ハウジング102の内面に静電シールドを供給し、検出できる電磁放射を減少させる。例えば、金属シールドはハウジング内に配置され、ハウジングの内部の一部分は金属塗料で被覆され、そのような放射を減少させる。
【0022】
図3で最もよく分かるように、イオン発生ユニット160は高電圧発生ユニット170と回路180を含み、生の交流電圧(例えば、117VAC)を直流(DC)電圧に変換する。好ましくは、回路は、(制御がユーザスイッチS2により変えられる)発生ユニットの出力電圧の形状及び又はデューティサイクルを制御する回路を含んでいる。好ましくは、回路180はまた、スイッチS3に結合され、一時的に出力オゾンを一気に増加させるパルスモード成分を含んでいる。回路180はまた、タイマー回路と、発光ダイオード(LED)等の可視表示器をも含んでいる。イオンが発生すると、LED又は(所望であれば、可聴表示器を含む)他の表示器が信号を送る。タイマーは、所定時間、例えば、30分後、自動的にイオン及び又はオゾンの発生を中止することができる。
【0023】
図3に示されているように、好ましくは、高電圧発生ユニット170は、おそらく20KHz周波数の低電圧発振回路を備え、例えば、サイリスタ等の電子スイッチ200に低電圧パルスを出力する。スイッチ200は低電圧パルスを逓昇変圧器T1の入力巻線に切換え可能に結合されている。T1の第2巻線は高電圧パルスを出力する高電圧増倍回路210に結合されている。好ましくは、高電圧パルス発生器170及び回路180を備えた回路及び構成要素はハウジング102内に取付けられるプリント回路版に製作されている。所望の場合には、(例えば、ステレオチューナーからの)外部音声入力は発振器190に適切に結合され、ユニット160により製造された動電空気流を聴覚的に変調する。結果は静電拡声器であり、その出力空気流は可聴入力信号に従って人間の耳に可聴である。さらに、出力空気流は依然としてイオン及びオゾンを含んでいる。
【0024】
好ましくは、高電圧発生器170からの出力パルスは少なくとも最高で10KVで、最高電圧のおそらく半分の有効DCオフセットを有し、おそらく20KHzの周波数を有している。好ましくは、パルス列出力はおそらく10%のデューティサイクルを有し、電池寿命を増進させる。勿論、異なる最高振幅、DCオフセット、パルス列波形、デューティサイクル、及び又は反復周波数が代わりに使用されてもよい。実に、短い電池寿命にも拘らず、100%パルス列(例えば、本質的にDC高電圧)が使用されてもよい。したがって、発生器ユニット170は高電圧パルス発生器と呼ばれる。
【0025】
振動周波数は特に重要ではないが、少なくとも約20KHzの周波数は、人間に聞こえないとして好適である。もしペットが本発明と同じ部屋にいた場合、ペットを不快にし及び又はペットが吠えるのを防ぐため、さらに高い作動周波数を使用するのが望ましい。
【0026】
高電圧パルス発生ユニット170からの出力は、第1電極アレイ230及び第2電極アレイ240を備えた電極体220に結合されている。ユニット170はDC:DC高電圧発生器として機能し、電極体220に入力される高電圧パルスを出力する他の回路及び又は技術を使用して実行可能であろう。
【0027】
図3の実施例では、ユニット170の正の出力端子は第1電極アレイ230に結合され、負の出力端子は第2電極アレイ240に結合される。この結合極性は所望しない可聴の電極振動又は雑音を最小にすることを含めて、より動作することが分かっている。空気の静電流れが作られ、第1電極アレイから第2電極アレイに向かう。(この流れは図の「OUT」を示している。)したがって、電極体220は搬送装置システム100内に取付けられ、第2電極アレイ240がOUT口により近く、第1電極アレイがIN口により近いようになっている。
【0028】
高電圧パルス発生器170からの電圧又はパルスが第1及び第2電極アレイ230及び240で結合される時、プラズマ状の電界が第1アレイ230の電極を取囲んで作られると信じられている。この電界は第1及び第2電極アレイの間で周囲の空気をイオン化し、第2アレイの方へ移動するOUTの空気流を確立する。通気口104を経由してINの流れが入り、通気口106を経由してOUTの流れが出ることが分かっている。
【0029】
オゾンとイオンは、本質的に第1アレイに結合された発生器170からの電位の関数として、第1アレイ電極232により同時に発生されると信じられている。オゾンの発生は第1アレイの電位を増加又は減少させることにより増加又は減少されてもよい。反対の極性の電位を第2アレイ電極242に結合することは第1アレイで発生されたイオンの動作を本質的に加速し、図の「OUT」として示された空気流を作り出す。イオンが第2アレイの方へ移動すると、それらは空気分子を第2アレイの方へ押し進み又は移動すると信じられている。この動作の相体速度は第1アレイの電位に対する第2アレイの電位を減少することにより増加されてもよい。
【0030】
例えば、+10KVが第1アレイ電極に加えられ、電位が第2電極に加えられた場合、(最終的な変化が正である)イオンの雲が第1電極アレイの近くに形成されるであろう。さらに、かなり高い10KVの電位は多くのオゾンを発生するであろう。相対的に負の電位を第2アレイ電極に結合することにより、動くイオンの運動量が維持される時、正味に放出されたイオンにより動いた空気集団の速度は増加する。
【0031】
他方、同一の有効流出(OUT)速度を維持するが、ほとんどオゾンを発生しないのが望ましい場合、例えば、10KVの電位が電極アレイの間で分割可能であろう。例えば、発生器170は第1アレイ電極に+4KV(又は何か他の端数)を供給すると共に第2アレイ電極に−6KV(又は何か他の端数)を供給する。この例では、+4KV及び−6KVが接地に対して測定されることが分かる。理解できることは、本発明が安全なオゾン量を出力するように動作することが望まれる。したがって、好ましくは、高電圧は、第1アレイ電極に約+4KV、第2アレイ電極に約−6KVが加えられて、分割される。
【0032】
述べたように、好ましくは、流出(OUT)は、細菌、微生物、及び流出物に晒された他の生物(又はある生物)物質を破壊又は少なくとも実質的に変えることができる安全なO3量を含んでいる。したがって、スイッチS1が閉鎖され、B1が十分な動作電位を有している時、高電圧パルス発生ユニット170からのパルスはイオン化された空気及びO3の流出(OUT)を生み出す。S1が閉鎖されると、LEDはイオン化が起こる時に視覚的に信号を送るであろう。
【0033】
好ましくは、本発明の動作パラメータは製造中に設定され、ユーザが調整可能ではない。例えば、最高の出力電圧及び又はユニット170により発生された高電圧パルスのデューティサイクルの増加は、空気量割合、イオン含有量、及びオゾン含有量を増加できる。好適な実施例では、出力量割合は約200フィート/分であり、イオン含有量は約2,000,000/ccであり、オゾン含有量は約40ppb(環境上)からおそらく2000ppb(環境上)である。R2/R1割合を約20:1以下に減少することは、最高電圧及び又は第1及び第2電極アレイの間に結合された高電圧パルスのデューティサイクルを減少するように、流量割合を減少させる。
【0034】
実際には、ユニット100は部屋に置かれ、通常、117VACの動作電位の適当な源に接続される。S1に電圧を加えて、イオン化ユニット160はイオン化された空気、好ましくは、出力出入口150を介して幾らかのオゾン(O3)を放出する。イオン及びオゾンと結合された空気流は部屋の空気を新しくし、オゾンは、あるにおい、細菌、微生物等の望ましくない影響を好都合に破壊又は少なくとも減少させることができる。実際は、本発明内で故意に動く部品がないので、空気流は動電学的に作られる。(示されているように、幾つかの機械的振動は電極内で発生してもよい。)図4Aに関連して説明するように、これらのイオンは正イオンであるより健康に有益であると考えられているので、本発明は負イオンの最終的な余りを実際に出力することが望ましい。
【0035】
一般に、本発明のいろいろな特徴を述べると、電極体220の好適な実施例はが説明されるであろう。いろいろな実施例では、電極体220は少なくとも1つの電極232の第1アレイ230を備え、好ましくは、少なくとも1つの電極242の第2アレイ240をさらに備えているであろう。理解できることには、電極232及び242のための材料は電導性であり、高電圧の適用からの腐食の影響から回復し易く、さらに洗浄されるのに十分強い。
【0036】
ここで説明されるいろいろな電極体において、第1電極アレイ230の電極232は、好ましくは、タングステン製である。タングステンは洗浄に耐えるのに十分強く、イオン化による破損を遅らせる高溶解点を有している。他方、好ましくは、電極242はよく磨かれた外面を有し、望ましくない2点間放射を最小にする。そのように、電極242は、好ましくは、ステンレス鋼、真鍮、他の材料の中から製造されている。電極232の研磨面はまた電極の洗浄を容易に促進する。
【0037】
Leeにより開示された従来技術の電極とは対照的に、本発明による電極232及び242は軽量で、製造容易で、大量生産に向いている。さらに、ここで説明された電極232及び242はイオン化された空気のより有効な発生、及び安全なオゾンO3量の生産を促進する。
【0038】
本発明において、高電圧パルス発生器170は第1電極アレイ230と第2電極アレイ240の間に結合されている。高電圧パルスは、(ここでは「OUT」と表示された中空矢印により示された)第1アレイから第2アレイの方向に移動するイオン化された空気の流れを作り出す。そのように、電極232は放射電極と呼ばれてもよく、電極242はコレクター電極と呼ばれてもよい。この流出は、好都合に安全なO3量を含み、本発明を通気口106から出す。
【0039】
本発明によると、高電圧パルス発生器の出力端子又は出入口は電極232に結合され、負の出力端子又は出入口は電極242に結合されていることが好ましい。放射イオンの最終的な極性は正であり、例えば、負イオンより正イオンが放射されると信じられている。とにかく、好適な電極体の電気結合は反対の極性と対照する電極232からの可聴の雑音を最小にする(例えば、正及び負の出力出入口の接続を交換する)。
【0040】
しかし、健康の見地から、正イオンの発生はかなり静かな空気流の助けとなるが、出力空気流は、正イオンではなく、負イオンでより多く流れることが望ましい。しかし、幾つかの実施例では、高電圧パルス発生器の1つの出入口(好ましくは負の出入口)は実際に周囲の空気であることが示されている。したがって、第2アレイの電極はワイヤを使用して高電圧パルス発生器に接続される必要はない。それにもかかわらず、この場合には、周囲の空気を介して、第2アレイ電極と高電圧パルス発生器の1つの出力出入口の間に有効な接続があるであろう。
【0041】
図4A及び4Bの実施例に戻ると、電極体220は、ワイヤ電極232の第1アレイと、通常はU形状の電極242の第2アレイとを備えている。好適な実施例では、第1アレイを備えた電極の数N1は、好ましくは、第1アレイを備えた電極の数N2に関連するものにより異なるであろう。示された多くの実施例では、である。しかし、所望すれば、図4Aでは、さらなる第1電極232がアレイ230の出力端部で追加され、N2>N1、例えば、5つの電極232が4つの電極242と比較されるようになっている。
【0042】
好ましくは、電極232はタングステンワイヤの長さであり、電極242は板金製であり、真鍮又は他の板金が使用可能であるが、好ましくはステンレス鋼である。板金は、中空に延びたU形状の電極242のための側部領域244及びだんご鼻領域246を規定するように容易に形成されている。図4Aは、第2アレイ240の4つの電極242と、第1アレイ230の3つの電極232とを示しているが、示されているように、各アレイの他の数の電極が使用可能であり、好ましくは、示されているように対称的な千鳥形状を保持している。図4Aにおいて、粒状物質が流入(IN)空気中にあるが、流出(OUT)空気は実質的に粒状物質が欠けており、好ましくは、第2アレイ電極により供給された大表面に付着している(図4B参照)。
【0043】
図4Bで最もよく分かるように、アレイの間の間隔を置いた形状は千鳥型であり、各第1アレイ電極232が実質的に2つの第2アレイ電極242から等距離となるようになっている。この対称的な千鳥型は特に有効な電極配置であることが分かっている。好ましくは、千鳥型配列は、近接の電極232又は近接の電極242が、それぞれ一定の距離、Y1及びY2、間隔を置いているので対称的である。しかし、イオン放射及び空気流は減少しそうであるが、非対称形状も使用可能であろう。また、電極232及び242の数が示されているものとは異なっていてもよいことが分かっている。
【0044】
図4Aにおいて、一般に、寸法は以下の通りであり、電極232の直径は約0.08mmであり、距離Y1及びY2はそれぞれ約16mmであり、距離X1は約16mmであり、距離Lは約20mmであり、電極の高さZ1及びZ2はそれぞれ約1mである。電極242の幅Wは、好ましくは、約4mmであり、電極242が形成される材料の厚さは約0.5mmである。勿論、他の寸法及び形状が使用可能であろう。電極232は直径が小さく、所望の高電圧場を確立するのに役立つのが好ましい。他方、(電極242と同様に)電極232が時折の洗浄に耐えるのに十分強いことが望ましい。
【0045】
第1アレイ230の電極は導体234によって、高電圧パルス発生器170の第1(好ましくは、正の)出力出入口に結合され、第2アレイ240の電極242は導体244によって、発生器170の第2(好ましくは、負の)出力出入口に結合されている。いろいろな電極で導体234又は244に電気接続がなされているのは余り重要ではない。したがって、例として、図4Bは球根状端部246の内側の幾つかの電極242と接続する導体244を示しており、他の電極242は電極の他の場所で導体244に電気接続されている。いろいろな電極242への電気接続はまた、流出空気流の実質的な損傷が起こらないとの条件で、電極外面になされることができるであろう。
【0046】
(図2Bに示されているように)ユニット100から電極体を容易に取り除くため、いろいろな電極の下端部がワイヤ又は他の導体234又は244の一致部分に対して適合するのが好ましい。例えば、カップ状の部材は、電極アレイ220がユニット100のハウジング102に完全に挿入される時にいろいろな電極の自由端部が適合するワイヤ234及び244に添付されることができる。
【0047】
電極242の最も近い有効領域に対する電極232の有効電界放射領域の割合は少なくとも約15:1であり、好ましくは、少なくとも20:1である。したがって、図4A及び図4Bの実施例では、割合R2/R1=2mm/0.04mm=50:1である。
【0048】
ここで説明されているこの及び他の実施例では、イオン化は第1電極アレイ230のより小さい電極232で起こると思われ、高電圧のアークの機能としてオゾンの生産が発生する。例えば、最高電圧の振幅及び又は高電圧パルス発生器170からのパルスのデューティサイクルはイオン化された空気の出力流れ中のオゾン含有量を増加可能である。所望した場合には、ユーザ制御S2を使用し、振幅及び又はデューティサイクルを(安全な方法で)変えることによりオゾン含有量を幾分変えることができる。そのような制御を達成するための特定の回路が当技術分野で公知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
【0049】
図4A及び4Bには、好ましくは、第2アレイ電極と同電位に電気結合された、少なくとも1つの出力制御電極243を含んでいることに注目しなさい。好ましくは、電極243は側面形状が尖った形状、例えば、三角形を形成している。電極243の鋭い先端部は、(電極がかなり負の高電位に結合されているので)実質的に負のイオンを発生させる。これらの負のイオンは他の方法で出力空気流にある余分な正イオンを中和し、OUTの流れは最終的な負の電荷を有するようになっている。好ましくは、電極243は、ステンレス鋼、銅、又は他の導体であり、基部でおそらく高さが20mmで幅が約12mmである。
【0050】
尖った電極243を有する別の利点は、それらがユニット100のハウジング内に固定して取付けられていてもよいことであり、したがって、ユニットを洗浄する時に人間の手で容易に届かない。そうでない場合には、電極243の鋭い先端は容易に切断させることができるであろう。1つの電極243を含むことは、充分な数の出力の負のイオンを供給するのに充分であることが分かるが、もっとそのような電極が含まれていてもよい。
【0051】
図4A及び4Cの実施例では、それぞれのU形状の電極242はイオン化された空気及びO3の流出の有効な動的搬送を促進する2つのトレーリングエッジを有している。尖った電極領域243’のトレーリングエッジの少なくとも一部分に含まれていることに注目しなさい。電極領域243’は、図4A及び4Bに関連して説明されているのと同じ方法で、負イオンの出力を促進するのに役立つ。しかし、布等で電極242を拭き、そこに堆積された特定の物質を取り除く時、ユーザ自身を切る可能性が高くなることに注意しなさい。図4C及びその後の図面には、説明の容易のため粒状物質が省略されている。しかし、図2A〜4Bに示されているものから、粒状物質は流入空気に存在し、流出する空気からは実質的になくなるであろう。説明されているように、粒状物質60は、通常、電極242の表面領域に静電的に凝結されるだろう。
【0052】
図4C及び4Dの実施例が電極242の幾らか先端を切ったものを示している。図4A及び4Bの実施例の寸法Lは約20mmであるが、図4C及び4Dにおいて、Lは約8mmまで短かくされている。図4Cの他の寸法は、好ましくは、図4A及び4Bのために説明されたものと同様である。図4C及び4Dでは、電極242のトレーリングエッジに尖った領域246を含むことはイオン化された空気流のより有効な発生を促進するように思われる。図4Cの第2電極アレイ240の形状は、より短いトレーリングエッジの外形によって、図4A及び4Bの構成より強くすることができる。前に述べたように、第1及び第2電極アレイのための対称的な千鳥型形状は図4Cの構成にとっては好ましい。
【0053】
図4Dの実施例では、242−1及び242−2で示された最も外部の第2電極は実質的に最も外部のトレーリングエッジを有していない。図4Dの寸法Lは、好ましくは、約3mmであり、他の寸法は図4A及び4Bの構成のために説明されているようであってもよい。再び、図4Dの実施例のための割合R2/R1は、好ましくは、約20:1を超える。
【0054】
図4E及び4Fは電極体220の別の実施例を示し、第1電極アレイは単一ワイヤ電極232を備え、第2電極アレイは断面が湾曲したL形状の一対の電極242を備えている。通常の寸法は、前述した実施例で説明したものとは異なるが、X1=約12mm、Y1=約5mm、及びL1=約3mmである。有効なR2/R1割合は、再び約20:1以上である。勿論、1つ以上の電極232及び2つ以上の電極242が使用されてもよいが、図4E及び4Fの体220を含む少数の電極は製造の経済性、及び洗浄の容易性を促進する。再び、この実施例は前述した対称的な千鳥型を組込み、電極232は2つの電極242から等距離にある。
【0055】
図4G及び4Hは電極体220のさらに別の実施例を示している。この実施例では、第1電極アレイ230はワイヤ232の長さであり、第2電極アレイ240は一対の棒又は円柱の電極242を備えている。ここで前述した実施例のように、電極232は電極242から対称的に等距離にあるのが望ましい。ワイヤ電極232は、好ましくは、おそらく0.08mmのタングステンであり、円柱の電極242はおそらく2mmの直径のステンレス鋼である。したがって、この実施例では、R2/R1割合は約25:1である。他の寸法は他の構成、例えば、図4E、4Fと同様であってもよい。勿論、電極体220は、1以上の電極232、及び2以上の電極242を備えていてもよい。
【0056】
特に、好適な実施例は、図4I及び図4Jに示されている。これらの図面では、第1電極体は、丸い内側開口部246を有する単一の環状の電極242を有する第2電極アレイと同軸に配列された単一のピン状のエレメント232を備えている。しかし、破線のエレメント232’,242’により示されているように、電極体220は複数のそのようなピン状及び環状のエレメントを備えていてもよい。好ましくは、電極232はタングステンであり、電極242はステンレス鋼である。
【0057】
図4I及び図4Jの実施例のための通常の寸法は、L1=約10mm、X1=約9.5mm、T=約0.5mmであり、開口部246の直径は約12mmである。好ましくは、寸法L1は充分に長く、電極232の上流部分(例えば、図4Iの左側部分)は電極232とコレクター電極242の間で電界と干渉しないようになっている。しかし、図4Jに示されているように、有効R2/R1割合は電極232の先端部形状により左右される。再び、好適な実施例では、その割合は約20:1を超える。図4Jで破線で描かれた線は、放射電極232から放射し、コレクター電極246の湾曲面で終わる理論上の電力場の線を示している。好ましくは、その場の大部分は電極232と電極242の間の同軸の約+−45°内に放射する。他方、電極242及び又は電極232及び242構造の開口部が同軸回りの角度を非常に狭めるようになっている場合には、空気流は過度に制限されるであろう。
【0058】
図4Iに示された環状ピンで電極体構造の1つの利点は、環状の電極242の平坦領域が充分な表面領域を供給し、移動する空気流に浮遊して運ばれる粒状物質60が付着し、さらに容易に洗浄可能となっている。
【0059】
さらに、好都合にも、環状ピン構造は、従来技術の構造、又は図4A〜4Hの構造よりオゾンを発生する。例えば、図4A〜4Hの構造はおそらく50ppbオゾンを発生してもよく、図4Iの構造は約2000ppbのオゾンを発生可能である。
【0060】
それにもかかわらず、出願人の第1アレイのピン電極は図4A〜4Hの第2アレイ電極により利用されてもよいと認められるだろう。さらに、出願人の第2アレイの環状電極は図4A〜4Hの第1アレイ電極により利用されてもよい。例えば、図4A〜4Hの実施例の変更において、それぞれのワイヤ又は円柱の電極232は、(例えば、図4I〜4Kに示されているように)電気的に直列に接続された1列のピン電極により置換され、これらの図面に示されているように第2電極アレイを保持している。同じように、図4A〜4Hの実施例の他の変更では、第1アレイ電極は示されているようなままであるが、それぞれの第2アレイ電極242は(図4I〜4Kに示されているように)電気的に直列に接続された1列の環状電極により置換されている。
【0061】
図4Jには、図4Iの電極242の中央部分の詳細断面図が示されている。図4Jでよく分かるように、電極242の中央開口部の近くの湾曲領域246は許容できる大表面領域を供給するように思われ、電極232の遠位端からの多くのイオン化経路は実質的に等しい経路長を有している。したがって、電極232の遠位端(又は放射端)は好都合にも小さく、電極アレイの間に電界を集中させるが、好ましくは、電極242の近接領域は多くの等距離の内側電極アレイ経路を供給する。おそらく90フィート/分の高流出割合及びこの構成を発生可能な2000ppbの範囲のオゾン放射は、高い動作効率を確認する。
【0062】
図4Kでは、1以上の電極232が炭素繊維の伝導ブロック232により置換され、そのブロックは遠位面を有し、突出した繊維233−1,…233−Nが釘床(bed of nail)の出現となる。突出した繊維はそれぞれ、放射電極として作用でき、複数の放射面を供給することができる。ある期間に亘り、幾つかの又は全ての電極は事実上消費され、グラファイトブロック232’’が置換されるだろう。233−Nのように材料が突出した伝導繊維を有する表面を備えている場合には、グラファイト以外の材料がブロック232’’のために使用されてもよい。
【0063】
説明したように、イオンの最終的な出力は、出力流の近く、好ましくは、第2アレイ電極の下流側の近くにバイアスエレメント(例えば、エレメント243)を配置することにより影響を及ぼされる。イオン出力が所望されない場合、そのようなエレメントは実質的に中和を達成可能である。本発明は、所望であれば、オゾンを作り出すことなくイオンを作り出すように調整可能であろうことも認められるだろう。
【0064】
所望であれば、本発明は、例えば、電池で動作可能なパーソナルユニットを供給し、小型化することができるだろう。所望であれば、自動車内での使用のため、適当な大きさのユニットが供給可能であり、ユニットは通常、自動車に利用可能な12VDC電源により電圧を与えられる。そのような実施例では、発生器40はAC:DCの高電圧変換よりむしろDC:DCを供給するように変更させるであろう。空気洗浄の適用において、下流の電極は、粒状物質を蓄積しがちであり、好ましくは、洗浄のためユニットから引き出される。第1電極アレイの電極がワイヤ、例えば、かなりもろい部品である実施例では、ユーザの洗浄のためそのようなワイヤ電極を取り除くだけでなく、おそらく自己洗浄の特徴を供給するのが望ましいことがある。図2Bでは、例えば、ワイヤタイプの電極232が固定されている場合(例えば、ユーザが容易に取り除くことができない場合)、電極242に添付された機構の下端部は、ワイヤ電極のいずれか側を通る溝を有する柔軟なプラスチックワイパー板を備えているかもしれない。ハンドル112は(そのような実施例において)より丈夫な第2アレイ電極だけを取り除くように持上げられる時はいつでも、(固定した)第1アレイ電極は、第2アレイ電極の下端部と結合する(図2Bに示されていない)部品の底部に添付されたプラスチックワイパー板により拭かれることによってもっと洗浄されるであろう。そのような拭く動作は、ハンドル112(及び部品に取付けられたすべて)がユニットハウジングから取り除かれ、又はハウジングに戻って挿入されるたびに両方発生するだろう。
【0065】
所望の場合には、出力オゾン及び又は出力イオン含有量を検出し、そのような検出情報を使用し、高電圧発生器を制御し、所望の方法で出力を調節するため、さらなる改善がなされるであろう。幾つかの適用では、適当なセンサ、又はユニットそれ自体の又はその中のセンサをおそらくハウジングの後面に取付けるのに十分であろう。そのようなセンサからの出力信号は、高電圧発生器の1以上の特性、例えば、デューティサイクル、パルス幅、全体のパルス反復率等を制御するために処理されると共に使用される信号だろう。他の適用では、センサは本発明から遠く、例えば、おそらく本発明が使用される部屋の反対のコーナーに配置されてもよいであろう。その後、センサデータは、RF、光学、IR、音波、副音波エネルギーのいずれか又はすべてを使用して実時間で、好ましくは、ユニットハウジング内に配置された適当な受信機に送られるであろう。そのようなフィードバックは、本発明からの出力だけでなく本発明が使用される環境への影響をより正確に測定することができるだろう。たとえ、実際の出力のフィードバックが使用されない場合、これらの環境のパラメータが本発明からの出力流のオゾン及び又はイオン含有量に影響を及ぼすことができるように、温度及び又は湿度を検出するセンサを有する本発明を供給するのが望ましい。そのような実施例において、おそらくハウジング内のマイクロコントローラと関連されたルックアップ表等は公知な相関関係を蓄積し、所定の検出された温度及び又は湿度のため、高電圧発生器の出力特性が適当な方法で動的に変化可能なようになっている。この方法では、例えば、朝に確立される所望の出力空気流は、たとえ、周囲温度及び又は湿度(又は他の環境特性)が昼間に後で変更されたとしても、実質的に一定のままであろう。
【0066】
本発明の他の所望な変更はまたなされてもよい。例えば、図2B又は4Bに示されているような実施例では、ワイヤエレメント232がハウジングのベース部分に取付けられる高電圧アーク周囲領域は、そのような取付物を囲む高いカラーを形成することにより最小化されることができる。そのようなカラーは取付物の有効な高電圧特性を増加させ、本発明の全体の信頼性を促進することができるだろう。例えば、ユーザが不注意で本発明に水を入れ、高電圧のアークが起きた場合、この発生器から検出された電流を基に、高電圧発生回路にフィードバックを供給することができる。所望しないアークは認識できる電流サージ特性を有し、フィードバックの構成で検出されると共に使用され、ある期間、おそらく1分程度、高電圧パルスの発生を止めることができるだろう。その期間後、過度の電流パルスが依然として発生している場合、高電圧パルスが再び止められるだろう。そのような動作を左右する電子回路は警告LED又は他の表示器を作動させ、何かが本発明に具合悪いことをユーザに警告することができだろう。
【0067】
特許請求の範囲により定義された本発明の主題及び精神から逸脱することなく、開示された実施例に対する変更及び修正がなされてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジング内に配置された自給式イオン発生器とを備えた動電空気搬送調節装置であって、
第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器と、
前記出力出入口の間に有効に結合され、少なくとも1つの電導の棒状電極を含む第1電極アレイと、前記棒状電極と平行でそこから等距離に配置された少なくとも第1及び第2の電導中空電極を含む第2電極アレイとを備え、前記第1電導中空電極は前記第2電導電極の最も近い電極面に平行な電極面を備えた電極体とを含み、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記第1及び第2の電導中空電極は前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質を集めるような大きさに作られていることを特徴とする動電空気搬送調節装置。
【請求項2】
前記ハウジング内に配置されたバイアス電極をさらに含み、前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定する請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項3】
前記高電圧発生器は、(a)前記高電圧発生器が接地に対して測定可能な第1電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2電位を前記第2電極アレイに供給し、(b)前記高電圧発生器が接地に対して測定可能な第1の正電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2の負電位を前記第2電極アレイに供給することから成るグループから選択された特性を有する請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項4】
前記棒状電極はワイヤ電極であり、前記棒状電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項5】
前記第1及び第2電導中空電極の前記電極面は少なくとも8mmの長さである請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項6】
前記第1電極アレイは少なくとも1つのワイヤ電極を含み、
前記第2電極アレイは断面がそれぞれU形状を形成し、だんご鼻領域と平行な第1及び第2トレーリングエッジ領域とを有する少なくとも2つの電導電極を含み、
前記U形状の電極は前記だんご鼻領域が前記ワイヤ電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項7】
前記第2電極アレイの電極は、(i)1つのトレーリングエッジ領域の一部分が前記電極の残りのトレーリングエッジ領域より長く、(ii)前記トレーリングエッジ領域が下流に面する少なくとも1つの尖った突出物を規定し、(iii)少なくとも1つのトレーリングエッジが少なくとも8mmの長さを有し、(iv)少なくとも1つのトレーリングエッジが約20mmの加賀さを有し、(v)前記金属ワイヤ電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えていることから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有する請求項6に記載の搬送調節装置。
【請求項8】
前記第1電極アレイは少なくとも1つのワイヤ電極を含み、前記第2電極アレイは断面がそれぞれ湾曲した鼻領域を有するL形状を形成する少なくとも2つの電導電極を含み、
前記L形状の電極は前記湾曲した鼻領域が前記ワイヤ電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項9】
前記ハウジングは第2電極アレイの開口部を規定し、
前記第2電極アレイは前記第2電極アレイの開口部を介して前記ハウジングから取外し可能である請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項10】
前記第1及び第2の電導中空電極は前記棒状電極に面する表面領域と、最も近い電極面に平行にそこから前記電極面に移行する丸い領域とを含んでいる請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項11】
前記第1及び第2の電導中空電極は金属シートから形成されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項12】
ハウジングと、
該ハウジング内に配置された自給式イオン発生器とを備えた動電空気搬送調節装置であって、
第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%である信号を出力する高電圧発生器と、
前記出力出入口の間に有効に結合された電極体とを含み、該電極体は、
通常、下流方向に向いた尖った先端部を有する少なくとも1つの電極を含む第1電極アレイと、
前記第1電極の前記尖った先端部と通常同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも1つの実質的に円形の開口部を規定する少なくとも1つの電導部材を含む第2電極アレイとを備え、前記電導部材は、前記第1電極アレイに面し、第1面から円滑且つ連続的に移行する第1面と、前記実質的に円形の開口部の周辺を取囲み、連続的な内面を有するスカート状領域を形成する第2面とを有し、前記スカート状領域は前記下流方向に延び、前記スカート状領域の内面は単一の連続面であり、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質は前記電導部材の前記連続内面に集められることを特徴とする動電空気搬送調節装置。
【請求項13】
前記ハウジング内に配置されたバイアス電極をさらに含み、前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定する請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項14】
前記第1電極アレイは、(i)電導のピン形状の電極、(ii)電導のテーパ状の電極、及び(iii)複数の突出した伝導繊維を規定する端部を有する伝導材料の一部分から成るグループから選択された少なくとも1つの電極を有する請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項15】
前記第2電極アレイは電導材料の輪である請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項16】
前記第1電極アレイの電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えている請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項17】
前記第1電極アレイはそれぞれが尖っており、ほぼ前記開口部に向いた尖った先端部を含み、
前記第2電極アレイは前記開口部を取囲む伝導材料の単一リングである請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項18】
前記第1電極アレイはそれぞれ尖った先端部を有する少なくとも2つの電極を含み、
前記第2電極アレイはそれぞれが実質的に円形の開口部を規定し、ほぼ前記第1電極アレイの電極の尖った先端部と同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも2つの電導部材を含んでいる請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項19】
前記高電圧発生器は、接地に対して測定可能な第1電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2電位を前記第2電極アレイに供給し、前記第1電位及び前記第2電位の少なくとも1つは少なくとも約1kVの絶対的大きさを有している請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項20】
前記第1電極アレイの前記電極は、(a)前記電極がタングステンを含み、(b)前記電極がステンレス鋼を含み、(c)前記電極が炭素の突出した繊維を含むことから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有している請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項21】
イオンとオゾンの少なくとも1つを含む清浄空気の流れを動電学的に供給する方法であって、
(a)ハウジングを供給し、
(b)第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器を、前記ハウジング内に供給し、
(c)前記出力出入口の間に有効に結合された電極体を前記ハウジング内に配置し、前記電極体は、少なくとも1つの電導の棒状電極を含む第1電極アレイと、前記棒状電極と平行でそこから等距離に配置された少なくとも第1及び第2の電導中空電極を含む第2電極アレイとを備え、前記第1電導中空電極は前記第2電導電極の最も近い電極面に平行な電極面を備え、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記第1及び第2の電導中空電極は前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質を集めるような大きさに作られていることを特徴とする方法。
【請求項22】
(d)(i)前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定するためのバイアス電極と、(ii)前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定するための手段の少なくとも1つを前記ハウジング内に配置することをさらに含んでいる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ステップ(b)は、(i)ワイヤと、(ii)棒とから成るグループから選択された少なくとも1つの電極を前記第1電極アレイに供給することを含み、断面が(i)湾曲した鼻領域と第1及び第2のトレーリングエッジ領域とを有するほぼU形状、及び(ii)湾曲した鼻領域を有するほぼL形状から成るグループから選択された形状を規定する少なくとも2つの電導の電極を前記第2電極に供給することを含み、前記第2電極アレイの電極は前記湾曲した鼻領域が前記第1電極アレイの電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第2電極アレイの電極は、(i)1つのトレーリングエッジ領域の一部分が前記電極の残りのトレーリングエッジ領域より長く、(ii)前記トレーリングエッジ領域が下流に面する少なくとも1つの尖った突出物を規定し、(iii)少なくとも1つのトレーリングエッジが少なくとも8mmの長さを有し、(iv)少なくとも1つのトレーリングエッジが約20mmの長さを有し、(v)前記金属ワイヤ電極の有効半径に対する前記第2電極の電極の有効半径の割合は約15:1を超えていることから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有している請求項23に記載の方法。
【請求項25】
イオンとオゾンの少なくとも1つを含む清浄空気の流れを動電学的に供給する方法であって、
(a)ハウジングを供給し、
(b)第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器を、前記ハウジング内に供給し、
(c)前記出力出入口の間に有効に結合された電極体を前記ハウジング内に配置し、前記電極体は、ほぼ下流方向に向いて尖った先端部を有する少なくとも1つの電極を含む第1電極アレイと、前記第1電極の前記尖った先端部とほぼ同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも1つの実質的に円形の開口部で形成される少なくとも1つの電導部材を含む第2電極アレイとを備え、前記電導部材は、前記第1電極アレイに面すると共に第1面から円滑且つ連続的に移行する第1面と、前記実質的に円形の開口部の周辺を取囲み、連続的な内面を有するスカート状の領域を形成する第2面とを有し、前記スカート状の領域は前記下流方向に延び、前記スカート状の領域の内面は単一の連続面であり、
前記イオン発生器は、前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質は前記電導部材の前記連続する内面に集まることを特徴とする方法。
【請求項26】
ステップ(b)は、(i)電導のピン形状の電極、(ii)電導のテーパ状の電極、及び(iii)複数の突出した伝導繊維を規定する端部を有する伝導材料の一部分から成るグループから選択された少なくとも1つの電極を有する前記電極アレイを供給することを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ステップ(b)は、前記第2電極アレイを伝導材料の単一の輪として供給する請求項25に記載の方法。
【請求項28】
ステップ(b)は、
それぞれがほぼ前記開口部の方に向いた尖った先端部を有する少なくとも2つの電極を前記第1電極アレイに供給することを含み、さらに、
(i)前記第2電極アレイを前記開口部を取囲む伝導材料の単一リングとして供給し、(ii)それぞれが前記第1電極アレイの電極の尖った先端部とほぼ同軸でそこから下流方向に配置された実質的に円形の開口部を規定する少なくとも2つの電導部材を前記第2電極に供給することの少なくとも1つを含んでいる請求項25に記載の方法。
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジング内に配置された自給式イオン発生器とを備えた動電空気搬送調節装置であって、
第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器と、
前記出力出入口の間に有効に結合され、少なくとも1つの電導の棒状電極を含む第1電極アレイと、前記棒状電極と平行でそこから等距離に配置された少なくとも第1及び第2の電導中空電極を含む第2電極アレイとを備え、前記第1電導中空電極は前記第2電導電極の最も近い電極面に平行な電極面を備えた電極体とを含み、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記第1及び第2の電導中空電極は前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質を集めるような大きさに作られていることを特徴とする動電空気搬送調節装置。
【請求項2】
前記ハウジング内に配置されたバイアス電極をさらに含み、前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定する請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項3】
前記高電圧発生器は、(a)前記高電圧発生器が接地に対して測定可能な第1電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2電位を前記第2電極アレイに供給し、(b)前記高電圧発生器が接地に対して測定可能な第1の正電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2の負電位を前記第2電極アレイに供給することから成るグループから選択された特性を有する請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項4】
前記棒状電極はワイヤ電極であり、前記棒状電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項5】
前記第1及び第2電導中空電極の前記電極面は少なくとも8mmの長さである請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項6】
前記第1電極アレイは少なくとも1つのワイヤ電極を含み、
前記第2電極アレイは断面がそれぞれU形状を形成し、だんご鼻領域と平行な第1及び第2トレーリングエッジ領域とを有する少なくとも2つの電導電極を含み、
前記U形状の電極は前記だんご鼻領域が前記ワイヤ電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項7】
前記第2電極アレイの電極は、(i)1つのトレーリングエッジ領域の一部分が前記電極の残りのトレーリングエッジ領域より長く、(ii)前記トレーリングエッジ領域が下流に面する少なくとも1つの尖った突出物を規定し、(iii)少なくとも1つのトレーリングエッジが少なくとも8mmの長さを有し、(iv)少なくとも1つのトレーリングエッジが約20mmの加賀さを有し、(v)前記金属ワイヤ電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えていることから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有する請求項6に記載の搬送調節装置。
【請求項8】
前記第1電極アレイは少なくとも1つのワイヤ電極を含み、前記第2電極アレイは断面がそれぞれ湾曲した鼻領域を有するL形状を形成する少なくとも2つの電導電極を含み、
前記L形状の電極は前記湾曲した鼻領域が前記ワイヤ電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項9】
前記ハウジングは第2電極アレイの開口部を規定し、
前記第2電極アレイは前記第2電極アレイの開口部を介して前記ハウジングから取外し可能である請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項10】
前記第1及び第2の電導中空電極は前記棒状電極に面する表面領域と、最も近い電極面に平行にそこから前記電極面に移行する丸い領域とを含んでいる請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項11】
前記第1及び第2の電導中空電極は金属シートから形成されている請求項1に記載の搬送調節装置。
【請求項12】
ハウジングと、
該ハウジング内に配置された自給式イオン発生器とを備えた動電空気搬送調節装置であって、
第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%である信号を出力する高電圧発生器と、
前記出力出入口の間に有効に結合された電極体とを含み、該電極体は、
通常、下流方向に向いた尖った先端部を有する少なくとも1つの電極を含む第1電極アレイと、
前記第1電極の前記尖った先端部と通常同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも1つの実質的に円形の開口部を規定する少なくとも1つの電導部材を含む第2電極アレイとを備え、前記電導部材は、前記第1電極アレイに面し、第1面から円滑且つ連続的に移行する第1面と、前記実質的に円形の開口部の周辺を取囲み、連続的な内面を有するスカート状領域を形成する第2面とを有し、前記スカート状領域は前記下流方向に延び、前記スカート状領域の内面は単一の連続面であり、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質は前記電導部材の前記連続内面に集められることを特徴とする動電空気搬送調節装置。
【請求項13】
前記ハウジング内に配置されたバイアス電極をさらに含み、前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定する請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項14】
前記第1電極アレイは、(i)電導のピン形状の電極、(ii)電導のテーパ状の電極、及び(iii)複数の突出した伝導繊維を規定する端部を有する伝導材料の一部分から成るグループから選択された少なくとも1つの電極を有する請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項15】
前記第2電極アレイは電導材料の輪である請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項16】
前記第1電極アレイの電極の有効半径に対する前記第2電極アレイの電極の有効半径の割合は約15:1を超えている請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項17】
前記第1電極アレイはそれぞれが尖っており、ほぼ前記開口部に向いた尖った先端部を含み、
前記第2電極アレイは前記開口部を取囲む伝導材料の単一リングである請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項18】
前記第1電極アレイはそれぞれ尖った先端部を有する少なくとも2つの電極を含み、
前記第2電極アレイはそれぞれが実質的に円形の開口部を規定し、ほぼ前記第1電極アレイの電極の尖った先端部と同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも2つの電導部材を含んでいる請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項19】
前記高電圧発生器は、接地に対して測定可能な第1電位を前記第1電極アレイに供給すると共に接地に対して測定可能な第2電位を前記第2電極アレイに供給し、前記第1電位及び前記第2電位の少なくとも1つは少なくとも約1kVの絶対的大きさを有している請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項20】
前記第1電極アレイの前記電極は、(a)前記電極がタングステンを含み、(b)前記電極がステンレス鋼を含み、(c)前記電極が炭素の突出した繊維を含むことから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有している請求項12に記載の動電空気搬送調節装置。
【請求項21】
イオンとオゾンの少なくとも1つを含む清浄空気の流れを動電学的に供給する方法であって、
(a)ハウジングを供給し、
(b)第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器を、前記ハウジング内に供給し、
(c)前記出力出入口の間に有効に結合された電極体を前記ハウジング内に配置し、前記電極体は、少なくとも1つの電導の棒状電極を含む第1電極アレイと、前記棒状電極と平行でそこから等距離に配置された少なくとも第1及び第2の電導中空電極を含む第2電極アレイとを備え、前記第1電導中空電極は前記第2電導電極の最も近い電極面に平行な電極面を備え、
前記イオン発生器は前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記第1及び第2の電導中空電極は前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質を集めるような大きさに作られていることを特徴とする方法。
【請求項22】
(d)(i)前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定するためのバイアス電極と、(ii)前記搬送調節装置により生成されたイオンの最終的な極性を決定するための手段の少なくとも1つを前記ハウジング内に配置することをさらに含んでいる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ステップ(b)は、(i)ワイヤと、(ii)棒とから成るグループから選択された少なくとも1つの電極を前記第1電極アレイに供給することを含み、断面が(i)湾曲した鼻領域と第1及び第2のトレーリングエッジ領域とを有するほぼU形状、及び(ii)湾曲した鼻領域を有するほぼL形状から成るグループから選択された形状を規定する少なくとも2つの電導の電極を前記第2電極に供給することを含み、前記第2電極アレイの電極は前記湾曲した鼻領域が前記第1電極アレイの電極に面し、そこから等距離にあるように配置されている請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第2電極アレイの電極は、(i)1つのトレーリングエッジ領域の一部分が前記電極の残りのトレーリングエッジ領域より長く、(ii)前記トレーリングエッジ領域が下流に面する少なくとも1つの尖った突出物を規定し、(iii)少なくとも1つのトレーリングエッジが少なくとも8mmの長さを有し、(iv)少なくとも1つのトレーリングエッジが約20mmの長さを有し、(v)前記金属ワイヤ電極の有効半径に対する前記第2電極の電極の有効半径の割合は約15:1を超えていることから成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有している請求項23に記載の方法。
【請求項25】
イオンとオゾンの少なくとも1つを含む清浄空気の流れを動電学的に供給する方法であって、
(a)ハウジングを供給し、
(b)第1及び第2出力出入口を有し、その出力出入口の1つが周囲の空気と同電位であり、デューティサイクルが約10%から約100%の信号を出力する高電圧発生器を、前記ハウジング内に供給し、
(c)前記出力出入口の間に有効に結合された電極体を前記ハウジング内に配置し、前記電極体は、ほぼ下流方向に向いて尖った先端部を有する少なくとも1つの電極を含む第1電極アレイと、前記第1電極の前記尖った先端部とほぼ同軸でそこから下流方向に配置された少なくとも1つの実質的に円形の開口部で形成される少なくとも1つの電導部材を含む第2電極アレイとを備え、前記電導部材は、前記第1電極アレイに面すると共に第1面から円滑且つ連続的に移行する第1面と、前記実質的に円形の開口部の周辺を取囲み、連続的な内面を有するスカート状の領域を形成する第2面とを有し、前記スカート状の領域は前記下流方向に延び、前記スカート状の領域の内面は単一の連続面であり、
前記イオン発生器は、前記第2電極アレイの下流方向に静電流れを出力し、前記静電流れはイオン化された空気とオゾンの少なくとも1つを含み、
前記流れに浮遊して運ばれた少なくとも幾つかの粒状物質は前記電導部材の前記連続する内面に集まることを特徴とする方法。
【請求項26】
ステップ(b)は、(i)電導のピン形状の電極、(ii)電導のテーパ状の電極、及び(iii)複数の突出した伝導繊維を規定する端部を有する伝導材料の一部分から成るグループから選択された少なくとも1つの電極を有する前記電極アレイを供給することを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ステップ(b)は、前記第2電極アレイを伝導材料の単一の輪として供給する請求項25に記載の方法。
【請求項28】
ステップ(b)は、
それぞれがほぼ前記開口部の方に向いた尖った先端部を有する少なくとも2つの電極を前記第1電極アレイに供給することを含み、さらに、
(i)前記第2電極アレイを前記開口部を取囲む伝導材料の単一リングとして供給し、(ii)それぞれが前記第1電極アレイの電極の尖った先端部とほぼ同軸でそこから下流方向に配置された実質的に円形の開口部を規定する少なくとも2つの電導部材を前記第2電極に供給することの少なくとも1つを含んでいる請求項25に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図4K】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図4K】
【公開番号】特開2011−115791(P2011−115791A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−22315(P2011−22315)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【分割の表示】特願2000−579341(P2000−579341)の分割
【原出願日】平成11年11月5日(1999.11.5)
【出願人】(508369618)テセラ インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Tessera, Inc.
【住所又は居所原語表記】3025 Orchard Parkway San Jose, California 95134 U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【分割の表示】特願2000−579341(P2000−579341)の分割
【原出願日】平成11年11月5日(1999.11.5)
【出願人】(508369618)テセラ インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Tessera, Inc.
【住所又は居所原語表記】3025 Orchard Parkway San Jose, California 95134 U.S.A.
【Fターム(参考)】
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