説明

包装袋

【課題】包装袋を構成する積層体中に弱ラミネート部を含む場合においても、手で容易に直線状に開封することが可能で、かつ広い開口が可能なために内容物の取り出し適性にも優れる包装袋を提供する。
【解決手段】少なくとも一部の領域の基材層の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部を含む多層の基材層を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層を内側にして積層した積層体からなる包装袋であって、積層体の外表面側から少なくとも弱ラミネート部を貫通し、弱ラミネート部の内側に隣接する基材層の一層に達する開封誘導線を設け、シール部に開封開始用の切込部を、切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、開封誘導線に到るように設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライスチーズ、スライスハム、スティック状ケーキなどのシート状もしくはスティック状の固体状の内容物を包装するための包装袋に関し、さらに詳しくは、フィルム積層体中に弱ラミネート部を含む場合においても、手で容易に直線状に開封することが可能で、かつ広い開口が可能なために内容物の取り出し適性にも優れる包装袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、包装袋においては開封を容易にするために種々の工夫がなされている。その一つとして、包装袋のシール部の外側縁にV、U字形状、あるいは、5角形状などのノッチや切欠を設け、このノッチや切欠を開封開始端として容易に開封できるようにしたものがある。またその他に、包装袋のシール部の外側縁近傍に多数の穿孔を設け、多数の穿孔を設けたシール部の任意の外側縁から容易に開封ができるようにしたものもある。
【0003】
これらのものは、いずれも包装袋の開封を容易にするためのものであるが、包装袋はその形態や、そこに収納される内容物の形状、さらにはそれを構成する包装材料の種類などが異なるため、個々の状況に応じて適宜の開封適性を付与することが求められている。
【0004】
例えば、スライスチーズやスライスハムなどの多くは、ピロータイプの包装袋に複数枚が充填されて包装されているが、包装されている上記したような内容物を包装袋から取り出す場合には、一般的に、包装袋の上下端部のシール部に設けられているノッチの部分から開封することになる。
【0005】
このとき、袋サイズに余裕が無い場合には、内容物の形状の影響を受けて開封方向が外側に曲がって袋を縦断する開封が出来ず、内容物の取り出しに必要な開口部が得られない、あるいは、開封方向が内側に曲がり、開封時にかかる応力に負けて内容物が変形するといった不具合を生じることがあり、容易に、かつ安定した開封ができるようにするための工夫が強く求められている。
【0006】
ピロータイプの包装袋の易開封技術として、例えば特許文献1に開示のような方法がある。これは袋本体の折り返し部2点と、この2点を結ぶ直線が交わる背貼りシール部に複数列の切り込みを入れることにより、この一方の側端部を開封開始点としてそこから容易に開封できるようにした技術である。
【0007】
しかし、この方法では、胴部1周+背貼りシール部を切り取るため、内容物はこの開封線より内側に収まることが必要であり、内容物サイズに対し包材余剰部を広く取らなければならず、包材コスト・輸送コストの面で不利であると共に、所定位置から直線状の大きな開口で確実に開封することが難しい。
【0008】
一方、ピロータイプの包装袋にハーフカットによる開封誘導線を入れて開封する技術がある。しかしながら、バリアー性や遮光性の付与を目的としてアルミ蒸着層を積層体中間層に積層する場合、隣接する層との層間剥離、もしくはアルミ蒸着層自体の凝集破壊時のはく離接着強さは一般的に弱く、これを横断する開封誘導線を設ける場合、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部でデラミネーションが発生し、弱ラミネート層より内側の層が開封誘導線に追随できず直線状に開封することができないという問題が発生する。
【0009】
公知文献を以下に示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−341932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであり、フィルム積層体中に弱ラミネート部を含む場合においても、手で容易に直線状に開封することが可能で、かつ広い開口が可能なために内容物の取り出し適性にも優れる包装袋の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上のような課題を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、少なくとも一部の領域の基材層の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部を含む多層の前記基材層を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層を内側にして積層した積層体からなる包装袋であって、
前記積層体の外表面側から少なくとも前記弱ラミネート部を貫通し、該弱ラミネート部の内側に隣接する前記基材層の一層に達する開封誘導線が設けられ、シール部に開封開始用の切込部が、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられていることを特徴とする包装袋である。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、前記積層体からなる包装袋が、対向する2つの側縁シール部を有し、該包装袋の胴部に2つの側縁シール部の間を横断して、且つ、該包装袋の表裏のほぼ同位置に、形成されており、前記側縁シール部に、該開封誘導線より中央寄りに開封開始用の前記切込部が該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、前記対向する2つの側縁シール部の少なくとも一方の側縁シール部に、該開封誘導線より中央寄りに開封開始用の前記切込部が該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられ、且つ、前記開封誘導線の端部が、前記一方の側縁シール部の近傍から前記一方の側縁シール部の外縁の手前までになるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の包装袋である。
【0015】
さらにまた、請求項4記載の発明は、前記積層体を筒状とし、重ねあわされた両側端部を合掌状に熱接着して背貼りシール部を形成し、開口されている上部と下部の両端部に天シール部および地シール部を形成してなる前記包装袋の胴部に、天シール部と略平行に前記開封誘導線を設け、前記背貼りシール部に開封開始用の切込部が、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられ、且つ、前記開封誘導線の端部が、前記背貼りシール部の近傍から前記背貼りシール部の外縁の手前までになるように設けられ、前記包装袋の背貼りシール部と対向する積層体の略中央位置に開封誘導線を設けない開封誘導線未設部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
【0016】
さらにまた、請求項5記載の発明は、前記開封誘導線が、前記背貼りシール部に前記地シール側に向かう末端開封誘導線を有し、前記背貼りシール部に開封開始用の切込部を、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記末端開封誘導線に到るように設けたことを特徴とする請求項4に記載の包装袋である。
【0017】
さらにまた、請求項6記載の発明は、前記弱ラミネート部が、前記基材層に設けられた
アルミ蒸着層と他の該基材層の一層の間、または、アルミ蒸着層の層間であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋である。
【0018】
さらにまた、請求項7記載の発明は、前記積層体が、表面基材層、アルミ蒸着層、中間基材層からなる前記基材層と、前記シーラント樹脂層の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の包装袋である。
【0019】
さらにまた、請求項8記載の発明は、前記包装袋の内容物がシート状または塊状の固形であり、前記開封誘導線が前記内容物に重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の包装袋である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の包装袋は下記の様な効果を有し、フィルム積層体中に弱ラミネート部を含む場合においても、手で容易に直線状に開封することが可能で、かつ広い開口が可能なために内容物の取り出し適性にも優れる。
1.開封誘導線に沿って開封作業をする際、開封誘導線の最深部に力点を置き、開封誘導線が切り残した層を断面方向に破断しながら開封することになるが、積層体中に0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部を含む積層体において、開封誘導線が弱ラミネート部より浅い、もしくは弱ラミネート部までの深さである場合、開封誘導線最深部の力点が断面方向よりも弱ラミネート部に向き易く、弱ラミネート部でデラミネーションが発生してしまい、弱ラミネート部より内側の基材層が伸びて切れない、開封誘導線に追随できない等の不具合が発生し、直線状に開封できない。これに対し、弱ラミネート部の内側に隣接する基材層に達する深さで開封誘導線を設けることにより、開封誘導線最深部の力点が弱ラミネート部に掛かることなく、切り残した層を断面方向に破断することが出来ることから、開封誘導線に沿って直線状に開封することが出来る。
【0021】
2.アルミ蒸着層をフィルム積層体の中間に設ける場合、アルミ箔とは異なり、物理蒸着手法により金属分子を積層している為、分子間力としての金属イオン結合力が弱く、アルミ蒸着層自体の凝集破壊、またはそれに隣接する層との界面剥離時に発揮されるラミネート強度は弱い。その一方で、特に遮光性においては遮光インキと比べてもアルミ蒸着の性能は優れている。また全面ラミネートが必須であるアルミ箔とは異なり、アルミ蒸着は蒸着加工時に遮蔽板を挿入することにより、包材の一部分に内容物の視認用の窓を設けることが可能である。この様な特徴から、特にスライスチーズ包材としては、製品天面には内容物の光酸化防止を目的としてアルミ蒸着層を部分的に配置し、シール部には密封性確認および内容物状態の視認性確認の為、アルミ蒸着を設けない包材仕様が広く用いられている。このような包材において、開封誘導線を付与し直線開封性を付与する場合、内容物に対し袋サイズに余裕がないことから、開封誘導線が内容物を横断する位置に配置せざるをえないが、内容物形状の影響を受けて開封方向が外側に曲がる力が強く、開封誘導線に沿って開封することが出来ない。このような包装袋においても本技術を用いることで直線状に開封することが可能である。
【0022】
3.他の効果として、以下の内容が実現可能である。
・開封する際に必要な力も弱く、かつ、充填・流通適性に優れ、従来の包装袋と同等に取扱うことが出来る。
・内容物に対して袋サイズに余裕が無い場合でも、収納してある内容物の形状に影響されずに常に安定した開封が行える。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の包装袋に用いる積層体の一例を模式的に断面で示した説明図である。
【図2】本発明の包装袋の第1の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
【図3】本発明の包装袋の第1の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した説明図である。
【図4】本発明の包装袋の第2の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
【図5】本発明の包装袋の第2の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した
【図6】本発明の包装袋の第3の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
【図7】本発明の包装袋の第3の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した
【図8】本発明の包装袋の第3の実施形態を開封した状態を模式的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
図1は、本発明の包装袋に用いる積層体の一例を模式的に断面で示した説明図である。
【0025】
本発明の包装袋に用いる包装材料の積層体100は、少なくとも一部の領域の基材層1の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部2を含む多層の前記基材層1を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層3を内側にして積層した積層体である。そして、開封誘導線4が積層体100の外表面側の基材層1の表面基材層11から少なくとも弱ラミネート部2を貫通し、弱ラミネート部2の内側に隣接する基材層1の中間基材層13に達するように設けられている。
【0026】
シーラント樹脂層3は、熱によって溶融し相互に融着し得る、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンープロピレン共重合体などの樹脂を主体としてなるものである。このシーラント樹脂層3は単層または多層で、その厚みは10〜100μm、好ましくは15〜60μmの範囲に設定すればよい。
【0027】
また、このシーラント樹脂層3を積層する多層の基材層1の表面基材層11には、積層体100を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的に優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができる。具体的には、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系などの樹脂からなる合成樹脂製フィルムを用いることができる。また、このような合成樹脂製フィルムの裏面には一般的に印刷層12が施されることが多いことから、所定の印刷適性を有していることが好ましい。このような場合には二軸方向に延伸した延伸合成樹脂製フィルムが好適に用いられる。また、このような合成樹脂製フィルムの厚みは基本素材としての強度、剛性などが必要最低限に保持され得る範囲にあればよく、コストも考慮すると9〜25μm程度の範囲に設定することが好ましい。
【0028】
さらに、本発明に用いられる積層体100としては、シーラント樹脂層3と表面基材層11の間に中間基材層13を設け、表面基材層11、印刷層12と合わせて、基材層1とした構成のものであってもよい。この中間基材層13は、通常前記したシーラント樹脂層3と表面基材層11だけでは、包装袋を構成する積層体100に要求される機能を十分に果たすことができない場合などに設けられる。このような機能としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性などであり、包装袋として要求されるこれらの機能をこの中間基材層13を設けることで達成する。
【0029】
この中間基材層13の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカ
ーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などからなるフィルム、あるいは、これらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしはアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウムなどの無機物の蒸着薄膜層を施し、ガスバリアー性を付与するようにしてもよい。これらの構成材料の一種ないしはそれ以上を組み合わせて使用することもできる。尚、上記構成材料からなる中間基材層13の厚みは、包装袋として要求される機能を満たすことができる範囲のものであればよく、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0030】
本発明の包装袋の弱ラミネート部2のはく離接着強さ(JIS K6854−2 01接着剤−はく離接着強さ試験法−第2部:180度はく離 準拠)は、0.1N/15mm以上、3N/15mm以下であり、このようなはく離接着強さを発現する多層の基材層1の積層箇所としては、遮光インキ層、アルミ蒸着層、接着層、フィルム基材層の隣接する層との積層界面もしくは層自体の凝集破壊強度が上げられる。
【0031】
本発明の包装袋の開封誘導線4は、積層体100の外表面側から少なくとも弱ラミネート部2を貫通し、弱ラミネート部2の内側に隣接する基材層1の一層に達するハーフカット加工によってハーフカット線として設けることができる。ハーフカット加工により開封誘導線4を付与する際、ガスバリアー性が悪化しないように、無機物の蒸着薄膜層などのガスバリアー性の層をハーフカット線が達する位置より内側に積層することが望ましい。
【0032】
開封誘導線4のハーフカット線の加工は、レーザービーム加工、表面に切れ刃を有するロール(ロータリーダイロール)、ナイフ、カッターなどを用いる物理的穿孔法、あるいは加熱した針を押しつけるニードルパンチ法、エンボスロール法、研磨ロール、砥石、研磨テープなどを用いてフィルムを溶融し穿孔する熱溶融穿孔法、コロナ放電、プラズマ放電などを利用した加工法などの種々の方法によって行うことができ、これらの方法から適宜の方法を選択して直線状またはミシン目状のハーフカット線を形成すればよい。近年では加工の自由度、ハーフカットの加工精度の面から、レーザービーム加工法の優位性が増している。
【0033】
レーザービーム加工法に用いるレーザー加工機としては、連続またはパルス発振形式を有する炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザーなどを用いたレーザー加工機が挙げられ、特に汎用的に炭酸ガスレーザーが用いられる。炭酸ガスレーザー光は他フィルム基材に比べ、ポリオレフィンの吸収が低く、シーラント層を残したハーフカットを得意としており、また他レーザー設備と比べても設備費用が安価な為、包装材のハーフカット加工に広く用いられている。
【0034】
開封誘導線をレーザービーム加工法により付与する場合、一般的にはフィルム積層体の巻き替え加工ライン上においてレーザー光を当てハーフカット加工を付与する。特に包材の流れ方向に沿って連続線を描く場合、一定強度のレーザービームで連続的に加工をすると、フィルムの巻き替えスピードによりハーフカットの深さが変化してしまい、安定した加工が出来ない。これに対して、開封誘導線を包装袋1袋づつで、レーザービーム加工法によるハーフカット加工を行い、包装袋1袋ごとに見当をとり、包装袋1袋づつ他の包装袋に連続しないでハーフカット加工することで、一定の深さでハーフカット加工することが可能となる。
【0035】
<第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための第1の実施形態につき説明する。
図2は、本発明の包装袋の第1の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
図3は、本発明の包装袋の第1の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した
説明図である。
【0036】
第1の実施形態の包装袋1000は、少なくとも一部の領域の基材層1の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部2を含む多層の前記基材層1を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層3を内側にして積層した積層体100を包装材料として形成されている。
【0037】
積層体100が、シーラント樹脂層2が内側になるように折り返されて筒状となっていて、これにより、重ねあわされた両側端部が、合掌状に熱接着されて背貼りシール部5が形成されている。筒状で開口されていた上下の両端部に天シール部6および地シール部7の2つの対向する側縁シール部が形成されている。
【0038】
包装袋1000の胴部には、背貼りシール部5に平行に、2つの対向する側縁シール部の天シール部6と地シール部7を渡り、天シール部6と地シール部7のそれぞれの外縁部に到る開封誘導線4が、包装袋1000の表裏のほぼ同位置に形成されている。
【0039】
天シール部6には、開封誘導線4より中央寄りに開封開始用の切込部8が設けられていて、切込部8から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線4に到るようになっている。開口誘導線4は、一列または複数列の直線状またはミシン目状のハーフカット線で設けられている。
【0040】
このような構成になっているので、開封の際には、開封開始用の切込部8の左右を持って、左右に引っ張って、切込部8から引き裂いたときにその引き裂きが、開封誘導線4に到り、以降、開封誘導線4で切り離されることにより胴部の一部が開口し、内容物9が切れることがなく、直線状に開封できるようになっている。
【0041】
尚、開封誘導線4は、図3のように、製袋前にあらかじめ、長尺の積層体にハーフカット線で設けておくのが、好ましい。また、本実施形態では、ピロータイプの包装袋1000としたが、これに限定することなく、三方シール袋や、四方シール袋、底ガゼット袋、サイドガゼット袋でもかまわない。対向する2つの側縁シール部があればよい。
【0042】
<第2の実施形態>
以下、本発明を実施するための第1の実施形態につき説明する。
図4は、本発明の包装袋の第1の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
図5は、本発明の包装袋の第1の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した説明図である。
【0043】
第2の実施形態の包装袋2000は、少なくとも一部の領域の基材層1の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部2を含む多層の前記基材層1を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層3を内側にして積層した積層体100を包装材料として形成されている。
【0044】
積層体100が、シーラント樹脂層2が内側になるように折り返されて筒状となっていて、これにより、重ねあわされた両側端部が、合掌状に熱接着されて背貼りシール部5が形成されている。筒状で開口されていた上下の両端部に天シール部6および地シール部7の2つの対向する側縁シール部が形成されている。
【0045】
包装袋2000の胴部には、背貼りシール部5に平行に、2つの対向する側縁シール部の天シール部6と地シール部7を渡り、天シール部6の未シール部との際の内縁部から地シール部7の外縁部に到る開封誘導線4が、包装袋2000の表裏のほぼ同位置に形成さ
れている。
【0046】
開封誘導線4が除外され、形成されていない天シール部6には、開封誘導線4より中央寄りに開封開始用の切込部8が設けられていて、切込部8から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線4に到るようになっている。開口誘導線4は、一列または複数列の直線状またはミシン目状のハーフカット線でレーザービーム加工などによって設けられている。
【0047】
このような構成になっているので、開封の際には、開封開始用の切込部8の左右を持って、左右に引っ張って、切込部8から引き裂いたときにその引き裂きが、開封誘導線4に到り、以降、開封誘導線4で切り離されることにより胴部が開口し、内容物9が切れることがなく、直線状に開封できるようになっている。
【0048】
尚、開封誘導線4は、図5のように、製袋前にあらかじめ、長尺の積層体にレーザービーム加工でハーフカット線を設けておくのが、好ましい。本実施形態では、ピロータイプの包装袋2000であったが、これに限定することなく、三方シール袋や、四方シール袋、底ガゼット袋、サイドガゼット袋でもかまわない。対向する2つの側縁シール部があればよい。
【0049】
<第3の実施形態>
以下、本発明を実施するための第3の実施形態につき説明する。
図6は、本発明の包装袋の第3の実施形態を模式的に平面で示した説明図である。
図7は、本発明の包装袋の第3の実施形態を展開し、内面側から見た状態を平面で示した図8は、本発明の包装袋の第3の実施形態を開封した状態を模式的に示した説明図である。
【0050】
第3の実施形態の包装袋3000は、少なくとも一部の領域の基材層1の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部2を含む多層の前記基材層1を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層3を内側にして積層した積層体100を包装材料として形成されている。
【0051】
積層体100が、シーラント樹脂層3が内側になるように折り返されて筒状となっていて、これにより、重ねあわされた両側端部が、合掌状に熱接着されて背貼りシール部5が形成されている。筒状で開口されていた上部と下部の両端部に天シール部6および地シール部7の2つの対向する側縁シール部が形成されている。
【0052】
包装袋3000の胴部には、天シール部6の近傍に、天シール部6に平行に、開封誘導線4が設けられている。また、背貼りシール部5には、開封誘導線4が曲がって、地シール側に向かう末端開封誘導線41が設けられている。そして、背貼りシール部5に、開封開始用の切込部8が、切込部8から引き裂いたときにその引き裂きが、末端開封誘導線41に到るように設けられている。
【0053】
このような構造になっているので、開封の際、切込部8の上下の背貼りシール部5を持って、上下方向に引っ張って切込部8から引き裂き、引き裂きが、末端開封誘導線41に到り、その後、開封誘導線4を直線状に引き裂いていったときに、内容物9がシート状または塊状の固形であって、開封誘導線4が内容物9に重なる位置にあっても、内容物9が切られたり、壊れたりすること無く開封することができる。
【0054】
開封誘導線4の反対側の両端部は、図7のように、背貼りシール部5の無い包装袋3000の表側で途切れ、包装袋2000の表側の積層体100の略中央位置に開封誘導線4
を設けない開封誘導線未設部42が設けられている。
【0055】
この開封誘導線4を設けない開封誘導線未設部42が設けられていることによって、図8のように、開封の際、切込部8から引き裂き、引き裂きが、末端開封誘導線41に到り、その後、開封誘導線4を直線状に引き裂いていったときに、開封誘導線未設部42が引き裂かれずに残り、この開封誘導線未設部42が開封時の接続部となり、包装袋2000の内容物9の入った部分と、開封誘導線4より天シール部6側の部分が、つながった状態となる。内容物9の一部を取り出して残りがあるときに、内容物9の入っていない天シール部6側の部分を、開封誘導線未設部42を外側にして、包装袋2000の内容物9の入った部分側に折ることができ、この状態で保存すれば、内容物9の乾燥などの劣化を押えることができる。
【0056】
尚、開封誘導線4は、図7のように、製袋前にあらかじめ、長尺の積層体にレーザービーム加工でハーフカット線を設けておくのが、好ましい。本実施形態では、ピロータイプの包装袋1000であったが、これに限定することなく、背貼りシール部5が設けられているサイドガゼット袋でもかまわない。
【実施例】
【0057】
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0058】
<実施例1>
表面基材層11として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社:E5100)12μmを用意し、そのコロナ処理面にインキ(東洋インキ製造株式会社:ファインスター)で絵柄印刷を施し、印刷層12を設け、刷本を得た。この刷本のインキ面にアルミニウム蒸着を行い、アルミニウム蒸着層50nmを設けた。更に、このアルミニウム蒸着層面に、接着剤を用いてドライラミネートにより、中間基材層13となるアルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(凸版印刷株式会社:GL−AE)12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム面と貼り合わせ、更に、接着剤を用いてドライラミネートにより、シーラント樹脂層3の直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ株式会社:DS−2)40μmを貼り合わせて、実施例1用の積層体100を得た。
【0059】
この長尺の積層体100に巻き替えながら、ロールの表面に刃を設けたダイロールと、受けロールとの間に長尺の積層体100を通して、ハーフカット線を設ける、ロータリーダイカッターを用いて、図3のように開封誘導線4を、アルミニウム蒸着層を越えて、アルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに達するように設けた。そして、開封誘導線4を設けた積層体100で、図2のように内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、製袋し、切込部8を設けて、第1の実施形態の包装袋を作成し、実施例1の包装袋とした。
【0060】
<実施例2>
実施例1と積層体100を作成し、この長尺の積層体100に巻き替えながら、炭酸ガスレーザーを用いて、図5のように開封誘導線4を、表面基材層11側から、アルミニウム蒸着層を越えて、アルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに達するように設けた。そして、開封誘導線4を設けた積層体100で、内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、図4のように製袋し、切込部8を設けて、第2の実施形態の包装袋を作成し、実施例2の包装袋とした。
【0061】
<実施例3>
実施例1と同じ刷本を作成し、この刷本のインキ面にアルミニウム蒸着を行い、アルミニ
ウム蒸着層50nmを設けた。更に、このアルミニウム蒸着層面に、接着剤を用いてドライラミネートにより、中間基材層13となるアルミナ蒸着2軸延伸ナイロンフィルム(凸版印刷株式会社:GL−AEY)15μmのナイロンフィルム面と貼り合わせ、更に、接着剤を用いてドライラミネートにより、シーラント樹脂層3の直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ株式会社:DS−2)40μmを貼り合わせて、実施例3用の積層体100を得た。
【0062】
この長尺の積層体100に巻き替えながら、炭酸ガスレーザーを用いて、図7のように開封誘導線4を、表面基材層11側から、アルミニウム蒸着層を越えて、アルミナ蒸着2軸延伸ナイロンフィルムの2軸延伸ナイロンフィルムに達するように設けた。そして、開封誘導線4を設けた積層体100で、図6のように内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、製袋し、切込部8を設けて、第3の実施形態の包装袋を作成し、実施例3の包装袋とした。
【0063】
<実施例4>
表面基材層11として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社:E5100)12μmを用意し、そのコロナ処理面にインキ(東洋インキ製造株式会社:ファインスター)で絵柄印刷を施し、印刷層12を設け、刷本を得た。この刷本のインキ面に、アルミニウム蒸着行わず、直接、接着剤を用いてドライラミネートにより、中間基材層13となるアルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(凸版印刷株式会社:GL−AE)12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム面と貼り合わせ、更に、接着剤を用いてドライラミネートにより、シーラント樹脂層3の直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ株式会社:DS−2)40μmを貼り合わせて、実施例4用の積層体100を得た。
【0064】
この長尺の積層体100に巻き替えながら、炭酸ガスレーザーを用いて、図5のように開封誘導線4を、表面基材層11側から、アルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに達するように設けた。そして、開封誘導線4を設けた積層体100で、図4のように内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、製袋し、切込部8を設けて、第2の実施形態の包装袋を作成し、実施例4の包装袋とした。
【0065】
<実施例5>
実施例1用の積層体100と同じ層構成の積層体を用いて、巻き替えながら、炭酸ガスレーザーを用いて、図5のように、開封誘導線4を、表面基材層11側から、アルミニウム蒸着層と、中間基材層13のアルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを越えて、シーラント樹脂層3の直鎖状低密度ポリエチレンに達するように設けた。そして、この開封誘導線4を設けた積層体100で、図4のように、内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、製袋し、切込部8を設けて、第2の実施形態の包装袋を作成し、実施例5の包装袋とした。
【0066】
以下に本発明の比較例について説明する。
【0067】
<比較例1>
実施例1用の積層体100と同じ層構成の積層体を用いて、巻き替えながら、炭酸ガスレーザーを用いて、図5のように開封誘導線4を、表面基材層11の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに設けた。そして、この開封誘導線4を設けた積層体100で、図4のように、内容物9として、一次包装されたスライスチーズ8枚を収納して、製袋し、切込部8を設けて、包装袋を作成し、比較例1の包装袋とした。
【0068】
尚、ドライラミネートに使用した接着剤は、いずれも、ウレタン系2液硬化型接着剤(三井化学株式会社:A626/A65)を用いた。
【0069】
実施例1から5、および、比較例1の包装袋について、以下の項目を評価した。
【0070】
<評価方法>
1)弱ラミネート部のはく離接着強さと、はく離箇所
はく離接着強さは、JIS K6854−2 01接着剤−はく離接着強さ試験法−第2部:180度はく離に準拠して、基材層1とシーラント樹脂層3をそれぞれ、引張試験機のつかみに取り付けて、測定した。また、はく離後、はく離箇所を目視で観察した。結果を表1にまとめた。表1では、アルミニウム蒸着層をアルミ蒸着層と表記した。
【0071】
2)開封誘導線4の到達部
開封誘導線4を切断するように、積層体を切断し、その断面を顕微鏡で観察し、開封誘導線4が到達した最深部の層と、開封誘導線4が到達した最深部が、その層の中でどこまで到達したかを測定した。結果を表1にまとめた。
【0072】
3)内容物保存性
内容物9のスライスチーズを包装した包装袋を、5℃の高温槽で保管し、2週間後の内容物の状態を確認した。触感、味覚が変わらない場合は○、乾燥して硬くなった場合、味覚が変化した場合は×として評価した。結果を表1にまとめた。
【0073】
4)直進開口性
切込部8の両側を持って、切込部8の両側が離れるように引っ張り、開封した。そのときに、包装袋の胴部で開封誘導線に沿って開封できた場合は○、出来ない場合は×と評価した。結果を表1にまとめた。
【0074】
【表1】

<比較結果>
弱ラミネート部のはく離接着強さと、はく離箇所の結果から、実施例1から5、および、比較例1の包装袋は、いずれも、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部2を有することがわかる。
【0075】
実施例1から実施例5の包装袋は、第1の実施形態の包装袋でも第2実施形態の包装袋でも、いずれも直進開封性に優れていて、手で容易に直線状に開封することが可能で、かつ広い開口が可能であることがわかった。
【0076】
実施例5の包装袋は、基材層1を越えて、シーラント樹脂層3まで、開封誘導線4のハーフカット線が達しているので、直進開封性は優れていたが、内容物保存性に関しては、悪い評価となった。実施例1から4の包装袋のように、弱ラミネート部2のアルミニウム蒸着層を越えて、中間基材層13のアルミナ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに達し、あるいは、アルミナ蒸着2軸延伸ナイロンフィルムの2軸延伸ナイロンフィルムに達し、バリアー性の高いアルミナ蒸着層に達しないように開封誘導線4のハーフカットを設けることが、内容物保存性には好ましい。
【0077】
比較例1の包装袋は、開封誘導線4のハーフカットが表面基材層11にのみ設けられ、弱ラミネート部2のアルミニウム蒸着層を越えて設けられていないので、内容物保存性に関しては良好であるが、開封する際、アルミ蒸着層で剥がれてしまい、中間基材層13とシーラント樹脂層3が直線で引き裂くことができず、直進開封性は得られなかった。
【0078】
尚、実施例に示さないが、実施例1で、開封誘導線4を設けるのに、ダイロールカッターを用いずに、炭酸ガスレーザーを用いて、同様に設けた場合には、直進開封性が得られなかった。これは、開封誘導線4を巻き替えながらレーザービーム加工で設けるときに、長尺の積層体の長手方向に連続して設けたので、巻き替え速度など変化によって、照射されるレーザービームの強度が振れて、開封誘導線4のハーフカットの深さが変化してしまい、引き裂くときの強さも変化し、直線開封性が得られなかった。
【0079】
レーザービーム加工で開封誘導線4を設けた、実施例2から5の包装袋では、開封誘導線4を包装袋1袋ごとに設けたので、一定の深さで開封誘導線4のハーフカット加工をすることができ、直線開封性が得られた。
【符号の説明】
【0080】
1000、2000、3000・・・包装袋
100・・・積層体
1・・・基材層
11・・・表面基材層
12・・・印刷層
13・・・中間基材層
2・・・弱ラミネート部
3・・・シーラント樹脂層
4・・・開封誘導線
41・・・末端開封誘導線
42・・・開封誘導線未設部
5・・・背貼りシール部
6・・・天シール部
7・・・地シール部
8・・・切込部
9・・・内容物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部の領域の基材層の層構成中に、はく離接着強さが0.1N/15mm以上、3N/15mm以下の弱ラミネート部を含む多層の前記基材層を外側とし、ヒートシール可能なシーラント樹脂層を内側にして積層した積層体からなる包装袋であって、
前記積層体の外表面側から少なくとも前記弱ラミネート部を貫通し、該弱ラミネート部の内側に隣接する前記基材層の一層に達する開封誘導線が設けられ、シール部に開封開始用の切込部が、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられていることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
前記積層体からなる包装袋が、対向する2つの側縁シール部を有し、該包装袋の胴部に2つの側縁シール部の間を横断して、且つ、該包装袋の表裏のほぼ同位置に、形成されており、前記側縁シール部に、該開封誘導線より中央寄りに開封開始用の前記切込部が該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記対向する2つの側縁シール部の少なくとも一方の側縁シール部に、該開封誘導線より中央寄りに開封開始用の前記切込部が該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられ、且つ、前記開封誘導線の端部が、前記一方の側縁シール部の近傍から前記一方の側縁シール部の外縁の手前までになるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記積層体を筒状とし、重ねあわされた両側端部を合掌状に熱接着して背貼りシール部を形成し、開口されている上部と下部の両端部に天シール部および地シール部を形成してなる前記包装袋の胴部に、天シール部と略平行に前記開封誘導線を設け、前記背貼りシール部に開封開始用の切込部が、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記開封誘導線に到るように設けられ、且つ、前記開封誘導線の端部が、前記背貼りシール部の近傍から前記背貼りシール部の外縁の手前までになるように設けられ、前記包装袋の背貼りシール部と対向する積層体の略中央位置に開封誘導線を設けない開封誘導線未設部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
【請求項5】
前記開封誘導線が、前記背貼りシール部に前記地シール側に向かう末端開封誘導線を有し、前記背貼りシール部に開封開始用の切込部を、該切込部から引き裂いたときにその引き裂きが、前記末端開封誘導線に到るように設けたことを特徴とする請求項4に記載の包装袋。
【請求項6】
前記弱ラミネート部が、前記基材層に設けられたアルミ蒸着層と他の該基材層の一層の間、または、アルミ蒸着層の層間であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項7】
前記積層体が、表面基材層、アルミ蒸着層、中間基材層からなる前記基材層と、前記シーラント樹脂層の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項8】
前記包装袋の内容物がシート状または塊状の固形であり、前記開封誘導線が前記内容物に重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の包装袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−153418(P2012−153418A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16158(P2011−16158)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】