包装飯塊
【課題】外フィルムと内フィルムとの間にシート状食品を挟んでなる包装シートを横長の飯塊を巻き付けて包装した包装飯塊の包装を解くと、シート状食品が自動的に直接に飯塊に被さる様にする。
【解決手段】包装飯塊を食するには、包装シート1の巻付け終端を止着しているラベル5と外フィルム2の分断領域21との接着を維持したままラベル5を剥がし、該ラベルを引っ張って分断領域21で外フィルム2を分断する。包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの包装シート1の半分を引っ張り出す。次に残りの包装シートの半分を引き出す。
【解決手段】包装飯塊を食するには、包装シート1の巻付け終端を止着しているラベル5と外フィルム2の分断領域21との接着を維持したままラベル5を剥がし、該ラベルを引っ張って分断領域21で外フィルム2を分断する。包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの包装シート1の半分を引っ張り出す。次に残りの包装シートの半分を引き出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外フィルムと内フィルムとの間にシート状食品を収容した包装シートを横長の飯塊に巻付けて包装した包装飯塊、及び該包装飯塊の包装を解く方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、従来のこの種包装飯塊用の包装シート(1)と飯塊(6)を示している。
包装シート(1)の外フィルム(2)は長方形の一枚もののフィルムである。内フィルム(3)は、外フィルム(2)の1/2強の長さの第1フィルム片(35)と、外フィルム(2)の1/2弱の長さの第2フィルム片(36)から成り、両フィルム片(35)(36)を、外フィルム(2)及び外フィルム上のシート状食品(4)を完全に覆う様に重ね、両フィルム片(35)(36)と外フィルム(2)の外周縁とを熱溶着している。
但し、第2フィルム片(36)は、外フィルム(2)の短縁に溶着されているだけであり、図16に示す如く、第2フィルム(36)は、該溶着端縁を中心にして外側へ開くことができる。
第1フィルム片(35)上には、両端部が外フィルム(2)の長手方向の側縁が大きくはみ出す帯フィルム(37)を重ねて溶着されている。帯フィルム(37)のはみ出し部分は、飯塊(6)の両端面に被せる被せ部(32)(32)となる。
【0003】
横長の飯塊(6)の包装は、図15に示す如く、帯フィルム(37)上に飯塊(6)を載せ、帯フィルム(37)の両端の被せ部(32)(32)を飯塊(6)の両端面に被せてから、包装シート(1)を飯塊(6)の周面に巻き付けて、巻付け端をラベル(図4の符号(5)を参照)で止着する。
【0004】
飯塊(6)を食するには、先ずラベルを剥がして、包装シート(1)の飯塊(6)への巻き付けを解いて、図15の状態に戻す。次に図16に示す如く、内フィルム(3)の第2フィルム片(36)を開いて、シート状食品(4)の一端側を露出させる。次に飯塊(6)を転がす等により、露出したシート状食品(4)の上に移して、該飯塊(6)にシート状食品を付着させる。その位置で飯塊(6)を回転させるとシート状食品(4)が引き出されて飯塊(6)に巻き付く。
外フィルム(2)と内フィルム(3)によって湿気が防止されていた新鮮なシート状食品(4)が巻き付いた飯塊(6)を食することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した様に、従来の包装飯塊は包装を解く作業と、飯塊にシート状食品を直に巻き付ける作業が必要であり、手間が掛かる。又、包装シート(1)上で飯塊(6)を回転させてシート状食品(4)を巻き付ける作業は慣れが必要であり、初心者は飯塊を落下させてしまうことが多々ある。
【0006】
本発明は、包装を解くと、シート状食品が自動的に直接に飯塊に被さる様にすることを課題とし、シート状食品を、包装を解く作業とは別作業で被せる手間を省き、又、飯塊にシート状食品を巻き付ける際に飯塊を落下させてしまうことを防止できる、包装飯塊、及び包装飯塊の包装を解く方法を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の包装飯塊は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている。
ラベル(5)の裏面には接着剤層(50)が施され、該接着剤層は、強接着部(51)と弱接着部(52)を有し、強接着部(51)が分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側を止着している。
【0008】
請求項2は請求項1の包装飯塊において、
内フィルム(3)の側縁には被せ部(32)(32)が突出しており、該被せ部(32)(32)が飯塊(6)の両端面に被さっている。
【0009】
請求項3は請求項1又は2の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にカットテープ(22)を挟んで、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0010】
請求項4は請求項1又は2に記載の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0011】
請求項5は請求項1又は2の包装飯塊において、一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて外フィルム(2)を飯塊巻付け方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)を施して分断領域(21)が形成され、切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0012】
請求項6は請求項1又は2の包装飯塊において、外フィルム(2)に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を施して分断領域(21)を形成しており、切条(24)(24)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0013】
請求項7は請求項1乃至6の何れかに記載の包装飯塊において、ラベル(5)の接着剤層(50)は、中央部が強接着部(51)、両側が弱接着部(52)(52)である。
【0014】
請求項8の包装飯塊は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている。
ラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判サイズであり、分断領域(21)の幅長さは、該ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であり、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)が施されている。
【0015】
請求項9は請求項8の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けている。
【0016】
請求項10は請求項1乃至9の何れかの包装飯塊において、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れている。
【0017】
請求項11は請求項1乃至10の何れかの包装飯塊において、包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)の外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている。
【0018】
請求項12は、請求項1乃至9の何れかの飯塊の包装を解く方法であって、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がして、該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断し、次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの外フィルムの半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出すことによってシート状食品(4)の略半分を飯塊(6)に直接に被せることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の包装飯塊の包装を解くには、先ずラベル(5)を剥がす。ラベル(5)の強接着部(51)が、分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側端部を止着しているので、ラベル(5)の包装シート(1)の巻付け終端から外側に突出している部分を引っ張ると、該ラベル(5)の突出部はフィルムから無理に剥がれる。しかし、ラベル(5)の強接着部(51)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着は維持されたままで、不用意に剥がれることはない。ラベル(5)の弱接着部(52)は、フィルムから容易に剥がれる。
次に該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)は切込み(23)(23)の幅で分断が開始され、ラベル(5)の引っ張りに伴って外フィルム(2)を完全に分断できる。ラベル剥がしの開始から、外フィルム(2)の分断完了までを、ラベル(5)を摘んだまま、流れる様な一連の作業で行なうことができ、作業性がよく、殆んど失敗することがない。
【0020】
次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、外フィルム(2)の半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出す。これによってシート状食品(4)の略半分が露出して飯塊(6)に直接に被さる。
残りの包装シート(1)の半分を、上記と反対側に引っ張ると、包装シート(1)を飯塊(6)上から完全に取り除くことができる。
包装シート(1)の半分を飯塊(6)上に残したまま、飯塊(6)とシート状食品(4)の露出部を食することもできる。
請求項1の包装飯塊は、包装シート(1)を飯塊(6)の分断方向に略半分に分離し、片方づつ引っ張り出すため、飯塊(6)とフィルムとの引っ張り摩擦によって飯塊(6)を型崩れさせる虞れは殆どない。又、従来の様にシート状食品(4)の露出側へ飯塊(6)を移す必要がないので、飯塊(6)を滑り落とすこともない。
シート状食品(4)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)に挟まれており、外気や飯塊(6)の湿気から保護され、風味を損なわない。
【0021】
請求項2の包装飯塊は、飯塊(6)の周面は勿論のこと両端面にも内フィルム(3)の被せ部(32)(32)が被さっているため、衛生的であり、又、飯塊(6)の乾燥を防止して、飯の食感を損なわない。
【0022】
請求項3の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、分断領域(21)に分断の際の引っ張りの芯となるカットテープ(22)が施されているから、分断領域(21)を確実且つ安定して分断できる。
【0023】
請求項4の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、分断領域(21)は分断方向に沿う両側部にカットテープ(22)(22)が施されているから、両カットテープ間の幅で確実且つ安定して外フィルム(2)を分断できる。
【0024】
請求項5の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、外フィルム(2)は分断方向に裂け易い方向性フィルムによって形成されているから、分断領域(21)を確実且つ安定して分断できる。
【0025】
請求項6の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、カットテープも、方向性フィルムも不要であるから、包装シートの製造コストを下げることができる。
【0026】
請求項7の包装飯塊は、請求項1と同様の効果を奏す。又、ラベル(5)をその強接着部(51)を分断領域(21)の位置に合わせて貼るから、ラベル(5)の位置は、包装飯塊の長さ中央に揃い、美観的的にも、ラベル(5)の剥がし易さの点からも優れている。
【0027】
請求項8の包装飯塊は、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さは、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であるから、ラベル(5)裏面の接着剤層(50)が外フィルム(2)の飯塊巻付け端において、切込み(23)(23)より外側に被さる面積は小さくなる。このため、接着剤層(50)の全面が均一の接着力であったとしても、ラベル(5)は、接着面積の小さい切込み(23)(23)より外側部分とは剥がれ易いが、切込み(23)(23)間とは剥がれ難くなる。
従って、包装飯塊のラベル(5)の外フィルムの飯塊巻付け端からの突出部を剥がして、ラベル(5)を分断領域(21)を分断する方向に引っ張ったとき、ラベル(5)は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間はラベル(5)に接着したままとなり、切込み(23)(23)の幅で分断領域(21)の分断が開始されて、容易に外フィルム(2)が分される。
即ち、請求項8の場合、ラベル(5)の接着剤層(50)に、請求項1の様に強接着部(51)と弱接着部(52)の区別を設ける必要はない。
【0028】
請求項9の包装飯塊は、請求項8と同様の効果を奏する。又、外フィルム(2)の分断領域(21)は、分断方向に沿う両側部にカットテープ(22)(22)が施されているから、両カットテープ間の幅で確実且つ安定して外フィルム(2)を分断できる。
【0029】
請求項10の包装飯塊は、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れているから、包装飯塊を店頭へ運搬する際、店頭に陳列する際、客が包装飯塊を購入する際等、包装飯塊に人の手が触れたり、掴んだりする際に、不用意に切込み(23)(23)から外フイルムを裂いてしまうことを防止できる。
【0030】
請求項11の包装飯塊は、包装シート(1)の巻付け終端にて、ラベル(5)の外側は、溶着等により止着されているから、ラベル(5)の剥がし始めから分断領域(21)を分断し終えるまでに、ラベル(5)の両外側を手指で押さえておく必要はなく、簡単に包装を解くことができる。
【0031】
請求項12の包装飯塊の包装を解く方法の効果は、請求項1の効果で説明済みである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1乃至図3に示す如く、包装シート(1)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間に長方形のシート状食品(4)を挟み、内フィルム(3)に飯塊(6)の端面に被さる被せ部(32)(32)を突設して構成される。
【0033】
飯塊(6)は具を巻いたもの、かやくご飯の塊、或いは白米の塊であり、長さ約100mmの断面円形又は四角形である。
【0034】
シート食品(4)は、実施例ではシート状海苔(41)であって、長さ約140mm、幅約100mmであり、幅は飯塊(6)の長さに略一致し、長さは飯塊(6)を約1.1〜1.5周する長さである。
シート状食品(4)は、おぼろ昆布をシート状に成形したもの等、シート状の食品、シート状に加工した食品で、飯塊に巻き付けることができれば、食品の種類は問わない。
【0035】
外フィルム(2)は、シート海苔(41)よりも一回り大きな長方形であり、幅方向の略中央部にて長さ方向の全長に亘って分断領域(21)を有している。
実施例の分断領域(21)は、外フィルム(2)の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、カットテープ(22)を挟み該カットテープに接近して2箇所に平行に切込み(23)(23)を施している。
切込み(23)(23)は、分断領域(21)の分離開始幅を決めるものであり、実施例では、切込み(23)(23)間の間隔は、約20mmであり、切込み(23)(23)間の中央部にカットテープ(22)が位置している。
切込み(23)(23)の間隔は、両切込み間を手指でつまむことのできる範囲であればよい。
【0036】
内フィルム(3)は、略同形状の長方形のフィルム片(31)(31)を互いの長手方向に沿う内側縁を5〜10mmの重なり幅で重ねて形成される。実施例ではフィルム片(31)(31)の重なり部(32)は単にフィルムが重なっているだけであるが、簡単に剥離する様に弱くスポット的に熱溶着してもよい。
【0037】
内フィルム(3)の両フィルム片(31)(31)の長手方向に沿う外側の側縁の略中央部に、四角形の被せ部(32)(32)がフィルム片(31)にの側縁に溶着されている。端面被せ部(30)の大きさは飯塊(6)の端面よりも少し大きい。
尚、被せ部(32)(32)は、フィルム片(31)(31)と一体に形成しても可い。
【0038】
外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は、少なくとも内フィルム(3)のフィルム片(31)(31)の重なり部(30)を除いて熱溶着を施して接合されている。
【0039】
図6は、包装シート(1)と該包装シートの巻付け終端を止めるラベル(5)を示している。
実施例のラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した、一辺が60mm前後の正方形、又は長方形の大判サイズである。
ラベル(5)は裏面に接着剤層(50)を有しており、該接着剤層(50)は、中央部に強接着部(51)、その両隣りに弱接着部(52)(52)が平行に並んでいる。
強接着部(51)の幅は、前記外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の幅より狭く、実施例では、強接着部(51)の幅は約10mm、弱接着部(52)(52)の幅は夫々約25mmである。
強接着部(51)の幅は、自動機或いは手作業でラベル(5)を貼る際に、誤差によって強接着部(51)が外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の外側にはみ出し難い様に決めればよい。
【0040】
上記包装シート(1)によって飯塊(6)を包装するには、図3に示す如く、内フィルム(3)上にフィルム片(31)(31)の重なり部(30)に直交して飯塊(6)を載せ、被せ部(32)(32)を飯塊(6)の端面に被さる様に内側へ折り返す。次に包装シート(1)を飯塊(6)の周面に巻き付け、巻付け終端をラベル(5)で止める。
このとき、ラベル(5)の強接着部(51)の幅中心が、外フィルム(2)のカットテープ(22)に揃う様に、即ち、強接着部(51)が外フィルム(2)上にて切込み(23)(23)間の外側へはみ出さない様に、包装シート(1)の巻付け終端をラベル(5)で止着する。
外フィルム(2)に施した切込み(23)(23)は、ラベル(5)に隠れる。
【0041】
然して、上記包装飯塊を食するには、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がす(図7a参照)。
次に該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断できる。
分断領域(21)には、全長に亘ってカットテープ(22)が施されているから、分断開始幅は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の幅であっても、殆んどの場合、分断途中から、カットテープ(22)の幅で分断される。分断の芯となるカットテープ(22)を施すことにより、外フィルム(2)の分断が安定して且つ確実に行われる。
【0042】
次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、外フィルム(2)の半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出す(図7b)。これによってシート状海苔(41)の略半分が露出して飯塊(6)に直接に被さる。
残りの包装シート(1)の半分を、上記と反対側に引っ張ると、包装シート(1)を飯塊(6)上から完全に取り除くことができる。
包装シート(1)の半分を飯塊(6)上に残したまま、飯塊(6)とシート状海苔(41)の露出部を食することもできる。
【0043】
上記の包装飯塊は、包装シート(1)を飯塊(6)の長さ方向に略半分に分離し、片方づつ引っ張り出すため、飯塊(6)とフィルムとの引っ張り摩擦によって飯塊(6)を型崩れさせる虞れは殆どない。又、従来の様にシート海苔(41)の露出側へ飯塊(6)を移動させる必要がないので、飯塊(6)を滑り落とすこともない。
シート状海苔(41)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)に挟まれており、外気や飯塊(6)からの湿気から遮断され、パリパリ感を失わない。
【0044】
包装飯塊は、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れているから、包装飯塊に人の手が触れたり、掴んだりする際に、不用意に切込み(23)(23)から外フイルムを裂いてしまうことを防止できる。
【0045】
図8、図9は、包装シート(1)の他の実施例を示しており、内フィルム(3)を構成する2枚のフィルム片(31)(31)の上に、帯状フィルム(37)を載せて内フィルム(3)の側縁に溶着している。該帯フィルム(37)のフィルム片(31)(31)からの突出部は、飯塊の両端面に被さる被せ部(32)(32)となる。
帯状フィルム(37)の中央部には、該帯状フィルムを分断するための断続的な切条(38)(所謂「ミシン目」)が施されており、包装を解く際に自動的に2分される。
【0046】
図10、図11は外フィルム(2)の分断領域(21)の他の実施例を示している。
図10の分断領域(21)は、一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて、外フィルム(2)を長手方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端中央部に分断開始幅を決めるための2つの切込み(23)(23)を施している。切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が位置する。
図10の場合、カットテープなしでも、切込み(23)(23)の間隔幅で外フィルム(2)を分断できる。
【0047】
図11に示す外フィルム(2)は、外フィルム(2)の幅方向の中央部に、外フィルム(2)の長手方向に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を平行に設けて分断領域(21)を形成している。外フィルム(2)の飯塊巻付け終端の切条(24a)(24a)が、分断開始幅を決める前記切込み(23)(23)を兼ねている。
カットテープも、方向性フィルムも必要としない。
【0048】
図12は他の実施例の包装シート(1)とラベル(5)の関係を示している。該包装シート(1)及びラベル(5)は、上記した包装シート及びラベルと基本的な構成は同じであるが、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅を大きくした点が異なる。
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の幅方向の中央部に位置し、分断領域(21)の幅長さは、飯塊(6)の長さの1/3〜1/2程度、実施例では約40mmである。
【0049】
実施例では、分断領域(21)の両側縁に平行に2本のカットテープ(22)(22)が施されており、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて、両カットテープ(22)(22)の外側にはカットテープ(22)に接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施されている。
ラベル(5)の接着剤層(50)に前記同様にして、強接着部(51)と弱接着部(52)(52)を設け、強接着部(51)の幅を、分断領域(21)の幅に対応して(強接着部(51)の幅と分断領域(21)の幅を一致させる意味ではない)大きくしている。
【0050】
尚、図12の実施例様に、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さを、大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅とした場合、後記理由によって、ラベル(5)の接着剤層(50)に強接着部(51)と弱接着部(52)の領域を設けなくてもよい。
【0051】
図13は、図12の包装シート(1)によって飯塊を包装し、包装シートの巻付け終端をラベル(5)で止着した状態を示している。
ラベル(5)の強接着部(51)は、外フィルム(2)の分断領域(21)に被さっている。
外フィルム(2)の切込み(23)(23)は、ラベル(5)に隠れている。
包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)より外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている。
【0052】
図14は、図13の包装飯塊の包装を前記同様の手順で解く途中を示している。
外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さは、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であるから、ラベル(5)裏面の接着剤層(50)が外フィルム(2)の飯塊巻付け端において、切込み(23)(23)より外側に被さる面積は小さくなる。このため、接着剤層(50)の全面が均一の接着力であったとしても、ラベル(5)は、接着面積の小さい切込み(23)(23)より外側部分とは剥がれ易いが、切込み(23)(23)間とは剥がれ難くなる。
【0053】
従って、包装飯塊のラベル(5)の外フィルムの飯塊巻付け端からの突出部を剥がして、ラベル(5)を分断領域(21)を分断する方向に引っ張ったとき、ラベル(5)は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間はラベル(5)に接着したままとなり、切込み(23)(23)の幅で分断領域(21)の分断が開始されて、容易に外フィルム(2)が分される。
【0054】
即ち、ラベル(5)の接着剤層(50)に、図12に示す様に、強接着部(51)と弱接着部(52)を必要はなく、接着剤層(50)は全面が均一接着力であってもよい。勿論、実施例の様にラベル(5)の接着剤層(50)に強接着部(51)と弱接着部(52)を設けれぱ、一層確実に、且つスムースに外フィルム(2)の分断領域(21)を分断できるのは勿論である。
包装シート(1)の巻付け終端にて、ラベル(5)より外側は、熱溶着(10)(10)等により止着されているから、ラベル(5)の剥がし始めから分断領域(21)を分断し終えるまでに、ラベル(5)の両外側を手指で押さえておく必要はなく、外フィルム(2)の分断領域(21)の分断作業を簡単且つ円滑に行うことができる。
【0055】
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】包装シートの分解斜視図である。
【図2】包装シートの断面図である。
【図3】包装シートに飯塊を載せた状態の斜視図である。
【図4】包装飯塊の斜視図である。
【図5】包装シートの正面図である。
【図6】外フィルムの分断領域とラベルの位置関係の説明図である。
【図7】a図は、包装飯塊の包装解き始めの説明図、b図は包装シートの半分を引っ張り出す説明図である。
【図8】他の包装シートの分解斜視図である。
【図9】他の包装シートの斜視図である。
【図10】方向性フィルムを用いた外フィルムの分断領域の説明図である。
【図11】平行切条で分断領域を形成した外フィルムの説明図である。
【図12】外フィルムの広幅分断領域とラベルの位置関係の説明図である。
【図13】他の実施例の包装飯塊の斜視図である。
【図14】他の実施例の包装飯塊の包装解き始めの説明図である。
【図15】従来例の包装シートと飯塊の斜視図である。
【図16】同上の包装シートの一方の内フィルムを開いた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 包装シート
2 外フィルム
21 分断領域
22 カットテープ
23 切込み
3 内フィルム
31 フィルム片
32 被せ部
4 シート状食品
5 ラベル
51 強接着部
52 弱接着部
6 飯塊
【技術分野】
【0001】
本発明は、外フィルムと内フィルムとの間にシート状食品を収容した包装シートを横長の飯塊に巻付けて包装した包装飯塊、及び該包装飯塊の包装を解く方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、従来のこの種包装飯塊用の包装シート(1)と飯塊(6)を示している。
包装シート(1)の外フィルム(2)は長方形の一枚もののフィルムである。内フィルム(3)は、外フィルム(2)の1/2強の長さの第1フィルム片(35)と、外フィルム(2)の1/2弱の長さの第2フィルム片(36)から成り、両フィルム片(35)(36)を、外フィルム(2)及び外フィルム上のシート状食品(4)を完全に覆う様に重ね、両フィルム片(35)(36)と外フィルム(2)の外周縁とを熱溶着している。
但し、第2フィルム片(36)は、外フィルム(2)の短縁に溶着されているだけであり、図16に示す如く、第2フィルム(36)は、該溶着端縁を中心にして外側へ開くことができる。
第1フィルム片(35)上には、両端部が外フィルム(2)の長手方向の側縁が大きくはみ出す帯フィルム(37)を重ねて溶着されている。帯フィルム(37)のはみ出し部分は、飯塊(6)の両端面に被せる被せ部(32)(32)となる。
【0003】
横長の飯塊(6)の包装は、図15に示す如く、帯フィルム(37)上に飯塊(6)を載せ、帯フィルム(37)の両端の被せ部(32)(32)を飯塊(6)の両端面に被せてから、包装シート(1)を飯塊(6)の周面に巻き付けて、巻付け端をラベル(図4の符号(5)を参照)で止着する。
【0004】
飯塊(6)を食するには、先ずラベルを剥がして、包装シート(1)の飯塊(6)への巻き付けを解いて、図15の状態に戻す。次に図16に示す如く、内フィルム(3)の第2フィルム片(36)を開いて、シート状食品(4)の一端側を露出させる。次に飯塊(6)を転がす等により、露出したシート状食品(4)の上に移して、該飯塊(6)にシート状食品を付着させる。その位置で飯塊(6)を回転させるとシート状食品(4)が引き出されて飯塊(6)に巻き付く。
外フィルム(2)と内フィルム(3)によって湿気が防止されていた新鮮なシート状食品(4)が巻き付いた飯塊(6)を食することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した様に、従来の包装飯塊は包装を解く作業と、飯塊にシート状食品を直に巻き付ける作業が必要であり、手間が掛かる。又、包装シート(1)上で飯塊(6)を回転させてシート状食品(4)を巻き付ける作業は慣れが必要であり、初心者は飯塊を落下させてしまうことが多々ある。
【0006】
本発明は、包装を解くと、シート状食品が自動的に直接に飯塊に被さる様にすることを課題とし、シート状食品を、包装を解く作業とは別作業で被せる手間を省き、又、飯塊にシート状食品を巻き付ける際に飯塊を落下させてしまうことを防止できる、包装飯塊、及び包装飯塊の包装を解く方法を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の包装飯塊は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている。
ラベル(5)の裏面には接着剤層(50)が施され、該接着剤層は、強接着部(51)と弱接着部(52)を有し、強接着部(51)が分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側を止着している。
【0008】
請求項2は請求項1の包装飯塊において、
内フィルム(3)の側縁には被せ部(32)(32)が突出しており、該被せ部(32)(32)が飯塊(6)の両端面に被さっている。
【0009】
請求項3は請求項1又は2の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にカットテープ(22)を挟んで、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0010】
請求項4は請求項1又は2に記載の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0011】
請求項5は請求項1又は2の包装飯塊において、一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて外フィルム(2)を飯塊巻付け方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)を施して分断領域(21)が形成され、切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0012】
請求項6は請求項1又は2の包装飯塊において、外フィルム(2)に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を施して分断領域(21)を形成しており、切条(24)(24)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている。
【0013】
請求項7は請求項1乃至6の何れかに記載の包装飯塊において、ラベル(5)の接着剤層(50)は、中央部が強接着部(51)、両側が弱接着部(52)(52)である。
【0014】
請求項8の包装飯塊は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている。
ラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判サイズであり、分断領域(21)の幅長さは、該ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であり、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)が施されている。
【0015】
請求項9は請求項8の包装飯塊において、外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けている。
【0016】
請求項10は請求項1乃至9の何れかの包装飯塊において、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れている。
【0017】
請求項11は請求項1乃至10の何れかの包装飯塊において、包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)の外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている。
【0018】
請求項12は、請求項1乃至9の何れかの飯塊の包装を解く方法であって、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がして、該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断し、次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの外フィルムの半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出すことによってシート状食品(4)の略半分を飯塊(6)に直接に被せることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の包装飯塊の包装を解くには、先ずラベル(5)を剥がす。ラベル(5)の強接着部(51)が、分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側端部を止着しているので、ラベル(5)の包装シート(1)の巻付け終端から外側に突出している部分を引っ張ると、該ラベル(5)の突出部はフィルムから無理に剥がれる。しかし、ラベル(5)の強接着部(51)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着は維持されたままで、不用意に剥がれることはない。ラベル(5)の弱接着部(52)は、フィルムから容易に剥がれる。
次に該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)は切込み(23)(23)の幅で分断が開始され、ラベル(5)の引っ張りに伴って外フィルム(2)を完全に分断できる。ラベル剥がしの開始から、外フィルム(2)の分断完了までを、ラベル(5)を摘んだまま、流れる様な一連の作業で行なうことができ、作業性がよく、殆んど失敗することがない。
【0020】
次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、外フィルム(2)の半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出す。これによってシート状食品(4)の略半分が露出して飯塊(6)に直接に被さる。
残りの包装シート(1)の半分を、上記と反対側に引っ張ると、包装シート(1)を飯塊(6)上から完全に取り除くことができる。
包装シート(1)の半分を飯塊(6)上に残したまま、飯塊(6)とシート状食品(4)の露出部を食することもできる。
請求項1の包装飯塊は、包装シート(1)を飯塊(6)の分断方向に略半分に分離し、片方づつ引っ張り出すため、飯塊(6)とフィルムとの引っ張り摩擦によって飯塊(6)を型崩れさせる虞れは殆どない。又、従来の様にシート状食品(4)の露出側へ飯塊(6)を移す必要がないので、飯塊(6)を滑り落とすこともない。
シート状食品(4)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)に挟まれており、外気や飯塊(6)の湿気から保護され、風味を損なわない。
【0021】
請求項2の包装飯塊は、飯塊(6)の周面は勿論のこと両端面にも内フィルム(3)の被せ部(32)(32)が被さっているため、衛生的であり、又、飯塊(6)の乾燥を防止して、飯の食感を損なわない。
【0022】
請求項3の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、分断領域(21)に分断の際の引っ張りの芯となるカットテープ(22)が施されているから、分断領域(21)を確実且つ安定して分断できる。
【0023】
請求項4の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、分断領域(21)は分断方向に沿う両側部にカットテープ(22)(22)が施されているから、両カットテープ間の幅で確実且つ安定して外フィルム(2)を分断できる。
【0024】
請求項5の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、外フィルム(2)は分断方向に裂け易い方向性フィルムによって形成されているから、分断領域(21)を確実且つ安定して分断できる。
【0025】
請求項6の包装飯塊は請求項1と同様の効果を奏す。更に、カットテープも、方向性フィルムも不要であるから、包装シートの製造コストを下げることができる。
【0026】
請求項7の包装飯塊は、請求項1と同様の効果を奏す。又、ラベル(5)をその強接着部(51)を分断領域(21)の位置に合わせて貼るから、ラベル(5)の位置は、包装飯塊の長さ中央に揃い、美観的的にも、ラベル(5)の剥がし易さの点からも優れている。
【0027】
請求項8の包装飯塊は、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さは、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であるから、ラベル(5)裏面の接着剤層(50)が外フィルム(2)の飯塊巻付け端において、切込み(23)(23)より外側に被さる面積は小さくなる。このため、接着剤層(50)の全面が均一の接着力であったとしても、ラベル(5)は、接着面積の小さい切込み(23)(23)より外側部分とは剥がれ易いが、切込み(23)(23)間とは剥がれ難くなる。
従って、包装飯塊のラベル(5)の外フィルムの飯塊巻付け端からの突出部を剥がして、ラベル(5)を分断領域(21)を分断する方向に引っ張ったとき、ラベル(5)は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間はラベル(5)に接着したままとなり、切込み(23)(23)の幅で分断領域(21)の分断が開始されて、容易に外フィルム(2)が分される。
即ち、請求項8の場合、ラベル(5)の接着剤層(50)に、請求項1の様に強接着部(51)と弱接着部(52)の区別を設ける必要はない。
【0028】
請求項9の包装飯塊は、請求項8と同様の効果を奏する。又、外フィルム(2)の分断領域(21)は、分断方向に沿う両側部にカットテープ(22)(22)が施されているから、両カットテープ間の幅で確実且つ安定して外フィルム(2)を分断できる。
【0029】
請求項10の包装飯塊は、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れているから、包装飯塊を店頭へ運搬する際、店頭に陳列する際、客が包装飯塊を購入する際等、包装飯塊に人の手が触れたり、掴んだりする際に、不用意に切込み(23)(23)から外フイルムを裂いてしまうことを防止できる。
【0030】
請求項11の包装飯塊は、包装シート(1)の巻付け終端にて、ラベル(5)の外側は、溶着等により止着されているから、ラベル(5)の剥がし始めから分断領域(21)を分断し終えるまでに、ラベル(5)の両外側を手指で押さえておく必要はなく、簡単に包装を解くことができる。
【0031】
請求項12の包装飯塊の包装を解く方法の効果は、請求項1の効果で説明済みである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1乃至図3に示す如く、包装シート(1)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)との間に長方形のシート状食品(4)を挟み、内フィルム(3)に飯塊(6)の端面に被さる被せ部(32)(32)を突設して構成される。
【0033】
飯塊(6)は具を巻いたもの、かやくご飯の塊、或いは白米の塊であり、長さ約100mmの断面円形又は四角形である。
【0034】
シート食品(4)は、実施例ではシート状海苔(41)であって、長さ約140mm、幅約100mmであり、幅は飯塊(6)の長さに略一致し、長さは飯塊(6)を約1.1〜1.5周する長さである。
シート状食品(4)は、おぼろ昆布をシート状に成形したもの等、シート状の食品、シート状に加工した食品で、飯塊に巻き付けることができれば、食品の種類は問わない。
【0035】
外フィルム(2)は、シート海苔(41)よりも一回り大きな長方形であり、幅方向の略中央部にて長さ方向の全長に亘って分断領域(21)を有している。
実施例の分断領域(21)は、外フィルム(2)の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、カットテープ(22)を挟み該カットテープに接近して2箇所に平行に切込み(23)(23)を施している。
切込み(23)(23)は、分断領域(21)の分離開始幅を決めるものであり、実施例では、切込み(23)(23)間の間隔は、約20mmであり、切込み(23)(23)間の中央部にカットテープ(22)が位置している。
切込み(23)(23)の間隔は、両切込み間を手指でつまむことのできる範囲であればよい。
【0036】
内フィルム(3)は、略同形状の長方形のフィルム片(31)(31)を互いの長手方向に沿う内側縁を5〜10mmの重なり幅で重ねて形成される。実施例ではフィルム片(31)(31)の重なり部(32)は単にフィルムが重なっているだけであるが、簡単に剥離する様に弱くスポット的に熱溶着してもよい。
【0037】
内フィルム(3)の両フィルム片(31)(31)の長手方向に沿う外側の側縁の略中央部に、四角形の被せ部(32)(32)がフィルム片(31)にの側縁に溶着されている。端面被せ部(30)の大きさは飯塊(6)の端面よりも少し大きい。
尚、被せ部(32)(32)は、フィルム片(31)(31)と一体に形成しても可い。
【0038】
外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は、少なくとも内フィルム(3)のフィルム片(31)(31)の重なり部(30)を除いて熱溶着を施して接合されている。
【0039】
図6は、包装シート(1)と該包装シートの巻付け終端を止めるラベル(5)を示している。
実施例のラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した、一辺が60mm前後の正方形、又は長方形の大判サイズである。
ラベル(5)は裏面に接着剤層(50)を有しており、該接着剤層(50)は、中央部に強接着部(51)、その両隣りに弱接着部(52)(52)が平行に並んでいる。
強接着部(51)の幅は、前記外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の幅より狭く、実施例では、強接着部(51)の幅は約10mm、弱接着部(52)(52)の幅は夫々約25mmである。
強接着部(51)の幅は、自動機或いは手作業でラベル(5)を貼る際に、誤差によって強接着部(51)が外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の外側にはみ出し難い様に決めればよい。
【0040】
上記包装シート(1)によって飯塊(6)を包装するには、図3に示す如く、内フィルム(3)上にフィルム片(31)(31)の重なり部(30)に直交して飯塊(6)を載せ、被せ部(32)(32)を飯塊(6)の端面に被さる様に内側へ折り返す。次に包装シート(1)を飯塊(6)の周面に巻き付け、巻付け終端をラベル(5)で止める。
このとき、ラベル(5)の強接着部(51)の幅中心が、外フィルム(2)のカットテープ(22)に揃う様に、即ち、強接着部(51)が外フィルム(2)上にて切込み(23)(23)間の外側へはみ出さない様に、包装シート(1)の巻付け終端をラベル(5)で止着する。
外フィルム(2)に施した切込み(23)(23)は、ラベル(5)に隠れる。
【0041】
然して、上記包装飯塊を食するには、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がす(図7a参照)。
次に該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断できる。
分断領域(21)には、全長に亘ってカットテープ(22)が施されているから、分断開始幅は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間の幅であっても、殆んどの場合、分断途中から、カットテープ(22)の幅で分断される。分断の芯となるカットテープ(22)を施すことにより、外フィルム(2)の分断が安定して且つ確実に行われる。
【0042】
次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、外フィルム(2)の半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出す(図7b)。これによってシート状海苔(41)の略半分が露出して飯塊(6)に直接に被さる。
残りの包装シート(1)の半分を、上記と反対側に引っ張ると、包装シート(1)を飯塊(6)上から完全に取り除くことができる。
包装シート(1)の半分を飯塊(6)上に残したまま、飯塊(6)とシート状海苔(41)の露出部を食することもできる。
【0043】
上記の包装飯塊は、包装シート(1)を飯塊(6)の長さ方向に略半分に分離し、片方づつ引っ張り出すため、飯塊(6)とフィルムとの引っ張り摩擦によって飯塊(6)を型崩れさせる虞れは殆どない。又、従来の様にシート海苔(41)の露出側へ飯塊(6)を移動させる必要がないので、飯塊(6)を滑り落とすこともない。
シート状海苔(41)は、外フィルム(2)と内フィルム(3)に挟まれており、外気や飯塊(6)からの湿気から遮断され、パリパリ感を失わない。
【0044】
包装飯塊は、外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れているから、包装飯塊に人の手が触れたり、掴んだりする際に、不用意に切込み(23)(23)から外フイルムを裂いてしまうことを防止できる。
【0045】
図8、図9は、包装シート(1)の他の実施例を示しており、内フィルム(3)を構成する2枚のフィルム片(31)(31)の上に、帯状フィルム(37)を載せて内フィルム(3)の側縁に溶着している。該帯フィルム(37)のフィルム片(31)(31)からの突出部は、飯塊の両端面に被さる被せ部(32)(32)となる。
帯状フィルム(37)の中央部には、該帯状フィルムを分断するための断続的な切条(38)(所謂「ミシン目」)が施されており、包装を解く際に自動的に2分される。
【0046】
図10、図11は外フィルム(2)の分断領域(21)の他の実施例を示している。
図10の分断領域(21)は、一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて、外フィルム(2)を長手方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端中央部に分断開始幅を決めるための2つの切込み(23)(23)を施している。切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が位置する。
図10の場合、カットテープなしでも、切込み(23)(23)の間隔幅で外フィルム(2)を分断できる。
【0047】
図11に示す外フィルム(2)は、外フィルム(2)の幅方向の中央部に、外フィルム(2)の長手方向に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を平行に設けて分断領域(21)を形成している。外フィルム(2)の飯塊巻付け終端の切条(24a)(24a)が、分断開始幅を決める前記切込み(23)(23)を兼ねている。
カットテープも、方向性フィルムも必要としない。
【0048】
図12は他の実施例の包装シート(1)とラベル(5)の関係を示している。該包装シート(1)及びラベル(5)は、上記した包装シート及びラベルと基本的な構成は同じであるが、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅を大きくした点が異なる。
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の幅方向の中央部に位置し、分断領域(21)の幅長さは、飯塊(6)の長さの1/3〜1/2程度、実施例では約40mmである。
【0049】
実施例では、分断領域(21)の両側縁に平行に2本のカットテープ(22)(22)が施されており、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて、両カットテープ(22)(22)の外側にはカットテープ(22)に接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施されている。
ラベル(5)の接着剤層(50)に前記同様にして、強接着部(51)と弱接着部(52)(52)を設け、強接着部(51)の幅を、分断領域(21)の幅に対応して(強接着部(51)の幅と分断領域(21)の幅を一致させる意味ではない)大きくしている。
【0050】
尚、図12の実施例様に、外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さを、大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅とした場合、後記理由によって、ラベル(5)の接着剤層(50)に強接着部(51)と弱接着部(52)の領域を設けなくてもよい。
【0051】
図13は、図12の包装シート(1)によって飯塊を包装し、包装シートの巻付け終端をラベル(5)で止着した状態を示している。
ラベル(5)の強接着部(51)は、外フィルム(2)の分断領域(21)に被さっている。
外フィルム(2)の切込み(23)(23)は、ラベル(5)に隠れている。
包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)より外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている。
【0052】
図14は、図13の包装飯塊の包装を前記同様の手順で解く途中を示している。
外フィルム(2)の分断領域(21)の幅長さは、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であるから、ラベル(5)裏面の接着剤層(50)が外フィルム(2)の飯塊巻付け端において、切込み(23)(23)より外側に被さる面積は小さくなる。このため、接着剤層(50)の全面が均一の接着力であったとしても、ラベル(5)は、接着面積の小さい切込み(23)(23)より外側部分とは剥がれ易いが、切込み(23)(23)間とは剥がれ難くなる。
【0053】
従って、包装飯塊のラベル(5)の外フィルムの飯塊巻付け端からの突出部を剥がして、ラベル(5)を分断領域(21)を分断する方向に引っ張ったとき、ラベル(5)は、外フィルム(2)の切込み(23)(23)間はラベル(5)に接着したままとなり、切込み(23)(23)の幅で分断領域(21)の分断が開始されて、容易に外フィルム(2)が分される。
【0054】
即ち、ラベル(5)の接着剤層(50)に、図12に示す様に、強接着部(51)と弱接着部(52)を必要はなく、接着剤層(50)は全面が均一接着力であってもよい。勿論、実施例の様にラベル(5)の接着剤層(50)に強接着部(51)と弱接着部(52)を設けれぱ、一層確実に、且つスムースに外フィルム(2)の分断領域(21)を分断できるのは勿論である。
包装シート(1)の巻付け終端にて、ラベル(5)より外側は、熱溶着(10)(10)等により止着されているから、ラベル(5)の剥がし始めから分断領域(21)を分断し終えるまでに、ラベル(5)の両外側を手指で押さえておく必要はなく、外フィルム(2)の分断領域(21)の分断作業を簡単且つ円滑に行うことができる。
【0055】
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】包装シートの分解斜視図である。
【図2】包装シートの断面図である。
【図3】包装シートに飯塊を載せた状態の斜視図である。
【図4】包装飯塊の斜視図である。
【図5】包装シートの正面図である。
【図6】外フィルムの分断領域とラベルの位置関係の説明図である。
【図7】a図は、包装飯塊の包装解き始めの説明図、b図は包装シートの半分を引っ張り出す説明図である。
【図8】他の包装シートの分解斜視図である。
【図9】他の包装シートの斜視図である。
【図10】方向性フィルムを用いた外フィルムの分断領域の説明図である。
【図11】平行切条で分断領域を形成した外フィルムの説明図である。
【図12】外フィルムの広幅分断領域とラベルの位置関係の説明図である。
【図13】他の実施例の包装飯塊の斜視図である。
【図14】他の実施例の包装飯塊の包装解き始めの説明図である。
【図15】従来例の包装シートと飯塊の斜視図である。
【図16】同上の包装シートの一方の内フィルムを開いた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 包装シート
2 外フィルム
21 分断領域
22 カットテープ
23 切込み
3 内フィルム
31 フィルム片
32 被せ部
4 シート状食品
5 ラベル
51 強接着部
52 弱接着部
6 飯塊
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊において、
ラベル(5)の裏面には接着剤層(50)が施され、該接着剤層は、強接着部(51)と弱接着部(52)を有し、強接着部(51)が分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側を止着している、包装飯塊。
【請求項2】
内フィルム(3)の側縁には被せ部(32)(32)が突出しており、該被せ部(32)(32)が飯塊(6)の両端面に被さっている、請求項1に記載の包装飯塊。
【請求項3】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にカットテープ(22)を挟んで、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項4】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項5】
一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて外フィルム(2)を飯塊巻付け方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)を施して分断領域(21)が形成され、切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項6】
外フィルム(2)に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を施して分断領域(21)を形成しており、切条(24)(24)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項7】
ラベル(5)の接着剤層(50)は、中央部が強接着部(51)、両側が弱接着部(52)(52)である、請求項1乃至6の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項8】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊において、
ラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判サイズであり、分断領域(21)の幅長さは、該ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であり、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)が施されている、包装飯塊。
【請求項9】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けている、請求項8に記載の包装飯塊。
【請求項10】
外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れている、請求項1乃至9の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項11】
包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)の外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている、請求項1乃至10の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項12】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)によって横長の飯塊(6)が包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊の包装を解く方法であって、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がして、該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断し、次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの外フィルムの半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出すことによってシート状食品(4)の略半分を飯塊(6)に直接に被せることを特徴とする、包装飯塊の包装を解く方法。
【請求項1】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊において、
ラベル(5)の裏面には接着剤層(50)が施され、該接着剤層は、強接着部(51)と弱接着部(52)を有し、強接着部(51)が分断領域(21)の端部を止着し、弱接着部(52)が分断領域(21)の外側を止着している、包装飯塊。
【請求項2】
内フィルム(3)の側縁には被せ部(32)(32)が突出しており、該被せ部(32)(32)が飯塊(6)の両端面に被さっている、請求項1に記載の包装飯塊。
【請求項3】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘ってカットテープ(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にカットテープ(22)を挟んで、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項4】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けており、切込み(23)(23)間に、ラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項5】
一方向に裂け易い方向性フィルムを用いて外フィルム(2)を飯塊巻付け方向に裂け易く形成し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端に、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)を施して分断領域(21)が形成され、切込み(23)(23)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項6】
外フィルム(2)に断続的に延びる2本の切条(24)(24)を施して分断領域(21)を形成しており、切条(24)(24)間にラベル(5)の強接着部(51)が被さっている、請求項1又は2に記載の包装飯塊。
【請求項7】
ラベル(5)の接着剤層(50)は、中央部が強接着部(51)、両側が弱接着部(52)(52)である、請求項1乃至6の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項8】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)を横長の飯塊(6)に巻き付けて包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊において、
ラベル(5)は、品質、製造年月日、賞味期限等の商品情報を印した大判サイズであり、分断領域(21)の幅長さは、該ラベル(5)の横幅より少し小さい程度の広幅であり、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断開始幅を決める2つの切込み(23)(23)が施されている、包装飯塊。
【請求項9】
外フィルム(2)の分断領域(21)は、外フィルム(2)の飯塊巻付け方向の全長に亘って2本のカットテープ(22)(22)を施し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端にて両カットテープの外側位置にカットテープに接近して、分断開始幅を決める切込み(23)(23)を設けている、請求項8に記載の包装飯塊。
【請求項10】
外フィルム(2)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)はラベル(5)に隠れている、請求項1乃至9の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項11】
包装シート(1)の巻付け終端は、ラベル(5)の外側位置にて熱溶着(10)(10)等で止着されている、請求項1乃至10の何れかに記載の包装飯塊。
【請求項12】
外フィルム(2)と内フィルム(3)との間にシート状食品(4)を挟んでいる包装シート(1)によって横長の飯塊(6)が包装され、外フィルム(2)は略中央部に飯塊巻付け方向に沿って分断可能な分断領域(21)を有し、外フィルム(2)の飯塊巻付け終端には、分断領域(21)の分断開始幅を決める切込み(23)(23)が施され、内フィルム(3)は2枚のフィルム片(31)(31)の内側の側縁どうしを外フィルム(2)の分断領域(21)上で重ねて形成され、外フィルム(2)と内フィルム(3)の外周部は接合されており、内フィルム(3)上にそのフィルム片(31)(31)の重なり部(30)と直交して飯塊(6)が位置し、該飯塊(6)の周面に包装シート(1)が巻き付いて巻付け終端がラベル(5)によって止着されている包装飯塊の包装を解く方法であって、ラベル(5)と外フィルム(2)の分断領域(21)との接着を維持したままラベル(5)を剥がして、該ラベル(5)を分断領域(21)を裂く方向に引っ張ることにより、分断領域(21)で外フィルム(2)を分断し、次に、包装飯塊の片方の端部のフィルムを引っ張って、残りの外フィルムの半分と内フィルム(3)の一方のフィルム片(31)を引っ張り出すことによってシート状食品(4)の略半分を飯塊(6)に直接に被せることを特徴とする、包装飯塊の包装を解く方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−7007(P2009−7007A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157138(P2007−157138)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(591154751)
【出願人】(598157096)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(591154751)
【出願人】(598157096)
【Fターム(参考)】
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