説明

化粧支援システム

【課題】顔の奥行きに係る情報に基づいて、被験者の化粧の仕上がり具合などを客観的に判定することが可能な化粧支援システム100を提供する。
【解決手段】本発明の化粧支援システム100は、顔画像データを取得する顔画像データ取得部102と、該顔画像データ取得部102により取得された顔画像データから正面顔画像データを生成する正面顔画像データ生成部111と、該正面顔画像データ生成部111により得られた正面顔画像データの所定の線上の擬似奥行き情報を算出する擬似奥行き情報算出部112と、理想的な擬似奥行き分布情報を記憶する理想擬似奥行き分布情報記憶部104と、該擬似奥行き情報算出部112により算出された擬似奥行き情報と、該理想擬似奥行き分布情報記憶部104に記憶された理想的な擬似奥行き分布情報とを比較する擬似奥行き情報比較部113と、該擬似奥行き情報比較部113の比較結果に基づいて取得された顔画像データの適否を判定する顔画像データ適否判定部114と、からなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧方法のアドバイスおよび化粧品選択のためのアドバイスに利用することが可能な化粧支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧支援システムとしては、被験者の顔の画像を表示装置に表示させ、コンピュータによる画像処理技術を駆使し、化粧のシミュレーションを行うシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2000−194835号公報)には、被験者の顔の色画像をカメラにより撮影し、この撮影した画像に、被験者が希望するタイプの化粧による顔の変化を表す化粧データを被験者の顔画像に適合するように変形して合成し、被験者の化粧した場合の顔の様子を表示する化粧アドバイスシステムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2(特開2003−57017号公報)には、複数の撮影装置を用いて被験者の顔の色情報に加えて、3次元形状に係る情報も同時に取得し、それらの情報をもとに、リアリティのある画像を表示するメイクシミュレーション装置が開示されている。
【特許文献1】特開2000−194835号公報
【特許文献2】特開2003−57017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている化粧アドバイスシステムでは、カメラにより取得した被験者の顔画像に化粧データを合成するシステムであり、被験者の顔の奥行き情報についてまでは考慮されるものではない。被験者の顔の奥行きに係る情報は、審美的な観点から非常に重要な情報であるにもかかわらず、特許文献1に記載のシステムでは、単一のカメラで撮影するので原理的にこのような情報を取り扱うことはできない。これに対して、特許文献2に記載のメイクシミュレーション装置は、複数の撮影装置を用いるものなので、被験者の顔の奥行きに係る3次元情報を扱い得るものである。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載されているメイクシミュレーション装置は、複数の撮影装置を使用し、3次元物体の色および形状の情報を抽出することは提案しているが、被測定三次元物体の色情報、形状情報および形状の変位量を必要とするため、必ずしも簡易なシステムとはいえず、システムのコストおよび設置スペースを小さくすることは難しい。
【0007】
化粧支援システムは、デパートの化粧品売り場などの比較的狭小なスペースに設置することが多く、また、全国規模に販売活動を展開することを考えると多数設置する必要があり、システムが小型で簡単であり、また、低コストであることが重要である。また、デパートの化粧品売り場などで化粧シミュレーションを実施する場合には、顧客との対話の中で実施する必要があり、顔画像処理がリアルタイムに行われることが重要である。
【0008】
また、特許文献1及び特許文献2のいずれに記載のものも、被験者の化粧の仕上がり具合を客観的に判定するものではない。すなわち、特許文献1及び特許文献2のいずれに記載のシステムも被験者の顔データに化粧データを合成するようなシステムであり、言わば、塗り絵の域を出ないものであり、被験者が客観的にみて適正な化粧を施しているのか、といったことを判定することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような種々の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、顔画像データを取得する顔画像データ取得手段と、該顔画像データ取得手段により取得された顔画像データから正面顔画像データを生成する正面顔画像データ生成手段と、該正面顔画像データ生成手段により得られた正面顔画像データの所定の線上の擬似奥行き情報を算出する擬似奥行き情報算出手段と、理想的な擬似奥行き分布情報を記憶する理想擬似奥行き分布情報記憶手段と、該擬似奥行き情報算出手段により算出された擬似奥行き情報と、該理想擬似奥行き分布情報記憶手段に記憶された理想的な擬似奥行き分布情報とを比較する擬似奥行き情報比較手段と、該擬似奥行き情報比較手段の比較結果に基づいて取得された顔画像データの適否を判定する顔画像データ適否判定手段と、からなることを特徴とする化粧支援システムである。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の化粧支援システムにおいて、該顔画像データ取得手段は、カメラ又はスキャナ又は記憶媒体読み取り装置のいずれかであることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の化粧支援システムにおいて、該正面顔画像データ生成手段は顔画像データの両目の位置及び鼻孔の位置を基準に顔画像データから正面顔画像データを生成することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の化粧支援システムにおいて、該擬似奥行き情報算出手段は濃淡(陰影)からの形状復元法によって擬似奥行き情報を算出することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化粧支援システムにおいて、正面顔画像データの所定の線とは両頬と鼻を通る線であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の化粧支援システムによれば、審美的な観点から非常に重要な情報である顔の奥行きに係る情報を、コストや設置スペースが不要な簡易なシステム構成で取り扱うことができる。また、顔の奥行きに係る情報に基づいて、被験者の化粧の仕上がり具合などを客観的に判定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る化粧支援システムのシステム構成を示す図である。図1において、100は化粧支援システム、101は主演算部、102は顔画像データ取得部、103は判定結果出力部、104は理想擬似奥行き分布情報記憶部、111は正面顔画像データ生成部、112は擬似奥行き情報算出部、113は擬似奥行き情報比較部、114は顔画像データ適否判定部をそれぞれ示している。
【0016】
化粧支援システム100は、概略、主要な演算を行う主演算部101、化粧支援システム100に顔画像データを入力する顔画像データ取得部102、化粧支援システム100による判定の結果等をユーザーに対して出力する判定結果出力部103、判定の判断基準となるデータベースである理想擬似奥行き分布情報記憶部104とから構成されている。
【0017】
主演算部101の情報処理機構は、例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、個々の構成要素または機能は、例えば、不図示の記憶手段に書き込まれたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0018】
顔画像データ取得部102は、化粧支援システム100に、例えば化粧を施した後の顔画像データを入力するための構成であり、顔画像データをシステム側に入力できるような構成であればどのようなものを用いても構わないが、一般的には、デジタルカメラや、スキャナや、記憶媒体読み取り装置を挙げることができる。ここで、記憶媒体読み取り装置とは、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD―ROM、フラッシュメモリーなどの記憶媒体に記憶される内容を読み取る装置である。
【0019】
判定結果出力部103は、化粧支援システム100の出力ユーザーインターフェイスであり、具体的には、モニタ、液晶表示パネルやプリンタなどである。判定結果出力部103は、顔画像データ適否判定部114による判定結果を主として出力する。なお、図示しないが化粧支援システム100の設定などを行うために入力ユーザーインターフェイス部を設けておくこともできる。
【0020】
理想擬似奥行き分布情報記憶部104には、理想的な擬似奥行き分布とされる複数の化粧後の顔画像データによって構築されたデータが記憶されており、擬似奥行き情報比較部113は、入力された顔画像データに基づいて算出された擬似奥行き情報(データ)と、理想擬似奥行き分布情報記憶部104に記憶されている理想擬似奥行き分布データとを比較する。
【0021】
顔画像データ取得部102で入力された顔画像データは、必ずしも後述の擬似奥行き情報を算出するために最適な画像であるとは限らない。そこで、正面顔画像データ生成部111では、顔画像データ取得部102で取得された顔画像データを、正面顔画像データへと変換する(正規化する)。なお、このときの画像変換手法としては、アフィン変換を用いる。
【0022】
擬似奥行き情報算出部112は、二次元画像データである正面顔画像データの一部から奥行き情報を算出する算出部である。ここで、このような奥行き情報は、実際の奥行き情報ではなく、画像解析技術によって推測される奥行き情報であるので、擬似奥行き情報算出部112による算出で得られる情報は、本明細書においては「擬似奥行き情報」として表現する。なお、二次元画像データから、三次元形状を再構築する手法としては、shape from X(Xとしては、shading、stereo、silhouette、motion、texture)などがあり、種々の研究がなされているが、本発明の擬似奥行き情報算出部112で用いる手法は、「濃淡(陰影)からの形状復元法」(shape from shading法)である。以上のようにして擬似奥行き情報算出部112では、顔画像データ取得部102で取得された顔画像データの擬似奥行きデータを算出するわけである。
【0023】
擬似奥行き情報比較部113は、擬似奥行き情報算出部112で算出された擬似奥行きデータと、理想擬似奥行き分布情報記憶部104に記憶されている理想擬似奥行き分布データとを比較して、その差分データを出力する。
【0024】
顔画像データ適否判定部114は、当該差分データに応じて、顔画像データ取得部102で取得された顔画像データが擬似奥行き的な観点から、適当なものか、不適当なものかを判定する。
【0025】
ここで、本発明が、以上のように顔画像データの擬似奥行きデータから、化粧具合の適不適を判定する理由を説明する。顔に化粧を施すということは、化粧によって見かけ上の顔の立体感を変化させる、ということが言える。すなわち、化粧とは陰影を変化させ、人間が知覚する奥行感(立体感)を変化させる技術である、という言い方ができる。実際、プロのメイクアップアーティストは、化粧によって明度の濃淡を変化させることで、見た目の奥行き情報を変化させている。
【0026】
本発明は、以上のような化粧による効果から、化粧具合の適不適を判定する。すなわち、本発明の化粧支援システムでは、システムに入力された顔画像データの擬似奥行きデータを求め、この擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データとどの程度の差があるのかを判定するものである。
【0027】
次に、図2乃至図6を参照しつつ本発明の化粧支援システムのより具体的な処理について説明する。図2は本発明の実施の形態に係る化粧支援システムにおける処理のフローを示す図である。また、図3は顔画像データ取得部102が取得した顔画像データを示す図であり、図4は正面顔画像データ生成部111がアフィン変換を行う際に用いる顔の特徴点を示す図であり、図5は正面顔画像データ生成部111が生成する正面顔画像データを示す図であり、図6は擬似奥行き情報算出部112が算出する擬似奥行きデータを陰影により示す図である。
【0028】
ステップS101では、顔画像データ取得部102により化粧支援システム100は被験者の顔画像データを取得する。ここでは顔画像データ取得部102がステップS101で取得する顔画像データは例えば図3に示すようなものであるとする。
【0029】
ステップS102では、正面顔画像データ生成部111が、顔画像データ取得部102で得られた顔画像データからアフィン変換を用いて正面顔画像データを生成する。ここで、アフィン変換を行う場合には、顔画像データにおける目の2点と、鼻孔の中点の計3点を顔の特徴点として、これを基準にアフィン変換を行う。顔画像データにおける目の2点と、鼻孔の中点の計3点を特徴点としている様子は例えば図4に示される。
【0030】
なお、このような顔画像データの特徴点を抽出する際には、これを人手で行ってもよいし、システムが自動的に行うようにしてもよい。人手で行うようにする場合には、化粧支援システム100に適当な入力インターフェイスを設けるようにする。また、顔画像データの自動的に顔画像データにおける目の2点と、鼻孔の中点の計3点を捕捉するためには、従来周知の画像解析技術を用いることができる。ステップS102において、生成される正面画像データは図5に示すようなものとなる。
【0031】
正面顔画像データ生成部111におけるアフィン変換に係る技術は周知のものを利用することができる。このような周知技術としては、例えば、特開2003−263639号公報、特開2000−163592号公報、特開2000−268172号公報などがある。
【0032】
ステップS103では、擬似奥行き情報算出部112が、正面顔画像データ生成部111が生成した正面画像データに基づいて、濃淡(陰影)からの形状復元法(shape from shading法)を用いて正面画像データの擬似奥行きデータを算出する。なお、擬似奥行き情報算出部112が算出することができるのは、顔全体の擬似奥行きであり、このような擬似奥行き情報算出部112の算出した擬似奥行きデータを濃淡により図面に表現したものが図6である。一方、本発明においては、このような擬似奥行き情報算出部112が算出した顔全体の擬似奥行きデータを用いることはせず、両頬と鼻を通るA−A’により示される線に着目する。すなわち、本発明においては、化粧の適否の判定の基準として用いる線は、両頬と鼻を通るA−A’線とし、このA−A’線上の擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データの範囲にどの程度収まっているかで、化粧の適不適を判定する。
【0033】
ここで、濃淡(陰影)からの形状復元法(shape from shading法)については、“Numerical shape from shading and occlud
ing boundaries”, K.Ikeuchi and B.K.P.Horn,
Artificial Intelligence,vol.17,pp.141−184,1981;“ヒトの濃淡画像からの3次元形状推定に関する一つのモデル”、マナス サンワラジ他、信学論(D−II),J−73−D−II,pp.1789−1791,1990などに記載されたものを用いることができる。
【0034】
ステップS104では、擬似奥行き情報比較部113が擬似奥行き情報算出部112で算出された擬似奥行きデータと、理想擬似奥行き分布情報記憶部104に記憶されている理想擬似奥行き分布データとを比較して、その差分データを出力する。
【0035】
このような差分データとしては種々の形態が考えられるが、一例としては、A−A’線上の擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データの範囲内にある長さ、及び、A−A’線上の擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データの範囲外にある長さのセットが挙げられる。
【0036】
ステップS105では、顔画像データ適否判定部114が上記のような差分データに基づいて、顔画像データにおける化粧の仕上がり具合が適当なものか、不適当なものであるのかを判定する。顔画像データ適否判定部114における判定基準としては種々考えられるが、例えば、A−A’線上の擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データの範囲内にある長さと、A−A’線上の擬似奥行きデータが理想擬似奥行き分布データの範囲外にある長さとの割合に応じて、化粧の仕上がり具合の適否を判定することなどが考えられる。なお、このような判定基準は、化粧支援システム100に適当な入力インターフェイスを設けておき、適宜調整変更することができるようにしておいてもよい。
【0037】
ステップS106では、顔画像データ適否判定部114における判定の結果を判定結果出力部103の表示パネルなどに出力する。以上が本発明の化粧支援システム100が実行する、顔画像データを取得してから、化粧の仕上がり具合の適否を判定するまでの一連の流れである。
【0038】
次に、本発明の実施の形態に係る化粧支援システム100が利用する擬似奥行きデータに基づいて化粧の仕上がり具合を判定することに対する検証について説明する。図7は本発明の実施の形態に係る化粧支援システム100の検証結果について説明する図である。
【0039】
図7において、縦軸は擬似奥行き(単位は長さ)を示しており、また横軸は顔画像データのA−A’線(単位はピクセル)を示している。2本の実線に挟まれた領域が、理想擬似奥行き分布データの範囲である。この理想擬似奥行き分布データの範囲は、プロのメイクアップアーティストによってなされた化粧後の顔画像データの擬似奥行きデータが95%の信頼度でその範囲に存在する、という条件によって求められている。図7において、一点鎖線で示されている擬似奥行きデータは、ある被験者の化粧前の擬似奥行きデータである。これに対して、点線で示されている擬似奥行きデータは、同一人物の化粧後の擬似奥行きデータである。図7からもわかるように、化粧後の擬似奥行きデータの方が化粧前の擬似奥行きデータに比べて、理想擬似奥行き分布データの範囲内にある領域がより多くなっている。このように、本発明の実施の形態に係る化粧支援システム100が利用する擬似奥行きデータに基づいて、化粧の仕上がり具合の適否を判定することが有効であることが理解できる。
【0040】
以上、本発明の化粧支援システムによれば、審美的な観点から非常に重要な情報である顔の奥行きに係る情報を、複数台の撮像装置や複雑な計測系を用いることなく、簡便に算出することができる。すなわち、本発明によれば、コストや設置スペースが不要な簡易なシステム構成で化粧支援システムを構築することができる。
【0041】
また、本発明の化粧支援システムによれば、顔の奥行きに係る情報に基づいて、被験者の化粧の仕上がり具合などを客観的に判定することが可能となり、従来の画像合成システムに留まっていた化粧支援システムに比べて、大幅な改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係る化粧支援システムのシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る化粧支援システムにおける処理の流れを示す図である。
【図3】顔画像データ取得部102が取得した顔画像データを示す図である。
【図4】正面顔画像データ生成部111がアフィン変換を行う際に用いる顔の特徴点を示す図である。
【図5】正面顔画像データ生成部111が生成する正面顔画像データを示す図である。
【図6】擬似奥行き情報算出部112が算出する擬似奥行きデータを陰影に表現した示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る化粧支援システム100の検証結果について説明する図である。
【符号の説明】
【0043】
100・・・化粧支援システム、101・・・主演算部、102・・・顔画像データ取得部、103・・・判定結果出力部、104・・・理想擬似奥行き分布情報記憶部、111・・・正面顔画像データ生成部、112・・・擬似奥行き情報算出部、113・・・擬似奥行き情報比較部、114・・・顔画像データ適否判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔画像データを取得する顔画像データ取得手段と、
該顔画像データ取得手段により取得された顔画像データから正面顔画像データを生成する正面顔画像データ生成手段と、
該正面顔画像データ生成手段により得られた正面顔画像データの所定の線上の擬似奥行き情報を算出する擬似奥行き情報算出手段と、
理想的な擬似奥行き分布情報を記憶する理想擬似奥行き分布情報記憶手段と、
該擬似奥行き情報算出手段により算出された擬似奥行き情報と、該理想擬似奥行き分布情報記憶手段に記憶された理想的な擬似奥行き分布情報とを比較する擬似奥行き情報比較手段と、
該擬似奥行き情報比較手段の比較結果に基づいて取得された顔画像データの適否を判定する顔画像データ適否判定手段と、からなることを特徴とする化粧支援システム。
【請求項2】
該顔画像データ取得手段は、カメラ又はスキャナ又は記憶媒体読み取り装置のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化粧支援システム。
【請求項3】
該正面顔画像データ生成手段は顔画像データの両目の位置及び鼻孔の位置を基準に顔画像データから正面顔画像データを生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化粧支援システム。
【請求項4】
該擬似奥行き情報算出手段は濃淡(陰影)からの形状復元法によって擬似奥行き情報を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の化粧支援システム。
【請求項5】
正面顔画像データの所定の線とは両頬と鼻を通る線であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化粧支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−217586(P2008−217586A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56029(P2007−56029)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(899000079)学校法人慶應義塾 (742)
【Fターム(参考)】