説明

医療機器管理システム

【課題】医療機器の生体情報、稼動情報およびアラームを含むモニタ信号を、離れた場所にいる医師や看護師等の医療関係者にリアルタイムで送信する医療機器管理システムを提供する。
【解決手段】エージェント指向をベースとしたシステムであって、エージェントは患者の生体情報、医療機器の稼動情報およびアラームを含むモニタ信号等の情報をリアルタイムで収集し、マネージャに情報を送信する。マネージャはエージェントを制御して必要な情報を収集し、自身のデータベースに記録・保持する。離れた場所に居る医師や看護師等の医療従事者は、モニタ端末からマネージャにアクセスし、患者の生体情報をモニタすることができ、更に医療機器の稼動情報も管理・制御することができるため、医療機器の管理不足による医療事故を防止し、医療業務の効率化が実現できることを特徴とする医療機器管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院内の集中治療室、検査室あるいは一般病棟等に設置された生体情報モニタ、人工呼吸器、輸液ポンプ等医療機器の生体情報、機器稼動情報あるいはモニタ信号等を、無線/有線の通信ネットワークを介して病院内の医局やナースセンタ等に設置されたモニタ装置等に送信し、医師、看護師等の医療従事者が、患者の状態や機器の稼動状態およびアラーム等を常時モニタリングして監視・管理できる医療機器管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
病室における患者の体温、血圧、心拍等の生体情報を測定する生体情報モニタや、人工呼吸器、輸液ポンプ等医療機器の稼動情報およびアラームを含むモニタ信号を特定小電力無線、無線LAN等の無線通信や病院内LAN等の有線通信による方法で、ネットワークを介して病室から離れた医局やナースセンタのモニタ装置等に送信し、医師あるいは看護師等が患者の状態をモニタリングあるいは医療機器の稼動状態を監視・管理できるシステムが数多く提案されている。このようなシステム例として、医療情報収集装置及び医療情報収集システム(例えば特許文献1)や生体情報配信方法及び生体情報配信システム(例えば特許文献2)がある。次に、複数の医療機器のモニタ(アラームを含む)信号を1つにまとめて院内LANを介してナースステーションに送信するシステム例として、医療用機器接続用端子及びそれを用いた集中システム(例えば特許文献3)がある。
【0003】
また、医療機器と接続された通信端末とナースセンタや医局に配置された通信装置間を通信回線で結んで監視し、患者の状態に応じて自動的にナースセンタや医局等の最適な連絡先を呼び出して、必要かつ十分な情報を迅速に通報することができるシステム例として、ナースコールシステム(例えば特許文献4)がある。
【特許文献1】特開2004−81682号公報
【特許文献2】特開2003−319913号公報
【特許文献3】特開2002−177225号公報
【特許文献4】特開2002−143100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムでは、患者の体温、血圧、心拍等を測定する生体情報モニタや人工呼吸器および輸液ポンプ等の医療機器の生体情報、稼動情報およびアラーム等のモニタ信号を専用通信機器あるいは通信端末等に接続し、これらの機器あるいは端末から病院内LANあるいは携帯電話網を介して、遠隔の医局あるいはナースセンタに患者の状態あるいは医療機器の稼動状況を送信する方法を用いている例が多い。
【0005】
例えば特許文献1では、医療機器を病院内LANと接続する手段として、医療情報収集装置という専用の装置を必要とする。この専用装置はCPUを搭載したコンピュータ機器であり、複数の医療機器から時々刻々送信される各種生体情報や医療機器の異常を示すアラーム情報を瞬時に医局やナースセンタに送信する場合、リアルタイム性に難がある。また患者一人に対し装置が1台必要になるため、病院内の入院患者を対象にするには、設備導入時に非常にコストがかかる。
【0006】
次に特許文献2では、生体情報モニタが病院内LANに直接接続されており、LAN内のWebサーバーに生体情報が蓄積され、必要に応じてインターネット及び携帯電話網を介して遠隔の医師等にメールで通知し、メールに記載されたURLでWebサーバーの所定のページにアクセスして情報を閲覧する方法を提案している。しかしこの方法を採用する前提として、医療機器にLANインターフェースと所定のWebサーバーにデータを配信するソフトが必要になる。通常、医療機器にはLANインターフェースやソフトは搭載されておらず、本文献ではこれに関する詳細な説明の記述もないので、病院内にある既存の医療機器に本システムを適用することは難しい。
【0007】
また特許文献3では、複数の医療機器のモニタ信号用入力端子を複数備え、これを1個の出力端子にまとめる端子装置を使い、この端子集約装置および病院内LANを介して遠隔のナースステーションのモニタ装置に送信する方法を提案している。しかしながら、本文献では複数のモニタ信号を1つに多重化する手段として時分割としか記載されておらず、実現手段の詳細が説明されていない。また、端子集約装置とモニタ装置は専用の装置であり、本システムを導入する場合、設備投資費用が汎用の機器を購入する場合と比べて高価になるという難点がある。
【0008】
更に特許文献4では、ナースセンタや医局に配備された通信装置と病室等に配備された通信端末から構成され、医療機器に通信端末を接続し、医療機器の生体情報が通信端末から通信路を経由して通信装置に送信することにより、ナースセンタや医局でモニタできる方法を提案している。しかし特許文献1と同様に、通信装置と通信端末は専用装置で構成され、これらと装置はCPUを搭載したコンピュータ機器であり、複数の医療機器からの生体情報やアラーム情報を瞬時に医局やナースセンタに送信する場合、リアルタイム性に難がある。また患者一人に対し装置が1台必要になるため、病院内の入院患者を対象にするには、設備導入時に非常にコストがかかる点も同様である。
【発明が解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、医療機器に接続して生体情報や稼動情報を収集する通信端末に半導体を採用し、通信端末が収集するデータの種類や測定間隔を遠隔から制御する管理機器に市販のサーバー機を使い、汎用のデータベース管理ソフトとネットワーク管理ソフトで構成されるシステムを提案する。
【0010】
先ず請求項1には、本システムを構成する要件を記載している。すなわち、本発明はエージェント指向により医療機器を遠隔から監視・管理・制御するシステムであって、医療機器の生体情報、稼動情報、モニタ信号を入力データとし、医療機器の制御データを出力データとして送受信する機能と、無線あるいは有線を介し前記データの処理を定義したプログラムとマネージャから設定された環境設定条件に従い、経路情報で指定された外部と通信する通信機能と、前記機能を使用して独自に判断し処理する自律処理機能、およびマネージャからの要求に応じて処理する目的処理機能を備えるエージェントと、無線あるいは有線通信を介し、複数の前記エージェントを遠隔から監視・管理・制御を行う機能と、複数の前記エージェントから医療機器に関するデータを収集する機能、および前記収集したデータをデータベース化して記録・検索・管理する機能を備えるマネージャと、から構成される事を特徴とする。
【0011】
次に請求項2では、システムの構成要素であるエージェントの要件について記載している。すなわちエージェントは、医療機器と無線あるいは有線でデータを送受信する機能と、前記プログラム、処理条件および外部と通信する際に必要な経路情報を記録・保持するメモリ機能と、前記プログラム、処理条件および経路情報を使用して前記データを処理するプロセッサ機能と、医療機器からの各種データをIPパケットに加工する機能と、前記マネージャと無線あるいは有線で通信を行う通信機能と、マネージャと通信を始める場合、相互に認証を行う認証機能と、前記認証が完了後、マネージャとはデータを暗号化して通信するための暗号処理機能および前記マネージャからの要求を医療機器の制御用データに変換する機能を備える事を特徴とする。
【0012】
請求項3では、無線通信におけるエージェントの通信モードに関して、無線基地局との通信を行うインフラモードでの要件について記載している。すなわちエージェントは、無線基地局に接続できる場合あるいはあらかじめマネージャからインフラモードを設定された場合、自律的に無線基地局と接続を行いマネージャとのセッションを確立し、相互に認証を行う機能と、認証が完了後に医療機器から受信した生体情報、稼動情報およびモニタ信号からなるデータをマネージャに送信する機能を備える事を特徴とする。
【0013】
次に請求項4では、無線通信におけるエージェントの通信モードに関して、アドホックネットワークで通信を行うアドホックモードでの要件について記載している。すなわちエージェントは、無線基地局との接続ができない場合あるいはあらかじめマネージャからアドホックモードを設定された場合、他の複数のエージェントとアドホックネットワークを形成して経路情報を交換し、少なくとも2以上の経路を探索し、探索結果を前記メモリ機能に記録・更新する機能と、前記探索結果を含む経路情報に基づいて次ホップのエージェントあるいはマネージャとの通信接続状態を確認する機能と、前記通信接続状態をチェックし必要に応じて経路情報を再探索する機能と、少なくとも2以上の経路情報の中から最適な経路を自律的に選択し、データをエージェントあるいはマネージャに送信する機能を備える事を特徴とする。
【0014】
請求項5では、無線通信におけるエージェントの通信モードに関して、自身が基地局として動作するモードでの要件について記載している。すなわちエージェントは、基地局として動作するモードを前記マネージャから設定された場合、有線ネットワーク上の中継機器と経路情報を交換し、マネージャへの最適経路を示す次ホップの経路情報としてメモリ機能に記録する機能と、他のエージェントとアドホックネットワークを形成して経路情報を交換し、探索結果を前記メモリ機能に記録・更新する機能と、アドホックネットワーク上の他のエージェントと通信したデータを、前記経路情報に基づいて次ホップの有線ネットワーク上の中継機器に送信する機能を備える事を特徴とする。
【0015】
請求項6では、医療機器からの生体情報の値が閾値を超えた場合あるいはアラーム等のモニタ信号を受信した場合、エージェントの動作要件を規定している。すなわち、前記エージェントは、医療機器からのデータの値があらかじめ設定された閾値を超えた場合あるいは医療機器からのモニタ信号を受信した場合、IPパケットでマネージャに医療機器の状態を通知する機能と、必要に応じて上記通知と同時に医療機器の生体情報、稼動情報をマネージャに送信する機能を備える事を特徴とする。
【0016】
請求項7では、エージェントとマネージャ間の動作を規定している。すなわちエージェントは、マネージャからの各種要求に対して前記メモリ機能に要求の内容を変更・更新・記録し、要求に従い医療機器からのデータを編集・加工してマネージャに送信する機能を備える事を特徴とする。
【0017】
次に請求項8では、システムの構成要素であるマネージャについて要件を記載している。すなわちマネージャは、前記エージェントから送信された閾値を超えた旨の通知あるいはモニタ信号を受信して画面上に表示する機能と、エージェントを介して、医療機器の生体情報の種類や内容の選択および送信の有無、あるいはモニタ信号の種類選択、動作制御を行う機能と、前記データベースに記録された任意の医療機器の生体情報、稼動情報およびモニタ信号の情報を検索し閲覧する事ができる機能を備える事を特徴とする。
【0018】
請求項9はマネージャ以外のコンピュータ機器あるいは携帯端末から、認証を経てマネージャに蓄積されたデータを検索・閲覧できる機能を記載している。すなわちマネージャは、エージェント以外の通信機器あるいはコンピュータ機器から自身のデータベースにアクセス要求がある場合、認証データを要求してアクセス認証を行う機能と、必要に応じて前記通信機器あるいはコンピュータ機器を操作するユーザー認証を行う機能と、前記アクセス認証あるいはユーザー認証終了後に前記通信機器あるいはコンピュータ機器との通信を暗号化して行う機能と前記通信機器あるいはコンピュータ機器からの要求に応じて、任意の医療機器の情報を前記データベースから検索し抽出する機能と、前記抽出した情報を前記通信機器あるいはコンピュータ機器に送信する機能と、エージェントから送信された閾値を超えた旨の通知あるいはモニタ信号を受信した際、アクセス認証を完了した前記通信機器あるいはコンピュータ機器に情報を送信する機能を備える事を特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明により上記課題が解決され、以下に示す効果が得られる。
先ず、エージェントの主要部分を半導体で構成する事で、データ及び通信処理が高速で遅延が少なく、信頼性も高く低消費電力で、さらに量産化により低価格化が実現できるという半導体の特性がシステムに反映される。これによりシステムの信頼性が高まり、データ処理と通信処理の高速性が実現される。また、病院内に多数設置された医療機器にエージェントを接続しても、単価を低く抑える事ができるため、システム全体の価格を低く抑える事ができる。更に、非常時等でバッテリー駆動になった場合にも、低消費電力なため医療機器本体の動作への影響を低く抑えることができ、バッテリー異常等のモニタ信号発信も安定して動作させる事ができる。
【0020】
次に、本システムはエージェント指向アーキテクチャを採用しており、主にネットワーク管理で広く普及し、システムの安定性が実証されている汎用ネットワーク管理ソフトが適用できることから、高い安定性と信頼性が要求される医療機器の監視・管理システムには最適である。また、汎用ソフトを利用できるため、システムの構築費用が低く抑える事ができる。また本システムは個人の生体情報を扱う事を考慮し、マネージャを操作する医療関係者を認証する手段、エージェントとマネージャ間の機器認証手段を採用し、エージェントとマネージャ間の通信は暗号化処理を行うことにより、セキュリティ面でも高い安全性を考慮している。
【0021】
また、特定小電力無線を使用した医用テレメトリング装置およびシステムは、既にベッドサイドモニタあるいは生体情報モニタで実用化されているが、特定小電力無線を使用しているため伝送帯域が低く、生体情報モニタの場合、心電図波形と呼吸波形を送信できるだけで、それ以外のSpO2値、血圧、体温、呼気酸素濃度等のデータは送信できない。本システムでは広帯域の無線LANや携帯電話網を使用しており、生体情報モニタが測定した生体情報を全て送信する事ができ、更に機器の稼動情報も送信する事が出来る。
【0022】
このように医師、看護師あるいは臨床工学技師等の医療関係者は、遠隔から患者の生体情報や医療機器の稼動情報およびモニタ信号の各種情報を収集して監視・管理・制御する事ができるので、患者へのきめ細かにかつ効率的な監視が可能になる。例えば医療機器のアラーム信号が発信された場合、担当の医師や看護師等が医局、ナースセンタ等の離れた場所にいても、モニタ装置にアラームが音と共に表示され、患者の状態と位置が特定されるので直ぐに対応する事ができる。また、アラームは担当者に通知され不要になれば、モニタ端末からマネージャに要求し、依頼を受けたマネージャがエージェント経由で制御して止める事が出来るので、重大な事故原因になりかねないアラーム動作をオフにしておくといった危険な設定もなくす事ができる。
【0023】
更に、生体情報モニタ等の医療機器の生体情報が異常な値を示した場合、本発明ではリアルタイム性に優れた半導体をエージェントに搭載しているので、異常な値をトリガーにして他の生体情報の値も全て同時に収集する事ができ、医師、看護師等の医療従事者が、異常が生じた際の患者の状態を的確に把握する上で非常に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0024】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特長の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0025】
図1に、本発明の実施形態に係る医療機器管理システム1の基本構成例を示す。医療機器管理システム1は図に示したように生体情報モニタ13、輸液ポンプ14、人工呼吸器15、人工透析器等の医療機器7と、医療機器7の通信端子に接続されたエージェント11およびマネージャ10の3つの要素から構成される。
【0026】
生体情報モニタ13はベッドサイドモニタとも呼ばれ、患者の胸に電極を張り、心電図(ECG)、呼吸曲線、血圧、動脈血酸素濃度(SpO2)、心拍、体温、吸気/呼気酸素濃度等の生体情報を測定するもので、ICU/CCU20や一般病棟19において患者一人に1台あるいは数人に1台が配置されている。最近市販されている機器の場合、特定小電力無線でナースセンタ23のセンタモニタに心電図波形と呼吸曲線を送信する方法、汎用シリアル通信でパソコン等と結びLAN8に接続する方法、および専用ネットワークカードを機器のスロットに挿入して病院内LAN8に接続する方法がある。
【0027】
本システムでは、生体情報モニタ13とエージェント11を汎用シリアル通信31で結び有線/無線ネットワーク8に接続する手段、あるいはエージェント11が内蔵された専用ネットワークカードを生体情報モニタ13の専用スロットに挿入する手段で、有線/無線ネットワーク8に接続することができる。図1の場合は、生体情報モニタ13にエージェント11が内蔵されたネットワークカードを挿入して、無線ネットワーク(無線LAN等)6に接続している例を示している。
【0028】
市販されている輸液ポンプ14には、ナースコール用端子または汎用シリアル通信用の端子が装備されている。この場合は、エージェント11に実装されているエージェントASIC30のDIO41あるいはUART42を介してナースコール用端子やシリアル端子に接続する事ができるので、市販の輸液ポンプ14も簡単に無線/有線ネットワーク8に接続する事ができる。図1では、輸液ポンプ14にエージェント11をシリアル回線等で接続して無線ネットワーク6化している例を示している。
【0029】
ICU/CCU20等に設置された人工呼吸器15に関しても、ネットワーク接続用のI/Fまたは汎用シリアル通信用の端子が装備されている。図1の例では、人工呼吸器15の汎用シリアル回線経由でエージェント11と接続することで、無線ネットワーク6に接続することができる。
【0030】
一般病棟19の様に、多くの患者に生体情報モニタ13や輸液ポンプ14等が接続されている場合、有線LANだと配線が多くなり、更に頻繁に移動させるため、病室内が配線で煩雑になる。一方、無線でネットワーク接続が可能になれば、上記の問題も無くなり取り扱いが非常に簡便になる。本システムでは、ICU・CCU20、検査室21、個室あるいは比較的少人数の病室では、無線基地局16と生体情報モニタ13や輸液ポンプ14等の医療機器7を無線で接続し、比較的大きな病室19や通路、ホール等では無線アドホックネットワーク6による無線接続を行う。
【0031】
マネージャ10は、病院のコンピュータ室あるいはシステム室等に設置され、データベース装置12と併設される。マネージャ10は、生体情報モニタ13や輸液ポンプ14等の医療機器7に接続されたエージェント11と双方向通信を行い、エージェント11の管理・監視・制御を行う事ができ、エージェント11を介して医療機器7の制御を行う事も可能である。
【0032】
具体的にはマネージャ10からエージェント11の環境条件設定を行う事で、医療機器7の収集する生体情報(心電図、呼吸波形、SpO2値、心拍数、血圧等)の種類選択、収集間隔等の条件設定や医療機器の測定条件の設定、アラームの条件設定等を自由に設定・変更することができる。また、不要になったアラームをマネージャ10から制御して停止することもできる。
【0033】
本システムでは、マネージャの環境設定により、病院内の医局22やナースセンタ23のモニタ端末17から医師や看護師等がマネージャ10にアクセスする事ができるようになる。アクセス許可後にモニタ端末16からマネージャ10に要求を出すと、マネージャは要求内容をエージェント11に送信することで、エージェント11は医療機器7と通信を行い、生体情報や稼動情報およびアラーム等のモニタ信号をエージェント11に送信し、エージェント11はデータをIPパケット化して無線ネットワーク6および病院内LAN8を介してマネージャ10に送信する。
【0034】
マネージャ10はデータを受信するとデータベース12に蓄積するので、医局20やナースセンタ21のモニタ端末17からデータベースにアクセスしてデータ検索を行い、必要な情報見る事ができる。なお、マネージャ10の環境設定により、ゲートウェイ18を介して携帯電話あるいはPHS28を所持した医師、看護師等の医療関係者にメール等でアラームの発生を通知することができる。
【0035】
次に図2を使い本システムの拡張例を説明する。図1では病院内でのネットワークシステム例を示したが、インターネットや携帯電話網等を通じて、遠隔の病院や大学の医局あるいはナースセンタに設置されたモニタ端末17に生体情報や稼動情報およびモニタ信号を配信・閲覧する事ができる。
【0036】
例えば民間の病院24等で離れた場所に複数の病院があり、専門医を両方の病院に配置できない場合、専門医の常駐する医局にモニタ端末を設置し、遠隔から患者の状態を監視する事ができれば、医療サービスの向上に寄与できる。そのような利用を想定したシステム構成例である。
【0037】
次に図3はエージェント11の機能ブロックと医療機器7とのH/W接続図で、エージェント11はエージェントASIC30、通信I/F31、LINE−I/F32およびEEPROM33から構成される。通信I/F31は医療機器のアナログ端子7a、ナースコール等のデジタル端子7bあるいは汎用シリアル端子7c等で、これらの端子を通じてエージェント11から医療機器7の生体情報、稼動情報、モニタ信号あるいは医療機器7の計測条件の設定・変更、モニタ信号の制御をする事ができる。
【0038】
マネージャ10からエージェント11の設定について説明すると、マネージャ10は有線・無線ネットワーク8を介してエージェントASIC25にアクセスし、エージェントASIC25内部の環境設定を追加・変更・修正すると、その内容がEEPROM33に記録・保持される。なお図3では、LINE−I/F32が有線・無線ネットワーク8用のI/Fで記載しているが、具体的にはLANや無線LANあるいはブルートゥース等のI/Fでもよい。
【0039】
図4は本システムの核となるエージェントASIC30のH/Wブロックを示した図である。エージェントASIC30は、インターネット等のIPネットワークで通信するためのプロトコルであるTCP/IP処理を高速に実行するTCP/IPエンジン34、IPパケットを高速に暗号化/復号化する暗号化エンジン35、上位アプリケーションや暗号処理を実行するCPU36、データやアプリの記憶領域あるいは処理実行時のワークエリアであるRAM/ROM37、各種医療機器7のアナログ通信I/F7aであるSPI−I/F40、デジタル通信I/F7bであるDIO37およびシリアル通信I/F7cであるUART42から構成される。
【0040】
図5は、専用ネットワークカードによりネットワーク接続が可能な医療機器が既に市販されているので、専用ネットワークカードに搭載可能なエージェントASIC30bのH/Wブロックを示した図である。図4と異なるのは、医療機器側のシステムバスとの通信I/F部31を搭載している点である。これ以外は図4と同じである。これにより、医療機器のネットワークカード用スロットにエージェントASIC30bが搭載されたネットワークカードを挿入することで、簡単にネットワーク接続ができる。
【0041】
図4はエージェントASIC30の機能ブロックを示した図である。一般的にエージェントの基本機能として自律性と目的指向性が挙げられるが、エージェントASIC30にもこれらの機能が搭載されている。すなわち、自身の判断で各種イベントおよびタスクをその時の状況に応じて処理する自律処理機能(自律性)とマネージャ13からの要求に応じて処理を実行する目的処理機能(目的指向性)がある。これらの処理は図の自律処理部・目的処理部50が行い、更に通信処理43、暗号処理44、認証処理45、プログラム処理46、バッファ処理47および信号処理48の各機能も統括して管理・制御する。なお、各処理は同時並行処理が可能で、高いリアルタイム性を実現している。
【0042】
外部との通信は、TCP/IPより上位のレイヤの処理を行う通信処理部43、TCP/IPの処理をH/Wで高速に処理するTCP/IPエンジン部34および有線・無線ネットワーク用のフレームフォーマットにするMAC38および物理I/FであるPHY39を介して有線・無線LANネットワーク8で行う。なお、MAC38とPHY39を変更すればブルートゥースやUWB等の無線通信も可能である。
【0043】
なお、医療機器7で計測された血圧、脈拍、心電図等の生体情報は個人情報なので、インターネット27を介して遠隔の病院や大学の医局22等に生体情報を送信する場合、セキュリティに十分配慮する必要がある。本システムでは、利用するユーザーの認証とモニタ端末17の機器認証およびモニタ端末17、マネージャ10およびエージェント11間の通信では暗号化を行い、高度なセキュリティを実現している。
【0044】
先ず、モニタ端末17のユーザー認証に関して、ユーザーがモニタ端末17を利用する場合、指紋、虹彩、声紋等の生体認証用センサでユーザー認証を行い、モニタ端末17の操作者が患者の個人情報を見る場合には、当該個人情報を閲覧することが許可された人間かどうかについてユーザー認証を行う。更にモニタ端末17からマネージャ10のデータベース12にアクセスする場合、モニタ端末17が予め登録された正規の端末かどうかを認証するために機器認証も行う。
【0045】
また、モニタ端末17から直接エージェント11にアクセスして、医療機器7を勝手に操作して生体情報を見たりする事を防止するため、エージェント11はマネージャ10も含めてアクセスしてきた端末17に対して機器認証を行う。これらの処理を行うのが、図の認証処理部45および認証で使用するハッシュアルゴリズムや暗号アルゴリズム等を高速に実行する認証・暗号エンジン部35である。
【0046】
次に認証を終えたエージェント11、マネージャ10およびモニタ端末17は、データを暗号化して送受信を行なう。暗号化処理はDES、トリプルDES等に代表される共通鍵方式およびRSAに代表される公開鍵方式の両方に対応可能で、各種暗号アルゴリズムを高速に処理する認証・暗号エンジン35および暗号処理部44で暗号化・復号化処理を行なう。
【0047】
医療機器7の生体情報や稼動情報に対応してエージェント11で実行する各種処理を予め定義しておく場合には、プログラムを作成してRAM/ROM37に記録・保持し、生体情報等のデータを測定した際にプログラム処理部46でプログラムを実行する。例えば血圧の値が設定した閾値を超えた場合には、血圧の他にも脈拍や心拍あるいは動脈血酸素飽和度、体温等を測定して医療関係者に通知し、更に遠隔の医局22、ナースセンタ23等にデータを送信するといった処理が可能になる。
【0048】
バッファ処理部47は、通信処理や医療機器からの各種データを暗号化処理する際での処理速度の違いや処理のタイミングを補うために、各種データを一時保存しておく処理等を行う。信号処理部48は血圧、脈拍、心電等の生体情報や医療機器7の稼動情報をSPI36経由でデータを取り込む処理等を行う。
【0049】
次に図5を使いマネージャ10のソフト構成と機能について説明する。マネージャ10はサーバー機に本システム用のソフトをインストールすることで本システムのマネージャとして機能する。ソフトは汎用OS51、モニタ端末17を認証し端末17とマネージャ10間の通信を暗号化する認証・暗号処理ソフト52、汎用ネットワーク管理ソフト53、汎用リレーショナルデータベース54、および医療機器管理ソフト55および情報データベース12から構成される。
【0050】
このうちインストールするソフトは、上記から汎用OS51を除いたもの全てになる。但し、ネットワーク管理ソフト53とリレーショナルデータベース54は市販の汎用ソフトを使用するので、既に市販ソフトを使用している場合には、新規に購入する必要がないので導入コストは低く抑えられる。
【0051】
マネージャソフトの機能は、医療機器管理ソフト55が汎用ネットワーク管理ソフト53の機能を使い、エージェント11が収集した医療機器7の生体情報や稼動情報等の配信を受け、受信したデータを汎用リレーショナルデータベースソフト54の機能で情報データベース12に蓄積・記録する。なお、収集したデータは、アクセス許可したモニタ端末17が検索してみることが出来る機能を提供する。また、モニタ端末17に閾値を超えた生体情報や稼動情報を配信する機能も備える。
【0052】
次に、医局22の医師やナースセンタ23の看護師等の医療関係者が、モニタ端末17を使いマネージャ10にアクセスし、医療機器7から収集する生体情報の項目を追加・変更する場合、あるいはエージェント11が医療機器7から生体情報、稼動情報等を収集してマネージャ10に送信し、マネージャ10のデータベース12に蓄積された生体情報や機器の稼動情報を検索・閲覧する場合に関してのシステム動作フローを図8に示す。
【0053】
医療関係者は先ず、モニタ端末17に装備された指紋等の生体認証センサで、予め登録された正規のユーザーかどうかの認証を行う(S1)。予め登録された正規のユーザーと判断されれば(S2)、モニタ端末17からマネージャ10にアクセスを行なう。
【0054】
次にモニタ端末17とマネージャ10間で相互に機器認証(S3)を行う。例えばネットワーク環境で広く普及しているIPsecの機能を使ってもよい。機器認証が成功すれば(S4)、暗号化通信のセッションを確立(S5)し、マネージャ10と通信を開始する。
【0055】
なお、ユーザー認証(S2)が成功しない場合、認証エラー処理(S42)に移行する。具体的には再度生体認証を試行し、数回試行しても成功しない場合に、その旨を表示し終了処理を行う。同様に、モニタ端末17とマネージャ10間で機器認証が成功しない場合(S4)は、機器認証エラー処理(S43)に移行する。具体的にはモニタ端末17の画面に機器認証の失敗を表示して終了する。
【0056】
機器認証が成功(S4)すれば、モニタ端末17とマネージャ10間でセンションが確立(S5、S16)し、暗号化通信を開始(S6、S17)する。医療関係者はモニタ端末17からマネージャ10上の医療機器管理ソフト55を使い、追加・変更したい生体情報あるいは稼動情報を入力する。
【0057】
医療機器管理ソフト55は入力されたデータに関して、モニタ17からのリクエストの内容が新規項目かどうか判定(S19)し、新規項目の場合には、医療機器管理ソフト55はネットワーク管理ソフト53を使い、エージェント11にアクセスするため相互器認証を開始(S20、S33)する。認証が成功(S21、S34)するとマネージャ10とエージェント11間で暗号通信を開始(S22、S35)し、ネットワーク管理ソフト53はデータを送信(S23)してエージェント11のRAM/ROM37に記録された該当する設定箇所を変更・修正(S36)する。
【0058】
エージェント11は自身の設定が変更されると医療機器7と通信(S37)し、医療機器7の当該生体情報あるいは稼動情報の内容を変更してエージェント11に送信する。エージェント11は医療機器7の情報を取得する(S38)と、当該情報をマネージャ10に送信(S38)して暗号通信を終了(S40)し、マネージャ10との通信の待機モード(S41)に入る。
【0059】
マネージャ10はエージェント11から受信(S24)した生体情報あるいは稼動情報を自身の情報データベース12に記録・蓄積(S25)する。マネージャ10の医療機器管理ソフト55は、リクエストしたデータが自身の情報データベース12に記録・蓄積されると、モニタ端末にその旨を通知(S27)する。モニタ端末17は通知を受信する(S8)と、汎用データベースソフト54を使い、データベースを検索(S9、S28)し、検索した結果をモニタ端末17に送信(S29)する。
【0060】
マネージャ10は検索結果をモニタ端末17に送信(S29)すると、暗号通信を終了(S30)し、モニタ端末17とのセッションを終了(S31)する。また、モニタ端末17も検索結果を受信(S10)すると、マネージャ10とモニタ端末17間の暗号通信を終了(S11)し、続けてセッションの終了(S12)を行い、検索結果をモニタ上17に表示(S13)する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】 本発明の医療機器管理システムの基本構成例を示す図である。
【図2】 医療機器管理システムの拡張した構成例を示す図である。
【図3】 センサとエージェントの接続構成例を示す図である。
【図4】 エージェントASICのH/Wブロックを示す図である。
【図5】 ネットワークカード対応のエージェントASICブロック図である。
【図6】 エージェントASICの機能構成を示す図である。
【図7】 マネージャのソフト構成を示す図である。
【図8】 システム全体の動作フローの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1 医療機器管理システム
2 エージェントと医療機器の接続図
3 エージェントASICブロック図
4 ネットワークカード対応のエージェントASICブロック図
5 エージェントASICの機能構成図
6 無線ネットワーク
7 医療機器
8 有線/無線ネットワーク
9 ベッド
10 マネージャ
11 エージェント
12 情報データベース
13 生体情報モニタ
14 輸液ポンプ
15 人工呼吸器
16 無線基地局
17 モニタ端末
18 音声ゲートウェイ
19 一般病棟
20 ICU・CCU
21 病室
22 医局
23 ナースセンタ
24 病院
25 ルータ
26 大学病院・医局
27 IPネットワーク
28 携帯電話・PHS
30 AgentASIC
30b システムバスI/F対応AgentASIC
31 通信インターフェース
32 LINE−I/F
33 EEPROM
34 TCP/IPエンジン
35 暗号・認証エンジン
36 CPU
37 RAM/ROM
38 MAC
39 PHY
40 SPI−I/F
41 DIO
42 UART
43 通信処理部
44 暗号処理部
45 認証処理部
46 プログラム処理部
47 バッファ処理部
48 信号処理部
50 自律処理部・目的処理部
51 OS
52 認証および暗号処理ソフト
53 汎用ネットワーク管理ソフト
54 汎用データベースソフト
55 医療機器管理ソフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エージェント指向により医療機器を遠隔から監視・管理・制御するシステムであって、
医療機器の生体情報、稼動情報、モニタ信号を入力データ、医療機器の制御データを出力データとして送受信する機能と、
無線あるいは有線を介し前記データの処理を定義したプログラムとマネージャから設定された環境設定条件に従い、経路情報で指定された外部と通信する通信機能と、
前記機能を使用して独自に判断し処理する自律処理機能と、
およびマネージャからの要求に応じて処理する目的処理機能と、
を備えるエージェントと、
無線あるいは有線通信を介し、複数の前記エージェントを遠隔から監視・管理・制御を行う機能と、
複数の前記エージェントから医療機器に関するデータを収集する機能と、
および前記収集したデータをデータベース化して記録・検索・管理する機能と、
を備えるマネージャと、
から構成される事を特徴とする医療機器管理システム。
【請求項2】
前記エージェントは、
医療機器と無線あるいは有線でデータを送受信する機能と、
前記プログラム、処理条件および外部と通信する際に必要な経路情報を記録・保持するメモリ機能と、
前記プログラム、処理条件および経路情報を使用して前記データを処理するプロセッサ機能と、
医療機器からの各種データをIPパケットに加工する機能と、
前記マネージャと無線あるいは有線で通信を行う通信機能と、
マネージャと通信を始める場合、相互に認証を行う認証機能と、
前記認証が完了後、マネージャとはデータを暗号化して通信するための暗号処理機能と、
および前記マネージャからの要求を医療機器の制御用データに変換する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1に記載の医療機器管理システム。
【請求項3】
前記エージェントは、
無線基地局に接続できる場合あるいはあらかじめマネージャからインフラモードを設定された場合、自律的に無線基地局と接続を行いマネージャとのセッションを確立し、相互に認証を行う機能と、
認証が完了後に医療機器から受信した生体情報、稼動情報およびモニタ信号からなるデータをマネージャに送信する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1および2に記載の医療機器管理システム。
【請求項4】
前記エージェントは、
無線基地局との接続ができない場合あるいはあらかじめマネージャからアドホックモードを設定された場合、他の複数のエージェントとアドホックネットワークを形成して経路情報を交換し、少なくとも2以上の経路を探索し、探索結果を前記メモリ機能に記録・更新する機能と、
前記探索結果を含む経路情報に基づいて次ホップのエージェントあるいはマネージャとの通信接続状態を確認する機能と、
前記通信接続状態をチェックし必要に応じて経路情報を再探索する機能と、
少なくとも2以上の経路情報の中から最適な経路を自律的に選択し、データをエージェントあるいはマネージャに送信する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の医療機器管理システム。
【請求項5】
前記エージェントは、
基地局として動作するモードを前記マネージャから設定された場合、有線ネットワーク上の中継機器と経路情報を交換し、マネージャへの最適経路を示す次ホップの経路情報としてメモリ機能に記録する機能と、
他のエージェントとアドホックネットワークを形成して経路情報を交換し、探索結果を前記メモリ機能に記録・更新する機能と、
アドホックネットワーク上の他のエージェントと通信したデータを、前記経路情報に基づいて次ホップの有線ネットワーク上の中継機器に送信する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の医療機器管理システム。
【請求項6】
前記エージェントは、
医療機器からのデータの値があらかじめ設定された閾値を超えた場合あるいは医療機器からのモニタ信号を受信した場合、IPパケットでマネージャに医療機器の状態を通知する機能と、
必要に応じて上記通知と同時に医療機器の生体情報、稼動情報をマネージャに送信する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の医療機器管理システム。
【請求項7】
前記エージェントは、
マネージャからの各種要求に対して、前記メモリ機能に要求の内容を変更・更新・記録し、要求に従い医療機器からのデータを編集・加工してマネージャに送信する機能、
を備える事を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の医療機器管理システム。
【請求項8】
前記マネージャは、
前記エージェントから送信された閾値を超えた旨の通知あるいはモニタ信号を受信して画面上に表示する機能と、
前記エージェントを介して、医療機器の生体情報の種類や内容の選択および送信の有無、あるいはモニタ信号の種類選択、動作制御を行う機能と、
前記データベースに記録された任意の医療機器の生体情報、稼動情報およびモニタ信号の情報を検索し閲覧する事ができる機能と、
を備える事を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の医療機器管理システム。
【請求項9】
前記マネージャは、
エージェント以外の通信機器あるいはコンピュータ機器から自身のデータベースにアクセス要求がある場合、認証データを要求してアクセス認証を行う機能と、
必要に応じて前記通信機器あるいはコンピュータ機器を操作するユーザー認証を行う機能と、
前記アクセス認証あるいはユーザー認証終了後に前記通信機器あるいはコンピュータ機器との通信を暗号化して行う機能と
前記通信機器あるいはコンピュータ機器からの要求に応じて、任意の医療機器の情報を前記データベースから検索し抽出する機能と、
前記抽出した情報を前記通信機器あるいはコンピュータ機器に送信する機能と、
前記エージェントから送信された閾値を超えた旨の通知あるいはモニタ信号を受信した際、アクセス認証を完了した前記通信機器あるいはコンピュータ機器に情報を送信する機能と、
を備える事を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の医療機器管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−167400(P2006−167400A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−382555(P2004−382555)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(501133281)株式会社アイピースクエア (5)
【Fターム(参考)】