説明

半導体製造における装置異常の予兆検知方法およびシステム

【課題】従来技術では区別することが困難であった運転状態を区別することを可能にして、所定の運転状態における期間のデータのみを検知対象とすることができる半導体製造における装置異常の予兆検知技術を提供する。
【解決手段】半導体ウェハ製造工程で使用される製造装置に接続したセンサから定期的に取得した装置ログ情報のうちの検知対象区間に、故障に繋がる予兆が含まれているかを判定する方法において、装置ログ情報、メンテナンス履歴情報、着工履歴情報を収集し、予め設定しておいたイベント定義情報を用いてイベント発生時刻情報を設定し、これらの情報から検知対象区間を算出し、そして、検知対象区間情報と装置ログ情報とから検知対象区間データを取得して統計処理し、検知対象統計処理加工データに装置故障の予兆が含まれているかを判定することで、検知対象区間のデータのみを対象に予兆検知を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスの製造技術にかかり、特に製造装置による処理時における装置異常の予兆検知方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造において、半導体ウェハに転写される回路パターンの微細化に伴い、各工程で使用している半導体製造装置が満たすべき、製造条件の変動許容範囲は年々狭くなっている。また、製造条件が変動許容範囲から逸脱すると、処理を施した半導体ウェハの回路には、動作の不具合が発生する。そのため、半導体製造装置の製造状況を監視し、変動許容範囲から逸脱していないか、あるいは、逸脱する予兆が発生していないかを監視する必要がある。
【0003】
半導体デバイスの製造方法においては成膜工程や、露光工程、エッチング工程など多くの製造工程を、工程フローに従って繰り返し処理を行うことによりシリコンウェハ上に多層構造の半導体デバイスを形成する。そのため、半導体デバイスの製造では、多種類、多数の製造装置を用いている。
【0004】
そこで、多数の製造装置の製造状況を網羅的に監視する技術として、各製造装置の製造状況をモニタしたデータ(以降、装置ログ)に対し、過去の装置ログの変動状況から統計処理的、あるいは信号処理的方法により、上下限しきい値を設定し、処理中の装置ログの異常、あるいは、異常の予兆を検知する技術がある。
【0005】
また、装置の異常、あるいは、異常の予兆を検知するために必要な装置ログをモニタしていない場合がある。このような場合、着脱可能なセンサを取り付け、検知したい装置ログを取得し、予兆検知する技術がある。
【0006】
例えば上述の予兆検知の従来技術に特許文献1がある。特許文献1では、過去の装置ログから統計的な処理により、装置ログの管理値、および管理上限値、管理下限値を算出し、それらで決まる管理幅により、装置ログの異常検知を実施する公知例である。
【0007】
また、特許文献2は、踏切の遮断機の電流値を定時モニタし、電流値の推移から、遮断機の状態を判断し、遮断機の状態ごとに設定した異常判定基準を用いて異常検知を実施する公知例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−202775号公報
【特許文献2】特開2008−290549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
半導体デバイスの製造において、着脱可能なセンサによりデータを取得する場合、製造処理段階とは関係なく、予め設定した周期に従い、装置ログ(以下、定期サンプリングデータ)の取得を行うため、定期サンプリングデータは、異なる処理段階におけるデータや製品を着工していないアイドル時のデータが混在することになる。
【0010】
そのため、定期サンプリングデータに対し、特許文献1のように一律の基準を設定して予兆検知を実施すると、処理段階を区別していないため、虚報(異常とならないレベルの変動を異常とみなすこと)や見逃し(異常となるレベルの変動を異常とみなせないこと)が発生する恐れがある。
【0011】
また、半導体製造装置では、複数種類の装置ログを制御/管理しており、どれか1つでも異なれば、異なる運転状態となるため、定期サンプリングデータに対し、特許文献2に記載の検知対象の装置ログのみを用いた技術を適用した場合、運転状態を推定できず、虚報や見逃しが発生する恐れがある。
【0012】
そこで、本発明の目的は、従来技術では区別することが困難であった運転状態を区別することを可能にして、所定の運転状態における期間のデータのみを検知対象とすることができる半導体製造における装置異常の予兆検知技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0015】
すなわち、代表的なものの概要は、
「装置ログ名、しきい値、装置ログ値としきい値が交差や接する動作を指定した動作タイプからなるイベント成立条件情報」と、「イベント発生順序と処理区間の始点と処理区間の終点とを対応付けたイベント区間対応情報」と、「始点と終点の間に挟まれるデータを検知対象区間とするか、始点以降のデータを検知対象区間とするかを設定した検知対象区間タイプ情報」とを入力するための入力手段と、
「装置ログ情報、メンテナンス履歴情報、着工履歴情報のうち、少なくとも1つ以上の情報」と、「前記イベント成立条件情報」とを用いて、「所定の運転状態の開始/終了前に実施するデータ推移の変化」と、「着工履歴情報の記録」と、「メンテナンス履歴情報の記録」とのイベントのうち少なくとも1つ以上のイベントの発生時刻を特定し、前記イベントの発生時刻と前記イベント区間対応情報と前記検知対象区間タイプ情報とから、所定の運転状態の開始/終了を自動で判定する処理を行い、所定の運転状態であった検知対象区間を特定する検知対象区間抽出手段と、
前記検知対象区間における装置ログとしきい値とを用いて、予兆となる変動の有無を判定した予兆判定結果を生成する予兆判定手段と、
前記予兆判定結果を出力する出力手段と、を持つことを特徴とする。
【0016】
具体的に、前記検知対象区間抽出手段と前記予兆判定手段は、
「対象装置の装置ログ名からなる装置ログ情報」と、「対象装置のメンテナンス作業内容とメンテナンス作業開始時刻とメンテナンス作業終了時刻とからなるメンテナンス履歴情報」と、「対象装置の着工レシピと着工開始時刻と着工終了時刻とからなる着工履歴情報」とを取得する装置ログ情報・メンテナンス履歴情報・着工履歴情報収集ステップと、
「前記装置ログ名」と「しきい値」と「前記装置ログ名の装置ログ値が交差や接する動作を指定した動作タイプ」とからなる予め設定しておいたイベント定義情報を用いて、「前記装置ログ情報が前記しきい値と交差する時刻」と、「前記メンテナンス履歴情報」と、「前記着工履歴情報」とのうちの少なくとも1つ以上を組み合せて、イベント発生時刻情報として設定するイベント設定ステップと、
「前記イベント発生時刻情報」と、「予め設定しておいたイベント発生順序と処理区間の始点と処理区間の終点とを対応付けたイベント発生順序情報」と、「前記イベント発生時刻情報」とから検知対象区間情報を生成する検知対象区間算出ステップと、
前記検知対象区間情報と前記装置ログ情報とから検知対象区間データを取得する検知対象区間データ取得ステップと、
前記検知対象区間データを統計処理し、検知対象統計処理加工データを生成する統計処理ステップと、
前記検知対象統計処理加工データに装置故障の予兆が含まれているかを判定する予兆判定ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0018】
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、複数の装置ログを用い、所定の運転状態の開始/終了前に必ず実施するイベントの順序から、所定の運転状態の開始/終了を判定するため、従来技術では区別することが困難であった運転状態を区別することが可能となる。これにより、所定の運転状態における期間のデータのみを検知対象とすることができるので、検知精度の向上を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態による半導体製造における装置異常の予兆検知方法の一例を示した図である。
【図2】本発明の一実施の形態による半導体デバイスの製造方法の一例を示した図である。
【図3】本発明の一実施の形態において、イベント成立条件情報の一例を示した図である。
【図4】本発明の一実施の形態において、イベント区間対応情報の一例を示した図である。
【図5】本発明の一実施の形態において、検知対象区間タイプ別の検知対象区間の一例を示した図である。
【図6】本発明の一実施の形態において、予兆検知処理フローの一例を示した図である。
【図7】本発明の一実施の形態において、イベント設定処理フローの一例を示した図である。
【図8】本発明の一実施の形態において、検知対象区間の探索フローの一例を示した図である。
【図9】本発明の一実施の形態による半導体製造における装置異常の予兆検知システムの一例を示した図である。
【図10】本発明の一実施の形態において、検知条件設定を行うための画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明による半導体製造における装置異常の予兆検知方法およびシステムを含む、半導体デバイスの製造方法および製造システムの実施の形態を図面により説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
<半導体デバイスの製造方法>
図2により、本発明の一実施の形態による半導体デバイスの製造方法の一例を説明する。図2は、本実施の形態による半導体デバイスの製造方法の一例を示した図である。
【0022】
本実施の形態は、半導体デバイスのウェハ製造工程で使用する製造装置のウェハ加工処理に異常、もしくは、異常の予兆の有無を判定する処理を含む半導体デバイスの製造方法に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0023】
半導体デバイスの製造方法においては、図2で示す通り、絶縁膜や酸化膜、金属膜などを半導体ウェハに形成する成膜工程や、半導体ウェハ上にレジスト(感光剤)を塗布し、レジストに光を当てることにより、レジストを所定のパターンに整形する露光工程、化学処理によって、成膜工程にて整形した膜をレジストに沿って、所定のパターンに整形するエッチング工程など多くの製造工程を、工程フロー(層1に対する工程1〜3、層2に対する工程4〜6、…、層Nに対する工程3N−2〜3N)に従って繰り返し処理を実施することによりシリコンウェハ上に多層構造の半導体デバイスを形成する。
【0024】
この半導体デバイスの製造方法では、半導体ウェハに転写される回路パターンの微細化に伴い、各工程で使用した半導体製造装置の製造条件の変動許容範囲は年々狭くなっている。半導体製造工程の手順や製造条件の入力間違い、製造装置の部品の劣化や故障、材料消費に起因する変動などにより製造条件が変動許容範囲から逸脱すると、処理を施された半導体ウェハは回路の電気的動作の不具合が発生する。通常、半導体デバイスの製造工程では、製造工程毎に処理を施した半導体ウェハの抜き取り検査や製造装置の定期点検作業、または、装置ログの監視を行い、半導体デバイスの製品品質を管理している。
【0025】
この抜き取り検査や製造装置の定期点検によるQC検査、あるいは、装置ログの監視にて、製造条件が変動許容範囲から逸脱する製造装置の不具合を検知することができる。
【0026】
しかし、抜き取り検査や製造装置の定期点検によるQC検査では、製品不良が発生してから、あるいは、製造条件が変動許容範囲から逸脱してからの検知となってしまうことがある。通常、半導体製造においては、複数の半導体ウェハをまとめたロットと呼ばれる単位にて各工程の処理が行われる。そのため、上述した検知方法では、大量の不良品を製造する可能性がある。
【0027】
そこで、本実施の形態は、半導体デバイスの製造ラインにおける製造装置の動作異常による製品不良の発生を抑制するため、着脱可能なセンサを取り付けて取得した定期サンプリングデータを用いた予兆検知方法とそのシステムを用いた半導体デバイスの製造方法を提供するものである。以下において具体的に説明する。
【0028】
<半導体製造における装置異常の予兆検知方法>
図1および図3〜図8により、本発明の一実施の形態による半導体製造における装置異常の予兆検知方法の一例について説明する。図1は、本実施の形態による予兆検知方法の一例を示した図である。図3は、イベント成立条件情報の一例を示した図である。図4は、イベント区間対応情報の一例を示した図である。図5は、検知対象区間タイプ別の検知対象区間の一例を示した図である。図6は、予兆検知処理フローの一例を示した図である。図7は、イベント設定処理フローの一例を示した図である。図8は、検知対象区間の探索フローの一例を示した図である。
【0029】
図1において、本実施の形態は、検知を実行するために必要な情報を予め入力する際に用いる入力手段と、所定の運転状態における装置データを選択する検知対象区間抽出手段と、抽出したデータに予兆となる変動が含まれているかどうかを判定する予兆判定手段と、予兆判定結果を確認するための出力手段からなる。
【0030】
本実施の形態を実施するために、予め設定しておく情報は、イベント成立条件情報、イベント区間対応情報、検知対象区間タイプ情報である。また、検知処理を実施するたびに更新し、次回の検知処理を実施する際にフィードバックする情報に検知対象区間フラグがある。
【0031】
予め設定しておく情報と検知対象区間フラグについて説明する。
【0032】
最初に、検知対象区間フラグについて説明する。検知対象区間フラグは、前回検知時における入力データの最後のデータ(最新のデータ)が、検知対象区間内のデータであったか、そうでないかを示す情報である。検知対象区間フラグは検知処理を実施するたびに更新し、フィードバックする。
【0033】
次に予め設定しておく3種類の情報について説明する。
【0034】
イベント成立条件情報とは、所望の運転状態の前後で必ず発生するイベントの条件についての情報であり、図3にイベントの成立条件の設定情報を示す。イベント成立条件情報は5つの情報からなる。
【0035】
1つ目は定義するイベントのナンバーである(以下、イベントNo.)。2つ目は、イベント種別である。イベント種別は装置ログ、着完、メンテナンスの3つから設定することができる。3つ目はログ名である。ログ名はイベント種別で装置ログを設定した場合、該当装置の装置ログ名から、イベント種別で着完を設定した場合、レシピ名、あるいは全レシピから、イベント種別でメンテナンスを設定した場合、メンテナンス作業種別情報から、それぞれ設定することができる。4つ目は、動作である。イベント種別で装置ログを設定した場合、上から下に越える、上から接する、下から上に越える、下から接する、の4つから、イベント種別で着完もしくは、メンテナンスを設定した場合、開始、終了の2つから、それぞれ設定することができる。5つ目はしきい値である。イベント種別で装置ログを設定した場合、任意の実数を入力することができる。
【0036】
イベント区間対応情報とは所定の運転状態である期間の始点もしくは終点を判定するための情報であり、図4にイベント区間対応情報の設定情報を示す。イベント区間対応情報は2つの情報からなる。1つ目は区間の端点情報である。始点、終点の2つから設定することができる。2つ目はイベントNo.である。前述したイベント成立条件情報におけるNo.の中から設定することができる。
【0037】
検知対象区間タイプ情報とは検知対象の装置ログの運転方法に応じて、変動タイプと一定タイプの2つから設定する。
【0038】
変動タイプは処理時における値とアイドル時における値が異なる装置ログを検知する際に主に用いる。通常、このような装置ログは処理中とアイドル中のデータを別々に検知する。そのため、処理を実施するたびに検知対象区間の始点と終点が発生する(例えば、処理中を検知対象区間とする場合、処理開始が検知対象区間の始点、処理終了が検知対象区間の終点)。そのため、始点と終点の間に挟まれたデータを検知対象とすることが可能である。
【0039】
一方、一定タイプは処理時における値とアイドル時における値が同じ装置ログの検知に用いる。通常、このような装置ログは、メンテナンス時以外は、値に違いがないため、処理時とアイドル時の区別なく検知を実施する。そのため、検知対象区間の始点はメンテナンス終了時、検知対象区間の終点は、メンテナンス開始時刻である。したがって、始点と終点の双方を探索し、挟まれた期間のみを検知対象とすると、メンテナンスが開始するまで、検知対象区間が定まらず、検知を実施することができない。そこで、一定タイプは終点として設定したイベントが発生する前であっても、始点以降のデータを検知対象とする必要がある。
【0040】
図5を用いて、この2つの検知対象区間タイプ情報による区間選択の差異を説明する。図5は入力データの状況に応じ、変動タイプ、一定タイプで区間判定を行った場合に選択する区間をまとめた表である。縦軸に入力データの場合No.、横軸に検知対象区間タイプ情報を示す。
【0041】
検知対象区間の始終点の位置と、入力データの範囲の位置関係は以下の5通りが考えられる(検知対象区間の始点の時刻:a、終点の時刻:b、入力データ範囲の始点の時刻:A、終点の時刻:Bとおく)。
【0042】
場合1:入力データが始点と終点の双方を含んでいる(A≦a≦b≦B)
場合2:入力データが始点のみを含んでいる(A≦a≦B≦b)
場合3:入力データが、始点と終点に挟まれている(a≦A≦B≦b)
場合4:入力データが終点のみを含んでいる(a≦A≦b≦B)
場合5:入力データと検知対象区間の共通部分なし(a≦b≦A≦B)
このうち、場合5は、検知対象区間と入力データの範囲に共通部分がないため、説明を省略する。
【0043】
変動タイプは上述したように、始点と終点の両方を確認した段階で、始点と終点の間に挟まれたデータを検知対象とする。そのため、入力データ内に、始点と終点の双方が揃っていなければ、検知対象とみなさない。そのため、変動タイプの場合、場合1のみが対象区間ありと判定し、場合2〜4は対象区間なしと判定する。一定タイプは始点以降のデータは、終点として設定したイベントが発生する前であっても、検知対象とする。そのため、場合1だけでなく、場合2、3も、始点以降は所望の運転状態と考え、検知対象区間と判定する。また、場合4については、入力データが始点以降の範囲のため、終点条件が成立するまでの期間を所望の運転状態と考え、検知対象区間とする。
【0044】
図6は図1における検知対象区間抽出手段と予兆判定手段についてのフローチャートである。ステップ601〜605が検知対象区間抽出手段にて実行するステップであり、ステップ606〜609が予兆判定手段にて実行するステップである。
【0045】
最初にステップ601において、対象製造装置・対象チャンバ・対象製造レシピ(該当の製品・工程で使用する製造装置の動作プログラム名称)の情報を選定する。製造装置情報として、製造装置の名称または、コード名がある。また、同じくチャンバ情報として、チャンバの名称または、コード名がある。また、同じく製造レシピ情報として、製造レシピの名称または、コード名がある。製造装置の種類によって、同一の製造装置に複数のチャンバを有するものと、製造装置に単一のチャンバしか存在しないものがある。単一チャンバの製造装置に関しては、チャンバ情報はなくてもよい。
【0046】
ステップ602において、検知対象区間情報を取得する。取得する情報は、イベント成立条件情報、イベント区間対応情報、検知対象区間タイプ情報についての設定情報(ユーザ入力項目)、検知対象区間フラグ(フィードバック項目)である。
【0047】
ステップ603において、メンテナンス履歴情報と着工履歴情報を取得する。メンテナンス履歴情報とは、メンテナンス種別の作業開始、終了日時の情報である。着工履歴情報とは、レシピ別の着工開始、終了日時の情報である。
【0048】
ステップ604において、該当装置の装置ログ情報を取得する。装置ログ情報は、装置ログ名、装置ログ、装置ログ取得日時からなる。
【0049】
ステップ605では、取得した情報をもとに、検知対象区間の算出を行う。ステップ605は、ステップ6051とステップ6052の2つのステップに分かれている。
【0050】
ステップ6051は、図7に示すフローに従い、装置ログの挙動、着工履歴、メンテナンス履歴によるイベント設定処理を行う。
【0051】
ステップ701において、イベント成立条件情報のイベント種別にメンテナンス(メンテナンス履歴情報)が設定してあるかどうかの確認を行う。設定されている場合(利用)、ステップ702に進み、設定されてない場合(非利用)、ステップ703に進む。
【0052】
ステップ702では、メンテナンス履歴情報をもとにイベント設定を行う。ログ名に設定してあるメンテナンス作業種を対象とし、動作が開始であった場合、該当作業が開始された時刻をイベントとして設定する。動作が終了であった場合、該当作業が終了した時刻をイベントとして設定する。
【0053】
次に、ステップ703において、イベント成立条件情報のイベント種別に着完(着工履歴情報)が設定してあるかどうかの確認を行う。設定されている場合(利用)、ステップ704に進み、設定されてない場合(非利用)、ステップ705に進む。
【0054】
ステップ704では、着工履歴情報をもとにイベント設定を行う。ログ名に設定してあるレシピを対象とし、動作が開始であった場合、該当レシピの着工を開始した時刻をイベントとして設定する。動作が終了であった場合、該当レシピの着工を終了した時刻をイベントとして設定する。なお、ログ名に全レシピが設定してあった場合、全てのレシピを対象とする。
【0055】
次に、ステップ705において、イベント成立条件情報のイベント種別に装置ログ(装置ログ情報)が設定してあるかどうかの確認を行う。設定されている場合(利用)、ステップ706に進み、設定されていない場合(非利用)、処理を終了する。
【0056】
ステップ706では、装置ログ情報の挙動をもとにイベント設定を行う。ログ名に設定してある装置ログを対象とし、動作の項目に設定した内容が「上から下に越える」であった場合、該当装置ログがしきい値に設定されている値を上から下に越えた時刻をイベントとして設定する。同様に、「上から接する」であった場合、該当装置ログがしきい値に上から接した時刻を、「下から上に越える」であった場合、該当装置ログがしきい値を下から上に越えた時刻を、「下から接する」であった場合、該当装置ログがしきい値に下から接した時刻を、それぞれイベントとして設定する。ステップ706では、必要があれば、装置ログに対して、移動平均値処理、移動中央値処理などの統計処理、フーリエ変換を用いた周波数分解などの信号処理による前処理を施しても良い。
【0057】
次に、図6におけるステップ6052は、図8に示すフローに従い、処理シーケンスを探索することによる検知対象区間の始終端の探索を行う。
【0058】
ステップ801では、図6内のステップ602で取得したイベント区間対応情報の上から順に探索対象イベント、探索対象の始点/終点情報を選択する。
【0059】
次に、ステップ802において、装置ログ取得日時の最も過去の時刻から、イベントを探索するため、順次、時刻を進める。
【0060】
ステップ803では、対象時刻にイベントが発生しているかどうかを確認する。イベントが発生していなかった場合(無)、ステップ802に戻り、時刻を進める。イベントが発生していた場合(有)、ステップ804に進み、探索中の端点が始点であるか、終点であるかを判定する。始点であった場合、ステップ805に進み、終点であった場合、ステップ807に進む。
【0061】
まず、探索中の端点が始点であった場合について説明する。
【0062】
ステップ805では、発見したイベントによって、始点として設定したイベントが全て発見されたかどうかを判定する。全て発見済みであった場合(成立)、ステップ806に進み、始点設定を行い、ステップ801に戻る。始点条件が全て発見済みでなかった場合(不成立)、ステップ801に戻る。
【0063】
次に、探索中の端点が終点であった場合について説明する。
【0064】
ステップ807では、発見したイベントによって、終点として設定したイベントが全て発見されたかどうかを判定する。全て発見済みであった場合(成立)、ステップ808に進み、終点設定を行い、ステップ809に進む。終点条件が全て発見済みでなかった場合(不成立)、ステップ809に進む。
【0065】
ステップ809では、入力データを最後まで探索したかどうかの判定を行う。まだ、探索していない入力データが残っている場合(不成立)、ステップ801に戻る。入力データを全て探索終了した場合(成立)、ステップ810に進む。
【0066】
ステップ810では、図6内のステップ602で取得した検知対象区間タイプ情報についての設定情報を確認し、変動タイプであった場合、ステップ812に進む。一定タイプであった場合、ステップ811に進み、入力データの最新のデータ取得日時を終点と設定し、ステップ812に進む。
【0067】
ステップ812では、入力データの最新のデータが、検知対象区間内か、検知対象区間外かを判定し、検知対象区間フラグを更新し、処理を終了する。
【0068】
次に、図6におけるステップ606に進む。ステップ606では、ステップ605で算出した検知対象区間における検知対象の装置ログ情報を取得する。
【0069】
次に、ステップ607で、取得した装置ログ情報を平均や中央値などの統計量を算出することにより、代表値化処理を行う。なお、このステップでは処理を行わなくてもよい。
【0070】
次に、ステップ608にて、代表値化処理を行った装置ログ情報(あるいは、ステップ606にて取得した装置ログ情報)を用いて、検知しきい値を算出する。
【0071】
次に、ステップ609にて、ステップ607にて代表値化処理を行った装置ログ情報(あるいは、ステップ606にて取得した装置ログ情報)を対象に、ステップ608にて算出した検知しきい値を用いて予兆の有無を判定する検知処理を実行し、処理を終了する。
【0072】
上記フローを定期サンプリングデータの取得周期tとは独立に設定した周期Tに従い繰り返し実行する。これにより、予兆を検知可能な頻度でサンプリングしたデータを用いて、処理可能な頻度で検知処理をすれば良く、データをサンプリングする周期で検知処理をする方法と比べ、低い処理能力のサーバでも検知処理を行うことができる。これにより、投資額を抑制しながら、検知精度を維持可能である。
【0073】
上記フローを実施し、予兆が発生していると判定した場合、エンジニアにメールにて通知する。通知する情報は、予兆検知対象装置名、予兆検知結果、予兆検知対象の装置ログ情報、予兆判定に用いたしきい値、検知対象区間の始終端の時刻があるが、これに限定したものではない。また、エンジニアは居室の端末から予兆検知結果を随時確認することもできる。
【0074】
以上の予兆検知処理フローの各処理は、後述する図9の予兆検知システムを構成するメイン部905、検知処理部906、検知対象区間決定部907等のプログラムによるソフトウェアで実現される。
【0075】
<半導体製造における装置異常の予兆検知システム>
図9および図10により、本発明の一実施の形態による半導体製造における装置異常の予兆検知システムの一例について説明する。図9は、本実施の形態による予兆検知システムの一例を示した図である。図10は、検知条件設定を行うための画面の一例を示した図である。
【0076】
本実施の形態による予兆検知システムは、製造装置群の1つ以上の種類の製造装置に接続した着脱可能な複数のセンサを構成するセンサ部(データロガー)と、過去に取得した装置データ、製造装置の運転情報、製造装置のメンテナンス履歴情報、装置ごとのイベント定義情報とイベント発生順序情報と検知対象判定情報などを保存したデータベース部と、装置データに故障につながる予兆が含まれているかどうかを判定する検知部(メイン部、検知処理部、検知対象区間決定部)と、予兆判定結果をエンジニアに対して、予兆発生を通知またはエンジニアが検知に必要な情報を入力可能なインターフェース部(メイン部)などを有するものである。
【0077】
図9において、製造装置群901は少なくても1台以上の製造装置(1〜N)902から構成されている。また、製造装置群901は種類によって、同一の製造装置902に複数のチャンバを有するものと、製造装置902に単一のチャンバしか存在しないものがある。そして、製造装置902の各チャンバにおいて、半導体ウェハの処理を実施する。
【0078】
各製造装置902には、それぞれデータロガー(1〜N)903が接続してある。本データロガー903は、製造装置902の装置ログを定期的にサンプリングする。全てのデータロガー903はPLC(programmable logic controller)904に接続してある。PLC904は定期的にデータロガー903がサンプリングした装置ログを取得する。PLC904は、取得した装置ログと装置ログ取得日時をメモリ内に保存する。この際、必要があれば、平均値や最大値、最小値などの統計処理を行う。PLC904はメイン部905とネットワークで接続してある。
【0079】
メイン部905は予め設定した周期ごとに、PLC904のメモリに保存した装置ログと装置ログ取得日時を取得する。メイン部905は、データベース部908とネットワークで接続してある。メイン部905はPLC904から取得した装置ログと装置ログ取得日時に装置名、装置ログ名を紐づけて、データベース部908におけるデータベース909に保存する。また、メイン部905は、製造装置902ごとに、予め設定された周期に従い予兆検知処理を実施する。メイン部905は、検知を実行する周期ごとに、データベース部908におけるデータベース911から該当装置の検知条件情報、データベース910から該当装置の着工履歴情報、データベース912から該当装置のメンテナンス履歴情報、データベース909から該当装置の装置ログ情報をそれぞれ取得する。ここで、検知条件情報とは、データ切り出し条件、検知しきい値算出条件、検知条件からなる。メイン部905は、取得した情報のうち、データ切り出し条件、着工履歴、メンテナンス履歴、装置ログ履歴を検知対象区間決定部907に送信する。
【0080】
検知対象区間決定部907は、メイン部905から情報を取得すると、取得したデータを用いて検知対象区間を算出する。検知対象区間決定部907は、算出した検知対象区間をメイン部905に送信する。メイン部905は検知対象区間を取得すると、装置ログ履歴のうち、検知対象区間に該当する装置ログ、メンテナンス履歴情報、検知しきい値算出条件、検知条件を検知処理部906に送信する。
【0081】
検知処理部906は、メイン部905から情報を取得すると、検知しきい値算出条件に従い検知しきい値を算出し、検知条件に従い、対象データの検知を実施し、該当装置が正常であったか異常であったかを検知する。検知処理部906は検知結果をメイン部905に送信する。メイン部905はデータベース913に検知結果を保存する。また、メイン部905はネットワークを介して端末部914に接続してある。
【0082】
端末部914は少なくとも1台以上の端末(1〜N)915からなる。エンジニアはこの端末915により、メイン部905が取得した検知結果を確認することができる。また、メイン部905は検知結果をメールにて端末915に送信することもできる。また、エンジニアはこの端末915に検知条件を入力することもできる。入力した検知条件は、メイン部905が取得し、データベース部908のデータベース911に格納する。
【0083】
この際、エンジニアが検知条件(検知対象区間の始終端の条件)を入力する画面の一例として図10に示すものがある。本画面では、装置ごとに、検知対象区間の始点と判定するためのイベントの定義とその順序、終点と判定するためのイベントの定義とその順序を指定することができる。また、装置ログ列には、装置ログ名だけでなく、メンテナンス作業種や、着工レシピを指定することもできる。
【0084】
<実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、データロガー903、メイン部905、検知処理部906、検知対象区間決定部907、データベース部908などを有する予兆検知システムにおいて、装置ログ情報・メンテナンス履歴情報・着工履歴情報収集ステップ(601〜604)、イベント設定ステップ(6051)、検知対象区間算出ステップ(6052)、検知対象区間データ取得ステップ(606)、統計処理ステップ(607)、予兆判定ステップ(608、609)などを有する予兆検知方法を実行することで、半導体ウェハ製造工程で使用される製造装置に接続したデータロガーから定期的に取得した装置ログ情報のうちの検知対象区間に、故障に繋がる予兆が含まれているかを判定することができる。
【0085】
このように、定期的に取得したデータを用い、所望の運転状態におけるデータを自動的に選択し、製品不良につながる装置状態の変化の予兆が発生したかどうかの判定処理を実施することができる。
【0086】
この結果、複数の装置ログを用い、所定の運転状態の開始/終了前に必ず実施するイベントの順序から、所定の運転状態の開始/終了を判定するため、従来技術では区別することが困難であった運転状態を区別することが可能となる。これにより、所定の運転状態における期間のデータのみを検知対象とすることができるので、検知精度の向上を実現することが可能となる。
【0087】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の半導体デバイスの製造技術は、特に製造装置による処理時における装置異常の予兆検知方法およびシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0089】
601…対象製造装置情報の選定ステップ、602…検知対象区間情報の取得ステップ、603…メンテナンス履歴情報/着工履歴情報の取得ステップ、604…装置ログ情報を取得するステップ、605…検知対象区間の算出ステップ、6051…イベント設定処理ステップ、6052…検知対象区間の探索ステップ、606…検知対象区間の装置ログ情報の取得ステップ、607…代表値化処理ステップ、608…検知しきい値算出ステップ、609…検知処理実行ステップ、
701…メンテナンス履歴情報判定ステップ、702…メンテナンス履歴情報によるイベント設定ステップ、703…着工履歴情報判定ステップ、704…着工履歴情報によるイベント設定ステップ、705…装置ログ情報判定ステップ、706…装置ログ情報の挙動によるイベント設定ステップ、
801…探索対象イベント、始点/終点情報選択ステップ、802…時刻を進めるステップ、803…イベント有無判定ステップ、804…探索中の端点判定ステップ、805…始点条件判定ステップ、806…始点設定ステップ、807…終点条件判定ステップ、808…終点設定ステップ、809…終了条件判定ステップ、810…検知対象区間タイプ判定ステップ、811…終点設定ステップ、812…検知対象区間フラグの更新ステップ、
901…製造装置群、902…製造装置、903…データロガー、904…PLC、905…メイン部、906…検知処理部、907…検知対象区間決定部、908…データベース部、909…装置ログ情報データベース、910…着工履歴情報データベース、911…検知条件情報データベース、912…メンテナンス履歴情報データベース、913…検知結果データベース、914…端末部、915…端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハ製造工程で使用される製造装置に接続したセンサから定期的に取得した装置ログ情報のうちの検知対象区間に、故障に繋がる予兆が含まれているかを判定する方法であって、
対象装置の装置ログ名からなる装置ログ情報と、対象装置のメンテナンス作業内容とメンテナンス作業開始時刻とメンテナンス作業終了時刻とからなるメンテナンス履歴情報と、対象装置の着工レシピと着工開始時刻と着工終了時刻とからなる着工履歴情報とを取得する装置ログ情報・メンテナンス履歴情報・着工履歴情報収集ステップと、
前記装置ログ名としきい値と前記装置ログ名の装置ログ値が交差や接する動作を指定した動作タイプとからなる予め設定しておいたイベント定義情報を用いて、前記装置ログ情報が前記しきい値と交差する時刻と、前記メンテナンス履歴情報と、前記着工履歴情報とのうちの少なくとも1つ以上を組み合せて、イベント発生時刻情報として設定するイベント設定ステップと、
前記イベント発生時刻情報と、予め設定しておいたイベント発生順序と処理区間の始点と処理区間の終点とを対応付けたイベント発生順序情報と、前記イベント発生時刻情報とから検知対象区間情報を生成する検知対象区間算出ステップと、
前記検知対象区間情報と前記装置ログ情報とから検知対象区間データを取得する検知対象区間データ取得ステップと、
前記検知対象区間データを統計処理し、検知対象統計処理加工データを生成する統計処理ステップと、
前記検知対象統計処理加工データに装置故障の予兆が含まれているかを判定する予兆判定ステップと、を有することを特徴とする半導体製造における装置異常の予兆検知方法。
【請求項2】
請求項1記載の半導体製造における装置異常の予兆検知方法において、
前記検知対象区間算出ステップにおいては、前記イベント発生時刻情報と、予め設定しておいたイベント発生順序と処理区間の始点と処理区間の終点とを対応付けたイベント発生順序情報と、前回の検知処理時における装置ログ情報のうち最新時刻のデータの検知対象判定情報と、前記イベント発生時刻情報とから検知対象区間情報を生成することを特徴とする半導体製造における装置異常の予兆検知方法。
【請求項3】
請求項1記載の半導体製造における装置異常の予兆検知方法において、
前記装置ログ情報・メンテナンス履歴情報・着工履歴情報収集ステップにおいては、取得する前記装置ログ情報は、過去の運転駆動に関わる情報と、製造装置の処理室の内部状態に関わる情報とのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体製造における装置異常の予兆検知方法。
【請求項4】
半導体ウェハ製造工程で使用される製造装置に接続したセンサから定期的に取得した装置ログ情報のうちの検知対象区間に、故障に繋がる予兆が含まれているかを判定するシステムであって、
1つ以上の種類の製造装置に接続した着脱可能な複数のセンサで構成するセンサ部と、
過去に取得した装置データと、製造装置の運転情報と、製造装置のメンテナンス履歴情報と、装置ごとに請求項1記載のイベント定義情報とイベント発生順序情報と検知対象判定情報とを保存したデータベース部と、
装置データに故障につながる予兆が含まれているかどうかを判定する検知部と、
予兆判定結果をエンジニアに対して、予兆発生を通知、また、エンジニアが検知に必要なイベントを判定するためのしきい値と、区間の始点を判定するためのイベントの発生順序情報と、区間の終点を判定するためのイベントの発生順序情報と始点と終点に挟まれたデータのみを検知対象とするか、始点以降のデータを全て検知対象とするかについての情報とを入力可能なインターフェース部と、を有することを特徴とする半導体製造における装置異常の予兆検知システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−181666(P2011−181666A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44165(P2010−44165)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】