説明

協同住宅ネットワークシステム

【課題】 お年寄りが住む協同住宅において、部屋の中でお互いに会話ができるので、寂しさをまぎらわせたりすることができることを目的とする。
【解決手段】 利用者のアンケートを受けて、利用者に適した協同住宅を選択する協同住宅選定コンピュータ20と、利用者が所有する利用者端末コンピュータ50ddと、協同住宅の管理人が所有する管理人室端末コンピュータ40dと、がネットワークを介して接続される。利用者端末コンピュータ50ddには、タッチパネル付きのモニター50aが接続される。管理人室端末コンピュータ40dには、タッチパネル付きのモニター40aが接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅における協同住宅ネットワークシステムに関し、特に、住居者同士でコミュニケーションがとれる協同住宅ネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化に伴って、お年寄りが集合住宅に集まって住むことが多くなっている。
【0003】
お年寄りは、手や足などの身体に不自由な箇所があることが多いので、生活そのものも大変な場合が多い。
【0004】
特許文献1には、集合住宅外部に備えられた端末から集合住宅の各住戸に備えつけられた端末に、緊急情報、生活情報等を配信したり、外部端末と各住戸との間で、法律・税務・医療・健康・介護等の相談を行ったり、オンラインショッピングを行ったりする集合住宅等用電子情報・サービスシステムが開示されている。
【0005】
特許文献2には、単身者、高齢単身者、血縁者の集合体、在宅勤務を行う者を含む血縁者の集合体、非血縁者の集合体、血縁世帯の集合体、非血縁世帯の集合体、血縁世帯及び非血縁世帯からなる集合体、の少なくとも一つを含む家族のかたちを形成する第1のデータ群と、家族で行う方法、サービスを利用する方法、ネットワークを利用する方法の少なくとも一つの方法によりなされる家事、育児、介護、仕事、交流を含む家族の機能及びその担い方を示す第2のデータ群と、を用いて、第1のデータ群に含まれる家族員の構成、属性、ライフスタイルを含む一定条件に基づいて、第1のデータ群と、第2のデータ群を組み合わせ、この組み合わせを家族像モデルとして特定する家族像モデルの形成方法が開示されている。
【0006】
特許文献3には、自分の住んでいる地域での支援サービスをインターネットを使って、サービスを受ける側とサービスを行う側を仲介するシステムが開示されている。
【0007】
特許文献4には、メンバーの情報をメンバー間で送受信することでコミュニティにおけるコミュニケーションを図るコミュニティ支援装置が開示されている。
【0008】
特許文献5には、サークル内の情報ネットを形成する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−265943号公報
【特許文献2】特開2002−049658号公報
【特許文献3】特開2002−117133号公報
【特許文献4】特開2003−091603号公報
【特許文献5】特開2003−162611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の従来技術では、以下の点で困難があった。
【0010】
特許文献1に開示された技術では、入居者間で情報交流を行うことはできなかった。
【0011】
また、特許文献2に開示された技術では、高齢者のネットワークで病気などを早く察知できるが、老人同士だけだと、早く察知できない場合があった。
【0012】
また、特許文献3に開示された技術では、仲介サービスはしてくれるが、管理人や老人同士で、リアルタイムで会話はできなかった。
【0013】
また、特許文献4に開示された技術では、コミュニティにおける情報共有はできるが、管理人による監視はできなかった。また、視覚による情報が主眼がおかれており、相手の顔を見ながら、会話をすることができなかった。
【0014】
また、特許文献5に開示された技術では、インターネット上での仲良しグループを作り、心を癒すことはできるが、一人暮らしの老人が安心して生活することはできなかった。
【0015】
そこで、本発明は、上記の課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、利用者のアンケートを受けて、当該利用者に適した協同住宅を選択する協同住宅選定コンピュータと、前記利用者が所有する利用者端末コンピュータと、前記協同住宅の管理人が所有する管理人室端末コンピュータと、がネットワークを介して接続されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、前記利用者端末コンピュータには、タッチパネル付きのモニターが接続されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、前記管理人室端末コンピュータには、タッチパネル付きのモニターが接続されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、前記利用者端末に接続されるタッチパネル付きのモニターには、スピーカが備わることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、前記管理人室端末コンピュータに接続されるタッチパネル付きのモニターには、スピーカが備わることを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、前記利用者端末に接続されるタッチパネル付きのモニターには、カメラが備わることを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、前記管理人室端末コンピュータに接続されるタッチパネル付きのモニターには、カメラが備わることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、お年寄りが住む協同住宅において、部屋の中でお互いに会話ができるので、寂しさをまぎらわせたりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の実施の形態を説明する。
【0025】
[構成の説明]
図1は、本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、本実施の形態は、協同住宅選定コンピュータ10と、協同住宅コンピュータ20と、顔映像判断コンピュータ30と、管理人室システム40と、利用者システム50と、があって、利用者システム50の利用者端末コンピュータ50dと協同住宅接続コンピュータ20とが、インターネット60を介して接続されている。
【0027】
利用者端末コンピュータ50dは、タッチパネル付きのモニター50aに接続されていて、タッチパネル付きモニター50aには、スピーカ50bとカメラ50cとが接続されている。
【0028】
管理人室システム40は、管理人室端末コンピュータ40dとタッチパネル付きのモニター40aとが接続されていて、タッチパネル付きモニター40aには、スピーカ40bとカメラ40cとが接続されている。
【0029】
協同住宅選定コンピュータ10は、ネット協同住宅の申し込みがあったとき、複数の協同住宅から最適な協同住宅を選定する。
【0030】
協同住宅接続コンピュータ20は、同じネット協同住宅に住むもの同士を呼び出し、接続するコンピュータである。
【0031】
顔映像判断コンピュータ30は、顔の映像から人物を特定するためのコンピュータである。
【0032】
図2及び図3は、以下で説明するある部屋のモニターの待機画面を示す図である。
【0033】
図2は、部屋番号101のモニターの待機画面である。各部屋番号の箇所に触れると、その部屋のモニターに接続されて、その部屋の住人と会話をすることができる。
【0034】
図3は、管理人室のモニターの待機画面である。図2の場合同様に、会話をしたい部屋の部屋番号の箇所に触れると、その部屋の住人と会話をすることができる。
【0035】
[動作の説明]
図4は、本発明の一実施の形態におけるネット協同住宅を申し込みする際の動作を示すフローチャートである。
【0036】
図4に示すように、まず、利用者は、インターネット上のネット協同住宅を運営する会社のサイトに接続し、そのサイトのWebアンケートに答える(ステップS101)。
【0037】
協同住宅選択コンピュータ10は、アンケートの結果をもとに、その利用者に適した協同住宅をいくつか選択してサイト上に提示する(ステップS102)。
【0038】
利用者は提示された協同住宅から一箇所を選定して(ステップS103)、処理は終了する。
【0039】
図5は、本発明の一実施の形態におけるネット協同住宅において住人間におけるコミュニケーションのやりかたを示すフローチャートである。
【0040】
図5に示すように、協同住宅の一室に備え付けられたモニターに表示された、話をしたい相手の部屋番号にタッチする(ステップS201)。
【0041】
タッチされた部屋番号のモニターに接続されて、その部屋の住人が応答する(ステップS202)。
【0042】
接続された状態でその部屋の住人と会話をする(ステップS203)。
【0043】
図6は、本発明の一実施の形態において、管理人室への各種の相談を行う際の動作を示すフローチャートである。
【0044】
図6に示すように、モニターに表示された管理人室にタッチする(ステップS301)。
【0045】
管理人室のモニターに接続されて、管理人が応答する(ステップS302)。
【0046】
管理人は、応答すると同時にその住人の個人情報をモニターに表示する(ステップS303)。
【0047】
管理人は、呼び出した住人の顔と個人情報を見ながら、各種の相談をする(ステップS304)。
【0048】
図7は、本発明の一実施の形態において、管理人からの緊急の安否を確認する際の動作を示すフローチャートである。
【0049】
図7に示すように、管理人は、管理室にあるモニターの部屋番号をタッチする(ステップS401)。
【0050】
その部屋番号のモニターに接続され、その部屋番号の住人が応答する(ステップS402)。
【0051】
その住人の顔を見ながら、安否を確認する(ステップS403)。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、一人暮らしをするお年寄りの協同住宅において、各部屋間で会話ができることに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】ある部屋のモニターの待機画面を示す図である。
【図3】管理人室のモニターの待機画面を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるネット協同住宅を申し込みする際の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態におけるネット協同住宅において住人間におけるコミュニケーションのやりかたを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態において、管理人室への各種の相談を行う際の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態において、管理人からの緊急の安否を確認する際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
10 協同住宅選定コンピュータ
20 協同住宅接続コンピュータ
30 顔映像判断コンピュータ
40 管理人システム
50 利用者システム
60 インターネット
70 管理人室端末コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者のアンケートを受けて、当該利用者に適した協同住宅を選択する協同住宅選定コンピュータと、
前記利用者が所有する利用者端末コンピュータと、
前記協同住宅の管理人が所有する管理人室端末コンピュータと、
がネットワークを介して接続されることを特徴とする協同住宅ネットワークシステム。
【請求項2】
前記利用者端末コンピュータには、タッチパネル付きのモニターが接続されることを特徴とする請求項1記載の協同住宅ネットワークシステム。
【請求項3】
前記管理人室端末コンピュータには、タッチパネル付きのモニターが接続されることを特徴とする請求項1又は2記載の協同住宅ネットワークシステム。
【請求項4】
前記利用者端末に接続されるタッチパネル付きのモニターには、スピーカが備わることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の協同住宅ネットワークシステム。
【請求項5】
前記管理人室端末コンピュータに接続されるタッチパネル付きのモニターには、スピーカが備わることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の協同住宅ネットワークシステム。
【請求項6】
前記利用者端末に接続されるタッチパネル付きのモニターには、カメラが備わることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の協同住宅ネットワークシステム。
【請求項7】
前記管理人室端末コンピュータに接続されるタッチパネル付きのモニターには、カメラが備わることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の協同住宅ネットワークシステム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−165871(P2006−165871A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−352757(P2004−352757)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】