説明

単一軸圧縮機およびタービン配備を有する空気圧縮膨張システム

空気圧縮膨張システムは、モータ−発電機ユニットと、モータ−発電機ユニットに接続され、モータ−発電機ユニットにおよびモータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された駆動軸と、駆動軸に選択的に結合することができ、駆動軸の近くに配置された圧縮機システムと、駆動軸に選択的に結合することができ、駆動軸の近くに配置されたタービンシステムであり、モータ−発電機ユニットの共通の側に圧縮機システムとともに配置された、タービンシステムとを含む。空気圧縮膨張システムは、圧縮機システムに取り付けられた圧縮機クラッチと、タービンシステムに取り付けられたタービンクラッチとをさらに含む。圧縮機クラッチおよびタービンクラッチは、駆動軸のまわりに同軸で配列され、それぞれ圧縮機システムおよびタービンシステムを駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、空気圧縮膨張システムに関し、より詳細には、組合せモータ−発電機ユニットと圧縮機および膨張機に結合される単一駆動軸とを有する空気圧縮膨張システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気圧縮膨張システムは多くの産業で様々な用途のために使用されている。例えば、そのような1つの用途は、エネルギーの生成および貯蔵におけるターボ機械のような空気圧縮膨張システムを使用することである。圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)システムは、典型的には、吸入空気を圧縮し、圧縮された吸入空気をカバーン、地下貯蔵所、または他の圧縮空気貯蔵構成要素に供給する複数の圧縮機を有する圧縮系列を含む。次に、後で、圧縮空気を使用してタービンを駆動し、例えば電気エネルギーなどのエネルギーを生成する。CAESシステムの圧縮段階の動作の間、圧縮された吸入空気は、典型的には、冷却される。膨張段階の動作の間、空気は地下貯蔵所からタービンを通って放出され、膨張し、その結果、空気は大気圧でタービンを出て行く。
【0003】
典型的には、CAESシステムの圧縮機およびタービンは各々それぞれのクラッチにより発電機/モータデバイスに接続され、それにより、適切に選択された期間の間、単独で圧縮機または単独でタービンのいずれかの動作を行うことができる。電力網における電力需要のオフピーク期間の間(すなわち、夜間および週末)、圧縮機系列はクラッチを通して発電機/モータによって駆動される。この構成では、発電機/モータはモータとして機能し、電力を電力網から取り込む。次に、圧縮空気は冷却され、地下貯蔵所に送り出される。ピーク需要期間の間、タービンクラッチを係合させることにより、空気は貯蔵所から引き出され、次に、タービン系列を通って加熱および膨張され、発電機/モータを駆動することによって電力を供給する。この構成では、発電機/モータは発電機として機能し、例えば、電力網に電力を供給する。
【0004】
従来技術で知られているCAESシステムにおける空気圧縮膨張システムの典型的な配備が図1に示される。空気圧縮膨張システム100は圧縮モードおよび膨張モードで交互に動作するように構成され、組合せモータ−発電機ユニット102、駆動軸104、106、クラッチ108、110、圧縮機システム112、およびタービンシステム114を含む。
【0005】
モータ−発電機ユニット102は送電線を介してベース負荷電源に電気的に接続され、圧縮モード動作の間そこから電力を受け取る。圧縮モードの動作の間、モータ−発電機ユニット102は回転動力を生成し、回転動力は駆動軸104を介して圧縮機システム112に送出される。クラッチ108を係合させて、圧縮機システム112を駆動軸104およびモータ−発電機ユニット102に結合させ、それによって、圧縮機システム112を駆動して空気を圧縮し、空気はその後の発電のために貯蔵される。
【0006】
空気圧縮膨張システム100を膨張動作モードに切り替えると同時に、モータ−発電機ユニット102への電力の供給は終了し、その結果、駆動軸104への回転動力の伝達は終了し、圧縮機システム112はもはや電力を供給されない。次に、クラッチ110を係合させて、タービンシステム114を駆動軸106およびモータ−発電機ユニット102に結合させ、それにより、タービンシステム114からモータ−発電機ユニット102に動力を伝達することができるようになる。貯蔵された圧縮空気をタービンシステム114に送り出すと同時に、回転動力がタービンシステム114から供給され、駆動軸106を介してモータ−発電機ユニット102に伝達される。
【0007】
駆動軸104、106、クラッチ108、110、圧縮機システム112、およびタービンシステム114を空気圧縮膨張システム100に含めることにより発電するように機能するが、欠点がないわけではない。例えば、多数の駆動軸104、106、クラッチ108、110の配備は多くの構成要素および多くの空間を必要とする。さらに、空気圧縮膨張システム100の駆動軸104、106、クラッチ108、110、圧縮機システム112、およびタービンシステム114の配備は、圧縮モードから膨張動作モードに移行するとき、回転動力を伝達することができない。すなわち、圧縮動作モードの間に駆動軸104に存在する回転動力は、膨張動作モードの間、使用するために駆動軸106に伝達することができない。そのため、そのような回転動力を圧縮モードから膨張動作モードへの移行の間伝達することができるならば、他の手法で利用することができる動力の損失が、現実のものとなる。
【発明の概要】
【0008】
したがって、前述の欠点を克服するシステムおよび方法を設計することが望ましいことになる。
【0009】
本発明の実施形態は、組合せモータ−発電機ユニットと、圧縮機および膨張機に結合される単一駆動軸とを有する空気圧縮膨張システムを用意するためのシステムおよび方法を提供する。
【0010】
本発明の一態様によれば、圧縮モードおよび膨張モードで動作可能である空気圧縮膨張システムが提供される。空気圧縮膨張システムは、モータ−発電機ユニットと、モータ−発電機ユニットに接続され、モータ−発電機ユニットにおよびモータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された単一駆動軸と、単一駆動軸に選択的に結合することができ、単一駆動軸の近くに配置された圧縮機システムと、単一駆動軸に選択的に結合することができ、単一駆動軸の近くに配置されたタービンシステムであり、モータ−発電機ユニットの共通の側に圧縮機システムとともに配置された、タービンシステムとを含む。空気圧縮膨張システムは、圧縮機システムに取り付けられ、単一駆動軸のまわりに同軸で配列された圧縮機クラッチであり、圧縮機システムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される、圧縮機クラッチをさらに含む。空気圧縮膨張システムは、タービンシステムに取り付けられ、単一駆動軸のまわりに同軸で配列されたタービンクラッチであり、タービンシステムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された、タービンクラッチをさらに含む。
【0011】
本発明の別の態様によれば、それぞれの圧縮および膨張動作モードの間ガスを圧縮および膨張させるためのシステムを製造する方法が説明される。この方法は、機械動力および電力の両方を生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットを用意するステップと、単一駆動軸を前記モータ−発電機ユニットに結合させるステップであり、単一駆動軸が、モータ−発電機ユニットから回転動力を受け取り、かつモータ−発電機ユニットに回転動力を送出するように結合される、ステップとを含む。この方法は、単一駆動軸のまわりで組合せモータ−発電機ユニットの共通の側にそれぞれ圧縮機システムおよびタービンシステムを配列して、圧縮および膨張動作モードの間ガスを圧縮および膨張させるステップをさらに含む。第1のクラッチ機構は駆動軸のまわりに同軸で配列され、圧縮および膨張動作モードの間圧縮機システムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成され、第2のクラッチ機構は駆動軸のまわりに同軸で配列され、圧縮および膨張動作モードの間タービンシステムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される。圧縮機およびタービンシステムと第1および第2のクラッチ機構との配備を行うことにより、圧縮動作モードと膨張動作モードとの間の移行の間単一駆動軸を一定回転させることができる。
【0012】
本発明のさらなる別の態様によれば、ガスを圧縮および膨張させ、圧縮モードおよび膨張モードで動作可能であるシステムが提供される。このシステムは、機械動力および電力を共に生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットと、モータ−発電機ユニットに接続され、モータ−発電機ユニットにおよびモータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された駆動軸であり、圧縮動作モードおよび膨張動作モードの各々の間一定の方向に回転する、駆動軸とを含む。このシステムは、駆動軸に配置され、駆動軸からの回転動力によって駆動されるときガスを選択的に圧縮するように構成された圧縮機システムと、駆動軸に配置され、回転動力を駆動軸に供給するようにガスを選択的に膨張させるように構成されたタービンシステムと、圧縮機システムを駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように圧縮機システムに取り付けられた操作可能クラッチと、タービンシステムを駆動軸に対して自動的に結合および切り離すようにタービンシステムに取り付けられたフリーホイールクラッチとをさらに含む。駆動軸は、圧縮動作モードから膨張動作モードに移行する間一定の方向に回転し続ける。
【0013】
様々な他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
【0014】
図面は、本発明を実行するために現在考えられる好ましい実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】先行技術で知られている空気圧縮膨張システムのブロック概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による空気圧縮膨張システムのブロック概略図である。
【図3】本発明の別の実施形態による空気圧縮膨張システムのブロック概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、図2の空気圧縮膨張システムを組み込んでいる圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)システムのブロック概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態によれば、組合せモータ−発電機ユニットと、圧縮機および膨張機に結合される単一駆動軸とを有する空気圧縮膨張システムが提供される。
【0017】
図2を参照すると、空気圧縮膨張システム10が本発明の一実施形態により示される。空気圧縮膨張システム10は、オペレータによって決定される圧縮モードおよび膨張モードで交互に動作するように構成される。空気圧縮膨張システム10は、組合せモータ−発電機ユニット12、単一駆動軸14、圧縮機クラッチ16、タービンクラッチ18、圧縮機システム20、およびタービンシステム22を含む。図2に示されるように、圧縮機システム20およびタービンシステム22は各々駆動軸14のまわりに同軸でモータ−発電機ユニット12の同じ側に配置され、その結果、単一駆動軸14を空気圧縮膨張システム10で使用することができる。同様に、圧縮機クラッチ16およびタービンクラッチ18の各々は駆動軸14のまわりに同軸で配置され、圧縮機クラッチ16は圧縮機システム20と駆動軸14との間に配置され、タービンクラッチ18はタービンシステム22と駆動軸14との間に配置される。駆動軸14に配置された同軸クラッチ16、18により、圧縮機システム20およびタービンシステムを別個の軸に装着する必要がなくなり、代わりに、空気圧縮膨張システム10の単一駆動軸14を使用できるようになる。
【0018】
圧縮動作モードの間、モータ−発電機ユニット12は送電線24を介してベース負荷電源に電気的に接続され、そこから電力を受け取る。電力が入力されると、モータ−発電機ユニット12はモータモードで動作し、それによって、電力に応じて回転動力の機械的出力が生成される。回転動力は駆動軸14に伝達され、それにより、駆動軸が回転する。圧縮モードで空気圧縮膨張システム10を動作させると同時に、圧縮機クラッチ16が係合され、それによって、圧縮機システム20は駆動軸14およびモータ−発電機ユニット12に結合される。したがって、圧縮機システム20は回転動力によって駆動され、それに供給された空気を圧縮し、圧縮空気は、例えば、後で使用するために貯蔵デバイス26に送られる。
【0019】
圧縮モードで空気圧縮膨張システム10を動作させる間、タービンクラッチ18は係合解除状態にあり、その結果、タービンシステム22は駆動軸14およびモータ−発電機ユニット12から切り離されたままである。したがって、タービンシステム22は、圧縮動作モードの間、駆動軸14およびモータ−発電機ユニット12から回転動力を受け取らないので回転されない。
【0020】
空気圧縮膨張システム10が膨張動作モードで動作することが望ましい場合、モータ−発電機ユニット12への電力供給は終了し、空気が膨張のために貯蔵デバイス26から取り出される。膨張動作モードでは、タービンクラッチ18が係合され、その結果、タービンシステム22が駆動軸14およびモータ−発電機ユニット12に係合される。さらに、圧縮機クラッチ16は係合解除され、その結果、圧縮機システム20は駆動軸14およびモータ−発電機ユニット12から切り離される。
【0021】
膨張動作モードに切り替えると同時に、以前に圧縮した空気が貯蔵デバイス26から取り出され、タービンシステム22に供給され、それにより、タービンシステム22は回転動力を生成する。タービンシステム22が駆動軸14に結合されているので、駆動軸は回転動力を受け取り、この動力をモータ−発電機ユニット12に伝達する。モータ−発電機ユニット12は、膨張動作モードの間、発電機モードで動作し、それにより、タービンシステム22からの受け取った回転動力出力に応じて電力を生成する。
【0022】
本発明の例示的実施形態によれば、モータ−発電機ユニット12および駆動軸14は、駆動軸14が圧縮および膨張動作モードの各々の間常時一定の方向に回転するように構成される。したがって、本発明の例示的実施形態では、圧縮機クラッチ16およびタービンクラッチ18は、それぞれ操作可能クラッチおよびフリーホイーリングクラッチ(すなわち、自己同期クラッチ)として構成される。操作可能クラッチ16は、空気圧縮膨張システム10のオペレータによって決定されるように圧縮機システム20を駆動軸14に対して選択的に結合および切り離すように構成される。フリーホイールクラッチ18は、動作モードおよび駆動軸14の速度に基づいてタービンシステム22を駆動軸14に対して自動的に結合および切り離すように構成される。
【0023】
空気圧縮膨張システム10を動作させるとき、オペレータは入力を与えて、システムが圧縮動作モードで動作するか膨張動作モードで動作するかを決定することができる。オペレータは、例えば、モータ−発電機ユニット12と操作可能クラッチ16とに接続されるコントローラ28を介してそのような入力を与えることができる。コントローラ28による入力がシステム10に圧縮動作モードで動作するように命令すると同時に、操作可能クラッチ16は係合するように命令され、その結果、圧縮機システム20は駆動軸14に結合される。圧縮動作モードの間、フリーホイールクラッチ18は係合解除状態にあり、その結果、タービンシステム22は駆動軸14から切り離されている。
【0024】
コントローラ28による入力がシステム10に膨張動作モードで動作するように命令すると同時に、操作可能クラッチ16は係合解除するように命令され、その結果、圧縮機システム20は駆動軸14から切り離され、圧縮機システムは駆動軸から回転動力を受け取るのを止める。圧縮動作モードから膨張動作モードに移行する間、駆動軸14は回転し続ける。フリーホイールクラッチ18は、膨張段階の間にタービンシステムの速度が駆動軸の速度に同期化すると同時に、タービンシステム22を駆動軸14に自動的に係合させるように構成される。すなわち、圧縮空気は、膨張動作モードに切り替えると同時にタービンシステム22に供給され、それによって、タービンシステム22は回転し始める。タービンシステム22の回転速度が駆動軸14の速度に同期化すると同時に、フリーホイールクラッチ18はタービンシステムを駆動軸に自動的に係合させる。そのため、操作可能クラッチ16およびフリーホイーリングクラッチ18の配備により、圧縮動作モードの間に生成された駆動軸14の回転動力は、膨張動作モードへの移行と同時に空気圧縮膨張システム10によって保存および利用される。
【0025】
依然として図2を参照すると、圧縮機システム20およびタービンシステム22の構成および配備が本発明の例示的実施形態により示される。圧縮機システム20は、低圧圧縮機30および高圧圧縮機32を、低圧圧縮機30に空気を導入するための入力管路34と、低圧圧縮機30から高圧圧縮機32に空気を移送するための接続管路36と、高圧圧縮機32から空気を排出するための出力管路38とともに含む。入力管路34は低圧圧縮機30の外側縁部40に配置され、出力管路38は低圧圧縮機30と高圧圧縮機32との間の圧縮機システムの区域に配置される。低圧圧縮機30および高圧圧縮機32は互いに隣接して配置され、反対の流れ方向を有するように駆動軸に配列される。低圧圧縮機30および高圧圧縮機32の配備が反対の流れ方向を有することにより、圧縮機段からもたらされる軸方向力の補正/分散が可能になり、軸受負荷が軽減され、1つのクラッチ(すなわち、圧縮機クラッチ16)により多数の圧縮機段を結合させることができる。
【0026】
圧縮機システム20と同様に、タービンシステム22は、低圧タービン42および高圧タービン44を、高圧タービン44に圧縮空気を導入するための入力管路46と、高圧タービン44から低圧タービン42に空気を移送するための接続管路48と、低圧タービン42から空気を排出するための出力管路50とともに含む。入力管路46は低圧タービン42と高圧タービン44との間のタービンシステムの区域に配置され、出力管路50はタービンシステム22の外側縁部52に配置される。低圧タービン42および高圧タービン44は互いに隣接して配置され、反対の流れ方向を有するように駆動軸に配列される。低圧タービン42および高圧タービン44の配備が反対の流れ方向を有することにより、膨張段からもたらされる軸方向力の補正および/または分散が可能になり、軸受負荷が軽減され、1つのクラッチ(すなわち、タービンクラッチ18)により多数の膨張段を結合させることができる。
【0027】
図2に示された圧縮機システム20およびタービンシステム22は、それぞれ低圧圧縮機30および高圧圧縮機32と、低圧タービン42および高圧タービン44とから形成されているが、圧縮機システム20およびタービンシステム22はより多いまたはより少ない数の圧縮機/タービンを含むことができることが認識されよう。そのため、圧縮機システム20は単一の圧縮機ユニットまたは3つ以上の圧縮機ユニットから形成することができることが認識されよう。同様に、タービンシステム22は単一のタービンユニットまたは3つ以上のタービンユニットから形成することができる。したがって、空気圧縮膨張システム10は図2の特定の実施形態に限定されず、圧縮機システム20およびタービンシステム22は本発明の実施形態に従って変更することができる。
【0028】
次に図3を参照すると、本発明の別の実施形態によれば、圧縮膨張システム54は、駆動軸14が圧縮動作モードの間第1の方向に回転し、膨張動作モードの間第2の反対方向に回転するように構成されたモータ−発電機ユニット12および駆動軸14を含む。したがって、圧縮機システム20に取り付けられた圧縮機クラッチ56およびタービンシステム22に取り付けられたタービンクラッチ58は、それぞれフリーホイーリングクラッチ(すなわち、自己同期クラッチ)および操作可能クラッチとして構成される。フリーホイールクラッチ56は、動作モードおよび駆動軸14の速度に基づいて圧縮機システム20を駆動軸14に対して自動的に結合および切り離すように構成される。操作可能クラッチ58は、空気圧縮膨張システム10のオペレータからの入力によって決定されるようにタービンシステム22を駆動軸14に対して選択的に結合および切り離すように構成される。
【0029】
空気圧縮膨張システム54を動作させるとき、オペレータは、例えば、モータ−発電機ユニット12と操作可能クラッチとに接続されるコントローラ28を介することなどにより入力を与えて、システムが圧縮モードで動作するか膨張動作モードで動作するかを決定することができる。コントローラ28による入力がシステム54に圧縮動作モードで動作するように命令すると同時に、操作可能クラッチ58は係合解除するように命令され、その結果、タービンシステム22は駆動軸14から切り離される。駆動軸14は圧縮段階にモータ−発電機ユニット12によって駆動され、フリーホイールクラッチ56は、駆動軸14が所望の速度に到達すると同時に圧縮段階の間圧縮機システム20を駆動軸14に自動的に係合させるように作用する。圧縮動作モードから膨張動作モードに移行する間、フリーホイールクラッチ56は、駆動軸の速度がある閾値回転速度に到達するときなどに圧縮システム20を駆動軸14から自動的に係合解除する。さらに膨張動作モードへの移行の間、駆動軸14の回転が中断され、コントローラ28は入力を与えて、操作可能クラッチ58を係合させ、それによって、タービンシステム22を駆動軸14に結合させ、回転動力を駆動軸に供給し、それにより、駆動軸は圧縮段階と反対方向に回転する。
【0030】
図4を参照すると、例示的な圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)システム60のブロック図が本発明の一実施形態により示される。CAESシステム60は、図2で図示および説明した空気圧縮膨張システム10などの空気圧縮膨張システムを含み、圧縮空気貯蔵体積部62をさらに含む。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、モータ−発電機ユニット12は圧縮動作モード(すなわち、圧縮段階)の間駆動軸14を駆動する。次に、駆動軸14は、低圧圧縮機30および高圧圧縮機32を含む圧縮システム20を駆動し、その結果、ある量の周囲空気が周囲空気取入れ口34に入り、圧縮システム20によって圧縮される。低圧圧縮機30は圧縮機経路36を介して高圧圧縮機32に結合される。本実施形態によれば、低圧圧縮機30は周囲空気を圧縮する。次に、圧縮された周囲空気は圧縮機経路36に沿って高圧圧縮機32に移り、周囲空気はさらに圧縮された後、圧縮空気は圧縮空気経路38に沿って圧縮空気貯蔵体積部またはカバーン62に供給される。
【0032】
2つの圧縮機30、32のみが本実施形態では示されているが、圧縮システム20は2つを超える圧縮機を含むことができることが考えられる。圧縮機経路36と同様に、2つを超える圧縮機を有する実施形態は、圧縮システムを通る空気の通路を備える、各圧縮機を通る圧縮機経路を含むことになる。
【0033】
本実施形態によれば、圧縮空気は、カバーン62に貯蔵される前に、カバーンへの貯蔵に先立って圧縮空気から熱を除去する冷却ユニット64を通される。貯蔵に先立って圧縮空気から熱を除去することによって、カバーン62の完全性が保護される。中間冷却器(図示せず)などの他の冷却器を圧縮機経路36に沿って利用し、空気が圧縮システム20を進むときに空気を冷却することが考えられる。
【0034】
圧縮空気が圧縮空気貯蔵体積部62に貯蔵された後、圧縮空気は出口経路46を通過することができるようになり、加熱ユニット66を介して再加熱される。圧縮空気が再加熱された後、圧縮空気は出口経路46を下ってタービンシステム22に進む。タービンシステム22の構成により、圧縮空気はタービンシステム22を通過するとともに膨張することができ、それにより、タービンシステム22の回転が引き起こされる。タービンシステム22は、発電を容易にするために低圧タービン42および高圧タービン44などの1つまたは複数のタービンを含むことが考えられる。タービンシステム22の回転により、駆動軸14は回転する。次に、駆動軸14はモータ−発電機ユニット12を駆動し、それにより、ユニットは発電機として機能して電気を生成する。追加の加熱器または燃焼器をタービンシステム22の段の前にならびに中間に配置することができることがさらに考えられる。
【0035】
代替の実施形態では、CAESシステム60は、熱エネルギー貯蔵(TES)システム、すなわちTESシステム68を含む断熱システムである。そのような実施形態では、圧縮空気経路38に沿ってカバーン62に移る圧縮空気は、圧縮空気から熱を除去するTESシステム68を通過する。熱はTESシステム68によって貯蔵され、後で、出口経路46に沿って移る圧縮空気がTESシステム68に戻って通過するとき圧縮空気に伝達される。そのような実施形態では、加熱ユニット66の必要性を避けることができる。
【0036】
図4に示された圧縮機システム20およびタービンシステム22は、それぞれ低圧圧縮機30および高圧圧縮機32と、低圧タービン42および高圧タービン44とから形成されているが、圧縮機システム20およびタービンシステム22はより多いまたはより少ない数の圧縮機/タービンを含むことができることが認識されよう。さらに、追加の冷却ユニット64および/または加熱ユニット66は圧縮機システム20の段とタービンシステム22の段との間のCAESシステム60に含めることができることが認識されよう。代替として、追加のTESシステム68は圧縮機システム20の段とタービンシステム22の段との間のCAESシステム60に含めることができることが認識されよう。
【0037】
空気圧縮膨張システム10は、CAESシステム60で使用するために実施されるとして上述で説明したが、本発明の実施形態はいくつかのシステムのいずれでも実施することができることが認識されよう。したがって、本発明の実施形態は、具体的に説明してない、または上述した他のタイプのシステムで実施することができるものとして認識される。
【0038】
したがって、本発明の1つの実施形態によれば、圧縮モードおよび膨張モードで動作することができる空気圧縮膨張システムが提供される。空気圧縮膨張システムは、モータ−発電機ユニットと、モータ−発電機ユニットに接続され、モータ−発電機ユニットにおよびモータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された単一駆動軸と、単一駆動軸に選択的に結合することができ、単一駆動軸の近くに配置された圧縮機システムと、単一駆動軸に選択的に結合することができ、単一駆動軸の近くに配置されたタービンシステムであり、モータ−発電機ユニットの共通の側に圧縮機システムとともに配置された、タービンシステムとを含む。空気圧縮膨張システムは、圧縮機システムに取り付けられ、単一駆動軸のまわりに同軸で配列された圧縮機クラッチであり、圧縮機システムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される、圧縮機クラッチをさらに含む。空気圧縮膨張システムは、タービンシステムに取り付けられ、単一駆動軸のまわりに同軸で配列されたタービンクラッチであり、タービンシステムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された、タービンクラッチをさらに含む。
【0039】
本発明の別の実施形態によれば、それぞれの圧縮および膨張動作モードの間にガスを圧縮および膨張させるためのシステムを製造する方法が説明される。この方法は、機械動力および電力の両方を生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットを用意するステップと、単一駆動軸をモータ−発電機ユニットに結合させるステップであり、単一駆動軸が、モータ−発電機ユニットから回転動力を受け取り、かつモータ−発電機ユニットに回転動力を送出するように結合される、ステップとを含む。この方法は、単一駆動軸のまわりで組合せモータ−発電機ユニットの共通の側にそれぞれ圧縮機システムおよびタービンシステムを配列して圧縮および膨張動作モードの間ガスを圧縮および膨張させるステップをさらに含む。第1のクラッチ機構は駆動軸のまわりに同軸で配列され、圧縮および膨張動作モードの間圧縮機システムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成され、第2のクラッチ機構は駆動軸のまわりに同軸で配列され、圧縮および膨張動作モードの間タービンシステムを単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される。圧縮機およびタービンシステムと第1および第2のクラッチ機構との配備を行うことにより、圧縮動作モードと膨張動作モードとの間の移行の間単一駆動軸を一定回転させることができる。
【0040】
本発明のさらなる別の実施形態によれば、ガスを圧縮および膨張させ、圧縮モードおよび膨張モードで動作可能であるシステムが提供される。このシステムは、機械動力および電力を共に生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットと、モータ−発電機ユニットに接続され、モータ−発電機ユニットにおよびモータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された駆動軸であり、圧縮動作モードおよび膨張動作モードの各々の間一定の方向に回転する、駆動軸とを含む。このシステムは、駆動軸に配置され、駆動軸からの回転動力によって駆動されるときガスを選択的に圧縮するように構成された圧縮機システムと、駆動軸に配置され、回転動力を駆動軸に供給するようにガスを選択的に膨張させるように構成されたタービンシステムと、圧縮機システムを駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように圧縮機システムに取り付けられた操作可能クラッチと、タービンシステムを駆動軸に対して自動的に結合および切り離すようにタービンシステムに取り付けられたフリーホイールクラッチとをさらに含む。駆動軸は、圧縮動作モードから膨張動作モードに移行する間一定の方向に回転し続ける。
【0041】
本明細書は、最良の形態を含む本発明を開示し、さらに、任意のデバイスまたはシステムを製作および使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、当業者が本発明を実施することができるようにするために実例を使用する。本発明の特許の範囲は、特許請求の範囲によって規定されており、当業者が思いつく他の実例を含むことができる。他のそのような実例は、それらが特許請求の範囲の文字どおりの意味と異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字どおりの意味と実質的に差のない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあるものである。
【符号の説明】
【0042】
10 空気圧縮膨張システム
12 組合せモータ−発電機ユニット
14 単一駆動軸
16 圧縮機クラッチ、操作可能クラッチ
18 タービンクラッチ、フリーホイールクラッチ
20 圧縮機システム
22 タービンシステム
24 送電線
26 貯蔵デバイス
28 コントローラ
30 低圧圧縮機
32 高圧圧縮機
34 入力管路、周囲空気取入れ口
36 接続管路、圧縮機経路
38 出力管路、圧縮空気経路
40 外側縁部
42 低圧タービン
44 高圧タービン
46 入力管路、出口経路
48 接続管路
50 出力管路
52 外側縁部
54 空気圧縮膨張システム
56 圧縮機クラッチ、フリーホイールクラッチ
58 タービンクラッチ、操作可能クラッチ
60 圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)システム
62 圧縮空気貯蔵体積部、カバーン
64 冷却ユニット
66 加熱ユニット
68 熱エネルギー貯蔵(TES)システム
100 空気圧縮膨張システム
102 組合せモータ−発電機ユニット
104、106 駆動軸
108、110 クラッチ
112 圧縮機システム
114 タービンシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮モードおよび膨張モードで動作可能な空気圧縮膨張システムであって、
モータ−発電機ユニットと、
前記モータ−発電機ユニットに接続され、前記モータ−発電機ユニットにおよび前記モータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された単一駆動軸と、
前記単一駆動軸に選択的に結合することができ、前記単一駆動軸の近くに配置された圧縮機システムと、
前記単一駆動軸に選択的に結合することができ、前記単一駆動軸の近くに配置されたタービンシステムであり、前記モータ−発電機ユニットの共通の側に前記圧縮機システムとともに配置された、タービンシステムと、
前記単一駆動軸のまわりに同軸で配列され、前記圧縮機システムに取り付けられた圧縮機クラッチであり、前記圧縮機システムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された、圧縮機クラッチと、
前記単一駆動軸のまわりに同軸で配列され、前記タービンシステムに取り付けられたタービンクラッチであり、前記タービンシステムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された、タービンクラッチと
を含む、空気圧縮膨張システム。
【請求項2】
前記圧縮機クラッチが、前記圧縮機システムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された操作可能クラッチを含み、
前記タービンクラッチが、前記タービンシステムを前記駆動軸に対して自動的に結合および切り離すように構成されたフリーホイールクラッチを含む、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項3】
前記駆動軸が前記圧縮段階および前記膨張段階の各々の間単一の方向に回転する、請求項2記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項4】
前記フリーホイールクラッチは、膨張段階の間に前記タービンシステムの回転速度が前記駆動軸の回転速度に同期化すると同時に、前記タービンシステムを前記駆動軸に自動的に結合させるように構成される、請求項2記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項5】
前記圧縮機クラッチが、前記圧縮機システムを前記駆動軸に対して自動的に結合および切り離すように構成されたフリーホイールクラッチを含み、
前記タービンクラッチが、前記タービンシステムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成された操作可能クラッチを含む、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項6】
前記駆動軸が前記圧縮段階の間第1の方向に回転し、前記膨張段階の間前記第1の方向と反対の第2の方向に回転する、請求項5記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項7】
前記圧縮システムが、
低圧圧縮機と、
前記低圧圧縮機に隣接して配置された高圧圧縮機と
を含み、
前記低圧圧縮機および前記高圧圧縮機が、反対の流れ方向を有するように前記駆動軸に配列される、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項8】
前記圧縮システムが、
前記低圧圧縮機に空気を導入するための入力管路であり、前記圧縮システムの外側縁部に配置される、入力管路と、
前記低圧圧縮機から前記高圧圧縮機に空気を移送するための接続管路と、
前記高圧圧縮機から空気を排出するための出力管路であり、前記低圧圧縮機と前記高圧圧縮機との間の前記圧縮システムの区域に配置される、出力管路と
をさらに含む、請求項7記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項9】
前記タービンシステムが、
低圧タービンと、
前記低圧タービンに隣接して配置された高圧タービンと
を含み、
前記低圧タービンおよび前記高圧タービンが、反対の流れ方向を有するように前記駆動軸に配列される、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項10】
前記タービンシステムが、
前記高圧タービンに圧縮空気を導入するための入力管路であり、前記低圧タービンと前記高圧タービンとの間の前記タービンシステムの区域に配置される、入力管路と、
前記高圧タービンから前記低圧タービンに空気を移送するための接続管路と、
前記低圧タービンから空気を排出するための出力管路であり、前記タービンシステムの外側縁部に配置される、出力管路と
をさらに含む、請求項9記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項11】
前記圧縮システムおよび前記タービンシステムが前記駆動軸に同軸で整列される、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項12】
前記圧縮機クラッチおよび前記タービンクラッチの一方を選択的に作動させ、前記圧縮機システムおよび前記タービンシステムの一方を前記駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成されたコントローラをさらに含む、請求項1記載の空気圧縮膨張システム。
【請求項13】
それぞれの圧縮および膨張動作モードの間ガスを圧縮および膨張させるためのシステムを製造する方法であって、
機械動力および電力の両方を生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットを用意するステップと、
単一駆動軸を前記モータ−発電機ユニットに結合させるステップであり、前記単一駆動軸が、前記モータ−発電機ユニットから回転動力を受け取り、かつ前記モータ−発電機ユニットに回転動力を送出するように結合される、ステップと、
前記単一駆動軸のまわりで前記組合せモータ−発電機ユニットの共通の側にそれぞれ圧縮機システムおよびタービンシステムを配列して、圧縮および膨張動作モードの間ガスを圧縮および膨張させるステップと、
第1のクラッチ機構を前記駆動軸のまわりに同軸で配列するステップであり、前記第1のクラッチ機構が、前記圧縮および膨張動作モードの間前記圧縮機システムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される、ステップと、
第2のクラッチ機構を前記駆動軸のまわりに同軸で配列するステップであり、前記第2のクラッチ機構が、前記圧縮および膨張動作モードの間前記タービンシステムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように構成される、ステップと
を含み、
前記圧縮機およびタービンシステムと前記第1および第2のクラッチ機構との配備により、前記圧縮動作モードと前記膨張動作モードとの間の移行の間前記単一駆動軸を一定回転させることができる、方法。
【請求項14】
前記第1のクラッチ機構を用意するステップが、前記圧縮機システムを前記単一駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように前記圧縮機システムに結合される操作可能クラッチを用意するステップを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第2のクラッチ機構を用意するステップが、前記タービンシステムを前記駆動軸に対して自動的に結合および切り離すように前記タービンシステムに結合された自己同期クラッチを用意するステップであり、前記自己同期クラッチが、前記タービンシステムの回転速度が前記駆動軸の回転速度に同期化すると同時に、前記タービンシステムを前記駆動軸に自動的に係合させるように構成される、ステップを含む、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記圧縮システムを用意するステップが、低圧圧縮機および高圧圧縮機を用意するステップであり、前記低圧圧縮機および前記高圧圧縮機が、反対の流れ方向を有するように前記単一駆動軸に配列される、ステップを含み、
前記タービンシステムを用意するステップが、低圧タービンおよび高圧タービンを用意するステップであり、前記低圧タービンおよび前記高圧タービンが、反対の流れ方向を有するように前記単一駆動軸に配列される、ステップを含む、請求項13記載の方法。
【請求項17】
ガスを圧縮および膨張させ、圧縮モードおよび膨張モードで動作可能であるシステムであって、
機械動力および電力を共に生成するように構成された組合せモータ−発電機ユニットと、
前記モータ−発電機ユニットに接続され、前記モータ−発電機ユニットにおよび前記モータ−発電機ユニットから回転動力を送出するように構成された駆動軸であり、前記圧縮動作モードおよび前記膨張動作モードの各々の間一定の方向に回転する、駆動軸と、
前記駆動軸に配置され、前記駆動軸からの回転動力によって駆動されるときガスを選択的に圧縮するように構成される圧縮機システムと、
前記駆動軸に配置され、回転動力を前記駆動軸に供給するようにガスを選択的に膨張させるように構成されたタービンシステムと、
前記圧縮機システムを前記駆動軸に対して選択的に結合および切り離すように前記圧縮機システムに取り付けられた操作可能クラッチと、
前記タービンシステムを前記駆動軸に対して自動的に結合および切り離すように前記タービンシステムに取り付けられたフリーホイールクラッチと
を含み、
前記駆動軸が、前記圧縮動作モードから前記膨張動作モードに移行する間前記一定の方向に回転し続ける、システム。
【請求項18】
前記圧縮モードおよび前記膨張モードで前記システムを交互に動作させるように構成されたコントローラをさらに含む、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記コントローラが、前記圧縮動作モードの間モータモードで、および前記膨張動作モードの間発電機モードで前記組合せモータ−発電機ユニットを動作させ、前記圧縮動作モードの間前記操作可能クラッチを作動させ、前記圧縮機システムを前記駆動軸に結合させ、前記膨張動作モードの間前記操作可能クラッチを作動させ、前記圧縮機システムを前記駆動軸から切り離すように構成される、請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記フリーホイールクラッチが、前記圧縮動作モードの間前記タービンシステムを前記駆動軸から切り離し、前記膨張動作モードの間前記タービンシステムを前記駆動軸に結合させるように構成される、請求項17記載のシステム。
【請求項21】
前記フリーホイールクラッチは、前記タービンシステムの回転速度が前記駆動軸の回転速度に同期化すると同時に、前記タービンシステムを前記駆動軸に自動的に係合させるように構成された自己同期クラッチを含む、請求項20記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−509531(P2013−509531A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536818(P2012−536818)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/049073
【国際公開番号】WO2011/056303
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)