説明

印刷システム、画像形成装置及び画像処理装置

【課題】 複数の大きさでN−up印刷を行う際の煩わしの解消を図るようにする。
【解決手段】 プリンタ2の論理ページデータ生成部28は、PC1から送信されたN−up印刷指定情報に基づき、PC1から送信されてきた印刷データを縮小して、4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータ及び2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを生成する。次に、物理ページデータ生成部29は、生成された4−up印刷用の基本印刷論理ページデータを結合して、印刷媒体に印刷する印刷データとしての4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータ、及び、生成された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを結合して、印刷媒体に印刷する印刷データとしての2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置と画像形成装置とが通信接続され、画像形成装置が画像処理装置から受信した印刷データを用いて印刷媒体にN−up印刷を行う印刷システム、並びに、印刷システムを構成する画像形成装置及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置としてのPCと画像形成装置としてのプリンタとがケーブルで接続された従来の印刷システムにおいて、N分の1に縮小した1乃至複数の論理ページの印刷データが記述された物理ページの印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行うN−up印刷が従来から行われている(例えば、特許文献1参照)。このN−up印刷には、図43(a)に示すように、1−up印刷、2−up印刷、4−up印刷、8−up印刷、16−up印刷がある。
【0003】
例えば、図43(b)に示すように、従来の印刷システムが2−up印刷する場合、論理ページの印刷データを2分の1に縮小し、この2分の1に縮小した符号A及び符号Bに示された論理ページの印刷データを、印刷媒体に対して一定方向に回転したのち、これらの論理ページの印刷データを結合した物理ページの印刷データを生成し、この生成された物理ページの印刷データを用いて印刷媒体にプリンタが印刷を行う。
【特許文献1】特開2001−078018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の印刷システムでは、例えば、10ページ分の論理ページのうち3ページ目の論理ページと7ページ目の論理ページとを1−up印刷し、その他の論理ページを4−up印刷したい場合には、まず、ユーザが4−up印刷させたい論理ページとして1、2、4、5、6、8、9、及び10ページを選択し、その後、これらの論理ページを4−up印刷させたのち、改めて、ユーザが1−up印刷させたい論理ページとして3及び7ページを選択したのち、これらの論理ページを1−upで印刷させる必要があり、ユーザにとって印刷処理が大変煩わしいという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み、複数のN−up印刷を行う際の煩わしさの解消を図ることが可能な印刷システム、画像形成装置、及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、画像処理装置と画像形成装置とが通信接続され、画像形成装置が画像処理装置から受信した印刷データを用いて印刷媒体にN−up印刷する印刷システムであって、前記画像処理装置が、N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報を入力するN−up印刷指定情報入力部と、前記N−up印刷指定情報入力部に入力された前記N−up印刷指定情報を前記画像形成装置に送信するN−up印刷指定情報送信部と、前記印刷データを前記画像形成装置に送信する印刷データ送信部とを備え、前記画像形成装置が、前記N−up印刷指定情報送信部により送信された前記N−up印刷指定情報に基づき、前記印刷データ送信部により送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部とを備える。
【0007】
また、本発明は、画像処理装置と通信接続され、画像処理装置から受信した印刷データを用いN−up印刷を行う画像形成装置であって、前記画像処理装置から送信されてきた、N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報に基づき、該画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部とを備える。
【0008】
また、本発明は、画像形成装置と通信接続され、画像形成装置がN−up印刷するため印刷データを生成する画像処理装置であって、N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報を入力するN−up印刷指定情報入力部と、前記N−up印刷指定情報入力部により入力された前記N−up印刷指定情報に基づき、印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部と、前記物理ページデータ生成部により生成された、前記N−up印刷用の物理ページデータ、及び他のN−up印刷用の物理ページデータを前記画像形成装置に送信する物理ページデータ送信部とを備える。
【0009】
また、本発明は、画像処理装置と通信接続され、画像処理装置から受信した印刷データを用いN−up印刷を行う画像形成装置であって、前記画像処理装置から受信した論理ページに記述されている文字サイズを特定する文字サイズ特定部と、前記文字サイズ特定部により特定された文字サイズに基づき、前記画像処理装置から送信されてきた前記印刷データに対し、該印刷データを印刷媒体に印刷したときに可読可能なN−up印刷を決定するN−up印刷決定部と、前記N−up印刷決定部により決定された前記N−up印刷に基づき、前記画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、印刷媒体に印刷する物理ページに対する配置箇所を特定する配置箇所特定部と、前記配置箇所特定部により特定された前記配置箇所に、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを配置した物理ページデータ生成する物理ページデータ生成部とを備える。
【0010】
また、本発明は、画像処理装置と通信接続され、画像処理装置から受信した印刷データを用いN−up印刷を行う画像形成装置であって、前記画像処理装置から受信した印刷データに描かれている人の顔の図形を認識する顔図形認識部と、前記顔図形認識部により認識された人の顔の図形サイズさを算出する顔図形サイズ算出部と、顔図形サイズ算出部により算出された人の顔の図形サイズに基づき、前記画像処理装置から送信されてきた前記印刷データに対し、該印刷データを印刷媒体に印刷したときに該顔の図形を視認可能なN−up印刷を決定するN−up印刷決定部と、前記N−up印刷決定部により決定された前記N−up印刷に基づき、前記画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、印刷媒体に印刷する物理ページに対する配置箇所を特定する配置箇所特定部と、前記配置箇所特定部により特定された前記配置箇所に、前記N−up印刷用論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを配置した物理ページデータ生成する物理ページデータ生成部とを備える。
【発明の効果】
【0011】
以上、本発明によれば、画像形成装置の論理ページデータ生成部が画像処理装置のN−up印刷指定情報送信部により送信されたN−up印刷指定情報に基づき、画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成し、その後、物理ページデータ生成部が論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成するので、ユーザが異なるN−up印刷を行うときに、その都度、N−up印刷を指定する処理を行う必要がなくなる。従って、従来、問題点となっていた複数のN−up印刷を行う際の煩わしを解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明に係る実施例1の印刷システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、実施例1の印刷システムは画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ1(以下、PC1という)と、画像形成処理としてのプリンタ2とがネットワーク3を介して接続される。又、プリンタ2はN−up印刷が可能なプリンタである。
【0014】
図2はPCの構成を示すブロック図である。
図に示すように、PC1は、アプリケーション部11と、プリンタドライバ部12と、表示部13と送受信部14を備えている。
【0015】
アプリケーション部11は、CPU(図示しない)がROM(図示しない)に格納されているアプリケーションプログラムを実行することにより、文書データの作成、作成された文書データの格納を行う部分である。
【0016】
プリンタドライバ部12は、CPUがROMに記憶されているプリンタプログラムを実行することにより、アプリケーション部11で作成された文書データをプリンタ装置が解釈できる言語に変換し、印刷データを生成する部分である。
【0017】
表示部13は、液晶表示装置等により構成され、アプリケーション部11による文書データの作成画面、プリンタドライバ部12による設定項目の入力設定画面を表示するデイスプレイである。
【0018】
プリンタドライバ部12は、印刷データの生成に先立って、印刷データを生成するために必要となる設定情報を得るために、図3に示す入力設定画面を表示部13に表示させる。
図3は、入力設定画面の一例を示す図である。
図に示すように、この入力設定画面は、印刷データを生成するにあたって必要な情報を入力するための画面であり、設定タブ、印刷オプションタブ、カラータブ等の入力画面がある。
【0019】
本実施例では特にN−up印刷を行うために必要となる情報(以下、N−up印刷情報という)の入力画面について詳細に説明する。
尚、印刷オプションタブでは給紙及び排紙するトレイの指定、トナーセーブの有無の指定が行われ、カラータブではカラーマッチングのパラメータ等の指定に使用される。
印刷オプションタブ、カラータブで指定された印刷に必要な情報を以下、その他ヘッダ情報として説明する。
【0020】
設定タブの入力設定画面は、用紙サイズ入力欄と、基本印刷タイプ入力欄と、特定印刷タイプ入力欄と、特定印刷タイプを有効にするか無効にするかを設定するためのチェックボックスと、特定印刷タイプで印刷を行う論理ページ入力欄と、入力の完了を指示するためのOKボタンとからなる。ここで、論理ページとはアプリケーション部11で作成された文書データのページ番号を示す。
【0021】
又、用紙サイズ入力欄、基本印刷タイプ入力欄、特定印刷タイプ入力欄の各々の▽は、プルダウン表示を行うためのものであり、例えば、用紙サイズ入力欄の▽を押下(マウス等によりクリック)することにより、A4縦、A4横、A3、A5が表示され、基本印刷タイプ入力欄の▽を押下することにより、1−up印刷、2−up印刷、4−up印刷、8−up印刷,16−up印刷が表示され、何れか1つを入力することにより基本印刷タイプ入力欄に入力される。プルダウン表示のない場合には直接キーボード等から入力することもできる。本実施例では、A4縦、4−up印刷が各々選択された例を示している。
【0022】
特定印刷タイプの入力欄についても基本印刷タイプ入力欄と同様であり、▽を押下することによりプルダウン表示されたものから選択することにより、特定印刷タイプ入力欄に入力することができる。本実施例では1−up印刷が選択された例を示している。
特定ページ入力欄は、特定印刷タイプで印刷する論理ページのページ番号が入力される。
本実施例の場合には1−up印刷するページとして論理ページの3ページ、7ページが指定された場合の例を示している。
【0023】
また、プリンタドライバ部12は、設定タブの入力設定画面に表示されているOKボタンを押下(クリック)すると、入力設定画面に表示されている、用紙サイズ入力欄に表示されている情報として“A4縦”、基本印刷タイプ入力欄に表示されている情報として“4−up印刷”、特定印刷タイプ入力欄に表示されている情報として、“1−up印刷”、特定ページ入力欄に表示されている情報として“3ページ、7ページ、及び、特定印刷タイプが有効であるチェックボックスの”有効“情報がN−up情報としてその他ヘッダ情報と共にRAM(図示せず)に記憶される。
【0024】
プリンタドライバ部12は、アプリケーション部11で作成されRAMに格納された文書データを読み出し、ページ単位でプリンタが解釈できる言語に変換して印刷データとしてRAMに記憶する。そして、プリンタドライバ部12は、RAMからN−up情報及びその他のヘッダ情報を読み出し、印刷データを付加して印刷ジョブを生成し、印刷ジョブを送受信部14に出力する。
【0025】
図4は印刷ジョブの一例を示す図である。
図に示すように、プリンタドライバ部12で生成された印刷ジョブには、用紙サイズの情報として“A4縦”の情報が、基本印刷タイプの情報として“4−up印刷”の情報が、特定印刷タイプの情報として“1−up印刷”の情報が、特定印刷タイプのページ情報として”3ページ、7ページ“の情報がその他のヘッダ情報、各ページの印刷データに付加されて構成される。
【0026】
尚、チェックボックスにチェックがない場合、即ち、特定印刷タイプの指定がない場合には、印刷ジョブには特定印刷タイプの情報、特定印刷タイプのページ番号の情報は付加されずに構成される。
【0027】
送受信部14はPC1からのコマンド及び印刷データをネットワーク3を介してプリンタ2へ送信するための制御を行うと共に、プリンタ2の状態情報をネットワーク3を介して受信し、表示部13に表示するための制御を行う。
プリンタドライバ部12で生成された印刷ジョブは送受信部14に送られる。送受信部14は該印刷ジョブをネットワーク3を介してプリンタ2へ送信する。
【0028】
次にプリンタ2の内容について詳細に説明する。
図5は、図1中のプリンタ2の構成を示すブロック図である。
図に示すプリンタ2は、制御部20と、情報記憶部21と、データ記憶部22と、判定情報記憶部23と、入力ページデータ記憶部24と、物理ページデータ記憶部25と、印刷データ記憶部26と、送受信処理部27と、論理ページデータ生成部28と、物理ページデータ生成部29と、印刷部30とを備える。
【0029】
制御部20は、図示しないCPUが図示しないRAMを用いて、ROMにあらかじめ格納されている所定の制御プログラムを実行することにより、以下に説明する各機能ブロックを起動・生成し、プリンタ2全体を制御する部分である。
【0030】
情報記憶部21は、図示しないRAMに形成され、その内部にN−up印刷情報記憶領域211、その他ヘッダ情報記憶領域212、入力ページ番号記憶領域213、及び、指定情報記憶領域214を有している。
【0031】
N−up印刷情報記憶領域211には、N−up印刷情報が記憶される。その他ヘッダ情報記憶領域212には、その他ヘッダ情報が記憶される。また、入力ページ番号記憶領域213には、論理ページデータ生成部28が入力ページデータ記憶部24から入力ページデータを読み出したときの読出し番号、すなわち、PC1から送信されてきた入力ページデータのページ番号(以下、入力ページ番号)が記憶される。指定情報記憶領域214には、指定情報として「1」又は「2」が記憶される。
【0032】
指定情報「1」は、基本印刷タイプに指定されたN−up印刷用に縮小された入力ページデータの記憶先が、後に説明する基本印刷タイプページデータ記憶領域221であることを示す情報である。また、指定情報「1」は、後に説明する第1判定情報記憶領域231に記憶されている第1判定情報を用いることを論理ページデータ生成部28に知らせる情報である。以下、基本印刷タイプに指定されたN−up印刷用に縮小された入力ページデータをN−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータという。
【0033】
指定情報「2」は、特定印刷タイプに指定されたN−up印刷用に縮小された入力ページデータの記憶先が、後に説明する特定印刷タイプページデータ記憶領域222であることを示す情報である。また、指定情報「2」は、後に説明する第2判定情報記憶領域232に記憶されている第2判定情報を用いることを後に説明する論理ページデータ生成部28に知らせる情報である。以下、特定印刷タイプに指定されたN−up印刷用に縮小された入力ページデータをN−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータという。
【0034】
データ記憶部22は、図示しないRAM又はハードディスク装置に形成され、基本印刷タイプページデータ記憶領域221と、特定印刷タイプページデータ記憶領域222と、基本印刷タイプページ番号記憶領域223と、特定印刷タイプページ番号記憶領域224とを有する。
【0035】
基本印刷タイプページデータ記憶領域221には、基本印刷タイプ論理ページデータが、論理ページデータ生成部28により生成された順に記憶される。
【0036】
特定印刷タイプページデータ記憶領域222は、特定印刷タイプ論理ページデータが、論理ページデータ生成部28により生成された順に記憶される。
【0037】
基本印刷タイプページ番号記憶領域223には、後に説明する論理ページデータ生成部28が基本印刷タイプ論理ページデータを生成するとき、入力ページデータ記憶部24から読み出した入力ページデータの入力ページ番号Nが記憶される。
【0038】
特定印刷タイプページ番号記憶領域224には、後に説明する論理ページデータ生成部28が特定印刷タイプ論理ページデータを生成するとき、入力ページデータ記憶部24から読み出した入力ページデータの入力ページ番号Nが記憶される。
【0039】
入力ページデータ記憶部24は、図示しないRAMに形成され、印刷データを、印刷媒体1ページを印刷したときの分量で記憶する。以下、印刷媒体1ページに印刷したときの分量の印刷データを入力ページデータと記載する部分である。
【0040】
物理ページデータ記憶部25は、図示しないRAMに形成され、物理ページデータ生成部29により生成された、基本印刷タイプ論理ページデータを結合して生成された基本印刷タイプ用の物理ページデータ(以下、基本印刷タイプ物理ページデータという)と、特定印刷タイプ用の論理ページデータを結合して生成された特定印刷タイプ用の物理ページデータ(以下、特定印刷タイプ物理ページデータという)とを記憶する部分である。この物理ページデータ記憶部25には、2つの基本印刷タイプ物理ページデータを記憶する場合もあるし、基本印刷タイプ物理ページデータ及び特定印刷タイプ物理ページデータを記憶する場合もあるし、2つの特定印刷タイプページデータを記憶する場合もある。
【0041】
例えば、4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータで、かつ、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に記憶されている入力ページ番号Nが「1」、「2」、「4」及び「5」である場合に生成される4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータについて説明する。
図6は、入力ページ番号Nが記述された物理ページデータの一例を示す図である。図示のように、入力ページ番号Nが「1」の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが左上に配置され、入力ページ番号Nが「2」の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが右上に配置される。入力ページ番号Nが「4」の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが左下に配置され、入力ページ番号Nが「5」の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが右下に配置される。
【0042】
印刷データ記憶部26は、図示しないRAMに形成され、印刷部30が印刷する印刷データを記憶する部分である。この印刷データは、基本印刷タイプ物理ページデータ又は特定印刷タイプ物理ページデータから前述の入力ページ番号が除去された基本印刷タイプ物理ページデータ又は特定印刷タイプ物理ページデータであって、印刷部30が印刷する際に使用される。
【0043】
送受信処理部27はネットワークを介して接続されたPC1からコマンド及び印刷ジョブを受信し、プリンタ2の状態情報をPC1に送信する制御を行う部分である。
送受信処理部27はコマンド及び印刷ジョブを受信すると、コマンド及び印刷ジョブを解析し、解析した結果に基づいて処理を実行する。
送受信処理部27は印刷ジョブを解析し、印刷ジョブに含まれる印刷データをページ単位に各ページの開始アドレス、終了アドレスとともに入力ページデータ記憶部24に格納する。
即ち、入力ページデータ記憶部24には、各ページの開始アドレス、終了アドレスが格納され、対応するアドレスの領域にページ単位の印刷データが格納される。
【0044】
さらに、送受信処理部27は受信した印刷データを解析し、印刷ジョブに付加された用紙サイズの情報、基本印刷タイプの情報、特定印刷タイプの情報、特定印刷タイプのページ番号を判断し、情報記憶部21内に備えられたN−up印刷情報記憶領域211に各情報を格納する。
そして、基本印刷タイプ情報のN−up印刷情報中の分割数に対応する「N」を第1判定情報として判定情報記憶部23の第1判定情報記憶領域231に格納し、特定印刷タイプ情報のN−up印刷情報中の分割数に対応する「N」を第2判定情報として判定情報記憶部23の第2判定情報記憶領域232に格納する。
【0045】
従って、N−up印刷情報記憶領域211には、用紙サイズの情報として“A4縦”が格納され、基本印刷タイプの情報として“4−up印刷”が格納され、特定印刷タイプの情報として“1−up印刷”が格納され、特定印刷タイプのページ番号として“3ページ、7ページ”が、格納される。第1判定情報記憶領域231には分割数として「4」が格納され、第2判定情報記憶領域232には、分割数として「1」が格納される。
更に、送受信処理部27は受信された印刷ジョブを解析し、その他の印刷に必要なその他のヘッダ情報を判断し、情報記憶部21に備えられたその他ヘッダ情報記憶領域212にその他のヘッダ情報を格納する。
【0046】
論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24に入力ページデータが記憶されているか否かを判定し、入力ページデータ記憶部24に入力ページデータが記憶されていないと判定した場合には、物理ページデータ生成部29に制御の主体を移行させる。
一方、入力ページデータ記憶部24に入力ページデータが記憶されていると判定した場合には、入力ページ番号記憶領域213に記憶されている入力ページ番号Nに1を加算する。
【0047】
また、論理ページデータ生成部28は、前述の入力ページ番号Nに1を加算すると、N−up印刷情報記憶領域211から特定印刷タイプの特定ページ番号を読み出し、入力ページ番号Nが読み出したこの特定ページ番号のうちのいずれかに一致するか否かを判定する。
そして、論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nが特定ページ番号のいずれにも一致しないと判定した場合には、基本印刷タイプ論理ページデータを生成する処理を行う。
一方、論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nが特定ページ番号のいずれかに一致したと判定した場合には、特定印刷タイプ論理ページデータを生成する処理を行う。
【0048】
論理ページデータ生成部28は、基本印刷タイプ論理ページデータを生成する処理を、次のように行う。
すなわち、論理ページデータ生成部28は、指定情報記憶領域214から第1指定情報を読み出したのち、この第1指定情報に指定された第1判定情報記憶領域231から第1判定情報の「N」を読み出す。
そして、論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nに該当する入力ページデータを入力ページデータ記憶部24から読み出し、第1判定情報の「N」に基づき、N−up印刷用に縮小した基本印刷タイプ論理ページデータを生成し、この基本印刷タイプ論理ページデータを基本印刷タイプページデータ記憶領域221に記憶する。
その後、論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24から先に読み出した入力ページデータを消去する。
【0049】
また、論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24から先に読み出した入力ページデータを消去したのち、入力ページ番号Nを入力ページ番号記憶領域213から読み出し、この入力ページ番号Nを基本印刷タイプページ番号記憶領域223に書き込む。
そして、論理ページデータ生成部28は、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に書き込まれた入力ページ番号Nが第1判定情報記憶領域231に記憶されている第1判定情報に示された「N」と一致するか否かを判定する。
【0050】
論理ページデータ生成部28は、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に書き込まれた入力ページ番号Nが、前述の第1判定情報の「N」と一致すると判定した場合には、制御の主体を物理ページデータ生成部29に移行する。
【0051】
論理ページデータ生成部28は、特定印刷タイプ用の論理ページデータを生成する処理を、次のように行う。
すなわち、論理ページデータ生成部28は、指定情報記憶領域214から第2指定情報を読み出したのち、この第2指定情報に指定された第2判定情報記憶領域232から第2判定情報の「N」を読み出す。
そして、論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nに該当する入力ページデータを入力ページデータ記憶部24から読み出し、第2判定情報の「N」に基づき、N−up印刷用に縮小した特定印刷タイプ論理ページデータを生成し、この特定印刷論理ページデータを特定印刷タイプページデータ記憶領域222に記憶する。
その後、論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24から先に読み出した入力ページデータを消去する。
【0052】
また、論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24から先に読み出した入力ページデータを消去したのち、入力ページ番号Nを入力ページ番号記憶領域213から読み出し、この入力ページ番号Nを特定印刷タイプページ番号記憶領域224に書き込む。そして、論理ページデータ生成部28は、特定印刷タイプページ番号記憶領域224に書き込まれた入力ページ番号Nが第2判定情報記憶領域232に記憶されている第2判定情報に示された「N」と一致するか否かを判定する。
【0053】
論理ページデータ生成部28は、特定印刷タイプページ番号記憶領域224に書き込まれた入力ページ番号Nが、前述の第2判定情報の「N」と一致すると判定した場合には、制御の主体を物理ページデータ生成部29に移行する。
【0054】
物理ページデータ生成部29は、制御の主体が移行されると、指定情報記憶領域214から指定情報を読み出し、この指定情報が「1」の場合には、基本印刷タイプページデータ記憶領域221から、ページ番号が最も小さいものから大きい順に基本印刷タイプ論理ページデータを読み出し、これらの基本印刷タイプ論理ページデータを所定の位置に配置し、更に、最も小さい入力ページ番号Nを記述した基本印刷タイプ物理ページデータを生成する(図6参照)。
そして、物理ページデータ生成部29は、生成した物理ページデータを物理ページデータ記憶部25に書き込む。
【0055】
また、物理ページデータ生成部29は、この指定情報が「2」の場合には、特定印刷タイプページデータ記憶領域222から、ページ番号が最も小さいものから大きい順に特定印刷タイプ論理ページデータを読み出し、これらの特定印刷タイプ論理ページデータを所定の位置に配置し、更に、最も小さい入力ページ番号Nを記述した特定印刷タイプ物理ページデータを生成する。
そして、物理ページデータ生成部29は、生成した物理ページデータを物理ページデータ記憶部25に書き込む。
【0056】
また、物理ページデータ生成部29は、物理ページデータ記憶部25に2つの物理ページデータ(ここでいう物理ページデータとは、基本印刷タイプ物理ページデータ、及び、特定印刷タイプ物理ページデータを含んでいる)が記憶されているか否かを判定し、物理ページデータ記憶部25に2つの物理ページデータが記憶されていると判定した場合には、物理ページデータ記憶部25に記憶されている2つの物理ページデータのうち、記述されている入力ページ番号の小さい方の物理ページデータを物理ページデータ記憶部25から読み出し、入力ページ番号を除去した物理ページデータを印刷データとして印刷データ記憶部26に書き込む。
そして、物理ページデータ生成部29は、もう一つの物理ページデータを物理ページデータ記憶部25から読み出し、入力ページ番号を除去した物理ページデータを印刷データとして、印刷データ記憶部26に先に書き込んだ印刷データの後に記憶させる。
【0057】
また、物理ページデータ生成部29は、物理ページデータを印刷データとして印刷データ記憶部26に書き込むと、基本印刷タイプページデータ記憶領域221又は特定印刷タイプページデータ記憶領域222に記憶されている論理ページデータ、及び、基本印刷タイプページ番号記憶領域223又は特定印刷タイプページ番号記憶領域224に記憶されている入力ページ番号N、及び、物理ページデータ記憶部25に記憶されている物理ページデータのすべてを消去する。
【0058】
印刷部30は、印刷データ記憶部26に記憶されている印刷データを、最初に記憶されたものから順に読み出し、この読み出した印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行う。
【0059】
次に、本発明に係る実施例1の印刷システムの動作を説明する。
【0060】
図7は、実施例1の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
図8は、実施例1の印刷システムの動作を示すフローチャート(その2)である。
図9は、実施例1の動作を説明する際に使用する図(その1)である。
図10は、実施例1の動作を説明する際に使用する図(その2)である。
図11は、実施例1の動作を説明する際に使用する図(その3)である。
【0061】
実施例1の印刷システムの動作についてステップS1−1からステップS1−32まで図1から図6までを併用しながらステップ順に説明する。
動作説明の前提条件を以下のように定める。
「前提条件」
10ページ分の1−up印刷データが記述された印刷ジョブがPC1からプリンタ2にネットワーク3を介して送信されるものとする。この印刷ジョブは、基本印刷タイプは4−up印刷に、特定印刷タイプは1−up印刷にそれぞれ指定され、1、2ページ、4、5、6ページ、及び8、9、10ページが基本印刷タイプで、3、7ページが特定印刷タイプでA4 210×297mmの用紙に印刷されるものとする。
【0062】
ステップS1−1
ユーザによるPC1の操作により、アプリケーション部11は、図3に示す入力設定画面を表示部13に表示させる。図3に示す用紙サイズ、基本印刷タイプ、特定印刷タイプが、それぞれ入力される。ここでは前提条件により、用紙サイズA4 210×297mm、基本印刷タイプ4−up、特定印刷タイプ1−up、3、7が、それぞれ入力される。
【0063】
ステップS1−2
ユーザが、図3に示す入力設定画面のOKボタンをクリックすると、アプリケーション部11は、表示部13に表示されている文書データ、N−up印刷情報、及びその他の情報を表示部13から取得し、文書データ、N−up印刷情報、及び、その他の情報を図示しないRAMに記憶させる。その後、アプリケーション部11は、制御の主体をプリンタドライバ部12に移行させる。
【0064】
ステップS1−3
プリンタドライバ部12は、RAMからN−up印刷情報及びその他ヘッダ情報を読み出し、図4に示す印刷ジョブを生成する。すなわち、ここでは前提条件により、プリンタドライバ部12は、N−up印刷情報に記述されている基本印刷タイプを示す4−upを基本印刷タイプ項目に記述し、特定印刷タイプを示す1−upを特定印刷タイプ項目に記述し、特定ページ入力「3、7」を特定印刷タイプのページ番号項目に記述し、用紙サイズ「A4」、並びに、その他ヘッダ情報をその他の印刷に必要なヘッダ情報項目に記述する。さらに、RAMから用紙サイズが「A4」の印刷媒体に印刷したときの分量の印刷データを1ページ目の印刷データ項目に記述し、以下、同じように、2ページ目から10ページ目の各印刷データのそれぞれを2ページ目の印刷データ項目から順次10ページ目の印刷データ項目に記述し、印刷ジョブを生成する。
【0065】
ステップS1−4
プリンタドライバ部12は、印刷ジョブを送受信部14へ送出し、送受信部14は印刷ジョブをプリンタ2へ送信する。
【0066】
ステップS1−5
プリンタ2の送受信処理部27は、PC1から印刷ジョブを受け入れると、印刷ジョブに記載されている情報を各記憶部へ記憶させる。ここでは前提条件によりN−up印刷情報記憶領域211に基本印刷タイプ4−upを記憶させる。また、4−up中の「4」を第1判定情報として第1判定情報記憶領域231に書き込む。また特定印刷タイプ1−up中の「1」を第2判定情報記憶領域232に書き込む。
【0067】
ステップS1−6
送受信処理部27は、特定ページ番号をN−up印刷情報記憶領域211に書き込む。ここでは前提条件により「3、7」が書き込まれることになる。
【0068】
ステップS1−7
送受信処理部27は、印刷に必要なその他のヘッダ情報項目に記述されたその他ヘッダ情報を受信すると、その他ヘッダ情報をその他ヘッダ情報記憶領域212に書き込む。
【0069】
ステップS1−8
送受信処理部27は、入力ページデータを、受信した順に入力ページデータ記憶部24に記憶させる。ここでは前提条件により1ページ目から10ページ目まで順に入力ページデータ記憶部24に記憶されることになる。
【0070】
ステップS1−9
送受信処理部27は、入力ページ番号記憶領域213に記憶されている入力ページ番号Nを「0」に設定したのち、制御の主体を論理ページデータ生成部28に移行させる。
【0071】
ステップS1−10
論理ページデータ生成部28は、制御の主体が自己に移行されると、入力ページデータ記憶部24に入力ページデータが記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合にはステップS1−11へ進み、記憶されていない場合にはステップS1−31へ進む。
【0072】
ステップS1−11
論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号記憶領域213に記憶されている入力ページ番号Nに「1」を加算する。
【0073】
ステップS1−12
論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nが特定ページ番号(前提条件では「3、7」)と一致するか否かを判定する。一致した場合にはステップS1−25へ進み、一致しない場合にはステップS1−13へ進む。
【0074】
ステップS1−13
論理ページデータ生成部28は、指定情報として「1」を指定情報記憶領域214に記憶させる。
【0075】
ステップS1−14
論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24に記憶されている入力ページデータのうち、最初に記憶された入力ページデータを読み出す。
【0076】
ステップS1−15
論理ページデータ生成部28は、この読み出した入力ページデータから4−up印刷用に縮小した基本印刷タイプ論理ページデータを生成する。
【0077】
ステップS1−16
論理ページデータ生成部28は、この基本印刷タイプ論理ページデータを基本印刷タイプページデータ記憶領域221に記憶させる。
【0078】
ステップS1−17
論理ページデータ生成部28は、この入力ページ番号Nを基本印刷タイプページ番号記憶領域223に書き込む。
【0079】
ステップS1−18
論理ページデータ生成部28は、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に書き込まれた入力ページ番号が4つあるか否かを判定する。4つある場合にはステップS1−19へ進み、ない場合にはステップS1−10へ戻る。
【0080】
ステップS1−19
制御の主体が物理ページデータ生成部29へ移行する。物理ページデータ生成部29は、指定情報記憶領域214から指定情報を読み出し、指定情報が「1」であることを確認すると、基本印刷タイプページデータ記憶領域221から、最も先に記憶された基本印刷タイプ論理ページデータから順に読み出し、最も先に記憶された基本印刷タイプ論理ページデータを左上に配置し、次に記憶された基本印刷タイプ論理ページデータを右上に配置し、その次に記憶された基本印刷タイプ論理ページデータを左下に配置し、最後に記憶された基本印刷タイプ論理ページデータを右下に配置した基本印刷タイプ物理ページデータを生成する。前提条件によれば、最も先に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号1で、次に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号2で、その次に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号4で、最後に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号5である。その結果、図9に示すように入力ページ番号1が左上に配置され、入力ページ番号2が右上に配置され、入力ページ番号4が左下に配置され、入力ページ番号5の基本印刷タイプ論理ページデータが右下に配置された4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータが物理ページデータ生成部29により生成される。
【0081】
ステップS1−20
物理ページデータ生成部29は、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に記憶されている4つの入力ページ番号Nの中から最も小さい入力ページ番号Nを読み出す。次に、先に生成した基本印刷タイプ物理ページデータに、読み出した最も小さい入力ページ番号Nを記述した基本印刷タイプ物理ページデータを生成し、この基本印刷タイプ物理ページデータを物理ページデータ記憶部25に記憶させる。
【0082】
ステップS1−21
物理ページデータ生成部29は、基本印刷タイプページデータ記憶領域221から先に読み出した基本印刷タイプ論理ページデータを消去したのち、基本印刷タイプページ番号記憶領域223に記憶されている入力ページ番号Nを消去する。
【0083】
ステップS1−22
物理ページデータ生成部29は、物理ページデータ記憶部25に2つの物理ページデータが記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合にはステップS23へ進み、記憶されていない場合にはステップS1−10へ戻る。
【0084】
ステップS1−23
物理ページデータ生成部29は、物理ページデータ記憶部25に記憶されている2つの物理ページデータのうち、記述されている入力ページ番号Nの小さい方の物理ページデータを物理ページデータ記憶部25から読み出し、入力ページ番号Nを除去した物理ページデータを印刷データとして印刷データ記憶部26に記憶させる。次に、物理ページデータ生成部29は、もう一つの物理ページデータを物理ページデータ記憶部25から読み出し、ページ番号を除去した物理ページデータを印刷データとして、印刷データ記憶部26に先に書き込んだ印刷データの後に記憶させる。
【0085】
ステップS1−24
物理ページデータ生成部29は、物理ページデータを印刷データとして印刷データ記憶部26に書き込むと、基本印刷タイプページデータ記憶領域221又は特定印刷タイプページデータ記憶領域222に記憶されている基本印刷タイプ論理ページデータ又は特定印刷タイプ論理ページデータ、基本印刷タイプページ番号記憶領域223又は特定印刷タイプページ番号記憶領域224に記憶されている入力ページ番号N、及び、物理ページデータ記憶部25に記憶されている物理ページデータのすべてを消去し、ステップS1−10へ戻る。
【0086】
ステップS1−25
論理ページデータ生成部28は、特定ページ番号(前提条件では「3、7」)と前述の入力ページ数Nとが一致すると判定した場合には指定情報として「2」を指定情報記憶領域214に記憶させる。
【0087】
ステップS1−26
論理ページデータ生成部28は、入力ページデータ記憶部24に記憶されている入力ページデータを読み出す。
【0088】
ステップS1−27
論理ページデータ生成部28は、この読み出した入力ページデータを1−up印刷用の特定印刷タイプ用の論理ページデータとして、特定印刷タイプページデータ記憶領域222に記憶させたのち、入力ページデータ記憶部24から先に読み出した入力ページデータを消去する。
【0089】
ステップS1−28
論理ページデータ生成部28は、入力ページ番号Nを入力ページ番号記憶領域213から読み出し、この入力ページ番号Nを特定印刷タイプページ番号記憶領域224に書き込む。その後、論理ページデータ生成部28は、制御の主体を物理ページデータ生成部29へ移行する。
【0090】
ステップS1−29
物理ページデータ生成部29は、指定情報記憶領域214から指定情報を読み出し、指定情報が「2」であることを確認すると、特定印刷タイプページデータ記憶領域222から1−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを読み出す。次に、物理ページデータ生成部29は、特定印刷タイプページ番号記憶領域224に記憶されている入力ページ番号Nを読み出す。次に、物理ページデータ生成部29は、図10に示すように、このページデータの前に、先に読み出した入力ページ番号Nを記述した1−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを生成し、この特定印刷タイプ物理ページデータを物理ページデータ記憶部25に記憶する。
【0091】
ステップS1−30
物理ページデータ生成部29は、特定印刷タイプページデータ記憶領域222から先に読み出した特定印刷タイプ論理ページデータを消去したのち、特定印刷タイプページ番号記憶領域224に記憶されている入力ページ番号Nを消去してステップS1−22へ進む。
【0092】
ステップS1−31
物理ページデータ生成部29は、物理ページデータ記憶部25に記憶されている物理ページデータを読み出し、この物理ページデータから入力ページ番号Nを削除した物理ページデータを生成する。次に、物理ページデータ生成部29は、これまでに印刷データ記憶部26に記憶されている印刷ページデータの後にこの物理ページデータを印刷データとして書き込む。
【0093】
ステップS1−32
印刷部30は、制御の主体が自己に移行されると、印刷データ記憶部26に記憶されている印刷データを、最初に記憶されたものから順に読み出し、この読み出した印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行い、処理を終了する。前提条件によれば、印刷部30は、図11に示すように、先に記憶された4−up印刷の基本印刷タイプ用の論理ページデータを有する印刷データを先に読み出し、印刷媒体に4−up印刷を行い、次に、1−up印刷の特定印刷用の論理ページデータを有する印刷データを読み出し、印刷媒体に1−up印刷を行い、次に記憶された4−up印刷の基本印刷タイプ用の論理ページデータを有する印刷データを読み出し、印刷媒体に4−up印刷を行い、最後に、1−up印刷の特定印刷タイプ用の論理ページデータを有する印刷データを読み出し、印刷媒体に1−up印刷を行い、処理を終了する。
【0094】
実施例1によれば、プリンタ2を構成する論理ページデータ生成部28が、PC1から受信したN−up印刷情報に基づき、PC1から受信した入力ページデータを縮小して、基本印刷タイプ論理ページデータ、及び、特定印刷タイプ論理ページデータを生成し、その後、物理ページデータ生成部29が論理ページデータ生成部28により生成された基本印刷タイプ論理ページデータを結合した印刷に供せられる基本印刷タイプ物理ページデータ、及び、論理ページデータ生成部28により生成された特定印刷タイプ論理ページデータを結合した印刷に供せられる特定印刷タイプ物理ページデータを生成するので、ユーザが異なるN−up印刷を行うときに、その都度、N−up印刷を指定する処理を行う必要がなくなる。従って、従来、問題点となっていた複数のN−up印刷を行う際の煩わしを解消することができる。
【実施例2】
【0095】
本発明に係る実施例2の印刷システムは、実施例1の印刷システムと同様、画像処理装置としてのPC4と、画像形成装置としてのプリンタ6とがネットワークを介して接続されており、プリンタ6がN−up印刷を行うシステムである。
【0096】
図12は、本発明に係る実施例2の印刷システムに使用されるPCの構成を示すブロック図である。
PC4は、図12に示すように、情報記憶部41と、データ記憶部42と、判定情報記憶部43と、印刷データ記憶部44と、物理ページデータ記憶部45と、印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46と、表示部47と、アプリケーション部48と、印刷データ変換部49と、論理ページデータ生成部50と、物理ページデータ生成部51と、印刷ジョブ生成部52と、送信部53と備える。
【0097】
アプリケーション部48は、CPU(図示せず)がROM(図示せず)に記憶されているアプリケーションプログラムを実行することにより生成され、後述する機能を有する。また、論理ページデータ生成部50、物理ページデータ生成部51、及び、送信部53のそれぞれは、CPUがROMに記憶されているプリンタドライバを実行することにより生成され、後述する機能を有する。
【0098】
情報記憶部41、データ記憶部42、判定情報記憶部43、印刷データ記憶部44、物理ページデータ記憶部45、論理ページデータ生成部50、及び物理ページデータ生成部51は、実施例1のものと同一である。
【0099】
印刷ジョブ生成部52は、物理ページデータ生成部51により生成された物理ページデータであるところの印刷データを印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46に記憶する
【0100】
表示部47は、液晶表示装置で形成され、装置本体のステータス情報やユーザが実行する処理を行う際に必要な表示画面を表示する。
【0101】
アプリケーション部48は、実施例1と同様、入力設定画面を表示部47に表示させる。更に、アプリケーション部48は、ユーザにより、N−up印刷情報及びその他ヘッダ情報が基本印刷タイプ入力欄、特定印刷タイプ入力欄に入力され、また、印刷オプションタブ及びカラータブで設定されるその他ヘッダ情報が入力したのち、OKボタンがクリックされると、文書データをRAM(図示せず)に記憶させ、その後、N−up印刷情報をN−up印刷情報記憶領域411に記憶させ、その他ヘッダ情報をその他ヘッダ情報記憶領域412に記憶させる。
【0102】
また、アプリケーション部48は、N−up印刷情報記憶領域411からN−up印刷情報のうち基本印刷タイプのN−upを読み出し、N−up中の「N」を第1判定情報として第1判定情報記憶領域431に書き込む。
また、アプリケーション部48は、N−up印刷情報記憶領域411からN−up印刷情報のうち特定印刷タイプのN−upを読み出し、N−up中の「N」を第2判定情報として第2判定情報記憶領域432に書き込む。
【0103】
また、アプリケーション部48は、入力ページ番号記憶領域413に記憶されている入力ページ番号Nを「0」に設定したのち、制御の主体を印刷データ変換部49に移行させる。
【0104】
印刷データ変換部49は、RAMに記憶されている文書データをページ単位ごとに印刷データに変換し、この印刷データをRAMに記憶する。
【0105】
印刷ジョブ生成部52は、制御の主体が自己に移行されると、その他ヘッダ情報記憶領域412からその他ヘッダ情報を読み出し、印刷ジョブのその他の印刷に必要なヘッダ情報項目に記述する。また、印刷ジョブ生成部52は、印刷ジョブ生成用の印刷データを印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46から順次読み出し、印刷ジョブの印刷データ項目に記述する。印刷ジョブ生成部52は、印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46に記憶されている全ての印刷ジョブデータを印刷ジョブの印刷データ項目に記述すると、この印刷ジョブを送信部53に出力する。また、印刷ジョブ生成部52は、印刷ジョブを送信部53に出力したのち、印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46に記憶されている印刷データを消去する。
【0106】
送信部53は、印刷ジョブ生成部52から印刷ジョブが入力されると、ネットワークを介してこの印刷ジョブをプリンタ6に送信する。
【0107】
図13は、本発明に係る実施例2の印刷システムに使用されるプリンタの構成を示すブロック図である。プリンタ6は、受信部61と、印刷部62とを備える。受信部61は、ネットワークを介して印刷ジョブを受信すると、図示しないRAMに印刷ジョブを記憶させる。印刷部62は、RAMから印刷ジョブを読み出し、印刷ジョブに記述されているその他ヘッダ情報に従って、印刷ジョブに記述されている印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行う。
【0108】
実施例1では、プリンタ側がPCから印字ジョブを受信し終わってからはじめて処理を行う例ではあるが、PCからの印字ジョブを受信しながら、処理を行っても良いのは言うまでもない。
【0109】
次に、本発明に係る実施例2の印刷システムの動作を説明する。
【0110】
図14は、実施例2の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
図15は、実施例2の印刷システムの動作を示すフローチャート(その2)である。
図16は、入力設定画面の一例を示す図(その2)である。
図17は、実施例2の動作を説明する際に使用する図(その1)である。
図18は、実施例2の動作を説明する際に使用する図(その2)である。
図19は、実施例2の動作を説明する際に使用する図(その3)である。
図20は、実施例2の動作を説明する際に使用する図(その4)である。
【0111】
実施例2の印刷システムの動作についてステップS2−1からステップS2−33まで図14から図15までを併用しながらステップ順に説明する。
動作説明の前提条件を以下のように定める。
「前提条件」
6ページ分の1−up印刷データが記述された印刷ジョブがPC1からプリンタ2にネットワーク3を介して送信されるものとする。この印刷ジョブは、基本印刷タイプは4−up印刷に、特定印刷タイプは1−up印刷にそれぞれ指定され、1、2ページ、4、5、6ページ、及び8、9、10ページが基本印刷タイプで、3、7ページが特定印刷タイプでA4 210×297mmの用紙に印刷されるものとする。
【0112】
ステップS2−1
ユーザによるPC4の操作により、アプリケーション部48は、図16に示す入力設定画面を表示部47に表示させる。図16に示す用紙サイズ、基本印刷タイプ、特定印刷タイプが、それぞれ入力される。ここでは前提条件により、用紙サイズA4 210×297mm、基本印刷タイプ4−up、特定印刷タイプ2−up、2、4が、それぞれ入力される。
【0113】
ステップS2−2
ユーザがOKボタンをクリックすると、アプリケーション部48は、表示部47に表示されている文書データ、N−up印刷情報、及びその他ヘッダ情報を表示部47から取得し、文書データをRAM(図示せず)に記憶させ、その後、N−up印刷情報をN−up印刷情報記憶領域411に記憶させ、その他ヘッダ情報をその他ヘッダ情報記憶領域412に記憶させる。
【0114】
ステップS2−3
アプリケーション部48は、N−up印刷情報記憶領域411から判定情報を読み出して判定情報記憶部43へ格納する。ここでは前提条件より基本印刷タイプ「4−up」中の「4」を第1判定情報として第1判定情報記憶領域431に書き込んだのち、特定印刷タイプ「2−up」中の「2」を第2判定情報として第2判定情報記憶領域432に書き込む。
【0115】
ステップS2−4
アプリケーション部48は、入力ページ番号記憶領域413に記憶されている入力ページ番号Nを「0」に設定したのち、制御の主体を印刷データ変換部49に移行させる。
【0116】
ステップS2−5
印刷データ変換部49は、制御の主体が自己に移行されると、RAM(図示せず)に記憶されている文書データをページ単位ごとに印刷データに変換し、この印刷データを印刷データ記憶部44に記憶し、制御の主体を論理ページデータ生成部50に移行する。
【0117】
ステップS2−6
論理ページデータ生成部50は、制御の主体が自己に移行されると、印刷データ記憶部44に印刷データが記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合にはステップS2−7へ進み、記憶されていない場合にはステップS2−31へ進む。
【0118】
ステップS2−7
論理ページデータ生成部50は、入力ページ番号記憶領域413に記憶されている入力ページ番号Nに1を加算する。
【0119】
ステップS2−8
論理ページデータ生成部50は、入力ページ番号記憶領域413に記憶されている入力ページ番号Nを読み出したのち、N−up印刷情報記憶領域411から特定ページ番号(前提条件では「2、4」)を読み出す。その後、論理ページデータ生成部50は、読み出した入力ページ番号Nが特定ページ番号(前提条件では「2、4」)のいずれかと一致するか否かを判定し、一致する場合にはステップS2−22へ進み、一致しない場合にはステップS2−9へ進む。
【0120】
ステップS2−9
論理ページデータ生成部50は、入力ページ番号Nが特定ページ番号(前提条件では「2、4」)のいずれにも一致しないと判定したので、指定情報として1を指定情報記憶領域414に記憶させる。
【0121】
ステップS2−10
論理ページデータ生成部50は、印刷データ記憶部44に記憶されている印刷データのうち、最初に記憶された印刷ページデータを読み出す。
【0122】
ステップS2−11
論理ページデータ生成部50は、読み出した印刷データから4−up印刷用に縮小した基本印刷タイプ論理ページデータを生成する。
【0123】
ステップS2−12
論理ページデータ生成部50は、この4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを基本印刷タイプページデータ記憶領域421に記憶させたのち、印刷データ記憶部44から先に読み出した印刷データを消去する。
【0124】
ステップS2−13
論理ページデータ生成部50は、入力ページ番号Nを入力ページ番号記憶領域413から読み出し、この入力ページ番号Nを基本印刷タイプページ番号記憶領域423に書き込む。
【0125】
ステップS2−14
論理ページデータ生成部50は、基本印刷タイプページ番号記憶領域423に書き込まれた入力ページ番号が4つあるか否かを判定し、4つある場合にはステップS2−15へ進み、ない場合にはステップS2−6へ戻る。
【0126】
ステップS2−15
物理ページデータ生成部51は、制御の主体が移行されると、指定情報記憶領域414から指定情報を読み出し、指定情報が「1」であることを確認すると、基本印刷タイプページデータ記憶領域421から、最も先に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータから順に読み出す。
最も先に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを左上に配置し、次に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを右上に配置する。その次に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを左下に配置し、最後に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを右下に配置し、4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータを生成する。
前提条件によれば、図17に示すように、最も先に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号1のもので、次に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号3のもので、その次に4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号5のもので、最後に記憶された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータが入力ページ番号6のものである。
その結果、入力ページ番号1の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理データが左上に配置され、入力ページ番号3の4−up印刷用の基本印刷タイプ論理データが右上に配置され、入力ページ番号5の4−up印刷用の基本印刷タイプ用の論理データが左下に配置され、入力ページ番号6の4−up印刷用の基本印刷タイプ用の論理データが右下に配置された物理ページデータが物理ページデータ生成部51により生成される。
【0127】
ステップS2−16
物理ページデータ生成部51は、基本印刷タイプページ番号記憶領域423に記憶されている4つの入力ページ番号Nの中から最も小さい入力ページ番号Nを読み出す。次に、物理ページデータ生成部51は、先に生成した4−up印刷用の基本印刷物理ページデータの上端に、読み出した入力ページ番号Nを記述した4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータを生成し、この物理ページデータを物理ページデータ記憶部45に記憶する。
【0128】
ステップS2−17
物理ページデータ生成部51は、基本印刷タイプページデータ記憶領域421から先に読み出した基本印刷タイプ論理ページデータを消去したのち、基本印刷タイプページ番号記憶領域423に記憶されている入力ページ番号Nを消去する。
【0129】
ステップS2−18
物理ページデータ生成部51は、物理ページデータ記憶部45に2つの物理ページデータ(この物理ページデータは、基本印刷タイプ物理ページデータのみであってもよいし、基本印刷タイプ物理ページデータと特定印刷タイプ物理ページデータとであってもよし、特定印刷タイプ物理ページデータのみであってもよい。)が記憶されているか否かを判定する。2つの物理ページデータが記憶されている場合にはステップS2−19へ進み、記憶されていない場合にはステップS2−6へ進む。
【0130】
ステップS2−19
物理ページデータ生成部51は、物理ページデータ記憶部45に記憶されている2つの物理ページデータのうち、記述されている論理ページ番号Nの小さい方の物理ページデータを物理ページデータ記憶部45から読み出し、入力ページ番号Nを除去した物理ページデータを生成する。
【0131】
ステップS2−20
物理ページデータ生成部51は、もう一つの物理ページデータを物理ページデータ記憶部45から読み出し、ページ番号を除去した物理ページデータを印刷データとして、印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46に先に書き込んだ印刷データの後に記憶させる。
【0132】
ステップS2−21
物理ページデータ生成部51は、物理ページデータ記憶部45から先に読み出した物理ページデータを消去し、更に、基本印刷タイプページ番号記憶領域423から入力ページ番号Nを消去する。その後、物理ページデータ生成部51は、制御の主体を論理ページデータ生成部50に移行し、ステップS2−6に処理を移行させる。
【0133】
ステップS2−22
上記ステップS2−8において、論理ページデータ生成部50が、特定ページ番号と前述の入力ページ数Nとが一致すると判定した場合ので、指定情報として「2」を指定情報記憶領域414に記憶させる。
【0134】
ステップS2−23
論理ページデータ生成部50は、印刷データ記憶部44に記憶されている印刷データのうち、最初に記憶された印刷データを読み出す。
【0135】
ステップS2−24
論理ページデータ生成部50は、読み出した印刷データから2−up印刷用の大きさに縮小した特定印刷タイプ論理ページデータを生成する。
【0136】
ステップS2−25
論理ページデータ生成部50は、この2−up印刷用の特定印刷論理ページデータを特定印刷タイプページデータ記憶領域422に記憶させたのち、印刷データ記憶部44から先に読み出した印刷データを消去する。
【0137】
ステップS2−26
論理ページデータ生成部50は、入力ページ番号Nを入力ページ番号記憶領域413から読み出し、この入力ページ番号Nを特定印刷タイプページ番号記憶領域424に書き込む。
【0138】
ステップS2−27
論理ページデータ生成部50は、特定印刷タイプページ番号記憶領域424に書き込まれた入力ページ番号が2つあるか否かを判定し、2つある場合にはステップS2−28へ進み、無い場合にはステップS2−6へ進む。
【0139】
ステップS2−28
論理ページデータ生成部50は、指定情報記憶領域414から指定情報を読み出し、指定情報が「2」であることを確認すると、特定印刷タイプページデータ記憶領域422から、先に記憶された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータと、その後に記憶された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータとを読み出し、先に特定印刷タイプページデータ記憶領域422に記憶された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを下に配置し、その後に特定印刷タイプページデータ記憶領域422に記憶された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを上に配置した2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを生成する。
【0140】
ステップS2−29
物理ページデータ生成部51は、特定印刷タイプページ番号記憶領域424に記憶されている2つの入力ページ番号Nの中から最も小さい入力ページ番号Nを読み出す。物理ページデータ生成部51は、生成した2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータの一端部に、先に読み出した最も小さい入力ページ番号Nを記述した2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを生成し、この2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを物理ページデータ記憶部45に記憶させる。前提条件によれば、図18に示すように、入力ページ番号4に該当する2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータの一端部に、最も小さい入力ページ番号2が記述された2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータが物理ページデータ生成部51により生成される。
【0141】
ステップS2−30
物理ページデータ生成部51は、特定印刷タイプページデータ記憶領域422から特定印刷タイプ論理ページデーを消去したのち、特定印刷タイプページ番号記憶領域424に記憶されている入力ページ番号Nを消去し、ステップS2−18に処理を移行させ、上述したと同様な処理を続行させる。
【0142】
ステップS2−31
印刷ジョブ生成部52は、制御の主体が自己に移行されると、印刷ジョブを生成する。前提条件によれば、その他ヘッダ情報記憶領域412からその他ヘッダ情報を読み出し、このその他ヘッダ情報を、図19に示す印刷ジョブのその他の印刷に必要なヘッダ情報項目に記述する。次に、印刷ジョブ生成部52は、印刷ジョブ生成用印刷データ記憶部46に記憶されている入力ページ番号が「1、3、5、6」で示された4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータからなる印刷データを1ページ目の印刷データ項目に記述し、次に、入力ページ番号が「2、4」で示された2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータからなる印刷データを2ページ目の印刷データ項目に記述し、最後に、入力ページ番号が「7、8、9、10」で示された4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータからなる印刷データを3ページ目の印刷データ項目に記述して、印刷ジョブを生成する。印刷ジョブ生成部52は、印刷ジョブ生成すると、この印刷ジョブを送信部53に出力する。
【0143】
ステップS2−32
送信部53は、ネットワークを介して印刷ジョブをプリンタ6に送信する。
【0144】
ステップS2−33
プリンタ6の受信部61は、PC4から印刷ジョブを受信すると、この印刷ジョブをRAM(図示せず)に記憶したのち、制御の主体を印刷部62に移行する。制御の主体が自己に移行された印刷部62は、RAMに記憶されている印刷ジョブのその他の印刷に必要なヘッダ情報項目からその他ヘッダ情報を読み出す。その後、印刷部62は、印刷を実行する。前提条件によれば、印刷ジョブ中の1ページ目の印刷データ項目から入力ページ番号が「1、3、5、6」に該当する4−up印刷の基本印刷タイプ用の印刷データを読み出し、この印刷データを用いて印刷媒体にその他ヘッダ情報に従って、図20(a)に示す印刷を行う。次に、印刷部62は、印刷ジョブ中の2ページ目の印刷データ項目から入力ページ番号が「2、4」に該当する2−up印刷の特定印刷タイプ用の印刷データを読み出し、この印刷データを用いて印刷媒体にその他ヘッダ情報に従って、図20(b)に示す印刷を行う。最後に、印刷部62は、印刷ジョブ中の3ページ目の印刷データ項目から入力ページ番号が「7、8、9、10」に該当する4−up印刷の基本印刷タイプ用の印刷データを読み出し、この印刷データを用いて印刷媒体にその他ヘッダ情報に従って、図20(c)に示す印刷を行い処理を終了する。
【0145】
実施例2によれば、PC4を構成する論理ページデータ生成部50が、ユーザが入力したN−up印刷情報に基づき、印刷データを縮小して、4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータ、及び、2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを生成し、その後、物理ページデータ生成部51が論理ページデータ生成部50により生成された4−up印刷用の基本印刷タイプ論理ページデータを結合した印刷に供せられる4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータ、及び、論理ページデータ生成部50により生成された2−up印刷用の特定印刷タイプ論理ページデータを結合した印刷に供せられる2−up印刷用の特定印刷タイプ物理ページデータを生成する。
そして、送信部53が4−up印刷用の基本印刷タイプ物理ページデータ及び2−up特定印刷タイプ物理ページデータをプリンタに送信するので、ユーザが異なるN−up印刷を行うときに、その都度、N−up印刷を指定する処理を行う必要がなくなる。従って、従来、問題点となっていた複数のN−up印刷を行う際の煩わしを解消することができる。
【実施例3】
【0146】
本発明に係る実施例3の印刷システムは、実施例1の印刷システムと同様、上位装置である画像処理装置としてのPC7と、画像形成装置としてのプリンタ8とがネットワーク9を介して接続されており、N−up印刷を行うシステムである。
【0147】
図21は、実施例3の印刷システムに使用されるプリンタの構成を示すブロック図である。プリンタ8は、オペレーションパネル部81と、インタフェース部82と、受信バッファ83と、ページバッファ84と、ラスタバッファ85と、可能up数テーブル86と、可能up数判定テーブル87と、配置領域データ記憶部88と、配置領域選定情報データ記憶部89と、編集情報データ記憶部90と、モード判定情報記憶部91と、物理ページ数記憶部92と、論理ページ数記憶部93と、物理ページデータ記憶部94と、未配置領域指定番号記憶部95と、印刷データ生成部96と、PDL処理部97と、展開処理部98と、印刷部99とを備えて構成されている。ここで、インタフェース部82、印刷データ生成部96、PDL処理部97、及び、展開処理部98は、CPU(図示せず)がROM(図示せず)に記憶されている制御プログラムを実行することにより形成され、後述する機能を有する。
【0148】
図22は、実施例3の入力設定画面の一例を示す図(その3)である。
オペレーションパネル部81は、液晶表示装置から形成され、ユーザの操作により、図22に示す入力設定場面を表示する。この入力設定画面は、N−up印刷を実行するか否かを設定する画面であって、用紙サイズを入力する用紙サイズ入力欄と、N−up印刷を実行するモード(以下、最適upモードという)にするか否かを入力する最適upモード入力欄と、OKボタンとが表示されている。ここで、最適upモード入力欄において「する」と入力されると、1ページ分の文書を形成する文書データから印刷するための印刷データが生成されたのち、文書の文書に表示されている文字の大きさ(ポイント数)に基づいて、N−up印刷が行われる。
【0149】
インタフェース部82は、ネットワーク9を介して、単一、若しくは複数の論理ページの印刷データが記述された印刷ジョブをPC7から受信すると、印刷ジョブに記述されている印刷データを受信バッファ83に書き込む。また、インタフェース部82は、オペレーションパネル部81から最適upモードに設定されたことを示す最適upモード通知が入力されると、この通知を印刷データ生成部96に出力する。
【0150】
受信バッファ83は、RAMに形成され、インタフェース部82から入力された印刷ジョブを記憶する。ページバッファ84は、RAMに形成され、物理ページデータから生成された中間コードを記憶する。物理ページデータは、縮小したN−up印刷用の論理ページが配置された印刷データである。ラスタバッファ85は、印刷媒体に印刷を行うためのビットマップデータを記憶する。
【0151】
図23は、図21の可能up数テーブルの1例を示す図である。
このテーブルはRAMに形成されており、各論理ページのページ番号に対応する可能up数が記述されている。ここで、可能up数とは、論理ページを印刷媒体にN−up印刷したとき、可読性を有する最大のN−up印刷を指定する数である。例えば、符号Aに示す「4」のページ番号では、16−up印刷まで可読性を有していることを示している。
【0152】
可能up数判定テーブル87は、RAMに形成され、図24に示すように、論理ページに記述されている文字の大きさ(ポイント)に対応する可能up数が記述されている。例えば、符号Aに示す文字の大きさが「19〜23」(ポイント)では、可能up数が「8」で指定された論理ページを、物理ページに印刷するとき、1−up印刷、2−up、4−up印刷、及び、8−upのうちのいずれかを採用することができるということが示されている。
【0153】
配置領域データ記憶部88は、図25に示すように、物理ページを均等に16分割して形成された16の配置領域を特定する情報が記述された16の配置領域データを記憶する。そして、各配置領域データは、配置領域を特定する情報として4つの端点位置が記述されている。配置領域を特定する情報は、物理ページにおける左上の端点の位置を(0、0)とし、右上の端点の位置を(0、100)とし、左下の端点の位置を(100、0)とし、右下の端点の位置を(100、100)としたとき、物理ページを均等に16分割して形成された16の配置領域における端点の位置を示す情報である。ここで、物理ページを均等に16に分割したとき、横方向は、(0、25)、(0、50)、(0、75)、及び(0、100)の位置で分割され、また、縦方向は、(25、0)、(50、0)、(75、0)、及び(100、0)の位置で分割される。従って、図25に示すように、「1」で示された配置領域の配置領域データは、端点位置(0、0)、(0、25)、(25、0)、及び(25、25)が記述されている。また、「13」で示された配置領域の配置領域データは端点位置(50、50)、(50、75)、(75、50)、及び(75、75)が記述されて。
【0154】
配置領域選定情報データ記憶部89は、可能up数により指定されN−up印刷をするとき、このN−up印刷の論理ページが物理ページ上に配置することが可能な領域が判定されるときに使用される情報が記述された配置領域判定データを記憶する。配置領域判定データは、図26に示すように、可能up数と、論理ページを物理ページに配置するときの配置領域を選定する情報としての配置領域選定番号とが記述されている。
【0155】
可能up数が「16」に対応する配置領域選定番号は、物理ページに配置する論理ページが、図25に示すように、配置領域指定番号が、「1、2、3、4、5,6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」に示された配置領域を選定することができることを示している。可能up数が「8」に対応する配置領域選定番号は、物理ページに配置する論理ページが、図25に示すように、配置領域指定番号が「1、2」、「3、4」、「5、6」、「7、8」、「9、10」、「11、12」、「13、14」、及び「15、16」のいずれか1つに示された配置領域を選定することができることを示している。可能up数が「4」に対応する配置領域選定番号は、物理ページに配置する論理ページが、図25に示すように、配置領域指定番号が「1、2、3、4」、「5、6、7、8」、「9、10、11、12」、及び、「13、14、15、16」のいずれか1つに示された配置領域を選定することができることを示している。可能up数が「2」に対応する配置領域選定番号は、物理ページに配置する論理ページが、図25に示すように、配置領域指定番号が「1、2、3、4、5、6、7、8」、及び、「9、10、11、12、13、14、15、16」のいずれか1つに示された配置領域を選定することができることを示している。可能up数が「1」に対応する配置領域選定番号は、物理ページに配置する論理ページが、図25に示すように、配置領域指定番号が「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」に示された配置領域を選定することができることを示している。
【0156】
編集情報データ記憶部90は、論理ページを物理ページに編集するときの、編集情報が記述された編集情報データを記憶する。この編集情報データには、図27に示すように、論理ページのページ番号、可能up数、各論理ページの決定した配置領域を示す配置領域情報、及び、論理ページが配置される物理ページのページ番号が記述されている。例えば、符号Aに示された編集情報データは、論理ページのページ番号が「3」であり、可能up数が「4」であり、この論理ページの物理ページに配置される決定した配置領域が「13、14、15、16」であり、この論理ページが配置される物理ページのページ番号が「1」であることが記述されている。
【0157】
モード判定情報記憶部91は、RAMに形成され、印刷モードとして最適upモードが指定された場合には「ON」が記憶され、最適upモードが指定されていないとき場合には「OFF」が記憶されている。
【0158】
物理ページ数記憶部92は、RAMに形成され、論理ページが配置される物理ページのページ番号を示す物理ページ数Nが記憶されている。論理ページ数記憶部93は、RAMに形成され、物理ページに配置する論理ページのページ番号を示す論理ページ数Mが記憶されている。
【0159】
物理ページデータ記憶部94は、RAMに形成され、論理ページが配置され、印刷に供せられる物理ページデータを記憶する。
【0160】
未配置領域指定番号記憶部95は、RAMに形成され、未だ物理ページに論理ページの配置が決定していない未配置の配置領域を示す未配置領域指定番号を記憶する。例えば、初期化されたときには、未だ論理ページの物理ページに対する配置が決定されていないので、図28(a)に示すように、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」の未配置領域指定番号が未配置領域指定番号記憶部95に記憶されている。また、3ページ目の論理ページの物理ページに対する配置が決定された時点では、図29に示すように、1ページ目の論理ページの物理ページに対する決定された配置領域が「1、2、3、4、5、6、7、8」であり、2ページ目の論理ページの物理ページに対する決定された配置領域が「9」であり、3ページ目の論理ページの物理ページに対する決定された配置領域が「13、14、15、16」であるので、図28(b)に示すように、「10、11、12」の未配置領域指定番号が未配置領域指定番号記憶部95に記憶されている。
【0161】
図21に示す、印刷データ生成部96は、図30に示すように、初期設定部961と、分割数決定部962と、配置部963と、判定部964と、編集部965とを備える。
【0162】
初期設定部961は、インタフェース部82から制御の主体が自己に移行されると、モード判定情報記憶部91から印刷実行モードを読み出し、読み出した印刷実行モードが最適upモードを示す「ON」であることを確認すると、受信バッファ83及び可能up数テーブル86に記憶されている情報を消去したのち、物理ページ数記憶部92に物理ページ数Nに0を設定し、また、論理ページ数記憶部93に論理ページ数Mに0を設定する。
【0163】
分割数決定部962は、最適upモード通知がインタフェース部82から入力されると、論理ページ数記憶部93に記憶されている数値Mに1を加算し、未だ読み出されていない、受信バッファ83に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されているポイント数を読み出す。そして、分割数決定部962は、図24に示す可能up数判定テーブル87を参照し、先に読み出したポイント数に対応する可能up数を読み出したのち、ページ番号と可能up数とが記述された可能up数データを生成し、この可能up数データを、既に可能up数テーブル86に書き込まれた可能up数データの次に書き込み。
【0164】
配置部963は、制御の主体が自己に移行されると、物理ページ数記憶部92に記憶されている物理ページ数Nに1を加算したのち、論理ページが物理ページに配置することが可能な未配置領域として「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」が示された図28(a)に示す未配置領域指定番号を未配置領域指定番号記憶部95に書き込む。
【0165】
また、配置部963は、前述の未配置領域指定番号を未配置領域指定番号記憶部95に書き込むと、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mを0に設定したのち、論理ページの配置を決定させる要求を判定部964に出力し、制御の主体を判定部964に移行する。
【0166】
また、配置部963は、論理ページ数Mの論理ページが物理ページ数Nの物理ページに配置することができると判定部964により判定され、この判定部964から、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した配置領域を指定する配置領域指定番号が入力されると、物理ページ数記憶部92から物理ページ数Nを読み出す。そして、配置部963は、先に入力された、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した配置領域を指定する配置領域指定番号、並びに、読み出した物理ページ数Nに基づき、論理ページ数Mが記述されたページ番号項目、可能up数が記述された可能up数項目、配置領域指定番号が記述された配置領域指定番号項目、物理ページ数Nが記述された物理ページ番号項目を有する編集情報データを生成し、この編集情報データを、編集情報データ記憶部90に記憶されている編集情報データの後に記憶する。
【0167】
また、配置部963は、論理ページの配置領域の決定が終了した旨の通知を判定部964から入力されると、編集部965に制御の主体を移行する。
【0168】
判定部964は、論理ページの配置の決定要求が配置部963から入力されると、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mに1を加算したのち、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」未満であるか否かを判定する。そして、判定部964は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」未満であると判定した場合には、図23に示す可能up数テーブル86から、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mに対応する可能up数を読み出す。
【0169】
また、判定部964は、可能up数テーブル86から、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mに対応する可能up数を読み出すと、配置領域選定情報データ記憶部89から先に読み出した可能up数に対応する配置領域を選定する配置領域選定番号を読み出したのち、未配置領域指定番号記憶部95に記憶されている未配置領域指定番号を読み出す。そして、判定部964は、先に読み出した配置領域選定番号と未配置領域指定番号とに基づき、論理ページ数Mの論理ページが物理ページ数Nの物理ページに配置可能であるか否かを判定する。
【0170】
判定部964は、判定した結果、論理ページ数Mの論理ページが物理ページ数Nの物理ページに配置可能でないと判定した場合、その旨の通知を配置部963に出力する。
【0171】
一方、判定部964は、論理ページ数Mの論理ページが、物理ページ数Nの物理ページに配置可能であると判定した場合、未配置領域において採り得る配置領域のうち、最も小さい細配置領域指定番号を含む未配置領域を論理ページの物理ページに対する配置領域と認識する。そして、判定部964は、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した未配置領域を指定する未配置領域指定番号を配置部963に出力したのち、未配置領域指定番号記憶部95から先に選択した未配置領域を指定する未配置領域指定番号を消去する。
【0172】
判定部964は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」と判定した場合には、論理ページの配置領域の決定が終了した旨の通知を配置部963に出力する。
【0173】
編集部965は、制御の主体を自己に移行されると、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されているか否かを判定する。そして、編集部965は、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されていると判定した場合には、この編集情報データを編集情報データ記憶部90から読み出したのち、編集情報データに記述されている物理ページ数番号Nの物理ページデータを物理ページデータ記憶部94から読み出す。
【0174】
その後、編集部965は、編集情報データに記述されているページ番号Mの印刷データを受信バッファ83の印刷ジョブから読み出し、読み出した印刷データを、先に読み出した編集情報データに記述されている可能up数に規定された大きさに縮小したN−up印刷用の論理ページデータを生成する。次に、編集部965は、生成したN−up印刷用の論理ページデータを、編集情報データに記述されている配置領域指定番号に指定された配置領域に配置した物理ページデータを新たに生成する。そして、編集部965は、この物理ページデータで物理ページデータ記憶部94に記憶されている物理ページデータを上書きして更新する。
【0175】
一方、編集部965は、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されていないと判定した場合には、PDL処理部97に制御の主体を移行する。
【0176】
図21に示すPDL処理部97は、制御の主体が自己に移行されると、物理ページデータ記憶部94から物理ページデータを順次読み出し、読み出した物理ページデータから中間コードを生成し、この中間コードをページバッファ84に記憶させると、制御の主体を展開処理部98に移行する。
【0177】
展開処理部98は、制御の主体が自己に移行されると、ページバッファ84から中間コードを順次読み出し、読み出した中間コードに対してラスタライズ処理を行い、この中間コードから印刷媒体に印刷可能がビットマップデータを生成し、生成したビットマップデータをラスタバッファ85に記憶させ、制御の主体を印刷部99に移行する。
【0178】
印刷部99は、制御の主体が自己に移行されると、ラスタバッファ85からビットマップデータを順次読み出し、この印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行う。
【0179】
次に、本発明に係る実施例3の印刷システムの動作を説明する。
【0180】
図31及び図32は、本発明に係る実施例3の印刷システムの動作を説明するフローチャートである。ユーザの操作によりオペレーションパネル部81は、図22に示す入力設定画面を表示部に表示させる。その後、ユーザが、最適upモード入力欄に最適upモードにすることを指定する「する」を入力し、OKボタンをクリックすると、オペレーションパネル部81は、印刷モードを最適upモードに指定させる要求をインタフェース部82に出力する(ステップS81)。
【0181】
インタフェース部82は、前述の要求がオペレーションパネル部81から入力されると、印刷実行モードを最適upモードとする「ON」をモード判定情報記憶部91に書き込んだのち、制御の主体を印刷データ生成部96の初期設定部961に移行する。
【0182】
初期設定部961は、制御の主体が自己に移行されると、モード判定情報記憶部91から印刷実行モードを読み出したのち、初期設定を行う。すなわち、初期設定部961は、読み出した印刷実行モードが最適upモードを示す「ON」であることを確認すると、受信バッファ83及び可能up数テーブル86に記憶されている情報を消去したのち、物理ページ数記憶部92に物理ページ数Nに0を設定し、また、論理ページ数記憶部93に論理ページ数Mに0を設定する(ステップS82)。
【0183】
その後、上位装置としてのPC7は、ネットワーク9を介して、縦書き10ページの論理ページの印刷データが記述された印刷ジョブをプリンタ8に送信する(ステップS83)。
【0184】
プリンタのインタフェース部82は、印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブを受信バッファ83に書き込んだのち(ステップS84)、印刷データ生成部96に制御の主体を移行する。
【0185】
ここで、PC7から送信されてきた印刷ジョブには、図33に示すように、印刷に必要なヘッダ情報項目と、1ページ目〜10ページ目の論理ページの印刷データ項目とを有している。印刷に必要なヘッダ情報項目には、給紙及び排紙するトレイの指定、トナーセーブの有無、カラーマッチングのパラメータ等の印刷に必要なヘッダ情報が記述されている。1ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「10」ポイントとが記述されている。2ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「24」ポイントとが記述されている。3ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「14」ポイントとが記述されている。4ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「24」ポイントとが記述されている。5ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「14」ポイントとが記述されている。6ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「20」ポイントとが記述されている。7ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「20」ポイントとが記述されている。8ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「24」ポイントとが記述されている。9ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「20」ポイントとが記述されている。10ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、1−up印刷する1ページ分の印刷データと、この論理ページの文字の大きさを示すポイント数として「24」ポイントとが記述されている。ここで、ポイント数は、物理ページに印刷されない制御情報である。
【0186】
印刷データ生成部96の分割数決定部962は、前述の通知がインタフェース部82から入力されると、論理ページ数記憶部93に記憶されている数値Mに1を加算する(ステップS85)。次に、分割数決定部962は、未だ読み出されていない、受信バッファ83に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されているポイント数があるか否かを判定する(ステップ86)。分割数決定部962は、未だ読み出されていないポイント数があると判定した場合には(ステップ86;Y)、未だ読み出されていない最も小さなページ番号の印刷データ項目に記述されているポイント数を読み出す(ステップS87)。
【0187】
次に、分割数決定部962は、図24に示す可能up数判定テーブル87を参照し、先に読み出したポイント数に対応する可能up数を読み出する。その後、分割数決定部962は、ページ番号と可能up数とが記述された可能up数データを生成し、この可能up数データを、既に可能up数テーブル86に書き込まれた可能up数データの次に書き込み(ステップS88)、ステップS85に処理を移行し、上述したと同様な処理を続行する。
【0188】
例えば、分割数決定部962により読み出されたポイント数が、ページ番号が「3」の印刷データ項目に記述されていた「14」ポイントであった場合、図24に示す可能up数判定テーブルを参照して読み出される可能up数は「4」である。そして、図23中の符号Bに示されるページ番号が「3」で、かつ、可能up数が「4」が記述された可能up数データが生成され、この生成された可能up数データが、既に可能up数テーブル86に書き込まれたページ番号が「2」の可能up数データの次に書き込まれる。
【0189】
分割数決定部962は、印刷データ項目に記述されているポイント数がないと判定した場合には(ステップ86;N)、図23に示す可能up数テーブル86が生成されたものと認識し、制御の主体を配置部963に移行する。
【0190】
配置部963は、制御の主体が自己に移行されると、物理ページ数記憶部92に記憶されている物理ページ数Nに1を加算する(ステップS89)。次に、配置部963は、論理ページが物理ページに配置することが可能な未配置領域として「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」が示された図28(a)に示す未配置領域指定番号を未配置領域指定番号記憶部95に書き込む(ステップS90)。次に、配置部963は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mを0に設定する(ステップS91)。その後、配置部963は、論理ページの配置を決定させる要求を判定部964に出力し、制御の主体を判定部964に移行する。
【0191】
判定部964は、前述の要求が配置部963から入力され、制御の主体が自己に移行されると、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mに1を加算する(ステップS92)。
【0192】
次に、判定部964は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」未満であるか否かを判定する(ステップS93)。判定部964は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」未満であると判定した場合には(ステップS93;Y)、図23に示す可能up数テーブル86から、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mに対応する可能up数を読み出す(ステップS94)。
【0193】
例えば、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが6である場合には、図23中に示す符号Cに示されるように、読み出される可能up数は「8」である。
【0194】
その後、判定部964は、配置領域選定情報データ記憶部89から先に読み出した可能up数に対応する配置領域を選定する配置領域選定番号を読み出したのち、未配置領域指定番号記憶部95に記憶されている未配置領域指定番号を読み出す(ステップS95)。
【0195】
次に、判定部964は、先に読み出した配置領域選定番号と未配置領域指定番号とに基づき、論理ページ数Mの論理ページが物理ページ数Nの物理ページに配置可能であるか否かを判定する(ステップS96)。判定部964は、配置領域選定番号と未配置領域指定番号とに基づき、論理ページ数Mの論理ページが物理ページ数Nの物理ページに配置可能でないと判定した場合(ステップS96;N)、すなわち、先に読み出した未配置領域指定番号で指定される未配置領域において、配置領域選定番号により採り得る配置領域を形成することができないと判定した場合には、その旨の通知を配置部963に出力する。
【0196】
例えば、図23に示すように、可能up数が「4」に示された論理ページ数Nが「5」の論理ページの場合では、判定部964は、未配置領域指定番号記憶部95から読み出した図34に示す「11、12」の未配置領域指定番号に示されている未配置領域において、可能up数「4」により採り得る配置領域がないので、論理ページ数Mが「5」の論理ページが物理ページに配置可能でないと判定する。
【0197】
配置部963は、前述の通知が判定部964から入力されると、物理ページ数記憶部92に記憶されている物理ページ数Nに1を加算したのち(ステップ97)、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16」の未配置領域指定番号を未配置領域指定番号記憶部95に書き込み(ステップS98)、ステップS95に処理を移行する。
【0198】
一方、ステップS96において、判定部964は、論理ページ数Mの論理ページが、物理ページ数Nの物理ページに配置可能であると判定した場合(ステップS96;Y)、すなわち、先に読み出した未配置領域指定番号で指定される未配置領域において、配置領域選定番号により採り得る配置領域を形成することができると判定した場合には、未配置領域において採り得る配置領域のうち、最も小さい未配置領域指定番号を含む未配置領域を論理ページの物理ページに対する配置領域と認識する。
【0199】
例えば、図23に示すように、可能up数が「2」に示された論理ページ数Mが「1」の論理ページの場合には、判定部964は、未配置領域指定番号記憶部95から読み出した、図28(a)に示す「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、及び16」に示されている未配置領域において、可能up数「2」により採り得る配置領域として、「1、2、3、4、5、6、7、8」の配置領域番号で指定される配置領域と、「9、10、11、12、13、14、15、16」の配置領域番号で指定される配置領域があるので、論理ページ数Mが「1」の論理ページが物理ページに配置可能であると判定する。そして、判定部964は、論理ページ数Mが「1」の論理ページの物理ページに対する配置領域を、未配置領域指定番号が「1」を含む「1、2、3、4、5、6、7、8」の未配置領域指定番号により指定された未配置領域と認識する。
【0200】
次に、判定部964は、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した未配置領域を指定する未配置領域指定番号を配置部963に出力したのち(ステップS99)、未配置領域指定番号記憶部95から先に選択した未配置領域を指定する未配置領域指定番号を消去する(ステップS100)。
【0201】
例えば、前述の例では、判定部964は、論理ページ数Mとして「1」、可能up数として「2」、先に選択した未配置領域を指定する未配置領域指定番号として「1、2、3、4、5、6、7、8」を配置部963に出力する。未配置領域指定番号記憶部95は、「1、2、3、4、5、6、7、8」の未配置領域指定番号が判定部964により消去され、「9、10、11、12、13、14、15、16」の未配置領域指定番号が記憶されている。
【0202】
配置部963は、判定部964から、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した配置領域を指定する配置領域指定番号が入力されると、物理ページ数記憶部92から物理ページ数Nを読み出す。その後、配置部963は、先に入力された、論理ページ数M、可能up数、及び、先に選択した配置領域を指定する配置領域指定番号、並びに、読み出した物理ページ数Nに基づき、論理ページ数Mが記述されたページ番号項目、可能up数が記述された可能up数項目、配置領域指定番号が記述された配置領域指定番号項目、物理ページ数Nが記述された物理ページ番号項目を有する編集情報データを生成し、この編集情報データを、編集情報データ記憶部90に記憶されている編集情報データの後に記憶する(ステップS101)。その後、配置部963は、ステップS92に制御を移行させ、上述したと同様処理を続行させる。
【0203】
ステップS93において、判定部964は、論理ページ数記憶部93に記憶されている論理ページ数Mが「11」と判定した場合には(ステップS93;N)、論理ページの配置領域の決定が終了した旨の通知を配置部963に出力する。
【0204】
配置部963は、前述の通知が判定部964から入力されると、編集部965に制御の主体を移行する。
【0205】
編集部965は、制御の主体を自己に移行されると、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されているか否かを判定する(ステップS102)。編集部965は、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されていると判定した場合には(ステップS102;Y)、この編集情報データを編集情報データ記憶部90から読み出す(ステップS103)。次に、編集部965は、編集情報データに記述されている物理ページ数番号Nの物理ページデータを物理ページデータ記憶部94から読み出す(ステップS104)。
【0206】
その後、編集部965は、編集情報データに記述されているページ番号Mの印刷データを受信バッファ83の印刷ジョブから読み出し、読み出した印刷データを、先に読み出した編集情報データに記述されている可能up数に規定された大きさに縮小したN−up印刷用の論理ページデータを生成する(ステップS105)。次に、編集部965は、生成したN−up印刷用の論理ページデータを、編集情報データに記述されている配置領域指定番号に指定された配置領域に配置した物理ページデータを新たに生成する(ステップS106)。編集部965は、この物理ページデータで物理ページデータ記憶部94に記憶されている物理ページデータを上書きして更新し(ステップS107)、ステップS102に処理を移行する。
【0207】
ステップS102において、編集部965は、未だ読み出されていない編集情報データが編集情報データ記憶部90に記憶されていないと判定した場合には(ステップS102;N)、PDL処理部97に制御の主体を移行する。
【0208】
PDL処理部97は、制御の主体が自己に移行されると、物理ページデータ記憶部94から物理ページデータを順次読み出し、読み出した物理ページデータから中間コードを生成し、この中間コードをページバッファ84に記憶させる(ステップS108)。PDL処理部97は、物理ページデータ記憶部94の全ての物理ページデータについての中間コードをページバッファ84に記憶させると、制御の主体を展開処理部98に移行する。
【0209】
展開処理部98は、制御の主体が自己に移行されると、ページバッファ84から中間コードを順次読み出し、読み出した中間コードに対してラスタライズ処理を行い、この中間コードから印刷媒体に印刷可能なビットマップデータを生成し、生成したビットマップデータをラスタバッファ85に記憶させる(ステップS109)。展開処理部98は、ページバッファ84の全ての中間コードについてのビットマップデータをラスタバッファ85に記憶させると、制御の主体を印刷部99に移行する。
【0210】
印刷部99は、制御の主体が自己に移行されると、ラスタバッファ85からビットマップデータを順次読み出し、この印刷データを用いて、図35に示すように、印刷媒体に印刷を行い(ステップS110)、処理を終了させる。
【0211】
実施例3によれば、編集部965が、編集情報データ記憶部90に記憶されている編集情報データに記述されている可能up数に指定されたN−up印刷用の論理ページデータを生成し、その後、編集情報データに記述されている配置領域指定番号に指定された配置領域に、先に生成された論理ページデータを配置した物理ページの印刷データを生成するので、ユーザが異なるN−up印刷を行うときに、その都度、N−up印刷を指定する処理を行う必要がなくなる。従って、従来、問題点となっていた複数のN−up印刷を行う際の煩わしを解消することができる。
【0212】
また、実施例3によれば、分割数決定部962が、PC7から受信した印刷データに記述されている文字サイズを特定し、可能up数判定テーブルを参照して、この文字サイズに対する可読可能なN−up印刷を指定する可能up数を特定するので、PC7から受信した印刷データを用いて印刷媒体にN−up印刷を行ったとき常に可読可能に印刷することができる。
【実施例4】
【0213】
本発明に係る実施例4の印刷システムは、実施例3の印刷システムと同様、上位装置である画像処理装置としてのPC100と、画像形成装置としてのプリンタ101とがネットワーク102を介して接続されており、N−up印刷を行うシステムである。
【0214】
プリンタ101は、オペレーションパネル部1011と、インタフェース部1012と、画像解析部1013と、受信バッファ1014と、ページバッファ1015と、ラスタバッファ1016と、可能up数テーブル1017と、可能up数判定テーブル1018と、配置領域データ記憶部1019と、配置領域選定情報データ記憶部1020と、編集情報データ記憶部1021と、モード判定情報記憶部1022と、物理ページ数記憶部1023と、論理ページ数記憶部1024と、物理ページデータ記憶部1025と、未配置領域指定番号記憶部1026と、印刷データ生成部1027と、PDL処理部1028と、展開処理部1029と、印刷部1030とを備えて構成されている。ここで、インタフェース部1012、画像解析部1013、印刷データ生成部1027、PDL処理部1028、及び、展開処理部1029は、CPU(図示せず)がROM(図示せず)に記憶されている制御プログラムを実行することにより形成され、後述する機能を有する。
【0215】
オペレーションパネル部1011、受信バッファ1014、ページバッファ1015、ラスタバッファ1016、可能up数テーブル1017、可能up数判定テーブル1018、配置領域データ記憶部1019、配置領域選定情報データ記憶部1020、編集情報データ記憶部1021、モード判定情報記憶部1022、物理ページ数記憶部1023、論理ページ数記憶部1024、物理ページデータ記憶部1025、未配置領域指定番号記憶部1026、印刷データ生成部1027、PDL処理部1028、展開処理部1029、及び、印刷部1030のそれぞれは、実施例3のもの同一である。
【0216】
インタフェース部1012は、実施例3のものと同様、ネットワーク102を介して、単一、若しくは複数の論理ページの印刷データが記述された印刷ジョブを上位装置100から受信すると、印刷ジョブに記述されている印刷データを受信バッファ1014に書き込む。また、インタフェース部1012は、オペレーションパネル部1011から最適upモードに設定されたことを示す最適upモード通知が入力されると、この通知を画像解析部1013に出力する。
【0217】
画像解析部1013は、最適upモード通知がインタフェース部1012から入力されると、論理ページ数記憶部1024に記憶されている数値Mに1を加算し、未だ読み出されていない、受信バッファ1014に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されている描画データを読み出す。次に、画像解析部1013は、読み出した描画データに描かれている円形又は楕円形の図形の全てを読み取る。そして、画像解析部1013は、読み取った円形又は楕円形の図形すべてにおいて、中に横長の2つの楕円形の図形と縦長の1つの三角形の図形を有するか否かを判定する。画像解析部1013は、円形又は楕円形の図形に、横長の2つの楕円形の図形と縦長の1つの三角形の図形を有すると判定した場合には、図37に示すように、三角形の形状の頂点Pを中心として半径L/4(Lは、円形又は楕円形の図形の横方向の長さを表す)円の中に横長の2つの楕円形の図形の中心Qが含むと、この円形又は楕円形の図形を人間の顔の図形と認識する。
【0218】
画像解析部1013は、円形又は楕円形の図形を人間の顔の図形と認識すると、人間の顔の横方の距離Lと縦方向の距離Hとを乗算して得たS(=L×H)を、この人間の顔の図形のおおよその面積とする。また、画像解析部1013は、算出した前述の面積を参照して全ての人間の顔の図形から最も面積が小さい図形(以下、最小の顔面図形という)を決定する。
【0219】
また、画像解析部1013は、最小顔面図形を決定すると、可能up数判定テーブル1018(図38参照)を参照し、決定した最小顔面図形の面積Sに対応する可能up数を読み出したのち、ページ番号と可能up数とが記述された可能up数データを生成し、この可能up数データを、既に可能up数テーブル1017に書き込まれた可能up数データの次に書き込む。
【0220】
可能up数判定テーブル1018は、RAMに形成され、図38に示すように、PC100から送信されてきた印刷データに描かれている最小の顔面図形の面積と、この最小の顔面図形の面積に対応して視認可読なN−up印刷を指定する可能up数が記述されている。例えば、最小の顔面図形の面積が8Rでは、可能up数が「8」で指定された論理ページを、物理ページに印刷するとき、1−up印刷、2−up、4−up印刷、及び、8−upのうちのいずれかを採用することができるということが示されている。ここで、Rは、予め決められた値である。
【0221】
図36に示す印刷データ生成部1027は、図39に示すように、初期設定部10271と、配置部10273、判定部10274と、編集部10275とを備える。ここで、判定部10274及び編集部10275のそれぞれは、実施例3のものと同一な機能を備える。
【0222】
次に、本発明に係る実施例4の印刷システムの動作を説明する。
【0223】
図40、図41、及び図42は、本発明に係る実施例4に係る印刷システムの動作を示すフローチャートである。ユーザの操作によりオペレーションパネル部1011は、実施例3において示した図22に示す入力設定画面を表示部に表示させる。その後、ユーザが、最適upモード入力欄に最適upモードにすることを指定する「する」を入力し、OKボタンをクリックすると、オペレーションパネル部1011は、印刷モードを最適upモードに指定させる要求をインタフェース部1012に出力する(ステップS121)。
【0224】
インタフェース部1012は、前述の要求がオペレーションパネル部1011から入力されると、印刷実行モードを最適upモードとする「ON」をモード判定情報記憶部1022に書き込んだのち、制御の主体を印刷データ生成部1027の初期設定部10271に移行する。
【0225】
初期設定部10271は、制御の主体が自己に移行されると、モード判定情報記憶部1022から印刷実行モードを読み出したのち、初期設定を行う。すなわち、初期設定部10271は、読み出した印刷実行モードが最適upモードを示す「ON」であることを確認すると、受信バッファ1014及び可能up数テーブル1017に記憶されている情報を消去したのち、物理ページ数記憶部1023に物理ページ数Nに0を設定し、また、論理ページ数記憶部1024に論理ページ数Mに0を設定する(ステップS122)。
【0226】
その後、上位装置としてのPC100は、ネットワーク102を介して、縦書き10ページの論理ページの印刷データが記述された印刷ジョブをプリンタ101に送信する(ステップS123)。
【0227】
プリンタのインタフェース部1012は、印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブを受信バッファ1014に書き込んだのち(ステップS124)、印刷データ生成部1027に制御の主体を移行する。
【0228】
ここで、PC7から送信されてきた印刷ジョブには、印刷に必要なヘッダ情報項目と、1ページ目〜10ページ目の論理ページの印刷データ項目とを有している。印刷に必要なヘッダ情報項目には、給紙及び排紙するトレイの指定、トナーセーブの有無、カラーマッチングのパラメータ等の印刷に必要なヘッダ情報が記述されている。1ページ目〜10ページ目の論理ページの各印刷データ項目には、人間の顔が描かれた描画データからなる1ページ分の印刷データが描かれている。
【0229】
画像解析部1013は、制御の主体が自己に移行されると、論理ページ数記憶部1024に記憶されている数値Mに1を加算する(ステップS125)。次に、画像解析部1013は、未だ読み出されていない、受信バッファ1014に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されている印刷データがあるか否かを判定する(ステップS126)。画像解析部1013は、受信バッファ1014に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されている印刷データがあると判定した場合には(ステップ126;Y)、未だ読み出されていない最も小さい論理ページ数Mの印刷データを読み出したのち、読み出した印刷データに描かれている円形又は楕円形の図形の全てを読み取る(ステップS127)。
【0230】
その後、画像解析部1013は、読み出した印刷データに描かれている円形又は楕円形の図形について、未だこの図形が人間の顔の図形であるか否かの解析がなされていない図形があるか否かを判定する(ステップS128)。画像解析部1013は、未だこの図形が人間の顔の図形であるか否かの解析がなされていない図形がないと判定した場合には(ステップS128;N)、ステップS126に処理を移行する。一方、画像解析部1013は、未だこの図形が人間の顔の図形であるか否かの解析がなされていない図形があると判定した場合には(ステップS128;Y)、この図形中に横長の2つの楕円形の図形と縦長の1つの三角形の図形を有するか否かを判定する(ステップS129)。
【0231】
画像解析部1013は、円形又は楕円形の図形に、横長の2つの楕円形の図形と縦長の1つの三角形の図形を有しないと判定した場合には(ステップS129;N)、ステップS131に処理を移行する。一方、画像解析部1013は、円形又は楕円形の図形に、横長の2つの楕円形の図形と縦長の1つの三角形の図形を有すると判定した場合には(ステップS129;Y)、図37に示すように、三角形の形状の頂点Pを中心として半径L/4の円の中に横長の2つの楕円形の図形の中心Qが含むか否かを判定する(ステップS131)。
【0232】
画像解析部1013は、三角形の形状の頂点Pを中心として半径L/4の円の中に横長の2つの楕円形の図形の中心Qが含まないと判定した場合には(ステップS131;N)、この円形又は楕円形の図形を人間の顔と違う図形と認識し(ステップS130)、ステップS128に処理を移行する。一方、画像解析部1013は、三角形の形状の頂点Pを中心として半径L/4の円の中に横長の2つの楕円形の図形の中心Qを含むと判定した場合には(ステップS131;Y)、この円形又は楕円形の図形を人間の顔の図形と認識し(ステップS132)、この図形の横方の距離Lと縦方向の距離Hとを乗算して得たS(=L×H)を、この図形のおおよその面積と算出し(ステップS133)、ステップS128に処理を移行する。
【0233】
ステップS128において、画像解析部1013は、読み出した印刷データに描かれている円形又は楕円形の図形のすべてについて、人間の顔の図形であるか否かの解析がなされたと判定した場合には(ステップS128;N)、算出した前述の面積を参照して全ての人間の顔の図形から最も面積が小さい図形(以下、最小顔面図形という)を決定する(ステップS134)。
【0234】
画像解析部1013は、最小顔面図形を決定すると、可能up数判定テーブル1018(図38参照)を参照し、決定した最小顔面図形の面積に対応する可能up数を読み出したのち、ページ番号と可能up数とが記述された可能up数データを生成し、この可能up数データを、既に可能up数テーブル1017に書き込まれた可能up数データの次に書き込み(ステップS135)、ステップS126に処理を移行させる。
【0235】
ステップS126において、画像解析部1013は、未だ読み出されていない、受信バッファ1014に記憶されている印刷ジョブの印刷データ項目に記述されている印刷データがないと判定した場合には(ステップS126;N)、制御の主体を配置部10273に移行する。
【0236】
その後、ステップS135において、配置部10273が物理ページ数記憶部1023に記憶されている物理ページ数Nに1を加算する処理から、ステップS156において印刷部1030が印刷データを用いて印刷媒体に印刷を行う処理は、実施例3の画像形成装置8の動作におけるステップS92〜ステップS110において行う処理と同様な処理を行う。
【0237】
実施例4によれば、編集部10275が、編集情報データ記憶部1021に記憶されている編集情報データに記述されている可能up数に指定されたN−up印刷用の論理ページデータを生成し、その後、編集情報データに記述されている配置領域指定番号に指定された配置領域に、先に生成された論理ページデータを配置した物理ページの印刷データを生成するので、ユーザが異なるN−up印刷を行うときに、その都度、N−up印刷を指定する処理を行う必要がなくなる。従って、従来、問題点となっていた複数のN−up印刷を行う際の煩わしを解消することができる。
【0238】
また、実施例4によれば、画像解析部1013が、PC100から受信した印刷データに描かれている人の顔の図形を特定し、更に、この図形のサイズを算出したのち、可能up数判定テーブル1018を参照して、この人の顔の図形のサイズに対する視認可能なN−up印刷を指定する可能up数を特定するので、PC100から受信した印刷データを用いて印刷媒体にN−up印刷を行ったとき常に人の顔を視認可能に印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0239】
【図1】本発明に係る実施例1の印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1中のPCの構成を示すブロック図である。
【図3】入力設定画面の一例を示す図である。
【図4】印刷ジョブの一例を示す図である。
【図5】図1中のプリンタの構成を示すブロック図である。
【図6】入力ページ番号Nが記述された物理ページデータの一例を示す図である。
【図7】本発明に係る実施例1の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明に係る実施例1の印刷システムの動作を示すフローチャート(その2)である。
【図9】実施例1の動作を説明する際に使用する図(その1)である。
【図10】実施例1の動作を説明する際に使用する図(その2)である。
【図11】実施例1の動作を説明する際に使用する図(その3)である。
【図12】本発明に係る実施例2の印刷システムに使用されるPCの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る実施例2の印刷システムに使用されるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図14】本発明に係る実施例2の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図15】本発明に係る実施例2の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図16】入力設定画面の一例を示す図(その2)である。
【図17】実施例2の動作を説明する際に使用する図(その1)である。
【図18】実施例2の動作を説明する際に使用する図(その2)である。
【図19】実施例2の動作を説明する際に使用する図(その3)である。
【図20】実施例2の動作を説明する際に使用する図(その4)である。
【図21】本発明に係る実施例3の印刷システムに使用されるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図22】入力設定画面の一例を示す図(その3)である。
【図23】図21中の可能up数テーブルの一例を示す図である。
【図24】図21中の可能up数判定テーブルに一例を示す図である。
【図25】配置領域データにより配置される論理ページの位置を示す図である。
【図26】図21中の配置領域選定情報データ記憶部の一例を示す図である。
【図27】図21中の編集情報データ記憶部を示す図である。
【図28】(a)初期化した時点での未配置領域指定番号を示す図であり、(b)3ページ目の論理ページが配置された時点での未配置領域指定番号を示す図である。
【図29】配置される論理ページの位置を示す図である。
【図30】図21中の印刷データ生成部の構成を示すブロック図である。
【図31】本発明に係る実施例3の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図32】本発明に係る実施例3の印刷システムの動作を示すフローチャート(その2)である。
【図33】印刷ジョブの一例を示す図である。
【図34】論理ページの物理ページに対する配置の決定を説明する図である。
【図35】実施例3における印刷結果を示す図である。
【図36】本発明に係る実施例4の印刷システムに使用されるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図37】顔の認識方法を説明する図である。
【図38】図36中の可能up数判定テーブルの一例を示す図である。
【図39】図36中の印刷データ生成部の構成を示すブロック図である。
【図40】本発明に係る実施例4の印刷システムの動作を示すフローチャート(その1)である。
【図41】本発明に係る実施例4の印刷システムの動作を示すフローチャート(その2)である。
【図42】本発明に係る実施例4の印刷システムの動作を示すフローチャート(その3)である。
【図43】(a)従来から行われていたN−up印刷を説明する図であり、(b)2−up印刷の例を示す図である。
【符号の説明】
【0240】
1 PC(画像処理装置)
2 プリンタ(画像形成装置)
21 情報記憶部
211 N−up印刷情報記憶領域
212 その他ヘッダ情報記憶領域
213 入力ページ番号記憶領域
214 指定情報記憶領域
22 データ記憶部
221 基本印刷タイプページデータ記憶領域
222 特定印刷タイプページデータ記憶領域
223 基本印刷タイプページ番号記憶領域
224 特定印刷タイプページ番号記憶領域
23 判定情報記憶部
231 第1判定情報記憶領域
232 第2判定情報記憶領域
24 入力ページデータ記憶部
25 物理ページデータ記憶部
26 印刷データ記憶部
27 送受信処理部
28 論理ページデータ生成部
29 物理ページデータ生成部
30 印刷部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と画像形成装置とが通信接続され、画像形成装置が画像処理装置から受信した印刷データを用いて印刷媒体にN−up印刷する印刷システムであって、
前記画像処理装置は、
N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報を入力するN−up印刷指定情報入力部と、
前記N−up印刷指定情報入力部に入力された前記N−up印刷指定情報を前記画像形成装置に送信するN−up印刷指定情報送信部と、
前記印刷データを前記画像形成装置に送信する印刷データ送信部と、
を備え、
前記画像形成装置は、
前記N−up印刷指定情報送信部により送信された前記N−up印刷指定情報に基づき、前記印刷データ送信部により送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、
前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部と
を備えることを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
前記物理ページデータ生成部により生成された前記N−up印刷用の物理ページデータ及び前記他のN−up印刷用の物理ページデータの中で、最初に前記画像処理装置から受信した印刷データから生成された論理ページデータを有する物理ページを、印刷に供せられる物理ページデータとして選択する物理ページ選択部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
画像処理装置と通信接続され、画像処理装置から受信した印刷データを用いN−up印刷を行う画像形成装置であって、
前記画像処理装置から送信されてきた、N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報に基づき、該画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、
前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記物理ページデータ生成部により生成された前記N−up印刷用の物理ページデータ及び前記他のN−up印刷用の物理ページデータの中で、最初に前記画像処理装置から受信した印刷データから生成された論理ページデータを有する物理ページを、印刷に供せられる物理ページデータとして選択する物理ページ選択部を更に備えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置と通信接続され、画像形成装置がN−up印刷するため印刷データを生成する画像処理装置であって、
N−up印刷及び他のN−up印刷を指定するためのN−up印刷指定情報を入力するN−up印刷指定情報入力部と、
前記N−up印刷指定情報入力部により入力された前記N−up印刷指定情報に基づき、印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータ及び他のN−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、
前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしてのN−up印刷用の物理ページデータ、及び、該論理ページデータ生成部により生成された他のN−up印刷用の論理ページデータを結合して、前記印刷媒体に印刷する印刷データとしての他のN−up印刷用の物理ページデータを生成する物理ページデータ生成部と、
前記物理ページデータ生成部により生成された、前記N−up印刷用の物理ページデータ、及び他のN−up印刷用の物理ページデータを前記画像形成装置に送信する物理ページデータ送信部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記物理ページデータ生成部により生成された前記N−up印刷用の物理ページデータ及び前記他のN−up印刷用の物理ページデータの中で、最初に前記画像処理装置から受信した印刷データから生成された論理ページデータを有する物理ページを、印刷に供せられる物理ページデータとして選択する物理ページ選択部を更に備えることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
画像処理装置と通信接続され、画像処理装置から受信した印刷データを用いN−up印刷を行う画像形成装置であって、
前記画像処理装置から受信した論理ページに記述されている可読指標情報のサイズを特定する可読指標情報サイズ特定部と、
前記可読指標情報特定部により特定された可読指標情報のサイズに基づき、前記画像処理装置から送信されてきた前記印刷データに対し、該印刷データを印刷媒体に印刷したときに可読可能なN−up印刷を決定するN−up印刷決定部と、
前記N−up印刷決定部により決定された前記N−up印刷に基づき、前記画像処理装置から送信されてきた印刷データを縮小して、N−up印刷用の論理ページデータを生成する論理ページデータ生成部と、
前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、印刷媒体に印刷する物理ページに対する配置箇所を特定する配置箇所特定部と、
前記配置箇所特定部により特定された前記配置箇所に、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータを配置した物理ページデータ生成する物理ページデータ生成部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記可読指標情報は、文字であり、
前記可読指標情報サイズ特定部は、前記画像処理装置から受信した論理ページに記述されている文字のサイズを特定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記可読指標情報は、人の顔図形であり、
前記可読指標情報サイズ特定部は、前記画像処理装置から受信した論理ページに記述されている人の顔図形のサイズを特定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像処理装置から受信した論理ページに描かれている人の前記顔図形を認識する顔図形認識部
を更に備え、
前記可読指標情報サイズ特定部は、前記画像認識部により認識された前記顔図形のサイズを特定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項11】
可読指標情報のサイズと、該可読指標情報のサイズに対応して前記可読可能なN−up印刷を指定する可読可能情報とが記述された可読可能情報テーブルを備え、
前記N−up印刷決定部は、
前記N−up印刷テーブルを参照し、前記可読指標情報サイズ特定部により特定された可読指標情報のサイズに対応する前記可読可能情報に基づき、前記画像処理装置から受信した印刷データに対するN−up印刷を決定することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記物理ページに配置することが可能な未配置箇所を記憶する未配置箇所記憶部と、
前記未配置箇所記憶部に記憶されている前記未配置箇所の中から、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、前記物理ページに対する未配置箇所を選定する未配置箇所選定部とを更に備え、
前記配置箇所特定部は、前記未配置箇所選定部により選定された前記未配置箇所の中から、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、前記物理ページに対する配置箇所を特定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記未配置箇所記憶部に記憶されている前記未配置箇所の中から、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、前記物理ページに配置する未配置箇所を選定するための未配置箇所選定情報を記憶する未配置箇所選定情報記憶部を更に備え、
前記配置箇所選定部は、前記未配置箇所選定情報記憶部に記憶されている前記未配置箇所選定情報に基づき、前記未配置箇所記憶部に記憶されている前記未配置箇所の中から、前記論理ページデータ生成部により生成されたN−up印刷用の論理ページデータについて、前記物理ページに対する未配置箇所を選定することを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2009−251813(P2009−251813A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97389(P2008−97389)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】