説明

印刷制御装置、印刷領域情報作成装置、配置特定データ構造、印刷制御方法、印刷領域情報作成方法、印刷制御プログラム、印刷領域情報作成プログラム

【課題】複数画像の割付と縁なし印刷を行うと、実際に印刷される画像の領域が割り付け位置によって異なる。
【解決手段】ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得し、当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得し、上記画像内の印刷領域を指定した印刷領域情報を取得し、当該印刷領域情報を参照して印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成し、当該印刷画像データ内の一部の領域を印刷媒体上に印刷することによって当該印刷媒体に上記印刷領域を印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置、印刷領域情報作成装置、配置特定データ構造、印刷制御方法、印刷領域情報作成方法、印刷制御プログラム、印刷領域情報作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者のニーズが多用することに伴い、近年のプリンタでは多様な機能が実現されている。その一つとして従来のプリンタにおいて印刷媒体の端部に余白を設けることなく印刷を行う縁なし印刷が実現されている。この縁なし印刷においては印刷媒体の端部よりさらに外側に相当する部位に対してもインクを吐出しており、これによって多少印刷媒体の装填位置がずれた場合であっても確実に縁がない状態で印刷を行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−103584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の技術においては、以下の問題があった。すなわち、利用者のニーズに対応するため、一枚の印刷媒体内に複数の画像を割り付ける機能を実現することがあるが、この機能とともに上記縁なし印刷を実行すると、実際に印刷される画像の領域が割り付け位置によって異なってしまっていた。具体的には、割り付け位置によって印刷媒体からはみ出す部位が異なることによって実際の印刷領域が異なってしまい、特に同じ画像を一枚の印刷媒体に印刷したときにはその差異が顕著に現れてしまっていた。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、割り付け位置によらず常に一定の領域を印刷することが可能な印刷制御装置、印刷領域情報作成装置、配置特定データ構造、印刷制御方法、印刷領域情報作成方法、印刷制御プログラム、印刷領域情報作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では画像を印刷媒体上に割り付けて印刷する際に印刷領域情報を参照し、割り付け位置によらず画像内の一定の領域を印刷する。印刷に際してページ単位で印刷画像データを生成し、この印刷画像データの一部の領域を印刷する構成においては、印刷媒体の境界と印刷領域の境界が一致した、いわゆる縁なし印刷が実現される。ところが、この縁なし印刷では印刷領域の外側にはみ出す領域が存在するので、印刷媒体の左上端では画像の左上端が印刷されず、印刷媒体の右下端では画像の右下端が印刷されなくなるなど、実際に印刷される画像領域が割り付け位置によって異なってくる。
【0006】
特に、同じ画像を印刷媒体上に複数個印刷する場合、例えば、印刷媒体を4分割して各分割領域に同じ画像を割り付けて印刷する場合、同じ画像を単に4個並べて印刷するのみでは総ての分割領域において印刷される画像領域が異なる。そこで、いずれの位置に割り付けられたとしても画像内の同じ領域が印刷されるようにするため、画像内の印刷領域を指定した印刷領域情報によって印刷領域を把握する。そして、ページ上に画像を配置した印刷画像データを生成するに当たり、印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを割付情報に従って印刷ページ上に配置する。
【0007】
すなわち、印刷を実行したときに印刷領域の外側に相当する部位と印刷領域とを合わせて画像から抽出して印刷画像データとするので、割り付け位置に応じて印刷領域の外側に相当する部位を適宜選択し、この部位が印刷媒体からはみ出し、印刷領域が印刷媒体上に相当するように画像を配置することができる。従って、印刷領域が常に一定になるように画像を配置した印刷画像データを生成することができる。以上の構成においては、割付情報に従って印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を印刷ページ上に配置することができれば良く、画像の割付個数や割り付け位置等は特に限定されないが、印刷媒体上に同一画像を複数個印刷する割付であれば特に好ましい。上述のように同一画像であれば割り付け位置によって印刷領域が異なる様子が顕著に現れるからである。
【0008】
印刷領域情報としては画像の中の印刷領域を指定することができれば良く、種々の構成を採用可能である。例えば、少なくとも上記画像の縁を特定する座標情報と上記印刷領域の縁を特定する座標情報とを含む構成にすることができる。すなわち、画像や印刷領域の形が一定であれば、複数の座標を指定することにより画像の縁を容易に特定することができる。例えば、画像や印刷領域の形が矩形であると決まっていれば、対角2点の座標を指定することによりその矩形の縁を決定することができる。むろん、画像や印刷領域の形は矩形に限られず、種々の形を採用可能であるが、いずれにしても座標情報によって縁を特定することができる。
【0009】
このように座標情報によって画像の縁と印刷領域の縁を特定する際に、両座標について同じ座標系を採用することによって印刷領域の相対的な位置を決定することができる。従って、非常に少ない情報量に基づいて画像内の印刷領域を容易に特定することができる。また、これらの座標情報によって画像の縁および印刷領域の縁を特定することにより、画像内の印刷領域および印刷領域の外側に相当する領域を容易に特定することができ、これらの領域を含む画像の一部を容易に抽出することができる。
【0010】
印刷領域の外側に相当する部位と印刷領域とを合わせて抽出した画像を並べて印刷画像データを作成し、この印刷画像データの一部が印刷されるようにして常に一定の印刷領域を印刷する構成において、印刷画像データの生成および印刷実行の手法としては種々の構成を採用可能である。例えば、割付情報で上記印刷媒体の縁部に位置する上記画像の少なくとも一辺の外部に画像の未印刷領域を設けない割付が指定されている状況(印刷媒体の縁部に位置する当該少なくとも一つの辺にて縁なし印刷を実行する状況)では、以下の処理を行う構成を採用可能である。
【0011】
すなわち、印刷画像データ生成手段において画像の少なくとも一辺の外部に上記印刷領域の外側に相当する領域を設けた印刷画像データを生成し、印刷実行手段において印刷領域の縁と印刷媒体の縁とを一致させながら印刷を実行する構成とする。印刷媒体は通常定形の大きさであるので、一ページ分の印刷画像データのいずれの部位が印刷媒体に印刷されるのか予め把握することができる。従って、印刷領域の外側に相当する領域も予め把握することができる。そこで、印刷画像データを生成する際に、元の画像から予め印刷領域の外側に相当する領域と印刷領域とを合わせて抽出することができ、この抽出したデータを並べて印刷画像データを生成すれば、印刷領域の縁と印刷媒体の縁を一致させつつ印刷領域のみを常に印刷媒体上に印刷させることができる。
【0012】
さらに、割付情報において画像同士を隣接させることにより画像同士の境界に未印刷部位を設けない縁なし印刷を実行する状況では、以下の処理を行う構成を採用可能である。すなわち、印刷画像データ生成手段は当該隣接配置される画像の辺においては上記印刷領域の外側に相当する領域を設けずに印刷領域の縁を一致させながら両画像を配置する。この結果、両画像の間に縁を設けずに、しかも両画像の印刷領域が印刷媒体上に印刷されるようにすることができる。
【0013】
さらに、印刷画像データは画像の縁や印刷領域の縁を指定する座標情報に従って、画像を抽出することによって作成しても良いが、他の構成を採用することもできる。例えば、割付情報として予め複数種類のデフォルト割付が存在する場合には、各デフォルト割付における画像の割り付け位置によって印刷領域のいずれの辺に印刷領域の外側に相当する領域を加えるべきであるのかを予め判断することができる。そこで、デフォルト割付の種類および割付位置毎に予め上記印刷領域の外側に相当する領域と上記印刷領域とを決めておけば、割付情報を取得した時点で即座に画像の抽出領域を特定することができ、容易に印刷画像データを生成することができる。
【0014】
さらに、本発明において常に画像の一定領域が印刷されるようにするためには、予め印刷領域情報を用意しておく必要がある。この印刷領域情報を容易に作成することができれば、印刷領域を利用者が容易に特定しつつ割付印刷が実行可能になる。そこで、印刷領域情報を作成する印刷領域情報作成装置を構成しても良い。印刷領域情報作成装置においては、表示手段によって画像とその内部の領域であって割り付け位置によらず印刷媒体上に印刷すべき印刷領域とを表示し、印刷領域指示受付手段によって表示手段に表示された印刷領域の位置およびまたは大きさの変更指示を受け付ける。
【0015】
そして、印刷領域情報生成手段によって印刷領域と画像との相対的な位置関係から画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを生成する。従って、画像および印刷領域の相対位置関係を表示装置上で確認しながら所望の印刷領域を選択して座標情報を生成することができる。尚、印刷領域指示受付手段において、印刷領域は縦横比を固定的にしてその大きさを変更する構成を採用しても良い。すなわち、割付が決定すると印刷領域も決定するので、印刷領域としてあるべき縦横比は固定にすれば、画像を印刷するに際して縦横等倍で拡大あるいは縮小するのみで印刷領域内に合致する画素の画像データを生成することができる。
【0016】
さらに、印刷領域を指定する情報は印刷画像データを生成する際にその配置を特定するための配置特定データ構造としても発明を構成する。すなわち、印刷媒体へ画像の割付を行いつつ画像データを配置した印刷画像データをページ毎に一時記憶装置に記憶し、当該一時記憶装置に記憶された印刷画像データが示すページ毎の画像を印刷装置によって印刷媒体より大きな範囲に印刷するに当たり、この配置特定データ構造を参照すれば、容易に一定領域が印刷されるように印刷画像データを生成することができる。
【0017】
印刷領域の具体例としては、画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを備えていれば充分である。これらの座標情報によれば、印刷領域の縁を上記印刷領域の縁を特定する座標情報から決定し、画像の縁を上記画像の縁を特定する座標情報から決定することができる。従って、同一の複数の画像を一枚の印刷媒体に割り付け、印刷媒体上で画像同士が隣接する部位では印刷領域の境界を一致させ、印刷媒体の境界と印刷領域の境界を一致させるように画像データを配置することができる。尚、この配置特定データ構造は、ページ内での配置を決定する際に参照されれば良く、画像データ自体のヘッダ等に付加しても良いし、割付印刷制御を行うアプリケーションにて取得できるように予め所定の記憶媒体に記憶しておいても良い。
【0018】
ところで、上述した印刷制御装置,印刷領域情報作成装置は、単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。また、上述した印刷制御,印刷領域情報作成の手法は、所定の手順に従って処理を進めていくうえで、その根底にはその手順に発明が存在するということは当然である。したがって、本発明は方法としても適用可能であり、請求項10〜請求項12にかかる発明においても、基本的には同様の作用となる。
【0019】
本発明を実施しようとする際に、印刷制御装置にて所定のプログラムを実行させる場合もある。そこで、そのプログラムとしても本発明を実施可能であり、請求項13〜請求項15にかかる発明においても、基本的には同様の作用となる。むろん、請求項2〜請求項8に記載された構成を上記方法やプログラムに対応させることも可能である。また、いかなる記憶媒体もプログラムを提供するために使用可能である。例えば、磁気記録媒体や光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現される場合においても本発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記録しておいて必要に応じて適宜読み込む形態のものも含まれる。さらに、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地なく同等である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】印刷領域情報作成装置および印刷制御装置の概略構成図である。
【図2】印刷領域情報作成プログラムの概略構成図である。
【図3】表示画面の一例を示す図である。
【図4】印刷制御プログラムの概略構成図である。
【図5】印刷制御処理のフローチャートである。
【図6】割り付けの従来例を説明する説明図である。
【図7】本発明にかかる割り付けの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)印刷領域情報作成装置および印刷制御装置の構成:
(2)印刷領域情報作成プログラムの構成および処理:
(3)印刷制御プログラムの構成および処理:
(4)印刷画像データ生成処理の詳細:
(5)他の実施形態:
【0022】
(1)印刷領域情報作成装置および印刷制御装置の構成:
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる印刷領域情報作成装置および印刷制御装置の概略構成を示している。本実施形態では印刷領域情報作成装置と印刷制御装置とを一台のパーソナルコンピュータ(PC)によって構成しているが、むろん、印刷領域情報作成装置と印刷制御装置とを別体のコンピュータによって構成することも可能である。PC10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバス10aを介してPC10全体の制御を行う。同システムバス10aには、ROM12、RAM13、ハードディスクドライブ14やCD−ROMドライブ15、入力インターフェイス(入力I/F)16、CRTインターフェイス(CRTI/F)17、通信インターフェイス(通信I/F)18、プリンタインターフェイス(プリンタI/F)19等が接続されている。
【0023】
本実施形態のPC10はいわゆるデスクトップ型PCであり、構成を簡略化して説明している。むろん、PC10にはコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができ、ノート型であるとか、モバイル対応のものであってもよい。また、印刷領域情報作成装置と印刷制御装置に適用可能なコンピュータは、PCに限定されるものではないし、複数のコンピュータによる分散処理を行う構成であっても良い。
【0024】
ハードディスクドライブ14には、ソフトウェアとしてオペレーティングシステム(OS)や画像印刷を行うための印刷ユーティリティや印刷領域情報作成プログラム等が格納されており、これらのソフトウェアは、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送される。そして、CPU11は、RAM13を一時的なワークエリアとして適宜アクセスしながら種々のプログラムを実行することになる。
【0025】
入力I/F16には、キーボード16aやマウス16bが操作用入力機器として接続されるとともに、図示しないスキャナやデジタルカメラ等も接続されるようになっている。また、CRTI/F17には、表示用のディスプレイ17aが接続されている。さらに、プリンタI/F19には、パラレルI/Fケーブルを介してプリンタ20が接続されている。むろん、プリンタ20との接続I/FはパラレルI/Fに限られる必要もなく、シリアルI/FやSCSI、USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0026】
なお、本発明の印刷領域情報作成プログラムと印刷ユーティリティを記憶したハードディスクドライブ14は印刷領域情報作成プログラムと印刷制御プログラムを記録した媒体となるが、印刷領域情報作成プログラムと印刷制御プログラムを格納可能な記録媒体はハードディスクに限定されるものではない。例えば、CD−ROMやフレキシブルディスクであってもよい。これらの記録媒体に記録されたソフトウェアはCD−ROMドライブ15や図示しないフレキシブルディスクドライブを介して読み込まれ、ハードディスクドライブ14にインストールされて、CPU11によってRAM13上に読み込まれて各種処理が実行されることになる。また、記録媒体は、これらに限定されず、光磁気ディスクや半導体デバイスである不揮発性メモリなどであってもよい。さらに、システムバス10aに接続されたモデム等の通信I/F18をインターネット網に接続し、種々のプログラムを格納したサーバにアクセスして本印刷制御プログラムをダウンロードすることも可能である。
【0027】
本実施形態で使用するプリンタ20は、インクジェットプリンタであり、カラー印刷時に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、の計4色の色インクを使用することができる。むろん、ライトシアン(lc)やライトマゼンタ(lm)を使用して6色にすることもできるし、さらにダークイエロー(DY)を加えて7色にすることもできる。複数色のカラートナーを使用するレーザープリンタを使用することもできる。いずれにしても、PC10ではプリンタ20にて解釈可能な印刷データを作成し、プリンタI/F19を介して出力する。プリンタ20では当該印刷データに基づいて画像を構成する各画素についてインクを記録することによって画像を印刷する。
【0028】
PC10では、以上のハードウェアを基礎としてバイオスが実行され、その上層にてOSと各種プログラムとが実行される。基本的には、OSがバイオスを介するか直にハードウェアとアクセスし、各種プログラムはOSを介してハードウェアとデータなどのやりとりを行う。OSにはハードウェアを制御するための各種のドライバ類が組み込まれ、OSと連携して各種の制御を実行する。このドライバ類は、CRTI/F17を制御するディスプレイドライバや、プリンタI/F19を制御するプリンタドライバ30等である。
【0029】
(2)印刷領域情報作成プログラムの構成および処理:
本実施形態においては上記各種プログラムの一つとして印刷領域情報作成プログラムが実行可能にインストールしてあり、図2は当該印刷領域情報作成プログラムの概略構成を模式的に示している。印刷領域情報作成プログラム40は、表示制御部41と操作入力受付部42と座標取得部43と印刷領域情報生成部44とを備えており、各部の処理によって本発明にかかる配置特定データ構造を備えた印刷領域情報を作成する。すなわち、操作入力装置であるキーボード16aやマウス16bでの操作入力に基づいてディスプレイ17aに表示した印刷領域を適宜変更可能にし、変更した結果から印刷領域情報を生成する。
【0030】
図3は、印刷領域情報作成プログラムの実行時にディスプレイ17aに表示される表示画面の一例を示す図である。以下、上記図2および図3に沿って印刷領域情報作成プログラムの処理を説明する。表示制御部41は上記CRTI/F17を介して所定の制御信号を送受信することにより、ディスプレイ17a上に上記図3に示す画面を表示させる。操作入力受付部42は上記キーボード16aとマウス16bとの操作に従って出力される所定の制御信号を受け付け、当該制御信号の内容に応じてその操作内容を解釈する。
【0031】
表示制御部41と操作入力受付部42とは互いに連携してディスプレイ17a上に表示する画面上で印刷領域情報を入力するためのUI(User Interface)を提供している。すなわち、図3に示す画面上で実線の枠は画像の縁を示し、画面上で破線の枠は印刷領域の縁を示しており、これらの縁を上記マウス16bにて調整することができる。具体的には、マウス16bの移動に連動してマウス16bのポインタがディスプレイ17a上を移動するように構成されており、図3に示す例のようにポインタが画像や印刷領域の縁上に位置したときにはポインタの形状が変化する。
【0032】
このようにポインタの形状が変化しているときにマウス16bにてドラッグ操作を行うと、マウス16bの移動とともに画像や印刷領域の縁が画面上を移動する。従って、利用者はマウス16b等の操作入力機器を操作してGUIによって画像の縁と印刷領域の縁とを所望の大きさに設定することができる。この操作入力機器による操作内容は座標取得部43に受け渡され、座標取得部43は当該操作内容から画面上に表示された画像と印刷領域とのそれぞれについて対角位置にある2頂点の2次元座標を取得するモジュールである。
【0033】
図3に示した画像と印刷領域とは矩形状であり、それぞれの矩形で対角位置にある2頂点の2次元座標が決定すれば当該画像と印刷領域との縁が決定する。印刷領域は画像の一部でありその位置を指定する手法は様々であるが、本実施形態では画像と印刷領域とのそれぞれについて対角位置にある2頂点の座標を決定することによって印刷領域を指定している。すなわち、各頂点の座標を同じ座標系で特定することにより、各頂点の相対的な位置関係を特定することができ、この結果画像内の特定領域を印刷領域として特定することができる。この意味で、本実施形態においては画像と印刷領域とのそれぞれの2次元座標が上記印刷領域情報に該当する。
【0034】
座標取得部43が上記画像と印刷領域とのそれぞれについて対角位置にある2頂点の座標を取得すると、印刷領域情報生成部44はこれらの2次元座標を印刷領域情報としてハードディスクドライブ14に保存する。ここで、印刷領域情報はパラメータ情報の一部として保存されるようになっており、予め決められたフォーマットに従って、予め決められた記述位置に各頂点の(X,Y)座標として記述される。このパラメータ情報は、後述する印刷制御実行時に参照され、割付等種々の指定が可能な情報である。印刷領域情報はこのパラメータ情報の一部として所定の形式で所定位置に記述されるので、本発明にかかる印刷制御を実行する際にはこの所定位置の情報を参照することによって常に印刷領域が印刷されるように割付を行うことができる。
【0035】
(3)印刷制御プログラムの構成および処理:
本実施形態において、PC10にはさらに図4に示す印刷ユーティリティ50がインストールされており、この印刷ユーティリティ50と上記プリンタドライバ30とにて本発明にかかる印刷制御プログラムを構成する。これらの印刷制御プログラムでは、上記印刷領域情報作成プログラムによって作成された印刷領域情報を参照し、図5に示すフローに従って印刷を行う。印刷ユーティリティ50は、画像データの割付等を行いながら印刷対象の画像データを逐次RAM13に一時記憶し、印刷媒体の1ページに相当する印刷画像データを蓄積した段階でその記憶内容に従って画像データをプリンタドライバ30に受け渡し、印刷を実行させる。
【0036】
このために、印刷ユーティリティ50は画像データ取得部51と印刷設定部52と割付情報取得部53と印刷画像データ生成部54とを備えている。また、図示しない表示制御部と操作入力受付部によって、ディスプレイ17a上にGUIを表示しキーボード16aやマウス16b等の操作入力装置による操作入力を受け付けつつ処理を進行していく。画像データ取得部51は、ハードディスクドライブ14に保存された各種形式の図示しない画像データを読み出すことが可能であり、画像データを取得して(ステップS100)上記ディスプレイ17a上に印刷候補として表示させる。また、上記操作入力装置によってなされる印刷画像の選択を受け付ける(ステップS105)。ここで、選択された印刷画像が実際に印刷される画像となる。
【0037】
次に印刷設定部52は、印刷環境および割付の設定を行う。印刷環境としては印刷用紙のサイズを入力するようになっており、上記操作入力装置を介して入力される印刷用紙のサイズを取得する(ステップS110)。この他にも印刷環境としては印刷解像度や印刷モード(双方向印刷等)など種々の環境が存在し、本実施形態ではデフォルト設定された環境で印刷するように設定する。むろん、画像の大きさ等によって適宜印刷環境の設定を変更しても良いし、各種環境を利用者選択可能に構成しても良い。
【0038】
割付情報取得部53は、各種割付状態を示すアイコンを表示するとともに当該アイコンを選択可能に表示し、利用者がアイコンを選択すると当該アイコンが示す割付状態が設定されたものとして、その割付を指定した割付情報を取得する(ステップS115)。ここで、各種割付状態は、画像を印刷用紙に対して割り付けた状態であり、例えば、「用紙4分割4辺縁なし」などのように用紙の分割数(すなわち、1ページに印刷し得る画像の枚数)と印刷領域周辺の縁の有無とを指定することができる。この指定した結果を示すデータが割付情報となる。尚、各割り付け位置に同じ画像を配置することもできるし異なる画像を配置することもでき、印刷画像を適宜選択することができる。
【0039】
印刷画像データ生成部54は、この割付情報に指定された割付通りに印刷画像データを生成し、RAM13に印刷画像データを蓄積するモジュールであり、指定された割付通りの印刷画像データを生成する。このために、印刷画像データ生成部54は、画像抽出部54aと割付部54bとを備えている。画像抽出部54aは上記ハードディスクドライブ14に保存されたパラメータ情報を読み出して、印刷領域情報を取得する(ステップS120)とともに、印刷対象であって1ページに印刷すべき画像の画像データの一部を抽出する(ステップS125)。
【0040】
割付部54bは、当該抽出した画像データを上記割付情報に従って配置して1ページ分の印刷画像データとしてRAM13に一時記憶する(ステップS130)。ここで、RAM13内に一時記憶された1ページ分の印刷画像データはプリンタ20での印刷用紙より大きな領域に印刷を実行可能なデータである。従って、この印刷画像データには印刷用紙の外側に相当する領域も含んでおり、上記印刷画像データ生成部54はこの印刷画像データに基づいて印刷を実行したときに印刷領域が印刷用紙内に印刷されるように、上記割付を行う。尚、処理の詳細は後述する。
【0041】
印刷画像データ生成部54がRAM13に1ページ分の印刷画像データを保存するとプリンタドライバ30が起動される。プリンタドライバ30はプリンタI/F19を介してプリンタ20と双方向の通信を行うことが可能であり、RAM13に一時記憶された印刷画像データを取得して印刷を行い、記憶された印刷画像データが示す1ページ分の画像の一部を印刷用紙上に形成させる(ステップS135)。すなわち、同プリンタドライバ30は、取得した印刷画像データの各画素について色変換処理を実行するとともにハーフトーン処理を行い、プリンタ20にて使用される順序に並び替えつつプリンタ20に対して出力する。
【0042】
この結果、プリンタ20においては、上記印刷画像データが示す画像を形成するようにインクを吐出する。但し、プリンタ20においてインクを吐出するノズルが搭載されたキャリッジは印刷用紙の両端よりさらに外側に移動可能であり、印刷用紙の両端よりさらに外側でインクを吐出する。従って、印刷画像データが示す1ページ分の画像の総てが印刷用紙に記録されるのではなく、その一部が記録される。本実施形態においては、このようにインクを吐出しながらも印刷用紙に記録されない画像領域が存在するために、印刷用紙の縁に未印刷領域を設けない縁なし印刷が可能になっているし、上述の印刷領域を参照した割付を行うことで常に印刷領域を印刷用紙に記録するように構成している。
【0043】
(4)印刷画像データ生成処理の詳細:
そこで、以下、印刷画像データ生成部54での処理を具体例とともに詳述する。ここでは、本発明の好適な適用例である「用紙4分割4辺縁なし」の割付を例にして説明する。図6は画像Aを従来の割付手法に従って「用紙4分割4辺縁なし」で割り付けた場合を説明する説明図であり、図7は画像Aを本発明にかかる割付手法に従って「用紙4分割4辺縁なし」で割り付けた場合を説明する説明図である。
【0044】
図6に示す従来の割付手法では、用紙を4分割して縦横にそれぞれ2つの画像を配置する際に、画像Aを縦横に2つずつ並べて1ページ内に計4個の画像Aを配置して印刷画像データを作成する。この印刷画像データに基づいてプリンタ20において印刷を実行すると、図6に示す用紙サイズ部分の画像が印刷される。従って、印刷結果Bに示すように、各画像の4辺に縁はないが、それぞれが同じ画像であるにもかかわらず各画像の印刷部位が異なっている。
【0045】
一方、本発明においては、上記印刷領域情報によって画像A内に図7の太線の矩形で示すような印刷領域Cが指定されており、この印刷領域情報によって適宜画像Aを抽出している。すなわち、対角頂点の座標を指定した印刷領域情報によれば、画像Aおよび印刷領域Cの縁を特定することができる。そこで、RAM13に印刷画像データを配置するに際して印刷用紙上で画像Aの印刷領域Cの縁同士が隣接する部位については印刷領域Cの縁を境界とし、印刷用紙の縁と印刷領域Cの縁同士を一致させる部位についてはその外側の画像Aの縁を境界として画像Aの一部を抽出する。
【0046】
より具体的には、図7に示す「用紙4分割4辺縁なし」の場合、同図左上に配置される画像A1は印刷領域の左側と上側の辺が印刷用紙の縁と重なり、右側と下側の辺が印刷用紙上で他の画像A2,A3と隣接する。そこで、画像A1の左上の座標a1と印刷領域Cの右下の座標c1とを対角頂点とした矩形、すなわち図7の画像A1に重ねて示した太線の矩形を抽出し、RAM13の1ページ分の記憶容量内の同図左上に相当するアドレス内に画像データを配置させつつ一時記憶させる。
【0047】
同様に、画像A2においては座標a2と座標c2とを頂点とする矩形(座標a2は画像A2の左上頂点座標のY成分と印刷領域Cの左上頂点座標のX成分とからなる座標であり、座標c2は画像A2の右下頂点座標のX成分と印刷領域Cの右下頂点座標のY成分とからなる座標である。)を抽出し、RAM13の1ページ分の記憶容量内の同図右上に相当するアドレス内に画像データを配置させつつ一時記憶させる。画像A3においては、座標a3と座標c3とを頂点とする矩形を抽出し、RAM13の1ページ分の記憶容量内の同図左下に相当するアドレス内に画像データを配置させつつ一時記憶させる。
【0048】
画像A4においては、座標a4と座標c4とを頂点とする矩形を抽出し、RAM13の1ページ分の記憶容量内の同図右下に相当するアドレス内に画像データを配置させつつ一時記憶させる。尚、座標a3は画像A3の左上頂点座標のX成分と印刷領域Cの左上頂点座標のY成分とからなる座標であり、座標c3は画像A3の右下頂点座標のY成分と印刷領域Cの右下頂点座標のX成分とからなる座標である。座標a4は印刷領域Cの左上頂点座標であり、座標c4は画像A4の右下頂点座標である。
【0049】
以上のようにそれぞれの割付位置毎に画像Aから画像を抽出してそのデータを一時記憶したものが図7に示す印刷画像データである。同図に示す例においては、印刷画像データに対して用紙サイズとして用紙の縁を重ねて示しており、この用紙の縁は各画像の外側の印刷領域の縁と一致する。すなわち、この例では印刷用紙を4分割して得られる各領域の縦横比と各画像の印刷領域Cの縦横比とが等しく、上述のように画像を抽出してRAM13内の記憶容量内に配置して行くのみで、印刷領域の縁と印刷用紙の縁とが一致するようになっている。
【0050】
従って、この印刷画像データに基づいて印刷を実行した結果は印刷結果Dになり、分割領域内の各画像は総て画像の同じ部位が印刷されていることになる。むろん、プリンタ20の設計誤差等種々の要因によって各印刷領域に印刷される画素がわずかにずれることはあり得るが、誤差があったとしても人間の目にはほぼ同じに見える画像が得られることになる。尚、本実施形態においては、図7に示す印刷画像データを印刷する際に用紙の搬送方向は任意である。この意味で、上述の説明における上下左右は相対的な表現であるが、いずれにしても本実施形態のように画像および印刷領域の対角頂点の座標が得られれば、同様の処理によってページ内への割付を実施することができる。
【0051】
(5)他の実施形態:
上記実施形態は本発明にかかる印刷制御装置、印刷領域情報作成装置、配置特定データ構造、印刷制御方法、印刷領域情報作成方法、印刷制御プログラム、印刷領域情報作成プログラムを実現する一例であり、むろん他の構成を採用することも可能である。上述の例では印刷用紙を4分割して得られる各領域の縦横比と各画像の印刷領域Cの縦横比とが一致している例について示したが、印刷領域Cの縦横比は必ずしもこの比になる必要はない。
【0052】
すなわち、画像を縦あるいは横に拡大/縮小してもかまわない場合には、縦横いずれかまたは双方に拡大/縮小して印刷用紙の分割領域の縦横比と画像の縦横比を同一にすればよい。この構成によれば、どのような画像であっても割り付け位置によらず常に同じ画像を印刷し、さらに縁なし等の割付条件に常に合致させながら印刷を行うことができる。また、縦横比を必ず維持したい場合には、縦横等倍に画像を拡大/縮小して縦横比を維持しつつ割付を行えばよい。
【0053】
この場合、常に4辺縁なしが実現されるとは限らないが、短辺(図7では左側あるいは右側の辺)あるいは長辺(図7では上側あるいは下側の辺)に縁がないような状況を実現することは可能である。短辺あるいは長辺縁なしであっても、印刷媒体上で画像が隣接する部位では印刷領域の縁を抽出画像の縁とし、印刷媒体の外部に相当する部位では画像の縁を抽出画像の縁とすればよく、この抽出画像を上記RAM13に一時記憶して印刷を実行すればよい。
【0054】
さらに、上記印刷領域情報作成プログラムにおいて印刷領域の縦横比を任意に設定可能な構成を採用せず、縦横比を維持しながら印刷領域が選択される構成を採用すれば、指定された印刷領域を印刷し、しかも4辺縁なしを常に実現することができる。さらに、縦横比を維持しながら印刷領域を選択する構成においては、合わせて割り付け状態を選択する構成を採用することもできる。すなわち、A4サイズの4分割と2分割とでは縦横比が異なるなど、印刷領域が印刷される部位の縦横比は用紙サイズおよび用紙の分割態様によって異なるので、印刷領域情報作成プログラムにおいて予め割り付け状態を特定する構成にすれば、各割り付け状態毎に固有の縦横比で印刷領域を指定するように構成することができる。この場合、上記印刷領域情報あるいはパラメータ情報として割付状態を示すデータを含ませることになる。
【0055】
さらに、上記実施形態においては印刷領域情報作成プログラムによって印刷領域情報を作成する構成としていたが、むろん、印刷制御を実行するに当たり印刷領域情報作成プログラムによって作成された印刷領域情報を使用することが必須というわけではない。すなわち、印刷領域情報は少なくとも画像内の印刷領域を特定可能な情報、例えば、上記画像および印刷領域の座標情報が予め用意してあればよいので、これら情報の数値を人為的に決定したものを使用しても良い。
【0056】
さらに、印刷領域情報はRAM13に印刷画像データを一時記憶する際に参照することができれば良く、上記実施形態のように予めハードディスクドライブ14に保存しておく構成が必須というわけではない。例えば、各画像データのヘッダにこの印刷領域情報を書き込んでおき、当該各画像データの印刷時に参照できるように構成しても良い。さらに、この場合であってデジタルスチルカメラ等の撮像画像において撮像画像がファインダー視野内の画像より大きいときに、ファインダー視野内の画像が印刷領域内の画像になるように構成することも可能である。かかる構成によれば、撮像画像の印刷時に常にファインダー視野内の画像が印刷される。
【符号の説明】
【0057】
10a…PC、14…ハードディスクドライブ、16a…キーボード、16b…マウス、17a…ディスプレイ、20…プリンタ、30…プリンタドライバ、40…印刷領域情報作成プログラム、41…表示制御部、42…操作入力受付部、43…座標取得部、44…印刷領域情報生成部、50…印刷ユーティリティ、51…画像データ取得部、52…印刷設定部、53…割付情報取得部、54…印刷画像データ生成部、54a…画像抽出部、54b…割付部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得手段と、
上記画像内の印刷領域を指定した印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得手段と、
当該印刷領域情報を参照して印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段と、
当該印刷画像データ内の一部の領域を印刷媒体上に印刷することによって当該印刷媒体に上記印刷領域を印刷する印刷実行手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
上記割付情報は同一画像を印刷媒体上に複数個印刷する際の割付を指定した情報であることを特徴とする上記請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
上記印刷領域情報は少なくとも上記画像の縁を特定する座標情報と上記印刷領域の縁を特定する座標情報とを含むことを特徴とする上記請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
上記印刷媒体の縁部に位置する上記画像の少なくとも一辺の外部に画像の未印刷領域を設けない割付が上記割付情報で指定されているときに、上記印刷画像データ生成手段は当該画像の少なくとも一辺の外部に上記印刷領域の外側に相当する領域を設けた画像を抽出して印刷画像データを生成し、上記印刷実行手段は印刷領域の縁と印刷媒体の縁とを一致させながら印刷を実行することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
【請求項5】
上記割付情報で複数の画像を隣接配置するとともに互いの境界に未印刷領域を設けない割付が指定されているときに、上記印刷画像データ生成手段は当該隣接配置される画像の辺においては上記印刷領域の外側に相当する領域を設けずに印刷領域の縁を一致させながら両画像を配置することを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
【請求項6】
上記割付情報取得手段は予め規定された複数種類のデフォルト割付情報のいずれかを取得し、上記印刷画像データ生成手段はデフォルト割付の種類および割付位置毎に予め決められた上記印刷領域の外側に相当する領域と上記印刷領域とを抽出して印刷ページ上に配置することにより印刷画像データを生成することを特徴とする上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置。
【請求項7】
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得手段と、
上記画像内の印刷領域を指定するとともに少なくとも上記画像の縁を特定する座標情報と上記印刷領域の縁を特定する座標情報とを含む印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得手段と、
当該印刷領域情報を参照して印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項8】
画像とその内部の領域であって割り付け位置によらず印刷媒体上に印刷すべき印刷領域とを表示する表示手段と、
同表示手段に表示された印刷領域の位置およびまたは大きさの変更指示を受け付ける印刷領域指示受付手段と、
同印刷領域指示受付手段にて受け付けた印刷領域と画像との相対的な位置関係から画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを生成する印刷領域情報生成手段とを備えることを特徴とする印刷領域情報作成装置。
【請求項9】
印刷対象の画像データをコンピュータ装置によって取得し、印刷媒体へ画像の割付を行いつつ画像データを配置した印刷画像データをページ毎に一時記憶装置に記憶し、当該一時記憶装置に記憶された印刷画像データが示すページ毎の画像を印刷装置によって印刷媒体より大きな範囲に印刷するに当たり、一時記憶装置へ印刷画像データを記憶する際に参照される配置特定データ構造であって、
画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを備え、画像同士が隣接する部位に相当する辺を上記印刷領域の縁とし画像が印刷領域の外側にはみ出す部位に相当する辺を画像の縁とした画像の一部を上記画像データから抽出して上記一時記憶装置に配置して記憶するに当たり、印刷領域の縁が上記印刷領域の縁を特定する座標情報から決定され、画像の縁が上記画像の縁を特定する座標情報から決定されることを特徴とする配置特定データ構造。
【請求項10】
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得工程と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得工程と、
上記画像内の印刷領域を指定した印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得工程と、
当該印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成工程と、
当該印刷画像データ内の一部の領域を印刷媒体上に印刷することによって当該印刷媒体に上記印刷領域を印刷する印刷実行工程とを備えることを特徴とする印刷制御方法。
【請求項11】
作成した印刷画像データに基づいて印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得工程と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得工程と、
上記画像内の印刷領域を指定するとともに少なくとも上記画像の縁を特定する座標情報と上記印刷領域の縁を特定する座標情報とを含む印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得工程と、
当該印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成工程とを備えることを特徴とする印刷制御方法。
【請求項12】
画像とその内部の領域であって割り付け位置によらず印刷媒体上に印刷すべき印刷領域とを表示装置にて表示しながら操作入力装置による入力によって印刷領域情報を作成する印刷領域情報作成方法であって、
上記表示装置に表示された印刷領域の位置およびまたは大きさの変更指示を上記操作入力装置を介して受け付ける印刷領域指示受付工程と、
同印刷領域指示受付工程にて受け付けた印刷領域と画像との相対的な位置関係から画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを生成する印刷領域情報生成工程とを備えることを特徴とする印刷領域情報作成方法。
【請求項13】
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得機能と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得機能と、
上記画像内の印刷領域を指定した印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得機能と、
当該印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成機能と、
当該印刷画像データ内の一部の領域を印刷媒体上に印刷することによって当該印刷媒体に上記印刷領域を印刷する印刷実行機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【請求項14】
作成した印刷画像データに基づいて印刷装置を制御する印刷制御プログラムであって、
ドットマトリクス状の画素で構成される画像について各画素の色を多階調表現した画像データを取得する画像データ取得機能と、
当該画像の印刷媒体に対する割付を指定した割付情報を取得する割付情報取得機能と、
上記画像内の印刷領域を指定するとともに少なくとも上記画像の縁を特定する座標情報と上記印刷領域の縁を特定する座標情報とを含む印刷領域情報を取得する印刷領域情報取得機能と、
当該印刷領域と印刷領域の外側に相当する領域とを含む画像の一部を上記画像データから抽出するとともにこの抽出した画像データを上記割付情報に従って印刷ページ上に配置した印刷画像データを生成する印刷画像データ生成機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【請求項15】
画像とその内部の領域であって割り付け位置によらず印刷媒体上に印刷すべき印刷領域とを表示装置にて表示しながら操作入力装置による入力によって印刷領域情報を作成する印刷領域情報作成プログラムであって、
上記表示装置に表示された印刷領域の位置およびまたは大きさの変更指示を上記操作入力装置を介して受け付ける印刷領域指示受付機能と、
同印刷領域指示受付機能にて受け付けた印刷領域と画像との相対的な位置関係から画像の縁を特定する座標情報と印刷領域の縁を特定する座標情報とを生成する印刷領域情報生成機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする印刷領域情報作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−134758(P2009−134758A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57494(P2009−57494)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【分割の表示】特願2003−26383(P2003−26383)の分割
【原出願日】平成15年2月3日(2003.2.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】