説明

印刷制御装置

【課題】同一内容の文書を異なるトレイから印刷する場合、各トレイに用紙に応じた設定を利用者にとって簡易に行うことができる印刷制御装置を提供する。
【解決手段】印刷制御装置10のプリンタドライバ15における設定情報管理部153は操作表示部11を介して利用者から用紙トレイ毎の設定情報に関連する操作入力を一度に受け付け、PDLデータ生成部152はこの設定情報と文書データとに基づきPDLデータを各用紙トレイ毎に生成しプリンタ20に送信する。プリンタ20のビットマップデータ生成部232は、コマンド解析部231により解析されたコマンドおよび上記トレイ毎のPDLデータに基づきビットマップデータを生成する。このビットマップデータは、トレイ切り換え部233により選択されたトレイに応じた設定が行われているので、プリント部25からは利用者に所望の画像が用紙上に形成され出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置に関し、より詳細には複数の用紙トレイを備える印刷装置を制御する印刷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタや複写機などの印刷装置には複数の用紙トレイを備えるものが多い。これらの用紙トレイには、大きさの異なる用紙が格納される場合もあるが、オフィスの内部における(控えなどの)使用のための再生紙(または裏面が使用済みの用紙)と、外部へ送付するのに使用するための上質紙とをそれぞれ異なる用紙トレイに格納し、使用目的に応じて適宜選択される場合がある。
【0003】
このような場合、利用者の便宜のため、同一内容の文書を異なる用紙(ここでは再生紙および上質紙)に一度の印刷指示で印刷する機能(カーボンコピー機能と呼ばれる)が印刷装置またはこれを制御するパーソナルコンピュータなどの印刷制御装置に実装されることがある。このカーボンコピー機能により、利用者は一度の操作入力を行うだけで容易に同一内容の文書を異なる用紙で得ることができる。
【0004】
また、従来より、同一内容の文書を印刷する際に、異なるそれぞれのトレイに対して異なる印刷部数や出力条件(ここでは印刷速度を通常より遅くするOHP印刷を行うか否か)を指示する利用者の操作入力を一度に受け付け、受け付けられた印刷部数や出力条件を対応する各トレイに対して設定するプリンタドライバ装置(印刷制御装置)がある(特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開平7−175605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来例では、カーボンコピー機能を使用して印刷する場合、各トレイの紙質に適したカラーモードや色合い指定、グラフィックモードといった各トレイに格納される用紙の性質に応じた設定内容については一切考慮されていない。その結果、これらの設定内容を考慮して同一内容の文書を各トレイにおいて印刷する場合、各トレイ毎に設定し直した後にそれぞれ印刷指示を行わなければならず、カーボンコピー機能を使用して印刷することができないので、利用者にとって煩雑である。
【0006】
そこで本発明では、同一内容の文書を異なるトレイから印刷する場合、各トレイに格納される用紙に応じた設定を利用者にとって簡易に行うことができる印刷制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示手段と、
前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、
前記操作表示手段は、前記画像がカラーであるかモノクロであるかを決定するための情報、前記画像がカラーである場合において当該画像の色合いを決定するための情報、および前記画像のグラフィックスモードを決定するための情報の少なくとも1つを含む設定情報を決定する操作入力のための操作画面を表示することを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報のうちの1つに応じた画像を対応する用紙トレイに格納される用紙に形成するためのコマンドを含む印刷用データを前記用紙トレイ毎に生成し前記印刷装置に与えることを特徴とする。
【0010】
第4の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に応じた画像を対応する用紙トレイに格納される用紙に形成するための複数の制御コマンドと、前記印刷用データとをそれぞれ生成し前記印刷装置に与えることを特徴とする。
【0011】
第5の発明は、第1から第4までのいずれか1つの発明において、
前記制御手段は、前記印刷装置により解釈可能なページ記述言語により記述される印刷用データを生成することを特徴とする。
【0012】
第6の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であるか否かを判別することを特徴とする。
【0013】
第7の発明は、第6の発明において、
前記操作表示手段は、前記印刷装置における印刷条件に関連する情報に基づき、前記制御手段により前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別された場合、設定不能であることを表す操作画面を表示することを特徴とする。
【0014】
第8の発明は、第6の発明において、
前記制御手段は、前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報を設定可能な設定情報に変更することを特徴とする。
【0015】
第9の発明は、第6の発明において、
前記制御手段は、前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報に対応する用紙トレイに格納される用紙に前記画像を形成することを停止することを特徴とする。
【0016】
第10の発明は、第1の発明において、
前記操作表示手段は、前記印刷装置に備えられる所定の記憶手段に記憶されるべきデータである印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、当該操作入力のための所定の操作画面を表示し、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与えることを特徴とする。
【0017】
第11の発明は、第10の発明において、
前記操作表示手段は、前記印刷装置に備えられる所定の記憶手段に記憶されるべき前記データとは異なる印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する試験的な印刷のための設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、当該操作入力のための所定の操作画面を表示し、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記試験的な印刷のための設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える。
【0018】
第12の発明は、所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置と、当該印刷装置を制御する印刷制御装置とを備える印刷システムであって、
前記印刷制御装置は、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示手段と、
前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御手段と
を備え、
前記印刷装置は、
前記複数の用紙トレイから前記画像を形成されるべき用紙を格納する用紙トレイを選択するトレイ選択手段と、
前記印刷用データに基づき、前記トレイ選択手段により選択された用紙トレイに格納される用紙上に前記印刷用データに対応する画像を形成し出力する画像形成手段と
を備えることを特徴とする。
【0019】
第13の発明は、所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示ステップと、
前記操作表示ステップにおいて受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御ステップと
を備えることを特徴とする。
【0020】
第14の発明は、所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御装置に、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示ステップと、
前記操作表示ステップにおいて受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御ステップと
を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明によれば、同一の文書を複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力が受け付けられその操作画面が表示され、受け付けられた複数の設定情報に基づき印刷用データが生成されるので、利用者は各トレイに格納される用紙に応じた設定を操作画面に対する一括した操作入力により簡易に行うことができる。
【0022】
第2の発明によれば、画像がカラーであるかモノクロであるかを決定するための情報、カラーである場合において画像の色合いを決定するための情報、および画像のグラフィックスモードを決定するための情報の少なくとも1つを含む設定情報が決定されるので、これら主要な印刷条件の設定を操作画面に対する一括した操作入力により簡易に行うことができる。
【0023】
第3の発明によれば、複数の設定情報のうちの1つに応じた画像を形成するためのコマンドを含む印刷用データを用紙トレイ毎に生成するので、印刷装置に複数の印刷用データを送るだけの簡易な構成とすることができる。
【0024】
第4の発明によれば、複数の設定情報に応じた画像を形成するための複数の制御コマンドと印刷用データとをそれぞれ生成するので、実際には印刷用データの大半を占める画像データを1つ送信すれば足り、装置の処理負荷や通信負荷等を軽減することができる。
【0025】
第5の発明によれば、ページ記述言語により記述される印刷用データが生成されるので、装置の構成を一般的なものとすることができる。
【0026】
第6の発明によれば、複数の設定情報のうちの少なくとも1つが印刷装置において設定不能であるか否かが判別されるので、設定不能な場合に生じるべき問題に対して印刷装置へ送る前に対応することができる。
【0027】
第7の発明によれば、設定不能であると判別された場合、設定不能であることを表す操作画面が表示されるので、利用者に事前に警告を与えることができるとともに、処理を終了させれば処理負荷や通信負荷を軽減することができる。
【0028】
第8の発明によれば、設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報を設定可能な設定情報に変更するので、印刷内容に異常が生じたり、印刷処理が停止することを未然に防止することができるとともに、利用者に設定可能な設定情報を再設定させる操作入力の煩瑣を解消することができる。
【0029】
第9の発明によれば、設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報に対応する用紙トレイに格納される用紙に画像を形成しないので、設定可能な設定情報に対応する用紙トレイに格納される用紙に画像を形成しながら、印刷処理が停止することを未然に防止することができる。
【0030】
第10の発明によれば、印刷装置に備えられる所定の記憶手段に記憶されるべきデータである印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する設定情報を決定する操作入力が受け付られその操作画面が表示されるので、利用者が望む設定内容の(例えば高画質の)印刷用データまたはそれに相当するデータを、印刷されるべき印刷用データまたはそれに相当するデータとは別に新たに生成して保存することができる。
【0031】
第11の発明によれば、記憶手段に記憶されるべきデータとは異なる印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する試験的な印刷のための設定情報を決定する操作入力が受け付けられその操作画面が表示されるので、利用者は各トレイ毎に試験的な印刷のための設定情報が設定された画像を当該用紙上に形成することができる。
【0032】
第12の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏する印刷システムを提供することができる。
【0033】
第13の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏する印刷制御方法を提供することができる。
【0034】
第14の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の各実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0036】
<1. 第1の実施形態>
<1.1 装置全体の構成>
図1は、本発明における第1の実施形態に係る印刷制御装置および複数の用紙トレイを有するプリンタ(印刷装置)の機能的な構成を示すブロック図である。なお、図1に示される印刷制御装置10およびプリンタ20により本実施形態における印刷システムが構成されている。
【0037】
印刷制御装置10は、CRTディスプレイまたはLCD等からなる表示装置とキーボードおよびマウスやタッチペンなどのポインティングデバイス等からなる入力装置とを含む操作表示部11と、ハードディスクなどの磁気記憶媒体を含む記憶部12と、CPU(Central Processing Unit )および主メモリ(半導体メモリ)などにより構成される主制御部13と、印刷制御装置10の外部に設けられるプリンタ20などの周辺機器や他の印刷制御装置101,102などと相互に通信可能に接続するための通信制御部14とを備える。なお、他の印刷制御装置101,102は、本印刷制御装置10と同様の構成を有し同様の動作を行うので詳しい説明を省略するが、これらは省略されてもよい。
【0038】
この印刷制御装置10に備えられる主制御部13は、一般的なパーソナルコンピュータにオペレーティングシステム(不図示)と、プリンタ20による印刷を制御するためのプリンタドライバ15と、文字や画像などの文書を作成するワードプロセッサ・ソフトウェアや作図用ソフトウェアなどのアプリケーションプログラム16とにより構成されている。
【0039】
この印刷制御装置10の外部には、文字や画像などのデータを紙に印刷出力するプリンタ20と、他の印刷制御装置101,102とが設けられており、この印刷制御装置10、プリンタ20および他の印刷制御装置101,102は、所定のケーブルやハブなどからなるLAN(Local Area Network)30により相互に通信可能に接続される。なお、このLAN30に代えて、WAN(Wide Area Network)やインターネットなど周知の相互通信網またはUSB(Universal Serial Bus)接続や各種パラレルインタフェースなどの通信接続手段が使用されてもよい。
【0040】
印刷制御装置10に備えられる主制御部13のプリンタドライバ15は、アプリケーションプログラム16に含まれる(文字や画像などである)文書の印刷を行う文書印刷指示部161から印刷すべき文書データを受け取る文書データ取得部151と、この文書データ取得部151において受け取られた文書データからプリンタに解釈可能なページ記述言語(PDL:Page Description Language)により記述される印刷用データ(以下「PDLデータ」という)を各用紙トレイ毎に(使用される用紙トレイの数に応じて複数)生成するPDLデータ生成部152と、操作表示部11を介して利用者からプリンタ20の用紙トレイ毎の設定情報に関連する操作入力を受け付ける設定情報管理部153とを備える。なお、上記PDLデータ生成部152がPDLデータを1つのみ生成する構成については第2の実施形態において説明する。
【0041】
印刷制御装置10に備えられる主制御部13のアプリケーションプログラム16は、前述したような文字や画像などの文書を作成または編集するなどの各種機能を実現する構成要素のほか、さらに当該文書の印刷を指示する機能を有する上記文書印刷指示部161を備えている。
【0042】
なお、主制御部13のこれらの構成要素の機能は、典型的には半導体メモリからなる主メモリに展開されたプリンタドライバ15およびアプリケーションプログラム16などをCPUが実行することにより実現される。ここで、上記プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるCD−ROMによって提供される。すなわち、上記プログラムの記録媒体としてのCD−ROMが印刷制御装置10内に補助記憶装置として内蔵された図示されないCD−ROM駆動装置に装着され、そのCD−ROMから上記プログラムが読み出されて記憶部12であるハードディスク装置にインストールされる。また、上記プログラムは、CD−ROM以外の記録媒体や通信回線を介して提供されてもよい。そして、本印刷制御装置10の起動のための所定操作がなされると、ハードディスク装置にインストールされた所定プログラムは、上記主メモリに転送されてそこに展開され(一時的に格納され)、主制御部13内のCPUによって実行される。これにより、主制御部13の各部の制御処理が実現される。
【0043】
この印刷制御装置10は、具体的にはオペレーティングシステムとして例えばウィンドウズ(登録商標)が使用される場合、当該オペレーティングシステムにより提供されるサブシステムの1つである図示されないGDI(Graphic Device Interface)の機能を介して印刷処理を行う。すなわち、アプリケーションプログラム16が印刷を指示するためにGDIへのAPI(Application Programming Interface)コールを行うと、GDIはプリンタドライバ15を動的にリンクし、プリンタドライバ15はGDIから与えられるデータを受け取ることにより、プリンタ20が解釈可能なPDLデータを生成し出力する。なお、このPDLデータは、スプーラを介してプリンタ20に与えられる。このような構成により、アプリケーションプログラム16の種類に関わりなく、プリンタドライバ15は印刷のための動作を行うことができる。ここで、上記PDLデータは、印刷用データの典型例であってその形式に限定はなく、例えばビットマップデータが使用されてもよい。
【0044】
また、プリンタ20は、LCD等からなる表示装置とタッチパネルやボタンスイッチ等からなる入力装置とを含む操作表示部21と、ハードディスクなどの磁気記憶媒体を含む記憶部22と、CPUおよび半導体メモリなどにより構成される主制御部23と、印刷制御装置10や他の印刷制御装置101,102などと相互に通信可能に接続するための通信制御部24と、複数の用紙トレイにそれぞれ格納された適宜の用紙に画像を形成して当該用紙を装置外へ排出するためのプリント部25とを備える。
【0045】
このプリント部25は、画像形成のための各種方式(例えば電子写真方式やインクジェット方式など)に応じた周知の構成であるため、詳しい説明は省略するが、少なくとも複数の用紙トレイ(ここではトレイ1からトレイ4までの4つ)が備えられているものとする。なお、一般的に印刷装置には用紙トレイの他、排紙(出力)トレイも備えられていることが多いが、以下のトレイは全て用紙トレイを指すものとする。これらのトレイにはそれぞれ用紙(例えば上質紙と再生紙などの複数種類の用紙のうちの1種類)が格納されており、印刷制御装置10からの指示に応じていずれかのトレイが適宜選択され、選択されたトレイに格納されている用紙に画像が形成される。
【0046】
このプリンタ20に備えられる主制御部23は、印刷制御装置10から与えられるPDLデータに含まれる各種コマンドを解析するコマンド解析部231と、印刷制御装置10から受け取ったPDLデータに基づきこれに対応するビットマップ形式のデータを生成するビットマップデータ生成部232と、当該ビットマップデータに対応する画像を形成されるべき用紙が複数のトレイから適宜選択されるようプリント部25を制御するトレイ切り換え部233とを備える。
【0047】
コマンド解析部231は、具体的には後述するように、各トレイの紙質に適したカラーモードや色合い指定、グラフィックモードといった各トレイに格納される用紙に応じた設定条件(印刷条件)を示すコマンドを含むPDLデータから当該コマンドを抽出し、コマンドに従ったビットマップデータが生成されるようビットマップデータ生成部232にコマンドを与えるとともに、コマンドに示される選択すべきトレイをトレイ切り換え部233に与える。これらの動作については後述する。
【0048】
なお、主制御部23のこれらの構成要素の機能は、主制御部13と同様、半導体メモリに格納された(具体的には書き込み専用メモリから読み出されて主メモリに展開された)所定プログラムをCPUが実行することにより実現され、このプログラムは、CD−ROMやそれ以外の記録媒体または通信回線を介して提供されてもよい。また、主制御部23は、トナー切れや用紙切れなどプリンタ20の画像形成に関わる状態を管理するための図示されない機器状態管理部や、操作表示部21を介して利用者による印刷枚数や濃度指定などの指示入力を受け付け利用者に各種情報を提示するユーザインタフェース部などの構成要素を含む。これらの構成要素は周知であるので説明は省略する。
【0049】
<1.2 印刷制御装置におけるプリンタドライバの動作>
次に、印刷制御装置10におけるプリンタドライバ15の動作について説明する。ここで、プリンタドライバ15における以下の処理は、文書印刷指示部161により印刷すべき文書データが与えられ、印刷指示を受け取ることにより開始する。なお、文書データが与えられることなく設定のみが行われる構成であってもよい。
【0050】
図2は、このプリンタドライバ15における処理の流れを示すフローチャートである。この図2に示すステップS110において、文書データ取得部151は、アプリケーションプログラム16における文書印刷指示部161から与えられた文書データを受け取る。この文書データは、PDLデータ生成部152に与えられる。
【0051】
次にステップS120において、設定情報管理部153は、利用者の操作入力に基づく印刷モードの選択指定を受け付ける。ここで、受け付けられる印刷モードには、通常の印刷モードのほか、同一内容の文書を異なるトレイに格納された用紙にそれぞれ印刷するモードすなわちカーボンコピーモードが含まれており、本実施形態ではこのカーボンコピーモードが選択されるときに格別の効果を奏する。なお、上記印刷モードは、例えば文書データ取得部151により、アプリケーションプログラム16における文書印刷指示部161から受け付けてもよい。
【0052】
続いてステップS130において、設定情報管理部153は、ステップS120において受け付けられた印刷モードがカーボンコピーモードであるか否かを判別する。判定の結果、カーボンコピーモードである場合(ステップS130においてYesの場合)には、ステップS140における処理へ進み、カーボンコピーモードでない場合(ステップS130においてNoの場合)には、ステップS170の処理へ進む。
【0053】
次にステップS140において、設定情報管理部153は、操作表示部11を介して利用者からプリンタ20におけるトレイ毎の印刷条件を設定するための設定情報に関連する操作入力を受け付ける。このため、操作表示部11に含まれる表示装置(CRTディスプレイやLCD等)には、入力装置(マウスなどのポインティングデバイス)による操作入力を受け付ける画面が表示される。以下、図3を参照して説明する。
【0054】
図3は、トレイ毎の設定情報に関連する操作入力を受け付けるための操作画面の一部を示す図である。この図3には、表示部の画面内に表示される入力受付領域を示す窓状の四角形が描かれており、この四角形の内部には、プリンタ20のトレイ1〜4の名称と当該トレイが使用可能であるか否かを示すチェックボックスを付されたトレイ名表示領域501と、当該トレイの用紙にカラーで印刷するか白黒で印刷するかを指定するためのラジオボタンを付されたカラーモード選択領域502と、印刷の色合いを指定するためのRGB調整ボタン503と、グラフィックモード選択領域504と、操作入力を終了させるための完了ボタン505と、操作入力をキャンセルするためのキャンセルボタン506とが配されている。
【0055】
トレイ名表示領域501は、例えばプリンタ20の図示されない機器状態管理部から使用可能なトレイの情報を受け取って、使用可能なトレイに対してのみ、そのチェックボックス内にチェック記号が付されることにより、利用者にどのトレイの設定が可能かを知らせる。
【0056】
カラーモード選択領域502は、利用者が望むカラーモードに対応するラジオボタンをマウスポインタでクリックすることにより当該トレイの用紙にカラーで印刷するか白黒で印刷するかを指定する入力を受け付ける。
【0057】
RGB調整ボタン503は、利用者の操作するマウスポインタでクリックされることにより、さらに図示されない窓状の入力受付領域が表示されるようになっており、この入力受付領域において、画像形成されるべきカラー画像の赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)の明るさを元データの明るさに対する割合で(例えば0%から200%の間で)利用者の操作入力に応じて適宜設定することが可能となっている。
【0058】
グラフィックモード選択領域504は、利用者が望むグラフィックモードに対応するラジオボタンをマウスポインタでクリックすることにより、印刷ジョブに対応する画像をベクター形式で当該トレイの用紙に形成するか、ラスター形式で形成するかを指定する入力を受け付ける。
【0059】
完了ボタン505は、利用者の操作するマウスポインタでクリックされることにより、操作入力が完了する。また、キャンセルボタン506は、利用者の操作するマウスポインタでクリックされることにより、操作入力がキャンセルされ、印刷指示がなかったものとしてプリンタドライバ15の処理が終了する。
【0060】
図4は、上記ステップS140において設定情報管理部153により利用者から受け付けられたトレイ毎の設定情報に関連する操作入力の結果得られる設定情報例である。図4に示されるように、本プリンタ20ではトレイ1、トレイ2、およびトレイ4が使用可能となっており、例えばトレイ1に格納されている用紙に対してはカラーで、RGB各色をそれぞれ100%の色合いで、グラフィックスモードをベクター形式で画像を形成すべき旨の印刷条件を示す設定情報が作成されている。なお、図中の横線の記号「−」は対応するデータが未設定であることを示している。これらの設定情報は、設定情報管理部153により作成され、図示されない主メモリや記憶部12に記憶される。
【0061】
次に図2に示されるステップS150において、設定情報管理部153は、ステップS140において各トレイ毎の設定情報に関連する操作入力が完了したか否かを判別する。この判別は、図3に示す例では、利用者により完了ボタン505がクリックされたか否かを判別することにより行われる。判定の結果、操作入力が完了した場合(ステップS150においてYesの場合)には、ステップS160における処理へ進み、操作入力が完了していない場合(ステップS150においてNoの場合)には、ステップS140における処理へ戻って操作入力が完了するまで上記処理が繰り返される(S150→S140→S150)。
【0062】
続いてステップS160において、PDLデータ生成部152は、設定情報管理部153により記憶された(図4に示されるような)設定情報を参照し、ステップS110において文書データ取得部151から与えられた文書データを各トレイの用紙を使用して印刷するためのPDLデータを各トレイ毎に(使用されるトレイの数に応じて複数)生成する。その後ステップS180の処理が行われる。
【0063】
また、ステップS170では、ステップS130においてカーボンコピーモードでないと判定されているので、上記のようなステップS140〜S160における処理は不要であり、PDLデータ生成部152は、利用者により指定された(1つの)トレイの用紙のみを使用して印刷するためのPDLデータを生成する。その後ステップS180の処理が行われる。
【0064】
続いてステップS160において、PDLデータ生成部152は、ステップS160において生成された複数のPDLデータまたはステップS170において生成された1つのPDLデータを、必要に応じて生成されるプリンタ20を制御するための制御データとともに、通信制御部14によりLAN30を介してプリンタ20へ送信する。その後、本印刷制御装置10におけるプリンタドライバ15は一旦処理を終了し、利用者がアプリケーションプログラムを起動して文書データの印刷指示を行うことにより印刷処理が開始されると、再びプリンタドライバ15における上記処理(S110〜S180)が開始される。
【0065】
<1.3 プリンタの動作>
次に、プリンタ20の動作について説明する。図5は、このプリンタ20における主制御部23の処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
図5に示すステップS510において、コマンド解析部231は、通信制御部24によりLAN30を介して印刷制御装置10から前述した(ステップS160において生成される)複数のトレイに対応した複数のPDLデータまたは(ステップS170において生成される)1つのPDLデータを受け取る。
【0067】
ステップS520において、コマンド解析部231は、上記PDLデータに含まれるコマンドを解析し、画像形成に関連するコマンドはビットマップデータ生成部232に与え、使用すべきトレイの指定を行うコマンドはトレイ切り換え部233に与える。ここで、上記PDLデータには、画像を形成するための画像データと、形成されるべき画像に対して図4に示されるような設定情報を反映させるための周知のコマンドと、上記画像が形成されるべきトレイを指定するコマンドとが含まれており、コマンド解析部231は、PDLデータからこれらのコマンドを抽出する。
【0068】
ステップS530において、ビットマップデータ生成部232は、コマンド解析部231から受け取った画像形成に関連するコマンドと画像形成のための画像データとに基づき、或る1つのトレイ(例えばトレイ1)に格納される用紙上に形成されるべき画像を表すビットマップデータを生成する。生成されたビットマップデータはプリント部25に与えられる。なお、このようなPDLデータからビットマップデータへの変換手法は周知であるので、説明は省略する。
【0069】
ステップS540において、トレイ切り換え部233は、コマンド解析部231から受け取った使用すべきトレイの指定を行うコマンドに基づき、プリント部25において使用されるべきトレイを選択する。
【0070】
ステップS550において、プリント部25は、ビットマップデータ生成部232により生成されたビットマップデータに基づき、トレイ切り換え部233により選択されたトレイに格納される用紙上に画像を形成し、当該用紙を装置外へ排出する。
【0071】
ステップS560において、コマンド解析部231は、上記PDLデータに含まれるコマンドが全て実行され(すなわち全てのトレイに対応する画像が形成され)印刷が全て完了したか否かを判定する。判定の結果、印刷が全て完了した場合(ステップS560においてYesの場合)にはプリンタ20は一旦処理を終了し、利用者が所定のアプリケーションプログラムを起動して印刷指示を行うことにより再びプリンタドライバ15からPDLデータが送信されると(S180)、ステップS510の処理が開始される。
【0072】
また、上記判定の結果、印刷が全て完了していない場合(ステップS560においてNoの場合)には、ステップS510の処理へ戻り、印刷の全てが完了するまで上記処理が繰り返される(S560→S510→…→S560)。すなわち、ステップS530において既に選択され印刷が完了したトレイ以外の或る1つのトレイ(例えばトレイ2)に対応するビットマップデータが生成され、ステップS540において当該トレイが選択され、ステップS550において、当該トレイに格納される用紙上に画像が形成され、全てのトレイが選択され印刷が完了するまで上記処理が繰り返される。
【0073】
<1.4 第1の実施形態の効果>
以上のように本実施形態では、同一内容の文書を異なるトレイから印刷する場合(カーボンコピーモードの場合)、印刷制御装置10において、各トレイに格納される用紙に応じた設定を図3に示すような操作画面を表示して利用者による操作入力を受け付け、PDLデータを各トレイ毎に(使用されるトレイの数に応じて複数)生成してプリンタ20に与え、プリンタ20において、上記複数のPDLデータを各トレイ毎のビットマップデータに変換して各トレイの用紙にそれぞれ出力する。この構成により、利用者は各トレイに格納される用紙に応じた設定を一括した操作入力により簡易に行うことができる。また、印刷制御装置10は、複数のPDLデータを生成し送信する簡易な構成とすることができる。
【0074】
<2. 第2の実施形態>
<2.1 装置全体の構成>
本発明における第2の実施形態に係る印刷制御装置10およびプリンタ20の機能的な構成は、図1に示される印刷制御装置10およびプリンタ20とほぼ同様の構成を有するので同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0075】
ここで、本実施形態における印刷制御装置10の主制御部13に含まれるプリンタドライバ15のPDLデータ生成部152は、第1の実施形態の場合とは異なり、PDLデータを1つのみ生成する。また、このことに対応して本実施形態におけるプリンタ20の主制御部23に含まれるコマンド解析部231は、1つのPDLデータに基づき各トレイ毎にコマンドおよび画像データを作成し、ビットマップデータ生成部232はこれらを受け取って各トレイ毎のビットマップデータを生成する。以下、本実施形態における印刷制御装置10およびプリンタ20の動作について説明する。
【0076】
<2.2 印刷制御装置の動作>
まず、本実施形態における印刷制御装置10におけるプリンタドライバ15の動作について説明する。図6は、本実施形態のプリンタドライバ15における処理の流れを示すフローチャートである。なお、このプリンタドライバ15における以下の処理が、文書印刷指示部161により印刷すべき文書データが与えられ、印刷指示を受け取ることにより開始開始されることについては前述したとおりである。
【0077】
この図6に示すステップS210〜S250は、図3に示すステップS110〜S150と同様の処理内容であるので説明を省略する。
【0078】
続いてステップS265において、PDLデータ生成部152は、設定情報管理部153により記憶された(図4に示されるような)設定情報を参照し、これらの設定情報に応じて各トレイの用紙を使用して印刷するための制御コマンドを各トレイ毎に(使用されるトレイの数に応じて複数)生成する。この制御コマンドは、プリンタジョブ言語(PJL:Printer Job Language)などで記述されており、後述するようにPDLデータに含まれるコマンドに優先する。すなわちこの制御コマンドに含まれる設定情報と矛盾する設定情報を含むPDLデータ内のコマンドは無視されることになる。
【0079】
なお、この制御コマンドのデータは、PDLデータの大半を占める画像データを含まないので、非常にデータ量が少ない。よって、(図3に示す)第1の実施形態の場合のように複数のPDLデータを生成し送信するよりも、複数の制御コマンドを生成し送信する本実施形態の方がより印刷制御装置10の処理負荷や、LAN30の通信負荷を軽減することができる。
【0080】
続いて、ステップS270において、ステップS230においてカーボンコピーモードでないと判定されている場合および上記ステップS265において制御コマンドが生成される場合のいずれであっても、PDLデータ生成部152は、上記制御コマンドに相当する(設定項目の)コマンドを含まない1つの(各トレイ共通に使用されるべき)PDLデータを生成する。なお、この1つのPDLデータは、或る1つのトレイに対応するものであってもよい。最終的に制御コマンドと矛盾するPDLデータ内のコマンドは無視されるので問題がないからである。
【0081】
続いてステップS280において、PDLデータ生成部152は、ステップS270において生成された1つのPDLデータと、カーボンコピーモードであると判定されている場合にはさらにステップS265において生成された制御コマンドとを、必要に応じて生成されるプリンタ20を制御するための制御データとともに、通信制御部14によりLAN30を介してプリンタ20へ送信する。その後、本印刷制御装置10におけるプリンタドライバ15は一旦処理を終了し、利用者がアプリケーションプログラムを起動して文書データの印刷指示を行うことにより印刷処理が開始されると、再びプリンタドライバ15おける上記処理(S210〜S280)が開始される。
【0082】
<2.3 プリンタの動作>
次に、本実施形態におけるプリンタ20の動作について説明する。図7は、このプリンタ20における主制御部23の処理の流れを示すフローチャートである。なお、この図7に示すステップS610,S620,S640〜S660は、図3に示すステップS510,S520,S540〜S560とそれぞれほぼ同様の処理内容であるが、異なる点を簡略に説明する。
【0083】
図7に示すステップS610において、コマンド解析部231は、通信制御部24によりLAN30を介して印刷制御装置10から前述した(ステップS270において生成される)1つのPDLデータ、および場合により(ステップS265において)生成される制御コマンドを受け取る。
【0084】
ステップS620において、コマンド解析部231は、上記PDLデータに含まれるコマンドおよび場合により受け取った制御コマンドを解析し、画像形成に関連するコマンドはビットマップデータ生成部232に与え、使用すべきトレイの指定を行うコマンドはトレイ切り換え部233に与える。なお、ここでは各トレイ毎の制御コマンドを受け取った場合、上記PDLデータに含まれるコマンドであって上記制御コマンドに矛盾するコマンドもビットマップデータ生成部232に各トレイ毎に与えられるものとするが、上記矛盾するコマンドは、上記制御コマンドがPDLデータに例えば上書きされることにより削除され、ビットマップデータ生成部232に与えられないものとしてもよい。また、上記PDLデータに含まれるコマンドであって上記制御コマンドに矛盾しないコマンドはそのままビットマップデータ生成部232に与えられることになる。
【0085】
ステップS635において、ビットマップデータ生成部232は、コマンド解析部231から受け取った画像形成に関連するコマンドと画像形成のための画像データとに基づき、或る1つのトレイ(例えばトレイ1)に格納される用紙上に形成されるべき画像を表すビットマップデータを生成する。ここで、ビットマップデータ生成部232は、各トレイ毎の制御コマンドを受け取った場合、上記PDLデータに含まれるコマンドであって上記制御コマンドに矛盾するコマンドを無視し、上記制御コマンドに従ってビットマップデータを生成する。
【0086】
続くステップS640〜S660の処理は、図3に示すステップS540〜S560とそれぞれほぼ同様の処理内容であるので、説明を省略する。
【0087】
<2.4 第2の実施形態の効果>
以上のように本実施形態では、同一内容の文書を異なるトレイから印刷する場合(カーボンコピーモードの場合)、印刷制御装置10において、1つのPDLデータを生成するとともに、制御コマンドを各トレイ毎に(使用されるトレイの数に応じて複数)生成してそれぞれプリンタ20に与え、プリンタ20において、上記PDLデータに対して制御コマンドを優先させたデータを各トレイ毎のビットマップデータに変換して各トレイの用紙にそれぞれ出力する。この構成により、利用者は各トレイに格納される用紙に応じた設定を一括した操作入力により簡易に行うことができる。
【0088】
<3. 第3の実施形態>
図8は、本発明における第3の実施形態に係る印刷制御装置および複数の用紙トレイを有するプリンタ(印刷装置)の機能的な構成を示すブロック図である。これらの構成は、図1に示される第1の実施形態に係る印刷制御装置10およびプリンタ20とほぼ同様であるので同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。ただし、本実施形態における印刷制御装置10は、第1の実施形態に係る印刷制御装置10とは異なり、さらにトレイ情報管理部154を備える。
【0089】
このトレイ情報管理部154は、プリンタ20における図示されない機器状態管理部から、印刷条件に関連する情報である各トレイの使用の可否および可能な設定内容を含む機器状態を示す情報を通信制御部14によりLAN30を介して取得する。このようにプリンタ20の機器状態を示す情報を印刷制御装置10に与える構成は周知であるのでその説明は省略する。
【0090】
本実施形態では、トレイ情報管理部154により取得される各トレイの使用の可否および可能な設定内容を含む機器情報は、図2に示すステップS160のPDLデータ作成処理において使用される。その他の処理は、図2に示す処理(S110〜S150,S170,S180)と同様であるのでその説明は省略する。
【0091】
本実施形態におけるステップS160において、PDLデータ生成部152によりPDLデータが生成される前に、トレイ情報管理部154は、プリンタ20から取得した各トレイの使用の可否および可能な設定内容を含む機器情報(印刷条件に関連する情報)を参照し、設定情報管理部153により記憶された(図4に示されるような)設定情報が全て設定可能か否か(すなわち印刷条件として設定可能か否か)を判断する。例えば、プリンタ20がカラーで印刷できない場合にカラーに関連する設定情報は設定不能であり、またプリンタ20のトレイ1にA3の大きさの用紙が格納されていない場合には少なくともトレイ1においてA3の大きさの用紙上に画像を形成することは設定不能である。
【0092】
トレイ情報管理部154は、利用者の操作入力に基づき決定された設定情報全てが設定可能であると判断する場合には、PDLデータ生成部152によるPDLデータの生成を許可するが、その一部または全部が不能である場合には、例えば次の3つの対応策を行うことが考えられる。これら3つの対応策は、予め利用者による操作入力に応じて適宜設定されてもよいし、その1つ以上が選択されて採用されてもよい。以下、順に説明する。
【0093】
(第1の対応策)
第1の対応策として、トレイ情報管理部154は、操作表示部11において(図4に示されるような)設定情報が設定不能である旨または印刷を行わない旨を警告(表示)して、図2に示す処理を終了する。このように、警告表示により利用者に処理の終了を事前に知らせることができるとともに、PDLデータを生成する前に印刷に関連する処理を終了することにより、印刷制御装置10の処理負荷、LAN30の通信負荷、およびプリンタ20の処理負荷をそれぞれ軽減することができる。
【0094】
なお、上記警告は、設定情報が設定不能である旨または印刷を行わない旨を表示することのみならず、処理が継続不能である旨のメッセージや、設定不能であるトレイ番号を示してもよい。また、警告音や警告音声などおよそ利用者に印刷処理に異常があったことを示す告知方法が使用されればよい。
【0095】
(第2の対応策)
次に、第2の対応策として、トレイ情報管理部154は、設定不能である設定情報を設定可能である設定情報に変更し(丸めて)、変更後の設定情報を新たな設定情報として記憶した後にPDLデータ生成部152によるPDLデータの生成を許可する。例えば、プリンタ20がカラーで印刷できない場合にカラーの設定情報は設定不能であるが、少なくともモノクロでの印刷は可能であるので、カラーの設定情報をモノクロの設定情報に変更する。また、プリンタ20のトレイ1にA3の大きさの用紙が格納されていない場合には少なくともトレイ1においてA3の大きさの用紙上に画像を形成することは設定不能であるが、例えばB4の大きさの用紙が格納されている場合にはこれに印刷することが可能であるので、PDLデータ生成部152によりB4の大きさの用紙に形成されるべき縮小された画像に対応するPDLデータが生成される。このように、設定不能の設定情報をプリンタ20に与えないことにより、印刷内容に異常が生じたり、印刷処理が停止することを未然に防止することができるとともに、利用者に設定可能な設定情報を再設定させる操作入力の煩瑣を解消することができる。
【0096】
(第3の対応策)
また、第3の対応策として、設定可能である設定情報が設定されたトレイに対応する画像の印刷のみが行われ、設定不能である設定情報が設定されたトレイに対応する画像の印刷が行われないよう、トレイ情報管理部154は、設定不能である設定情報を削除しまたは未設定であるものとして取り扱うことにより、PDLデータ生成部152により設定可能な設定情報に対応するPDLデータの生成のみを行わせる。このように、設定可能な設定情報に対応する用紙トレイに格納される用紙に画像を形成しながら、設定不能の設定情報をプリンタ20に与えないことにより、印刷内容に異常が生じたり、印刷処理が停止することを未然に防止することができる。
【0097】
<4. 第4の実施形態>
本発明における第4の実施形態に係る印刷制御装置10およびプリンタ20の機能的な構成は、図1に示される印刷制御装置10およびプリンタ20と同様の構成を有するので同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。ただし、本実施形態では、図2に示されるステップS140において設定情報管理部153により行われる処理、すなわち操作表示部11を介して受け付ける操作入力の内容および利用者に提示される操作画面の内容が、第1の実施形態における操作入力の内容および図3に示される操作画面の内容が異なる。以下、この画面例について図9を参照して説明する。
【0098】
図9は、トレイ毎の設定情報に関連する操作入力を受け付けるための操作画面の一部を示す図である。この図9には、図3に示される操作画面例と同様、表示部の画面内に表示される入力受付領域を示す窓状の四角形が描かれており、この四角形の内部には、プリンタ20に備えられる記憶部22に記憶されるべきビットマップについての設定情報を示す領域である本体保存表示領域600aと、各トレイにおいて試験的な印刷を行う際の設定情報を示す領域であるお試し印刷表示領域600bとが配されている。なお、さらに各トレイにおいて通常の印刷を行う際の設定情報を示す領域である通常印刷表示領域が配されていてもよいが、ここでは省略する。また、お試し印刷表示領域600bに代えて、上記通常印刷表示領域が配されていてもよい
【0099】
上記お試し印刷表示領域600bの内部には、プリンタ20に備えられるトレイ1〜4の各名称と当該トレイがそれぞれ使用可能であるか否かを示すチェックボックスを付されたトレイ名表示領域601が配されている。これらの構成により、各トレイの用紙にそれぞれ試験的な(典型的には一回的な)印刷のための設定情報が設定された画像を形成することができる。
【0100】
また、これら本体保存表示領域600aおよびお試し印刷表示領域600bの内部には、それぞれ図3に示される操作画面例と同様、カラーで印刷するか白黒で印刷するかを指定するためのラジオボタンを付されたカラーモード選択領域602と、印刷の色合いを指定するためのRGB調整ボタン603と、グラフィックモード選択領域604と、操作入力を終了させるための完了ボタン605と、操作入力をキャンセルするためのキャンセルボタン606とが配されている。これらの各機能は図3に示される操作画面例と同様であるので説明は省略する。
【0101】
図9に示されるように、本実施形態では、図3に示される操作画面例に対して、プリンタ20に備えられる記憶部22に記憶されるべきビットマップについての設定情報を設定するための利用者による操作入力を受け付ける領域が付加されている。この点が第1の実施形態の場合と大きく異なる。
【0102】
この図9に示される本体保存表示領域600aにおいて設定される設定内容を有する印刷用データは(少なくとも直ちには)印刷されるわけではなく、この印刷用データに基づき生成されたビットマップデータを保存するために使用されるものである。したがって、図5に示すステップS530において、ビットマップデータ生成部232は、本体保存表示領域600aにおいて設定される設定内容を有する、コマンド解析部231から受け取った画像形成に関連するコマンドと画像形成のための画像データとに基づきビットマップデータを生成し、当該ビットマップデータを記憶部22に保存する。この場合には、ステップS540においてトレイ選択が行われることなく、ステップS550において画像形成が行われることもない。
【0103】
ここで従来、プリンタ20に備えられる記憶部22に記憶されるべきビットマップデータは、いずれかのトレイから印刷されるべきまたは既に印刷された印刷用データに基づき生成される。そのため、この印刷用データの設定情報とは異なる設定情報を設定した印刷用データを印刷しないにもかかわらず新たに作成し当該印刷用データに基づきビットマップデータを生成することはない。したがって、このような従来の構成では、例えば印刷は低画質で行いたいが、保存は高画質で行いたいと利用者が考える場合であっても保存されるべきビットマップデータを新たに生成することはできない。これに対して、本実施形態では、保存すべきビットマップデータを生成するための印刷用データの設定情報は利用者により個別に設定可能であるので、利用者が望む設定内容の(例えば高画質の)ビットマップデータを印刷されるべきビットマップデータとは別に新たに生成して保存することができる。
【0104】
<5. 変形例>
上記各実施形態では、印刷用データを受け取ることにより各用紙トレイ毎に画像形成可能な印刷装置としてプリンタ20を例示したが、このような複数の用紙トレイを備える画像形成装置であれば、原稿の光学読み取りを行うスキャナを内蔵した複写機や、FAX機能を内蔵した複合機などあってもよい。また、印刷制御装置として一般的なコンピュータを例示したが、これに限られるものではなく、例えば印刷装置に上記印刷制御装置の機能が内蔵されていてもよい。
【0105】
上記各実施形態における設定情報は、各トレイに格納される用紙に応じたカラーモード、(RGB調整による)色合い、およびグラフィックモードであるが、これらの一部だけであってもよいし、その他およそ画像形成において考慮される設定要素、例えば明るさやガンマ補正量などのいずれかを含んでいてもよい。
【0106】
また、上記各実施形態における設定情報は、各トレイ毎に1つずつ設定されるが、複数のトレイに対応して設定されるものであれば必ずしも各トレイ毎に1つずつ設定されなくてもよい。例えば、2つ以上のトレイに対応する設定情報が1つであってもよいし、各トレイ共通の設定情報が設定され、これとは異なる場合にのみ、対応するトレイにさらなる個別の設定情報(または差分情報)が設定されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷制御装置およびプリンタの構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態におけるプリンタドライバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】上記実施形態における設定情報管理部により利用者から受け付けられたトレイ毎の設定情報に関連する操作入力の結果得られる設定情報例である。
【図4】上記実施形態におけるトレイ毎の設定情報に関連する操作入力を受け付けるための操作画面の一部を示す図である。
【図5】上記実施形態におけるプリンタにおける主制御部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明における第2の実施形態におけるプリンタドライバにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】上記実施形態におけるプリンタにおける主制御部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明における第3の実施形態に係る印刷制御装置およびプリンタの機能的な構成を示すブロック図である。
【図9】本発明における第4の実施形態において、トレイ毎の設定情報に関連する操作入力を受け付けるための操作画面の一部を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
10,101,102 …印刷制御装置
11,21 …操作表示部
12,22 …記憶部
13,23 …主制御部
14,24…通信制御部
15 …プリンタドライバ
16 …アプリケーションプログラム
25 …プリント部
30 …LAN
151 …文書データ取得部
152 …PDLデータ生成部
153 …設定情報管理部
154 …トレイ情報管理部
161 …文書印刷指示部
231 …コマンド解析部
232 …ビットマップデータ生成部
233 …トレイ切り換え部
501,601 …トレイ名表示領域
502,602 …カラーモード選択領域
503,603 …RGB調整ボタン
504,604 …グラフィックモード選択領域
505,605 …完了ボタン
506,606 …キャンセルボタン
600a …本体保存表示領域
600b …お試し印刷表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示手段と、
前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御手段と
を備えることを特徴とする、印刷制御装置。
【請求項2】
前記操作表示手段は、前記画像がカラーであるかモノクロであるかを決定するための情報、前記画像がカラーである場合において当該画像の色合いを決定するための情報、および前記画像のグラフィックスモードを決定するための情報の少なくとも1つを含む設定情報を決定する操作入力のための操作画面を表示することを特徴とする、請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報のうちの1つに応じた画像を対応する用紙トレイに格納される用紙に形成するためのコマンドを含む印刷用データを前記用紙トレイ毎に生成し前記印刷装置に与えることを特徴とする、請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に応じた画像を対応する用紙トレイに格納される用紙に形成するための複数の制御コマンドと、前記印刷用データとをそれぞれ生成し前記印刷装置に与えることを特徴とする、請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記印刷装置により解釈可能なページ記述言語により記述される印刷用データを生成することを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であるか否かを判別することを特徴とする、請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項7】
前記操作表示手段は、前記印刷装置における印刷条件に関連する情報に基づき、前記制御手段により前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別された場合、設定不能であることを表す操作画面を表示することを特徴とする、請求項6に記載の印刷制御装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報を設定可能な設定情報に変更することを特徴とする、請求項6に記載の印刷制御装置。
【請求項9】
《第3の実施形態における対応策3》
前記制御手段は、前記複数の設定情報のうちの少なくとも1つが前記印刷装置において設定不能であると判別した場合、当該設定不能であると判別された設定情報に対応する用紙トレイに格納される用紙に前記画像を形成することを停止することを特徴とする、請求項6に記載の印刷制御装置。
【請求項10】
前記操作表示手段は、前記印刷装置に備えられる所定の記憶手段に記憶されるべきデータである印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、当該操作入力のための所定の操作画面を表示し、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与えることを特徴とする、請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項11】
前記操作表示手段は、前記印刷装置に備えられる所定の記憶手段に記憶されるべき前記データとは異なる印刷用データまたは当該印刷用データに相当するデータに対応する試験的な印刷のための設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、当該操作入力のための所定の操作画面を表示し、
前記制御手段は、前記操作表示手段により受け付けられた前記試験的な印刷のための設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与えることを特徴とする、請求項10に記載の印刷制御装置。
【請求項12】
所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置と、当該印刷装置を制御する印刷制御装置とを備える印刷システムであって、
前記印刷制御装置は、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示手段と、
前記操作表示手段により受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御手段と
を備え、
前記印刷装置は、
前記複数の用紙トレイから前記画像を形成されるべき用紙を格納する用紙トレイを選択するトレイ選択手段と、
前記印刷用データに基づき、前記トレイ選択手段により選択された用紙トレイに格納される用紙上に前記印刷用データに対応する画像を形成し出力する画像形成手段と
を備えることを特徴とする、印刷システム。
【請求項13】
所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示ステップと、
前記操作表示ステップにおいて受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御ステップと
を備えることを特徴とする、印刷制御方法。
【請求項14】
所定の用紙をそれぞれ格納する複数の用紙トレイを備え所定の文書を印刷するための印刷用データに対応する画像を前記用紙上に形成する印刷装置を制御する印刷制御装置に、
同一の前記文書を前記複数の用紙トレイのうちの2つ以上に格納される用紙にそれぞれ印刷するために前記複数の用紙トレイに対応して設定されるべき印刷条件を設定するための複数の設定情報を決定する操作入力を受け付けるとともに、前記操作入力のための所定の操作画面を表示する操作表示ステップと、
前記操作表示ステップにおいて受け付けられた前記複数の設定情報に基づき前記印刷用データを生成して前記印刷装置に与える制御ステップと
を実行させるための、プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−213365(P2007−213365A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−33335(P2006−33335)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】