説明

印字装置

【課題】精度良く紙詰まりを検出することができる印字装置を提供する。
【解決手段】用紙の紙送り及び紙戻しをする紙送りローラ208と、用紙に印字する印字ヘッド207と、小片として切り取ることができるように印字された用紙に切り込みを入れるカッタ部とを備え、排出口から小片が繋がった状態の印字された用紙を排出する印字装置であって、排出口近傍に用紙が有るか無いかを検出する紙検出センサ203と、紙検出センサ203が用紙を検出する位置より前方の位置で、用紙の紙戻りを防ぐ逆止め部と、用紙を紙戻しするよう紙送りローラ208を制御する第1の紙戻し制御をした後に、印字ヘッド207による印字と紙送りローラ208による紙送りを行い、紙送りローラ208による紙送り量が所定量になったときに紙検出センサ203が用紙無しを検出した場合に紙詰まりを検出する制御部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レストラン等の飲食店において、厨房へ調理の指示を伝えるための伝票を印字する伝票出力装置(印字装置)が利用されている。図11に、伝票出力装置900が伝票を印字して出力した様子を示す。同図に示されるように、伝票は、注文された料理1つ1つに対応する単品伝票901の形で伝票出力装置900の排出口902から出力されてくる。単品伝票901−1、901−2、901−3のそれぞれは、パーシャルカットされて前後の単品伝票と繋がった状態となっている。パーシャルカットとは、単品伝票を完全に切断して分離してしまうのではなく、一部分(図では中央)のみを残してカットする手法である。店員は、このように繋がった伝票から単品伝票901を切り取って、その単品伝票に指示された料理を調理する。
【0003】
伝票をパーシャルカットするカッタは、排出口902よりも所定距離(例えば10mm程度)離れた伝票出力装置内部に設置されている。そのため、図11(a)に示すように、最後に印字された単品伝票901−3は、排出口902から一部分のみしか排出されておらず、印字内容が見にくく、又、切り取る際につかみにくくなっている。そこで、最後の単品伝票901−3を印字してパーシャルカットした後に伝票の用紙を紙送りすることによって、図11(b)に示すように、この最後の単品伝票901−3が内容を判読可能な位置まで排出口902の外に出てくるようにすることが行われている。ただし、この状態のままで次の単品伝票の印字をしてしまうと、紙送りをした分が印字の際の余白となってしまうので、紙戻しをしてから印字をすることで余白を削減可能としたプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−92371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、パーシャルカットを施した伝票は、紙送りや紙戻しに伴ってカット部分がよじれたり、カット部分が伝票出力装置内の部品に引っかかったりしやすいため、伝票出力装置内で紙詰まりを生じさせやすい。
上述した伝票出力装置内で紙詰まりが発生すると、印字された伝票が排出口から排出されない。このため、伝票出力装置での伝票の紙詰まりを検出する場合、排出口近傍に反射式光センサ等を設け、伝票印字後に排出口近傍における伝票の有無を検出することが考えられる。つまり、伝票印字の前に伝票が検出されず、印字後にも伝票が検出されない場合、伝票出力装置内部で紙詰まりが発生していると判断する。
ところが、図11(b)のように伝票を紙送りした後、例えば、飲食店が混雑し多くの調理指示が厨房に出されることで、調理人が多忙な状態となると、伝票出力装置から出力された単品伝票が暫くの間、切り取られずに排出口902からぶら下がったままになっている状況が起こり得る。このような状況で紙戻しをして印字すると、既に排出した単品伝票が切り取られずに排出口に残っているのか、新たに印字した単品伝票が排出口に排出されたのかを判定することができない。このため、従来の伝票出力装置では、紙詰まりを検出することが困難である、という問題があった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度良く紙詰まりを検出することができる印字装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、用紙の紙送り及び紙戻しをする紙送り部と、前記用紙に印字する印字部と、小片として切り取ることができるように前記印字された用紙に切り込みを入れるカッタ部と、を備え、排出口から小片が繋がった状態の印字された用紙を排出する印字装置であって、前記用紙の紙送り方向において、前記カッタ部が前記印字された用紙に切り込みを入れる位置より前方且つ前記排出口より後方の位置で、前記用紙が有るか無いかを検出するセンサと、前記用紙の紙送り方向において前記センサが前記用紙を検出する位置より前方の位置で、前記用紙の紙戻りを防ぐ逆止め部と、前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御する第1の紙戻し制御をした後に、前記印字部による印字と前記紙送り部による紙送りを行い、前記紙送り部による紙送り量が所定量になったときに前記センサが用紙無しを検出した場合に紙詰まりを検出する制御部と、を備えることを特徴とする印字装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の印字装置において、前記制御部は、前記第1の紙戻し制御をしたときに前記センサが用紙有りを検出した場合、前記印字部による印字と前記紙送り部による紙送りを行い、前記カッタ部が前記用紙に切り込みを入れた後に、当該切り込みの位置が前記逆止め部より前方になるよう紙送りした後に、前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御する第2の紙戻し制御をすることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の印字装置において、前記制御部は、前記第2の紙戻し制御毎に前記センサによる前記用紙の検出を行い、前記センサが所定の閾値以上連続して用紙有りを検出した場合に紙詰まりを検出することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記の印字装置において、前記制御部は、前記第2の紙戻し制御をしたときに前記センサが用紙有りを検出した場合、前記用紙を紙戻しした分だけ紙送りし、再度前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、上記の印字装置において、前記逆止め部は、前記用紙が紙戻しされたときに、前記排出口の外部にある前記用紙の小片を引掛けることにより、前記排出口の外部にある前記用紙の紙戻りを防ぎ、前記制御部は、前記用紙を所定距離紙戻しするよう前記紙送り部を制御した直後に、前記センサが用紙無しを検出した場合、紙詰まりでないと判定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様は、用紙の紙送り及び紙戻しをする紙送り部と、前記用紙に印字する印字部と、小片として切り取ることができるように前記印字された用紙に切り込みを入れるカッタ部と、を備え、排出口から小片が繋がった状態の印字された用紙を排出する印字装置であって、前記用紙の紙送り方向において、前記カッタ部が前記印字された用紙に切り込みを入れる位置より前方且つ前記排出口より後方の位置で、前記用紙が有るか無いかを検出するセンサと、前記用紙の紙送り方向において前記センサが前記用紙を検出する位置より前方の位置に設けられ、前記用紙が紙戻しされたときに、前記排出口の外部にある前記用紙の小片を引掛けることにより、前記排出口の外部にある前記用紙の紙戻りを防ぐ逆止め部と、前記排出口の外部に達するまで紙詰まりせずに印字された前記用紙を所定距離紙戻しするよう前記紙送り部を制御した直後に、前記センサが用紙無しを検出した場合、紙詰まりでないと判定する制御部とを備えることを特徴とする印字装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、センサが用紙を検出する位置より前方に逆止め部を設けたことにより、既に排出口から排出した印字済みの用紙が切り取られずに残っている場合であっても、紙戻し(バックフィード)処理をした際にセンサが用紙を検出する位置に、排出した用紙が紙戻りすることはない。すなわち、既に排出口から排出された用紙をセンサが検出することはない。これにより、センサは、新たに印字された用紙のみを検出することができるため、この仕組みを用いることにより、用紙印字中に精度良く紙詰まりを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による伝票出力装置が適用された注文管理システムの構成図である。
【図2】本実施形態による伝票出力装置の外観構成を示す斜視図である。
【図3】本実施形態による紙検出センサとロール紙逆止めの位置関係を示す概略図である。
【図4】本実施形態による伝票出力装置が印字を行って出力する伝票の一例を示す図である。
【図5】本実施形態による伝票出力装置の内部構造の一部を示す断面図である。
【図6】本実施形態による伝票出力装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態による伝票出力装置が伝票を印字した様子を示す概略図である。
【図8】本実施形態による伝票出力装置の排出口におけるロール紙の状態を示す概略図である。
【図9】実施例1による伝票出力処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】実施例2による伝票出力処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】従来の伝票出力装置が伝票を印字して出力した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による伝票出力装置2が適用された注文管理システムの構成図である。この注文管理システムは、注文管理装置1と、伝注文入力装置3と、伝票出力装置(印字装置)2を含んで構成され、例えば、レストラン等の飲食店に導入されて利用される。
なお、図1において、伝票出力装置2及び注文入力装置3は、それぞれ1台ずつが記載されているが、本注文管理システムが設置されて運用される飲食店に応じて、適宜複数台を設置することも可能である。
また飲食店の規模に応じて、図示しない中継装置を用意し、注文管理装置1と、伝票出力装置2や注文入力装置3との通信を中継させるようにしてもよい。
【0016】
注文入力装置3は、店員が注文を入力するために使用する携帯型の端末装置であり、注文を入力するための入力機能、入力した内容を確認するために表示をする表示機能、注文データを送信する送信機能等を有している。注文データには、後述するテーブルNo.及び担当No.の各データと、注文された料理の名称や数量等のデータが含まれる。注文入力装置3は、店員が注文を入力すると、注文データを生成して、生成した注文データを無線で注文管理装置1へ送信する。
【0017】
注文管理装置1は、飲食店の注文を管理するサーバ装置であり、注文管理装置1は、伝注文入力装置3から送信された注文データを受信し、受信した注文データを記憶する。また、注文管理装置1は、予め出力設定データを記憶しており、この出力設定データを利用して注文データから伝票データを生成し、生成した伝票データを無線又は有線で伝票出力装置2へ送信する。
【0018】
伝票出力装置2は、厨房へ調理の指示を伝えるための伝票を印字するプリンタである。伝票出力装置2は、注文管理装置1から送信された伝票データを受信し、受信した伝票データに基づいて伝票を印字する。
また、伝票出力装置2は、飲食店に来店した客に料理の提供時にお渡し、会計時に持参していただく客用伝票を印字する。
【0019】
図2は、本実施形態による伝票出力装置2の外観構成を示す斜視図である。
図示するように、伝票出力装置2は、正面に前扉201と、紙詰まり報知部202とを備え、前扉201の上部に伝票を排出する排出口210が設けられている。紙詰まり報知部202は、例えばLED(Light Emitting Diode)等から構成され、点滅することにより伝票出力装置2における紙詰まりを報知する。前扉は、開閉可能な扉である。
【0020】
図3は、本実施形態による紙検出センサ203とロール紙逆止め204の位置関係を示す概略図である。
伝票出力装置2は、排出口210の上部に紙検出センサ203を備える。この紙検出センサ203は、排出口210を形成する前扉201のX地点(センサが用紙を検出する位置)に伝票(用紙)が存在する否かを検知するセンサであり、例えば、透過型の光センサや反射型の光センサである。このX地点は、排出口210近傍であって、伝票の紙送り方向において、伝票がパーシャルカットされる位置より前方且つ排出口210より後方の位置である。なお、この紙検出センサ203については、伝票用紙が存在するか否かを検出できればこれらに限らず、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラなどでもよい。
前扉201の上部のX地点より前方には、かぎ形のロール紙逆止め(逆止め部)204が設けられる。ロール紙逆止め204は、排出口210に伝票が切り取られずに残っている場合に、印字のために伝票を紙戻ししたときに、排出された伝票のパーシャルカットされた部分が爪の下に引っかかるよう構成され、X地点より前方で、伝票の逆戻りを防ぐ。すなわち、ロール紙逆止め204は、伝票(用紙)が紙戻しされたときに、排出口210の外部にある単品伝票を引掛けることにより、排出口210の外部にある伝票の紙戻りを防ぐ。ここで、伝票の紙送り方向L0を前方と定義し、紙送り方向L0の逆方向(紙戻し方向)L1を後方と定義する。紙送り方向L0とは、伝票が印字されて排出口210へ紙送りされる方向である。
【0021】
図4は、本実施形態による伝票出力装置2が印字を行って出力する伝票の一例を示す図である。この例において、伝票は、単品伝票TD1と、単品伝票TD2と、単品伝票TD3との3つの単品伝票の集合として構成されている。単品伝票とは、注文された料理1つ1つに対応する、伝票の小片のことである。各単品伝票には、伝票データに基づいて伝票No.とテーブルNo.と担当No.と時刻とが印字されている。また、単品伝票それぞれには、注文された料理の名称と数量が印字されている。さらに、単品伝票TD1と単品伝票TD2の間、及び、単品伝票TD2と単品伝票TD3の間には、パーシャルカットが施されている(各単品伝票の間が中央の一部分のみを残してカットされている)。以下、単品伝票TD1とその次の単品伝票TD2の間のパーシャルカットが施されている部分を単品伝票TD1のカット部CTとする。
【0022】
図5は、本実施形態による伝票出力装置2の内部構造の一部を示す断面図である。
伝票出力装置2の内部には、紙検出センサ203と、ロール紙逆止め204と、カッタ可動刃205と、固定刃206と、印字ヘッド207と、紙送りローラ208と、紙切れ検出センサ209とが設けられている。
【0023】
紙送りローラ208は、ロール紙Rの紙送りや紙戻しを行う機構部品である。具体的には、ロール紙Rが紙送りローラ208と印字ヘッド207の間に保持されており、紙送りローラ208が回転することによって、ロール紙Rが紙送り又は紙戻しされる。なお、本実施形態における紙送りは、紙送り方向L0にロール紙Rを紙送りすることであり、紙戻しは、紙戻し方向L1にロール紙Rを紙送りすることである。
【0024】
印字ヘッド207は、ロール紙Rに印字を行う部品である。本実施形態では、ロール紙Rとして熱を加えると色が変化する感熱紙を使用し、印字ヘッド207としてロール紙Rに熱を加えることによって印字を行う加熱型の印字ヘッドを適用するものとする。
紙切れ検出センサ209は、ロール紙Rが無くなったか否かを検出するセンサであり、印字ヘッド207の近傍に設けられている。
【0025】
カッタ可動刃205と固定刃206とは、小片として切り取ることができるように印字されたロール紙R(伝票)に切り込みを入れる(パーシャルカットする)カッタ部である。カッタ可動刃205は図中の上下方向に移動可能となっており、このカッタ可動刃205が下方へ動いて固定刃206とカッタ可動刃205の間にロール紙Rを挟み込むことによって、ロール紙Rがパーシャルカットされて伝票が形成される。
排出口210は、パーシャルカットされた(小片が繋がった状態の)単品伝票(印字された用紙)が排出されてくる開口部である。
【0026】
さらに、排出口210の近傍(排出口210よりも内側)には、紙検出センサ203が設けられている。紙検出センサ203は、伝票がX地点に存在するか否かを検出するセンサである。また、X地点より前方には、単品伝票の逆戻りを防止するロール紙逆止め204が設けられている。
また、本図に示すB地点は、ロール紙逆止め204のかぎ形のつめの端より前方の位置である。また、C地点は、X地点より後方であって、カット位置より前方にある位置である。カット位置とは、カッタ可動刃205と固定刃206とが、伝票出力装置2内でロール紙Rをパーシャルカットする位置である。
【0027】
図6は、本実施形態による伝票出力装置2の電気的構成を示すブロック図である。伝票出力装置2は、伝票出力装置2を統括して制御する制御装置200を備える。制御装置200は、通信処理部21と、データ記憶部22と、印字・カッタ制御部23と、ロール紙検出部24と、制御部25とを有している。
【0028】
通信処理部21は、注文管理装置1から送信された伝票データを受信する。
データ記憶部22は、通信処理部21が受信した伝票データを記憶する。また、データ記憶部22は、制御部25が後述の紙詰まり判定を行うための閾値nを予め記憶している。閾値nは、予め設定された値である。なお、閾値nは、図示しない操作部から入力し、記憶部22に記憶しておくことも可能である。
印字・カッタ制御部23は、印字ヘッド207と紙送りローラ208とを制御し伝票の印字を行う。また、印字・カッタ制御部23は、カッタ可動刃205と紙送りローラ208を制御し伝票のパーシャルカットを行う。
ロール紙検出部24は、紙検出センサ203及び紙切れ検出センサ209を制御し、紙検出センサ203及び紙切れ検出センサ209から検出信号を受け取る。
【0029】
制御部25は、データ記憶部22に記憶された伝票データに基づいて、伝票の印字と伝票のパーシャルカットを印字・カッタ制御部23へ指示する。また、制御部25は、ロール紙検出部24における紙検出センサ203の検出結果に基づいて、紙詰まりを検出する。この紙詰まり検出処理の詳細は後述する。
【0030】
図7は、本実施形態による伝票出力装置2が伝票を印字した様子を示す概略図である。
図7(a)は、単位伝票TD3の印字後に、単品伝票TD3のカット部CTをC地点まで紙戻し(以下、バックフィードと称する)する制御をした状態を示す。印字・カッタ制御部23は、紙送りローラ208の回転量に基づいて、カット部CTの位置を判定する。紙送りローラ208の回転量は、例えば、紙送りローラ208の実行ステップ数等から算出される。この状態では、単品伝票TD3のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかかり、単位伝票TD3はロール紙逆止め204より前方で維持される。これにより、X地点はカット部分CTの隙間ができるため、紙検出センサ203は、ロール紙Rを検出しない(ロール紙R無しを検出する)。すなわち、紙検出センサ203は、ロール紙Rがバックフィードされた場合であっても、既に排出口210から排出された伝票は検出しない。
図7(b)は、図7(a)に示す状態から次の伝票の印字を開始した状態を示す。この状態において、次の伝票がX地点に紙送りされるため、紙検出センサ203は、ロール紙Rを検出する(ロール紙R有りを検出する)。
【0031】
次に、図8を参照して、伝票出力装置2による紙詰まり検出処理について説明する。図8は、本実施形態による伝票出力装置2の排出口210の近傍におけるロール紙Rの状態を示す概略図である。
図8(a)は、伝票印字前のロール紙Rの状態を示す。この状態において、X地点には伝票が存在しないため、紙検出センサ203はロール紙R無しを検出する。
図8(b)は、図8(a)に示す状態から単品伝票TD1の印字を開始した状態を示す。この状態において、新たに印字された単品伝票TD1がX地点に紙送りされるため、紙検出センサ203は、ロール紙R有りを検出する。
図8(c)は、印字された単品伝票TD1のパーシャルカット時の状態を示す。この状態において、印字された単品伝票TD1がX地点に存在するため、紙検出センサ203は、ロール紙R有りを検出する。
【0032】
図8(d)は、単品伝票TD1のカット部CTをB地点まで紙送りした状態を示す。この状態において、単品伝票TD1の後方にあるロール紙Rが地点Xに紙送りされるため、紙検出センサ203は、ロール紙R有りを検出する。
図8(e)は、図8(d)に示す状態から単品伝票TD1のカット部CTをC地点までバックフィードする制御をした状態を示す。図8(d)において、単品伝票TD1は、重力によりロール紙逆止め204の爪より下に下がった状態である。このため、図8(d)に示す状態から単品伝票TD1をバックフィードすると、単品伝票TD1のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかかり、X地点に隙間ができる。よって、この状態において、紙検出センサ203は、ロール紙R無しを検出する。
【0033】
図8(f)は、ロール紙逆止め204より前方に伝票が無いときに、ロール紙Rが排出口210の近傍において紙詰まりしている状態を示す。この状態において、X地点には伝票が存在しないため、紙検出センサ203はロール紙R無しを検出する。
図8(g)は、既に排出した単品伝票TD1のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかかっているときに、ロール紙Rが排出口210の近傍において紙詰まりしている状態を示す。この状態において、単品伝票TD1のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかかり、X地点には隙間ができるため、紙検出センサ203は、ロール紙R無しを検出する。すなわち、既に排出した単品伝票が切り取られている場合であっても、既に排出した単品伝票が切り取られずに残っている場合であっても、紙詰まりが発生すると、紙検出センサ203は、ロール紙R無しを検出する。
図8(h)は、既に印字した単品伝票TD1のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかからずに、ロール紙Rが排出口210の近傍において紙詰まりしている状態を示す。この状態において、単品伝票TD1がX地点に存在するため、紙検出センサ203は、ロール紙R有りを検出する。
【0034】
以下、伝票データD0の単品伝票TD0が既に印字されて切り取られずに排出口210からぶら下がったままになっている状況(図8(d)参照)において、伝票データD1を印字する場合を例に、紙詰まり検出処理について説明する。伝票データD1は、単品伝票TD1と単品伝票TD2と単品伝票TD3とを含む。
まず、印字・カッタ制御部23が、紙送りローラ208を制御して単品伝票TD0のカット部CTがC地点になるよう用紙をバックフィードする(図8(e)参照)。そして、印字・カッタ制御部23は、伝票データD1の印字処理を開始する。印字処理とは、伝票データをロール紙Rに印字し、ロール紙Rを紙送りすることである。印字処理による紙送り量が所定量になると、ロール紙検出部24が、紙検出センサ203によりX地点におけるロール紙Rの有無を検出する。この所定量は、例えば、単品伝票TD0のカット部CTがB地点に到達するまでの紙送り量である。制御部25は、このとき、ロール紙検出部24がロール紙R無しを検出した場合に、紙詰まりを検出する(あるべきロール紙RがB地点より後方で詰まっていると判断。図8(g)参照)。そして、制御部25は、紙詰まりを検出すると、紙詰まり報知部202を点滅することにより、紙詰まりを報知する。一方、制御部25は、ロール紙検出部24がロール紙R有りを検出した場合には、紙詰まりなしと判定し、伝票データD1の印字処理を続行する。
【0035】
このように、本実施形態によれば、紙検出センサ203より前方にロール紙逆止め204を設けたことにより、既に排出口210から排出した伝票が切り取られずに残っている場合にロール紙Rをバックフィードさせても、紙検出センサ203が伝票を検出する位置X地点に、排出した伝票が紙戻りすることがない。すなわち、既に排出口210から排出した伝票を紙検出センサ203が検出することはない。これにより、紙検出センサ203は、新たに印字された伝票のみを検出することができるため、精度良く紙詰まりを検出することができる。
【0036】
また、単品伝票TD0のカット部CTをC地点までバックフィードした際に、ロール紙逆止め204にカット部CTが引っかからず、紙検出センサ203がロール紙R有りを検出した場合(図8(b)、(c)参照)であっても、印字・カッタ制御部23は、伝票データD1の印字処理を開始する。そして、伝票データD1の単品伝票TD1がパーシャルカットされ、単品伝票TD1のカット部CTがB地点まで紙送りされると、印字・カッタ制御部23は、単品伝票TD1のカット部CTをC地点までバックフィードするよう紙送りローラ208を制御する(図8(e)参照)。これにより、単品伝票TD1のカット部CTがロール紙逆止め204に引っかかれば、ロール紙Rは正常に印字処理されていた(紙詰まりでない)と判断できるため、以後の印字について、上記と同様に、紙検出センサ203により紙詰まりを検出することができる。
【0037】
ここで、単品伝票TD1のカット部CTをC地点までバックフィードするよう制御した際に、カット部CTがロール紙逆止め204に引っかからず、紙検出センサ203がロール紙R有りを検出した場合には、図8(h)の状態による紙詰まりが発生した可能性がある。そのため、この場合、制御部25は、ロール紙Rの紙送りとバックフィードを繰り返し、バックフィード時に紙検出センサ203がロール紙R有りを検出した回数を計数する。そして、制御部25は、計数した回数が閾値n以上になった場合に、紙詰まりを検出する(図8(h)参照)。これにより、図8(h)の状態による紙詰まりが発生した場合であっても、紙詰まりを検出することができる。
【0038】
以下、本実施形態に係る伝票出力装置2の具体的な動作について、実施例を挙げて説明する。
【実施例1】
【0039】
図9は、本実施例による伝票出力処理の手順を示すフローチャートである。
ここでは、伝票データD0(単品伝票TD0を含む)の印字後に、伝票データD1(単品伝票TD1、単品伝票TD2及び単品伝票TD3を含む)を印字する場合を例に説明する。
まず、制御部25は、伝票データD0の単品伝票TD0のパーシャルカット後に単品伝票TD0のカット部CTをB地点まで紙送りしたか否かを判定する。(ステップS101)。具体的には、印字・カッタ制御部23が、紙送りローラ208の回転量に基づいて、単品伝票TD0のカット部CTの位置を判定し、単品伝票TD0のカット部CTの位置を制御部25に出力する。制御部25は、入力されたカット部CTの位置に基づいて、単品伝票TD0のカット部CTをB地点まで紙送りしたか否かを判定する。
単品伝票TD0のカット部CTをB地点まで紙送りしていない場合(ステップS101:No)には、ステップS103へ移行する。一方、単品伝票TD0のカット部CTをB地点まで紙送りしている場合(ステップS101:Yes)(図8(d)参照)には、印字・カッタ制御部23が、単品伝票TD0のカット部CTをC地点までバックフィードするよう紙送りローラ208を制御する(ステップS102)(図8(e)参照)。
【0040】
次に、ロール紙検出部24が、紙検出センサ203によりX地点におけるロール紙Rの有無を検出する(ステップS103)。X地点にロール紙Rが無い場合(図8(a)、図8(e)参照)には、制御部25は、紙検出カウンタを「0」とする(ステップS104)。すなわち、制御部25は、伝票を所定距離バックフィードした直後に、紙検出センサ203がロール紙R無しを検出した場合、伝票が正常に印字されている(紙詰まりでない)と判定する。
次に、印字・カッタ制御部23が、伝票データD1の印字処理をする(ステップS105)。そして、制御部25は、伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字したか否かを判定する(ステップS106)。伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字した場合(ステップS106:Yes)にはステップS111へ移行する。
【0041】
一方、伝票データD1の単位伝票TD1〜TD3を全て印字していない場合(ステップS106:No)には、制御部25は、紙送りローラ208の回転量に基づいて、単品伝票TD0のカット部CTがB地点まで紙送りされたか否かを判定する(ステップS107)。単品伝票TD0のカット部CTがB地点まで紙送りされていない場合(ステップS107:No)には、ステップS105へ戻る。
一方、単品伝票TD0のカット部CTがB地点まで紙送りされた場合(ステップS107:Yes)には、ロール紙検出部24が、紙検出センサ203によりX地点におけるロール紙Rの有無を検出する(ステップS108)。X地点にロール紙Rが無い場合、印字したはずのロール紙Rが検出できないため、紙詰まりと判定する(図8(f)、(g)参照)。
【0042】
一方、X地点にロール紙Rが有る場合(図8(b)参照)には、伝票データD1の印字処理及びロール紙Rのパーシャルカットを行う(ステップS109)。そして、制御部25は、伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字したか否かを判定する(ステップS110)。
伝票データD1の単位伝票TD1〜TD3を全て印字していない場合(ステップS110:No)には、ステップS109へ戻る。一方、伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字した場合(ステップS110:Yes)(図8(c)参照)には、伝票データD1における最後の単品伝票TD3のカット部CTをB地点まで紙送りして、伝票データD1における伝票出力処理を終了する(ステップS111)(図8(d)参照)。
【0043】
一方、上述したステップS103において、X地点にロール紙Rが有る場合には、印字・カッタ制御部23が、伝票データD1の印字処理をする(ステップS113)。そして、制御部25は、伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字したか否かを判定する(ステップS114)。
伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字した場合(ステップS114:Yes)にはステップS111へ移行する。
【0044】
一方、伝票データD1の単位伝票TD1〜TD3を全て印字していない場合(ステップS114:No)には、制御部25は、紙送りローラ208の回転量に基づいて、単品伝票TD1のカット部CTがカット位置まで紙送りされたか否かを判定する(ステップS115)。
単品伝票TD1のカット部CTがカット位置まで紙送りされていない場合(ステップS115:No)には、ステップS113へ戻る。一方、単品伝票TD1のカット部CTがカット位置まで紙送りされた場合(ステップS115:Yes)には、印字・カッタ制御部23が、カッタ可動刃205を駆動してロール紙Rをパーシャルカットする(ステップS116)。そして、印字・カッタ制御部23は、引き続き、伝票データD1の印字処理をする(ステップS117)。
【0045】
そして、制御部25は、伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字したか否かを判定する(ステップS118)。伝票データD1の単品伝票TD1〜TD3を全て印字した場合(ステップS118:Yes)にはステップS111へ移行する。一方、伝票データD1の単位伝票TD1〜TD3を全て印字していない場合(ステップS118:No)には、制御部25は、紙送りローラ208の回転量に基づいて、単品伝票TD1のカット部CTがB地点まで紙送りされたか否かを判定する(ステップS119)。
単品伝票TD1のカット部CTがB地点まで紙送りされていない場合(ステップS119:No)には、ステップS117へ戻る。一方、単品伝票TD1のカット部CTがB地点まで紙送りされた場合(ステップS119:Yes)には、印字・カッタ制御部23が、単品伝票TD1のカット部CTをC地点までバックフィードするよう紙送りローラ208を制御する(ステップS120)。そして、ロール紙検出部24が、紙検出センサ203によりX地点におけるロール紙Rの有無を検出する(ステップS121)。
X地点にロール紙Rが無い場合(図8(e)参照)には、印字・カッタ制御部23が、単品伝票TD1のカット部CTをB地点まで紙送りして(ステップS112)、ステップS104へ移行する。すなわち、制御部25は、伝票を所定距離バックフィードした直後に、紙検出センサ203がロール紙R無しを検出した場合、ステップS103においてX地点にあったロール紙も紙詰まりなく印字されており、その後の印字処理によっても伝票が正常に印字されている(紙詰まりでない)と判定する。
【0046】
一方、X地点にロール紙Rが有る場合(図8(h)の可能性あり)には、制御部25は、紙検出カウンタに1を加算する(ステップS122)。そして、制御部25は、紙検出カウンタが閾値n以上であるか否かを判定する(ステップS123)。紙検出カウンタが閾値n以上である場合には、紙詰まりと判定する(図8(h))。一方、紙検出カウンタが閾値n未満である場合には、ステップS113へ戻る。
【0047】
なお、ロール紙検出部24は、印字処理をしている間(例えば、ステップS105、S109、S113、S117)、紙切れ検出センサ209によりロール紙R有無を検出し、その検出結果を制御部25に出力する。制御部25は、紙切れ検出センサ209による検出結果に基づいてロール紙Rの紙切れを検出する。そして、制御部25は、ロール紙Rの紙切れが発生した場合には、ロール紙Rが交換されるまで、印字処理を中断して待機する。
ロール紙Rが交換されると、印字・カッタ制御部23が、ロール紙Rを一定量紙送りして、パーシャルカットする。そして、制御部25は、紙検出カウンタを「0」にする。すなわち、紙切れが発生すると、制御部25は、紙検出カウンタを「0」に初期化する。
【0048】
このように、本実施例によれば、既に排出口210から排出した伝票が切り取られずに残っている場合であっても、バックフィード時に、排出した伝票がX地点に紙戻りすることがない。これにより、紙検出センサ203は、新たに印字された伝票のみを検出することができるため、精度良く紙詰まりを検出することができる。
また、X地点に紙が有る場合でも、紙詰まりカウンタの閾値nを適宜設定しておくことによって、紙詰まりが発生している可能性を認識することができる。
【実施例2】
【0049】
次に、本実施形態の他の実施例2を説明する。
図10は、本実施例による伝票出力処理の手順を示すフローチャートである。
本図に示すS201〜S223までの処理は、図9におけるS101〜S123までの処理と同様であるため、説明を省略する。
本実施例では、ステップS223において、紙検出カウンタが閾値n未満である場合には、印字・カッタ制御部23が、単品伝票TD1のカット部CTをB地点まで紙送りして(ステップS224)、ステップS220へ戻る。すなわち、紙送りとバックフィードを繰り返してX地点におけるロール紙R有無を検出する。
【0050】
このように、本実施例では、バックフィード時に紙検出センサ203がロール紙R有りを検出した場合は、印字処理を行わないため、図8(h)のような紙詰まりが発生した場合に、実施例1と比べて早く紙詰まりを検出することができる。
【0051】
また、図9又は図10に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、伝票出力処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0052】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0053】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、逆止め部をロール紙逆止め204としたが、紙送り方向L0の摩擦より紙戻し方向L1の摩擦が大きいブラシ等の素材を使用して、バックフィードした際に単品伝票と単品伝票の間に隙間を形成してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…注文管理装置 2…伝票出力装置 3…注文入力装置 21…通信処理部 22…データ記憶部 23…印字・カッタ制御部 24…ロール紙検出部 25…制御部 200…制御装置 201…前扉 202…紙詰まり報知部 203…紙検出センサ203…ロール紙逆止め 205…カッタ可動刃 206…固定刃 207…印字ヘッド 208…紙送りローラ 209…紙切れセンサ 210…排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙の紙送り及び紙戻しをする紙送り部と、
前記用紙に印字する印字部と、
小片として切り取ることができるように前記印字された用紙に切り込みを入れるカッタ部と、
を備え、排出口から小片が繋がった状態の印字された用紙を排出する印字装置であって、
前記用紙の紙送り方向において、前記カッタ部が前記印字された用紙に切り込みを入れる位置より前方且つ前記排出口より後方の位置で、前記用紙が有るか無いかを検出するセンサと、
前記用紙の紙送り方向において、前記センサが前記用紙を検出する位置より前方の位置で、前記用紙の紙戻りを防ぐ逆止め部と、
前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御する第1の紙戻し制御をした後に、前記印字部による印字と前記紙送り部による紙送りを行い、前記紙送り部による紙送り量が所定量になったときに前記センサが用紙無しを検出した場合に紙詰まりを検出する制御部と、
を備えることを特徴とする印字装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の紙戻し制御をしたときに前記センサが用紙有りを検出した場合、前記印字部による印字と前記紙送り部による紙送りを行い、前記カッタ部が前記用紙に切り込みを入れた後に、当該切り込みの位置が前記逆止め部より前方になるよう紙送りした後に、前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御する第2の紙戻し制御をする
ことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2の紙戻し制御毎に前記センサによる前記用紙の検出を行い、前記センサが所定の閾値以上連続して用紙有りを検出した場合に紙詰まりを検出する
ことを特徴とする請求項2に記載の印字装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2の紙戻し制御をしたときに前記センサが用紙有りを検出した場合、前記用紙を紙戻しした分だけ紙送りし、再度前記用紙を紙戻しするよう前記紙送り部を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の印字装置。
【請求項5】
前記逆止め部は、前記用紙が紙戻しされたときに、前記排出口の外部にある前記用紙の小片を引掛けることにより、前記排出口の外部にある前記用紙の紙戻りを防ぎ、
前記制御部は、前記用紙を所定距離紙戻しするよう前記紙送り部を制御した直後に、前記センサが用紙無しを検出した場合、紙詰まりでないと判定する
ことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の印字装置。
【請求項6】
用紙の紙送り及び紙戻しをする紙送り部と、
前記用紙に印字する印字部と、
小片として切り取ることができるように前記印字された用紙に切り込みを入れるカッタ部と、
を備え、排出口から小片が繋がった状態の印字された用紙を排出する印字装置であって、
前記用紙の紙送り方向において、前記カッタ部が前記印字された用紙に切り込みを入れる位置より前方且つ前記排出口より後方の位置で、前記用紙が有るか無いかを検出するセンサと、
前記用紙の紙送り方向において前記センサが前記用紙を検出する位置より前方の位置に設けられ、前記用紙が紙戻しされたときに、前記排出口の外部にある前記用紙の小片を引掛けることにより、前記排出口の外部にある前記用紙の紙戻りを防ぐ逆止め部と、
前記排出口の外部に達するまで紙詰まりせずに印字された前記用紙を所定距離紙戻しするよう前記紙送り部を制御した直後に、前記センサが用紙無しを検出した場合、紙詰まりでないと判定する制御部と
を備えることを特徴とする印字装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−187879(P2012−187879A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54890(P2011−54890)
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)
【Fターム(参考)】