説明

厚膜塗装可能な塗料を使用する設備補修方法

【課題】 補修期間の短縮と補修費用の削減可能な塗料組成物を用いて、低ケレン面に1回の刷毛塗り又はローラー塗装で充分な塗膜が形成可能な補修方法を提供する。
【解決手段】 塗料中に、ポリオール樹脂又はエポキシ樹脂からなる塗料樹脂100部(重量部)に対し、顔料として平均粒径20〜500μm、アスペクト比20以上の鱗片状顔料15〜50部、着色顔料20〜80部及び平均吸油量15〜40ml/100gの体質顔料70〜150部(但し、顔料の合計は100〜250部)と、硬化剤の有効量を含有し、刷毛塗りで1度に乾燥膜厚100〜250μmの塗装ができる補修用塗料組成物を、刷毛又はローラーでウェット・オン・ウェット塗装し、上記乾燥膜厚の塗膜を形成させる設備補修方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄構造物、船舶、鋼管等の補修用塗料組成物を用いた設備補修方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の防食塗料は、揺変剤を添加して垂れ限界を高めることは可能であるが、刷毛で塗装する場合、硬化していない塗膜の上に再度塗装しても、刷毛の先端ですでに塗られている塗料を掻き取ってしまうため、乾燥膜厚60〜80μm が限界であり、防食性能上要求される乾燥膜厚120μm を1回の刷毛塗りで得ることは不可能である。
【0003】
例えば、特公平1−37426号公報には、エポキシ化合物をアルカノールアミンで変性したポリヒドロキシ化合物、イソシアネート系硬化剤、芳香族系オリゴマー及び鱗片状顔料を配合してなる防食塗料が提案されているが、この防食塗料では1回の刷毛塗りで乾燥膜厚50μm 程度の塗膜しか形成できなかった。
【0004】
塗膜歩留りを向上させたハイソリッドタイプの塗料については、従来の防食塗料よりは乾燥膜厚を厚くすることは可能であるが、塗装時の温度の影響を受けやすく、低温時に硬化性不良などの問題がある。それゆえ、設備の補修塗装を行う場合、いずれの塗料を使用しても工程が2日以上にわたることとなり、作業期間の長期化につながっている。
【0005】
設備稼働率や収益の向上のため、補修期間の短縮、補修費用の削減が求められている。スプレー塗装を行うと、1回の塗装で十分な膜厚を得ることは可能であるが、飛散防止のための養生が必要となり、塗料飛散による歩留り減少など補修費用削減に逆行する。また、刷毛塗りでは必要膜厚を得るには2〜3回の塗装が必要となり、工程の長期化につながる。さらに、一般的な重防食塗料は、十分な下地処理が必要であり、下地処理(ブラスト処理や機械研磨処理等)が困難な高所や狭隘部など不十分な状態での塗装では塗膜の耐久性が著しく低下する。また、十分な下地処理を行うことは、工期が長期化し補修費用の増加につながる。このように、設備補修に使用されている従来の防食塗料では、補修期間の短縮と補修費用の削減を両立させることが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公平1-37426号公報
【特許文献2】特開昭59-228978号公報
【特許文献3】特開平1-170670号公報
【特許文献4】特開平2-51572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、補修期間の短縮と補修費用の削減を両立できる補修用塗料組成物、及びいわゆる低ケレン面(不十分な下地処理面)に1回の刷毛塗り及び/ローラー塗装で充分な耐食性をもつ塗膜を形成可能な設備補修方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、塗料中に、ポリオール樹脂又はエポキシ樹脂からなる塗料樹脂(固形分)100重量部に対し、顔料として平均粒径20〜500μm 、アスペクト比20以上の鱗片状顔料15〜50重量部、着色顔料20〜80重量部及び平均吸油量15〜40ml/100g の体質顔料70〜150重量部(但し、顔料の合計は100〜250重量部である)、及び硬化剤の有効量を含有し、刷毛塗りで1度に乾燥膜厚100〜250μm の塗装ができる補修用塗料組成物を、刷毛塗り及び/又はローラー塗装でウェット・オン・ウェット塗装し、乾燥膜厚100〜250μm の塗膜を形成させることを特徴とする設備補修方法である。本発明で使用する補修用塗料組成物は、前記塗料樹脂(固形分)100重量部に対し、さらに芳香族系オリゴマー10〜200重量部を含有することがよく、塗料樹脂が、ポリオール樹脂のとき硬化剤をイソシアネート系硬化剤とし、エポキシ樹脂のとき硬化剤をアミン系硬化剤とし、且つ塗料樹脂を含む主剤と硬化剤を含む液の2液型とすることがよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、刷毛塗りなどで防食上必要充分な膜厚の塗膜を1回の塗装(ウェット・オン・ウェットでの数回塗り)で形成することができ、さらに低ケレン面での優れた防食性を得ることができる。これにより、設備補修を短工期、低コストで行うことが可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の設備補修方法に使用する塗料組成物(以下、本発明の塗料組成物ともいう)に用いる塗料樹脂としては、塗料樹脂として公知のポリオール樹脂やエポキシ樹脂などが挙げられる。
ポリオール樹脂としては、1分子中に水酸基を2個以上有し、イソシアネート系硬化剤と反応して架橋塗膜を形成することができる水酸基当量100〜2000程度のポリオール樹脂であれば液状、固形を問わず使用できる。このようなポリオール樹脂としては、例えばエポキシ変性ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、キレート変性ポリオール、ヒマシ油変性ポリオールなどの1種又は2種以上が挙げられる。これらのポリオール樹脂のうち、防食性の観点からエポキシ変性ポリオールが好ましく、具体的には、エポキシ当量が180〜2200程度のビスフェノール型エポキシ樹脂やフェノールノボラック型エポキシ樹脂とジエタノールアミンやジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類を付加反応させ得たエポキシ変性ポリオールが挙げられる。性能とコストのバランスから、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とジエタノールアミン又はジイソプロパノールアミンとを付加反応させて得られたエポキシ変性ポリオールがより好ましい。
【0011】
また、エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有し、アミン系硬化剤と反応して架橋塗膜を形成することができるエポキシ当量が180〜2200程度のエポキシ樹脂であれば、液状樹脂、固形樹脂を問わず使用できる。このようなエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂や、キレート変性エポキシ樹脂や、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性エポキシ樹脂、スルフィド含有エポキシ樹脂等の特殊エポキシ樹脂などの1種又は2種以上が挙げられる。なお、無溶剤型塗料の場合は、低粘度化のため各種モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル等反応性希釈剤を併用できる。
【0012】
本発明の塗料組成物には、防食性能を改善するため、更に芳香族系オリゴマーを配合することが好ましい。芳香族系オリゴマーとしては、数平均分子量300〜6000、好ましくは300〜600、粘度5〜2000cp(25℃)又は軟化点常温以下、好ましくは5〜20cp(25℃)、不揮発分50重量%以上で、塗料中の他の配合成分と反応しがたいものや、その変性物などが挙げられる。このような芳香族系オリゴマーとしては、低粘度キシレン樹脂、液状クマロン樹脂、低分子量石油樹脂、イソプロペニルトルエンの液状低重合物、イソプロペニルトルエンとα−メチルスチレンとの共重合物、スチレンオリゴマー、フェノール類で変性されたクマロン樹脂、スチレンオリゴマーなどの1種又は2種以上が挙げられる。芳香族系オリゴマーの配合率は、塗料樹脂100重量部に対し、10〜200重量部、好ましくは40〜80重量部がよい。これが10重量部より少ないと十分な防食性向上効果が得られず、200重量部を超えると塗膜強度が低下する。
【0013】
本発明の塗料組成物には、顔料として、鱗片状顔料、体質顔料及び着色顔料の3種類の顔料を特定量含有させることが必要である。
【0014】
まず、鱗片状顔料としては、例えばマイカ、鱗片状タルク、鱗片状シリカ、MIO(雲母状酸化鉄)、ガラスフレーク、フレーク状アルミなどの1種又は2種以上が挙げられる。このうち、MIOは着色力があり、塗料の色が限定されるので好ましくない。本発明の塗料組成物に用いる鱗片状顔料は、平均粒径20〜500μm 、アスペクト比20以上、好ましくは25以上である。平均粒径が20μm より小さいと厚膜塗装性を得ることができず、500μm を超えると塗料の流動性が低下し、造膜性に劣り、外観が著しく低下するのみならず、塗装欠陥の発生率も上昇する。アスペクト比が20より低いと通常の体質顔料に近づき、厚膜塗装が困難となる。鱗片状顔料の配合割合は、塗料樹脂100重量部に対し15〜50重量部である。これが15重量部より少ないと厚膜塗装が困難となり、50重量部を超えると塗膜の揺変性が過大となり、造膜しにくくなる。
【0015】
次に、体質顔料としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリンクレーなどの1種又は2種以上が挙げられる。本発明においては、体質顔料の平均吸油量を15〜40ml/100g に調整することが必要である。これが15ml/100g より少ないと平均粒径が過大となり、平滑な塗膜を形成することが困難になり、40ml/100g よりも多いと塗料の粘度が上昇し、塗装性が著しく低下する。体質顔料の配合割合は、塗料樹脂100重量部に対し70〜150重量部である。
【0016】
また、着色顔料としては、酸化チタン等の公知の有機又は無機着色顔料を使用することができ、塗料を希望の色調とするには、塗料樹脂100重量部に対し20〜80重量部が必要である。そして、鱗片状顔料、体質顔料及び着色顔料の合計は、塗料樹脂100重量部に対し100〜250重量部、好ましくは140〜200重量部である。ところで、顔料が、鱗片状顔料、体質顔料及び着色顔料のいずれか2以上に該当する場合は、鱗片状顔料、着色顔料次いで体質顔料の順に優先させる。
【0017】
本発明の塗料組成物に用いる硬化剤としては、塗料樹脂がポリオール樹脂の場合は、イソシアネート系硬化剤、塗料樹脂がエポキシ樹脂の場合は、アミン系硬化剤を用いるのがよい。
【0018】
イソシアネート系硬化剤は、イソシアネート基を1分子中に2個以上有する化合物であればよく、汎用型、難黄変型(紫外線暴露下での変色性)、無黄変型(紫外線暴露下での変色性)などを用いることができる。まず、汎用型としては、トリレンジイソシアネート(TDIと略称する)、TDIの3量化物であるイソシアヌレート、4,4'−ジフェニルジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと略称する)、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(ポリメリックMDIと略称する)などが挙げられる。また、難黄変型としては、キシリレンジイソシアネート(XDIと略称する)が挙げられる。更に無黄変型としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDIと略称する)、イソホロンジイソシアネート、水添XDI及び水添MDI等が挙げられ、さらに上記イソシアネート類をトリメチロールプロパン(TMPと略称する)等の多価アルコール、多価フェノール類で変性したアダクトも使用できる。これらのうち、コストと性能のバランスの点から、TDIのTMPアダクト物及びポリメリックMDIが好ましい。イソシアネート硬化剤の使用量は、イソソアネート基/ポリオール樹脂のヒドロキシル基のモル比で0.3〜1.5、好ましくは0.5〜1.0がよい。
【0019】
また、アミン系硬化剤としては、例えばポリアミド系硬化剤や、脂肪族若しくは芳香族アミン、又はこれらのマンニッヒ変性、アダクト変性等の変性アミン、ケチミン系硬化剤などの1種又は2種以上が挙げられる。アミン系硬化剤の使用量は、アミン/エポキシ当量で0.5〜1.5、好ましくは0.5〜1.0がよい。これが0.5より少ないと硬化不良のため良好な硬化塗膜を得ることができず、1.5より多いと塗膜表面が白化したり、耐水性が低下する。
【0020】
本発明の塗料組成物には、上記必須成分の他に、例えば顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、揺変剤(タレ止め剤)、脱水剤等の各種添加剤を配合することができる。揺変剤は、塗装1回当たりの膜厚を大きくし、塗膜のタレを小さくし、更に塗装中の粘度を小さくし作業性を高める目的で添加されるものであり、具体的には酸化ポリエチレンワックス、脂肪酸アミドワックス、有機ベントナイトなどが挙げられる。脱水剤としては、例えばゼオライトなどが挙げられる。これら各種添加剤のうち、揺変剤及び脱水剤を配合すると塗膜性能が向上するので好ましい。また、溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル系溶剤、あるいはこれらの混合溶剤などを適宜使用できる。溶剤は、主剤100重量部に対し1〜500重量部程度配合するとよい。さらに、塗料組成物の粘度や硬化塗膜の物性を調整するため単官能アルコール類を希釈剤として用いることもできる。
【0021】
本発明の補修用塗料組成物は、主剤と硬化剤の2液として調製・保存し、使用前に混合すればよい。すなわち、塗料樹脂、顔料、溶剤及び各種添加剤をディスパー、ボールミル等により所定割合で混合分散して主剤液を調製し、硬化剤に溶剤を加えて硬化剤液を調製する。なお、本発明の2液型補修用塗料組成物は、2液とされた塗料組成物及びこれを混合した塗料組成物の両者を含む。
【0022】
本発明の設備補修方法は、使用時に主剤液と硬化剤液を所定割合に撹袢混合し、本発明の補修用塗料組成物とし、これを被塗物に刷毛塗り及び/又はローラー塗装によりウェット・オン・ウェット塗装し、硬化させることにより、乾燥膜厚み約100〜250μmの塗膜を形成する。このように、1回の塗装(ウェット・オン・ウェットでの数回塗り)で乾燥膜厚み約100〜250μm 程度の強固な塗膜を形成することができ、短工期、低ケレン、わずかの養生での補修塗装が可能となり、設備保全の費用を削減することが可能となる。
【実施例】
【0023】
以下の実施例及び比較例で用いた薬剤は次のとおりである。
アデカレジンEP-6021:エポキシポリオール 旭電化工業(株)製 固形分60% 水酸基当量450g /当量
エポトートYD-011-75X:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 東都化成(株)製固形分75% エポキシ当量475コロネートL:TDI/TMPアダクト 日本ポリウレタン(株)製
サンマイド305-70:ポリアミドアミン 三和化学(株)製
ニカノールLLL:キシレン樹脂 三菱瓦斯化学(株)製 平均分子量(Mn)330〜350
タルクSC25:富士タルク工業(株)製 吸油量15ml/100g
タルクPK50:富士タルク工業(株)製 吸油量30ml/100g
タルクPKS:富士タルク工業(株)製 吸油量44ml/100g
タルクMK48:富士タルク工業(株)製 鱗片状タルク アスペクト比25SL100:竹原化学(株)製 平均粒径6μm 、吸油量23ml/100g
マイカ30C:(株)クラレ製 平均粒径680μm 、アスペクト比90
マイカ80C:(株)クラレ製 平均粒径230μm 、アスペクト比65
マイカ200C:(株)クラレ製 平均粒径80μm 、アスペクト比45マイカ400W:(株)クラレ製 平均粒径18μm 、アスペクト比35
【0024】
実施例1〜5、比較例1〜10
塗料樹脂、硬化剤、芳香族オリゴマー、顔料(着色顔料、体質顔料、鱗片状顔料)、添加剤及び溶剤を表1(実施例1〜5)、表2(比較例1〜5)及び表3(比較例6〜10)に示す割合で配合し、これらをボールミルにより分散混合して主剤液と硬化剤液の2液よりなる塗料組成物を調製した。調合した体質顔料の平均吸油量 (ml/100g)を表1、表2及び表3に示す。
【0025】
表1、表2及び表3に示す主剤液と硬化剤液を充分に混合した後、エナメル刷毛と中毛の羽毛ローラーを用いて、垂直に立てかけた亜鉛メッキ鋼板にウェット・オン・ウェット塗布し、最大付着量を測定した。また、この塗料を乾燥膜厚が200μm になるように錆鋼板に塗装し、耐食性の促進試験(塩水噴霧試験、複合サイクル試験)を行った。試験結果を表4(実施例1〜5)、表5(比較例1〜5)及び表6(比較例6〜10)に示す。
なお、錆鋼板は、ブラスト処理した軟鉄板を土に触れないようコンクリート上に立てかけ、2年間屋外で暴露し、発錆させた後、マジックロンで表面の汚れと浮き錆のみを除いたものを使用した。これは実際の設備の補修に際し、低ケレンとなることを想定したものである。
【0026】
塗装性の評価基準及び耐食性の促進試験方法は次のとおりである。
塗装性評価基準○ : 刷毛さばきがなめらかで良好な外観の塗板ができる。
○〜△: 刷毛さばきがやや重い。塗板の外観は良好。
△ : 刷毛さばきが重く、刷毛目が残る。
△〜×: 刷毛さばきが非常に重く、平滑な塗板ができない。
× : 塗装不可能
塩水噴霧試験JIS K5400(9.2)に準ずる。
複合サイクル試験日産サイクル(人工海水)法を使用した。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
【表3】

【0030】
【表4】

【0031】
【表5】

【0032】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料中に、ポリオール樹脂又はエポキシ樹脂からなる塗料樹脂(固形分)100重量部に対し、顔料として平均粒径20〜500μm 、アスペクト比20以上の鱗片状顔料15〜50重量部、着色顔料20〜80重量部及び平均吸油量15〜40ml/100g の体質顔料70〜150重量部(但し、顔料の合計は100〜250重量部である)、及び硬化剤の有効量を含有し、刷毛塗りで1度に乾燥膜厚100〜250μm の塗装ができる補修用塗料組成物を、刷毛塗り及び/又はローラー塗装でウェット・オン・ウェット塗装し、乾燥膜厚100〜250μm の塗膜を形成させることを特徴とする設備補修方法。
【請求項2】
塗料中に、前記塗料樹脂(固形分)100重量部に対し、さらに芳香族系オリゴマー10〜200重量部を含有する請求項1記載の設備補修方法。
【請求項3】
塗料樹脂が、ポリオール樹脂のとき硬化剤をイソシアネート系硬化剤とし、エポキシ樹脂のとき硬化剤をアミン系硬化剤とし、且つ塗料樹脂を含む主剤と、硬化剤を含む液の2液型としてなり、使用時に2液を混合して補修用塗料組成物とする請求項1又は2記載の設備補修方法。

【公開番号】特開2010−264453(P2010−264453A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181612(P2010−181612)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【分割の表示】特願平11−318551の分割
【原出願日】平成11年11月9日(1999.11.9)
【出願人】(507164722)日塗化学株式会社 (4)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】