説明

厚膜抵抗体ペーストおよび厚膜抵抗体

【課題】PbフリーかつTCRやSTOLを広範な組成において確実に小さな値とすることが可能な厚膜抵抗体を実現する。
【解決手段】抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストである。抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、アルカリ土類金属のチタン酸化合物と、金属材料とを含有する。さらに、CuO、CuOを添加物として含有してもよい。アルカリ土類金属のチタン酸化合物は、BaTiO、CaTiO、SrTiOのいずれかである。必要とする抵抗値に応じて抵抗体組成物の組成を最適化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚膜抵抗体の形成に好適な厚膜抵抗体ペーストと、その厚膜抵抗体ペーストを用いて形成される厚膜抵抗体とに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば厚膜抵抗体ペーストは、一般に、ガラス組成物と、導電性材料と、有機ビヒクルとを主たる成分として構成されている。ガラス組成物は抵抗値の調節およびペーストの結着性を与えるために含有されている。この厚膜抵抗体ペーストを、基板上に印刷した後、焼成することによって、厚さ5〜20μm程度の厚膜抵抗体が形成される。そして、この種の厚膜抵抗体ペースト(厚膜抵抗体)においては、通常、導電性材料として鉛ルテニウム酸化物等が用いられ、ガラス組成物として酸化鉛(PbO)系ガラス等が用いられている。
【0003】
ところで、近年、環境問題が盛んに議論されてきており、たとえば半田材料等においては、鉛を除外することが求められている。厚膜抵抗体ペーストや厚膜抵抗体においても例外ではなく、したがって、環境に配慮した場合、前記のように導電性材料として鉛ルテニウム酸化物を使用することや、ガラス組成物としてPbO系ガラスを使用することは避けなければならない。
【0004】
このような状況から、鉛フリーの厚膜抵抗体ペーストおよび厚膜抵抗体についての研究が各方面でなされている。たとえば特許文献1には、抵抗体ペーストにたとえばCaTiOを0vol%超、13vol%以下、若しくはNiOを0vol%超、12vol%以下含有させることが好ましく、さらにはCuO、ZnO、MgO等の添加物を同時に添加させることが好ましい旨の記述がある。また、この文献には、そうすることにより、高い抵抗値を有しながらも、抵抗値の温度特性(TCR)および耐電圧特性(STOL)が小さい抵抗体を得ることに適した鉛フリーの抵抗体ペーストを提供することが可能である旨、記載されている。
【0005】
ところで、前記特許文献1記載の技術では、確かにTCRやSTOLの改善が見られ、実際、TCRが±100ppm以内で、STOLがゼロに近いサンプルも開示されている。しかしながら、TCRとSTOLの両者について十分な特性が得られるのは、非常に限られた組成においてのみであり、大部分の組成では、STOLが小さいといっても1%以上の値である。
【0006】
このように、TCRとSTOLの両者について、十分に良好な特性が得られる組成が限られると、たとえば他の特性に関する自由度が制約され、抵抗体ペーストの設計上、支障をきたすおそれがある。したがって、より一層の改善が望まれるところである。
【特許文献1】特開2003−197405号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、抵抗値の温度特性(TCR)および耐電圧特性(STOL)を、組成によらず確実に小さい値とすることができる厚膜抵抗体ペーストと厚膜抵抗体とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前述の目的を達成するために、長期に亘り鋭意研究を重ねた結果、金属材料(たとえばAg)とアルカリ土類金属のチタン酸化合物とを併用して添加することで、安定にTCRとSTOLの両者を小さな値とすることができ、特に、STOLについては、ほとんどゼロに近い値とすることができるとの知見を得るに至った。
【0009】
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明の厚膜抵抗体ペーストは、抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストであって、前記抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、アルカリ土類金属のチタン酸化合物と、金属材料とを含有することを特徴とする。
【0010】
本発明においては、添加物として、金属材料とアルカリ土類金属のチタン酸化合物との組み合わせが重要であり、前記の組合せで厚膜抵抗体ペーストに添加することで、形成される厚膜抵抗体のTCRは±100ppm以内と著しく平坦化される。また、STOLについては、広い組成範囲において、ほとんどゼロに近い(±0.1%以内)の値が達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、得られる厚膜抵抗体において、抵抗値の温度特性(TCR)および耐電圧特性(STOL)を組成によらず確実に小さい値とすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を適用した厚膜抵抗体ペーストおよび厚膜抵抗体の実施形態について、詳細に説明する。
【0013】
本発明の厚膜抵抗体ペーストは、ガラス組成物、導電性材料、および添加物(金属材料およびアルカリ土類金属のチタン酸化合物)を含み、これら成分からなる抵抗体組成物が有機ビヒクルと混合されてなるものである。
【0014】
ここで、導電性材料は、絶縁体であるガラス組成物中に分散されることで、構造物である厚膜抵抗体に導電性を付与する役割を持つ。導電性材料として、Ruを含む導電性材料が用いられ、たとえば、RuO、またはRu複合酸化物を用いる。Ru複合酸化物としては、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上が好ましい。
【0015】
ガラス組成物は、その組成は特に限定されないが、本発明では環境保全上、鉛を実質的に含まない鉛フリーのガラス組成物を用いることが好ましい。なお、本発明において、「鉛を実質的に含まない」とは、不純物レベルを越える鉛を含まないことを意味し、不純物レベルの量(たとえば、ガラス組成物中の含有量が0.05質量%以下程度)であれば含有されていてもよい趣旨である。鉛は、不可避不純物として極微量程度に含有されることがある。
【0016】
ガラス組成物は、厚膜抵抗体とされたとき、厚膜抵抗体中で導電性材料および添加物を基板と結着させる役割を持つ。ガラス組成物としては、原料である修飾酸化物成分、網目形成酸化物成分等を混合し、ガラス化したものを用いることができる。特に、主たる修飾酸化物成分として、アルカリ土類金属の酸化物、具体的にはCaO、SrO、BaOから選ばれる1種若しくは2種以上を用いた、いわゆるCaO系ガラスが好適である。
【0017】
前記ガラス組成物におけるその他の成分であるが、網目形成酸化物成分としては、BおよびSiOを挙げることができる。
【0018】
また、前記主たる修飾酸化物成分の他、その他の修飾酸化物成分として、任意の金属酸化物を用いることができる。具体的な金属酸化物としては、たとえばZrO、Al、ZnO、CuO、NiO、CoO、MnO、Cr、V、MgO、LiO、NaO、KO、TiO、SnO、Y、Fe、MnO、Mn等を挙げることができ、これらから選ばれる1種若しくは2種以上を用いればよい。
【0019】
ガラス組成物の各成分は、厚膜抵抗体の抵抗値に応じて選択することができる。
【0020】
本発明の厚膜抵抗体ペーストは、前記導電性材料およびガラス組成物を抵抗体組成物における基本組成として含み、さらに金属材料とアルカリ土類金属のチタン酸化合物の両者を添加物として含むことが大きな特徴点である。
【0021】
これら添加物のうち、金属材料としては、AgやPd等の単体金属、Ag−Pd等のAgやPdの合金等、任意の導電性金属の微粒子等が使用可能であるが、特に、後述のチタン酸化合物との組み合わせを考慮すると、Agが最も好適である。
【0022】
前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物としては、BaTiO、CaTiO、SrTiO、MgTiO等を挙げることができるが、これらチタン酸化合物は、抵抗値に応じて選択することが好ましく、また、その場合、組成もそれぞれ最適化することが好ましい。
【0023】
具体的には、抵抗値が10kΩ/□〜25MΩ/□の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、抵抗体組成として、金属材料であるAgと、アルカリ土類金属のチタン酸化合物の中のBaTiOとを組み合わせることが好ましい。
【0024】
この場合の抵抗体組成物の組成は、
導電性材料:25〜35質量%、
ガラス組成物:35〜60質量%、
BaTiO:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
であることが好ましい。
【0025】
一方、抵抗値が1kΩ/□〜500kΩ/□の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、抵抗体組成として、金属材料であるAgと、アルカリ土類金属のチタン酸化合物の中のCaTiO、またはSrTiOを組み合わせることが好ましい。
【0026】
この場合の抵抗体組成物の組成は、
導電性材料:15〜30質量%、
ガラス組成物:50〜65質量%、
CaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
であることが好ましい。
【0027】
ここで、前述のような抵抗値が10kΩ/□〜25MΩ/□の厚膜抵抗体、および抵抗値が1kΩ/□〜500kΩ/□の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、ガラス組成物は、主たる修飾酸化物成分としてCaOを含むCaO系ガラスであることが好ましく、その他の修飾酸化物成分としてNiOをさらに含むことが好ましい。具体的には、CaO、B、SiOおよびZrOを含むガラス組成物、CaO、B、SiO、ZrOおよびNiOを含むガラス組成物等が挙げられる。
【0028】
さらに、抵抗値が10kΩ/□以下の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、特定のガラス組成物を用いるとともに、抵抗体組成物の組成を最適化することが好ましい。
【0029】
この場合の組成は、
導電性材料:25〜50質量%、
ガラス組成物:20〜65質量%、
BaTiO、CaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上:0〜10質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜45質量%(ただし、0は含まず)、
であることが好ましい。
【0030】
前述のような抵抗値が10kΩ/□以下の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、ガラス組成物は、その他の修飾酸化物成分としてMnO、Taから選ばれる1種若しくは2種以上を含むCaO系ガラス組成物またはSrO系ガラス組成物であることが好ましい。具体的には、CaO、B、SiOおよびMnOを含むガラス組成物、CaO、B、SiO、ZrOおよびTaを含むガラス組成物、SrO、B、SiOおよびMnOを含むガラス組成物、SrO、B、SiO、ZrOおよびTaを含むガラス組成物等が挙げられる。
【0031】
前記抵抗体組成物の組成は、抵抗値の他、TCRやSTOLを考慮して決められ、前記範囲とすることで、それぞれの抵抗値において、TCRやSTOLを確実に小さな値とすることができる。
【0032】
前述の抵抗体組成物は、有機ビヒクル中に分散することで厚膜抵抗体ペーストとされるが、厚膜抵抗体ペースト用の有機ビヒクルとしては、この種の厚膜抵抗体ペーストに用いられるものがいずれも使用可能である。たとえば、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、メタクリル樹脂、ブチルメタクリレート等のバインダ樹脂と、ターピネオール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、アセテート、トルエン、各種アルコール、キシレン等の溶剤とを混合して用いることができる。このとき、各種の分散剤や活性剤、可塑剤等を用途等に応じて適宜併用することも可能である。
【0033】
前記有機ビヒクルの配合比率であるが、抵抗体組成物の質量(W1)と、有機ビヒクルの質量(W2)の比率(W2/W1)が、0.25〜4(W2:W1=1:0.25〜1:4)であることが好ましい。より好ましくは、前記比率(W2/W1)が0.5〜2である。前記比率を外れると、厚膜抵抗体をたとえば基板上に形成するのに適した粘度の厚膜抵抗体ペーストを得ることができなくなるおそれがある。
【0034】
本発明の厚膜抵抗体ペーストでは、前記金属材料とアルカリ土類金属のチタン酸化合物の同時添加により、他の添加物を用いなくてもTCRやSTOLを十分に改善することができるが、必要に応じて、他の添加物が含まれていてもよい。添加物としては、任意の金属酸化物を挙げることができるが、特に、CuO、CuO等を併用することで、STOLをより一層改善することが可能である。CuO、CuO等についても、抵抗値に応じて最適範囲が異なり、10kΩ/□〜25MΩ/□の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペースト用抵抗体組成物においては、0〜4質量%とすることが好ましい。1kΩ/□〜500kΩ/□の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペースト用抵抗体組成物においては、0〜5質量%とすることが好ましい。
【0035】
また、10kΩ/□以下の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいても、添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を併用することで、STOLをより一層改善することが可能である。この場合におけるCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上の最適含有量は、8質量%以下である。
【0036】
また、抵抗値が10kΩ/□以下の厚膜抵抗体を作製するための厚膜抵抗体ペーストにおいては、前記導電性材料、ガラス組成物、アルカリ土類金属のチタン酸化合物および金属材料に加えて、さらに添加物としてNiO、ZnO、MnO、Mnから選ばれる1種若しくは2種以上を、5質量%以下含むことが好ましい。基本の組成に加え、添加物としてNiO、ZnO、MnO、Mnから選ばれる1種若しくは2種以上を併用することで、TCR特性をより良好にすることができる。
【0037】
厚膜抵抗体を形成するには、前述の成分を含む厚膜抵抗体ペーストをたとえば基板上にスクリーン印刷等の手法で印刷(塗布)し、850℃程度の温度で焼成すればよい。基板としては、Al基板やBaTiO基板の誘電体基板や、低温焼成セラミック基板、AlN基板等を用いることができる。基板形態としては、単層基板、複合基板、多層基板のいずれであってもよい。多層基板の場合、厚膜抵抗体は、表面に形成してもよいし、内部に形成してもよい。形成された厚膜抵抗体においては、前記厚膜抵抗体ペーストに含まれる抵抗体組成物の組成が、焼成後にもほぼそのまま維持される。
【0038】
厚膜抵抗体の形成に際しては、通常、基板に電極となる導電パターンを形成するが、この導電パターンは、たとえば、AgやPt、Pd等を含むAg系の良導電材料を含む導電ペーストを印刷することにより形成することができる。また、形成した厚膜抵抗体の表面に、ガラス膜等の保護膜(オーバーグレーズ)を形成してもよい。
【0039】
本発明の厚膜抵抗体を適用可能な電子部品としては特に限定されないが、たとえば単層または多層の回路基板、チップ抵抗器等の抵抗器、アイソレータ素子、C−R複合素子、モジュール素子などが挙げられる。また、積層チップコンデンサ等のコンデンサやインダクタ等の電極部分にも適用することができる。
【実施例】
【0040】
以下、本発明の具体的な実施例について、実験結果を基に説明する。
ガラス組成物の作製
【0041】
ガラス原料酸化物(Caの場合はCaCO、Srの場合はSrCO)を所定量秤量し、ボールミルにて混合した後、乾燥した。得られた粉末を白金坩堝に入れ、5℃/分の速度で1300℃まで昇温し、その温度に1時間保持した後、水中に投入することによって急冷し、ガラス化した。得られたガラス化物をボールミルで粉砕し、ガラス組成物粉末を得た。作製したガラス組成物粉末は、下記の6種類である。
【0042】
ガラス組成物1= CaO:B:SiO:ZrO=35:35:25:5(モル%)、
ガラス組成物2= CaO:B:SiO:ZrO:NiO=33:35:25:5:2(モル%)、
ガラス組成物3= CaO:B:SiO:MnO=32:35:23:10(モル%)、
ガラス組成物4= CaO:B:SiO:ZrO:Ta=35:35:24:5:1(モル%)、
ガラス組成物5= SrO:B:SiO:MnO=32:35:23:10(モル%)、
ガラス組成物6= SrO:B:SiO:ZrO:Ta=35:35:24:5:1(モル%)。
有機ビヒクルの作製
【0043】
バインダとしてエチルセルロース、有機溶剤としてテルピネオールを用い、有機溶剤を加熱撹拌しながらバインダを溶かして、有機ビヒクルを作製した。
厚膜抵抗体ペーストの作製
【0044】
導電性材料、ガラス組成物粉末、添加物および有機ビヒクルを各組成となるように秤量し、3本ロールミルで混練し、厚膜抵抗体ペーストを得た。なお、導電性材料、ガラス組成物粉末および添加物の合計質量と有機ビヒクルの質量の比は、得られた抵抗体ペーストがスクリーン印刷に適した粘度となるように、質量比で1:0.25〜1:4の範囲で調合し、抵抗体ペーストを作製した。
抵抗体の作製
【0045】
純度96%のアルミナ基板上に、Ag−Pt導体ペーストを所定形状にスクリーン印刷して乾燥させた。Ag−Pt導体ペーストにおけるAgの割合は95質量%、Ptの割合は5質量%とした。このアルミナ基板をベルト炉に入れ、投入から排出まで1時間のパターンで焼き付けを行った。この時の焼き付け温度は850℃、その温度での保持時間は10分間とした。
【0046】
このようにして導体が形成されたアルミナ基板上に、先に作製した厚膜抵抗体ペーストをスクリーン印刷法にて所定の形状(1mm×1mmの方形状)のパターンで塗布し、乾燥した。その後、導体焼き付けと同じ条件で厚膜抵抗体ペーストを焼き付け、厚膜抵抗体を得た。
抵抗体の特性評価
(1)抵抗値
【0047】
Agilent Technologies 社製の製品番号 34401Aにより測定。試料数24個の平均値を求めた。
(2)TCR
【0048】
室温25℃を基準として、−55℃および125℃へ温度を変えた時の抵抗値変化率を求めた。試料数10個の平均値である。−55℃、25℃、125℃の抵抗値をR-55、R25、R125(Ω/□)とおくと、TCR(ppm/℃)=[(R-55-R25)/R25/80]×1000000、あるいは、TCR(ppm/℃)=[(R125-R25)/R25/100]×1000000である。両者のうち数値の大きい方をTCR値とした。
(3)STOL(短時間過負荷)
【0049】
厚膜抵抗体に試験電圧を5秒間印加し、その前後における抵抗値の変化率を求めた。試料数10個の平均値である。試験電圧=2.5×定格電圧であり、定格電圧=√(R/4)、Rは抵抗値(Ω/□)である。計算した試験電圧が400Vを越える抵抗値を持つ抵抗体については、試験電圧を400Vにて行った。
試料1〜試料29
【0050】
前記厚膜抵抗体ペーストの作製に際して、ガラス組成物粉末1を用いるとともに、添加物としてBaTiO、Ag、CuOから選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。なお、試料21においては、CuOに代えてCuOを使用した。
試料30〜試料36
【0051】
前記厚膜抵抗体ペーストの作製に際して、ガラス組成物粉末2を用いるとともに、添加物としてBaTiO、Ag、CuOから選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。なお、試料32においては、CuOに代えてCuOを使用した。
【0052】
これら各試料における抵抗体組成物の組成、および特性評価結果を表1に示す。なお、表中における数値は、各成分の組成(質量%)を表す。抵抗体組成物の組成を適正に設定した試料10〜試料36では、10kΩ/□を越える高い抵抗値が得られるとともに、TCR±100ppm以内、STOL±0.1%以内が実現されている。これに対して、BaTiO、Ag、CuOの添加量が適正範囲を外れた試料5〜試料9では、特にSTOLが−1%を越えるような大きな値となっている。また、導電性材料とガラス組成物の比率が不適切な試料1〜試料4でも、TCRやSTOLの劣化が見られる。
【0053】
【表1】

試料37〜試料56
【0054】
前記厚膜抵抗体ペーストの作製に際して、ガラス組成物粉末1を用いるとともに、添加物としてCaTiO、Ag、CuOから選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。
試料57〜試料58
【0055】
前記厚膜抵抗体ペーストの作製に際して、ガラス組成物粉末2を用いるとともに、添加物としてCaTiO、Ag、CuOから選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。
試料59〜試料60
【0056】
前記厚膜抵抗体ペーストの作製に際して、ガラス組成物粉末2を用いるとともに、添加物としてSrTiO、Ag、CuOから選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。
【0057】
これら各試料における抵抗体組成物の組成、および特性評価結果を表2に示す。なお、表中における数値は、各成分の組成(質量%)を表す。抵抗体組成物の組成を適正に設定した試料46〜試料60では、ほぼ5kΩ/□〜500kΩ/□の範囲内に入るような抵抗値が得られるとともに、TCR±100ppm以内、STOL±0.1%以内が実現されている。これに対して、CaTiO、SrTiO、Ag、CuOの添加量が適正範囲を外れた試料41〜試料45では、TCRが±100ppmを越えたり、STOLが−1%を越えるような大きな値となっている。また、導電性材料とガラス組成物の比率が不適切な試料37〜試料40でも、TCRやSTOLの劣化が見られる。
【0058】
【表2】

試料61〜試料118
【0059】
試料61〜試料118では、ガラス組成物粉末としてMnO含有ガラス(ガラス組成物粉末3またはガラス組成物粉末5)を用いるとともに、添加物としてBaTiO、CaTiO、SrTiO、Ag、CuO等から選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。なお、試料80においては、CuOに代えてCuOを使用した。
【0060】
これら各試料における抵抗体組成物の組成、および特性評価結果を表3および表4に示す。なお、表中における数値は、各成分の組成(質量%)を表す。表3においてはアルカリ土類金属のチタン酸化合物としてBaTiOを用いた抵抗体の評価結果を、表4においてはアルカリ土類金属のチタン酸化合物としてCaTiOまたはSrTiOを用いた抵抗体の評価結果を示した。
【0061】
表3から明らかなように、アルカリ土類金属のチタン酸化合物としてBaTiOを用い、抵抗体組成物の組成を適正に設定した試料70〜試料92では、10kΩ/□以下の抵抗値が得られるとともに、TCR±100ppm以内、STOL±0.1%以内が実現されている。これに対して、BaTiO、Ag、CuOの添加量が適正範囲を外れた試料65〜試料69では、TCRが±100ppmを越えたり、STOLが1%を越えるような大きな値となっている。また、導電性材料とガラス組成物の比率が不適切な試料61〜試料64でも、TCRやSTOLの劣化が見られる。
【0062】
さらに、表4から明らかなように、アルカリ土類金属のチタン酸化合物としてCaTiOまたはSrTiOを用いた場合も、BaTiOと同様の結果を示していた。
【0063】
【表3】

【0064】
【表4】

試料119〜試料178
【0065】
試料119〜試料178では、ガラス組成物粉末としてTa含有ガラス(ガラス組成物粉末4またはガラス組成物粉末6)を用いるとともに、添加物としてBaTiO、CaTiO、SrTiO、Ag、CuO等から選択して用い、前記抵抗体の作製の項の記述にしたがって抵抗体を作製した。なお、試料138においては、CuOに代えてCuOを使用した。
【0066】
これら各試料における抵抗体組成物の組成、および特性評価結果を表5および表6に示す。なお、表中における数値は、各成分の組成(質量%)を表す。表5においてはアルカリ土類金属のチタン酸化合物としてBaTiOを用いた抵抗体の評価結果を、表6においてはアルカリ土類金属のチタン酸化合物としてCaTiOまたはSrTiOを用いた抵抗体の評価結果を示した。
【0067】
表5から明らかなように、抵抗体組成物の組成を適正に設定した試料128〜試料150では、10kΩ/□以下の抵抗値が得られるとともに、TCR、STOLのいずれにおいても良好な結果が得られている。これに対して、BaTiO、Ag、CuOの添加量が適正範囲を外れた試料123〜試料127では、TCRおよびSTOLが大きな値となっている。また、導電性材料とガラス組成物の比率が不適切な試料119〜試料122でも、TCRやSTOLの劣化が見られる。
【0068】
さらに、表6から明らかなように、アルカリ土類金属のチタン酸化合物としてCaTiOまたはSrTiOを用いた場合も、BaTiOと同様の結果を示していた。
【0069】
以上のように、Ta含有ガラス(ガラス組成物粉末4または6)を用いた場合であっても、MnO含有ガラス(ガラス組成物粉末3または5)と同様の結果が得られた。
【0070】
【表5】

【0071】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストであって、
前記抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、アルカリ土類金属のチタン酸化合物と、金属材料とを含有することを特徴とする厚膜抵抗体ペースト。
【請求項2】
前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物がBaTiOであり、前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:25〜35質量%、
ガラス組成物:35〜60質量%、
BaTiO:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項1に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項3】
前記金属材料がAgであることを特徴とする請求項2に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項4】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を4質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項2または3に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項5】
前記ガラス組成物が、CaO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項6】
前記ガラス組成物がNiOを含むことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項7】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項8】
前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物がCaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上であり、前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:15〜30質量%、
ガラス組成物:50〜65質量%、
CaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項1に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項9】
前記金属材料がAgであることを特徴とする請求項8に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項10】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を5質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項8または9に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項11】
前記ガラス組成物が、CaO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項12】
前記ガラス組成物がNiOを含むことを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項13】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項14】
前記ガラス組成物がMnO、Taから選ばれる1種若しくは2種以上を含み、前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物がBaTiO、CaTiO、SrTiOから選ばれる1種若しくは2種以上であり、前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:25〜50質量%、
ガラス組成物:20〜65質量%、
BaTiO、CaTiO、SrTiOから選ばれる1種若しくは2種以上:0〜10質量%(ただし、0は含まず)、
金属材料:0〜45質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項1に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項15】
前記金属材料がAgであることを特徴とする請求項14に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項16】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を8質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項14または15に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項17】
添加物としてNiO、ZnO、MnO、Mnから選ばれる1種若しくは2種以上を5質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項18】
前記ガラス組成物がCaO系ガラス組成物またはSrO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項19】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項20】
請求項1から19のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成されたことを特徴とする厚膜抵抗体。
【請求項21】
請求項2から7のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が10kΩ/□〜25MΩ/□であることを特徴とする請求項20に記載の厚膜抵抗体。
【請求項22】
請求項8から13のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が1kΩ/□〜500kΩ/□であることを特徴とする請求項20に記載の厚膜抵抗体。
【請求項23】
請求項14から19のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が10kΩ/□以下であることを特徴とする請求項20に記載の厚膜抵抗体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストであって、
前記抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、BaTiOと、Agとを含有することを特徴とする厚膜抵抗体ペースト。
【請求項2】
前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:25〜35質量%、
ガラス組成物:35〜60質量%、
BaTiO:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
Ag:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項1に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項3】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を4質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項4】
前記ガラス組成物が、CaO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項5】
前記ガラス組成物がNiOを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項6】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項7】
抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストであって、
前記抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、アルカリ土類金属のチタン酸化合物と、Agとを含有し、前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物が、CaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上であることを特徴とする厚膜抵抗体ペースト。
【請求項8】
前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:15〜30質量%、
ガラス組成物:50〜65質量%、
CaTiO、SrTiOの1種若しくは2種以上:0〜15質量%(ただし、0は含まず)、
Ag:0〜20質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項9】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を5質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項7または8に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項10】
前記ガラス組成物が、CaO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項11】
前記ガラス組成物がNiOを含むことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項12】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項13】
抵抗体組成物が有機ビヒクル中に分散されてなる厚膜抵抗体用ペーストであって、
前記抵抗体組成物は、RuO、Ru複合酸化物の1種若しくは2種以上を導電性材料として含むとともに、ガラス組成物と、アルカリ土類金属のチタン酸化合物と、Agとを含有し、前記アルカリ土類金属のチタン酸化合物が、BaTiO、CaTiO、SrTiOから選ばれる1種若しくは2種以上であり、前記ガラス組成物がMnO、Taから選ばれる1種若しくは2種以上を含むことを特徴とする厚膜抵抗体ペースト。
【請求項14】
前記抵抗体組成物の組成が、
導電性材料:25〜50質量%、
ガラス組成物:20〜65質量%、
BaTiO、CaTiO、SrTiOから選ばれる1種若しくは2種以上:0〜10質量%(ただし、0は含まず)、
Ag:0〜45質量%(ただし、0は含まず)、
であることを特徴とする請求項13に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項15】
添加物としてCuO、CuOから選ばれる1種若しくは2種以上を8質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項13または14に記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項16】
添加物としてNiO、ZnO、MnO、Mnから選ばれる1種若しくは2種以上を5質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項13から15のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項17】
前記ガラス組成物がCaO系ガラス組成物またはSrO系ガラス組成物であることを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項18】
前記Ru複合酸化物は、CaRuO、SrRuO、BaRuO、BiRuから選ばれる1種若しくは2種以上であることを特徴とする請求項13から17のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペースト。
【請求項19】
請求項1から18のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成されたことを特徴とする厚膜抵抗体。
【請求項20】
請求項1から6のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が10kΩ/□〜25MΩ/□であることを特徴とする請求項19に記載の厚膜抵抗体。
【請求項21】
請求項7から12のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が1kΩ/□〜500kΩ/□であることを特徴とする請求項19に記載の厚膜抵抗体。
【請求項22】
請求項13から18のいずれかに記載の厚膜抵抗体ペーストを用いて形成され、抵抗値が10kΩ/□以下であることを特徴とする請求項19に記載の厚膜抵抗体。

【公開番号】特開2006−287173(P2006−287173A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249846(P2005−249846)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【特許番号】特許第3800614号(P3800614)
【特許公報発行日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】