説明

双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法

【課題】本発明は、PONシステムにおいて、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、その適用領域を拡大した双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本願発明の双方向光増幅器は、上り信号光伝送路65に挿入され、上り信号光の強度を増幅する第1のSOA63と、下り信号光伝送路66に挿入され、下り信号光の強度を増幅する第2のSOA64と、下り信号光の光強度を、第2のSOA64の未飽和領域の上限値以下に調整する光調整器11と、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値超であるか否かを判定し、上限値超であると判断すると光調整器11に調整させ、上限値以下であると判断すると光調整器11の調整を停止する制御回路13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)を用いた双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IEEEや、ITU−Tでは、高速のアクセスサービスを経済的に提供するために、PON(Passive Optical Network)の標準化に取り組んでいる。IEEEでは、すでに商用化されているG−EPON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)、および次世代システムの10G−EPONの標準化を終えている。またITU−Tでは、すでに商用化されているB−PON(Broadband PON)、およびG−PON(Gigabit−capable PON)の標準化を終えており、次世代システムのXG−PONの標準化を進めている。これらPONは、収容局と複数の加入者が、所外に配置された光スプリッタを介して、一本の光ファイバで結合されるネットワーク構成であり、上り信号光と下り信号光が異なる波長により、同一光ファイバ上を双方向に伝送される。
【0003】
下り信号光は、加入者ごとの信号が、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)技術を用いて多重された連続信号であり、加入者に配置される送受信装置(ONU:Optical Network Unit)は、光スプリッタにおいて分岐された連続信号から、自身に必要なタイムスロットの信号を取り出す。また、上り信号光は、ONUから間欠的に送信されるバースト信号であり、光スプリッタで結合されてTDM信号となり、収容局に送られる。本システムでは、収容局から光スプリッタまでの光ファイバ、および収容局に配置される送受信装置(OLT:Optical Line Terminal)を、複数の加入者で共用化できることから、ギガを超える高速の光アクセスサービスを、経済的に提供することができる。
【0004】
GE−PON、B−PON、G−PONは、すでに完成されたシステムであるが、許容される伝送路損失の拡大が課題の一つとなっている。これが実現できれば、光スプリッタの分岐数を増やして収容する加入者の数を増したり、収容エリアを拡げたりして、数的ないしは面的に、収容効率を向上させることが期待できる。これを解決するために、双方向光増幅器を用いて、分岐数を増やした光スプリッタや、長延化された伝送路の損失を補償する方法が提案されている。図10に、双方向光増幅器を用いたPONシステムの構成を示す。図に示される通り、双方向光増幅器153は、OLT52と光スプリッタ54を結合する光ファイバ67上に配置される。図示する通り、双方向光増幅器153は、双方向の上り信号光(波長λ)と、下り信号光(波長λ)を、2つの合分波器61及び62を利用して個別の光増幅器163及び164により双方向増幅する構成である。
【0005】
PONで使用する光増幅器163及び164として、希土類を添加した光ファイバ増幅器、集中増幅型の光ファイバラマン増幅器、半導体光増幅器などを用いることができる。特にSOAは、小型化、経済化、省電力化において、他の光増幅器に比して利点を有する。しかしながら、増幅過程におけるSOAの応答時間は、ギガクラスの信号のビット長と同程度であるため、入力信号の光強度が大きく、飽和領域で増幅される場合には、各ビットの立ち上がりにおいて光サージが発生するという問題がある。光サージの発生は、信号波形を劣化させるだけでなく、入力過多により受信器の故障を招くことにもなる。
【0006】
図11は、光サージの影響を考慮した双方向光増幅器の適用領域を示す。横軸、および縦軸は、それぞれ、ONUと光増幅器間距離、およびOLTと光増幅器間距離である。信号ビットレート、信号光の消光比、光増幅器の利得、32分岐光スプリッタ損失は、それぞれ、10.3125Gb/s、6dB、20dB、17.5dBである。また、ONU出力4dBm、ONU受信感度−28.5dBm、OLT出力2dBm、OLT受信感度−28dBmとした。さらに、飽和領域と未飽和領域の境界に相当するSOAへの入力光強度(PLIM)、すなわち、光サージによるSOAへの入力光強度の上限を−13dBmとした。IEEEやITU−Tで規定されるPONでは、λおよびλは、ぞれぞれ、1300nm、1500nm付近であることから、光ファイバ損失が、上り信号光と下り信号光とで大きく異なる。ここでは、シングルモード光ファイバの代表的な値として、上り信号光損失0.35dB/km、下り信号光損失0.25dB/kmとした。
【0007】
図に示される損失限界は、それを超える領域では、光増幅器を用いた場合であっても受信器に入力される信号光強度が受信感度を下回る境界線を示す。上り信号光損失は、下り信号光損失よりも大きいため、光増幅器の適用領域を制限するのは、上り信号光の損失限界である。一方、光サージ限界は、SOAへの入力光強度がPLIMを上回る境界線を示す。図では、下り信号光の光サージ限界が図示されているが、上り信号光の光サージ限界は図示されていない。これは、上り信号光は、ONUから送出された信号が光増幅器に到達するまでに、光スプリッタで大幅に強度が減衰されるからである。結果、光増幅器の適用領域は、上り信号光の損失限界、および下り信号光の光サージ限界で仕切られる領域により規定される。図では、OLTと光増幅器間の距離が72km以上の場合に、適用領域が示されている。しかしながら、見方を変えれば、OLTと光増幅器間の距離が72kmより小さい領域では、この双方向光増幅器は適用できないとも言える。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Shamil Appathurai,Derek Nesset,Russell Davey,“Measurement of tolerance to non−uniform burst powers in SOA amplified GPON systems”,OSA 1−55752−830−6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、PONシステムにおいて、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、その適用領域を拡大した双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明の双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法は、SOAを備える双方向光増幅器を適用したPONシステムにおいて、当該双方向光増幅器へ入力される下り信号光の光強度を測定し、当該光強度が所定値を超える場合は、減衰器を用いて入力光強度を減衰する、あるいは、光利得クランプ法を用いてクランプ光を増加することによって、下り信号光によって定まる光サージ限界を緩和させることにより、PONシステムにおける当該双方向光増幅器の適用可能範囲を拡大し、PONシステムの長延化を実現可能とするものである。
【0011】
具体的には、本願発明の双方向光増幅器は、上り信号光を伝送する上り信号光伝送路と、上り信号光とは異なる波長の下り信号光を伝送する下り信号光伝送路と、前記下り信号光伝送路及び前記上り信号光伝送路よりも下流側に配置された下流側光ファイバから上り信号光が入力され、入力された上り信号光を分波して前記上り信号光伝送路に出力し、前記下り信号光伝送路で伝送された下り信号光が入力され、入力された下り信号光を前記下流側光ファイバに出力する第1の合分波器と、前記下り信号光伝送路及び前記上り信号光伝送路よりも上流側に配置された上流側光ファイバから下り信号光が入力され、入力された下り信号光を分波して前記下り信号光伝送路に出力し、前記上り信号光伝送路で伝送された上り信号光が入力され、入力された上り信号光を前記上流側光ファイバに出力する第2の合分波器と、前記上り信号光伝送路に挿入され、前記上り信号光の強度を増幅する第1のSOA(Semiconductor Optical Amplifier)と、前記下り信号光伝送路に挿入され、前記下り信号光の強度を増幅する第2のSOAと、前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する光調整器と、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定し、前記上限値超であると判断すると前記光調整器に調整させ、前記上限値以下であると判断すると前記光調整器の調整を停止する制御回路と、を備える。
【0012】
上り信号光伝送路と、下り信号光伝送路と、第1の合分波器と、第2の合分波器と、第1のSOAと、第2のSOAと、を備えるため、上り信号光及び下り信号光を増幅することができる。光調整器と、制御回路と、を備えるため、第2のSOAに入力される下り信号光の光強度が第2のSOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整することができる。したがって、本願発明の双方向光増幅器は、PONシステムにおいて、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、その適用領域を拡大することができる。
【0013】
本願発明の双方向光増幅器では、前記光調整器は、前記第2のSOAと前記第2の合分波器との間の光路に挿入され、光を減衰させる光減衰器であり、前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると前記光減衰器に前記下り信号光を減衰させ、前記上限値以下であると判断すると前記光減衰器に前記下り信号光の減衰を停止させてもよい。
【0014】
本願発明の双方向光増幅器では、前記光調整器は、前記第2のSOAにクランプ光を供給するクランプ光源であり、前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると前記クランプ光源からのクランプ光を増加させ、前記上限値以下であると判断すると前記クランプ光源からのクランプ光を減少させてもよい。
【0015】
本願発明の双方向光増幅器では、前記下り信号光伝送路のうちの前記第2のSOAの前段又は後段に挿入され、前記下り信号光の一部を分岐する光分岐部を備え、前記制御回路は、前記光分岐部の分岐する光を用いて、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定してもよい。
【0016】
本願発明の双方向光増幅器では、前記第2のSOAの駆動電流を入力する入力ポートと前記第2のSOAの駆動電源との間に接続され、前記入力ポートから出力される電気信号を分岐する分岐部を備え、前記制御回路は、前記分岐部の分岐する電気信号を用いて、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定してもよい。
【0017】
本願発明の双方向光増幅器では、前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値になるように、前記光調整器に調整させてもよい。
下り信号光の光強度が第2のSOAの未飽和領域の上限値になるときに、第2のSOAの適用領域が最大になる。このため、本発明により、双方向光増幅器の適用領域を最大にすることができる。
【0018】
具体的には、本願発明のPONシステムは、複数のONU(Optical Network Unit)とOLT(Optical Line Terminal)とが光スプリッタで接続されているPON(Passive Optical Network)システムであって、前記光スプリッタと前記OLTの間の光路に、前記第1の合分波器が前記光スプリッタ側に配置され、前記第2の合分波器がOLT側に配置された状態で、本願発明に係る双方向光増幅器が挿入されている。
【0019】
複数のONUとOLTと光スプリッタと双方向光増幅器を備えるため、PONシステムにおいて上り信号光及び下り信号光を増幅することができる。本願発明に係る双方向光増幅器を備えるため、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することができる。したがって、本願発明のPONシステムは、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、その適用領域を拡大することができる。
【0020】
具体的には、本願発明のPONシステムの通信方法は、複数のONU(Optical Network Unit)とOLT(Optical Line Terminal)とが光スプリッタで接続されているPONシステムの通信方法であって、前記OLTと前記光スプリッタの間を接続する光ファイバで伝送される下り信号光を分波して増幅した後に前記光スプリッタに向けて前記光ファイバに出力するとともに、前記光ファイバで伝送される上り信号光を分波して増幅した後に前記OLTに向けて前記光ファイバに出力する増幅手順を有し、前記増幅手順において、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)を用いて下り信号光を増幅し、下り信号光を増幅する前に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定し、前記上限値超であると判断すると、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する。
【0021】
増幅手順を有するため、PONシステムにおいて上り信号光及び下り信号光を増幅することができる。ここで、本願発明のPONシステムの通信方法は、増幅手順において、SOAに入力される下り信号光の光強度がSOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する。したがって、本願発明のPONシステムの通信方法は、PONシステムにおいて、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、SOAの適用領域を拡大することができる。
【0022】
本願発明のPONシステムの通信方法では、前記増幅手順における前記調整の際に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように、光減衰器で光を減衰させてもよい。
【0023】
本願発明のPONシステムの通信方法では、前記増幅手順における前記調整の際に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように、クランプ光を増加させてもよい。
【0024】
本願発明のPONシステムの通信方法では、前記増幅手順における前記判定の際に、下り信号光の一部を分岐し、分岐する光を用いて、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定してもよい。
【0025】
本願発明のPONシステムの通信方法では、前記増幅手順における前記判定の際に、前記SOAの駆動電流を入力する入力ポートから出力される電気信号を分岐し、分岐する電気信号を用いて、前記SOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定してもよい。
【0026】
本願発明のPONシステムの通信方法では、前記増幅手順における前記調整の際に、前記上限値超であると判断すると、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値になるように下り信号光の光強度を調整してもよい。
下り信号光の光強度がSOAの未飽和領域の上限値になるときに、SOAの適用領域が最大になる。このため、本発明により、SOAの適用領域を最大にすることができる。
【0027】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、PONシステムにおいて、下り信号光に対するSOAの光サージ限界を緩和することにより、その適用領域を拡大した双方向光増幅器及びPONシステム及びPONシステムの通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態1に係るPONシステムの一例を示す。
【図2】実施形態1に係る第1のSOA及び第2のSOAへの入力光強度と利得の関係を示す。
【図3】双方向光増幅器53の第1例を示す。
【図4】双方向光増幅器53の第2例を示す。
【図5】双方向光増幅器53の第3例を示す。
【図6】本実施形態に係る双方向光増幅器53の適用領域を示す。
【図7】減衰量Xを10dBにまで拡大した場合の双方向光増幅器53の適用領域を示す。
【図8】双方向光増幅器53の第4例を示す。
【図9】実施形態2に係る第1のSOA及び第2のSOAへの入力光強度と利得の関係を示す。
【図10】双方向光増幅器を用いたPONシステムの構成を示す。
【図11】光サージの影響を考慮した双方向光増幅器の適用領域を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0031】
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るPONシステムの一例を示す。本実施形態に係るPONシステムは、複数のONU51とOLT52とが光スプリッタ54で接続されているPONシステムであって、光スプリッタ54とOLT52の間の光路に、双方向光増幅器53が挿入されている。
【0032】
本実施形態に係るPONシステムの通信方法は、OLT52と光スプリッタ54の間を接続する光ファイバ67で伝送される波長λの下り信号光を分波して増幅した後に光スプリッタ54に向けて光ファイバ67に出力するとともに、光ファイバ67で伝送される波長λの上り信号光を分波して増幅した後にOLT52に向けて光ファイバ67に出力する増幅手順を有する。増幅手順において、SOAを備える双方向光増幅器53を用いて上り信号光及び下り信号光を増幅する。
【0033】
図2に、実施形態1に係る第1のSOA及び第2のSOAへの入力光強度と利得の関係を示す。図に示されるように、入力光強度の大小により、増幅領域を2つに分けることができる。一つは、入力光強度Pが小さく、利得一定増幅(線型増幅)がなされる領域であり、他方は、入力光強度Pが大きく、利得が飽和する領域である。増幅過程におけるSOAの応答時間は、ギガクラスの信号のビット長と同程度である。したがって、飽和増幅領域に相当する入力光強度Pを有する矩形の光パルスが、このSOAに入力されると、ビットの立ち上がりにおいて光サージが発生する。
【0034】
この光サージは、入力光強度が増加するにつれて大きくなる。それら領域の境界に相当する入力光強度をPLIMと定義する。光サージは、図の挿絵に示される振幅を表す物理量a、およびbを用いて、b/aにより定量化することができる。実際問題、線型増幅領域と飽和増幅領域を定義通りに区別し、PLIMを正確に把握することは困難である。したがって、PLIMの決定は、光サージを許容できるb/aの値が、0.5dB以下や、1dB以下となる値というように、システムを設計する者に委ねられる。
【0035】
ここで、図11の場合を考え、OLT52から52km離れた光ファイバ上の位置に双方向光増幅器53を配置する必要があるものとする。図に示されるように、OLT52と双方向光増幅器53間の距離が72kmより小さい範囲では、下り信号光の光サージ限界により、この双方向光増幅器53の適用領域は存在しない。
【0036】
OLT52から52km離れた光ファイバ上の位置に双方向光増幅器53を配置した場合は、例えば、入力光強度Pを有する下り信号光が、SOAに入力された場合に相当する。ここで、SOAの前段において下り信号光の光強度をXdBだけ減衰し、入力光強度PがSOAに入力されるようにする。入力光強度Pは、PLIM以下であり、SOAの線型増幅領域に相当する入力光強度であるので、これによって、光サージの発生を防ぐことができる。ただし、XdBだけ入力光強度を低減すると、同じだけ利得も減少する。
【0037】
そこで、本実施形態に係るPONシステムの通信方法は、増幅手順において、下り信号光を増幅する前に、SOAに入力される下り信号光の光強度がSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する。そして、上限値超であると判断すると、SOAに入力される下り信号光の光強度がSOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する。以下、増幅手順の具体例について説明する。
【0038】
図3に、双方向光増幅器53の第1例を示す。双方向光増幅器53の第1例は、下り信号光及び上り信号光を増幅するための構成を備える。例えば、双方向光増幅器53の第1例は、上り信号光伝送路65と、下り信号光伝送路66と、第1の合分波器61と、第2の合分波器62と、第1のSOA63と、第2のSOA64と、を備える。
【0039】
第1の合分波器61は、下り信号光伝送路66及び上り信号光伝送路65よりも下流側に配置された下流側光ファイバ67から上り信号光が入力され、入力された上り信号光を分波して上り信号光伝送路65に出力する。上り信号光伝送路65は、上り信号光を伝送する。第1のSOA63は、上り信号光伝送路に挿入され、上り信号光の強度を増幅する。第2の合分波器62は、上り信号光伝送路65で伝送された上り信号光が入力され、入力された上り信号光を上流側光ファイバ67に出力する。
【0040】
第2の合分波器62は、下り信号光伝送路66及び上り信号光伝送路65よりも上流側に配置された上流側光ファイバ67から下り信号光が入力され、入力された下り信号光を分波して下り信号光伝送路66に出力する。下り信号光伝送路66は、上り信号光とは異なる波長の下り信号光を伝送する。第2のSOA64は、下り信号光伝送路66に挿入され、下り信号光の強度を増幅する。第1の合分波器61は、下り信号光伝送路66で伝送された下り信号光が入力され、入力された下り信号光を下流側光ファイバ67に出力する。
【0041】
増幅手順では、さらに、下り信号光を増幅する前に、制御回路13が、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する。そして、上限値超であると判断すると、下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値以下になるように、さらに好ましくは第2のSOA64の未飽和領域の上限値になるように、下り信号光の光強度を調整する。
【0042】
例えば、双方向光増幅器53の第1例は、光調整器11と、光分岐部12と、制御回路13と、を備え、以下のように動作する。増幅手順における判定の際に、光分岐部12は、下り信号光伝送路66のうちの第2のSOA64の前段に挿入され、下り信号光の一部を分岐し、分岐した光を制御回路13に入力する。制御回路13は、光分岐部12の分岐する光を用いて、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する。例えば、制御回路13は、入力された光を光電気変換して光強度を計測する。
【0043】
そして、制御回路13は、上限値超であると判断すると、光調整器11に調整させる。例えば、制御回路13は、光減衰器に下り信号光を減衰させる。これにより、増幅手順における調整の際に、光調整器11は、下り信号光の光強度を、第2のSOA64の未飽和領域の上限値以下に調整する。一方、制御回路13は、上限値以下であると判断すると、光調整器11の調整を停止する。例えば、制御回路13は、光減衰器に下り信号光を減衰させない。これにより、増幅手順における調整の際に、光調整器11は、下り信号光の光強度を、第2のSOA64の未飽和領域の上限値以下に調整しない。
【0044】
例えば、制御回路13の計測値、光分岐部12の分岐比、光減衰器の固有損失を考慮して、第2のSOA64への入力光強度を換算し、換算値が入力光強度PLIMを超える場合に、制御信号を光減衰器に伝達する。制御信号を伝達された光減衰器は、第2のSOA64への入力光強度が、PLIMとなるように、下り信号光の光強度を減衰する。
【0045】
図4に、双方向光増幅器53の第2例を示す。双方向光増幅器53の第2例は、光調整器11、光分岐部12及び制御回路13に代えて、光調整器21と、光分岐部22と、制御回路23と、を備える。光分岐部22は、第2のSOA64の後段に配置されている点において、光分岐部12と異なる。例えば、光分岐部22は、第2のSOA64と第1の合分波器61との間の光路に挿入される。制御回路23は、第2のSOA64への入力光強度に対する出力光強度の関係を予め記憶しておき、記憶しておいた関係を用いて第2のSOA64の入力光強度の換算を行う。これにより、制御回路23は、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する。
【0046】
図5に、双方向光増幅器53の第3例を示す。双方向光増幅器53の第3例は、第2のSOA64を駆動する電流の入力ポート35と電流源34との間の電気回路上に配置される点において、双方向光増幅器53の第1例及び第2例の構成と異なる。駆動電流を印加した状態で、第2のSOA64に下り信号光が入力されると、入力光強度に比例した電流が、入力ポート35から流れ出る。この電流値から、第2のSOA64への入力光強度の換算を行うことができる。
【0047】
具体的には、双方向光増幅器53の第3例は、光調整器11、光分岐部12及び制御回路13に代えて、光調整器31と、分岐部32と、制御回路33と、電流源34と、を備える。電流源34は、第2のSOA64を駆動する。分岐部32は、第2のSOA64の入力ポート35と第2のSOA64の電流源34との間に接続され、入力ポート35から出力される電気信号を分岐する。分岐部32としては、強度分岐器だけでなく、図の挿絵にあるように、サーキュレータや、バイアスTを用いることができる。
【0048】
そして、増幅手順における判定の際に、分岐部32が第2のSOA64の駆動電流を入力する入力ポート35から出力される電気信号を分岐する。そして、制御回路33が、分岐部32の分岐する電気信号を用いて、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する。
【0049】
光調整器31は、例えば、第2のSOA64と第2の合分波器62との間の光路に挿入され、光を減衰させる光減衰器である。この場合、制御回路33は、上限値超であると判断すると光減衰器に下り信号光を減衰させ、上限値以下であると判断すると光減衰器に下り信号光の減衰を停止させる。
【0050】
図6に、本実施形態に係る双方向光増幅器53の適用領域を示す。第2のSOA64への入力光強度の減衰量Xは5.1dBとした。図に示されるように、下り信号光の光サージ限界が緩和され、OLT52と第2のSOA64の間の距離が52km以上の範囲にまで双方向光増幅器53の適用領域が拡大される。これにより、OLT52から52km離れた光ファイバ67上の位置に双方向光増幅器53を配置することが可能となる。同時に、第2のSOA64の利得が20dBから14.9dBまで低下するため、下り信号光の損失限界が図の左下に移動するが、損失限界については、依然として上り信号光が制限要因であることに変わりない。
【0051】
図7に、減衰量Xを10dBにまで拡大した場合の双方向光増幅器53の適用領域を示す。図に示されるように、OLT52と第2のSOA64の間の距離が32km以上の範囲にまで下り信号光の光サージ限界が緩和される。一方で、同時に、第2のSOA64の利得が20dBから10dBまで低下するため、上り信号光に代わって、下り信号光の損失限界が適用領域の制限要因となり、適用領域の一部が非適用領域化されることになる。したがって、減衰量Xは、第2のSOA64への入力光強度がPLIMに等しくなるよう最小限に留めることが望ましい。
【0052】
(実施形態2)
本実施形態に係るPONシステムは、双方向光増幅器53の第4例を備える。双方向光増幅器53の第4例は、下り信号光を増幅する第2のSOA64に、利得クランプ法を適用することを特徴とする。利得クランプ法とは、増幅される信号光とは異なる波長の光(クランプ光)を信号光と同時に光増幅器に入射することで、線型増幅領域を拡大させる技術である。
【0053】
図8に、双方向光増幅器53の第4例を示す。双方向光増幅器53の第4例は、増幅手順における調整の際に、第2のSOA64に入力される下り信号光の光強度が第2のSOA64の未飽和領域の上限値以下になるように、クランプ光Cを増加させる。例えば、双方向光増幅器53の第4例は、光調整器としてのクランプ光源41と、光分岐部42と、制御回路43と、を備える。
【0054】
クランプ光源41は、第2のSOA64にクランプ光Cを供給する。制御回路43は、上限値超であると判断するとクランプ光源41にクランプ光Cの供給量を増加させ、上限値以下であると判断するとクランプ光源41にクランプ光Cの供給量を減少させる。光分岐部42及び制御回路43の配置及び動作は、双方向光増幅器53の第1例と同様である。
【0055】
このように、クランプ光源41を配置する点が、実施形態1の構成と異なる。図では、クランプ光源41の出力は、第2のSOA64の出力側から入射される場合を例示しているが、第2のSOA64の出力側に光フィルタを配置し、信号光とクランプ光Cを分離する等の手段を用いれば、第2のSOA64の入力側から入射してもよい。
【0056】
図9に、実施形態2に係る第1のSOA及び第2のSOAへの入力光強度と利得の関係を示す。第2のSOA64にクランプ光Cを供給することで、第2のSOA64の線型増幅領域を拡大させることができる。これにより、入力光強度PLIMであった境界の入力光強度を、新たな入力光強度PLIM_Nに高めることができる。
【0057】
ただし、波長λの下り信号光と同時に波長λのクランプ光Cも増幅されるために、下り信号光の利得は減少する。OLT52から52km離れた光ファイバ67上の位置に双方向光増幅器53を配置した場合は、例えば、入力光強度Pを有する下り信号光が、第2のSOA64に入力された場合に相当する。入力光強度Pは、飽和増幅領域に相当するので、増幅信号のビットの立ち上がり部分に光サージが発生する。
【0058】
ここで、第2のSOA64に入射されるクランプ光Cを出力、もしくは、すでに出力されていた場合は、その出力を増大させる。これにより、第2のSOA64の線型増幅領域が拡大され、同じ入力光強度に対しても線型増幅が可能となる。例えば、下り信号光の光強度はPのまま変わらず、飽和増幅領域に位置するA点が線型増幅領域に位置するB点に移動する。結果、増幅信号の光サージの発生を防ぎ、OLT52から72kmより近い光ファイバ67上の位置に双方向光増幅器53を配置することが可能となる。
【0059】
なお、光分岐部42及び制御回路43に代えて、図4に示す光分岐部22及び制御回路23を用いてもよいし、図5に示す分岐部32及び制御回路33を用いても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0061】
11、21、31、41:光調整器
12、22、42:光分岐部
13、23、33、43:制御回路
32:分岐部
34:電流源
35:入力ポート
51:ONU
52:OLT
53、153:双方向光増幅器
54:光スプリッタ
61:第1の合分波器
62:第2の合分波器
63:第1のSOA
64:第2のSOA
65:上り信号光伝送路
66:下り信号光伝送路
67:光ファイバ
67:下流側光ファイバ
67:上流側光ファイバ
100:収容局
163、164:光増幅器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上り信号光を伝送する上り信号光伝送路と、
上り信号光とは異なる波長の下り信号光を伝送する下り信号光伝送路と、
前記下り信号光伝送路及び前記上り信号光伝送路よりも下流側に配置された下流側光ファイバから上り信号光が入力され、入力された上り信号光を分波して前記上り信号光伝送路に出力し、前記下り信号光伝送路で伝送された下り信号光が入力され、入力された下り信号光を前記下流側光ファイバに出力する第1の合分波器と、
前記下り信号光伝送路及び前記上り信号光伝送路よりも上流側に配置された上流側光ファイバから下り信号光が入力され、入力された下り信号光を分波して前記下り信号光伝送路に出力し、前記上り信号光伝送路で伝送された上り信号光が入力され、入力された上り信号光を前記上流側光ファイバに出力する第2の合分波器と、
前記上り信号光伝送路に挿入され、前記上り信号光の強度を増幅する第1のSOA(Semiconductor Optical Amplifier)と、
前記下り信号光伝送路に挿入され、前記下り信号光の強度を増幅する第2のSOAと、
前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する光調整器と、
前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定し、前記上限値超であると判断すると前記光調整器に調整させ、前記上限値以下であると判断すると前記光調整器の調整を停止する制御回路と、
を備える双方向光増幅器。
【請求項2】
前記光調整器は、前記第2のSOAと前記第2の合分波器との間の光路に挿入され、光を減衰させる光減衰器であり、
前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると前記光減衰器に前記下り信号光を減衰させ、前記上限値以下であると判断すると前記光減衰器に前記下り信号光の減衰を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の双方向光増幅器。
【請求項3】
前記光調整器は、前記第2のSOAにクランプ光を供給するクランプ光源であり、
前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると前記クランプ光源にクランプ光を増加させ、前記上限値以下であると判断すると前記クランプ光源にクランプ光を減少させる
ことを特徴とする請求項1に記載の双方向光増幅器。
【請求項4】
前記下り信号光伝送路のうちの前記第2のSOAの前段又は後段に挿入され、前記下り信号光の一部を分岐する光分岐部を備え、
前記制御回路は、前記光分岐部の分岐する光を用いて、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の双方向光増幅器。
【請求項5】
前記第2のSOAの駆動電流を入力する入力ポートと前記第2のSOAの駆動電源との間に接続され、前記入力ポートから出力される電気信号を分岐する分岐部を備え、
前記制御回路は、前記分岐部の分岐する電気信号を用いて、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の双方向光増幅器。
【請求項6】
前記制御回路は、前記上限値超であると判断すると、前記第2のSOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記第2のSOAの未飽和領域の上限値になるように、前記光調整器に調整させる
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の双方向光増幅器。
【請求項7】
複数のONU(Optical Network Unit)とOLT(Optical Line Terminal)とが光スプリッタで接続されているPON(Passive Optical Network)システムであって、
前記光スプリッタと前記OLTの間の光路に、前記第1の合分波器が前記光スプリッタ側に配置され、前記第2の合分波器がOLT側に配置された状態で、請求項1から6のいずれかに記載の双方向光増幅器が挿入されている
ことを特徴とするPONシステム。
【請求項8】
複数のONU(Optical Network Unit)とOLT(Optical Line Terminal)とが光スプリッタで接続されているPONシステムの通信方法であって、
前記OLTと前記光スプリッタの間を接続する光ファイバで伝送される下り信号光を分波して増幅した後に前記光スプリッタに向けて前記光ファイバに出力するとともに、前記光ファイバで伝送される上り信号光を分波して増幅した後に前記OLTに向けて前記光ファイバに出力する増幅手順を有し、
前記増幅手順において、
SOA(Semiconductor Optical Amplifier)を用いて下り信号光を増幅し、
下り信号光を増幅する前に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定し、
前記上限値超であると判断すると、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように調整する
PONシステムの通信方法。
【請求項9】
前記増幅手順における前記調整の際に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように、光減衰器で光を減衰させることを特徴とする請求項8に記載のPONシステムの通信方法。
【請求項10】
前記増幅手順における前記調整の際に、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値以下になるように、クランプ光を増加させる
ことを特徴とする請求項8に記載のPONシステムの通信方法。
【請求項11】
前記増幅手順における前記判定の際に、下り信号光の一部を分岐し、分岐する光を用いて、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載のPONシステムの通信方法。
【請求項12】
前記増幅手順における前記判定の際に、前記SOAの駆動電流を入力する入力ポートから出力される電気信号を分岐し、分岐する電気信号を用いて、前記SOAに入力される前記下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値超であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載のPONシステムの通信方法。
【請求項13】
前記増幅手順における前記調整の際に、前記上限値超であると判断すると、前記SOAに入力される下り信号光の光強度が前記SOAの未飽和領域の上限値になるように下り信号光の光強度を調整する
ことを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載のPONシステムの通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−19353(P2012−19353A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155169(P2010−155169)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、独立行政法人情報通信研究機構「高度通信・放送研究開発委託研究/広域加入者系光ネットワーク技術の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】