説明

可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置

【課題】可動接点の押圧操作時に良好な操作感触を得ること。
【解決手段】可動接点ばね4と、この可動接点ばね4を保持する側の面に粘着層3を有すると共に、可動接点ばね4側の一部を突出加工して突出部2が形成されたシート部材1とを備え、突出部2の一部を粘着層3を介して当接させて可動接点ばね4を保持することで、シート部材1と可動接点ばね4との間であって突出部2の側方に当該可動接点ばね4の反転動作に対応するための空間Sを設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置に関し、操作者による押圧操作に基づく押圧力を確実に可動接点に伝達する可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置として、可動接点を保持する保持シートと可動接点との間に、可動接点を適切に押圧する押圧部を設け、可動接点の保持力を向上させるために押圧部の周辺に厚肉状の粘着部を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この可動接点付きシートによれば、押圧部の周辺に形成した厚肉状の粘着部により小型の可動接点を確実に保持することができるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−344510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置においては、可動接点が確実に保持シートに保持されていることから、可動接点に対する押圧操作時に保持シートと可動接点とが一体的に駆動することとなる。このため、可動接点の反転動作に保持シートが影響を与え、反転動作時における操作感触を阻害し得るという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、可動接点の押圧操作時に良好な操作感触を得ることができる可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の可動接点付きシートは、可動接点と、前記可動接点を保持する側の面に粘着層を有すると共に前記可動接点側の一部を突出加工して突出部が形成された保持シートとを備え、前記突出部の一部を前記粘着層を介して当接させて前記可動接点を保持することで前記保持シートと前記可動接点との間であって前記突出部の側方に当該可動接点の反転動作に対応するための空間を設けたことを特徴とする。
【0007】
上記可動接点付きシートによれば、保持シートと可動接点との間であって突出部の側方に当該可動接点の反転動作に対応するための空間を設けたことから、保持シートが可動接点の反転動作に伴う変形に追従し過ぎる事態を回避することができるので、可動接点の押圧操作時に良好な操作感触を得ることが可能となる。
【0008】
上記可動接点付きシートにおいては、前記突出部における前記可動接点に対向する部位を前記可動接点の頂部に対応する形状とすることが好ましい。この場合には、可動接点に対する粘着層の貼り付け面積を大きくすることができるので、可動接点と突出部との密着性を高めることができ、小型の可動接点を適切に保持することが可能となる。
【0009】
また、上記可動接点付きシートにおいては、前記突出部に向かって前記可動接点から離れる方向に前記保持シートを延出させることが好ましい。この場合には、突出部に向かって可動接点から離れる方向に保持シートを延出させていることから、突出部自体を上下動させる一方、突出部周辺の保持シートを回動させることができる。これにより、突出部の側方側の領域に回動の軌跡分だけ余裕を持たせることができることから、可動接点の反転動作に伴う突出部周辺の保持シートの動作を許容することができるので、当該反転動作に与える保持シートの影響を軽減でき、可動接点の押圧操作時において、より良好な操作感触を提供することが可能となる。
【0010】
本発明のスイッチ装置は、上述したいずれかの可動接点付きシートと、この可動接点付きシートが戴置されると共に、前記可動接点の下方に配置される一対の固定接点を有するスイッチ基台とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記スイッチ装置によれば、突出部が可動接点の頂部に精度良く配置され、可動接点の押圧操作時に良好な操作感触を得ることができるスイッチ装置を形成することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、保持シートと可動接点との間であって突出部の側方に当該可動接点の反転動作に対応するための空間を設けたことから、保持シートが可動接点の反転動作に伴う変形に追従し過ぎる事態を回避することができるので、可動接点の押圧操作時に良好な操作感触を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチ装置を示す断面図である。
【図2】実施の形態1に係る可動接点付きシートと回路基板との関係を説明するための斜視図である。
【図3】実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチ装置の動作を説明するための断面図である。
【図4】実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチ装置の動作を説明するための断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチ装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチ装置(以下、単に「スイッチ」という)は、例えば、携帯電話機に好適に用いられるものであるが、これに限定されるものではなく、ゲーム機や各種機器のリモコン装置など薄型形状が要請される任意の端末装置に適用することが可能である。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチを示す断面図である。図2は、実施の形態1に係る可動接点付きシートと回路基板との関係を説明するための斜視図である。なお、図1においては、説明の便宜上、本実施の形態に係る可動接点付きシートに対向配置され、可動接点付きシートを押圧する押圧部材Pの一部を示している。例えば、この押圧部材Pは、携帯電話機の操作部の一部で構成される。
【0016】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る可動接点付きシート及びこれを用いたスイッチは、所定の位置に突出部2を備えた保持シートとしてのシート部材1と、このシート部材1の下面側の接着剤等からなる粘着層3に貼り付けられて保持された可動接点としての可動接点ばね4と、この可動接点ばね4が収容される孔を有し、シート部材1の下面側に貼り付けられたスペーサ5と、複数の固定接点7が配設されたスイッチ基台としての回路基板6とから主に構成されている。
【0017】
シート部材1は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等からなるフレキシブルで透明なフィルム状の材料から形成されている。また、このシート部材1の下面側(可動接点ばね4側)には、図1に示す下方側に突出加工して形成された突出部2が設けられている。この突出部2は、例えば、シート部材1を製造する際、可動接点ばね4に対応するシート部材1の上面の位置に球面形状の凹部が形成されるように成形すると共に、当該凹部に樹脂材料2aを充填して硬化させることで、図1に示す下方側に球面形状に突出形成されている。このように下方側に球面形状に突出形成された突出部2は、その下面の頂部と可動接点ばね4の表面頂部とが対向された状態で配設されている。このため、突出部2は、可動接点ばね4の表面頂部に押圧操作に伴う押圧力を確実に伝達することができるものとなっている。
【0018】
シート部材1の下面側には、接着剤等からなる粘着剤が塗布されており、粘着層3が形成されている。この粘着層3は、例えば、粘性を有する樹脂製の接着剤からなり、シート部材1の下面側一面にわたって形成されている。したがって、シート部材1に形成された突出部2の下面の表面全体は、この粘着層3により覆われた状態となっている。
【0019】
また、シート部材1の下面側には、可動接点ばね4が粘着層3に貼り付けられて保持されている。この場合、可動接点ばね4は、その膨出部4aの上面の中央部分を、シート部材1の突出部2の下面を覆う粘着層3により保持されると共に、膨出部4aの上面の周縁部近傍を、シート部材1の下面を覆う粘着層3により保持されている。すなわち、シート部材1は、突出部2の一部を粘着層3を介して当接させることで、突出部2の側方に一定の空間(後述する空間S)を介在させた状態で可動接点ばね4を保持している。この可動接点ばね4は、ばね性を有する導電性の薄板金属板からなり、反転可能なドーム状の膨出部4aを有する円形状に形成されている。そして、可動接点ばね4が押圧されて膨出部4aが反転すると、膨出部4aの下面が回路基板6の上面に配設された複数の固定接点7の中央接点7aと接触するものとなっている。また、可動接点ばね4の円形状の外周縁部4bが固定接点7の周辺接点7bと常時接触した状態で回路基板6上に載置されたものとなっている。
【0020】
可動接点ばね4は、その膨出部4aの頂面を、図1に示す下方側に球面形状に突出形成された突出部2の下面の一部の粘着層3により保持されていることから、突出部2の周囲(より具体的には、図1に示す突出部2の側方側)であって、シート部材1と可動接点ばね4との間には空間Sが形成されている。この空間Sは、シート部材1の下方領域において、突出部2の周囲に円環形状に形成されており、詳細について後述するように、可動接点ばね4が押圧されて膨出部4aが反転する際にシート部材1が可動接点ばね4の変形に追従し過ぎるのを防止し、可動接点ばね4における反転動作に伴う良好な操作感触を提供するものとなっている。
【0021】
特に、実施の形態1に係る可動接点付きシートにおいては、突出部2に向かって可動接点ばね4から離れる方向にシート部材1を延出させている。すなわち、突出部2の側方側の領域において、シート部材1は、可動接点ばね4との外方側の接触部分(すなわち、空間Sの外方側の接触部分)から内側(突出部2側)に向けて可動接点ばね4から離れる方向に延出している。より具体的には、可動接点ばね4との空間Sの外方側での接触部分から、樹脂材料2aが充填された凹部の周縁部まで上方側に向けて延出している。このため、可動接点ばね4の反転動作時に、シート部材1は可動接点ばね4との空間Sの外方側での接触部分を支点として突出部2側が回動するが、突出部2自体は上下動するため、シート部材1の突出部2の側方側の領域は回動の軌跡分だけ余裕が生まれることとなる。これにより、可動接点ばね4の反転動作に伴う突出部2周辺のシート部材1の動作を許容することができるので、当該反転動作に与えるシート部材1の影響を軽減でき、可動接点ばね4の押圧操作時における良好な操作感触に寄与するものとなっている。
【0022】
スペーサ5は、PET等からなるフィルム状の材料から形成されている。このスペーサ5には円形状の孔5aが形成されており、この孔5a内に可動接点ばね4が収容された状態でスペーサ5がシート部材1の下面側に粘着層3により貼着されている。また、スペーサ5の下面側には、接着剤等からなる粘着剤8が塗布されており、この粘着剤8により上面側にシート部材1が貼着されたスペーサ5が回路基板6の上面に貼り付けられて積層されるものとなっている。
【0023】
回路基板6は、フェノール樹脂等の積層板からなり、その上面側には複数の固定接点7が配設されている。この固定接点7は、導電性の銀やカーボン等の印刷により形成されており、対向して配設された一対の中央接点7aと周辺接点7bとから構成されている。この一対の固定接点7上に、可動接点ばね4の外周縁部4bが常時周辺接点7bと接触し、膨出部4aの下面が中央接点7aと離間して対向した状態で載置されている。そして、この回路基板6上にシート部材1が貼着されたスペーサ5が粘着剤8により貼り付けられて積層されることにより、可動接点付きシートを用いたスイッチが構成されるものとなっている。
【0024】
なお、上記実施の形態においては、粘着層3によって一体的に貼着されたシート部材1及び可動接点ばね4からなる可動接点付きシートをスペーサ5を介して回路基板6の上面に貼り付ける場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、スペーサ5を用いることなく、直接、粘着層3により可動接点付きシートを回路基板6の上面に貼りつけるようにしても良い。
【0025】
次に、実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチの動作について説明する。図3及び図4は、実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチ装置の動作を説明するための断面図である。図3においては、可動接点ばね4が押圧されて膨出部4aが反転する前の状態を示し、図4においては、可動接点ばね4が押圧されて膨出部4aが反転した後の状態を示している。なお、可動接点ばね4が押圧されていない場合、可動接点付きシートを用いたスイッチは、図1に示す状態となっている。
【0026】
図1に示す状態(初期状態)から操作者により押圧部材Pが押圧されると、突出部2(より具体的には突出部2の上面に充填された樹脂材料2a)に対応する位置に設けられた突出部P1が下降して樹脂材料2aに当接する。この状態から更に押圧部材Pが押圧されると、シート部材1の突出部2を介して可動接点ばね4が下方側に押圧される。可動接点ばね4が下方側に押圧されると、その膨出部4aが図1に示す膨出状態から、図3に示すような平面形状になるように押し下げられる。この場合、シート部材1と可動接点ばね4との間に形成された空間Sは、可動接点ばね4の膨出部4aの変形に応じて次第に縮小されるものとなっている。
【0027】
図3に示す状態から、更に押圧部材Pが押圧されると、突出部P1の下方移動に伴って更に可動接点ばね4が下方側に押圧される。そして、可動接点ばね4における反転動作の境界点に達すると、可動接点ばね4の膨出部4aが反転する。可動接点ばね4の膨出部4aが反転すると、図4に示すように膨出部4aの下面が中央接点7aに接触し、可動接点ばね4により中央接点7aと周辺接点7bとが導通した状態となる。このように可動接点ばね4の膨出部4aが反転する際、シート部材1と可動接点ばね4との間であって突出部2の側方に形成された空間Sは、その反転動作に伴ってシート部材1が突っ張るのを回避し、可動接点ばね4の変形に追従し過ぎるのを防止することができるものとなっている。
【0028】
仮に、シート部材1と可動接点ばね4との間に粘着剤等を充填し、空間Sを閉塞した場合(すなわち、背景技術で説明した可動接点付きシートに相当)には、膨出部4aが反転する際、シート部材1が常に密着した状態となるため、その反転動作に伴ってシート部材1が突っ張ることとなって膨出部4aを図4に示す上方側に引っ張る力(すなわち、反転動作を阻害する力)が作用し得る。実施の形態1に係る可動接点付きシートにおいては、シート部材1と可動接点ばね4との間に空間Sを設けることにより、膨出部4aの反転動作の際にシート部材1が僅かに動作するのを許容し、上述したような反転動作を阻害する力の発生を回避している。
【0029】
このように実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチにおいては、突出部2の一部(下面の頂面)を粘着層3を介して当接させて可動接点ばね4を保持することで、シート部材1と可動接点ばね4との間であって突出部2の側方に可動接点ばね4の反転動作に対応するための空間Sを設けていることから、シート部材1が可動接点ばね4の反転動作に伴う変形に追従し過ぎる事態を回避することができるので、可動接点ばね4の押圧操作時に良好な操作感触を得ることが可能となる。
【0030】
また、実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチにおいては、可動接点ばね4との外方側の接触部分(すなわち、空間Sの外方側の接触部分)から内側(突出部2側)に向けてシート部材1を可動接点ばね4から離れる方向(すなわち、図1に示す上方側)に延出させていることから、突出部2自体を上下動させる一方、可動接点ばね4との空間Sの外方側での接触部分を支点とした突出部2側のシート部材1を回動させることができる。これにより、突出部2の側方側の領域に回動の軌跡分だけ余裕を持たせることができることから、可動接点ばね4の反転動作に伴う突出部2周辺のシート部材1の動作を許容することができるので、当該反転動作に与えるシート部材1の影響を軽減でき、可動接点ばね4の押圧操作時において、より良好な操作感触を提供することが可能となる。
【0031】
(実施の形態2)
実施の形態1に係る可動接点付きシートにおいては、シート部材1の突出部2が可動接点ばね4側に球面形状に突出形成されているのに対し、実施の形態2に係る可動接点付きシートにおいては、突出部2における可動接点ばね4に対向する部位の形状を、可動接点ばね4の頂部に対応する形状としている点で実施の形態1に係る可動接点付きシートと相違する。
【0032】
以下、本発明の実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチの構成について実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチとの相違点を中心に説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチを示す断面図である。なお、図5において、図1と共通する構成については同一の符号を付与し、その説明を省略する。
【0033】
図5に示すように、実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチにおいて、シート部材1に形成された突出部2には、可動接点ばね4に対向する部位に、可動接点ばね4の頂部に対応する形状を有する保持面2bが設けられている。この保持面2bは、可動接点ばね4の頂部の傾斜形状に倣うような傾斜形状に設けられている。なお、このような保持面2bを有する突出部2を形成する工程については、実施の形態1に係る可動接点付きシートと同様であり、突出部2の下面全体が粘着層3に覆われているのも実施の形態1に係る可動接点付きシートと同様である。このように、突出部2の下面に可動接点ばね4の頂部に対応する形状を有する保持面2bが設けられ、その表面全体が粘着層3に覆われていることから、可動接点ばね4に対する粘着層3における貼り付け面積を大きくすることができるので、可動接点ばね4と突出部2との密着性を高めることができ、小型の可動接点ばね4であっても適切に保持することが可能となる。
【0034】
なお、このように突出部2の下面に保持面2bを設けた場合においても、突出部2の周囲(図1に示す突出部2の側方側)であって、シート部材1と可動接点ばね4との間には、実施の形態1に係る可動接点付きシートと同様の空間Sが設けられている。この空間Sは、実施の形態1に係る可動接点付きシートと同様に、膨出部4aの反転動作に伴ってシート部材1が突っ張るのを回避し、可動接点ばね4の変形に追従し過ぎるのを防止する役割を果たす。このため、実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチにおいても、実施の形態1に係る可動接点付きシートを用いたスイッチと同様に、可動接点ばね4の押圧操作時に良好な操作感触を得ることができるものとなっている。
【0035】
このように実施の形態2に係る可動接点付きシートを用いたスイッチにおいて、突出部2における可動接点ばね4に対向する部位を、可動接点ばね4の頂部に対応する形状としていることから、可動接点ばね4に対する粘着層3の貼り付け面積を大きくすることができるので、可動接点ばね4と突出部2との密着性を高めることができ、小型の可動接点ばね4を適切に保持することが可能となる。
【0036】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 シート部材
2 突出部
2a 樹脂材料
2b 保持面
3 粘着層
4 可動接点ばね
4a 膨出部
4b 外周縁部
5 スペーサ
5a 孔
6 回路基板
7 固定接点
7a 中央接点
7b 周辺接点
8 粘着剤
P 押圧部材
P1 突出部
S 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動接点と、前記可動接点を保持する側の面に粘着層を有すると共に前記可動接点側の一部を突出加工して突出部が形成された保持シートとを備え、前記突出部の一部を前記粘着層を介して当接させて前記可動接点を保持することで前記保持シートと前記可動接点との間であって前記突出部の側方に当該可動接点の反転動作に対応するための空間を設けたことを特徴とする可動接点付きシート。
【請求項2】
前記突出部における前記可動接点に対向する部位を前記可動接点の頂部に対応する形状としたことを特徴とする請求項1記載の可動接点付きシート。
【請求項3】
前記突出部に向かって前記可動接点から離れる方向に前記保持シートを延出させたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の可動接点付きシート。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の可動接点付きシートと、この可動接点付きシートが戴置されると共に、前記可動接点の下方に配置される一対の固定接点を有するスイッチ基台とを備えたことを特徴とするスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−277714(P2010−277714A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−126497(P2009−126497)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】