説明

可変視覚効果織物

基材と、近接する第2の表面部分より高くなった、長軸方向に延びる第1の表面部分を備え、前記基材により支えられた織物パイル面と、前記第1の表面部分の上端より低い高さで、前記パイル面における前記第1の表面部分の側に前記第1の表面部分と同一に広がっている、少なくとも一つの糸ストランドであって、前記第1の表面部分の色彩と異なる色彩を有し、前記側から織物を見る者には前記糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見え、且つ、反対側から見る者には前記糸ストランドの色彩が見えることなく前記第1の表面部分の色彩が見えることにより、見る視点の変化によって前記織物の表面における色彩変化が出現される糸ストランドと、を含んでなることを特徴とする織物が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変視覚効果を有する表面を備えた織物に関し、より詳細には、観察者の見方(視点)によって、カーペットの表面色彩において明白な変化を生じさせるカーペット面を備えた、ロール状又はタイル状のカーペットに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのそして異なる種類の表面効果が、カーペットを含む織物ではなされてきた。例えば、変化に富んだ高さの表面部分を備えたカーペットでは、しばしば心地良い美的特性が創出される。例えば、特許文献1には、ブークレ、ビロード、又はハイループ効果のような、デザイン及び色彩の多様性を提供するために変化し得る効果が提供された織カーペットが開示されている。特許文献2では、カーペットの縦方向および横方向において異なる色彩及び模様効果が表現された視覚的に明確なパイル領域を備えた房状パイル織物が提供されている。少なくとも2つの異なる色彩の糸が、房の列に交互に整列され、パイル領域は、前記糸の一方が実質的に隠されている第1の領域と、前記糸の他方が実質的に隠されている第2のパイル領域と、両方の糸がほぼ等しく見える第3のパイル領域と、を含んでいる。特許文献3では、対照的な色彩の複数の葉脈を備えた葉模様のパイル織物が、開示されている。特許文献4では、異なる色彩の合成ポリマーの複合糸が様々な模様に形成され、視覚効果を与えている。
【特許文献1】米国特許第6,367,514号明細書
【特許文献2】米国特許第4,000,707号明細書
【特許文献3】米国特許第2,699,593号明細書
【特許文献4】米国特許第3,899,562号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献に開示されたこれらのカーペット又は織物は、異なる視点からカーペットを見るとカーペットの色彩が変化するような織物又はカーペットを提供するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の好適な実施例では、例えばカーペットのような織物には、見る者の見方に応じて色彩が変化するような織物面が形成されている。この識別可能な色彩変化を達成するために、織物構成、きめ及び色彩は、見る者が異なる見方から見る織物の色彩に影響を与える、特定の幾何学的形状の創造に使用される。本発明の示された実施例では、織物の構成は、平らな糸面から持ち上がり、横方向に間隔を有して配置された複数の細長い反復的な糸のリブを含むことが好ましい。リブは、突出し、リブに跨がれた平らな面の上方に故意にかさ高く形成され、視覚効果及び構成の両方において際立っている。好ましくは、突起リブ及び平らな面は、基材に房状に付けられた糸ループからなり、高パイル面及び低パイル面を形成する。リブの上端より低い平らな面に、リブとは異なる色彩をした一つ又は複数の糸ストランドが挿入され、好ましくは、リブと同一に広かりをもって配置される。異なる色彩の糸ストランドは、複数のリブの片側又は両側に連続して設けられ得る。
【0005】
織物面を異なる見方(視点)から見ると、見る者の視点に応じて、表面の色彩が、リブの色彩から糸ストランドの色彩へ、且つその反対も同様に、変化するようである。例えば、複数のリブの一の側だけに配置された糸ストランドを赤とし得る。突起リブ及びその間の平らな面の糸を黒とし得る。織物をリブの一の側から見ると、見る者は糸ストランド及び突起リブの色彩が見えるだろう。赤色の糸ストランドは、織物面を見る側から連続的に配置されている。鋭角度では、カーペットは黒及び赤のリボンに見える。見る者の視点を鋭角にする、すなわち、織物面に対する鋭角度を鋭くするにつれ、リブの黒が減って赤い色が支配的になり、この結果、見る者は事実状完全に赤いカーペットを見ることになる。しかしながら、リブの反対側からカーペットを見ると、赤い糸ストランドは突起リブによって視界から隠れ、カーペットは直立したリブの色、例えば黒に見える。
【0006】
更なる実施例では、各リブの反対側に、第1の糸ストランド及びリブの色彩とは異なる色彩の一つ又は複数の糸ストランドが設けられる。例えば、第1の糸ストランドとは対照的な色彩、例えば銀色の第2の糸ストランドが、各リブの上端より下方に、赤い糸ストランドの向かい側のリブに直接近接して織物に挿入される。見る者の視点に応じて、反対側から見ると、織物面は黒及び銀色の色彩のリボンからなるように見えるだろう。見る者の視点がカーペット面に対して鋭角になるにつれ、織物の認識される色彩は黒及び銀色のリボンから顕著な銀色に変更するだろう。見る者の視点が面の上方に反転していくと、黒、赤及び銀色のリボンが黒及び赤のリボンに変わり、最終的に第1の糸ストランドの色、すなわち赤に変更するように見える。その逆も同様である。この織物の視覚効果は、小売店や空港のような広い開放された空間に適用されたカーペットにおいて特に有用である。例えば、蛇行した方法で、このような広い領域を通過する人は、カーペットの色彩における識別される変化を見るだろう。これによって、実際にはカーペットの構成に何の変化がないにも関わらず、カーペットの色彩変化の幻想を生じさせる。
【0007】
本発明に基づく好適な実施例では、基材と、近接する第2の表面部分より高くなった、長軸方向に延びる第1の表面部分を備え、前記基材により支えられた織物パイル面と、前記第1の表面部分の上端より低い高さで、前記パイル面における前記第1の表面部分の側に前記第1の表面部分と同一に広がっている、少なくとも一つの糸ストランドであって、前記第1の表面部分の色彩と異なる色彩を有し、前記側から織物を見る者には前記糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見え、且つ、反対側から見る者には前記糸ストランドの色彩が見えることなく前記第1の表面部分の色彩が見えることにより、見る視点の変化によって前記織物の表面における色彩変化が出現される糸ストランドと、を含んでなることを特徴とする織物が提供される。
【0008】
本発明に基づく他の好適な実施例では、基材と、第1の糸からなる細長い第1の表面部分と、第2の糸からなる細長い第2の表面部分と、を含み、前記第1の表面部分が第2の表面部分より高くなったカーペット面と、前記第1の表面部分の前記第1の糸が形成する、長軸方向に延びて横方向に間隔が設けられた複数のリブであって、前記第2の表面部分の前記第2の糸が当該リブ間に配置されるようなリブと、前記リブの上端より低い高さで、前記各リブの一側に配置された少なくとも一つの糸ストランドを備え、前記カーペット面に形成された複数の細長い糸ストランドであって、前記リブの糸の色彩と異なる色彩を有し、前記一側からカーペットを見る者には前記糸ストランドと前記リブとの両方の色彩が見え、且つ、反対側から見る者には前記糸ストランドの色彩が見えることなく前記リブの色彩が見えることにより、見る視点の変化によって前記カーペットの表面における色彩変化が出現される糸ストランドと、を含んでなることを特徴とするカーペットが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
つぎに図面を参照し、特に図1では、一般に符号10で指示されている織物製品が示されており、当該織物製品は、壁又は天井の覆い、絨毯のような床の覆いであって、且つ、室内装飾繊維、商業用内装のパネル繊維、ヘッドライナーを始めとする列車、飛行機又は船舶用の内装繊維/カーペット、自動車の座席材料及びフロアーマットに、ロール状又はタイル状に提供され得る。図3に示すように、織物製品は、織物の視覚又は磨耗面(wear surface)14を形成する織物繊維が固定される基材12を含み得る。織物の視認可能又は磨耗面14を形成する織物繊維は、例えば、房状パイル面又は房状表面のカットループを形成する房状ループを含んでなり得る。
【0010】
本発明の好適な実施例によれば、織物面14、例えば房状ループパイル面14は、個人が織物面を見る際に織物面に対する各個人の視点によって感知される織物面の色彩が変化する、幾何学的形状の創作に利用される。図示された好適な実施例では、織物は、横方向にそれぞれ空間を設けて配置された複数の細長い突起リブ16よりなり、房状繊維で形成された第1の表面部分を含む。図1に示すように、突起リブ16は織物の表面にわたって繰返し設けられている。従って、リブ16は、突起リブ16同士の間の近接又は第2の織物面部分を形成する織物繊維に対して起立している。リブ16を形成する繊維は、織物面において容易に明確に識別できて視認可能な、はっきりとして顕著なリブであって、第2の表面部分18より上方に上げられた高さである。
【0011】
近接する突起リブ16同士の間には、第2の織物面部分18を形成する複数の繊維が設けられている。これらの部分18は同様に房状ループ又は房状カットループパイル面を形成し得る。好適な房状ループの実施例では、表面部分18のループは、これらの繊維ループと表面部分18がリブ16の先端及び表面部分15の高さより実質的に低い高さになるように、基材12にきつく引かれている。図1及び図3には、リブ16の第1の表面部分15を形成して縦方向に延びる三つ又は四つの繊維の列と、中間表面部分18を形成して縦方向に延びる三つの繊維の列と、が図示されているが、表面部分15及び表面部分18の個数は、いかなる特定の織物面設計に求められるように、増加又は減少され得る。
【0012】
知覚色彩変化視覚効果を提供するため、例えばストランド20のような一つ又は複数の糸ストランドが、製造過程中に第1の突起部分15、すなわちリブ16の一方の側に沿って挿入される。例えば、図3に示されているように、糸ストランド20は、基材12においてリブ16の一方の側のすぐ、すなわち図2に示されるリブ16のそれぞれのちょうど右側に配置されている。糸ストランド20は、部分15及び18を形成する繊維とは異なる色であることが好ましい。例えば、部分15及び18の繊維はブラックであっても良いに対し、糸ストランド20は赤であって良い。また、色彩アクセントストランド20として、複数色彩空間染色糸が使用され得る。糸ストランド20を直接リブ16の一側に近接するように配置することで、糸ストランド20は、織物の表面を見る個々の視点によって、見えたり見えなかったりする。例えば、図3に示されるように織物面の右側の視点24(図3及び図2A)から織物を見る者は、部分15及び18を形成する黒い糸ストランドと共に赤い糸ストランド20が見えるだろう。従って、その視点から見られた織物面は、黒と赤の縞模様又はリボンの連続のようである。視点24が織物面と鋭角を形成するにつれ、糸ストランド20の赤の色彩が、織物面の知覚される色彩への黒い繊維の貢献を減らすように、織物の視覚外観を支配する傾向にある。極めて尖った鋭い角度の視点24からでは、表面は赤が顕著のようである。しかし、観察者が織物の左側の視点26(図3及び図2A)からみると、部分15の突起リブ16は観察者から赤い糸ストランド20が見えないようにする。その結果、観察者は視点26からは、一色、例えば黒の織物面だけ見える(以下で説明される他の糸ストランド22の目的を無視する)。従って、織物面を見る個人の視点によって、一の視点26から見た織物面(ストランド22を無視した)は、完全に黒となり得る。視点26が視点24の方へ移動するにつれ、表面は黒と赤との縞模様に見え得る。視点26が視点24に変わり角度が鋭くなるにつれ、表面は顕著に赤に見え得る。視点26から見た際に、リブ16が切り立っていて、その顕著性とかさにより、赤い繊維糸ストランドを事実上隠し、そして、赤い糸ストランドの繰り返しのために、反対側の視点24からは実質的に赤に見え得る。
【0013】
より好適な織物の形体では、更に一又は複数の異なる色彩の糸ストランド22が織物面に配置されている。一つ又は複数の糸ストランド22は、図1及び図3に示されているように、糸ストランドが配置されている側から、リブ16の突起部分15におけるそれぞれの反対側に配置されている。糸ストランド20のように、横方向に近接して糸ストランド22は基材12に直接房状につけられ、好ましくはリブ16の突起部分15と同一の広がりをもつ。しかし、糸ストランド22は リブ16及び糸ストランド20の一方又は両方とは完全に異なる色となり得る。例えば、糸ストランド22は銀色であり得る。織物のきめと糸ストランドとが与えられると、視点24からは、銀色の糸ストランド22は見ることができないことが予想される。この結果、視点24の観察者に対する織物の外観は、視点24が織物面に対して徐々に鋭い角度に近づくにつれて赤い色が支配するような、黒と赤との縞模様の連続からなる織物の外観となる。よって、銀色の糸ストランド22は、視点24からは見えない。
【0014】
その一方、視点26から、赤い糸ストランド20は見えない。しかし、銀色の糸ストランド22は見える。この結果、視点26から、観察者は、視点26が織物面14に関して鋭い角度に移動するにつれて銀色が支配するような、黒と銀色との縞模様の連続からなる織物面を見る。よって、視点24からは、織物面が、視点24が織物面に対してより鋭い角度を形成するにつれて赤い色彩が支配するような赤と黒との縞模様の連続のように見えるが、視点26からは、視点26が織物面14に対してより鋭い角度に移動するにつれて銀色が支配するような黒と銀色との縞模様の連続のように見える。
【0015】
前述した識別される色彩の変化は、図2A及び図2Bの比較から容易に確かめられ得る。図2Aは視点24からの眺めを示す。したがって、赤い糸ストランド20は見え、銀色の糸ストランド22は見えない。観察者には、赤い色のストランド20と共に、第2の表面部分18及びリブ16の黒い色だけが見える。図2Bは視点26からの眺めを示す。よって、赤い糸ストランドは視界から隠れ、銀色の糸ストランド22が見える。この結果、観察者には、銀色のストランド22と共に、第2の表面部分18及びリブ16の黒い色だけが見える。
【0016】
また更に、視点24及び26の略中間の視点から見ると、例えば、織物面は、その中間に、更に異なる視覚外観を与える、黒、赤及び銀色の縞模様を有するように見えるだろう。織物がロールカーペット又はタイルカーペットとして提供され、小売店又は空港のような広くて開放された公共空間に敷かれる場所では、カーペットは、観察者の視点による作用として、赤、黒及び銀色の複合色彩と共にその色彩が赤から銀色に変わるだろう。この結果、視覚効果が、観察者と織物の表面との相対的な視点の作用として変化する。
【0017】
織物の上記認識された色彩は代表する色彩であって、他の異なる色彩や、非連続な色彩を含む色彩の異なる配色が織物に提供され得ることが、予想されるだろう。更に、突起部分16はカーペットに直線状に延びる必要なく、突起部分15と共に糸ストランドが蛇行して観察者の視点によって異なる視覚効果を与えるように、突起部分16が織物にわたってまだら模様又は非模様状に蛇行し得る。また、織物がカーペットタイル状に提供される場合、互いに平行または垂直に並んだ隣接するカーペットタイルの房状繊維が、認識される色彩変化の視覚効果を提供するように、カーペットタイルが配列され得る。
【0018】
本発明を、現在、最も実践的で好ましい実施例を考慮したものに関して説明したが、本発明はこの開示した実施例に制限されるものではなく、反対に、特許請求の範囲の範囲を逸脱することなしに種々の変更や相当な手配を行うことが意図されていることを理解されたし。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の視覚効果カーペットの好ましい実施例を示す、織物の断片的概要図である。
【図2A】織物の一方側から鋭角に見た見通し図である。
【図2B】織物の他方側から鋭角に見た見通し図である。
【図3】図1の3−3線における断面概要を示す断面図である。
【符号の説明】
【0020】
10 織物
12 基材
14 織物面
16 リブ
18 第2の表面部分
20、22 糸ストランド
24、26 視点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
近接する第2の表面部分より高くなった、長軸方向に延びる第1の表面部分を備え、前記基材により支えられた織物パイル面と、
前記第1の表面部分の上端より低い高さで、前記パイル面における前記第1の表面部分と同じ一側に前記第1の表面部分と同一に広がっている、少なくとも一つの糸ストランドであって、前記第1の表面部分の色彩と異なる色彩を有し、前記一側から織物を見る者には前記糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見え、且つ、反対側から見る者には前記糸ストランドの色彩が見えることなく前記第1の表面部分の色彩が見えることにより、見る視点の変化によって前記織物の表面における色彩変化が出現される糸ストランドと、
を含んでなることを特徴とする織物。
【請求項2】
前記第1の表面部分及び第2の表面部分が、前記基材を貫通して房状の糸を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の織物。
【請求項3】
前記糸ストランドが、前記第2の表面部分の高さに略対応する高さで、前記第1の表面部分の一側に沿って延在していることを特徴とする請求項1に記載の織物。
【請求項4】
前記第1の表面部分が、前記第2の表面部分のきめより大きなきめを備えていることを特徴とする請求項1に記載の織物。
【請求項5】
前記第1の表面部分における前記パイル面の上端より低い高さで、前記パイル面における前記第1の表面部分と反対側に前記第1の表面部分と同一に広がっている第2の糸ストランドであって、前記第1の糸ストランド及び前記第1の表面部分の色彩とは異なる色彩を有し、前記反対側から当該織物を見る者には、前記第1の糸ストランドの色彩が見えることなく前記第2の糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩を見ることを可能とし、且つ、前記一側から見る者には、前記第2の糸ストランドの色彩が見えることなく前記第1の糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見える第2の糸ストランドを少なくとも含んでなることを特徴とする請求項1に記載の織物。
【請求項6】
前記第2の糸ストランドが、前記第2の表面部分の前記パイル面の高さに略対応する高さで、前記第1の表面部分の前記一側に沿って延在していることを特徴とする請求項5に記載の織物。
【請求項7】
前記第1の表面部分が、前記第2の表面部分のきめより大きなきめを備えていることを特徴とする請求項5に記載の織物。
【請求項8】
基材と、
第1の糸からなる細長い第1の表面部分と、第2の糸からなる細長い第2の表面部分と、を含み、前記第1の表面部分が第2の表面部分より高くなったカーペット面と、
前記第1の表面部分の前記第1の糸が形成する、長軸方向に延びて横方向に間隔が設けられた複数のリブであって、前記第2の表面部分の前記第2の糸が当該リブ間に配置されるようなリブと、
前記リブの上端より低い高さで、前記各リブの一側に配置された少なくとも一つの糸ストランドを備え、前記カーペット面に形成された複数の細長い糸ストランドであって、前記リブの糸の色彩とは異なる色彩を有し、前記一側からカーペットを見る者には前記糸ストランドと前記リブとの両方の色彩が見え、且つ、反対側から見る者には前記糸ストランドの色彩が見えることなく前記リブの色彩が見えることにより、見る視点の変化によって前記カーペットの表面における色彩変化が出現される糸ストランドと、
を含んでなることを特徴とするカーペット。
【請求項9】
前記糸が基材を介して房状に形成され、前記カーペット面が房状ループ又はカットループパイルのいずれか一つを含んでなることを特徴とする請求項8に記載のカーペット。
【請求項10】
前記糸ストランドが、前記第2の表面部分の高さに略対応する高さで、前記第1の表面部分の一側に沿って延在していることを特徴とする請求項8に記載のカーペット。
【請求項11】
前記第1の表面部分が、前記第2の表面部分のきめより大きなきめを備えていることを特徴とする請求項8に記載のカーペット。
【請求項12】
前記第1の表面部分の上端より低い高さで、前記カーペット面における前記第1の表面部分と反対側に前記第1の表面部分と同一に広がっている第2の糸ストランドであって、前記第1の糸ストランド及び前記第1の表面部分の色彩とは異なる色彩を有し、前記反対側から当該カーペットを見る者には前記第1の糸ストランドの色彩が見えることなく前記第2の糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見え、且つ、前記一側から見る者には前記第2の糸ストランドの色彩が見えることなく前記第1の糸ストランドと第1の表面部分との両方の色彩が見える第2の糸ストランドを少なくとも含んでなることを特徴とする請求項8に記載のカーペット。
【請求項13】
前記第2の糸ストランドが、前記第2の表面部分の高さに略対応する高さで、前記第1の表面部分の前記一側に沿って延在していることを特徴とする請求項12に記載のカーペット。
【請求項14】
前記第1の表面部分が、前記第2の表面部分のきめより大きなきめを備えていることを特徴とする請求項12に記載のカーペット。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−511670(P2007−511670A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532258(P2006−532258)
【出願日】平成16年1月21日(2004.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/001316
【国際公開番号】WO2005/005139
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(504014613)モホーク・ブランズ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】