説明

可搬インベントリ追跡システム

【解決手段】アイテムの量を追跡するシステムが開示される。このシステムは可搬ターミナルとクライアントとキャビネットとを備える。可搬ターミナルは、容器内のアイテムの量の変化を示す情報を受けるよう構成される。可搬ターミナルは、一意識別子と、容器内のアイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成された入力デバイスと、示す情報を送信するよう構成された送受信部と、を含む。クライアントは、一意識別子に基づいて可搬ターミナルをアイテムに関連付けるよう構成され、情報を送受信するよう構成された送受信部を含む。キャビネットは、容器と、クライアントから送信された情報に基づいて、アイテムの量を示す値を変えるよう構成されたコントローラと、を含む。アイテムの量を追跡する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は主にアイテム追跡デバイスに関し、特にアイテムの量の追跡に関する。
【背景技術】
【0002】
医療のコミュニティ、特に病院においては、中央に設けられた薬剤および補給品の供給ステーションを提供することがよく知られている。例えば図1に示されるキャビネット100のようなものである。そのように一般にアクセス可能なキャビネット100は、患者へ薬剤および補給品を分配する際の集中的ポイントとなることを含む、種々の役割を果たす。
【0003】
これらのキャビネット100のうちのいくつかは、ステーション内の補給品の量を追跡するために、配線接続されたボタン(例えば、ステーションの回路アセンブリに物理的に接続されたボタン)を含む。例えば、キャビネット100はリターンボタン102およびテイクボタン104を含む。これらのボタンはそれぞれ、容器110(例えば、棚)のなかのアイテムインベントリからのアイテムの除去または追加を、キャビネットのコンピュータシステム106に示す。これらのボタン102および104は、ボタン102および104によってトリガされる行動をキャビネット100内のアイテムと関連付けるために、ユーザによる複数の手動でのやり取りを要求する。
【0004】
例えば、ユーザがキャビネット100内に収納されるインベントリに新たなアイテムを追加しようとする場合、通常、最小で9のステップが要求される。具体的には、図2のプロセス200に示されるように、ステップ201において、ユーザはまずキャビネット100のコンピュータシステム106にログインする必要がある。このログインによりキャビネット100は、ユーザが容器110内にアイテムを補給し、ボタン102および104をそのアイテムに割り当てることを意図していることを認識するモードに置かれる。次に、ステップ202においてユーザは容器内のスペースにアクセスするために容器110を開け、ステップ203においてユーザは容器110内にアイテムを補給し、ステップ204においてユーザは、ボタン102および104によってトリガされる行動を容器110内のアイテムの供給の変化と関連付けるためにボタン102および104を選択する。ステップ205においてユーザはアイテムの量およびアイテムについての説明を(例えば補給品を示すことで)選択し、それをボタン102および103に関連付け、ステップ206においてその選択を確定する。決定ステップ207において、ユーザが他のアイテムを他のボタンに関連付けると決定する場合、プロセス200はステップ203に戻り、そうでない場合、ステップ208においてユーザはキャビネット100内に、他のアイテムを補給すべき容器110がさらに存在するか否かを決定する。他のアイテムを補給すべき容器がさらに存在する場合、プロセス200はステップ209へ進み、そのステップでは現在の容器が閉じられると共に他のアイテムが補給されるべき容器が開かれ、プロセス200はステップ203に戻る。そうでない、すなわち他のアイテムを補給すべき容器がもうない場合、プロセスは最終ステップ210へと進み、そのステップではユーザはキャビネット100のコンピュータシステム106からログアウトする。
【0005】
他の例では、ユーザがキャビネット内の容器に収納されているアイテムを再配置したい場合または満杯のキャビネットに異なるアイテムを追加したい場合、通常、最小で14のステップが要求される。そのようなステップは、ユーザが一対のボタンとアイテムとの関連を絶ち、次にそのアイテムをボタンの他の対に再度関連付けることを要求することを含む。具体的には、図3のプロセス300に示されるように、ステップ301において、ユーザはまずキャビネット100のコンピュータシステム106にログインする必要がある。このログインによりキャビネット100は、ユーザが容器110内のアイテムを再配置し、異なるボタン102および104をそのアイテムに再度割り当てることを意図していることを認識するモードに置かれる。次に、ステップ302においてユーザは容器内のスペースにアクセスするために容器110を開け、ステップ303においてユーザは容器110内のある箇所からアイテムを取り出し、ステップ304においてユーザは、容器110内でそのアイテムとの関連を絶つためにボタン102および103を選択し、ステップ305においてユーザはその選択を確定する。決定ステップ306において、ユーザが容器110内の他のアイテムとボタンとの関連を絶ちたい場合、プロセス300はステップ304に戻り、そうでない場合、プロセスはステップ307へ進む。
【0006】
ステップ305において、ユーザはステップ303において取り出されたアイテムを容器110内の新たな位置に載置し、ステップ308においてその同じ容器110の新たなボタンの対をアイテムに関連付けるために選択する。ステップ309においてユーザはアイテムの量およびアイテムについての説明を(例えば補給品を示すことで)選択し、それをボタン102および103の新たな対に関連付け、ステップ310においてその選択を確定する。決定ステップ311において、ユーザがボタンの新たな対と関連付けられる必要があるアイテムが存在しない(すなわち、ステップ303−306において再配置されるべきものとして選択されたアイテムはもうない)と決定する場合、プロセス300は決定ステップ312へ進み、そうでない場合はプロセス300はステップ308へ戻る。決定ステップ312において、ユーザが他の容器内にアイテムを載置する(例えば再配置する)と決定する場合、ステップ313においてユーザは現在の容器110を閉じ、他の容器を開け、プロセス300はステップ303に戻る。そうでない、すなわちユーザが他の容器にアイテムを載置しない(例えば再配置しない)と決定する場合、プロセス300はステップ314へ進み、そのステップでは、現在開いている容器110は閉じられ、ステップ315においてユーザはキャビネット100のコンピュータシステム106からログアウトする。
【0007】
加えて、キャビネット100に新たなストックを追加することは、そのようなストックがキャビネット100に設けられたスペースを超える場合、キャビネット100への補充や再配置とは異なるプロセスになる。特に、アイテムの補充を行うユーザは、キャビネット100にアイテムを補充する前に、ボタンとアイテムとの関連付けを確立しなければならない。一方で、ユーザがキャビネットへ新たなアイテムを追加したい場合、ユーザは全く別のプロセスを使用しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上より、現行のキャビネット100では再配置は困難であり、キャビネットのスペースの利用およびインベントリの量および選択の変化に対する応答性の両方において非効率的となっている。時間の経過と共に新たなアイテムが他のアイテムと入れ替わるので、容器110のインベントリが静的であることは滅多にない。インベントリを最適化する努力により、各アイテムのための要求容器スペースは変化する。これらの場合、ひとつのアイテムを置き換えることは棚の多くのアイテムの再配置を要求し、プロセス300をより長くする。上述の通り、アイテムの移動のそれぞれについて、ユーザはアイテムとボタンとの関連を除去し、そのアイテムを他のボタンセットと再度関連付けなければならない。ひとつのアイテムをより多くストックするために容器内に追加的なスペースを割り当てる場合でさえ、ユーザは再配置により動かされるいくつかのアイテムについての再度の関連付けを行うこととなる。例えば、単一の新たなアイテムまたはあるアイテムのストックの増加を収容するために、ユーザが複数のアイテムを動かさなければならないことはまれではない。その結果、容器スペースの再構成および最適化には多くの場合数日かかる。
【0009】
単純な例として、容器1が現在手袋を含み、容器2が現在包帯を含む場合を考える。これらのアイテムを交換する、すなわち容器1が包帯を含み容器2が手袋を含むようにすることが望まれる場合、テイクおよびリターンボタンの配線接続され常設的であるという性質および現行の手法により、上述の複雑なプロセスに従わなければならない。
【0010】
不幸なことに、プロセス200および300のステップなどのそのような再構成および/または最適化はキャビネット100において行われるので、そのような再構成の間、他のユーザに薬剤を出すためにそのキャビネットを利用できなくなる。例えば、多くの場合、薬剤技師はキャビネット100にサプライを入れ200たりキャビネット100内で再配置300したりする責務を負っている。これにより、キャビネット100は実効的にオフラインとされる。その間、キャビネット100を使用して薬剤を出したいと望む看護師や他の医療従事者は待たなければならない。これによりキャビネット100を使用する際に過度の遅延が引き起こされ、特に病院セッティングにおいてそうである。多くの場合、病院は、キャビネット100内の複数スペースをオープンとしておくことやキャビネット100を一度に再構成することを避けることによって、このような懸念を避けようとしている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書に開示されるサプライキャビネットの実施の形態は特に薬剤キャビネットとして使用されてもよく、モバイル(例えば無線)ターミナルを提供する。このターミナルをキャビネット内のひとつの容器から別の容器へ迅速に動かすことができる。また、このターミナルを、容器内のアイテムと迅速に関連付けるおよび/または関係を絶つことができる。モバイルターミナルは、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成され、キャビネットのコントローラがアイテムの位置を決定するのを助けることができる。
【0012】
本開示のある実施の形態によると、アイテムの量を追跡するシステムが提供される。そのシステムは可搬ターミナルとクライアントとキャビネットとを含む。可搬ターミナルは容器内のアイテムの量の変化を示す情報を受けるよう構成される。可搬ターミナルは、可搬ターミナルに関連する一意識別子と、容器内のアイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成された入力デバイスと、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成された送受信部と、を含む。クライアントは、一意識別子に基づいて可搬ターミナルをアイテムに関連付けるよう構成される。クライアントは、可搬ターミナルからアイテムの量の変化を示す情報を受けるよう、かつ、その情報を送信するよう構成された送受信部を含む。キャビネットは、アイテムを保持するよう構成された容器と、クライアントから送信された情報に基づいて、アイテムの量を示す値を変えるよう構成されたコントローラと、を含む。
【0013】
本開示の他の実施の形態によると、アイテムの量を追跡するシステムが開示される。このシステムは、容器内のアイテムの量の変化を示す情報を受けるよう構成された可搬ターミナルを含む。可搬ターミナルは、可搬ターミナルに関連する一意識別子と、容器内のアイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成された入力デバイスと、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成された送受信部と、を含む。
【0014】
本開示のある態様によると、アイテムの量を追跡する方法が開示される。この方法は、キャビネット内の第1ターミナル位置に結合された可搬ターミナルから、量の変化を示す情報を受けることを含む。この方法は、可搬ターミナルに関連する一意識別子に基づいて、情報をキャビネットの容器内のアイテムと関連付けることと、キャビネット内の第2ターミナル位置にある可搬ターミナルから、同じアイテムの量の変化を示す情報を受けることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
添付の図面は本開示に組み入れられ本開示の一部を構成する。添付の図面は本発明の種々の実施の形態および態様を示す。
【0016】
【図1】従来技術に係る頒布キャビネットを示す図である。
【図2】従来技術に係る、図1のキャビネット内にアイテムを補給するためのプロセスを示す図である。
【図3】従来技術に係る、図1のキャビネット内でアイテムを再配置するためのプロセスを示す図である。
【図4A】ある実施の形態に係るターミナルおよび関連ステーションを示す図である。
【図4B】図4Aの矢印IVの方向から見た、図4Aのターミナルの背面図である。
【図5】ある実施の形態に係る、図4A−4Bの2つのターミナルおよび関連ステーションを含む頒布ステーションを示す図である。
【図6】ある実施の形態に係る、アイテムを図4Aのターミナルに関連付けるためのプロセスを示す図である。
【図7】ある実施の形態に係る、図5の頒布ステーションにアイテムを補給するためのプロセスを示す図である。
【図8】ある実施の形態に係る、図5の頒布ステーションのアイテムを再配置するためのプロセスを示す図である。
【図9】ある実施の形態に係る、図4Aの頒布ステーションに新たなアイテムを追加するためのプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明では、本開示の十分な理解を提供するために、多くの特定の詳細が説明される。しかしながら、本開示の実施の形態はこれらの特定の詳細のうちのいくつかを備えることなく実施可能であることは、当業者には明らかであろう。他の例では、開示を分かりにくくすることを避けるために、既知の構成や技術は詳述されない。さらに、本明細書で議論される例示的な実施の形態は医療サプライキャビネットを参照するが、本明細書で開示されるシステムおよび方法は、全てのタイプのサプライキャビネットに適用可能である。
【0018】
図4Aは、ある実施の形態に係るターミナル410(または「リモートターミナル」または「モバイルターミナル」または「ボタン対」)および関連ステーション430(または「クライアント」)を示す図である。ターミナル410はモバイル(例えば無線)ターミナルである。このターミナル410を、キャビネット内のひとつの容器から別の容器へ迅速に動かすことができる。また、このターミナル410を、キャビネット内のアイテムと迅速に関連付けるおよび/または関係を絶つことができる。ターミナル410は取り外し可能であり(例えば配線接続も常設的な取り付けもされておらず)、後述の通り、キャビネットと容易に着脱可能に構成される。ターミナル410は、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成され、アイテムの位置を決定するのを助けることができる。
【0019】
ターミナル410は、そのターミナル410に関連する一意識別子(不図示)を含む。一意識別子は、例えば、アドレスやバーコードや無線識別(RFID)タグであってもよい。一意識別子を有することによって、ターミナル410は、他の異なる一意識別子を有する他のターミナルから自身を区別することができる。
【0020】
ターミナル410はひとつまたはいくつかの入力デバイスを含み、それは図4Aの実施の形態では、ボタン412および414として示されている。入力デバイスは、関連アイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成される。例えば、説明される実施の形態では、ユーザは「リターン」ボタン412を押すことによって、アイテムの(例えば1つの)減少を示すことができ、また一方でユーザは「テイク」ボタン414を押すことによって、アイテムの(例えば1つの)増加を示すことができる。ある実施の形態では、アイテムの量の変化を示すよう構成されたただひとつの入力デバイスが存在してもよい。ある実施の形態では、例えば、ターミナル410を関連ステーション430と同期させるために、ターミナル410が現在使用されているか否かなどの他の行動に関連付けられた追加的な入力デバイスが存在してもよい。さらに、ある実施の形態では駆動は手動ではない。この場合、駆動は他の手法、例えばRFIDタグ付けされたアイテムが置かれたことまたは取り除かれたことのRFID的な認識による。
【0021】
入力デバイス412および414の駆動(例えば使用)の表示はインジケータによって提供される。インジケータはリターンボタン412についての発光ダイオード(LED)416およびテイクボタン414についてのLEDとして示されている。入力デバイス412および414の駆動の表示を提供することによって、ユーザはインベントリの機能および/またはインベントリの状態の変化に気づくことができる。ターミナル410は送受信部440(模式的にファントムで示される)を含む。送受信部440は、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成される。送受信部440は、例えば、情報を受け、情報を保持し、かつ情報を関連ステーション430などの離れた場所に送信するよう構成された中央処理装置またはコンピュータと接続可能であるか、または、そうでないならそれを含みうる。
【0022】
図4Bは、図4Aの矢印IVの方向から見た、ある実施の形態に係る図4Aのターミナル410の背面図である。図示の通り、ターミナル410は、ターミナル410を頒布キャビネットなどの他の物体に結合するよう構成された取り付けブラケット424を含む。ある実施の形態では、ファスナやカプラやマグネットなどの他のタイプの取り付けブラケット424が使用されてもよい。ある実施の形態では、ターミナル410は取り付けセンサ422を含む。取り付けセンサ422は、例えばターミナル410がキャビネットの壁などの物体に取り付けられているか否かまたは移動中であるか否かを決定することによって、ターミナル410が使用中であるか否かを決定するよう構成される。そのような場合、取り付けセンサ422は近接センサまたは接触センサであってもよい。ターミナル410は、ターミナル410が取り付けられていないことを取り付けセンサ422が示す場合、ターミナル410は使用中でないと決定するようプログラムされてもよい。これにより、ターミナル410は、その送受信部から情報を送信しないよう、および/またはパワーダウンモードに入るよう、決定することができる。ある実施の形態では、ターミナル410が使用中でないと取り付けセンサ422が決定した場合に、ターミナル410は他の行動をとってもよい。ある実施の形態では、ターミナル410は接点を含むことができる。ターミナル410はこの接点を通じて、例えば後述のキャビネットの実施の形態とドッキングすることによって、通信しかつ電力の供給を受けることができる。ある実施の形態では、ターミナル410はそれ自身の電源(例えば、充電池)を含む。
【0023】
関連ステーション430は、一意識別子に基づいて可搬ターミナル410をアイテムに関連付けるよう構成される。関連ステーション430は例えば、入力デバイス(例えば、キーボード)、出力デバイス(例えば、ディスプレイ)、プロセッサ、およびメモリを含む処理システムであってもよい。関連ステーション430は、ターミナル410からアイテムの量の変化を示す情報を受けるよう、かつ、その情報を図5に示される頒布ステーション500に送信するよう構成された送受信部450を含む。
【0024】
特に、図5は、ある実施の形態に係る、図4A−4Bの2つのターミナル410aおよび410b並びに関連ステーション430を含む頒布ステーション500(または「薬剤キャビネット」または「インベントリ追跡デバイス」)を示す図である。頒布ステーション500は、頒布ステーション500内の容器510および520へのアクセスを制御するよう、かつ、容器510および520内のアイテムの量および位置を追跡するよう構成されたコントローラ506を含む。コントローラは例えば、入力デバイス(例えば、キーボード)、出力デバイス(例えば、ディスプレイ)、プロセッサ、およびメモリを含むコンピュータシステムであってもよい。関連ステーション430は、ターミナル410aおよび410bのそれぞれに割り当てられた一意識別子に基づいて、ターミナル410aおよび410bのそれぞれを異なるアイテムに関連付けるよう構成される。ある実施の形態では、本明細書で説明されるモバイルターミナル410のインベントリ追跡特徴を提供するために、関連ステーション430はコントローラ506とは別体とされる。ある実施の形態では、関連ステーション430は頒布キャビネット500に含まれまたはその一部であってもよく、頒布キャビネット500のコントローラ506を通じてアクセス可能であってもよい。しかしながら、そのような実施の形態において、ターミナル410aおよび410bはモバイルのままであり、頒布ステーション500に配線接続されないことは理解されるべきである。
【0025】
関連ステーション430はさらに、例えばアイテムの量の変化およびアイテムの位置を示すために、頒布ステーション500に含まれるコントローラ506と通信するよう構成される。例えば、ユーザによってターミナル410aのテイクボタンが押されると、ターミナル410aは関連ステーション430に、そのテイクボタンが押されたことを示す情報を送信する。関連ステーション430はアイテム、例えばアイテムAをターミナル410aに関連付けている。関連ステーション430はターミナル410aから情報を受け、コントローラ506に、アイテムAがひとつだけ減少したことを示す情報を送信する。コントローラ506は関連ステーション430から情報を受け、アイテムAのサプライ記録を、値を1だけ減らすことにより更新する。さらに、関連ステーション430のただひとつの容器、容器510、が開いている場合、コントローラ506は、ターミナル410aに関連するアイテムAは容器510の中にあると決定することができる。頒布ステーション500の他の容器は現在アクセス可能ではないからである。ある実施の形態では、コントローラ506は、例えばアイテムの量の変化およびアイテムの位置を示すために、ターミナル410aと直接(例えば、関連ステーション430抜きで)やりとりする。
【0026】
別の例では、最初、容器510および520の両方が開いており、ターミナル410bが容器510から容器520へ動かされ、容器510が閉じられ、最後にターミナル410bのテイクボタンがユーザによって押された場合、コントローラ506は、(1)ターミナル410bに関連するアイテムのサプライ記録を、値を1だけ減らすことによって更新することができ、かつ、(2)ターミナル410bに関連するアイテムの位置記録を、アイテムサプライが現在容器520に位置していることを示すよう更新することができる。頒布ステーション500の容器520以外の容器は現在アクセス可能ではないからである。
【0027】
アイテムがボタン102および104と関連付けられることおよびアイテムがキャビネット100に入れられることの両方が同じ(図2に示されるような)プロセスの中で行われ、それによって病院のフロア上でキャビネット100にかなりのダウンタイムが生じていた従来技術とは異なり、本明細書で開示されるプロセスによると、アイテムとターミナル410との(図6で説明されるような)関連付けを、頒布ステーション500にアイテムおよびターミナル410を(図7で説明されるように)入れることから切り離すので有利である。これにより、アイテムとターミナル410との関連付けを病院のフロアから離れた所で行うことができ、頒布ステーション500のダウンタイムを、頒布ステーション500へアイテムおよびターミナルを入れるだけに低減することができる。効率をさらに高めるために、ターミナル410はアイテムが配送のために包装されるときにアイテムと関連付けられてもよい。この場合、アイテムのそれぞれについて、適切に設定されたターミナル410が届く。
【0028】
図6は、ある実施の形態に係る、アイテムを図4Aのターミナル410に関連付けるためのプロセス600を示す図である。プロセス600は頒布ステーション500の位置から離れた所で生じてもよい。これにより、頒布ステーション500は薬剤や他のアイテムをユーザに頒布するために利用可能のままとされうる。アイテムについて要求される数のターミナル410を関連付けるのに必要であれば何回でもプロセス600を行うことができる。プロセス600および図7−9のプロセス700、800、900によって生成された設定は、ターミナル410、関連ステーション430、頒布ステーション500または別の場所に保持されてもよい。
【0029】
プロセス600はステップ601で始まる。ステップ601では、ユーザは、例えば認証情報を提供することによって、関連ステーション430にログインする。認証情報は、生体識別子、名前およびパスワード、または当業者に知られている他の形態のユーザ識別子を含みうる。ステップ602において、ユーザはターミナル410を選択する。ステップ603において、ユーザはアイテムの説明(例えば、「アテノロール20mg」)およびアイテムの量(例えば、「50」)を選択し、それをターミナル410と関連付ける。ステップ604において、ユーザはステップ603の選択を確定する。決定ステップ605において、他のターミナルが他のアイテムと関連付けられるべきである場合は、プロセス600はステップ602に戻り、そうでない場合はプロセス600は終了する。
【0030】
図6においてアイテムを図4Aのターミナル410と関連付けるためのプロセス600を説明したので、次に図6のプロセス600を使用する一例を説明する。この例では、薬剤技師がアイテム、アテノロールおよびジアゼパム、を図5に示されるターミナル410aおよび410bに関連付ける。プロセス600はステップ601で始まる。ステップ601では、薬剤技師は自己のユーザ識別子およびパスワードを使用して関連ステーション430にログインする。ステップ602において、薬剤技師は容器510のターミナル410aを選択する。ステップ603において、薬剤技師は説明「アテノロール20mg」および量「50」を入力し、それをターミナル410aと関連付ける。ステップ604において、薬剤技師はステップ603の選択を確定する。決定ステップ605において、薬剤技師は他のターミナルを他のアイテムと関連付けることを選択し、プロセス600はステップ602に戻る。ステップ602に戻り、薬剤技師は(図5の)容器510のターミナル410bを選択する。ステップ603において、薬剤技師は説明「ジアゼパム10mg」および量「50」を入力し、それをターミナル410bと関連付ける。ステップ604において、薬剤技師はステップ603の選択を確定する。決定ステップ605において、薬剤技師は他のターミナルを他のアイテムと関連付けないことを選択し、プロセス600は終了する。
【0031】
図7は、ある実施の形態に係る、図6のプロセス600を使用して設定されたターミナル410を伴う図5の頒布ステーション500にアイテムを補給するためのプロセス700を示す図である。プロセス700はステップ701で始まる。ステップ701では、ユーザは、例えば認証情報を提供することによって、頒布ステーション500にログインする。ステップ702において、ユーザは頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ703において、ユーザは容器510にアイテムを入れる。ステップ704において、上記プロセス600において容器510内のアイテムについて設定されたターミナル410を、アイテムの前などの容器510内のアイテムの近くに配置する。ステップ705において、容器510は閉じられる。決定ステップ706において、ロードすべき容器がまだある場合、プロセス700はステップ702に戻り、そうでない場合、ステップ707においてユーザは頒布ステーション500からログアウトし、プロセス700は終了する。頒布ステーション500のユーザの立場から見ると、プロセス700は6ステップをとる。これに対して図2に示される従来技術のプロセス200は9ステップをとる。頒布ステーション500が平均70アイテムを保持する場合、本明細書で開示されるプロセス700は140ステップ分(70アイテムのそれぞれについて2ステップ軽減)軽減することができる。これにより、ユーザに効率および時間の改善を提供できる。
【0032】
図7において図6のプロセス600を使用して設定されたターミナル410を伴う頒布ステーション500にアイテムを入れるためのプロセス700を説明したので、次に図7のプロセス700を使用する一例を説明する。この例では、薬剤技師がアイテム、アテノロールおよびジアゼパム、およびターミナル410aおよび410bを頒布ステーション500に入れる。プロセス700はステップ701で始まる。ステップ701では、薬剤技師は指紋を使用して頒布ステーション500にログインする。これにより、頒布ステーション500は、薬剤技師が頒布ステーション500にアイテムを入れるかまたはアイテムを再配置することを意図していると認識するモードに入る。ステップ702において、薬剤技師は頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ703において、薬剤技師は容器510に50のアテノロール(ひとつ当たり50mg)を入れる。このステップにおいて、頒布ステーション500の他の容器はロックされていてもよい。この場合、頒布ステーション500は、頒布ステーション500に配置される任意のターミナル410は開いている容器510の中にあると認識することができる。ステップ704において、薬剤技師はアテノロールの近くに(上述のプロセス600においてアテノロールについて設定された)ターミナル410aを取り付ける。この取り付けは、ターミナル410aの取り付けセンサ422を活性化するように行われる。ステップ705において、容器510は閉じられる。決定ステップ706において、薬剤技師はロードすべき容器がまだあると決定し、プロセス700はステップ702に戻る。ステップ702に戻り、薬剤技師は頒布ステーション500の容器510を再び開ける。ステップ703において、薬剤技師は容器510に50のジアゼパム(ひとつ当たり10mg)を入れる。ステップ704において、薬剤技師はジアゼパムの近くに(上述のプロセス600においてジアゼパムについて設定された)ターミナル410bを取り付ける。この取り付けは、ターミナル410bの取り付けセンサ422を活性化するように行われる。ステップ705において、容器510は閉じられる。決定ステップ706において、薬剤技師はロードすべき容器はもうないと決定し、ステップ707において薬剤技師は頒布ステーション500からログアウトし、プロセス700は終了する。
【0033】
図8は、ある実施の形態に係る、図5の頒布ステーション500のアイテムを再配置するためのプロセス800を示す図である。プロセス800はステップ801で始まる。ステップ801では、ユーザは、例えば認証情報を提供することによって、頒布ステーション500にログインする。ステップ802において、ユーザは頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ803において、ユーザは容器510内のアイテムの位置を再編成する。ステップ804において、ユーザはアイテムに関連するターミナル410を、そのアイテムの再編成された位置にしたがって移動させる。その結果、アイテムに関連する各ターミナル410はそのアイテムの近くになる。ステップ805において、容器510は閉じられる。決定ステップ806において、再編成すべき容器がまだある場合、プロセス800はステップ802に戻り、そうでない場合、ステップ807においてユーザは頒布ステーション500からログアウトし、プロセス800は終了する。
【0034】
ユーザがボタンの対とアイテムとの関連を絶ち、そのアイテムとボタンの新たな対とを再度関連付ける必要があった従来技術に係る図3のプロセス300とは異なり、本明細書に開示されるプロセス800では、ユーザはターミナル410をアイテムと共に動かせばよいだけである。アイテムを再配置することについて、プロセス800におけるステップ数は従来技術のプロセス300と比べて半分(プロセス800では7ステップに対し、プロセス300では14ステップ)に低減される。
【0035】
図8において図5の頒布ステーション500内でアイテムを再配置するためのプロセス800を説明したので、次に図8のプロセス800を使用する一例を説明する。この例では、薬剤技師が頒布ステーション500内でアイテム、アテノロールおよびジアゼパム、並びにそれらに関連付けられたターミナル410aおよび410bを再配置する。プロセス800はステップ801で始まる。ステップ801では、薬剤技師は指紋を使用して頒布ステーション500にログインする。これにより、頒布ステーション500は、薬剤技師が頒布ステーション500にアイテムを入れるかまたはアイテムを再配置することを意図していると認識するモードに入る。ステップ802において、薬剤技師はアテノロールおよびジアゼパムを含む頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ803において、薬剤技師は容器510からジアゼパムを除去することによって容器510を再編成する。ステップ802において、頒布ステーション500の他の容器はロックされていてもよい。この場合、頒布ステーション500は、頒布ステーション500内で再配置される任意のターミナルは開いている容器510の中にあると認識することができる。ステップ804において、薬剤技師はジアゼパムに関連付けられたターミナル410bを除去する。ステップ805において、容器510は閉じられる。決定ステップ806において、薬剤技師は、ジアゼパムを頒布ステーション500の(図5に示される)他の容器520に追加したいので、再配置すべき容器がまだあると決定する。プロセス800はステップ802に戻る。ステップ802に戻り、薬剤技師は頒布ステーション500の他の容器520を開ける。ステップ803において、薬剤技師は容器520にジアゼパムを入れることによって、容器520を再編成する。ステップ804において、薬剤技師はジアゼパムに関連付けられたターミナル410bを容器520の中に取り付ける。この取り付けは、ターミナル410bの取り付けセンサ422を活性化するように行われる。薬剤技師はオプションで、(上述のような)頒布ステーションのコントローラ506に、ジアゼパムが現在容器510ではなく容器520に位置することを示すために、ターミナル410bのテイクボタン414およびリターンボタン412の両方を一緒に押してもよい。ステップ805において、容器520は閉じられる。決定ステップ806において、薬剤技師は再配置すべき容器はもうないと決定し、ステップ807において薬剤技師は頒布ステーション500からログアウトし、プロセス800は終了する。
【0036】
図9は、ある実施の形態に係る、図5の頒布ステーション500に新たなアイテムを追加するためのプロセスを示す図である。プロセス900はステップ901で始まる。ステップ901では、ユーザは、例えば認証情報を提供することによって、頒布ステーション500にログインする。ステップ902において、ユーザは頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ903において、ユーザは容器510内のアイテムの位置を再編成する。ステップ904において、ユーザはアイテムに関連するターミナル410を、そのアイテムの再編成された位置にしたがって移動させる。その結果、アイテムに関連する各ターミナル410はそのアイテムの近くになる。ステップ905において、新たなアイテムが開いている容器510に配置され、その新たなアイテムに関連付けられたリモートターミナル410が容器510内でその新たなアイテムの近くに配置される。ステップ906において、容器510は閉じられる。決定ステップ906において、再編成すべきまたは新たなアイテムが追加されるべき容器がまだある場合、プロセス900はステップ902に戻り、そうでない場合、ステップ908においてユーザは頒布ステーション500からログアウトし、プロセス900は終了する。新たなアイテムを容器510に追加するための開示されたプロセス900から分かるように、容器510内のアイテムを再配置するための開示されたプロセス800と比べて新たなステップ、ステップ905、がひとつだけ追加される。
【0037】
図9において図5の頒布ステーション500に新たなアイテムを追加するためのプロセス900を説明したので、次に図9のプロセス900を使用する一例を説明する。この例では、薬剤技師が頒布ステーション500にアイテム、アセブトロール、およびそれに関連付けられたターミナル410を追加する。プロセス900はステップ901で始まる。ステップ901では、薬剤技師は指紋を使用して頒布ステーション500にログインする。これにより、頒布ステーション500は、薬剤技師が頒布ステーション500にアイテムを入れるかまたはアイテムを再配置することを意図していると認識するモードに入る。ステップ902において、薬剤技師は頒布ステーション500の容器510を開ける。ステップ903において、薬剤技師は容器510内のアイテムの位置を再編成し、新たなアイテム、アセブトロールのためのスペースを創り出す。ステップ902において、頒布ステーション500の他の容器はロックされていてもよい。この場合、頒布ステーション500は、頒布ステーション500内で再配置される任意のターミナルは開いている容器510の中にあると認識することができる。ステップ904において、薬剤技師はアイテムに関連するターミナル410を、そのアイテムの再編成された位置にしたがって移動させる。その結果、アイテムに関連する各ターミナル410はそのアイテムの近くになる。ターミナル410の配置は、ターミナル410の各取り付けセンサ422を活性化するようなものである。ステップ905において、アセブトロールが開いている容器510に配置され、そのアセブトロールに関連付けられたリモートターミナル410が容器510内でそのアセブトロールの近くに配置される。ステップ906において、容器510は閉じられる。決定ステップ906において、薬剤技師は再配置すべき容器はもうないと決定し、ステップ908において薬剤技師は頒布ステーション500からログアウトし、プロセス900は終了する。
【0038】
本開示の実施の形態はサプライキャビネットを提供する。このサプライキャビネットはモバイル(例えば、無線)ターミナルを含む。このモバイルターミナルを、キャビネット内のひとつの容器から別の容器へ迅速に動かすことができる。また、このモバイルターミナルを、容器内のアイテムと迅速に関連付けるおよび/または関係を絶つことができる。モバイルターミナルは、アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成され、キャビネットのコントローラがアイテムの位置を決定するのを助けることができる。
【0039】
本発明の所定の態様および実施の形態が説明されたが、これらは例示のみを目的として示されたものであって本発明の範囲を制限することを意図するものではない。むしろ、本明細書で説明された新規な方法およびシステムは、その精神から逸脱することなく、種々の他の形態で実現されうる。添付の特許請求の範囲およびその均等物は、本発明の範囲および精神に入るであろうそのような形態または変形例をもカバーするよう意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムの量を追跡するシステムであって、容器内の前記アイテムの量の変化を示す情報を受けるよう構成された可搬ターミナルを備え、
前記可搬ターミナルは、
前記可搬ターミナルに関連する一意識別子と、
前記容器内の前記アイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成された入力デバイスと、
前記アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成された送受信部と、を含み、
本システムはさらに、
前記一意識別子に基づいて前記可搬ターミナルを前記アイテムに関連付けるよう構成されたクライアントと、
キャビネットと、を備え、
前記クライアントは、前記可搬ターミナルから前記アイテムの量の変化を示す情報を受けるよう、かつ、その情報を送信するよう構成された送受信部を含み、
前記キャビネットは、
前記アイテムを保持するよう構成された前記容器と、
前記クライアントから送信された情報に基づいて、前記アイテムの量を示す値を変えるよう構成されたコントローラと、を含む、システム。
【請求項2】
前記可搬ターミナルはさらに、前記入力デバイスの駆動を示すよう構成されたインジケータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記クライアントはさらに、前記可搬ターミナルと前記アイテムとの関係を絶つためのインストラクションを受けるよう、かつ、ユーザからの前記一意識別子および入力に基づいて、前記可搬ターミナルを別のアイテムと関連付けるよう構成されたユーザインタフェースを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記クライアントの前記送受信部は、前記キャビネットの前記容器が前記アイテムを含むか否かを決定するよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記クライアントの前記送受信部は、複数の可搬ターミナルから情報を受けるよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記可搬ターミナルはさらに、前記可搬ターミナルが現在使用中であるか否かを決定するよう構成されたセンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記可搬ターミナルはさらに、前記可搬ターミナルを前記アイテムを含む容器の一部に結合するよう構成された取り付けモジュールを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記入力デバイスはプッシュボタンである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記入力デバイスは第1ボタンおよび第2ボタンを含み、前記第1ボタンは前記アイテムの量の増大を示すよう構成され、前記第2ボタンは前記アイテムの量の減少を示すよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
アイテムの量を追跡するシステムであって、 容器内の前記アイテムの量の変化を示す情報を受けるよう構成された可搬ターミナルを備え、
前記可搬ターミナルは、
前記可搬ターミナルに関連する一意識別子と、
前記容器内の前記アイテムの量の変化を示すよう駆動可能に構成された入力デバイスと、
前記アイテムの量の変化を示す情報を送信するよう構成された送受信部と、を含む、システム。
【請求項11】
前記一意識別子に基づいて前記可搬ターミナルを前記アイテムに関連付けるよう構成されたクライアントをさらに備え、
前記クライアントは、前記可搬ターミナルから前記アイテムの量の変化を示す情報を受けるよう、かつ、その情報をインベントリ追跡デバイスに送信するよう構成された送受信部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
アイテムの量を追跡する方法であって、
キャビネット内の第1ターミナル位置に結合された可搬ターミナルから、量の変化を示す情報を受けることと、
前記可搬ターミナルに関連する一意識別子に基づいて、前記情報を前記キャビネットの容器内のアイテムと関連付けることと、
キャビネット内の第2ターミナル位置にある前記可搬ターミナルから、同じアイテムの量の変化を示す情報を受けることと、を含む方法。
【請求項13】
前記情報をコントローラに送信することをさらに含み、
前記コントローラは、前記送信された情報に基づいて前記アイテムの量を示す値を変えるよう構成され、
前記キャビネットは前記コントローラを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キャビネット内の前記第2ターミナル位置にある前記可搬ターミナルから情報を受けた後、前記アイテムが前記キャビネットの容器の前記第1位置にあるかそれとも前記キャビネット内の別の容器内にあるかを決定することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記決定することは、前記キャビネットのどの容器がアクセス可能であるかに基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記可搬ターミナルを前記キャビネット内の他のアイテムと関連付けるためのリクエストを受けることと、
前記リクエストおよび前記一意識別子に基づいて、前記可搬ターミナルを前記キャビネット内の前記他のアイテムに関連付けることと、
前記可搬ターミナルから、量の他の変化を示す情報を受けることと、
前記一意識別子に基づいて、量の前記他の変化を示す前記情報を前記他のアイテムに関連付けることと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−533490(P2012−533490A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520718(P2012−520718)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/041820
【国際公開番号】WO2011/008751
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(505403186)ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド (69)
【Fターム(参考)】