説明

可搬型記憶装置及び電子機器装置

【課題】記憶している所定情報について高い安全性が得られるポータブル記憶装置2及びインターネットファクシミリ装置1を提供することを目的とする。
【解決手段】インターネットファクシミリ装置1に接続されたポータブル記憶装置2に所定情報を記憶する際に、当該インターネットファクシミリ装置1の識別情報とユーザの指紋情報とを所定情報に対応付けて記憶させる。インターネットファクシミリ装置1によってポータブル記憶装置2にアクセスする際には、インターネットファクシミリ装置1の識別情報とユーザの指紋情報とをポータブル記憶装置2に送信し、送信した識別情報と指紋情報とに対応つけられている所定情報についてのみ、インターネットファクシミリ装置1によるアクセスを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬型記憶装置及び電子機器装置に関し、詳しくは、生体情報を使用してユーザの認証を行って情報へのアクセスを許可する電子機器装置及び可搬型記憶装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
利用希望者の指紋情報を取得し、当該取得した指紋情報と、あらかじめ登録している利用を許可するユーザの指紋情報とを照合し、取得した指紋情報が示す指紋パターンと登録している指紋情報が示す指紋パターンとが一致して利用希望者が認証された場合に、利用希望者による記憶装置へのアクセスを許可する可搬型記憶装置が発明されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−110382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されている可搬型記憶装置では、認証された利用希望者は、当該可搬型記憶装置に記憶されているすべての情報に対し、情報の所有者(作成者)や情報へのアクセスに使用する電子機器装置の区別なく、一様にアクセスすることができる。つまり、利用者が利用の目的としない他人の情報や、可搬記憶装置へのアクセスに使用する電子機器装置による処理の対象とならない情報についてまでもアクセス可能となる。そのため、可搬記憶装置に記憶された、本来利用の目的ではない情報や処理の対象とならない情報が不用意にアクセスされ、誤って変更されたり削除されたりする可能性があり、情報の安全性に欠けるという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、記憶している情報について高い安全性が得られる可搬型記憶装置及び電子機器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1の可搬型記憶装置は、電子機器装置に着脱自在に接続される可搬型記憶装置であって、前記電子機器装置によって使用される所定情報、当該電子機器装置の識別情報、及び、生体情報を相互に対応付けて記憶する情報記憶手段と、自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、外部から生体情報を取得する第1生体情報取得手段と、前記第1識別情報取得手段によって取得された識別情報と同一の識別情報、及び、前記第1生体情報取得手段によって取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた前記所定情報へのアクセスを、自装置が接続された電子機器装置に対して許可する許可手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、情報記憶手段により、電子機器装置によって使用される所定情報、当該電子機器装置の識別情報、及び、生体情報が相互に対応付けて記憶される。そして、第1識別情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から識別情報が取得され、第1生体情報取得手段により、外部から生体情報が取得される。さらに、許可手段により、第1識別情報取得手段によって取得された識別情報と同一の識別情報、及び、第1生体情報取得手段によって取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた所定情報へのアクセスが、自装置が接続された電子機器装置に対して許可される。
【0007】
このように、アクセスに使用される電子機器装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得したユーザの生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた所定情報についてのみアクセスが許可される。したがって、アクセスするユーザの生体情報と対応付けられていない、例えば、当該ユーザによって作成されたり所有されていない所定情報や、アクセスする電子機器装置の識別情報と対応付けられていない、例えば、当該電子機器装置による処理の対象とならない所定情報については、当該ユーザにより当該電子機器装置を使用してアクセスすることができないので、他人の所定情報や処理の対象とならない所定情報がアクセスされて、誤って変更されたり削除されたりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができる。
【0008】
請求項2に記載の可搬型記憶装置は、請求項1に記載の可搬型記憶装置において、自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する第2識別情報取得手段と、外部から生体情報を取得する第2生体情報取得手段と、前記第2識別情報取得手段によって識別情報が取得された電子機器装置から所定情報を取得する情報取得手段とを備え、前記情報記憶手段は、前記情報取得手段によって取得された所定情報、前記第2識別情報取得手段によって取得された識別情報、及び、前記第2生体情報取得手段によって取得された生体情報を相互に対応付けて記憶することを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、第2識別情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から識別情報が取得され、第2生体情報取得手段により、外部から生体情報が取得され、さらに、情報取得手段により、第2識別情報取得手段によって識別情報が取得された電子機器装置から所定情報が取得される。そして、情報記憶手段により、情報取得手段によって取得された所定情報、第2識別情報取得手段によって取得された識別情報、及び、第2生体情報取得手段によって取得された生体情報が相互に対応付けて記憶される。
【0010】
このように、自装置が接続された電子機器装置から取得された識別情報、外部から取得された生体情報、及び、識別情報が取得された電子機器装置から取得された所定情報を情報記憶手段に記憶することができる。したがって、電子機器装置から取得された所定情報は、外部から生体情報が取得されたユーザが、当該電子機器装置を使用してアクセスする場合以外にはアクセスできないので、他のユーザや他の電子機器装置によってアクセスされて誤って変更されたり削除されるおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができる。
【0011】
請求項3に記載の可搬型記憶装置は、請求項1又は2に記載の可搬型記憶装置において、前記生体情報は、指紋情報であることを特徴としている。この構成によれば、生体情報は指紋情報であるので、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かを容易に判定できるので、第1生体情報取得手段によって取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた所定情報を容易に特定することができる。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定について高い精度が得られる。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項4に記載の電子機器装置は、他の装置によってアクセスが要求された際に、当該他の装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得した生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられて情報記憶手段に記憶された所定情報について、前記他の装置によるアクセスを許可する可搬型記憶装置が着脱自在に接続される電子機器装置であって、前記接続された可搬型記憶装置に対して、前記情報記憶手段へのアクセスを要求するアクセス要求手段と、前記接続された可搬型記憶装置に、自装置の識別情報を送信する第1識別情報送信手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
この構成によれば、アクセス要求手段により、自装置に接続された可搬型記憶装置に対して、情報記憶手段へのアクセスが要求され、第1識別情報送信手段により、自装置に接続された可搬型記憶装置に、自装置の識別情報が送信される。
【0014】
このように、他の装置によってアクセスが要求された際に、当該他の装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得した生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられて情報記憶手段に記憶された所定情報について、他の装置によるアクセスを許可する可搬型記憶装置に対して、アクセス要求手段によって情報記憶手段へのアクセスが要求されるとともに、第1識別情報送信手段によって自装置の識別情報が送信されるので、自装置の識別情報に対応付けられ所定情報についてのみアクセスすることができる。したがって、アクセスする自装置の識別情報と対応付けられていない、例えば、自装置による処理の対象とならない所定情報については、自装置を使用してアクセスすることができないので、処理の対象とならない所定情報にアクセスして、誤って変更したり削除したりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができる。
【0015】
請求項5に記載の電子機器装置は、請求項4に記載の電子機器装置において、前記接続された可搬型記憶装置に、前記情報記憶手段に記憶される所定情報を送信する所定情報送信手段と、前記接続された可搬型記憶装置に、前記所定情報送信手段によって送信される所定情報と対応付けて前記情報記憶手段に記憶される自装置の識別情報を送信する第2識別情報送信手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、所定情報送信手段により、情報記憶手段に記憶される所定情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信され、第2識別情報送信手段により、所定情報送信手段によって送信される所定情報と対応付けて情報記憶手段に記憶される自装置の識別情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信される。
【0017】
このように、所定情報送信手段により、情報記憶手段に記憶される所定情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信され、第2識別情報送信手段により、所定情報送信手段によって送信される所定情報と対応付けて情報記憶手段に記憶される自装置の識別情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信されるので、所定情報送信手段によって可搬型記憶装置に送信された所定情報は、自装置以外の装置によってアクセスされることがないので、所定情報が自装置以外の装置によって誤って変更されたり削除されたりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の可搬型記憶装置によれば、アクセスに使用される電子機器装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得したユーザの生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた所定情報についてのみアクセスが許可される。したがって、アクセスするユーザの生体情報と対応付けられていない、例えば、当該ユーザによって作成されたり所有されていない所定情報や、アクセスする電子機器装置の識別情報と対応付けられていない、例えば、当該電子機器装置による処理の対象とならない所定情報については、当該ユーザにより当該電子機器装置を使用してアクセスすることができないので、他人の所定情報や処理の対象とならない所定情報がアクセスされて、誤って変更されたり削除されたりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【0019】
請求項2に記載の可搬型記憶装置によれば、自装置が接続された電子機器装置から取得された識別情報、外部から取得された生体情報、及び、識別情報が取得された電子機器装置から取得された所定情報を情報記憶手段に記憶することができる。したがって、電子機器装置から取得された所定情報は、外部から生体情報が取得されたユーザが、当該電子機器装置を使用してアクセスする場合以外にはアクセスできないので、他のユーザや他の電子機器装置によってアクセスされて誤って変更されたり削除されるおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【0020】
請求項3に記載の可搬型記憶装置によれば、生体情報は指紋情報であるので、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かを容易に判定できるので、第1生体情報取得手段によって取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた所定情報を容易に特定することができる。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定について高い精度が得られるという効果が得られる。
【0021】
請求項4に記載の電子機器装置によれば、このように、他の装置によってアクセスが要求された際に、当該他の装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得した生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられて情報記憶手段に記憶された所定情報について、他の装置によるアクセスを許可する可搬型記憶装置に対して、アクセス要求手段によって情報記憶手段へのアクセスが要求されるとともに、第1識別情報送信手段によって自装置の識別情報が送信されるので、自装置の識別情報に対応付けられ所定情報についてのみアクセスすることができる。したがって、アクセスする自装置の識別情報と対応付けられていない、例えば、自装置による処理の対象とならない所定情報については、自装置を使用してアクセスすることができないので、処理の対象とならない所定情報にアクセスして、誤って変更したり削除したりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【0022】
請求項5に記載の電子機器装置によれば、所定情報送信手段により、情報記憶手段に記憶される所定情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信され、第2識別情報送信手段により、所定情報送信手段によって送信される所定情報と対応付けて情報記憶手段に記憶される自装置の識別情報が、自装置に接続された可搬型記憶装置に送信されるので、所定情報送信手段によって可搬型記憶装置に送信された所定情報は、自装置以外の装置によってアクセスされることがないので、所定情報が自装置以外の装置によって誤って変更されたり削除されたりするおそれがなく、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の電子機器装置の一例としてのインターネットファクシミリ装置1と、本発明の可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置2について、図面に基づいて説明する。インターネットファクシミリ装置1は、印刷機能、複写機能、ファクシミリ送信機能、電子メール送信機能等を備えている。インターネットファクシミリ装置1のユーザは、これらの機能を利用する上での設定をユーザ毎に行うことができ、自己の設定内容を示す設定情報(所定情報の一例。)をポータブル記憶装置2に記憶することができる。ポータブル記憶装置2は、USB(Universal Serial Bus)メモリのような記憶装置としての機能に加え、外部からユーザの指の指紋を読み取って指紋情報を生成する機能、及び、生成した指紋情報と自装置2が記憶している指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示す情報であるか否かを判定する機能を備えている。
【0024】
ユーザのインターネットファクシミリ装置1についての設定情報は、インターネットファクシミリ装置1を識別することが可能な識別情報と、ポータブル記憶装置2によって当該ユーザの指を読み取って生成された指紋情報とに対応付けてポータブル記憶装置2に記憶される。
【0025】
図1は、インターネットファクシミリ装置1の構成例を示したブロック図である。このインターネットファクシミリ装置1は、図1に示すように、制御部(MPU:Microprocessing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、原稿読取部114、画像処理部115、コーデック(CODEC:Coder and Decoder)116、画像メモリ117、プリンタ118、操作部119、報知部120、FAX通信部121、LAN―I/F(Local Area Network Interface)122、及び、USBホストコントローラ123を備えており、各部111乃至123は、バス124によって通信可能に接続されている。
【0026】
制御部111は、ROM112に記憶された制御プログラムに従ってインターネットファクシミリ装置1の各部の動作を制御する。ROM112は、制御部111によりこのインターネットファクシミリ装置1の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。RAM113は、インターネットファクシミリ装置1の動作に用いる各種情報等を記憶するものである。
【0027】
原稿読取部114は、原稿の画像を読み取って画像情報を生成するものであり、図示しないが、例えば、透明な原稿載置板に載置された原稿を読み取るフラット・ベッド・スキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)や、原稿トレイに載置された原稿を読み取るべく、その原稿を搬送する自動原稿給送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えている。
【0028】
画像処理部115は、原稿読取部114から出力された画像情報に対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行うものである。コーデック116は、画像処理部115によって処理された画像情報を符号化(エンコード)し、また、符号化されたされた画像情報を復号(デコード)するものである。コーデック116に入力された画像情報は、JPEG、MH、MR、MMR、JBIG方式等に基づいて符号化され、画像メモリ117に記憶される。
【0029】
プリンタ118は、画像メモリ117から読み出され、コーデック116によって復号された画像情報を印刷出力するものである。
【0030】
操作部119は、図示しないが、原稿読取部114に原稿の読み取り動作の開始を指示するためのスタートキー、ファクシミリ番号やコピー部数等を入力するためのテンキー、操作対象を指定するためのカーソルキー等の他、自装置1に対して各種の設定を行うためのその他の入力キーを備えている。報知部120は、各種の設定状態や自装置1の動作状態等を文字や図形等で表示するタッチパネル式の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、点灯又は消灯で表示するLEDランプ、所定の警告音を鳴動するスピーカ等を備えている。
【0031】
FAX通信部121は、原稿の画像情報をファクシミリ送受信するものであり、図示しないが、モデム(MODEM:MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)を備えている。モデムは、例えばITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信情報の変調及び復調を行うものである。NCUは、電話回線を制御して電話をかけたり、切ったりする回線網制御装置であり、図示しないPSTN(Public Switched Telephone Network)に接続される。PSTNには、G3ファクシミリ装置等が通信可能に接続され、インターネットファクシミリ装置1は、G3ファクシミリ装置等との間で画像情報をファクシミリ送受信することが可能である。
【0032】
LAN−I/F122は、インターネットファクシミリ装置1を図示しないLANに接続可能にするものである。LANには、パーソナルコンピュータ等が接続され、インターネットファクシミリ装置1はパーソナルコンピュータとの間で情報の通信が可能である。また、LANにはルータも接続されており、インターネットファクシミリ装置1は、ルータを介してインターネットとも接続される。したがって、インターネットファクシミリ装置1は、インターネットに接続される他のインターネットファクシミリ装置との間でインターネットファクシミリ送信を行うことも可能である。
【0033】
USBホストコントローラ123は、USBのホストコントローラ機能を実現するものである。USBホストコントローラ123に設けられたUSBポート123aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がポータブル記憶装置2のUSBポート216aに接続されることにより、インターネットファクシミリ装置1とポータブル記憶装置2とが通信可能に接続される。
【0034】
図2は、ポータブル記憶装置2の構成例を示したブロック図である。このポータブル記憶装置2は、図2に示すように、制御部(MPU)211、ROM212、RAM113、アクセス制御部214、指紋読取部215、及び、USB通信部216を備えており、各部211乃至216は、バス217によって通信可能に接続されている。
【0035】
制御部211は、ROM212に記憶された制御プログラムに従ってポータブル記憶装置2の各部の動作を制御する。ROM212は、制御部211によりこのポータブル記憶装置2の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。RAM213は、ポータブル記憶装置2の動作に用いる各種情報等を記憶するものである。アクセス制御部214は、RAM213に対するアクセスを制御するものであり、外部からのRAM213へのアクセスに対し、RAM213に記憶している情報単位でアクセスを許可又は不許可にすることができる。
【0036】
指紋読取部215は、ユーザの指の指紋の凹凸を読み取るセンサを備え、当該センサによって読み取った指紋の凹凸に対応した電子情報(指紋情報)を生成するものである。指紋の凹凸を読み取るセンサは、感熱式、半導体式、光学式等、どのような方式でもよく、既存のセンサを用いることができる。
【0037】
USB通信部216は、USBホストコントローラを備えた装置との間でUSB接続による通信を実現するためのものである。USB通信部216が備えるUSBポート216aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がインターネットファクシミリ装置1のUSBコントローラ123が備えるUSBポート123aに接続されることにより、ポータブル記憶装置2とインターネットファクシミリ装置1との間でUSB接続による通信が可能になる。
【0038】
上述したようなインターネットファクシミリ装置1とポータブル記憶装置2とにおいては、ユーザのインターネットファクシミリ装置1についての設定情報をポータブル記憶装置2に記憶する際に、ポータブル記憶装置2によって当該ユーザの指の指紋を読み取って指紋情報が生成されるとともに、ユーザの設定情報とインターネットファクシミリ装置1を識別するための識別情報とがポータブル記憶装置2に送信される。そして、ポータブル記憶装置2は、ユーザの設定情報、ユーザの指紋情報、インターネットファクシミリ装置1の識別情報とを相互に対応付けて記憶する。
【0039】
ユーザがインターネットファクシミリ装置1をはじめとする電子機器装置を使用してポータブル記憶装置2にアクセスする際には、ポータブル記憶装置2によって、当該ユーザの指紋情報が取得されるとともに、当該電子機器装置の識別情報が取得される。そして、ポータブル記憶装置2は、記憶している情報(設定情報を含む。)のうち、当該ユーザの指紋情報と同一の個体を示す指紋情報と、当該電子機器装置の識別情報と同一の識別情報とに対応付けられた情報のみに対してアクセスを許可する。
【0040】
次に、図3を用いて、ユーザのインターネットファクシミリ装置1の設定情報をポータブル記憶装置2に登録(記憶)する場合に、インターネットファクシミリ装置1の制御部111が実行する処理と、ポータブル記憶装置2の制御部211が実行する処理との例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図3では、説明の都合上、これらの待機の表記を省略する。また、図3に示す各処理の順序は図示するものに限定されるものではなく、処理の順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してもよい。さらに、ユーザは、インターネットファクシミリ装置1に対して、自分がインターネットファクシミリ装置1を使用する上での設定を行っており、このユーザの設定内容を示す設定情報がインターネットファクシミリ装置1のRAM113に記憶されているものとする。
【0041】
まず、インターネットファクシミリ装置1の制御部111は、ユーザによって、当該ユーザのインターネットファクシミリ装置1についての設定情報をポータブル記憶装置2に登録(記憶)させる指示が行われたか否かを判断する(S101)。指示が行われていないと判断すると(S101:NO)、指示が行われるまで待機する。一方、指示が行われたと判断すると(S101:YES)、自装置1にポータブル記憶装置2が接続されているか否かを判断する(S102)。ポータブル記憶装置2が接続されていないと判断すると(S102:NO)、接続されるまで待機する。一方、ポータブル記憶装置2が接続されていると判断すると(S102:YES)、設定情報の登録の開始を指示する情報登録開始指示をポータブル記憶装置2に送信する(S103)。
【0042】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信される情報登録開始指示を受信し(S201)、制御部211は、ポータブル記憶装置2を情報登録モードに移行させる(S202)。
【0043】
インターネットファクシミリ装置1では、ステップ103(S103)において情報登録開始指示を送信した後、RAM113に記憶されているユーザの設定情報をポータブル記憶装置2に送信し(S104)、さらに、ROM112に記憶されている自装置1の識別情報をポータブル記憶装置2に送信する(S105)。
【0044】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信される設定情報(登録情報)を受信し(S203)、さらに、識別情報を受信する(S204)。そして、ユーザの指から指紋情報を取得するための準備を行い、準備が整うと、ユーザの指から指紋情報を取得する準備ができたことを示す、指紋情報取得開始報告をインターネットファクシミリ装置1に送信する(S205)。
【0045】
インターネットファクシミリ装置1では、ポータブル記憶装置2から送信された指紋情報取得開始報告を受信すると(S106)、ユーザに対してポータブル記憶装置2の指紋読取部215への指の指紋の入力を促すメッセージを、インターネットファクシミリ装置1の報知部120が備える液晶表示装置に表示する(S107)。
【0046】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたメッセージに促されて、ポータブル記憶装置2の指紋読取部215に指をあてがい、指の指紋を入力する。
【0047】
ポータブル記憶装置2では、指紋読取部215によってユーザの指の指紋を読み取ることにより、ユーザの指紋情報を外部から取得する(S206)。そして、ステップ203(S203)において受信した登録情報である設定情報と、ステップ204(S204)において受信した識別情報と、ステップS206(S206)において取得した指紋情報とを相互に対応付けてRAM213に記憶し(S207)、情報登録モードを終了する(S208)。
【0048】
このように、ユーザのインターネットファクシミリ装置1についての設定情報は、インターネットファクシミリ装置1の識別情報と、当該ユーザの指紋情報とに対応つけてポータブル記憶装置2に記憶される。このようにしてポータブル記憶装置2に登録された設定情報にアクセスする際には、設定情報に対応付けられた指紋情報と、アクセスしようとするユーザの指紋情報とを使用してユーザの認証が行われ、ユーザが認証された場合にのみ当該設定情報へのアクセスが許可される。つまり、設定情報は「指紋認証によって保護」される。なお、ポータブル記憶装置2には、指紋認証によって保護された情報の他に、指紋認証によって保護されない情報も記憶することができる。
【0049】
上述の実施形態においては、インターネットファクシミリ装置1の主導のもと処理が進められた。つまり、インターネットファクシミリ装置1からの情報登録開始指示によってポータブル記憶装置2が情報登録モードに移行し、設定情報の登録処理が開始された。しかし、ポータブル記憶装置2が操作ボタン等を備える構成である場合には、ポータブル記憶装置2に対するユーザの操作ボタン等への操作に応じて情報登録モードに移行し、設定情報の登録処理を開始して設定情報や識別情報の送信をポータブル記憶装置2側からインターネットファクシミリ装置1に対して要求するようにしてもよい。また、上述したような処理によってポータブル記憶装置2に所定の情報(上述の例では、設定情報。)を登録する装置は、インターネットファクシミリ装置1に限らず、パーソナルコンピュータ等、その他の装置であってもよい。
【0050】
次に、図4を用いて、インターネットファクシミリ装置1をはじめとする電子機器装置がポータブル記憶装置2にアクセスする場合に、インターネットファクシミリ装置1をはじめとする電子機器装置の制御部111が実行する処理と、ポータブル記憶装置2の制御部211が実行する処理との例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図4では、説明の都合上、これらの待機の表記を省略する。また、図4に示す各処理の順序は図示するものに限定されるものではなく、処理の順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してもよい。さらに、インターネットファクシミリ装置1には、ポータブル記憶装置2が接続されているものとして説明する。
【0051】
ユーザが、例えば、インターネットファクシミリ装置1の操作部119を操作して、インターネットファクシミリ装置1の設定情報をポータブル記憶装置2から読み出す指示を行うと、制御部111は、アクセス要求をポータブル記憶装置2に送信する(S301)。インターネットファクシミリ装置1が設定情報を読み出すためのアクセス要求を例としたが、このアクセス要求は、この例の他に、ユーザがパーソナルコンピュータ等にポータブル記憶装置2を接続し、パーソナルコンピュータ等からポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている情報の一覧を取得しようとする場合等のアクセス要求であってもよい。以下の説明においては、インターネットファクシミリ装置1によって設定情報が読み出される場合に限定せず、インターネットファクシミリ装置やパーソナルコンピュータ等を含む電子機器装置1がポータブル記憶装置2にアクセスする場合について説明する。
【0052】
ポータブル記憶装置2では、電子機器装置1からのアクセス要求を受信すると(S401)、電子機器装置1の識別情報の送信を要求する識別情報要求を電子機器装置1に送信する(S402)。
【0053】
電子機器装置1では、ポータブル記憶装置2からの識別情報要求を受信すると(S302)、ROM112に記憶している自装置1の識別情報をポータブル記憶装置2に送信する(S303)。
【0054】
ポータブル記憶装置2では、自装置2が接続された電子機器装置1の識別情報を受信したか否か、つまり、電子機器装置1から識別情報が送信されたか否かを判断する(S403)。識別情報を受信していないと判断すると(S403:NO)、ステップ402(S402)において識別情報要求を送信してから所定の時間が経過したか否かを判断する(S404)。所定の時間が経過していない判断すると(S404:NO)、ステップ403に戻る。一方、所定の時間が経過したと判断すると(S404:YES)、自装置2が接続された電子機器装置1から識別情報が送信されることはない、つまり、電子機器装置1は識別情報の送信処理に対応していないと判断し、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とする(S410)。そして、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とした上で、アクセス要求に応じた情報を電子機器装置1に送信する(S411)。ステップ301におけるアクセス要求が、パーソナルコンピュータである電子機器装置1によるポータブル記憶装置2(RAM213)に記憶されている情報の一覧を参照するアクセス要求である場合には、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されている情報以外の情報の一覧を示す情報(アクセス要求に応じた情報)が電子機器装置1に送信される。
【0055】
電子機器装置1は、このアクセス要求に応じた情報を受信する(S306)。ユーザは、ポータブル記憶装置2から受信した、アクセス要求に応じた情報を液晶表示装置に表示することによって、ポータブル記憶装置2に記憶されている情報の一覧を閲覧することができる。しかし、指紋認証によって保護されているインターネットファクシミリ装置1の設定情報等はこの一覧には表示されない。したがって、パーソナルコンピュータ等の電子機器装置1のユーザにとっては、指紋認証によって保護されている情報は、ポータブル記憶装置2に存在しないに等しいので、電子機器装置1のユーザによって、指紋認証によって保護されたインターネットファクシミリ装置1の設定情報等が不用意に操作され、誤って変更されたり削除されたりするおそれがない。
【0056】
一方、電子機器装置1から識別情報を受信したと判断すると(S403:YES)、受信した識別情報と同一の識別情報に対応付けられた情報がRAM213に記憶されているか否かを判断する(S405)。以下、電子機器装置1から取得した識別情報と同一の識別情報に対応付けられてRAM213に記憶されている情報を「特定情報」と呼ぶ。特定情報がRAM213に記憶されていないと判断すると(S405:NO)、当該電子機器装置1を使用して登録された情報はRAM213には存在しないと判断し、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とする(S410)。そして、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とした上で、アクセス要求に応じた情報を電子機器装置1に送信する(S411)。
【0057】
一方、特定情報がRAM213に記憶されていると判断すると(S405:YES)、電子機器装置1のユーザの指から指紋情報を取得するための準備を行い、準備ができると、指紋情報を取得する準備ができたことを示す、指紋情報取得開始報告を電子機器装置1に送信する(S406)
【0058】
電子機器装置1では、ポータブル記憶装置2から送信された指紋情報取得開始報告を受信し(S304)、ユーザに対してポータブル記憶装置2の指紋読取部215への指の指紋の入力を促すメッセージを、電子機器装置1の報知部120が備える液晶表示装置に表示する(S305)。
【0059】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたメッセージに促されて、ポータブル記憶装置2の指紋読取部215に指をあてがい、指の指紋を入力する。。
【0060】
ポータブル記憶装置2では、指紋読取部215によってユーザの指の指紋を読み取ることにより、ユーザの指紋情報を外部から取得する(S407)。そして、外部から取得したユーザの指紋情報と、特定情報に対応付けられた指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すか否かを判定する(S408)。つまり、外部から取得した指紋情報が示す指紋パターンと、特定情報に対応付けられた指紋情報が示す指紋パターンとが同一であるか否かを判定する。以下、特定情報のうち、対応付けられた指紋情報が示す指紋パターンが、外部から取得したユーザの指紋情報が示す指紋パターンと同一であるものを「認証済情報」と呼ぶ。
【0061】
次に、ステップ408(S408)における判定の結果、特定情報の中に認証済情報が存在したか否かを判断する(S409)。認証済情報が存在しなかったと判断すると(S409:NO)、当該ユーザによって、当該電子機器装置1を使用して登録された情報は、RAM213に記憶されていないと判断し、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とする(S410)。そして、指紋認証によって保護されているすべての情報に対するアクセスを不許可とした上で、アクセス要求に応じた情報を電子機器装置1に送信する(S411)。
【0062】
一方、特定情報の中に認証済情報が存在したと判断すると(S409:YES)、認証済情報に対する当該電子機器装置1によるアクセスを許可する(S412)。そして、RAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されていない情報と、指紋認証によって保護されている情報のうちの認証済情報に対するアクセスを許可した上で、アクセス要求に応じた情報を電子機器装置1に送信する(S413)。
【0063】
電子機器装置1がインターネットファクシミリ装置1であり、ステップ301(S301)におけるアクセス要求が、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されたインターネットファクシミリ装置1の設定情報の読み出しである場合には、ステップ413では、認証済情報としての設定情報が電子機器装置1に送信される。電子機器装置1では、ステップ306(S306)において、この設定情報を受信し、受信した設定情報に基づいて電子機器装置(インターネットファクシミリ装置)1の設定を行う。
【0064】
電子機器装置1がパーソナルコンピュータ等であり、ステップ301(S301)におけるアクセス要求が、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶された情報の一覧を取得する要求である場合には、RAM213に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されていない情報と、指紋認証によって保護されている情報のうちの認証済情報との一覧を示す情報が電子機器装置1に送信される。電子機器装置1では、ステップ306(S306)において、この設定情報を受信し、ユーザは、報知部120が備える液晶表示装置に表示された、これらの情報の一覧を閲覧することができる。ユーザは、指紋認証によって保護されていない情報と、指紋認証によって保護されている情報のうちの認証済情報とについては、情報の編集(変更)や削除を自由に行うことができる。
【0065】
認証済情報へのアクセスの許可は、ポータブル記憶装置2が電子機器装置1から取りはずされた場合や、一定の時間、ポータブル記憶装置2へのアクセスがされなかった場合に解除される。
【0066】
このように、電子機器装置1によってアクセスした場合、ポータブル記憶装置2に記憶されている情報のうち、指紋認証によって保護されている情報については、当該情報に対応付けられている識別情報が、アクセスしようとしている電子機器装置1の識別情報と同一であり、かつ、アクセスしようとしている電子機器装置1のユーザの指紋の指紋情報が示す指紋パターンと、当該情報に対応付けられている指紋情報が示す指紋パターンとが同一である情報についてのみアクセスが許可される。
【0067】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係るインターネットファクシミリ装置(電子機器装置)1とポータブル記憶装置2とによれば、インターネットファクシミリ装置1の設定情報をポータブル記憶装置2に記憶する際には、インターネットファクシミリ装置1の識別情報と、ポータブル記憶装置2によって取得した、設定情報を使用するインターネットファクシミリ装置1のユーザの指紋情報と、設定情報とを相互に対応付けて記憶する。
【0068】
ポータブル記憶装置2にアクセスする際には、アクセスする電子機器装置(インターネットファクシミリ装置)1から識別情報を取得するとともに、電子機器装置1のユーザの指紋情報を取得する。そして、アクセスを要求する電子機器装置1に対して、当該電子機器装置1の識別情報と、取得したユーザの指紋情報と同一の個体を示す指紋情報とに対応付けられている所定情報(設定情報)についてのみアクセスを許可する。
【0069】
このように、アクセスに使用する電子機器装置1の識別情報、及び、アクセスしようとするユーザの指紋情報と同一の個体を示す指紋情報に対応付けられていない所定情報についてはアクセスすることができないので、当該電子機器装置1の識別情報に対応付けられていない所定情報、つまり、当該電子機器装置1を使用してポータブル記憶装置2に記憶されていない所定情報や当該電子機器装置1による処理の対象とならない所定情報がアクセスされることがない。また、当該ユーザの指紋情報と同一の個体を示す指紋情報に対応付けられていない所定情報、つまり、当該ユーザによって作成されていなかったり、当該ユーザが所有していない所定情報がアクセスされることがない。したがって、所定情報が、不用意にアクセスされて誤って変更されたり削除されたりするおそれがないので、所定情報の安全性を高めることができる。
【0070】
なお、本発明の実施形態は上述の形態に限らず、種々に変更してもよく、例えば、上述の実施形態においては、生体情報として指紋情報を採用したが、生体情報は指紋情報に限らず、虹彩情報、声紋情報、静脈情報等であってもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、ポータブル記憶装置2において、識別情報と指紋情報とに対応付けて記憶される所定情報として、インターネットファクシミリ装置1の設定情報を例に挙げたが、所定情報はこの設定情報に限らず、どのような情報であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、例えば、生体情報を使用してユーザの認証処理を行って情報へのアクセスを許可する装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る電子機器装置の一例としてのインターネットファクシミリ装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】インターネットファクシミリ装置の設定情報を登録する際に、インターネットファクシミリ装置及びポータブル記憶装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】ポータブル記憶装置にアクセスする際に、インターネットファクシミリ装置をはじめとする電子機器装置及びポータブル記憶装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0074】
1 インターネットファクシミリ装置(電子機器装置)
111 制御部
113 RAM
119 操作部
120 報知部
2 ポータブル記憶装置(可搬型記憶装置)
211 制御部
213 RAM
215 指紋読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器装置に着脱自在に接続される可搬型記憶装置であって、
前記電子機器装置によって使用される所定情報、当該電子機器装置の識別情報、及び、生体情報を相互に対応付けて記憶する情報記憶手段と、
自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、
外部から生体情報を取得する第1生体情報取得手段と、
前記第1識別情報取得手段によって取得された識別情報と同一の識別情報、及び、前記第1生体情報取得手段によって取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられた前記所定情報へのアクセスを、自装置が接続された電子機器装置に対して許可する許可手段とを備えることを特徴とする可搬型記憶装置。
【請求項2】
自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する第2識別情報取得手段と、
外部から生体情報を取得する第2生体情報取得手段と、
前記第2識別情報取得手段によって識別情報が取得された電子機器装置から所定情報を取得する情報取得手段とを備え、
前記情報記憶手段は、前記情報取得手段によって取得された所定情報、前記第2識別情報取得手段によって取得された識別情報、及び、前記第2生体情報取得手段によって取得された生体情報を相互に対応付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載の可搬型記憶装置。
【請求項3】
前記生体情報は、指紋情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載の可搬型記憶装置。
【請求項4】
他の装置によってアクセスが要求された際に、当該他の装置の識別情報に対応付けられ、かつ、外部から取得した生体情報と同一の個体を示す生体情報に対応付けられて情報記憶手段に記憶された所定情報について、前記他の装置によるアクセスを許可する可搬型記憶装置が着脱自在に接続される電子機器装置であって、
前記接続された可搬型記憶装置に対して、前記情報記憶手段へのアクセスを要求するアクセス要求手段と、
前記接続された可搬型記憶装置に、自装置の識別情報を送信する第1識別情報送信手段とを備えることを特徴とする電子機器装置。
【請求項5】
前記接続された可搬型記憶装置に、前記情報記憶手段に記憶される所定情報を送信する所定情報送信手段と、
前記接続された可搬型記憶装置に、前記所定情報送信手段によって送信される所定情報と対応付けて前記情報記憶手段に記憶される自装置の識別情報を送信する第2識別情報送信手段とを備えることを特徴とする請求項4に記載の電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−241953(P2007−241953A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−67399(P2006−67399)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】