説明

可搬型記憶装置

【課題】情報処理装置からの可搬型記憶装置の取り外し忘れを防止できるようにするとともに、可搬型記憶装置の取り扱いの利便性を向上させる。
【解決手段】通信部(17)を介して情報処理装置(30e)に接続されたことを検出する接続検出部(12)と、この接続検出部(12)により通信部(17)が情報処理装置に接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するタイマ(14)と、このタイマ(14)により所定時間が経過したことを検出されたときに、可搬型記憶装置の使用者に警告を行なう警告部(15)とをそなえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、USBメモリ等の可搬型記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリのような、コンピュータと接続するための接続端子(USBコネクタ)とデータを保存可能なメモリとをそなえた可搬データ記憶装置が広く使用されている。
ユーザは、このようなUSBメモリを持ち運び、出先(移動先)において、コンピュータのUSBポートに、USBメモリのコネクタ(USBコネクタ)を挿入して接続し、このコンピュータからUSBメモリ装置内のメモリにアクセスすることにより、USBメモリ装置のメモリに対して、データの読み出しや保存,削除等を行なう。
【特許文献1】特表2004−519791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の情報処理装置においては、例えば、USBメモリを接続して使用した後に、そのUSBメモリをUSBポートに挿したまま放置することにより、置き忘れてしまうことがある。
このように、USBメモリを置き忘れ、紛失することにより、そのメモリに保存したデータが失われ、更に、このUSBメモリに機密上重要なデータが保存されていた場合には、この機密データが漏洩するおそれもある。
【0004】
また、このような、USBメモリに保存されるデータの機密性を向上させるために、例えば、上記特許文献1においては、USBメモリに指紋センサを用いた認証モジュールと不揮発性メモリとをそなえて構成する手法が開示されている。この特許文献1においては、指紋センサを用いて人の指紋を読み取り、予め登録された指紋と一致する場合に、不揮発性メモリへのアクセスを許可し、一致しない場合に、不揮発性メモリへのアクセスを拒否することにより機密保護を行なっている。
【0005】
しかしながら、この特許文献1にかかるUSBメモリにおいては、USBメモリの置き忘れの発生を防止することはできず、又、USBメモリに認証モジュールをそなえて構成することにより、USB装置の製造コストが上昇するという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、情報処理装置からの可搬型記憶装置の取り外し忘れを防止できるようにするとともに、可搬型記憶装置の取り扱いの利便性を向上させることを目的とする。
【0006】
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明の可搬型記憶装置は、情報処理装置に通信可能に接続するための通信部をそなえた可搬型記憶装置であって、当該可搬型記憶装置が該通信部を介して該情報処理装置に接続されたことを検出する接続検出部と、該接続検出部により該通信部が該情報処理装置に接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するタイマと、該タイマにより所定時間(第2の所定時間)が経過したことを検出されたときに、該可搬型記憶の使用者に警告を行なう警告部とをそなえることを特徴としている。
【0008】
なお、該警告部による警告を抑止可能な警告制御部をそなえ、該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該情報処理装置の使用者が該可搬型記憶装置に関する特定権限者である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止してもよい。
また、当該情報処理装置の使用者が前記情報処理装置に関する特定権限者であることを確認する使用者確認部をそなえてもよい。
【0009】
さらに、当該可搬型記憶装置が該特定権限者に関する可搬型記憶装置である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止してもよい。
また、該使用者による該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出する非使用状態検出部をそなえ、該非使用状態検出部が当該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出したときに、該警告部が該警告を行なってもよい。
【発明の効果】
【0010】
開示の可搬型記憶装置によれば、以下の少なくともいずれか1つの効果ないし利点がある。
(1)可搬型記憶装置の使用者に対して、その可搬型記憶装置を使用中であることを認識させることができ、可搬型記憶装置の置き忘れ等を防止することができる。
(2)使用者が可搬型記憶装置の電池残量が少なくなったことを知ることができ、電池残量の不足により生じる不測の事態の発生を防止することができる。
【0011】
(3)可搬型記憶装置の信頼性を向上させることができる。
(4)電池を充電することができ、利便性が高い。
(5)信頼性を向上させることができる。
(6)データの機密性を向上させ、機密情報の漏洩を防止することができる。
(7)使用者が警告を受けて煩雑に感じることを防止することができる。
【0012】
(8)可搬型記憶装置や情報処理装置のデータを他人に不正に使用させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態としてのUSBメモリにおける本体部のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態としてのUSBメモリが接続されるPCのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態としてのUSBメモリにおけるキャップの取り外しにかかる処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態としてのUSBメモリにおけるPCとの接続にかかる処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態の第1変形例としてのUSBメモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態の第2変形例としてのUSBメモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態としてのUSBメモリにおけるキャップの取り外しにかかる処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態としてのUSBメモリにおけるPCとの接続にかかる処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態としてのPCおよびUSBメモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図12】本発明の第4実施形態としてのUSBメモリの機能構成を模式的に示す図である。
【図13】本発明の第5実施形態としてのUSBメモリおよびこのUSBメモリを接続して使用するPCの機能構成を模式的に示す図である。
【図14】本発明の第6実施形態としてのUSBメモリおよびこのUSBメモリを接続して使用するPCの機能構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリの機能構成を模式的に示す図である。
本第1実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1aは、図1に示すように、USBコネクタ(通信部,接続端子)17や記憶部11をそなえた本体部10aと、USBコネクタ17に脱着可能に構成されたキャップ(部品)20aとをそなえて構成され、USBコネクタ17を後述するPC(Personal Computer;情報処理装置,コンピュータ)30a(図3参照)のUSBポート31に挿入・接続することにより、PC30aと通信可能に接続され、このPC30aから記憶部11にアクセスし、データもしくはファイル(以下、単にデータという)の読み書きや消去等の処理が行なわれるものである。なお、このUSBメモリ1aは可搬型記憶装置でもある。
【0015】
USBメモリ1aの本体部10aは、図1に示すように、記憶部11,接続検出部12,第1タイマ13,第2タイマ14,警告部15,スイッチ16,USBコネクタ17,電池残量測定部18および電池19をそなえて構成されている。
記憶部11は種々のデータを読み出し可能に格納するものであり、USBコネクタ17は、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)規格に従って形成されたコネクタ(オス)であって、同じくUSB規格に従って構成されたUSBポート31(USBコネクタ(メス);図3参照)を備える種々の電子装置(例えば、本第1実施形態ではPC30a)に挿入・接続可能に構成されている。
【0016】
接続検出部12は、本USBメモリ1aの本体部10aがUSBコネクタ17を介してPC30aに接続されたことを検出するものである。なお、この接続検出部12によるPC30aとの接続の検出は、既知の種々の手法を用いて実現することができる。又、接続検出部12は、本USBメモリ1aがPC30aに接続されたことを検出すると、第2タイマ14に対して、その旨を伝える信号(接続検出信号)を出力するようになっている。
【0017】
なお、以下、本USBメモリ1aの本体部10aをUSBコネクタ17を介してPC30aに接続することを、便宜上、単に、USBメモリ1aをPC30a接続すると表現する場合がある。
キャップ20aは、USBメモリ1aの非使用時にUSBコネクタ17に装着することにより、USBメモリ1aおよびUSBコネクタ17を物理的や電気的な外的刺激から保護したり、USBコネクタ17へのゴミやホコリ等の異物の混入を防止するものであって、例えば、樹脂等の絶縁素材によって構成されている。
【0018】
このキャップ20aには、USBコネクタ17の形状とほぼ同一に形成され、USBコネクタ17を挿入可能な取り付け口201が形成されており、この取り付け口201にUSBコネクタ17を嵌挿することによりUSBコネクタ17に装着されるようになっている。すなわち、キャップ20aは、USBコネクタ17に脱着可能に構成され、これにより、本体部10a(USBメモリ1a)に脱着可能に構成されているのである。
【0019】
また、本第1実施形態のUSBメモリ1aにおいては、USBコネクタ17にキャップ20aを装着した際に、キャップ20aの一部等により、本体部10aのUSBコネクタ17に隣接するようにそなえられたスイッチ16が押下されるように構成されている。
スイッチ(センサ)16は、キャップ20aのUSBコネクタ17からの脱状態を検出するものであって、キャップ20aがUSBコネクタ17から取り外された(脱状態になった)ことを検出すると、第1タイマ13に対して、その旨を伝える信号(脱状態検出信号)を出力するようになっている。
【0020】
第1タイマ13は、スイッチ16によりキャップ20aの脱状態が検出されてからの、キャップ20aの脱状態での経過時間を測定するものであり、スイッチ16から脱状態検出信号を受信すると計測(カウントダウン)を開始し、予め設定された所定時間(第1の所定時間)が経過した時に、後述する警告部15に対して、その旨を通知する信号(第1所定時間検出信号)を出力するようになっている。
【0021】
第2タイマ14は、接続検出部12によりUSBコネクタ17がPC30aに接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するものであって、接続検出部12から接続検出信号を受信すると計測(カウントダウン)を開始し、予め設定された所定時間(第2の所定時間)が経過した時に、後述する警告部15に対して、その旨を通知する信号(第2所定時間検出信号)を出力するようになっている。
【0022】
電池19は、後述する警告部15を始めとする、USBメモリ1aの本体部10aにおける各部に電気を供給するものであって、充電可能な充電池により構成されている。
USBにおいては、USBコネクタやUSBケーブルを通じてコンピュータ本体から周辺機器に給電するバスパワー(USBバスパワー)機能がそなえられており、本実施形態においても、USBメモリ1a(本体部10a)がPC30aに接続された状態で、USBコネクタ17やUSBポート31を介して、本体部10aにPC30aから電気が供給されるようになっている。
【0023】
そして、電池19は、USBメモリ1a(本体部10a)がPC30aに接続された状態で、USBコネクタ17やUSBポート31を介してPC30aから供給された電気により、自動的に充電されるようになっている。
電池残量測定部18は、電池19の残量(電池残量)を測定するものであり、測定された電池19の残量を予め設定された所定量と比較し、電池残量が所定量以下であることを検出すると、後述する警告部15に対して、その旨を通知する信号(残量検出信号)を出力するようになっている。
【0024】
警告部15は、USBメモリ1aの使用者に対して警告を行なうものであり、例えば、音や振動等、USBメモリ1aの使用者の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)等に刺激を与えることにより、その注意を喚起するようになっている。なお、本実施形態においては、警告部15が、特定周波数の音(警告音)を発生させることにより使用者の聴覚に作用する警告を行なう例について説明する。
【0025】
そして、警告部15は、第1タイマ13により第1の所定時間が経過したことを検出された場合に警告を行なうようになっており、具体的には、第1タイマ13から第1所定時間検出信号を受信すると警告を行なうようになっている。
また、警告部15は、第2タイマ14により第2の所定時間が経過したことを検出された場合にも警告を行なうようになっており、具体的には、第2タイマ14から第2所定時間検出信号を受信すると警告を行なうようになっている。
【0026】
さらに、警告部15は、電池19の残量が所定量以下であることが検出されたときにも警告を行なうようになっており、具体的には、電池残量測定部18から残量検出信号を受信すると警告を行なうようになっている。
なお、本第1実施形態のUSBメモリ1aにおいては、第1タイマ13から第1所定時間検出信号を受信したとき、第2タイマ14から第2所定時間検出信号を受信および電池19の残量が所定量以下であることが検出されたときに、警告部15が警告音を発生させることにより警告を行なうようになっているが、これらの各場合において発生させる警告音は、互いに同じ警告音を鳴らしても、又、互いに異なる(異なる周波数の)警告音を鳴らしてもよく、更に、いずれか一部の場合において同じ警告音を発生してもよい。
【0027】
図2は本発明の第1実施形態としてのUSBメモリ1aにおける本体部10aのハードウェア構成を模式的に示す図である。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
本第1実施形態のUSBメモリ1aの本体部10aは、図2に示すように、マイコン101,ブザー回路108,キャップ検出スイッチ109,USBコネクタ17,電源回路112,充電回路113,電池19およびフラッシュメモリ110をそなえて構成されている。
【0028】
キャップ検出スイッチ109は、例えばプッシュスイッチにより構成され、USBコネクタ17にキャップ20aが装着されている状態で押下されるとともに、USBコネクタ17からキャップ20aを取り外した際に、開放されるように構成されている。そして、このキャップ検出スイッチ109が、図1におけるスイッチ(センサ)16として機能するものである。なお、キャップ検出スイッチ109は、プッシュスイッチに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0029】
電源回路112は、USBコネクタ17を介して供給される電気(バスパワー)や電池19から供給される電気を、本体部10aにおける各部に供給する制御を行なうものである。又、電源回路112は、電池19の電池残量を測定するととともに、充電回路113を制御して電池19の充電を行なわせるようになっている。すなわち、この電源回路112が、図1における電池残量測定部18として機能するようになっている。
【0030】
充電回路113は、電源回路112の制御に基づいて電池19の充電を行なうものであり、USBコネクタ17を介して供給される電気により電池19の充電を行なうようになっている。
フラッシュ(FLASH)メモリ110は、データの消去・書き込みを自由に行なうことができる半導体メモリであって、電源を切っても格納したデータが消えないようになっており、図1に示す記憶部11として機能するようになっている。この、フラッシュメモリ110は、マイコン101におけるフラッシュ(FLASH)メモリインターフェース107の制御に基づいて、データの読み出しや書き込み,消去(読み,書き,消去)等が行なわれるようになっている。
【0031】
なお、図2に示す例においては、複数(3つ)のフラッシュメモリ110がそなえられた例を示しているが、これに限定されるものではなく、2以下、もしくは4以上のフラッシュメモリ110をそなえて構成してもよい。
マイコン101は、本USBメモリ1aにおける種々の制御を行なうものであって、集積回路として構成されており、図2に示すように、プロセッサ102,RAM103,制御ソフトROM104,タイマ105,USBインターフェース106およびフラッシュ(FLASH)メモリインターフェース107をそなえて構成されている。
【0032】
制御ソフトROM104は、マイコン101としての機能を実現するための種々のプログラムを格納するものである。
プロセッサ102は、制御ソフトROM104に格納されたプログラムを実行することにより、マイコン101としての機能を実現するための種々の制御を行なうものである。
RAM103は、プロセッサ102がプログラムを実行する際に用いられるデータやプログラムを一時的に格納するものである。
【0033】
タイマ105は、種々の時間を計測するものであり、例えばカウンタとして構成され、図1における第1タイマ13,第2タイマ14として機能するようになっている。
USBインターフェース106は、PC30aとUSBコネクタ17やUSBポート31を介して通信するための種々の制御を行なうものである。又、このUSBインターフェース106は、本USBメモリ1aがUSBコネクタ17を介してPC30aのUSBポート31に接続されたことを検出するようになっており、図1における接続検出部12として機能するようになっている。
【0034】
フラッシュメモリインターフェース107は、フラッシュメモリ110のデータの読み出しや書き込み,消去(読み,書き,消去)等の制御を行なうものである。
ブザー回路108は、マイコン101の制御に従って所定周波数の警告音を出力する回路であり、このブザー回路108が、図1における警告部15として機能するようになっている。なお、このブザー回路108は、既知の種々の回路を用いて実現することができる。
【0035】
また、このブザー回路108は、警告音を、例えば、予め設定された所定時間出力した後に自動的に停止させてもよく、又、外部から何らかの入力が行なわれた場合に警告音の出力を停止させてもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
なお、外部からの入力としては、使用者等による何らかの入力操作であってもよく、又、例えば、USBコネクタ17にキャップ20aが取り付けられたことを検知すること等によって出力される信号の入力を含むものとする。
【0036】
また、本USBメモリ1aは電池19から本体部10aにおける各部への電気の供給のオン/オフ(電源投入/電源断)を制御するための電源スイッチをそなえている。なお、本実施形態においては、例えば、スイッチ16(キャップ検出スイッチ109)にこの電源スイッチとしての機能をそなえさせ、キャップ20aがUSBコネクタ17から脱状態になったことを検出することにより、電源投入を行なうことが望ましい。
【0037】
また、スイッチ16(キャップ検出スイッチ109)に電源スイッチとして機能させる代わりに、別途電源スイッチをそなえてもよい。
図3は本発明の第1実施形態としてのUSBメモリ1aが接続されるPC30aのハードウェア構成を模式的に示す図である。
PC(情報処理装置)30aは、この図3に示すように、CPU301,ROM302,RAM303,ディスプレイ304,HDD305,キーボード306,マウス307,USBコントローラ308およびUSBポート(USBコネクタ,接続部)31をそなえて構成されている。
【0038】
CPU(Central Processing Unit)301は、HDD305やROM302に格納されたプログラムを実行することにより種々の演算処理を行なうものであり、PC30aにおける種々の制御を行なうようになっている。
ROM(Read Only Memory)302は、CPU301によって用いられるプログラムやデータを格納するものであり、RAM(Random Access Memory)303は、CPU301によって用いられるプログラムやデータを一時的に格納するものである。
【0039】
ディスプレイ304は種々の情報を表示する表示装置であり、HDD(Hard Disk Drive)305は、種々のプログラムやデータを格納・保存する記憶装置である。キーボード306およびマウス307は、オペレータが種々の入力や選択操作を行なうための入力装置である。
USBポート31は、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)規格に従って形成されたコネクタ(USBコネクタ,メス)であって、USBの規格に従って形成された種々のUSB機器のUSBコネクタを接続することができるようになっており、本USBメモリ1aのUSBコネクタ17が脱着自在に挿入・接続されるようになっている。
【0040】
USBコントローラ308は、USBポート31を介して接続されるUSB機器(USBメモリ1a)との間の通信を制御するものである。
上述のごとく構成された本発明の第1実施形態としてのUSBメモリ1aにおけるキャップ20aの取り外しにかかる処理を、図4に示すフローチャート(ステップA10〜A50)に従って説明する。
【0041】
USBメモリ1aにおいて、使用者がUSBコネクタ17からキャップ20aを取り外すと、キャップ検出スイッチ109(スイッチ16)がこれを検出し(検出ステップ)、USBメモリ1aの本体部10aに電源が投入されるとともに、本体部10aにおける各部の初期化処理が行なわれる(ステップA10)。
また、キャップ検出スイッチ109によりキャップ20aの脱状態が検出されると(ステップA20のYESルート参照)、タイマ105(第1タイマ13)により、キャップ20aの脱状態での経過時間が測定(カウントダウン)される(第1測定ステップ;ステップA30)。
【0042】
そして、タイマ105は、予め設定された第1の所定時間が経過したか、すなわち、時間切れになったか否かを判断し(ステップA40)、第1の所定時間を経過していない場合には(ステップA40のNOルート参照)、ステップA20に戻る。一方、第1の所定時間が経過した場合には(ステップA40のYESルート参照)、タイマ105は、ブザー回路108(警告部15)に対して第1所定時間検出信号を出力し、ブザー回路108が所定の警告音を出力することにより、使用者に対して警告を行ない(第1警告ステップ;ステップA50)、処理を終了する。
【0043】
また、キャップ検出スイッチ109により、キャップ20aがUSBコネクタ17に取り付けられたこと(着状態)が検出されると(ステップA20のNOルート参照)、処理を終了する。
次に、本発明の第1実施形態としてのUSBメモリ1aにおけるPC30aとの接続にかかる処理を、図5に示すフローチャート(ステップB10〜B70)に従って説明する。
【0044】
USBメモリ1aにおいて、使用者がUSBコネクタ17からキャップ20aを取り外すと、キャップ検出スイッチ109がこれを検出し、USBメモリ1aの本体部10aに電源が投入されるとともに、本体部10aにおける各部の初期化処理が行なわれる(ステップB10)。
そして、USBインターフェース106(接続検出部12)により、本体部10aがUSBコネクタ17を介してPC30aのUSBポート31に接続(USB接続)されたことが検出されると(ステップB20のYESルート参照)、タイマ105(第2タイマ14)により、USBコネクタ17がPC30aに接続された状態での経過時間が測定(カウントダウン)される(第2測定ステップ;ステップB30)。
【0045】
タイマ105(第2タイマ14)は、予め設定された第2の所定時間が経過したか、すなわち、時間切れになったか否かを判断し(ステップB40)、第2の所定時間を経過していない場合には(ステップB40のNOルート参照)、PC30aからの、フラッシュメモリ110(記憶部11)に対するデータの読み出しや書き込み、削除等のアクセス要求を待つ(ステップB60)。
【0046】
PC30aからアクセス要求があった場合には(ステップB60のYESルート参照)、フラッシュメモリインターフェース107が、その要求に従ってフラッシュメモリ110に対する読み書き等の処理を行ない(ステップB70)、ステップB30に戻る。
また、第2の所定時間が経過した場合には(ステップB40のYESルート参照)、タイマ105は、ブザー回路108(警告部15)に対して第2所定時間検出信号を出力し、この第2所定時間検出信号を受けたブザー回路108が、所定の警告音を出力することにより、使用者に対して警告を行ない(第2警告ステップ;ステップB50)、ステップB60に移行する。
【0047】
また、PC30aからアクセス要求が無い場合には(ステップB60のNOルート参照)、ステップB30に戻る。
このように、本発明の第1実施形態としてのUSBメモリ1aによれば、キャップ20aをUSBコネクタ17から取り外してから第1の所定時間が経過した時に、警告部15が、本USBメモリ1aの使用者に対して警告を行なうので、USBメモリ1aの使用者に対して、USBメモリ1aを使用中であることを認識させることができ、例えば、USBメモリ1aをPC30aに挿したまま放置することを防止し、USBメモリ1aの置き忘れの発生を防止することができる。
【0048】
また、USBメモリ1aをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続した状態で第2の所定時間が経過した時に、警告部15が、本USBメモリ1aの使用者に対して警告を行なうので、これによっても、USBメモリ1aの使用者に対して、USBメモリ1aを使用中であることを認識させることができ、USBメモリ1aをPC30aに挿したまま放置することを防止し、USBメモリ1aの置き忘れの発生を防止することができる。
【0049】
さらに、電池19の残量が所定量以下であることが検出されたときにも、警告部15が本USBメモリ1aの使用者に対して警告を行なうので、使用者は、電池19の電池残量が残り少ないことを知ることができ、USBメモリ1aを充電させることができるので、USBメモリ1aの電池残量不足により、本体部10aにおける各部が機能できないといった状況の発生を未然に阻止することができる。これにより、USBメモリ1aの信頼性を向上させることができる。
【0050】
また、USBメモリ1aをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続している間に、USBバスパワーにより電池19の充電を自動的に行なうことにより、電池19の残量不足を解消することができ、USBメモリ1aの信頼性を向上させることができるとともに利便性が高い。
(B)第1実施形態の第1変形例の説明
図6は本発明の第1実施形態の第1変形例としてのUSBメモリ1bの機能構成を模式的に示す図である。
【0051】
本第1変形例のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1bも、第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、USBコネクタ17をPC30a(図3参照)のUSBポート31に挿入・接続することにより、PC30aと通信可能に接続され、このPC30aから記憶部11にアクセスしデータの読み書きや消去が行なわれるものであり、図6に示すように、USBコネクタ(通信部,接続端子)17や記憶部11をそなえた本体部10bと、USBコネクタ17(本体部10b)に脱着可能に構成されたキャップ(部品)20bとをそなえて構成されている。
【0052】
そして、本第1変形例のUSBメモリ1bは、図6に示すように、本体部10bが、記憶部11,接続検出部12,第2タイマ14,警告部15−1,USBコネクタ17,電池残量測定部18−1および電池19−1をそなえて構成されるとともに、キャップ20bが、スイッチ(センサ)16,第1タイマ13,警告部15−2,電池19−2および電池残量測定部18−2をそなえて構成されている。
【0053】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
また、本第1変形例のUSBメモリ1bの本体部10bのハードウェア構成においては、図2におけるキャップ検出スイッチ109がキャップ20bにそなえられる他は、第1実施形態のUSBメモリ1aの本体部10aと同様に構成されている。又、キャップ部20bにおいては、図2におけるキャップ検出スイッチ109の他、タイマ105,電源回路112,充電回路113,電池19およびブザー回路108をそなえて構成されている。
【0054】
警告部15−1,15−2は、いずれも第1実施形態のUSBメモリ1aにおける警告部15と同一もしくは略同一に構成され、ブザー回路108によって実現されるものである。又、本体部10bにそなえられた警告部15−1は、第1実施形態のUSBメモリ1aにおける警告部15と同様に、第2タイマ14から第2所定時間検出信号を受信した場合や、電池残量測定部18−1から残量検出信号を受信した場合に警告を行なうようになっている。
【0055】
一方、キャップ部20bにそなえられた警告部15−2は、第1実施形態のUSBメモリ1aにおける警告部15と同様に、第1タイマ13から第1所定時間検出信号を受信すると警告を行なうようになっている。
電池残量測定部18−1,18−2は、いずれも第1実施形態のUSBメモリ1aにおける電池残量測定部18と同一もしくは略同一に構成され、電源回路112によって実現されるものである。電池残量測定部18−1は、電池19−1の電池残量を測定し、電池残量が所定量以下となったことを検出すると、警告部15−1に対して残量検出信号を出力するようになっている。又、電池残量測定部18−2は、電池19−2の電池残量を測定し、電池残量が所定量以下となったことを検出すると、警告部15−2に対して残量検出信号を出力するようになっている。
【0056】
電池19−1,19−2は、いずれも第1実施形態のUSBメモリ1aにおける電池19と同一もしくは略同一に構成され、電池19−1は本体部10bにそなえられた各部に電気を供給するものであり、電池19−2は、キャップ20bにそなえられた各部に電気を供給するものである。
また、本第1変形例のUSBメモリ1bにおいては、キャップ20bにおけるUSBコネクタ17への取り付け口201において、キャップ20bにおける電池19−2や電源回路112,充電回路113に電気的に接続された電極191がそなえられており、キャップ20bを本体部10bのUSBコネクタ17に取り付けることにより、本体部10bの電源回路112や充電回路113,電池19−1が、この電極191を介してキャップ20bにそなえられた電源回路112や充電回路113,電池19−2に接続されるようになっている。
【0057】
すなわち、本第1変形例のUSBメモリ1bにおいては、キャップ20bをUSBコネクタ17に取り付けた状態でキャップ20bと本体部10bにそなえられた電池19−1とが電気的に接続可能に構成されているのである。
そして、キャップ20bを本体部10b(USBコネクタ17)に取り付けることにより、本体部10bの電源回路112が、電極191を介してキャップ20にそなえられた電源回路112および充電回路113に接続されると、本体部10bの電池19−1から、電極191を介してキャップ20bの充電回路113に電流が供給され、この充電回路113が、本体部10bの電池19−1から供給される電流により、キャップ20bにそなえられた電池19−2の充電を行なうようになっている。
【0058】
すなわち、本第1変形例のUSBメモリ1bにおいては、キャップ20bにそなえられた電池19−2が、キャップ20bをUSBコネクタ17に取り付けた状態で、本体部10bにそなえられた電池19−1から供給される電気により充電されるようになっている。
上述の如く構成された、本発明の第1実施形態の第1変形例としてのUSBメモリ1bにおいては、本体部10bのUSBコネクタ17からキャップ20bを取り外し、USBコネクタ17をPC30aのUSBポート31に挿入・接続することにより、記憶部11とPC30aとの間でデータの読み出しや書き込み,消去等の処理が行なわれる。
【0059】
なお、この際、本体部10bの電池19−1は、USBコネクタ17を介してUSBバスパワーによって供給される電気により充電される。
また、キャップ20bにおいて、スイッチ(センサ)16が、キャップ20bがUSBコネクタ17から取り外された(脱状態になった)ことを検出すると(検出ステップ)、第1タイマ13に対して、その旨を伝える信号(脱状態検出信号)を出力する。
【0060】
その後、第1タイマ13は、スイッチ16から脱状態検出信号を受信すると計測(カウントダウン)を開始し(第1測定ステップ)、予め設定された所定時間(第1の所定時間)が経過した時に、警告部15−2に対して、その旨を通知する信号(第1所定時間検出信号)を出力する。この際、所定時間検出信号を受信した警告部15−2は、所定の周波数の警告音を発生させることにより警告を行なう(第1警告ステップ)。
【0061】
また、電池残量測定部18−2は、電池19−2の残量(電池残量)を測定し、この電池残量が所定量以下であることを検出した場合に、警告部15―2に対して残量検出信号を出力し、警告部15−2は、電池残量が少ない旨を通知する警告を行なう。
一方、本体部10bにおいては、接続検出部12が、本体部10bがUSBコネクタ17を介してPC30aに接続されたことを検出すると、第2タイマ14に対して、その旨を伝える信号(接続検出信号)を出力する。
【0062】
接続検出部12から接続検出信号を受信した第2タイマ14は、計測(カウントダウン)を開始し(第2測定ステップ)、予め設定された所定時間(第2の所定時間)が経過した時に、警告部15−1に対して、その旨を通知する信号(第2所定時間検出信号)を出力する。この際、第2所定時間検出信号を受信した警告部15−1は、所定の周波数の警告音を発生させることにより警告を行なう(第2警告ステップ)。
【0063】
また、電池残量測定部18−1は、電池19−1の残量(電池残量)を測定し、この電池残量が所定量以下であることを検出した場合に、警告部15―1に対して残量検出信号を出力し、警告部15−1は、電池残量が少ない旨を通知する警告を行なう。
使用者が本体部10bのUSBコネクタ17にキャップ20bを取り付けると、キャップ20bにそなえられた電池19−2が、本体部10bにそなえられた電池19−1から供給される電気により充電される。
【0064】
このように、本発明の第1実施形態の第1変形例としてのUSBメモリ1bによれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、キャップ20bにそなえられた電池19−2が、キャップ20bをUSBコネクタ17に取り付けた状態で、本体部10bにそなえられた電池19−1から供給される電気により充電されるので、キャップ20bにそなえられた電池19−2にも充電を行なうことができ利便性が高い。
【0065】
(C)第1実施形態の第2変形例の説明
図7は本発明の第1実施形態の第2変形例としてのUSBメモリ1cの機能構成を模式的に示す図である。
本第2変形例のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1cも、第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、USBコネクタ(通信部,接続端子)17をPC30a(図3参照)のUSBポート31に挿入・接続することにより、PC30aと通信可能に接続され、このPC30aから、記憶部11にデータの読み書きや消去が行なわれるものであり、図7に示すように、第1実施形態のUSBメモリ1aの本体部10aと同様に構成された本体部10cと、第1実施形態の第1変形例のUSBメモリ1bのキャップ20bと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能に構成されたキャップ(部品)20cとをそなえて構成されている。
【0066】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
スイッチ16−1,16−2は、いずれもキャップ20cのUSBコネクタ17からの脱状態を検出するものであり、第1実施形態のスイッチ16と同一もしくは略同一に構成され、キャップ検出スイッチ109によって実現されるものである。
【0067】
第1タイマ13−1は、スイッチ16−1によりキャップ20cの脱状態が検出されてからの、キャップ20cの脱状態での経過時間を測定するものであり、第1タイマ13−2は、スイッチ16−2によりキャップ20cの脱状態が検出されてからの、キャップ20cの脱状態での経過時間を測定するものである。
また、これらの第1タイマ13−1,13−2は、いずれも第1実施形態の第1タイマ13と同一もしくは略同一に構成されるものである。
【0068】
上述の如く構成された、本発明の第1実施形態の第2変形例としてのUSBメモリ1cにおいては、本体部10cのUSBコネクタ17からキャップ20cを取り外し、USBコネクタ17をPC30aのUSBポート31に挿入・接続することにより、記憶部11とPC30aとの間でデータの読み出しや書き込み,消去等の処理が行なわれる。
なお、この際、本体部10cの電池19−1は、USBコネクタ17を介してUSBバスパワーによって供給される電気により充電される。
【0069】
また、キャップ20cにおいて、スイッチ(センサ)16−2が、キャップ20cがUSBコネクタ17から取り外された(脱状態になった)ことを検出すると(検出ステップ)、第1タイマ13−2に対して、その旨を伝える信号(脱状態検出信号)を出力する。
その後、第1タイマ13−2は、スイッチ16−2から脱状態検出信号を受信すると計測(カウントダウン)を開始し(第1測定ステップ)、予め設定された所定時間(第1の所定時間)が経過した時に、警告部15−2に対して、その旨を通知する信号(第1所定時間検出信号)を出力する。この際、所定時間検出信号を受信した警告部15−2は、所定の周波数の警告音を発生させることにより警告を行なう(第1警告ステップ)。
【0070】
また、電池残量測定部18−2は、電池19−2の残量(電池残量)を測定し、この電池残量が所定量以下であることを検出した場合に、警告部15―2に対して残量検出信号を出力し、警告部15−2は、電池残量が少ない旨を通知する警告を行なう。
一方、本体部10cにおいても、スイッチ(センサ)16−1が、キャップ20cがUSBコネクタ17から取り外された(脱状態になった)ことを検出すると(検出ステップ)、第1タイマ13−1に対して、その旨を伝える信号(脱状態検出信号)を出力する。
【0071】
スイッチ16−1から脱状態検出信号を受信した第1タイマ13−1は、計測(カウントダウン)を開始し(第1測定ステップ)、予め設定された所定時間(第1の所定時間)が経過した時に、警告部15−1に対して、その旨を通知する信号(第1所定時間検出信号)を出力する。この際、所定時間検出信号を受信した警告部15−1は、所定の周波数の警告音を発生させることにより警告を行なう(第1警告ステップ)。
【0072】
また、本体部10cにおいては、接続検出部12が、本体部10cがUSBコネクタ17を介してPC30aに接続されたことを検出すると、第2タイマ14に対して、その旨を伝える信号(接続検出信号)を出力する。
接続検出部12から接続検出信号を受信した第2タイマ14は、計測(カウントダウン)を開始し(第2測定ステップ)、予め設定された所定時間(第2の所定時間)が経過した時に、警告部15−1に対して、その旨を通知する信号(第2所定時間検出信号)を出力する。この際、第2所定時間検出信号を受信した警告部15−1は、所定の周波数の警告音を発生させることにより警告を行なう(第2警告ステップ)。
【0073】
また、電池残量測定部18−1は、電池19−1の残量(電池残量)を測定し、この電池残量が所定量以下であることを検出した場合に、警告部15―1に対して残量検出信号を出力し、警告部15−1は、電池残量が少ない旨を通知する警告を行なう。
使用者が本体部10cのUSBコネクタ17にキャップ20cを取り付けると、キャップ20cにそなえられた電池19−2が、本体部10cにそなえられた電池19−1から供給される電気により充電される。
【0074】
このように、本発明の第1実施形態の第2変形例としてのUSBメモリ1cによれば、上述した第1実施形態および第1実施形態の第1変形例と同様の作用効果を得ることができる他、キャップ20cにも警告部15−2をそなえ、この警告部15−2からも警告を行なうので、使用者がより確実に警告を受けることができ、信頼性を向上させることができる。
【0075】
(D)第2実施形態の説明
図8は本発明の第2実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリの機能構成を模式的に示す図である。
本第2実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1dも、第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、USBコネクタ(通信部,接続端子)17をPC30a(図3参照)のUSBポート31に挿入・接続することにより、PC30aと通信可能に接続され、このPC30aから、記憶部11にデータの読み書きや消去が行なわれるものであり、図8に示すように、USBコネクタ17や記憶部11をそなえた本体部10dと、第1実施形態のUSBメモリ1aにおけるキャップ20aと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能に構成されたキャップ(部品)20dとをそなえて構成されている。
【0076】
本第2実施形態のUSBメモリ1dは、図8に示すように、第1実施形態のUSBメモリ1aの警告部15および電池残量測定部18に代えて削除部21をそなえるものであり、その他の部分は第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に構成されている。
削除部21は、記憶部11に格納されたデータを削除(消去)するものであって、第1タイマ13により第3の所定時間(第1の所定時間)が経過したことを検出された場合に、記憶部11に格納されたデータを削除するようになっている。
【0077】
また、削除部21は、第2タイマ14により第4の所定時間(第2の所定時間)が経過したことを検出された場合にも、記憶部11に格納されたデータを削除するようになっている。
なお、削除部21は、例えば、図2におけるフラッシュメモリインターフェース107によって実現される。又、削除部21は、フラッシュメモリ110(記憶部11)に格納されている全てのデータを削除してもよく、又、特定のデータのみを削除してもよい。削除部21に特定のデータのみを削除させるためには、削除対象もしくは非削除対象を示す設定(フラグ)をそのデータに設定したり、コンピュータのOS(Operating System)等が有するデータ保護機能を用いて、削除を希望しないデータに対して削除を禁止する設定を行なうことにより実現することができる。
【0078】
電池19は、USBメモリ1d(本体部10d)がPC30aに接続された状態で、USBコネクタ17やUSBポート31を介してPC30aから供給された電気により、自動的に充電されるようになっている。
上述のごとく構成された本発明の第2実施形態としてのUSBメモリ1dにおけるキャップ20dの取り外しにかかる処理を、図9に示すフローチャート(ステップC10〜C50)に従って説明する。
【0079】
USBメモリ1dにおいて、使用者がUSBコネクタ17からキャップ20dを取り外すと、キャップ検出スイッチ109(スイッチ16)がこれを検出し(検出ステップ)、USBメモリ1dの本体部10dに電源が投入されるとともに、本体部10dにおける各部の初期化処理が行なわれる(ステップC10)。
また、キャップ検出スイッチ109によりキャップ20dの脱状態が検出されると(ステップC20のYESルート参照)、タイマ105(第1タイマ13)により、キャップ20dの脱状態での経過時間が測定(カウントダウン)される(第1測定ステップ;ステップC30)。
【0080】
そして、タイマ105(第1タイマ13)は、予め設定された第3の所定時間が経過したか、すなわち、時間切れになったか否かを判断し(ステップC40)、第3の所定時間を経過していない場合には(ステップC40のNOルート参照)、ステップC20に戻り、第3の所定時間を経過した場合には(ステップC40のYESルート参照)、フラッシュメモリインターフェース107(削除部21)に対して第3所定時間検出信号を出力する。フラッシュメモリインターフェース107は、フラッシュメモリ110(記憶部11)に格納されたデータを削除して(第1削除ステップ;ステップC50)、処理を終了する。
【0081】
また、キャップ検出スイッチ109により、キャップ20dがUSBコネクタ17に取り付けられたこと(着状態)が検出されると(ステップC20のNOルート参照)、処理を終了する。
次に、本発明の第2実施形態としてのUSBメモリ1dにおけるPC30aとの接続にかかる処理を、図10に示すフローチャート(ステップD10〜D70)に従って説明する。
【0082】
USBメモリ1dにおいて、使用者がUSBコネクタ17からキャップ20dを取り外すと、キャップ検出スイッチ109がこれを検出し、USBメモリ1dの本体部10dに電源が投入されるとともに、本体部10dにおける各部の初期化処理が行なわれる(ステップD10)。
そして、USBインターフェース106(接続検出部12)によりUSBコネクタ17を介して本体部10dがPC30aのUSBポート31に接続(USB接続)されたことが検出されると(ステップD20のYESルート参照)、タイマ105(第2タイマ14)により、USBコネクタ17がPC30aに接続された状態での経過時間が測定(カウントダウン)される(第2測定ステップ;ステップD30)。
【0083】
タイマ105(第2タイマ14)は、予め設定された第4の所定時間が経過したか、すなわち、時間切れになったか否かを判断し(ステップD40)、第4の所定時間を経過していない場合には(ステップD40のNOルート参照)、PC30aからの、フラッシュメモリ110(記憶部11)に対するデータの読み出しや書き込み、削除等のアクセス要求を待つ(ステップD60)。
【0084】
PC30aからアクセス要求があった場合には(ステップD60のYESルート参照)、フラッシュメモリインターフェース107が、その要求に従ってフラッシュメモリ110に対する読み書き等の処理を行ない(ステップD70)、ステップD30に戻る。
また、第4の所定時間を経過した場合には(ステップD40のYESルート参照)、タイマ105は、フラッシュメモリインターフェース107(削除部21)に対して、第4時間検出信号を出力し、フラッシュメモリインターフェース107がフラッシュメモリ110に格納されたデータを削除し(第2削除ステップ;ステップD50)、ステップD60に移行する。
【0085】
また、PC30aからアクセス要求が無い場合には(ステップD60のNOルート参照)、ステップD30に戻る。
このように、本発明の第2実施形態としてのUSBメモリ1dによれば、キャップ20dをUSBコネクタ17から取り外してから第3の所定時間が経過した時に、削除部21が、記憶部11に格納されたデータを削除するので、例えば、USBメモリ1dをPC30aに挿したまま放置した場合においても、そのUSBメモリ1dを取得した第三者がその記憶部11に格納されたデータを使用等することができず、データの機密性を向上させ、機密情報の漏洩を防止することができる。
【0086】
また、USBメモリ1dをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続してから第4の所定時間が経過した時に、削除部21が、記憶部11に格納されたデータを削除するので、これによっても、データの機密性を向上させ、機密情報の漏洩を防止することができる。
また、USBメモリ1dをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続している間に、USBバスパワーにより電池19の充電を自動的に行なうことにより、電池19の残量不足の解消することができ利便性が高い。
【0087】
(E)第3実施形態の説明
図11は本発明の第3実施形態としてのPC(情報処理装置,コンピュータ)30eおよびUSB(Universal Serial Bus)メモリ1eの機能構成を模式的に示す図である。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0088】
本第3実施形態のPC30eは、USBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1eが通信可能に接続されるUSBポート(USBコネクタ(メス);接続部)31をそなえて構成され、このUSBポート31にUSBメモリ1eのUSBコネクタ(通信部,接続端子)17を挿入・接続することにより、USBメモリ1eと通信可能に接続され、このPC30eから、USBメモリ1eの記憶部11にデータの読み書きや消去を行なうものである。
【0089】
また、本第3実施形態のPC30eは、第1実施形態におけるPC30aと同様に、図3に示すようなハードウェア構成をそなえて構成されるものであり、その詳細な説明は省略する。
USBメモリ1eは、図11に示すように、USBコネクタ(通信部,接続端子)17および記憶部11をそなえた本体部10eをそなえて構成される他、第1実施形態のUSBメモリ1aにおけるキャップ20aと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能なキャップ(部品;図示省略)をそなえて構成されている。
【0090】
PC30eは、図11に示すように、USBポート31,接続検出部45,警告制御部33,非使用状態検出部34,使用者検知部35,タイマ36,警告部37,使用者確認部38,使用者情報取得部39およびUSBメモリ確認部40をそなえて構成されている。
接続検出部45は、USBポート31にUSBメモリ1eが接続されたことを検出するものであり、例えば、前述した第1実施形態のUSBメモリ1aの接続検出部12と同様にUSBインターフェース等によって実現されるものである。なお、この接続検出部45によるUSBメモリ1eとの接続の検出も、既知の種々の手法を用いて実現することができる。
【0091】
また、接続検出部45は、PC30eにUSBメモリ1eが接続されたことを検出すると、タイマ36に対して、その旨を伝える信号(接続検出信号)を出力するようになっている。
タイマ36は、接続検出部45によりUSBメモリ1eの接続が検出されてからの、接続状態での経過時間を測定するものであり、前述した第1実施形態のUSBメモリ1aの第2タイマ14と同様に、例えばカウンタとして構成されたタイマ105(図2参照)によって実現されるものである。
【0092】
このタイマ36は、予め設定された所定時間(第2の所定時間)が経過した時に、後述する警告部37に対して、その旨を通知する信号(第2所定時間検出信号)を出力するようになっている。
使用者確認部38は、PC30eを使用・操作している者(使用者)が、当該PC30eに関する特定権限者であることを確認するものであり、本第3実施形態においては、使用者情報取得部39によって取得したPC30eの使用者に関する情報(使用者情報)に基づいて、PC30eの使用者がそのPC30eに関する特定権限者であることを確認するようになっている。
【0093】
なお、PC30eに関する特定権限者とは、PC30eの所有者やPC30eを使用する許可をその所有者等から得ている者等、PC30eを使用することに何らかの正当性を有する者をいい、この特定権限者に関する情報(特定権限者情報;図示省略)が予めPC30eのHDD305等に登録されるようになっている。すなわち、特定権限者情報が予め登録された者を特定権限者ということもできる。
【0094】
使用者情報取得部39は、PC30eの使用者に関する情報を取得するものであり、使用者確認部38が、PC30eの使用者が特定権限者であることを確認するために使用される情報(例えば、パスワード,指紋画像,使用者の顔の画像,スマートカードやフェリカに関する情報)を取得するようになっている。
例えば、使用者確認部38がパスワード認証を用いて使用者の確認を行なう場合には、パスワードの入力に用いられるキーボード306等の入力装置が使用者情報取得部39として機能する。この場合、使用者確認部38は、使用者に対してキーボード306等を介してパスワードを入力させ、この入力されたパスワードと、予め登録しておいた登録パスワード(特定権限者情報)と一致した場合に、PC30eの使用者が特定権限者であると認定する。
【0095】
また、使用者確認部38が顔認証を行なう場合には、使用者の顔の画像の入力に用いられるカメラが使用者情報取得部39として機能する。この場合、使用者確認部38は、使用者の顔等をカメラで撮影して、この撮影した画像に基づいて、予め登録された認証用データ(画像データや特徴データ;特定権限者情報)と比較する。
さらに、使用者確認部38が指紋認証を行なう場合には、指紋の入力に用いられる指紋センサが使用者情報取得部39として機能する。この場合、使用者確認部38は、指紋センサを用いて使用者に指紋を入力させ、この入力された指紋データに基づいて、予め登録しておいた登録指紋データ(特定権限者情報)と比較する。
【0096】
また、使用者が所持するスマートカードやフェリカカードの情報をカードリーダによって読み取り、予め登録しておいたカード登録情報(特定権限者情報)と比較することにより認証を行なう場合には、カードの情報を読み取りに用いられるカードリーダが使用者情報取得部39として機能する。
なお、使用者確認部38による使用者が特定権限者であるか否かの確認手法は、上述した手法に限定されるものではなく、既知の種々の認証技術を用いることができ、かかる認証に際して必要な情報を取得するために用いられる機器等が使用者情報取得部39に相当する。
【0097】
そして、使用者確認部38は、PC30eの使用者が、当該PC30eに関する特定権限者であると判断した場合には、後述する警告制御部33に対して、その旨を示す信号(特定権限者検出信号)を出力するようになっている。
USBメモリ確認部40は、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものであるか否かを確認するものである。
【0098】
なお、USBメモリ1eが特定権限者に関するものとは、例えば、そのUSBメモリ1eがPC30eに関する特定権限者によって使用されるものであることをいう。
USBメモリ確認部40による、USBメモリ1eが特定権限者に関するものであることの確認は、例えば、先ず、PC30eのHDD305等に、予め、特定権限者のUSBメモリ1eであることを示す管理情報を管理リストとして保存するとともに、USBメモリ1eの記憶部11にも同じ管理情報を保存することにより登録処理を行なう。
【0099】
そして、USBメモリ1eがPC30eのUSBポート31に取り付けられると、USBメモリ確認部40が、USBメモリ1eの記憶部11に格納された管理情報を読み出し、PC30eに登録された管理リストの管理情報と照合することにより、USBメモリ1eが特定権限者に関するものであることを確認する。すなわち、その管理情報が予めPC30eに登録されたUSBメモリ1eのことを、特定権限者に関するUSBメモリ1eということもできる。
【0100】
また、USBメモリ確認部40は、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものであることを確認した場合には、その旨を示す信号(USBメモリ確認信号)を警告制御部33に出力するようになっている。
使用者検知部35は、本PC30eにおける使用者の存在を検知するものであり、例えば各種センサを用いることによって、PC30eを操作する使用者の存在を検知することができる。
【0101】
また、使用者検知部35は、PC30eを操作する使用者の存在を検知をした場合に、非使用状態検出部34にその旨を示す信号(使用者検出信号)を出力するようになっている。
非使用状態検出部34は、PC30eの使用者による非使用状態への遷移を検出するものであり、PC30eが非使用者状態になったことを検出すると、警告制御部33にその旨を示す信号(非使用状態検出信号)を出力するようになっている。
【0102】
この非使用状態検出部34は、例えば、(1)PC30eの電源断を検出した場合や、(2)PC30eの省電力動作モードへの移行を検出した場合、(3)使用者検知部35において、検知されていた使用者の存在が検知されなくなった場合等の少なくともいずれかの状態を検出した場合に、PC30eの非使用状態への遷移を検出するようになっている。
【0103】
なお、PC30eにおける電源断の検出や、省電力動作モードへの移行の検出は、既知の種々の手法により実現することができる。
また、非使用状態検出部34によるPC30eの非使用状態への遷移の検出手法は、上述した手法に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば、PC30eにおいて、キーボード306やマウス307から所定時間連続して入力操作が行なわれない場合に、PC30eにおいて使用者がいないと判断してもよく、この場合、PC30eのCPU301が使用者検知部35として機能するものである。
【0104】
警告部37は、PC30eの使用者に警告を行なうものであり、第1実施形態の警告部15と同様もしくは略同様の構成をそなえ、例えば、ブザー回路によって実現されるものである。
この警告部37は、タイマ36により所定時間(第2の所定時間)が経過したことを検出された場合に警告を行なうようになっており、具体的には、タイマ36から第2所定時間検出信号を受信すると警告を行なうようになっている。
【0105】
また、警告部37は、非使用状態検出部34がPC30eの非使用状態への遷移を検出したときに警告を行なうようになっており、具体的には、非使用状態検出部34から非使用状態検出信号を受信したときに、警告を行なうようになっている。
警告制御部33は、警告部37による警告を抑止するものであり、PC30eの使用者がUSBメモリ1eに関する特定権限者である場合に、警告部37による警告を抑止するようになっている。具体的には、警告制御部33は、使用者確認部38から特定権限者検出信号を受信すると、タイマ36により所定時間が経過したことを検出された場合であっても、警告部37による警告を抑止するようになっている。
【0106】
また、警告制御部33は、USBメモリ確認部40により、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものであると確認された場合、すなわち、USBメモリ確認部40からUSBメモリ確認信号を受信したときに、タイマ36により所定時間が経過したことを検出された場合であっても、警告部37による警告を抑止するようになっている。
【0107】
上述の如く構成された、本発明の第3実施形態としてのPC30eにおいては、予め、USBメモリ1eの記憶部11に管理情報を設定(格納)するとともに、その管理情報をPC30eの管理リストに登録しておく。
そして、USBメモリ1eがPC30eのUSBポート31に挿入されると、PC30eにおいて、USBメモリ確認部40が、USBポート31およびUSBコネクタ17を介してUSBメモリ1eの記憶部11にアクセスして管理情報を取得し、予め、HDD305等に格納されている管理リストと比較して、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものであるか否かを確認する。
【0108】
USBメモリ確認部40は、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものである場合には、USBメモリ確認信号を警告制御部33に出力する。
また、使用者確認部38は、使用者情報取得部39によって取得された使用者情報に基づいて、使用者がそのPC30eに関する特定権限者であることを確認し、PC30eを使用・操作している者(使用者)が、そのPC30eに関する特定権限者であると判断した場合には、警告制御部33に対して特定権限者検出信号を出力する。
【0109】
接続検出部45は、USBポート31にUSBメモリ1eが接続されたことを検出すると(接続検出ステップ)、タイマ36に対して、その旨を伝える信号(接続検出信号)を出力し、タイマ36は、接続検出部45によりUSBメモリ1eの接続が検出されてからの、接続状態での経過時間を測定する(測定ステップ)。そして、タイマ36は、予め設定された所定時間(第2の所定時間)が経過した時に、警告部37に対して第2所定時間検出信号を出力する。
【0110】
また、非使用状態検出部34は、使用者検知部35からの情報等に基づいてPC30eが非使用状態になったことを検出すると(非使用状態検出ステップ)、警告制御部33に非使用状態検出信号を出力する。
第2所定時間検出信号や非使用状態検出信号を受信した警告部37は、警告を行なうのであるが(警告ステップ)、警告制御部33がUSBメモリ確認信号や特定権限者検出信号を受信した場合には、この警告制御部33が、警告部37による警告を抑止するよう制御を行なう(警告制御ステップ)。
【0111】
このように、本発明の第3実施形態としてのPC30eによれば、USBメモリ1eをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30eに接続してから第2の所定時間が経過した時や、PC30eが非使用者状態になった時に、警告部37が警告を行なうので、これにより、USBメモリ1eの使用者に対して、USBメモリ1eを使用中であることを認識させることができ、USBメモリ1eをPC30eに挿したまま放置することを防止し、USBメモリ1eの置き忘れの発生を防止することができる。
【0112】
また、使用者確認部38が、PC30eの使用者が、そのPC30eに関する特定権限者であると判断した場合や、USBメモリ確認部40が、PC30eに接続されたUSBメモリ1eが特定権限者に関するものであると判断した場合に、警告制御部33が、警告部37による警告を抑止することにより、USBメモリ1eをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30eに接続してから第2の所定時間が経過した時や、PC30eが非使用者状態になった時であっても、警告部37が警告を行なうことがないので、使用者が警告を受けて煩雑に感じることが無く利便性が高い。
【0113】
さらに、使用者情報取得部39が使用者情報を取得することにより、使用者確認部38が、容易かつ確実に使用者がそのPC30eに関する特定権限者であることを確認することができる。
(F)第4実施形態の説明
図12は本発明の第4実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリ1fの機能構成を模式的に示す図である。
【0114】
本第4実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1fは、第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、USBコネクタ17をPC30a(図3参照)のUSBポート31に挿入・接続することにより、PC30aと通信可能に接続され、このPC30aから、記憶部11にデータの読み書きや消去が行なわれるものであり、図12に示すように、USBコネクタ(通信部,接続端子)17や記憶部11をそなえた本体部10fと、第1実施形態のUSBメモリ1aのキャップ20aと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能に構成されたキャップ(部品)20fとをそなえて構成されている。
【0115】
本第4実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1fは、図12に示すように、第1実施形態のUSBメモリ1aに、警告制御部33,使用者確認部38およびUSBメモリ確認部40をそなえるものであり、その他の部分は第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に構成されている。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
【0116】
本第4実施形態のUSBメモリ1fにおいては、上述した第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、キャップ20fをUSBコネクタ17から取り外してから第1の所定時間が経過した時や、USBメモリ1fをUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続してから第2の所定時間が経過した時に、警告部15が、本USBメモリ1fの使用者に対して警告を行なう。
【0117】
さらに、本第4実施形態のUSBメモリ1fにおいては、上述した第3実施形態のPC30eと同様に、使用者確認部38が、使用者がPC30aに関する特定権限者であることを確認し、PC30aの使用者が、そのPC30aに関する特定権限者であると判断した場合や、USBメモリ確認部40が、PC30aに接続されたUSBメモリ1fが特定権限者に関するものであると判断した場合に、警告制御部33が、警告部15による警告を抑止する。
【0118】
これにより、上述の如く、USBメモリ1fがUSBコネクタ17およびUSBポート31を介してPC30aに接続されてから第2の所定時間が経過した時や、PC30aが非使用者状態になった時であっても、警告部15が警告を行なわないので、使用者が警告を受けて煩雑に感じることが無く利便性が高い。
このように、本発明の第4実施形態としてのUSBメモリ1fによれば、上述した第1実施形態および第3実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0119】
(G)第5実施形態の説明
図13は本発明の第5実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリ1gおよびこのUSBメモリ1gを接続して使用するPC(情報処理装置,コンピュータ)30gの機能構成を模式的に示す図である。
本第5実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1gおよびPC30gにおいても、第1実施形態のUSBメモリ1aと同様に、USBメモリ1gのUSBコネクタ17をPC30gのUSBポート31に挿入・接続することにより、USBメモリ1gがPC30gと通信可能に接続され、このPC30gからUSBメモリ1gの記憶部11にデータの読み書きや消去が行なわれるものである。
【0120】
本第5実施形態のPC30gは、図13に示すように、USBポート(USBコネクタ(メス);接続部)31と保存部32とをそなえて構成されている。
なお、本PC30gは、第1実施形態のPC30aと同様に、図3に示すようなハードウェア構成をそなえて構成されるものであり、その詳細な説明は省略する。
保存部32は、種々のデータを保存するものであって、後述する複写制御部22の制御に従って、記憶部11に格納されたデータを保存するようになっている。この保存部32は、例えば、図3におけるHDD305やRAM303等の記憶装置によって構成される。
【0121】
USBメモリ1gの本体部10gは、図13に示すように、図8に示した第2実施形態のUSBメモリ1dの本体部10dに、複写制御部22,複写禁止部41,アクセス禁止部42,非使用状態検出部34および使用者検知部35をそなえて構成されている。
USBメモリ1gは、図13に示すように、USBコネクタ(通信部,接続端子)17および記憶部11をそなえた本体部10gをそなえて構成される他、第1実施形態のUSBメモリ1aにおけるキャップ20aと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能なキャップ(部品;図示省略)をそなえて構成されている。
【0122】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
第1タイマ13は、スイッチ16によりキャップの脱状態が検出されてからの、キャップの脱状態での経過時間を測定するものであり、キャップの脱状態で予め設定された第5の所定時間(第1の所定時間)を経過したことを検出すると、後述する複写制御部22に対して、その旨を示す信号(第5所定時間検出信号)を出力するようになっている。
【0123】
また、第1タイマ13は、キャップの脱状態で予め設定された第6の所定時間(第2の所定時間)を経過したことを検出すると、削除部21に対して、その旨を示す信号(第6所定時間検出信号)を出力するようになっている。
なお、この第5の所定時間は第6の所定時間よりも短いものであり、これにより、削除部21によって記憶部11のデータが削除される前に、そのデータのバックアップを行なうことができるのである。
【0124】
また、第2タイマ14は、接続検出部12によりUSBコネクタ17がPC30gに接続されたことを検出してから、予め設定された第7の所定時間(第4の所定時間)が経過したことを検出すると、削除部21に対して、その旨を示す信号(第7所定時間検出信号)を出力するようになっている。
非使用状態検出部34は、使用者検知部35からの情報等に基づいてPC30gが非使用状態になったことを検出すると、削除部21に非使用状態検出信号を出力するようになっている。
【0125】
複写制御部22は、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータをPC30gにそなえられた保存部32に複写(バックアップ)させるように制御を行なうものであり、第1タイマ13から第5所定時間検出信号を受信した場合、すなわち、第1タイマ13により第5の所定時間が経過したことを検出された場合に、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータをPC30gにそなえられた保存部32に複写させることにより、USBメモリ1gの記憶部11に格納されているデータを保存部32にバックアップするようになっている。
【0126】
この複写制御部22は、USBメモリ1gの記憶部11のデータのバックアップを行なう際に、先ず、PC30gに対して、記憶部11の情報容量を通知するとともに、その転送先(格納先;アドレス)を問い合わせる(転送先およびメモリ容量の確保)。そして、PC30gがこの問い合わせに応答して、転送先の情報を複写制御部22に送信(通知)すると、複写制御部22は、その通知された転送先(保存部32)にデータを転送して保存させる。
【0127】
なお、PC30gのHDD305等において、バックアップ用のデータを格納するための十分な容量が無い場合には、PC30gは、転送先が無い旨を示す情報をUSBメモリ1g(複写制御部22)に返信する。なお、この際、PC30gが、そのディスプレイ304に、バックアップ機能が使用不能である旨を示すメッセージを表示させることが望ましい。
【0128】
また、USBメモリ1gの記憶部11には、データの保存部32へのバックアップが完了した旨を示す情報(バックアップ転送済フラグ)を、そのデータを特定するための情報(例えば、ファイル名等)に関連付けて設定・保存することができるようになっており、複写制御部22は、記憶部11のデータの保存部32へのバックアップを完了すると、このバックアップ転送済フラグに“1”を設定するようになっている。
【0129】
なお、このバックアップ転送済フラグは、記憶部11に格納されている個々のデータに対してそれぞれ設定してもよく、又、記憶部11に格納されている複数のデータに対して一のバックアップ転送済フラグを設定してもよい。
さらに、例えば、記憶部11には、記憶部11のデータが削除部21によって削除された場合に、削除部21によって削除された旨を示す情報(USBメモリ消去済フラグ)を、そのデータを特定するための情報(例えば、ファイル名等)に関連付けて設定・保存することができるようになっており、削除部21は、記憶部11のデータを削除すると、このUSBメモリ消去済フラグに“1”を設定するようになっている。
【0130】
複写禁止部41は、複写制御部22による保存部32へのデータの複写を禁止するものであり、例えば、PC30gが、USBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者に関するものではない場合に、複写制御部22による保存部32へのデータの複写を禁止するようになっている。
また、PC30gが、USBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者に関するものであるか否かの確認は、例えば、USBメモリ1gにPC30gを認証するための指紋やIDパスワード等を予め登録しておき、USBメモリ1gからPC30gにアクセスして、このPC30gから認証のための指紋やIDパスワード等を取得し、PC30gから取得したこれらの情報と、予め登録された指紋やIDパスワード等とを照合することにより行なう。
【0131】
さらに、複写禁止部41は、USBメモリ1gの使用者がそのUSBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者ではない場合にも、複写制御部22による保存部32へのデータの複写を禁止するようになっている。
USBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者とは、例えば、USBメモリ1gの使用者や、PC30gの所有者や、USBメモリ1gを使用する許可をその所有者等から得ている者等、USBメモリ1gを使用することに何らかの正当性を有する者をいう。
【0132】
そして、USBメモリ1gの使用者がそのUSBメモリ1gの特定関係者であるか否かの確認には、既知の種々の手法を用いることができる。例えば、上記特許文献1に示すように、USBメモリ1gの記憶部11等にその特定関係者の指紋データを予め登録しておき、USメモリ1gの使用時に使用者の指紋認証を行ない、読み取った指紋データを予め登録しておいた登録指紋データと照合することにより行なう。
【0133】
削除部21は、記憶部11に格納されたデータを削除するものであって、第1タイマ13から第6所定時間検出信号を受信した場合、すなわち、第6の所定時間(第2の所定時間)が経過したことを検出された場合や、第2タイマ14から第7所定時間検出信号を受信した場合、すなわち、第7の所定時間が経過したことを検出された場合に、記憶部11に格納されたデータを削除するものである。
【0134】
また、削除部21は、記憶部11に格納されたデータが複写制御部22によってPC30gの保存部32へ複写されている場合に、記憶部11に格納されたデータを削除するようになっている。具体的には、削除部21は、記憶部11に設定されたバックアップ転送済フラグに“1”が設定されている場合に、記憶部11における、バックアップ転送済フラグに“1”が設定されたデータを削除するようになっている。
【0135】
さらに、削除部21は記憶部11に格納されたデータを削除した場合には、記憶部11のデータの削除を完了すると、記憶部11における削除したデータについて、USBメモリ消去済フラグに“1”を設定するようになっている。
なお、削除部21は、PC30gの使用者がそのPC30gに特定の関係を有する特定関係者である場合にのみ、記憶部11に格納されたデータを削除してもよい。
【0136】
アクセス禁止部42は、PC30gからの記憶部11へのアクセスを禁止するものである。このアクセス禁止部は、PC30gの使用者がPC30gに特定の関係を有する特定関係者ではない場合に、PC30gからの記憶部11へのアクセスを禁止するようになっている。
また、アクセス禁止部42は、USBメモリ1gの使用者がそのUSBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者ではない場合に、PC30gからの記憶部11へのアクセスを禁止するようになっている。
【0137】
上述の如く構成された、本発明の第5実施形態のUSBメモリ1gにおいて、USBメモリ1gのUSBコネクタ17からキャップが取り外されると、キャップ検出スイッチ109がこれを検出し(検出ステップ)、USBメモリ1gの本体部10gに電源が投入されるとともに、本体部10gにおける各部の初期化処理が行なわれる。
そして、第1タイマ13が、スイッチ16によりキャップの脱状態が検出されてからの、キャップの脱状態での経過時間を測定する(測定ステップ)。
【0138】
USBメモリ1gがPC30gのUSBポート31に接続されると、USBインターフェース106(接続検出部12)が、USBコネクタ17を介して本体部10gがPC30gのUSBポート31に接続(USB接続)されたことを検出し、第2タイマ14により、USBコネクタ17がPC30aに接続された状態での経過時間が測定(カウントダウン)される。
【0139】
第1タイマ13は、キャップの脱状態で予め設定された第5の所定時間が経過したことを検出すると、第5所定時間検出信を複写制御部22に対して出力する。
第1タイマ13から第5所定時間検出信を受信した複写制御部22は、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータをPC30gにそなえられた保存部32に複写させる(バックアップを行なわせる)よう制御を行なう。
【0140】
具体的には、複写制御部22が、PC30gに対して、記憶部11の情報容量を通知するとともに、その転送先を問い合わせる。複写制御部22は、PC30gからの回答に基づいてデータ転送(複写)を行なう(複写ステップ)。又、この際、バックアップデータの転送先や転送したデータ量(転送量)を、転送したデータを識別する情報(例えば、ファイル名)に対応させて保持しておく。
【0141】
PC30gにおいては、USBメモリ1gから転送されたデータを保存部32に格納するとともに、転送が完了した旨を示す信号(完了報告)をUSBメモリ1gに送信し、一方、複写制御部22はバックアップ転送済フラグに“1”を設定する。
その後、削除部21が、記憶部11に格納されたそのデータを削除し(削除ステップ)、記憶部11における削除したデータについて、USBメモリ消去済フラグに“1”を設定する。
【0142】
また、第1タイマ13は、キャップの脱状態で予め設定された第6の所定時間が経過したことを検出すると、第6所定時間検出信号を削除部21に対して出力し、第2タイマ14も、USBコネクタ17がPC30aに接続されてから、予め設定された第7の所定時間が経過したことを検出すると、削除部21に対して第7所定時間検出信号を出力する。
さらに、非使用状態検出部34は、使用者検知部35からの情報等に基づいてPC30gが非使用状態になったことを検出すると、削除部21に非使用状態検出信号を出力する。
【0143】
削除部21は、これらの第6所定時間検出信号や、第7所定時間検出信号,非使用状態検出信号を受信すると、記憶部11に格納されているデータの削除を行なう。
PC30gにおいては、バックアップ転送済フラグを見ることにより、そのデータのバックアップが完了したか否かを確認することができ、又、USBメモリ消去済フラグを見ることにより、USBメモリ1gからそのデータの消去が完了したか否かを確認することができる。
【0144】
また、複写制御部22は、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータをPC30gにそなえられた保存部32に複写させる際において、複写禁止部41が、例えば、PC30gが、USBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者に関するものではないと認定した場合や、USBメモリ1gの使用者がそのUSBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者ではないと認定した場合に、複写制御部22による保存部32へのデータの複写を禁止する。
【0145】
さらに、アクセス禁止部42は、PC30gの使用者がPC30gに特定の関係を有する特定関係者ではないと認定した場合に、PC30gからの記憶部11へのアクセスを禁止する。
また、複写制御部22によってPC30gの保存部32にバックアップされたデータを、USBメモリ1gに復旧する場合には、例えば、オペレータがPC30gのキーボード306やマウス307を用いて、復旧指示の入力を行なう。
【0146】
このようなデータの復旧指示が行なわれた場合には、USBメモリ1gは、記憶部11からそのデータの転送先と容量を取得し、これらの情報に基づいて保存部32から復元するデータを取得し、USBメモリ1g(記憶部11)に転送することにより、バックアップしたデータを元に戻すことができる。このように、データ復元が行なわれた場合には、バックアップ転送済フラグとUSBメモリ消去済フラグがいずれも“0”の状態となる。
【0147】
このように、本発明の第5実施形態としてのUSBメモリ1gおよびPC30gによれば、第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、複写制御部22が、USBメモリ1gの記憶部11のデータをPC30gの保存部32に複写(バックアップ)するので、USBメモリ1gに格納されたデータの喪失を防止することができる。
また、この際、複写禁止部41が、例えば、PC30gが、USBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者に関するものではないと認定した場合や、USBメモリ1gの使用者がそのUSBメモリ1gに特定の関係を有する特定関係者ではないと認定した場合に、複写制御部22による保存部32へのデータの複写を禁止するので、例えば、第三者が不正にUSBメモリ1gやPC30gを使用した場合に、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータがPC30gにバックアップされることがなく、第三者による不正使用を防止し、データの機密性を向上させることができる。
【0148】
さらに、アクセス禁止部42は、PC30gの使用者がPC30gに特定の関係を有する特定関係者ではないと認定した場合に、PC30gからの記憶部11へのアクセスを禁止するので、これによっても、USBメモリ1gの記憶部11に格納されたデータの第三者による不正使用を防止し、データの機密性を向上させることができる。
(H)第6実施形態の説明
図14は本発明の第6実施形態としてのUSB(Universal Serial Bus)メモリ1hおよびPC(情報処理装置,コンピュータ)30hの機能構成を模式的に示す図である。
【0149】
本第6実施形態のUSBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)1hおよびPC30hにおいても、上記第1実施形態と同様に、USBメモリ1hのUSBコネクタ(通信部,接続端子)17をPC30hのUSBポート31に挿入・接続することにより、USBメモリ1hがPC30hと通信可能に接続され、このPC30hからUSBメモリ1hの記憶部11にデータの読み書きや消去が行なわれるものである。
【0150】
本第6実施形態のPC30hは、図14に示すように、図13に示した第5実施形態のUSBメモリ1gの本体部10gにそなえられていた、複写制御部22,複写禁止部41,削除部21,アクセス禁止部42,第2タイマ14,接続検出部12,非使用状態検出部34および使用者検知部35を、PC30hにそなえて構成され、更に、PC30hに、経過時間取得部43,保存期限設定部44,警告部37および管理部46をそなえて構成されている。
【0151】
また、USBメモリ10gは、第1実施形態のUSBメモリ1aのキャップ20aと同様に構成され、USBコネクタ17に脱着可能に構成されたキャップ(部品;図示省略)をそなえて構成されている。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
【0152】
また、本第6実施形態のPC30hは、第1実施形態におけるPC30aと同様に、図3に示すようなハードウェア構成をそなえて構成されるものであり、その詳細な説明は省略する。
経過時間取得部43は、記憶部11もしくは保存部32に格納されたデータに最後にアクセスしてからの経過時間を取得するものであり、例えば、データにアクセスした日時を管理し、このアクセス時からの経過時間をタイマ(図示省略)を用いて計測したり、又、現在時刻との差を求めることにより経過時間を算出したりすることにより、経過時間を取得するようになっている。
【0153】
保存期限設定部44は、記憶部11もしくは保存部32に格納されたデータに保存期限を設定するものである。
ここで、データに保存期限を設定する具体的手法としては、例えば、USBメモリ1hの内部に設けた専用領域に管理表を作って保存期限にかかる情報(保存期限情報)を管理したり、Windows(登録商標)等のOS(Operating System)の標準のファイル属性情報領域に保存期限情報を埋め込むことにより、データに保存期限を設定することができる。
【0154】
このように各データに設定した保存期限に基づいて、最も近い未来に保存期限が切れるデータを抽出し、このデータの保存期限をタイマ(図示省略)に設定する。
そして、このタイマにより保存期限切れが通知された時に、そのデータを消去し、続いて次に保存期限が切れるデータの保存期限を新たにタイマに設定する。なお、同時に期限が切れるデータがある場合には、これらの保存期限をずらして設定してもよい。
【0155】
また、タイマへ保存期限の設定は、例えば、USBメモリ1hへの専用コマンドを用いて行なったり、専用領域へのデータ書き込みを流用したりしてもよく、種々の手法を用いることができる。
なお、上述の手法を実現するためには、PC30hに保存期限を管理するためのソフトウェアをそなえるとともに、USBメモリ1hにおいても管理用ファームウエアを搭載することが望ましい。
【0156】
第2タイマ14は、接続検出部12によりUSBコネクタ17がPC30hに接続されたことを検出してから、予め設定された第8の所定時間(第2の所定時間)が経過したことを検出すると、警告部37に対して、その旨を示す信号(第8所定時間検出信号)を出力するようになっており、更に、接続検出部12によりUSBコネクタ17がPC30hに接続されたことを検出してから、予め設定された第9の所定時間(第1の所定時間)が経過したことを検出すると、削除部21に対して、その旨を示す信号(第9所定時間検出信号)を出力するようになっている。
【0157】
警告部37は、記憶部11や保存部32に格納されたデータにおいて、経過時間取得部43によって取得された経過時間が、保存期限設定部44によって設定された保存期限よりも長い(保存期限が切れている)ものがある場合に、警告を行なうようになっている。
また、警告部37は、第2タイマ14から第8所定時間検出信号を受信すると、警告を行なうようになっている。
【0158】
なお、この警告部37は、第3実施形態のUSBメモリ1eと同様に、第1タイマ13により、キャップの脱状態で予め設定された第6の所定時間(第2の所定時間)を経過したことが検出されると、警告を行なうようになっている。
また、警告部37は、第1タイマ13により、使用者がUSBコネクタ17からキャップを取り外してからの、キャップ脱状態での経過時間が所定時間以上である場合に、警告を行なってもよい。
【0159】
また、本第6実施形態のPC30hにおいては、削除部21は、記憶部11や保存部32に格納されたデータにおいて、経過時間取得部43によって取得された経過時間が、保存期限設定部44によって設定された保存期限よりも第9の所定時間(第1の所定時間)以上長いものがある場合に、そのデータを削除するようになっている。
また、上述した保存期限や、削除部21によって削除を行なうための所定期間は、ユーザがキーボード306等を用いて任意に設定することができるようになっている。
【0160】
管理部46は、USBメモリ1hを特定するための情報を予め登録して管理するものであって、本PC30hに接続を許可するUSBメモリ1hを特定するための情報(識別情報等)を予め登録するようになっている。
具体的には、USBメモリ1hを予め登録制にしておき、管理部46において、予め本PC30hに接続を許可するUSBメモリ1hに対して、管理番号や管理ID(IDentification)を割り振り、管理テーブル等として管理する。
【0161】
そして、警告部37は、この管理部46(管理テーブル)を参照して、管理部46によって管理されていないUSBメモリ1hがUSBポート31に接続された際に、警告を行なうようになっている。
上述の如く構成された本第6実施形態のPC30hにおいては、USBメモリ1hがUSBポート31に接続されると、その記憶部11に格納されたデータについて、上述の如き保存期限や削除を行なうための所定期間等の管理すべき情報があるか否かを検索する。
【0162】
ここで、保存期限や削除を行なうための所定期間が設定されたデータがある場合には、経過時間取得部43等により、その保存期限が切れていないかを判断し、保存期限が切れている場合には、警告部37が警告を行なう。
また、経過時間取得部43によって取得された経過時間が、保存期限よりも所定期間(第9の所定時間)以上長いデータがある場合には、削除部21がそのデータを削除する。
【0163】
さらに、USBポート31にUSBメモリ1hが接続されると、PC30hは、USBコネクタ17,USBポート31を介して、USBメモリ1hからこのUSBメモリ1hの識別情報を取得し、この管理部46を参照して、USBポート31に接続されたUSBメモリ1hが管理部46によって管理されていない場合に、警告部37が警告を行なう。
また、このような警告部37により警告を行なう他、PC30hのHDD305等へのアクセスを禁止したり、挿入されたUSBメモリを使用不可にしてもよい。
【0164】
なお、PC30hは、USBポート31に接続されたUSBメモリ1hが管理部46によって管理されているものであっても、USBポート31にそのUSBメモリ1hが接続されてからの時間を第2タイマ14により測定し、第8の所定時間が経過したことを検出された場合に警告を行なうようになっており、これにより、USBメモリ1hのPC30hのUSBポート31への付け忘れを防止することができる。
【0165】
このように、本第6実施形態のUSBメモリ1hおよびPC30hによれば、上述した第5実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、保存期限が設定されたデータについて、保存期限が切れたデータがある場合には、このデータを削除することにより、これらのデータが流出することを防止することにより、データの機密性を向上させることができる。
【0166】
また、保存期限が切れたデータがある場合に、警告を行なうことにより、その旨をオペレータに通知することができ、オペレータがこのデータに対して削除等の最適な処理を行なうことができ、データの機密性を向上させることができ、又、利便性が高い。
さらに、登録されていない(未登録の)USBメモリ1hがPC30のUSBポート31に接続された場合に、警告部37が警告を行なうので、例えば、他者がこのような未登録のUSBメモリ1hを用いてPC30hに格納されているデータを不正に取得することを防止することができ、PC30hに格納された情報の機密性を高めることができる。
【0167】
(I)その他
そして、情報処理装置(PC30a,30e,30g,30h)のCPU(Central Processing Unit)が、管理プログラムを実行することにより、上述した、複写制御部22,アクセス禁止部42,複写禁止部41,削除部21,経過時間取得部43,保存期限設定部44,管理部46,非使用状態検出部34,使用者検知部35,使用者確認部38,USBメモリ確認部40および警告制御部33として機能するようになっている。
【0168】
なお、これらの複写制御部22,アクセス禁止部42,複写禁止部41,削除部21,経過時間取得部43,保存期限設定部44,管理部46,非使用状態検出部34,使用者検知部35,使用者確認部38,USBメモリ確認部40および警告制御部33としての機能を実現するためのプログラム(管理プログラム)は、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RW等),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW等),磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。そして、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。又、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信経路を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0169】
複写制御部22,アクセス禁止部42,複写禁止部41,削除部21,経過時間取得部43,保存期限設定部44,管理部46,非使用状態検出部34,使用者検知部35,使用者確認部38,USBメモリ確認部40および警告制御部33としての機能を実現する際には、内部記憶装置(例えば、RAM303やROM302)に格納されたプログラムがコンピュータのマイクロプロセッサ(本実施形態ではCPU301)によって実行される。このとき、記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが読み取って実行するようにしてもよい。
【0170】
なお、本実施形態において、コンピュータとは、ハードウェアとオペレーティングシステムとを含む概念であり、オペレーティングシステムの制御の下で動作するハードウェアを意味している。又、オペレーティングシステムが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウェアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえており、本実施形態においては、PC30a,30e,30g,30hがコンピュータとしての機能を有しているのである。
【0171】
さらに、本実施形態における記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等のコンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することができる。
【0172】
また、USBメモリ1a〜1gにおけるプロセッサ102が、内部記憶装置(例えば、RAM103や制御ソフトROM104)に格納されたUSBメモリ用管理プログラムを実行することにより、上述した、複写制御部22,アクセス禁止部42,複写禁止部41,削除部21,経過時間取得部43,保存期限設定部44,管理部46,非使用状態検出部34,使用者検知部35,使用者確認部38,USBメモリ確認部40および警告制御部33として機能するようになっている。
【0173】
そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した第1実施形態,第3〜第5実施形態およびこれらの変形例においては、警告部15が、ブザー回路108により構成され、特定周波数の警告音を発生させることにより使用者の聴覚に作用する警告を行なう例について説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、振動発生回路により振動を発生させたり、ランプを点灯させる等、聴覚以外の他の五感(視覚、触覚、味覚、嗅覚)に種々の刺激を与える種々の手法により警告を行なってもよい。
【0174】
また、第2実施形態のUSBメモリ1dに第1実施形態の警告部15をそなえ、第1タイマ13によって第1の所定時間が検出されたときや、第2タイマ14によって第2の所定時間が検出されたときに、削除部21によって記憶部11に格納されたデータを削除するに先立って、警告部15によって警告を行なって、データを削除することを使用者に通知してもよく、これにより、記憶部11に格納されているデータが削除されることを使用者が予め知ることができ利便性が高い。
【0175】
第2実施形態のUSBメモリ1dに第1実施形態の警告部15や電池残量測定部18をそなえ、電池残量測定部18により電池19の電池残量が所定量以下となったことが検出されたときに、警告部15が警告を行なってもよく、これにより、使用者が電池残量が少なくなったことを知ることができて利便性が高い。
また、上述した第5実施形態および第6実施形態のUSBメモリ1g,1hにおいて、非使用状態検出部34により、PC30g,30hの非使用状態への遷移が検出された時に、複写制御部22が記憶部11に格納されたデータをPC30g,30hの保存部32に複写させたり、USBメモリ1g,1hの記憶部11に格納されたデータを、PC30g,30hの保存部32にバックアップし、そのデータをUSBメモリ1g,1hの記憶部11から削除してもよい。
【0176】
ここで、非使用状態検出部34は、PC30g,30hの電源断を検出することにより、PC30g,30hの非使用状態への遷移を検出してもよく、PC30g,30hの省電力動作モードへの移行を検出することにより、PC30g,30hの非使用状態への遷移を検出してもよい。
また、上述した各実施形態およびその変形例においては、可搬型記憶装置がUSBメモリである例について説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、IEEE1394(ファイヤワイヤ)規格等の、他の通信プロトコルおよび/またはバス標準規格をサポートする可搬型記憶装置であってもよく、又、メモリ以外の電子装置に適用してもよい。なお、このIEEE 1394も、USBと同様に、バスパワーにより電力を供給することができるようになっている。
【0177】
また、上述した各実施形態およびその変形例においては、部品がUSBメモリのキャップである例について説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、USBメモリやその他の可搬型記録装置、メモリ以外の電子装置本体が収納されるケースも本発明における部品である。
また、上述した各実施形態およびその変形例においては、可搬型記憶装置の通信部が情報処理装置と電気的に接続される接続端子である例について説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、この通信部は可搬型記憶装置と情報処理装置とを無線通信可能にするものであってもよい。この場合は、情報処理装置の接続部も可搬型記憶装置と無線通信可能なもので構成すればよい。
【0178】
また、上述した各実施形態およびその変形例において、第1〜第7の各種所定時間のうち、少なくとも一部の所定時間を、ユーザが任意に設定することができるようにしてもよい。
さらに、上述した第6実施形態に示すPC30hに経過時間取得部43や保存期限設定部44がそなえられた例について説明しているが、これに限定されるものではなく、他の実施形態およびその変形例にかかるUSBメモリ1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gや、PC30a,30e,30g,30hに、経過時間取得部43や保存期限設定部44をそなえてもよい。
【0179】
また、上述した第2実施形態のUSBメモリ1dや、第5実施形態のUSBメモリ1gや第6実施形態のUSBメモリ1hにおいて、それぞれ、電池19に電池残量測定部18をそなえ、電池19の残量が所定値以下になったことを検出した場合に、警告部15により警告を行なってもよい。
なお、本発明の各実施形態が開示されていれば、本発明を当業者によって実施・製造することが可能である。
【0180】
(J)付記
(付記1)
電子装置が通信可能に接続される接続部と、
該接続部に該電子装置が接続されたことを検出する接続検出部と、
該接続検出部により前記電子装置の接続が検出されてからの、接続状態での経過時間を測定するタイマと、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出された場合に当該情報処理装置の使用者に警告を行なう警告部と、
をそなえることを特徴とする、情報処理装置。
(付記2)
該警告部による警告を抑止可能な警告制御部をそなえ、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該警告制御部は、該情報処理装置の使用者が当該情報処理装置に関する特定権限者である場合は、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、付記1記載の情報処理装置。
(付記3)
該使用者による該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出する非使用状態検出部をそなえ、
該非使用状態検出部が当該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出したときに、該警告部が該警告を行なうことを特徴とする、付記1又は付記2記載の情報処理装置。
(付記4)
該非使用状態検出部が、該情報処理装置の電源断を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記3記載の情報処理装置。
(付記5)
該非使用状態検出部が、該情報処理装置の省電力動作モードへの移行を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記3又は付記4記載の情報処理装置。
(付記6)
当該情報処理装置における使用者の存在を検知する使用者検知部をそなえ、
該使用者検知部において、検知されていた前記使用者の存在が検知されなくなった場合に、該非使用状態検出部が前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記3〜付記5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
当該情報処理装置の使用者が前記情報処理装置に関する特定権限者であることを確認する第1使用者確認部をそなえることを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記8)
当該情報処理装置に接続された該電子装置が該特定権限者に関する電子装置である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、付記2〜付記7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記9)
電子装置が通信可能に接続される接続部をそなえた情報処理装置における管理方法であって、
該接続部に該電子装置が接続されたことを検出する接続検出ステップと、
該接続検出ステップにおいて前記電子装置の接続が検出されてからの、接続状態での経過時間を測定する測定ステップと、
該測定ステップにおいて所定時間が経過したことを検出された場合に当該情報処理装置の使用者に警告を行なう警告ステップと、
をそなえることを特徴とする、管理方法。
(付記10)
該警告ステップにおける警告を抑止可能な警告制御ステップをそなえ、
該測定ステップにおいて所定時間が経過したことを検出されたときに、該情報処理装置の使用者が当該電子装置に関する特定権限者であることを確認された場合には、該警告制御ステップにおいて該警告ステップにおける警告を抑止することを特徴とする、付記9記載の管理方法。
(付記11)
該使用者による該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出する非使用状態検出ステップをそなえ、
該非使用状態検出ステップにおいて該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出したときに、該警告ステップにより該警告を行なうことを特徴とする、付記9又は付記10記載の管理方法。
(付記12)
該非使用状態検出ステップにおいて、該情報処理装置の電源断を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記11記載の管理方法。
(付記13)
該非使用状態検出ステップにおいて、該情報処理装置の省電力動作モードへの移行を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記11又は付記12記載の管理方法。
(付記14)
当該情報処理装置における使用者の存在を検知する使用者検知ステップをそなえ、
該使用者検知ステップにおいて検知されていた前記使用者の存在が検知されなくなった場合に、該非使用状態検出ステップにおいて前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記11〜付記13のいずれか1項に記載の管理方法。
(付記15)
当該情報処理装置の使用者が該特定権限者であることを確認する使用者確認ステップをそなえることを特徴とする、付記11〜付記14のいずれか1項に記載の管理方法。
(付記16)
電子装置が通信可能に接続される接続部をそなえたコンピュータに管理機能を実行させる管理プログラムであって、
該接続部に該電子装置が接続されたことを検出する接続検出ステップと、
該接続検出ステップにおいて前記電子装置の接続が検出されてからの、接続状態での経過時間を測定する測定ステップと、
該測定ステップにおいて所定時間が経過したことを検出された場合に前記情報処理装置の使用者に警告を行なう警告ステップと、
を該コンピュータに実行させることを特徴とする、管理プログラム。
(付記17)
該警告ステップにおける警告を抑止可能な警告制御ステップをそなえ、
該測定ステップにおいて所定時間が経過したことを検出されたときに、該情報処理装置の使用者が当該電子装置に関する特定権限者であることを確認された場合には、該警告制御ステップにおいて該警告ステップにおける警告を抑止することを特徴とする、付記16記載の管理プログラム。
(付記18)
該使用者による該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出する非使用状態検出ステップを該コンピュータに実行させるとともに、
該非使用状態検出ステップを該コンピュータに実行させる際に、該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出したときに、該警告ステップにより該警告を行なうことを特徴とする、付記16又は付記17記載の管理プログラム。
(付記19)
該非使用状態検出ステップを該コンピュータに実行させる際に、該情報処理装置の電源断を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記18記載の管理プログラム。
(付記20)
該非使用状態検出ステップを該コンピュータに実行させる際に、該情報処理装置の省電力動作モードへの移行を検出することにより、前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出することを特徴とする、付記18又は付記19記載の管理プログラム。
(付記21)
当該情報処理装置における使用者の存在を検知する使用者検知ステップを該コンピュータに実行させるとともに、
該使用者検知ステップにおいて検知されていた前記使用者の存在が検知されなくなった場合に、該非使用状態検出ステップにおいて前記情報処理装置の非使用状態への遷移を検出するように該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記18〜付記20のいずれか1項に記載の管理プログラム。
(付記22)
当該情報処理装置の使用者が該特定権限者であることを確認する使用者確認ステップとして、該コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16〜付記21のいずれか1項に記載の管理プログラム。
(付記23)
情報処理装置に通信可能に接続するための通信部をそなえた電子装置であって、
当該電子装置が該通信部を介して該情報処理装置に接続されたことを検出する接続検出部と、
該接続検出部により該通信部が該情報処理装置に接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するタイマと、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該電子装置の使用者に警告を行なう警告部と、
をそなえることを特徴とする、電子装置。
(付記24)
該警告部による警告を抑止可能な警告制御部をそなえ、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該情報処理装置の使用者が該電子装置に関する特定権限者である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、付記23記載の電子装置。
(付記25)
当該情報処理装置の使用者が前記情報処理装置に関する特定権限者であることを確認する使用者確認部をそなえることを特徴とする、付記24記載の電子装置。
(付記26)
当該電子装置が該特定権限者に関する電子装置である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、付記24又は付記25記載の電子装置。
【産業上の利用可能性】
【0181】
USBやIEEE1394(ファイヤワイヤ)等、種々の規格で情報処理装置に通信可能に接続される種々の可搬型記憶装置器の管理に適用できる。
【符号の説明】
【0182】
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h USBメモリ(電子装置,可搬型記憶装置)
10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h 本体部
11 記憶部
12,45 接続検出部
13,13−1,13−2 第1タイマ(タイマ)
14 第2タイマ
15,15−1,15−2,37 警告部
16,16−1,16−2 スイッチ(センサ)
17 USBコネクタ(通信部,接続端子)
18,18−1,18−2 電池残量測定部
19,19−1,19−2 電池
20a,20b,20c,20d,20f キャップ(部品)
30a,30e,30g,30h PC(情報処理装置,コンピュータ)
32 保存部
33 警告制御部
34 非使用状態検出部
35 使用者検知部
36 タイマ
38 使用者確認部
39 使用者情報取得部
40 USBメモリ確認部
41 複写禁止部
42 アクセス禁止部
43 経過時間取得部
44 保存期限設定部
46 管理部
101 マイコン
102 プロセッサ
103 RAM
104 制御ソフトROM
105 タイマ
106 USBインターフェース
107 フラッシュメモリインターフェース
108 ブザー回路
109 キャップ検出スイッチ
110 フラッシュメモリ
112 電源回路
113 充電回路
191 電極
201 取り付け口
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 ディスプレイ
305 HDD(保存部)
306 キーボード
307 マウス
308 USBコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に通信可能に接続するための通信部をそなえた可搬型記憶装置であって、
当該可搬型記憶装置が該通信部を介して該情報処理装置に接続されたことを検出する接続検出部と、
該接続検出部により該通信部が該情報処理装置に接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するタイマと、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該可搬型記憶装置の使用者に警告を行なう警告部と、
をそなえることを特徴とする、可搬型記憶装置。
【請求項2】
該警告部による警告を抑止可能な警告制御部をそなえ、
該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該情報処理装置の使用者が該可搬型記憶装置に関する特定権限者である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、請求項1記載の可搬型記憶装置。
【請求項3】
当該情報処理装置の使用者が前記情報処理装置に関する特定権限者であることを確認する使用者確認部をそなえることを特徴とする、請求項2記載の可搬型記憶装置。
【請求項4】
当該可搬型記憶装置が該特定権限者に関する可搬型記憶装置である場合には、該警告制御部が、該警告部による警告を抑止することを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の可搬型記憶装置。
【請求項5】
該使用者による該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出する非使用状態検出部をそなえ、
該非使用状態検出部が当該情報処理装置の非使用状態への遷移を検出したときに、該警告部が該警告を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の可搬型記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−34577(P2011−34577A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215489(P2010−215489)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【分割の表示】特願2008−509606(P2008−509606)の分割
【原出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】